以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る半導体集積回路を示すブロック図である。図1の半導体集積回路は、アイソレーションアンプを構成するものである。本実施形態においては、アイソレーションアンプの通常のデータ伝送経路を利用し、出力データを異常の発生に応じて変化させることで、異常の発生を高速に伝達することを可能にするものである。
なお、図1においては、検出対象として、モータ55又はモータ55を駆動するモータ駆動回路56を想定し、これらにおいて発生する電圧や電流の異常を検出する例を説明するが、検出対象はこれに限定するものではない。例えば、発電機を検出対象として、発電機に生じる振動や熱に対するセンサの電力異常を検出する場合等にも本実施形態を適用することができる。
図1において、アイソレーションアンプ1は、1次回路10、2次回路20及びアイソレーション部30を備えている。1次回路10は、モータ等の検出対象に発生する電圧や電流等に応じたデジタル値をアイソレーション部30に出力する。アイソレーション部30は、1次回路10と2次回路20とを電気的に絶縁しながら1次回路10の出力を2次回路20に伝達する。2次回路20はアイソレーション部30を介して伝達されたデジタル値を受信して、検出対象に発生した電圧や電流の値を復元する。なお、アイソレーションアンプ1の出力を差動単相変換回路50及び異常検出回路51を介してMCU(Micro Controller Unit)等により構成された制御回路52に供給することで、制御回路52において、検出対象の状態を把握することが可能である。
1次回路10は、例えば、ΔΣADC11、エンコーダ12、クロック生成器13、基準電圧生成器14及び比較器15を含む。1次回路10と2次回路20とは独立した電源が供給されるようになっている。図1では、1次回路10には電源電圧VDD1及びグランド電圧GND1が供給され、2次回路20には電源電圧VDD2及びグランド電圧GND2が供給される。
1次回路10には、検出対象に発生した電圧値や電流値等に相当する信号が、一対の入力差動信号VIN+,VIN-による差動入力VINとして入力される。これらの入力差動信号VIN+,VIN-は、ΔΣADC11に与えられる。クロック生成器13は、クロックを生成してΔΣADC11に与える。また、基準電圧生成器14は、基準電圧を生成してΔΣADC11に与える。ΔΣADC11は、基準電圧生成器14からの基準電圧を用いて、クロック生成器13で生成されたクロック信号に同期して、入力差動信号VIN+,VIN-をデジタル信号に変換してエンコーダ12に出力する。エンコーダ12は、ΔΣADC11で変換されたデジタル信号をエンコードしてエンコードしたデジタル信号をアイソレーション部30に出力する。
また、電源電圧VDD1が供給される電源ラインとグランド電圧GND2が供給されるグランドラインとの間には抵抗R1,R2が直列接続される。抵抗R1,R2の接続点に現れる電圧は、検出電圧VREFとして比較器15の負極性入力端に供給される。比較器15の正極性入力端には入力差動信号VIN+が供給される。比較器15は、入力差動信号VIN+が検出電圧VREFを超えると、ハイレベル(Hレベル)の検出信号を出力するようになっている。抵抗R1,R2の抵抗値を適宜設定することで、入力差動信号VIN+が過大入力の場合に、比較器15からHレベルの検出信号が出力されるように構成することができる。即ち、比較器15からの検出信号は、入力差動信号VIN+,および,入力差動信号VIN-がグランド電圧などに固定されている場合の差動入力VINに過大入力等の異常が生じたか否かを示すものである。比較器15は、検出信号をアイソレーション部30に出力する。
なお、以下の説明では、異常の発生を検出した場合にHレベルの検出信号を発生し、異常の発生を検出しない場合には検出信号はローレベル(Lレベル)であるものとして説明するが、逆に、異常発生の検出をLレベルで示し、正常(通常)時をHレベルで示してもよい。
図2から図4はアイソレーション部30の具体的な構成例を示すブロック図である。図2は光結合方式を示し、図3は磁気結合方式を示し、図4は容量結合方式を示している。
図2において、ドライバ31には、エンコーダ12からのデジタル信号が与えられる。電源ラインとグランドラインとの間には、発光素子32a及び電流源33が直列接続されている。ドライバ31は、入力されたデジタル信号によって発光素子32aを駆動する。これにより、発光素子32aは、ドライバ31に駆動されて電流を流し、流した電流に応じた発光量の光を発生する。
また、電流源33には比較器15からの検出信号も与えられる。電流源33は、Hレベルの検出信号によって、所定の電流量の電流を発光素子32aに流す。電流源33による電流は、ドライバ31の駆動によって発光素子32aに発生する電流量よりも大きな電流に設定される。
発光素子32aからの光は、光検出素子32bによって受光される。発光素子32aと光検出素子32bとの間は電気的に絶縁されている。光検出素子32bは発光素子32aの発光量に応じた電流を発生する。トランスインピーダンスアンプ(TIA)34は、光検出素子32bが発生した電流を電圧に変換する。トランスインピーダンスアンプ34の出力電圧は、比較器35,36の正極性入力端に供給される。
比較器35は、負極性入力端に供給される基準電圧VREF1とトランスインピーダンスアンプ34の出力電圧とを比較し、トランスインピーダンスアンプ34の出力電圧が大きい場合にはHレベル、小さい場合にはローレベル(Lレベル)のデジタル信号を出力する。即ち、比較器35の出力は、エンコーダ12からのデジタル信号に対応したデジタル信号となる。
比較器36は、負極性入力端に供給される基準電圧VREF2とトランスインピーダンスアンプ34の出力電圧とを比較する。基準電圧VREF2は、基準電圧VREF1よりも大きく、ドライバ31の駆動によって生じる電圧よりも高い電圧に設定される。比較器36は、トランスインピーダンスアンプ34の出力電圧が基準電圧VREF2よりも大きい場合にはHレベル、小さい場合にはLレベルのデジタル信号を出力する。即ち、比較器36の出力は、比較器15からの検出信号に対応したパルス信号となる。
図3はアイソレーション部30として利用可能なアイソレーション部40を示している。アイソレーション部40は、ドライバ41a,41bと、1次及び2次コイル42a,42bと、レシーバ43a,43bとによって構成される。ドライバ41aとレシーバ43aとの間は1次及び2次コイル42aによって電気的に絶縁され、ドライバ41bとレシーバ43bとの間は1次及び2次コイル42bによって電気的に絶縁される。図示しないがコイル対2対あり、二重に絶縁されていてもよい。
ドライバ41aは、エンコーダ12からのデジタル信号によって、1次及び2次コイル42aを駆動する。レシーバ43aは、1次及び2次コイル42aの相互誘導作用によって生じた電圧を取り出す。こうして、レシーバ43aの出力は、エンコーダ12からのデジタル信号に対応したデジタル信号となる。
また、ドライバ41bは、比較器15からの検出信号によって、1次及び2次コイル42bを駆動する。レシーバ43bは、1次及び2次コイル42bの相互誘導作用によって生じた電圧を取り出す。こうして、レシーバ43bの出力は、比較器15からの検出信号に対応したパルス信号となる。
図4はアイソレーション部30として利用可能なアイソレーション部45を示している。アイソレーション部45は、ドライバ46a,46bと、結合コンデンサ47a,47bと、レシーバ48a,48bとによって構成される。ドライバ46aとレシーバ48aとの間は結合コンデンサ47aによって電気的に絶縁され、ドライバ46bとレシーバ48bとの間は結合コンデンサ47bによって電気的に絶縁される。図示しないが結合コンデンサが2対あり、二重に絶縁されていてもよい。
ドライバ46aは、エンコーダ12からのデジタル信号を結合コンデンサ47aに印加する。レシーバ48aは、結合コンデンサ47aを介してドライバ46aの出力を取り出す。こうして、レシーバ48aの出力は、エンコーダ12からのデジタル信号に対応したデジタル信号となる。
また、ドライバ46bは、比較器15からの検出信号を結合コンデンサ47bに印加する。レシーバ48bは、結合コンデンサ47bを介してドライバ46bの出力を取り出す。こうして、レシーバ48bの出力は、比較器15からの検出信号に対応したパルス信号となる。
図1において、アイソレーション部30の出力は2次回路20に供給される。2次回路20は、デコーダ21、1ビットDAC22、LPF(ローパスフィルタ)23、クロック再生回路24、基準電圧生成器25及び異常入力検知出力回路26を含む。
エンコーダ12の出力に基づくアイソレーション部30の出力(デジタル信号)は、デコーダ21及びクロック再生回路24に与えられる。クロック再生回路24は、入力されたデジタル信号からクロックを再生してデコーダ21に出力する。また、基準電圧生成器25は、基準電圧を生成してデコーダ21に出力する。デコーダ21は、クロック再生回路24からのクロック及び基準電圧を用いて、エンコーダ12がエンコードした信号をエンコード前の信号に戻すデコード処理を行う。デコーダ21は、デコード後のデジタル信号を1ビットDAC22に出力する。
1ビットDAC22は、デコーダ21によってデコードされたデジタル信号をアナログ信号に変換してLPF23に出力する。LPF23は、1ビットDAC22から出力されたアナログ信号に含まれる不要な周波数成分を除去して、出力端子から一対の出力差動信号VOUT+,VOUT-による差動出力VOUTを出力する。出力差動信号VOUT+,VOUT-は、差動単相変換回路50にそれぞれ差動信号AIN+,AIN-(以下、これらを区別する必要がない場合には差動信号AINという)として入力される。なお、デコーダ21、1ビットDAC22及びLPF23によって、出力回路が構成される。
差動単相変換回路50は、差動信号AIN+,AIN-を単相出力に変換する。例えば、差動単相変換回路50は、差動信号AIN+,AIN-の差分を求めることで、差動信号AIN+,AIN-を単相出力AOUTに変換して制御回路52のADC1端に出力する。また、差動単相変換回路50は、差動信号AIN+,AIN-同士を加算して加算結果(の1/2)の電圧を異常検出回路51に出力する。
図5は図1中の差動単相変換回路50の具体的な構成の一例を示す回路図である。
オペアンプOP1aの非反転入力端に差動信号AIN+が供給される。オペアンプOP1aの反転入力端は、抵抗R22aを介して出力端に接続されると共に、抵抗R21aを介してノードrに接続される。オペアンプOP1a及び抵抗R21a,R22aにより非反転増幅器が構成される。
オペアンプOP1bの非反転入力端に差動信号AIN-が供給される。オペアンプOP1bの反転入力端は、抵抗R22bを介して出力端に接続されると共に、抵抗R21bを介してノードrに接続される。オペアンプOP1b及び抵抗R21b,R22bにより非反転増幅器が構成される。
オペアンプOP1aの出力端は抵抗R23aを介してオペアンプOP2の反転入力端に接続され、オペアンプOP1bの出力端は抵抗R23bを介してオペアンプOP2の非反転入力端に接続される。オペアンプOP2の反転入力端は抵抗R24aを介して出力端に接続され、オペアンプOP2の非反転入力端は抵抗R24bを介して基準電位点に接続される。オペアンプOP2及び抵抗R23a,R23b,R24a,R24bにより差動増幅器が構成される。
差動信号AIN+はオペアンプOP1aにより構成される非反転増幅器によって増幅されて、差動増幅器を構成するオペアンプOP2の反転入力端に与えられる。また、差動信号AIN-はオペアンプOP1bにより構成される非反転増幅器によって増幅されて、オペアンプOP2の非反転入力端に与えられる。オペアンプOP2により差動信号AIN+,AIN-は差動増幅され、オペアンプOP2の出力端からは差動信号AIN+,AIN-の差に応じた単相出力AOUTが得られる。この単相出力AOUTが制御回路52のADC1端に供給される。
オペアンプOP1aの反転入力端に現れる差動信号AIN+とオペアンプOP1bの反転入力端に現れる差動信号AIN-との電圧は、抵抗R21a,R21bにより分圧される。抵抗R21a,R21bの抵抗値を同一にすることで、ノードrには、差動信号AIN+,AIN-の加算結果の1/2の電圧が現れる。この電圧が異常検出回路51に供給される。
図1においては、異常検出回路51は例えばコンパレータによって構成することができる。異常検出回路51には、判定基準電圧Vrefも与えられている。異常検出回路51は、判定基準電圧Vrefと差動単相変換回路50からの加算結果に基づく電圧との比較によって、過大入力等の異常が発生したか否か示す異常検出結果を制御回路52のADC2端に出力する。
制御回路52は、例えば、MCUによって構成されている。制御回路52は、ADC1端に入力された単相出力AOUTにより、検出対象に発生した電圧や電流等の値を得る。また、制御回路52は、ADC2端に入力された異常検出結果により、検出対象に発生した過大入力等の異常を把握する。
ところで、アイソレーションアンプ1は、1次回路10において伝送する信号をデジタル信号に変換し、2次回路20において伝送されたデジタル信号をアナログ信号に戻す処理を行っており、D/A変換後にLPF23によるフィルタ処理が必要となる。ところが、LPF23のフィルタ処理には、本質的に比較的大きい所定の遅延時間が生じる。LPF23による信号遅延のために、過大入力等の異常状態を制御回路52が認識するまでに比較的長い時間を要してしまう。
そこで、本実施形態においては、異常入力検知出力回路26が設けられている。異常入力検知出力回路26は、過大入力等の異常状態の発生を示すHレベルの検出信号が与えられると、この検出信号のタイミングでLPF23の出力を変化させることで、過大入力等の発生を制御回路52に短時間に伝達することを可能にする。
(異常入力検知出力回路)
図6はLPF23及び異常入力検知出力回路26の具体的な構成の一例を示す回路図である。
LPF23は、1ビットDAC22からの正極性入力VINPをフィルタ処理するLPF部23bと、1ビットDAC22からの負極性入力VINNをフィルタ処理するLPF部23aとを有する。LPF部23bは、抵抗R1P,R2P、コンデンサC1P,C2P及びオペアンプ23Pにより構成された2次のアクティブフィルタである。また、LPF部23aは、抵抗R1N,R2N、コンデンサC1N,C2N及びオペアンプ23Nにより構成された2次のアクティブフィルタである。
正極性入力VINPは抵抗R1P,R2Pを介してオペアンプ23Pの非反転入力端in+に入力される。オペアンプ23Pの非反転入力端in+は、コンデンサC1Pを介してグランドライン(gnd)に接続され、出力端は反転入力端in-に接続されると共に、コンデンサC2Pを介して抵抗R1P,R2Pの接続点に接続される。LPF部23bは、正極性入力VINPの高域を帯域制限した後、出力差動信号VOUT+を出力する。
一方、負極性入力VINNは抵抗R1N,R2Nを介してオペアンプ23Nの非反転入力端in+に入力される。オペアンプ23Nの非反転入力端in+は、コンデンサC1Nを介してグランドライン(gnd)に接続され、出力端は反転入力端in-に接続されると共に、コンデンサC2Nを介して抵抗R1N,R2Nの接続点に接続される。LPF部23aは、負極性入力VINNの高域を帯域制限した後、出力差動信号VOUT-を出力する。
本実施形態においては、オペアンプ23Pの非反転入力端in+は、異常入力検知出力回路26のノードbに接続され、オペアンプ23Nの非反転入力端in+は、異常入力検知出力回路26のノードaに接続される。異常入力検知出力回路26は、定電圧発生回路V0、電流源I0,I1、抵抗R3,R4及びスイッチS0,S1により構成される。
定電圧発生回路V0の負極性端子はグランドライン(gnd)に接続され、正極性端子は電流源I0及びスイッチS0を介してノードaに接続される。電流源I0の電流経路には並列に抵抗R3が接続される。また、定電圧発生回路V0の正極性端子は電流源I1及びスイッチS1を介してノードbにも接続される。電流源I1の電流経路には並列に抵抗R4が接続される。
異常入力検知出力回路26は、アイソレーション部30から検出信号が入力され、この検出信号によってスイッチS0,S1をオン,オフ制御する。即ち、検出信号が過大入力等の検知を示していないLレベルの場合には、スイッチS0,S1はいずれもオフであり、検出信号が過大入力等の検知を示すHレベルの場合には、スイッチS0,S1はいずれもオンである。
スイッチS0がオンの場合には、ノードaには、定電圧発生回路V0が発生する電圧、電流源I0が発生する電流、抵抗R3の抵抗値によって定まる電圧Vcm1が印加される。この電圧Vcm1によって、オペアンプ23Nの非反転入力端in+の電圧が設定され、出力差動信号VOUT-の同相レベルはVcm1となる。
また、同様に、スイッチS1がオンの場合には、ノードbには、定電圧発生回路V0が発生する電圧、電流源I1が発生する電流、抵抗R4の抵抗値によって定まる電圧Vcm2が印加される。この電圧Vcm2によって、オペアンプ23Pの非反転入力端in+の電圧が設定され、出力差動信号VOUT+の同相レベルはVcm2となる。なお、以下、Vcm1=Vcm2=Vcmとして説明する。
比較器15からの検出信号は、入力差動信号VIN+もしくは差動入力VINが過大入力になった直後にHレベルとなり、異常入力検知出力回路26のノードa,bは、入力差動信号VIN+もしくは差動入力VINが過大入力になった直後に電圧Vcmに変化する。従って、入力差動信号VIN+,VIN-の過大入力に応じた出力差動信号VOUT+,VOUT-がLPF23から出力される前に、入力差動信号VIN+もしくは差動入力VINが過大入力になった直後に、LPF23からの出力差動信号VOUT+,VOUT-の同相レベルはシフトしてVcmとなる。即ち、正常時には所定のレベル(例えば0V)であった同相レベルがVcmに変化する。
出力差動信号VOUT+,VOUT-に過大入力等の異常状態が発生していない正常状態においては、出力差動信号VOUT+,VOUT-の和はあるレベルとなる。これに対し、出力差動信号VOUT+,VOUT-の過大入力等の異常状態時には、出力差動信号VOUT+,VOUT-の和は電圧Vcmに対応したレベルとなる。従って、出力差動信号VOUT+,VOUT-の加算結果によって、過大入力等の異常状態を判定することが可能となる。
(作用)
次に、このように構成された実施形態の動作について図7の波形図を参照して説明する。図7は横軸に時間をとり縦軸に電圧をとって、入出力等の波形を示すものである。図7の上段は破線が入力差動信号VIN+とVIN-の差電圧である差動入力VINを示し、実線が出力差動信号VOUT+とVOUT-との差電圧である差動出力VOUTを示している。また、図7の中段は、実線が出力差動信号VOUT+を示し、破線が出力差動信号VOUT-を示す。また、図7の下段は、制御回路における異常の検出結果を示している。
いま、図7上段の破線に示す差動入力VINが入力されるものとする。なお、これ以降,入力差動信号VIN-はグランド電圧に固定されているものとして説明する。図7上段の検出レベルは、過大入力の判定レベルを示しており、入力差動信号VIN+と入力差動信号VIN-との差電圧VINが検出レベルよりも高い場合には、過大入力があるものと判定する。即ち、差動入力VINが検出レベルよりも高い期間が異常発生期間である。なお、図7の検出レベルに対応する検出電圧VREFは、電源電圧VDD1,抵抗R1,R2によって設定される。
1次回路10に入力された入力差動信号VIN+,VIN-は、ΔΣADC11によってデジタル信号に変換され、エンコーダ12によってエンコードされた後、アイソレーション部30に供給される。アイソレーション部30は、エンコーダ12の出力を2次回路20に伝達する。2次回路20のデコーダ21は、入力された信号をデコードして1ビットDAC22に与える。1ビットDAC22は、デコーダ21の出力をアナログ信号に戻して、LPF23に出力する。LPF23は、1ビットDAC22の出力の高域をフィルタ処理することで、差動入力VINに対応する差動出力VOUTを出力する。
このLPF23のフィルタ処理には遅延が生じる。この結果、図7の上段に示すように、差動出力VOUTは差動入力VINに対して比較的長い時間遅延して出力される。
いま、差動入力VINが図7上段の検出レベルを超える過大入力の状態(異常発生期間)になるものとする。比較器15は、この過大入力の発生から比較的短時間に、Hレベルの検出信号を出力する。検出信号のHレベル期間が1次回路10による異常検出期間である。検出信号は、アイソレーション部30を経由して異常入力検知出力回路26に供給され、スイッチS0,S1をオンにする。この結果、異常入力検知出力回路26のノードa,bには電圧Vcmが印加され、LPF部23a,23bの同相出力は電圧Vcmとなる。
図7の中段はこの状態を示しており、出力差動信号VOUT+,VOUT-のいずれも、電圧Vcmだけ同相レベルが上昇する。差動入力VINの過大入力が解消されて差動入力VINが図7上段の検出レベルよりも低くなると、この直後に比較器15からの検出信号はLレベルとなる。この検出信号は、アイソレーション部30を経由して異常入力検知出力回路26に供給され、スイッチS0,S1はオフとなる。この結果、LPF部23a,23bの同相出力は、正常時の同相電圧に戻る。
LPF23からの出力差動信号VOUT+,VOUT-は、後段の差動単相変換回路50に供給される。差動単相変換回路50は、出力差動信号VOUT+とVOUT-との差演算に基づいて、差動入力VINに対応する出力を求めて、制御回路52に出力する。これにより、制御回路52は、差動出力VOUTによって検出対象の電圧や電流等を把握することができる。
更に、差動単相変換回路50は、出力差動信号VOUT+と出力差動信号VOUT-の和を求めて、異常検出回路51に出力する。異常検出回路51は、判定基準電圧Vrefと差動単相変換回路50からの加算結果に基づく電圧との比較し、比較結果を出力する。図7の下段に示すように、正常時には、出力差動信号VOUT+と出力差動信号VOUT-の和電圧の1/2はある電圧(正常時の同相電圧に相当する電圧)である。異常時には、出力差動信号VOUT+と出力差動信号VOUT-の和電圧の1/2は、電圧Vcmとなる。即ち、図7下段のパルス波形は、過大入力等の異常状態の期間(異常検出期間)を示す異常検出回路51の検出結果を示す。異常検出回路51は、異常検出結果を制御回路52のADC2端に出力する。図7下段のパルス波形は、異常発生期間から若干遅延した異常検出期間を示しており、アイソレーションアンプ1は、1次回路10が検出した異常の発生を高速に伝達することが可能である。
また、異常検出期間における出力差動信号VOUT+と出力差動信号VOUT-は、異常入力検知出力回路26による既知の電圧が加算されたものである。従って、異常検出期間においても、出力差動信号VOUT+と出力差動信号VOUT-との差分は、図7上段に示すように、差動入力VINに対応したものとなっている。即ち、本実施形態においては、LPF23からの出力差動信号VOUT+,VOUT-によって、過大入力等の異常期間を検出することができると共に、異常期間を含む全期間に亘って検出対象の電圧や電流等を把握することができる。
このように本実施形態においては、1次側で差動入力VINの異常を検知して検出信号を2次側に伝送する。2次側では検出信号に基づいて、異常検出期間にはLPFの出力差動信号VOUT+,VOUT-の同相レベルをシフトさせる。これにより、LPFの処理遅延を受けることなく、LPFの出力により異常の発生を後段の制御回路52に高速に伝達することが可能である。
(変形例)
図8は変形例を示す回路図である。図8はLPF23及び異常入力検知出力回路26の他の構成例を示すものである。本変形例は、LPF23としてフル差動回路を用いた構成例を示している。
図8において、1ビットDAC22からの正極性入力VINPは、抵抗R5Pを介してフル差動アンプOPA1の非反転入力端に与えられる。また、1ビットDAC22からの負極性入力VINNは、抵抗R5Nを介してフル差動アンプOPA1の反転入力端に与えられる。フル差動アンプOPA1の正極性出力端と非反転入力端との間にはコンデンサC3Pが接続され、フル差動アンプOPA1の負極性出力端と反転入力端との間にはコンデンサC3Nが接続される。フル差動アンプOPA1、抵抗R5P,R5N及びコンデンサC3P,C3NによってLPF23が構成される。
フル差動アンプOPA1により正極性入力VINP及び負極性入力VINNはフィルタリングされ、フル差動アンプOPA1の正極性出力端からは出力差動信号VOUT+が出力され、負極性出力端からは出力差動信号VOUT-が出力される。
フル差動アンプOPA1の正極性出力端と負極性出力端との間には、抵抗R6P及び抵抗R6Nが直列接続され、抵抗R6P,R6Nの接続点は、オペアンプOPA2の反転入力端に接続される。オペアンプOPA2の非反転入力端には電圧生成回路26aが発生した電圧が供給されるようになっている。オペアンプOPA2は、2入力の差電圧に基づく電圧をフル差動アンプOPA1に供給する。フル差動アンプOPA1の同相電圧は、オペアンプOPA2の出力電圧に一致するように動作する。
定電圧発生回路V0の負極性端子はグランドライン(gnd)に接続され、正極性端子はスイッチSW1の一方端子に接続される。定電圧発生回路V1は、負極性端子が定電圧発生回路V0の正極性端子に接続され、正極性端子がスイッチSW1の他方端子に接続される。定電圧発生回路V0,V1は、それぞれ電圧V0,V1を発生する。
スイッチSW1の共通端子はオペアンプOPA2の非反転入力端に接続される。スイッチSW1は、アイソレーション部30からの検出信号によって制御される。スイッチSW1は、異常が発生していないことを示す検出信号によって、定電圧発生回路V0が発生した電圧V0をオペアンプOPA2の非反転入力端に与え、異常が発生していることを示す検出信号によって、定電圧発生回路V0,V1が発生した電圧の和電圧(V0+V1)をオペアンプOPA2の非反転入力端に与える。
図8の回路は、フル差動回路であることから、LPF23の出力差動信号VOUT+,VOUT-を変化させるために、フル差動アンプOPA1の同相電圧を検出信号によって制御する。正常時において、抵抗R6P,R6Nの接続点の電圧が電圧V0に一致するように、オペアンプOPA2の出力をフル差動アンプOPA1にフィードバックする。
正常時には、スイッチSW1は、検出信号によって定電圧発生回路V0が発生する電圧V0をオペアンプOPA2の非反転入力端に与える。これにより、フル差動アンプOPA1の同相電圧はV0となる。過大入力等の異常が発生して検出信号がHレベルになると、スイッチSW1は、定電圧発生回路V0,V1が発生する電圧の和電圧(V0+V1)をオペアンプOPA2の非反転入力端に与える。これにより、フル差動アンプOPA1の同相電圧は(V0+V1)となり、出力差動信号VOUT+,VOUT-をV1だけ増加させる。
こうして、図8の回路を採用した場合でも、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第2の実施形態)
図9は本発明の第2の実施形態を示すブロック図である。図9において図1と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態のアイソレーションアンプ2は、LPF23の後段において、1次回路10から2次回路20に伝達された検出信号に基づいてLPF23の出力を変形することにより、異常の発生を後段の制御回路52に高速に伝達するものである。なお、本実施形態においては、差動単相変換回路50及び制御回路52の図示を省略している。また、本実施形態においては、図10に示すように異常検出回路51に代えて演算回路29を採用する。
本実施形態の2次回路28は、異常入力検知出力回路26に代えて異常入力検知出力回路27を採用した点が図1の2次回路20と異なる。異常入力検知出力回路27は、LPF23の出力が与えられて、出力差動信号VOUT+,VOUT-を出力する。また、異常入力検知出力回路27には、1次回路10からアイソレーション部30を経由して過大入力等の異常の検出結果を示す検出信号も入力される。異常入力検知出力回路27は、検出信号によって異常の発生が示された場合には、差動出力VOUTに代えて、異常の発生を通知するための出力を発生するようになっている。
図10は図9の異常入力検知出力回路27の具体的な構成の一例を示す回路図である。図10は図9中の2次回路28の一部の構成のみを示している。
図10において、異常入力検知出力回路27は、検出信号によって制御される2つのスイッチS2,S3によって構成される。スイッチS2の一方入力端にはLPF23から出力差動信号VOUT+が入力され、他方入力端には内部クロック(内部CK)が入力される。また、スイッチS3の一方入力端にはLPF23から出力差動信号VOUT-が入力され、他方入力端には内部クロック(内部CK)が入力される。なお、内部CKは、クロック再生回路24によって再生された再生クロックである。
スイッチS2,S3は、検出信号が異常の発生を示していないLレベルの場合には、LPF23の出力差動信号VOUT+又は出力差動信号VOUT-を選択して出力する。一方、スイッチS2,S3は、検出信号が異常の発生を示すHレベルの場合には、内部CKを選択して出力する。
スイッチS2,S3の一方入力端にそれぞれ入力される出力差動信号VOUT+,VOUT-は、差動信号であるのに対し、スイッチS2,S3の他方入力端に入力される内部CKは、同相信号である。従って、2次回路28の後段の回路において、異常入力検知出力回路27の出力をAND回路やEXOR回路等の演算回路29に与えることにより、スイッチS2,S3においていずれの入力端を選択していずれの信号が出力されたかを判定することができる。
次に、このように構成された実施形態の動作について図11の波形図を参照して説明する。図11は横軸に時間をとり縦軸に電圧をとって、入出力等の波形を示すものである。図11は、図7と同様に、上段において、破線が入力差動信号VIN+とVIN-の差電圧である差動入力VINを示し、実線が出力差動信号VOUT+とVOUT-との差電圧である差動出力VOUTを示し、中段において、実線が出力差動信号VOUT+を示し、破線が出力差動信号VOUT-を示し、下段において、制御回路52に入力される異常検出結果を示している。
入力差動信号VIN+,VIN-に応じた信号(VIN+,VIN-)が1ビットDAC22に入力され、1ビットDAC22からアナログ信号が出力されるまでの動作は第1の実施形態と同様である。また、比較器15において、異常の発生を示す検出信号が出力され、アイソレーション部30を介して2次回路28に伝達されるまでの動作も第1の実施形態と同様である。
本実施形態においては、LPF23は、入力された信号の高域をフィルタ処理してフィルタ処理後の出力差動信号VOUT+,VOUT-を出力する。図11の上段では、実線によってこの場合の出力差動信号VOUT+と出力差動信号VOUT-の差分VOUTを示し、破線によって入力差動信号VIN+と入力差動信号VIN-の差分VINを示している。なお、図11の異常入力検知出力回路27からの差動出力VOUTの曲線部分同士を接続するように示した点線波形は、LPF23の出力(<内部信号(LPF)>)であり、異常発生期間に対応する期間以外の期間には、差動出力VOUTの波形と同一波形を有する。
差動入力VINが図11上段の検出レベルを超える過大入力の状態になっていない場合には、異常入力検知出力回路27に入力される検出信号はLレベルである。この場合には、異常入力検知出力回路27のスイッチS2,S3は、LPF23から出力差動信号VOUT+,VOUT-を選択して出力する。
ここで、差動入力VINが図11上段の検出レベルを超える過大入力の状態(異常発生期間)になるものとする。比較器15は、この過大入力の発生から比較的短時間に、Hレベルによって異常検出期間を示す検出信号を出力する。検出信号は、アイソレーション部30を経由して異常入力検知出力回路27に供給され、スイッチS2,S3に内部CKを選択させる。この結果、異常入力検知出力回路27の出力は、図11の中段の異常検出期間に示すように、クロックCKとなる。
差動入力VINが図11上段の検出レベルよりも低くなると、検出信号はLレベルとなり、スイッチS2,S3は再びLPF23からの出力差動信号VOUT+,VOUT-をそのまま出力する(図11の中段)。
図11上段に示すように、出力差動信号VOUT+と出力差動信号VOUT-の差分は、異常検出期間において0Vとなり、出力差動信号同士の差分ではなく,出力差動信号VOUT+とVOUT-を演算することで,異常検出期間を判定することができる。図11の下段は異常入力検知出力回路27から出力差動信号VOUT+と出力差動信号VOUT-との和の1/2を示している。図11に示すように、正常時には、出力差動信号VOUT+と出力差動信号VOUT-の和電圧はある電圧(正常時の同相電圧)である。異常時には、出力差動信号VOUT+と出力差動信号VOUT-の和電圧の1/2は、内部CKに同期したパルス波形となる。このパルス波形の期間が過大入力等の異常状態の期間(異常検出期間)を示すものとなる。図11下段のパルス波形の期間は、異常発生期間から若干遅延した異常検出期間を示しており、アイソレーションアンプ2は、1次回路10が検出した異常の発生を高速に伝達することが可能である。
このように本実施形態においても、第1実施形態と同様に、1次側で差動入力VINの異常を検知して検出信号を2次側に伝送する。2次側では検出信号に基づいて、異常検出期間にはLPFの出力差動信号VOUT+,VOUT-を同相信号に変換する。これにより、LPFの処理遅延を受けることなく、LPFの出力により異常の発生を後段の制御回路に高速に伝達することが可能である。
(第3の実施形態)
図12は本発明の第3の実施形態を示すブロック図である。図12において図1と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
上記第1及び第2の実施形態においては、アイソレーションアンプは、差動出力VOUTとしてアナログ信号を出力する例を説明した。本実施形態は、アイソレーションアンプからデジタルデータを出力する例を示している。なお、この場合においても、アイソレーションアンプの後段の回路においてローパスフィルタ処理が必要であり、通常の信号伝送路においては、ローパスフィルタによる信号遅延が生じる。
図12において、アイソレーションアンプ3の1次回路10及びアイソレーション部30の構成は図1と同様である。本実施形態においては、2次回路60のデコーダ61は、アイソレーション部30から転送された差動信号をデコードして、差動入力VINに対応する出力データDTIを発生すると共に、クロック再生回路24において再生したクロックCKIを発生する。
なお、本実施形態においては、データ伝送に、アイソレーションアンプ3内のクロック再生回路24において再生したクロックCKIを用いる例を説明するが、クロックCKIとして、外部から取り込んだクロックを採用してもよい。
本実施形態においては、デコーダ61からの出力データDTI及びクロックCKIをアイソレーションアンプ3の出力としてそのまま出力するのではなく、ミキサ62に与えるようになっている。異常入力検知出力回路としてのミキサ62には、比較器15からの検出信号がアイソレーション部30を介して検出信号FLTNとして与えられる。なお、デコーダ61及びミキサ62によって、出力回路が構成される。
本実施形態においては、ミキサ62は、後述するように、Hレベルの検出信号FLTNによって出力データDTIの論理を強制的に変更することで、異常発生期間を後段の回路に伝達するようになっている。後段の回路において、この強制的な変更を検出することで、異常の発生期間を把握するようになっている。ミキサ62は出力データDTIを検出信号FLTNに応じて変化させた出力データDTOを出力すると共に、クロックCKIをクロックCKOとしてそのまま出力する。これらのクロックCKO及び出力データDTOは、それぞれバッファ63,64を介してアイソレーションアンプ3からのクロックMCLK及び出力データMDATとして出力される。
アイソレーションアンプ3からのクロックMCLK及び出力データMDATは、FPGA70に与えられる。FPGA70は、ラッチ71、LPF72及びMCUインタフェース(I/F)73により構成される。なお、以下の説明において、ラッチは、D型フリップフロップを意味する場合がある。クロックMCLKは、FPGA70のクロック端CLKを介してラッチ71及びLPF72に供給される。また、出力データMDATはFPGA70のデータ端DATを介してラッチ71に入力される。ラッチ71は、クロックMCLKの立ち上がりエッジに同期して、データMDATを取り込んでLPF72に出力する。LPF72は、クロックMCLKを用いてデータの高域を制限するフィルタ処理を行って、フィルタ処理後のデータをMCUI/F73に出力する。MCUI/F73は、LPF72からのデータを出力端DIFを介して制御回路90のDIF端に出力する。制御回路90は、例えば、MCUによって構成されており、LPF72からの出力データを取り込んで、差動入力VINに対応するデータを復元する。
本実施形態においては、アイソレーションアンプ3からのクロックMCLK及び出力データMDATは、外付け回路80にも供給されるようになっている。外付け回路80は、クロックMCLK及び出力データMDATを用いることで、異常検出期間を示す検出結果FAULTNを得るようになっている。外付け回路80は、検出結果FAULTNを制御回路90の割り込み(INT)端に出力する。制御回路90は、INT端に入力された検出結果FAULTNに基づいて、異常が発生した期間を把握するようになっている。
図13は図12中のミキサ62及び外付け回路80の具体的な構成の一例を示す回路図である。
図13において、ミキサ62は、立ち上がり検出器DT1、インバータIN1、ラッチL1,L2、AND回路A1により構成される。また、外付け回路80は、ラッチ81により構成される。デコーダ61からのクロックCKIは、ラッチL1、立ち上がり検出器DT1及びインバータIN1に供給されると共に、バッファ63にも供給される。デコーダ61からの出力データDTIは、ラッチL2に供給される。また、アイソレーション部30からの検出信号FLTNは、ラッチL1に供給される。
立ち上がり検出器DT1は、クロックCKIの立ち上がりを検出して、立ち上がりエッジ検出パルスをAND回路A1の一方入力端に与える。インバータIN1は、クロックCKIを反転させてラッチL2のクロック端に与える。ラッチL1は、クロックCKIによって検出信号FLTNを取り込んでAND回路A1の他方入力端に与える。AND回路A1は、2入力のAND演算結果をラッチL2のS端に与える。ラッチL2は、S端にLレベルが供給されている期間には、インバータIN1からのクロックCKIの立ち下がりエッジのタイミングで、出力データDTIを取り込んで出力する。また、ラッチL2は、S端にHレベルが供給されている期間には、Hレベルを出力する。ラッチL2の出力はバッファ64を介してアイソレーションアンプ3の出力(出力データMDAT)となる。
ラッチL2がクロックCKIの立ち下がりエッジのタイミングで出力データDTIを取り込んで出力することから、出力データMDATは、クロックMCLKのLレベル期間に論理が変化するデータとなる。また、検出信号FLTNがHレベルに変化した直後のクロックCKIの立ち上がりタイミングで、クロックMCLKはHレベルとなっている。
また、外付け回路80のラッチ81には、データ端にクロックMCLKが供給され、クロック端に出力データMDATが供給される。即ち、ラッチ81は、出力データMDATの立ち上がりエッジで、クロックMCLKを取り込んで出力する。
次に、このように構成された実施形態の動作について図14を参照して説明する。図14は第3の実施形態の動作を説明するためのタイミングチャートである。
2次回路60のデコーダ61は、クロックCKIを出力すると共に、このクロックCKIに同期して出力データDTIを出力する。図14のCKI,DTIはこれらのクロック及びデータを示している。これらのクロックCKI及び出力データDTIは、ミキサ62及びバッファ63,64を介して、クロックMCLK及び出力データMDATとして出力される。
いま、過大入力等の異常が発生していない正常時であるものとする。この場合には、検出信号FLTNはLレベルであり、ミキサ62中のラッチL1及びAND回路A1の出力はLレベルである。従って、ラッチL2は、出力データDTIをクロックCKIの立ち下がりエッジに同期して取り込んで出力する。こうして、出力データDTIと同一の出力データMDATが、クロックMCLKに同期して出力されることになる。なお、出力データMDATは、クロックMCLKのLレベル期間にデータが切換る。
次に、過大入力等の異常が発生して、検出信号FLTNがHレベルに変化するものとする。図14のFLTNはこの状態を示している。本実施形態においては、異常検出結果を制御回路90まで高速に伝達するために、ミキサ62は、出力データMDATに異常検出結果の情報を重畳する。この場合において、後段の回路において、出力データMDATの論理を判定可能なように、1クロックのデータ期間のうちの一部の期間を利用して、異常検出結果の情報を重畳する。
即ち、立ち上がり検出器DT1は、重畳タイミングを決定するために、クロックCKIの立ち上がりエッジを検出し、立ち上がりエッジ検出パルスを出力する(図14のDT1出力)。ラッチL1は、検出信号FLTNをクロックCKIのタイミングでラッチして出力する(図14のL1出力)。AND回路A1は、立ち上がりエッジ検出パルスとラッチL1の出力とのAND演算を行う。図14のA1出力は、AND演算結果を示しており、AND回路A1からは、検出信号FLTNのHレベル期間にクロックCKIの立ち上がりタイミングに同期して発生するパルスが出力される。
ラッチL2は、AND回路A1の出力パルスの立ち上がりに同期して、出力データDTIのレベルを強制的にHレベルに変化させる。ラッチL2の出力が、ミキサ62からの出力データDTOとなる。また、クロックCKIはそのままミキサ62からのクロックCKOとなる。これらのクロックCKO及び出力データDTOはバッファ63,64によって遅延した後、クロックMCLK及び出力データMDATとしてFPGA70に出力される。図14のMCLK,MDATはこれらの出力を示している。
図14のMDATは、出力データMDATがAND回路A1の出力パルスのタイミングで、強制的にHレベルになることを示している。AND回路A1の出力パルスのタイミングで出力データDTIがLレベルであっても、出力データMDATは、AND回路A1の出力パルスのタイミングでHレベルに変化する。図14の例では、データD0,D1,…のうちデータD1,D2,D3が強制的にHレベルに変更されることを示している。
アイソレーションアンプ3からのクロックMCLK及び出力データMDATは、外付け回路80のラッチ81に供給される。ラッチ81は、出力データMDATの立ち上がりタイミングで、クロックMCLKを取り込んで検出結果FAULTNとして出力する。強制的なレベル変更が行われていない場合には、出力データMDATのデータ値の切換りは、クロックMCLKのLレベル期間において発生する。これに対し、データ途中でレベルを強制的にHレベルに変更させることによって、出力データMDATの立ち上がりエッジタイミングでクロックのHレベルをラッチすることが可能となる。こうして、図14のFAULTNに示す検出結果FAULTNを得ることができる。
図14の破線は、検出結果FAULTNが出力データMDATに依存することを示している。例えば、データD1が本来Lレベルである場合には、データD1は、AND回路A1の出力パルスのタイミングで強制的にHレベルに変化する。この場合には、データD1の立ち上がりエッジにおいて、クロックMCLKのHレベルが取り込まれる。即ち、検出結果FAULTNは、データD1が外付け回路80に入力されるタイミングでHレベルに変化する。
しかし、データD1が元々Hレベルの場合には、データD1はAND回路A1の出力パルスのタイミングでは立ち上がらないので、ラッチ81からの検出結果FAULTNはLレベルのままである。即ち、FAULTNの破線は、データD1,D2,D3のいずれかのタイミングで検出結果FAULTNがHレベルに変化する可能性があることを示している。なお、同様に、検出信号FLTNがLレベルになると、検出結果FAULTNは、データD4,D5,…が立ち上がるいずれかのタイミングでクロックMCLKのLレベルを取り込んで出力する。例えば、本来のデータD1,D4がLレベルで本来のデータD3がHレベルであるものとすると、検出結果FAULTNは、データD1がラッチ81入力されるタイミングでHレベルとなり、データD4がラッチ81に入力されるタイミングでLレベルとなる。
制御回路90は、検出結果FAULTNのHレベル期間を、異常検出結果と判定する。また、クロックMCLKの立ち上がりタイミングにおいて、データD0,D1,…の情報は、本来の情報を維持しており、制御回路90において、確実に差動入力VINに対応したデータを取得することができる。
このように本実施形態においては、1次回路10において異常の発生があったことを示す検出信号を取得し2次回路60に伝送する。2次回路60では、伝送された検出信号を用いて、デジタルデータに異常の検出期間を示す情報を重畳し、重畳した情報をフィルタ処理を行うことなく抽出する。これにより、異常の検出結果を後段の回路に高速に伝達することを可能にしている。
(第4の実施形態)
図15は本発明の第4の実施形態において採用されるミキサの具体的な構成の一例を示すブロック図である。図15において図13と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。なお、本実施形態のアイソレーションアンプ4は、ミキサ62に代えてミキサ100を採用した点が図12と異なるのみであり、ミキサ100以外の構成については説明を省略する。
上記第3の実施形態においては、伝送する出力データMDATの論理レベルによっては、検出結果FAULTNが得られない場合がある。そこで、本実施形態においては、検出信号FLTNの立ち上がり及び立ち下がりタイミングにおけるデータを強制的に書き換えることで、検出結果FAULTNを確実に得ることを可能にするものである。
図15において、クロックCKIは、ミキサ100を構成するインバータIN2,IN3及び立ち上がり検出器DT1に供給されると共に、そのままバッファ63に供給される。出力データDTIは、セレクタSE1に供給される。検出信号FLTNは、インバータIN4、AND回路A2及びラッチL3に供給される。
インバータIN2はクロックCKIを反転させてラッチL3に与える。ラッチL3は、クロックCKIの立ち下がりエッジに同期して、検出信号FLTNを取り込んでラッチL4及びAND回路A4に出力すると共に、取り込んだ検出信号FLTNを反転させてAND回路A2に与える。AND回路A2は、2入力のAND演算結果をOR回路OR1に出力する。ラッチL4はラッチL3の出力をクロックCKIの立ち下がりエッジに同期して取り込んでAND回路A3に出力すると共に、取り込んだラッチL3の出力を反転させてAND回路A4に出力する。
AND回路A3は2入力のAND演算結果をAND回路A5及びOR回路OR1に出力する。OR回路OR1は2入力のOR演算結果を選択信号としてセレクタSE1に出力する。セレクタSE1には検出信号FLTNがインバータIN4によって反転されて入力されており、セレクタSE1は、OR回路OR1からの選択信号に従って、出力データDTIと検出信号FLTNの反転信号とのいずれかを選択してラッチL5に出力する。
AND回路A5は、立ち上がり検出器DT1の出力とAND回路A3の出力のAND演算結果をラッチL5のR端に出力する。また、AND回路A6は、立ち上がり検出器DT1の出力とAND回路A4の出力のAND演算結果をラッチL5のS端に出力する。ラッチL5は、インバータIN3からのクロックCKIの立ち下がりエッジに同期してセレクタSE1の出力を取り込んで出力すると共に、AND回路A5のHレベル出力によってHレベルを出力し、AND回路A6のHレベル出力によってLレベルを出力する。ラッチL5の出力はバッファ64を介してアイソレーションアンプ4の出力(出力データMDAT)となる。
次に、このように構成された実施形態の動作について図16を参照して説明する。図16は第4の実施形態の動作を説明するためのタイミングチャートである。
2次回路60のデコーダ61は、クロックCKIを出力すると共に、このクロックCKIに同期して出力データDTIを出力する。図16のCKI,DTIはこれらのクロック及びデータを示している。これらのクロックCKI及び出力データDTIは、ミキサ100及びバッファ63,64を介して、クロックMCLK及び出力データMDATとして出力される。
いま、過大入力等の異常が発生していない正常時であるものとする。この場合には、検出信号FLTNはLレベルである。従って、ミキサ100内のラッチL3,L4、AND回路A2~A6及びOR回路OR1の出力は全てLレベルである。これにより、セレクタSE1は出力データDTIを選択してラッチL5に出力する。ラッチL5はクロックCKIの立ち下がりエッジに同期してセレクタSE1の出力をバッファ64に出力する。こうして、この場合には、クロックMCLK及び出力データMDATは、それぞれクロックCKI及び出力データDTIに対応したものとなる。なお、本実施形態においても、出力データMDATのデータ値は、クロックMCLKのLレベル期間に変化する。
次に、過大入力等の異常が発生して、検出信号FLTNがHレベルに変化するものとする。図16のFLTNはこの状態を示している。本実施形態においても、ミキサ100は、検出信号FLTNがHレベルに変化した場合には、第1の実施形態と同様に、クロックMCLKのHレベル期間に、出力データMDATを強制的にHレベルにする。更に、本実施形態においては、ミキサ100は、検出信号FLTNがHレベルに変化した場合には、この変化タイミングに対応するタイミングで出力データを強制的にLレベルにすると共に、検出信号FLTNがLレベルに変化すると、この変化タイミングに対応するタイミングで出力データを強制的にHレベルにする。
即ち、ラッチL3は、検出信号FLTNをクロックCKIの立ち下がりエッジに同期して取り込んで出力する(図16のL3出力)。AND回路A2は、ラッチL3の出力の反転信号と検出信号FLTNのAND演算により、検出信号FLTNの立ち上がりからクロックCKIの立ち下がりまでの期間にHレベルとなるパルス(図16のA2出力)をOR回路OR1に出力する。
ラッチL4は、ラッチL3出力を1クロック遅延させた出力をAND回路A3に出力すると共に、その出力を反転させてAND回路A4に出力する。AND回路A4の出力は、検出信号FLTNがHレベルになった後のクロックCKIの立ち下がりから1クロック期間Hレベルとなる(図16のA4出力)。また、AND回路A3の出力は、検出信号FLTNがLレベルになった後のクロックCKIの立ち下がりから1クロック期間Hレベルとなる(図16のA3出力)。
OR回路OR1は、AND回路A2の出力とAND回路A3の出力とのOR演算を行って、2入力がHレベルとなる期間にHレベルとなるパルスを出力する(図16のOR1出力)。セレクタSE1はOR回路OR1からの選択信号のLレベル期間には、出力データDTIを選択して出力し、選択信号のHレベル期間には、検出信号FLTNの反転信号を選択して出力する。即ち、選択信号のHレベル期間におけるセレクタSE1の出力は、検出信号FLTNの立ち上がり直後においてはLレベルとなり、検出信号FLTNの立ち下がり直後においてはHレベルとなる。
立ち上がり検出器DT1は、クロックCKIの立ち上がりエッジを検出し、立ち上がりエッジ検出パルスを出力する(図16のDT1出力)。AND回路A6は、立ち上がり検出器DT1からの立ち上がりエッジ検出パルスとAND回路A4の出力とのAND演算結果をラッチL5のS端に出力する(図16のA6出力)。即ち、AND回路A6の出力は、検出信号FLTNの立ち上がり後にHレベルとなるAND回路A4の出力のHレベル期間に発生する立ち上がりエッジ検出パルスである。
また、AND回路A5は、立ち上がり検出器DT1の出力とAND回路A3の出力とのAND演算結果を出力する(図16のA5出力)。即ち、AND回路A5の出力は、検出信号FLTNの立ち下がり後にHレベルとなるAND回路A3の出力のHレベル期間に発生する立ち上がりエッジ検出パルスである。
ラッチL5は、AND回路A5,A6の出力がいずれもLレベルである期間には、セレクタSE1の出力(出力データDTI)を選択して出力する。また、ラッチL5は、R端に供給されるAND回路A5からの立ち上がりエッジ検出パルスによって、Hレベルを出力し、S端に供給されるAND回路A6からの立ち上がりエッジ検出パルスによって、Lレベルを出力する。
この結果、図16に示すように、出力データMDATのデータD0,D1,…のうち、データD2は強制的にLレベルとされ、データD6は、強制的にHレベルとされる。クロックMCLK及び出力データMDATは、FPGA70に供給される。ミキサ100による強制的なレベル変更によって、FPGA70内で処理される出力データMDATは、図16のFPGA内に示すように、データD2,D6の値が消失している。
外付け回路80のラッチ81は、出力データMDATの立ち上がりタイミングで、クロックMCLKを取り込んで検出結果FAULTNとして出力する。図16に示すように、検出結果FAULTNは、検出信号FLTNがHレベルとなった後の立ち上がりエッジ検出パルスのタイミングでHレベルとなり、検出信号FLTNがLレベルとなった後の立ち上がりエッジ検出パルスのタイミングでLレベルとなる。
こうして、検出結果FAULTNによって、異常検出結果を制御回路90に高速に伝達することが可能である。
このように本実施形態においても、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。本実施形態では、検出信号FLTNの変化タイミングにおいてデータの値を強制的に変更していることから、確実に異常検出結果を示す検出結果FAULTNを得ることができる。
(第5の実施形態)
図17は本発明の第5の実施形態において採用されるミキサの具体的な構成の一例を示すブロック図である。図17において図13と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。なお、本実施形態のアイソレーションアンプ5は、ミキサ62に代えてミキサ110を採用した点が図12と異なるのみであり、ミキサ110以外の構成については説明を省略する。
第4の実施形態においては、出力データMDATを強制的にL又はHレベルに変更したことから、データの消失が生じた。本実施形態はこのデータ消失を防ぐものである。このために、本実施形態のミキサ110は、検出信号FLTNの立ち上がり時に、クロックMCLKのHレベル期間にデータの後半をLレベルにした後Hレベルにする。また、ミキサ110は、検出信号FLTNの立ち下がり時に、クロックMCLKのLレベル期間にデータの後半をLレベルにした後Hレベルにするようになっている。
図17において、クロックCKIは、ミキサ110を構成するインバータIN5,IN6,IN7に供給されると共に、そのままバッファ63に供給される。出力データDTIは、ラッチL6に供給される。検出信号FLTNは、ラッチL7に供給される。
インバータIN5~IN7はそれぞれクロックCKIを反転させてラッチL8,L6,L9に与える。ラッチL6は、クロックCKIの立ち下がりエッジに同期して出力データDTIを取り込んでセレクタSE2に出力する。ラッチL7は、クロックCKIに同期して、検出信号FLTNを取り込んでラッチL8及びAND回路A7に出力すると共に、検出信号FLTNの反転信号をAND回路A8に出力する。ラッチL8は、ラッチL7の出力をクロックCKIの立ち下がりエッジに同期して取り込んでディレイ回路(delay)DE1に出力する。ディレイ回路DE1は、ラッチL8の出力を遅延させた遅延出力をAND回路A8に与えると共に、遅延出力を反転させてAND回路A7に出力する。
AND回路A7は、2入力のAND演算結果を選択信号としてセレクタSE2に出力すると共に、AND演算結果をディレイ回路DE2に出力する。ディレイ回路DE2は、AND回路A7の出力を遅延させた後セレクタSE2に出力する。セレクタSE2は、AND回路A7からの選択信号に基づいて、ラッチL6の出力かディレイ回路DE2の出力を選択してセレクタSE3に出力する。
AND回路A8は2入力のAND演算結果を選択信号としてセレクタSE3に出力すると共に、AND演算結果をラッチL9に出力する。ラッチL9は、AND回路A8の出力をクロックCKIの立ち下がりエッジに同期して取り込んでセレクタSE3に出力する。セレクタSE3は、AND回路A8からの選択信号に基づいて、セレクタSE2の出力かラッチL9の出力を選択してバッファ64に出力する。
次に、このように構成された実施形態の動作について図18を参照して説明する。図18は第5の実施形態の動作を説明するためのタイミングチャートである。
2次回路60のデコーダ61は、クロックCKIを出力すると共に、このクロックCKIに同期して出力データDTIを出力する。図18のCKI,DTIはこれらのクロック及びデータを示している。これらのクロックCKI及び出力データDTIは、ミキサ110及びバッファ63,64を介して、クロックMCLK及び出力データMDATとして出力される。
いま、過大入力等の異常が発生していない正常時であるものとする。この場合には、検出信号FLTNはLレベルである。従って、ミキサ110内のラッチL7,L8,L9、AND回路A7,A8及びディレイ回路DE1,DE2の出力は全てLレベルである。これにより、セレクタSE2はラッチL6の出力を選択し、セレクタSE3はセレクタSE2の出力を選択する。こうして、出力データDTIは、ラッチL6,セレクタSE2,SE3を経由してバッファ64に供給され、バッファ64からは、出力データDTIに対応した出力データMDATが、クロックMCLKに同期して出力される。
次に、過大入力等の異常が発生して、検出信号FLTNがHレベルに変化するものとする。図18のFLTNはこの状態を示している。本実施形態においても、ミキサ110は、検出信号FLTNがHレベルに変化した場合には、第1の実施形態と同様に、クロックMCLKのHレベル期間に、出力データMDATを強制的にHレベルにする。また、本実施形態においては、ミキサ110は、検出信号FLTNがHレベルに変化した場合には、この変化タイミングに対応してクロックMCLKのHレベル期間に出力データを強制的にLレベルした後にHレベルにすると共に、検出信号FLTNがLレベルに変化すると、この変化タイミングに対応して出力データを強制的にLレベルにしクロックMCLKのLレベル期間に強制的に、Hレベルにする。
即ち、ラッチL7は、検出信号FLTNをクロックCKIの立ち上がりに同期して取り込んでラッチL8に出力する(図18のL7出力)。ラッチL8は、ラッチL7からの検出信号FLTNをクロックCKIの立ち下がりタイミングで取り込んでディレイ回路DE1に出力する。ディレイ回路DE1は、ラッチL8からの検出信号FLTNを遅延させて出力する(図18のDE1出力)。即ち、ディレイ回路DE1の出力は、検出信号FLTNの立ち上がり後の最初のクロックCKIの立ち下がりから所定期間後にHレベルとなる。
AND回路A7は、ディレイ回路DE1の出力の反転信号とラッチL7の出力とのAND演算結果を出力する。図18のA7出力に示すように、AND回路A7の出力は、検出信号FLTNの立ち上がり後の最初のクロックCKIの立ち下がりから所定期間幅(図18では半クロック周期以上の幅)だけHレベルとなるパルスとなる。
ディレイ回路DE2は、AND回路A7の出力を遅延させた出力(図18のDE2出力)をセレクタSE2に与える。ディレイ回路DE2の遅延時間は、クロックCKIの立ち上がりから出力データDTIのサンプリングに必要な期間よりも長く、半クロック期間(クロックCKIがHレベルの期間)よりも短い時間に設定される。従って、AND回路A7の出力がHレベルの期間において、セレクタSE2の出力は、AND回路A7の出力がHレベルになった直後はLレベルであり、AND回路A7の出力がHレベルなった後ディレイ回路DE2の遅延時間経過後にHレベルになる。
AND回路A8は、ラッチL7の出力の反転信号とディレイ回路DE1の出力とのAND演算結果をラッチL9及びセレクタSE2に出力する。図18のA8出力に示すように、AND回路A8の出力は、検出信号FLTNの立ち下がり後の最初のクロックCKIの立ち下がりから所定期間幅(図18では半クロック周期以上の幅)だけHレベルとなるパルスとなる。
ラッチL9は、AND回路A8の出力をクロックCKIの立ち下がりエッジに同期して取り込んでセレクタSE3に与える(図18のL9出力)。セレクタSE3は、AND回路A8の出力のLレベル期間には、セレクタSE2の出力を選択し、Hレベル期間にはラッチL9の出力を選択する。従って、AND回路A8の出力がHレベルになると、セレクタSE3の出力は、AND回路A8の出力がHレベルになった直後はLレベルであり、AND回路A8の出力がHレベルなった後の次のクロックCKIの立ち下がりタイミングでHレベルになる。セレクタSE3の出力は、バッファ64を介して出力データMDATとしてアイソレーションアンプ5から出力される。
この結果、図18に示すように、出力データMDATのデータD0,D1,…のうち、検出信号FLTNが立ち上がりに対応するデータD2のタイミングにおいて、データD2は途中から強制的にLレベルにされ、クロックMCLKのHレベル期間中にHレベルに戻される。また、出力データMDATのデータD0,D1,…のうち、検出信号FLTNが立ち下がりに対応するデータD5のタイミングにおいて、データD5は途中から強制的にLレベルにされ、クロックMCLKのLレベル期間中にHレベルに戻される。
クロックMCLK及び出力データMDATは、FPGA70に供給される。外付け回路80のラッチ81は、出力データMDATの立ち上がりタイミングで、クロックMCLKを取り込んで検出結果FAULTNとして出力する。図18に示すように、検出結果FAULTNは、検出信号FLTNがHレベルとなった後の約1クロック後にHレベルとなり、検出信号FLTNがLレベルとなった後の約1クロック半後にLレベルとなる。
こうして、検出結果FAULTNによって、異常検出結果を制御回路90に高速に伝達することが可能である。また、ミキサ110による強制的なレベル変更があっても、FPGA70内で処理される出力データMDATは、図18のFPGA内に示すように、データ消失が生じない。
このように本実施形態においても、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。本実施形態では、データの値を保持しながら検出信号FLTNの変化タイミングにおいてデータのレベルを強制的に変更していることから、データを消失させることなく、確実に異常検出結果を示す検出結果FAULTNを得ることができる。
(第6の実施形態)
図19は本発明の第6の実施形態において採用されるミキサの具体的な構成の一例を示すブロック図である。図19において図13と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。なお、本実施形態のアイソレーションアンプ6は、ミキサ62に代えてミキサ120を採用した点が図12と異なるのみであり、ミキサ120以外の構成については説明を省略する。なお、本実施形態においては、FPGA70に代えて、ダブルデータレートでの処理が可能なFPGA75を採用する。また、本実施形態においては、図12の外付け回路80に代えて外付け回路82を採用する。
本実施形態は、クロックの両エッジでデータを伝送するダブルデータレートのシステムを利用して、正常時には、1クロックでデータとLレベルとを伝送し、過大入力等の異常時には、1クロックでデータとHレベルとを伝送するようになっている。
図19において、クロックCKIは、ミキサ120を構成するインバータIN8、セレクタSE4及び両エッジ検出器DT2に供給されると共に、そのままバッファ63に供給される。出力データDTIは、セレクタSE4に供給される。検出信号FLTNは、ラッチL10に供給される。インバータIN8はクロックCKIを反転させてラッチL10に与える。ラッチL10は、クロックCKIの立ち下がりタイミングに同期して出力データDTIを取り込んでセレクタSE4に出力する。
セレクタSE4は、クロックCKIのHレベルによって、出力データDTIを選択して出力し、クロックCKIのLレベルによって、ラッチL10からの検出信号FLTNを選択して出力する。両エッジ検出器DT2は、クロックCKIの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを検出してエッジ検出パルスをラッチL11に出力する。ラッチL11は、セレクタSE4の出力をエッジ検出パルスのタイミングで取り込んでバッファ64に出力する。
従って、ラッチL11からは、クロックCKIの立ち上がりエッジに同期して出力データDTIが出力され、クロックCKIの立ち下がりエッジに同期して検出信号FLTNが出力されることなる。なお、ラッチL11の出力は、過大入力等の異常が発生していない検出信号FLTNのLレベル期間には、クロックCKIの立ち下がりエッジに同期してLレベルが出力され、過大入力等の異常が発生している検出信号FLTNのHレベル期間には、クロックCKIの立ち下がりエッジに同期してHレベルが出力される。
アイソレーションアンプ6からのクロックMCLK及び出力データMDATはFPGA75に供給される。FPGA75は、ダブルデータレートの信号を扱うことができる点を除いて図12のFPGA70と同様の構成である。FPGA75は、クロックMCLKの立ち上がりエッジに同期して出力データMDATをサンプリングすることで、差動入力VINに対応したデータを得る。FPGA75は、取り込んだデータに対してローパスフィルタ処理等を施した後、制御回路90に出力する。
本実施形態においては、外付け回路82は、インバータ83~85及びラッチ81により構成されている。インバータ83は、出力データMDATを反転させてラッチ81に与え、インバータ84は、クロックMCLKを反転させてラッチ81のクロック端に与える。これにより、ラッチ81は、出力データMDATの反転信号をクロックMCLKの立ち下がりエッジに同期して取り込んで出力する。ラッチ81の出力はインバータ85に与えられる。インバータ85は、ラッチ81の出力を反転させて検出結果ALMとして制御回路90のINT端に出力する。
次に、このように構成された実施形態の動作について図20を参照して説明する。図20は第6の実施形態の動作を説明するためのタイミングチャートである。
2次回路60のデコーダ61は、クロックCKIを出力すると共に、このクロックCKIに同期して出力データDTIを出力する。図20のCKI,DTIはこれらのクロック及びデータを示している。これらのクロックCKI及び出力データDTIは、ミキサ120及びバッファ63,64を介して、クロックMCLK及び出力データMDATとして出力される。
両エッジ検出器DT2は、クロックCKIの立ち上がり及び立ち下がりを検出して、エッジ検出パルスを出力する(図20DT2出力)。クロックCKIの立ち上がり及び立ち下がりで発生するエッジ検出パルスを用いて、ラッチL11は、セレクタSE4の出力を取り込んで出力する。従って、ラッチL11からの出力はダブルデータレートとなる。
いま、過大入力等の異常が発生していない正常時であるものとする。この場合には、検出信号FLTNはLレベルである。従って、ミキサ120内のラッチL10の出力はLレベルである。セレクタSE4は、クロックCKIのHレベルによって出力データDTIを取り込んでL11に出力し、クロックCKIのLレベルによって検出信号FLTNを取り込んでL11に出力する。従って、この場合には、ラッチL11の出力は、クロックCKIのHレベルに同期した期間に出力データDTIの情報を有し、クロックCKIのLレベルに同期した期間にはLレベルとなる。
次に、過大入力等の異常が発生して、検出信号FLTNがHレベルに変化するものとする。図20のFLTNはこの状態を示している。ラッチL10の出力は、検出信号FLTNがHレベルになった後の最初のクロックCKIの立ち下がりでHレベルとなる(図20のL10出力)。このラッチL11のHレベル出力は、クロックCKIの立ち下がりに同期してセレクタSE4から出力される。従って、検出信号FLTNがHレベルになると、ラッチL11の出力は、クロックCKIのHレベルに同期した期間に出力データDTIの情報を有し、クロックCKIのLレベルに同期した期間にはHレベルとなる(図20のSE4出力)。ラッチL11の出力はバッファ64を介してアイソレーションアンプ6からの出力データMDATとして出力される。
アイソレーションアンプ6からのクロックMCLK及び出力データMDATはFPGA75に供給される。FPGA75は、クロックMCLKの立ち上がりエッジに同期して出力データMDATをサンプリングすることで、差動入力VINに対応したデータを得る。
外付け回路82のインバータ83は、出力データMDATを反転させてラッチ81に与える。また、インバータ84は、クロックMCLKを反転させてラッチ81のクロック端に与える。これにより、ラッチ81は、出力データMDATの反転信号をクロックMCLKの立ち下がりエッジに同期して取り込んで出力する。従って、ラッチ81は、検出信号FLTNのLレベル期間に対応してHレベルを出力し、検出信号FLTNのHレベル期間に対応してLレベルを出力する。ラッチ81の出力は、インバータ85により反転されて検出結果ALMとなる。図20のALMに示すように、検出結果ALMは、検出信号FLTNに対応した信号である。インバータ85からの検出結果ALMは制御回路90に供給される。
こうして、検出結果ALMによって、異常検出結果を制御回路90に高速に伝達することが可能である。また、FPGA75内で処理される出力データMDATは、図20のFPGA内に示すように、データの消失は生じない。
このように本実施形態においても、第5の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第7の実施形態)
図21は本発明の第7の実施形態において採用されるミキサの具体的な構成の一例を示すブロック図である。図21において図13と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。なお、本実施形態のアイソレーションアンプ7は、ミキサ62に代えてミキサ130を採用した点が図12と異なるのみであり、ミキサ130以外の構成については説明を省略する。なお、本実施形態においては、図12の外付け回路80に代えて外付け回路86を採用する。
なお、第3から第6実施形態においては、クロックCKIとしては、クロック再生回路24で発生したクロックであっても、アイソレーションアンプの外部から取り込んだクロックのいずれを採用してもよいものと説明したが、本実施形態では、クロックCKIは、クロック再生回路24で発生したクロックを用いる。
上記第3から第6実施形態は、検出信号FLTNの情報を出力データMDATに重畳して伝送する例を説明した。本実施形態は、検出信号FLTNの情報をクロックにより伝送する例である。
図21において、クロックCKIは、ミキサ130を構成するラッチL12、L13,L14及びディレイ回路DE3に供給される。本実施形態においては、ミキサ130は、入力されたクロックCKIを、ラッチL13を経由してバッファ63に供給するようになっている。出力データDTIはラッチL14に供給される。ラッチL14は、クロックCKIに同期して出力データDTIをラッチしてバッファ64に出力する。
検出信号FLTNはラッチL12に供給される。ラッチL12は、検出信号FLTNをクロックCKIの立ち上がりエッジに同期して取り込んで、セレクタSE5に選択信号として供給する。ディレイ回路DE3は、クロックCKIを所定の遅延時間だけ遅延させて遅延信号を立ち上がり検出器DT1及び立ち下がり検出器DT3に出力する。立ち上がり検出器DT1は、ディレイ回路DE3において遅延されたクロックCKIの立ち上がりエッジを検出してエッジ検出パルスをセレクタSE5に出力する。立ち下がり検出器DT3は、ディレイ回路DE3において遅延されたクロックCKIの立ち下がりエッジを検出してエッジ検出パルスをセレクタSE5に出力する。
セレクタSE5は、ラッチL12からの検出信号FLTNのHレベル期間に立ち上がり検出器DT1からのエッジ検出パルスを選択してラッチL13のR端に与え、ラッチL12からの検出信号FLTNのLレベル期間に立ち下がり検出器DT3からのエッジ検出パルスを選択してラッチL13のR端に与える。
ラッチL13は、クロックCKIの立ち上がりで入力のHレベル(論理値“1”)を取り込んで出力し、R端にセレクタSE5からのエッジ検出パルスが入力されると、出力をLレベルに戻す。即ち、ラッチL12からの検出信号FLTNのLレベル期間には、L13の出力は、クロックCKIの立ち上がりによってHレベルとなり、立ち上がり検出器DT1からのエッジ検出パルスのタイミングでLレベルとなるパルス幅が比較的短いパルス出力となる。また、ラッチL12からの検出信号FLTNのHレベル期間には、L13の出力は、クロックCKIの立ち上がりによってHレベルとなり、立ち下がり検出器DT3からのエッジ検出パルスのタイミングでLレベルとなるパルス幅が比較的広いパルス出力となる。ラッチL13の出力がバッファ63を介してクロックMCLKとしてアイソレーションアンプ7の出力となる。
アイソレーションアンプ7からのクロックMCLK及び出力データMDATは、外付け回路86にも与えられる。外付け回路86は、コンデンサC11及び抵抗R11により構成されるローパスフィルタを有する。抵抗R11は、一端がアイソレーションアンプ7のクロックMCLKの出力端に接続され、他端がコンデンサC11を介して基準電位点に接続される。コンデンサC11と抵抗R11との接続点が、制御回路90のADC端に接続される。
外付け回路86は、クロックMCLKの電圧レベルの平均値を求め、求めた平均値を検出結果ALMとして制御回路90のADC端に供給するようになっている。
次に、このように構成された実施形態の動作について図22を参照して説明する。図22は第7の実施形態の動作を説明するためのタイミングチャートである。
2次回路60のデコーダ61は、クロックCKIを出力すると共に、このクロックCKIに同期して出力データDTIを出力する。図22のCKI,DTIはこれらのクロック及びデータを示している。これらのクロックCKI及び出力データDTIは、ミキサ130及びバッファ63,64を介して、クロックMCLK及び出力データMDATとして出力される。
出力データDTIは、ラッチL14に供給され、ラッチL14は、クロックCKIの立ち上がりエッジに同期して出力データDTIをバッファ64に出力する。こうして、アイソレーションアンプ7からの出力データMDAT(図22のMDAT)は、出力データDTIに対応した情報であって、クロックCKIの立ち上がりに同期して出力される。
クロックCKIは、ラッチL13に供給される。ラッチL13は、クロックCKIの立ち上がりタイミングで、論理値“1”であるHレベルを出力する。ラッチL13の出力がバッファ63を介してクロックMCLKとして出力される。従って、クロックMCLKの立ち上がりは、クロックCKIの立ち上がりに同期する。
クロックCKIは、ディレイ回路DE3にも供給される。ディレイ回路DE3は、クロックCKIを遅延させた後、遅延信号を立ち上がり検出器DT1,立ち下がり検出器DT3に出力する。立ち上がり検出器DT1は、遅延信号の立ち上がりエッジを検出してエッジ検出パルスをセレクタSE5に出力し、立ち下がり検出器DT3は、遅延信号の立ち下がりエッジを検出してエッジ検出パルスをセレクタSE5に出力する。セレクタSE5の出力はラッチL13のR端に供給され、ラッチL13の出力は、セレクタSE5の出力パルスのタイミングでLレベルとなる。
いま、過大入力等の異常が発生していない正常時であるものとする。この場合には、検出信号FLTNはLレベルである。従って、セレクタSE5は、立ち上がり検出器DT1からのエッジ検出パルスを選択してラッチL13に与える。この場合には、ラッチL13の出力は、クロックCKIの立ち上がりでHレベルとなり、クロックCKIの立ち上がりによってLレベルとなる比較的狭幅のパルスを出力する。
次に、過大入力等の異常が発生して、検出信号FLTNがHレベルに変化するものとする。図22のFLTNはこの状態を示している。ラッチL12の出力は、検出信号FLTNがHレベルになった後の最初のクロックCKIの立ち上がりでHレベルとなる(図22のL12出力)。立ち上がり検出器DT1からのエッジ検出パルスは、クロックCKIの立ち上がりからディレイ回路DE3の遅延時間後に発生するパルスである(図22のDT1出力)。また、立ち下がり検出器DT3の出力は、クロックCKIの立ち上がりからディレイ回路DE3の遅延時間の後のクロックCKIの立ち下がりエッジで発生するパルスである(図22のDT3出力)。
ラッチL13の出力は、検出信号FLTNのLレベル期間に対応した期間には、クロックCKIの立ち上がりでHレベルとなり、立ち上がり検出器DT1からのエッジ検出パルスのタイミングでLレベルとなる狭幅のパルスとなる。また、ラッチL13の出力は、検出信号FLTNのHレベル期間に対応した期間には、クロックCKIの立ち上がりでHレベルとなり立ち下がり検出器DT3からのエッジ検出パルスのタイミングでLレベルとなる広幅のパルスとなる(図22のMCLK)。
クロックMCLK及び出力データMDATは、FPGA70に供給される。図22のFPGA内に示すように、出力データMDATはクロックMCLKに同期しており、FPGA70において、出力データMDATに対する処理が可能である。
クロックMCLKは、外付け回路86にも供給される。外付け回路86のコンデンサC11及びR11によるローパスフィルタによって、クロックMCLKは平均化される。外付け回路86は、この平均化したクロックMCLKを検出結果ALMとして制御回路90に出力する。
図22のALMに示すように、外付け回路86によってクロックMCLKを平均化することによって、クロックMCLKが狭幅の期間においては、検出結果ALMのレベルは比較的低く、クロックMCLKが広幅の期間においては、検出結果ALMのレベルは比較的高くなる。制御回路90は、例えば図22の破線にて示すレベルと検出結果ALMのレベルとを比較することで、異常検出結果を得る。
このように本実施形態においても、第5の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第8の実施形態)
図23は本発明の第8の実施形態において採用されるミキサの具体的な構成の一例を示すブロック図である。図23において図13と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。なお、本実施形態のアイソレーションアンプ8は、ミキサ62に代えてミキサ140を採用した点が図13と異なるのみであり、ミキサ140以外の構成については説明を省略する。なお、本実施形態においては、図13の外付け回路80に代えて外付け回路であるパルス検出器87を採用する。
本実施形態は、出力データMDATの無効期間に検出信号FLTNの情報を重畳して伝送する例である。アイソレーションアンプ8の後段のFPGA70においては、クロックMCLKのHレベル期間に出力データMDATのサンプリングを行う。そこで、本実施形態においては、クロックMCLKのLレベル期間に対応する出力データMDATの無効期間を利用して検出信号FLTNの情報を重畳する。
図23において、クロックCKIは、ミキサ140を構成するインバータIN9、ラッチL16,L17に供給されると共に、そのままバッファ63に供給される。出力データDTIは、セレクタSE6に供給される。検出信号FLTNは、XOR回路EX1に供給される。インバータIN9はクロックCKIを反転させてラッチL15に与える。ラッチL15は、クロックCKIの反転クロックのタイミングでXOR回路EX1の出力を取り込んで選択信号としてセレクタSE6に出力すると共に、XOR回路EX1及びラッチL16にも出力する。
XOR回路EX1は、検出信号FLTNとラッチL15の出力との排他的論理和演算(以下、XOR演算という)を行ってXOR演算結果をL15に出力する。セレクタSE6の出力は、ラッチL17に与えられ、ラッチL17は、クロックCKIの立ち上がりエッジでセレクタSE6の出力を取り込んでセレクタSE6及びXOR回路EX2に出力する。セレクタSE6は、選択信号がLレベルの場合には出力データDTIを出力し、Hレベルの場合にはラッチL17の出力を出力する。
ラッチL16は、クロックCKIの立ち上がりエッジでラッチL15の出力を取り込んで立ち下がり検出器DT3に出力する。立ち下がり検出器DT3はラッチL15の出力の立ち下がりエッジを検出して、エッジ検出パルスをXOR回路EX2に出力する。XOR回路EX2は、ラッチL17の出力と立ち下がり検出器DT3の出力とのXOR演算結果をバッファ64に出力する。
この構成により、後述するように、検出信号FLTNの立ち上がりと立ち下がりに対応する出力データMDATの無効期間には、出力データMDATのレベルを反転させて元に戻すパルスが生成される。
アイソレーションアンプ8からのクロックMCLK及び出力データMDATはFPGA70に供給される。FPGA70は、クロックMCLKの立ち上がりエッジに同期して出力データMDATをサンプリングすることで、差動入力VINに対応したデータを得る。
本実施形態においては、外付け回路としてパルス検出器87が採用される。パルス検出器87のCLK端には、アイソレーションアンプ8からのクロックMCLKが供給され、DAT端にはアイソレーションアンプ8からの出力データMDATが供給される。パルス検出器87は、出力データMDATの無効期間に重畳されたパルスを検出することで、異常の検出を示す検出結果ALMを発生して制御回路90に出力するようになっている。
図24は図23中のパルス検出器87の具体的な構成の一例を示す回路図である。
アイソレーションアンプ8からのクロックMCLK,出力データMDATはパルス検出器87にも供給される。即ち、クロックMCLKは、ラッチL18,L20,L21及びディレイ回路DE4に供給される。出力データMDATは、ラッチL18及び一致回路EX3に供給される。ラッチL18は、クロックMCLKの立ち上がりエッジで出力データMDATを取り込んで一致回路EX3に出力する。一致回路EX3は、2入力が同一論理(一致)の場合にHレベル、不一致の場合にLレベルを出力する一致演算を行って、一致演算結果をAND回路A9に出力する。また、一致回路EX3の一致演算結果は反転されてラッチL19にも与えられる。
ディレイ回路DE4は、出力データMDATを所定期間遅延させてラッチL19に出力する。ラッチL19は、ディレイ回路DE4の出力のHレベル期間に一致回路EX3出力の反転信号を取り込んでAND回路A9に出力し、ディレイ回路DE4の出力のLレベル期間にLレベル(論理値“0”)をAND回路A9に出力する。AND回路A9は、2入力のAND演算結果をOR回路OR2及びラッチL20に出力する。
ラッチL20は、クロックMCLKの立ち上がりエッジでAND回路A9の出力を取り込んでOR回路OR2に出力する。OR回路OR2は、2入力のOR演算結果をラッチL21に出力する。ラッチL21は、クロックMCLKの立ち上がりエッジでOR回路OR2の出力を取り込んで出力する。ラッチL21の出力が検出結果ALMとして制御回路90に供給されるようになっている。後述するように、パルス検出器87によって、出力データMDATの無効期間に含まれるパルスが検出され、このパルスに応じて検出結果ALMが求められる。
次に、このように構成された実施形態の動作について図25及び図26を参照して説明する。図25はアイソレーションアンプ8におけるクロックMCLK及び出力データMDATの生成を説明するためのタイミングチャートであり、図26はパルス検出器87の動作を説明するためのタイミングチャートである。
2次回路60のデコーダ61は、クロックCKIを出力すると共に、このクロックCKIに同期して出力データDTIを出力する。図25のCKI,DTIはこれらのクロック及びデータを示している。これらのクロックCKI及び出力データDTIは、ミキサ140及びバッファ63,64を介して、クロックMCLK及び出力データMDATとして出力される。
いま、過大入力等の異常が発生していない正常時であるものとする。この場合には、検出信号FLTNはLレベルである。従って、ラッチL15,L16の出力もLレベルであって、XOR回路EX1の出力は継続してLレベルとなる。セレクタSE6は、出力データDTIを選択してラッチL17に出力する。ラッチL17はクロックCKIの立ち上がりエッジで出力データDTIをXOR回路EX2に出力する。
L16の出力がLレベルであるので、DT3の出力もLレベルとなり、XOR回路EX2からは出力データDTIが出力される。XOR回路EX2の出力はバッファ64を介して出力データMDATとして出力される。こうして正常時には、クロックCKI及び出力データDTIがそのままクロックMCLK及び出力データMDATとして出力される。
次に、過大入力等の異常が発生して、検出信号FLTNがHレベルに変化するものとする。図25のFLTNはこの状態を示している。XOR回路EX1の出力は、検出信号FLTNがLレベルからHレベルに変化すると、Hレベルの出力を出力する。XOR回路EX1の出力は、クロックCKIの立ち下がりエッジでラッチL15により取り込まれて入力端に戻される。従って、XOR回路EX1の出力は、検出信号FLTNのHレベル期間には、クロックCKIの立ち下がり毎に変化する。これにより、ラッチL15の出力も、検出信号FLTNのHレベル期間には、クロックCKIの立ち下がりエッジで反転する(図25のL15出力)。
ラッチL17はクロックCKIの立ち上がりエッジでセレクタSE6の出力を取り込んでセレクタSE6の入力端に戻す。検出信号FLTNのLレベル期間にはセレクタSE6からは出力データDTIがそのまま出力され、Hレベル期間にはセレクタSE6からはラッチL17が出力した1クロック前の出力データDTIが出力されることになる。従って、図25のラッチL17出力に示すように、検出信号FLTN期間には、ラッチL17からは2クロック期間は同一データが出力されることになる。
ラッチL16は、クロックCKIの立ち上がりエッジでラッチL15の出力を取り込んで立ち下がり検出器DT3に出力する。従って、ラッチL16の出力はラッチL15の出力を半クロック周期だけ遅延させたものとなる(図25のL16出力)。立ち下がり検出器DT3は、ラッチL16の立ち下がりエッジを検出してエッジ検出パルスを出力する(図25のDT3の出力)。XOR回路EX2は、ラッチL17と立ち下がり検出器DT3の出力のXOR演算を行う。XOR回路EX2からは、ラッチL16の出力がLレベルの期間には、ラッチL17からのデータがそのまま出力され、ラッチL16からのエッジ検出パルスのHレベルの期間には、ラッチL17からのデータが反転されて出力される。図25のMDATはこれを示しており、データD1は、エッジ検出パルスのHレベル期間に相当する期間においてレベルが反転している。
アイソレーションアンプ8からのクロックMCLK,出力データMDATはFPGA70に供給される。FPGA70は、図25のFPGA内に示すように、出力データMDATをクロックMCLKのHレベル期間に取得する。
また、アイソレーションアンプ8からのクロックMCLK,出力データMDATはパルス検出器87にも供給される。図26のMCLK及びMDATは、パルス検出器87に供給されるクロックMCLK及び出力データMDATの一例を示している。図26の例では、出力データMDATは、データ値が“0”であるか“1”であるかをLレベル又はHレベルにより示しており、MDAT中の突起状のパルスは、ミキサ140によってデータ中に付加された、検出信号FLTNのLレベルからHレベルへの変化に対応するパルスP1と検出信号FLTNのHレベルからLレベルへの変化に対応するパルスP2とを示している。
パルス検出器87のラッチL18は、クロックMCLKの立ち上がりエッジで出力データMDATを取り込んで一致回路EX3に出力する。図26のL18出力に示すように、ラッチL18は、出力データMDATをクロックMCLKの立ち上がりエッジに同期させて出力する。
一致回路EX3にはアイソレーションアンプ8からの出力データMDATが供給されており、一致回路EX3は、ラッチL18の出力と入力された出力データMDATとの一致期間にHレベル、不一致期間にLレベルとなる一致演算結果をAND回路A9に出力する。また、一致回路EX3からの一致演算結果は反転されてラッチL19に供給される。
ディレイ回路DE4はクロックMCLKを所定期間遅延させた出力をラッチL19に与える(図26のDE4出力)。ラッチL19は、ディレイ回路DE4の出力のHレベル期間に一致回路EX3からの出力の反転信号を取り込んでAND回路A9に出力し、ディレイ回路DE4の出力のLレベル期間にLレベル(論理値“0”)をAND回路A9に出力する。
結果的に、ラッチL19からは、一致回路EX3の出力を略反転させた出力ではあるが、一致回路EX3の出力の立ち上がりタイミングよりもディレイ回路DE4の遅延時間分遅延して立ち下がる出力が得られる。このため、ラッチL19の出力は、図26のL19出力に示すように、通常のデータの切換りタイミングでは、一致回路EX3の出力のLレベル期間よりも若干広幅のHレベル期間を有する波形となる。一方、狭幅パルスであるパルスP1,パルスP2に対応するタイミングにおいては、パルスP1,パルスP2の立ち上がりに対応して立ち上がる前にディレイ回路DE4の出力がLレベルとなるので、パルスP1,P2による波形の変化は、L19の出力には現れない。
AND回路A9は、一致回路EX3の出力とラッチL19の出力とのAND演算を行う。図26のA9出力に示すように、AND回路A9の出力は、ラッチL19の出力のHレベル期間の幅が一致回路EX3のLレベル期間よりも広幅である波形に対応して、狭幅のパルス波形となる。また、AND回路A9の出力は、パルスP1,P2に対応する期間におけるラッチL19の出力の波形に対応して、Hレベルが広幅のパルス波形となる。
ラッチL20は、クロックMCLKの立ち上がりエッジでAND回路A9の出力を取り込んでOR回路OR2に出力する。ラッチL19の出力の狭幅のパルスは、クロックMCLKの立ち上がりタイミング後に発生しており、ラッチL20の出力には現れない。一方、クロックMCLKの立ち上がりタイミングにおいてラッチL19の出力の広幅のパルスのHレベル期間が生じており、ラッチL20の出力はこの広幅のパルス期間に対応した1クロック周期の幅を有するパルス波形を有する(図26のL20出力)。
OR回路OR2は、AND回路A9の出力とラッチL20の出力とのOR演算を行って、図26のOR2出力に示す出力を得る。OR回路OR2の出力はラッチL21に与えられ、ラッチL21は、クロックMCLKの立ち上がりエッジでOR回路OR2の出力を取り込んで出力する。ラッチL21の出力は、図26のALMに示すように、パルスP1からパルスP2までの期間に対応した検出結果ALMとなる。ラッチL21は、検出結果ALMを制御回路90に出力する。
このように本実施形態においても、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第9の実施形態)
図27及び図28は第9の実施形態を示すブロック図である。図27はアナログ出力のアイソレーションアンプに対応したものであり、図28はデジタル出力のアイソレーションアンプに対応したものである。
上記各実施形態においては、制御回路には、差動入力VINに対応するデータを入力するためのデータ入力端子と、異常検出結果を入力するための割り込み端子の2つの端子が必要であった。本実施の形態は、差動入力VINに対応するデータと異常検出結果とを1つの端子を介して制御回路取り込むことを可能にするものである。
図27において、アイソレーションアンプ53は、第1又は第2の実施形態のアイソレーションアンプ1,2である。差動単相変換回路50は、アイソレーションアンプ53の出力差動信号VOUT+,VOUT-を加算して加算結果を異常検出回路51のA端に出力する。異常検出回路51は、コンパレータにより構成されて、B端に入力された判定基準電圧Vrefと加算結果Aとを比較する。異常検出回路51は、A端のレベルがB端のレベル以上の場合にはHレベルを出力し、A端のレベルがB端のレベルより小さい場合にはLレベルを出力する。本実施形態においては、異常検出回路51は、比較結果を選択信号としてセレクタ54に出力する。
セレクタ54は、差動単相変換回路50から単相出力AOUTも入力されており、Lレベルの選択信号によって単相出力AOUTを選択して出力し、Hレベルの選択信号によって所定の最大値を選択して出力する。セレクタ54の出力を制御回路91のADC1端に出力する。
制御回路91は、ADC1端に、正常レベルの信号が入力された場合には、入力信号は単相出力AOUTと判定して処理を行う。一方、制御回路91は、ADC1端に、扱うレベルの最大値の信号が入力された場合には、入力信号は異常の発生を示す異常検出結果であるものと判定して処理を行う。
このように図27の構成を採用することで、1つの端子でデータと異常検出結果を制御回路に伝送することが可能である。
図28において、アイソレーションアンプ57、FPGA58及び外付け回路59は、第3から第8の実施形態のアイソレーションアンプ3~8、FPGA70,75及び外付け回路80,82,86をそれぞれ代表して示している。外付け回路59には、アイソレーションアンプ57からのクロックMCLK及び出力データMDATが入力される。外付け回路59は、クロックMCLK及び出力データMDATに基づいて、検出結果ALMを発生する。
本実施形態においては、外付け回路59は、検出結果ALMを選択信号としてセレクタ92に出力する。セレクタ92には、FPGA58の出力端DIFからフィルタ処理後のデータも入力される。セレクタ92は、Lレベルの選択信号によってFPGA58からのデータを選択して出力し、Hレベルの選択信号によって所定の特異値を選択して出力する。なお、特異値としては負の最大値等が考えられる。セレクタ92は、選択した出力を制御回路93のDIF端に出力する。
制御回路93は、DIF端に、正常レベルの信号が入力された場合には、入力信号はFPGA58からのデータと判定して処理を行う。一方、制御回路93は、DIF端に、特異値の信号が入力された場合には、入力信号は異常の発生を示す異常検出結果であるものと判定して処理を行う。
このように図28の構成を採用することで、1つの端子でデータと異常検出結果を制御回路に伝送することが可能である。
(第10の実施形態)
図29は第10の実施形態を示すブロック図である。図29において図12と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。図12の実施形態はアイソレーションアンプ3の2次回路60において発生した内蔵クロック(クロックMCLK)を用いる例を説明したが、本実施形態は外部において作成した外部クロックをクロックMCLKとして用いる例を示すものである。
図29のアイソレーションアンプ150の2次回路151は、クロック再生回路24及びバッファ63を省略した点がアイソレーションアンプ3の2次回路60と異なる。アイソレーションアンプ150は、クロック入力端を介して外部からクロックMCLKがクロックMCLKINとして入力される。2次回路151のデコーダ61は、クロックMCLKINを用いて、アイソレーション部30から転送された差動信号をデコードして、差動入力VINに対応する出力データDTIを発生する。また、2次回路151のミキサ62は、アイソレーションアンプ3のミキサ62と同様に、出力データDTIを検出信号FLTNに応じて変化させた出力データDTOを出力する。なお、2次回路151のミキサ62は、クロックは出力しない。
図29の例では、クロックMCLKは、FPGA155内に設けたクロック発生回路156によって生成される。FPGA155は、クロック発生回路156を付加した点がFPGA70と異なる。クロック発生回路156は、発生したクロックMCLKをラッチ71に与えると共に、アイソレーションアンプ150のクロック入力端にも与える。
本実施形態は、内蔵クロックに代えて外部クロック用いた点が図12の実施形態と異なるのみであり、他の構成及び作用は図12の実施形態と同様である。
なお、本実施形態は図12の第3の実施形態に適用した例を説明したが、クロックを加工する第7実施形態を除く、第3から第6、第8及び第9の実施形態に適用可能である。
(変形例)
図30は変形例を示すブロック図である。図30において図1と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
図1の実施形態では、外付けの抵抗R1,抵抗R2と比較器15とによって検出情報を発生させる例を説明したが、検出情報を発生する回路を内蔵していてもよい。図30はこの場合の例を示している。
図30のアイソレーションアンプ160の1次回路161は、比較器15に代えて異常検出回路162を採用した点がアイソレーションアンプ1の1次回路10と異なる。また、本変形例では、抵抗R1,R2は省略される。異常検出回路162には、入力差動信号VIN+,VIN-が与えられる。異常検出回路162は、入力差動信号VIN+,VIN-によって、異常の発生を検出するようになっている。例えば、異常検出回路162は、差動入力VINを分圧して所定の検出電圧VREFと比較することにより、異常の発生を検出してもよい。異常検出回路162は、異常の発生の有無を示す検出信号をアイソレーション部30を介して2次回路20に出力する。
他の構成及び作用・効果は第1の実施形態と同様である。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。