JP7782802B2 - マルチ剥ぎ収穫機及びマルチ剥ぎ機構取付け方法 - Google Patents

マルチ剥ぎ収穫機及びマルチ剥ぎ機構取付け方法

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Description

本発明は、マルチを剥がすと同時に主に葉菜類を収穫することが可能なマルチ剥ぎ収穫機、及び当該マルチ剥ぎ収穫機を製造するためのマルチ剥ぎ機取付方法に関する。
従来、雑草の繁殖抑制、害虫予防、乾燥防止といった種々の利点からマルチ(マルチフィルム)を利用したマルチ栽培が行われることが多くなされてきた。しかしながら、マルチはその裾が畝の両端にわたって覆っており、収穫機でそのままの状態で収穫を行おうとすれば、マルチが畝土中を移動する根切り刃に引っかかって切断されてしまう。このため、作物を根から収穫しようとすると、マルチの穴から下に手を入れて鎌で作物の根を切るなどの手作業にならざるを得なかった。ここで、マルチを予め畝から除去することも考えられるが、係る場合、マルチを引き剥がす際、葉茎等を通過させてマルチを剥がさねばならず、特に葉菜類は傷つき易く、当該方法を採用することができなかった。一方で、根菜類に関しては、作用具でマルチの左右端縁の覆土を捲り上げつつマルチを巻取体で巻取りながら、切り起こし手段で畝土を切りほぐして膨軟化させ、作物を収穫し易くする装置が特開平11-206249号公報に開示されている。
特開平11-206249号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている装置を葉菜類に用いようとしても、作物がマルチの穴を通過することで葉菜類が損傷するため、採用することはできない。また、巻取体を備えない構成にして作物がマルチの穴を通過しないようにしても、葉菜類に適した高さに配置された根切り刃より上方にマルチを捲り上げようとすると、マルチが切断部材で切断されてしまい土中にマルチの切れ端が残る可能性が高い。さらに、マルチの裾周辺の畝土を切りほぐす切り起こし手段が畝の底部近傍に配置されるが、当該箇所は土が硬くなっている恐れがあるため、切り起こし手段を含む周辺の構成を頑丈にせざるを得ず、重量増や部品点数の増加を招く恐れがあった。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、葉菜類の葉茎等の損傷を防ぐとともに、簡素かつ軽量な構成ながらマルチを畝に残すことなく剥がすと同時に、根から葉菜類を収穫することが可能なマルチ剥ぎ収穫機、及びマルチ剥ぎ機取付方法を提供することを目的とする。
本発明のマルチ剥ぎ収穫機は、
地面から所定の高さを持って配置されるフレームと、
左右両側に設けられる駆動輪と、
前記駆動輪の少なくとも前後いずれかの左右両側に設けられる補助輪と、
各部に動力を供給する動力部と、
前記動力部から動力を伝達する伝達手段と、
前記フレームの左右両側から垂下されるとともに前記伝達手段に接続されて振動する縦支持部材、前記縦支持部材の下端を連結して前記縦支持部材とともに振動して畝の中を進みながら作物の根を切断する根切り刃、を備える根切り部と、
前記根切り刃の左右両側に取り付けられ、マルチの裾を捲って前記根切り刃の上方に前記マルチを移動させるマルチ剥ぎ部と、を備え、
前記マルチ剥ぎ部は、
斜め下前方に傾斜して配置され、畝肩から畝の高さ未満の深さまで差し込まれて前記マルチの裾周辺の土を柔らかくする膨土部と、
前記膨土部から斜め上後方に向かって延伸され、前記マルチの裾を捲るとともに前記根切り刃の上方まで前記マルチを持ち上げるマルチ案内部と、
を備えることを特徴とする。
本発明のマルチ剥ぎ収穫機によれば、マルチ剥ぎ部が根切り刃と一体となり、振動しながらマルチの両端を畝から引き剥がすことで、簡素な構成ながら作物の根の切断とマルチを捲る作業が同時にでき、効率良く収穫作業を行うことができる。また、マルチ剥ぎ部は、マルチの裾周辺の土を柔らかくする膨土部と、マルチの裾を捲るとともに根切り刃の上方までマルチを持ち上げるマルチ案内部とから構成される。これにより、畝裾に接するマルチを畝土から穏便に引き剥がすことができ、マルチを引き裂くことなくマルチを捲ることができる。さらに、膨土部が畝肩から畝の高さ未満の深さまで差し込まれるが、当該箇所は土が軟らかく膨土部にかかる負荷が少ない。これにより、マルチ剥ぎ部を軽量なものとすることができる。また、縦支持部材を備えることで、根切り刃とフレームとの間に空間を有する構成となる。これにより、葉菜類の葉茎がマルチ剥ぎ収穫機に触れることを防止できる。
なお、本発明のマルチ剥ぎ収穫機は、それ単体でマルチ剥ぎ収穫機となるものは勿論のこと、例えばトラクターの後部に連結されてトラクターと一体的になって使用されるものも含めることを意図する。
本発明のマルチ剥ぎ収穫機の好ましい例は、
前記膨土部及び前記マルチ案内部が棒状部材で構成され、前記膨土部及び前記マルチ案内部が、前記根切り刃に取り付けられ前方に向かって配置されるブラケットで支持される。
本発明のマルチ剥ぎ収穫機の好ましい例によれば、膨土部及びマルチ案内部が棒状部材で構成されることで、マルチ剥ぎ部をより簡素かつ軽量な構成にすることができ、収穫機への負荷を少なくすることできる。また、ブラケットが前方に向かって配置されることで、土中を進んで負荷がかかりやすい膨土部近傍を支持することができ、マルチ剥ぎ部の強度を向上させることができる。
本発明のマルチ剥ぎ収穫機の好ましい例は、
前記膨土部の上面に土を掘り起こすシャベル部を備え、前記マルチ案内部の上面に断面弧状又は平面をなすスライダーを備える。
本発明のマルチ剥ぎ収穫機の好ましい例によれば、畝土を柔らかく掘り起こすためのシャベル部を備えることにより、より効果的に土を膨軟化することができ、マルチの裾を容易に剥がすことができる。また、マルチ案内部の上面に断面が弧状や平面であるスライダーを備えることで、マルチを捲るときに引っ張られても、マルチが引き裂かれるのを防止できる。
本発明のマルチ剥ぎ収穫機の好ましい例は、
前記マルチ案内部が、前記膨土部から斜め上後方に延伸される傾斜部、前記傾斜部の後端から水平方向に延伸される水平部、前記水平部の後端から下方向に曲げられる折り曲げ後端部を備える。
本発明のマルチ剥ぎ収穫機の好ましい例によれば、膨土部から斜め上後方に延伸される傾斜部、その傾斜部の後端から水平方向に延伸される水平部、さらに、水平部の後端から下方向に曲げられる折り曲げ後端部でマルチ案内部を形成することにより、マルチを流れるように誘導し、移動させて畝土から引き剥がすことができる。
本発明のマルチ剥ぎ収穫機の好ましい例は、
前記マルチ案内部の上部かつ内側に、捲れたマルチがそれより上に行かないよう規制する規制突起部を備える。
本発明のマルチ剥ぎ収穫機の好ましい例によれば、規制突起部を備えるため、マルチを捲るときにマルチがマルチ案内部の上に覆い被さるのを防止することができる。
本発明のマルチ剥ぎ収穫機の好ましい例は、
前記根切り刃の左右方向にわたって複数の取付穴が設けられ、前記マルチ剥ぎ部が畝の幅に応じた前記取付穴にボルトで取り付けられる。
本発明のマルチ剥ぎ収穫機の好ましい例によれば、畝幅に応じた幅に可変可能なマルチ剥ぎ部を備えるマルチ剥ぎ収穫機を提供できる。
本発明のマルチ剥ぎ収穫機の好ましい例は、
前記膨土部及び前記マルチ案内部が水平に対して30~60度の角度である。
本発明のマルチ剥ぎ収穫機の好ましい例によれば、膨土部及びマルチ案内部が、所定の角度で傾斜を構成し、その傾斜に沿ってマルチを上側へ誘導するため、マルチ剥ぎ部の破損を防止するとともにマルチを畝土から引き剥がし易くなる。
本発明のマルチ剥ぎ収穫機の好ましい例は、
前記根切り刃から斜め上後方に向かって配置され、畝の天端にある前記マルチを浮かせる後方案内部を備える。
本発明のマルチ剥ぎ収穫機の好ましい例によれば、後方案内部によって天端にあるマルチを浮かせることができ、作物の収穫後にマルチを回収することが容易になる。
本発明のマルチ剥ぎ機構取付け方法は、
地面から所定の高さを持って配置されるフレームと、
左右両側に設けられる駆動輪と、
前記駆動輪の少なくとも前後いずれかの左右両側に設けられる補助輪と、
各部に動力を供給する動力部と、
前記動力部から動力を伝達する伝達手段と、
前記フレームの左右両側から垂下されるとともに前記伝達手段に接続されて振動する縦支持部材、前記縦支持部材の下端を連結して前記縦支持部材とともに振動して畝の中を進みながら作物の根を切断する根切り刃、を備える根切り部と、
を備える収穫機にマルチ剥ぎ機構を後付けする方法であって、
前記根切り刃の左右両側に所定の間隔をあけて複数の取付穴を開ける穴開け工程と、
前記根切り刃の左右両側の前記取付穴に、
斜め下前方に傾斜して配置され、畝肩から畝の高さ未満の深さまで差し込まれて前記マルチの裾周辺の土を柔らかくする膨土部と、
前記膨土部から斜め上後方に向かって延伸され、前記マルチの裾を捲るとともに前記根切り刃の上方まで前記マルチを持ち上げるマルチ案内部と、を備え、前記マルチの裾を捲って前記根切り刃の上方に前記マルチを移動させるマルチ剥ぎ部をボルトで取り付けるマルチ剥ぎ取付工程と、
を含むことを特徴とする。
本発明のマルチ剥ぎ機構取付け方法の好ましい例は、
前記膨土部及び前記マルチ案内部が棒状部材で構成され、前記膨土部及び前記マルチ案内部が、前記根切り刃に取り付けられ前方に向かって配置されるブラケットで支持される。
本発明のマルチ剥ぎ機構取付け方法の好ましい例は、
前記膨土部の上面に土を掘り起こすシャベル部を備え、前記マルチ案内部の上面に断面弧状又は平面をなすスライダーを備える。
本発明のマルチ剥ぎ機構取付け方法の好ましい例は、
前記マルチ案内部が、前記膨土部から斜め上後方に延伸される傾斜部、前記傾斜部の後端から水平方向に延伸される水平部、前記水平部の後端から下方向に曲げられる折り曲げ後端部を備える。
本発明のマルチ剥ぎ機構取付け方法の好ましい例は、
前記マルチ案内部の上部かつ内側に、捲れたマルチがそれより上に行かないよう規制する規制突起部を備える。
本発明のマルチ剥ぎ機構取付け方法の好ましい例は、
前記膨土部及び前記マルチ案内部が水平に対して30~60度の角度である。
本発明のマルチ剥ぎ機構取付け方法の好ましい例は、
前記根切り刃から斜め上後方に向かって配置され、畝の天端にある前記マルチを浮かせる後方案内部を取付ける後方案内取付工程を含む。
これらの本発明のマルチ剥ぎ機構取付け方法によれば、上述したマルチ剥ぎ収穫機と同様の作用効果を奏することができる。なお、本発明のマルチ剥ぎ機構取付け方法における収穫機は、それ単体で収穫機となるものは勿論のこと、例えばトラクターの後部に連結されてトラクターと一体的になって使用される収穫機も含めることを意図する。
上述したように、本発明のマルチ剥ぎ収穫機、及びマルチ剥ぎ機取付方法によれば、葉菜類の葉茎等の損傷を防ぐとともに、簡素かつ軽量な構成ながらマルチを畝に残すことなく剥がすと同時に、根から葉菜類を収穫することができる。
本発明の一実施形態に係るマルチ剥ぎ収穫機の側面図である。 図1に示すマルチ剥ぎ収穫機の背面図である。 根切り部及びマルチ剥ぎ部の構成を説明する斜視図である。 マルチ剥ぎ部の実施形態の例を説明する図である。 マルチ剥ぎ部の実施形態の例を説明する他の図である。 葉菜類を収穫する状態を背面から見た図である。 葉菜類を収穫する状態を側面から見た図である。 収穫時においてマルチの裾を捲る状態を示す平面図である。 他の実施形態に係るマルチ剥ぎ収穫機の側面図である。 マルチと根切り刃との距離を説明する図である。
以下、本発明のマルチ剥ぎ収穫機1、及び当該マルチ剥ぎ収穫機1を製造するためのマルチ剥ぎ機構取付方法の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、一部の図面において、見やすくするために一部の構成を破線等で表わしている。
[第1実施形態]
図1ないし図3に示すように、本実施形態のマルチ剥ぎ収穫機1は、フレーム10と、駆動輪45と、補助輪としての第1補助輪21及び第2補助輪31と、動力部40と、伝達手段50と、根切り部60と、マルチ剥ぎ部70aとを備える。
フレーム10は、メインフレーム11、根切り取付部12、駆動輪取付部13、第1補助輪取付部20、第2補助輪取付部30、転倒防止部15を備える。メインフレーム11は、収穫機の骨格を形成するものであり、収穫機の主要な部品を支持するとともに、全体の主な大きさ、高さを決定する。根切り取付部12は、根切り部60を取付けるためにメインフレーム11から垂下される板状部材である。本実施形態では、メインフレーム11の左右両側かつ駆動輪取付部13の後方に配置される。駆動輪取付部13は、一対の駆動輪45を支持するための部材である。本実施形態では、メインフレーム11の左右両側から垂下されるとともに、メインフレーム11の前後方向における中央よりやや前よりに配置される。また、駆動輪取付部13の補強のために筋交14が設けられる。転倒防止部15は、メインフレーム11の前端に設けられるもので、マルチ剥ぎ収穫機1が前方に倒れ込むのを防止する。
駆動輪45は、駆動輪取付部13に取付けられるもので、動力部40からベルト44又はチェーン等で伝達される動力で回転し、収穫機を走行させる一対の車輪である。
第1補助輪取付部20は、第1補助輪21を支持し、第1補助輪21の位置を調整可能にする部材であり、筋交14にその一方の端部23が軸支される。また、他方の端部24には水平方向に出し入れ可能な第1車軸22が設けられ、この第1車軸22の内側端部に第1補助輪21が斜めに取付けられる。第1補助輪21を使用しないときは、一方の端部23を軸に、上方に第1補助輪取付部20を回動させて、第1補助輪取付部20を邪魔にならない位置に固定等することができる(図1矢印a参照)。
第1補助輪21は、収穫機の走行を補助する車輪である。この第1補助輪21は、畝91の高さと幅に合わせてその位置が調整でき、畝91の側面に当接させて移動することができる(図6参照)。これにより、人が操作しなくとも収穫機を畝91に沿って進行させることが可能となる。なお、第1補助輪取付部20と第1補助輪21は必須の構成でなく、省略することもできる。
第2補助輪取付部30は、第2補助輪31を支持するための部材であり、メインフレーム11の後端から垂下される。本実施形態では、第2補助輪取付部30は筒状部材で構成され、その中に第2補助輪31の支持軸33が通されるとともに、第2補助輪31の高さ調整部(図示せず)が配置される。
第2補助輪31は、第2補助輪取付部30に取付けられて、収穫機を駆動輪45とともに支える一対の車輪である。また、第2補助輪31は、高さ調整ハンドル32を操作することで高さ調整部が作動し、これによって高さを調整することができる。
動力部40は、収穫機の各構成要素を動かすための動力を生み出す部分であり、動力源41、変速機42、及び操舵ハンドル43等から構成される。本実施形態では、この動力部40はメインフレーム11のマウント16上に設けられている。動力源41は、エンジン、電気モーター等を使用できる。変速機42は、エンジンのクランク軸からの出力を減速させるものである。また、変速機42は、クラッチ等を備え、動力を遮断したり動力の伝達先を選択したりすることも可能である。操舵ハンドル43は、マルチ剥ぎ収穫機1の進行方向を決める2本の筒状部材であり、メインフレーム11の後端近傍まで延伸される。また、操舵ハンドル43には、図示しないブレーキレバー、アクセルレバー等が設けられ、これにより走行速度などの調整を可能にする。
伝達手段50は、上述の動力部40からの動力を根切り部60に伝える手段であり、スプロケット51、チェーン52、水平回転軸53、偏心カム54、ロッド55等を備える。スプロケット51は、変速機42と水平回転軸53に設けられる歯車である。チェーン52は、前記の2つのスプロケット51を連結して動力を水平回転軸53に伝達するものである。水平回転軸53は、フレーム10の左右両側にわたされる軸であり、チェーン52で伝達された動力をメインフレーム11の左右に振り分けるものである。偏心カム54は、水平回転軸53の回転を往復運動に変換するものである。ロッド55は、偏心カム54からの往復運動を根切り部60に伝達し、根切り刃63を振動させるものである。なお、伝達手段50は、上記の構成に限定されず、根切り刃63を振動させることができれば、様々なものを採用することができる。
根切り部60は、振動しながら作物cの根rを切るものであり、取付板61と、縦支持部材62と、根切り刃63とを備える。取付板61は、側面視で略矩形の板状部材であり、その前部が根切り取付部12の下端近傍に回動可能に軸支される。また、取付板61の後部が上記のロッド55に連結される。そして、取付板61はロッド55の往復運動によって、軸支された箇所を支点として小刻みに振動する。なお、取付板61は必須の構成でなく、縦支持部材62と一体的に構成して省略することもできる。
縦支持部材62は、フレーム10の左右両側から垂下されるとともに、伝達手段50に接続されて振動するものである。本実施形態では、縦支持部材62は板状部材をなして取付板61の側面に取付けられ、取付板61を介してロッド55に接続され、取付板61とともに振動する構成となっている。縦支持部材62と取付板61とはボルト(図示せず)で接合されている。また、縦支持部材62にはボルト接合のためのボルト穴が所定の間隔をあけて複数設けられており、このボルト穴のうち任意のものを使用することで、縦支持部材62の高さを調整することができる。
根切り刃63は、2本の縦支持部材62の下端を連結して、縦支持部材62とともに振動して、畝91の中を進みながら作物cの根rを切断する帯板状のものである。また、根切り刃63の左右方向には、マルチ剥ぎ部70aを取り付けるための複数の取付穴64を所定間隔で備えている。
マルチ剥ぎ部70aは、根切り刃63の左右両側に取り付けられ、マルチ90の裾を捲って根切り刃63の上方にマルチを移動させるものであり、図4(A)に示すように、膨土部71aと、マルチ案内部73aと、ブラケット79aとを備える。このマルチ剥ぎ部70aは、根切り刃63に設けられる複数の取付穴64のうち任意の取付穴64に取り付け可能であり、畝91の幅に応じて取付位置が決められる。なお、本実施形態では膨土部71aとマルチ案内部73aとの明確な境はなく、両者は1本の棒状部材で一体的に構成される。
ブラケット79aは、根切り刃63に取り付けられ前方に向かって配置される板状部材であり、マルチ剥ぎ部70aを根切り刃63に固定するための支持具である。本実施形態では、ブラケット79aの後部下端に左右に張り出す他の板状部材80aを設けることで、背面視略逆T字状としている。そして、ブラケット79aをボルト等(図示せず)により根切り刃63の上面に固定している。また、ブラケット79aの前方は、膨土部71aとマルチ案内部73aとを支持する役目を有するが、ブラケット79aが前方に向かって配置されるため、膨土部71aとマルチ案内部73aのうち、主に膨土部71aを支持することになる。なお、ブラケット79aを根切り刃63に固定できれば上記の方法に限られない。例えば、ブラケット79aを根切り刃63の下面に配置することも可能である。
膨土部71aは、斜め下前方に傾斜して配置され、畝肩93から畝91の高さh未満の深さde(図7、図8参照)まで差し込まれてマルチ90の裾周辺の土を柔らかくするものである。ここで、膨土部71aが差し込まれる深さは、畝91の天端92又は土の表面から75~125ミリメートルが好ましい。これは、差し込まれる深さが浅すぎると、マルチ90の裾周辺の土を膨軟化することができず、マルチ90の裾が捲れにくくなるためである。また、マルチ90が膨土部71aの下に潜り込んでしまう恐れもある。一方、差し込まれる深さが深くなると膨土部71aにかかる土の抵抗が大きくなって、膨土部71aが破損しやすくなるからである。特に、畝91の高さより深く膨土部71aを差し込むと、未耕層に膨土部71aの先端が近くなる等して破損の恐れが大きくなる。
また、膨土部71aを差し込む位置も、畝肩93(図8参照)から畝91の内側方向に25ミリメートル以内、畝91の外側方向に75ミリメートル以内であることが好ましい。これは、差し込む位置が畝91の内側に行き過ぎると、マルチ90がマルチ案内部73aの内側に誘導されにくくなってしまうとともに、マルチ90の裾周辺の土を膨軟化することができず、マルチ90の裾を捲るときの抵抗が大きくなり、マルチ90が破れる恐れがあるためである。また、根切り刃63よりも前方に位置する膨土部71aにより、葉菜類の根を掘り起こしてしまい、根切り刃63で根の切断が困難になるためである。一方、差し込む位置が畝91の左右端部に行き過ぎると、畝91の土を膨軟化する前に膨土部71aやマルチ案内部73aがマルチに接触してしまい、やはりマルチ90が破れる恐れがあるからである。また、マルチ90が膨土部71aの下に潜り込んでしまう恐れもある。
マルチ案内部73aは、膨土部71aから斜め上後方に向かって延伸され、傾斜部75a、水平部76a、及び折曲げ後端部77aを備える。このマルチ案内部73aで、マルチ90の裾を捲るとともに根切り刃63の上方までマルチを持ち上げ、さらにマルチ90の裾をマルチ案内部73aより畝91の内側に誘導するのである。傾斜部75aは、膨土部71aから斜め上後方に延伸されて膨土部71aと同じ傾斜を有するものである。水平部76aは、傾斜部75aの後端から水平方向に延伸されるものである。折曲げ後端部77aは、水平部76aの後端から下方向に曲げられるものである。このマルチ案内部73aは丸棒からなり、その上面は断面弧状となってスライダー74aを構成する。
この膨土部71aとマルチ案内部73a(傾斜部75a)の角度θ(図1参照)であるが、水平に対して30~60度の範囲が好ましく、30~40度の範囲がより好ましい。これは図10に示すように、マルチ案内部73aで捲られるマルチと根切り刃63との間に所定の距離dが必要になる。ところが、マルチ案内部73a(傾斜部75a)の角度θを寝かせて20度くらいになると、複数回計測したこの距離dが平均20ミリメートル程度になって、度々、マルチ90が根切り刃63と接触して切れてしまう恐れがある。これが30~40度の角度θであると、マルチと根切り刃63との距離dが140~150ミリメートルになり、切断されることがなくなる。また、角度θが50~70度であると、マルチと根切り刃63との距離dは100~110ミリメートルとなってマルチ90と根切り刃63の接触は起こらない。しかし、70度までマルチ案内部73aを立てると、マルチ90がマルチ案内部73aに引っかかり裂けてしまうときがある。これらのことから、マルチ案内部73aの角度θは30~60度が採用可能であり、マルチと根切り刃63との距離dの面からは30~40度の範囲が最も適しているといえる。但し、30度と40度とを比較すると、膨土部71aを土に入れる深さdeが同じであれば、膨土部71aの先端からマルチ案内部73aまでの長さLを短くすることができる40度の方が強度に優れるため好ましい。
また、マルチ剥ぎ部70aの強度は、根切り刃63を含む根切り部60の強度より弱くしておくことが好ましい。これは、膨土部71a等に過大な負荷がかかったときにマルチ剥ぎ部70aが先に破損して、根切り部60を壊すことがないようにするためである。また、マルチ剥ぎ部70aの強度をあまり強くさせないことで、マルチ剥ぎ部70aの軽量化を図ることもできる。
次に、図4(B)~(D)を参照して、他の実施形態のマルチ剥ぎ部70b,70c,70dの説明をする。図4(B)に示すマルチ剥ぎ部70bは、膨土部71b及びマルチ案内部73bを角棒状又は角筒状の部材で構成したものである。この実施形態では、膨土部71bの上面が平面のシャベル部72bとなっているため、畝91の土をより効果的に膨軟化することが可能である。また、マルチ案内部73bの上面は平面状のスライダー74bを構成する。係る場合、少なくともマルチ案内部73bの上面は角を丸めて、マルチ90が破れるのを防止することが好ましい。
図4(C)に示すマルチ剥ぎ部70cでは、膨土部71cに角状部材を採用してシャベル部72cとして、さらに膨土部71cの先端を尖らせている。これにより、土を膨軟化するときの抵抗を低減させることができる。また、マルチ案内部73cは丸棒で構成されており、その上面に断面弧状のスライダー74cを構成する。さらに、図4(D)に示すマルチ剥ぎ部70dでは、膨土部71dに平板を採用してシャベル部72dとしている。マルチ案内部73dは丸棒で構成され、その上面が断面弧状のスライダー74dを構成する。
また、図5(A)(B)に示すマルチ剥ぎ部70e,70fのように、マルチ案内部73e,73fの上部かつ畝91の内側方向に規制突起部78e,78fを備えることもできる。この規制突起部78e,78fは、傾斜部75aで捲られたマルチ90がそれより上に行かないように規制して、水平部76a(図4(A)参照)の上に乗らないようにするためのものである。これは、マルチ90が水平部76aの上に乗っても、水平部76aはその上面がスライダー74aとなっており、さらに折曲げ後端部77aによって滑らかな曲線を描くため、直接に破れることはない。しかし、畝91とマルチとの位置関係によっては、マルチ90が水平部76aの上に乗ったとき、マルチ90の裾が畝91に残る場合がある。そうすると、マルチ90の裾が根切り刃63より下に位置することになり、マルチ90が根切り刃63で切断されてしまう。それを防止するために設けているのである。この規制突起部78e,78fは、図5(A)では上面視半円状のものが、図5(B)では2~5センチメートルの長さの棒状部材がマルチ案内部73e,73fの内側かつ水平方向に突出する構成となっている。もっとも、これに限られずマルチ90の上がりを防止できるものであればその形態は自由である。また、図5(A)(B)に示すマルチ剥ぎ部70e,70fは、根切り刃63において右側に設置されるものであり、左側に設置されるものは規制突起部78e,78fの位置が左右方向において対称になる。
図1~図3に戻り、後方案内部81は、根切り刃63から斜め上後方に向かって配置され、畝91の天端92にあるマルチを振動させつつ浮かせるものである。本実施形態では、この後方案内部81を丸棒で構成しており、その高さはマルチ案内部73aより低くしてある。また、後方案内部81の後部は水平となっており、その端部でマルチ90が引き裂かれるのを防止している。さらに、後方案内部81は、根切り刃63の後端にボルト留め等の方法で取付けられた帯板82の上面に溶接等の方法で接合されて取付けられている。なお、後方案内部81は、2本の対が4つ設けられているが、これは作物cが植えられている箇所に対応して、対の後方案内部81の間を作物cが通過するように構成されることが好ましい。
次に、図6~8を参照して、本実施形態のマルチ剥ぎ収穫機1の使用方法を説明する。ここでは作物cの例として青ネギを用いている。もっとも、作物cは青ネギに限られず、葉菜類であればコマツナ、ほうれん草等の他の作物にも使用可能である。なお、図7及び図8では、図を見やすくするために、マルチ剥ぎ収穫機1は根切り部60周辺の構成のみ記載しており、図8では作物cの記載も省略している。また、図6及び図8からも明らかなように、収穫前はマルチ90の裾に被せ土94が乗せられて、マルチ90が捲れないようにされている。
先ず、畝91の長辺方向の端に本実施形態のマルチ剥ぎ収穫機1を配置する。次に、根切り刃63を畝91の土中にて作物cの根rを切断する深さに設定する。このとき、必ずしも根切り刃63で根rを切る必要はなく、そのときの作物c等の状況によっては根周辺の土を掘り起こすことが主な作用となることがある。また、膨土部71aを畝91の土中に差し込むが、このときの差し込み位置と深さは上述したとおり、畝肩93周辺から畝91の高さh未満の深さとされる。また、膨土部71aとマルチ案内部73aがマルチ90の下に入るようにする。このとき、最初はマルチ90の裾を手で捲る等して、マルチをマルチ案内部73aから一対のマルチ剥ぎ部70aの内側に誘導させても良い。
次に、操舵ハンドル43に設けられるアクセルレバー等を操作して、根切り刃63を振動させて作物cの根rを切断しつつマルチ剥ぎ収穫機1を前進させる。すると、マルチ剥ぎ部70aも根切り刃63とともに振動して、膨土部71aでマルチ90の裾周辺の土を膨軟化させる。同時に、マルチ案内部73aでマルチ90の裾を捲って裾をマルチ案内部73aの内側に誘導しつつ、マルチ90の高さを根切り刃63より高くする。
このとき、マルチ90のうち畝91の天端92に該当する部分においても、後方案内部81によってマルチ90を振動させつつ畝91の天端92から浮かせている。さらに、作物cの根元が、対になった後方案内部81の間を通過することで、後方案内部81による振動で作物cを傷つけずに根に付着した土を落とすことも可能である。そして、根rが切断された作物cは、マルチ剥ぎ収穫機1の後方でマルチ90の上に横倒しになる。このとき、畝91の天端92とマルチとの間に空間sがあり、その空間sがクッションとなって作物cが傷むことを防止する。次に、横倒しになった作物cを、人手で回収すればよい。
[第2実施形態]
次に、図9を参照してマルチ剥ぎ収穫機101の第2実施形態を説明する。本実施形態のマルチ剥ぎ収穫機101は、フレーム110と、駆動輪145と、第2補助輪131と、動力部140と、伝達手段150と、根切り部160と、マルチ剥ぎ部170とを備える。また、本実施形態のマルチ剥ぎ収穫機101は、トラクター2等の牽引車と一体的に構成されており、作業者がトラクター2に乗車し、図示しないハンドルを操作して方向転換や走行を行なう。また、駆動輪145及び動力部140はトラクター2のものを使用している。
フレーム110は、メインフレーム111、根切り取付部112、第2補助輪取付部130、筋交114を備える。各部材の構成については、第1実施形態を参照すれば理解できるため、説明を省略する。なお、フレーム110は、その前部がトラクター2の3点リンク3に接続され、この3点リンク3によって上げ下げが可能とされる。
第2補助輪131は、第2補助輪取付部130に取付けられる車輪であり、本実施形態では、トラクター2の3点リンク3でフレーム110を上下させたときの接地基準輪としての役目も有する。なお、第2補助輪131の高さは調整可能に構成される。
伝達手段150は、伝達軸156と、水平回転軸と、偏心カム154と、ロッド155等を備える。伝達軸156は、トラクター2の進行方向に添った軸であり、トラクター2のPTO軸(Power take off、図示せず)からの出力で回転する。水平回転軸は、メインフレーム111の上で左右方向に渡された軸であり(図示せず、第1実施形態の水平回転軸53を参照)、ベベルギヤ157等によって伝達軸156からの回転が90度角度を変えて伝えられる。偏心カム154は、水平回転軸の回転を往復運動に変換するものである。ロッド155は、偏心カム154の往復運動を根切り部160に伝達するものである。
根切り部160とマルチ剥ぎ部170は、第1実施形態と同様の構成であるため、説明を省略する。
次に、マルチ剥ぎ機構取付け方法の実施形態を説明する。本実施形態のマルチ剥ぎ機構取付け方法は、穴開け工程と、マルチ剥ぎ取付工程と、後方案内取付工程とを含む。前提として、フレーム10と、駆動輪45と、補助輪21,31と、動力部40と、伝達手段50と、根切り部60と、を備える収穫機があるものとする。この収穫機は、図1~図3に示すマルチ剥ぎ収穫機1からマルチ剥ぎ部70aと後方案内部81とを除いたものである。
穴開け工程は、根切り刃63の上面の左右両端から所定の間隔にドリル等で穴を開ける工程である。穴の間隔は、マルチ剥ぎ収穫機1の使用を想定する畝91の畝肩93の幅から決定できる。マルチ剥ぎ機は、左右の畝肩93あたりにそれぞれ設置することが好ましいからである。
マルチ剥ぎ取付工程は、根切り刃63にマルチ剥ぎ部70aを取付ける工程である。上述のとおり、穴開け工程で根切り刃63に開けた所定の穴に対して、マルチ剥ぎ部70aのブラケット79aの穴を合わせ、ボルト等でマルチ剥ぎ部70aを固定する。
後方案内取付工程は、根切り刃63に後方案内部81を取付ける工程である。本実施形態では、後方案内部81を直接に根切り刃63に取付けるのではなく、帯板82の上面に溶接等の方法で取付けている。このため、後方案内部81が取付けられた帯板82を、ボルト留めや溶接等の公知の方法で根切り刃63の後端に取付ければよい。なお、後方案内部81を根切り刃63に直接取付けてもよい。なお、本実施形態のマルチ剥ぎ機構取付け方法は、上述した第2実施形態のマルチ剥ぎ収穫機101のような、トラクター2と一体的に構成される収穫機にも用いることができる。
以上、説明したように、本実施形態のマルチ剥ぎ収穫機1及び本実施形態のマルチ剥ぎ機構取付け方法によれば、根切り刃63によって作物cの根rを切断しつつ、根切り刃63に直接取付けられたマルチ剥ぎ部70aでマルチ90の裾を捲る。このため、葉菜類の葉茎等の損傷を防ぐとともに、簡素かつ軽量な構成ながらマルチを畝91に残すことなく剥がすと同時に、根から葉菜類を収穫することができる。ここで、マルチ90は裾がマルチ案内部73aで捲られて、中央部分が後方案内部81によって浮かせられるが、この後方案内部81は比較的低く構成されており、マルチ90が作物cの葉茎等に殆ど接することがなく、葉茎等を傷めることがない。また、後方案内部81でマルチを浮かせつつ振動させることで、マルチ90の裏面に付着した土や虫等も落とすことができ、収穫後のマルチ90の回収を容易にすることができる。
また、棒土部及びマルチ案内部73aの角度、畝91の土に差し込まれる深さと位置が最適な範囲に設定されており、マルチ剥ぎ部70aにかかる負荷を低減させることができる。また、ブラケット79aが前方に向かって配置されて、主に膨土部71aを支持することから、最も負荷のかかる膨土部71a周辺の強度を向上させることができる。これらにより、マルチ剥ぎ部70aを軽量かつ簡素な構成とすることができる。このため、既存の収穫機に後付けすることも可能となり、容易にマルチ剥ぎ収穫機1を製造することができる。また、収穫機をマルチ剥ぎ部70aを備える構成と備えない構成に使い分けて使用することが可能となる。
なお、上述したマルチ剥ぎ収穫機及びマルチ剥ぎ機構取付け方法は、本発明の例示にすぎず、発明の趣旨を逸脱しない範囲においてその構成を適宜変更することができる。
1,101・・マルチ剥ぎ収穫機、2・・トラクター、3・・3点リンク、
10,110・・フレーム、11,111・・メインフレーム、12,112・・根切り取付部、13・・駆動輪取付部、14,114・・筋交、15・・転倒防止部、16・・マウント、
20・・第1補助輪取付部、21・・第1補助輪、22・・第1車軸、23・・一方の端部、24・・他方の端部、
30,130・・第2補助輪取付部、31,131・・第2補助輪、32・・高さ調整ハンドル、33,133・・支持軸、
40,140・・動力部、41・・動力源、42・・変速機、43・・操舵ハンドル、44・・ベルト、45,145・・駆動輪、
50,150・・伝達手段、51・・スプロケット、52・・チェーン、53・・水平回転軸、54・・偏心カム、55,155・・ロッド、156・・伝達軸、157・・ベベルギヤ、
60,160・・根切り部、61・・取付板、62・・縦支持部材、63・・根切り刃、64・・取付穴、
70a,70b,70c,70d,70e,70f,170・・マルチ剥ぎ部、71a,71b,71c,71d・・膨土部、72b,72c,72d・・シャベル部、73a,73b,73c,73d,73e,73f・・マルチ案内部、74a,74b,74c,74d・・スライダー、75a,75b,75c,75d・・傾斜部、76a,76b,76c,76d・・水平部、77a,77b,77c,77d・・折曲げ後端部、78e,78f・・規制突起部、79a,79b,79c,79d・・ブラケット、80a,80b,80c,80d・・他の板状部材、81・・後方案内部、82・・帯板、
90・・マルチ、91・・畝、92・・天端、93・・畝肩、94・・被せ土、
c・・作物、r・・根、

Claims (13)

  1. 地面から所定の高さを持って配置されるフレームと、
    左右両側に設けられる駆動輪と、
    前記駆動輪の少なくとも前後いずれかの左右両側に設けられる補助輪と、
    各部に動力を供給する動力部と、
    前記動力部から動力を伝達する伝達手段と、
    前記フレームの左右両側から垂下されるとともに前記伝達手段に接続されて振動する縦支持部材、前記縦支持部材の下端を連結して前記縦支持部材とともに振動して畝の中を進みながら作物の根を切断する根切り刃、を備える根切り部と、
    前記根切り刃の左右両側に取り付けられ、マルチの裾を捲って前記根切り刃の上方に前記マルチを移動させるマルチ剥ぎ部と、を備え、
    前記マルチ剥ぎ部は、
    斜め下前方に傾斜して配置され、畝肩から畝の高さ未満の深さまで差し込まれて前記マルチの裾周辺の土を柔らかくする膨土部と、
    前記膨土部から斜め上後方に向かって延伸され、前記マルチの裾を捲るとともに前記根切り刃の上方まで前記マルチを持ち上げるマルチ案内部と、を備え、
    前記膨土部の上面に土を掘り起こすシャベル部を備え、前記マルチ案内部の上面に断面弧状又は平面をなすスライダーを備えることを特徴とするマルチ剥ぎ収穫機。
  2. 地面から所定の高さを持って配置されるフレームと、
    左右両側に設けられる駆動輪と、
    前記駆動輪の少なくとも前後いずれかの左右両側に設けられる補助輪と、
    各部に動力を供給する動力部と、
    前記動力部から動力を伝達する伝達手段と、
    前記フレームの左右両側から垂下されるとともに前記伝達手段に接続されて振動する縦支持部材、前記縦支持部材の下端を連結して前記縦支持部材とともに振動して畝の中を進みながら作物の根を切断する根切り刃、を備える根切り部と、
    前記根切り刃の左右両側に取り付けられ、マルチの裾を捲って前記根切り刃の上方に前記マルチを移動させるマルチ剥ぎ部と、を備え、
    前記マルチ剥ぎ部は、
    斜め下前方に傾斜して配置され、畝肩から畝の高さ未満の深さまで差し込まれて前記マルチの裾周辺の土を柔らかくする膨土部と、
    前記膨土部から斜め上後方に向かって延伸され、前記マルチの裾を捲るとともに前記根切り刃の上方まで前記マルチを持ち上げるマルチ案内部と、を備え、
    前記マルチ案内部が、前記膨土部から斜め上後方に延伸される傾斜部、前記傾斜部の後端から水平方向に延伸される水平部、前記水平部の後端から下方向に曲げられる折り曲げ後端部を備えることを特徴とするマルチ剥ぎ収穫機。
  3. 地面から所定の高さを持って配置されるフレームと、
    左右両側に設けられる駆動輪と、
    前記駆動輪の少なくとも前後いずれかの左右両側に設けられる補助輪と、
    各部に動力を供給する動力部と、
    前記動力部から動力を伝達する伝達手段と、
    前記フレームの左右両側から垂下されるとともに前記伝達手段に接続されて振動する縦支持部材、前記縦支持部材の下端を連結して前記縦支持部材とともに振動して畝の中を進みながら作物の根を切断する根切り刃、を備える根切り部と、
    前記根切り刃の左右両側に取り付けられ、マルチの裾を捲って前記根切り刃の上方に前記マルチを移動させるマルチ剥ぎ部と、を備え、
    前記マルチ剥ぎ部は、
    斜め下前方に傾斜して配置され、畝肩から畝の高さ未満の深さまで差し込まれて前記マルチの裾周辺の土を柔らかくする膨土部と、
    前記膨土部から斜め上後方に向かって延伸され、前記マルチの裾を捲るとともに前記根切り刃の上方まで前記マルチを持ち上げるマルチ案内部と、を備え、
    前記マルチ案内部の上部かつ内側に、捲れたマルチがそれより上に行かないよう規制する規制突起部を備えることを特徴とするマルチ剥ぎ収穫機。
  4. 地面から所定の高さを持って配置されるフレームと、
    左右両側に設けられる駆動輪と、
    前記駆動輪の少なくとも前後いずれかの左右両側に設けられる補助輪と、
    各部に動力を供給する動力部と、
    前記動力部から動力を伝達する伝達手段と、
    前記フレームの左右両側から垂下されるとともに前記伝達手段に接続されて振動する縦支持部材、前記縦支持部材の下端を連結して前記縦支持部材とともに振動して畝の中を進みながら作物の根を切断する根切り刃、を備える根切り部と、
    前記根切り刃の左右両側に取り付けられ、マルチの裾を捲って前記根切り刃の上方に前記マルチを移動させるマルチ剥ぎ部と、を備え、
    前記マルチ剥ぎ部は、
    斜め下前方に傾斜して配置され、畝肩から畝の高さ未満の深さまで差し込まれて前記マルチの裾周辺の土を柔らかくする膨土部と、
    前記膨土部から斜め上後方に向かって延伸され、前記マルチの裾を捲るとともに前記根切り刃の上方まで前記マルチを持ち上げるマルチ案内部と、を備え、
    前記根切り刃の左右方向にわたって複数の取付穴が設けられ、前記マルチ剥ぎ部が畝の幅に応じた前記取付穴にボルトで取り付けられることを特徴とするマルチ剥ぎ収穫機。
  5. 地面から所定の高さを持って配置されるフレームと、
    左右両側に設けられる駆動輪と、
    前記駆動輪の少なくとも前後いずれかの左右両側に設けられる補助輪と、
    各部に動力を供給する動力部と、
    前記動力部から動力を伝達する伝達手段と、
    前記フレームの左右両側から垂下されるとともに前記伝達手段に接続されて振動する縦支持部材、前記縦支持部材の下端を連結して前記縦支持部材とともに振動して畝の中を進みながら作物の根を切断する根切り刃、を備える根切り部と、
    前記根切り刃の左右両側に取り付けられ、マルチの裾を捲って前記根切り刃の上方に前記マルチを移動させるマルチ剥ぎ部と、
    前記根切り刃から斜め上後方に向かって配置され、畝の天端にある前記マルチを浮かせる後方案内部と、を備え、
    前記マルチ剥ぎ部は、
    斜め下前方に傾斜して配置され、畝肩から畝の高さ未満の深さまで差し込まれて前記マルチの裾周辺の土を柔らかくする膨土部と、
    前記膨土部から斜め上後方に向かって延伸され、前記マルチの裾を捲るとともに前記根切り刃の上方まで前記マルチを持ち上げるマルチ案内部と、
    を備えることを特徴とするマルチ剥ぎ収穫機。
  6. 前記膨土部及び前記マルチ案内部が水平に対して30~60度の角度である請求項1ないし5のいずれか1項に記載のマルチ剥ぎ収穫機。
  7. 地面から所定の高さを持って配置されるフレームと、
    左右両側に設けられる駆動輪と、
    前記駆動輪の少なくとも前後いずれかの左右両側に設けられる補助輪と、
    各部に動力を供給する動力部と、
    前記動力部から動力を伝達する伝達手段と、
    前記フレームの左右両側から垂下されるとともに前記伝達手段に接続されて振動する縦支持部材、前記縦支持部材の下端を連結して前記縦支持部材とともに振動して畝の中を進みながら作物の根を切断する根切り刃、を備える根切り部と、
    を備える収穫機にマルチ剥ぎ機構を後付けする方法であって、
    前記根切り刃の左右両側に所定の間隔をあけて複数の取付穴を開ける穴開け工程と、
    前記根切り刃の左右両側の前記取付穴に、
    斜め下前方に傾斜して配置され、畝肩から畝の高さ未満の深さまで差し込まれて前記マルチの裾周辺の土を柔らかくする膨土部と、
    前記膨土部から斜め上後方に向かって延伸され、前記マルチの裾を捲るとともに前記根切り刃の上方まで前記マルチを持ち上げるマルチ案内部と、を備え、前記マルチの裾を捲って前記根切り刃の上方に前記マルチを移動させるマルチ剥ぎ部をボルトで取り付けるマルチ剥ぎ取付工程と、
    を含むことを特徴とするマルチ剥ぎ機構取付け方法。
  8. 前記膨土部及び前記マルチ案内部が棒状部材で構成され、前記膨土部及び前記マルチ案内部が、前記根切り刃に取り付けられ前方に向かって配置されるブラケットで支持される請求項7に記載のマルチ剥ぎ機構取付け方法。
  9. 前記膨土部の上面に土を掘り起こすシャベル部を備え、前記マルチ案内部の上面に断面弧状又は平面をなすスライダーを備える請求項7又は8に記載のマルチ剥ぎ機構取付け方法。
  10. 前記マルチ案内部が、前記膨土部から斜め上後方に延伸される傾斜部、前記傾斜部の後端から水平方向に延伸される水平部、前記水平部の後端から下方向に曲げられる折り曲げ後端部を備える請求項7ないし9のいずれか1項に記載のマルチ剥ぎ機構取付け方法。
  11. 前記マルチ案内部の上部かつ内側に、捲れたマルチがそれより上に行かないよう規制する規制突起部を備える請求項7ないし10のいずれか1項に記載のマルチ剥ぎ機構取付け方法。
  12. 前記膨土部及び前記マルチ案内部が水平に対して30~60度の角度である請求項7ないし11のいずれか1項に記載のマルチ剥ぎ機構取付け方法。
  13. 前記根切り刃から斜め上後方に向かって配置され、畝の天端にある前記マルチを浮かせる後方案内部を取付ける後方案内取付工程を含む請求項7ないし12のいずれか1項に記載のマルチ剥ぎ機構取付け方法。
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