[0027] 本開示の原理の理解を促すために、次に、図面に示される実施形態が参照され、特定の術語を使用して実施形態を説明する。それでもなお、本開示の範囲に対する制限は意図されないことが理解される。本開示が関係する当業者に通常想起されるように、記載されるデバイス、システム、及び方法への任意の改変及びさらなる修正、並びに本開示の原理のさらなる応用が十分に意図され、本開示に含まれる。詳細には、1つの実施形態に関して記載される特徴、構成要素、及び/又はステップは、本開示の他の実施形態に関して記載される特徴、構成要素、及び/又はステップと組み合わされてもよいことが十分に意図される。しかしながら、簡潔のために、それらの組み合わせの多くの繰り返しは個別には説明されない。
[0028] 図1A~図1Cは、マルチラインを生成するために用いられる、超音波ビームの送信及び対応するエコーの受信を示す。マルチラインの生成のための超音波ビームの送信及び対応するエコーの受信の一例は、2007年4月17日に出願された「Ultrasonic Synthetic Transmit Focusing with a Multiline Beamformer」という名称の米国特許第8,137、272号に記載されており、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。より具体的には、図1Aは、超音波プローブに含まれるトランスデューサアレイ8によって送信された第1の送信ビーム(例えば、超音波ビーム)のプロファイル10を示す。図1Aはまた、第1の送信ビームにおけるセンターローブ20Aとセンターローブ20Aの両側にサイドローブとを示す、第1の送信ビームの直交ビュー20を含む。そのため、第1の送信ビームは、ビームの中心における強度ピーク(例えば、センタローブ20A)を下回る比較的一定の出力レベルを示す。いくつかの実施形態では、ビームの出力レベルは、任意の適切なレベル(例えば、3dB、6dB、20dBなど)で(例えば、設計者によって)選択される。
[0029] さらに示されているように、第1の送信ビームは、第1の送信ビームのプロファイル10の最狭幅に焦点12を有する。すなわち、例えば、第1の送信ビームは、焦点領域12においてその最も狭い焦点に達し、その後、発散する。いくつかの例では、焦点12は、第1の送信ビームが第1の送信ビームの送信中に送信フォーカシング及び/又はビームフォーミング(例えば、トランスデューサアレイ8での出力に影響するフォーカシング)によってフォーカスされる点に対応する。以下でより詳細に説明するように、焦点12は、本明細書において説明される技術を用いて拡張される。
[0030] 第1の送信ビームは、複数の受信ライン14、16、及び18を含む幅を伴って送信される。第1の送信ビームの送信に続き、エコーが受信され、受信ライン位置14、16及び18に沿ってフォーカスされる。より具体的には、以下でより詳細に説明するように、単一の送信ビームに応答して、受信アパーチャ(例えば、トランスデューサアレイ8内における)のトランスデューサ素子が受信するエコーが、種々のライン位置14、16、及び18において複数のラインを形成するように3つの種々のやり方で遅延及び加算される。例示の実施形態では、受信ライン16は、第1の送信ビームの中心の下方で受信され、受信ライン14及び18は、中央のライン(例えば、受信ライン16)の両側で受信されるように、側方に操作及びフォーカスされる。さらに示すように、外側のライン14及び18のニアフィールド及びファーフィールド部分が、第1の送信ビームのプロファイル10内にあり、受信ライン14及び受信ライン18の中間フィールド(例えば、中央のフィールド)部分は、第1の送信ビームのプロファイル10内に含まれない。したがって、いくつかの実施形態では、ニアフィールド及びファーフィールド部分内におけるエコー及び/又はエコー部分は、中央のライン位置(例えば、受信ライン16に対応する)の両側で送信エネルギーからライン14及び18に沿って受信される。そのため、画像フィールドにおける対象物は、中央のライン位置の両側(例えば、受信ライン14及び18にそれぞれ対応する)でサンプリングされる。したがって、効率的な画像受信及び分解能について、ニアフィールド及びファーフィールドにおける第1の送信ビームの側方に広がったエネルギーが用いられる。
[0031] 図1Bは、第2の送信ビームのプロファイル10’を示す。第2の送信ビームは、第1の送信ビームの送信アパーチャに対して1本の受信ラインの間隔だけ右に送信アパーチャ(例えば、トランスデューサアレイ8内における)を移動させることによって送信される。第2の送信ビームのプロファイル10’は、第1の送信ビームのプロファイル10と同様であり、図示していないが、第2の送信ビームの直交ビューは、第1の送信ビームの直交ビュー20と同様である。したがって、第1の送信ビームの場合のように、第2の送信ビームのプロファイル10’は、3本の受信ライン16’、18’、及び22をとる。詳細には、3本の受信ライン16’、18’、及び22に沿ったエコーが、第2の送信ビームの送信に応答して、同時に受信及びビームフォーミングされる。すなわち、例えば、受信アパーチャ(例えば、トランスデューサアレイ8内における)のトランスデューサ素子が受信するエコーが、種々のライン位置16’、18’、及び22において複数のラインを形成するように3つの種々のやり方で遅延及び加算される。第2の送信ビームが第1の送信ビームに対して移動したアパーチャから送信されるため、受信ライン16’は、第1の送信からの受信ライン16と整合され、受信ライン18’は、第1の送信からの受信ライン18と整合され、受信ライン22は、第2の送信の中央のライン18’の右に位置付けられる。
[0032] 図1Cは、第3の送信ビームのプロファイル10’’を示す。第3の送信ビームは、第2の送信ビームの送信アパーチャに対して1本の受信ラインの間隔だけ右に送信アパーチャ(例えば、トランスデューサアレイ8内における)を移動させることによって送信される。第3の送信ビームのプロファイル10’’は、第1の送信ビームのプロファイル10及び/又は第2の送信ビームのプロファイル10’と同様であり、図示していないが、第3の送信ビームの直交ビューは、第1の送信ビームの直交ビュー20と同様である。第3の送信ビームの送信ビームプロファイル10’’は、3本の受信ライン18’’、22’及び24の少なくとも一部を含む。そのため、3本の受信ライン18’’、22’及び24に沿ったエコーが、第2の送信ビームの送信に応答して、同時に受信及びビーム生成される。すなわち、例えば、受信アパーチャ(例えば、トランスデューサアレイ8内における)のトランスデューサ素子が受信するエコーが、種々のライン位置18’’、22’及び24において複数のラインを形成するように3つの種々のやり方で遅延及び加算される。示された受信ライン18’’、22’及び24は、受信ライン14、16、及び18並びに受信ライン16’、18’、及び22と同じ間隔を有して互いから離間している。したがって、受信ライン22’は、第2の送信ビームの受信ライン22と軸方向に整合される。さらに、受信ライン18’’は、第2の送信ビームの受信ライン18’及び第1の送信ビームの受信ライン18と軸方向に整合される。したがって、受信ライン18、18’及び18’’の経路における対象物は、異なる送信ビーム(例えば、それぞれ、第1の送信ビーム、第2の送信ビーム、及び第3の送信ビーム)に各それぞれ対応する3本の受信ラインによってサンプリングされる。このようにして、第1の送信ビーム、第2の送信ビーム、及び第3の送信ビームに対応するエコーが、受信ライン18、18’及び18’’において共に整合される。共整合されたエコーは、整合ライン(例えば、受信ライン18、18’及び18’’に対応する)に沿って画像データのラインを生成するように組み合わされる。画像データのラインは、いずれかの個別の受信ラインを用いて形成される画像データよりも深い視野深度に対してフォーカスされ、拡張された送信焦点効果をもたらす。このようにして、以下でより詳細に説明するように、3つのビーム送信からのエコーエネルギーは、結果として得られる画像データを生成するように組み合わされるため、フォーカシングは、より深い視野深度に対して効果的である。
[0033] いくつかの実施形態では、超音波エネルギー(例えば、超音波ビーム)の送信及び対応するエコーの受信は、全画像フィールドがスキャンし終わるまで、図1A~図1Cに示されたやり方で画像フィールドにわたって繰り返される(例えば継続される)。さらに、所与のライン位置について、位置に対応する、受信ライン(例えば、最大数の受信ライン)のそれぞれについてのエコーが受信された後、ライン位置についての受信ラインは一緒に(例えば並列)処理される。例示的な例として、図1A~図1Cに示されたライン位置に対応する最大数の受信ラインは3つである。したがって、18、18’、及び18’’などの、同じライン位置に対応する3本の受信ラインが受信されてから、ライン位置についての受信ラインが処理される。3本の受信ラインが受信された後、受信ラインは、対応する位置における画像データのラインを生成するように一緒に処理される。そのため、第1の送信ビームに対応する第1のセットの受信ライン(例えば、14、16、及び18)と、第2のセットの受信ライン16’、18’、及び22は、少なくとも第3のセットの受信ライン(例えば、18’’、22及び24)が受信されるまで記憶される。その後、それぞれ第1のセットの受信ライン、第2のセットの受信ライン、及び第3のセットの受信ラインからの受信ライン18、18’、及び18’’が一緒に処理される。このように、受信したエコーの処理は、送信からの予め加算された無線周波数(RF)データを記憶することに依拠しない。代わりに、記憶の使用が、ライン位置に対応する受信ラインのセットの記憶に低減され(例えば最小限にされ)てから、ライン位置についての受信ラインが処理され、その時点で記憶は後続の受信ラインの記憶のために解かれる。
[0034] 図1A~図1Cに示された送信ビームのプロファイルは、3本の受信ラインを含むものとして本明細書において説明されるが、4本のライン、6本のライン、8本のライン、12本のライン、16本のラインなどのような、他の適切な数の離間した同時に受信されるラインを用いてもよい。いくつかの場合では、トランスデューサアレイ8において受信される受信ラインの数を増やすことは、トランスデューサアレイ8が送信する超音波エネルギーがより大きな広がりの受信ライン位置に超音波を照射するよう、より低いF数(例えば、より少ない受信ラインに対応するF数に関してより低いF数)に従って送信するようにトランスデューサアレイを構成することを伴う。そのため、より小さい送信アパーチャを用いて送信するとによって、より広いビームが生成される。したがって、トランスデューサアレイ8において受信される受信ラインの数を増やすことは、超音波エネルギーを送信するために使用されるトランスデューサアレイ8の素子の数を減らすことを伴う。さらに、収束送信ビームが図1A~図1Cに示されているが、実施形態はそれに限定されない。いくつかの実施形態では、例えば、発散送信ビームがトランスデューサアレイ8によって送信され、本明細書において説明される技術に従ってフォーカスされる。
[0035] ここで図2を参照すると、本開示の態様による、超音波撮像システム150のブロック図が示されている。システム150は、患者の身体の領域又はボリュームをスキャンするために使用される。システム150は、ホスト130と(例えば、通信インタフェース又はリンクを介して)通信する超音波撮像プローブ102を含む。プローブ102は、トランスデューサアレイ104、送信ビームフォーマ106、及び/又は送信/受信スイッチ108(例えば、クロスポイントスイッチ)を含む。ホスト130(例えば、コンソール)は、マルチラインプロセッサ110a~110nと、ラインストア112と、送信フォーカサ(transmit focuser)132と、送信フォーカスプロセッサ134と、画像プロセッサ122と、ディスプレイ124とを含む。
[0036] いくつかの実施形態では、プローブ102は、ユーザによるハンドヘルド操作のために構成されたハウジングを含む外部超音波撮像デバイスである。トランスデューサアレイ104は、図1のトランスデューサアレイ8と同様である。トランスデューサアレイ104はさらに、トランスデューサアレイ104が患者の皮膚に隣接して又は接触して位置決めされるようにプローブ102のハウジングをユーザが把持しながら超音波データを得るように構成することができる。プローブ102は、プローブ102が患者の身体の外側に位置決めされつつ患者の身体内の解剖学的構造の超音波データを得るように構成される。いくつかの実施形態では、プローブ102は、外部超音波プローブ及び/又は経胸壁心エコー検査(TTE)プローブとすることができる。
[0037] 他の実施形態では、プローブ102は、内部超音波撮像デバイスとすることができ、患者の冠血管系、末梢血管系、食道、心腔、又は他の身体の内腔すなわち体腔を含む、患者の身体の内腔内に位置決めされるように構成されたハウジングを含む。いくつかの実施形態では、プローブ102は、血管内超音波(IVUS)撮像カテーテル又は心腔内エコー検査(ICE)カテーテルであってもよい。他の実施形態では、プローブ102は、経食道心エコー検査(TEE)プローブであってもよい。プローブ102は、外部超音波撮像及び内部超音波撮像の両方を含む任意の適切な超音波撮像用途のための任意の適切な形態であってもよい。
[0038] 超音波撮像デバイスについて、トランスデューサアレイ104は、患者の解剖学的オブジェクトへ向けて超音波信号を発し、オブジェクトから反射されてトランスデューサアレイ104に戻るエコー信号を受信する。超音波トランスデューサアレイ104は、1つ又は複数の音響素子、及び/又は複数の音響素子を含む、任意の適切な数の音響素子を含むことができる。いくつかの例では、トランスデューサアレイ104は、単一の音響素子を含む。いくつかの場合では、トランスデューサアレイ104は、任意の適切な構成で任意の数の音響素子を有する、音響素子のアレイを含む。例えば、トランスデューサアレイ104は、2個の音響素子、4個の音響素子、36個の音響素子、64個の音響素子、128個の音響素子、500個の音響素子、812個の音響素子、1000個の音響素子、3000個の音響素子、8000個の音響素子、及び/又はより多い及びより少ない他の値などの値を含む、1個の音響素子から10000個の音響素子を含むことができる。いくつかの例では、トランスデューサアレイ104は、線形アレイ、平面アレイ、湾曲アレイ、曲線アレイ、円周アレイ、環状アレイ、フェーズドアレイ、マトリックスアレイ、1次元(1D)アレイ、1.x次元アレイ(例えば、1.5Dアレイ)、又は2次元(2D)アレイなどの、任意の適切な構成での任意の数の音響素子を有する、音響素子のアレイを含む。音響素子のアレイ(例えば、1つ又は複数の行、1つ又は複数の列、及び/又は1つ又は複数の向き)は、均一に又は独立して制御及び作動することができる。トランスデューサアレイ104は、患者の解剖学的構造の1次元画像、2次元画像、及び/又は3次元画像を得るように構成することができる。いくつかの実施形態では、トランスデューサアレイ104は、圧電微細加工超音波トランスデューサ(PMUT)、容量性微細加工超音波トランスデューサ(CMUT)、単結晶、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)、PZT複合体、他の適切なトランスデューサタイプ、及び/又はそれらの組み合わせを含む。
[0039] オブジェクトは、患者の血管、神経線維、気道、僧帽弁尖、心臓構造物、腹部組織構造物、虫垂、大腸(又は結腸)、小腸、腎臓、肝臓、及び/又は他の解剖学的構造などの、任意の解剖学的構造又は解剖学的特徴を含む。いくつかの態様では、オブジェクトは、患者の大腸、小腸、盲腸嚢、虫垂、末端回腸、肝臓、上胃部、及び/又は腰筋肉の少なくとも一部を含む。本開示は、限定しないが、肝臓、心臓、腎臓、胆嚢、膵臓、肺を含む臓器;導管;腸;脳、硬膜嚢、脊髄及び末梢神経を含む神経系構造物;尿路;並びに血管内の弁、血液、心臓の心室若しくは他の部分、腹部器官、及び/又は身体の他の系を含む、任意の数の解剖学的場所及び組織タイプの文脈で実施することができる。いくつかの実施形態では、オブジェクトは、人体解剖学の任意の部分内における、腫瘍などの悪性腫瘍、嚢胞、病変、大出血、又は血液貯留を含む。解剖学的構造は、心血管系、末梢血管系、神経血管系、腎臓血管系、及び/又は身体内の任意の他の適切な管腔を含む、患者の血管系の動脈又は静脈のような血管であってもよい。自然の構造物に加え、本開示は、限定しないが、心臓弁、ステント、シャント、フィルタ、インプラント及び他のデバイスなどの人工的な構造物の文脈で実施することができる。
[0040] ビームフォーマ106は、トランスデューサアレイ104に接続される。ビームフォーマ106は、例えば、超音波信号の送信のために、トランスデューサアレイ104を制御する。そのような例では、ビームフォーマ106は、送信ビームフォーマである。いくつかの実施形態では、送信ビームフォーマ106は、プローブ102から離れて伝搬する任意の適切な方向に音響信号がステアリングされるように、トランスデューサ104におけるアレイ内の個別の音響トランスデューサに送信された信号に時間遅延を適用する。そのため、超音波プローブ102のトランスデューサアレイ104の選択された群のトランスデューサ素子(例えば、音響素子)を、送信ビームフォーマ106によって、それぞれ遅延した時間で作動させる。このように、超音波プローブ102は、トランスデューサアレイ104に沿ってそれぞれの原点からのそれぞれの送信方向に関連付けられた選択された焦点領域でフォーカスされる超音波ビーム(例えば、超音波エネルギー)を送信するために使用される。例えば、送信ビームフォーマ106は、図1A~図1Cに示されているとともにそれぞれプロファイル10、10’及び10’’に対応する第1、第2、及び第3のビームを超音波プローブ102が送信するようにトランスデューサアレイ104の種々の群のトランスデューサ素子(例えば、種々の送信アパーチャ)を作動させる。いくつかの例では、ビームフォーマ106は、受信ビームフォーマとすることができ、トランスデューサアレイ104における超音波エコーの受信を制御することができる。受信ビームフォーマ106は、ビームフォーミングの複数の段階を含む。
[0041] 示すように、ビームフォーマ106は、送信/受信スイッチ108によってトランスデューサアレイ104に接続される。送信/受信スイッチ108は、クロスポイントスイッチを含む。さらに、送信/受信スイッチ108は、送信ビームフォーマ106からの高電圧送信パルス及び/又はホスト130からの信号を超音波プローブ102に方向付けるように、また、超音波プローブ102からの超音波エコー及び/又は信号をホスト130に方向つけるように実施される。したがって、送信/受信スイッチ108は、より低い電圧での動作のために構成された回路を含む、受信のために使用される超音波プローブ102及び/又はホスト130内の回路を、送信パルスのより高い電圧から保護する。
[0042] 各送信ビームに応答して、超音波プローブ102はエコーを(例えば、トランスデューサアレイ104において)受信し、ホスト130は、超音波プローブ102からのエコー及び/又はそのエコーに関連付けられた信号を受信する。ホスト130において、超音波プローブ102から受信したエコーは、マルチラインプロセッサ110a~nの入力に適用される。マルチラインプロセッサ110a~nは、プロセッサ回路として表される場合もあり、メモリなどの、マルチラインプロセッサ110a~nと通信する他の構成要素を含むことができる。マルチラインプロセッサ110a~nは、中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、コントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)デバイス、別のハードウェアデバイス、ファームウェアデバイス、又は、本明細書において説明される動作を行うように構成されたそれらの任意の組み合わせを含む。マルチラインプロセッサ110a~nはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連動する1つ又は複数のマイクロプロセッサ、或いは任意の他のそのような構成として実施される。
[0043] さらに、マルチラインプロセッサ110a~nは、超音波エコーを処理するように構成される。例えば、マルチラインプロセッサ110a~nはそれぞれ、受信したエコーにそれぞれの遅延のセットを適用するように構成された受信ビームフォーマを含む。いくつかの実施形態では、マルチラインプロセッサ110a~nは、送信ビームフォーミングの第1の又は唯一の段階を提供する。他の実施形態では、マルチラインプロセッサ110a~nは、(例えば、受信ビームフォーミングの第1の段階がビームフォーマ106によって行われる場合)受信ビームフォーミングの第2の又は後続の段階を提供する。受信ビームフォーマはまた、トランスデューサアレイ104の素子から受信したエコーにアポダイゼーション重みを適用する。適用された遅延のセット及び/又はアポダイゼーション重みの結果として、マルチラインプロセッサ110a~nは、同じ送信ビームに対応する、異なるかたちでステアリングされた受信ビームを形成する。より具体的には、マルチラインプロセッサ110a~nは、所与の送信ビームについて種々の受信ラインに沿って受信したエコーに対応するマルチライン(例えば、マルチラインエコー)を生成する。例えば、マルチラインプロセッサ110a~nは、第1の送信ビームについてそれぞれ受信ライン14、16、及び18(図1A)に対応するマルチライン、第2の送信ビームについてそれぞれ受信ライン16’、18’、及び22(図1B)に対応するマルチライン、第3の送信ビームについてそれぞれ受信ライン18’’、22’、及び24(図1C)に対応するマルチラインを生成する。
[0044] マルチラインプロセッサ110a~nにおいて生成されたマルチラインは、ラインストア112に出力される。ラインストア112は、1つ又は複数のレジスタなどの、メモリ及び/又はストレージを含み、少なくとも(例えば、画像内のラインを形成するために必要とされる)特定の受信ラインに対応するマルチラインのそれぞれが取得し終わるまで、マルチラインを記憶する。例えば、受信ライン位置18、18’、18’’に対応する画像ラインについて、ラインストア112は、上述したように、少なくとも第3の送信ビーム及び受信ライン18’’、22’、及び24に対応する第3のセットのマルチラインが受信されるまで、第1の送信ビーム及び受信ライン位置14、16、及び18に対応する第1のセットのマルチライン、並びに、第2の送信ビーム及び受信ライン位置16’、18’、及び22に対応する第2のセットのマルチラインを記憶する。
[0045] 特定の画像ラインに対応するマルチラインのそれぞれがラインストア112において受信された後、ラインストア112は、受信ラインに対応するマルチラインを送信フォーカサ132に出力する。示すように、送信フォーカサ132は、重み114a~nと、乗算器116a~nと、遅延ライン118a~nと、加算器120とを含む。いくつかの実施形態では、重み114a~n、乗算器116a~n、及び遅延ライン118a~nのそれぞれの数量は、マルチラインプロセッサ110a~nの数に対応し、この数は同様に、画像の特定のラインについて生成される受信ライン位置の数量(例えば、マルチラインの数量)に対応する。さらに、送信フォーカサ132は、ソフトウェア構成要素及び/又はハードウェア構成要素の組み合わせとして実施される。さらに、送信フォーカサ132は、アナログ構成要素及び/又はデジタル構成要素の組み合わせとして実施される。例えば、遅延ライン118a~nは、メモリにデータ(例えば、マルチラインデータ)を記憶することによって、また、所望の遅延に対応する後の時間にデータを読み出すことによって、デジタル遅延ラインとして実施される。付加的又は代替的に、遅延ライン118a~nは、異なる長さ及び/またはクロック信号のシフトレジスタにより実施されてもよい。いくつかの実施形態では、遅延ライン118a~nは、補間ビームフォーマにより実施される。同様に、加算器120は、加算器回路により、及び/又はデジタル加算器として実施される。
[0046] いくつかの実施形態では、送信フォーカサ132は、画像の特定のラインに対応する一群のマルチラインにおける(例えば、ラインストア112から受信された一群のマルチラインにおける)マルチラインのそれぞれにそれぞれのアポダイゼーション重みを適用する。特に、乗算器116a~nはそれぞれ、入力として一群のマルチラインのうちの一マルチライン及び重み114a~nの対応する送信フォーカス重みを受信し、調整されたマルチライン(例えば、重み付けされたマルチライン)を出力する。いくつかの実施形態では、重み114a~nは、マルチラインと関連付けられたラウンドトリップインパルス応答の関数として各マルチラインを重み付けするように構成される。さらに、重み114a~nは、以下でより詳細に説明するように、送信フォーカスプロセッサ134によって構成される。
[0047] 送信フォーカサ132は、ラインストア112から受信されたマルチラインを付加的又は代替的に遅延させる。例えば、遅延ライン118a~nを用いて、送信フォーカサ132は、画像の特定のラインに対応する一群のマルチラインにおけるマルチラインのそれぞれにそれぞれの遅延を適用する。遅延は、異なる送信-受信ビーム位置の組み合わせにより、マルチラインについてラインごとに存在する位相シフト変動を等しくする。したがって、組み合わせられたマルチラインの位相差によって引き起こされる信号キャンセルは、最小限にされる及び/又は回避される。そのため、遅延ライン118によって適用される遅延は、対応する送信ビームの中心に対するマルチライン/受信ラインの位置に応じて決まる。例示的な例として、図1Aに示された第1の送信ビームに関して、受信ライン位置18に関連付けられたマルチラインに適用された遅延は、受信ライン位置16(例えば、第1の送信ビームの中心)からの受信ライン位置の距離に応じて決まる。さらに、遅延ライン118a~nによって行われる遅延は、下記でより詳細に説明するように、送信フォーカスプロセッサ134によって構成される。
[0048] 送信フォーカサ132はさらに、調整された(例えば、重み付けされた及び/又は遅延された)マルチラインを加算器120において加算するように構成される。特に、加算器120は、画像の特定のラインに対応する一群のマルチラインにおける各調整されたマルチラインを加算する(例えば組み合わせる)。加算器120及び/又は送信フォーカサ132の出力が画像プロセッサ122に結合される。したがって、画像プロセッサは、組み合わされた調整されたマルチラインを受信する。画像プロセッサ122は次いで、組み合わされた調整されたマルチラインに基づいて画像を生成する。さらに、画像プロセッサ122は、生成される画像を改善するようにスキャン変換又は他の処理を行う。結果として得られる画像は、ディスプレイ124での表示のために出力される。
[0049] 上述したように、送信フォーカサ132は、送信フォーカスプロセッサ134と通信し、重み114a~n及び/又は遅延ライン118a~nを構成する。送信フォーカスプロセッサ134は、プロセッサ回路として表される場合もある。送信フォーカスプロセッサ134は、中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、コントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)デバイス、別のハードウェアデバイス、ファームウェアデバイス、又は、本明細書において説明される動作を行うように構成されたそれらの任意の組み合わせを含む。送信フォーカスプロセッサ134はまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連動する1つ又は複数のマイクロプロセッサ、或いは任意の他のそのような構成として実施される。
[0050] いくつかの実施形態では、送信フォーカスプロセッサ134は、重み付けアルゴリズムに基づいて重み114a~nを適用するように重み114a~nを構成及び/又は乗算器116a~nを構成する。例えば、マルチラインに適用される重みは、下記、すなわち、
Weight(X,Z)=amplitude(X,Z) (1)
に示すように求められ、ここで、Xは、対応する送信ビームのビーム軸に対する受信されたマルチラインの方位角を表し、X=0は、送信ビームの中心軸に対応し、Zは、マルチラインが画像の点を生成する深度を表す。さらに、amplitude(X,Z)は、画像フィールド内の点における、送信波面(例えば、送信ビームの波面)による超音波照射(insonification)振幅を表す。(例えば、式1に従って)深度の関数として重みを変えることによって、送信プロセッサ134は、深度に伴って送信アパーチャのサイズ及び形状(アポダイゼーション)を遡及的及び劇的に変える。すなわち、例えば、送信プロセッサ134は、送信ビームが超音波プローブ102において送信された後、送信アパーチャのサイズ及び形状を変える。
[0051] 送信フォーカスプロセッサ134は、遅延アルゴリズムに基づいて遅延ライン118a~n(例えば、遅延ラインが影響を及ぼす遅延)を構成する。例えば、遅延ライン118によってマルチラインに適用される遅延は、下記、すなわち、
Delay(X,Z)=propagation_time(X,Z)-propagation_time(0,Z) (2)
に示すように求められ、ここで、Xは、対応する送信ビームのビーム軸に対する受信されたマルチラインの方位角を表し、X=0は、送信ビームの中心軸に対応し、Zは、マルチラインが画像の点を生成する深度を表す。さらに、propagation_time(X,Z)は、送信波面がX及びZによって表される点に達する伝搬時間を表し、propagation_time(0,Z)は、同じ深度であるが軸上(例えば、送信ビームの中心軸上)にある点に達する時間を表す。
[0052] いくつかの実施形態では、送信フォーカスプロセッサ134は、送信フィールドのシミュレーション(例えば、モデル)に基づいて、重み付けアルゴリズム(例えば、式1)及び/又は遅延アルゴリズム(例えば、式2)の結果を求める。詳細には、送信フォーカスプロセッサ134は、シミュレーションに基づいて、関数amplitude(X,Z)及び/又は関数propagation_time(X,Z)の値を求める。例えば、複数の周波数における単色シミュレーションを用いて、送信フォーカスプロセッサ134は、送信フィールドの位相遅延に基づいて伝搬時間を求める。さらに、送信フォーカスプロセッサ134は、いくつかのシミュレートされた周波数において送信フィールドの振幅を平均化することに基づいて振幅を求める。いくつかの実施形態では、送信フォーカスプロセッサ134は次いで、深度依存性正規化を重み114a~nに適用する。この正規化は、共通因子によって所与の深度において各重みを乗算する。いくつかの場合では、正規化は、スペックル領域が深度に伴って一様な輝度を有するように選択される。
[0053] 遅延アルゴリズム(式2)に基づいて遅延ライン118a~nを、及び/又は、重み付けアルゴリズム(式1)に基づいて乗算器116a~n及び/又は重み114a~nを構成することによって、送信フォーカスプロセッサは、超音波プローブ102によって送信された送信ビームを遡及的に送信フォーカスするように送信フォーカサ132を構成する。すなわち、例えば、送信フォーカスプロセッサは、遅延ライン118a~nが加算器120とともに、所与の方向に共に整合されるマルチラインをリフォーカスするように、遅延ライン118a~nを構成する。かかるリフォーカシングは、各マルチラインについての種々の送信ビーム位置の使用に起因する位相差を考慮する。その結果、リフォーカシングは、結合されたマルチラインにおける所望でない位相キャンセルを最小限にするか又は防止する。さらに、重み114a~nは、対応する送信ビームのそのそれぞれの近接に関連するマルチラインの寄与を重み付けする。例えば、送信フォーカスプロセッサ134は、重み付けアルゴリズム(例えば、式1)と送信フィールドの1つ又は複数のシミュレーションとに基づいて、より高い重みがより高い信号対ノイズ比を有するマルチラインに適用されるように重み114a~nを構成する。その結果、生成され、ディスプレイ124に出力される画像は、各受信ライン方向における複数のサンプリングの組み合わせにより、各受信ラインに沿った拡大された視野深度(例えば、従来のフォーカシングによる焦点12に対して拡張された焦点)及び改善された侵入(例えば、改善された信号対雑音比)を含む。
[0054] いくつかの実施形態では、送信フォーカスプロセッサ134は、超音波プローブ102によって送信されたビームの送信特性をモデル化する、送信フィールドのシミュレーションに基づいて、遅延ライン118a~nの構成についての遅延、及び/又は、重み114a~nの構成についての重みを得る。これらの特性は例えば、送信ビームを送信するために用いられる音速、送信アパーチャのサイズ及び/又は形状(例えば、送信ビームを送信するために使用されるトランスデューサアレイ104におけるトランスデューサ素子の数及び/又は位置)、送信ビームの焦点深度などを含む。いくつかの実施形態では、送信プロセッサ134は、送信フィールドのシミュレーション中、送信時に用いられる値と比較してこれらの特性のうちの1つ又は複数を変更する。例えば、送信プロセッサ134は、遅延ライン118a~nの構成についての遅延、及び/又は、重み114a~nの構成についての重みを決定するために、送信ビームの送信のために超音波プローブ102によって用いられる音速と異なる音速を用いる。このように、送信フォーカサ132は、超音波送信のために用いられる音速と異なる音速に基づいてマルチラインを送信フォーカスし、これは、超音波プローブ102において設定する音速に対応する予想される音速と、特定の媒体を通る超音波エネルギーの伝搬による実際の音速との差を補正する。すなわち、例えば、以下でより詳細に説明するように、実際の音速に基づいた送信フォーカシングを用いて組織収差補正(TAC)を行う。
[0055] 超音波撮像システム150は、超音波プローブ102内に含まれる特定の構成要素及びホスト130内に含まれる特定の構成要素を有するものとして示され説明されるが、実施形態はそれらに限定されない。そのため、いくつかの実施形態では、ディスプレイ124は、ホスト130と通信するスタンドアロンデバイスであってもよい。さらに、いくつかの実施形態では、ビームフォーマ106及び/又はスイッチは付加的又は代替的に、ホスト130内に含まれてもよい。いくつかの実施形態では、マルチラインプロセッサ110a~nは、超音波プローブ102内に含まれてもよい。さらに、特定の構成要素は、別個として示されているが、1つ又は複数の構成要素が、組み合わされたシステム内に含まれてもよいこと、及び/又は、特定の構成要素が、本明細書において説明される技術のうちの1つ又は複数を行ってもよいことが理解される。
[0056] いくつかの実施形態では、プロセッサ110a~n、134、及び/又は122はそれぞれ、組み合わされたシステム(例えば、ホスト130)の一部であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、プロセッサ110a~n、134、及び/又は122は、同じエンクロージャ又はハウジング内に位置決めされてもよい。さらに、プロセッサ110a~n、134、及び/又は122は、1つ又は複数のソフトウェア又はハードウェア構成要素を共有してもよい。そのため、プロセッサ110a~n、134、及び/又は122のうちの1つ又は複数は、単一の処理システムとして実施されてもよい。他の実施形態では、プロセッサ110a~n、134、及び/又は122は、別個のシステムであってもよいが、互いと通信してもよい。プロセッサは、互いと連続的に通信してもよく、又は、互いと断続的に通信してもよい。プロセッサは、単一の導体、ツイストペア、ユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブル、又は任意の他の適した接続ケーブルなどの、任意の適切な導体を含む1つ又は複数の有線接続ケーブルを介して、互いと、又は、超音波プローブ、ディスプレイ124、送信フォーカサ132などと通信してもよい。プロセッサ110a~n、134、及び/又は122は付加的又は代替的に、無線接続、光接続を介して、互いと、及び/又は、超音波撮像システム150の別の構成要素と通信してもよく、或いは、任意の適切なタイプの移動可能なメモリ若しくは記憶媒体又は任意の他の適切な通信手段を介して接続してもよい。プロセッサ110a~n、134、及び/又は122のいずれか及び/又はすべては、限定しないが、モバイルコンソール、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、スマートフォン、又は任意の他の適切なコンピューティングデバイスなどの、任意の適切なシステム又はデバイスを含んでもよく、又はその一部であってもよい。
[0057] 図3は、本開示の態様による、プロセッサ回路300の概略図である。プロセッサ回路300又は同様のプロセッサ回路は、前に開示した任意の適切なデバイス又はシステムにおいて実施される。1つ又は複数のプロセッサ回路300は、本明細書において説明される動作を行うように構成することができる。プロセッサ回路300は、本明細書において説明されるもののような、さらなる回路又は電子構成要素を含むことができる。一例では、1つ又は複数のプロセッサ回路300は、超音波プローブ102内における、トランスデューサアレイ104、ビームフォーマ106、回路、又は他の構成要素と通信する。さらに、1つ又は複数のプロセッサ回路300は、ホスト130内における、ラインストア112、送信フォーカサ132、回路、又は他の構成要素と通信する。1つ又は複数のプロセッサ回路200はまた、超音波撮像システム150内における、ディスプレイ124、及び任意の他の適切な構成要素又は回路と通信する。さらに、ホスト130、及び/又はプロセッサ110a~n、134、及び/又は122のいずれかは、プロセッサ回路300と同様である。示すように、プロセッサ回路300は、プロセッサ310と、命令314を含むメモリ312と、通信モジュール316とを含む。これらの要素は、例えば1つ又は複数のバスを介して、互いと直接又は間接的に通信する。
[0058] プロセッサ310は、CPU、GPU、DSP、特定用途向け集積回路(ASIC)、コントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、別のハードウェアデバイス、ファームウェアデバイス、又は本明細書において説明される動作を行うように構成されたそれらの任意の組み合わせを含む。プロセッサ310はまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連動する1つ又は複数のマイクロプロセッサ、或いは任意の他のそのような構成として実施される。
[0059] メモリ312は、キャッシュメモリ(例えば、プロセッサ310のキャッシュメモリ)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気抵抗RAM(MRAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、ソリッドステートメモリデバイス、ハードディスクドライブ、他の形態の揮発性及び不揮発性メモリ、又は種々のタイプのメモリの組み合わせを含む。一実施形態では、メモリ312は、非一時的コンピュータ可読媒体を含む。メモリ312は、命令314を記憶する。命令314は、プロセッサ310によって実行されると、プロセッサ310に、マルチラインプロセッサ110a~n、送信焦点プロセッ134、画像プロセッサ122などに関して本明細書において説明された動作を行わせる命令を含む。命令314は、コードと呼ばれる場合もある。「命令」及び「コード」という用語は、任意のタイプのコンピュータ可読ステートメントを含むように広範に解釈されるべきである。例えば、「命令」及び「コード」という用語は、1つ又は複数のプログラム、ルーチン、サブルーチン、機能、手続きなどを指す。「命令」及び「コード」は、単一のコンピュータ可読ステートメント又は多くのコンピュータ可読ステートメントを含む。
[0060] 通信モジュール316は、プロセッサ回路300、ホスト130の構成要素、超音波プローブ102の構成要素、及び/又はディスプレイ124の間でのデータの直接又は間接的な通信を促進する任意の電子回路及び/又は論理回路を含むことができる。その点に関して、通信モジュール316は、入力/出力(I/O)デバイスとすることができる。例えば、通信モジュール316は、タッチ感応式パッド又はタッチスクリーンディスプレイ、キーボード/マウス、ジョイスティック、ボタン、スクロールホイールなどを含む。いくつかの例では、通信モジュール316は、プロセッサ回路300及び/又は超音波撮像システム150のデバイス及びシステムの様々な要素間での直接又は間接的な通信を促進する。さらに、通信モジュール316は、USB、マイクロUSB、Lightning、又はFireWireインタフェースなどのケーブルインタフェース、Bluetooth、Wi-Fi、ZigBee、Li-Fi、又は2G/GSM、3G/UMTS、4G/LTE/WiMax、又は5Gのようなセルラーデータ接続など、任意の適切な通信技術を使用して、プロセッサ回路300及び/又は超音波撮像システム150のデバイス及びシステムの様々な要素間での無線及び/又は有線通信を促進する。
[0061] ここで、シミュレートされた送信ビームパターンである、図4A~図4Bを参照する。図4A~図4Bにおいて、横軸は、何らかの任意の単位での方位角を表し、縦軸は、何らかの任意の単位での深度を表す。図4Aのプロット400、及びプロット450のそれぞれは、媒体中を進む超音波エネルギーについてのそれぞれのシミュレートされた送信ビームパターンを示す。プロット400の場合、送信ビームパターンは、1540メートル/秒(m/s)の送信速度での超音波プローブ(例えば、超音波プローブ102)からの超音波エネルギーの送信に対応する。プロット450は、1480m/sの送信速度での超音波プローブからの超音波エネルギーの送信に対応する送信ビームパターンを示す。
[0062] いくつかの実施形態では、例えば、超音波プローブ102などの超音波プローブは、(例えば、ビームフォーマ106を介して)図4Aに示す送信速度1540m/s又は図4Bに示す送信速度1480m/sなどの特定の送信速度で超音波エネルギーを送信するように構成される。例えば、ビームフォーマ106は、所望の送信速度に対応する送信パルスパターンでトランスデューサアレイ104の要素を作動させる。そのため、ビームフォーマは、1540m/sでの超音波送信について第1の送信パルスパターンでトランスデューサアレイ104の要素を作動させ、1480m/sでの超音波送信について異なる第2の送信パルスパターンでトランスデューサアレイ104の要素を作動させる。超音波は、媒体の密度及び/又は他の特性の違いに起因して、特定の送信速度(例えば、予想される送信速度)で超音波エネルギーを送信するように構成されるのに対し、超音波エネルギーは、異なる速度(例えば、実際の送信速度)で媒体中を伝搬する。例示的な例として、超音波エネルギーは、比較的高い送信速度(例えば、1540m/s)で低い脂肪含量及び/又は高い密度を有する組織中を進み、その一方、超音波エネルギーは、比較的低い送信速度(例えば、1480m/s)で胸部組織などのより脂肪の多い組織中を進む。
[0063] 図4A~図4Bに示す実施形態では、媒体は、1480m/sの超音波伝搬速度を有する。したがって、プロット400は、送信速度1540m/sで(例えば、1540m/sの予想される送信速度で)送信された超音波エネルギーに対応するのに対し、超音波エネルギーは、1480m/sの送信速度で(例えば、1480m/sの実際の送信速度で)媒体中を伝搬する。このように、プロット400は、媒体内における超音波エネルギーの実際の送信速度と超音波プローブでの送信時に用いられる予想される送信速度との間の不一致を有する送信ビームパターンの一例を示す。他方、プロット450は、媒体内における超音波エネルギーの実際の送信速度が、超音波プローブにおける送信時に用いられる予想される送信速度に略一致する、送信ビームパターンの一例を示す。
[0064] 焦点深度402は、1540m/sの予想される送信速度に対応する送信ビームの焦点深度(例えば、プロット400の焦点深度)に対応し、焦点深度452は、1480m/sの予想される送信速度に対応する送信ビームの焦点深度(例えば、プロット450の焦点深度)に対応する。示すように、焦点深度402は、焦点深度452よりも低い。そのため、図4A~図4Bは、媒体内における超音波エネルギーの実際の送信速度と、超音波プローブ102における超音波エネルギーの送信時に用いられる予想される送信速度との不一致は、結果として得られる送信ビームパターンの焦点深度の変化(例えば、ずれ)と関連付けられることを示す。いくつかの場合では、この変化は、超音波エネルギーに起因する画像における画像歪み(例えば、ぼやけ及び/又は低下した画像解像度)を引き起こしかねない。焦点深度のこの変化及び/又は結果として生じる画像歪みは、組織収差と呼ばれる場合がある。
[0065] 例示的な例として、組織収差は、ホスト及び/又は超音波プローブが、超音波エネルギーが媒体中を伝搬する速度に対応する送信パルスパターンで構成されない場合に生じる。超音波エネルギーの送信のための所望の送信速度に影響を及ぼす新たな送信パルスパターンで超音波ホスト及び/又は超音波プローブを構成することは、リソース(例えば、時間、コスト、材料など)の観点から高くつく。例えば、新たな送信パルスパターンの安全性及び有効性を示すために必要とされる開発及び試験に数か月かかる。したがって、組織収差補正(TAC)の代替的な方法は、超音波撮像システムの有用性を高め、超音波撮像システムの開発及び/又は実施に伴うコストを低減させる。
[0066] 以下でより詳細に説明されるように、超音波撮像システム150は、組織収差補正のために、及び/又は、超音波送信時に用いられる送信速度と異なる送信速度に基づいて超音波撮像データを遡及的に送信フォーカスするために用いられる。詳細には、超音波撮像システム150は、第1の送信速度での超音波送信と関連付けられた超音波撮像データを異なる第2の送信速度に基づいて送信フォーカスするために用いられる。例えば、超音波撮像システム150は、第2の送信速度に基づいて、フォーカス重み及び/又は遅延を決定し、超音波送信と関連付けられたマルチラインに適用する。したがって、超音波撮像システム150は、第2の送信速度に基づいて、第1の送信速度に対応する送信ビームパターンを効果的にリフォーカスする。このように、特定の送信速度での送信に対応する超音波データは、異なる送信速度で送信が行われたかのように画像を生成するように調整される。したがって、超音波プローブにおける送信速度と媒体中の送信速度との差に起因する組織収差が低減され、特定の送信速度で超音波エネルギーを送信するように構成された超音波撮像システムの使用は、(例えば、種々の超音波伝搬速度に対応する)より広い範囲の特性を有する組織の撮像に拡張される。
[0067] 図5は、本開示の態様による、超音波エネルギーを送信するために超音波プローブ(例えば、超音波プローブ102)において用いられる送信速度と異なる送信速度に基づいた遡及的な送信フォーカシングの方法500のフロー図である。方法500の1つ又は複数のステップを、図6を参照しながら説明する。示すように、方法500は、複数の列挙されたステップを有するが、方法500の実施形態は、それらの列挙されたステップの前、後又は間に、さらなるステップを有してもよい。いくつかの実施形態では、列挙されたステップのうちの1つ又は複数は、省かれてもよく、異なる順序で行われてもよく、又は同時に行われてもよい。方法500のステップは、超音波撮像システム150内における任意の適切な構成要素によって実行することができ、すべてのステップが、同じ構成要素によって実行される必要はない。いくつかの実施形態では、方法500の1つ又は複数のステップは、ホスト130、送信フォーカスプロセッサ134、画像プロセッサ122、又は任意の他の構成要素を含む、超音波撮像システム150のプロセッサ回路(例えば、プロセッサ回路300(図3))によって又はその指示で行うことができる。
[0068] ステップ502において、方法500は、第1の送信速度で超音波エネルギーを送信するようにアレイを制御することを有する。例えば、ホスト130は、送信パルスパターンに従って、第1の送信速度で超音波エネルギーを出力するようにトランスデューサアレイ104を制御する。より具体的には、ホスト130は、ビームフォーマ106と通信し、ビームフォーマがこの通信に応答して、送信パルスパターンに従ってトランスデューサアレイ104の1つ又は複数のトランスデューサ素子を作動させる。その結果、1つ又は複数のトランスデューサ素子は、第1の送信速度で超音波エネルギーを送信する。
[0069] いくつかの実施形態では、第1の送信速度は、超音波プローブ102及び/又はホスト130のデフォルトの送信速度である。例えば、超音波プローブ102は、第1の送信速度での超音波エネルギーの送信のために予め構成され、及び/又は、ホスト130は、第1の送信速度で超音波エネルギーを送信するために超音波プローブ102を制御するように予め構成される。例えば、ホスト130は、第1の送信パターンに対応する送信パルスパターンで予め構成される。さらに、いくつかの場合では、第1の送信速度は、超音波プローブ102及び/又はホスト130が用いるように構成される、唯一の送信速度である。付加的又は代替的に、ホスト130は、通信モジュール316を介してホスト130において受信されたユーザ入力に基づいて第1の送信速度を決定する。いくつかの実施形態では、例えば、ホスト130は、所定の送信速度のそれぞれのセットに対応する複数の送信パルスパターンで予め構成される。かかる場合では、ユーザ入力は、所定の送信速度のセットから送信速度を選択し、その選択に基づいて、ホスト130は、超音波プローブ102を制御するための送信パルスパターンを選択する。例示的な例として、第1の送信速度は、1540m/sである。
[0070] ステップ504において、方法500は、エコーを受信することを有する。詳細には、超音波プローブ102が、第1の速度で送信された超音波エネルギーと関連付けられたエコーを受信する。例えば、第1の送信速度で超音波エネルギーを送信した後、超音波プローブ102は、エコーを受信するようにトランスデューサアレイ104の動作を制御し、送信/受信スイッチ108が、受信したエコーと関連付けられた信号(例えば、受信したエコーに対応する電気信号)をホスト130にルーティングする。
[0071] ステップ506において、方法500は、第2の送信速度を決定することを有する。いくつかの実施形態では、ホスト130は、ユーザ入力に基づいて第2の送信速度を決定する。例えば、ホスト130は、通信モジュール316を介してユーザ入力を受信し、上述したように、この通信モジュールは、I/Oデバイスを含む。そのため、ユーザ入力は、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)、タッチスクリーンインタフェース、ボタン、マウス、キーボード、ジョイスティック、トラックパッドなどとの相互作用を介して受信される。さらに、ユーザ入力は、第2の送信速度の選択に対応する。例えば、ユーザ入力は、ホスト130において予め決定及び/又は予め構成された送信速度のセットの中から第2の送信速度を選択する。例えば、ホスト130は、2つ以上の送信速度を含み、各送信速度は、異なるタイプの組織に対応する。そのため、ユーザ入力は、脂肪の多い又は密度の高い胸部組織などのあるタイプの組織の選択に対応し、これがホスト130における送信速度のうちの1つにマッピングされる。付加的又は代替的に、ユーザ入力は、ホスト130においてサポートされる送信速度範囲内から第2の送信速度を選択してもよい。例示的な例として、送信速度範囲は、1460m/s~1620m/sの間の送信速度などの、種々の生体物質(例えば種々の組織)内における超音波エネルギーの速度と関連付けられた送信速度を含む。
[0072] 付加的又は代替的に、第2の送信速度は、超音波撮像システム150において受信されたデータに基づいて決定されてもよい。例えば、超音波撮像システム150(例えば、ホスト130)は、超音波撮像システム150において受信及び/又は検出される、撮像される解剖学的特徴の指標、システム150に接続されるプローブ(例えば、プローブ102)のタイプ及び/又は性能、患者データなどに基づいて、第2の送信速度を決定する。解剖学的特徴の指標は、解剖学的特徴を選択するユーザ入力に対応する。付加的又は代替的に、超音波撮像システム150は、特徴を撮像するために用いられる、深度設定、プローブ102の位置及び/又は向きなどの、1つ又は複数の設定に基づいて、解剖学的特徴を識別してもよい。いくつかの実施形態では、例えば、超音波撮像システム150は、解剖学的特徴を決定するために、解剖学的特徴の指標と撮像された解剖学的特徴とのマッピング(例えば、テーブル)を含む。いくつかの実施形態では、超音波撮像システム150は、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)などの深層学習ネットワーク、又は、例えば、ランダムフォレスト深層学習手法若しくは回帰分析手法を含む人工知能システム若しくは構造の別の適切な実施に基づいて、解剖学的特徴及び/又は第2の送信速度を識別するように訓練される。例えば、超音波撮像システム150は、超音波撮像システム150において受信されたデータを、深層学習ネットワーク及び/又は人工知能システムに基づいて、特定の解剖学的特徴及び/又は送信速度に対応するものとして分類する。さらに、患者データは、患者と関連付けられた、診断、体重、ボディマス指数(BMI)、病歴などを含み、超音波撮像システム150に入力され、及び/又は、ローカル若しくはリモートデータストア(例えば、データベース)から検索される。超音波撮像システム150はまた、第2の送信速度を決定するために、解剖学的特徴及び/又は解剖学的特徴の指標と送信速度との、及び/又は、患者測定基準(例えば、BMI)と送信速度とのマッピング(例えば、テーブル)を含む。
[0073] 例示的な例として、筋肉組織についての場合のように、撮像される解剖学的特徴が他の解剖学的特徴と比較して比較的密度が高いとの判定、及び/又は、患者が比較的低いBMI(例えば、低い割合の総脂質)を有するとの判定に応じて、第2の送信速度は、比較的高くなるように決定される。
[0074] さらに、いくつかの実施形態では、第2の送信速度は、第1の速度で送信された超音波エネルギーと関連付けられた受信したエコー(例えば、ステップ504において受信したエコー)と関連付けられたデータなどの超音波撮像データの解析に基づいて決定される。例えば、いくつかの実施形態では、超音波撮像システム150は、受信したエコーによる画像において、及び/又は、受信したエコーと関連付けられたデータに基づいて、組織収差(例えば、音速収差)を識別する。識別した収差に基づいて、超音波撮像システム150はさらに、第2の送信速度を第1の送信速度及び/又は第1の送信速度からの速度調整よりも比較的高い速度で設定するか又は比較的低い速度で設定するかを決定する。例えば、超音波撮像システム150は、受信したエコーによる画像における(例えば、画像内の種々の点に対する)組織収差のマッピングを決定し、組織収差のマッピングに基づいて第2の音速を決定する。画像内における組織収差の識別の一例は、2019年4月25日に出願された「SYNTHETIC TRANSMIT FOCUSING ULTRASOUND SYSTEM WITH SPEED OF SOUND MAPPING」という名称の仮出願第62/838,365号に記載されており、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
[0075] さらに、第2の送信速度を決定するための超音波撮像データの解析は付加的又は代替的に、種々の送信速度に対応する超音波撮像データの比較を含む。例えば、超音波撮像システム150は、(例えば、ステップ502において)第1の送信速度を含むセットの種々の送信速度で超音波エネルギーを送信するようにトランスデューサアレイ104を制御し、セットの種々の送信速度に対応するエコーを受信する。いくつかの場合では、超音波撮像システム150は、エコーに基づいて、セットの種々の送信速度のそれぞれについてそれぞれの画像を生成する。超音波撮像システム150は次いで、最も高い輝度、コントラストなどのような、最も高い画像品質及び/又は特定の品質を有する画像を複数の画像の中から識別する。詳細には、超音波撮像システム150は、画像を比較するために、ピクセルレベル画像処理(ピクセルの色の変化があるかどうかを評価する)などの画像処理を行う。いくつかの実施形態では、超音波撮像システム150は、識別した画像に対応する送信速度を第2の送信速度として決定する。
[0076] ステップ508において、方法500は、受信したエコー(例えば、ステップ504において受信したエコー)に基づいてマルチラインを生成することを有する。例えば、ホスト130は、マルチラインプロセッサ110a~nにおいて、超音波プローブ102において受信したエコーに基づいてマルチラインを生成する。そのため、マルチラインプロセッサ110a~nは、受信したエコーに(例えば、受信したエコーに対応する電気信号に)遅延及び/又はアポダイゼーション重みを適用して、同じ送信された超音波エネルギーに対応する異なるかたちでステアリングされた受信ビーム(例えば、マルチライン)を形成する。
[0077] ステップ510において、方法500は、第2の送信速度に基づいてマルチラインを送信フォーカスすることを有する。詳細には、ホスト130は、図6を参照しながら下記で説明するように、送信フォーカサ132を使用して、特定の受信ライン位置に対応するマルチラインを調整してから、調整したマルチラインを組み合わせる。さらに、ステップ508において生成したマルチラインは、送信フォーカスされる前に、図2を参照しながら上記で説明したように、少なくとも受信ライン位置に対応する各マルチラインが受信されるまで記憶される。いくつかの実施形態では、例えば、マルチラインは、ホスト130が第2の送信速度に基づいてマルチラインを調整する前にラインストア112に記憶される。
[0078] ここで図6を参照すると、本開示の態様による、第2の送信速度に基づいてマルチラインを送信フォーカスする方法600のフロー図が示されている。詳細には、方法500のステップ510が、方法600の1つ又は複数のステップに従って実施される。示すように、方法600は、複数の列挙されたステップを有するが、方法600の実施形態は、それらの列挙されたステップの前、後又は間に、さらなるステップを有してもよい。いくつかの実施形態では、列挙されたステップのうちの1つ又は複数は、省かれてもよく、異なる順序で行われてもよく、又は同時に行われてもよい。方法600のステップは、超音波撮像システム150内における任意の適切な構成要素によって実行することができ、すべてのステップが、同じ構成要素によって実行される必要はない。いくつかの実施形態では、方法600の1つ又は複数のステップは、送信フォーカスプロセッサ134、画像プロセッサ122、又は任意の他の構成要素を含む、超音波撮像システム150のプロセッサ回路(例えば、プロセッサ回路300(図3))によって又はその指示で行うことができる。
[0079] ステップ602において、方法600は、送信フォーカス重みを決定することを有する。いくつかの実施形態では、送信フォーカスプロセッサ134は、式1に基づいた送信フォーカス重み、及び、送信フィールドのシミュレーションを決定する。例えば、送信フォーカスプロセッサ134は、送信フィールドをシミュレートし、シミュレーションに基づいて、送信フォーカスプロセッサ134は、シミュレートした画像フィールド内の種々の点における振幅値(例えば、関数amplitude(X,Z)の値)を求める。上述したように、式1及び図2を参照すると、送信フォーカスプロセッサ134は、求めた振幅値を用いて、画像フィールド内の点に対応するマルチラインについて送信フォーカス重みを決定する。詳細には、送信フォーカスプロセッサ134は、対応する送信ビームのそのそれぞれの近接に関連するマルチラインの寄与を重み付けする送信フォーカス重みを決定する。例えば、送信フォーカスプロセッサ134は、決定した振幅値に基づいて、対応するマルチライン(例えば、シミュレーションにおける受信ライン位置)における増加する信号対ノイズ比に伴って増加する送信フォーカス重みのセットを決定する。
[0080] さらに、いくつかの実施形態では、送信フォーカスプロセッサ134は、第2の送信速度に基づいて送信フォーカス重みを決定する。例えば、送信フォーカスプロセッサ134は、第2の送信速度に部分的に基づいて送信フィールドをシミュレートする。送信フィイールドのシミュレーションは、超音波エネルギーを送信するために用いられる特性に対応する1つ又は複数のパラメータを含む。これらの特性は例えば、送信ビームを送信するために用いられる音速、送信アパーチャのサイズ及び/又は形状(例えば、送信ビームを送信するために使用されるトランスデューサアレイ104におけるトランスデューサ素子の数及び/又は配置)、送信ビームの焦点深度などを含む。したがって、第2の音速に基づいて送信フィールドをシミュレートするために、送信フォーカスプロセッサ134は、第2の音速に基づいてシミュレーションの1つ又は複数のパラメータを設定するように構成される。さらに、第2の送信速度に基づいて、送信フォーカスプロセッサ134は、超音波エネルギーを送信するために用いられる値(例えば、第1の送信速度)に対応するか又はその値と異なる特性により送信フィールドをシミュレートするように構成される。
[0081] 例えば、第2の送信速度が第1の送信速度と同じである場合、送信フォーカスプロセッサ134は、第2の送信速度で送信される超音波エネルギーにより送信フィールドをシミュレートする。そのような場合、シミュレートされる送信フィールドの特性は、超音波プローブ102を使用して超音波エネルギーを送信するために用いられる特性(例えば、第1の送信速度)に対応する。例示的な例として、第1の送信速度及び第2の送信速度が1540m/sである場合、送信フォーカスプロセッサ134は、送信速度1540m/sに対応する送信フィールドのシミュレーションに基づいて送信フォーカス重みを決定する。
[0082] 他方で、第2の送信速度が第1の送信速度と異なる場合、送信フォーカスプロセッサ134は、超音波エネルギーの送信時に用いられる対応する音速及び/又は焦点深度と比較して、シミュレートされる送信フィールドの音速及び/又は焦点深度を調整するように構成される。例示的な例として、第1の送信速度が1540m/sであり、第2の送信速度が1480m/sである場合、送信フォーカスプロセッサ134は、1480m/sの送信速度により送信フィールドをシミュレートするように構成される。そのような場合、送信フィールドのシミュレーションは、図4Bに示されたプロット450に似る。付加的又は代替的に、送信フォーカスプロセッサ134は、第1の送信速度での超音波エネルギーの送信について予想される焦点深度に対して調整される焦点深度により送信フィールドをシミュレートするように構成される。例えば、送信速度1540m/sに対応する焦点深度402と送信速度1480m/sに対応する焦点深度452(図4A~図4B)との差が示すように、送信速度の差により送信フィールドについての焦点深度の変化がもたらされる。したがって、シミュレートされる送信フィールドの焦点深度を調整することは、第2の送信速度により送信フィールドをシミュレートすることと同様の作用をもたらす。いくつかの実施形態では、送信フォーカスプロセッサ134は、第2の音速に基づいて、シミュレートされる送信フィールドについての調整される焦点深度を識別する。いくつかの実施形態では、例えば、送信フォーカスプロセッサ134は、送信フィールドシミュレーションについての送信速度と焦点深度とのマッピング(例えば、ルックアップテーブル)を用いて構成される。したがって、送信フォーカスプロセッサ134は、第2の音速及びマッピングに基づいて送信フィールドシミュレーションの焦点深度を決定し、送信フォーカスプロセッサ134は次いで、シミュレーションについての決定した焦点深度に基づいて送信フィールドをシミュレートする。
[0083] いずれの場合も、シミュレーションに基づいて、送信フォーカスプロセッサ134は、送信フォーカス重みを決定する。いくつかの実施形態では、送信フォーカス重みは、送信フォーカサ132においてマルチラインに適用される重みである。したがって、送信フォーカスプロセッサ134は、決定した送信フォーカス重みに基づいて重み114a~nを構成する。
[0084] ステップ604において、方法600は、送信フォーカス遅延を決定することを有する。いくつかの実施形態では、送信フォーカスプロセッサ134は、式2に基づいた送信フォーカス遅延、及び送信フィールドのシミュレーションを決定する。例えば、送信フォーカスプロセッサ134は、送信フィールドをシミュレートし、シミュレーションに基づいて、送信フォーカスプロセッサ134は、シミュレートした画像フィールド内の種々の点における伝搬時間(例えば、伝搬遅延)値(例えば、関数propagation_time(X、Z)の値)を決定する。上述したように、式2及び図2を参照すると、送信フォーカスプロセッサ134は、決定した伝搬時間値を用いて、画像フィールド内の点に対応するマルチラインについて送信フォーカス重みを決定する。詳細には、送信フォーカスプロセッサ134は、異なる送信-受信ビーム位置の組み合わせによりマルチラインについてラインごとに存在する位相シフト変動を等しくする送信フォーカス遅延を決定する。したがって、組み合わせられたマルチラインの位相差によって引き起こされる信号キャンセルは、最小限にされる及び/又は回避される。例えば、送信フォーカスプロセッサ134は、シミュレートした送信フィールド内における対応する送信ビームの中心に対するマルチラインの位置に基づいて送信フォーカス遅延を決定する。
[0085] 送信フォーカスプロセッサ134は、第2の送信速度に基づいて送信フォーカス遅延をさらに決定する。例えば、上述したように、送信フォーカスプロセッサ134は、第2の送信速度に部分的に基づいて送信フィールドをシミュレートする。したがって、送信フォーカスプロセッサ134は、第1の送信速度と同じであるか又は異なる第2の送信速度により送信フィールドをシミュレートし、及び/又は、送信フォーカスプロセッサ134は、第1の送信速度での超音波エネルギーの送信について予想される焦点深度に対して調整される焦点深度により送信フィールドをシミュレートする。いずれの場合も、送信フォーカスプロセッサ134は、送信フィールドのシミュレーションに基づいて送信フォーカス遅延を決定する。さらに、送信フォーカス遅延は、送信フォーカサ132において(例えば、遅延ライン118a~nを介して)マルチラインに適用される遅延である。したがって、送信フォーカスプロセッサ134は、決定した送信フォーカス遅延を適用するように送信フォーカサ132及び/又は遅延ライン118a~nを構成する。
[0086] ステップ606において、方法600は、決定した送信フォーカス重み及び遅延に基づいてマルチラインを調整することを有する。上述したように、送信フォーカスプロセッサ134は、決定した送信フォーカス重み及び/又は遅延をマルチラインに適用するように送信フォーカサ132を構成する。そのため、決定した送信フォーカス重みに基づいてマルチラインを調整することは、重み114a~nを適用することを有し、これら重みは、送信フォーカス重みに基づいて、乗算器116a~nにおいてマルチラインに構成される。さらに、決定した送信フォーカス遅延に基づいてマルチラインを調整することは、送信フォーカス遅延によってマルチラインを遅延ライン118a~nにおいて遅延させることを有する。
[0087] ステップ608において、方法600は、調整したマルチラインを加算することを有する。すなわち、例えば、ステップ606において調整したマルチラインを組み合わせる。いくつかの実施形態では、送信フォーカサ132は、加算器120においてマルチラインを加算し、入力として遅延ライン118a~nの出力を受信する。マルチラインを加算することによって、加算器120は、拡大された視野深度を有する送信フォーカスされた画像データを生成する。加算器120は、加算器回路により、デジタル加算器として、又はそれらの組み合わせとして実施される。
[0088] ここで図5を参照すると、ステップ512において、方法500は、送信フォーカスされたマルチラインに基づいて画像を生成することを有する。詳細には、画像プロセッサ122は、送信フォーカスされたマルチラインを入力として受信し、受信した送信フォーカスされたマルチラインに基づいて画像を生成する。いくつかの実施形態では、送信フォーカスされたマルチラインは、画像におけるラインと関連付けられた画像データに対応する。したがって、画像プロセッサ122は、画像内における種々のラインと関連付けられた画像データ(例えば、種々の受信ラインに沿って受信された画像データ)にそれぞれ対応する送信フォーカスされたマルチラインのセットを受信し、送信フォーカスされたマルチラインのセットを合わせて画像を生成する。画像プロセッサ122はさらに、生成される画像を改善するようにスキャン変換又は他の処理を行う。上述したように、ステップ510及び図6を参照すると、マルチラインを送信フォーカスすることは、送信フォーカス遅延に基づいてマルチラインを調整することを有する。したがって、画像プロセッサ122は、送信フォーカス遅延によって調整されたマルチラインに基づいて画像を生成する。
[0089] ステップ514において、方法500は、ディスプレイのために画像を出力することを有する。さらに具体的には、画像プロセッサ122によって生成された画像は、ホスト130に含まれるか又はホスト130に(例えば、有線又は無線インタフェースを介して)通信接続される、ディスプレイ124などのディスプレイに出力される。
[0090] 図7A~図7Cは、遡及的に送信フォーカスされた超音波画像データ(例えば、送信フォーカスされたマルチライン)による送信ビームパターンを示す。図7A~図7Cにおいて、横軸は、何らかの任意の単位での方位角を表し、縦軸は、何らかの任意の単位での深度を表す。図7A~図7Cに示される実施形態では、送信ビームパターンのそれぞれは、超音波エネルギーが1480m/sの速度で伝搬する媒体を介する超音波送信に関して決定される。そのため、示された送信ビームパターンは、本明細書において説明される技術に従って(例えば、図5の方法500及び/又は図6の方法600の1つ又は複数のステップに従って)図4A~図4Bに示された送信ビームパターンを遡及的に送信フォーカスすることによるビームパターンに対応する。
[0091] 詳細には、図7Aは、1480m/sの送信速度でトランスデューサアレイ104によって送信された第1の超音波送信に対応する送信ビームのプロット700を示す。プロット700はさらに、1480m/sの送信速度に基づいて遡及的に送信フォーカスされる、第1の超音波送信と関連付けられた超音波撮像データ(例えば、第1の超音波送信に基づいて生成されたマルチライン)に対応する。そのため、プロット700は、遡及的な送信フォーカシング後の、図4Bのプロット450における送信ビームパターンに対応する送信ビームパターンを示す。すなわち、例えば、プロット700は、プロット450の送信ビームパターンで送信された超音波送信と関連付けられたマルチライン及び/又は受信したエコーの、送信フォーカス重み及び/又は遅延を用いての調整によるものである。
[0092] 図7Bは、1540m/sの送信速度でトランスデューサアレイによって送信された第2の超音波送信に対応する送信ビームのプロット720を示す。プロット720はさらに、1540m/sの送信速度に基づいて送信フォーカスされる、第2の超音波送信と関連付けられた超音波撮像データ(例えば、第2の超音波送信に基づいて生成されたマルチライン)に対応する。そのため、プロット720は、遡及的な送信フォーカシング後の、図4Aのプロット400における送信ビームパターンに対応する送信ビームパターンを示す。したがって、プロット720は、プロット400の送信ビームパターンで送信された超音波送信と関連付けられたマルチライン及び/又は受信したエコーの、送信フォーカス重み及び/又は遅延を用いての調整によるものである。
[0093] プロット450に示された送信されたビームパターンと比較して、プロット700に示された遡及的に送信フォーカスされたビームパターンは、拡大された視野深度(例えば、拡大されたフォーカス)を示す。例えば、プロット700に示された遡及的に送信フォーカスされたビームパターンは、プロット450に示された送信されたビームパターンよりも狭いプロファイルを有する。同様に、プロット400に示された送信されたビームパターンと比較して、プロット720に示された遡及的に送信フォーカスされたビームパターンは、拡大された視野深度を示す。しかしながら、プロット700のビームパターンと比較して、プロット720のビームパターンは、より広いプロファイルを有し、その結果、プロット720のビームパターンに基づいて生成された画像において、プロット700のビームパターンに基づいて生成された画像よりも低下した画像解像度及び/又は増加したぼやけが生じる可能性がある。プロット700とプロット720との相違は、トランスデューサアレイ104において用いられる送信速度(例えば、この例では1540m/s)とプロット720のビームパターンの生成時に超音波エネルギーが媒体内で伝搬する送信速度(例えば、この例では1480m/s)との速度の差の影響に起因する。換言すると、プロット720のビームパターンは、プロット700のビームパターンと比較して組織収差によって歪ませられる。
[0094] 図7Cは、1540m/sの送信速度でトランスデューサアレイによって送信された第3の超音波送信に対応する送信ビームのプロット740を示す。プロット740はさらに、1480m/sの送信速度に基づいて送信フォーカスされる、第3の超音波送信と関連付けられた超音波撮像データ(例えば、第3の超音波送信に基づいて生成されたマルチライン)に対応する。そのため、プロット720と同様に、プロット740は、遡及的な送信フォーカシング後の、図4Aのプロット400における送信ビームパターンに対応する送信ビームパターンを示す。しかしながら、プロット720が1540m/sの送信速度に基づいてプロット400のビームパターンに対応する画像データを送信フォーカスすることによるものであるのに対し、プロット740は1480m/sの送信速度に基づいたプロット400のビームパターンに対応する画像データを送信フォーカスすることによるものである。プロット720とさらに比較して、プロット740に示されたビームパターンは、比較的狭いビームプロファイルを維持する。したがって、プロット740のビームパターンに基づいて生成された画像は、ぼやけが少なく(例えば、より鮮明に)見え、プロット720のビームパターンに基づいて生成された画像よりも比較的高い解像度を有する。実際、プロット740に示されたビームパターンは、プロット700に示されたビームパターンと略同様に見える。したがって、プロット740のビームパターンに基づいて生成された画像は、プロット700のビームパターンに基づいて生成された画像と似る。このように、プロット740は、トランスデューサアレイ104において用いられる速度(例えば、この例では1540m/s)と超音波エネルギーが媒体内で伝搬する送信速度(例えば、この例では1480m/s)との速度の差が、本明細書において説明される技術に従って、遡及的な送信フォーカシングにより考慮される(例えば、差の影響が最小限にされる)ことを示す。
[0095] 図8は、図7A~図7Cを参照しながら同様に上述したように、異なる超音波撮像及び送信フォーカシング技術についての焦点深度における点広がり関数(802、804、及び806)の比較のプロット800を示す。詳細には、プロット800は、技術間の焦点品質の比較を含み、横軸にわたる値のより広い広がりは比較的低い焦点品質を表し、横軸にわたる値のより狭い広がりは比較的高い焦点品質を表す。示された実施形態では、点広がり関数(802、804、及び806)のそれぞれは、超音波エネルギーが1480m/sの速度で伝搬する媒体を介する超音波送信に関して決定される。図8において、横軸は、何らかの任意の単位での距離を表し、縦軸は、何らかの任意の単位での強度を表す。
[0096] 第1の点広がり関数802は、1480m/sの送信速度を有する第1の超音波送信に基づいて生成された第1の画像内の点広がり関数に対応する。より具体的には、第1の点広がり関数802は、1480m/sの送信速度に基づいて第1の超音波送信と関連付けられた超音波データを送信フォーカスすることに基づいて生成された画像による点広がり関数に対応する。したがって、第1の点広がり関数802は、図7Aのプロット700に示された送信ビームパターンに基づいて生成された画像と関連付けられる。
[0097] 第2の点広がり関数804は、1540m/sの送信速度を有する第2の超音波送信に基づいて生成された第2の画像内における点広がり関数に対応する。詳細には、第2の点広がり関数804は、1540m/sの送信速度に基づいて第2の超音波送信と関連付けられた超音波データを送信フォーカスすることに基づいて生成された画像による点広がり関数に対応する。したがって、第2の点広がり関数804は、図7Bのプロット720に示されたビームパターンに基づいて生成された画像と関連付けられる。
[0098] 第3の点広がり関数806は、1540m/sの送信速度を有する第3の超音波送信に基づいて生成された第3の画像内における点広がり関数に対応する。しかしながら、第2の点広がり関数804と比べ、第3の点広がり関数806は、1480m/sの送信速度に基づいて第3の超音波送信と関連付けられた超音波データを送信フォーカスすることに基づいて生成された第3の画像に対応する。すなわち、例えば、第3の点広がり関数806は、図7Cのプロット740に示されたビームパターンに基づいて生成された画像に対応する。
[0099] 示すように、第1の点広がり関数802及び第3の点広がり関数806のそれぞれは比較的同様であるのに対し、第2の点広がり関数804は、第1の点広がり関数802及び第3の点広がり関数806の両方よりも比較的広いプロファイルを有する。そのため、プロット800はさらに、対応する画像における所与の点について、第1の画像及び第3の画像(例えば、それぞれ第1の点広がり関数802及び第3の点広がり関数806に対応する)が、第2の画像(例えば、第2の点広がり関数804に対応する)よりもぼやけが少なく、より解像されることを示す。換言すると、プロット800はさらに、トランスデューサアレイ104において用いられる送信速度(例えば、この例では1540m/s)と超音波エネルギーが媒体内で伝搬する送信速度(例えば、この例では1480m/s)との速度の差が、本明細書において説明される技術に従って、遡及的な送信フォーカシングにより考慮される(例えば、差の影響が最小限にされる)ことを示す。
[00100] 図9A~図9Bは、約1480m/sの速度で超音波エネルギーが伝搬する胸部組織の超音波画像を示す。図9A~図9Bにおいて、横軸は、何らかの任意の単位での方位角を表し、縦軸は、何らかの任意の単位での深度を表す。図9Aは、(例えば、トランスデューサアレイ104からの)1540m/sの送信速度での超音波エネルギーの送信と、1540m/sの送信速度に基づいた、超音波エネルギーと関連付けられた超音波データ(例えば、マルチライン)の送信フォーカシングと、に基づいて生成された超音波画像900を示す。図9Bは、(例えば、トランスデューサアレイ104からの)1540m/sの送信速度での超音波エネルギーの送信と、1480m/sの送信速度に基づいた、超音波エネルギーと関連付けられた超音波データ(例えば、マルチライン)の送信フォーカシングと、に基づいて生成された超音波画像950を示す。示すように、超音波画像950の画像品質は、解像度及び/又は鮮明さの観点から超音波画像900よりも優れている。したがって、図9A~図9Bはさらに、本明細書において説明される技術の利点を示す。
[00101] 当業者は、上述した装置、システム及び方法を様々なやり方で変更することができることを理解するであろう。したがって、当業者は、本開示によって包含される実施形態が上述の特定の例示的な実施形態に限定されないことを理解するであろう。その点に関して、例示的な実施形態が示され、説明されてきたが、広範囲の修正、変更、及び置換が、前述の開示において意図される。そのような変形形態は、本開示の範囲から逸脱することなく、前述のものになされることが理解される。したがって、添付の特許請求の範囲は、広く、本開示と矛盾しないように解釈されることが適切である。