JP7768274B2 - 転倒検知装置、及び転倒検知方法 - Google Patents
転倒検知装置、及び転倒検知方法Info
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Description
本発明は、転倒検知装置、及び転倒検知方法に関する。
個室における事故や転倒はさまざまな場面で問題となっている。例えば介護施設においては、入居者が個室内で過ごす時間が長く、特に高齢者や要介護者は身体機能の低下や認知機能の変化などにより、転倒しやすい状況にある。工場においては、労働者が長時間単独で個室内の一人作業を行うことがあり、その間に転倒や不意の事故が発生するリスクが存在する。また単身者や作業者が一人で使用する個室以外の部屋であっても、周囲に他人が存在しない状態で転倒や不意の事故が発生した場合には、同様のリスクが生じうる。このような転倒事故が発生した場合、早期発見と迅速な処置が必要となるが、プライバシー等への配慮から、室内にカメラ等の監視装置を設置することはが困難なケースがあるため、異常の発見や処置の遅れが生じることが懸念される。このため、従来、レーダを用いて生体の動きをトラッキングし、検知された生体の位置や状態に基づいて異常状態を発見することが行われている(例えば、特許文献1)。
具体的に、特許文献1には、測定対象者が存在する存在エリア(存在レンジビン)において、通常よりも大きな信号強度の時間変動が発現した場合や、生体が所定時間継続して静止状態にある場合に、生体が異常状態にあると判定することが開示されている。
上記特許文献1では、検知領域の距離方向において複数に区切られたエリア(レンジビン)ごとに測定対象者が存在するか否かを判定する。このため、プロセッサによる演算負荷が重くなる可能性がある。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、演算負荷を軽減した転倒検知装置、及び転倒検知方法を実現することを目的とする。
本開示の一側面の転倒検知装置は、センサと、前記センサの送受信信号に基づき、検知対象エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度を算出する信号強度算出部と、前記レンジビンごとの信号強度変動量を算出する信号強度変動量算出部と、前記検知対象エリア内において、信号強度が信号強度閾値以上のレンジビンを含まない第1エリアを設定するエリア設定部と、前記第1エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の統計値である第1信号強度変動量に基づき、前記検知対象エリア内における生体の転倒発生を検知する判定部と、を備える。
この構成では、信号強度が信号強度閾値以上のレンジビンを含まない第1エリアを設定し、当該第1エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の統計値である第1信号強度変動量に基づき、検知対象エリア内における生体の転倒発生を検知する。これにより、演算負荷を軽減することができる。
本開示の一側面の転倒検知方法は、センサの送受信信号に基づき、検知対象エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度を算出することと、前記レンジビンごとの信号強度変動量を算出することと、前記検知対象エリア内において、信号強度が信号強度閾値以上のレンジビンを含まない第1エリアを設定することと、前記第1エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の統計値である第1信号強度変動量に基づき、前記検知対象エリア内における生体の転倒発生を検知することと、を含む。
この構成では、信号強度が信号強度閾値以上のレンジビンを含まない第1エリアを設定し、当該第1エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の統計値である第1信号強度変動量に基づき、検知対象エリア内における生体の転倒発生を検知する。これにより、演算負荷を軽減することができる。
本開示によれば、演算負荷を軽減した転倒検知装置、及び転倒検知方法を実現することができる。
以下に、実施形態に係る転倒検知装置、及び転倒検知方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではない。
図1は、転倒検知装置の概略構成を示すブロック図である。実施形態に係る転倒検知装置100は、レーダ1、処理部2、及び記憶部3を備えている。
実施形態に係る転倒検知装置100の構成において、レーダ1は、例えば、FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave:周波数変調連続波)方式あるいはFCM(Fast Chirp Modulation)方式のレーダである。FMCW方式及びFCM方式のレーダは既知であるため、詳細な説明を省略する場合がある。なお、本開示は、電磁波(光含む)や音波を用いてターゲットの位置情報を推定可能なセンサに広く適用可能である。
処理部2は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の演算処理装置の処理により実現可能な構成部である。記憶部3は、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置により構成される。
図2は、転倒検知装置が設置される個室を上方から見た概略図である。図2に示す例において、実施形態に係る転倒検知装置100は、個室内において人が転倒したことを検知するように構成、配置される。
転倒検知装置100が設置される個室には、外開きのドアDRが設けられている。また、図2に示す例において、個室内には、机41、椅子42、及び棚43が設置されている。なお、個室に設けられるドアDRの位置や、個室内に設置される家具等の種類及び配置は、図2に示す例に限定されない。
図3は、検知対象エリアの一例を示す図である。図3では、図2に示す個室内を転倒検知装置100の検知対象エリアWARとした例を示している。
レーダ1は、図3に示すY方向をレーダ1の視線方向としたとき、検知対象エリアWARを視線方向(Y方向)及び視線方向に対する直交方向(X方向)に区切られた複数のレンジビンBINごとの信号を抽出可能な送受信信号が得られる箇所に設置されていれば良い。図3では、互いに直交するXY方向を基準として複数のレンジビンBINを定義した例を示しているが、レーダ1に対する距離方向(R方向)及び角度方向(θ方向)を定義して、本開示にかかる技術を適用しても良い。
具体的に、レーダ1は、例えば、個室内の壁面や天井に設置される態様であっても良いし、例えば、個室内に設置された家具(机41、椅子42、棚43)の構造部材等に設置される態様であっても良い。さらには、レーダ1あるいはレーダ1を含めた転倒検知装置100を既存の個室内の任意の箇所に配置する態様であっても良い。レーダ1の設置箇所や配置箇所により本開示が限定されるものではない。
各レンジビンBINの幅は、例えば10cm以下とされる。検知対象エリアWARにおけるレンジビンBINの数は、レンジビンBINの幅や検知対象エリアWARの大きさに応じて適宜変更可能である。
処理部2は、信号強度算出部21、信号強度変動量算出部22、エリア設定部23、及び判定部24を備える。
信号強度算出部21は、レーダ1の送受信信号に基づき、検知対象エリアWAR内の複数のレンジビンBINごとの信号強度Pbinを算出する。信号強度算出部21は、算出した複数のレンジビンBINごとの信号強度Pbinを記憶部3に格納する。
信号強度変動量算出部22は、検知対象エリアWAR内の複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinを算出する。信号強度変動量算出部22は、算出した複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinを記憶部3に格納する。
信号強度変動量PVbinは、複数のレンジビンBINごとの信号強度Pbinの時間変動量を示している。検知対象エリアWAR内に生体(動体)が存在しない場合、検知対象エリアWAR内の複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinは略ゼロとなる。
エリア設定部23は、信号強度算出部21によって算出された信号強度に基づき、後述する転倒検知処理において、生体が存在するか否かを判定する際の領域を設定する。以下、生体が存在するか否かを判定する処理を、「生体存在判定処理」とも称する。
具体的に、エリア設定部23は、検知対象エリアWAR内において、信号強度Pbinが信号強度閾値以上のレンジビンを含まない領域を第1エリアPAR1として設定し、当該第1エリアPAR1を除く領域を第2エリアPAR2として設定する。以下、第1エリアPAR1及び第2エリアPAR2を設定する処理を「エリア設定処理」とも称する。なお、エリア設定処理において用いられる信号強度閾値は、検知対象エリアWAR内の各レンジビンBINにおいて、静止した物体が存在するか否かを判定するための閾値として設定される。当該信号強度閾値は、検知対象エリアWAR内において均一な一定値であっても良いし、レーダ1からの距離によって変化する変動値であっても良い。あるいは、CFAR(Constant False Alarm Rate)等の適応アルゴリズムを用いて閾値判定する態様であっても良い。
エリア設定部23によるエリア設定処理は、検知対象エリアWAR内に生体が存在しない状態で行われる。言い換えると、エリア設定部23は、検知対象エリアWAR内の複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinが略ゼロ(具体的には、処理部2におけるノイズフロア以下の微小値)である場合にエリア設定処理を実行する。
図4は、検知対象エリアが個室内である場合のエリア設定例を示す図である。図4に示す例では、信号強度Pbinが信号強度閾値を超えたレンジビンBINをハッチングしている。図4では、個室内に設置された家具(机41、椅子42、棚43)及びドアDRのドアノブDNを含むレンジビンBINにおいて信号強度Pbinが信号強度閾値を超えた例を示している。上述したように、本開示では、信号強度Pbinが信号強度閾値を超えたレンジビンBINを含まない領域を第1エリアPAR1として設定し、当該第1エリアPAR1を除く領域を第2エリアPAR2として設定する。
実施形態に係る転倒検知装置100において、第1エリアPAR1は、通常時において人が横たわらないことが想定される領域である。
具体的には、図4に示す例において、例えば、何らかの急性疾患によって失神し人が転倒した際、ドアDRと家具(机41、椅子42、棚43)との間の動線上に転倒した人が横たわった状態となることが想定される。この場合、ドアDRと家具(机41、椅子42、棚43)との間の動線上の空間を第1エリアPAR1として設定し、家具(机41、椅子42、棚43)やドアDRのドアノブDNを含む空間を第2エリアPAR2として設定する。
なお、実施形態に係る転倒検知装置100の検知対象エリアWARとされる個室としては、一般的な住居における、所謂個人用の部屋に限定されず、例えば、介護施設における一人用居室や、工場や倉庫等の事業所における個別作業ブースや個室型ワークスペース、あるいは、浴室、脱衣所、トイレ室等が例示される。
また、例えば、複数人で同時利用可能な病室等を転倒検知装置100の検知対象エリアWARとすることも可能である。図5は、検知対象エリアが病室内である場合のエリア設定例を示す図である。図5に示す例において、転倒検知装置100は、病室内において人が転倒したことを検知するように構成される。図5に示す例では、転倒検知装置100が設置される病室を上方から見た概略図を示し、病室内を転倒検知装置100の検知対象エリアWARとした例を示している。
図5に示す例では、図4に示す例と同様に、信号強度Pbinが信号強度閾値を超えたレンジビンBINをハッチングしている。図5では、ベッド5及び床頭台51を含むレンジビンBINにおいて信号強度Pbinが信号強度閾値を超えた例を示している。
図5に示す例において、例えば、患者がベッド5から転落した際、ベッド5の横に転落した患者が横たわった状態となることが想定される。この場合、少なくともベッド5の横の空間を含む領域を第1エリアPAR1として設定し、ベッド5や床頭台51を含む空間を第2エリアPAR2として設定する。
具体的に、第1エリアPAR1としては、例えば、少なくとも、信号強度Pbinが信号強度閾値を超えていないレンジビンBINが、X方向及びY方向で定義される2次元のXY平面上の空間において、第1方向に第1長(例えば、60cm)連続し、第1方向に直交する第2方向に第2長(例えば、40cm)連続する空間を含む態様であれば良い。
なお、図4及び図5に示す例では、2次元のXY平面上の空間をエリア設定する態様を例示したが、XY平面に直交するZ方向(例えば、個室や病室の高さ方向)を含めた3次元空間をエリア設定する態様であっても良い。これにより、図4に示す個室内に設置された机41の下や、図5に示す病室内のベッド5の下の床面上の空間を第1エリアPAR1として設定することができる。あるいは、一定以上の高さの空間を第2エリアPAR2として設定する態様であっても良い。
この場合の第1エリアPAR1としては、例えば、少なくとも、信号強度Pbinが信号強度閾値を超えていないレンジビンBINが、XY平面上において第1方向に第1長(例えば、60cm)連続し、第1方向に直交する第2方向に第2長(例えば、40cm)連続し、且つ、XY平面に直交するZ方向に、床面から第3長(例えば、20cm)連続する空間を含む態様とすれば良い。
判定部24は、以下に示す実施形態に係る転倒検知処理において、検知対象エリアWAR内における生体存在判定処理、第1エリアPAR1内における生体存在判定処理、及び、第2エリアPAR2内における生体存在判定処理を含む各種判定処理を実行する構成部である。以下、実施形態に係る転倒検知処理の具体例について説明する。図6は、転倒検知処理の具体例を示すフローチャートである。図6に示す転倒検知処理は、例えば、レーダ1がIF信号を取得するフレーム周期で実行される。
信号強度算出部21は、レーダ1の送受信信号に基づき、検知対象エリアWAR内の複数のレンジビンBINごとの信号強度Pbinを算出する(ステップS101)。信号強度算出部21は、算出した複数のレンジビンBINごとの信号強度Pbinを記憶部3に格納する。
信号強度変動量算出部22は、検知対象エリアWAR内の複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinを算出する(ステップS102)。具体的に、信号強度変動量算出部22は、複数フレーム分の信号強度の分散あるいは標準偏差を、複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinとして算出する。あるいは、検知対象エリアWAR内の複数のレンジビンBINごとに、時刻tにおける信号強度Pbin(t)と、時刻tよりも前の時刻t-における信号強度Pbin(t-)との差分を、複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinとして算出する態様であっても良い。
判定部24は、記憶部3から読み出した検知対象エリアWAR内の複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinの最大値を、信号強度変動量統計値PV(WAR)として設定し(ステップS103)、当該信号強度変動量統計値PV(WAR)が第1閾値PVth1以上であるか否かを判定する(ステップS104)。
ここで、第1閾値PVth1は、検知対象エリアWAR内に生体が存在するか否かを判定するための判定閾値であり、予め記憶部3に格納されている。なお、第1閾値PVth1としては、処理部2におけるノイズフロアを考慮した微小値が設定される。また、信号強度変動量統計値PV(WAR)は、検知対象エリアWAR内の複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinの最大値に限定されない。具体的に、信号強度変動量統計値PV(WAR)は、例えば、検知対象エリアWAR内の複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinの平均値であっても良い。
信号強度変動量統計値PV(WAR)が第1閾値PVth1未満である場合(ステップS104;No)、判定部24は、検知対象エリアWAR内に生体が存在しないものとして判定する。
判定部24によって検知対象エリアWAR内に生体が存在しないものとして判定された場合(ステップS104;No)、エリア設定部23は、上述したように、検知対象エリアWAR内において、信号強度Pbinが信号強度閾値以上のレンジビンを含まない領域を第1エリアPAR1として設定し、当該第1エリアPAR1を除く領域を第2エリアPAR2として設定する(ステップS105)。エリア設定部23は、第1エリアPAR1と当該第1エリアPAR1に含まれるレンジビンBINとをそれぞれ対応付けて、記憶部3に格納する。また、エリア設定部23は、第2エリアPAR2と当該第2エリアPAR2に含まれるレンジビンBINとをそれぞれ対応付けて、記憶部3に格納する。
第1エリアPAR1及び第2エリアPAR2の設定が完了すると(ステップS105)、ステップS101の処理に戻り、次フレーム周期において、ステップS101以降の処理を実行する。
信号強度変動量統計値PV(WAR)が第1閾値PVth1以上である場合(ステップS104;Yes)、判定部24は、検知対象エリアWAR内に生体が存在するものとして判定する。
判定部24によって検知対象エリアWAR内に生体が存在するものとして判定された場合(ステップS104;Yes)、続いて、判定部24は、第1エリアPAR1及び第2エリアPAR2が設定されているか否かを判定する(ステップS106)。
第1エリアPAR1及び第2エリアPAR2が設定されていない場合(ステップS106;No)、ステップS101の処理に戻り、次フレーム周期において、ステップS101以降の処理を実行する。
第1エリアPAR1及び第2エリアPAR2が設定されている場合(ステップS106;Yes)、続いて、判定部24は、記憶部3から読み出した第2エリアPAR2内の複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinの最大値を、第2信号強度変動量PV(PAR2)として設定し(ステップS107)、当該第2信号強度変動量PV(PAR2)が第2閾値PVth2以下であるか否かを判定する(ステップS108)。
ここで、第2閾値PVth2は、第2エリアPAR2内に生体が存在するか否かを判定するための判定閾値であり、予め記憶部3に格納されている。なお、第2信号強度変動量PV(PAR2)は、第2エリアPAR2内の複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinの最大値に限定されない。具体的に、第2信号強度変動量PV(PAR2)は、例えば、第2エリアPAR2内の複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinの平均値であっても良い。
また、検知対象エリアWARの信号強度変動量統計値PV(WAR)と第2エリアPAR2の第2信号強度変動量PV(PAR2)とが同じ統計値(例えば、複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinの最大値)である場合、検知対象エリアWARに生体が存在することを判定するための第1閾値PVth1と、第2エリアPAR2に生体が存在することを判定するための第2閾値PVth2とは、同一値であっても良い。
第2信号強度変動量PV(PAR2)が第2閾値PVth2よりも大きい場合(ステップS108;No)、判定部24は、第2エリアPAR2内に生体が存在するものとして判定する。
図4に示す例において第2エリアPAR2内に生体が存在する場合、例えば、個室内において人が椅子42に座っていることが想定される。また、図5に示す例において第2エリアPAR2内に生体が存在する場合、例えば、病室内において患者がベッド5に横たわっていることが想定される。
判定部24によって第2エリアPAR2内に生体が存在するものとして判定された場合(ステップS108;No)、ステップS101の処理に戻り、次フレーム周期において、ステップS101以降の処理を実行する。
第2信号強度変動量PV(PAR2)が第2閾値PVth2以下である場合(ステップS108;Yes)、続いて、判定部24は、記憶部3から読み出した第1エリアPAR1内の複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinの最大値を、第1信号強度変動量PV(PAR1)として設定する(ステップS109)。
なお、第1信号強度変動量PV(PAR1)は、第1エリアPAR1内の複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinの最大値に限定されない。具体的に、第1信号強度変動量PV(PAR1)は、例えば、第1エリアPAR1内の複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinの平均値であっても良い。
図4に示す例において、例えば、個室内において人がドアDRと家具(机41、椅子42、棚43)との間の動線上に立っている場合、第1信号強度変動量PV(PAR1)が相対的に大きくなることが想定される。また、図5に示す例において、例えば、病室内において患者あるいは医師や看護師がベッド5の横に立っている場合、第1信号強度変動量PV(PAR1)が相対的に大きくなることが想定される。言い換えると、検知対象エリアWAR内に存在する生体に異常が発生していない場合には、第1信号強度変動量PV(PAR1)が相対的に大きくなることが想定される。
一方、図4に示す例において、例えば、個室内において何らかの急性疾患によって失神し人が転倒してドアDRと家具(机41、椅子42、棚43)との間の動線上に横たわっている場合、第1信号強度変動量PV(PAR1)が相対的に小さくなることが想定される。また、図5に示す例において、例えば、病室内において患者がベッド5から転落してベッド5の横に横たわっている場合、第1信号強度変動量PV(PAR1)が相対的に小さくなることが想定される。言い換えると、検知対象エリアWAR内に存在する生体に異常が発生している場合には、第1信号強度変動量PV(PAR1)が相対的に小さくなることが想定される。
判定部24は、ステップS109において設定した第1信号強度変動量PV(PAR1)が第3閾値PVth3以上であるか否かを判定する(ステップS110)。
ここで、第3閾値PVth3は、第1エリアPAR1内に生体が存在するか否かを判定するための判定閾値であり、予め記憶部3に格納されている。なお、検知対象エリアWARの信号強度変動量統計値PV(WAR)と第1エリアPAR1の第1信号強度変動量PV(PAR1)とが同じ統計値(例えば、複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinの最大値)である場合、検知対象エリアWARに生体が存在することを判定するための第1閾値PVth1と、第1エリアPAR1に生体が存在することを判定するための第3閾値PVth3とは、同一値であっても良い。
また、第2エリアPAR2の第2信号強度変動量PV(PAR2)と第1エリアPAR1の第1信号強度変動量PV(PAR1)とが同じ統計値(例えば、複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinの最大値)である場合、第2エリアPAR2に生体が存在することを判定するための第2閾値PVth2と、第1エリアPAR1に生体が存在することを判定するための第3閾値PVth3とは、同一値であっても良い。
第1信号強度変動量PV(PAR1)が第3閾値PVth3未満である場合(ステップS110;No)、ステップS101の処理に戻り、次フレーム周期において、ステップS101以降の処理を実行する。
第1信号強度変動量PV(PAR1)が第3閾値PVth3以上である場合(ステップS110;Yes)、続いて、判定部24は、ステップS109において設定した第1信号強度変動量PV(PAR1)が第4閾値PVth4以下であるか否かを判定する(ステップS111)。
ここで、第4閾値PVth4は、検知対象エリアWAR内に存在する生体に異常が発生したか否かを判定するための判定閾値であり、予め記憶部3に格納されている。当該第4閾値PVth4は、第1エリアPAR1内に生体が存在するか否かを判定するための第3閾値PVth3よりも相対的に大きな値である。
第1信号強度変動量PV(PAR1)が第4閾値PVth4より大きい場合(ステップS111;No)、ステップS101の処理に戻り、次フレーム周期において、ステップS101以降の処理を実行する。
第1信号強度変動量PV(PAR1)が第4閾値PVth4以下である場合(ステップS111;Yes)、判定部24は、検知対象エリアWAR内に存在する生体に異常が発生しているものとして判定する。具体的には、図4に示す例において、例えば、個室内において何らかの急性疾患によって失神し人が転倒してドアDRと家具(机41、椅子42、棚43)との間の動線上に横たわっていることが想定される。また、図5に示す例において、例えば、病室内において患者がベッド5から転落してベッド5の横に横たわっていることが想定される。
本開示において、判定部24は、検知対象エリアWAR内に存在する生体に異常が発生しているものとして判定した場合に、検知対象エリアWAR内において人の転倒が発生したものとして検知する。判定部24は、検知対象エリアWAR内において人の転倒が発生したことを検知すると、検知対象エリアWAR内において人の転倒が発生したこと示す警報を外部機器に報知し(ステップS112)、図6に示す転倒検知処理を終了する。
図7は、転倒検知システムの一例を示すブロック図である。実施形態に係る転倒検知システム300は、上述した転倒検知装置100と、外部機器200とを備えている。
転倒検知装置100と外部機器200とは通信可能に構成されている。転倒検知装置100と外部機器200との間の通信手段としては、例えば、4G(第4世代移動通信システム)、5G(第5世代移動通信システム)、LTE(Long Term Evolution)-FDD(Frequency Division Duplex)、LTE-TDD(Time Division Duplex)、LTE-Advanced、又はLTE-Advanced Pro等の通信規格で定義された無線通信手段であっても良いし、転倒検知装置100と外部機器200とが有線接続された態様であっても良い。
外部機器200としては、例えば、転倒検知装置100が設置された個室(図4参照)や病室(図5参照)とは異なる部屋に設けられたモニタ(不図示)に異常表示を行う態様であっても良いし、スピーカー(不図示)から警報音を発音する態様であっても良い。また、外部機器200としては、例えば、転倒検知装置100による見守り対象者のスマートフォン等の携帯端末装置であっても良い。
上述した転倒検知処理では、検知対象エリアWAR内に生体が存在しない状態でエリア設定処理を実行する。
具体的に、転倒検知装置100は、検知対象エリアWARの信号強度変動量統計値PV(WAR)が第1閾値PVth1未満である場合に(ステップS104;No)、検知対象エリアWAR内に動体生体が存在しないものとして判定してエリア設定処理を実行する(ステップS105)。そして、検知対象エリアWARの信号強度変動量統計値PV(WAR)が第1閾値PVth1以上である場合に(ステップS104;Yes)、第1エリアPAR1及び第2エリアPAR2ごとの生体存在判定処理を実行する。
これにより、例えば、レーダ1あるいはレーダ1を含めた転倒検知装置100の設置箇所を変更した場合でも、適切に設定された第1エリアPAR1及び第2エリアPAR2ごとの生体存在判定処理を実行することができる。
また、上述した転倒検知処理では、通常時において人が横たわらないことが想定される領域を第1エリアPAR1として設定し、当該第1エリアPAR1内の複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinの最大値や平均値等の統計値に基づき、検知対象エリアWAR内における生体の転倒発生を判定する。
具体的に、転倒検知装置100は、第1エリアPAR1における生体存在判定処理において、第1エリアPAR1内の複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinの最大値や平均値等の統計値を第1信号強度変動量PV(PAR1)として設定し(ステップS109)、第1エリアPAR1の第1信号強度変動量PV(PAR1)が、第1エリアPAR1内に生体が存在するか否かを判定するための第3閾値PVth3以上であり(ステップS110;Yes)、かつ、第1エリアPAR1の第1信号強度変動量PV(PAR1)が、検知対象エリアWAR内に存在する生体に異常が発生したか否かを判定するための第4閾値PVth4以下である場合に(ステップS111;Yes)、検知対象エリアWAR内に存在する生体に異常が発生しているものとして判定し、検知対象エリアWAR内において人の転倒が発生したものとして検知する。
これにより、例えば、検知対象エリアWAR内の複数のレンジビンBINごとの信号強度変動量PVbinを閾値判定して生体の異常を検知する態様よりも演算負荷を軽減することができる。
なお、例えば、エリア設定処理において、検知対象エリアWARの信号強度分布から、第1エリアPAR1及び第2エリアPAR2に対応するクラス分けデータをレンジビンごとの教師ラベルとして機械学習モデルを生成し、取得した検知対象エリアWARの信号強度分布を入力として、レンジビンごとに第1エリアPAR1及び第2エリアPAR2エリアを設定する態様であっても良い。
また、例えば、生体存在判定処理において、検知対象エリアWARの信号強度変動量分布から、生体の存在及び異常発生に対応するクラス分けデータをレンジビンごとの教師ラベルとして機械学習モデルを生成し、取得した検知対象エリアWARの信号強度変動量分布を入力として、生体の存在及び異常発生を判定する態様であっても良い。
なお、上記した実施形態は、本開示の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本開示は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、本開示にはその等価物も含まれる。
本開示は、上述したように、あるいは、上述に代えて、以下の構成をとることができる。
(1)本開示の一側面の転倒検知装置は、センサと、前記センサの送受信信号に基づき、検知対象エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度を算出する信号強度算出部と、前記レンジビンごとの信号強度変動量を算出する信号強度変動量算出部と、前記検知対象エリア内において、信号強度が信号強度閾値以上のレンジビンを含まない第1エリアを設定するエリア設定部と、前記第1エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の統計値である第1信号強度変動量に基づき、前記検知対象エリア内における生体の転倒発生を検知する判定部と、を備える。
この構成では、信号強度が信号強度閾値以上のレンジビンを含まない第1エリアを設定し、当該第1エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の統計値である第1信号強度変動量に基づき、検知対象エリア内における生体の転倒発生を検知する。これにより、演算負荷を軽減することができる。
(2)上記(1)の転倒検知装置において、前記センサは、FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)レーダ又はFCM(Fast Chirp Modulation)レーダであることが好ましい。
(3)上記(1)又は(2)の転倒検知装置において、前記エリア設定部は、前記検知対象エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の統計値である信号強度変動量統計値が第1閾値未満である場合に、前記第1エリアを設定する。
これにより、第1エリアを設定する際の演算負荷を軽減することができる。
(4)上記(3)の転倒検知装置において、前記信号強度変動量統計値は、前記検知対象エリア内の複数のビンごとの信号強度変動量の最大値又は平均値である。
(5)上記(3)の転倒検知装置において、前記第1信号強度変動量は、前記第1エリア内の複数のビンごとの信号強度変動量の最大値又は平均値である。
(6)上記(3)の転倒検知装置において、前記エリア設定部は、前記第1エリアを除く第2エリアを設定する。
(7)上記(6)の転倒検知装置において、前記判定部は、前記信号強度変動量統計値が第1閾値以上である場合に、前記第1信号強度変動量に基づき、前記検知対象エリア内における生体の転倒発生を検知する。
これにより、検知対象エリア内において生体の転倒発生を検知する際の演算負荷を軽減することができる。
(8)上記(7)の転倒検知装置において、前記判定部は、前記第2エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の統計値である第2信号強度変動量が第2閾値以下であり、かつ、前記第1信号強度変動量が第3閾値以上であり、かつ、前記第1信号強度変動量が前記第3閾値よりも大きい第4閾値以下である場合に、前記検知対象エリア内において生体の転倒が発生したものとして判定する。
これにより、検知対象エリア内において生体の転倒発生を検知する際の演算負荷を軽減することができる。
(9)上記(8)の転倒検知装置において、前記第2信号強度変動量は、前記第2エリア内の複数のビンごとの信号強度変動量の最大値又は平均値である。
(10)本開示の一側面の転倒検知システムは、上記(1)から上記(9)の転倒検知装置と、前記転倒検知装置と通信可能に構成された外部機器と、を備え、前記転倒検知装置は、前記検知対象エリア内において転倒が発生したものとして判定したことを示す警報を前記外部機器に報知する。
この構成では、検知対象エリア内において生体の転倒発生を検知したことを外部機器に報知することができる。
本開示により、演算負荷を軽減した転倒検知装置、及び転倒検知方法を実現することができる。
1 レーダ
2 処理部
3 記憶部
5 ベッド
21 信号強度算出部
22 信号強度変動量算出部
23 エリア設定部
24 判定部
41 机
42 椅子
43 棚
51 床頭台
100 転倒検知装置
200 外部機器
300 転倒検知システム
2 処理部
3 記憶部
5 ベッド
21 信号強度算出部
22 信号強度変動量算出部
23 エリア設定部
24 判定部
41 机
42 椅子
43 棚
51 床頭台
100 転倒検知装置
200 外部機器
300 転倒検知システム
Claims (20)
- センサと、
前記センサの送受信信号に基づき、検知対象エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度を算出する信号強度算出部と、
前記レンジビンごとの信号強度変動量を算出する信号強度変動量算出部と、
前記検知対象エリア内において、信号強度が信号強度閾値以上のレンジビンを含まない第1エリアを設定するエリア設定部と、
前記第1エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の統計値である第1信号強度変動量に基づき、前記検知対象エリア内における生体の転倒発生を検知する判定部と、
を備える、
転倒検知装置。 - 請求項1に記載の転倒検知装置であって、
前記センサは、FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)レーダ又はFCM(Fast Chirp Modulation)レーダである、
転倒検知装置。 - 請求項1又は2に記載の転倒検知装置であって、
前記エリア設定部は、
前記検知対象エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の統計値である信号強度変動量統計値が第1閾値未満である場合に、前記第1エリアを設定する、
転倒検知装置。 - 請求項3に記載の転倒検知装置であって、
前記信号強度変動量統計値は、
前記検知対象エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の最大値又は平均値である、
転倒検知装置。 - 請求項3に記載の転倒検知装置であって、
前記第1信号強度変動量は、
前記第1エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の最大値又は平均値である、
転倒検知装置。 - 請求項3に記載の転倒検知装置であって、
前記エリア設定部は、
前記第1エリアを除く第2エリアを設定する、
転倒検知装置。 - 請求項6に記載の転倒検知装置であって、
前記判定部は、
前記信号強度変動量統計値が第1閾値以上である場合に、前記第1信号強度変動量に基づき、前記検知対象エリア内における生体の転倒発生を検知する、
転倒検知装置。 - 請求項7に記載の転倒検知装置であって、
前記判定部は、
前記第2エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の統計値である第2信号強度変動量が第2閾値以下であり、かつ、前記第1信号強度変動量が第3閾値以上であり、かつ、前記第1信号強度変動量が前記第3閾値よりも大きい第4閾値以下である場合に、前記検知対象エリア内において生体の転倒が発生したものとして判定する、
転倒検知装置。 - 請求項8に記載の転倒検知装置であって、
前記第2信号強度変動量は、
前記第2エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の最大値又は平均値である、
転倒検知装置。 - 請求項8に記載の転倒検知装置であって、
前記判定部は、
前記検知対象エリア内において転倒が発生したものとして判定したことを示す警報を外部機器に報知する、
転倒検知装置。 - センサの送受信信号に基づき、検知対象エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度を算出することと、
前記レンジビンごとの信号強度変動量を算出することと、
前記検知対象エリア内において、信号強度が信号強度閾値以上のレンジビンを含まない第1エリアを設定することと、
前記第1エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の統計値である第1信号強度変動量に基づき、前記検知対象エリア内における生体の転倒発生を検知することと、
を含む、
転倒検知方法。 - 請求項11に記載の転倒検知方法であって、
前記センサは、FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)レーダ又はFCM(Fast Chirp Modulation)レーダである、
転倒検知方法。 - 請求項11又は12に記載の転倒検知方法であって、
前記検知対象エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の統計値である信号強度変動量統計値が第1閾値未満である場合に、前記第1エリアを設定する、
転倒検知方法。 - 請求項13に記載の転倒検知方法であって、
前記信号強度変動量統計値は、
前記検知対象エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の最大値又は平均値である、
転倒検知方法。 - 請求項13に記載の転倒検知方法であって、
前記第1信号強度変動量は、
前記第1エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の最大値又は平均値である、
転倒検知方法。 - 請求項13に記載の転倒検知方法であって、
前記第1エリアを除く第2エリアを設定することをさらに含む、
転倒検知方法。 - 請求項16に記載の転倒検知方法であって、
前記信号強度変動量統計値が第1閾値以上である場合に、前記第1信号強度変動量に基づき、前記検知対象エリア内における生体の転倒発生を検知する、
転倒検知方法。 - 請求項17に記載の転倒検知方法であって、
前記第2エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の統計値である第2信号強度変動量が第2閾値以下であり、かつ、前記第1信号強度変動量が第3閾値以上であり、かつ、前記第1信号強度変動量が前記第3閾値よりも大きい第4閾値以下である場合に、前記検知対象エリア内において生体の転倒が発生したものとして判定する、
転倒検知方法。 - 請求項18に記載の転倒検知方法であって、
前記第2信号強度変動量は、
前記第2エリア内の複数のレンジビンごとの信号強度変動量の最大値又は平均値である、
転倒検知方法。 - 請求項18に記載の転倒検知方法であって、
前記検知対象エリア内において転倒が発生したものとして判定したことを示す警報を外部機器に報知する、
転倒検知方法。
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|---|---|---|---|
| JP2024044059A JP7768274B2 (ja) | 2024-03-19 | 2024-03-19 | 転倒検知装置、及び転倒検知方法 |
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