以下、図面を参照し、本開示の実施の形態に係る鉄道車両用空気調和装置について説明する。図中、同一又は対応する部分には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。また、添字などで区別している複数の同種の機器などについて、特に区別したり、特定したりする必要がない場合には、添字などを省略して記載する場合がある。なお、以下では、鉄道車両用空気調和装置が、車両の屋根上に設置される屋根置き型の場合について説明するが、鉄道車両用空気調和装置は、車両の床下に設置される床下設置型としてもよい。
<実施の形態1>
図1は、本開示の実施の形態1に係る鉄道車両用空気調和装置管理システム1の構成を示す図である。図に示すように、鉄道車両用空気調和装置管理システム1は、鉄道の車両2に搭載される鉄道車両用空気調和装置3と、鉄道車両基地などに設置され、車両2に搭載される鉄道車両用空気調和装置3の管理を行う中央管理装置6とから構成される。鉄道車両用空気調和装置3は、常時移動する車両2に搭載されるものであるため、鉄道車両用空気調和装置3と中央管理装置6とは、無線通信により接続される。なお、図1に記載した車両2は1台であるが、中央管理装置6は、複数の車両2の鉄道車両用空気調和装置3との間で通信を行うことができる。
鉄道車両用空気調和装置3は、冷媒回路4と、空気調和装置用制御装置5とを有する。冷媒回路4は、車両2の車室内の冷房、暖房、および送風などの空気調和を行うための装置である。空気調和装置用制御装置5は、鉄道車両用空気調和装置3に含まれる機器の制御および異常診断、並びに中央管理装置6との通信を行うための装置である。
まず、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置3における、空気調和に係る機器の構成について説明する。図2は、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置3の空気調和に係る機器の構成の一例を示す図である。図2に示すように、鉄道車両用空気調和装置3は、2系統の冷媒回路4aおよび冷媒回路4bと、室外送風機17aおよび室外送風機17bと、室内送風機18とを有する。鉄道車両用空気調和装置3は、筐体の内部を仕切板により仕切られて形成された空間である、室外機室19a、室外機室19b、および室内機室20を有する。
冷媒回路4aは、圧縮機11a、切替弁12a、減圧装置13a、室外熱交換器14a、および室内熱交換器15aが冷媒配管16aで接続され、冷媒配管16a中を冷媒が循環可能に構成されている。冷媒回路4bは、圧縮機11b、切替弁12b、減圧装置13b、室外熱交換器14b、および室内熱交換器15bが冷媒配管16bで接続され、冷媒配管16b中を冷媒が循環可能に構成されている。なお、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置3は2系統の冷媒回路4を有する構成としたが、冷媒回路4の系統数はこれに限定されない。
冷媒回路4の圧縮機11は、冷媒を吸入し、圧縮して高温および高圧の状態にして吐出する。圧縮機11は、圧縮機モータ(図示せず)を有し、圧縮機モータにより駆動される。また、圧縮機11は、インバータ制御により、駆動回転数を細かく制御できるタイプの圧縮機であってもよい。
冷媒回路4の切替弁12は、例えば、四方弁などで構成され、冷房運転時と暖房運転時とにおいて冷媒の流れを切り替える。切替弁12は、冷房運転では図2の実線側に切替えられ、暖房運転では図2の点線側に切替えられる。
冷媒回路4の減圧装置13は、キャピラリチューブなどにより構成され、冷媒を減圧して膨張させる。冷媒回路4を循環する冷媒は、たとえば、非共沸混合冷媒、擬似共沸混合冷媒、または単一冷媒などを使用してもよい。
冷媒回路4の室外熱交換器14は、冷媒と車外の空気との熱交換を行う。たとえば、室外熱交換器14は、冷房運転時には凝縮器として機能し、圧縮機11で圧縮されて切替弁12側から流入した冷媒と空気との熱交換を行い、冷媒を凝集させて液化させる。室外熱交換器14は、暖房運転時には蒸発器として機能し、減圧装置13を介して流入した低圧の冷媒と空気との熱交換を行い、冷媒を蒸発させて気化させる。室外熱交換器14aには室外送風機17aが設けられ、室外熱交換器14bには室外送風機17bが設けられている。
冷媒回路4の室内熱交換器15は、冷媒と車室内の空気との熱交換を行う。たとえば、室内熱交換器15は、冷房運転時には蒸発器として機能し、減圧装置13を介して流入した低圧の冷媒と空気との熱交換を行い、冷媒を蒸発させて気化させ、空気を冷却する。室内熱交換器15は、暖房運転時には凝縮器として機能し、圧縮機11で圧縮されて切替弁12側から流入した冷媒と空気との熱交換を行い、冷媒を凝縮させて液化させ、空気を加熱する。室内熱交換器15には室内送風機18が設けられている。
室外送風機17aは、三相誘導電動機である室外モータ23aと、室外モータ23aの回転軸に固定された室外ファン21aとを有する。室外モータ23aが駆動することにより室外ファン21aが回転し、車外の空気が室外機室19aに取り込まれて冷媒回路4aの室外熱交換器14aを通過する気流が形成される。室外送風機17bは、三相誘導電動機である室外モータ23bと、室外モータ23bの回転軸に固定された室外ファン21bとを有する。室外モータ23bが駆動することにより室外ファン21bが回転し、車外の空気が室外機室19bに取り込まれて冷媒回路4bの室外熱交換器14bを通過する気流が形成される。図2中の矢印は、室外送風機17により形成される気流を示す。なお、本実施の形態の室外送風機17は、冷媒回路4ごとに設置されるが、これに限定されず、複数系統の冷媒回路4に共通して設置されてもよい。また、本実施の形態は、室外熱交換器14の位置から室外送風機17の位置へ向かう気流が形成される構成とするが、室外送風機17の位置から室外熱交換器14の位置へ向かう気流が形成される構成としてもよい。
室内送風機18は、三相誘導電動機である室内モータ24と、室内モータ24の回転軸に固定された室内ファン22とを有する。室内モータ24が駆動されることで室内ファン22が回転し、車室内の空気が室内機室20に取り込まれて冷媒回路4の室内熱交換器15を通過する気流が形成される。これにより、空気調和された空気を車室内に送ることができる。なお、本実施の形態の室内送風機18は、複数系統の冷媒回路4に共通して設置されるが、これに限定されず、冷媒回路4ごとに設置されてもよい。また、本実施の形態は、室内熱交換器15の位置から室内送風機18の位置へ向かう気流が形成される構成とするが、室外送風機17の位置から室外熱交換器14の位置へ向かう気流が形成される構成としてもよい。
以降の説明では、室外送風機17と室内送風機18とを区別しない場合には、これらをまとめて送風機と記載する場合がある。
室外機室19aには、室外熱交換器14aおよび室外送風機17aが設置され、室外機室19bには、室外熱交換器14bおよび室外送風機17bが設置され、室内機室20には、圧縮機11、切替弁12、減圧装置13、室内熱交換器15および室内送風機18が設置される。
ここで、空気調和に係る機器の動作について、冷媒回路4を循環する冷媒の流れに基づいて説明する。
まず、冷房運転について説明する。圧縮機11は、冷媒を吸入し、圧縮して高温かつ高圧の状態にして吐出する。圧縮機11から吐出された冷媒は、切替弁12を介して室外熱交換器14へ流入する。室外熱交換器14は、室外送風機17により供給される車外の空気と冷媒との熱交換を行い、冷媒を凝縮させて液化させる。液化した冷媒は減圧装置13を通過する。減圧装置13は、液化した状態で通過する冷媒を減圧する。減圧された低圧の冷媒は室内熱交換器15に流入する。室内熱交換器15は、室内送風機18により供給される車室内の空気と冷媒との熱交換を行い、冷媒を蒸発させて気化させる。そして、気化して切替弁12を再度通過した冷媒を圧縮機11が吸入する。
続いて、暖房運転について説明する。圧縮機11は、冷媒を吸入し、圧縮して高温かつ高圧の状態にして吐出する。圧縮機11から吐出された冷媒は切替弁12を介して室内熱交換器15へ流入する。室内熱交換器15は、室内送風機18により供給される車内の空気と冷媒との熱交換を行い、冷媒を凝縮させて液化させる。液化した冷媒は減圧装置13を通過する。減圧装置13は、液化した状態で通過する冷媒を減圧する。減圧された冷媒は室外熱交換器14に流入する。室外熱交換器14は、室外送風機17により供給される車外の空気と冷媒との熱交換を行い、冷媒を蒸発させて気化させる。そして、気化して切替弁12を再度通過した冷媒を圧縮機11が吸入する。
次に、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置3における、空気調和装置用制御装置5について説明する。図3は、本実施の形態の空気調和装置用制御装置5の構成を示す図である。空気調和装置用制御装置5は、上述した鉄道車両用空気調和装置3の空気調和に係る各機器の制御、および異常診断を行い、異常診断の結果を中央管理装置6へ送信する。なお、以降の説明では、空気調和に係る各機器の制御について説明するときに、圧縮機11、室外送風機17、および室内送風機18の制御の説明は行うが、切替弁12、減圧装置13などの他の機器の制御の説明は省略する。
空気調和装置用制御装置5は、データ通信部40、制御基板41、I/O基板42、電源基板43、および異常監視基板44を備える。制御基板41は、空気調和制御部50、および制御記憶部51を備える。異常監視基板44は、監視処理部52、監視表示部53、および監視記憶部54を備え、監視処理部52は、電流取得部55、FFT解析部56、論理演算部57、および判定部58を備える。
空気調和装置用制御装置5のデータ通信部40は、空気調和装置用制御装置5と中央管理装置6との間で行われる無線通信のインターフェースとなる。データ通信部40は、異常監視基板44から鉄道車両用空気調和装置3の異常診断の結果に関する情報を取得し、取得した情報を含む信号を生成して中央管理装置6へ送信する。また、データ通信部40は、中央管理装置6から送信される信号を受信し、受信した信号に含まれる情報を抽出して制御基板41および異常監視基板44へ出力する。
空気調和装置用制御装置5の制御基板41は、鉄道車両用空気調和装置3の空気調和に係る各種機器を制御するための指令を生成して出力する。言い換えると、圧縮機11、室外送風機17、および室内送風機18は、制御基板41から出力される指令に基づいて制御される。また、制御基板41には、図示しない室内温度計および車外温度計が接続されている。室内温度計は、車両2の車室内の温度である室内温度を検出し、車外温度計は、車両2の外部の温度である車外温度を検出する。室内温度計および車外温度計により検出された室内温度および車外温度は、制御基板41へ入力される。
空気調和制御部50は、鉄道車両用空気調和装置3の駆動モードの切り替えを行う。具体的には、空気調和制御部50は、制御記憶部51に記憶された室内温度の値、および車外温度の値に基づいて駆動モードを決定し、決定した駆動モードに応じて、圧縮機11、室外送風機17、および室内送風機18を制御するための指令を含む駆動信号を生成する。駆動モードには、たとえば、冷房モード、暖房モード、および送風モードが含まれる。指令には、たとえば、対象機器を駆動させる指示、および停止させる指示などが含まれる。空気調和制御部50は、生成した駆動信号をI/O基板42へ出力する。また、空気調和制御部50は、決定した駆動モードを制御記憶部51へ出力する。空気調和制御部50は、駆動モードが変化した場合に駆動モードを制御記憶部51出力してもよいし、定期的に最新の駆動モードを制御記憶部51へ出力してもよい。駆動モードの切り替え処理の詳細は後述する。
制御記憶部51は、室内温度計および車外温度計により検出された室内温度および車外温度を記憶する。また、制御記憶部51は、空気調和制御部50から出力される駆動モード、および駆動モードの切換処理に必要な情報を記憶する。
空気調和装置用制御装置5のI/O基板42は、空気調和制御部50から出力される駆動信号を用いて、圧縮機11、室外送風機17および室内送風機18の駆動制御を行う。
空気調和装置用制御装置5の電源基板43は、電源回路が実装され、鉄道車両用空気調和装置3に含まれる各機器に電力を供給する。
ここで、図を参照して、鉄道車両用空気調和装置3の駆動モードの切り替え処理の動作について説明する。図4は、駆動モードの切り替え処理を示すフローチャートである。図5は、室内温度および車外温度と、鉄道車両用空気調和装置3の駆動モードとの対応関係の一例を示す図である。図6は、鉄道車両用空気調和装置3の駆動モードと、空気調和に係る各機器の動作状態との対応関係の一例を示す。図5および図6に示す対応関係は、制御記憶部51に保持される。
空気調和制御部50は、制御記憶部51から最新の室内温度および車外温度を取得する(ST1)。空気調和制御部50は、取得した室内温度および車外温度と、図5に示す対応関係とを用いて、取得した室内温度および車外温度に対応する駆動モードを特定する(ST2)。図5に示すように、鉄道車両用空気調和装置3の駆動モードは、室内温度および車外温度の値の組み合わせにより異なる。
次に、空気調和制御部50は、今回の駆動モードの切り替え処理で特定した駆動モードと、前回の駆動モードの切り替え処理で特定した駆動モードとを比較し、駆動モードが変化したか否かを判断する(ST3)。前回の処理で特定した駆動モードは、制御記憶部51に記憶されている。駆動モードが変化していない場合(ST3:No)、空気調和制御部50は、駆動モードの切り替え処理を終了する。
駆動モードが変化している場合(ST3:Yes)、空気調和制御部50は、今回の処理で特定した駆動モードと、図6に示す対応関係とを用いて、今回の処理で特定した駆動モードに対応する、圧縮機11、室外送風機17および室内送風機18の動作状態を取得する(ST4)。図6に示すように、圧縮機11、室外送風機17および室内送風機18の動作状態は、駆動モードにより異なる。たとえば、駆動モードが暖房モードまたは冷房モードの場合には、圧縮機11、室外送風機17および室内送風機18は駆動状態となる。これにより、車室内の暖房または冷房が行われる。駆動モードが送風モードの場合には、圧縮機11と室外送風機17が停止状態、室内送風機18が駆動状態となる。これにより、車室内の空気の循環が行われる。
次に、空気調和制御部50は、ST4で取得した動作状態となるように圧縮機11、室外送風機17および室内送風機18を制御する指令を含む駆動信号を生成する(ST5)。空気調和制御部50は、特定した駆動モードを制御記憶部51へ出力し、生成した駆動信号をI/O基板42へ出力し(ST6)、駆動モードの切り替え処理を終了する。
なお、本実施の形態では、本実施の形態では、駆動モードが変化していない場合、空気調和制御部50は切り替え処理を終了するものとして説明したが、これに限定されず、ST3を省略し、駆動モードが変化したか否かによらずST4以降の処理を実行するものとしてもよい。また、駆動モードは、室内温度および車外温度に応じて特定されるものとして説明したが、これに限定されず、車掌の操作、または中央管理装置6からの指令により切り替えられるものとしてもよい。また、駆動モードの切り替え処理は、所定の周期で定期的に実施されてもよい。
再び、鉄道車両用空気調和装置3に含まれる空気調和装置用制御装置5の構成の説明に戻る。
空気調和装置用制御装置5の異常監視基板44は、鉄道車両用空気調和装置3の室内送風機18の状態を監視する。図3に示すように、異常監視基板44は、監視処理部52、監視表示部53、および監視記憶部54を備える。
異常監視基板44には、電源基板43から室内モータ24に流れる電流の電流波形を検出する電流検出器(図示せず)が接続されており、電流検出器で計測された電流値が電流信号として異常監視基板44に入力される。異常監視基板44は、電流検出器で検出される電流値を用いて、室内送風機18に異常が発生しているか否かを判定する異常診断を行うことにより、室内送風機18の状態を監視する。
また、監視処理部52は、鉄道車両用空気調和装置3が送風モードで駆動しているときに、室内送風機18の異常診断を行う。送風モードでは、圧縮機11および室外送風機17が停止状態、室内送風機18が駆動状態、つまり、圧縮機モータおよび室外モータ23が停止状態、室内モータ24が駆動状態となる。
このように、監視処理部52は、圧縮機11および室外送風機17が停止しているときに取得された、電源基板43から室内モータ24に流れる電流の電流値を用いて、室内送風機18に異常が発生しているか否かを判定する。これにより、監視処理部52は、圧縮機11および室外送風機17の影響を排除した状態で室内送風機18の異常診断を行うことができる。なお、監視処理部52は、制御記憶部51に記憶されている駆動モードを参照して、鉄道車両用空気調和装置3が送風モードで駆動していることを検知してもよいし、制御基板41からの通知により、駆動モードが送風モードに切り替えられたことを検知してもよい。また、監視処理部52は、圧縮機モータが停止した直後ではなく、圧縮機モータが停止し、圧縮機モータの駆動に起因する圧縮機11の振動が落ち着き、圧縮機11が安定状態に移行した後、室内モータ24の異常診断処理を行うことが好ましい。したがって、監視処理部52は、圧縮機モータが停止してから予め定められた時間経過後に、室内モータ24の異常診断処理を行うことが好ましい。これにより、圧縮機11の振動の影響がより確実に排除される。
監視処理部52は、異常診断の結果を監視記憶部54および監視表示部53へ出力するとともに、データ通信部40を介して中央管理装置6へ送信する。監視処理部52のより詳細な構成、および異常診断処理の詳細は、後述する。
監視表示部53は、たとえば、液晶パネル等により構成され、監視処理部52から出力される異常診断処理の結果を表示する。監視表示部53は、たとえば、異常が発生した場合、異常が発生したことを表示して車掌に知らせる。
監視記憶部54は、電流検出器により検出された電流の電流信号、監視処理部52から出力される異常診断処理の結果、および異常診断処理に必要な情報を記憶する。また、監視記憶部54は、異常診断処理の結果とともに中央管理装置6へ送信する情報、たとえば、鉄道車両用空気調和装置3が搭載されている車両2の識別番号、および号車番号などの車両2に関する情報、鉄道車両用空気調和装置3の識別番号などの鉄道車両用空気調和装置3に関する情報、並びに異常診断の対象機器に関する情報を記憶する。監視記憶部54は、ROMまたはフラッシュメモリなどのメモリで構成される。
次に、監視処理部52の構成について詳細に説明する。図3に示すように、監視処理部52は、電流取得部55、FFT解析部56、論理演算部57、および判定部58を備える。
電流取得部55は、電源基板43から室内モータ24に流れる電流の電流信号を取得する。取得した電流信号は、監視記憶部54に出力され、時系列データとして記憶される。電流取得部55は、全ての電流信号を監視記憶部54に出力し、記憶させてもよいし、異常診断に用いる電流信号、つまり、鉄道車両用空気調和装置3が送風モードで駆動しているときに取得した電流信号を監視記憶部54に出力し、記憶させてもよい。
FFT解析部56は、電流取得部55が取得した電流信号の周波数解析を行う。具体的には、FFT解析部56は、監視記憶部54から読み出した電流値の時系列データを周波数解析の一例である高速フーリエ変換する。FFT解析部56は、高速フーリエ変換により得られるスペクトルデータを論理演算部57へ出力する。スペクトルデータとは、周波数と対数変換した電流スペクトルとの関係を示すデータである。
図7は、室内モータ24の電流波形を高速フーリエ変換して得られるスペクトルデータの一例を示す。横軸は周波数(Hz)、縦軸は電流値(A)を示す。図7に示すように、室内モータ24の電源周波数に対応する位置にもっと高いピークW1が生じ、室内モータ24の電源周波数の両側近傍の周波数帯域に側帯波によるピークW2が生じる。
論理演算部57は、FFT解析部56から出力されるスペクトルデータから、電源周波数によるピーク、側帯波によるピークおよびその他のピークを検出する。たとえば、論理演算部57は、スペクトルデータを微分計算して得られる結果から、傾きが急峻かつ反転する部分を特定することによりピークを抽出する。そして、論理演算部57は、抽出したピークから、電源周波数によるピークおよび側帯波によるピークを特定する。このとき、論理演算部57は、制御基板41の制御記憶部51に記憶されているモータの電源周波数を用いて電源周波数によるピークを特定してもよいし、検出されたピークの中で電流値が最も大きいスペクトルピークを電源周波数によるピークとして特定してもよい。また、論理演算部57は、電源周波数によるピークを中心として両側に同一周波数分離れた位置に発生している1対のピークを側帯波によるピークとして特定してもよい。論理演算部57は、側帯波によるピークの周波数および電流値を判定部58へ出力する。
判定部58は、側帯波によるピークの電流値に基づいて、室内モータ24に異常が発生しているか否かを判定する。具体的には、判定部58は、論理演算部57から出力される側帯波によるピークの電流値が、基準値より所定値以上乖離している場合には、室内モータ24に異常が発生していると判断し、乖離していない場合には、異常が発生していないと判断する。判定部58は、異常が発生していると判断した場合には、異常を検出した旨を監視表示部53に出力するとともに、監視記憶部54へ出力する。また、判定部58は、データ通信部40を通じて、異常を検出したことを示す情報を含む信号を中央管理装置6へ無線送信する。なお、基準値は、異常の判断基準となる閾値であり、予め与えられる。側帯波の電流値は、通常、異常の程度が大きいほど増大する。また、所定値とは、測定誤差であり、たとえば、基準値との差が+0.01~0.1A程度であれば乖離していないと判断し、それ以上であれば乖離していると判断してもよい。基準値および所定値は、監視記憶部54に記憶されている。
ここで、「異常を検出した」とは、たとえば、室内モータ24において、回転軸の異常、偏心、アンバランス、もしくはエアギャップなどの故障、またはこれらの予兆が発生していることを意味する。モータにこのような異常が発生すると、異音が発生している可能性があり、車室の乗客に不快感を与える可能性がある。特に、室内モータ24は、室外モータ23と比べて車室に近い位置に設けられるため、異音が乗客に聞こえやすい。このため、異常が検出された場合には、モータを保守、あるいはメンテナンスする必要がある。
次に、図を参照して、室内送風機18の異常診断処理の動作について説明する。図8は、異常診断処理を示すフローチャートである。
電流取得部55は、電源基板43から室内モータ24に流れる電流の電流信号を監視記憶部54から取得し、FFT解析部56へ出力する(ST10)。FFT解析部56は、電流信号を高速フーリエ変換し、スペクトルデータを生成して論理演算部57へ出力する(ST11)。論理演算部57は、スペクトルデータから側帯波によるピークを検出し、検出結果を判定部58へ出力する(ST12)。判定部58は、側帯波によるピークの信号レベル、つまり、電流値と基準値とを比較する(ST13)。電流値が基準値より所定値以上乖離している場合(ST13:Yes)には、判定部58は、室内モータ24に異常が発生していると判断し(ST14)、診断結果を監視表示部53および監視記憶部54へ出力する(ST15)。電流値が基準値より所定値以上乖離していない場合(ST13:No)には、判定部58は、室内モータ24に異常が発生していないと判断し(ST16)、異常診断処理を終了する。
なお、本実施の形態では、異常の判断基準となる閾値である基準値は、予め定められるものとして説明したが、たとえば、室内送風機18の納入後またはメンテナンス後の運転において、初めて行う異常診断処理で取得した側帯波の電流値としてもよい。すなわち、複数の鉄道車両用空気調和装置3の基準値を一律に設定するのではなく、正常動作している状態で鉄道車両用空気調和装置3ごとに個別に取得した側帯波の電流値を基準値として設定してもよい。側帯波の大きさは、室内送風機18の個体差に影響を受けるため、基準値を一律に設定すると、異常の有無を正しく判断できない鉄道車両用空気調和装置3が発生する恐れがある。特に、鉄道車両用空気調和装置3は、SIV(静止型インバータ)から供給される電流により、室内モータ24を駆動するものであり、SIVの個体差が周波数解析に影響を与える。そのため、鉄道車両用空気調和装置3は、鉄道車両用空気調和装置3ごとに基準値を設定することにより、個体差による誤判定を排除し、より正確な診断を行うことができる。
また、側帯波の大きさは、車両2の振動にも影響を受ける。車両2の振動態様は、車両2が走行する路線により異なるため、基準値を取得した際に車両2が走行していた路線と異なる路線を走行しているときに、鉄道車両用空気調和装置3が異常診断を行うと、路線の違いに起因する車両2の振動の違いによって、正確な異常診断ができなくなる恐れがある。そこで、基準値を取得した際に車両2が走行していた路線と同一の路線を走行しているときに、鉄道車両用空気調和装置3が異常診断を行うことにより、より正確な診断を行うことができる。さらに、鉄道車両用空気調和装置3は、複数の路線で基準値を取得し、異常診断を行うときに走行している路線と同一の路線で取得した基準値を用いて異常診断を行ってもよいし、最も類似している路線で取得した基準値を用いて異常診断を行ってもよい。
また、判定部58は、基準値を用いる代わりに、ニューラルネットワークなどで事前に作成した学習済モデルを用いて異常の有無を判定してもよい。学習済モデルは、論理演算部57で生成される側帯波の情報を入力とし、異常の有無を推定して出力する。側帯波の情報とは、たとえば、側帯波に対応するピークの周波数および電流値とする。
学習済モデルは、正常に動作しているときの側帯波の情報を学習用データとする教師無し学習により生成されてもよいし、側帯波の情報と、側帯波の情報を取得したときの機器の状態、つまり、正常状態または異常状態を示すラベルとの組を学習用データとする教師あり学習により生成されてもよい。学習済モデルは、監視記憶部54に予め記憶されている。学習済モデルから出力される推定結果は、たとえば、学習用データとして与えた正常に動作しているときの側帯波の情報との類似度合いに対応し、類似度合いが所定値以上の場合には正常、所定値未満の場合には異常とする。推定精度は、学習用データの数が多いほど向上する。なお、判定部58は、車両2が走行する路線ごとに作成した学習済モデルを予め監視記憶部54に記憶し、異常診断を実施するときに走行している路線に対応する学習済モデルを利用するようにしてもよい。また、判定部58は、異常の種類により側帯波の周波数または電流値が異なる場合には、側帯波の情報と、異常の種類との組を学習用データとすることにより、異常の種類を判別可能な学習済モデルを生成することができる。学習済モデルは、判定部58で生成されてもよいし、図示しない外部装置により生成され、監視記憶部54に記憶されもよい。
次に、空気調和装置用制御装置5のH/W構成について説明する。空気調和装置用制御装置5のデータ通信部40、空気調和制御部50、監視処理部52、電流取得部55、FFT解析部56、論理演算部57、判定部58の機能は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで構成することもできるし、マイコンまたはCPUのような演算装置と、その上で実行されるプログラムとにより構成することもできる。別基板上に配置された演算装置は、バスによって接続される。プログラムは、制御基板41の制御記憶部51、または、異常監視基板44の監視記憶部54に記憶される。制御記憶部51および監視記憶部54は、ROMまたはフラッシュメモリなどのメモリで構成される。
次に、鉄道車両用空気調和装置管理システム1に含まれる中央管理装置6について説明する。図9は、本実施の形態における、中央管理装置6の構成を示す図である。
中央管理装置6は、無線通信により、複数の車両2に搭載された鉄道車両用空気調和装置3との間で信号の送受信を行い、鉄道車両用空気調和装置3の異常診断の結果を示す情報を取得する。中央管理装置6は、取得した情報に基づいて、鉄道車両用空気調和装置3のメンテナンスなどの管理を行う。中央管理装置6は、データ通信部30、制御部31、管理表示部32、管理記憶部33を備える。
中央管理装置6のデータ通信部30は、中央管理装置6と鉄道車両用空気調和装置3との間で行われる無線通信のインターフェースとなる。データ通信部30は、鉄道車両用空気調和装置3から送信される信号を受信し、受信した信号に含まれる情報を抽出して制御部31へ出力する。また、データ通信部30は、制御部31から出力される情報を含む信号を生成して鉄道車両用空気調和装置3へ送信する。
ここで、鉄道車両用空気調和装置3から中央管理装置6へ送信される信号に含まれる情報は、たとえば、鉄道車両用空気調和装置3が搭載されている車両2の識別番号、および号車番号などの車両2に関する情報、並びに、鉄道車両用空気調和装置3の識別番号、および異常診断の結果などの鉄道車両用空気調和装置3に関する情報を含む。中央管理装置6から鉄道車両用空気調和装置3へ送信される信号に含まれる情報は、たとえば、鉄道車両用空気調和装置3の制御に必要な情報が含まれる。ただし、空気調和装置用制御装置5から送信される信号、および中央管理装置6から送信される信号に含まれる情報は、これらの全ての情報である必要はなく、必要に応じて選択されてもよい。
中央管理装置6の制御部31は、データ通信部30を介して複数の車両2の鉄道車両用空気調和装置3から受信した情報を、管理表示部32および管理記憶部33へ出力する。また、制御部31は、鉄道車両用空気調和装置3へ送信する情報をデータ通信部30へ出力する。
データ通信部30および制御部31の機能は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで構成することもできるし、マイコンおよびCPU(Central Processing Unit)のような演算装置と、その上で実行されるプログラムとにより構成することもできる。プログラムは、管理記憶部33に記憶される。
中央管理装置6の管理表示部32は、液晶パネル等により構成され、制御部31から受信した情報を表示する。管理表示部32は、たとえば、鉄道車両用空気調和装置3の機器に異常が発生した場合、異常が発生したことを表示して監視員に知らせる。
中央管理装置6の管理記憶部33は、鉄道車両用空気調和装置3から受信した情報、および制御部31から受信した情報を記憶する。管理記憶部33は、ROMまたはフラッシュメモリなどのメモリで構成される。
次に、本実施の形態の空気調和装置用制御装置5において、異常診断を行うための異常監視基板44と、空気調和の制御を行うための制御基板41とを別に設けたことにより得られる効果について説明する。
上述した、周波数解析に用いる電流信号のデータ量は膨大なものとなる。このため、制御基板41に異常診断の機能を持たせようとすると、制御基板41のコストやサイズが増大する。一方で、鉄道車両用空気調和装置3には、費用削減や小型化が求められ、コストやサイズを優先して異常診断機能を不要とするものもあれば、高機能化が求められ、コストやサイズが増大しても異常診断機能を必要とするものもある。
このため、制御基板に異常診断の機能を持たせると、異常診断機能を必要とする鉄道車両用空気調和装置に適用する制御基板と、異常診断機能を必要としない鉄道車両用空気調和装置に適用する制御基板とを個別に設計する必要がある。すなわち、異常診断の機能を必要とする鉄道車両用空気調和装置の制御基板と、異常診断の機能を不要とする鉄道車両用空気調和装置の制御基板との間で、仕様の共通化を図ることができなくなる。
そこで、本実施の形態の空気調和装置用制御装置5は、制御基板41とは別に異常監視基板44を搭載し、異常監視基板44で異常診断を行うようにした。このように、制御基板41と異常監視基板44とを別体として構成することにより、制御基板41の仕様を変更することなく、異常監視基板44を省略するだけで、異常監視の機能が不要な鉄道車両用空気調和装置に対応することができる。つまり、本実施の形態では、異常診断機能を必要とする鉄道車両用空気調和装置と、異常診断機能を不要とする鉄道車両用空気調和装置との間で、制御基板41の共通化を図ることができる。
なお、本実施の形態では、鉄道車両用空気調和装置3が室内送風機18の異常診断を行う構成について説明したが、室外送風機17の異常診断を行うように構成することもできる。以下では、室外送風機17の異常診断を行う場合について、室内送風機18の異常診断を行う場合の構成と異なる事項を中心に説明する。
室外送風機17の異常診断を行う場合には、鉄道車両用空気調和装置3の駆動モードに診断モードが追加される。駆動モードが診断モードの場合には、圧縮機11および室内送風機18が停止状態となり、室外送風機17が駆動状態となる。
空気調和制御部50は、駆動モードが診断モードに切り替えられると、圧縮機11、室外送風機17および室内送風機18が診断モードに対応した動作状態となるように、圧縮機11、室外送風機17および室内送風機18を制御する。診断モードへの切り替えは、車掌の操作により行われてもよいし、中央管理装置6からの指令により行われてもよい。
異常監視基板44には、電源基板43から室外モータ23に流れる電流の電流波形を検出する電流検出器(図示せず)が接続され、電流検出器の測定結果である電流信号が入力される。
監視処理部52は、鉄道車両用空気調和装置3が診断モードで駆動しているときに、室外送風機17に異常が発生しているか否かを判定する異常診断処理を行う。具体的には、圧縮機11および室内送風機18が停止し、室外送風機17が駆動しているとき、つまり、圧縮機モータおよび室内モータ24が停止し、室外モータ23が駆動しているときに、監視処理部52は、電源基板43から室外モータ23に流れる電流の電流信号を取得し、取得した電流信号を用いて室外送風機17に異常が発生しているか否かを判定する。これにより、鉄道車両用空気調和装置3は、圧縮機11および室内送風機18の影響を排除した状態で、室外送風機17の異常診断を行うことができる。
なお、鉄道車両用空気調和装置3は、診断モードで駆動しているときに、圧縮機11を停止状態とし、室外送風機17および室内送風機18を駆動状態として、室外送風機17および室内送風機18の異常診断を行うようにしてもよい。この場合、監視処理部52は、電源基板から室内モータ24に流れる電流の電流信号を用いて、室内送風機18に異常が発生しているか否かを判定するとともに、電源基板から室外モータ23に流れる電流の電流信号を用いて、室外送風機17に異常が発生しているか否かを判定する。これにより、鉄道車両用空気調和装置3は、圧縮機モータの影響を排除した状態で、室外送風機17および室内送風機18の異常診断を行うことができる。
一般的に、圧縮機11のモータは、室内モータ24および室外モータ23と比較して、大型であり、駆動しているときに大きな振動が発生する。このため、圧縮機11が駆動しているときに、室外送風機17および室内送風機18の異常診断を行うと、室外送風機17および室内送風機18に圧縮機11の影響による振動が発生し、正確な診断が行えない。そこで、本実施形態では、圧縮機11が停止しているときに、室外送風機17および室内送風機18の異常診断を行うことにより、圧縮機11の振動による影響を受けることなく、正確に異常診断を行うことができる。
また、本実施の形態では、中央管理装置6は、鉄道車両基地など、車両外に設置されるものとしたが、車両内に設置されてもよい。この場合、中央管理装置6は、列車の編成の両端の車両にそれぞれ設置され、鉄道車両用空気調和装置3は、車両2の進行方向に応じて、先頭となる車両2に設置された中央管理装置6により管理される。鉄道車両用空気調和装置3と中央管理装置6との間の通信は、無線通信ではなく、車両内に設置された車内伝送路を介して行われてもよい。中央管理装置6は、列車の編成の各車両に搭載された鉄道車両用空気調和装置3から異常診断結果を取得し、取得した異常診断結果に基づいて、鉄道車両用空気調和装置3のメンテナンスなどの管理を行う。
以上のように、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置3は、圧縮機が停止し、室外送風機および室内送風機のうち少なくとも一方が駆動しているときに、駆動している送風機の異常診断を行うことにより、圧縮機11および停止している送風機の振動による影響を受けることなく、正確に異常診断することができる。
つまり、圧縮機が停止し、室外送風機および室内送風機がともに駆動しているときに、室外送風機および室内送風機の異常診断を行うことにより、圧縮機11の振動による影響を排除した状態で、異常診断を行うことができる。
また、圧縮機および室外送風機が停止し、室内送風機が駆動しているときに、室内送風機の異常診断を行うことにより、圧縮機11および室外送風機の振動による影響を排除した状態で、異常診断を行うことができる。
また、圧縮機および室内送風機が停止し、室外送風機が駆動しているときに、室外送風機の異常診断を行うことにより、圧縮機11および室内送風機の振動による影響を排除した状態で、異常診断を行うことができる。
また、圧縮機11および室外送風機17が停止し、室内送風機18が駆動している状態は、鉄道車両用空気調和装置3の駆動モードに一般的に含まれる送風モードに対応する。よって、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置3は、異常診断のための特別な駆動モードを設ける必要が無く、また、営業運転時間内に鉄道車両用空気調和装置3を送風モードで使用しているときに異常診断を行うことができる。
また、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置3は、車両の営業運転時間中に、室内送風機18の異常診断を行うことができるため、営業運転時間の終了後に異常診断を行う場合と比較して、早期に異常を検出することができる。特に、室内モータ24が配置されている室内機室20は、車室に直接つながっているため、室内モータ24の異常に起因して異音などが発生すると、車室にいる乗客に不快感を与える恐れがある。そのため、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置3は、営業運転時間中に異常診断を行うことにより、早期に異常を検出して乗客の不快感を解消することができる。また、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置3は、営業運転時間以外の時間に鉄道車両用空気調和装置を駆動させて異常診断を行う必要が無いため、異常検出の手間やコストを低減することができる。
また、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置3は、車両2の営業運転前の冷房または暖房を行う前に、室内送風機18を駆動し、異常診断を行ってもよい。このように、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置3は、圧縮機11が駆動する前に異常診断を行うことにより、車両2の振動による影響を排除した状態で、異常診断を行うことができる。また、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置3は、圧縮機11の振動が安定状態に移行するまで待つことなく、直ちに異常診断を開始することができる。
また、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置3は、異常診断の対象となる送風機のモータに供給される電流の電流信号に基づいて異常診断を行うため、モータの回転軸に関連する異常を正確に検知することができる。
また、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置3は、制御基板と異常監視基板を別体として構成したことにより、異常診断を必要とする鉄道車両用空気調和装置と必要としない鉄道車両用空気調和装置との間で、制御基板の設計仕様の共通化を図ることができる。
また、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置3は、異常診断の結果を中央管理装置6に通知する。中央管理装置6と鉄道車両用空気調和装置3との間のデータ通信は、無線で行われるが、異常診断で用いる電流値のデータ量が膨大なため、異常診断で用いる電流値を中央管理装置6へ常時送信する場合には、膨大なリソースが必要となる。これに対し、本実施の形態では、鉄道車両用空気調和装置3で異常診断を行い、その結果のみを中央管理装置6へ送信するため、通信量を最低限に抑えることができる。
<実施の形態2>
実施の形態1の鉄道車両用空気調和装置管理システム1では、鉄道車両用空気調和装置3が異常診断を行い、結果を中央管理装置6に通知する構成について説明した。これに対し、実施の形態2の鉄道車両用空気調和装置管理システム101は、鉄道車両用空気調和装置が取得した電流値を用いて、中央管理装置が異常診断を行う点が実施の形態1と異なる。以下、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。また、特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、同一の機能又は構成については同一の符号を用いて説明する。
図面を参照して、本実施の形態に係る鉄道車両用空気調和装置管理システム101の構成について説明する。
図10は、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置管理システム101の構成の一例を示す図である。図に示すように、鉄道車両用空気調和装置管理システム101は、鉄道の車両2(2a、2b、2c)に搭載される鉄道車両用空気調和装置103(103a、103b、103c)と、車両2の管理を行う中央管理装置106とから構成される。
鉄道車両用空気調和装置103は、冷媒回路4(4a、4b、4c)と、空気調和装置用制御装置105(105a、105b、105c)とを有する。冷媒回路4は、車両2の車室内の冷房、暖房、および送風などの空気調和を行うための装置である。空気調和装置用制御装置105は、鉄道車両用空気調和装置103に含まれる機器の制御および異常診断用データの取得、並びに中央管理装置106との通信を行うための装置である。
まず、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置103における、空気調和装置用制御装置105について説明する。図11は、本実施の形態の空気調和装置用制御装置105の構成を示す図である。本実施の形態の空気調和装置用制御装置105は、異常監視基板44の代わりに、異常監視基板144を備える。異常監視基板144は、異常診断用のデータを取得し、データ通信部40を介して中央管理装置106へ送信する。
異常監視基板144は、監視記憶部54、および電流取得部155を備える。また、異常監視基板144には、電源基板43から室内モータ24に流れる電流の電流信号を検出する電流検出器が接続されており、電流検出器の測定結果である電流信号が入力される。異常監視基板144は、電流検出器から入力される電流信号を用いて、室内送風機18に異常が発生しているか否かを判定することにより、室内送風機18の状態を監視する。
電流取得部155は、電源基板43から室内モータ24に流れる電流の電流信号を取得する。取得した電流信号は、監視記憶部154に出力され、時系列データとして記憶される。電流取得部155は、全ての電流信号を監視記憶部154に出力し、記憶させてもよいし、異常診断に用いる電流信号、つまり、鉄道車両用空気調和装置103が送風モードで駆動しているときに取得した電流信号を監視記憶部154に出力し、記憶させてもよい。また、電流取得部155は、鉄道車両用空気調和装置103のメンテナンスのために車両2が鉄道車両基地に入る際に、LAN(Local Area Network)などを通じて、監視記憶部154に記憶されている電流信号を、鉄道車両基地に設置されている中央管理装置106へ無線送信する。
監視記憶部154は、電流検出器により検出された電流信号を記憶する。また、監視記憶部154は、電流信号とともに中央管理装置106へ送信する情報、たとえば、鉄道車両用空気調和装置103が搭載されている車両2の識別番号、および号車番号などの車両2に関する情報、鉄道車両用空気調和装置103の識別番号などの鉄道車両用空気調和装置103に関する情報、並びに電流信号が取得された機器に関する情報を記憶する。
次に、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置103における、中央管理装置106について説明する。図12は、本実施の形態の中央管理装置106の構成を示す図である。本実施の形態の中央管理装置106は、制御部31の代わりに、処理部131を備え、管理記憶部33の代わりに、管理記憶部133を備える。
処理部131は、監視処理部152を備え、監視処理部152は、データ通信部30を通じて鉄道車両用空気調和装置103から取得した電流信号に基づいて、室内送風機18に異常が発生しているか否かを判断する。
監視処理部152は、FFT解析部156、論理演算部157、および判定部158を備える。
FFT解析部156は、データ通信部30を通じて受信された電流信号の周波数解析を行う。具体的には、FFT解析部156は、監視記憶部154から読み出した電流信号の時系列データを周波数解析の一例である高速フーリエ変換する。FFT解析部156は、高速フーリエ変換により得られるスペクトルデータを論理演算部157へ出力する。
論理演算部157は、FFT解析部156から出力されるスペクトルデータから、電源周波数によるピーク、側帯波によるピークおよびその他のピークを検出する。論理演算部157は、側帯波によるピークの周波数および電流値を判定部158へ出力する。
判定部158は、側帯波によるピークの電流値に基づいて、室内モータ24に異常が発生しているか否かを判定する。具体的には、判定部158は、論理演算部157から出力される側帯波によるピークの電流値が、基準値より所定値以上乖離している場合には、室内モータ24に異常が発生していると判断し、乖離していない場合には、異常が発生していないと判断する。判定部158は、異常が発生していると判断した場合には、異常を検出した旨を管理表示部32に出力するとともに、管理記憶部133へ出力する。
管理記憶部133は、鉄道車両用空気調和装置103から受信した電流信号、および判定部158から出力される異常診断の結果を記憶する。また、管理記憶部133は、電流信号、および異常診断の結果と、鉄道車両用空気調和装置103から受信した情報とを関連付けして記憶する。これにより、中央管理装置106は、管理記憶部133に記憶される、複数の鉄道車両用空気調和装置103の異常診断結果を識別することができる。
なお、本実施の形態では、中央管理装置106は、鉄道車両基地など、車両外に設置されるものとしたが、車両内に設置されてもよい。この場合、中央管理装置106は、列車の編成の両端の車両にそれぞれ設置され、鉄道車両用空気調和装置103は、車両2の進行方向に応じて、先頭となる車両2に設置された中央管理装置106により管理される。鉄道車両用空気調和装置103と中央管理装置106との間の通信は、無線通信ではなく、車両内に設置された車内伝送路を介して行われてもよい。中央管理装置106は、列車の編成の各車両に搭載された鉄道車両用空気調和装置103から電流信号を取得し、取得した電流信号に基づいて、鉄道車両用空気調和装置103の異常診断を行う。
以上のように、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置管理システム101は、中央管理装置106がFFT解析部156、論理演算部157、判定部158を備え、鉄道車両用空気調和装置103から受信した電流信号に基づいて、室内送風機18の異常診断を行い、診断結果を中央管理装置106の管理記憶部133に出力する。
これにより、中央管理装置106は、複数の鉄道車両用空気調和装置103の室内送風機18に関する異常診断の履歴を記憶することができるため、複数の鉄道車両用空気調和装置103の異常診断記録の比較、および詳細な解析を行うことができる。
<実施の形態3>
実施の形態3の鉄道車両用空気調和装置203は、整流部を有する梁部材を室内機室20に設け、室内機室20における空気の流れを整流する点が実施の形態1の鉄道車両用空気調和装置3、および実施の形態2の鉄道車両用空気調和装置103と異なる。以下、実施の形態1および実施の形態2と異なる点を中心に説明する。また、特に記述しない項目については実施の形態1および実施の形態2と同様とし、同一の機能又は構成については同一の符号を用いて説明する。
図を参照して、室内機室20の構成について説明する。図13は、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置203の室内機室20の概略断面図である。
鉄道車両用空気調和装置203の筐体260は、天板261と、底板262と、側板263とを有する。側板263には、既述した、筐体260の内部を仕切る仕切板も含まれる。鉄道車両用空気調和装置203は、天板261と、天板261に対向して配置される底板262と、天板261と底板262とをつなぐ側板263とで画定される室内機室20を有する。室内機室20には、室内熱交換器15a、室内熱交換器15b、および室内送風機18が収容される。
天板261には、吸込口264a、吸込口264bおよび排出口265が形成される。吸込口264aおよび吸込口264bは、排出口265との間に間隔をおいて、排出口265の両側にそれぞれ配置されている。吸込口264aおよび吸込口264bは、車室と連通する吸込ダクト(図示せず)に接続される。排出口265は、車室と連通する吹出ダクト(図示せず)に接続される。
図に示すように、吸込口264aの下方、つまり、吸込口264aに面する位置に室内熱交換器15aが配置され、吸込口264bの下方、つまり、吸込口264bに面する位置に室内熱交換器15bが配置され、排出口265の下方、つまり、排出口265に面する位置に室内送風機18が配置される。室内送風機18は、室内熱交換器15aと室内熱交換器15bとの間に配置され、回転軸が鉛直方向と平行になるように、底板262の、天板261側の面に設置される。室内熱交換器15aおよび室内熱交換器15bのそれぞれは、室内送風機18に向かって傾けられている。
このような構成において、室内送風機18が駆動すると、吸込口264aおよび吸込口264bから排出口265に向かう空気の流れが形成される。具体的には、吸込ダクトに取り入れられた車室の空気が、吸込口264aおよび吸込口264bから室内機室20に吸い込まれる。室内機室20に吸い込まれた空気は、室内熱交換器15aおよび室内熱交換器15bを通過した後、排出口265から吹出ダクトに排出され、吹出ダクトから車室に吹き出される。
鉄道車両用空気調和装置203は、室内熱交換器15aと室内送風機18との間に梁部材266aを有し、室内熱交換器15bと室内送風機18との間に梁部材266bを有する。梁部材266aと室内熱交換器15aとの間、および梁部材266bと室内熱交換器15bとの間には、間隔が確保されている。梁部材266aおよび梁部材266bと、室内送風機18との間にも、間隔が確保されている。
梁部材266aおよび梁部材266bは、底板262の、天板261側の面上において、室内熱交換器15a、室内熱交換器15bおよび室内送風機18が配置される方向と直交する方向に延在する。また、梁部材266は、梁部材266が延在する方向に対向する一対の側板263の一方の側板263と他方の側板263との間に渡って延在する。梁部材266は、底板262に接合されており、底板262を補強している。
底板262の法線に平行な方向から見たときに、梁部材266aと梁部材266bとが、室内熱交換器15および室内送風機18が配置される方向に隣り合っており、かつ、梁部材266aと梁部材266bとの間に、室内送風機18が配置される。
梁部材266aは、整流部267aを有し、梁部材266bは、整流部267bを有する。整流部267aは、傾斜面であって、底板262の法線に平行な方向から見たときに、梁部材266aの長さ方向に延在している。整流部267bも同様に、底板262の法線に平行な方向から見たときに、梁部材266bの長さ方向に延在している。具体的には、整流部267aと整流部267bは、梁部材266が延在する方向に対向する一対の側板263の一方の側板263と他方の側板263との間に渡って延在する。
また、整流部267aおよび整流部267bは、梁部材266aおよび整流部267bの長さ方向に平行な方向から見たときに、室内送風機18から遠ざかるに従って、底板262の、天板261側の面に向かって下っている。
本実施の形態によれば、底板262を補強する梁部材266が、整流部267において気流を整える役割を兼ねる。特に、室内熱交換器15と室内送風機18との間の位置に傾斜面である整流部267を設けることにより、室内熱交換器15を通過した後、底板262の方向に向かう空気の流れを、室内送風機18の室内ファンの位置に向かわせるように制御することができる。
鉄道車両用空気調和装置203において、室内送風機18の劣化診断を行う場合、風路構造上の問題で、室内機室20の内部における気流の風速分布にばらつきが発生すると、室内機室20の劣化以外の原因により、室内機室20にアンバランスが発生し、側帯波が発生する場合がある。そこで、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置203では、室内機室20に、筐体260の底板262を補強する梁部材266を設け、当該梁部材266に気流を整える傾斜面である整流部267を設ける構成とした。
このような構成により、室内機室20の内部における気流の風速分布にばらつきが発生しにくくなり、鉄道車両用空気調和装置203が室内送風機18の異常診断を行う場合に、室内送風機18の劣化以外の原因で発生する側帯波が抑制される。その結果、室内送風機18の異常診断の誤判定が抑制される。
<実施の形態4>
実施の形態4の鉄道車両用空気調和装置303は、整流部を有する梁部材を室外機室19に設け、室外機室19における空気の流れを整流する点が実施の形態3の鉄道車両用空気調和装置203と異なる。以下、実施の形態3の構成と異なる点を中心に説明する。また、特に記述しない項目については実施の形態3と同様とし、同一の機能又は構成については同一の符号を用いて説明する。なお、実施の形態1から実施の形態3の室外送風機は、冷媒回路ごとに設置されるものとしたが、本実施の形態の室外送風機は、室内送風機と同様に、複数系統の冷媒回路4に共通して設置されるものとする。
図を参照して、室外機室19の構成について説明する。図14は、本実施の形態の鉄道車両用空気調和装置303の室外機室19の概略断面図である。
鉄道車両用空気調和装置303の筐体360は、天板361と、底板362と、側板363とを有する。側板363には、既述した、筐体360の内部を仕切る仕切板も含まれる。鉄道車両用空気調和装置303は、天板361と、天板361に対向して配置される底板362と、天板361と底板362とをつなぐ側板363とで画定される室外機室19を有する。室外機室19には、室外熱交換器14a、室外熱交換器14b、および室外送風機17が収容される。
天板361には、吸込口364、排出口365aおよび排出口365bが形成される。排出口365aおよび排出口365bは、吸込口364との間に間隔をおいて、吸込口364の両側にそれぞれ配置されている。吸込口364は、車外と連通する吸込ダクト(図示せず)に接続される。排出口365aおよび排出口365bは、車外と連通する吹出ダクト(図示せず)に接続される。
図に示すように、吸込口364の下方、つまり、吸込口364に面する位置に室外送風機17が配置され、排出口365aの下方、つまり、排出口365aに面する位置に室外熱交換器14aが配置され、排出口365bの下方、つまり、排出口365bに面する位置に室外熱交換器14bが配置される。室外送風機17は、室外熱交換器14aと室外熱交換器14bとの間に配置され、回転軸が鉛直方向と平行になるように、底板362の、天板361側の面に設置される。室外熱交換器14aおよび室外熱交換器14bのそれぞれは、室外送風機17に向かって傾けられている。
このような構成において、室外送風機17が駆動すると、吸込口364から排出口365aおよび排出口365bに向かう空気の流れが形成される。具体的には、吸込ダクトに取り入れられた車外の空気が、吸込口364から室外機室19に吸い込まれる。室外機室19に吸い込まれた空気は、室外熱交換器14aおよび室外熱交換器14bを通過した後、排出口365aおよび排出口365bから吹出ダクトに排出され、吹出ダクトから車外に吹き出される。
鉄道車両用空気調和装置303は、室外熱交換器14aと室外送風機17との間に梁部材366aを有し、室外熱交換器14bと室外送風機17との間に梁部材366bを有する。梁部材366aと室外熱交換器14aとの間、および梁部材366bと室外熱交換器14bとの間には、間隔が確保されている。梁部材366aおよび梁部材366bと、室外送風機17との間にも、間隔が確保されている。
梁部材366aおよび梁部材366bは、底板362の、天板361側の面上において、室外熱交換器14a、室外熱交換器14bおよび室外送風機17が配置される方向と直交する方向に延在する。また、梁部材366は、梁部材366が延在する方向に対向する一対の側板363の一方の側板363と他方の側板363との間に渡って延在する。梁部材366は、底板362に接合されており、底板362を補強している。
底板362の法線に平行な方向から見たときに、梁部材366aと梁部材366bとが、室外熱交換器14および室外送風機17が配置される方向に隣り合っており、かつ、梁部材366aと梁部材366bとの間に、室外送風機17が配置される。
梁部材366aは、整流部367aを有し、梁部材366bは、整流部367bを有する。整流部367aは、傾斜面であって、底板362の法線に平行な方向から見たときに、梁部材366aの長さ方向に延在している。整流部367bも同様に、底板362の法線に平行な方向から見たときに、梁部材366bの長さ方向に延在している。具体的には、整流部367aと整流部367bは、梁部材366が延在する方向に対向する一対の側板363の一方の側板363と他方の側板363との間に渡って延在する。
また、整流部367aおよび整流部367bは、梁部材366aおよび整流部367bの長さ方向に平行な方向から見たときに、室外送風機17に近づくに従って、底板362の、天板361側の面に向かって下っている。
本実施の形態によれば、底板362を補強する梁部材366が、整流部367において気流を整える役割を兼ねる。特に、室外熱交換器14と室外送風機17との間の位置に傾斜面である整流部367を設けることにより、室外送風機17を通過した後、底板362の方向に向かう空気の流れを、室外熱交換器14の位置に向かわせるように制御することができる。
本実施の形態では、室外機室19に、筐体360の底板362を補強する梁部材366を設け、当該梁部材366に気流を整える傾斜面である整流部367を設ける構成とした。
このような構成により、室外機室19の内部における気流の風速分布にばらつきが発生しにくくなり、鉄道車両用空気調和装置303が室外送風機17の異常診断を行う場合に、室外送風機17の劣化以外の原因で発生する側帯波が抑制される。その結果、室外送風機17の異常診断の誤判定が抑制される。
また、一般的に、熱交換器の熱交換効率は、気流が熱交換器の端部を通過する場合よりも、熱交換器の中心を通過する場合の方が良い。そこで、整流部367が、気流が室外熱交換器14の中央に向かうように気流を制御することにより、熱交換効率が向上する。
なお、実施の形態4では、室外送風機17から室外熱交換器14に向かう方向に空気が流れる場合について説明したが、逆向きに空気が流れる場合には、実施の形態3の整流部267を室外機室19に設けることにより、実施の形態3と同様の効果が得られる。
また、実施の形態3では、室内送風機18から室内熱交換器15に向かう方向に空気が流れる場合について説明したが、逆向きに空気が流れる場合には、実施の形態4の整流部367を室内機室20に設けることにより、実施の形態4と同様の効果が得られる。
なお、上述した実施の形態1から実施の形態3は本開示を説明するためのものであり、本開示の範囲を限定するものではない。つまり、本開示の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。請求の範囲内及びそれと同等の開示の意義の範囲内で施される様々な変形が、本開示の範囲内とみなされる。