以下、図面を参照しながら、型、成形品、羽根部材、部品、及び、製造方法の実施形態について説明する。以下では、加工光ELを用いた加工処理を行う加工システムSYSを用いて、型、成形品、羽根部材、部品、及び、製造方法の実施形態を説明する。但し、本発明が以下に説明する実施形態に限定されることはない。
また、以下の説明では、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸から定義されるXYZ直交座標系を用いて、加工システムSYSを構成する各種構成要素の位置関係について説明する。尚、以下の説明では、説明の便宜上、X軸方向及びY軸方向のそれぞれが水平方向(つまり、水平面内の所定方向)であり、Z軸方向が鉛直方向(つまり、水平面に直交する方向であり、実質的には上下方向)であるものとする。また、X軸、Y軸及びZ軸周りの回転方向(言い換えれば、傾斜方向)を、それぞれ、θX方向、θY方向及びθZ方向と称する。ここで、Z軸方向を重力方向としてもよい。また、XY平面を水平方向としてもよい。
(1)加工システムSYSの構造
初めに、図1及び図2を参照しながら、本実施形態の加工システムSYSの構造について説明する。図1は、本実施形態の加工システムSYSの構造を模式的に示す断面図である。図2は、本実施形態の加工システムSYSのシステム構成を示すシステム構成図である。
図1及び図2に示すように、加工システムSYSは、加工装置1と、加工光源2と、制御装置3とを備えている。加工装置1の少なくとも一部は、筐体4の内部空間に収容されている。筐体4の内部空間は、窒素ガス等のパージガスでパージされていてもよいし、パージガスでパージされていなくてもよい。筐体4の内部空間は、真空引きされてもよいし、真空引きされていなくてもよい。但し、加工装置1は、筐体4の内部空間に収容されていなくてもよい。つまり加工システムSYSは、加工装置1を収容する筐体4を備えていなくてもよい。
加工装置1は、制御装置3の制御下で、加工対象物(母材と称されてもよい)であるワークWを加工可能である。ワークWは、例えば、金属であってもよいし、合金(例えば、ジュラルミン等)であってもよいし、半導体(例えば、シリコン)であってもよいし、樹脂であってもよいし、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic)等の複合材料であってもよいし、塗料(一例として基材に塗布された塗料層)であってもよいし、ガラスであってもよいし、それ以外の任意の材料から構成される物体であってもよい。
ワークWの表面は、ワークWとは異なる材質の膜でコーティングされていてもよい。この場合、ワークWの表面にコーティングされた膜の表面が、加工装置1によって加工される面であってもよい。この場合であっても、加工装置1は、ワークWを加工する(つまり、膜でコーティングされたワークWを加工する)とみなしてもよい。
加工装置1は、ワークWを加工するために、ワークWに対して加工光ELを照射する。加工光ELは、ワークWに照射されることでワークWを加工可能である限りは、どのような種類の光であってもよい。本実施形態では、加工光ELがレーザ光である例を用いて説明を進めるが、加工光ELは、レーザ光とは異なる種類の光であってもよい。更に、加工光ELの波長は、ワークWに照射されることでワークWを加工可能である限りは、どのような波長であってもよい。例えば、加工光ELは、可視光であってもよいし、不可視光(例えば、赤外光、紫外光及び極端紫外光等の少なくとも一つ)であってもよい。加工光ELは、パルス光(例えば、発光時間がピコ秒以下のパルス光)を含んでいてもよい。或いは、加工光ELは、パルス光を含んでいなくてもよい。言い換えると、加工光ELは、連続光であってもよい。
加工装置1は、ワークWに加工光ELを照射することでワークWの一部を除去する除去加工を行ってもよい。本実施形態では、加工装置1は、除去加工を行うことで、後に図6を参照しながら詳述するリブレット構造RBをワークWの表面に形成する。リブレット構造RBは、ワークWの表面の流体に対する抵抗(特に、摩擦抵抗及び乱流摩擦抵抗の少なくとも一方)を低減可能な構造を含んでいてもよい。このため、リブレット構造RBは、流体中に設置される(言い換えれば、位置する)部材を有するワークWに形成されてもよい。尚、ここでいう「流体」とは、ワークWの表面に対して流れている媒質(例えば、気体及び液体の少なくとも一方)を意味する。例えば、媒質自体が静止している状況下でワークWの表面が媒質に対して移動する場合には、この媒質を流体と称してもよい。尚、媒質が静止している状態は、所定の基準物(例えば、地表面)に対して媒質が移動していない状態を意味していてもよい。
このようなワークWの表面の流体に対する抵抗(特に、摩擦抵抗及び乱流摩擦抵抗の少なくとも一方)を低減可能な構造を含むリブレット構造RBがワークWに形成される場合には、ワークWは、流体に対して相対的に移動しやすくなる。このため、流体に対するワークWの移動を妨げる抵抗が低減されるがゆえに、省エネルギー化につながる。つまり、環境にやさしいワークWの製造が可能となる。例えば、後述するタービンブレードBLにリブレット構造RBが形成される場合には、タービンブレードBLの移動(典型的には、回転)を妨げる抵抗が低減されるがゆえに、タービンブレードBLを用いた装置(例えば、タービンT)の省エネルギー化につながる。つまり、環境にやさしいタービンブレードBL(タービンT)の製造が可能となる。
リブレット構造RBが形成されるワークWの一例として、タービンブレードBLがあげられる。この場合、加工装置1は、タービンブレードBLを加工することで、タービンブレードBLの表面にリブレット構造RBを形成してもよい。タービンブレードBLは、タービンTに用いられる部材である。尚、部材は、部品と称されてもよい。タービンブレードBLは、タービンTの少なくとも一部である。言い換えれば、タービンブレードBLは、流体中に設置されるタービンTの羽根を構成するブレード状の部材である。このため、タービンブレードBLは、羽根部材と称されてもよい。
タービンTの一例が図3及び図4に示されている。図3は、タービンTの外観を示す斜視図である。図4は、タービンブレードBLの外観を示す斜視図である。図3及び図4に示すように、タービンTは、複数のタービンブレードBLを備えている。タービンブレードBLは、シャンク91と、シャンク91に結合され且つシャンク91からタービンTの半径方向外側に延びるブレード本体92とを含む。シャンク91及びブレード本体92の少なくとも一方は、単一の金属から構成されていてもよい。シャンク91及びブレード本体92の少なくとも一方は、複数の金属から構成されていてもよい。シャンク91及びブレード本体92の少なくとも一方は、既存の製造方法(例えば、鋳造、鍛造、付加加工、除去加工及び機械加工のうちの少なくとも一つを用いた製造方法)によって製造されてもよい。シャンク91及びブレード本体92が一体的に製造されていてもよい。或いは、別々に製造されたシャンク91及びブレード本体92が、既存の結合方法(例えば、溶接、ロウ付け及び接着等の少なくとも一つを用いた結合方法)によって結合されてもよい。複数のタービンブレードBLがそれぞれ備える複数のシャンク91は、互いに結合されていてもよい。結合された複数のシャンク91は、回転可能なロータRTの少なくとも一部を構成していてもよい。ロータRTとタービンブレードBLとは、一体的に形成されていてもよい。
ブレード本体92は、シャンク91のプラットフォーム911から、タービンTの半径方向外側に延びる。プラットフォーム911は、正圧側プラットフォーム9111と、負圧側プラットフォーム9112とを含む。ブレード本体92は、正圧面921と、正圧面921とは反対側を向いた負圧面922と、シャンク91に結合される根本部923と、根本部923とは反対側の端部を構成する先端部924とを含む。ブレード本体92は更に、正圧面921と負圧面922との間に位置する前縁面925と、前縁面925とは反対側において正圧面921と負圧面922との間に位置する後縁面926とを含む。正圧面921、負圧面922、前縁面925及び後縁面926のうちの少なくとも一つの表面は、曲面を含んでいてもよい。例えば、図4に示す例では、少なくとも正圧面921及び負圧面922のそれぞれの表面は、曲面を含んでいる。
タービンTは、タービンTに供給される流体の流れを用いて回転可能である。具体的には、タービンTには、流体(例えば、水、蒸気、空気及びガスの少なくとも一つ)が供給される。タービンTに供給された流体は、複数のタービンブレードBLのそれぞれの表面に沿って流れる。このため、タービンブレードBLは、流体中で用いられる。その結果、流体の運動エネルギーは、複数のタービンブレードBLによって、タービンTの回転エネルギーに変換される。このようなタービンTの一例として、流体として蒸気を用いる蒸気タービン及び流体としてガスを用いるガスタービンの少なくとも一方があげられる。このようなタービンTの他の一例として、流体として水を用いる水力タービン及び流体として空気を用いる浮力タービンの少なくとも一方があげられる。また、タービンTは、その回転によって流体の流れを生成するものであってもよい。
図3及び図4に示すタービンTは、軸流型のタービンブレードBLを備えている。つまり、図3及び図4に示すタービンTは、軸流タービンである。しかしながら、タービンTは、図5に示すように、半径流タービン(つまり、ラジアルタービン)であってもよい。半径流タービンでは、図5において矢印F1及びF2で示すように、流体は、タービンブレードBLの回転軸120に対して平行にタービンブレードBLに侵入し、出口部分160から、回転軸120と交差する方向に流出する。
以下の説明では、説明の便宜上、ワークWがタービンブレードBLである例について説明する。但し、ワークWがタービンブレードBLに限定されることはない。つまり、リブレット構造RBは、タービンブレードBLとは異なるワークWに形成されてもよい。リブレット構造RBが形成されるワークWの他の一例として、媒質(例えば、流体)に対して相対的に移動する任意の部材があげられる。例えば、ワークWは、タービンベーンの少なくとも一部であってもよい。つまり、動翼と称されてもよい羽根部材を構成するタービンブレードBLに加えて又は代えて、静翼と称されてもよい羽根部材を構成するタービンベーンが、ワークWとして用いられてもよい。例えば、ワークWは、タービンWのうちの羽根部材とは異なる部材(例えば、流体中に設置される部材)であってもよい。つまり、ワークWは、タービンWに用いられる任意の部材(例えば、流体中に設置される部材)であってもよい。例えば、ワークWは、タービンTそのもの(例えば、図3から図5に示すタービンT)そのもの又はタービンTの少なくとも一部であってもよい。例えば、ワークWは、ファン、インペラ、プロペラ又はポンプそのものであってもよい。例えば、ワークWは、ファン、インペラ、プロペラ又はポンプの少なくとも一部であってもよい。例えば、ワークWは、ファン、インペラ、プロペラ又はポンプに用いられる部材(例えば、流体中に設置される部材)であってもよい。例えば、ワークWは、ファン、インペラ、プロペラ又はポンププロペラの少なくとも羽根部材であってもよい。ファンは、送風機等に用いられ、気体の流れを形成する部材(典型的には、回転体)である。プロペラは、例えば、エンジン及びモータの少なくとも一方を含む原動機から出力される回転力を、飛行機及び船舶等の少なくとも一つを含む移動体の推進力に変換する部材(典型的には、回転体)である。インペラは、例えば、ポンプに用いられる部材であって、ポンプが流体を送り出す(或いは、吸い出す)力を発生させるように回転可能な羽根車である。例えば、ワークWは、インペラの周囲に配置される静止した分離板の少なくとも一部であってもよい。例えば、ワークWは、飛行機及び船舶等の少なくとも一つを含む移動体の筐体(例えば、機体又は船体)の少なくとも一部であってもよい。例えば、ワークWは、飛行機等の飛翔体の翼部分(いわゆる、ウイング)の少なくとも一部であってもよい。
ワークWは、ケーシングを含んでいてもよい。つまり、リブレット構造RBは、ケーシングの少なくとも一部に形成されていてもよい。例えば、ケーシングが、タービンTに用いられる場合には、リブレット構造RBは、タービンブレードBL(つまり、動翼)を収容する収容空間及び流体が流れる通路のうちの少なくとも一つに面する壁部材として機能する、ケーシングの内壁面の少なくとも一部に形成されていてもよい。例えば、ケーシングが、ポンプに用いられる場合には、リブレット構造RBは、インペラを収容する収容空間及び流体が流れる通路のうちの少なくとも一つに面する壁部材として機能する、ケーシングの内壁面の少なくとも一部に形成されていてもよい。例えば、ケーシングが、ファン、プロペラ又はポンプを収容するために用いられる場合には、リブレット構造RBは、ファン、プロペラ又はポンプを収容する収容空間及び流体(例えば、冷媒)が流れる通路のうちの少なくとも一つに面する壁部材として機能する、ケーシングの内壁面の少なくとも一部に形成されていてもよい。
ワークWは、風力発電に用いられる風車の羽根(つまり、ブレード)であってもよい。つまり、リブレット構造RBは、風車の羽根に形成されていてもよい。特に、リブレット構造RBは、環境負荷の低いクリーンエネルギー(或いは、自然エネルギー又は再生可能エネルギー)を得るための風車の羽根に形成されてもよい。この場合、エネルギー効率の向上を図ることができる。
或いは、加工装置1は、除去加工に加えて又は代えて、ワークWに加工光ELを照射することでワークWに新たな構造物を付加する付加加工を行ってもよい。この場合、加工装置1は、付加加工を行うことで、上述したリブレット構造RBをワークWの表面に形成してもよい。或いは、加工装置1は、除去加工及び付加加工の少なくとも一方に加えて又は代えて、ワークWに工具を接触させることでワークWを加工する機械加工を行ってもよい。この場合、加工装置1は、機械加工を行うことで、上述したリブレット構造RBをワークWの表面に形成してもよい。
加工光ELは、加工光ELを生成する加工光源2から、不図示の光伝搬部材(例えば、光ファイバ及びミラーの少なくとも一方)を介して加工装置1に供給される。加工装置1は、加工光源2から供給される加工光ELを、ワークWに照射する。
ワークWを加工するために、加工装置1は、加工ヘッド11と、ヘッド駆動系12と、ステージ13と、ステージ駆動系14とを備える。
加工ヘッド1は、加工光源2からの加工光ELをワークWに照射する。加工光ELをワークWに照射するために、加工ヘッド11は、加工光学系111を備える。加工ヘッド11は、加工光学系111を介して、加工光ELをワークWに照射する。加工光学系111は、例えば、ワークWの表面に加工光ELを集光してもよい。加工光学系111は、例えば、加工光ELの光学特性を制御してもよい。加工光ELの光学特性の一例として、加工光ELの強度、加工光ELの強度の経時的変化、加工光ELの集光位置、ワークWに対する加工光ELの入射角度、加工光学系111の光軸に交差する光学面内での加工光ELの形状、当該光学面内での加工光ELの強度分布、及び加工光のパルス数(但し、加工光がパルス光である場合)の少なくとも一つがあげられる。
ヘッド駆動系12は、制御装置3の制御下で、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の少なくとも一つに沿って加工ヘッド11を移動させる。尚、ヘッド駆動系12は、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の少なくとも一つに加えて又は代えて、θX方向、θY方向及びθZ方向の少なくとも一つに沿って加工ヘッド11を移動させてもよい。加工ヘッド11が移動すると、ステージ13(更には、ステージ13に載置されたワークW)と加工ヘッド11との位置関係が変わる。更には、ステージ13及びワークWと加工ヘッド11との位置関係が変わると、ワークW上での加工光ELの照射位置が変わる。
ステージ13上には、ワークWが載置される。ステージ13は、ステージ13に載置されたワークWを保持しなくてもよい。つまり、ステージ13は、ステージ13に載置されたワークWに対して、当該ワークWを保持するための保持力を加えなくてもよい。或いは、ステージ13は、ステージ13に載置されたワークWを保持してもよい。つまり、ステージ13は、ステージ13に載置されたワークWに対して、当該ワークWを保持するための保持力を加えてもよい。例えば、ステージ13は、ワークWを真空吸着及び/又は静電吸着することで、ワークWを保持してもよい。或いは、ワークWを保持するための治具がワークWを保持し、ステージ13は、ワークWを保持した治具を保持してもよい。
ステージ駆動系14は、制御装置3の制御下で、ステージ13を移動させる。具体的には、ステージ駆動系14は、加工ヘッド11に対してステージ13を移動させる。例えば、ステージ駆動系14は、制御装置3の制御下で、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向、θX方向、θY方向及びθZ方向の少なくとも一つに沿ってステージ13を移動させてもよい。尚、ステージ13をθX方向、θY方向及びθZ方向の少なくとも一つに沿って移動させることは、ステージ13(更には、ステージ13に載置されたワークW)のX軸、Y軸及びZ軸の少なくとも一つの廻りの姿勢を変更することと等価であるとみなしてもよい。或いは、ステージ13をθX方向、θY方向及びθZ方向の少なくとも一つに沿って移動させることは、ステージ13をX軸、Y軸及びZ軸の少なくとも一つの廻りに回転(又は回転移動)させることと等価であるとみなしてもよい。
ステージ13が移動すると、ステージ13(更には、ステージ13に載置されたワークW)と加工ヘッド11との位置関係が変わる。更には、ステージ13及びワークWと加工ヘッド11との位置関係が変わると、ワークW上での加工光ELの照射位置が変わる。
制御装置3は、加工システムSYSの動作を制御する。例えば、制御装置3は、ワークWを加工するための加工制御情報を生成すると共に、生成した加工制御情報に従ってワークWが加工されるように、加工制御情報に基づいて、加工装置1を制御してもよい。つまり、制御装置3は、ワークWの加工を制御してもよい。
制御装置3は、例えば、演算装置と記憶装置とを含んでいてもよい。演算装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びGPU(Graphics Processing Unit))の少なくとも一方を含んでいてもよい。制御装置3は、演算装置がコンピュータプログラムを実行することで、加工システムSYSの動作を制御する装置として機能する。このコンピュータプログラムは、制御装置3が行うべき後述する動作を制御装置3(例えば、演算装置)に行わせる(つまり、実行させる)ためのコンピュータプログラムである。つまり、このコンピュータプログラムは、加工システムSYSに後述する動作を行わせるように制御装置3を機能させるためのコンピュータプログラムである。演算装置が実行するコンピュータプログラムは、制御装置3が備える記憶装置(つまり、記録媒体)に記録されていてもよいし、制御装置3に内蔵された又は制御装置3に外付け可能な任意の記憶媒体(例えば、ハードディスクや半導体メモリ)に記録されていてもよい。或いは、演算装置は、実行するべきコンピュータプログラムを、ネットワークインタフェースを介して、制御装置3の外部の装置からダウンロードしてもよい。
制御装置3は、加工システムSYSの内部に設けられていなくてもよい。例えば、制御装置3は、加工システムSYS外にサーバ等として設けられていてもよい。この場合、制御装置3と加工システムSYSとは、有線及び/又は無線のネットワーク(或いは、データバス及び/又は通信回線)で接続されていてもよい。有線のネットワークとして、例えばIEEE1394、RS-232x、RS-422、RS-423、RS-485及びUSBの少なくとも一つに代表されるシリアルバス方式のインタフェースを用いるネットワークが用いられてもよい。有線のネットワークとして、パラレルバス方式のインタフェースを用いるネットワークが用いられてもよい。有線のネットワークとして、10BASE-T、100BASE-TX及び1000BASE-Tの少なくとも一つに代表されるイーサネット(登録商標)に準拠したインタフェースを用いるネットワークが用いられてもよい。無線のネットワークとして、電波を用いたネットワークが用いられてもよい。電波を用いたネットワークの一例として、IEEE802.1xに準拠したネットワーク(例えば、無線LAN及びBluetooth(登録商標)の少なくとも一方)があげられる。無線のネットワークとして、赤外線を用いたネットワークが用いられてもよい。無線のネットワークとして、光通信を用いたネットワークが用いられてもよい。この場合、制御装置3と加工システムSYSとはネットワークを介して各種の情報の送受信が可能となるように構成されていてもよい。また、制御装置3は、ネットワークを介して加工システムSYSにコマンドや制御パラメータ等の情報を送信可能であってもよい。加工システムSYSは、制御装置3からのコマンドや制御パラメータ等の情報を、上記ネットワークを介して受信する受信装置を備えていてもよい。或いは、制御装置3が行う処理のうちの一部を行う第1制御装置が加工システムSYSの内部に設けられている一方で、制御装置3が行う処理のうちの他の一部を行う第2制御装置が加工システムSYSの外部に設けられていてもよい。
制御装置3内には、演算装置がコンピュータプログラムを実行することで、機械学習によって構築可能な演算モデルが実装されてもよい。機械学習によって構築可能な演算モデルの一例として、例えば、ニューラルネットワークを含む演算モデル(いわゆる、人工知能(AI:Artificial Intelligence))があげられる。この場合、演算モデルの学習は、ニューラルネットワークのパラメータ(例えば、重み及びバイアスの少なくとも一つ)の学習を含んでいてもよい。制御装置3は、演算モデルを用いて、加工システムSYSの動作を制御してもよい。つまり、加工システムSYSの動作を制御する動作は、演算モデルを用いて加工システムSYSの動作を制御する動作を含んでいてもよい。尚、制御装置3には、教師データを用いたオフラインでの機械学習により構築済みの演算モデルが実装されてもよい。また、制御装置3に実装された演算モデルは、制御装置3上においてオンラインでの機械学習によって更新されてもよい。或いは、制御装置3は、制御装置3に実装されている演算モデルに加えて又は代えて、制御装置3の外部の装置(つまり、加工システムSYSの外部に設けられる装置に実装された演算モデルを用いて、加工システムSYSの動作を制御してもよい。
尚、演算装置が実行するコンピュータプログラムを記録する記録媒体としては、CD-ROM、CD-R、CD-RWやフレキシブルディスク、MO、DVD-ROM、DVD-RAM、DVD-R、DVD+R、DVD-RW、DVD+RW及びBlu-ray(登録商標)等の光ディスク、磁気テープ等の磁気媒体、光磁気ディスク、USBメモリ等の半導体メモリ、及び、その他プログラムを格納可能な任意の媒体の少なくとも一つが用いられてもよい。記録媒体には、コンピュータプログラムを記録可能な機器(例えば、コンピュータプログラムがソフトウェア及びファームウェア等の少なくとも一方の形態で実行可能な状態に実装された汎用機器又は専用機器)が含まれていてもよい。更に、コンピュータプログラムに含まれる各処理や機能は、制御装置3(つまり、コンピュータ)がコンピュータプログラムを実行することで制御装置3内に実現される論理的な処理ブロックによって実現されてもよいし、制御装置3が備える所定のゲートアレイ(FPGA、ASIC)等のハードウェアによって実現されてもよいし、論理的な処理ブロックとハードウェアの一部の要素を実現する部分的ハードウェアモジュールとが混在する形式で実現してもよい。
(2)加工システムSYSが形成するリブレット構造RB
続いて、図6(a)から図6(c)を参照しながら、加工システムSYSによってワークWに形成されるリブレット構造RBについて説明する。図6(a)は、リブレット構造RBを示す斜視図であり、図6(b)は、リブレット構造RBを示す断面図(図6(a)のVI-VI’断面図)であり、図6(c)は、リブレット構造RBを示す上面図である。尚、以下では、ワークWの一具体例であるタービンブレードBLに形成されるリブレット構造RBについて説明する。但し、タービンブレードBLとは異なるワークWに形成されるリブレット構造RBも、以下に説明する構造を有していてもよい。
図6(a)から図6(c)に示すように、リブレット構造RBは、タービンブレードBLの表面に沿った第1の方向に沿って延びる凸状構造体81が、タービンブレードBLの表面に沿っており且つ第1の方向に交差する第2の方向に沿って複数配列された構造を含んでいてもよい。つまり、リブレット構造RBは、第1の方向に沿って延びるように形成される凸状構造体81が、第2の方向に沿って並んだ構造を含んでいてもよい。図6(a)から図6(c)に示す例では、リブレット構造RBは、X軸方向に沿って延びる凸状構造体81が、Y軸方向に沿って複数配列された構造を含んでいる。
凸状構造体81は、凸状構造体81が延びる方向及び凸状構造体81が配列される方向の双方に交差する方向に沿って突き出た構造体である。尚、凸状構造体81が延びる方向は、典型的には、凸状構造体81の長手方向を意味していてもよい。凸状構造体81は、タービンブレードBLの表面から突き出た構造体である。図6(a)から図6(c)に示す例では、凸状構造体81は、Z軸方向に沿って突き出た構造体である。尚、凸状構造体81は、タービンブレードBLの表面に対して突起となる突起形状の構造を含んでいてもよい。凸状構造体81は、タービンブレードBLの表面に対して凸となる凸形状の構造を含んでいてもよい。凸状構造体81は、タービンブレードBLの表面に対して山となる山形状の構造を含んでいてもよい。
隣り合う凸状構造体81の間には、周囲と比較して窪んだ溝構造82が形成される。このため、リブレット構造RBは、タービンブレードBLの表面に沿った第1の方向に沿って延びる溝構造82が、タービンブレードBLの表面に沿っており且つ第1の方向に交差する第2の方向に沿って複数配列された構造を含んでいてもよい。つまり、リブレット構造RBは、第1の方向に沿って延びるように形成される溝構造82が、第2の方向に沿って並んだ構造を含んでいてもよい。図6(a)から図6(c)に示す例では、リブレット構造RBは、X軸方向に沿って延びる溝構造82が、Y軸方向に沿って複数配列された構造を含んでいる。尚、溝構造82は、溝状構造体と称されてもよい。
尚、凸状構造体81は、溝構造82から突き出た構造であるとみなしてもよい。凸状構造体81は、隣り合う二つの溝構造82の間に、突起形状の構造、凸形状の構造及び山形状の構造の少なくとも一つを形成する構造であるとみなしてもよい。溝構造82は、凸状構造体81から窪んだ構造であるとみなしてもよい。溝構造82は、隣り合う二つの凸状構造体81の間に、溝形状の構造を形成する構造であるとみなしてもよい。尚、溝構造82は、溝状構造体と称されてもよい。
複数の凸状構造体81は、複数の凸状構造体81が規則的に並ぶように、形成されていてもよい。例えば、複数の凸状構造体81は、複数の凸状構造体81が等ピッチに並ぶように、形成されていてもよい。例えば、複数の凸状構造体81は、少なくとも二つの凸状構造体81を含む構造群が等ピッチに複数並ぶように、形成されていてもよい。複数の凸状構造体81は、タービンブレードBLの表面の第1部分において少なくとも二つの凸状構造体81が第1の規則に従って規則的に並び、タービンブレードBLの表面の第2部分において少なくとも二つの凸状構造体81が同じ第1の規則に従って規則的に並ぶように、形成されていてもよい。複数の凸状構造体81は、タービンブレードBLの表面の第1部分において少なくとも二つの凸状構造体81が第1の規則に従って規則的に並ぶ一方で、タービンブレードBLの表面の第2部分において少なくとも二つの凸状構造体81が第1の規則とは異なる第2の規則に従って規則的に並ぶように、形成されていてもよい。尚、凸状構造体81と溝構造82とが交互に形成されているがゆえに、複数の凸状構造体81が規則的に並ぶ状態は、複数の溝構造82が規則的に並ぶ状態と等価であるとみなしてもよい。
凸状構造体81が延びる方向は、タービンブレードBLの表面の流線に沿った方向であってもよい。つまり、凸状構造体81は、タービンブレードBLの表面の流線に沿って延びていてもよい。尚、タービンブレードBLの流線は、タービンブレードBLの表面における流れ場の速度ベクトルを接線とする曲線を意味していてもよい。この場合、タービンブレードBLの表面において、流線に沿って曲線状に延びる凸状構造体81が形成されていてもよい。或いは、タービンブレードBLの表面が複数の表面領域に分割され、各表面領域において、各表面領域の流線を平均化することで得られる直線が延びる方向に沿って直線状に延びる凸状構造体81が形成され、且つ、各表面領域内において直線状に延びる凸状構造体81が、複数の表面領域の間で少なくとも部分的につながっていてもよい。加工システムSYSは、曲線状に延びる凸状構造体81を形成することでリブレット構造RBを形成してもよいし、直線状に延びる凸状構造体81を形成することでリブレット構造RBを形成してもよい。尚、二つの凸状構造体81の間に形成される溝構造82についても、同様のことが言える。
凸状構造体81は、例えば、互いに反対側を向いた一対の側面811及び812を備える。尚、本実施形態における「一の面と他の面とが互いに反対側を向く状態」は、例えば、一の面及び他の面に交差する軸の一方側を一の面が向いている一方で、他の面が同じ軸に沿った他方側(つまり、一方側とは逆側)を向いている状態を意味していてもよい。図6(a)から図6(c)に示す例では、凸状構造体81は、-Y側を向いた側面811と、+Y側を向いた側面812とを備える。一対の側面811及び812のそれぞれは、平面である。但し、一対の側面811及び812の少なくとも一方は、曲面を含んでいてもよい。
一対の側面811及び812は、互いに非平行であってもよい。この場合、凸状構造体81が備える一対の側面811及び812は、それらの一端部(図6(a)から図6(c)に示す例では、+Z側の上端部)を介して接続されていてもよい。凸状構造体81が備える一対の側面811及び812が接続される部分は、凸状構造体81の角部813を構成する。凸状構造体81の角部813は、凸状構造体81の頂点を構成していてもよい。凸状構造体81の角部813は、凸状構造体81が備える一対の側面811及び812の境界部を構成していてもよい。この場合、一対の側面811及び812は、凸状構造体81の角部813を介して接続されているとみなしてもよい。図6(a)から図6(c)に示す例では、一対の側面811及び812は、側面811の上端部と側面812の上端部とが接するように接続されている。この場合、凸状構造体81のZ軸を含む断面の形状は、三角形の形状となっていてもよい。この場合、凸状構造体81のZ軸を含む断面の形状は、左右対称な三角形の形状となっていてもよいし、左右非対称な三角形の形状となっていてもよい。但し、凸状構造体81のZ軸を含む断面の形状は、三角形の形状とは異なる任意の形状を有していてもよい。尚、後に詳述するように、角部813は、曲面を含んでいてもよい。
尚、一対の側面811及び812が互いに非平行であることは、側面811を含む仮想面(典型的には平面)と側面812を含む仮想面(典型的には平面)とが互いに交差することを含んでいてもよい。このとき、側面811を含む仮想面及び側面812を含む仮想面は、それぞれ、側面811の近似平面及び側面812の近似平面であってもよい。
一対の側面811及び812が互いに非平行である場合には、側面811が側面812に対して傾斜し、且つ、側面812が側面811に対して傾斜しているとみなしてもよい。典型的には、一対の側面811及び812が互いに非平行である場合には、一対の側面811及び812のそれぞれは、凸状構造体81が突き出る方向(図6(a)から図6(c)に示す例では、Z軸方向)に対して傾斜していてもよい。この場合、側面811及び821のそれぞれは、傾斜部と称されてもよい。但し、一対の側面811及び812は、互いに平行であってもよい。
一の凸状構造体81の側面811と、凸状構造体81が配列される方向に沿って一の凸状構造体81に隣接する他の凸状構造体81の側面812とは、それらの他端部(図6(a)から図6(c)に示す例では、-Z側の下端部)を接続する境界部814を介して接続されていてもよい。つまり、隣り合う二つの凸状構造体81がそれぞれ備えており且つ互いに対向する側面811及び812は、隣り合う二つの凸状構造体81の境界を構成する境界部814を介して接続されてもよい。図6(a)から図6(c)に示す例では、境界部814は、境界部814が接続する側面811及び812のそれぞれに交差する面を含む。この場合、境界部814と境界部814が接続する側面811及び812とによって、溝構造82が形成されているとみなしてもよい。
境界部814は、平面であってもよい。この場合、溝構造82のZ軸を含む断面の形状は、台形の形状となる。但し、溝構造82のZ軸を含む断面の形状は、台形の形状とは異なる任意の形状を有していてもよい。尚、後に詳述するように、境界部814は、曲面を含んでいてもよい。
但し、一の凸状構造体81の側面811と他の凸状構造体81の側面812とは、面を含む境界部814を介することなく接続されていてもよい。例えば、一の凸状構造体81の側面811と他の凸状構造体81の側面812とは、それらの他端部(図6(a)から図6(c)に示す例では、-Z側の下端部)が接するように、接続されていてもよい。この場合、一の凸状構造体81の側面811の他端部と他の凸状構造体81の側面812の他端部とが接続される部分が、境界部814と称されてもよい。
複数の凸状構造体81の少なくとも一つの高さH_rbは、凸状構造体81のピッチP_rbに応じて定まる高さに設定されていてもよい。例えば、複数の凸状構造体81の少なくとも一つの高さH_rbは、凸状構造体81のピッチP_rb以下であってもよい。例えば、複数の凸状構造体81の少なくとも一つの高さH_rbは、凸状構造体81のピッチP_rbの半分以下であってもよい。一例として、凸状構造体81のピッチP_rbは、5マイクロ5マイクロメートルより大きく且つ200マイクロメートルよりも小さくてもよい。つまり、凸状構造体81のピッチP_rbは、「5マイクロメートル<P_rb<200マイクロメートル」という第1のピッチ条件を満たしていてもよい。この場合、複数の凸状構造体81の少なくとも一つの高さH_rbは、5マイクロメートルより大きく且つ100マイクロメートルよりも小さくてもよい。複数の凸状構造体81の少なくとも一つの高さH_rbは、「2.5マイクロメートル<H_rb<100マイクロメートル」という第1の高さ条件を満たしていてもよい。つまり、リブレット構造RBは、第1のピッチ条件及び第1の高さ条件の少なくとも一方を満たしていてもよい。但し、リブレット構造RBの加工精度の制約により、複数の凸状構造体81の少なくとも一つの高さH_rbの下限値(例えば、ピッチP_rbが下限値である5マイクロメートルとなる状況下での高さH_rbの下限値)として、2.5マイクロメートルに代えて、2.0マイクロメートルが用いられてもよい。
このような第1のピッチ条件を満たすリブレット構造RBは、第1のピッチ条件を満たしていないリブレット構造RBと比較して、タービンブレードBLの表面の流体に対する抵抗をより適切に低減することができる。但し、第1のピッチ条件を満たしていないリブレット構造RBであっても、リブレット構造RBがそもそも形成されない場合と比較すれば、タービンブレードBLの表面の流体に対する抵抗を低減することができる。同様に、このような第1の高さ条件を満たすリブレット構造RBは、第1の高さ条件を満たしていないリブレット構造RBと比較して、タービンブレードBLの表面の流体に対する抵抗をより適切に低減することができる。但し、第1の高さ条件を満たしていないリブレット構造RBであっても、リブレット構造RBがそもそも形成されない場合と比較すれば、タービンブレードBLの表面の流体に対する抵抗を低減することができる。
尚、本実施形態における凸状構造体81の高さH_rbは、凸状構造体81が突き出る方向(図6(a)から図6(c)に示す例では、Z軸方向)における凸状構造体81のサイズを意味していてもよい。凸状構造体81の高さH_rbは、凸状構造体81が突き出る方向における、凸状構造体81の下端部から凸状構造体81の上端部までの距離を意味していてもよい。凸状構造体81の高さH_rbは、凸状構造体81が突き出る方向における、凸状構造体81の下端部につながる境界部814から凸状構造体81の頂点に相当する角部813までの距離を意味していてもよい。尚、凸状構造体81の高さは、実質的には、溝構造82の深さと等価であるとみなしてもよい。また、本実施形態における凸状構造体81のピッチP_rbは、凸状構造体81が延びる方向に交差する方向において隣り合う二つの凸状構造体81の対応する同じ部位(例えば、頂点)の間の距離を意味していてもよい。図6(a)から図6(c)に示す例では、凸状構造体81のピッチp_rbは、Y軸方向において隣り合う二つの凸状構造体81の頂点の間の距離を意味していてもよい。尚、凸状構造体81が延びる方向に交差する方向において凸状構造体81と溝構造82とが交互に形成されているがゆえに、凸状構造体81のピッチP_rbは、溝構造82のピッチと等価であるとみなしてもよい。溝構造82のピッチは、溝構造82が延びる方向に交差する方向において隣り合う二つの溝構造82の対応する同じ部位の間の距離を意味していてもよい。図6(a)から図6(c)に示す例では、溝構造82のピッチは、Y軸方向において隣り合う二つの溝構造82の対応する同じ部位の間の距離を意味していてもよい。
上述したように、本実施形態の加工システムSYSは、除去加工を行うことでリブレット構造RBを形成する。このため、加工システムSYSは、タービンブレードBLの表面のうちのリブレット構造RBが形成される面部分(以下、“リブレット構造面BLs”と称する)に対して除去加工を行うことで、リブレット構造RBを形成する。具体的には、加工システムSYSは、タービンブレードBLのうち溝構造82が形成される部分を除去する除去加工を行うことで、リブレット構造RBを形成してもよい。つまり、加工システムSYSは、タービンブレードBLのうち凸状構造体81が形成される部分を残すようにタービンブレードBLの一部を除去する除去加工を行うことで、リブレット構造RBを形成してもよい。例えば、加工システムSYSは、タービンブレードBLのリブレット構造面BLsのうちの溝構造82が形成される部分に加工光ELが照射されるように、タービンブレードBLに加工光ELを照射してもよい。具体的には、加工システムSYSは、溝構造82が延びるX軸方向に沿って加工光ELが照射される目標照射領域EA(図1参照)を移動させながらタービンブレードBLのリブレット構造面BLsに加工光ELを照射するスキャン動作と、タービンブレードBLのリブレット構造面BLsに加工光ELを照射することなく溝構造82が並ぶY軸に沿って加工光ELの目標照射領域EAを移動させるステップ動作とを繰り返すことで、リブレット構造RBを形成してもよい。この場合、加工システムSYSは、溝構造82を形成することでリブレット構造RBを形成している(つまり、凸状構造体81を形成している)とも言える。
その結果、リブレット構造RBが形成されたリブレット構造面BLsは、タービンブレードBLの流体に対する抵抗を低減可能な面として機能してもよい。
(3)リブレット構造RBの他の形成方法
上述した説明では、加工システムSYSが、タービンブレードBLにリブレット構造RBを形成している。つまり、リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLは、加工システムSYSによって製造されている。言い換えれば、加工システムSYSがタービンブレードBLを加工することで、リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLが製造されている。しかしながら、リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLは、加工システムSYSがタービンブレードBLを加工する方法とは異なる方法によって製造されてもよい。つまり、リブレット構造RBは、加工システムSYSがタービンブレードBLを加工する方法とは異なる方法によって形成されてもよい。
一例として、リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLは、型(例えば、金型及び鋳型の少なくとも一つ)MLを用いて製造されてもよい。つまり、リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLは、溶融した材料を型MLに流し込み、その後、溶融した材料を冷やして固める成形法を用いて製造されてもよい。この場合、リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLは、型MLを用いて成形される成形品であるとみなしてもよい。リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLは、型MLを用いて射出成形される射出成形品であるとみなしてもよい。型MLは、リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLを、溶融可能な材料で成形する(例えば、射出成型する)ための型として機能してもよい。
型MLは、型MLを用いてタービンブレードBLを製造可能である限りは、どのような材質の型であってもよい。一例として、ジルコニア(ジルコニアセラミクス)から形成される型、プリハードン鋼から形成される型、アズロールド鋼から形成される型及びステンレス鋼から形成される型の少なくとも一つが、型MLとして用いられてもよい。任意の金属から形成される型が、型MLとして用いられてもよい。金属とは異なる任意の材料から形成される型が、型MLとして用いられてもよい。
以下、リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLを製造するために用いられる型MLの具体例について説明する。以下の説明では、説明の便宜上、図7に示すように、正圧面921(図4参照)を構成するリブレット構造面BLsと、負圧面922(図4参照)を構成するリブレット構造面BLsとを備えるタービンブレードBLを製造するための型MLについて説明する。尚、図7は、図4のIV-IV’断面図に相当する。以下の説明では、正圧面921を構成するリブレット構造面BLsを、リブレット構造面BLs1と称し、負圧面922を構成するリブレット構造面BLsを、リブレット構造面BLs2と称する。但し、リブレット構造面BLs1及びBLs2を備えるタービンブレードBLとは異なるタービンブレードBL(或いは、上述した任意のワークW)が、以下に説明する型MLと同様の特徴を有する型MLによって製造されてもよい。
(3-1)リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLを製造するために用いられる型MLの第1具体例
はじめに、図8を参照しながら、リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLを製造するために用いられる型MLの第1具体例について説明する。尚、以下の説明では、型MLの第1具体例を、“型ML1”と称する。図8は、型ML1の構造を示す断面図である。
図8に示すように、型ML1は、コア又は雄型と称されてもよい型ML11と、キャビティ又は雌型と称されてもよい型ML12とを備える。つまり、図8に示す例では、型ML1は、2プレートタイプの型である。但し、型ML1は、3プレートタイプであってもよいし、四つ以上の型を含む多プレートタイプの型であってもよい。型ML1は、組型(つまり、複数の金型部品に分割された型であり、複数の金型部品を組み合わせる型)であってもよい。或いは、型ML1は、米国特許出願公開第2016/325818号明細書に記載されたローラ方式の型であってもよい。或いは、型ML1は、スタンプ方式の型であってもよい。
型ML11及びML12のそれぞれは、成形面MLsを備えている。尚、以下の説明では、必要に応じて、型ML11が備える成形面MLsを、成形面MLs11と称し、型ML12が備える成形面MLsを、成形面MLs12と称する。但し、成形面MLs11と成形面MLs12とを区別する必要がない場合には、両者を成形面MLsと総称する。
成形面MLsは、タービンブレードBLを製造するために型ML1に流し込まれる材料が接する面である。このため、成形面MLsによって囲まれる空間は、タービンブレードBLを製造するために型ML1に流し込まれる材料が供給される成形空間SPとなる。型ML1に流し込まれる材料は、典型的には、流動性を持つ材料である。一例として、型ML1に流し込まれる材料は、溶融した材料(例えば、溶湯)であってもよいし、軟化した材料であってもよい。成形空間SPは、タービンブレードBLの形状に応じた形状を有する。このため、図8に示す例では、型ML1は、モールドタイプの型であるとみなしてもよい。
具体的には、成形空間SPが形成されるように型ML11及びML12が組み合わせられた後に(つまり、型ML11及びML12同士を密接させた後に)、成形空間SPには、型MLを貫通して成形空間SPにつながる材料供給路MS(例えば、スプルー、ゲート及びランナーの少なくとも一つ)を介して、溶融した材料が供給される。その後、溶融した材料は、冷却される。その結果、溶融した材料は、固化する。このため、材料の流動性が低くなる。その後、型ML11及びML12が分離されることで、成形空間SPから、固化した材料がタービンブレードBLとして取り出される。
成形面MLsには、リブレット構造RBを形成する(つまり、成形する)ための成形構造MBが形成されていてもよい。具体的には、成形面MLsのうちリブレット構造面BLsに対応する面部分には、成形構造MBが形成されていてもよい。つまり、成形面MLsのうちリブレット構造面BLsを成形するための面部分には、成形構造MBが形成されていてもよい。図8に示す例では、成形面MLs11が、正圧面921を構成するリブレット構造面BLs1に対応しており、成形面MLs12が、負圧面922を構成するリブレット構造面BLs2に対応している。以下、図9(a)及び図9(b)を参照しながら、成形構造MBについて更に説明を進める。図9(a)は、成形構造MBを示す斜視図であり、図9(b)は、成形構造MBを示す断面図である。
図9(a)及び図9(b)に示すように、成形構造MBは、リブレット構造RBと相補な関係にある構造である。具体的には、成形構造MBは、成形面MLsに沿った第4の方向に沿って延びる凸状構造体71が、成形面MLsに沿っており且つ第4の方向に交差する第5の方向に沿って複数配列された構造を含んでいてもよい。つまり、成形構造MBは、第4の方向に沿って延びるように形成される凸状構造体71が、第5の方向に沿って並んだ(つまり、成形面MLsに沿って並んだ)構造を含んでいてもよい。図9(a)から図9(b)に示す例では、成形構造MBは、X軸方向に沿って延びる凸状構造体71が、Y軸方向に沿って複数配列された構造を含んでいる。
凸状構造体71は、凸状構造体71が延びる方向及び凸状構造体71が配列される方向の双方に交差する方向に沿って突き出た構造体である。凸状構造体71は、型ML11又はML12の表面から突き出た構造体である。図9(a)から図9(b)に示す例では、凸状構造体71は、Z軸方向に沿って突き出た構造体である。尚、凸状構造体71は、型ML11又はML12の表面に対して突起となる突起形状の構造を含んでいてもよい。凸状構造体71は、型ML11又はML12の表面に対して凸となる凸形状の構造を含んでいてもよい。凸状構造体71は、型ML11又はML12の表面に対して山となる山形状の構造を含んでいてもよい。
隣り合う凸状構造体71の間には、周囲と比較して窪んだ溝構造72が形成される。このため、成形構造MBは、成形面MLsに沿った第4の方向に沿って延びる溝構造72が、成形面MLsに沿っており且つ第4の方向に交差する第5の方向に沿って複数配列された構造を含んでいてもよい。つまり、成形構造MBは、第4の方向に沿って延びるように形成される溝構造72が、第5の方向に沿って並んだ構造を含んでいてもよい。図9(a)から図9(b)に示す例では、成形構造MBは、X軸方向に沿って延びる溝構造72が、Y軸方向に沿って複数配列された構造を含んでいる。
尚、凸状構造体71は、溝構造72から突き出た構造であるとみなしてもよい。凸状構造体71は、隣り合う二つの溝構造72の間に、突起形状の構造、凸形状の構造及び山形状の構造の少なくとも一つを形成する構造であるとみなしてもよい。溝構造72は、凸状構造体71から窪んだ構造であるとみなしてもよい。溝構造72は、隣り合う二つの凸状構造体71の間に、溝形状の構造を形成する構造であるとみなしてもよい。尚、溝構造72は、溝状構造体と称されてもよい。
複数の凸状構造体71は、複数の凸状構造体71が規則的に並ぶように、形成されていてもよい。複数の凸状構造体71は、複数の凸状構造体71が等ピッチで並ぶように、形成されていてもよい。例えば、複数の凸状構造体71は、少なくとも二つの凸状構造体71を含む構造体が等ピッチで複数並ぶように、形成されていてもよい。複数の凸状構造体71は、成形面MLsの第1部分において少なくとも二つの凸状構造体71が第3の規則に従って規則的に並び、成形面MLsの第2部分において少なくとも二つの凸状構造体71が同じ第3の規則に従って規則的に並ぶように、形成されていてもよい。複数の凸状構造体71は、成形面MLsの第1部分において少なくとも二つの凸状構造体71が第3の規則に従って規則的に並ぶ一方で、成形面MLsの第2部分において少なくとも二つの凸状構造体71が第3の規則とは異なる第4の規則に従って規則的に並ぶように、形成されていてもよい。尚、凸状構造体71と溝構造72とが交互に形成されているがゆえに、複数の凸状構造体71が規則的に並ぶ状態は、複数の溝構造72が規則的に並ぶ状態と等価であるとみなしてもよい。
溝構造72に進入した材料によって、リブレット構造RBを構成する凸状構造体81が形成される。つまり、複数の溝構造72に進入した材料によって、リブレット構造RBを構成する複数の凸状構造体81がそれぞれ形成される。このため、成形構造MBを構成する溝構造72は、リブレット構造RBを構成する凸状構造体81を成形するための構造である。このため、リブレット構造RBと成形構造MBとの関係を示す断面図である図10に示すように、溝構造72の形状(例えば、断面形状)は、凸状構造体81の形状(例えば、断面形状)と相補の関係にある。一方で、成形構造MBを構成する凸状構造体71は、リブレット構造RBを構成する溝構造82を成形するための構造である。このため、図10に示すように、凸状構造体71の形状(例えば、断面形状)は、溝構造82の形状(例えば、断面形状)と相補の関係にある。このように、タービンブレードBLのリブレット構造面BLsは、成形構造MBによって成形される。つまり、タービンブレードBLのリブレット構造面BLsは、成形構造MBを構成する凸状構造体71及び溝構造72によって成形される。以下、再び図9(a)及び図9(b)を参照しながら、溝構造82と相補の関係にある凸状構造体71及び凸状構造体81と相補の関係にある溝構造72について更に説明を進める。
凸状構造体71は、例えば、互いに反対側を向いた一対の側面711及び712を備える。図9(a)から図9(b)に示す例では、凸状構造体71は、-Y側を向いた側面711と、+Y側を向いた側面712とを備える。一対の側面711及び712のそれぞれは、平面である。但し、一対の側面711及び712の少なくとも一方は、曲面を含んでいてもよい。
一対の側面711及び712は、互いに非平行であってもよい。この場合、凸状構造体71が備える一対の側面711及び712は、それらの一端部(図9(a)から図9(b)に示す例では、+Z側の上端部)を介して接続されていてもよい。凸状構造体71が備える一対の側面711及び712が接続される部分は、凸状構造体71の角部713を構成する。凸状構造体71の角部713は、凸状構造体71が備える一対の側面711及び712の境界部を構成していてもよい。この場合、一対の側面711及び712は、凸状構造体71の角部713を介して接続されているとみなしてもよい。角部713は、リブレット構造RBの境界部814(つまり、隣り合う二つの凸状構造体81を接続する平面である境界部814)を成形するための構造である。このため、図9(a)から図9(b)に示す例では、角部713は、平面を含む。この場合、凸状構造体71のZ軸を含む断面の形状は、台形の形状となっていてもよい。但し、凸状構造体71のZ軸を含む断面の形状は、台形の形状とは異なる任意の形状を有していてもよい。尚、後に詳述するように、角部713は、曲面を含んでいてもよい。
尚、一対の側面711及び712が互いに非平行であることは、側面711を含む仮想面(典型的には平面)と側面712を含む仮想面(典型的には平面)とが互いに交差することを含んでいてもよい。このとき、側面711を含む仮想面及び側面712を含む仮想面は、それぞれ、側面711の近似平面及び側面712の近似平面であってもよい。
一対の側面711及び712が互いに非平行である場合には、側面711が側面712に対して傾斜し、且つ、側面712が側面711に対して傾斜しているとみなしてもよい。典型的には、一対の側面711及び712が互いに非平行である場合には、一対の側面711及び712のそれぞれは、凸状構造体71が突き出る方向(図9(a)から図9(b)に示す例では、Z軸方向)に対して傾斜していてもよい。この場合、側面711及び821のそれぞれは、傾斜部と称されてもよい。但し、一対の側面711及び712は、互いに平行であってもよい。
一の凸状構造体71の側面711と、凸状構造体71が配列される方向に沿って一の凸状構造体71に隣接する他の凸状構造体71の側面712とは、それらの他端部(図9(a)から図9(c)に示す例では、-Z側の下端部)を介して接続されていてもよい。つまり、隣り合う二つの凸状構造体71がそれぞれ備えており且つ互いに対向する側面711及び712は、隣り合う二つの凸状構造体71の境界を構成する境界部714を介して接続されてもよい。境界部714は、リブレット構造RBの角部813(つまり、凸状構造体81の頂点)を成形するための構造である。このため、図9(a)から図9(b)に示す例では、隣り合う二つの凸状構造体71がそれぞれ備える側面711及び712が直接的に接続されており、且つ、隣り合う二つの凸状構造体71がそれぞれ備える側面711及び712が直接的に接続される部分が、境界部714となる。この場合、溝構造72のZ軸を含む断面の形状は、三角形の形状となる。但し、溝構造72のZ軸を含む断面の形状は、三角形の形状とは異なる任意の形状を有していてもよい。
但し、一の凸状構造体71の側面711と他の凸状構造体71の側面712とは、面を含む境界部714を介して接続されていてもよい。例えば、境界部714は、平面を含んでいてもよい。この場合、溝構造72のZ軸を含む断面の形状は、台形の形状となっていてもよい。或いは、後に詳述するように、境界部714は、曲面を含んでいてもよい。隣り合う二つの凸状構造体71がそれぞれ備える側面711及び712が、面を含む境界部714を介して接続される場合には、このような面を含む境界部714によって、面を含む角部813によって接続される一対の側面811及び812を備える凸状構造体81が形成されてもよい。
凸状構造体71が上述した溝構造82を形成するための構造であるがゆえに、複数の凸状構造体71の少なくとも一つの高さH_mbは、複数の溝構造82の少なくとも一つの深さ(つまり、複数の凸状構造体81の少なくとも一つの高さH_rb)と同一であってもよい。また、凸状構造体71のピッチP_mbは、溝構造82のピッチ(つまり、凸状構造体71のピッチP_rb)と同一であってもよい。このため、成形構造MBにおいてもリブレット構造RBと同様に、複数の凸状構造体71の少なくとも一つの高さH_mbは、凸状構造体71のピッチP_mbに応じて定まる高さに設定されていてもよい。例えば、複数の凸状構造体71の少なくとも一つの高さH_mbは、凸状構造体71のピッチP_mb以下であってもよい。例えば、複数の凸状構造体71の少なくとも一つの高さH_mbは、凸状構造体71のピッチP_nbの半分以下であってもよい。一例として、凸状構造体71のピッチP_mbは、5マイクロメートルより大きく且つ200マイクロメートルよりも小さくてもよい。つまり、凸状構造体71のピッチP_mbは、「5マイクロメートル<P_mb<200マイクロメートル」という第2のピッチ条件を満たしていてもよい。この場合、複数の凸状構造体71の少なくとも一つの高さH_mbは、2.5マイクロメートルより大きく且つ100マイクロメートルよりも小さくてもよい。複数の凸状構造体71の少なくとも一つの高さH_mbは、「2.5マイクロメートル<H_mb<100マイクロメートル」という第2の高さ条件を満たしていてもよい。つまり、成形構造MBは、第2のピッチ条件及び第2の高さ条件の少なくとも一方を満たしていてもよい。
ここで、凸状構造体71のピッチP_mbが、「10マイクロメートル<P_mb<200マイクロメートル」という第2のピッチ条件を満たしている場合、成形構造MBによって形成される溝構造82のピッチが、10マイクロメートルから200マイクロメートルまでの範囲となる。ここで、リブレット構造RBにおいては凸状構造体81のピッチP_rbと溝構造82のピッチとが実質的に等しい。このため、凸状構造体71が第2のピッチ条件を満足する場合には、リブレット構造RBの凸状構造体81のピッチP_rbが、10マイクロメートルから200マイクロメートルまでの範囲となる。つまり、凸状構造体81のピッチP_rbは、「5マイクロメートル<P_rb<200マイクロメートル」という上述した第1のピッチ条件を満たすことになる。その結果、上述したように、リブレット構造RBは、タービンブレードBLの表面の流体に対する抵抗をより適切に低減することができる。
また、複数の凸状構造体71の少なくとも一つの高さH_mbが、「5マイクロメートル<H_mb<100マイクロメートル」という第2の高さ条件を満たしている場合、成形構造MBによって形成される溝構造82の深さが、5マイクロメートルから100マイクロメートルまでの範囲となる。ここで、リブレット構造RBにおいては溝構造82の深さと凸状構造体81の高さH_rbとが実質的に等しいため、凸状構造体71が第2の高さ条件を満足する場合には、リブレット構造RBの凸状構造体81の高さH_rbが、5マイクロメートルから100マイクロメートルまでの範囲となる。つまり、凸状構造体81の高さH_rbが、「5マイクロメートル<H_rb<100マイクロメートル」という上述した第1の高さ条件を満たすことになる。その結果、上述したように、リブレット構造RBは、タービンブレードBLの表面の流体に対する抵抗をより適切に低減することができる。
尚、本実施形態における凸状構造体71の高さH_mbは、凸状構造体71が突き出る方向(図9(a)から図9(b)に示す例では、Z軸方向)における凸状構造体71のサイズを意味していてもよい。凸状構造体71の高さH_mbは、凸状構造体71が突き出る方向における、凸状構造体71の下端部から凸状構造体71の上端部までの距離を意味していてもよい。凸状構造体71の高さH_mbは、凸状構造体71が突き出る方向における、凸状構造体71の下端部につながる境界部714から凸状構造体71の上端部を構成する角部713までの距離を意味していてもよい。尚、凸状構造体71の高さは、実質的には、溝構造72の深さと等価であるとみなしてもよい。また、本実施形態における凸状構造体71のピッチP_mbは、凸状構造体71が延びる方向に交差する方向において隣り合う二つの凸状構造体71の対応する同じ部位の間の距離を意味していてもよい。図9(a)から図9(b)に示す例では、凸状構造体71のピッチp_mbは、Y軸方向において隣り合う二つの凸状構造体71の頂点の間の距離を意味していてもよい。尚、凸状構造体71が延びる方向に交差する方向において凸状構造体71と溝構造72とが交互に形成されているがゆえに、凸状構造体71のピッチP_mbは、溝構造72のピッチと等価であるとみなしてもよい。溝構造72のピッチは、溝構造72が延びる方向に交差する方向において隣り合う二つの溝構造72の対応する同じ部位の間の距離を意味していてもよい。図9(a)から図9(b)に示す例では、溝構造72のピッチは、Y軸方向において隣り合う二つの溝構造72の対応する同じ部位の間の距離を意味していてもよい。
成形面MLsに形成される成形構造MBは、加工システムSYSによって形成されてもよい。つまり、加工システムSYSは、成形面MLsに加工光ELを照射することで、成形面MLsに成形構造MBを形成してもよい。加工システムSYSは、成形面MLsに除去加工を行うことで、成形面MLsに成形構造MBを形成してもよい。或いは、成形面MLsに形成される成形構造MBは、加工システムSYSとは異なる装置によって形成されてもよい。尚、成形構造MBが形成される前の型ML11及びML12は、光加工とは異なる手法によって製造されてもよい。一例として、成形構造MBが形成される前の型ML11及びML12は、切削加工、鋳造及び放電加工等の少なくとも一つを用いた手法によって製造してもよい。
成形構造MBが成形面MLsに形成される場合には、溶融した材料を成形空間SPに供給するための材料供給口(いわゆる、ゲート口)GP(図8参照)は、成形構造MBに応じて定まる位置に形成されていてもよい。尚、材料供給口GPは、典型的には、材料供給路MSが成形面MLsに形成する開口である。具体的には、材料供給口GPは、成形構造MBを構成する凸状構造体71が延びる方向に応じて定まる位置に形成されていてもよい。材料供給口GPは、成形構造MBを構成する溝構造72が延びる方向に応じて定まる位置に形成されていてもよい。一例として、材料供給口GPは、材料供給口GPが材料供給口GPから凸状構造体71及び溝構造72の少なくとも一つが延びる方向に沿って溶融した材料を供給することが可能な位置に形成されていてもよい。材料供給口GPは、材料供給口GPから材料が供給される方向と凸状構造体71及び溝構造72の少なくとも一つが延びる方向とを揃えることが可能となる位置に形成されていてもよい。また、材料供給口GPは、材料供給口GPからの材料が成形面MLs上を流動する方向と凸状構造体71及び溝構造72の少なくとも一つが延びる方向とを揃えることが可能となる位置に形成されていてもよい。その結果、材料供給口GPから供給された材料が溝構造72に入り込みやすくなるため、リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLが適切に製造可能となる。
成形面MLsには、図9(a)及び図9(b)に示すように、材料供給口GPに加えて、成形空間SPに残留した気体を型MLの外部に排除するための気体排出路AEにつながる気体排出口APが形成されていてもよい。つまり、成形面MLsには、エアーベント用の気体排出口APが形成されていてもよい。図9(a)及び図9(b)に示す例では、気体排出口APは、溝構造72の底部を構成する境界部714に形成されている。但し、気体排出口APは、その他の位置に形成されていてもよい。尚、エアーベント用の気体排出口APの溝構造72の長手方向に沿ったサイズは、例えば2マイクロメートルから20マイクロメートルであってもよい。
上述したように、成形空間SPに供給された材料が固化した後に、型ML11及びML12が分離される。つまり、固化した材料をタービンブレードBLとして取り出すために、型ML11及びML12が固化した材料(つまり、タービンブレードBL)から取り外される。この場合、タービンブレードBLから型ML11及びML12のそれぞれを取り外す方向(つまり、タービンブレードBLから型ML11及びML12のそれぞれを抜く方向)は、成形構造MBに基づいた方向であってもよい。例えば、タービンブレードBLから型ML11及びML12のそれぞれを取り外す方向は、成形構造MBを構成する複数の凸状構造体71が延びる方向に沿った方向であってもよい。例えば、タービンブレードBLから型ML11及びML12のそれぞれを取り外す方向は、成形構造MBを構成する複数の凸状構造体71が延びる方向を平均した方向に沿った方向であってもよい。その結果、タービンブレードBLから型ML11及びML12のそれぞれを取り外しやすくなる。具体的には、成形構造MBを構成する溝構造72に入り込んだ材料(つまり、タービンブレードBLを構成する材料)が、溝構造72に残留する可能性が低くなるように、タービンブレードBLから型ML11及びML12のそれぞれを取り外すことができる。材料の一部が溝構造72に残留することは、固化した材料から構成されるタービンブレードBLの一部の欠けにつながる。このため、タービンブレードBLの一部が欠けてしまう可能性が低くなる。従って、形状精度が高いタービンブレードBLの製造が可能となる。尚、成形構造MBに基づいた方向に沿ってタービンブレードBLから型ML11及びML12のそれぞれを取り外すことができない場合には、成形構造MBに基づいた方向とは異なる方向に沿ってタービンブレードBL、型ML11及びML12の少なくとも一つを移動させた後に、成形構造MBに基づいた方向に沿ってタービンブレードBLから型ML11及びML12のそれぞれが取り外されてもよい。但し、例えば、タービンブレードBLから型ML11及びML12のそれぞれを取り外す方向は、成形構造MBを構成する複数の凸状構造体71が突き出る方向(つまり、高さ方向)に沿った方向であってもよい。
(3-2)リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLを製造するために用いられる型MLの第2具体例
続いて、リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLを製造するために用いられる型MLの第2具体例について説明する。尚、以下の説明では、型MLの第2具体例を、“型ML2”と称する。型ML2は、角部713及び境界部714の少なくとも一方が曲面を含むという点で、角部713及び境界部714のそれぞれが曲面を含んでいなくてもよい上述した型ML1とは異なる。つまり、型ML2は、角部713及び境界部714の少なくとも一方に対して面取り処理(特に、R面取り処理であり、ラウンド加工処理)が施されているという点で、角部713及び境界部714のそれぞれに対して面取り処理が施されていなくてもよい上述した型ML1とは異なる。型ML2のその他の特徴は、型ML1のその他の特徴と同一であってもよい。以下、図11(a)及び図11(b)を参照しながら、角部713及び境界部714の少なくとも一方が曲面を含む成形構造MBについて説明する。図11(a)は、角部713及び境界部714の少なくとも一方が曲面を含む成形構造MBを示す斜視図であり、図11(b)は、角部713及び境界部714の少なくとも一方が曲面を含む成形構造MBを示す断面図である。
図11(a)及び図11(b)に示すように、角部713は、曲面を含んでいてもよい。図11(a)及び図11(b)は、角部713は、平面7131と、平面7131及び側面711を接続する曲面7132と、平面7131及び側面712を接続する曲面7133とを含む例を示している。つまり、図11(a)及び図11(b)は、角部713の一部が曲面となる例を示している。しかしながら、角部713の全体が曲面となっていてもよい。例えば、角部713は、後述する境界部714と同様に、凸状構造体71が備える一対の側面711及び712を接続する曲面を含んでいてもよい。
角部713は、上述したように、互いに反対側を向いた一対の側面711及び712を接続する。典型的には、この角部713が曲面を含む。従って、角部713と、側面711及び712とは、曲面を含むか否かという基準で区別されてもよい。但し、角部713が、側面711又は712に接続される曲面(例えば、曲面7132及び7133の少なくとも一方)を含む場合には、角部713に代えて側面711又は712が曲面を含んでいるとみなしてもよい。
図11(a)及び図11(b)に示すように、境界部714は、曲面を含んでいてもよい。図11(a)及び図11(b)は、境界部714は、隣り合う二つの凸状構造体71がそれぞれ備える側面711及び712を接続する曲面7141を含む例を示している。つまり、図11(a)及び図11(b)は、境界部714の全体が曲面となる例を示している。しかしながら、境界部714の一部が曲面となっていてもよい。例えば、境界部714は、上述した角部713と同様に、平面と、当該平面及び隣り合う二つの凸状構造体71のうちの一方の凸状構造体71の側面711を接続する第1の曲面と、当該平面及び隣り合う二つの凸状構造体71のうちの他方の凸状構造体71の側面712を接続する第2の曲面とを含んでいてもよい。
境界部714は、上述したように、隣り合う二つの凸状構造体71がそれぞれ備える側面711及び712を接続する。典型的には、この境界部714が曲面を含む。従って、境界部714と、側面711及び712とは、曲面を含むか否かという基準で区別されてもよい。但し、境界部714が、側面711又は712に接続される曲面(例えば、曲面7141)を含む場合には、境界部714に代えて側面711又は712が曲面を含んでいるとみなしてもよい。
尚、図11(a)では、側面711及び側面712のそれぞれにつながる角部713の曲面を、便宜上、点線にて示している。点線で示している部分は、曲面となっている部分(つまり、丸みを帯びている部分)である。
このように角部713及び境界部714の少なくとも一方が曲面を含む成形構造MBが形成された型ML2を用いて製造されるタービンブレードBL(特に、リブレット構造RB)が、図12(a)及び図12(b)に示されている。図12(a)は、図11(a)及び図11(b)に示す成形構造MBを用いて形成されるリブレット構造を示す斜視図であり、図12(b)は、図11(a)及び図11(b)に示す成形構造MBを用いて形成されるリブレット構造を示す断面図である。
図12(a)及び図12(b)に示すように、リブレット構造RBの角部813は、角部813に対応する成形構造MBの境界部714と同様に、曲面を含んでいてもよい。図12(a)及び図12(b)は、角部813は、凸状構造体81が備える一対の側面811及び812を接続する曲面8141を含む例を示している。つまり、図12(a)及び図12(b)は、角部813の全体が曲面となる例を示している。しかしながら、境界部813の一部が曲面となっていてもよい。例えば、上述したように境界部714が平面と二つの曲面とを含んでいる場合には、角部813は、後述する境界部814と同様に、平面と、当該平面及び凸状構造体81が備える一対の側面811及び812のうちの一方を接続する第1の曲面と、当該平面及び凸状構造体81が備える一対の側面811及び812のうちの他方を接続する第2の曲面とを含んでいてもよい。
角部813は、上述したように、互いに反対側を向いた一対の側面811及び812を接続する。典型的には、この角部813が曲面を含む。従って、角部813と、側面811及び812とは、曲面を含むか否かという基準で区別されてもよい。但し、角部813が、側面811又は812に接続される曲面(例えば、曲面8131)を含む場合には、角部813に代えて側面811又は812が曲面を含んでいるとみなしてもよい。
図12(a)及び図12(b)に示すように、リブレット構造RBの境界部814は、境界部814に対応する成形構造MBの角部713と同様に、曲面を含んでいてもよい。図12(a)及び図12(b)は、境界部814は、平面8141と、平面8141及び側面811を接続する曲面8142と、平面8141及び側面812を接続する曲面8143とを含む例を示している。つまり、図12(a)及び図12(b)は、境界部814の一部が曲面となる例を示している。しかしながら、境界部814の全体が曲面となっていてもよい。例えば、上述したように角部713が一対の側面711及び712を接続する曲面を含んでいる場合には、境界部814は、上述した角部813と同様に、隣り合う二つの凸状構造体81がそれぞれ備える側面811及び8712を接続する曲面を含んでいてもよい。
境界部814は、上述したように、隣り合う二つの凸状構造体81がそれぞれ備える側面811及び812を接続する。典型的には、この境界部814が曲面を含む。従って、境界部814と、側面811及び812とは、曲面を含むか否かという基準で区別されてもよい。但し、境界部814が、側面811又は812に接続される曲面(例えば、曲面8142及び8143の少なくとも一方)を含む場合には、境界部814に代えて側面811又は812が曲面を含んでいるとみなしてもよい。
尚、図12(a)では、側面811及び側面812のそれぞれにつながる角部813の曲面と、側面811及び側面812のそれぞれにつながる境界部814の曲面とを、便宜上、点線にて示している。点線で示している部分は、曲面となっている部分(つまり、丸みを帯びている部分)である。
このように角部713及び境界部714の少なくとも一方が曲面を含む場合には、角部713及び境界部714のそれぞれが曲面を含んでいない場合と比較して、形状精度が相対的に高いタービンブレードBLの製造が可能となる。つまり、角部713及び境界部714の少なくとも一方に対して面取り処理が施されている場合には、角部713及び境界部714のそれぞれに対して面取り処理が施されていない場合と比較して、形状精度が相対的に高いタービンブレードBLの製造が可能となる。
一例として、角部713及び境界部714の少なくとも一方が曲面を含む場合には、角部713及び境界部714のそれぞれが曲面を含んでいない場合と比較して、溝構造72の先端にまで(つまり、境界部714にまで)溶融した材料が入り込む可能性が高くなる。その結果、溝構造72によって形成されるリブレット構造RBの凸状構造体71の先端(つまり、角部713)の形状不良が発生する可能性が低くなる。つまり、タービンブレードBLの一部が欠けてしまう可能性が低くなる。従って、形状精度が相対的に高いタービンブレードBLの製造が可能となる。
他の一例として、角部713及び境界部714の少なくとも一方が曲面を含む場合には、角部713及び境界部714のそれぞれが曲面を含んでいない場合と比較して、固化した材料をタービンブレードBLとして取り出す際に、固化した材料(つまり、タービンブレードBL)から型ML2を取り外しやすくなる。その結果、固化した材料の一部が型ML2に残留してしまう可能性が低くなる。このため、タービンブレードBLの一部が欠けてしまう可能性が低くなる。従って、形状精度が相対的に高いタービンブレードBLの製造が可能となる。
尚、型MLとして、ジルコニア(ジルコニアセラミクス)から形成される型が用いられてもよいことは、上述したとおりである。ここで、ジルコニア(ジルコニアセラミクス)から形成される型が型MLとして用いられる場合には、ジルコニアとは異なる材料から形成される型が型MLとして用いられる場合と比較して、固化した材料をタービンブレードBLとして取り出す際に、固化した材料(つまり、タービンブレードBL)から型ML2を取り外しやすくなる。しかしながら、ジルコニアは、相対的に高価な材料である。このため、ジルコニアと比較して安価な材料(例えば、プリハードン鋼、アズロールド鋼及びステンレス鋼のうちの少なくとも一つ)から形成される型を型MLとして用いることで、型MLのコストが低減可能となる。この場合において、ジルコニアとは異なる材料から形成される型MLに、角部713及び境界部714の少なくとも一方が曲面を含む成形構造MBが形成されてもよい。その結果、ジルコニアとは異なる材料から形成される型が型MLとして用いられる場合であっても、ジルコニアから形成される型が型MLとして用いられる場合と同様に、固化した材料をタービンブレードBLとして取り出す際に、固化した材料(つまり、タービンブレードBL)から型ML2を取り外しやすくなる。このように、固化した材料(つまり、タービンブレードBL)から型ML2を取り外しやすくなるという効果は、ジルコニアとは異なる材料から形成される型が型MLとして用いられる場合に特に有利である。もちろん、ジルコニアとから形成される型MLに、角部713及び境界部714の少なくとも一方が曲面を含む成形構造MBが形成されてもよいことは言うまでもない。
角部713及び境界部714の少なくとも一方が含む曲面の曲率半径Rは、適切な値に設定されていてもよい。例えば、上述したように凸状構造体81の高さH_rbが、「2.5マイクロメートル<H_rb<100マイクロメートル」という第1の高さ条件を満たしている場合には、曲率半径Rが4マイクロメートルを上回ると、リブレット構造RBによるタービンブレードBLの表面の流体に対する抵抗を低減する効果が薄れてくる可能性がある。このため、曲率半径Rは、4マイクロメートルよりも小さい値に設定されていてもよい。また、曲率半径Rが1マイクロメートルを下回ると、曲面を有する角部713及び境界部714を形成することが、型MLの製造精度(つまり、成形構造MBの形成精度)の観点から難しくなってくる可能性がある。つまり、角部713及び境界部714の少なくとも一方が含む曲面の形状精度が悪化する可能性がある。このため、曲率半径Rは、1マイクロメートルよりも大きい値に設定されていてもよい。つまり、曲率半径Rは、「1マイクロメートル<R<4マイクロメートル」という第1の曲率条件を満たしていてもよい。その結果、流体に対する抵抗を低減する効果を適切に発揮可能なリブレット構造RBを形成するための成形構造MBが、精度よく形成可能となる。従って、流体に対する抵抗を低減する効果を適切に発揮可能なリブレット構造RBが精度よく形成されたタービンブレードBLの製造が可能となる。より好ましくは、マージンを考慮して、曲率半径Rは、2マイクロメートルよりも大きく、且つ、3マイクロメートルよりも大きい値に設定されていてもよい。つまり、曲率半径Rは、「2マイクロメートル<R<3マイクロメートル」という第2の曲率条件を満たしていてもよい。その結果、流体に対する抵抗を低減する効果をより適切に発揮可能なリブレット構造RBを形成するための成形構造MBが、より精度よく形成可能となる。従って、流体に対する抵抗を低減する効果をより適切に発揮可能なリブレット構造RBがより精度よく形成されたタービンブレードBLの製造が可能となる。
尚、ある角部713が含む曲面の曲率半径Rは、曲面上での位置に関わらず一定であってもよい。或いは、ある角部713が含む曲面の曲率半径Rは、曲面上での位置に応じて変わってもよい。例えば、ある角部713が含む曲面の第1部分の曲率半径Rは、同じ角部713が含む同じ曲面の第2部分の曲率半径Rと異なっていてもよい。同様に、ある境界部714が含む曲面の曲率半径Rは、曲面上での位置に関わらず一定であってもよい。或いは、ある境界部714が含む曲面の曲率半径Rは、曲面上での位置に応じて変わってもよい。例えば、ある境界部714が含む曲面の第3部分の曲率半径Rは、同じ境界部714が含む同じ曲面の第4部分の曲率半径Rと異なっていてもよい。
成形面MLsの第1部分に形成される角部713及び境界部714の少なくとも一方が含む曲面の曲率半径Rは、成形面MLsの第1部分とは異なる第2部分に形成される角部713及び境界部714の少なくとも一方が含む曲面の曲率半径Rと異なっていてもよい。つまり、角部713及び境界部714の少なくとも一方が含む曲面の曲率半径Rは、角部713及び境界部714の少なくとも一方が形成される位置に応じて変わってもよい。リブレット構造RBを構成する角部813及び境界部814の少なくとも一方が含む曲面の曲率半径Rもまた、角部813及び境界部814の少なくとも一方が形成される位置に応じて変わってもよい。この場合、曲率半径Rが位置に関わらずに固定されている場合と比較して、流体に対する抵抗を低減する効果を適切に発揮可能なリブレット構造RBが精度よく形成されたタービンブレードBLの製造が可能となる。
一例として、角部713及び境界部714の少なくとも一方が含む曲面の曲率半径Rは、角部713及び境界部714の少なくとも一方が形成される位置における凸状構造体71の形成密度に応じて変わってもよい。つまり、成形面MLs上のある位置における曲率半径Rは、当該位置における凸状構造体71の形成密度に応じた値に設定されていてもよい。尚、凸状構造体71の形成密度は、複数の凸状構造体71が並ぶ方向(つまり、ピッチ方向)に沿って延びる単位長の軸に交差する凸状構造体71の数であってもよい。凸状構造体71の形成密度は、複数の凸状構造体71が並ぶ方向に沿った単位長の領域に存在する凸状構造体71の数であってもよい。凸状構造体71の形成密度は、単位面積の領域内において並ぶ凸状構造体71の数であってもよい。
例えば、凸状構造体71の形成密度が相対的に高い位置では、凸状構造体71によって実質的に形成される溝構造72の形成密度もまた高くなる。その結果、溝構造72の形成密度が相対的に高い位置では、溝構造72の形成密度が相対的に低い位置と比較して、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みにくくなる可能性が高くなる。そこで、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みやすくなるように、凸状構造体71の形成密度が相対的に高い位置では、曲率半径Rが相対的に大きくなっていてもよい。一方で、凸状構造体71の形成密度が相対的に低い位置では、凸状構造体71によって実質的に形成される溝構造72の形成密度もまた低くなる。その結果、溝構造72の形成密度が相対的に低い位置では、溝構造72の形成密度が相対的に高い位置と比較して、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みにくくなる可能性は低い。このため、凸状構造体71の形成密度が相対的に低い位置では、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みやすくなるように曲率半径Rを相対的に大きくする必要性は相対的に低い。そこで、凸状構造体71の形成密度が相対的に高い位置では、曲率半径Rが相対的に小さくなっていてもよい。まとめると、成形面MLsの第1部分における凸状構造体71の形成密度が、成形面MLsの第2部分における凸状構造体71の形成密度よりも高い場合には、成形面MLsの第1部分における曲率半径Rが、成形面MLsの第2部分における曲率半径Rよりも大きくなっていてもよい。その結果、流体に対する抵抗を低減する効果を適切に発揮可能なリブレット構造RBが精度よく形成されたタービンブレードBLの製造が可能となる。
他の一例として、角部713及び境界部714の少なくとも一方が含む曲面の曲率半径Rは、角部713及び境界部714の少なくとも一方が形成される位置における型ML2の温度又は当該位置に接触する溶融した材料の温度(以降、“成形温度”と称する)に応じて変わってもよい。つまり、成形面MLs上のある位置における曲率半径Rは、当該位置における成形温度に応じた値に設定されていてもよい。例えば、成形温度が相対的に低い位置では、溶融した材料の流動性が相対的に低くなる。その結果、成形温度が相対的に低い位置では、成形温度が相対的に高い位置と比較して、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みにくくなる可能性が高くなる。そこで、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みやすくなるように、成形温度が相対的に低い位置では、曲率半径Rが相対的に大きくなっていてもよい。一方で、成形温度が相対的に高い位置では、溶融した材料の流動性が相対的に高くなる。その結果、成形温度が相対的に高い位置では、成形温度が相対的に低い位置と比較して、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みにくくなる可能性は低い。このため、成形温度が相対的に高い位置では、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みやすくなるように曲率半径Rを相対的に大きくする必要性は相対的に低い。このため、成形温度が相対的に高い位置では、曲率半径Rが相対的に小さくなっていてもよい。まとめると、成形面MLsの第1部分における成形温度が、成形面MLsの第2部分における成形温度よりも低い場合には、成形面MLsの第1部分における曲率半径Rが、成形面MLsの第2部分における曲率半径Rよりも大きくなっていてもよい。その結果、流体に対する抵抗を低減する効果を適切に発揮可能なリブレット構造RBが精度よく形成されたタービンブレードBLの製造が可能となる。
他の一例として、角部713及び境界部714の少なくとも一方が含む曲面の曲率半径Rは、角部713及び境界部714の少なくとも一方が形成される位置における溝構造72の深さ(つまり、凸状構造体71の高さH_mb)に応じて変わってもよい。つまり、成形面MLs上のある位置における曲率半径Rは、当該位置における溝構造72の深さに応じた値に設定されていてもよい。例えば、相対的に深い溝構造72が形成されている位置では、相対的に浅い溝構造72が形成されている位置と比較して、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みにくくなる可能性が高くなる。そこで、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みやすくなるように、相対的に深い溝構造72が形成されている位置では、曲率半径Rが相対的に大きくなっていてもよい。一方で、相対的に浅い溝構造72が形成されている位置では、相対的に深い溝構造72が形成されている位置と比較して、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みにくくなる可能性は低い。このため、相対的に浅い溝構造72が形成されている位置では、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みやすくなるように曲率半径Rを相対的に大きくする必要性は相対的に低い。このため、相対的に浅い溝構造72が形成されている位置では、曲率半径Rが相対的に小さくなっていてもよい。まとめると、成形面MLsの第1部分に形成されている溝構造72の深さが、成形面MLsの第2部分に形成されている溝構造72の深さよりも深い場合には、成形面MLsの第1部分における曲率半径Rが、成形面MLsの第2部分における曲率半径Rよりも大きくなっていてもよい。その結果、流体に対する抵抗を低減する効果を適切に発揮可能なリブレット構造RBが精度よく形成されたタービンブレードBLの製造が可能となる。
或いは、角部713及び境界部714の少なくとも一方が含む曲面の曲率半径Rは、タービンブレードBLを製造するために成形空間SPに供給される材料の粒径(例えば、平均粒径)に応じた値に設定されていてもよい。例えば、材料の粒径が相対的に大きい場合には、材料の粒径が相対的に小さい場合と比較して、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みにくくなる可能性が高くなる。そこで、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みやすくなるように、粒径が相対的に大きい材料を用いてタービンブレードBLが製造される場合には、曲率半径Rが相対的に大きくなっていてもよい。つまり、粒径が相対的に大きい材料を用いてタービンブレードBLが製造される場合には、曲率半径Rが相対的に大きい型ML2を用いて、タービンブレードBLが製造されてもよい。一方で、材料の粒径が相対的に小さい場合には、材料の粒径が相対的に大きい場合と比較して、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みにくくなる可能性は低い。このため、凸状構造体71の形成密度が相対的に低い位置では、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みやすくなるように曲率半径Rを相対的に大きくする必要性は相対的に低い。そこで、粒径が相対的に小さい材料を用いてタービンブレードBLが製造される場合には、曲率半径Rが相対的に小さくなっていてもよい。つまり、粒径が相対的に小さい材料を用いてタービンブレードBLが製造される場合には、曲率半径Rが相対的に小さい型ML2を用いて、タービンブレードBLが製造されてもよい。
或いは、角部713及び境界部714の少なくとも一方が含む曲面の曲率半径Rは、角部713及び境界部714の少なくとも一方が形成される位置における側面711及び712の角度(例えば、Z軸に沿った軸に対する角度)に応じて変わってもよい。
角部713及び境界部714の少なくとも一方が含む曲面の曲率半径Rは、曲率半径Rが異なる複数の型MLを用いて形成されたリブレット構造RBの計測結果に基づいて設定されてもよい。例えば、金型MLを製造するオペレータ(例えば、加工システムSYSのオペレータ)が、リブレット構造RBの計測結果に基づいて曲率半径Rを手動で設定してもよい。或いは、金型MLを製造する装置(例えば、加工システムSYS)が、リブレット構造RBの計測結果に基づいて曲率半径Rを自動で設定してもよい。
上述したように、角部713及び境界部714の少なくとも一方が含む曲面の曲率半径Rを変える目的の一つは、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みやすくなる状況を作るためである。ここで、溶融した材料の流動性が高くなれば、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みやすくなる。溶融した材料の流動性は、溶融した材料の温度が高くなるほど高くなる。溶融した材料の温度は、成形温度が高くなるほど高くなる。このため、曲率半径Rを変えることに加えて又は代えて、タービンブレードBLを成形する場合(特に、成形空間SPに溶融した材料を供給する場合)の成形温度が調整されてもよい。つまり、成形面MLsの各位置において複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みやすくなるように、成形面MLsの各位置における成形温度が調整されてもよい。言い換えると、成形面MLsの各位置における成形温度が互いに異なっていてもよい。この場合であっても、曲率半径Rを変える場合と同様に、流体に対する抵抗を低減する効果を適切に発揮可能なリブレット構造RBが精度よく形成されたタービンブレードBLの製造が可能となる。
一例として、成形面MLsのある位置における成形温度は、当該位置における凸状構造体71の形成密度に応じて調整されてもよい。例えば、上述したように、凸状構造体71の形成密度が相対的に高い位置では、溝構造72の形成密度が相対的に低い位置と比較して、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みにくくなる可能性が高くなる。そこで、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みやすくなるように、凸状構造体71の形成密度が相対的に高い位置では、成形温度が相対的に高くなってもよい。一方で、凸状構造体71の形成密度が相対的に低い位置では、成形温度が相対的に低くなってもよい。その結果、流体に対する抵抗を低減する効果を適切に発揮可能なリブレット構造RBが精度よく形成されたタービンブレードBLの製造が可能となる。
他の一例として、成形面MLsのある位置における成形温度は、当該位置における溝構造72の深さ(つまり、凸状構造体71の高さH_mb)に応じて調整されてもよい。例えば、上述したように、相対的に深い溝構造72が形成されている位置では、相対的に浅い溝構造72が形成されている位置と比較して、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みにくくなる可能性が高くなる。そこで、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みやすくなるように、相対的に深い溝構造72が形成されている位置では、成形温度が相対的に高くなってもよい。一方で、相対的に浅い溝構造72が形成されている位置では、成形温度が相対的に低くなってもよい。その結果、流体に対する抵抗を低減する効果を適切に発揮可能なリブレット構造RBが精度よく形成されたタービンブレードBLの製造が可能となる。
他の一例として、成形面MLsのある位置における成形温度は、当該位置において角部713及び境界部714の少なくとも一方が含む曲面の曲率半径Rに応じて調整されてもよい。例えば、上述したように、曲率半径Rが相対的に小さい位置では、曲率半径Rが相対的に大きい位置と比較して、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みにくくなる可能性が高くなる。そこで、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みやすくなるように、曲率半径Rが相対的に小さい位置では、成形温度が相対的に高くなってもよい。一方で、曲率半径Rが相対的に大きい位置では、成形温度が相対的に低くなってもよい。その結果、流体に対する抵抗を低減する効果を適切に発揮可能なリブレット構造RBが精度よく形成されたタービンブレードBLの製造が可能となる。
他の一例として、成形面MLsのある位置における成形温度は、当該位置における成形構造MB(例えば、溝構造72)の有無に応じて調整されてもよい。言い換えると、成形面MLsの成形構造MBが形成される位置と形成されていない位置における成形温度は互いに異なっていてもよい。例例えば、溝構造72が形成されている位置では、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みやすくなるように、成形温度が相対的に高くなってもよい。一方で、溝構造72が形成されていない位置では、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みやすくなるように成形温度を調整する必要性は低い。このため、溝構造72が形成されていない位置では、成形温度が相対的に低くなってもよい。その結果、流体に対する抵抗を低減する効果を適切に発揮可能なリブレット構造RBが精度よく形成されたタービンブレードBLの製造が可能となる。
他の一例として、成形温度は、タービンブレードBLを製造するために成形空間SPに供給される材料の粒径(例えば、平均粒径)に応じて調整されてもよい。例えば、上述したように、材料の粒径が相対的に大きい場合には、材料の粒径が相対的に小さい場合と比較して、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みにくくなる可能性が高くなる。そこで、複数の溝構造72に溶融した材料が入り込みやすくなるように、粒径が相対的に大きい材料を用いてタービンブレードBLが製造される場合には、成形温度が相対的に高くなっていてもよい。一方で、粒径が相対的に小さい材料を用いてタービンブレードBLが製造される場合には、成形温度が相対的に低くなっていてもよい。
尚、型ML2を用いてタービンブレードBLを製造する場合に限らず、任意の方法を用いてタービンブレードBLを製造する場合においても、角部813及び境界部814の少なくとも一方が曲面を含むリブレット構造RBが形成されてもよい。例えば、加工システムSYSは、角部813及び境界部814の少なくとも一方が曲面を含むリブレット構造RBをリブレット構造面BLsに形成してもよい。
(3-3)リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLを製造するために用いられる型MLの第3具体例
続いて、リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLを製造するために用いられる型MLの第3具体例について図13から図16を用いて説明する。尚、以下の説明では、型MLの第3具体例を、“型ML3”と称する。型ML3は、上述した型ML1及びML2の少なくとも一方と比較して、成形面MLsが、成形構造MBが形成されている形成領域W11と、成形構造MBが形成されていない非形成領域W12と、形成領域W11と非形成領域W12との間に位置し且つ終端構造TBが形成されている終端領域W13とを含むという点で異なる。終端構造TBは、成形構造MBの一部を構成しているとみなしてもよい。型ML3のその他の特徴は、型ML1及びML2の少なくとも一方のその他の特徴と同一であってもよい。
形成領域W11と非形成領域W12とは、成形構造MBを構成する複数の凸状構造体71のそれぞれが延びる方向に沿って並んでいてもよい。この場合、複数の凸状構造体71のそれぞれが延びる方向に沿って形成領域W11と非形成領域W12との間に位置する終端領域W13には、第1の終端構造TB(以降、“終端構造TB1”と称する)が形成されていてもよい。
形成領域W11と非形成領域W12とは、成形構造MBを構成する複数の凸状構造体71が並ぶ方向に沿って並んでいてもよい。この場合、複数の凸状構造体71が並ぶ方向に沿って形成領域W11と非形成領域W12との間に位置する終端領域W13には、第2の終端構造TB(以降、“終端構造TB2”と称する)が形成されていてもよい。
以下、第1の終端構造TB1と第2の終端構造TB2とについて順に説明する。尚、以下の説明では、複数の凸状構造体71のそれぞれが延びる方向に沿って並ぶ形成領域W11、終端領域W13及び非形成領域W12を、それぞれ、形成領域W111、終端領域W131及び非形成領域W121と称する。一方で、複数の凸状構造体71が並ぶ方向に沿って並ぶ形成領域W11、終端領域W13及び非形成領域W12を、それぞれ、形成領域W112、終端領域W132及び非形成領域W122と称する。
(3-3-1)第1の終端構造TB1
初めに、図13(a)及び図13(b)を参照しながら、第1の終端構造TB1について説明する。図13(a)は、第1の終端構造TB1を示す斜視図であり、図13(b)は、第1の終端構造TB1を示す断面図(図13(a)のA-A’断面図)である。
図13(a)及び図13(b)に示すように、第1の終端構造TB1は、複数の凸状構造体71のそれぞれが延びる方向(図13(a)及び図13(b)に示す例では、X軸方向)に沿って並ぶ形成領域W111と非形成領域W121との間に位置する終端領域W131に形成されている。第1の終端構造TB1は、成形構造MBと同様に、複数の凸状構造体71と、複数の溝構造72とを含む。尚、以下の説明では、終端領域W131に形成された第1の終端構造TB1を構成する凸状構造体71及び溝構造72を、それぞれ、凸状構造体73及び溝構造74と称することで、形成領域W111に形成された成形構造MBを構成する凸状構造体71及び溝構造72と区別する。
終端領域W131に形成されている複数の凸状構造体73は、形成領域W111に形成されている複数の凸状構造体71にそれぞれつながる。終端領域W131に形成されている複数の溝構造74は、形成領域W111に形成されている複数の溝構造72にそれぞれつながる。複数の凸状構造体73のそれぞれは、形成領域W111から非形成領域W121に向かって延びる。凸状構造体71が延びる方向に沿って形成領域W111及び非形成領域W121が並んでいるがゆえに、複数の凸状構造体73のそれぞれは、凸状構造体71が延びる方向に沿って延びていると言える。
終端領域W131に形成される複数の凸状構造体73のうちの少なくとも一つの高さは、凸状構造体73が延びる方向における位置に応じて変わる。具体的には、少なくとも一つの凸状構造体73の高さは、当該少なくとも一つの凸状構造体73が形成領域W111から非形成領域W121に近づくにつれて低くなる。尚、上述したように凸状構造体73(71)の高さが溝構造74(72)の深さと等価であるがゆえに、終端領域W131に形成される複数の溝構造74のうちの少なくとも一つの深さは、溝構造74が延びる方向における位置に応じて変わるとみなしてもよい。具体的には、少なくとも一つの溝構造74の深さは、当該少なくとも一つの溝構造74が形成領域W111から非形成領域W121に近づくにつれて浅くなるとみなしてもよい。
このような第1の終端構造TB1が形成された型ML3を用いて製造されるタービンブレードBL(特に、リブレット構造RB)が、図14(a)及び図14(b)に示されている。図14(a)は、図13(a)及び図13(b)に示す第1の終端構造TB1が形成された型ML3を用いて製造されるタービンブレードBLの一部を示す斜視図であり、図14(b)は、図13(a)及び図13(b)に示す第1の終端構造TB1が形成された型ML3を用いて製造されるタービンブレードBLの一部を示す断面図(図14(a)のB-B’断面図)である。
図14(a)及び図14(b)に示すように、リブレット構造面BLsは、形成領域W111に形成された成形構造MBによってリブレット構造RBが形成された形成領域W211を含む。更に、リブレット構造面BLsは、リブレット構造RBを構成する凸状構造体81が延びる方向に沿って形成領域W211と並び且つリブレット構造RBが形成されていない非形成領域W221を含む。更に、リブレット構造面BLsは、凸状構造体81が延びる方向に沿って形成領域W211と非形成領域W221との間に形成され、且つ、形成領域W131に形成された第1の終端構造TB1によって凸状構造体81及び溝構造82が形成された終端領域W231を含む。尚、以下の説明では、終端領域W231に形成された凸状構造体81及び溝構造82を、それぞれ、凸状構造体83及び溝構造84と称することで、形成領域W211に形成された凸状構造体81及び溝構造82と区別する。
終端領域W231に形成されている複数の凸状構造体83は、形成領域W211に形成されている複数の凸状構造体81にそれぞれつながる。終端領域W231に形成されている複数の溝構造84は、形成領域W211に形成されている複数の溝構造82にそれぞれつながる。複数の凸状構造体83のそれぞれは、形成領域W211から非形成領域W221に向かって延びる。凸状構造体81が延びる方向に沿って形成領域W211及び非形成領域W221が並んでいるがゆえに、複数の凸状構造体83のそれぞれは、凸状構造体81が延びる方向に沿って延びていると言える。
ここで、上述したように、終端領域W131に形成される複数の凸状構造体73のうちの少なくとも一つの高さが変わるがゆえに、終端領域W231に形成される複数の溝構造84のうちの少なくとも一つの深さが変わる。具体的には、少なくとも一つの溝構造84の深さは、溝構造84が延びる方向における位置に応じて変わる。より具体的には、少なくとも一つの溝構造体84の深さは、当該少なくとも一つの溝構造84が形成領域W211から非形成領域W221に近づくにつれて浅くなる。尚、上述したように溝構造84(82)の深さが凸状構造体83(81)の高さと等価であるがゆえに、終端領域W231に形成される複数の凸状構造体83のうちの少なくとも一つの高さは、凸状構造体83が延びる方向における位置に応じて変わるとみなしてもよい。具体的には、少なくとも一つの凸状構造体83の高さは、当該少なくとも一つの凸状構造体83が形成領域W211から非形成領域W221に近づくにつれて低くなるとみなしてもよい。
このように第1の終端構造TB1が形成された型ML3を用いてタービンブレードBLが製造される場合には、第1の終端構造TB1が形成されていない型MLを用いてタービンブレードBLが製造される場合と比較して、タービンブレードBLから型ML3を取り外しやすくなる。その結果、固化した材料の一部が型ML3に残留してしまう可能性が低くなる。このため、タービンブレードBLの一部が欠けてしまう可能性が低くなる。従って、形状精度が相対的に高いタービンブレードBLの製造が可能となる。また、第1の終端構造TB1が形成された型ML3を用いて製造されるタービンブレードBLでは、第1の終端構造TB1の位置に対応する位置でのタービンブレードBLの表面の流体に対する抵抗を低減できる。
(3-3-2)第2の終端構造TB2
続いて、図15(a)及び図15(b)を参照しながら、第2の終端構造TB2について説明する。図15(a)は、第2の終端構造TB2を示す斜視図であり、図15(b)は、第2の終端構造TB2を示す断面図である。
図15(a)及び図15(b)に示すように、第2の終端構造TB2は、複数の凸状構造体71が並ぶ方向(図15(a)及び図15(b)に示す例では、Y軸方向)に沿って並ぶ形成領域W112と非形成領域W122との間に位置する終端領域W132に形成されている。第2の終端構造TB2は、終端領域W132の表面とZ軸方向(つまり、凸状構造体71が突き出る方向)に沿った軸EX1とがなす傾斜角度θ12が、凸状構造体71の側面711と軸EX1とがなす傾斜角度θ11よりも大きくなるように、終端領域W132に形成される構造である。終端領域W132の表面は、終端領域W132に形成される第2の終端構造TB2の表面と等価であるとみなしてもよい。この場合、第2の終端構造TB2は、第2の終端構造TB2の表面とZ軸方向(つまり、凸状構造体71が突き出る方向)に沿った軸EX1とがなす傾斜角度θ12が、凸状構造体71の側面711及び712の少なくとも一方と軸EX1とがなす傾斜角度θ11よりも大きくなるように、終端領域W132に形成される構造であるとみなしてもよい。
第2の終端構造TB2は、傾斜角度θ12が傾斜角度θ11よりも大きくなることに加えて又は代えて、傾斜角度θ12が、凸状構造体71の側面712と軸EX1とがなす傾斜角度θ13よりも大きくなるように、終端領域W132に形成される構造であってもよい。また、第2の終端構造TB2は、傾斜角度θ12が傾斜角度θ11及びθ13の少なくとも一方よりも大きくなることに加えて又は代えて、終端領域W132の表面と終端領域W132に隣接する凸状構造体71の側面711及び712の少なくとも一方とがなす角度θ14が、隣り合う二つの凸状構造体71がそれぞれ備える側面711と側面712とがなす角度θ15よりも大きくなるように、終端領域W132に形成される構造であってもよい。
このような第2の終端構造TB2が形成された型ML3を用いて製造されるタービンブレードBL(特に、リブレット構造RB)が、図16(a)及び図16(b)に示されている。図16(a)は、図15(a)及び図15(b)に示す第2の終端構造TB2が形成された型ML3を用いて製造されるタービンブレードBLの一部を示す斜視図であり、図16(b)は、図15(a)及び図15(b)に示す第2の終端構造TB2が形成された型ML3を用いて製造されるタービンブレードBLの一部を示す断面図である。
図16(a)及び図16(b)に示すように、リブレット構造面BLsは、形成領域W112に形成された成形構造MBによってリブレット構造RBが形成された形成領域W212を含む。更に、リブレット構造面BLsは、リブレット構造RBを構成する凸状構造体81が並ぶ方向に沿って形成領域W212と並び且つリブレット構造RBが形成されていない非形成領域W222を含む。更に、リブレット構造面BLsは、凸状構造体81が並ぶ方向に沿って形成領域W212と非形成領域W222との間に形成され、且つ、形成領域W132に形成された第2の終端構造TB2によって表面に構造が形成された終端領域W232を含む。ここで、上述したように、終端領域W232の構造を形成するための第2の終端構造TB2は、終端領域W132の表面とZ軸方向に沿った軸EX1とがなす傾斜角度θ12が、凸状構造体71の側面711と軸EX1とがなす傾斜角度θ11よりも大きくなるように、終端領域W132に形成される構造である。その結果、このような第2の終端構造TB2によって構造が形成される終端領域W232の表面(つまり、終端領域W232に形成される構造の表面)とZ軸方向(つまり、凸状構造体81が突き出る方向)に沿った軸EX2とがなす傾斜角度θ22は、凸状構造体81の側面811と軸EX2とがなす傾斜角度θ21よりも大きくなる。
また、第2の終端構造TB2は、傾斜角度θ12が、凸状構造体71の側面712と軸EX1とがなす傾斜角度θ13よりも大きくなるように、終端領域W132に形成される構造であってもよいことは上述したとおりである。この場合、このような第2の終端構造TB2によって構造が形成される終端領域W232の表面(つまり、終端領域W232に形成される構造の表面)とZ軸方向(つまり、凸状構造体81が突き出る方向)に沿った軸EX2とがなす傾斜角度θ22は、凸状構造体81の側面812と軸EX2とがなす傾斜角度θ23よりも大きくなる。
また、第2の終端構造TB2は、終端領域W132の表面と終端領域W132に隣接する凸状構造体71の側面711及び712の少なくとも一方とがなす角度θ14が、隣り合う二つの凸状構造体71がそれぞれ備える側面711と側面712とがなす角度θ15よりも大きくなるように、終端領域W132に形成される構造であってもよいことは上述したとおりである。この場合、このような第2の終端構造TB2によって構造が形成される終端領域W232の表面(つまり、終端領域W232に形成される構造の表面)と終端領域W232に隣接する凸状構造体81の側面811及び812の少なくとも一方とがなす角度θ24は、隣り合う二つの凸状構造体81がそれぞれ備える側面811と側面812とがなす角度θ25よりも大きくなる。
このように第2の終端構造TB2が形成された型ML3を用いてタービンブレードBLが製造される場合には、終端領域W232の傾斜が相対的に緩やかになる。このため、タービンブレードBLから型ML3を取り外しやすくなる。その結果、固化した材料の一部が型ML3に残留してしまう可能性が低くなる。このため、タービンブレードBLの一部が欠けてしまう可能性が低くなる。従って、形状精度が相対的に高いタービンブレードBLの製造が可能となる。
(4)設計装置
続いて、タービンブレードBLに形成されるリブレット構造RBの形状を設計するための設計装置5について説明する。
(4-1)設計装置5の構造
初めに、図17を参照しながら、設計装置5の構造について説明する。図17は、設計装置5の構造を示すブロック図である。
図17に示すように、設計装置5は、演算装置51と、記憶装置52と、通信装置53とを備えている。更に、設計装置5は、入力装置54と、出力装置55とを備えていてもよい。但し、設計装置5は、入力装置54及び出力装置55の少なくとも一つを備えていなくてもよい。演算装置51と、記憶装置52と、通信装置53と、入力装置54と、出力装置55とは、データバス56を介して接続されていてもよい。
演算装置51は、例えば、CPU及びGPUの少なくとも一方を含んでいてもよい。演算装置51は、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、演算装置51は、記憶装置52が記憶しているコンピュータプログラムを読み込んでもよい。例えば、演算装置51は、コンピュータで読み取り可能であって且つ一時的でない記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、図示しない記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。演算装置51は、通信装置53を介して、設計装置5の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、ダウンロードしてもよい又は読み込んでもよい)。演算装置51は、読み込んだコンピュータプログラムを実行する。その結果、演算装置51内には、設計装置5が行うべき動作を実行するための論理的な機能ブロックが実現される。つまり、演算装置51は、設計装置5が行うべき動作を実行するための論理的な機能ブロックを実現するためのコントローラとして機能可能である。
本実施形態では、演算装置51内には、リブレット構造RBの形状を設計する設計動作を実行するための論理的な機能ブロックが実現される。図17には、設計動作を実行するために演算装置51内に実現される論理的な機能ブロックの一例が示されている。図17に示すように、演算装置51内には、表示制御部511と、情報取得部512と、特性算出部513とが実現される。尚、表示制御部511、情報取得部512及び特性算出部513の動作については、後に詳述する。
尚、成形構造MBが形成された型MLを用いてリブレット構造RBが形成される場合には、リブレット構造RBの形状を設計する設計動作は、型ML(特に、成形構造MB)を設計する動作と等価であるとみなしてもよい。
記憶装置52は、所望のデータを記憶可能である。例えば、記憶装置52は、演算装置51が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶していてもよい。記憶装置52は、演算装置51がコンピュータプログラムを実行している際に演算装置51が一時的に使用するデータを一時的に記憶してもよい。記憶装置52は、設計装置5が長期的に保存するデータを記憶してもよい。尚、記憶装置52は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD(Solid State Drive)及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。つまり、記憶装置52は、一時的でない記録媒体を含んでいてもよい。
通信装置53は、不図示の通信ネットワークを介して、設計装置5の外部の装置と通信可能である。
入力装置54は、設計装置5の外部からの設計装置5に対する情報の入力を受け付ける装置である。例えば、入力装置54は、ユーザが操作可能な操作装置(例えば、キーボード、マウス及びタッチパネルのうちの少なくとも一つ)を含んでいてもよい。例えば、入力装置54は、設計装置5に対して外付け可能な記録媒体にデータとして記録されている情報を読み取り可能な読取装置を含んでいてもよい。
出力装置55は、設計装置5の外部に対して情報を出力する装置である。例えば、出力装置55は、情報を画像として出力してもよい。つまり、出力装置55は、出力したい情報を示す画像を表示可能な表示装置(いわゆる、ディスプレイ)を含んでいてもよい。例えば、出力装置55は、情報を音声として出力してもよい。つまり、出力装置55は、音声を出力可能な音声装置(いわゆる、スピーカ)を含んでいてもよい。例えば、出力装置55は、紙面に情報を出力してもよい。つまり、出力装置55は、紙面に所望の情報を印刷可能な印刷装置(いわゆる、プリンタ)を含んでいてもよい。
(4-2)設計装置5による設計動作
続いて、図18を参照しながら、設計装置5が行う設計動作について説明する。図18は、設計装置5が行う設計動作の流れを示すフローチャートである。
図18に示すように、表示制御部511は、設計GUI(Graphical User Interface)57を表示するように、出力装置55(特に、表示装置)を制御する(ステップS11)。
設計GUI57の一例が図19に示されている。図19に示すように、設計GUI57は、入力画面571と、出力画面572とを含んでいてもよい。
入力画面571は、リブレット構造RBの形状を設計するためにユーザが操作可能なGUIを含む画面(言い換えれば、入力部)である。ユーザは、入力装置54を用いて、入力画面571を操作してもよい。つまり、ユーザは、入力装置54を用いて、入力画面571上でリブレット構造RBの形状を設計するための操作を行ってもよい。その結果、情報取得部512は、設計GUI57を用いてユーザが設計したリブレット構造RBの形状に関する設計情報を取得する(図18のステップS12)。
入力画面571の一例が図20に示されている。入力画面571は、リブレット構造RBの形状を指定するための形状指定GUI5710を含んでいてもよい。図20に示す例では、入力画面571は、形状指定GUI5710の一例として、上述した角部813及び境界部814の少なくとも一方が含む曲面の曲率半径Rを指定するための曲率指定GUI5711を含んでいる。但し、入力画面571は、曲率指定GUI5711とは異なる形状指定GUI5710を含んでいてもよい。例えば、入力画面571は、凸状構造体81の高さH_rb、凸状構造体81のピッチP_rb、溝構造82の深さ、溝構造82のピッチ、凸状構造体81の幅、溝構造82の幅、凸状構造体81の位置、溝構造82の位置、凸状構造体81の形状及び溝構造82の形状の少なくとも一つを指定可能な形状指定GUI5710を含んでいてもよい。
尚、入力画面571を用いてユーザが入力する情報の少なくとも一部は、設計装置5とは異なる装置から設計装置5に入力されてもよい。例えば、凸状構造体81の高さH_rb、凸状構造体81のピッチP_rb、溝構造82の深さ、溝構造82のピッチ、凸状構造体81の幅、溝構造82の幅、凸状構造体81の位置、溝構造82の位置、凸状構造体81の形状及び溝構造82の形状の少なくとも一つに関する情報は、設計装置5とは異なる装置から設計装置5に入力されてもよい。
曲率指定GUI5711は、図20に示すように、リブレット構造RBを構成する複数の角部813の曲率半径Rを個別に指定可能なGUIを含んでいてもよい。この場合、曲率指定GUI5711は、各角部813が形成される位置と、当該位置に形成される角部813の曲率半径を指定可能なGUIを含んでいてもよい。曲率指定GUI5711は、リブレット構造RBを構成する複数の境界部814の曲率半径Rを個別に指定可能なGUIを含んでいてもよい。この場合、曲率指定GUI5711は、各境界部814が形成される位置と、当該位置に形成される境界部814の曲率半径を指定可能なGUIを含んでいてもよい。或いは、曲率指定GUI5711は、リブレット構造RBを構成する複数の角部813の曲率半径Rをまとめて指定可能なGUIを含んでいてもよい。曲率指定GUI5711は、リブレット構造RBを構成する複数の境界部814の曲率半径Rをまとめて指定可能なGUIを含んでいてもよい。
尚、リブレット構造RBの角部813が成形構造MBの境界部714によって形成されるがゆえに、リブレット構造RBの角部813が含む曲面の曲率半径Rを指定するための曲率指定GUI5711は、成形構造MBの境界部714が含む曲面の曲率半径Rを指定するための曲率指定GUIと等価であるとみなしてもよい。同様に、リブレット構造RBの境界部714が成形構造MBの角部713によって形成されるがゆえに、リブレット構造RBの境界部814が含む曲面の曲率半径Rを指定するための曲率指定GUI5711は、成形構造MBの角部713が含む曲面の曲率半径Rを指定するためのGUIと等価であるとみなしてもよい。
入力画面571は、曲率指定GUI5711に加えて又は代えて、リブレット構造RBの形成条件を指定するための条件指定GUI5712を含んでいてもよい。図20に示す例では、入力画面571は、上述した型MLを用いてリブレット構造RBを形成する場合のリブレット構造RBの形成条件を指定するための条件指定GUI5712を含んでいる。図20に示す例では、入力画面571は、タービンブレードBLを製造するために用いられる材料(つまり、成形空間SPに供給される材料)の材質、型MLを構成する材料の材質、成形温度、製造されたタービンブレードBLから型MLを取り外す方向(つまり、抜く方向)、及び、成形空間SPへの材料の供給方向を指定するための条件指定GUI5712を含んでいる。
再び図18において、情報取得部512は、設計GUI57の入力画面571に入力された情報を、ユーザが設計したリブレット構造RBの形状に関する設計情報として取得する(ステップS12)。
その後、特性算出部513は、ステップS12で取得された設計情報に基づいて、当該設計情報に基づいてリブレット構造RBが形成されたと仮定した場合に実現されるリブレット構造RBの特性を算出する(ステップS13)。例えば、特性算出部513は、リブレット構造RBの形状(更には、必要に応じて、リブレット構造RBの形成条件)とリブレット構造RBの特性との関係を示すデータベースを用いて、リブレット構造RBの特性を算出してもよい。一例として、図21に示すように、特性算出部513は、設計情報をデータベースに入力することで、リブレット構造RBの特性を算出してもよい。或いは、例えば、特性算出部513は、機械学習によって構築可能な演算モデルを用いて、リブレット構造RBの特性を算出してもよい。演算モデルは、例えば、設計情報が入力された場合にリブレット構造RBの特性に関する特性情報を出力可能な演算モデルであってもよい。
表示制御部511は、ステップS13において算出されたリブレット構造RBの特性を表示するように、出力装置55(特に、表示装置)を制御する(ステップS14)。例えば、表示制御部511は、ステップS13において算出されたリブレット構造RBの特性を、設計GUI57に含まれる出力画面572に表示するように、出力装置55(特に、表示装置)を制御してもよい。
出力画面572の一例が、図22に示されている。図22に示す例では、リブレット構造RBの特性として、リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLの表面(特に、リブレット構造RBが形成されたリブレット構造面BLs)に面して流れる流体の流速、リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLからの型MLの抜けやすさ(つまり、取り外しやすさ)、型MLの成形空間SPに供給された材料の成形空間SP内での流動性、型MLの成形空間SPに供給された材料の成形空間SP内での流動性、及び、リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLが実際に使用される状況下での、タービンブレードBLの表面(特に、リブレット構造RBが形成されたリブレット構造面BLs)に加わる応力の分布が出力画面572に表示されている。
ユーザは、出力画面572に表示されたリブレット構造RBの特性を参照しながら、入力画面571を用いて、リブレット構造RBの形状を設計してもよい。ユーザが入力画面571を用いてリブレット構造RBの形状を設計するため情報を設計情報として新たに入力する都度、新たな設計情報に基づいて算出されたリブレット構造RBの特性が出力画面572に新たに表示されてもよい。この場合、ユーザは、所望の特性を有するリブレット構造RBが実現されるまで、入力画面571を用いて、リブレット構造RBの形状を設計し続けてもよい(ステップS15)。その結果、ユーザは、所望の特性を有するリブレット構造RBの形状を適切に設計することができる。
設計情報は、リブレット構造RBを形成する(つまり、リブレット構造RBが形成されたタービンブレードBLを製造する)ために用いられてもよい。例えば、設計情報は、タービンブレードBLにリブレット構造RBを形成するように加工システムSYSを制御するための情報を生成するために用いられてもよい。例えば、設計情報は、上述した型MLを製造するための情報を生成するために用いられてもよい。
尚、上述したように設計情報とデータベース又は機械学習可能な演算モデルとに基づいてリブレット構造RBの特性が算出されることを考慮すれば、リブレット構造RBの特性に関する特性情報とデータベース又は機械学習可能な演算モデルとに基づいて設計情報が算出可能であるはずである。このため、設計装置5は、入力画面571を用いて、ユーザが実現したいリブレット構造RBの特性に関する特性情報を取得し、情報とデータベース又は機械学習可能な演算モデルとに基づいて、ユーザが実現したい特性を有するリブレット構造RBの形状を指定する設計情報を算出してもよい。つまり、設計装置5は、ユーザが実現したいリブレット構造RBの形状を、ユーザによるリブレット構造RBの形状を設計するための情報の入力を必要とすることなく、自動的に推奨してもよい。
(5)加工システムSYSの変形例
続いて、加工システムSYSの変形例について説明する。
(5-1)第1変形例
第1変形例では、加工システムSYSは、複数の加工光ELをタービンブレードBL(或いは、任意のワークW、以下同じ)に照射することで、タービンブレードBLを加工してもよい。例えば、加工システムSYSは、複数の加工光ELをタービンブレードBLに照射することで、タービンブレードBLにリブレット構造RBを形成してもよい。この場合、加工システムSYSは、図23に示すように、加工光源2からの光を複数の加工光ELに分割するビーム分割素子1111を含む加工光学系111を備えていてもよい。
加工システムSYSは、複数の加工光ELをそれぞれ用いて複数の溝構造82を同時に形成してもよい。例えば、タービンブレードBLに照射される複数の加工光ELを示す平面図である図24に示すように、加工システムSYSは、複数の溝構造82が並ぶ方向(図24に示す例では、Y軸方向)に沿って複数の加工光ELがそれぞれ照射される複数の目標照射領域EAが並び、且つ、複数の溝構造82が延びる方向(図24に示す例では、Y軸方向)に沿って複数の目標照射領域EAが移動するように、複数の加工光ELをタービンブレードBLに照射してもよい。その結果、複数の溝構造82が同時に形成される。
加工システムSYSは、複数の加工光ELのうちの少なくとも二つを用いて単一の溝構造82を形成してもよい。例えば、タービンブレードBLに照射される複数の加工光ELを示す平面図である図25に示すように、加工システムSYSは、溝構造82が延びる方向(図25に示す例では、X軸方向)に沿って少なくとも二つの加工光ELがそれぞれ照射される少なくとも二つの目標照射領域EAが並び、且つ、溝構造82が延びる方向に沿って少なくとも二つの目標照射領域EAが移動するように、少なくとも二つの加工光ELをタービンブレードBLに照射してもよい。或いは、例えば、タービンブレードBLに照射される複数の加工光ELを示す平面図である図26に示すように、加工システムSYSは、単一の溝構造82が形成される領域内に少なくとも二つの目標照射領域EAが所望の分布態様(図26に示す例では、V字の分布態様)で分布し、且つ、溝構造82が延びる方向に沿って少なくとも二つの目標照射領域EAが移動するように、少なくとも二つの加工光ELをタービンブレードBLに照射してもよい。その結果、少なくとも二つの加工光ELによって単一の溝構造82が形成される。
加工システムSYSは、少なくとも二つの第1の加工光ELを用いて単一の溝構造82を形成する動作と、少なくとも二つの第2の加工光ELを用いて単一の溝構造82を形成する動作とを並行して行ってもよい。例えば、タービンブレードBLに照射される複数の加工光ELを示す平面図である図27に示すように、加工システムSYSは、溝構造82が延びる方向(図27に示す例では、X軸方向)に沿って少なくとも二つの第1の加工光ELがそれぞれ照射される少なくとも二つの第1の目標照射領域EAが並び、且つ、溝構造82が延びる方向に沿って少なくとも二つの第1の目標照射領域EAが移動するように、少なくとも二つの第1の加工光ELをタービンブレードBLに照射する第1動作を行ってもよい。更に、加工システムSYSは、第1動作と並行して、溝構造82が延びる方向に沿って少なくとも二つの第2の加工光ELがそれぞれ照射される少なくとも二つの第2の目標照射領域EAが並び、且つ、溝構造82が延びる方向に沿って少なくとも二つの第2の目標照射領域EAが移動するように、少なくとも二つの第2の加工光ELをタービンブレードBLに照射してもよい。
複数の加工光ELの強度(例えば、タービンブレードBLの表面での強度)は、同一であってもよい。或いは、複数の加工光ELのうちの少なくとも二つの強度は、異なっていてもよい。複数の加工光ELの形状(例えば、複数の加工光ELの進行方向に交差する面、又は、加工光学系111の光軸に交差する面内での形状)は、同一であってもよい。或いは、複数の加工光ELのうちの少なくとも二つの形状は、異なっていてもよい。
(5-2)第2変形例
加工システムSYSが加工光ELをタービンブレードBL(或いは、任意のワークW、以下同じ)に照射することでタービンブレードBLを加工する場合には、加工されたタービンブレードBLの表面には、酸化膜(例えば、Fe3O4及びFe2O3の少なくとも一つを含む酸化膜)が形成されることがある。この場合、加工システムSYSは、タービンブレードBLを加工した後に(例えば、リブレット構造RBを形成した後に)、酸化膜を除去するための後加工を行ってもよい。例えば、後加工を行う加工システムSYSを模式的に示す図28に示すように、加工システムSYSは、酸化膜に加工光ELを照射することで酸化膜を除去する除去加工を、後加工として行ってもよい。
或いは、加工システムSYSは、加工されたタービンブレードBLの表面に酸化膜が形成されにくくなるように、タービンブレードBLを加工してもよい。例えば、加工されたタービンブレードBLの表面に酸化膜が形成される理由の一つが、タービンブレードBLが加工される筐体4の内部空間に酸素が存在することである。このため、加工システムSYSは、筐体4の内部空間を酸素とは異なるパージガスによってパージし、パージガスによってパージされた筐体4の内部空間内においてタービンブレードBLを加工してもよい。この場合、加工システムSYSは、図29に示すように、筐体4の内部空間にパージガスを供給する機体供給装置6を備えていてもよい。
尚、パージガスは、不活性ガスを含んでいてもよい。不活性ガスは、例えば、窒素ガス及びアルゴンガスの少なくとも一つを含んでいてもよい。
(5-3)その他の変形例
上述した説明では、加工装置1は、ヘッド駆動系12を備えている。しかしながら、加工装置1は、ヘッド駆動系12を備えていなくてもよい。つまり、加工ヘッド11は、移動可能でなくてもよい。また、上述した説明では、加工装置1は、ステージ駆動系14を備えている。しかしながら、加工装置1は、ステージ駆動系14を備えていなくてもよい。つまり、ステージ13は、移動可能でなくてもよい。
上述した説明では、加工装置1が、金属性のワークW(つまり、母材)にリブレット構造RBを形成する例、及び、加工装置1が、ワークWの表面にコーティングされた膜にリブレット構造RBを形成する例について説明した。しかしながら、加工装置1が行う加工が、上述した例に限定されることはない。例えば、加工装置1は、ワークWの表面にリブレット構造RBを形成し、リブレット構造RBが形成されたワークWの表面が膜でコーティングされてもよい。例えば、加工装置1がワークWの表面にコーティングされた膜にリブレット構造RBを形成する場合には、リブレット構造RBが形成された膜が更に別の膜でコーティングされてもよい。いずれの例においても、リブレット構造RBが膜でコーティングされてもよい。この場合、リブレット構造RBにコーティングされた膜によってリブレット構造RBの機能が低減しないように、膜の厚みが決定されていてもよい。例えば、リブレット構造RBが膜に埋もれてしまう場合に膜によってリブレット構造RBの機能が低減される可能性があるため、リブレット構造RBが膜に埋もれないように、膜の厚みが決定されていてもよい。リブレット構造RBにコーティングされた膜によってリブレット構造RBの機能が低減しないように、リブレット構造RBの形状に沿って(例えば、凸状構造体81又は溝構造82に沿って)膜が形成されていてもよい。
加工装置1は、表面にフィルムが張られたワークWを用いて、フィルムの表面にリブレット構造RBを形成してもよい。フィルムは、樹脂性のフィルムであってもよいし、金属性のフィルムであってもよいし、他の材料から構成されるフィルムであってもよい。
上述した膜(或いは、フィルム)の材料は、CrN、TiN、TiLN、Y2O3、ZrO2、MCrALY(或いは、MCrAlY)、NiCr、Wc(或いは、WC)、Al2O3-TiO2、Cr2O3及び水溶性アルミニウムの少なくとも一つを含む材料であってもよいし、他の材料であってもよい。また、金属製のワークWの表面にコーティングされる膜は、複数の層を備えていてもよい。この場合、複数の層のうちの第1層の材料は、複数の層のうちの第1層とは異なる第2層の材料と同一であってもよいし、異なっていてもよい。例えば、第1層及び第2層の少なくとも一方の材料は、CrN、TiN、TiLN、Y2O3、ZrO2、MCrALY(或いは、MCrAlY)、NiCr、Wc(或いは、WC)、Al2O3-TiO2、Cr2O3及び水溶性アルミニウムの少なくとも一つを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。
ワークWに膜をコーティングすることによって生ずる効果(特に、ワークWに生ずる効果)は、ワークWを保護するという効果、ワークWの遮熱性を向上させるという効果、ワークWの耐熱性を向上させるという効果、ワークWの耐食性を向上させるという効果、ワークWの耐摩耗性を向上させるという効果、及び、ワークWの耐酸化特性を向上させるという効果の少なくとも一つを含んでいてもよい。リブレットRB構造に膜を形成することによって生ずる効果(つまり、膜によって実現される効果)は、リブレットRB構造を保護するという効果、リブレットRB構造の遮熱性を向上させるという効果、リブレットRB構造の耐熱性を向上させるという効果、リブレットRB構造の耐食性を向上させるという効果、リブレットRB構造の耐摩耗性を向上させるという効果、及び、リブレットRB構造の耐酸化特性を向上させるという効果の少なくとも一つを含んでいてもよい。ワークW上に複数の異なる材料の層を形成する(例えば、複数の異なる材料の層を含む膜を形成する)ことによって生ずる効果は、はがれ防止効果を含んでいてもよい。例えば、ワークWに近い膜とワークWとの間における熱膨張の特性の差、及び、ワークWから遠い膜とワークWとの間における熱膨張の特性の差を考慮して、ワークWに形成される膜が選択されてもよい。ワークWに近い膜とワークWとの間における熱膨張の特性の差が、ワークWから遠い膜(例えば、リブレット構造RBが形成される膜)とワークWとの間における熱膨張の特性の差よりも小さい場合には、熱によって膜が広がることによるリブレット構造RBの剥がれを抑制することができる。
上述した説明では、加工システムSYSは、ワークWの表面の流体に対する抵抗を低減させる機能を有するリブレット構造RBを形成している。しかしながら、加工システムSYSは、ワークWの表面の流体に対する抵抗を低減させる機能とは異なる機能を有する構造をワークWに形成してもよい。例えば、加工システムSYSは、流体とワークWの表面とが相対的に移動するときに発生する騒音を低減するためのリブレット構造をワークWに形成してもよい。例えば、加工システムSYSは、ワークWの表面上の流体の流れに対して渦を発生するリブレット構造をワークWに形成してもよい。例えば、加工システムSYSは、ワークWの表面に疎水性を与えるための構造をワークWに形成してもよい。
上述した説明では、加工システムSYSは、ワークWの表面にリブレット構造RBを形成している。しかしながら、加工システムSYSは、ワークWの表面上に、任意の形状を有する任意の構造を形成してもよい。任意の構造の一例として、ワークWの表面上の流体の流れに対して渦を発生させる構造があげられる。任意の構造の他の一例として、ワークWの表面に疎水性を与えるための構造があげられる。任意の構造の他の一例としては、規則的又は不規則的に形成されたマイクロ・ナノメートルオーダの微細テクスチャ構造(典型的には、山構造及び溝構造を含む凹凸構造)があげられる。微細テクスチャ構造は、流体(気体及び/又は液体)による抵抗を低減させる機能を有するサメ肌構造及びディンプル構造の少なくとも一方を含んでいてもよい。微細なテクスチャ構造は、撥液機能及びセルフクリーニング機能の少なくとも一方を有する(例えば、ロータス効果を有する)ハスの葉表面構造を含んでいてもよい。微細なテクスチャ構造は、液体輸送機能を有する微細突起構造(米国特許公開第2017/0044002号公報参照)、親液性機能を有する凹凸構造、防汚機能を有する凹凸構造、反射率低減機能及び撥液機能の少なくとも一方を有するモスアイ構造、特定波長の光のみを干渉で強めて構造色を呈する凹凸構造、ファンデルワールス力を利用した接着機能を有するピラーアレイ構造、空力騒音低減機能を有する凹凸構造、液滴捕集機能を有するハニカム構造、並びに、表面上に形成される層との密着性を向上させる凹凸構造、摩擦抵抗を低減するための凹凸構造等の少なくとも一つを含んでいてもよい。この場合においても、凹凸構造を構成する凸状構造体は、上述したリブレット構造RBを構成する凸状構造体81と同様の構造を有してもよい。凹凸構造を構成する溝構造は、上述したリブレット構造RBを構成する溝構造82と同様の構造を有してもよい。尚、微細なテクスチャ構造は、特定の機能を有していなくてもよい。
上述した説明では、加工システムSYSは、ワークWに加工光ELを照射することで、ワークWを加工している。しかしながら、加工システムSYSは、光とは異なる任意のエネルギービームをワークWに照射して、ワークWを加工させてもよい。この場合、加工システムSYSは、加工光源2に加えて又は代えて、任意のエネルギービームを照射可能なビーム照射装置を備えていてもよい。任意のエネルギービームの一例として、荷電粒子ビーム及び電磁波の少なくとも一方があげられる。荷電粒子ビームの一例として、電子ビーム及びイオンビームの少なくとも一方があげられる。
(6)リブレット構造RBの変形例
上述した説明では、図6(a)及び図6(b)に示すように、リブレット構造RBを構成する凸状構造体81は、リブレット構造面BLsから直上に向かって突き出ている。しかしながら、リブレット構造RBの変形例を示す断面図である図30に示すように、凸状構造体81は、リブレット構造面BLsから斜め上方に向かって突き出ていてもよい。例えば、凸状構造体81は、凸状構造体81が突き出る方向DとZ軸方向(つまり、凸状構造体81が突き出る方向)に沿った軸EX2とがなす角度θ3が0度よりも大きく且つ30度以下になるように、リブレット構造面BLsから斜め上方に向かって突き出ていてもよい。尚、凸状構造体81が突き出る方向Dは、凸状構造体81の底部の中心と凸状構造体81の頂点とを結ぶ方向であってもよい。
加工システムSYSは、リブレット構造面BLsに対する加工光ELの入射角度に制約がある場合に、リブレット構造面BLsから斜め上方に向かって突き出る凸状構造体81を形成してもよい。例えば、加工システムSYSは、リブレット構造面BLsに対して垂直入射する加工光ELをリブレット構造面BLsに照射することができない場合に、リブレット構造面BLsから斜め上方に向かって突き出る凸状構造体81を形成してもよい。例えば、加工システムSYSは、リブレット構造面BLsに垂直入射する加工光ELがリブレット構造面BLsに到達される前に障害物等によって遮光される(つまり、ケラレが発生する)場合に、リブレット構造面BLsから斜め上方に向かって突き出る凸状構造体81を形成してもよい。但し、加工システムSYSは、リブレット構造面BLsに対する加工光ELの入射角度に制約がない場合であっても、リブレット構造面BLsから斜め上方に向かって突き出る凸状構造体81を形成してもよい。
リブレット構造面BLsから斜め上方に向かって突き出る凸状構造体81から構成されるリブレット構造RBもまた、型MLを用いて製造されてもよい。この場合、型MLの成形面MLsに形成される凸状構造体71は、成形面MLsから斜め上方に向かって突き出ていてもよい。例えば、凸状構造体71は、凸状構造体71が突き出る方向とZ軸方向(つまり、凸状構造体71が突き出る方向)に沿った軸EX1とがなす角度が0度よりも大きく且つ30度以下になるように、成形面MLsから斜め上方に向かって突き出ていてもよい。尚、凸状構造体71が突き出る方向は、凸状構造体71の底部の中心と凸状構造体71の頂点とを結ぶ方向であってもよい。
(7)付記
以上説明した実施形態に関して、更に以下の付記を記載する。
[付記1]
流体中に設置される羽根を有する射出成形品を、溶融可能な材料で射出成形するために用いられる型であって、
前記材料が接する成形面を備え、
前記成形面には、第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体が、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成されており、
前記複数の凸状構造体のうちの第1の凸状構造体の角部と前記複数の凸状構造体のうちの前記第3方向に沿って隣り合う前記第1の凸状構造体及び第2の凸状構造体の境界部との少なくとも一方は、曲面を含み、
前記角部及び前記境界部の少なくとも一方が含む曲面の曲率半径がRであり、前記複数の凸状構造体のピッチがPであり、且つ、前記第2方向に突き出す前記複数の凸状構造体の前記境界部からの高さがHである場合において、「1マイクロメートル<R<4マイクロメートル」という第1条件を満たし、且つ、「5マイクロメートル<P<200マイクロメートル」という第2条件及び「2.5マイクロメートル<H<100マイクロメール」という第3条件の少なくとも一方を満たす
型。
[付記2]
前記射出成形品は、前記複数の凸状構造体で成形されるリブレット構造面を含み、
前記リブレット構造面は、前記流体に対する抵抗を低減可能である
付記1に記載の型。
[付記3]
「2マイクロメートル<R<3マイクメートル」という第4条件を更に満たす
付記1又は2に記載の型。
[付記4]
前記射出成形品は、ファン、インペラ、プロペラ、タービン、又は、ポンプに用いられる部材である
付記1から3のいずれか一項に記載の型。
[付記5]
前記第1の凸状構造体は、互いに反対側を向いた一対の第1の側面を備え、
前記角部は、前記一対の第1の側面を前記一対の第1の側面の端部を介して接続する
付記1から4のいずれか一項に記載の型。
[付記6]
前記第1の凸状構造体は、第2の凸状構造体に対向する第2の側面を備え、
前記第2の凸状構造体は、前記第1の凸状構造体に対向する第3の側面を備え、
前記境界部は、前記第2の側面と前記第3の側面とを、前記第2の側面の端部と前記第3の側面の端部とを介して接続する
付記1から5のいずれか一項に記載の型。
[付記7]
前記複数の凸状の構造体は、前記成形面に沿って並ぶように形成される
付記1から6のいずれか一項に記載の型。
[付記8]
前記成形面は、
前記複数の凸状構造体が形成された第1領域と、
前記複数の凸状構造体が形成されていない第2領域と、
前記第1方向に沿って前記第1領域と前記第2領域との間に位置し、且つ、前記複数の凸状構造体にそれぞれつながる複数の他の凸状構造体が形成された第3領域と
を含み、
前記複数の他の凸状構造体が前記第1領域から前記第2領域に向かって伸び、
前記複数の他の凸状構造体の少なくとも一つが前記第2領域に近づくにつれて、前記複数の他の凸状構造体の少なくとも一つの高さが低くなる
付記7に記載の型。
[付記9]
前記成形面は、
前記複数の凸状構造体が形成された第1領域と、
前記複数の凸状構造体が形成されていない第4領域と、
前記第3方向に沿って前記第1領域と前記第4領域との間に位置する第5領域と
を含み、
前記第5領域の表面と前記第2方向に沿った軸とのなす傾斜角度は、前記複数の凸状構造体の側面と前記第2方向に沿った軸とのなす傾斜角度よりも大きい
付記7又は8に記載の型。
[付記10]
前記成形面の第1部分における前記曲面の曲率半径は、前記成形面の前記第1部分とは異なる第2部分における前記曲面の曲率半径とは異なる
付記7から9のいずれか一項に記載の型。
[付記11]
前記第1部分における前記凸状構造体の形成密度が前記第2部分における前記凸状構造体の形成密度よりも高い場合には、前記第1部分における前記曲面の曲率半径は、前記第2部分における前記曲面の曲率半径よりも大きい
付記10に記載の型。
[付記12]
前記射出形成が行われる期間中における前記第1部分の温度が前記第2部分の温度よりも低い場合には、前記第1部分における前記曲面の曲率半径は、前記第2部分における前記曲面の曲率半径よりも大きい
付記10又は11に記載の型。
[付記13]
前記複数の凸状構造体の少なくとも一つの高さは、前記複数の凸状構造体のピッチ以下である
付記1から12のいずれか一項に記載の型。
[付記14]
前記複数の凸状構造体の少なくとも一つの高さは、前記複数の凸状構造体のピッチの半分以下である
付記1から13のいずれか一項に記載の型。
[付記15]
前記複数の凸状構造体は、前記第3方向に沿って規則的に並ぶ
付記1から14のいずれか一項に記載の型。
[付記16]
前記複数の凸状構造体は、複数の第4の凸状構造体であり、
前記射出成形品の表面である構造面には、前記構造面に沿った第5方向に沿って延び且つ前記構造面から突き出す第5の凸状構造体が、前記構造面に沿っており且つ前記第5方向に交差する第6方向に沿って並ぶように複数形成されたリブレット構造が形成されており、
前記複数の第4の凸状構造体の間には、前記第1方向に沿って延びる溝が前記第3の方向に沿って複数並ぶように形成されており、
前記複数の溝に流入した溶融材料によって、前記複数の第5の凸状構造体がそれぞれ形成される
付記1から15のいずれか一項に記載の型。
[付記17]
前記羽根を該型から抜く方向は、前記複数の凸状構造体の延びる方向に基づいた方向である
付記1から16のいずれか一項に記載の型。
[付記18]
前記羽根を該型から抜く方向は、前記複数の凸状構造体の延びる方向を平均した方向に基づく方向である
付記1から17のいずれか一項に記載の型。
[付記19]
成形品を、溶融可能な材料で成形するために用いられる型であって、
前記材料が接する成形面を備え、
前記成形面には、第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体が、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成されており、
前記複数の凸状構造体のうちの第1の凸状構造体の角部と前記複数の凸状構造体のうちの前記第3方向に沿って隣り合う前記の第1凸状構造体及び第2の凸状構造体の境界部との少なくとも一方は、曲面を含む
型。
[付記20]
成形品を、溶融可能な材料で成形するために用いられる型であって、
前記材料が接する成形面を備え、
前記成形面には、第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に窪んだ溝状構造体が、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成されており、
前記複数の溝状構造体のうちの第1の溝状構造体の底部は、曲面部を含む
型。
[付記21]
成形品を、溶融可能な材料で成形するために用いられる型であって、
前記材料が接する成形面を備え、
前記成形面には、第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に窪んだ溝状構造体が、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成されており、
前記複数の溝状構造体のそれぞれの形状は、三角形形状である
型。
[付記22]
成形品を、溶融可能な材料で成形するために用いられる型であって、
前記材料が接する成形面を備え、
前記成形面には、第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体が、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成されており、
前記複数の凸状構造体のうちの第1の凸状構造体は、第1の斜面部と、第2の斜面部とを有し、
前記複数の凸状構造体のうちの第2の凸状構造体は、第3の斜面部と、第4の斜面部とを有し、
前記第1の斜面部と前記第2の斜面部を接続する角部、及び、前記第2の斜面部と前記第3の斜面部を接続する境界部の少なくとも一方は、曲面を含む
型。
[付記23]
成形品を、溶融可能な材料で成形するために用いられる型であって、
前記材料が接する成形面を備え、
前記成形面には、第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体が、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成されており、
前記複数の凸状構造体のうちの第1の凸状構造体の角部と前記複数の凸状構造体のうちの前記第3方向に沿って隣り合う前記第1の凸状構造体及び第2の凸状構造体の境界部との少なくとも一方は、曲面を含む
型。
[付記24]
成形品を、溶融可能な材料で成形するために用いられる型であって、
前記材料が接する成形面を備え、
前記成形面には、第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体が、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成されており、
前記成形面は、
前記複数の凸状構造体が形成された第1領域と、
前記複数の凸状構造体が形成されていない第2領域と、
前記第1方向に沿って前記第1領域と前記第2領域との間に位置し、且つ、前記複数の凸状構造体にそれぞれつながる複数の他の凸状構造体が形成された第3領域と
を含み、
前記複数の他の凸状構造体が、前記第1領域から前記第2領域に向かって伸び、
前記複数の他の凸状構造体の少なくとも一つの高さは、前記第2領域に近づくにつれて低くなる
型。
[付記25]
成形品を、溶融可能な材料で成形するために用いられる型であって、
前記材料が接する成形面を備え、
前記成形面には、第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体が、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成されており、
前記成形面は、
前記複数の凸状構造体が形成された第1領域と、
前記複数の凸状構造体が形成されていない第4領域と、
前記第3方向に沿って前記第1領域と前記第4領域との間に位置する第5領域と
を含み、
前記第5領域の表面の前記第2方向に沿った軸とのなす傾斜角度は、前記複数の凸状構造体の側面と前記第2方向に沿った軸とのなす傾斜角度よりも大きい
型。
[付記26]
前記成形品は、ファン、インペラ、プロペラ、タービン、又は、ポンプの少なくとも一部である
付記19から25のいずれか一項に記載の型。
[付記27]
前記成形品は、ファン、インペラ、プロペラ、タービン、又は、ポンプの少なくとも羽根部材又は壁部材である
付記26に記載の型。
[付記28]
型を用いて成形される成形品であって、
第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体が、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成されており、
前記複数の凸状構造体のうちの第1の凸状構造体の角部と前記複数の凸状構造体のうちの前記第3方向に沿って隣り合う前記第1の凸状構造体及び第2の凸状構造体の境界部との少なくとも一方は、曲面を含む
成形品。
[付記29]
第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体が、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成されており、
前記複数の凸状構造体が形成された第1領域と、
前記複数の凸状構造体が形成されていない第2領域と、
前記第1方向に沿って前記第1領域と前記第2領域との間に位置し、且つ、前記複数の凸状構造体にそれぞれつながる複数の他の凸状構造体が形成された第3領域と
を含み、
前記複数の他の凸状構造体が前記第1領域から前記第2領域に向かって伸び、
前記複数の他の凸状構造体の少なくとも一つの高さは、前記第2領域に近づくにつれて低くなり、
前記複数の凸状構造体のピッチがPであり、且つ、前記第2方向に突き出す前記複数の凸状構造体の高さがHである場合において、「5マイクロメートル<P<200マイクロメートル」という第1条件及び「2.5マイクロメートル<H<100マイクロメール」という第2条件の少なくとも一方を満たす
羽根部材。
[付記30]
第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体が、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成されており、
前記複数の凸状構造体が形成された第1領域と、
前記複数の凸状構造体が形成されていない第4領域と、
前記第3方向に沿って前記第1領域と前記第4領域との間に位置する第5領域と
を含み、
前記第5領域の表面と前記第2方向に沿った軸とのなす傾斜角度は、前記複数の凸状構造体の側面と前記第2方向に沿った軸とのなす傾斜角度よりも大きく、
前記複数の凸状構造体のピッチがPであり、且つ、前記第2方向に突き出す前記複数の凸状構造体の高さがHである場合において、「5マイクロメートル<P<200マイクロメートル」という第1条件及び「2.5マイクロメートル<H<100マイクロメール」という第2条件の少なくとも一方を満たす
羽根部材。
[付記31]
前記羽根部材は、ファン、インペラ、プロペラ、タービン、又は、ポンプの少なくとも一部である
付記29又は30に記載の羽根部材。
[付記32]
前記羽根部材は、ファン、インペラ、プロペラ、タービン、又は、ポンプの少なくとも一部の部材である
付記31に記載の羽根部材。
[付記33]
第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体が、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成されており、
前記複数の凸状構造体が形成された第1領域と、
前記複数の凸状構造体が形成されていない第2領域と、
前記第1方向に沿って前記第1領域と前記第2領域との間に位置し、且つ、前記複数の凸状構造体にそれぞれつながる複数の他の凸状構造体が形成された第3領域と
を含み、
前記複数の他の凸状構造体が第1領域から第2領域に向かって伸び、
前記複数の他の凸状構造体の少なくとも一つの高さは、前記第2領域に近づくにつれて低くなる
流体中に設置される部品。
[付記34]
第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体が、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成されており、
前記複数の凸状構造体が形成された第1領域と、
前記複数の凸状構造体が形成されていない第4領域と、
前記第3方向に沿って前記第1領域と前記第4領域との間に位置する第5領域と
を含み、
前記第5領域の表面の前記第2方向に沿った軸とのなす傾斜角度は、前記複数の凸状構造体の側面と前記第2方向に沿った軸とのなす傾斜角度よりも大きい
流体中に設置される部品。
[付記35]
前記部品は、ファン、インペラ、プロペラ、タービン、又は、ポンプの少なくとも一部である
付記33又は34のいずれか一項に記載の部品。
[付記36]
前記部品は、ファン、インペラ、プロペラ、タービン、又は、ポンプの少なくとも羽根部材又は壁部材である
付記35に記載の部品。
[付記37]
型を製造する製造方法であって、
前記型は、流体中に設置される羽根を有する射出成形品を、溶融可能な材料で射出成形するために用いられ、
前記型は、前記材料が接する成形面を備え、
前記成形面に、第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体を、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成し、
前記複数の凸状構造体のうちの第1の凸状構造体の角部と前記複数の凸状構造体のうちの前記第3方向に沿って隣り合う前記第1の凸状構造体及び第2の凸状構造体の境界部との少なくとも一方が、曲面を含むように、前記複数の凸状構造体を形成し、
前記角部及び前記境界部の少なくとも一方が含む曲面の曲率半径がRであり、前記複数の凸状構造体のピッチがPであり、且つ、前記第2方向に突き出す前記複数の凸状構造体の前記境界部からの高さがHである場合において、「1マイクロメートル<R<4マイクロメートル」という第1条件が満たされ、且つ、「5マイクロメートル<P<200マイクロメートル」という第2条件及び「2.5マイクロメートル<H<100マイクロメール」という第3条件の少なくとも一方が満たされるように、前記複数の凸状構造体を形成する
製造方法。
[付記38]
型を製造する製造方法であって、
前記型は、成形品を、溶融可能な材料で成形するために用いられ、
前記型は、前記材料が接する成形面を備え、
前記成形面に、第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体を、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成し、
前記複数の凸状構造体のうちの第1の凸状構造体の角部と前記複数の凸状構造体のうちの前記第3方向に沿って隣り合う前記の第1凸状構造体及び第2の凸状構造体の境界部との少なくとも一方が、曲面を含むように、前記複数の凸状構造体を形成する
製造方法。
[付記39]
型を製造する製造方法であって、
前記型は、成形品を、溶融可能な材料で成形するために用いられる型であって、
前記型は、前記材料が接する成形面を備え、
前記成形面に、第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に窪んだ溝状構造体を、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成し、
前記複数の溝状構造体のうちの第1の溝状構造体の底部が、曲面部を含むように、前記複数の溝状構造体を形成する
製造方法。
[付記40]
型を製造する製造方法であって、
前記型は、成形品を、溶融可能な材料で成形するために用いられる型であって、
前記型は、前記材料が接する成形面を備え、
前記成形面に、第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に窪んだ溝状構造体を、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成し、
前記複数の溝状構造体のそれぞれの形状が台形形状となるように、前記複数の凸状構造体を形成する
製造方法。
[付記41]
型を製造する製造方法であって、
前記型は、成形品を、溶融可能な材料で成形するために用いられる型であって、
前記型は、前記材料が接する成形面を備え、
前記成形面に、第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体を、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成し、
前記複数の凸状構造体のうちの第1の凸状構造体は、第1の斜面部と、第2の斜面部とを有し、
前記複数の凸状構造体のうちの第2の凸状構造体は、第3の斜面部と、第4の斜面部とを有し、
前記第1の斜面部と前記第2の斜面部を接続する角部、及び、前記第2の斜面部と前記第3の斜面部を接続する境界部の少なくとも一方が、曲面を含むように、前記複数の凸状構造体を形成する
製造方法。
[付記42]
型を製造する製造方法であって、
前記型は、成形品を、溶融可能な材料で成形するために用いられる型であって、
前記型は、前記材料が接する成形面を備え、
前記成形面に、第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体を、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成し、
前記複数の凸状構造体のうちの第1の凸状構造体の角部と前記複数の凸状構造体のうちの前記第3方向に沿って隣り合う前記第1の凸状構造体及び第2の凸状構造体の境界部との少なくとも一方が、曲面を含むように、前記複数の凸状構造体を形成する
製造方法。
[付記43]
型を用いて成形品を製造する製造方法であって、
第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体を、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成し、
前記複数の凸状構造体のうちの第1の凸状構造体の角部と前記複数の凸状構造体のうちの前記第3方向に沿って隣り合う前記第1の凸状構造体及び第2の凸状構造体の境界部との少なくとも一方が、曲面を含むように、前記複数の凸状構造体を形成する
製造方法。
[付記44]
羽根部材を製造する製造方法であって、
第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体を、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成し、
前記羽根部材が、前記複数の凸状構造体が形成された第1領域と、前記複数の凸状構造体が形成されていない第2領域と、前記第1方向に沿って前記第1領域と前記第2領域との間に位置し、且つ、前記複数の凸状構造体にそれぞれつながる複数の他の凸状構造体が形成された第3領域とを含むように、前記複数の凸状構造体と前記複数の他の凸状構造体を形成し、
前記複数の他の凸状構造体が前記第1領域から前記第2領域に向かって伸び、且つ、前記複数の他の凸状構造体の少なくとも一つの高さが、前記第2領域に近づくにつれて低くなるように、前記複数の他の凸状構造体を形成し、
前記複数の凸状構造体のピッチがPであり、且つ、前記第2方向に突き出す前記複数の凸状構造体の高さがHである場合において、「5マイクロメートル<P<200マイクロメートル」という第1条件及び「2.5マイクロメートル<H<100マイクロメール」という第2条件の少なくとも一方が満たされるように、前記複数の凸状構造体を形成する
製造方法。
[付記45]
羽根部材を製造する製造方法であって、
第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体を、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成し、
前記羽根部材が、前記複数の凸状構造体が形成された第1領域と、前記複数の凸状構造体が形成されていない第4領域と、前記第3方向に沿って前記第1領域と前記第4領域との間に位置する第5領域とを含むように、前記複数の凸状構造体を形成し、
前記第5領域の表面と前記第2方向に沿った軸とのなす傾斜角度が、前記複数の凸状構造体の側面と前記第2方向に沿った軸とのなす傾斜角度よりも大きくなるように、前記複数の凸状構造体を形成し、
前記複数の凸状構造体のピッチがPであり、且つ、前記第2方向に突き出す前記複数の凸状構造体の高さがHである場合において、「5マイクロメートル<P<200マイクロメートル」という第1条件及び「2.5マイクロメートル<H<100マイクロメール」という第2条件の少なくとも一方が満たされるように、前記複数の凸状構造体を形成する
製造方法。
[付記46]
流体中に設置される部品を製造する製造方法であって、
第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体を、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成し、
前記部品が、前記複数の凸状構造体が形成された第1領域と、前記複数の凸状構造体が形成されていない第2領域と、前記第1方向に沿って前記第1領域と前記第2領域との間に位置し、且つ、前記複数の凸状構造体にそれぞれつながる複数の他の凸状構造体が形成された第3領域とを含むように、前記複数の凸状構造体と前記複数の他の凸状構造体を形成し、
前記複数の他の凸状構造体が前記第1領域から前記第2領域に向かって伸び、且つ、前記複数の他の凸状構造体の少なくとも一つの高さが、前記第2領域に近づくにつれて低くなるように、前記複数の他の凸状構造体を形成し、
前記複数の凸状構造体のピッチがPであり、且つ、前記第2方向に突き出す前記複数の凸状構造体の高さがHである場合において、「5マイクロメートル<P<200マイクロメートル」という第1条件及び「2.5マイクロメートル<H<100マイクロメール」という第2条件の少なくとも一方が満たされるように、前記複数の凸状構造体を形成する
製造方法。
[付記47]
流体中に設置される部品を製造する製造方法であって、
第1方向に延び且つ前記第1方向と交差する第2方向に突き出す凸状構造体を、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並ぶように複数形成し、
前記部品が、前記複数の凸状構造体が形成された第1領域と、前記複数の凸状構造体が形成されていない第4領域と、前記第3方向に沿って前記第1領域と前記第4領域との間に位置する第5領域とを含むように、前記複数の凸状構造体を形成し、
前記第5領域の表面と前記第2方向に沿った軸とのなす傾斜角度が、前記複数の凸状構造体の側面と前記第2方向に沿った軸とのなす傾斜角度よりも大きくなるように、前記複数の凸状構造体を形成し、
前記複数の凸状構造体のピッチがPであり、且つ、前記第2方向に突き出す前記複数の凸状構造体の高さがHである場合において、「5マイクロメートル<P<200マイクロメートル」という第1条件及び「2.5マイクロメートル<H<100マイクロメール」という第2条件の少なくとも一方が満たされるように、前記複数の凸状構造体を形成する
製造方法。
上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。上述の各実施形態の要件のうちの一部が用いられなくてもよい。上述の各実施形態の要件は、適宜他の実施形態の要件と置き換えることができる。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態で引用した装置等に関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
また、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う型、成形品、羽根部材、部品、及び、製造方法もまた本発明の技術思想に含まれる。