発明の概要
本開示は、癌の治療方法において使用するための、配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチド、又は配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチドをコードしている核酸を提供し、ここで該方法は:i)少なくとも1種の免疫細胞増殖因子を含有する第1の組成物;ii)少なくとも1種のIL-10阻害薬を含有する第2の組成物;iii)少なくとも1種の腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)阻害薬を含有する第3の組成物;及び、iv)該組換えポリペプチド又は核酸を含有する第4の組成物:を投与することを含む。
本開示は、癌の治療方法における使用のための免疫細胞増殖因子を提供し、ここで該方法は:i)免疫細胞増殖因子、及び任意に少なくとも1種の追加の免疫細胞増殖因子を含有する第1の組成物;ii)少なくとも1種のIL-10阻害薬を含有する第2の組成物;iii)少なくとも1種の腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)阻害薬を含有する第3の組成物;並びに、iv)配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチド、又は配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチドをコードしている核酸を含有する第4の組成物:を投与することを含む。
本開示は、癌の治療方法における使用のためのIL-10阻害薬を提供し、ここで該方法は:i)少なくとも1種の免疫細胞増殖因子を含有する第1の組成物;ii)IL-10阻害薬、及び任意に少なくとも1種の追加のIL-10阻害薬を含有する第2の組成物;iii)少なくとも1種の腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)阻害薬を含有する第3の組成物;並びに、iv)配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチド、又は配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチドをコードしている核酸を含有する第4の組成物:を投与することを含む。
本開示は、癌の治療方法において使用するための腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)阻害薬を提供し、ここで該方法は:i)少なくとも1種の免疫細胞増殖因子を含有する第1の組成物;ii)少なくとも1種のIL-10阻害薬を含有する第2の組成物;iii)TNFα阻害薬;及び、任意に少なくとも1種の追加のTNFα阻害薬を含有する第3の組成物;並びに、iv)配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチド、又は配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチドをコードしている核酸を含有する第4の組成物:を投与することを含む。
本開示は、癌の治療方法における使用のための免疫療法薬を提供し、ここで該方法は:i)少なくとも1種の免疫細胞増殖因子を含有する第1の組成物;ii)少なくとも1種のIL-10阻害薬を含有する第2の組成物;iii)少なくとも1種の腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)阻害薬を含有する第3の組成物;iv)配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチド、又は配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチドをコードしている核酸を含有する第4の組成物;並びに、v)免疫療法薬を含有する第5の組成物:を投与することを含む。
一部の態様において、癌の治療方法における使用のための組換えポリペプチド、核酸、免疫細胞増殖因子、IL-10阻害薬、又はTNFα阻害薬は、免疫療法薬を含有する第5の組成物を投与することを更に含む。
一部の態様において、この第1の組成物は、第2の組成物又は第3の組成物の少なくとも約24時間前に投与される。
一部の態様において、この第1の組成物は、(a)1日1回、少なくとも5日間、少なくとも6日間、少なくとも7日間、少なくとも8日間、少なくとも9日間、少なくとも10日間、少なくとも11日間、少なくとも12日間、少なくとも13日間、少なくとも14日間、少なくとも15日間、少なくとも16日間、少なくとも17日間、少なくとも18日間、少なくとも19日間、少なくとも20日間、少なくとも21日間、少なくとも22日間もしくは少なくとも23日間;又は、(b)1日1回、約7日~約12日間;又は、(c)1日1回、約7日間:投与される。
一部の態様において、(a)第2の組成物及び第3の組成物は、同時にもしくは連続して投与されるか;又は、(b)第2の組成物は、第3の組成物の前に投与されるか;又は、(c)第2の組成物は、第3の組成物の後に投与される。
一部の態様において、この第4の組成物は、反復注入として投与され、ここで、i)二回目注入は、一回目注入の少なくとも1日後に投与され;ii)三回目注入は、一回目注入の少なくとも4日後に投与され;iii)四回目注入は、一回目注入の少なくとも5日後に投与され;iv)五回目注入は、一回目注入の少なくとも8日後に投与され;及び/又は、v)六回目注入は、一回目注入の少なくとも9日後に投与される。
一部の態様において、この第3の組成物及び及び第4の組成物の一回目注入は、同時に又は連続して投与される。
一部の態様において、この第4の組成物の一回目注入は、(a)第2の組成物の投与後、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも3時間、少なくとも4時間、少なくとも5時間、少なくとも6時間、少なくとも7時間、少なくとも8時間、少なくとも9時間、少なくとも10時間、少なくとも11時間、少なくとも12時間、少なくとも13時間、少なくとも14時間、少なくとも15時間、少なくとも16時間、少なくとも17時間、少なくとも18時間、少なくとも19時間、少なくとも20時間、少なくとも21時間、少なくとも22時間、少なくとも23時間、少なくとも24時間、少なくとも25時間、少なくとも26時間、少なくとも27時間、もしくは少なくとも28時間;又は、(b)第2の組成物の投与後、約3時間もしくは約4時間:に投与される。
一部の態様において、癌の治療方法における使用のための組換えポリペプチド、核酸、免疫細胞増殖因子、IL-10阻害薬、TNFα阻害薬、又は免疫療法薬は、i)少なくとも1種の免疫細胞増殖因子を含有する第6の組成物;ii)対象における少なくとも1種のIL-10阻害薬を含有する第7の組成物;iii)少なくとも1種のTNFα阻害薬を含有する第8の組成物;並びに、iv)配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチド、又は配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチドをコードしている核酸を含有する第9の組成物:を含む治療サイクルを投与することを更に含む。
一部の態様において、この治療サイクルは、(a)少なくとも1回、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、もしくは少なくとも5回;任意にここで治療サイクルは5回以下投与され;及び/又は、(b)第4の組成物の六回目注入後、少なくとも1日、少なくとも2日、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日もしくは少なくとも14日;任意にここで第1の治療サイクルは、第4の組成物の六回目注入後約1日で投与される。
一部の態様において、この第6の組成物は:(a)第7の組成物もしくは第8の組成物の、少なくとも約24時間前に;及び/又は、(b)1日1回、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7日間、少なくとも8日間、少なくとも9日間、少なくとも10日間、少なくとも11日間、少なくとも12日間、少なくとも13日間、少なくとも14日間、少なくとも15日間、少なくとも16日間、少なくとも17日間、少なくとも18日間、少なくとも19日間、少なくとも20日間、少なくとも21日間、少なくとも22日間、もしくは少なくとも23日間;又は、1日1回、合計約5日間~約14日間もしくは約7日間~約12日間:投与される。
一部の態様において、(a)第7の組成物及び第8の組成物は、同時にもしくは連続して投与されるか;又は、(b)第7の組成物は、第8の組成物の前に投与されるか;又は、(c)第7の組成物は、第8の組成物の後に投与される。
一部の態様において、この第9の組成物は、反復注入として投与され、ここで:i)二回目注入は、一回目注入の少なくとも1日後に投与され;ii)三回目注入は、一回目注入の少なくとも4日後に投与され;並びに、iii)四回目注入は、一回目注入の少なくとも5日後に投与される。
一部の態様において、この第8の組成物及び第9の組成物の一回目注入は、同時に投与される。
一部の態様において、第9の組成物の一回目注入は:(a)第7の組成物の投与後、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも3時間、少なくとも4時間、少なくとも5時間、少なくとも6時間、少なくとも7時間、少なくとも8時間、少なくとも9時間、少なくとも10時間、少なくとも11時間、少なくとも12時間、少なくとも13時間、少なくとも14時間、少なくとも15時間、少なくとも16時間、少なくとも17時間、少なくとも18時間、少なくとも19時間、少なくとも20時間、少なくとも21時間、少なくとも22時間、少なくとも23時間、少なくとも24時間、少なくとも25時間、少なくとも26時間、少なくとも27時間、もしくは少なくとも28時間;又は、(b)第7の組成物の投与後、約3時間もしくは約4時間;又は、(c)第7の組成物の投与後約4時間:に投与される。
一部の態様において、この第5の組成物は、反復注入として投与され、並びにここで第5の組成物は、少なくとも1回、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回、少なくとも7回、少なくとも8回、少なくとも9回、少なくとも10回、少なくとも11回、少なくとも12回、少なくとも13回、又は少なくとも14回投与される。
一部の態様において、この第5の組成物の一回目注入は、第4の組成物の六回目注入後及び第9の組成物の一回目注入前に投与される。
一部の態様において、この第5の組成物は:(a)第4の組成物の一回目注入後、少なくとも1日、少なくとも2日、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日に;又は、(b)第4の組成物の一回目注入後約10日~約14日に;又は、(c)第4の組成物の一回目注入後約12日に:投与される。
一部の態様において、(a)第1の組成物、第2の組成物、第3の組成物、第4の組成物、第5の組成物、第6の組成物、第7の組成物、第8の組成物又は第9の組成物は、静脈内もしくは皮下に投与され;及び/又は、(b)第1の組成物、第2の組成物、第4の組成物、第5の組成物、第6の組成物、第7の組成物及び第9の組成物は、静脈内に投与され;及び/又は、(c)第3の組成物及び第8の組成物は、皮下に投与される。
一部の態様において、少なくとも1種の免疫細胞増殖因子は、FMS-様チロシンキナーゼ3リガンド(FLT3L)又は顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)である。一部の態様において、少なくとも1種の免疫細胞増殖因子は、FLT3Lであり;任意にここでFLT3Lは:(a)約1μg/kg、約2μg/kg、約3μg/kg、約4μg/kg、約5μg/kg、約6μg/kg、約7μg/kg、約8μg/kg、約9μg/kg、10μg/kg、約11μg/kg、約12μg/kg、約13μg/kg、約14μg/kg、約15μg/kg、約16μg/kg、約17μg/kg、約18μg/kg、約19μg/kg、もしくは約20μg/kg;又は、(b)約4μg/kg~約13μg/kg;又は、(c)約7μg/kg:の量である。
一部の態様において、少なくとも1種のIL-10阻害薬は、対象においてM2腫瘍関連マクロファージ(TAM)をM1 TAMへ再プログラム化し、ここで再プログラム化は、表面マーカー発現の変化を含み、ここでMARCO及びCD163は、M2 TAM上に発現された表面マーカーであり、並びにCD80は、M1 TAM上に発現された表面マーカーである。
一部の態様において、少なくとも1種のIL-10阻害薬は、インターフェロンガンマ(IFNγ)、IFNγ模倣薬、IFN拮抗薬又はそれらの組合せであり;任意にここで少なくとも1種のIL-10阻害薬は、IFNγであり、及びここでIFNγは、約10μg、約15μg、約20μg、約25μg、約30μg、約35μg、約40μg、約45μg、約50μg、約55μg、約60μg、約65μg、約70μg、約75μg、約80μg、約85μg、約90μg、約95μg、もしくは約100μg;又は約50μg~約100μg;又は約70μgの投与量で投与される。
一部の態様において、このTNFα阻害薬は、TNFα受容体(TNFαR)、インフリキシマブ、アダリムマブ、セルトリズマブペゴル、ゴリムマブ、又はエタネルセプトであり;任意にここで、TNFαRは:(a)約1mg、約2mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mgもしくは約10mgの投与量;又は、(b)約4mg~約6mgの投与量;又は、(c)約5mgの投与量:で投与される。
一部の態様において、(a)第4の組成物の一回目注入、二回目注入、三回目注入、四回目注入、五回目注入及び/又は六回目注入、並びに第9の組成物の一回目注入、二回目注入、三回目注入及び/又は四回目注入は、配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチドの約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg、約11mg/kg、約12mg/kg、約13mg/kg、14mg/kg、約15mg/kg、約16mg/kg、約17mg/kg、約18mg/kg、約19mg/kg、約20mg/kg、約21mg/kg、約22mg/kg、約23mg/kg、約24mg/kg、約25mg/kg、約26mg/kg、約27mg/kg、約28mg/kg、約29mg/kg、約30mg/kg、約31mg/kg、約32mg/kg、約33mg/kg、約34mg/kgもしくは約35mg/kgを含有するか:又は、(b)第4の組成物の一回目注入、二回目注入、三回目注入、四回目注入、五回目注入及び六回目注入、並びに第9の組成物の一回目注入、二回目注入、三回目注入及び四回目注入は、配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチドの約10mg/kg~約30mg/kgを含有するか;又は、(c)第4の組成物の一回目注入、二回目注入、三回目注入、四回目注入、五回目注入及び六回目注入、並びに第9の組成物の一回目注入、二回目注入、三回目注入及び四回目注入は、配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチドの約20mg/kgを含有する。
一部の態様において、この免疫療法薬は、チェックポイント阻害薬であり;任意にここでチェックポイント阻害薬は、抗-PD1抗体であり;任意にここで抗-PD1抗体は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ又はセミプリマブである。一部の態様において、この抗-PD1抗体は、(a)約0.1mg/kg、約0.2mg/kg、約0.3mg/kg、約0.4mg/kg、約0.5mg/kg、約0.6mg/kg、約0.7mg/kg、約0.8mg/kg、約0.9mg/kg、約1mg/kg、約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kgもしくは約10mg/kg;又は、(b)約0.1mg/kg~約7mg/kg;又は、(c)約3mg/kg:の投与量で投与される。
一部の態様において、この癌は:(a)固形癌であり;任意にここで固形癌は、直径少なくとも約0.2cm、少なくとも約0.5cm、少なくとも約1cm、少なくとも約2cm、少なくとも約3cm、少なくとも約4cm、少なくとも約5cm、少なくとも約6cm、少なくとも約7cm、少なくとも約8cm、少なくとも約9cmもしくは少なくとも約10cmであるか;及び/又は、(b)癌の早期症状の再発であるか、もしくは癌の早期症状の転移である。
本開示は、i)少なくとも1種の免疫細胞増殖因子を含有する第1の組成物;ii)対象における少なくとも1種のIL-10阻害薬を含有する第2の組成物;iii)少なくとも1種の腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)阻害薬を含有する第3の組成物;及び、iv)配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチド、又は配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチドをコードしている核酸を含有する第4の組成物:を対象へ投与することを含む、それを必要とする対象における癌の治療方法を提供する。一部の態様において、本方法は、免疫療法薬を含有する第5の組成物を投与することを更に含む。
一部の態様において、この第1の組成物は、第2の組成物又は第3の組成物の少なくとも約24時間前に投与される。
一部の態様において、この第1の組成物は、1日1回、少なくとも5日間、少なくとも6日間、少なくとも7日間、少なくとも8日間、少なくとも9日間、少なくとも10日間、少なくとも11日間、少なくとも12日間、少なくとも13日間、少なくとも14日間、少なくとも15日間、少なくとも16日間、少なくとも17日間、少なくとも18日間、少なくとも19日間、少なくとも20日間、少なくとも21日間、少なくとも22日間又は少なくとも23日間投与される。一部の態様において、第1の組成物は、1日1回、約7日間~約12日間投与される。好ましい態様において、第1の組成物は、1日1回約7日間投与される。
一部の態様において、この第2の組成物及び第3の組成物は、同時に又は連続して投与される。一部の態様において、第2の組成物は、第3の組成物の前に投与される。一部の態様において、第2の組成物は、第3の組成物の後に投与される。
一部の態様において、この第4の組成物は、反復注入として投与され、ここで、i)二回目注入は、一回目注入の少なくとも1日後に投与され;ii)三回目注入は、一回目注入の少なくとも4日後に投与され;iii)四回目注入は、一回目注入の少なくとも5日後に投与され;iv)五回目注入は、一回目注入の少なくとも8日後に投与され;及び/又は、v)六回目注入は、一回目注入の少なくとも9日後に投与される。
一部の態様において、この第3の組成物及び第4の組成物の一回目注入は、同時に又は連続して投与される。
一部の態様において、この第4の組成物の一回目注入は、第2の組成物の投与後、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも3時間、少なくとも4時間、少なくとも5時間、少なくとも6時間、少なくとも7時間、少なくとも8時間、少なくとも9時間、少なくとも10時間、少なくとも11時間、少なくとも12時間、少なくとも13時間、少なくとも14時間、少なくとも15時間、少なくとも16時間、少なくとも17時間、少なくとも18時間、少なくとも19時間、少なくとも20時間、少なくとも21時間、少なくとも22時間、少なくとも23時間、少なくとも24時間、少なくとも25時間、少なくとも26時間、少なくとも27時間、もしくは少なくとも28時間に投与される。一部の態様において、第4の組成物の一回目注入は、第2の組成物の投与後、約3時間もしくは約4時間に投与される。好ましい態様において、第4の組成物の一回目注入は、第2の組成物の投与後約4時間で投与される。
一部の態様において、この開示の方法は、i)少なくとも1種の免疫細胞増殖因子を含有する第6の組成物;ii)対象における少なくとも1種のIL-10阻害薬を含有する第7の組成物;iii)少なくとも1種のTNFα阻害薬を含有する第8の組成物;並びに、iv)配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチド、又は配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチドをコードしている核酸を含有する第9の組成物:を含む治療サイクルを投与することを更に含む。
一部の態様において、この治療サイクルは、少なくとも1回、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、もしくは少なくとも5回投与される。好ましい態様において、治療サイクルは、5回以下投与される。
一部の態様において、この第1の治療サイクルは、第4の組成物の六回目注入後、少なくとも1日、少なくとも2日、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日もしくは少なくとも14日に投与される。好ましい態様において、第1の治療サイクルは、第4の組成物の六回目注入後、約1日で投与される。
一部の態様において、この第6の組成物は、第7の組成物又は第8の組成物の少なくとも約24時間前に投与される。
一部の態様において、この第6の組成物は、1日1回、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7日間、少なくとも8日間、少なくとも9日間、少なくとも10日間、少なくとも11日間、少なくとも12日間、少なくとも13日間、少なくとも14日間、少なくとも15日間、少なくとも16日間、少なくとも17日間、少なくとも18日間、少なくとも19日間、少なくとも20日間、少なくとも21日間、少なくとも22日間、もしくは少なくとも23日間投与される。一部の態様において、第6の組成物は、1日1回、合計約5日間~約14日間投与される。好ましい態様において、第6の組成物は、1日1回、合計約7日間~約12日間投与される。
一部の態様において、この第7の組成物及び第8の組成物は、同時に又は連続して投与される。一部の態様において、第7の組成物は、第8の組成物の前に投与される。一部の態様において、第7の組成物は、第8の組成物の後に投与される。
一部の態様において、第9の組成物は、反復注入として投与され、ここで:i)二回目注入は、一回目注入の少なくとも1日後に投与され;ii)三回目注入は、一回目注入の少なくとも4日後に投与され;並びに、iii)四回目注入は、一回目注入の少なくとも5日後に投与される。
一部の態様において、この第8の組成物及び第9の組成物の一回目注入は、同時に投与される。
一部の態様において、第9の組成物の一回目注入は、第7の組成物の投与後、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも3時間、少なくとも4時間、少なくとも5時間、少なくとも6時間、少なくとも7時間、少なくとも8時間、少なくとも9時間、少なくとも10時間、少なくとも11時間、少なくとも12時間、少なくとも13時間、少なくとも14時間、少なくとも15時間、少なくとも16時間、少なくとも17時間、少なくとも18時間、少なくとも19時間、少なくとも20時間、少なくとも21時間、少なくとも22時間、少なくとも23時間、少なくとも24時間、少なくとも25時間、少なくとも26時間、少なくとも27時間、又は少なくとも28時間に投与される。
一部の態様において、第9の組成物の一回目注入は、第7の組成物の投与後約3時間又は約4時間に投与される。一部の態様において、第9の組成物の一回目注入は、第7の組成物の投与後約4時間に投与される。
一部の態様において、この第5の組成物は、反復注入として投与され、並びにここで第5の組成物は、少なくとも1回、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回、少なくとも7回、少なくとも8回、少なくとも9回、少なくとも10回、少なくとも11回、少なくとも12回、少なくとも13回、又は少なくとも14回投与される。
一部の態様において、第5の組成物の一回目注入は、第4の組成物の六回目注入後及び第9の組成物の一回目注入前に投与される。
一部の態様において、この第5の組成物は、第4の組成物の一回目注入後、少なくとも1日、少なくとも2日、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日に投与される。一部の態様において、第5の組成物は、第4の組成物の一回目注入後、約10日~約14日に投与される。
好ましい態様において、この第5の組成物は、第4の組成物の一回目注入後、約12日に投与される。
一部の態様において、第1の組成物、第2の組成物、第3の組成物、第4の組成物、第5の組成物、第6の組成物、第7の組成物、第8の組成物又は第9の組成物は、静脈内もしくは皮下に投与される。好ましい態様において、第1の組成物、第2の組成物、第4の組成物、第5の組成物、第6の組成物、第7の組成物及び第9の組成物は、静脈内に投与される。好ましい態様において、第3の組成物及び第8の組成物は、皮下に投与される。
一部の態様において、少なくとも1種の免疫細胞増殖因子は、FMS-様チロシンキナーゼ3リガンド(FLT3L)又は顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)である。好ましい態様において、少なくとも1種の免疫細胞増殖因子は、FLT3Lである。
一部の態様において、FLT3Lは、約1μg/kg、約2μg/kg、約3μg/kg、約4μg/kg、約5μg/kg、約6μg/kg、約7μg/kg、約8μg/kg、約9μg/kg、10μg/kg、約11μg/kg、約12μg/kg、約13μg/kg、約14μg/kg、約15μg/kg、約16μg/kg、約17μg/kg、約18μg/kg、約19μg/kg、もしくは約20μg/kgの量である。一部の態様において、FLT3Lは、約4μg/kg~約13μg/kgの量である。好ましい態様において、FLT3Lは、約7μg/kgの量である。
一部の態様において、少なくとも1種のIL-10阻害薬は、対象においてM2腫瘍関連マクロファージ(TAM)をM1 TAMへ再プログラム化し、ここで再プログラム化は、表面マーカー発現の変化を含み、ここでMARCO及びCD163は、M2 TAM上に発現された表面マーカーであり、並びにCD80は、M1 TAM上に発現された表面マーカーである。
一部の態様において、少なくとも1種のIL-10阻害薬は、インターフェロンガンマ(IFNγ)、IFNγ模倣薬、IFN拮抗薬又はそれらの組合せである。好ましい態様において、少なくとも1種のIL-10阻害薬は、IFNγである。
一部の態様において、IFNγは、約10μg、約15μg、約20μg、約25μg、約30μg、約35μg、約40μg、約45μg、約50μg、約55μg、約60μg、約65μg、約70μg、約75μg、約80μg、約85μg、約90μg、約95μg、又は約100μgの投与量で投与される。一部の態様において、IFNガンマは、約50μg~約100μgの投与量で投与される。好ましい態様において、IFNガンマは、約70μgの投与量で投与される。
一部の態様において、このTNFα阻害薬は、TNFα受容体(TNFαR)、インフリキシマブ、アダリムマブ、セルトリズマブペゴル、又はゴリムマブである。好ましい態様において、TNFα阻害薬は、TNFαRである。好ましい態様において、TNFαRは、エタネルセプトである。
一部の態様において、このTNFαRは、約1mg、約2mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mgもしくは約10mgの投与量で投与される。一部の態様において、TNFαRは、約4mg~約6mgの投与量で投与される。好ましい態様において、TNFαRは、約5mgの投与量で投与される。
一部の態様において、第4の組成物の一回目注入、二回目注入、三回目注入、四回目注入、五回目注入及び/又は六回目注入、並びに第9の組成物の一回目注入、二回目注入、三回目注入及び/又は四回目注入は、配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチド約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg、約11mg/kg、約12mg/kg、約13mg/kg、14mg/kg、約15mg/kg、約16mg/kg、約17mg/kg、約18mg/kg、約19mg/kg、約20mg/kg、約21mg/kg、約22mg/kg、約23mg/kg、約24mg/kg、約25mg/kg、約26mg/kg、約27mg/kg、約28mg/kg、約29mg/kg、約30mg/kg、約31mg/kg、約32mg/kg、約33mg/kg、約34mg/kgもしくは約35mg/kgを含有する。一部の態様において、第4の組成物の一回目注入、二回目注入、三回目注入、四回目注入、五回目注入及び六回目注入、並びに第9の組成物の一回目注入、二回目注入、三回目注入及び四回目注入は、配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチド約10mg/kg~約30mg/kgを含有する。好ましい態様において、第4の組成物の一回目注入、二回目注入、三回目注入、四回目注入、五回目注入及び六回目注入、並びに第9の組成物の一回目注入、二回目注入、三回目注入及び四回目注入は、配列番号:9のポリペプチドに対し少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えポリペプチド約20mg/kgを含有する。
一部の態様において、この免疫療法薬は、チェックポイント阻害薬である。好ましい態様において、免疫療法薬は、抗-PD1抗体である。一部の態様において、抗-PD1抗体は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ又はセミプリマブである。一部の態様において、抗-PD1抗体は、ニボルマブである。
一部の態様において、この抗-PD1抗体は、約0.1mg/kg、約0.2mg/kg、約0.3mg/kg、約0.4mg/kg、約0.5mg/kg、約0.6mg/kg、約0.7mg/kg、約0.8mg/kg、約0.9mg/kg、約1mg/kg、約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kgもしくは約10mg/kgの投与量で投与される。一部の態様において、抗-PD1抗体は、約0.1mg/kg~約7mg/kgの投与量で投与される。好ましい態様において、抗-PD1抗体は、約3mg/kgの投与量で投与される。
一部の態様において、この癌は、固形癌である。一部の態様において、固形癌は、直径少なくとも約0.2cm、少なくとも約0.5cm、少なくとも約1cm、少なくとも約2cm、少なくとも約3cm、少なくとも約4cm、少なくとも約5cm、少なくとも約6cm、少なくとも約7cm、少なくとも約8cm、少なくとも約9cm又は少なくとも約10cmである。
一部の態様において、この癌は、癌の早期症状の再発であるか、又は癌の早期症状の転移である。
任意の先の態様は、任意の他の態様と組合せることができる。
別に規定しない限りは、本明細書において使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の業者により一般に理解されるものと同じ意味を有する。
本明細書において使用されるように、語句の単数形はまた、文脈が別に明確に指示しない限りは、その語句の複数形も含み;例として、用語「ある(a、an)及びその(the)」は、単数又は複数であると理解され、並びに用語「又は」は、包括的であると理解される。例として「ある要素」は、1又は複数の要素を意味する。
本明細書を通じて、語句「含んでいる」又は「含む」などの変形は、言及された要素、整数もしくは工程、又は要素、整数もしくは工程の群の包含を暗示しているが、いずれか他の要素、整数もしくは工程、又は要素、整数もしくは工程の群の排除を暗示しないことは理解されるであろう。本明細書を通じて、語句「からなっている」又は「からなる」などの変形は、言及された要素、整数もしくは工程、又は要素、整数もしくは工程の群の包含を暗示しているが、いずれか他の要素、整数もしくは工程、又は要素、整数もしくは工程の群の排除を暗示しないことは理解されるであろう。本明細書を通じて、語句「本質的になっている」又は「本質的になる」などの変形は、言及された要素、整数もしくは工程、又は要素、整数もしくは工程の群、並びに請求された本発明の特徴及び新規特徴には実質的には影響を及ぼさないいずれか他の要素、整数もしくは工程、又は要素、整数もしくは工程の群の包含を暗示することは理解されるであろう。
約は、言及された値の10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、又は0.01%以内として理解することができる。文脈から別に明らかでない限りは、本明細書に提供される全ての数値は、用語「約」により修飾される。
本明細書記載の方法及び材料に類似した又は同等の方法及び材料は、本開示の実践又は試験において使用することができるが、好適な方法及び材料が以下に説明される。本明細書において言及された全ての刊行物、特許出願、特許及び他の参考文献は、それらの全体が参照により組み込まれている。本明細書に引用された参考文献は、請求された開示の先行技術であることを認めるものではない。矛盾した場合においては、定義を含む本明細書が支配する。加えて、材料、方法及び実施例は、単に例証であり、且つ限定を意図しない。本開示の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び請求項から明らかであろう。
発明の詳細な説明
本開示は、組換えポリペプチド、IL-10阻害薬、TNFα阻害薬、及び免疫細胞増殖因子を投与することにより、対象において癌を予防するか、進行を遅延するか、症状を治療するかもしくは緩和するか、又はそうでなければ改善する方法を提供する。本方法は、免疫療法薬を投与することを含む。
本開示は、表1Aに示された任意のアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる組換えポリペプチドを提供する。本開示はまた、表1Aに示された任意のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%又は約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる組換えポリペプチドも提供する。
本開示はまた、組換えポリペプチド変種が、等電点(pI)により決定された酸性である、表1Aに示された任意のアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる酸性組換えポリペプチド変種も提供する。本開示はまた、表1Aに示された任意のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%又は約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる酸性組換えポリペプチドも提供する。
「酸性変種」は、関心対象の親又は当初のポリペプチドよりも、より酸性である(例えば、pIの計算により決定される)関心対象のポリペプチドの変種である。ポリペプチドの「pI」又は「等電点」は、ポリペプチドの正帯電が、その負帯電と釣り合っているpHを指す。pIは、例えば、ポリペプチドのアミノ酸残基の正味の電荷から、当該技術分野において公知の任意の手段により計算することができるか、又は等電点電気泳動法により決定することができる。
一部の態様において、酸性変種は、アミノ酸置換を行うことにより、当初の親配列に由来する。第1の変異置換は、当初の親配列の任意の塩基性アミノ酸(K、R又はH)、中性非極性アミノ酸(G、A、V、L、I、M、F、W又はP)、又は中性極性アミノ酸(S、T、C、Y、N又はQ)を、酸性アミノ酸(D又はE)により置換することにより作製される。第2の変異置換は、第1の変異置換の逆の変異置換を行うことにより、作製される。例えば、当初の親配列由来の全てのセリン(S)残基は、グルタミン酸(E)残基により置換される(第1の置換)。加えて当初の親配列由来の全てのグルタミン酸(E)残基は、セリン(S)残基により置換される(第2の置換)。一態様において、この逆置換は、当初の親配列の全てのセリン(S)残基のグルタミン酸(E)への変異、及び当初の親配列の全てのグルタミン酸(E)残基のセリン(S)残基への変異;当初の親配列の全てのセリン(S)残基のアスパラギン酸(D)への変異、及び当初の親配列の全てのアスパラギン酸(D)残基のセリン(S)残基への変異;当初の親配列の全てのバリン(V)残基のアスパラギン酸(D)への変異、及び当初の親配列の全てのアスパラギン酸(D)のバリン(V)残基への変異;又は、当初の親配列の全てのセリン(S)残基のロイシン(L)残基への変異、又は当初の親配列の全てのロイシン(L)残基のセリン(S)残基のへの変異を含む、から本質的になる又はからなる。好ましい態様において、アミノ酸置換は、アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)及びロイシン(L)が、その組換えポリペプチド配列内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多い、又は等しい量で各々独立して存在する、組換えポリペプチドを生じる。好ましい態様において、アミノ酸置換は、酸性変種の3種の最も豊富なアミノ酸残基として、又は酸性変種の次に最も豊富なアミノ酸残基に対しより多いもしくは等しい豊富さとして、ロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)を持つ組換えポリペプチドを生じる。一部の態様において、アミノ酸の複数の逆変異置換が作製され得る。
本開示はまた、その組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性であり、組換えペプチド変種のpIは、その組換えペプチドが由来したペプチド配列のpIよりもより低く、並びにロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、その組換えポリペプチド配列内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりもより多いもしくは等しい量で各々独立して存在する、表1Aに示された任意のアミノ酸配列を含む、から本質的になる又はからなる、酸性組換えポリペプチド変種も提供する。本開示はまた、その組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性であり、並びにロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、酸性変種の3種の最も豊富なアミノ酸残基であるか、又は酸性変種の次に最も豊富なアミノ酸残基に対しより多いもしくは等しい豊富さである、表1Aに示された任意のアミノ酸配列を含む、から本質的になる又はからなる、酸性組換えポリペプチド変種も提供する。本開示はまた、表1Aに示された任意のアミノ酸配列に対し少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%又は約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる又はからなる、酸性組換えポリペプチド変種も提供する。
好ましい態様において、本開示は、表1Bに示された任意のアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる組換えポリペプチドを提供する。本開示はまた、表1Bに示された任意のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%又は約99%同一であるアミノ酸配列を有する組換えポリペプチドも提供する。
本開示は、配列番号:1のアミノ酸配列、又は配列番号:1のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる組換えポリペプチドを含む、から本質的になる、又はからなる、シナガチョウアルファ-A-結晶(CRYAA)(GenBank # XP_013036875.1)由来の、アルファ結晶組換えポリペプチド配列又はアミノ酸配列を提供する。
本開示は、配列番号:1のアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる、シナガチョウアルファ-A-結晶(CRYAA)(GenBank # XP_013036875.1)由来の、酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種配列又はアミノ酸配列を提供し、ここでこのアルファ結晶組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性であるか、又は配列番号:1のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種であって、ここでこのアルファ結晶組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性である。一部の態様において、この組換えポリペプチドのpIは、配列番号:1のpIよりも低い。一部の態様において、ロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、この組換えポリペプチド配列内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多いか又は等しい量で各々独立して存在する。一部の態様において、ロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種において3種の最も豊富なアミノ酸残基であるか、又は酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種の次に最も豊富なアミノ酸残基に対しより多いもしくは等しい豊富さである。
好ましい態様において、本組換えポリペプチドは、配列番号:9のアミノ酸配列、又は配列番号:9のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる組換えポリペプチドを含む、から本質的になる、又はからなる、シナガチョウアルファ-A-結晶(CRYAA)(GenBank # XP_013036875.1)由来の酸性変種である。例えば、配列番号:9は、配列番号:1のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性を有し、配列番号:9は、pIにより決定された酸性であり、配列番号:9のpIは、配列番号:1のpIよりも低く、並びにアスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)及びロイシン(L)は、配列番号:9内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多いか又は等しい量で各々独立して存在する(すなわち、配列番号:9の173アミノ酸配列のうち、グルタミン酸(E)は、23残基であり、ロイシン(L)は、15残基であり、及びアスパラギン酸(D)は、14残基であり、プロリン(P)(14残基)は配列番号:9内で次に最も多く存在するアミノ酸残基である)。
本開示は、配列番号:2のアミノ酸配列、又は配列番号:2のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる組換えポリペプチドを含む、から本質的になる、又はからなる、アメリカレアアルファ-A-結晶(CRYAA)(GenBank # P02505.1)由来の、アルファ結晶組換えポリペプチド配列又はアミノ酸配列を提供する。
本開示は、配列番号:2のアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる、アメリカレアアルファ-A-結晶(CRYAA)(GenBank # P02505.1)由来の、酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種配列又はアミノ酸配列を提供し、ここでこのアルファ結晶組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性であるか、又は配列番号:2のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種であって、ここでこのアルファ結晶組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性である。一部の態様において、この組換えポリペプチドのpIは、配列番号:2のpIよりも低い。一部の態様において、ロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、この組換えポリペプチド配列内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多いか又は等しい量で各々独立して存在する。一部の態様において、ロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種において3種の最も豊富なアミノ酸残基であるか、又は酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種の次に最も豊富なアミノ酸残基に対しより多いもしくは等しい豊富さである。
好ましい態様において、本組換えポリペプチドは、配列番号:10のアミノ酸配列、又は配列番号:10のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる組換えポリペプチドを含む、から本質的になる、又はからなる、アメリカレアアルファ-A-結晶(CRYAA)(GenBank # P02505.1)由来の酸性変種である。例えば、配列番号:10は、配列番号:2のポリペプチドに対し少なくとも75%の配列同一性を有し、配列番号:10は、pIにより決定された酸性であり、配列番号:10のpIは、配列番号:2のpIよりも低く、並びにアスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)及びロイシン(L)は、配列番号:10内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多いか又は等しい量で各々独立して存在する。
本開示は、配列番号:3のアミノ酸配列、又は配列番号:3のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる組換えポリペプチドを含む、から本質的になる、又はからなる、マガモアルファ-A-結晶(CRYAA)(GenBank # O12984.1)由来の、アルファ結晶組換えポリペプチド配列又はアミノ酸配列を提供する。
本開示は、配列番号:3のアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる、マガモアルファ-A-結晶(CRYAA)(GenBank # O12984.1)由来の、酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種配列又はアミノ酸配列を提供し、ここでこのアルファ結晶組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性であるか、又は配列番号:3のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種であって、ここでこのアルファ結晶組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性である。一部の態様において、この組換えポリペプチドのpIは、配列番号:3のpIよりも低い。一部の態様において、ロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、この組換えポリペプチド配列内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多いか又は等しい量で各々独立して存在する。一部の態様において、ロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種において3種の最も豊富なアミノ酸残基であるか、又は酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種の次に最も豊富なアミノ酸残基に対しより多いもしくは等しい豊富さである。
好ましい態様において、本組換えポリペプチドは、配列番号:11のアミノ酸配列、又は配列番号:11のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる組換えポリペプチドを含む、から本質的になる、又はからなる、マガモアルファ-A-結晶(CRYAA)(GenBank # O12984.1)由来の酸性変種である。例えば、配列番号:11は、配列番号:3のポリペプチドに対し少なくとも80%の配列同一性を有し、配列番号:11は、pIにより決定された酸性であり、配列番号:11のpIは、配列番号:3のpIよりも低く、並びにアスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)及びロイシン(L)は、配列番号:11内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多いか又は等しい量で各々独立して存在する。
本開示は、配列番号:4のアミノ酸配列、又は配列番号:4のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる組換えポリペプチドを含む、から本質的になる、又はからなる、マガモアルファ-B-結晶(CRYAB)(GenBank # Q05557.1)由来の、アルファ結晶組換えポリペプチド配列又はアミノ酸配列を提供する。
本開示は、配列番号:4のアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる、マガモアルファ-B-結晶(CRYAB)(GenBank # Q05557.1)由来の、酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種配列又はアミノ酸配列を提供し、ここでこのアルファ結晶組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性であるか、又は配列番号:4のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種であって、ここでこのアルファ結晶組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性である。一部の態様において、この組換えポリペプチドのpIは、配列番号:4のpIよりも低い。一部の態様において、ロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、この組換えポリペプチド配列内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多いか又は等しい量で各々独立して存在する。一部の態様において、ロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種において3種の最も豊富なアミノ酸残基であるか、又は酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種の次に最も豊富なアミノ酸残基に対しより多いもしくは等しい豊富さである。
好ましい態様において、本組換えポリペプチドは、配列番号:12のアミノ酸配列、又は配列番号:12のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる組換えポリペプチドを含む、から本質的になる、又はからなる、マガモアルファ-B-結晶(CRYAB)(GenBank # Q05557.1)由来の酸性変種である。例えば、配列番号:12は、配列番号:4のポリペプチドに対し少なくとも80%の配列同一性を有し、配列番号:12は、pIにより決定された酸性であり、配列番号:12のpIは、配列番号:4のpIよりも低く、並びにアスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)及びロイシン(L)は、配列番号:12内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多いか又は等しい量で各々独立して存在する。
本開示は、配列番号:5のアミノ酸配列、又は配列番号:5のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる組換えポリペプチドを含む、から本質的になる、又はからなる、ホモ・サピエンスアルファ-A-結晶(CRYAA)(GenBank # AAH69528.1)由来の、アルファ結晶組換えポリペプチド配列又はアミノ酸配列を提供する。
本開示は、配列番号:5のアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる、ホモ・サピエンスアルファ-A-結晶(CRYAA)(GenBank # AAH69528.1)由来の、酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種配列又はアミノ酸配列を提供し、ここでこのアルファ結晶組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性であるか、又は配列番号:5のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種であって、ここでこのアルファ結晶組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性である。一部の態様において、この組換えポリペプチドのpIは、配列番号:5のpIよりも低い。一部の態様において、ロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、この組換えポリペプチド配列内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多いか又は等しい量で各々独立して存在する。一部の態様において、ロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種において3種の最も豊富なアミノ酸残基であるか、又は酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種の次に最も豊富なアミノ酸残基に対しより多いもしくは等しい豊富さである。
好ましい態様において、本組換えポリペプチドは、配列番号:13のアミノ酸配列、又は配列番号:13のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる組換えポリペプチドを含む、から本質的になる、又はからなる、ホモ・サピエンスアルファ-A-結晶(CRYAA)(GenBank # AAH69528.1)由来の酸性変種である。例えば、配列番号:13は、配列番号:5のポリペプチドに対し少なくとも80%の配列同一性を有し、配列番号:13は、pIにより決定された酸性であり、配列番号:13のpIは、配列番号:5のpIよりも低く、並びにアスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)及びロイシン(L)は、配列番号:13内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多いか又は等しい量で各々独立して存在する。
本開示は、配列番号:6のアミノ酸配列、又は配列番号:6のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる組換えポリペプチドを含む、から本質的になる、又はからなる、キイロショウジョウバエHSP23(GenBank # AAA28637.1)由来の、HSP23組換えポリペプチド配列又はアミノ酸配列を提供する。
本開示は、配列番号:6のアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる、キイロショウジョウバエHSP23(GenBank # AAA28637.1)由来の、HSP23組換えポリペプチド変種配列又はアミノ酸配列を提供し、ここでこのHSP23組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性であるか、又は配列番号:6のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる酸性HSP23組換えポリペプチド変種であって、ここでこのHSP23組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性である。一部の態様において、この組換えポリペプチドのpIは、配列番号:6のpIよりも低い。一部の態様において、ロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、この組換えポリペプチド配列内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多いか又は等しい量で各々独立して存在する。一部の態様において、ロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、酸性HSP23組換えポリペプチド変種において3種の最も豊富なアミノ酸残基であるか、又は酸性HSP23組換えポリペプチド変種の次に最も豊富なアミノ酸残基に対しより多いもしくは等しい豊富さである。
好ましい態様において、本組換えポリペプチドは、配列番号:14のアミノ酸配列、又は配列番号:14のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる組換えポリペプチドを含む、から本質的になる、又はからなる、キイロショウジョウバエHSP23(GenBank # AAA28637.1)由来の酸性変種である。例えば、配列番号:14は、配列番号:6のポリペプチドに対し少なくとも80%の配列同一性を有し、配列番号:14は、pIにより決定された酸性であり、配列番号:14のpIは、配列番号:6のpIよりも低く、並びにアスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)及びロイシン(L)は、配列番号:14内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多いか又は等しい量で各々独立して存在する。
本開示は、配列番号:7のアミノ酸配列、又は配列番号:7のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を有する組換えポリペプチドを含む、から本質的になる、又はからなる、キイロショウジョウバエHSP22(GenBank # AAA28635.1)由来の、HSP22組換えポリペプチド配列又はアミノ酸配列を提供する。
本開示は、配列番号:7のアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる、キイロショウジョウバエHSP22(GenBank # AAA28635.1)由来の、酸性HSP22組換えポリペプチド変種配列又はアミノ酸配列を提供し、ここでこのHSP22組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性であるか、又は配列番号:7のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる酸性HSP22組換えポリペプチド変種であって、ここでこのHSP22組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性である。一部の態様において、この組換えポリペプチドのpIは、配列番号:7のpIよりも低い。一部の態様において、ロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、この組換えポリペプチド配列内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多いか又は等しい量で各々独立して存在する。一部の態様において、ロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、酸性HSP22組換えポリペプチド変種において3種の最も豊富なアミノ酸残基であるか、又は酸性HSP22組換えポリペプチド変種の次に最も豊富なアミノ酸残基に対しより多いもしくは等しい豊富さである。
好ましい態様において、本組換えポリペプチドは、配列番号:15のアミノ酸配列、又は配列番号:15のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる組換えポリペプチドを含む、から本質的になる、又はからなる、キイロショウジョウバエHSP22(GenBank # AAA28635.1)由来の酸性変種である。例えば、配列番号:15は、配列番号:7のポリペプチドに対し少なくとも65%の配列同一性を有し、配列番号:15は、pIにより決定された酸性であり、配列番号:15のpIは、配列番号:7のpIよりも低く、並びにアスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)及びロイシン(L)は、配列番号:15内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多いか又は等しい量で各々独立して存在する。
本開示は、配列番号:8のアミノ酸配列、又は配列番号:8のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる組換えポリペプチドを含む、から本質的になる、又はからなる、シナガチョウアルファ-B-結晶(CRYAB)(GenBank # XP_013042703.1)由来の、アルファ結晶組換えポリペプチド配列又はアミノ酸配列を提供する。
本開示は、配列番号:8のアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる、シナガチョウアルファ-B-結晶(CRYAB)(GenBank # XP_013042703.1)由来の、酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種配列又はアミノ酸配列を提供し、ここでこのアルファ結晶組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性であるか、又は配列番号:8のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種であって、ここでこのアルファ結晶組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性である。一部の態様において、この組換えポリペプチドのpIは、配列番号:8のpIよりも低い。一部の態様において、ロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、この組換えポリペプチド配列内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多いか又は等しい量で各々独立して存在する。一部の態様において、ロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種において3種の最も豊富なアミノ酸残基であるか、又は酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種の次に最も豊富なアミノ酸残基に対しより多いもしくは等しい豊富さである。
好ましい態様において、本組換えポリペプチドは、配列番号:16のアミノ酸配列、又は配列番号:16のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、もしくはからなる組換えポリペプチドを含む、から本質的になる、又はからなる、シナガチョウアルファ-B-結晶(CRYAB)(GenBank # XP_013042703.1)由来の酸性変種である。例えば、配列番号:16は、配列番号:8のポリペプチドに対し少なくとも80%の配列同一性を有し、配列番号:16は、pIにより決定された酸性であり、配列番号:16のpIは、配列番号:8のpIよりも低く、並びにアスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)及びロイシン(L)は、配列番号:16内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多いか又は等しい量で各々独立して存在する。
本開示は、表1Aに示された任意のアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる組換えポリペプチドをコードしている、単離された核酸分子を提供する。本開示はまた、表1Aに示された任意のアミノ酸配列に対し、少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる組換えポリペプチドをコードしている、単離された核酸分子も提供する。
本開示はまた、表1Aに示された任意のアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる組換えポリペプチド変種をコードしている、単離された核酸分子も提供し、ここでこの組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性である。本開示はまた、表1Aに示されたアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる組換えポリペプチド変種をコードしている、単離された核酸分子も提供する。
本開示はまた、表1Aに示された任意のアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる酸性組換えポリペプチド変種をコードしている、単離された核酸分子も提供し、ここでこの組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性であり、ここでこの組換えペプチド変種のpIは、この組換えペプチドが由来したペプチド配列のpIよりも低く、並びにここでロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、この組換えポリペプチド配列内に存在する任意の他のアミノ酸残基の量よりも、より多いか又は等しい量で各々独立して存在する。本開示はまた、表1Aに示された任意のアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる酸性組換えポリペプチド変種をコードしている、単離された核酸分子も提供し、ここでこの組換えポリペプチド変種は、等電点(pI)により決定された酸性であり、並びにここでロイシン(L)、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)は、この酸性変種において3種の最も豊富なアミノ酸残基であるか、又はこの酸性アルファ結晶組換えポリペプチド変種の次に最も豊富なアミノ酸残基に対しより多いもしくは等しい豊富さである。本開示はまた、表1Aに示された任意のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる酸性組換えポリペプチド変種をコードしている、単離された核酸分子も提供する。
本開示はまた、表2Aに示された任意の核酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる、単離された核酸分子も提供する。本開示はまた、表2Aに示された任意の核酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一である核酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる、核酸分子も提供する。
好ましい態様において、本開示は、表2Bに示された任意の核酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる単離された核酸分子を提供する。本開示はまた、表2Bに示された任意の核酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一である核酸配列を含む、から本質的になる、又はからなる、核酸分子も提供する。
本開示の治療方法は、免疫細胞増殖因子の投与に関与している。免役細胞増殖因子は、免疫細胞の数を増加する増殖因子として機能する。一部の態様において、免疫細胞は、樹状細胞である。一部の態様において、免疫細胞増殖因子は、CD40Lである。一部の態様において、免疫細胞増殖因子は、抗-CD40抗体である。一部の態様において、免疫細胞増殖因子は、サイトカインである。一部の態様において、サイトカインは、FMS-様チロシンキナーゼリガンド(FLT3L)及び顆粒球-マクロファージコロニー-刺激因子(GM-CSF)を含むが、これらに限定されるものではない。好ましい態様において、免疫細胞増殖因子は、FLT3Lである。
顆粒球/マクロファージコロニー-刺激因子(GM-CSF)は、白血球増殖因子として機能し、幹細胞を刺激し、顆粒球(好中球、好酸球、及び好塩基球)並びに単球を産生するサイトカインである。GM-CSFのポリヌクレオチド配列は、公のデータベースから、寄託番号Ml 1734(ヒト);NM_009969(マウス);EU520303(ニワトリ);NM_001037660(ラットCsf2ra);及び、NM_133555(ラットCsf2rb)として入手可能であり、それらの配列は引用により本明細書中に組み込まれている。顆粒球/マクロファージコロニー-刺激因子(GM-CSF)のアミノ酸配列は、公のデータベースから、寄託番号AAA52122(ヒト);NP_034099(マウス);ACBl 1534(ニワトリ);NP_001032749(ラットCsf2ra);及び、NP 598239(Csf2rb)として入手可能であり、それらの配列は引用により本明細書中に組み込まれている。
FLT3L:FMS-様チロシンキナーゼ3リガンド(FLT3L)は、免疫細胞、特に骨髄由来DC(mDC)及び形質細胞様DC(pDC)を含む樹状細胞の数を増加する、サイトカイン及び増殖因子として機能する、内因性小型分子である。ヒトHLA-DR+Lin-DCは、CD11c+CD123-骨髄系DC(mDC)及びCD11c-CD123+形質細胞様DC(pDC)を含む。
樹状細胞、造血幹細胞、前駆細胞もしくはそれらの任意の組合せのための増殖因子として機能し得るFLT3Lのポリヌクレオチド配列は、公のデータベースから、寄託番号U04806(ヒト);及び、NM_013520(マウス)として入手可能であり、それらの配列は引用により本明細書中に組み込まれている。FLT3/FLK2リガンド(Flt3L)のアミノ酸配列は、公のデータベースから、寄託番号AAAl7999(ヒト);及び、NP_038548(マウス)として入手可能であり、それらの配列は引用により本明細書中に組み込まれている。
本明細書において使用される用語「樹状細胞」又は「DC」は、哺乳類免疫系の一部を形成する免疫細胞を指す。DCの主な機能は、外来抗原をプロセッシングし、且つそれらの表面上の抗原エピトープを免疫系の他の細胞に提示することにより、「抗原提示細胞」として働くことである。DCは、主に皮膚(そこにはランゲルハンス細胞と称される特定された樹状細胞型が存在する)並びに鼻、肺、胃及び腸の内層などの、外部環境と接触している組織中に、少量で存在する。DCはまた、血液中に未成熟状態でも認められ得る。一旦活性化されると、これらは、リンパ系組織へ遊走し、そこでこれらはT細胞及びB細胞と相互作用し、適応免疫応答を開始する。特定の発達段階で、DCは、分岐した突起(樹状)へ成長し、このことが細胞にその名称をもたらす。一部の実施態様において、DCは、細胞表面マーカーCD11cの発現を基にふたつの亜集団へ分化され得る。一部の実施態様において、CD11c+DCは、IL12を産生し、リンパ球においてTh1反応を刺激する一方で、CD11c-DCは、IL12はほとんど合成しないが、アルファ-インターフェロンの主要給源であり、且つリンパ球を刺激し、Th2サイトカインを産生する。
本明細書において使用される用語「サイトカイン」は、細胞間のシグナルを運搬する免疫系の特異的細胞により分泌された、タンパク質、ペプチド、又は糖タンパク質の分子の範疇を指す。サイトカインは、自然免疫及び適応免疫の両免疫応答の重要な成分であり、且つ病原体に遭遇した免疫細胞により分泌され、追加の免疫細胞を活性化及び動員し、その病原体に対する体系的反応を増大することが多い。サイトカインは典型的には、病原体に感染した細胞の領域全体に放出され、その結果反応する免疫細胞は、感染部位へ到達する。各個別のサイトカインは、マッチする細胞表面受容体を有する。サイトカインがその細胞表面受容体へ結合する際に、細胞内シグナル伝達事象のカスケードは、その細胞の機能を変更する。これは、他のサイトカインの産生、他の分子の表面受容体の発現の増加、又はフィードバック阻害によるサイトカインそれ自身の抑制に関与した遺伝子のアップレギュレーション及び/又はダウンレギュレーションを含む。特定のサイトカインの所定の細胞に対する作用は、サイトカイン、その細胞外存在量、細胞表面上の相補受容体の存在及び存在量、並びに受容体結合により活性化された下流シグナルにより左右される。一般的サイトカインは、白血球間の連絡に寄与するインターロイキン;走化性を促進するケモカイン;及び、宿主細胞におけるタンパク質合成を停止するなどの、抗-ウイルス作用を有するインターフェロンを含む。多種類のサイトカインが類似の機能を共有するように見える点で、サイトカインは、かなりの「重複性」により特徴付けられる。例えば、「顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子」(GM-CSF)と「Fms-様チロシンキナーゼ3リガンド」(Flt3L)は両方共、樹状細胞の成長及び分化を促進するサイトカインである。
本開示の治療方法は、対象におけるIL-10阻害薬の投与に関与している。IL-10を減少する例証的物質は、インターフェロンガンマ(IFNγ)、IFNγ模倣薬、IFNγ拮抗薬又はそれらの組合せを含むが、これらに限定されるものではない。好ましくはIL-10阻害薬は、インターフェロンガンマ(IFNγ)である。一部の態様において、IFNγは、IL-10を減少し、且つM2腫瘍関連マクロファージ(TAM)をM1 TAMへ再プログラム化する。
本開示の治療方法は、TNFα阻害薬の投与に関与している。一部の態様において、TNFα阻害薬は、腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)の阻害薬である。例証的TNFα阻害薬は、TNFα受容体(TNFαR)、エタネルセプト(エンブレル)、インフリキシマブ(レミケード)、アダリムマブ(ヒュミラ)、セルトリズマブペゴル(シムジア)、及びゴリムマブ(シンポニー)を含むが、これらに限定されるものではない。一部の実施態様において、TNFα阻害薬は、TNFαRである。好ましい態様において、TNFα阻害薬は、エタネルセプトである。
本開示の治療方法は、免疫療法薬の投与に関与している。一部の態様において、免疫療法薬は、チェックポイント阻害薬である。用語「阻害」又は「阻害薬」は、例えば免疫チェックポイント阻害薬などの、所定の分子の特定のパラメータの、例えば活性の減少を含む。例えば、PD-1、PD-L1、CTLA-4、TIM-3、CEACAM(例えば、CEACAM-1、CEACAM-3及び/又はCEACAM-5)、LAG-3、VISTA、BTLA、TIGIT、LAIR1、CD160、2B4もしくはTGFRベータなどの活性などの少なくとも5%、10%、20%、30%、40%もしくはそれよりも大きいなどの、活性の阻害は、この用語により含まれる。必要な阻害レベルは、100%ではない。
一部の態様において、チェックポイント阻害薬は、PD-1阻害薬である。一部の態様において、PD-1阻害薬は、抗-PD1抗体である。一部の態様において、PD-1阻害薬は、抗PD-1モノクローナル抗体である。例証的抗-PD-1モノクローナル抗体は、セミプリマブ(リブタヨ)、ニボルマブ(オプジーボ)、ペムブロリズマブ(キートルーダ)を含むが、これらに限定されるものではない。一部の態様において、チェックポイント阻害薬は、PD-L1阻害薬である。例証的PD-L1阻害薬は、アベルマブ(バベンチオ)、デュルバルマブ(イミフィンジ)及びアテゾリズマブ(テセントリク)を含むが、これらに限定されるものではない。
用語「プログラム死1」又は「PD-1」は、全てのアイソフォーム、哺乳類の、例えばヒトPD-1、ヒトPD-1の種ホモログ、及びPD-1と少なくとも1つの共通エピトープを含むアナログを含む。PD-1、例えばヒトPD-1のアミノ酸配列は、例えばShinohara Tら、(1994) Genomics 23(3):704-6;Finger L Rら、Gene (1997) 197(1-2):177-87など、当該技術分野において公知である。
用語「PD-リガンド1」又は「PD-L」は、全てのアイソフォーム、哺乳類の、例えばヒトPD-1、ヒトPD-L1の種ホモログ、及びPD-L1と少なくとも1つの共通エピトープを含むアナログを含む。PD-L1、例えばヒトPD-L1のアミノ酸配列は、例えばDong Hら、(1999) Nat. Med. 5 (12):1365-1369;Freeman Gら、(2000) J. Exp. Med. 192 (7):1027-1034など、当該技術分野において公知である。
本開示はまた、本明細書に開示された組換えポリペプチド又は核酸を含有する医薬組成物も提供する。
本発明の医薬組成物は、その意図された投与経路に適合するように製剤化される。投与経路の例は、非経口、例えば、静脈内、皮内、皮下など、経口(例えば吸入)、経真皮(局所)、及び経粘膜の投与を含む。非経口、皮内、又は皮下適用に使用される液剤又は懸濁剤は、以下の成分を含有することができる:無菌の希釈剤、例えば注射用水、食塩水、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール又は他の合成溶媒など;抗菌剤、例えばベンジルアルコール又はメチルパラベンなど;抗酸化剤、例えばアスコルビン酸又は亜硫酸水素ナトリウムなど;キレート剤、例えばエチレンジアミン四酢酸など;緩衝剤、例えば酢酸塩、クエン酸塩又はリン酸塩など、並びに張度を調節するための薬剤、例えば塩化ナトリウム又はデキストロースなどである。pHは、塩酸又は水酸化ナトリウムなどの、酸又は塩基により調節され得る。非経口調製品は、ガラス又はプラスチックにより製造された、アンプル、使い捨て注射器又は反復投与量バイアル中に封入され得る。
一態様において、本医薬組成物は、医薬として許容し得る担体中に、本明細書に開示された組換えポリペプチドのいずれか一つを含む、から本質的になる、又はからなることができる。一部の態様において、本医薬組成物は、水性製剤として製剤化される。この水性製剤は、非限定的にNaCl、KCl、及びNaOAcから選択されてよい、塩緩衝液を含む、から本質的になる、又はからなることができる。一態様において、この塩緩衝液は、NaClを含む。一態様において、NaClは、約0.4M~約1.0Mの濃度である。一態様において、この緩衝溶液のpHは、約7.5~約9.0である。一態様において、緩衝溶液のpHは、約7.4である。
本発明の化合物又は医薬組成物は、化学療法の治療に関して現在使用されている周知の多くの方法により、対象へ投与され得る。例えば、癌の治療に関して、本発明の化合物は、腫瘍へ直接注射されるか、血流もしくは体腔へ注射されるか、経口服用されるか、又は貼付剤により皮膚を通し適用されてよい。
本明細書において使用される用語「治療的有効量」は、確定された疾患もしくは状態を治療、改善、もしくは予防するための、又は検出可能な治療作用もしくは阻害作用を発揮するための、医薬品の量を指す。この作用は、当該技術分野において公知の任意のアッセイ方法により検出されることができる。対象に関する正確な有効量は、対象の体重、サイズ、及び健康;その状態の性質及び程度;並びに、投与のために選択された治療薬又は治療薬の組合せにより左右されるであろう。所定の状況のための治療的有効量は、臨床医の技術及び判断の範囲内である慣習的経験により決定することができる。一態様において、治療される疾患又は状態は、細胞増殖性障害である。好ましい態様において、治療される疾患又は状態は、癌である。
任意の化合物に関して、治療的有効量は、例えば新生物形成細胞などの、細胞培養アッセイにおいて、又は通常ラット、マウス、ウサギ、イヌ、もしくはブタなど、動物モデルにおいて、最初に推定され得る。動物モデルはまた、好適な濃度範囲及び投与経路を決定するためにも使用されてよい。そのような情報は、次に、ヒトにおいて有用な投与量及び投与経路を決定するために使用され得る。例えば、ED50(集団の50%において治療的に有効な投与量)及びLD50(集団の50%における致死的投与量)など、治療的/予防的有効性及び毒性は、細胞培養又は実験動物における標準の医薬手法により決定されてよい。毒性効果と治療効果の間の投与量比は、治療係数であり、これはLD50/ED50の比として表されることができる。大きい治療係数を示す医薬組成物が、好ましい。用量は、利用される剤形、患者の感受性、及び投与経路に応じて、この範囲内を変動し得る。
用量及び投与は、活性物質(複数可)の十分なレベルを提供するか、又は所望の作用を維持するように、調節される。考慮され得る要因は、疾患状態の重症度、対象の全身の健康、対象の年齢、体重及び性別、食事、投与の時刻及び頻度、併用薬(複数可)、反応の感受性、及び療法に対する耐性/反応を含む。
本発明の活性化合物を含有する医薬組成物は、一般に公知である様式において、例えば従来型の混合、溶解、造粒、糖衣錠-製造、すりつぶし(levigating)、乳化、カプセル封入、封入(entrapping)、又は凍結乾燥のプロセスにより、製造されてよい。医薬組成物は、活性化合物の医薬として使用され得る調製品への加工処理を促進する賦形剤及び/又は補助剤を含む、1又は複数の医薬として許容し得る担体を使用する、従来型の様式で製剤化されてよい。当然、好適な製剤は、選択された投与経路によって左右される。
注射用途に適している医薬組成物は、無菌の水溶液(水溶性である場合)又は分散液、及び無菌の注射溶液もしくは分散液の即時調製のための無菌の散剤を含む。静脈内投与に関して、好適な担体は、生理食塩水、静菌水、クレモフォールEL(商標)(BASF, Parsippany, N.J.)又はリン酸緩衝食塩水(PBS)を含む。全ての場合において、この組成物は、無菌でなければならず、且つ容易に注射可能である程度に流体であるべきである。これは、製造及び貯蔵の条件下で、安定していなければならず、且つ細菌及び真菌などの微生物の夾雑作用に対し保存されなければならない。この担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコール、及び同類のもの)、並びにそれらの好適な混合物を含む、溶媒又は分散媒であることができる。適切な流動性は、例えばレシチンなどのコーティングの使用により、分散剤の場合必要な粒度の維持により、及び界面活性剤の使用により、維持され得る。微生物の作用の防止は、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサール、及び同類のものなどの、様々な抗菌剤及び抗真菌剤により達成され得る。多くの場合、組成物内に、等張化剤、例えば、糖類、マンニトール、ソルビトールなどのポリアルコール、塩化ナトリウムなどを含有することが好ましいであろう。注射用組成物の延長された吸収は、組成物内に、吸収を遅延する物質、例えば、アルミニウムモノステアレート及びゼラチンを含むことによりもたらされ得る。
無菌の注射用液は、必要に応じて、先に列挙した構成成分の一つ又は組合せと共に、好適な溶媒中に、必要量の活性化合物を混入し、引き続き濾過滅菌することにより、調製され得る。一般に分散液は、基本的分散媒及び先に列挙したものから必要な他の構成成分を含む無菌のビヒクルに活性化合物を混入し、調製される。無菌注射用液の調製のための無菌散剤の場合、調製方法は、先に濾過滅菌したそれらの溶液から、活性構成成分に加え任意の追加の所望の構成成分の散剤を生じる、真空乾燥及び凍結乾燥である。
経口組成物は一般に、不活性希釈剤又は食用の医薬として許容し得る担体を含む。これらは、ゼラチンカプセル中に封入されるか、又は錠剤へ圧縮され得る。経口治療薬投与の目的のためには、この活性化合物は、賦形剤と共に混入され、錠剤、トローチ剤、又はカプセル剤の形状で使用されることができる。経口組成物はまた、含嗽剤として使用するために液体担体を使用し調製されることができ、ここでは液体担体中の本化合物は、経口適用され、且つうがいされ、吐き出すか又は飲み込まれる。医薬として適合し得る結合剤、及び/又はアジュバント材料は、本組成物の一部として含まれることができる。錠剤、丸剤、カプセル剤、トローチ剤及び同類のものは、以下の構成成分のいずれか、又は類似の性質の化合物を含み得る:結合剤、例えば微結晶性セルロース、トラガカントガム又はゼラチンなど;賦形剤、例えばデンプン又は乳糖など、崩壊剤、例えばアルギン酸、プリモゲル、又はトウモロコシデンプンなど;滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム又はSterotesなど;流動促進剤、例えばコロイド状二酸化ケイ素など;甘味剤、例えばショ糖又はサッカリンなど;あるいは、香味剤、例えばペパーミント、サリチル酸メチル、又はオレンジ香料など。
本医薬組成物は、本明細書記載の組換えポリペプチド及び核酸のいずれかの共-製剤を含むことができる。
本医薬組成物は、投与に関する指示書と一緒に、容器、パック、又は分注器の中に含まれることができる。
本開示はまた、本明細書に開示された組換えポリペプチド及び本明細書に開示された組換えポリペプチドをコードしている核酸分子を含む、プラスミド、発現ベクター及び宿主細胞も提供する。一態様において、本開示は、核酸分子を含む、プラスミド又は発現ベクターを提供し、この分子は、配列番号:17-32のいずれか一つのヌクレオチド配列、又は配列番号:17-32の核酸配列のいずれかと少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一である核酸配列、又はそれらの断片を含む。一態様において、本開示は、配列番号:1-16のいずれか一つのアミノ酸配列、又は配列番号:1-16のアミノ酸配列のいずれかと少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列、又はそれらの断片を含む組換えポリペプチドを含む宿主細胞、あるいは配列番号:17-32のいずれか一つの核酸配列、又は配列番号:17-32の核酸配列のいずれかと少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一である核酸配列、又はそれらの断片を含む核酸分子を含む宿主細胞を提供する。
本明細書において使用される用語「形質転換」、「トランスフェクション」、及び「形質導入」は、核酸(すなわちヌクレオチドポリマー)の細胞への移動を指す。本明細書において使用される用語「遺伝子形質転換」は、DNA、特に組換えDNAの、細胞への移動及び組込みを指す。移動された核酸は、発現ベクターを介して、細胞へ導入され得る。
所望のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド分子は、ベクター内にその分子を配置することにより、増殖される。プラスミドを含む、ウイルスベクター及び非ウイルスベクターが、使用され得る。プラスミドの選択は、その中での増殖が望まれる細胞の種類及び増殖の目的によって左右されるであろう。特定のベクターは、大量の所望のDNA配列の増幅及び作出に有用である。他のベクターは、培養における細胞内の発現に適している。更に他のベクターは、動物もしくはヒト全体の細胞における移動及び発現に適している。好適なベクターの選択は、十分に当該技術分野の技術の範囲内である。多くのそのようなベクターは、市販されている。部分的又は完全長のポリヌクレオチドが、典型的にはベクター内の切断された制限酵素部位へのDNAリガーゼ結合により、ベクターへ挿入される。あるいは、所望のヌクレオチド配列は、インビボにおける相同組換えにより挿入され得る。典型的には、これは、所望のヌクレオチド配列に隣接するベクターと相同の領域の結合により、達成される。相同の領域は、オリゴヌクレオチドのライゲーションによるか、又は例えば相同領域と所望のヌクレオチド配列の一部の両方を含むプライマーを使用するポリメラーゼ連鎖反応により、追加される。
発現に関して、発現カセット又は発現系が使用されてよい。本明細書に開示されたポリペプチドをコードしている核酸を発現するために、このポリペプチドをコードしている核酸分子は、発現ベクターにおける転写発現を制御する調節配列へ機能的に連結され、宿主細胞へ導入される。発現ベクターは、プロモーター及びエンハンサーなどの転写調節配列に加え、翻訳調節配列及びその発現ベクターを保持する細胞の選択に適しているマーカー遺伝子を含むことができる。本開示のポリヌクレオチドによりコードされた遺伝子産物は、例えば、細菌、酵母、昆虫、両生類及び哺乳類の系を含む、いずれか都合の良い発現系において発現される。発現ベクターにおいて、ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドは、所望の発現特性を得るために適している調節配列へ連結される。これらは、プロモーター、エンハンサー、ターミネーター、オペレーター、リプレッサー、及びインデューサーを含むことができる。これらのプロモーターは、調節されるか(例えば、ステロイド誘導性pINDベクター(Invitrogen)由来のプロモーター)又は構成的である(例えば、CMV、SV40、伸長因子、又はLTR配列由来のプロモーター)ことができる。これらは、ベクターへの連結に関して先に説明された技術を使用し、所望のヌクレオチド配列へ連結される。当該技術分野において公知の任意の技術が、使用され得る。従って発現ベクターは一般に、そこでコード領域が、転写開始領域の転写制御下で機能的に連結される、誘導性又は構成的であることができる、転写及び翻訳の開始領域、並びに転写及び翻訳の終結領域を提供するであろう。
発現カセット(「発現ユニット」)は、様々なベクター、例えばプラスミド、BAC、YAC、ラムダ、P1、M13などのバクテリオファージ、植物又は動物のウイルスベクター(例えば、レトロウイルス-ベースのベクター、アデノウイルスベクター)、及び同類のものなどに導入されることができ、ここでこれらのベクターは、発現ベクターを含む細胞の選択を提供する能力により、通常特徴付けられる。これらのベクターは、特にプラスミドもしくはウイルスとしての染色体外維持を、又は宿主染色体への組込みを提供することができる。染色体外維持が望ましい場合、当初の配列は、プラスミドの複製のために提供され、これは低又は高コピー数であることができる。多種多様なマーカー、特に毒素に対し保護するもの、より特定すると抗生物質が、選択に利用可能である。選択される特定のマーカーは、宿主の性質に従い選択され、ここで場合によっては、相補性(complementation)が、栄養要求性宿主と共に利用され得る。DNA構築物の導入は、例えば、接合、細菌形質転換、カルシウム-沈降DNA、電気穿孔法、融合、トランスフェクション、ウイルスベクターの感染、遺伝子銃、及び同類のものを含む、都合の良い方法を使用することができる。
従って本開示内で使用するためのポリペプチドは、従来型の技術に従い遺伝子操作された宿主細胞において作出され得る。好適な宿主細胞は、外来DNAにより形質転換又はトランスフェクションされ、並びに培養において成長される細胞の種類であり、且つ細菌細胞、真菌細胞、及び培養されたより高等な真核細胞(多細胞生物の培養された細胞を含む)、特に培養された哺乳類細胞を含む。クローニングされたDNA分子を操作し、外来性DNAを様々な宿主細胞へ導入する技術は、Sambrook and Russell, Molecular Cloning: A Laboratory Manual (第3版、Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY, 2001)、及びAusubelら、Short Protocols in Molecular Biology (第4版、John Wiley & Sons, 1999)に明らかにされている。例えば、本開示の組換えポリペプチドは、細菌大腸菌細胞から発現され得る。
組換えポリペプチドを宿主細胞の分泌経路に方向付けるために、分泌シグナル配列(リーダー配列としても公知)を、発現ベクター内に提供することができる。分泌シグナル配列は、組換えタンパク質の未変性型のものであることができるか、又は別の分泌されたタンパク質に由来するかもしくは新たに合成されることができる。分泌シグナル配列は、ポリペプチドをコードしているDNA配列へ機能的に連結され、すなわちこれら2つの配列は、正確なリーディングフレーム内で連結され、新規に合成されたポリペプチドを、宿主細胞の分泌経路へ方向付けるように配置される。分泌シグナル配列は、通常関心対象のポリペプチドをコードしているDNA配列の5’側に位置するが、特定のシグナル配列は、関心対象のDNA配列のどこかに配置され得る(例えば、Welchら、米国特許第5,037,743号;Hollandら、米国特許第5,143,830号参照)。
培養された哺乳類細胞は、本開示内で使用するための組換えポリペプチドの作出に適した宿主であることができる。外因性DNAを哺乳類宿主細胞へ導入する方法は、リン酸カルシウム-媒介型トランスフェクション(Wiglerら、Cell 14:725, 1978;Corsaro及びPearson、Somatic Cell Genetics 7:603, 1981;Graham及びVan der Eb、Virology 52:456, 1973)、電気穿孔法(Neumannら、EMBO J. 1:841-845, 1982)、DEAE-デキストラン媒介型トランスフェクション(Ausubelら、前掲)、及びリポソーム-媒介型トランスフェクション(Hawley-Nelsonら、Focus 15:73, 1993;Ciccaroneら、Focus 15:80, 1993)を含む。培養した哺乳類細胞における組換えポリペプチドの作出は、例えば、Levinsonら、米国特許第4,713,339号;Hagenら、米国特許第4,784,950号;Palmiterら、米国特許第4,579,821号、及びRingold、米国特許第4,656,134号により開示されている。好適な哺乳類宿主細胞の例は、アフリカミドリザル腎細胞(Vero;ATCC CRL 1587)、ヒト胎児腎細胞(293-HEK;ATCC CRL 1573)、ベビーハムスター腎細胞(BHK-21、BHK-570;ATCC CRL 8544、ATCC CRL 10314)、イヌ腎細胞(MDCK;ATCC CCL 34)、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO-K1;ATCC CCL61;CHO DG44;CHO DXB11(Hyclone, Logan, UT);同じく、例えばChasinら、Som. Cell. Molec. Genet. 12:555, 1986)参照);ラット下垂体細胞(GH1;ATCC CCL82)、HeLa S3細胞(ATCC CCL2.2)、ラットヘパトーマ細胞(H-4-II-E;ATCC CRL 1548)、SV40-形質転換されたサル腎細胞(COS-1;ATCC CRL 1650)、及びマウス胚細胞(NIH-3T3;ATCC CRL 1658)を含む。追加の好適な細胞株は、当該技術分野において公知であり、且つアメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)(Manassas, Virginia)などの、公の寄託機関から入手可能である。SV-40又はサイトメガロウイルス由来のプロモーターなど、強力な転写プロモーターを、使用することができる。例えば、米国特許第4,956,288号を参照されたい。他の好適なプロモーターは、メタロチオネイン遺伝子由来のもの(米国特許第4,579,821号及び第4,601,978号)及びアデノウイルス主要後期プロモーターを含む。
薬物選択は一般に、それに外来DNAが挿入されている培養された哺乳類細胞を選択するために使用される。そのような細胞は一般に、「トランスフェクタント」と称される。選択性物質の存在下で培養され且つそれらの子孫に関心対象の遺伝子を受け渡すことができる細胞は、「安定したトランスフェクタント」と称される。例証的選択マーカーは、G-418などの、選択がネオマイシン型薬物の存在下において実行される、抗生物質ネオマイシンに対する耐性をコードしている遺伝子;ミコフェノール酸/キサンチンの存在下で宿主細胞増殖を可能にする、キサンチン-グアニンホスホリボシル転移酵素に対するgpt遺伝子;並びに、ゼオシン、ブレオマイシン、ブラストサイジン、及びヒグロマイシンに対する耐性を提供するマーカー(例えば、Gatignolら、Mol. Gen. Genet. 207:342, 1987;Drocourtら、Nucl. Acids Res. 18:4009, 1990参照)を含む。選択システムはまた、「増幅」と称されるプロセスである、関心対象の遺伝子の発現レベルを増加するために使用することができる。増幅は、低レベルの選択性物質の存在下で、トランスフェクタントを培養し、その後導入された遺伝子の産物を高レベルで生成する細胞を選択するために、選択性物質の量を増加することにより、実行される。例証的増幅可能な選択マーカーは、メトトレキセートに対する耐性を付与する、ジヒドロ葉酸還元酵素である。他の薬物耐性遺伝子(例えば、ヒグロマイシン耐性、多剤耐性、ピューロマイシンアセチル転移酵素)も、使用することができる。
昆虫細胞、植物細胞及び鳥類細胞を含む、他のより高等な真核細胞も、宿主として使用することができる。植物細胞における遺伝子発現のためのベクターとしてのアグロバクテリウム・リゾゲネスの使用は、Sinkarら、J. Biosci. (Bangalore) 11:47-58, 1987により検証されている。昆虫細胞の形質転換及びそこでの外来ポリペプチドの産生は、Guarinoら、米国特許第5,162,222号及びWO 94/06463により明らかにされている。
昆虫細胞は、通常オートグラファ・カリフォルニカ核多角体病ウイルス(AcNPV)に由来する、組換えバキュロウイルスにより感染され得る。King及びPossee、The Baculovirus Expression System: A Laboratory Guide (Chapman & Hall, London);O’Reillyら、Baculovirus Expression Vectors: A Laboratory Manual (Oxford University Press., New York 1994);並びに、Baculovirus Expression Protocol Methods in Molecular Biology (Richardson編集, Humana Press, Totowa, NJ, 1995)参照。組換えバキュロウイルスはまた、Luckowら(J. Virol. 67:4566-4579, 1993)により説明された、トランスポゾン-ベースのシステムの使用により作出され得る。遺伝子導入ベクターを利用するこのシステムは、キットの形(BAC-TO-BACキット;Life Technologies, Gaithersburg, MD)で市販されている。遺伝子導入ベクター(例えば、PFASTBAC1;Life Technologies)は、関心対象のタンパク質をコードしているDNAを、「バクミド」と称される大型プラスミドとして、大腸菌において維持されたバキュロウイルスゲノムへ移動するために、Tn7トランスポゾンを含む。Hill-Perkins及びPossee、J. Gen. Virol. 71:971-976, 1990;Bonningら、J. Gen. Virol. 75:1551-1556, 1994;並びに、Chazenbalk及びRapoport、J. Biol. Chem. 270:1543-1549, 1995参照。加えて遺伝子導入ベクターは、先に説明したような、ポリペプチド伸長又は親和性タグをコードしているDNAとの、インフレーム融合を含むことができる。当該技術分野において公知の技術を使用し、タンパク質-コードしているDNA配列を含む遺伝子導入ベクターは、大腸菌宿主細胞へ形質転換され、且つこれらの細胞は、組換えバキュロウイルスの指標である断続性のlacZ遺伝子を含むバクミドについてスクリーニングされる。この組換えバキュロウイルスゲノムを含むバクミドDNAは、通常の技術を使用し単離され、且つSf9細胞などの、スポドプテラ・フルギペルダ細胞のトランスフェクションに使用される。引き続きこのタンパク質又は関心対象のタンパク質を発現する組換えウイルスが作製される。組換えウイルスストックは、当該技術分野において通常使用される方法により作出される。
タンパク質生成に関して、組換えウイルスを使用し、宿主細胞、典型的にはツマジロクサヨトウ(fall armyworm)スポドプテラ・フルギペルダ由来の細胞株(例えば、Sf9もしくはSf21細胞)又はイラクサギンウワバ由来の細胞株(例えば、HIGH FIVE細胞;Invitrogen, Carlsbad, CA)を感染することができる)。一般に、Glick及びPasternak、Molecular Biotechnology, Principles & Applications of Recombinant DNA (ASM Press, Washington, D.C., 1994)参照。同じく米国特許第5,300,435も参照。無血清培地を使用し、これらの細胞を成長及び維持する。好適な培地処方は、当該技術分野において公知であり、且つ商業的供給業者から入手することができる。これらの細胞は、接種密度およそ2~5×105個細胞から、1~2×106個細胞の密度まで成長させられ、この時点で組換えウイルスストックが、感染多重度(MOI)0.1~10で、より典型的にはほぼ3で添加される。使用される手順は、一般に、利用可能な実験室マニュアルにおいて説明されている(例えば、King及びPossee、前掲;O’Reillyら、前掲;Richardson、前掲参照)。
酵母細胞を含む真菌細胞もまた、本開示内で使用される。これに関する酵母種は、例えば、サッカロミセス・セレビシアエ、ピキア・パストリス、及びピキア・メタノリカを含む。S.セレビシアエ細胞を外因性DNAにより形質転換し、且つそれから組換えポリペプチドを作出する方法は、例えば、Kawasaki、米国特許第4,599,311号;Kawasakiら、米国特許第4,931,373号;Brake、米国特許第4,870,008号;Welchら、米国特許第5,037,743号;及び、Murrayら、米国特許第4,845,075号により明らかにされている。形質転換された細胞は、通常薬物耐性又は特定の栄養素(例えばロイシン)の非存在下での成長能力の、選択マーカーにより決定された表現型により、選択される。サッカロミセス・セレビシアエにおいて使用するための例証的ベクターシステムは、Kawasakiら(米国特許第4,931,373号)により明らかにされたPOT1ベクターシステムであり、これは形質転換された細胞が、グルコース-含有培地における成長により選択されることを可能にする。酵母における使用に適したプロモーター及びターミネーターは、解糖系酵素遺伝子由来のもの(例えば、Kawasaki、米国特許第4,599,311号;Kingsmanら、米国特許第4,615,974号;並びに、Bitter、米国特許第4,977,092号参照)、並びにアルコールデヒドロゲナーゼ遺伝子由来のものを含む。同じく米国特許第4,990,446号;第5,063,154号;第5,139,936号;及び、第4,661,454号も参照されたい。ハンセヌラ・ポリモルファ、シゾサッカロミセス・ポンベ、クルイベロミセス・ラクティス、クルイベロミセス・フラギリス、ウスチラゴ・マイディス、ピキア・パストリス、ピキア・メタノリカ、ピキア・グレルモンジ、及びカンジダ・マルトサを含む、他の酵母に関する形質転換システムは、当該技術分野において公知である。例えば、Gleesonら、J. Gen. Microbiol. 132:3459-3465, 1986;Cregg、米国特許第4,882,279号;及び、Raymondら、Yeast, 14:11-23, 1998を参照されたい。アスペルギルス細胞は、McKnightら、米国特許第4,935,349号の方法に従い、利用することができる。アクレモニウム・クリソゲナムを形質転換する方法は、Suminoら、米国特許第5,162,228号に開示されている。ニューロスポラを形質転換する方法は、Lambowitz、米国特許第4,486,533号に開示されている。ピキア・メタノリカにおける組換えタンパク質の作製は、米国特許第5,716,808号;第5,736,383号;第5,854,039号;及び、第5,888,768号に開示されている。
大腸菌、バチルス、及び他の属の細菌株を含む原核宿主細胞もまた、本開示内で有用な宿主細胞である。これらの宿主を形質転換し、且つそれらにクローニングされた外来DNA配列を発現する技術は、当該技術分野において周知である(例えば、Sambrook及びRussell、前掲参照)。大腸菌などの細菌において組換えタンパク質を発現する場合、このタンパク質は、細胞質内に、典型的には不溶性顆粒として保持され得るか、又は細菌の分泌配列により細胞膜周辺腔へ方向付けられ得る。前者の場合、細胞は溶解され、顆粒が回収され、且つ例えばグアニジンイソチオシアネート又は尿素を用い変性される。変性されたタンパク質は次に、尿素の溶液並びに還元型及び酸化型グルタチオンの組合せに対する透析、それに続く緩衝食塩水に対する透析など、変性剤を希釈することにより、リフォールディング及び二量体化され得る。代りにこのタンパク質は、可溶性型で細胞質から回収され、変性剤を使用せずに単離されることができる。このタンパク質は、例えばリン酸緩衝食塩水中、水性抽出物として、細胞から回収される。関心対象のタンパク質を捕獲するために、この抽出物は、固定化された抗体又はヘパリン-セファロースカラムなど、クロマトグラフィー媒体へ直接適用される。分泌されたタンパク質は、細胞周辺腔の内容物を放出するために、これらの細胞を破壊し(例えば音波又は浸透圧ショックにより)、且つこのタンパク質を回収することにより、可溶型又は機能型で細胞周辺腔から回収され、これにより変性及びリフォールディングの必要性を回避する。
形質転換されたか又はトランスフェクションされた宿主細胞は、従来型手順に従い、選択された宿主細胞の成長に必要な栄養素及び他の成分を含有する培養培地において培養される。限定培地及び複合培地を含む、様々な好適な培地が、当該技術分野において公知であり、且つ一般に炭素給源、窒素給源、必須アミノ酸、ビタミン及びミネラルを含有する。培地はまた、必要に応じ、増殖因子又は血清などの、そのような成分も含むことができる。成長培地は一般に、例えば、発現ベクター上に保持されるか又は宿主細胞へ同時トランスフェクションされた選択マーカーにより補完されている薬物選択又は必須栄養素の欠乏により、外因性に追加されたDNAを含む細胞を選択するであろう。
本組換えポリペプチドは、従来型のタンパク質精製法により、典型的にはクロマトグラフィー技術の組合せにより、精製され得る。一般に、Affinity Chromatography: Principles & Methods (Pharmacia LKB Biotechnology, Uppsala, Sweden, 1988);Scopes、Protein Purification: Principles and Practice (Springer-Verlag, New York 1994)を参照されたい。ゲル濾過などの、追加の精製工程を、所望の純度レベルを得るため、又は脱塩、緩衝液交換などを提供するためなどに、使用することができる。
本開示は、本明細書に開示された任意の組換えポリペプチド及び任意のIL-10阻害薬を投与することにより、対象における癌を予防する、進行を遅延する、症状を治療するもしくは緩和する、又はそれ以外に改善する方法を提供する。
それを必要とする対象は、細胞増殖障害を有する対象であることができる。本開示の方法に従い治療される癌は、原発性、進行性、転移性又は再発性腫瘍を含む。好ましくは、この腫瘍は、固形腫瘍である。癌は、例えば、中枢神経系の腫瘍、神経膠腫腫瘍、腎臓癌腫瘍、卵巣癌腫瘍、頭頸部癌腫瘍、肝臓癌腫瘍、膵臓癌腫瘍、胃癌腫瘍、食道癌腫瘍、膀胱癌腫瘍、尿管癌腫瘍、腎盂癌腫瘍、尿路上皮細胞癌腫瘍、尿生殖器癌腫瘍、子宮頸癌腫瘍、子宮内膜癌腫瘍、陰茎癌腫瘍、甲状腺癌腫瘍、又は前立腺癌腫瘍、乳癌腫瘍、メラノーマ腫瘍、神経膠腫腫瘍、結腸癌腫瘍、肺癌腫瘍、肉腫癌腫瘍、又は扁平細胞腫瘍、又は前立腺癌腫瘍を含む。一態様において、対象は、肺癌、結腸癌又は乳癌を有する。
一態様において、それを必要とする対象において免疫応答を増強又は誘導する方法は、少なくとも1種の本開示の組換えポリペプチド、又は本開示の組換えポリペプチドをコードしている核酸を投与することを含む。一態様において、本開示の少なくとも1種の組換えポリペプチドは、配列番号:1-8の組換えポリペプチド、又は配列番号:1-8の任意のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列又は本明細書記載のようなそれらの酸性変種を含む。一態様において、本開示の少なくとも1種の組換えポリペプチドは、配列番号:9-16の組換えポリペプチド、又は配列番号:9-16の任意のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む。好ましい態様において、本開示の少なくとも1種の組換えポリペプチドは、配列番号:9の組換えポリペプチドを含む。
一態様において、「免疫応答」の増強又は誘導は、例えば、サイトカイン放出反応又は液性(抗原-特異的)免疫応答であることができる。増強される免疫応答は、例えば、自然免疫応答、局所免疫応答、粘膜免疫応答又は全身性免疫応答であることができる。本明細書において使用される用語「増強する」又は「増強している」は、存在する免疫応答を強化する(増強する)ことを指す。用語「誘導する」は、免疫応答の開始を指す。
一態様において、「免疫応答」は、「免疫原性細胞死」又は「免疫原性アポトーシス」を指し、これは、死滅しつつある細胞により発現された抗原に対する強固な免疫応答により特徴付けられる(図1)。癌細胞などの死滅しつつある細胞は、カルレティキュリン(CRT)、HSP70、HSP90、又はそれらの組合せを含む、プレアポトーシス性ダメージ関連分子パターン(DAMP)シグナルの増加した発現を有することができる。好ましい態様において、これらの細胞は、CRT、HSP70及びHSP90の増加した発現を有する。当業者に公知の技術を使用し、これらの細胞表面マーカーの発現を評価することができる。例えば、これらの細胞表面マーカーの発現は、フローサイトメトリー、免疫細胞化学(例えば、組織特異性抗体又は細胞-マーカー特異性抗体による染色)、蛍光標示式細胞分取器(FACS)、磁気細胞分取器(MACS)などの標準技術又は当該技術分野において公知の他の類似の方法を用いて、評価することができる。蛍光標示式細胞分取器(FACS)は、粒子の蛍光特性を基に、細胞を含む粒子を分離するための周知の方法である(Kamarch, 1987, Methods Enzymol, 151:150-165)。個々の粒子の蛍光部位のレーザー励起は、少しの電荷を生じ、混合物からの陽性粒子及び陰性粒子の電磁気による分離を可能にする。一態様において、細胞表面マーカー-特異性抗体又はリガンドは、識別できる蛍光標識により標識される。細胞は、フローサイトメーターを通じてプロセッシングされ、使用した抗体へのそれらの結合能力を基に、細胞の分離が可能になる。一態様において、本開示の方法は、癌細胞表面などの細胞表面上の、プレアポトーシス性HSP70、HSP90又はカルレティキュリンの発現を誘導する。
一態様において、「免疫原性細胞死」又は「免疫原性アポトーシス」は、内因性樹状細胞活性化、樹状細胞の成熟及び貪食の速度のより迅速化につながる、樹状細胞の、癌細胞などの細胞との相互作用に関与している。樹状細胞によるカルレティキュリン(CRT)、HSP70、HSP90、又はそれらの組合せを含むプレアポトーシス性DAMPシグナルの認識は、「内因性樹状細胞活性化」の引き金をひく。これは「樹状細胞成熟」へつながり、このことは、細胞内エンドサイトーシスコンパートメントから樹状細胞表面への主要組織適合遺伝子複合体(MHC)分子の再分布、抗原の内部移行のダウンレギュレーション、共刺激分子(CD80及びCD86)の表面発現の増加、細胞骨格の再構築、ケモカイン、サイトカイン及びプロテアーゼの分泌、接着分子の表面発現及びケモカイン受容体の表面発現を含む。免疫原性細胞死により死滅しつつある癌細胞に露出されている成熟樹状細胞は、リンパ節へ遊走し、且つ多くの腫瘍-特異性Tリンパ球(CD4+及びCD8+T細胞を含む)を誘導することができる。このことは、癌細胞に対する、標的化されたT細胞が媒介した反応の引き金を引く。「免疫原性細胞死」又は「免疫原性アポトーシス」のプロセスは、図1に示している。当業者は、細胞死を誘導することがわかっている全ての技術は、必ずしも免疫原性細胞死を誘導しないことを理解するであろう。免疫原性細胞死を誘導する薬剤のみが、効率的な内因性樹状細胞活性化を誘起するであろう。一態様において、「免疫応答」は、内因性樹状細胞活性化、樹状細胞成熟又はT細胞媒介性反応又はそれらの組合せを指す。
一態様において、「アポトーシス」は、プログラムされた細胞死として公知の細胞シグナル伝達カスケードを説明するために使用される用語である。様々な治療指標が、アポトーシスを誘導する分子(例えば癌)について存在する。アポトーシスは、例えば、DNAの断片化、膜の非対称性の変化、アポトーシス性カスパーゼの活性化、及び/又はシトクロムC及びAIFの放出を測定するアッセイを含む、当該技術分野において公知且つ入手可能な数多くの利用可能な技術のいずれかにより、モニタリングすることができる。一態様において、アポトーシスは、カスパーゼ3/7の活性化及び発現により測定される。
本開示はまた、それを必要とする対象における細胞増殖性障害の少なくとも1つの症状を、治療、予防又は緩和する方法を提供する。一態様において、この方法は、それを必要とする対象における細胞増殖性障害の少なくとも1つの症状を緩和する。一態様において、細胞増殖性障害は、癌である。好ましい態様において、癌は、肺癌、結腸癌又は乳癌である。
一態様において、それを必要とする対象における細胞増殖性障害の少なくとも1つの症状を、治療、予防又は緩和する方法は、少なくとも1種の本開示の組換えポリペプチド、又は本開示の組換えポリペプチドをコードしている核酸を投与することを含む。一態様において、少なくとも1種の本開示の組換えポリペプチドは、配列番号:1-8の組換えポリペプチド、又は配列番号:1-8の任意のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列、又は本明細書記載のそれらの酸性変種を含む。一態様において、少なくとも1種の本開示の組換えポリペプチドは、配列番号:9-16の組換えポリペプチドを含む。好ましい態様において、少なくとも1種の本開示の組換えポリペプチドは、配列番号:9の組換えポリペプチド、又は配列番号:9-16の任意のアミノ酸配列と少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%もしくは約99%同一であるアミノ酸配列を含む。
本明細書において使用される「対象」は、任意の哺乳類、例えばヒト、霊長類、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ラクダであることができる。好ましい態様において、対象はヒトである。一態様において、「それを必要とする対象」は、細胞増殖性障害を有する対象、又は全集団に対し細胞増殖性障害を発症する増大したリスクを有する対象である。一態様において、それを必要とする対象は、前癌状態を有する。好ましい態様において、それを必要とする対象は、癌を有する。
本明細書において使用される「治療する」は、疾患、状態、又は障害を根絶することを目的とした患者の管理及び看護を説明し、且つ症状もしくは合併症を軽減もしくは緩和する、又は疾患、状態もしくは障害を取り除くことを含む。本明細書において使用される「予防する」は、この疾患、状態又は障害の症状又は合併症の発症を停止することを説明する。本明細書において使用される「緩和する」は、疾患、状態又は障害の症状又は合併症を軽減することを説明する。
本明細書において使用される用語「細胞増殖性障害」は、細胞の調節されない又は異常な成長、又は両方が、癌性であるか又は癌性でない、望ましくない状態又は疾患の発達に繋がり得る状態を指す。例証的本開示の細胞増殖性障害は、細胞分裂が調節されない様々な状態を包含している。例証的細胞増殖性障害は、新生物、良性腫瘍、悪性腫瘍、前癌状態、上皮内(in situ)腫瘍、被包型腫瘍、転移性腫瘍、液性腫瘍、固形癌、免疫学的腫瘍、血液学的腫瘍、癌、癌腫、白血病、リンパ腫、肉腫、及び急速に分裂する細胞を含むが、これらに限定されるものではない。本明細書において使用される用語「急速に分裂する細胞」は、同じ組織内の隣接細胞もしくは並置された細胞において予想されるか又は認められる速度を超える速度又はより大きい速度で分裂する任意の細胞として規定される。細胞増殖性障害は、前癌又は前癌状態を含む。細胞増殖性障害は、癌を含む。好ましくは、本明細書に提供される方法は、癌の症状を治療又は緩和するために使用される。用語「癌」は、固形癌、並びに血液学的腫瘍及び/又は悪性腫瘍を含む。「前癌細胞」又は「前癌性細胞」は、前癌又は前癌状態である細胞増殖性障害が顕在化している細胞である。「癌細胞」又は「癌性細胞」は、癌である細胞増殖性障害が顕在化している細胞である。癌細胞又は前癌性細胞を同定するために、任意の測定の再現性のある手段を使用してよい。癌細胞又は前癌性細胞は、組織試料(例えば生検試料)の組織学的タイピング又はグレード化により同定され得る。癌細胞又は前癌性細胞は、好適な分子マーカーの使用により同定され得る。
例証的非癌性状態又は障害は、関節リウマチ;炎症;自己免疫疾患;リンパ増殖性状態;末端肥大症;リウマチ様脊椎炎;変形性関節症;痛風、他の関節炎状態;敗血症;敗血性ショック;内毒素性ショック;グラム陰性菌敗血症;毒素性ショック症候群;喘息;成人呼吸窮迫症候群;慢性閉塞性肺疾患;慢性肺炎症;炎症性腸疾患;クローン病;乾癬;湿疹;潰瘍性大腸炎;膵線維症;肝線維症;急性及び慢性腎疾患;過敏性腸症候群;発熱(pyresis);再狭窄;脳マラリア;脳卒中及び虚血性傷害;神経外傷;アルツハイマー病;ハンチントン病;パーキンソン病;急性及び慢性疼痛;アレルギー性鼻炎;アレルギー性結膜炎;慢性心不全;急性冠症候群;悪液質;マラリア;ハンセン病;リーシュマニア症;ライム病;ライター症候群;急性滑膜炎;筋肉変性;滑液嚢炎;腱炎;腱滑膜炎;ヘルニア状、断裂した、もしくは脱出した椎間板症候群;骨化石症;血栓症;再狭窄;珪肺;肺サルコイドーシス;骨粗鬆症などの骨吸収疾患;移植片-対-宿主反応;多発性硬化症;狼瘡;線維筋痛;AIDS、並びに帯状疱疹、I型もしくはII型単純ヘルペス、インフルエンザウイルス及びサイトメガロウイルスなどの他のウイルス性疾患;並びに、糖尿病を含むが、これらに限定されるものではない。
例証的癌は、副腎皮質癌、AIDS関連癌、AIDS関連リンパ腫、肛門癌、肛門直腸癌、肛門管癌、虫垂癌、小児小脳星状細胞腫、小児大脳星状細胞腫、基底細胞癌腫、皮膚癌(非メラノーマ)、胆管癌、肝外胆管癌、肝内胆管癌、膀胱癌、尿路膀胱癌、骨関節癌、骨肉腫及び悪性線維性組織球腫、脳癌、脳腫瘍、脳幹神経膠腫、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、上衣細胞腫、髄芽腫、テント上未分化神経外胚葉腫瘍、視覚伝導路及び視床下部の神経膠腫、乳癌、気管支腺腫/カルチノイド、カルチノイド腫瘍、消化管癌、神経系癌、神経系リンパ腫、中枢神経系癌、中枢神経系リンパ腫、子宮頸癌、小児癌、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖疾患、結腸癌、結腸直腸癌、皮膚T細胞性リンパ腫、リンパ系新生物、菌状息肉腫、セザリー症候群、子宮内膜癌、食道癌、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管癌、眼癌、眼内黒色腫、網膜芽細胞腫、胆嚢癌、胃(胃部)癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛腫瘍グリオーマ、頭頸部癌、肝細胞(肝臓)癌、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、眼内黒色腫、眼球癌、島細胞腫(内分泌性膵臓)、カポジ肉腫、腎臓癌、腎臓の癌、喉頭癌、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、ヘアリーセル白血病、口唇及び口腔の癌、肝臓癌、肺癌、非-小細胞肺癌、小細胞肺癌、AIDS-関連リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、髄芽腫、メラノーマ、眼球内(眼)メラノーマ、メルケル細胞癌、悪性中皮腫、中皮腫、転移性扁平頸部癌、口腔癌、舌癌、多発性内分泌腺腫症候群、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性疾患、慢性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、慢性骨髄増殖疾患、鼻咽腔癌、神経芽細胞腫、口の癌、口腔癌、口腔咽頭癌、卵巣癌、卵巣上皮癌、卵巣低悪性潜在的腫瘍、膵臓癌、島細胞膵臓癌、副鼻腔及び鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌、クロム親和細胞腫、松果体芽細胞腫及びテント上原始神経外胚葉性腫瘍、下垂体腫瘍、形質細胞腫/多発性骨髄腫、胸膜肺芽腫、前立腺癌、直腸癌、腎盂及び尿道の移行上皮癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、カポジ肉腫、子宮癌、子宮肉腫、皮膚癌(非メラノーマ)、皮膚癌(メラノーマ)、メルケル細胞皮膚癌腫、小腸癌、軟部組織肉腫、扁平上皮癌、胃(胃部)癌、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、睾丸癌、咽喉癌、胸腺腫、胸腺腫及び胸腺癌腫、甲状腺癌、腎盂及び尿路及び他の泌尿器の移行上皮癌、妊娠性絨毛腫瘍、尿道癌、子宮内膜癌、子宮肉腫、子宮体癌、膣癌、外陰癌、及びウィルムス腫瘍を含むが、これらに限定されるものではない。
「肺癌」は、肺の細胞が関与する細胞増殖性障害である。一態様において、肺癌は、肺細胞に影響を及ぼす細胞増殖性障害の全ての型を含む。一態様において、肺癌は、肺癌、肺の前癌又は前癌状態、肺の良性増殖又は病巣、及び肺の悪性増殖又は病巣、並びに肺以外の体の組織及び臓器の転移性病巣を含む。好ましい態様において、本開示の方法は、肺癌又は肺の細胞増殖性障害を治療すために、使用されてよい。一態様において、肺癌は、肺の全ての癌型を含む。別の態様において、肺癌は、悪性肺新生物、上皮内(in situ)癌腫、定型カルチノイド腫瘍、及び非定型カルチノイド腫瘍を含む。別の態様において、肺癌は、小細胞肺癌(「SCLC」)、非小細胞肺癌(「NSCLC」)、扁平上皮癌、腺癌、小型細胞癌腫、大型細胞癌腫、腺扁平上皮癌、及び中皮腫を含む。別の態様において、肺癌は、「瘢痕癌腫」、気管支肺胞癌、巨細胞癌腫、紡錘細胞癌、及び大型細胞神経内分泌癌を含む。一態様において、肺癌は、ステージ0、IA、IB、IIA、IIB、IIIA、IIIB及びIVの肺癌を含む。別の態様において、肺癌は、組織学的及び超微細構造の不均一を有する肺新生物(例えば混合細胞型)を含む。
一態様において、肺癌は、肺細胞に影響を及ぼす細胞増殖性障害の全ての型を含む。一態様において、肺の細胞増殖性障害は、肺癌、肺の前癌状態を含む。一態様において、肺の細胞増殖性障害は、肺の過形成、化生、及び異形成を含む。別の態様において、肺癌は、アスベスト起因性過形成、扁平化生、及び良性反応性中皮化生を含む。別の態様において、肺の細胞増殖性障害は、重層扁平上皮による円柱上皮の置き換え、及び粘膜異形成を含む。別の態様において、タバコの煙及びアスベストなどの吸入された有害な環境物質に曝露された個体は、肺の細胞増殖性障害を発症するリスクが増大し得る。別の態様において、肺の細胞増殖性障害の発症に対し個体を罹りやすくする先行する肺疾患は、慢性間質性肺炎、壊死性肺疾患、強皮症、リウマチ性疾患、サルコイドーシス、間質性肺炎、結核、反復性肺炎、特発性肺線維症、肉芽腫、石綿症、硬化性肺胞炎、及びホジキン病を含む。
「結腸癌」は、結腸の細胞が関与する細胞増殖性障害である。好ましい態様において、本開示の方法は、結腸癌又は結腸の細胞増殖性障害を治療するために使用されてよい。一態様において、結腸癌は、結腸の全ての癌型を含む。別の態様において、結腸癌は、散発性及び遺伝性結腸癌を含む。別の態様において、結腸癌は、悪性結腸新生物、上皮癌腫(in situ)、定型カルチノイド腫瘍、及び非定型カルチノイド腫瘍を含む。別の態様において、結腸癌は、腺癌、扁平上皮癌、及び腺扁平上皮癌を含む。別の態様において、結腸癌は、遺伝性非ポリポーシス結腸直腸癌、家族性腺腫様ポリープ、ガードナー症候群、ポイツ-ジェガース症候群、ターコット症候群及び若年性ポリポーシスからなる群から選択される遺伝性症候群に関連している。別の態様において、結腸癌は、遺伝性非ポリポーシス結腸直腸癌、家族性腺腫様ポリープ、ガードナー症候群、ポイツ・ジェガース症候群、ターコット症候群及び若年性ポリポーシスからなる群から選択される遺伝性症候群により引き起こされる。
一態様において、結腸癌は、結腸細胞に影響を及ぼす細胞増殖性障害の全ての型を含む。一態様において、結腸癌は、結腸癌、結腸の前癌状態、結腸の腺腫性ポリープ、及び結腸の異時性病巣を含む。一態様において、結腸癌は、ステージ0、I、IIA、IIB、IIC、IIIA、IIIB、IIIC、IVA、IVB及びIVCの結腸癌を含む。一態様において、結腸癌は、腺腫を含む。一態様において、結腸癌は、結腸の過形成、化生又は異形成により特徴付けられる。別の態様において、結腸の細胞増殖性障害の発症に対し個体を罹りやすくする先行する結腸疾患は、先行する結腸癌を含む。別の態様において、結腸の細胞増殖性障害の発症に対し個体を罹りやすくする進行中の疾患は、クローン病及び潰瘍性大腸炎を含む。一態様において、結腸の細胞増殖性障害は、p53、ras、FAP及びDCCからなる群から選択される遺伝子における変異に関係している。別の態様において、個体は、p53、ras、FAP及びDCCからなる群から選択される遺伝子における変異の存在に起因した、結腸の細胞増殖性障害の発症の上昇したリスクを有する。
「乳癌」は、乳房の細胞に関与した細胞増殖性障害である。好ましい態様において、乳癌は、乳房細胞に影響を及ぼす細胞増殖性障害の全ての型を含む。一態様において、乳癌は、乳癌、乳房の前癌又は前癌状態、乳房の良性増殖又は病巣、及び乳房の悪性増殖又は病巣、並びに乳房以外の体の組織及び臓器の転移性病巣を含む。別の態様において、乳癌は、乳房の過形成、化生、及び異形成を含む。
一態様において、乳癌は、乳房の前癌状態である。一態様において、本開示の方法は、乳房の前癌状態を治療するために使用されてよい。一態様において、乳房の前癌状態は、乳房の非定型過形成、非浸潤性乳管癌(DCIS)、腺管内癌、上皮内小葉癌(LCIS)、小葉新生物形成、及び乳房のステージ0又はグレード0の成長又は病巣(例えば、ステージ0又はグレード0の乳癌、又は上皮癌腫)を含む。別の態様において、乳房の前癌状態は、米国癌合同委員会(AJCC)により承認されたTNM分類スキームに従い病気分類されており、ここでは原発性腫瘍(T)は、ステージT0又はTisに割当てられ;並びに、所属リンパ節(N)は、ステージN0に割当てられ;並びに、遠隔転移(M)は、ステージM0に割り当てられている。
一態様において、本開示の方法は、乳癌を治療するために使用されてよい。一態様において、乳癌は、乳房癌の全ての型を含む。一態様において、乳癌は、原発性上皮乳癌を含む。別の態様において、乳癌は、乳房が、リンパ腫、肉腫又はメラノーマなどの他の腫瘍に関与されている癌を含む。別の態様において、乳癌は、乳房の癌腫、乳房の腺管癌、乳房の小葉癌、乳房の未分化癌、乳房の葉状嚢肉腫、乳房の血管肉腫、及び乳房の原発性リンパ腫を含む。一態様において、乳癌は、ステージI、II、IIIA、IIIB、IIIC及びIVの乳癌を含む。一態様において、乳房の腺管癌は、浸潤性癌、プレドミナント導管内成分による上皮浸潤性癌、炎症性乳癌、並びに面皰、粘液性(膠様)、髄様、リンパ球浸潤を伴う髄様、乳頭状、硬性、及び管状からなる群から選択される組織型を伴う乳房の腺管癌を含む。一態様において、乳房小葉癌は、プレドミナント上皮性成分による浸潤性小葉癌、浸潤性小葉癌、及び浸潤性小葉癌を含む。一態様において、乳癌は、パジェット病、腺管内癌を伴うパジェット病、及び浸潤性腺管癌腫を伴うパジェット病を含む。別の態様において、乳癌は、組織学的及び超微細構造の不均一を有する乳房新生物(例えば混合細胞型)を含む。
上皮腫瘍サイズは、約1×109個細胞/1cm3であり、細胞直径10μmと推定される(Del Monteら、Cell Cycle, 505-506, 2009)。正常細胞直径は5~10μmである(Del Monteら、Cell Cycle, 505-506, 2009)。腫瘍細胞直径は、~20μmであることができる(Del Monteら、Cell Cycle, 505-506, 2009、Backmanら、Nature, 35-36, 2000)。従ってこの上皮腫瘍サイズは、約1.25×108個細胞/1cm3であり、細胞直径20μmと推定される(Del Monteら、Cell Cycle, 505-506, 2009)。典型的楕円体容積は、下記式を使用し計算することができる:π/6×(長さ)×(幅)×(高さ)(簡略化のために、L=W=H)。腫瘍サイズに相関された細胞数の計算の例は、表2に示している。
一態様において、癌の治療は、腫瘍サイズの減少を生じる。腫瘍サイズの減少はまた、「腫瘍退縮」とも称される。好ましくは治療後、腫瘍サイズは、治療前のそのサイズに対し、5%以上減少され;より好ましくは、腫瘍サイズは、10%以上減少され;より好ましくは、20%以上減少され;より好ましくは、30%以上減少され;より好ましくは、40%以上減少され;更により好ましくは、50%以上減少され;及び、最も好ましくは、75%より大きい又はそれ以上減少される。腫瘍サイズは、任意の再現可能な測定手段により測定されてよい。好ましい態様において、腫瘍サイズは、腫瘍の直径として測定されてよい。
別の態様において、癌治療は、腫瘍容積の減少を生じる。好ましくは、治療後、腫瘍容積は、治療前のそのサイズに対し、5%以上減少され;より好ましくは、腫瘍容積は、10%以上減少され;より好ましくは、20%以上減少され;より好ましくは、30%以上減少され;より好ましくは、40%以上減少され;更により好ましくは、50%以上減少され;及び、最も好ましくは、75%以上より大きく減少される。腫瘍容積は、任意の再現可能な測定手段により測定されてよい。
別の態様において、癌の治療は、腫瘍の数の減少を生じる。好ましくは、治療後、腫瘍数は、治療前の数に対し、5%以上減少され;より好ましくは、腫瘍数は、10%以上減少され;より好ましくは、20%以上減少され;より好ましくは、30%以上減少され;より好ましくは、40%以上減少され;更により好ましくは、50%以上減少され;及び、最も好ましくは、75%より大きく減少される。腫瘍数は、任意の再現可能な測定手段により測定されてよい。好ましい態様において、腫瘍数は、肉眼で又は特定の倍率で視認できる腫瘍をカウントすることにより測定されてよい。好ましい態様において、この特定の倍率は、2×、3×、4×、5×、10×、又は50×である。
別の態様において、癌の治療は、原発性腫瘍部位から離れた他の組織又は臓器における転移性病巣の数の減少を生じる。好ましくは、治療後、転移性病巣の数は、治療前の数に対し、5%以上減少され;より好ましくは、転移性病巣の数は、10%以上減少され;より好ましくは、20%以上減少され;より好ましくは、30%以上減少され;より好ましくは、40%以上減少され;更により好ましくは、50%以上減少され;及び、最も好ましくは、75%より大きく減少される。転移性病巣の数は、任意の再現可能な測定手段により測定されてよい。好ましい態様において、転移性病巣の数は、肉眼で又は特定の倍率で視認できる転移性病巣をカウントすることにより測定されてよい。好ましい態様において、この特定の倍率は、2×、3×、4×、5×、10×、又は50×である。
別の態様において、癌の治療は、担体のみを受け取る集団と比べ、治療された対象の集団の平均生存期間の増大を生じる。好ましくは、平均生存期間は、30日間より長く;より好ましくは、60日間より長く;より好ましくは、90日間より長く;及び、最も好ましくは、120日間より長く増大される。集団の平均生存期間の増加は、任意の再現可能な手段により測定されてよい。好ましい態様において、集団の平均生存期間の増加は、例えば活性化合物による治療の開始後の生存の平均の長さを集団について計算することにより、測定されてよい。別の好ましい態様において、集団の平均生存期間の増加はまた、例えば活性化合物による治療の第1ラウンドの完了後の生存の平均の長さを集団について計算することにより、測定されてもよい。
別の態様において、癌の治療は、未治療の対象の集団と比較して、治療した対象の集団の平均生存期間の増加を生じる。好ましくは、平均生存期間は、30日間より長く;より好ましくは、60日間より長く;より好ましくは、90日間より長く;及び、最も好ましくは、120日間より長く増大される。集団の平均生存期間の増加は、任意の再現可能な手段により測定されてよい。好ましい態様において、集団の平均生存期間の増加は、例えば活性化合物による治療の開始後の生存の平均の長さを集団について計算することにより、測定されてよい。別の好ましい態様において、集団の平均生存期間の増加はまた、例えば活性化合物による治療の第1ラウンドの完了後の生存の平均の長さを集団について計算することにより、測定されてもよい。
別の態様において、癌の治療は、本開示の組換えポリペプチドではない療法を受ける集団と比較して、治療した対象集団の平均生存期間の増加を生じる。好ましくは、平均生存期間は、30日間より長く;より好ましくは、60日間より長く;より好ましくは、90日間より長く;及び、最も好ましくは、120日間より長く増大される。集団の平均生存期間の増加は、任意の再現可能な手段により測定されてよい。好ましい態様において、集団の平均生存期間の増加は、例えば活性化合物による治療の開始後の生存の平均の長さを集団について計算することにより、測定されてよい。別の好ましい態様において、集団の平均生存期間の増加はまた、例えば活性化合物による治療の第1ラウンドの完了後の生存の平均の長さを集団について計算することにより、測定されてもよい。
別の態様において、癌の治療は、担体のみを受け取る集団と比べ、治療された対象の集団の死亡率の減少を生じる。別の態様において、癌の治療は、未治療の集団と比較して、治療した対象の集団の死亡率の減少を生じる。更なる態様において、癌の治療は、本開示の組換えポリペプチドではない薬物による単剤療法を受ける集団と比較して、治療した対象の集団の死亡率の減少を生じる。好ましくは、死亡率は、2%より大きく;より好ましくは、5%より大きく;より好ましくは、10%より大きく;及び最も好ましくは、25%より大きく減少される。好ましい態様において、治療された対象の集団の死亡率の減少は、任意の再現可能な手段により測定されてよい。別の好ましい態様において、集団の死亡率の減少は、例えば活性化合物による治療の開始後の単位時間当たりの疾患-関連死の平均数を集団について計算することにより、測定されてよい。別の好ましい態様において、集団の死亡率の減少はまた、例えば活性化合物による治療の第1ラウンドの完了後の単位時間当たりの疾患-関連死の平均数を集団について計算することにより、測定されてもよい。
別の態様において、癌の治療は、腫瘍増殖率の減少を生じる。好ましくは、治療後、腫瘍増殖率は、治療前の数に対し、少なくとも5%減少され;より好ましくは、腫瘍増殖率は、少なくとも10%減少され;より好ましくは、少なくとも20%減少され;より好ましくは、少なくとも30%減少され;より好ましくは、少なくとも40%減少され;より好ましくは、少なくとも50%減少され;更により好ましくは、少なくとも50%減少され;並びに、最も好ましくは、少なくとも75%減少される。腫瘍増殖率は、任意の再現可能な測定手段により測定されてよい。好ましい態様において、腫瘍増殖率は、単位時間当たりの腫瘍直径の変化に従い測定される。
別の態様において、癌の治療は、腫瘍再増殖の減少を生じる。好ましくは、治療後、腫瘍再増殖は、5%未満であり;より好ましくは、腫瘍再増殖は、10%未満であり;より好ましくは、20%未満;より好ましくは、30%未満;より好ましくは、40%未満;より好ましくは、50%未満;更により好ましくは、50%未満;及び最も好ましくは、75%未満である。腫瘍再増殖は、任意の再現可能な測定手段により測定されてよい。好ましい態様において、腫瘍再増殖は、例えば治療後の先行する腫瘍退縮後の腫瘍の直径の増加を測定することにより、測定されてよい。別の好ましい態様において、腫瘍再増殖の減少は、治療が停止された後に再度発生する腫瘍の不具合(failure)により指標化される。
別の態様において、癌の治療、予防、又は緩和は、細胞の増殖率の減少を生じる。好ましくは、治療後の、細胞増殖率は、少なくとも5%;より好ましくは、少なくとも10%;より好ましくは、少なくとも20%;より好ましくは、少なくとも30%;より好ましくは、少なくとも40%;より好ましくは、少なくとも50%;更により好ましくは、少なくとも50%;及び最も好ましくは、少なくとも75%減少される。細胞増殖率は、任意の再現可能な測定手段により測定されてよい。好ましい態様において、細胞増殖率は、例えば単位時間当たりの組織試料中の分裂細胞の数を測定することにより、測定される。
別の態様において、癌の治療、予防、又は緩和は、増殖している細胞の集団の減少を生じる。好ましくは、治療後、増殖している細胞の集団は、少なくとも5%;より好ましくは、少なくとも10%;より好ましくは、少なくとも20%;より好ましくは、少なくとも30%;より好ましくは、少なくとも40%;より好ましくは、少なくとも50%;更により好ましくは、少なくとも50%;及び最も好ましくは、少なくとも75%減少される。増殖している細胞の集団は、任意の再現可能な測定手段により測定されてよい。好ましい態様において、増殖している細胞の集団は、例えば組織試料中の非分裂細胞の数に対する分裂細胞の数を定量することにより、測定される。別の好ましい態様において、増殖している細胞の集団は、分裂指数と同等である。
別の態様において、癌の治療、予防、又は緩和は、細胞増殖の領域又はゾーンのサイズの減少を生じる。好ましくは、治療後、細胞増殖の領域又はゾーンのサイズは、治療前のそのサイズに対し、少なくとも5%減少され;より好ましくは、少なくとも10%減少され;より好ましくは、少なくとも20%減少され;より好ましくは、少なくとも30%減少され;より好ましくは、少なくとも40%減少され;より好ましくは、少なくとも50%減少され;更により好ましくは、少なくとも50%減少され;及び、最も好ましくは、少なくとも75%減少される。細胞増殖の領域又はゾーンのサイズは、任意の再現可能な測定手段により測定されてよい。好ましい態様において、細胞増殖の領域又はゾーンのサイズは、細胞増殖の領域又はゾーンの直径又は幅として測定されてよい。
別の態様において、癌の治療、予防、又は緩和は、異常な外観又は形態を有する細胞の数又は割合の減少を生じる。好ましくは、治療後、異常な形態を有する細胞の数は、治療前のそのサイズに比べ、少なくとも5%減少され;より好ましくは、少なくとも10%減少され;より好ましくは、少なくとも20%減少され;より好ましくは、少なくとも30%減少され;より好ましくは、少なくとも40%減少され;より好ましくは、少なくとも50%減少され;更により好ましくは、少なくとも50%減少され;及び、最も好ましくは、少なくとも75%減少される。異常な細胞の外観又は形態は、任意の再現可能な測定手段により、測定されてよい。一態様において、異常な細胞の形態は、例えば倒立組織培養顕微鏡を使用し、顕微鏡により測定される。一態様において、異常な細胞の形態は、核多型の形をとる。
一態様において、癌又は細胞増殖性障害の治療は、細胞死を生じ、並びに好ましくは、細胞死は、集団内の細胞数の少なくとも10%の減少を生じる。より好ましくは、細胞死は、少なくとも20%の減少;より好ましくは、少なくとも30%の減少;より好ましくは、少なくとも40%の減少;より好ましくは、少なくとも50%の減少;最も好ましくは、少なくとも75%の減少を意味する。集団内の細胞数は、任意の再現可能な手段により測定されてよい。一態様において、集団内の細胞数は、蛍光標示式細胞分取器(FACS)により測定される。別の態様において、集団内の細胞数は、免疫蛍光顕微鏡により測定される。別の態様において、集団内の細胞数は、光学顕微鏡により測定される。別の態様において、細胞死を測定する方法は、Liらの文献((2003) Proc Natl Acad Sci U S A. 100(5): 2674-8)に示されたようなものである。好ましい態様において、細胞死は、免疫原性細胞死により起こる。
疾患もしくは障害を有する個体に言及して本明細書において使用される用語「対象」又は「個体」又は「患者」は、疾患又は障害などを有することが疑われる。対象、個体又は患者(patent)は、本開示において互換的に使用され、且つ哺乳類及び非-哺乳類を包含してよい。対象は、小児患者又は成人患者である。
哺乳類の例は、哺乳綱の任意のメンバー:ヒト、チンパンジー、及び他のエイプ及びモンキー種などの非-ヒト霊長類;例えば畜牛、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタなどの家畜動物;ウサギ、イヌ、及びネコなどの家庭内動物;ラット、マウス及びモルモットなどの齧歯類を含む実験動物などを含むが、これらに限定されるものではない。非哺乳類の例は、鳥類、魚類及び同類のものを含むが、これらに限定されるものではない。本明細書に提供される方法及び組成物の一部の態様において、哺乳類は、ヒトである。
本開示の治療方法は、組換えポリペプチドの対象へのインビボ投与に関与している。本組換えポリペプチドは、全身的(例えば、経口、静脈内)又は局所的(例えば、腹腔内、髄腔内、脳室内、疾患もしくは障害が発生している組織もしくは臓器へ直接の注射)のいずれか任意の好適な方法により、投与される対象へ投与されてよい。好ましくは、本組換えポリペプチドは、静脈内に投与される。
本組換えポリペプチドは、単回投与量、又は反復投与量、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29もしくは30回又はそれよりも多い投与量の投与で投与される。一部の態様において、一回目注入、二回目注入、三回目注入、四回目注入、五回目注入及び/又は六回目注入における組換えポリペプチドの有効量は、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg、約11mg/kg、約12mg/kg、約13mg/kg、14mg/kg、約15mg/kg、約16mg/kg、約17mg/kg、約18mg/kg、約19mg/kg、約20mg/kg、約21mg/kg、約22mg/kg、約23mg/kg、約24mg/kg、約25mg/kg、約26mg/kg、約27mg/kg、約28mg/kg、約29mg/kg、約30mg/kg、約31mg/kg、約32mg/kg、約33mg/kg、約34mg/kg又は約35mg/kgを含む。一部の態様において、一回目注入及び二回目注入の総投与量は、40mg/kg以下である。一部の態様において、三回目注入及び四回目注入の総投与量は、40mg/kgを超えない。一部の態様において、五回目注入及び六回目注入の総投与量は、40mg/kg以下である。一部の態様において、一回目注入、三回目注入及び/又は五回目注入の投与量は、約20mg/kg~約22mg/kgである。一部の態様において、二回目注入、四回目注入及び/又は六回目注入の投与量は、約14mg/kg~約20mg/kgである。一部の態様において、一回目注入、二回目注入、三回目注入、四回目注入、五回目注入及び/又は六回目注入の組換えポリペプチドの有効量は、約10mg/kg~約30mg/kgを含む。好ましい態様において、一回目注入、二回目注入、三回目注入、四回目注入、五回目注入及び/又は六回目注入の組換えポリペプチドの有効量は、約20mg/kgを含む。
本明細書において使用される用語「注入」又は「複数回の注入」は、任意の薬剤又は化合物の針又はカテーテルを通じた投与を指す。注入又は複数回の注入は、静脈又は組織への、任意の薬剤又は化合物の注射を含むことができ、例えば投与は、静脈内、皮下、筋肉内又は硬膜外であることができる。
本開示の治療方法は、IL-10阻害薬の対象へのインビボ投与に関与している。IL-10阻害薬は、全身的(例えば、経口、静脈内)又は局所的(例えば、腹腔内、髄腔内、脳室内、疾患もしくは障害が発生している組織もしくは臓器へ直接の注射)のいずれか任意の好適な方法により、投与される対象へ投与されてよい。好ましくは、IL-10阻害薬は、静脈内に投与される。
一実施態様において、組換えポリペプチド、組換えポリペプチド用量及びレジメンは、当該技術分野のいて公知のものを含み、例えば米国特許第10,150,801号、第10,323,071号、第10,351,607号、第10,301,364号及び第10,370,421号;米国特許出願第16/551,659号及び第16/443,517号;並びに、PCT出願PCT/SG2019/050420及びPCT/SG2017/050648などに記載されており;その各々は、その全体が引用により本明細書中に組み込まれている。
このIL-10阻害薬は、インターフェロンガンマ(IFNγ)、IFNγ模倣薬、IFNγ拮抗薬又はそれらの組合せであってよい。好ましくは、IL-10を減少する薬剤は、インターフェロンガンマ(IFNγ)である。一部の態様において、IFNγは、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、約50、約55、約60、約65、約70、約75、約80、約85、約90、約95又は約100μg又はそれ以上の投与量で投与される。一部の態様において、IFNγは、約50μg~約100μgの投与量で投与される。好ましい態様において、IFNγは、約70μgの投与量で投与される。
本開示の治療方法は、免疫細胞増殖因子の対象へのインビボ投与に関与している。この免疫細胞増殖因子は、全身的(例えば、経口、静脈内)又は局所的(例えば、腹腔内、髄腔内、脳室内、疾患もしくは障害が発生している組織もしくは臓器へ直接の注射)のいずれか任意の好適な方法により、投与される対象へ投与されてよい。好ましくは、免疫細胞増殖因子は、静脈内に投与される。
一部の態様において、少なくとも1種の免疫細胞増殖因子は、FMS-様チロシンキナーゼ3リガンド(FLT3L)又は顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)である。一部の態様において、少なくとも1種の免疫細胞増殖因子は、FLT3Lである。一部の態様において、FLT3Lは、約1μg/kg、約2μg/kg、約3μg/kg、約4μg/kg、約5μg/kg、約6μg/kg、約7μg/kg、約8μg/kg、約9μg/kg、10μg/kg、約11μg/kg、約12μg/kg、約13μg/kg、約14μg/kg、約15μg/kg、約16μg/kg、約17μg/kg、約18μg/kg、約19μg/kg、20μg/kgの量で投与される。一部の態様において、FLT3Lは、約4μg/kg~約13μg/kgの量である。一部の態様において、FLT3Lは、約7μg/kgの量である。
本開示の治療方法は、TNFα阻害薬の対象へのインビボ投与に関与している。このTNFα阻害薬は、全身的(例えば、経口、静脈内)又は局所的(例えば、腹腔内、髄腔内、脳室内、疾患もしくは障害が発生している組織もしくは臓器へ直接の注射)のいずれか任意の好適な方法により、投与される対象へ投与されてよい。好ましくは、TNFα阻害薬は、皮下に投与される。
一部の態様において、このTNFα阻害薬は、腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)阻害薬である。一部の態様において、TNFα阻害薬は、TNFαRである。一部の態様において、TNFα阻害薬は、TNFαR、エタネルセプト、インフリキシマブ、アダリムマブ、セルトリズマブペゴル又はゴリムマブである。好ましい態様において、TNFαRは、エタネルセプトである。一部の態様において、TNFαRは、約1mg、約2mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg又は約10mgの投与量で投与される。一部の態様において、TNFαRは、約4mg~約6mgの投与量で投与される。好ましい態様において、TNFαRは、約5mgの投与量で投与される。
一実施態様において、本明細書において明らかにされた癌対象を治療する方法は、免疫療法薬を投与することを含む。一実施態様において、免疫療法薬は、免疫細胞、例えばNK細胞又は操作されたキメラ抗原受容体(CAR)又はT細胞受容体(TCR)を含むT細胞である。一実施態様において、免疫療法薬は、組換えポリペプチド又は組換えポリペプチドをコードしている核酸である。一実施態様において、免疫療法薬は、抗体、チェックポイント阻害薬、インターフェロン、インターロイキン、腫瘍溶解性ウイルス、癌ワクチン又はそれらの組合せである。一実施態様において、免疫療法薬の投与は、その対象において起こり得る、毒性サイトカイン放出又は「サイトカイン放出症候群」(CRS)又は「重度のサイトカイン放出症候群」(sCRS)又は「サイトカインストーム」を引き起こさない。一実施態様において、免疫療法薬の投与は、その対象において起こり得る、毒性サイトカイン放出又は「サイトカイン放出症候群」(CRS)又は「重度のサイトカイン放出症候群」(sCRS)又は「サイトカインストーム」を引き起こす。一実施態様において、CRS、sCRS又はサイトカインストームは、免疫療法薬の投与の結果として起こる。一実施態様において、「サイトカインカスケード」又は「高サイトカイン血症」は、サイトカイン放出症候群のより重度の形である。一実施態様において、「高サイトカイン血症」は、3日間持続したサイトカインストームである。
一実施態様において、重度のサイトカイン放出症候群(sCRS)は、上昇したレベルのいくつかの炎症性サイトカイン、複数の臓器の機能障害及び発熱により特徴付けられる。一実施態様において、サイトカイン放出症候群において測定されたサイトカインは、IL-6である。一実施態様において、発熱は、一過性である。一実施態様において、発熱は、少なくとも1日又は複数日の期間持続する。一実施態様において、発熱は、3日間持続する。一実施態様において、発熱は、低くとも約38℃である。一実施態様において、発熱の温度は、低くとも約38℃、39℃、40℃、41℃又は42℃である。一実施態様において、sCRSの対象由来の血液中のC-反応性タンパク(CRP)レベルは、少なくとも約170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189又は190mg/Lである。好ましい実施態様において、CRPレベルは、少なくとも約180mg/mLである。一実施態様において、1日の事象は、sCRSを生じなくてよい。一実施態様において、2日のサイトカインストームは、3日目にsCRSを発症する。
一実施態様において、高サイトカイン血症は、上昇したレベルのいくつかの炎症性サイトカイン及び発熱により特徴付けられる。一実施態様において、サイトカイン放出症候群において測定されたサイトカインは、IL-6である。一実施態様において、発熱は、一過性である。一実施態様において、発熱は、少なくとも1日又は複数日の期間生じる。一実施態様において、発熱は、低くとも約40℃である。一実施態様において、発熱の温度は、低くとも約38℃、39℃、40℃、41℃又は42℃である。一実施態様において、高サイトカイン血症の対象由来の血液中のC-反応性タンパク(CRP)レベルは、少なくとも約191、192、193、194、195、196、197、198、199、200、201、202、203、204、205、206、207、208、209、210、211、212、213、214、215、216、217、218、219、220、221、222、223、224、225、226、227、228、229又は230mg/Lである。好ましい実施態様において、CRPレベルは、約200~約220mg/mLである。
一実施態様において、致死的多臓器機能障害及び有害事象は、重度のサイトカインストームにより特徴付けられる。一実施態様において、サイトカイン放出症候群において測定されるサイトカインは、IL-6である。一実施態様において、発熱は、低くとも約40℃である。一実施態様において、発熱の温度は、低くとも約38℃、39℃、40℃、41℃又は42℃である。一実施態様において、発熱は、少なくとも1日又は複数日の期間持続する。一実施態様において、発熱は、3日間持続する。一実施態様において、重度のサイトカインストームにより特徴付けられる致死的有害事象を伴う対象由来の血液中のC-反応性タンパク(CRP)レベルは、少なくとも約220mg/mLである。一実施態様において、重度のサイトカインストームにより特徴付けられる致死的多臓器不全を伴う対象由来の血液中のC-反応性タンパク(CRP)レベルは、少なくとも約220mg/mLである。
一実施態様において、癌対象を治療する方法は、サイトカイン放出を減少するための追加の薬剤を含んでよい。一実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、コルチコステロイドである。一実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、アポトーシス細胞又は該アポトーシス細胞を含有する組成物を含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、CTLA-4遮断薬を含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、免疫療法薬、及びCTLA-4遮断薬を含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、アルファ-1アンチトリプシン又はその断片又はそのアナログを含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、免疫療法薬、及びアルファ-1アンチトリプシン又はその断片又はそのアナログを含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、テルル-ベースの化合物を含む。別の実施態様において,有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、免疫療法薬、及びテルル-ベースの化合物を含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、免疫調節薬を含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、免疫療法薬、及び免疫調節薬を含む。
当業者は、毒性サイトカイン放出又は毒性サイトカインレベルの減少は、対象における毒性サイトカインレベルの産生の減少又は阻害、あるいは対象におけるサイトカイン放出症候群又はサイトカインストームの出現の阻害又は低下を含むことを理解するであろう。別の実施態様において、毒性サイトカインレベルは、CRS又はサイトカインストーム時に低下される。別の実施態様において、毒性サイトカインレベルの産生の減少又は阻害は、CRS又はサイトカインストームを治療することを含む。別の実施態様において、毒性サイトカインレベルの産生の減少又は阻害は、CRS又はサイトカインストームを予防することを含む。別の実施態様において、毒性サイトカインレベルの産生の減少又は阻害は、CRS又はサイトカインストームを緩和することを含む。別の実施態様において、毒性サイトカインレベルの産生の減少又は阻害は、CRS又はサイトカインストームを改善することを含む。別の実施態様において、毒性サイトカインは、炎症促進性サイトカインを含む。別の実施態様において、炎症促進性サイトカインは、IL-6を含む。別の実施態様において、炎症促進性サイトカインは、IL-1βを含む。別の実施態様において、炎症促進性サイトカインは、TNFαを含む。別の実施態様において、炎症促進性サイトカインは、IL-6、IL-1β、もしくはTNFα、又はそれらの任意の組合せを含む。
T細胞免疫療法により治療される患者に関して、サイトカイン放出症候群(CRS)(特にサイトカインIL6、IFNγ、及びTNFα)が頻繁に認められる(Suntharalingamら、N. Engl. J. Med., 1018-1028, 2006;Turtleら、J. Clin. Invest., 2123-2138, 2016)。更にサイトカイン放出症候群は、異常高熱(≧38℃)(IL6及び/又はIFNγ由来)(Davilaら、Sci. Transl. Med., 1-10, 2014)及び/又は低体温症(≦35℃)(TNFα由来)(Bradyら、Clin. Transl. Immunology, 1-7, 2014;Alegreら、Eur. J. Immunol, 707-710, 1990)により特徴付けられる。
一実施態様において、免疫療法薬の投薬スケジュール及び対象へ投与される免疫療法薬の量は、致死的有害作用、CRS、サイトカインストーム、sCRS及び/又は高サイトカイン血症を予防するために調節される。一実施態様において、対象におけるC-反応性タンパク(CRP)レベルは、提供される免疫療法薬の量を決定するために使用される。一実施態様において、免疫療法薬の第1の量は、対象内で致死的有害事象を誘導しない。一実施態様において、免疫療法薬の第1の量は、少なくとも約170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199、200、201、202、203、204、205、206、207、208、209、210、211、212、213、214、215、216、217、218、219、220、221、222、223、224、225、226、227、228、229又は230mg/Lである対象由来の血液中のC-反応性タンパク(CRP)レベルを得るのに有効な量で提供される。好ましい実施態様において、CRPレベルは、約200~約220mg/mLである。一実施態様において、免疫療法薬の第1の量は、約38℃、39℃、40℃、41℃又は42℃の一過性発熱を誘導する。一実施態様において、免疫療法薬は、1~2時間の期間にわたる一過性発熱を誘導する。一実施態様において、免疫療法薬は、1~5時間の期間にわたる一過性発熱を誘導する。
一実施態様において、免疫療法薬の第2の量は、高サイトカイン血症を誘導しない。一実施態様において、免疫療法薬の第2の量は、対象内で致死的有害事象を誘導しない。一実施態様において、免疫療法薬の第2の量は、少なくとも約130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179又は180mg/mLである対象由来の血液中のC-反応性タンパク(CRP)レベルを得るのに有効な量で提供される。好ましい実施態様において、CRPレベルは、約159mg/mL~約169mg/mLである。一実施態様において、免疫療法薬の第2の量は、高サイトカイン血症も、サイトカインストームが特徴的な致死的多臓器機能障害及び有害事象も誘導しない。
一実施態様において、サイトカイン放出症候群は、数種の炎症性サイトカインの上昇したレベル、並びに低血圧、高熱及び悪寒などの対象における有害な生理的反応により特徴付けられる。一実施態様において、炎症性サイトカインは、IL-6、IL-1β、及びTNFαを含む。別の実施態様において、CRSは、IL-6、IL-1β、もしくはTNFα、又はそれらの任意の組合せの上昇したレベルにより特徴付けられる。別の実施態様において、CRSは、IL-8、もしくはIL-13、又はそれらの任意の組合せの上昇したレベルにより特徴付けられる。別の実施態様において、サイトカインストームは、TNF-アルファ、IFN-ガンマ、IL-1ベータ、IL-2、IL-6、IL-8、IL-10、IL-13、GM-CSF、IL-5、フラクタルクリン、又はそれらの組合せ又はそれらのサブセットの増加により特徴付けられる。更に別の実施態様において、IL-6は、CRS又はサイトカインストームのマーカーを構成する。別の実施態様において、IFN-γは、CRS又はサイトカインストームのマーカーを構成する。別の実施態様において、比較的大きい腫瘍組織量を伴う患者は、サイトカイン放出症候群のより高い出現率及び重症度を有する。
別の実施態様において、30例のヒト及びマウスにおいて、CRS又はサイトカインストームにおいて増加したサイトカインは、下記表1及び2に列挙したサイトカインの任意の組合せを含んでよい。
一実施態様において、表3のサイトカインFlt-3L、フラクタルカイン、GM-CSF、IFN-γ、IL-1β、IL-2、IL-2Ra、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10、IL-12、及びIL-13は、CRS又はサイトカインストームにおいて有意であると考えられる。別の実施態様において、表3のIFN-α、5 IFN-β、IL-1及びIL-1Raは、CRS又はサイトカインストームにおいて重要であるように見える。別の実施態様において、M-CSFは、重要性は不明である。別の実施態様において、表3に列記された任意のサイトカイン、又はその組合せは、CRS又はサイトカインストームのマーカーとして使用されてよい。
一実施態様において、表2のIL-15、IL-17、IL-18、IL-21、IL-22、IP-10、MCP-1、MIP-1α、MOP-1β、及びTNF-αは、CRS又はサイトカインストームにおいて有意であると考えられる。別の実施態様において、表4のIL-27、MCP-3、PGE2、RANTES、TGF-β、TNF-αR1、及びMIGは、CRS又はサイトカインストームにおいて重要であるように見える。別の実施態様において、IL-23及びIL-25の重要性は、不明である。別の実施態様において、表4に列記された任意のサイトカイン、又はその組合せは、CRS又はサイトカインストームのマーカーとして使用されてよい。
当業者は、用語「サイトカイン」は、サイトカイン(例えば、インターフェロンガンマ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、腫瘍壊死因子アルファ)、ケモカイン(例えば、MIP-1アルファ、MIP-1ベータ、RANTES)、及び他の可溶性炎症メディエーター、例えば活性酸素種及び一酸化窒素などを包含してよいことを理解するであろう。
一実施態様において、特定のサイトカインの増加した放出は、有意であるか、重要であるかもしくは重要性が不明であるかに関わらず、プリオンではなく、特定のサイトカインが、サイトカインストームの一部であることを意味する。一実施態様において、少なくとも1種のサイトカインの増加は、サイトカインストーム又はCRSの結果ではない。別の実施態様において、CAR-T細胞は、特定のサイトカイン又はサイトカイン群の増加したレベルの給源であり得る。
別の実施態様において、サイトカイン放出症候群は、以下の症状のいずれか又は全てにより特徴付けられる:硬直を伴う又は伴わない発熱、不快感、疲労、拒食症、筋肉痛、関節痛、悪心、吐気、頭痛、皮膚発疹、悪心、吐気、下痢、速呼吸、低酸素血症、心臓血管系頻拍、脈圧拡大、低血圧症、増大した心拍出量(早期)、潜在的に下落した心拍出量(後期)、上昇したD-ダイマー、出血を伴う又は伴わない低フィブリノゲン血症、高窒素血症、肝高トランスアミナーゼ血症、高ビリルビン血症、頭痛、精神状態の変化、錯乱、せん妄、喚語困難又は明らかな失語症、幻覚、振戦、測定障害、歩行の変化、発作。別の実施態様において、サイトカインストームは、IL-2放出及びリンパ球増殖により特徴付けられる。一実施態様において、サイトカインストームは、免疫療法薬から放出されたサイトカインの増加により特徴付けられる。別の実施態様において、サイトカインストームは、CAR-T細胞により放出されたサイトカインの増加により特徴付けられる。別の実施態様において、サイトカインストームは、CAR-T細胞以外の細胞により放出されたサイトカインの増加により特徴付けられる。
別の実施態様において、サイトカインストームは、心機能障害、成人呼吸窮迫症候群、神経毒、腎及び/又は肝の不全、並びに播種性血管内凝固を含む、致死的な可能性のある合併症につながる。
当業者は、サイトカイン放出症候群(CRS)又はサイトカインストームの特徴は、CRS又はサイトカインストームの引き金がひかれた後、数日から数週間のうちに起こると推定されることを理解するであろう。一実施態様において、免疫療法薬は、CRS又はサイトカインストームの引き金である。一実施態様において、CAR-T細胞は、CRS又はサイトカインストームの引き金である。別の実施態様において、CRS又はサイトカインストームの引き金は、CAR-T細胞ではない。
一実施態様において、サイトカインストームの指標としての、サイトカインレベル又は濃度の測定は、サイトカインのレベル又は濃度の増加倍率、増加率(%)、正味の増加又は変化の割合として表されることができる。別の実施態様において、特定のレベル又は濃度を上回る絶対サイトカインレベル又は濃度は、サイトカインストームが進行している又は経験しようとしている対象の指標であることができる。別の実施態様において、特定のレベル又は濃度での、例えばCAR-T細胞療法を受けていない対照対象において通常認められるレベル又は濃度での絶対サイトカインレベル又は濃度は、CAR-T細胞を受けている対象におけるサイトカインストームの発生を阻害又は減少する方法の指標であることができる。
当業者は、用語「サイトカインレベル」は、濃度の尺度、変化倍率、変化率(%)の尺度、又は変化の割合の尺度を包含することができることを理解するであろう。更に、血液、唾液、血清、尿、及び血漿中のサイトカインを測定する方法は、当該技術分野において周知である。
一実施態様において、サイトカインストームは、数種の炎症性サイトカインの上昇に関連しているという認識にも関わらず、IL-6レベルは、サイトカインストームの共通の測定として及び/又はサイトカインストームの治療の有効性の共通の測定として使用されてよい。当業者は、他のサイトカインは、サイトカインストームのマーカーとして使用されてよく、例えばTNF-α、IB-la、IL-6、IL-8、IL-13、もしくはINF-γのいずれか、又はこれらの任意の組合せは、CRS又はサイトカインストームのマーカーとして使用されてよいことを理解するであろう。更に、サイトカインを測定するアッセイ方法は、当該技術分野において周知である。当業者は、サイトカインストームに影響を及ぼす方法は、サイトカイン放出症候群(CRS)に同様に影響を及ぼすことを理解するであおう。
一実施態様において、サイトカイン放出症候群は、グレード化される。別の実施態様において、グレード1は、その症状が、致死的ではなく、且つ例えば発熱、悪心、疲労、頭痛、筋肉痛、不快感などの対症治療のみを必要とするサイトカイン放出症候群を説明する。別の実施態様において、グレード2の症状は、酸素、液体又は低血圧症のための昇圧剤など、軽度の介入を必要とし且つこれに反応する。別の実施態様において、グレード3の症状は、積極的介入を必要としかつこれに反応する。別の実施態様において、グレード4の症状は、致死的症状であり、人工呼吸器を必要とし、且つ患者は臓器毒性を示す。
別の実施態様において、サイトカインストームは、IL-6及びインターフェロンガンマの放出により特徴付けられる。別の実施態様において、サイトカインストームは、IL-6の放出により特徴付けられる。別の実施態様において、サイトカインストームは、インターフェロンガンマの放出により特徴付けられる。別の実施態様において、サイトカインストームは、表1及び2に列挙された任意のサイトカイン又はそれらの組合せの放出により特徴付けられる。別の実施態様において、サイトカインストームは、当該技術分野において公知の任意のサイトカイン又はそれらの組合せの放出により特徴付けられる。
一実施態様において、症状の発現は、免疫療法薬の注入の開始後、数分から数時間で始まる。別の実施態様において、症状は、ピークのサイトカインレベルと同時に起こる。
一実施態様において、癌を治療する方法は、免疫療法薬を投与することを含む。一実施態様において、免疫療法薬は、CAR-T細胞である。一実施態様において、CAR-T細胞の癌療法を受けている対象においてサイトカイン放出症候群(CRS)又はサイトカインストームの発生を阻害又は低下する方法は、追加の薬剤を投与することを含む。別の実施態様において、追加の薬剤は、CAR-T細胞療法を支援することができる。別の実施態様において、追加の薬剤は、CRS又はサイトカインストームの発生の阻害又は低下を支援することができる。別の実施態様において、追加の薬剤は、CRS又はサイトカインストームの治療を支援することができる。別の実施態様において、追加の薬剤は、CRS又はサイトカインストームの予防を支援することができる。別の実施態様において、追加の薬剤は、CRS又はサイトカインストームの改善を支援することができる。別の実施態様において、追加の薬剤は、CRS又はサイトカインストームの緩和を支援することができる。
一実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、アポトーシス細胞又は該アポトーシス細胞を含有する組成物を含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、アポトーシス細胞上清又は該上清を含有する組成物を含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、CTLA-4遮断薬を含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、免疫療法薬、及びCTLA-4遮断薬を含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、アルファ-1アンチトリプシン又はその断片又はそのアナログを含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、免疫療法薬、及びアルファ-1アンチトリプシン又はその断片又はそのアナログを含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、テルル-ベースの化合物を含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、免疫療法薬、及びテルル-ベースの化合物を含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、免疫調節薬を含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、免疫療法薬、及び免疫調節薬を含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、Treg細胞を含む。別の実施態様において、有害なサイトカイン放出を減少するための追加の薬剤は、免疫療法薬、及びTreg細胞を含む。
別の実施態様において、本明細書に開示された方法は、CAR-T細胞の、イピリムマブなどの1又は複数のCTLA-4-遮断薬との併用療法を利用する。別の実施態様において、CTLA-4は、自己免疫寛容を維持することを補助するT細胞活性化の強力な阻害薬である。別の実施態様において、別の実施態様においては抗体である抗-CTLA-4遮断薬の投与は、T細胞活性化の正味の作用を生じる。別の実施態様において、本明細書に開示された組成物及び方法は、アポトーシス細胞、CAR-T細胞、及び1又は複数のCTLA-4-遮断薬を含む併用療法を利用する。
別の実施態様において、本明細書に開示された組成物及び方法により治療されるか、予防されるか、阻害されるか、改善されるか、発生が減少されるか、又は緩和されることができる、CAR-T細胞又はNK細胞投与から生じる他の毒性は、B細胞形成不全又は腫瘍融解症候群(TLS)を含む。
一実施態様において、CAR-T細胞癌療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)又はサイトカインストームの発生を阻害又は低下する方法は、CAR-T細胞療法の有効性に影響を及ぼさない。別の実施態様において、CARばT細胞癌療法を受けている対象におけるCRS又はサイトカインストームの発生を阻害又は低下する方法は、CAR-T細胞療法の有効性を約5%より多く低下する。別の実施態様において、CAR-T細胞癌療法を受けている対象におけるCRS又はサイトカインストームの発生を阻害又は低下する方法は、CAR-T細胞療法の有効性を約10%より多く低下する。別の実施態様において、CAR-T細胞癌療法を受けている対象におけるCRS又はサイトカインストームの発生を阻害又は低下する方法は、CAR-T細胞療法の有効性を約15%より多く低下する。別の実施態様において、CAR-T細胞癌療法を受けている対象におけるCRS又はサイトカインストームの発生を阻害又は低下する方法は、CAR-T細胞療法の有効性を約20%より多く低下する。
細胞毒性を定量する任意の好適な方法を使用し、CARを発現するように修飾された免疫細胞の活性は、実質的に未変化であり続けるかどうかを決定することができる。例えば、細胞毒性は、「実施例」に説明されたような細胞毒性アッセイなどの、細胞培養-ベースのアッセイを使用し、定量することができる。細胞毒性アッセイは、死滅細胞のDNAを優先的に染色する色素を使用することができる。別の場合において、細胞集団内の生存細胞及び死滅細胞の相対数を測定する、蛍光アッセイ及びルミネセンスアッセイを、使用することができる。そのようなアッセイに関して、プロテアーゼ活性は、細胞生存能及び細胞毒性のマーカーとして働き、並びに標識した細胞透過性ペプチドは、試料中の生存細胞数に比例した蛍光シグナルを発生する。様々な細胞毒性アッセイのためのキットは、Promega及びLife Technologiesなどの製造業者から市販されている。別の実施態様において、細胞毒性の測定は、定性的であってよい。別の実施態様において、細胞毒性の測定は、定量的であってよい。更なる実施態様において、細胞毒性の測定は、細胞傷害性サイトカインの発現における変化に関連されてよい。
一態様において、本明細書に開示された癌対象を治療する方法は、腫瘍上の特異抗原を認識するCD8+T細胞の増加を生じる。特異抗原を認識するナイーブCD8+T細胞の前駆体頻度(確率)は、約1~10/100万個細胞である(Lammermannら、Immunological Reviews, 26-43, 2008)。ヒトにおける総ナイーブCD8+T細胞は、約4×1010個細胞である(Boonら、Annu. Rev. Immunol., 175-208, 2006)。マウス(C57BL/6)における総ナイーブCD8 T細胞は、約3×107個細胞である(Blattmanら、 J. Exp. Med., 657-664, 2002)。従って、ヒト腫瘍-特異抗原を認識するヒトナイーブCD8+T細胞の前駆体頻度を、約~5/100万個細胞と想定し、腫瘍-特異抗原を認識するヒトナイーブCD8+T細胞の数は、約2×105個細胞(4×1010×5/106)である。
プライミング後のCD8+T細胞発現は、約≧10000倍である(50000×:LCMV/LM感染)(Blattmanら、J. Exp. Med., 657-664, 2002、Haringら、Immunity,19-29, 2006、Butlerら、Cellular Microbiology, 925-933, 2011、Arensら、Immunol. Rev., 190-205, 2010)。1個のCD8 T細胞は、2~3個の標的腫瘍細胞を死滅させる(Wiedemannら、PNAS,10985-10990, 2006、McGavernら、 Nature Immunol, 918-925, 2002)。
一態様において、本明細書に開示された癌対象を治療する方法は、腫瘍上の特異抗原を認識するCD8+T細胞の増加を生じる。一部の実施態様において、このT細胞は、セントラルメモリーT細胞(CD8+CD44+CD127+KLRG1-CD62L+)、エフェクターメモリーT細胞(CD8+CD44+CD127+ KLRG1+CD62L-)、及びエフェクターT細胞(CD8+CD44+CD127-KLRG1+CD62L-)である。好ましい実施態様において、T細胞は、セントラルメモリーT細胞である。
一部の態様において、本開示の方法による治療後、腫瘍上の特異抗原を認識するCD8+T細胞の割合は、治療前に比べ、1倍、約1.5倍、約2倍、約2.5倍、約3倍、約3.5倍、約4倍、約4.5倍、約5倍、約5.5倍、約6倍、約6.5倍、約7倍、約7.5倍、約8倍、約8.5倍、約9倍、約9.5倍、約10倍、約10.5倍、約11倍、約11.5倍、約12倍、約12.5倍、約13倍、約13.5倍、約14倍、約14.5倍、約15倍、約15.5倍、約16倍、約16.5倍、約17倍、約17.5倍、約18倍、約18.5倍、約19倍、約19.5倍又は約20倍増大される。
一部の態様において、本開示の方法による治療後、セントラルメモリーT細胞(CD8+CD44+CD127+KLRG1-CD62L+)の割合は、治療前に比べ、1倍、約1.5倍、約2倍、約2.5倍、約3倍、約3.5倍、約4倍、約4.5倍、約5倍、約5.5倍、約6倍、約6.5倍、約7倍、約7.5倍、約8倍、約8.5倍、約9倍、約9.5倍、約10倍、約10.5倍、約11倍、約11.5倍、約12倍、約12.5倍、約13倍、約13.5倍、約14倍、約14.5倍、約15倍、約15.5倍、約16倍、約16.5倍、約17倍、約17.5倍、約18倍、約18.5倍、約19倍、約19.5倍又は約20倍増大される。
一部の態様において、本開示の方法による治療後、CD8+CD44+CD127+KLRG1+CD62L-(エフェクターメモリー細胞)の割合は、治療前に比べ、1倍、約1.5倍、約2倍、約2.5倍、約3倍、約3.5倍、約4倍、約4.5倍、約5倍、約5.5倍、約6倍、約6.5倍、約7倍、約7.5倍、約8倍、約8.5倍、約9倍、約9.5倍、約10倍、約10.5倍、約11倍、約11.5倍、約12倍、約12.5倍、約13倍、約13.5倍、約14倍、約14.5倍、約15倍、約15.5倍、約16倍、約16.5倍、約17倍、約17.5倍、約18倍、約18.5倍、約19倍、約19.5倍又は約20倍増大される。
一部の態様において、本開示の方法による治療後、CD8+CD44+CD127-KLRG1+CD62L-(エフェクター)の割合は、治療前に比べ、1倍、約1.5倍、約2倍、約2.5倍、約3倍、約3.5倍、約4倍、約4.5倍、約5倍、約5.5倍、約6倍、約6.5倍、約7倍、約7.5倍、約8倍、約8.5倍、約9倍、約9.5倍、約10倍、約10.5倍、約11倍、約11.5倍、約12倍、約12.5倍、約13倍、約13.5倍、約14倍、約14.5倍、約15倍、約15.5倍、約16倍、約16.5倍、約17倍、約17.5倍、約18倍、約18.5倍、約19倍、約19.5倍又は約20倍増大される。
一実施態様において、本明細書に開示された方法は、同種異系のドナー細胞の拒絶を克服するのに有用である追加の工程を含む。一実施態様において、この方法は、一実施態様において同種異系のCAR-T細胞であるCAR-T細胞の投与に先立つ、完全又は部分的リンパ球枯渇の工程を含む。別の実施態様において、リンパ球枯渇は、該同種異系T細胞が、それらが指向された腫瘍を攻撃することができるのに十分であるが、骨髄移植手術により宿主免疫系をレスキューするのに必要な期間であるには不充分な期間、それが宿主対移植片反応を遅延するように調節される。別の実施態様において、2-アミノ-2-[2-(4-オクチルフェニル)エチル]プロパン-1,3-ジオール(FTY720)、5-[4-フェニル-5-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-イル]-3-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]1,2,4-オキサジアゾール(SEW2871)、3-(2-(ヘキシルフェニルアミノ)-2-オキソエチルアミノ)プロパン酸(W123)、2-アンモニオ-4-(2-クロロ-4-(3-フェノキシフェニルチオ)フェニル)-2-(ヒドロキシメチル)ブチ-イル水素リン酸塩(KRP-203リン酸塩)又は他の当該技術分野において公知の薬剤などの、リンパ節からの同種異系T細胞の放出を遅延する薬剤は、有効性を有し且つ移植片対宿主疾患を開始しない同種異系CAR-T細胞の使用を可能にするよう、本明細書に開示された組成物及び方法の一部として使用されてよい。一実施態様において、同種異系T細胞によるMHC発現は、発現抑制され、同種異系細胞の拒絶を軽減する。別の実施態様において、アポトーシス細胞は、同種異系細胞の拒絶を防止する。
一実施態様において、本明細書に開示された癌対象を治療する方法は、免疫療法薬を投与することを含む。一実施態様において、この免疫療法薬は、CAR-T細胞である。一実施態様において、CAR-T細胞は、その対象に対し異種である。一実施態様において、CAR-T細胞は、1又は複数のドナーに由来する。一実施態様において、CAR-T細胞は、1又は複数の骨髄ドナーに由来する。別の実施態様において、CAR-T細胞は、1又は複数の血液バンクへの献血に由来する。一実施態様において、これらのドナーは、マッチしたドナーである。一実施態様において、CAR-T細胞は、普遍的同種異系CAR-T細胞である。別の実施態様において、CAR-T細胞は、同系CAR-T細胞である。別の実施態様において、CAR-T細胞は、マッチしない第三者のドナーに由来する。別の実施態様において、CAR-T細胞は、プールされた第三者のドナーT細胞由来である。一実施態様において、ドナーは、骨髄ドナーである。別の実施態様において、ドナーは、血液バンクドナーである。一実施態様において、本明細書に開示された組成物及び方法のCAR-T細胞は、1又は複数のMHC非拘束性腫瘍-指向性キメラ受容体を含む。一実施態様において、非自己T細胞は、自己免疫反応を防止又は最小化するよう、当該技術分野において公知のプロトコールに従い操作されるか又は投与され、これはその全体が引用により本明細書中に組み込まれている米国特許出願第20130156794号に説明されている。
別の実施態様において、CAR-T細胞は、その対象にとって自己である。一実施態様において、患者自身の細胞が使用される。この実施態様において、患者自身の細胞が使用される場合、CAR-T細胞療法は、免疫療法薬の後に投与される。
一部の実施態様に従い、CAR-T細胞は、対象へ全身投与される。別の実施態様において、投与は、静脈内経路を介する。あるいは、CAR-T細胞は、非限定的に非経口、腹腔内、関節内、筋肉内及び皮下の経路を含む、様々な他の経路で、対象へ投与されてよい。各々の可能性は、本明細書に開示されたような個別の実施態様を表している。
一部の実施態様に従い、CAR-T細胞及びサイトカインストームを減少する追加の薬剤は、対象へ全身投与される。別の実施態様において、投与は、静脈内経路を介する。あるいは、CAR-T細胞及びサイトカインストームを減少する追加の薬剤は、非限定的に非経口、腹腔内、関節内、筋肉内及び皮下の経路を含む、様々な他の経路で、対象へ投与されてよい。各々の可能性は、本明細書に開示されたような個別の実施態様を表している。
一実施態様において、この調製品は、例えば、患者の体の特定の領域への調製品の直接の注射により、全身的様式よりもむしろ局所的に投与される。別の実施態様において、特定の領域は、腫瘍又は癌を含む。
別の実施態様において、この免疫療法薬は、非限定的に食塩水、PBS、HBSS、及び同類のものなどの、好適な生理的緩衝液中に懸濁され、対象へ投与される。加えて、この懸濁媒体は、細胞の生存能を維持するために助けとなる補充品を更に含んでよい。別の実施態様において、この追加の薬剤は、非限定的に食塩水、PBS、HBSS、及び同類のものなどの、好適な生理的緩衝液中に懸濁され、対象へ投与される。
一部の実施態様に従い、本医薬組成物は、静脈内に投与される。別の実施態様に従い、本医薬組成物は、単回投与量で投与される。代わりの実施態様に従い、本医薬組成物は、反復投与量で投与される。別の実施態様に従い、本医薬組成物は、2回投与量で投与される。別の実施態様に従い、本医薬組成物は、3回投与量で投与される。別の実施態様に従い、本医薬組成物は、4回投与量で投与され得。別の実施態様に従い、本医薬組成物は、5回以上の投与量で投与される。一部の実施態様に従い、本医薬組成物は、静脈内注射のために製剤化される。
一実施態様において、修飾されたCAR-発現する免疫細胞を対象へ提供する任意の好適な方法は、本明細書に説明された方法を使用することができる。一実施態様において、対象へ細胞を提供する方法は、造血細胞移植(HCT)、ドナー由来のNK細胞の癌患者への注入、又はそれらの組合せを含む。
本開示は、組換えポリペプチド(例えば、組換えポリペプチドCRYA_1B)、対象のIL-10阻害薬(例えばIFNγ)、免疫細胞増殖因子(例えばFLT3L)、TNFα阻害薬(例えばTNFαR)、及び任意に免疫療法薬(例えば抗-PD1抗体)により、癌を有する対象を治療するための投薬レジメンを提供する。この組換えポリペプチド、IL-10阻害薬、免疫細胞増殖因子、TNFα阻害薬及び免疫療法薬の投薬量は、先に本明細書において説明されている。
一部の態様において、本組換えポリペプチドは、静脈内に投与される。一部の態様において、組換えポリペプチドは、皮下に投与される。一部の態様において、対象のIL-10阻害薬は、静脈内に投与される。一部の態様において、対象のIL-10阻害薬は、皮下に投与される。一部の態様において、免疫細胞増殖因子は、静脈内に投与される。一部の態様において、免疫細胞増殖因子は、皮下に投与される。一部の態様において、TNFα阻害薬は、静脈内に投与される。一部の態様において、TNFα阻害薬は、皮下に投与される。
一部の態様において、本免疫療法薬は、反復注入として投与される。一部の態様において、免疫療法薬は、少なくとも1回、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回、少なくとも7回、少なくとも8回、少なくとも9回、少なくとも10回、少なくとも11回、少なくとも12回、少なくとも13回又は少なくとも14回投与される。一部の態様において、免疫療法薬は、1回投与される。
一部の態様において、本免疫療法薬の一回目注入は、プライミング治療サイクルの組換えポリペプチド六回目注入の後、及びブースティング治療サイクルにおいて本組換えポリペプチドの一回目注入の前に投与される。一部の態様において、本免疫療法薬の一回目注入は、プライミング治療サイクルにおける組換えポリペプチドの一回目注入後、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日で投与される。一態様において、本免疫療法薬は、プライミング治療サイクルにおける組換えポリペプチドの一回目注入後、約10日~約14日で投与される。好ましい態様において、本免疫療法薬は、プライミング治療サイクルにおける組換えポリペプチドの一回目注入後、約12日で投与される。
一態様において、この投薬レジメンは、免疫細胞増殖因子、IL-10阻害薬、TNFα阻害薬及び組換えポリペプチドの投与を含む治療サイクルを含む。一部の態様において、治療サイクルは、対象におけるT細胞の数を増加する。一部の態様において、治療サイクルは、腫瘍関連抗原を認識するT細胞の数を増加する。一部の態様において、治療サイクルは、対象におけるCD8+セントラルメモリーT細胞の数を増加する。一部の態様において、治療サイクルは、CD8+エフェクターメモリー細胞の数を増加する。一部の態様において、治療サイクルは、CD8+エフェクター細胞の数を増加する。一態様において、治療サイクルは、プライミング治療サイクルである。一部の態様において、治療サイクルは、ブースティングサイクルである。
一態様において、この投薬レジメンは、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5又は少なくとも6のプライミング治療サイクルを含む。好ましい態様において、投薬レジメンは、1のプライミング治療サイクルを含む。一態様において、投薬レジメンは、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5のブースティング治療サイクルを含む。一態様において、投薬レジメンは、5を超えないブースティング治療サイクルを含む。好ましい態様において、投薬レジメンは、1のプライミング治療サイクル及び少なくとも1のブースティングサイクルを含む。好ましい態様において、投薬レジメンは、1のプライミングサイクル及び5以下のブースティング治療サイクルを含む。
一態様において、本免疫細胞増殖因子は、IL-10阻害薬又はTNFα阻害薬の、少なくとも約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約13時間、約14時間、約15時間、約16時間、約17時間、約18時間、約19時間、約20時間、約21時間、約22時間、約23時間、約24時間、約25時間、約26時間、約27時間、約28時間、約29時間又は約30時間前に投与される。好ましい態様において、免疫細胞増殖因子は、IL-10阻害薬又はTNFα阻害薬の、少なくとも約24時間前に投与される。
一態様において、本免疫細胞増殖因子は、少なくとも1日1回、少なくとも5日間、少なくとも6日間、少なくとも7日間、少なくとも8日間、少なくとも9日間、少なくとも10日間、少なくとも11日間、少なくとも12日間、少なくとも13日間、少なくとも14日間、少なくとも15日間、少なくとも16日間、少なくとも17日間、少なくとも18日間、少なくとも19日間、少なくとも20日間、少なくとも21日間、少なくとも22日間又は少なくとも23日間投与される。一態様において、免疫細胞増殖因子は、1日1回、約7日間~約12日間投与される。好ましい態様において、免疫細胞増殖因子は、1日1回、約7日間投与される。
一態様において、本IL-10阻害薬及びTNFα阻害薬は、同時に投与される。一態様において、IL-10阻害薬及びTNFα阻害薬は、連続して投与される。一態様において、IL-10阻害薬は、TNFα阻害薬の前に投与される。一態様において、IL-10阻害薬は、TNFα阻害薬の後に投与される。
一態様において、本組換えポリペプチドは、反復注入として投与される。一部の実施態様において、二回目注入は、一回目注入後、少なくとも1日、少なくとも2日、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日又は少なくとも7日で投与される。好ましい実施態様において、二回目注入は、一回目注入後少なくとも1日で投与される。一態様において、三回目注入は、一回目注入後、少なくとも2日、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日又は少なくとも7日で投与される。好ましい態様において、三回目注入は、一回目注入後、少なくとも4日で投与される。一態様において、四回目注入は、一回目注入後、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日又は少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日又は少なくとも10日で投与される。好ましい態様において、四回目注入は、一回目注入後、少なくとも5日で投与される。一態様において、五回目注入は、一回目注入後、少なくとも6日又は少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日又は少なくとも13日で投与される。好ましい態様において、五回目注入は、一回目注入後、少なくとも8日で投与される。一態様において、六回目注入は、一回目注入後、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日又は少なくとも14日で投与される。
一態様において、本TNFα阻害薬及び組換えポリペプチドは、同時に投与される。一態様において、TNFα阻害薬及び組換えポリペプチドは、連続して投与される。一態様において、TNFα阻害薬は、組換えポリペプチドの前に投与される。一態様において、TNFα阻害薬は、組換えポリペプチドの後に投与される。
一態様において、本組換えポリペプチドの一回目注入は、IL-10阻害薬の投与後、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも3時間、少なくとも4時間、少なくとも5時間、少なくとも6時間、少なくとも7時間、少なくとも8時間、少なくとも9時間、少なくとも10時間、少なくとも11時間、少なくとも12時間、少なくとも13時間、少なくとも14時間、少なくとも15時間、少なくとも16時間、少なくとも17時間、少なくとも18時間、少なくとも19時間、少なくとも20時間、少なくとも21時間、少なくとも22時間、少なくとも23時間、少なくとも24時間、少なくとも25時間、少なくとも26時間、少なくとも27時間又は少なくとも28時間で投与される。一部の態様において、組換えポリペプチドの一回目注入は、IL-10阻害薬の投与後、約3時間又は約4時間で投与される。好ましい態様において、組換えポリペプチドの一回目注入は、IL-10阻害薬の投与後、約4時間で投与される。
一態様において、IL-10阻害薬の一回目投与量及び組換えポリペプチドの一回目投与量は、同時に又は連続して投与される。一態様において、組換えポリペプチドの一回目投与量は、IL-10阻害薬の一回目投与量の後に、時間をおいて投与される。一態様において、一回目の組換えポリペプチドは、IL-10阻害薬の一回目投与量の投与後、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30時間で投与される。好ましい態様において、組換えポリペプチドの一回目投与量は、IL-10阻害薬の一回目投与量の投与後、約3又は4時間で投与される。一態様において、組換えポリペプチドの二回目投与量は、組換えポリペプチドの一回目投与量の投与後、約15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30時間で投与される。好ましい態様において、組換えポリペプチドの二回目投与量は、一回目の組換えポリペプチドの投与後、約24時間で投与される。
一態様において、組換えポリペプチドの四回目投与量は、組換えポリペプチドの三回目投与量の投与後、約15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30時間で投与される。好ましい態様において、組換えポリペプチドの四回目投与量は、三回目の組換えポリペプチドの投与後、約24時間で投与される。
一態様において、組換えポリペプチドの六回目投与量は、組換えポリペプチドの五回目投与量の投与後、約15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30時間で投与される。好ましい態様において、組換えポリペプチドの六回目投与量は、五回目の組換えポリペプチドの投与後、約24時間で投与される。
本開示の一態様において、組換えポリペプチドの二回目投与量は、組換えポリペプチドの一回目投与量の投与後、約15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30時間で投与される。好ましい態様において、組換えポリペプチドの二回目投与量は、組換えポリペプチドの一回目投与量の投与後、約24時間で投与される。
一態様において、組換えポリペプチドの三回目投与量は、組換えポリペプチドの二回目投与量後、約1、2、3、4、5、6又は7日で投与される。好ましい態様において、組換えポリペプチドの三回目投与量は、組換えポリペプチドの二回目投与量後、約3日で投与される。一態様において、組換えポリペプチドの四回目投与量は、組換えポリペプチドの三回目投与量の投与後、約15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30時間で投与される。好ましい態様において、組換えポリペプチドの四回目投与量は、組換えポリペプチドの三回目投与量の投与後、約24時間で投与される。
一態様において、組換えポリペプチドの五回目投与量は、組換えポリペプチドの四回目投与量後、約1、2、3、4、5、6又は7日で投与される。好ましい態様において、組換えポリペプチドの五回目投与量は、組換えポリペプチドの四回目投与量後、約3日で投与される。一態様において、組換えポリペプチドの六回目投与量は、組換えポリペプチドの五回目投与量の投与後、約15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30時間で投与される。好ましい態様において、組換えポリペプチドの六回目投与量は、組換えポリペプチドの五回目投与量の投与後、約24時間で投与される。
先の態様はいずれも、本明細書に明らかにされたいずれか他の態様と組合せることができる。
実施例
実施例1:組換えペプチドの作出方法
材料及び方法
本開示の組換えポリペプチドを作出する方法は、表4に明らかにしたPCRプライマーを利用した。
鋳型DNAの調製
シナガチョウ由来の完全長CRYAA配列(配列番号:17)を、Pfuポリメラーゼを使用するPCR反応において増幅した。A1プライマー(配列番号:33)及びA2プライマー(配列番号:34)を、このPCR反応において使用した。この遺伝子を、pET24aベクター(Novagen)内のNdeI及びHindIII部位に、製造業者のプロトコールを使用し、クローニングした。このライゲーション混合物を、大腸菌DH5アルファ細胞へ形質転換し、形質転換体を、LBアンピシリンプレート上で選択した。プラスミドDNAを、いくつかの形質転換体から単離し、NdeI及びHindIII部位の制限消化によりスクリーニングした。シナガチョウCRYAA(配列番号:17)を含む配列を検証したクローンを同定し、且つ鋳型として使用した。
CRYA_1B組換えポリペプチド配列を含むプラスミドのクローニング
CRYA_1B(配列番号:25)を含む組換えプラスミドを、以下の様式で調製した。PCRを、先に説明した鋳型DNA、フォワードプライマーIoE1(配列番号:35)及びリバースプライマーIoE2(配列番号:36)を用いて行った。PCRの温度及び時間は、以下のようにプログラムした:95℃で5分間の変性;それに続く、95℃で30秒間の変性、60℃で30秒間のアニーリング、及び72℃で1分間の伸長のPCR反応を30サイクル;72℃で10分間の最後の伸長。全てのPCR増幅は、Pfuウルトラポリメラーゼ(Stratagene)により行った。PCR産物は、1.0%アガロースゲルを使用する電気泳動により分離し、臭化エチジウムにより染色した。このDNA断片を、GFX(商標)PCR DNA及びゲル結合精製キット(GE Healthcare)を用い、ゲルから抽出し、且つpET24a(Novagen)ベクターへライゲーションした。このライゲーション混合物を、DH5アルファ大腸菌株へ形質転換し、且つ形質転換体を、アンピシリン含有するLBプレート上で選択した。プラスミドDNAを、形質転換体から単離した。配列を検証したクローンであるプラスミド_1を鋳型として、後続のPCR増幅ラウンドに使用した。
PCR増幅を、プラスミド_1、フォワードプライマーIoE3(配列番号:37)及びリバースプライマーIoE4(配列番号:38)を用いて行った。PCR増幅及びクローニングを、先に説明した手順及び以下のPCR条件を用いて実施した:95℃で5分間、32サイクル(95℃で30秒間、65℃で30秒間、及び72℃で1分間)、それに続く72℃で5分間。PCR産物を、精製し、pET24aプラスミドへ、NdeI及びHindIII制限部位を使用しクローニングした。配列を検証したクローンであるプラスミド_2を鋳型として、後続のPCR増幅ラウンドに使用した。
PCR増幅を、プラスミド_2、フォワードプライマーIoE5(配列番号:39)及びリバースプライマーIoE6(配列番号:40)を用いて行った。PCR増幅及びクローニングを、先に説明した手順及び以下のPCR条件を用いて実施した:95℃で5分間、それに続く95℃で30秒間、58℃で30秒間、及び72℃で1分間の35サイクル、最後に72℃で5分間の伸長。PCR産物は、1.0%アガロースゲルを使用する電気泳動により分離し、臭化エチジウムにより染色した。このDNA断片を、ゲルから切り出し、抽出し、且つpET24aプラスミドへクローニングした。配列を検証したクローンであるプラスミド_3を鋳型として、後続のPCR増幅ラウンドに使用した。
PCR増幅を、プラスミド_3、フォワードプライマーIoE7(配列番号:41)及びリバースプライマーIoE8(配列番号:42)を用いて行った。PCR増幅及びクローニングを、先に説明した手順及び以下のPCR条件を用いて実施した:95℃で5分間、それに続く95℃で30秒間、55℃で30秒間、及び72℃で1分間の28サイクル、最後に72℃で5分間の伸長。PCR産物は、1.0%アガロースゲルを使用する電気泳動により分離し、臭化エチジウムにより染色した。このDNA断片を、ゲルから切り出し、抽出し、且つpET24aプラスミドへクローニングした。配列を検証したクローンであるプラスミド_4を鋳型として、後続のPCR増幅ラウンドに使用した。
PCR増幅を、プラスミド_4、フォワードプライマーIoE9(配列番号:43)及びリバースプライマーIoE10(配列番号:44)を用いて行った。PCR増幅及びクローニングを、先に説明した手順及び以下のPCR条件を用いて実施した:95℃で5分間、それに続く95℃で30秒間、53℃で30秒間、及び72℃で1分間の33サイクル、最後に72℃で5分間の伸長。PCR産物は、1.0%アガロースゲルを使用する電気泳動により分離し、臭化エチジウムにより染色した。このDNA断片を、ゲルから切り出し、抽出し、且つpET24aプラスミドへクローニングした。配列を検証したクローンであるプラスミド_5を鋳型として、後続のPCR増幅ラウンドに使用した。
PCR増幅を、プラスミド_5、フォワードプライマーIoE11(配列番号:45)及びリバースプライマーIoE12(配列番号:46)を用いて行った。PCR増幅及びクローニングを、先に説明した手順及び以下のPCR条件を用いて実施した:95℃で5分間、それに続く95℃で30秒間、57℃で30秒間、及び72℃で1分間の30サイクル、最後に72℃で5分間の伸長。PCR産物は、1.0%アガロースゲルを使用する電気泳動により分離し、臭化エチジウムにより染色した。このDNA断片を、ゲルから切り出し、抽出し、且つpET24aプラスミドへクローニングした。配列を検証したクローンであるプラスミド_6を鋳型として、後続のPCR増幅ラウンドに使用した。
PCR増幅を、プラスミド_6、フォワードプライマーIoE13(配列番号:47)及びリバースプライマーIoE14(配列番号:48)を用いて行った。PCR増幅及びクローニングを、先に説明した手順及び以下のPCR条件を用いて実施した:95℃で5分間、それに続く95℃で30秒間、51℃で30秒間、及び72℃で1分間の32サイクル、最後に72℃で5分間の伸長。PCR産物は、1.0%アガロースゲルを使用する電気泳動により分離し、臭化エチジウムにより染色した。このDNA断片を、ゲルから切り出し、抽出し、且つpET24aプラスミドへクローニングした。配列を検証したクローンであるプラスミド_7を鋳型として、後続のPCR増幅ラウンドに使用した。
PCR増幅を、プラスミド_7、フォワードプライマーIoE15(配列番号:49)及びリバースプライマーIoE16(配列番号:50)を用いて行った。PCR増幅及びクローニングを、先に説明した手順及び以下のPCR条件を用いて実施した:95℃で5分間、それに続く95℃で30秒間、54℃で30秒間、及び72℃で1分間の32サイクル、最後に72℃で5分間の伸長。PCR産物は、1.0%アガロースゲルを使用する電気泳動により分離し、臭化エチジウムにより染色した。このDNA断片を、ゲルから切り出し、抽出し、且つpET24aプラスミドへクローニングした。配列を検証したクローンであるプラスミド_8を鋳型として、後続のPCR増幅ラウンドに使用した。
PCR増幅を、プラスミド_8、フォワードプライマーIoE17(配列番号:51)及びリバースプライマーIoE18(配列番号:52)を用いて行った。PCR増幅及びクローニングを、先に説明した手順及び以下のPCR条件を用いて実施した:95℃で5分間、それに続く95℃で30秒間、52℃で30秒間、及び72℃で1分間の32サイクル、最後に72℃で5分間の伸長。PCR産物は、1.0%アガロースゲルを使用する電気泳動により分離し、臭化エチジウムにより染色した。このDNA断片を、ゲルから切り出し、抽出し、且つpET24aプラスミドへクローニングした。このライゲーション混合物を、大腸菌細胞のDH5アルファ株へ形質転換し、形質転換体を、アンピシリンを含有するLBプレート上で選択した。配列を検証したクローンであるプラスミド_9は、正確なリーディングフレームでCRYA_1B(配列番号:25)を含む。
組換えポリペプチドCRYA_1Bの発現
プラスミド_9を、発現用大腸菌株BL21へ形質転換し、並びにアンピシリン-耐性コロニーを選択した。CRYA_1B組換えポリペプチドについて予想される分子量は、20kDaであった(図2)。100μg/mlアンピシリンを補充したルリア-ベルターニ(LB)-寒天プレートから単独コロニーを選択した。この調製において、3mlのLB培地(1L当たり10gトリプトン、10g NaCl及び5g酵母エキス)及び100μg/mlアンピシリンを含む50mlコニカルチューブに、単独コロニーを接種し、37℃及び200RPMに設定した振盪インキュベーターにおいて一晩成長させた。この培養物を、100mlの2YT培地(1L当たり16gトリプトン、15g酵母エキス及び8g NaCl)及び100μg/mlアンピシリンを含む、滅菌した500mlエレンマイヤーフラスコに、培養液3mlを添加することにより、更に増殖させ、並びに37℃及び200RPMに設定した振盪インキュベーターにおいて一晩成長させた。これは、シード培養物を生じた。
6Lのバイオリアクターを使用し、このシード培養物を更に増殖した。100μg/mlアンピシリンを含有する2YT培地4Lに、37℃及び200RPMに設定した振盪インキュベーターにおいて一晩成長させたシード培養物100mlを接種した。バイオリアクターにおいて、培養物を、37℃、2SLPM(標準流量/分)の空気流及び200RPMの撹拌でインキュベーションした。OD600が0.65~0.75に到達した時点で、タンパク質過剰発現が、1.0mMイソプロピル-β-D-チオガラクトピラノシド(IPTG)により、誘導された。これらの細胞を、7~8時間成長させ、撹拌速度、温度及び空気流は、各々、400RPM、28℃及び4SLPMに設定した。発泡を制御するために、ポリグリコールP-2000消泡剤を、必要に応じて添加した。誘導の7~8時間後、細胞を、8000rpmで15分間、4℃での遠心分離により収集した。細胞ペレットを、-80℃で、凍結貯蔵した。
組換えポリペプチドCRYA_1Bの精製
この調製において、ペレットは、CRYA_1B組換えポリペプチド(配列番号:9)の6gと同等であり、これを緩衝液A(50mMトリス-HCl緩衝液)40ml中に再浮遊させ、氷上の音波処理により破壊し(10秒パルスと30秒インターバルの28サイクル、30%振幅、超音波細胞破壊器Misonix Ultrasonic Liquid Processors S-4000, USAを使用)、溶解性分析のための総タンパク質抽出物を得た。総タンパク質抽出物を、SS-34型ローターを使用する、Sorvall RC5C Plus (USA)超遠心分離機を使用し、14,000rpmで45分間4℃で遠心分離した。この上清を、0.45μmフィルター(Millipore)を通して濾過し、同じ緩衝液で平衡としたQ-セファロース陰イオン交換カラム上に装加した。Q-セファロースは、床の高さ20cmまでC 26/40カラム(GE Healthcare)へ充填した。CRYA_1B組換えポリペプチド(配列番号:9)を含有する上清の容量40mLを、AKTA FPLC(GE Healthcare)を用い、流量5ml/分で、このカラムに装加した。CRYA_1B組換えポリペプチド(配列番号:9)を、50mMトリス-HClを含有する平衡緩衝液、NaCl緩衝液を使用することにより、濃度勾配により溶離させ、疎水性相互作用カラムへ更に適用するために、A280吸光度を基に1本のピークを収集した。収集した溶離液を、15%SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動により分析した。
疎水性相互作用クロマトグラフィー
イオン交換クロマトグラフィー後、溶離したCRYA_1B組換えポリペプチド(配列番号:9)を、一緒にプールし、アミコンウルトラ15ml遠心式フィルター(Merck)により濃縮し、その後飽和硫酸アンモニウム緩衝液(50mMトリス-HCl、3.8M硫酸アンモニウム、1mM DTT及び1mM EDTA)へ添加し、最終濃度1.2Mの硫酸アンモニウムとした。硫酸アンモニウムの添加により濃縮された生成物を、0.45μmシリンジフィルター(Millipore)を用いて濾過し、疎水性相互作用クロマトグラフィーカラム(C10/20カラム、Ge Healthcare)へ、流量2ml/分で装加した。Source 15PHE(GE Healthcare)を、C10/20カラム(GE Healthcare)へ、床の高さ10cmとなるよう充填し、緩衝液A(50mMトリス-HCl、1.2M硫酸アンモニウム、10%グリセロール、1mM DTT及び1mM EDTA)により予備平衡化した。このカラムを、緩衝液Aで洗浄し、緩衝液B(50mMトリス-HCl、10%グリセロール、1mM DTT及び1mM EDTA)を用いるタンパク質溶離を、硫酸アンモニウムを減少し且つグリセロールを増加する線形勾配で実現した。溶離されたタンパク質を、15%SDS-PAGEにより分析した。これらの画分は更に、アミコンウルトラ15ml遠心式フィルター(Merck)により濃縮した。
ゲル濾過を使用する緩衝液交換
精製した組換えポリペプチドを更に、セファデックスG-25カラムを使用することにより、PBS緩衝液へ交換した。セファデックスG-25は、C26/100カラム(GE Healthcare)へ床の高さ85cmとなるよう充填し、PBS緩衝液の流量1ml/分で予備平衡化した。濃縮されたタンパク質が、2.5時間後に溶離し、15%SDS-PAGEにより分析した。次に得られた溶離液を、アミコンウルトラ15ml遠心式フィルター(Merck)により濃縮した。
実施例2:免疫応答の誘導又は増強の方法
癌細胞株を、CRYA_1B組換えポリペプチド(配列番号:9)により処理し、ここでCRYA_1B組換えポリペプチドは、様々な濃度に希釈し、且つヒト癌細胞株H441(肺癌、HTB-174、ATCC)、H460(肺癌、HTB-177、ATCC)、HCT15(結腸癌、CCL-225、ATCC)及びMCF7(乳癌、HTB-22、ATCC)と共に、全て37℃でインキュベーションした。CRT、HSP70、HSP90、及びカスパーゼ3/7アッセイとして、組換えポリペプチドのインキュベーション時間は、H441に関して、各々、60分間、1時間50分、1時間40分、及び2時間45分であり、H460に関して、各々、30分間、1時間15分、1時間5分及び2時間30分であり、HCT15に関して、各々、55分間、1時間50分、1時間30分及び2時間30分であり、並びにMCF7に関して、各々、1時間10分、1時間40分、1時間45分、及び2時間45分であった。フローサイトメトリーを使用し、CRYA_1B組換えポリペプチドで処理した細胞及び未処理の対照細胞における、カルレティキュリン(CRT)(図3-6)、HSP70(図7-10)、HSP90(図11-14)及びカスパーゼ3/7(図15-18)の細胞表面発現を評価した。これは、各々、CRT mAb(Abcam)、HSP70 mAb(Enzo Life Sciences)、HSP90 mAb(Enzo Life Sciences)及びカスパーゼ3/7(Invitrogen assay)を使用し、FACSCalibur(BD Biosciences)を用いて実施した。
癌は、腫瘍内で(腫瘍内不均一性)、しかし腫瘍間でも(腫瘍間不均一性)、広範な遺伝子及び表現型の変動を受け得る。原発性腫瘍の潜在性サブクローンから播種されることが多い再発腫瘍は、癌死亡率の主な原因である。同様に、癌進行の致死的後期段階である転移は、原発性腫瘍由来の複数の遺伝的に区別される早期サブクローンを受け継いでいる。しかし、この転移性腫瘍は、原発性腫瘍の不均一性よりも、より少ない腫瘍内不均一性を示す。腫瘍間不均一性の主な原因は、原発性腫瘍の腫瘍内不均一性に起源がある。癌の免疫編集プロセスのために、腫瘍は、減弱された免疫原性を呈し、且つ免疫抑制性微小環境を作製し、宿主免疫系による腫瘍の根絶を妨げ得る。
癌細胞は、腫瘍の危険信号を隠匿する能力を有し、これは(インターロイキン(IL)-4及びIL-10)を放出するTh2細胞により、腫瘍微小環境の慢性炎症を引き起こし、正常健常対象と比べ、癌対象におけるより高い血清IL-10レベルに繋がる。IL-10は、STAT3シグナル伝達を誘導し(図19及び20)、並びにDC活性化及び機能性を阻害する、抗炎症性サイトカインである。IL-10は、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、腫瘍関連マクロファージ(TAM)及び制御性T細胞(Treg)で作製された腫瘍微小環境に繋がり、腫瘍回避を生じる。これは最終的には、適応免疫の活性化の低下を引き起こす。対照的に、細菌及びウイルス感染は、危険信号を露わにし、このことは、IL-12及びIFNγ免疫賦活性サイトカインを微小環境へ放出する(図19)Th1細胞による急性炎症につながり、適応免疫の活性化を生じる。
カルレティキュリン(CRT)は、腫瘍及び病原体を取り込むように、樹状細胞(DC)を動員する危険信号である。HSP70及びHSP90は、樹状細胞の成熟又は活性化を誘導する危険信号であり、これらは次にIL-12及びIL-6を産生する。その後樹状細胞は、MHC-I及びMHC-IIとの関係において抗原をリンパ節内のT細胞へ提示することができる。活性化されたDCは、IL-12を産生することができ、これはT細胞の活性化を促進するTh1サイトカインであり、このことは次に、IL-2及びIFNγを産生する。活性化された-DC由来の急性の一過性の高いIL-6は、急性炎症を引き起こし、発熱を生じ、このことは免疫T細胞活性化を促進する。IL-6の慢性発現は、慢性炎症を引き起こし、これは免疫活性化を妨げる。
実施例3:インターフェロンガンマの血清IL-10に対する作用
癌患者における血清IL-10のレベルは、正常健常対象と比べ、増加している。例えば、肺癌ステージIII-IVのヒト患者及び正常健常対象における血清IL-10は、各々、17.7pg/mL及び9.2pg/mLである(IL-10比1.924)。B16F10メラノーマを伴うマウスC57BL/6及び正常健常マウスにおける血清IL-10は、各々、95pg/mL及び50pg/mLである(IL-10比1.9)。B16F10メラノーマを伴うマウスC57BL/6及び正常健常マウスの血清IgGは、各々、1200及び650MFIである(IgG比1.846)。MC38(結腸癌)を伴うマウスC57BL/6及び正常健常マウスにおける血清IL-10は、各々、70pg/mL及び50pg/mLである(IL-10比1.4)。E0771(乳癌)を伴うマウスC57BL/6及び正常健常マウスにおける血清IL-10は、各々、70pg/mL及び50pg/mLである(IL-10比1.4)。
IFNγは、血清IL-10のレベルを阻害するので、IFNγの静脈内注射を、B16F10腫瘍を持つマウスへ投与し、血清IL-10に対する作用を決定した。血液は、IFNγ注射後3.5時間で採取し、血清IL-10を、Luminexアッセイにより決定した。表5及び図21は、増加したIFNγ用量は、マウスにおける血清IL-10レベルの減少を生じることを示している。
実施例4:MC38、E0771及びB16F10のインビボ腫瘍チャレンジ及び再チャレンジの方法及び投薬レジメン
方法。雌の10~12週齢のC57BL/6マウス(Charles River Laboratories, USA)を飼育し、且つ「実験動物の国際ケアに関する評価及び認証協会(AAALAIC)」の指針に従い、病原体の存在しない条件下で維持した。
C57BL/6マウスには、側腹部へ、100μl PBS中の1×106個MC38/E0771/B16F10細胞を皮下接種した。腫瘍容積を、キャリパーで測定し、式(A×B2)/2[A:腫瘍の最大直径;B:最小直径]を使用し計算した。腫瘍がおよそ100mm3に達した時点で、本発明者らは、図22の処置スケジュールに従い、腹腔内注射により、組換えポリペプチド及びIFNガンマの処置を開始した。
結果。MC38は、転移モデルのための、化学物質で誘導されたグレードIIIのSMAD4-欠失転移性結腸直腸腺癌であり、並びにE0771は、再発モデルのための、トリプル-ネガティブ癌クローディン-低自己-再生自発的乳腺癌である。癌に対する適応免疫の顕著な特徴は、癌再発を予防するために、同じ新抗原に再遭遇した時点で、より迅速且つ強固に反応する免疫記憶を持つ長期生存した新抗原-特異的T細胞に関するものである。長期の適応免疫記憶の証明のために、本発明者らは、腫瘍チャレンジ実験からの完全奏効(CR)マウスをまとめてプールし、次にこれらのCRマウスを、生存腫瘍細胞で再チャレンジし、原発性腫瘍の完全拒絶後6ヶ月での原発性腫瘍の反対側への外から強制された生存腫瘍細胞注射により、自発的腫瘍再発を模倣した。腫瘍成長の徴候が存在しない場合、これは、ヒトでのおよそ15~20年に相当するマウスの6ヶ月の適応免疫が巧くいったことを示している。MC38は、SMAD4-欠失の表現型を有し、これは結腸癌患者の転移及び生存不良に関連している。MC38腫瘍チャレンジ実験は、原発性腫瘍バリアントは、初期の腫瘍の自発的部分退縮後に攻撃的に成長を開始し、及びおよそ40%のマウスは、1又は2の局所領域的転移を発症したことを示している。組換えポリペプチドCRYA_1B(配列番号:9)処置後のCRマウスに関して、転移は、最初に完全退縮を受けるのに対し、原発性腫瘍は最初に部分退縮を受け、その後最終的には完全退縮を受ける。本発明者らは、以下のように仮定した:1)組換えポリペプチドCRYA_1B処置前、ドミナント新抗原に対し予め存在するT細胞の免疫選択は、原発性腫瘍の初期の自発的部分退縮を引き起こし、並びに持続性の免疫圧力は最終的には、ドミナント新抗原-欠失及び/又はMHC-I-欠損の腫瘍バリアントの自然選択につながる;2)次に原発性腫瘍バリアントは、突然攻撃的に成長し、且つ局所領域的転移が発生した(免疫回避);3)組換えポリペプチドCRYA_1B処置後、薬剤誘発した新抗原は、より大きい原発性腫瘍バリアントと比べ、より小さい転移を対象とする比較的高い薬物濃度に起因する転移に大部分は由来した;4)この転移は、複数の転移のみのサブドミナント新抗原及び恐らく1つの共有されたサブドミナント新抗原により、完全退縮を受けたが、原発性腫瘍バリアントは、1つの共有されたサブドミナント新抗原による限定された部分退縮を平行して受けた;5)転移のCR後、組換えポリペプチドCRYA_1Bの後続の投与量は、共有されたサブドミナント新抗原に加え、複数の原発性のみのサブドミナント新抗原を誘導した;6)この原発性腫瘍バリアントは最終的に、完全退縮を受けた。対照的に、DC-媒介型新抗原-ベースのワクチンが、サブドミナント新抗原を混入することなく、患者のTIL又は末梢血単核細胞(PBMC)由来のエクスビボスクリーニングされた免疫ドミナント新抗原のみを使用する場合、これは腫瘍バリアントを回避することにより、転移及び原発性腫瘍の完全な根絶は不可能であろう。
MC38腫瘍チャレンジモデルの全CR率は、組換えポリペプチドCRYA_1B処置後、70%であり、且つCRマウスに関する無再発生存率は、腫瘍再チャレンジ後の腫瘍再発のない長期免疫により、100%であった(図23A及び23B)。広範囲に及ぶ腫瘍内不均一性を伴うトリプル-ネガティブ乳癌であるE0771は、特にヒト乳癌患者の再発のための薬物処置後に、エンリッチされた腫瘍-開始(幹細胞様)CD44+CD24-/低細胞の特徴を持つクローディン-低腫瘍表現型を有する。E0771の幹細胞様腫瘍-開始する能力の観点から、本発明者らは、これを、自発的腫瘍再発のモデルに使用した。組換えポリペプチドCRYA_1B処置後、本発明者らは、E0771腫瘍チャレンジモデルにおいて60%のCR率を達成した(図23C)。本発明者らは、6ヶ月間観察し、CR後の自発的E0771腫瘍再発の徴候は存在しなかった。本発明者らは、組換えポリペプチドCRYA_1Bは、E0771-由来のドミナント新抗原、及び癌幹細胞サブクローンのものを含む複数のサブドミナント新抗原を同時に誘導し、その新抗原の多様性(multiplicity)は、E0771が自発的に再発するのを防いだと仮定した。更に本発明者らは、CRマウスを、外から強制された腫瘍再発として、生存E0771腫瘍細胞により再チャレンジし、並びに再チャレンジ後に腫瘍成長の徴候は存在せず、このことは、長期間生きている適応免疫記憶が巧くいったことを指摘している(図23D)。興味深いことに、本発明者らは、MC38及びE0771の両腫瘍モデルに関して、組換えポリペプチドCRYA_1B処置後に、2種の異なる腫瘍退縮パターンが存在することを認め、一方はCRまで連続する腫瘍退縮である(図23A)のに対し、他方は一時的腫瘍再燃と、その後のCRまでの腫瘍退縮であった(図23C)。同一の腫瘍チャレンジ及び腫瘍再チャレンジ実験を、B16F10マウスメラノーマモデルで実行した。B16F10腫瘍チャレンジモデルの全CR率は、処置レジメン後40%であり、並びにCRマウスに関する無再発生存率は、100%であり、腫瘍再チャレンジ後に腫瘍再発のない長期間免疫を伴った(図24A及び24B)。本発明者らは、免疫系のプライミングは、複雑であり、且つ腫瘍が一過性に成長し及び/又は実質的免疫細胞が一過性に腫瘍を浸潤する間に遅延され、この期間に腫瘍サイズの増大を生じ得るので、免疫療法後、腫瘍再燃が起こり得ると仮定している。
加えて組換えポリペプチドCRYA_1B(配列番号:9)を、健常な免疫適格B6マウス(n=7)に、臨床投与量の1.6倍で、7連続日、毎日投与し、薬物の血清ピーク濃度は~800μg/mlであり、これは実験終了時に行動、体重、食物摂取量及び重要な血清化学パラメータに有意な変化を示さなかったが、ただ初回投与量後に体重及び食物摂取量に注目に値する低下を示したが、通常はその後2~3日のうちに回復し、初回投与量後の後続投与量による大きい影響はなかった。
正常ヒトPBMC(3名の健常ドナー)について、自然免疫細胞及び適応免疫細胞で生成される、カスパーゼ3/7を測定することにより、インビトロ毒性も調べた。本発明者らの結果は、PBMC生存能は、組換えポリペプチドCRYA_1B(配列番号:9)の800μg/mLの注射であっても、有意に減少しなかった(図25)ことを示し、これは同等の薬物血清ピーク濃度で有害事象を伴わないインビボ安全性プロファイルを裏付けている。まとめるとこれは、組換えポリペプチドCRYA_1B(配列番号:9)は、癌再発及び注目に値する有害事象を欠く、長期の適応免疫を強力に活性化することを指摘している。
考察。抗-PD-1療法など固形腫瘍に対するチェックポイントを遮断する癌免疫療法の臨床での成功にもかかわらず、抗-PD-1療法に反応するPD-L1+腫瘍表現型を持つ患者の限定されたサブセットのみ存在し、且つ非常に著しい数の反応する患者は、大部分は反復免疫療法処置の免疫圧力から生じる新抗原欠失及び/又はMHC-I-欠損の腫瘍バリアントの自然選択のために、再発した(ぶり返しまでの平均時間:624日間)。より良い治療効率、及び腫瘍表現型の制限を伴わないより広範な患者を対象とするために、エクスビボDCワクチン、長ペプチドワクチン、RNAワクチン及びDNAワクチンなどの、個別化されたDC媒介型新抗原ベースのワクチンが、新規ポリクローナルT細胞免疫応答を引き起こし、結果を後押しした。このポリクローナルT細胞は、新抗原欠失バリアントから派生した腫瘍のリスクを軽減することができるが、β2-ミクログロブリン欠損症から生じるMHC-I提示の全体の喪失は、依然効果的な腫瘍回避機序としてあり続ける。更に患者の切除可能な腫瘍試料、手術不可能な腫瘍の問題、時間のかかる(約3~5ヶ月)及び費用のかかるGMP製造、エクスビボにおけるインシリコ新抗原予測の正確性の課題は、依然解決されるべき手強い問題点である。対照的に、腫瘍内腫瘍溶解性ウイルス(OV)療法、エクスビボにおける新抗原予測を伴わない抗原-認知不能(agnostic)ワクチンは、ネクロプトーシス、プログラムされたネクローシスを介して、腫瘍細胞を選択的に感染し、複製し及び溶解するのに複製-コンピテントな適応されたウイルスを使用し、これは、細胞膜の透過性及び腫瘍抗原の放出及び内因性DCを介した免疫原性細胞死のためのDAMPを引き起こす。しかしながら、OVの全身的静脈内注入が、遠位の転移性腫瘍の効果的治療には必要とされるが;しかし、そのような全身的注入は、OVが、循環中に迅速に希釈され、血清因子により中和され、並びに肝臓及び脾臓において捕獲されることを引き起こすであろう。結果的に、OVのIV注入は、可能性のある投与量を制限するグレード4の毒性以外に、腫瘍内注射のものに類似した効能を達成するために、2桁より大きい、実質的高投与量を必要とし、製造技術の手腕次第であろう。更にバイオセーフティ規制の承認が、各臨床等級のOVには要求され、且つ必要とされる高い臨床IV投与量の製造技術の手腕には、依然課題が多い。対照的に、組換えポリペプチドCRYA_1Bは、標準的な生物学的製造プロセスを使用する組換えタンパク質である。更に、組換えポリペプチドCRYA_1Bは、複数の個人化されたインサイチュ新抗原を全身的に誘導し、新抗原欠失バリアントの回避を軽減し、HSP70-発現する腫瘍細胞の効果的認識のために、HSP70/HSP90-ペプチドを介してCD4+T細胞を、及びCD4+ヘルパーのインターロイキン-2プライミングを介してNK細胞を、相乗的に活性化し、MHC-I-欠損(NK細胞感受性)バリアントを根絶し、且つPD-1/PD-L1-媒介した末梢の免疫寛容を最小化するために、T細胞上のPD-1発現減少のためのCD70-CD27ライゲーションを強力に始動させることができる。従って新抗原欠失、MHC-I-欠損バリアント及びPD-1/PD-L1-媒介した免疫寛容などの減弱された免疫原性、並びに骨髄系由来サプレッサー細胞、腫瘍関連マクロファージ及び制御性T細胞などの免疫抑制性腫瘍微小環境構成要素を考慮し、本発明者らは、まず第一により良いDC活性化のために、免疫抑制性腫瘍微小環境をどのように再プログラム化するかに焦点を当てることを選択した。本稿記載時に、本発明者らは、免疫適格マウスにおける、各々MC38及びE0771の結腸直腸及び乳房の両方の同系腫瘍モデルに関して、腫瘍微小環境を再形成し、CRの増加を生じるために、組換えポリペプチドCRYA_1Bと相乗的であるアジュバントを、スクリーニングし、同定し且つ検証した。まとめると、画期的医薬品(FIC)の組換えα-結晶組換えポリペプチドCRYA_1Bは、固形-腫瘍癌型及び腫瘍表現型とは関わりなく、プレアポトーシス性の個別化された腫瘍-由来のCRT-ペプチド、HSP70-ペプチド及びHSP90-ペプチドの、強力な、全身性の、実時間及びインサイチュの誘導を示し、癌再発を防止するためのT細胞ポリクローナル多様性による抗腫瘍長期免疫を誘起し、また正常な細胞及び宿主に対する、それぞれ、最小の毒性及び有害事象も明らかにした。
実施例5:樹状細胞(DC)のFLT3L増殖
樹状細胞のFLT3L増殖
腫瘍抗原を捕獲し且つT細胞活性化/増殖のために抗原をT細胞へ提示することに寄与する樹状細胞を、腫瘍部位で増殖することによる、免疫応答を改善する代替のアプローチの必要性が、当該技術分野において存在する。FMS-様チロシンキナーゼ3リガンド(FLT3L)の、腫瘍部位で稀なヒトCD141+XCR1+DC又はマウスCD103+XCR1+DCを増殖する能力を試験した。6名の健常志願者を、プラセボ(n=2)又はFLT3L(n=4;20μg/kg/日の皮下注射)のいずれかにより、14連続日処置した。HLA-DR+Lin-DC集団(最終FLT3L/プラセボ注射後2日)は、プラセボ群及びFLT3L-処置群からのPBMC中、各々、1.5%及び18.8%であった(表6)。DC増殖比は、FLT3L処置後、12.33倍であった。従ってFLT3Lの皮下注射は、健常志願者由来のヒトPBMCにおいて、HLA-DR+Lin-DCを増殖する。
6匹のアカゲザルを、プラセボ(n=2)又はFLT3L(n=4;560μg/m2の静脈内注射)のいずれかにより、7連続日処置した。HLA-DR+Lin-DC集団(最終FLT3L/プラセボ注射後2日)は、プラセボ群及びFLT3L-処置群からのPBMC中、各々、1.0%及び12.6%であった(表6)。DC増殖比は、FLT3L処置後、12.6倍であった。従って、FLT3Lの皮下注射は、健常アカゲザル由来のPBMCにおいて、HLA-DR+Lin-DCを増殖する。
処置前血清FLT3L比:0.5~0.6×(健常者に対し)である6名の進行した病期の肺癌患者を、プラセボ(n=2)又はFLT3L(n=4;20μg/kg/日の皮下注射)のいずれかにより、14連続日処置した。HLA-DR+Lin-DC集団(最終FLT3L/プラセボ注射後2日)は、プラセボ群及びFLT3L-処置群からのPBMC中、各々、1.6%及び7.25%であった(表6)。DC増殖比は、癌患者に関するFLT3L処置後、4.53倍であった。従ってFLT3Lは、癌患者由来のヒトPBMCにおいてHLA-DR+Lin-DCを増殖するが、健常ヒトにおける増殖倍率(12.33倍)よりも少なかった。
癌患者に関するFLT3L静脈内投薬期間の決定
処置前IL-10/IgG比:1.45~1.6×(健常者に対し)である20名の進行した病期の肺癌患者を、HLA-DR+Lin-DCの少なくとも12倍の増殖(先の実験における健常ヒトにおいて認められる増加倍率)を達成するために必要とされる投薬期間の全体の長さを決定するために、FLT3Lを静脈内注射6μg/kgで、様々な期間、毎日処置した。血清FLT3Lレベルは、ELISAにより決定した。IL-10/IgGレベルは、Luminexアッセイにより決定した。表7は、この実験の結果を示す。
FLT3L静脈内投与量の決定を癌患者に関して決定するために、処置前血清FLT3L比:0.6~0.8×(健常者に対し)である20名の進行した病期の肺及び膵癌患者を、以下の判定基準に合致するよう、FLT3L静脈内注射の治験投与量(μg/kg)で、12連続日、毎日処置した。癌患者からのPBMC中のHLA-DR+Lin-DC増殖比の判定基準は、必要なFLT3L投与量の決定のために、FLT3L処置後に、少なくとも12倍(健常ヒトのそれに類似)に設定した。血清FLT3Lレベルは、ELISAにより決定した。血清IL-10/IgGレベルは、Luminexアッセイにより決定した。図27は、FLT3L静脈内投与量と健常者に対するIL10/IgG比の間の相関関係を示し、ここで回帰直線は、y=3.4x+0.78であると決定された。
先の実験から、従来型のヒトFLT3L処置(皮下注射による)は、740μg/m2(20μg/kg)の投与量を用い、14日間持続する。7日間のFLT3L処置(12.6×、投与量560μg/m2の静脈内注射による)は、健常対象に関する14日目(12.33×、投与量740μg/m2の皮下注射による)のそれと同様のDC-増殖の有効性を達成した。限定されたDC増殖能(癌患者:4.53×、対、健常者:12.33×)及び限定された生存期間を伴う癌患者の場合においては、最適化された投与量及び期間のFLT3L処置のために、より効果的な静脈内注射が使用される。
実施例6:ヒトPBMC中のIL-10及びCTLA-4発現レベルに対するIFNガンマの作用
最高血清インターフェロンガンマ(IFNγ)濃度(Cmax)及び半減期を、健常ヒト志願者で試験した。6名の健常志願者に、プラセボ又はIFNγ(アクティミューン(登録商標))のいずれかを特定された投与量で静脈内に注射し、並びにIFNγのCmaxレベルを測定した(表8)。投与量50及び70μgのCmaxは、各々、1ng/ml及び1.75ng/mlであった。IFNγの血清半減期は、およそ30分間であった。投与量50μgの1-時間平均濃度Cavg(1hr)は、0.6ng/ml[(1+0.5+0.25)/3=0.58]であるのに対し、投与量70μgのCavg(1hr)は、1ng/ml[(1.75+0.875+0.4375)/3=1.02]であった。血清IFNγのCmaxレベルは、ELISAにより決定した。
CTLA4発現を、IFNγを静脈内注射したヒト健常志願者由来のヒトPBMCにおいて測定した。6名の健常志願者に、プラセボ又はIFNγ(アクティミューン(登録商標))のいずれかを特定された投与量で静脈内に注射し、並びにCTLA4発現を測定した(表8)。CTLA-4発現MFI(平均蛍光強度)は、FACS分析により評価した。変化倍率は、プラセボに対して計算した。健常志願者からのPBMC中のCTLA-4発現は、注射したIFNγ投与量と正相関する。
IL-2産生を、IFNγを静脈内に注射されたヒト健常志願者から単離したPBMCにおいて測定した。6名の健常志願者に、プラセボ又はIFNγ(アクティミューン(登録商標))のいずれかを特定された投与量で静脈内に注射し、並びにIL-2産生を測定した(表8)。PBMC細胞は、抗-CD3 mAb/CD80-Ig-コートされたビーズと共にインキュベーションし、T細胞を48時間活性化した。IL-2レベルは、ELISAにより決定した。健常志願者由来のPBMC中のIL-2産生は、注射したIFNγ投与量及びCTLA-4発現と負相関する。
IL-10産生を刺激するために、ヒトPBMC細胞を、1:200希釈した黄色ブドウ球菌cowan-1株(SAC)と共に、48時間インキュベーションした。このインキュベーション後、IFNγを、異なる濃度で1時間添加した。IL-10発現を、ELISAにより決定し、表9に示した。これらの結果は、インターフェロンガンマ(IFNγ)は、ヒトPBMCにおけるIL-10を減少することを示している。
従って先の実験は、インターフェロンガンマ(IFNγ)は、IL-10を減少し、より良い樹状細胞の機能性のために腫瘍微小環境を再プログラム化するが、同時にヒトPBMCにおいて、CTLA-4をアップレギュレートし、T細胞活性化を妨げることを示している。2つの矛盾する作用を最小化するために、IFNγの最適投与量は、70μg(Cmax:1.75ng/mL;Cavg(1hr):1ng/mLの固定された投与量)であると決定され、これは活性化されたT細胞によりIL-2産生を損なうことなく、IL-10を33%だけダウンレギュレートする。
実施例7:M2 TAMを再プログラム化するIFNガンマ
次に、本発明者らは、IFNガンマは、M2-様腫瘍関連マクロファージ(TAM)のM1 TAMへの再プログラム化を誘導することができるかどうかを試験し、このことは、カルレティキュリン-媒介性活性化後のIL-12、IL-15、IFNアルファ、及びIFNベータの分泌に寄与する。健常ヒトCD14+単球を、M-CSF(1μg/mL)、IL-4(1μg/mL)、及びIL-10(1μg/mL)の存在下で培養し、M2-様マクロファージ細胞へ分化させた。分化したM2マクロファージ細胞を、インターフェロンガンマ(IFNγ)(1ng/mL)により1時間パルス処理した。4時間後、M2細胞及びM1細胞のレベルを測定した。表面発現マーカーCD80(M1マクロファージ)のアップレギュレーション並びにMARCO及びCD163(M2マクロファージ)のダウンレギュレーションを、FACS分析により測定し、図28に示した。M2マクロファージは、MARCO及びCD163を高度に発現するのに対し、M1マクロファージは、CD80を高度に発現する。M2マクロファージではなく、活性化されたM1マクロファージのみが、IL-12及びIL-15などの、炎症促進性サイトカインを産生することができる。まとめると、これは、IFNγは、M2マクロファージをM1マクロファージへ再プログラム化することができることを示している。具体的には、これは、インターフェロンガンマ(IFNγ)は、70μg(Cavg(1hr):1ng/mLの固定された投与量)と低い静脈内注射投与量で、M2-様腫瘍関連マクロファージ(TAM)を再プログラム化し、M1 TAMとなり始めることができ、且つカルレティキュリン-媒介性活性化後に、IL-12、IL-15、IFNアルファ、及びIFNベータの分泌を誘導することを示している。更にIFNγは、IL-10を減少し、より良い樹状細胞の機能性のために腫瘍微小環境を再プログラム化する。
実施例8:FLT3L-増殖したXCR1+樹状細胞を腫瘍部位へ動員するXCL1
ケモカイン(Cモチーフ)リガンド(XCL1)は、ケモカイン受容体の“C”サブファミリー(XCR1、GPR5としても公知)のリガンドであり、XCR1+DCの腫瘍部位への走化性因子として働く。XCL1は、XCR1+DCを、B16F10又はMC38メラノーマ腫瘍部位へ動員するかどうかを試験するために、C57BL/6マウスに最初に、各々、2×106個B16F10細胞又は2×106個MC38細胞を接種し、メラノーマを誘導した。マウスを、XCL1又は空ベクターによりトランスダクションし、且つ全てFLT3Lを4μg(560μg/m2)で、腫瘍細胞接種から開始し、6日間静脈内注射した。腫瘍を、接種後7日目に単離した(最終FLT3L注射の1日後)。表10は、XRC1+DC細胞の、両方の型の腫瘍部位への動員を示している。
従ってこれらの結果は、FLT3Lによる処置後、増殖されたXCR1+DCは、血液循環系内に残留し、且つXCL1は、XCR1+DCを、血管から腫瘍部位へ動員することを示している。
実施例9:マクロファージ及びNK細胞を活性化しXCL1を放出させる組換えポリペプチドCRYA_1B(配列番号:9)
サイトカイン-活性化されたNK細胞はXCL1を放出する
サイトカインで処理されたNK細胞が、XCL1を放出するかどうかを決定するために、NK細胞を、NK細胞単離キットを使用し、C57BL/6マウスの脾細胞から精製した。NK細胞を、IL-12(80ng/ml)、又はIL-15(80ng/ml)、又はIFNアルファ(1000IU/ml)、又はIFNベータ(1000IU/ml)又はそれらの組合せにより、20分間活性化した。XCL1のMFI(平均蛍光強度)を、FACS分析により評価し、表11に示した。IL-12、IL-15、IFNアルファ及びIFNベータによる処理は、対照と比べ、NK細胞からのXCL1放出の最高倍率の増加(12倍増加)を生じた。
カルレティキュリン(CRT)活性化されたマクロファージは、IL12、IL15、IFNα及びIFNβを産生する
カルレティキュリン(CRT)-活性化されたマクロファージは、サイトカインIL12、IL15、IFNアルファ(IFNα)及びIFNベータ(IFNβ)を放出するかどうかを決定するために、RAW264.7マクロファージ(M1)細胞を、カルレティキュリン(10μg/ml)により20分間パルス処理した。IL-12、IL-15、IFNα及びIFNβの平均蛍光強度(MFI)を、サイトカイン放出の尺度として、FACS分析により評価した(表12)。IL-12、IL-15、IFNα及びIFNβは全て、カルレティキュリン活性化されたマクロファージにより産生された。IFNα及びIFNβは、カルレティキュリンによる処理後、最高レベルの放出を有した。
カルレティキュリン-媒介性マクロファージ及びNK細胞は、XCR1
+
DCを腫瘍部位へ相乗的に動員する
次に、本発明者らは、XCL1放出、並びにXCR1+DCのMC38(結腸癌)又はC1498(急性骨髄性白血病)の腫瘍部位への動員を促進するために、カルレティキュリン(CRT)-媒介性マクロファージは、NK細胞を活性化するかどうかを試験した。CRTは、マクロファージ上で豊富に発現されるCD91のリガンドである。XCL1は、XCR1のリガンドであり、XCR1+DCの走化性因子として働く。C57BL/6マウスに、2×106個のMC38結腸癌細胞(n=3)又はMC38.CRT(n=18;MC38細胞は、PBS中において組換えCRTの3μg/106個細胞と共に30分間インキュベーションし、その後3回洗浄した)を接種した。MC38.CRT(表面CRTを発現しているMC38細胞)腫瘍-有するマウスを、更に6群に分けた:MC38.CRT、MC38.CRT/抗-XCL1(XCL1枯渇)、MC38.CRT/抗-NK1.1(NK細胞枯渇)、MC38.CRT/抗-F4/80(マクロファージ枯渇)、MC38.CRT/抗-CD91(CD91受容体遮断)、及びMC38.CRT/抗-CRT(CRT枯渇)。加えて、全てのマウスに、FLT3L(4μg:560μg/m2/日)を、腫瘍接種から開始し、6日間、静脈内注射した。腫瘍を、接種後7日目に単離した(最終FLT3L注射の1日後)。表13は、腫瘍部位に動員されたXCR1+樹状細胞の数を示している。MC38.CRTは、XCR1+樹状細胞動員の増加を示したのに対し、XCL1枯渇、NK細胞枯渇、マクロファージ枯渇、CD91受容体遮断、CRT枯渇は示さず、これは、XCL1放出及びXCR1+樹状細胞の結腸癌腫瘍部位への動員を促進するよう、CRTは、NK細胞の活性化を媒介することを示唆している。
次に、C57BL/6マウスに、2×106個のC1498急性骨髄性白血病細胞(n=3)又はC1498.CRT(n=18;C1498細胞は、PBS中において組換えCRTの3μg/106個細胞と共に30分間インキュベーションし、その後3回洗浄した)を接種した。C1498.CRT(表面CRTを発現しているC1498細胞)腫瘍-有するマウスを、更に6群に分けた:C1498.CRT、C1498.CRT/抗-XCL1(XCL1枯渇)、C1498.CRT/抗-NK1.1(NK細胞枯渇)、C1498.CRT/抗-F4/80(マクロファージ枯渇)、C1498.CRT/抗-CD91(CD91受容体遮断)、及びC1498.CRT/抗-CRT(CRT枯渇)。加えて全てのマウスに、FLT3L(4μg:560μg/m2/日)を、腫瘍接種から開始し、6日間、静脈内注射した。腫瘍を、接種後7日目に単離した(最終FLT3L注射の1日後)。表14は、腫瘍部位に動員されたXCR1+樹状細胞の数を示している。C1498.CRTは、XCR1+樹状細胞動員の増加を示したのに対し、XCL1枯渇、NK細胞枯渇、マクロファージ枯渇、CD91受容体遮断、CRT枯渇は示さず、これは、XCL1放出及びXCR1+樹状細胞のAML腫瘍部位への動員を促進するよう、CRTは、NK細胞の活性化を媒介することを示唆している。
組換えポリペプチドCRYA_1B(配列番号:9)は、癌細胞株上のカルレティキュリン(CRT)発現を誘導する
組換えポリペプチドCRYA_1B(配列番号:9)は、マウスB16F10メラノーマ、ヒトHCT15結腸癌、及びヒトMCF7乳癌細胞株において、カルレティキュリン(CRT)を誘導するかどうかを決定するために、4×105個細胞を、12-ウェルプレートに播種し、翌日これらの細胞を、CRYA_1Bにより60分間処理した。CRT-発現している細胞の割合を、FACS分析により評価した。表14は、CRYA_1Bは、対照と比較し、各型の細胞のCRT発現を増大することを示している。
CRYA_1Bは、癌細胞株上のHSP70発現を誘導する
CRYA_1Bは、マウスB16F10メラノーマ、ヒトHCT15結腸癌、及びヒトMCF7乳癌細胞株においてHSP70を誘導するかどうかを決定するために、4×105個細胞を、12-ウェルプレート上に播種し、翌日これらの細胞をCRYA_1Bにより110分間処理した。HSP70-発現している細胞の割合を、FACS分析により評価した。表16は、CRYA_1Bは、対照と比較し、各型の細胞のHSP70発現を増大することを示している。
CRYA_1Bは、癌細胞株上のHSP90発現を誘導する
CRYA_1Bは、マウスB16F10メラノーマ、ヒトHCT15結腸癌、及びヒトMCF7乳癌細胞株においてHSP90を誘導するかどうかを決定するために、4×105個細胞を、12-ウェルプレート上に播種し、翌日これらの細胞をCRYA_1Bにより110分間処理した。HSP90-発現している細胞の割合を、FACS分析により評価した。表17は、CRYA_1Bは、対照と比較し、各型の細胞のHSP90発現を増大することを示している。
従ってまとめると、組換えポリペプチドCRYA_1Bは、マウス腫瘍及びヒト腫瘍の両方の、強力なカルレティキュリン(CRT)-インデューサーである。CRYA_1Bは、腫瘍上のCRT発現を誘導する。次にCRTは、CD91への結合及びIL12、IL15、IFNアルファ、及びIFNベータの産生の誘導を介して、M1腫瘍関連マクロファージを活性化する。このサイトカインの組合せは、腫瘍内NK細胞を活性化し、XCR1受容体のリガンドであるXCL1の産生を生じる。結果的に、XCL1は、XCR1+DCを、血管から腫瘍部位へ動員する。腫瘍上のCRT発現の誘導後、CRYA_1Bは同じく、腫瘍上のHSP70/90の発現も誘導し、これは次に腫瘍内XCR1+DCを成熟し且つ活性化するように作用し、並びにT細胞をプライムし且つ増殖するために、捕獲された抗原を伴うこれらの樹状細胞のリンパ節への遊走を誘導する。従って、CRYA_1Bによる処理は、樹状細胞の成熟及び増殖を誘導し、これにより免疫細胞反応をプライムする新規方法である。
実施例10-B16F10メラノーマ治療のための、FLT3L、IFNガンマ及び組換えポリペプチドCRYA_1Bを使用する、インビボ併用療法
インビボマウスモデルにおいてFLT3L、IFNγ及びCRYA_1Bの作用を試験するために、FLT3L、IFNγ及びCRYA_1B(CRT-インデューサー)の併用療法を設計した。図29は、様々な対照及び治療組合せの概略を示す。C57BL/6マウスに、各群について、1×106個のB16F10細胞(メラノーマ細胞の低免疫原性及び攻撃性表現型)を、皮下接種した:対照(n=5)、FLT3L/IFNγ/CRYA_1B(n=10)、FLT3L/CRYA_1B(n=10)、IFNγ/CRYA_1B(n=10)、及びCRYA_1B(n=10)。腫瘍は、4日間(4日目)で、およそ40~50mm3に達した。FLT3L処置に関して、その後FLT3Lを、マウスへ、1日に4μg(560μg/m2)で、連続6日間、静脈内注射した。IFNγ処置に関して、初回CRYA_1B処置の4時間前に、マウスには、IFNγを0.3μg静脈内注射した。CRYA_1B療法に関して、1サイクルとして、2日の処置(静脈内注射により、20mg/kg及び13.5mg/kg)、その後2日の無処置を、3サイクル繰り返した。
実施例11-B16F10メラノーマ治療のための、FLT3L、IFNガンマ、TNFアルファ受容体、組換えポリペプチドCRYA_1B及びPD1(ニボルマブ)遮断を使用する、インビボ併用療法
本発明者らは、TNFアルファ受容体(TNFαR)アジュバントは、時間ウインドウを広げることにより、抗-PD1治療を増強することができ、この治療は、プライミング相又は任意のブースティング相(1°-5°ブースティング)のいずれかにおいてであることができると仮定した。本発明者らはまた、TNFαRは、セントラルメモリーT細胞の形成の速度を加速し、より短いプライム-ブーストの間隔を生じることができることも仮定した。メラノーマのインビボマウスモデルにおいて、FLT3L、IFNγ、TNFアルファ受容体(TNFαR)、CRYA_1B及び単回投与量のPD1(ニボルマブ)遮断の作用を試験するために、FLT3L、IFNγ、CRYA_1B(CRT-インデューサー)及び単回PD1遮断の併用療法を、設計した(図31)。雌のC57BL/6マウスに、1×106個のB16F10(低免疫原性攻撃性メラノーマ細胞)を皮下接種した。
IgG2a群:
1)18日目にIgG2aを伴うFLT3L/IFNγ/TNFαR/CRYA_1B(n=5)、
2)22日目にIgG2aを伴うFLT3L/IFNγ/TNFαR/CRYA_1B(n=5)、
3)30日目にIgG2aを伴うFLT3L/IFNγ/TNFαR/CRYA_1B(n=5)、及び
4)37日目にIgG2aを伴うFLT3L/IFNγ/TNFαR/CRYA_1B(n=5);
抗-PD1群:
1)18日目に抗-PD1を伴うFLT3L/IFNγ/TNFαR/CRYA_1B(n=5)、
2)22日目に抗-PD1を伴うFLT3L/IFNγ/TNFαR/CRYA_1B(n=5)、
3)30日目に抗-PD1を伴うFLT3L/IFNγ/TNFαR/CRYA_1B(n=5)、及び
4)37日目に抗-PD1を伴うFLT3L/IFNγ/TNFαR/CRYA_1B(n=5)。
抗-PD1/IgG2a処置群に関して、マウスには、抗-PD1群についてマウスの抗-PD1(ラットIgG2aアイソタイプ)を、又は対照群についてラットIgG2aのいずれかを、全て指定された日に3mg/kgで、静脈内に1回投与した。腫瘍は、5日間(5日目)で、およそ55mm3に達した。腫瘍サイズは、キャリパーを使用し2次元で測定し、容積は、下記式により決定した:V=0.5×L×W2、式中、L及びWは、各々、腫瘍の長直径及び短直径である。次にFLT3Lを、マウスへ、1日4μg(560μg/m2)で、連続7日間静脈内注射した。このマウスには、IFNγを0.3μg*静脈内注射し、その4時間後TNFαRを注射し(20μg、皮下注射により)、その直後にCRYA_1B処置をした。*:ヒト固定投与量70μgからの変換[ヒト60kgと想定、70/60×37(ヒトKm)**×0.007(マウス体表面積)**=0.3μg]。CRYA_1Bは、T細胞のプライミング及びブースティングの両方に使用した。T細胞をプライムするためのCRYA_1B療法に関して、1サイクルとして、2日の処置(静脈内注射により各々、20mg/kg及び14mg/kg提供)、その後2日の無処置を、12日目に開始し、3サイクル繰り返した。T細胞をブーストするためのCRYA_1B療法に関して、1サイクルとして、2日の処置(静脈内注射により各々、20mg/kg及び14mg/kg提供)、その後2日の無処置を、31日目に開始し、2サイクル繰り返した。図31は、投薬レジメンの概略を示している。動物とヒトの間の投与量の変換は、Nairら、J. Basic Clin Pharm,, 27-31, 201に従い算出した。19、23、31、及び38日目に、抗-PD1群及びIgG2a群の両方からマウスのPBMCを収集し、フローサイトメトリーにより分析し、集団におけるCD8+CD44+(抗原曝露歴のある)T細胞の割合を決定した。全ての抗-PD1群について、セントラルメモリーT細胞(CD8+CD44+CD127+KLRG1-CD62L+)、エフェクターメモリーT細胞(CD8+CD44+CD127+KLRG1+CD62L-)、及びエフェクターT細胞(CD8+CD44+CD127-KLRG1+CD62L-)は、全てほぼ同等に分化し、セントラルメモリーT細胞は34%であった(表18)。全てのIgG2a群について、ドミナントな集団は、エフェクターメモリーT細胞(70%)であり、セントラルメモリーT細胞は5%であった。
単回抗-PD1投与量が注射された群に関して、抗原曝露歴のあるセントラルメモリーT細胞の割合は、抗-PD1処理しないものの6.6倍であった(33~34%、対、5%w/o抗-PD1)。エフェクターメモリーT細胞のセントラルメモリーT細胞への転換は、CD62Lのアップレギュレーション及びKLRG1のダウンレギュレーションを介することができる。
実施例12-B16F10メラノーマ治療のための、FLT3L、IFNγ、TNFアルファ受容体、組換えポリペプチドCRYA_1B及び反復投与量のPD1(ニボルマブ)遮断を使用する、インビボ併用療法
インビボマウスモデルにおけるFLT3L、IFNγ、TNFアルファ受容体(TNFαR)、CRYA_1B及び反復投与量のPD1遮断の作用を試験するために、併用療法を設計した(図32)。雌のC57BL/6マウスに、1×106個のB16F10(低免疫原性攻撃性メラノーマ細胞)を皮下接種した。
処置群:
1)FLT3L/IFNγ/TNFαR/CRYA_1B/22日目に抗-PD1×1(n=5)、
2)FLT3L/IFNγ/TNFαR/CRYA_1B/22/25日目に抗-PD1×2(n=5)、
3)FLT3L/IFNγ/TNFαR/CRYA_1B/22/25/28日目に抗-PD1×3(n=5)、
4)FLT3L/IFNγ/TNFαR/CRYA_1B/22/25/28/31日目に抗-PD1×4(n=5)、
5)FLT3L/IFNγ/TNFαR/CRYA_1B/22/25/28/31/34日目に抗-PD1×5(n=5)、
6)FLT3L/IFNγ/TNFαR/CRYA_1B/22/25/28/31/34/37日目に抗-PD1×6(n=5)、及び
7)FLT3L/IFNγ/TNFαR/CRYA_1B/22/25/28/31/34/37/40日目に抗-PD1×7(n=5)。
抗-PD1処置に関して、これらのマウスには、マウス抗-PD1(ラットIgG2aアイソタイプ)を、全て指定された日(複数可)に3mg/kgで、静脈内に投与した。腫瘍は、5日間(5日目)で、およそ55mm3に達した。腫瘍サイズは、キャリパーを使用し2次元で測定し、容積は、下記式により決定した:V=0.5×L×W2、式中、L及びWは、各々、腫瘍の長直径及び短直径である。その後FLT3Lを、マウスへ、1日4μg(560μg/m2)で、連続7日間静脈内注射した。マウスは、IFNγを0.3μg*で静脈内注射し、その4時間後TNFαRを注射し(20μg、皮下注射により)、その直後にCRYA_1B処置をした。*:ヒト固定投与量70μgからの変換[ヒト60kgと想定、70/60×37(ヒトKm)**×0.007(マウス体表面積)**=0.3]。T細胞をプライムするためのCRYA_1B療法に関して、1サイクルとして、2日の処置(静脈内注射により各々、20mg/kg及び14mg/kg)、その後2日の無処置を、12日目に開始し、3サイクル繰り返した。動物とヒトの間の投与量の変換は、Nairら、J. Basic Clin Pharm,, 27-31, 201に従い算出した。23、26、29、32、35、38及び41日目に、全ての抗-PD1群からマウスのPBMCを採取し且つ分析し、CD8+CD44+(抗原曝露歴のある)T細胞の割合を決定した。これらのT細胞割合は、単回抗-PD1処置のそれに対する相対割合としてプロットした。CD8+CD44+細胞の相対割合は、表19に示している。
考察したように、CRYA_1Bは、T細胞のプライム及びブーストの両方に使用することができる。これらの結果に示されたように、「より短い」間隔のプライムからブーストに最適化されたT細胞は、ブースティング相におけるT細胞の迅速な増殖が必要とされる。具体的には、これは、先にプライムされたセントラルメモリーT細胞のブースティングを可能にし、並びに更に宿主における抗原曝露歴のあるT細胞の総数の増加を可能にする。腫瘍関連抗原を認識するT細胞のプライミング及びブースティングは、より短いか又は限定された余命を持つ癌患者にとって、並びに大きい腫瘍サイズの患者にとって特に有利である。
プライミング相又は任意のブースティング相(1°-5°ブースティング)のいずれかでの単回の抗-PD1処理後、CD8+セントラルメモリーの割合は、全てほぼ同じ(約33%)であるが、T細胞プライミング相時の抗-PD1処理は、T細胞ブースティング相よりも、より高い絶対数のCD8+セントラルメモリーT細胞を生じる。これは、プライミング相におけるT細胞の全増殖率(>13回の細胞分裂で等しく≧10000倍)は、任意のブースティング相(5~8回細胞分裂)のそれよりも実質的により大きいためである(Haringら、Immunity,19-29, 2006、Fraserら、Immunity, 171-183, 2013)。「7回」の抗-PD1注射の最大数は、認容性がある。しかし先に示したように、単回抗-PD1処置は、反復抗-PD1処置よりも、CD8+CD44+T細胞のより高い絶対数を達成し、次により多いCD8+セントラルメモリーT細胞を達成する。これは、延長されたPD1阻害は、T細胞の生存を損なうためである(Odorizziら、J. Exp. Med.,1125-1137, 2015)。従って、本発明者らは、単回抗-PD1処置に関する最適時間ウインドウは、プライミング相の組換えポリペプチドCRYA_1Bの最終注射と、最初のブースト相におけるCRYA_1Bの初回注射の間にあることを決定する。
実施例13-T細胞プライミング及びT細胞ブースティングのプロトコール
T細胞プライム-IgG2a-ブースト(×1)(対照)
雌のC57BL/6マウスに、1×106個のB16F10細胞(低免疫原性攻撃性メラノーマ)細胞を皮下接種した(n=10)(図33)。腫瘍は、5日間(5日目)で、およそ50~55mm3に達した。腫瘍サイズは、キャリパーを使用し2次元で測定し、容積は、下記式により決定した:V=0.5×L×W2、式中、L及びWは、各々、腫瘍の長直径及び短直径である。樹状細胞を増殖するFLT3L処置に関して、FLT3Lを、マウスへ、1日4μg(560μg/m2)で、連続7日間静脈内注射した。IL10を減少し及びM2腫瘍関連マクロファージ(TAM)をM1 TAMへ再プログラム化するIFNγ処置に関して、マウスには、IFNγを0.3μgで静脈内注射し、その4時間後初回のCRYA_1B処置を12日目に行った。T細胞をプライムするCRYA_1Bに関して、1サイクルとして、2日の処置(静脈内注射により各々、20mg/kg及び14mg/kg)、その後2日の無処置を、3サイクル繰り返した。23日目に、マウスには、対照としてラットIgG2aを3mg/kgで静脈内注射した。25日目に、樹状細胞を増殖するために、FLT3L処置を、マウスへの一日4μg(560μg/m2)の7連続日静脈内注射により繰り返した。32日目に、IL10を減少し且つM2 TAMのM1 TAMへの再プログラム化するために、IFNγ処置を、0.3μgのマウスへの静脈内注射により繰り返した。4時間後、T細胞ブースティングを、CRYA_1Bの2日間処置(各々、20mg/kg及び14mg/kgの静脈内注射により)を導入し、その後2日間の無処置の1サイクルを、わずか2サイクル(プライミングについての3サイクルに対し)繰り返すことにより、実施した(図33)。40日目の、完全腫瘍退縮(CR)率は、100%であった。T細胞プライム-ブースト効率-治癒効率は、先のプライム-IgG2a-ブーストプロトコール(対照)のそれに対して、100%CR(完全腫瘍退縮率)で最大治癒した腫瘍容積に関して決定した。100%CRでのベースライン腫瘍容積~50mm3は、対照としてプライム-IgG2a-ブースト(×1、単回ブースト)プロトコールを使用し決定した。
300mm
3
腫瘍に関するT細胞プライム-PD1(ニボルマブ)遮断-ブースト(×1)
雌のC57BL/6マウスに、1×106個のB16F10細胞(低免疫原性攻撃性メラノーマ細胞)を皮下接種した(n=10)。腫瘍は、約13日間(13日目)で、およそ300~310mm3に達した。腫瘍サイズは、キャリパーを使用し2次元で測定し、容積は、下記式により決定した:V=0.5×L×W2、式中、L及びWは、各々、腫瘍の長直径及び短直径である。図34は、投薬レジメンの概略を示している。樹状細胞を増殖するFLT3L処置に関して、FLT3Lを、マウスへ、1日4μg(560μg/m2)で、連続7日間静脈内注射した。IL10を減少し及びM2腫瘍関連マクロファージ(TAM)をM1 TAMへ再プログラム化するIFNγ処置に関して、マウスには、IFNγを0.3μgで静脈内注射し、その4時間後初回CRYA_1B処置を20日目に行った。T細胞をプライムするCRYA_1Bに関して、1サイクルとして、2日の処置(静脈内注射により各々、20mg/kg及び14mg/kg)、その後2日の無処置を、3サイクル繰り返した。31日目に、マウスには、マウス抗-PD1を3mg/kgで静脈内注射した。45日目(抗-PD1注射から14日目)に、樹状細胞を増殖するために、マウスへの1日4μg(560μg/m2)で、連続7日間の静脈内注射による、FLT3L処置を繰り返した。52日目に、IL10を減少し及びM2腫瘍関連マクロファージ(TAM)をM1 TAMへ再プログラム化するために、マウスへの0.3μgでの静脈内注射による、IFNγ処置を繰り返した。4時間後、CRYA_1BのT細胞ブースティングレジメンを、1サイクルとして2日間の処理(静脈内注射による各々、20mg/kg及び14mg/kg)、それに続く2日間の無処置を使用することにより導入し、これをわずかに2サイクル(プライミングについての3サイクルに対し)繰り返した。図34は、投薬レジメンを示している。60日目の、完全腫瘍退縮(CR)率は、100%であった。
300mm 3 腫瘍に関するプライム-PD1(ニボルマブ)遮断-ブースト(×1)の効率-治癒効率は、プライム-IgG2a-ブースト(対照)の100%CRで~50mm3に対して、100%CR(完全腫瘍退縮率)で最大治癒した腫瘍容積に関して決定した。~300mm3腫瘍の治療のための、CRYA_1BプライミングとCRYA_1Bブースト(単回ブースト)の間の単回抗-PD1注射を使用し、本発明者らは、治癒腫瘍容積に関するおよそ6倍の治癒効率を達成した(~300mm3、対、~50mm3)。これは、先に示したように、ブースティングについて利用可能な、6.6倍のセントラルメモリーT細胞と相関している(プライム/抗-PD1の33%、対、プライム/IgG2aの5%)。
400mm
3
腫瘍に関するT細胞プライム-PD1(ニボルマブ)遮断-ブースト(×1)
雌のC57BL/6マウスに、1×106個のB16F10細胞(低免疫原性攻撃性メラノーマ細胞)を皮下接種した(n=10)。投薬レジメンは、図35に示している。腫瘍は、~14日間(14日目)で、およそ400~410mm3に達し、本実験を開始した。腫瘍サイズは、キャリパーを使用し2次元で測定し、容積は、下記式により決定した:V=0.5×L×W2、式中、L及びWは、各々、腫瘍の長直径及び短直径である。樹状細胞を増殖するFLT3L処置に関して、FLT3Lを、マウスへ、1日4μg(560μg/m2)で、連続7日間静脈内注射した。IL10を減少し及びM2腫瘍関連マクロファージ(TAM)をM1 TAMへ再プログラム化するIFNγ処置に関して、マウスには、IFNγを0.3μgで静脈内注射し、その4時間後初回CRYA_1B処置を21日目に行った。T細胞をプライムするCRYA_1Bに関して、1サイクルとして、2日の処置(静脈内注射により各々、20mg/kg及び14mg/kg)、その後2日の無処置を、3サイクル繰り返した。32日目に、マウスには、マウス抗-PD1を3mg/kgで静脈内注射した。46日目(抗-PD1注射から14日目)に、樹状細胞を増殖するために、マウスへの1日4μg(560μg/m2)で、連続7日間の静脈内注射による、FLT3L処置を繰り返した。53日目に、IL10を減少し及びM2 TAMをM1 TAMへ再プログラム化するために、マウスへの0.3μgでの静脈内注射による、IFNγ処置を繰り返した。4時間後、本発明者らは、CRYA_1BのT細胞のブースティングを、1サイクルとして2日間の処理(静脈内注射による各々、20mg/kg及び14mg/kg)、それに続く2日間の無処置により開始し、これをわずかに2サイクル(プライミングについての3サイクルに対し)繰り返した。70日目の、完全腫瘍退縮(CR)率は、50%であった。
治癒効率は、プライム-IgG2a-ブースト(対照)の100%CRで~50mm3に対して、100%CR(完全腫瘍退縮率)で最大治癒した腫瘍容積に関して決定した。400mm3腫瘍の治療のための、CRYA_1BプライミングとCRYA_1Bブースト(×1、単回ブースト)の間の単回抗-PD1注射を使用し、100%CRの代わりに、わずかに~50%のCRを達成した。これは、より大きい腫瘍容積、攻撃性腫瘍遊走によるものであり、マウスにおける転移、単回ブースト後のエフェクターT細胞の自然の収縮(natural contraction)を生じた。従ってマウスは、全ての腫瘍転移を排除するのに充分に高いCD8+CD44+T細胞を維持することができなかった。最終的にホメオスタシスに達する連続のT細胞の自然の縮小を避けるために、反復ブースト(2~5回のブースト)の投与が、高レベルの抗原曝露歴のあるCD8+CD44+T細胞を維持する。喪失を伴わないCD8+CD44+T細胞数の持続が、宿主における腫瘍転移の総根絶のために重要である。しかし反復ブースト後、完全に分化したT細胞は、再刺激が誘導した細胞死を受けやすい(Showら、Immunological Reviews, 68-82, 2010)。結果的に、突然のT細胞死に繋がるT細胞過剰刺激を防ぐために、最大5回のブースティングサイクルを実施することができる。
400mm
3
腫瘍に関するT細胞プライム-PD1(ニボルマブ)遮断-ブースト(×3)
雌のC57BL/6マウスに、1×106個のB16F10細胞(低免疫原性攻撃性メラノーマ細胞)を皮下接種した(n=10)。図36は、投薬レジメンの概略を示している。腫瘍は、~14日間(14日目)で、およそ400~410mm3に達し、本実験を開始した。腫瘍サイズは、キャリパーを使用し2次元で測定し、容積は、下記式により決定した:V=0.5×L×W2、式中、L及びWは、各々、腫瘍の長直径及び短直径である。樹状細胞を増殖するFLT3L処置に関して、FLT3Lを、マウスへ、1日4μg(560μg/m2)で、連続7日間静脈内注射した。IL10を減少し及びM2腫瘍関連マクロファージ(TAM)をM1 TAMへ再プログラム化するIFNγ処置に関して、マウスには、IFNγを0.3μgで静脈内注射し、その4時間後初回CRYA_1B処置を21日目に行った。T細胞をプライムするCRYA_1Bに関して、1サイクルとして、2日の処置(静脈内注射により各々、20mg/kg及び14mg/kg)、その後2日の無処置を、3サイクル繰り返した。32日目に、マウスには、マウス抗-PD1を3mg/kgで静脈内注射した。46日目(抗-PD1注射から14日目)に、樹状細胞を増殖するために、マウスへの1日4μg(560μg/m2)で、連続7日間の静脈内注射による、FLT3L処置を繰り返した。53日目に、IL10を減少し及びM2 TAMをM1 TAMへ再プログラム化するために、マウスへの0.3μgでの静脈内注射による、IFNγ処置を繰り返した。4時間後、本発明者らは、CRYA_1BのT細胞のブースティングを、1サイクルとして2日間の処理(静脈内注射による各々、20mg/kg及び14mg/kg)、それに続く2日間の無処置により開始し、これをわずかに2サイクル(プライミングについての3サイクルに対し)繰り返した。61日目に、樹状細胞を増殖するために、マウスへの1日4μg(560μg/m2)での連続7日間の静脈内注射による、FLT3L処理を繰り返した。68日目に、IL10を減少し及びM2 TAMをM1 TAMへ再プログラム化するために、マウスへの0.3μgでの静脈内注射による、IFNγ処置を繰り返した。4時間後、本発明者らは、CRYA_1BのT細胞のブースティングを、1サイクルとして2日間の処理(静脈内注射による各々、20mg/kg及び14mg/kg)、それに続く2日間の無処置により開始し、これをわずかに2サイクル(プライミングについての3サイクルに対し)繰り返した。76日目に、樹状細胞を増殖するために、マウスへの、1日4μg(560μg/m2)での連続7日間の静脈内注射による、FLT3L処理を繰り返した。83日目に、IL10を減少し及びM2 TAMをM1 TAMへ再プログラム化するために、マウスへの0.3μgでの静脈内注射により、IFNγ処置を繰り返した。4時間後、本発明者らは、CRYA_1BのT細胞のブースティングを、1サイクルとして2日間の処理(静脈内注射による各々、20mg/kg及び14mg/kg)、それに続く2日間の無処置により開始し、これをわずかに2サイクル(プライミングについての3サイクルに対し)繰り返した。90日目に、完全腫瘍退縮(CR)率は、100%であった。
400mm 3 腫瘍に関するプライム-PD1(ニボルマブ)遮断-ブースト(×3)の有効性-治癒効率は、プライム-IgG2a-ブースト(対照)の100%CRで~50mm3に対して、100%CR(完全腫瘍退縮率)で最大治癒した腫瘍容積に関して決定した。400mm3腫瘍のための合計3回のブーストによる、CRYA_1BプライミングとCRYA_1Bブースティングの間の単回抗-PD1注射を使用し、本発明者らは、治癒した腫瘍容積に関しておよそ8倍の治癒効率を達成した(~400mm3、対、~50mm3)。
~500mm
3
腫瘍に関するT細胞プライム-PD1(ニボルマブ)遮断-ブースト(×5)
雌のC57BL/6マウスに、1×106個のB16F10細胞(低免疫原性攻撃性メラノーマ細胞)を皮下接種した(n=10)。投薬レジメンの概略は、図37に示している。腫瘍は、~15日間(15日目)で、およそ500~515mm3に達し、本実験を開始した。腫瘍サイズは、キャリパーを使用し2次元で測定し、容積は、下記式により決定した:V=0.5×L×W2、式中、L及びWは、各々、腫瘍の長直径及び短直径である。樹状細胞を増殖するFLT3L処置に関して、FLT3Lを、マウスへ、1日4μg(560μg/m2)で、連続7日間静脈内注射した。IL10を減少し及びM2腫瘍関連マクロファージ(TAM)をM1 TAMへ再プログラム化するIFNγ処置に関して、マウスには、IFNγを0.3μgで静脈内注射し、その4時間後初回CRYA_1B処置を22日目に行った。T細胞をプライムするCRYA_1Bに関して、1サイクルとして、2日の処置(静脈内注射により、20mg/kg及び14mg/kg)、その後2日の無処置を、3サイクル繰り返した。33日目に、マウスには、マウス抗-PD1を3mg/kgで静脈内注射した。47日目(抗-PD1注射から14日目)に、樹状細胞を増殖するために、マウスへの1日4μg(560μg/m2)で連続7日間の静脈内注射による、FLT3L処置を繰り返した。54日目に、IL10を減少し及びM2 TAMをM1 TAMへ再プログラム化するために、マウスへの0.3μgでの静脈内注射により、IFNγ処置を繰り返した。4時間後、本発明者らは、CRYA_1BのT細胞のブースティングを、1サイクルとして2日間の処理(静脈内注射による各々、20mg/kg及び14mg/kg)、それに続く2日間の無処置により開始し、これをわずかに2サイクル(プライミングについての3サイクルに対し)繰り返した。62日目に、樹状細胞を増殖するために、マウスへの、1日4μg(560μg/m2)での連続7日間の静脈内注射による、FLT3L処理を繰り返した。69日目に、IL10を減少し及びM2 TAMをM1 TAMへ再プログラム化するために、マウスへの0.3μgでの静脈内注射による、IFNγ処置を繰り返した。4時間後、本発明者らは、CRYA_1BのT細胞のブースティングを、1サイクルとして2日間の処理(静脈内注射による各々、20mg/kg及び14mg/kg)、それに続く2日間の無処置により開始し、これをわずかに2サイクル(プライミングについての3サイクルに対し)繰り返した。77日目に、樹状細胞を増殖するために、マウスへの、1日4μg(560μg/m2)での連続7日間の静脈内注射による、FLT3L処理を繰り返した。84日目に、IL10を減少し及びM2 TAMをM1 TAMへ再プログラム化するために、マウスへの0.3μgでの静脈内注射による、IFNγ処置を繰り返した。4時間後、本発明者らは、CRYA_1BのT細胞のブースティングを、1サイクルとして2日間の処理(静脈内注射による各々、20mg/kg及び14mg/kg)、それに続く2日間の無処置により開始し、これをわずかに2サイクル(プライミングについての3サイクルに対し)繰り返した。92日目に、樹状細胞を増殖するために、マウスへの、1日4μg(560μg/m2)での連続7日間の静脈内注射による、FLT3L処理を繰り返した。99日目に、IL10を減少し及びM2 TAMをM1 TAMへ再プログラム化するために、マウスへの0.3μgでの静脈内注射による、IFNγ処置を繰り返した。4時間後、本発明者らは、CRYA_1BのT細胞のブースティングを、1サイクルとして2日間の処理(静脈内注射による各々、20mg/kg及び14mg/kg)、それに続く2日間の無処置により開始し、これをわずかに2サイクル(プライミングについての3サイクルに対し)繰り返した。107日目に、樹状細胞を増殖するために、マウスへの、1日4μg(560μg/m2)での連続7日間の静脈内注射による、FLT3L処理を繰り返した。114日目に、IL10を減少し及びM2 TAMをM1 TAMへ再プログラム化するために、マウスへの0.3μgでの静脈内注射による、IFNγ処置を繰り返した。4時間後、本発明者らは、CRYA_1BのT細胞のブースティングを、1サイクルとして2日間の処理(静脈内注射による各々、20mg/kg及び14mg/kg)、それに続く2日間の無処置により開始し、これをわずかに2サイクル(プライミングについての3サイクルに対し)繰り返した。122日目に、完全腫瘍退縮(CR)率は、100%であった。
~500mm3腫瘍プロトコールに関するプライム-PD1(ニボルマブ)遮断-ブースト(×5)の治癒効率は、プライム-IgG2a-ブースト(対照)の100%CRで~50mm3に対して、100%CR(完全腫瘍退縮率)で最大治癒した腫瘍容積に関して決定した。~500mm3腫瘍のための合計5回のブーストによる、CRYA_1BプライミングとCRYA_1Bブーストプロトコールの間の単回抗-PD1注射を使用し、治癒された腫瘍容積に関するおよそ10倍の治癒効率(~500mm3、対、~50mm3)が達成された。注目すべきは、プライム-抗-PD1-ブースト(×5)の治癒効率は、プライミング-のみのプロトコールに比べ、約12.5倍であった(~500mm3、対、~40mm3)*。
実施例14-ヒトにおける転移性大型腫瘍に関するT細胞プライム-PD1(ニボルマブ)遮断-ブースト(×5)の治癒効率概算
以下の仮定を使用し、プライム-PD1(ニボルマブ)遮断-ブースト(×5)プロトコール後のCD44+CD8+T細胞総数の計算を、実施した(図37)。仮定:ヒトの総ナイーブCD8+T細胞(4×1010個細胞)(Boonら、Annu. Rev. Immunol., 175-208, 2006)。腫瘍抗原に関するヒトナイーブCD8+T細胞平均前駆体頻度(5/100万個)(Lammermannら、Immunological Reviews, 26-43, 2008)。ヒトナイーブCD8+T細胞プライミング増殖(≧10000倍)(Haringら、Immunity, 19-29, 2006)。ヒトメモリーCD8+T細胞初回ブースティング増殖(40倍;5~8回細胞分裂)(Williamsら、Nature,890-893, 2006;Fraserら、Immunity, 171-183, 2013)。ヒトメモリーCD8+T細胞2~5回ブースティング増殖(~3倍;~1-2回細胞分裂)(Williamsら、Nature, 890-893, 2006;Raiら、J. of. Immunol., 5652-5659, 2014)。ヒト単独のCD8+T細胞は、2~3標的を死滅させる(Wiedemannら、PNAS,10985-10990, 2006;McGavernら、Nature Immunol, 918-925, 2002)。CD4+T細胞活性化は、単純化のために治癒効率の推定から除外している。
ヒトT細胞プライム-PD1(ニボルマブ)遮断-ブースト(×5)処置プロトコールに従い、反復ブースティングにより引き起こされた持続した抗原曝露歴のあるCD44+CD8+T細胞は、~2.64×1010個であり、これは~6.6×1010個腫瘍細胞を死滅させると推定することができ、これはおよそ10cm直径の腫瘍サイズに相当する。しかしヒトプライム-のみの処置後、抗原曝露歴のあるCD44+CD8+T細胞は、約~2×109個であり、これは~5×109個腫瘍細胞を死滅させると推定することができ、これはおよそ4.3cm直径の腫瘍サイズに相当する。治癒された腫瘍容積の効率に従い、ヒトT細胞プライム-PD1(ニボルマブ)遮断-ブースト(×5)処置は、ヒトプライムのみの処置に比べ、12.58倍の治癒効率を有し(103/4.33=12.58)、これはマウスモデルの12.5倍の治癒効率を裏付けている。
実施例15-CRYA_1B投与量最適化
1)総CD3+CD8+T細胞の最大CD8+CD44+T細胞(抗原曝露歴のあるCD8+T細胞)(Baaten ら、 Front. Immunol., 1-12, 2012)の割合、及び2)総CD8+CD44+T細胞の最小CD8+CD44+PD1+TIM3+T細胞(T細胞アネルギー又は消耗)(Chikumaら、J. Immunol., 6682-6689, 2009;Martinezら、Immunity, 265-278, 2015;Wangら、J. Hepatol., 731-741, 2019)の割合は、最適投与量レジメンを決定するための尺度であり、その割合は相対的に種で不変である。
CRYA_1B投与量最適化を決定するための実験を、設計し、且つ投与量戦略の概略を、図39に示している。治療サイクルの第1日目;第2日目に異なるCRYA_1B投与量を使用するFLT3L/IFNγ/CRYA_1Bレジメンに関して、雌のC57BL/6マウスに、1×106個のB16F10細胞(低免疫原性攻撃性メラノーマ細胞)を皮下接種した(投与量1日目;投与量2日目):25mg/kg;16mg/kg(n=5)、25mg/kg;15mg/kg(n=5)、22mg/kg;18mg/kg(n=5)、20mg/kg;20mg/kg(n=5)、20mg/kg;18mg/kg(n=5)、20mg/kg;16mg/kg(n=5)、20mg/kg;14mg/kg(n=5)、20mg/kg;13mg/kg(n=5)、20mg/kg;12mg/kg(n=5)、19mg/kg;19mg/kg(n=5)、18mg/kg;18mg/kg(n=5)及び18mg/kg;20mg/kg(n=5)。腫瘍は、6日間(6日目)で、およそ80~90mm3に達した。腫瘍サイズは、キャリパーを使用し2次元で測定し、容積は、下記式により決定した:V=0.5×L×W2、式中、L及びWは、各々、腫瘍の長直径及び短直径である。FLT3L処置に関して、FLT3Lを、1日4μg(560μg/m2)で、連続7日間、マウスへ静脈内に投与した。IFNγ処置に関して、マウスには、13日目の初回CRYA_1B処置の4時間前に、IFNγを0.3μg*で静脈内注射した。*:ヒト固定投与量70μgからの変換[ヒト60kgと想定、70/60×37(ヒトKm)×0.007(マウス体表面積)=0.3]。T細胞をプライムするためのCRYA_1B療法に関して、1サイクルとしての、2日の処置(静脈内注射により、投与量1日目;投与量2日目mg/kg)、その後2日の無処置を、3サイクル繰り返した。30日目に、全てのマウスのPBMCを、CD8+CD44+(抗原曝露歴のある)T細胞割合アッセイのために採取した。表20は、本実験の結果を示している。
CRYA_1B投与量最適化の計算
種-不変的な最大CD8+CD44+/最小PD1+TIM3+T細胞の割合アッセイに従い、CRYA_1B投与量に関するルール/最大化(maximimums)は、以下のようである。
1) 投与量1日目+投与量2日目≦40mg/kg
2) 投与量1日目≦22mg/kg、
3) 投与量1日目≧投与量2日目。
投与量1日目+投与量2日目>40mg/kg、又は投与量1日目>22mg/kgの場合、CD8+CD44+PD1+TIM3+T細胞の割合は、T細胞過剰刺激のために、有意に増加し(25/16mg/kg又は25/15mg/kgについて15%に対し、22/18mg/kgについて5%)、アップレギュレートされたTOX遺伝子によるT細胞消耗を生じ、PD1及びTIM3の高発現につながる(Wangら、J. Hepatol., 731-741, 2019)。投与量1日目<投与量2日目(例えば、18mg/kg;20mg/kg、対、20mg/kg;18mg/kg)の場合、CD8+CD44+T細胞の割合は、有意に減少する(18/20mg/kgについて28%、対、20/18mg/kgについて35%)(表20)。本発明者らは、22mg/kg;18mg/kg、20mg/kg;20mg/kg、20mg/kg;18mg/kg、20mg/kg;16mg/kg、及び20mg/kg;14mg/kgの最適投与量の範囲を各々得、プライミング後、全てCD8+CD44+T細胞は35%、及びCD8+CD44+PD1+TIM3+T細胞はわずかに~5%であった(表20)。
結果的に、最適投与量は、以下の条件を満足する。
1) 投与量1日目+投与量2日目≦40mg/kg、
2) 20mg/kg≦投与量1日目≦22mg/kg、
3) 14mg/kg≦投与量2日目≦20mg/kg。
CD8+CD44+T細胞の割合が35%である場合、本発明者らは、非常に堅固な治療効果を認め、そのような割合は、10~40%の活性化されたCD8+T細胞を伴う非常に効果的なDryvax(ヒト天然痘)ワクチンにより裏付けられている(Millerら、Immunity, 710-722, 2008)。20mg/kg及び14mg/kgは、各々、効果的治療結果を示す。新たな最適化された投与量の範囲は、以下で決定される。
種-不変的なCD8+CD44+T細胞の割合の投与量最適化は、以下に由来する。
1) 投与量1日目+投与量2日目≦40mg/kg
2) 20mg/kg≦投与量1日目≦22mg/kg、
3) 14mg/kg≦投与量2日目≦20mg/kg。
各々、22mg/kg;18mg/kg、20mg/kg;20mg/kg、20mg/kg;18mg/kg、20mg/kg;16mg/kg、20mg/kg;14mg/kgなどの、より広い最適投与量の範囲が、決定された。
実施例16-FLT3L、IFNガンマ、TNFアルファ受容体及び組換えポリペプチドCRYA_1Bを使用するB16F10メラノーマ治療に関するインビボ併用療法の使用の体温への副作用の決定
ヒト正常体温は、約36.5~37.5℃である。C57BL/6マウスの正常体温は、約36.5~38℃である。ヒト及びC57BL/6マウスは、類似した体温の反応速度論を有する。ヒト及びC57BL/6マウスの両方は、全てIL6により誘導された、各々、ヒトCRP及びマウスSAPの堅固なアップレギュレーションにより、急性炎症反応を開始し(mount)得るのに対し、BALB/cマウスは、マウスSAPの軽度のアップレギュレーションにのみ反応し得(Mortensonら、J. Immunol, 885-889, 1983)、その欠損症は、ヒトT細胞癌免疫療法において頻繁に認められるIL6サイトカインストームを予測することは失敗するであろう。CRYA_1Bは、自然免疫の堅固で急性の活性化を誘導し、長期の適応免疫を生じる(図40)。本発明者らは、プライミング相における、CRYA_1Bの20mg/kg;20mg/kg処置に関する体温の変動を試験した。この目的は、可能性のある有害事象の何らかの徴候を観察することである。
FLT3L、IFNγ、及び組換えポリペプチドCRYA_1Bによるインビボ併用治療に関する体温の時間経過
雌のC57BL/6マウスに、治療サイクルの1日目;2日目にCRYA_1Bの20mg/kg;20mg/kg(n=5)を使用する、FLT3L/IFNγ/CRYA_1Bレジメンのために、1×106個のB16F10細胞(低免疫原性攻撃性メラノーマ細胞)を皮下接種した(図41)。腫瘍は、6日間(6日目)で、およそ80~90mm3に達した。腫瘍サイズは、キャリパーを使用し2次元で測定し、容積は、下記式により決定した:V=0.5×L×W2、式中、L及びWは、各々、腫瘍の長直径及び短直径である。FLT3L処置に関して、FLT3Lを、マウスへ、1日4μg(560μg/m2)で、連続7日間静脈内注射した。IFNγ処置に関して、マウスには、IFNγを0.3μg*で、静脈内注射し、その4時間後初回CRYA_1B処置を13日目に行った。体温をモニタリングするために、13日目に、本発明者らは、CRYA_1Bを2日処置(20mg/kg;20mg/kg、静脈内注射による)で投与した。*:ヒト固定投与量70μgからの変換[ヒト60kgと想定、70/60×37(ヒトKm)×0.007(マウス体表面積)=0.3]。表21は、体温の結果を示す。有害事象-併用療法でTNFαRアジュバントを伴わないことで、中等度(グレード2)の低体温症。
FLT3L、IFNγ、TNFαR及び組換えポリペプチドCRYA_1Bによるインビボ併用治療に関する体温の時間経過
3-サイクル治療の1日目;2日目にCRYA_1Bの20mg/kg;20mg/kg(n=5)を使用する、FLT3L、IFNγ、TNFαR及びCRYA_1Bレジメンのために、雌のC57BL/6マウスに、1×106個のB16F10細胞(低免疫原性攻撃性メラノーマ細胞)を皮下接種した(図42)。腫瘍は、6日間(6日目)で、およそ80~90mm3に達した。腫瘍サイズは、キャリパーを使用し2次元で測定し、容積は、下記式により決定した:V=0.5×L×W2、式中、L及びWは、各々、腫瘍の長直径及び短直径である。FLT3L処置に関して、FLT3Lを、マウスへ、1日4μg(560μg/m2)で、連続7日間静脈内注射した。IFNγ処置に関して、マウスには、13日目に、IFNγを0.3μg*で静脈内注射し、その4時間後固定した低-投与量のTNFαR(エンブレル)処置(20μg**で皮下注射)を行った。*:ヒト固定投与量70μgからの変換[ヒト60kgと想定、70μg/60×37(ヒトKm)***×0.007(マウス体表面積)***=0.3μg]。**:マウス20μgは、ヒト5mgと同等である[マウス20gと想定、20μg/0.02×3(マウスKm)***×1.62(ヒト体表面積)***=~5mg]。***:Nair、J. Basic Clin Pharm., 27-31, 201。体温をモニタリングするために、13日目に、本発明者らは、TNFαR注射直後に、1サイクルとして、CRYA_1Bの2日処置(20mg/kg;20mg/kg、静脈内注射による)、引き続き2日間無処置を投与し、これを3サイクル繰り返した。表22は、この実験の結果を示す。
CRYA_1Bによる治療に起因した有害事象(低体温症、対、異常高温症)の決定
T細胞免疫療法により治療された患者に関して、サイトカイン放出症候群(CRS)(特にサイトカインIL6、IFNγ、及びTNFα)は、頻繁に認められる(Suntharalingamら、N. Engl. J. Med., 1018-1028, 2006;Turtleら、J. Clin. Invest., 2123-2138, 2016)。更にサイトカイン放出症候群は、異常高温症(≧38℃)により(IL6及び/又はIFNγから)(Davilaら、Sci. Transl. Med., 1-10, 2014)及び/又は低体温症(≦35℃)により(TNFαから)(Bradyら、Clin. Transl. Immunology, 1-7, 2014;Alegreら、Eur. J. Immunol, 707-710, 1990)、特徴付けられる。
先のように、CRYA_1B投与時の癌宿主の体温変動は、プライミング相で起こる。TFNαRアジュバント(エンブレル)を使用しない、CRYA_1B臨床投与量の1-サイクル投与の間に、癌宿主は、グレード2有害事象(AE)(米国立癌研究所(NCI):有害事象共通用語基準(CTCAE)、第5.0版、米国立衛生研究所(NIH)、2017)、37℃でホメオスタシスの中等度の低体温症(32~35℃)を経験するであろう。TNFα(低体温症の原因)を吸収するTFNαRアジュバント(エンブレル)により、CRYA_1B臨床投与量の3-サイクル投与時に、癌宿主は、グレード2有害事象(AE)(米国立癌研究所(NCI):有害事象共通用語基準(CTCAE)、第5.0版、米国立衛生研究所(NIH)、2017)、37℃でホメオスタシスの中等度の発熱(39~40℃)を経験するであろう。この体温調節は、TNFαR処置なし(中等度の低体温症)では認められない。全身性の自然発熱の範囲の異常高温症(38~41℃)は、癌免疫療法に関する免疫の活性化/反応をブーストする(Evansら、Nat. Rev. Immunol., 335-349, 2015;Fisherら、J. of Clin. Invest., 3846-3859, 2011)。管理できない重度(グレード4のAE)(米国立癌研究所(NCI):有害事象共通用語基準(CTCAE)、第5.0版、米国立衛生研究所(NIH)、2017)である、37℃に回復することのない長期間の低体温症又は異常高温症は、罹患率及び死亡率を上昇するであろう。しかし、低体温症は、患者にとって異常高温症よりも、より悪い危険因子である(Botaら、Intensive Care Med., 811-816, 2004;Lauplandら、Crit. Care Med., 145-151, 2012)。従って治療により上昇したレベルの様々なサイトカインにより引き起こされる発熱又は風邪などの好ましくない有害症状を生じる、T細胞免疫療法などの療法に関して、異常高温症の発熱範囲(38~41℃)は、低体温症よりも好ましい。
低体温症又は異常高温症の中等度(グレード2)の有害事象とは関わりなく、最適CRYA_1B治療的投与量の範囲(22mg/kg;18mg/kg、20mg/kg;20mg/kg、20mg/kg;14mg/kgなど)において、癌宿主の挙動の有意な変化又は増大した罹患率の徴候は、主に体温の自己限定的な37℃への回復を維持するマウスの能力のために、認められなかった。しかしTNFαR(エンブレル)は、癌治癒効率を損なうことなく、全レジメンの一部として含まれ、体温を温度調節し、及び異常高温症に対する低体温症などの有害事象を防ぎ、その結果罹患率のリスクのより良い管理を可能にし(Botaら、Intensive Care Med., 811-816, 2004;Lauplandら、Crit. Care Med., 145-151, 2012)、並びに癌免疫療法の処置の増強を可能にした(Evansら、Nat. Rev. Immunol., 335-349, 2015;Fisherら、J. of Clin. Invest., 3846-3859, 2011)。
実施例17-併用療法-TNFαRを伴うインビボCRYA_1B投与量最適化
投与量レジメンを、TNFαRの併用治療を伴うCRYA_1B投与量の最適化を決定するために、設計した(図43)。治療サイクルの第1日目;第2日目に異なるCRYA_1B投与量を使用する、FLT3L、IFNγ、TNFαR、及びCRYA_1Bレジメンに関して、雌のC57BL/6マウスに、1×106個のB16F10低免疫原性攻撃性メラノーマ細胞を皮下接種した(投与量1日目;投与量2日目):25mg/kg;16mg/kg(n=5)、25mg/kg;15mg/kg(n=5)、22mg/kg;18mg/kg(n=5)、20mg/kg;20mg/kg(n=5)、20mg/kg;18mg/kg(n=5)、20mg/kg;16mg/kg(n=5)、20mg/kg;14mg/kg(n=5)、20mg/kg;13mg/kg(n=5)、20mg/kg;12mg/kg(n=5)、19mg/kg;19mg/kg(n=5)、18mg/kg;18mg/kg(n=5)及び18mg/kg;20mg/kg(n=5)。腫瘍は、6日間(6日目)で、およそ80~90mm3に達した。腫瘍サイズは、キャリーパーを用い二次元で測定し、且つ容積は、下記式により決定した:V=0.5×L×W2(式中、L及びWは、各々、腫瘍の長直径及び短直径である)。FLT3L処置に関して、次にFLT3Lを1日4μg(560μg/m2)で7連続日、マウスへ静脈内に投与した。IFNγ処置に関して、マウスには、13日目に、IFNγを0.3μgで静脈内注射し、4時間後TNFαRを注射し(20μg、皮下注射による)、直後に初回CRYA_1B処置をした。T細胞をプライムするためのCRYA_1B療法に関して、1サイクルとして、2日の処置(静脈内注射により、投与量1日目;投与量2日目(mg/kg))、その後2日の無処置を、3サイクル繰り返した。30日目に、全てのマウスのPBMCを収集し、集団中のCD8+CD44+(抗原曝露歴のある)T細胞の割合を決定するために分析した。
従って、TNFαRアジュバントの添加により、CRYA_1Bの最適投与量は、以下の条件で安全である:
1) 投与量1日目+投与量2日目≦40mg/kg、
2) 20mg/kg≦投与量1日目≦22mg/kg、
3) 14mg/kg≦投与量2日目≦20mg/kg。
結論として、TNFαRアジュバントは、体温調節並びに低体温症及び異常高温症の自然発熱-範囲(38~41℃)などの有害事象を防止するために、使用される。これは、最適化された投与量及び全治癒効率に負の影響を有さない。
従って各成分の用量最適化を考慮し、転移性大型腫瘍の治療のための、インビボ併用免疫療法プロトコールが決定された(図44)。図44は、プライム-PD-1-(ニボルマブ)遮断-ブースト(×5)レジメン、並びにこのレジメンにおけるFLT3L、IFNガンマ、TNFαR、CRYA_1B及びPD-1(ニボルマブ)遮断の投与量及びタイミングを示している。
本明細書において開示され及び請求された全ての方法は、本開示の観点から、必要以上の実験を行わずに、作製し且つ実行することができる。本発明の組成物及び方法は、好ましい実施態様に関して説明されているが、本発明の概念、精神及び範囲から逸脱しない限りは、本方法において、及び本明細書に説明された方法の工程もしくは工程の順番において、変更が適用されてよいことは、当業者には明らかであろう。更に具体的には、同じ又は類似の結果が達成される限りは、化学的及び生理的の両方に関連している特定の物質は、本明細書記載の物質と置き換えられてよいことは明らかであろう。当業者に明らかなそのような類似の置換及び修飾は全て、添付された請求項により規定される本発明の精神、範囲及び概念の範囲内であると考えられる。