JP7783708B2 - オレフィン重合体の製造方法 - Google Patents
オレフィン重合体の製造方法Info
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Description
本発明の課題は、特許文献1および特許文献2に開示されたような組成分布の狭いオレフィン系重合体を製造できるメタロセン系固体状触媒を用いたオレフィン系重合体の製造方法において、重合時のファウリングを抑制しつつ高い重合活性でオレフィン系重合体を製造する方法を提供することにある。
[1]
(A)下記一般式(1)で表される遷移金属化合物と、
Mは、周期表第4族遷移金属原子であり、
nは、遷移金属化合物(A)が電気的に中性となるように選択される1~4の整数であり、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、前記アニオン配位子は、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、リン含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基または共役ジエン系誘導体基であり、nが2以上の場合は、複数存在するXで示される基は互いに同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよく、
R1は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~2の炭化水素基であり、少なくとも2つのR1は、炭素数1~2の炭化水素基であり、隣接したR1同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、
R2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~40の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であり、少なくとも1つのR2は、直鎖状部分の炭素数が3~10の飽和炭化水素基または直鎖状部分の炭素数が3~10の末端不飽和炭化水素基であり、少なくとも2つのR2は水素原子であり、隣接したR2同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよい。]
(B)(B-1)有機金属化合物、
(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B-3)遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物
からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、
(C)微粒子状担体と
を接触させて固体触媒成分を形成する工程(I)、
前記固体触媒成分の存在下でオレフィンを予備重合して予備重合固体触媒成分を形成する工程(II)、
前記予備重合固体触媒成分と下記一般式(2)で表されるアミン化合物(D)
とを接触させてオレフィン重合用予備重合固体触媒を形成する工程(III)、および
前記オレフィン重合用予備重合固体触媒の存在下でオレフィンを重合させる工程(IV)
を含むオレフィン重合体の製造方法。
前記オレフィンを重合させる工程が、エチレンを単独重合させる工程またはエチレンと炭素数3以上20以下のα-オレフィンとを共重合させる工程である前記[1]のオレフィン重合体の製造方法。
本発明のオレフィン重合体の製造方法は、
遷移金属化合物(A)と化合物(B)と(C)微粒子状担体とを接触させて固体触媒成分を形成する工程(I)、
前記固体触媒成分の存在下でオレフィンを予備重合して予備重合固体触媒成分を形成する工程(II)、
前記予備重合固体触媒成分とアミン化合物(D)とを接触させてオレフィン重合用予備重合固体触媒を形成する工程(III)、および
前記オレフィン重合用予備重合固体触媒の存在下でオレフィンを重合させる工程(IV)
を含んでいる。
工程(I)では、遷移金属化合物(A)と化合物(B)と(C)微粒子状担体とを接触させて固体触媒成分を形成する。
前記遷移金属化合物(A)は、下記一般式(1)で表される。
式(1)において、Mは、期表第4族遷移金属原子であり、好ましくはジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、さらに好ましくはジルコニウム原子である。
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、前記アニオン配位子は、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、リン含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基または共役ジエン系誘導体基である。
nが2以上の場合は、複数存在するXは互いに同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。また、前記環が複数存在する場合には、前記環は互いに同一であっても異なっていてもよい。
前記炭化水素基としては、例えば、
メチル基、エチル基、1-プロピル基、1-ブチル基、1-ペンチル基、1-ヘキシル基、1-ヘプチル基、1-オクチル基、iso-プロピル基、sec-ブチル基(ブタン-2-イル基)、tert-ブチル基(2-メチルプロパン-2-イル基)、iso-ブチル基(2-メチルプロピル基)、ペンタン-2-イル基、2-メチルブチル基、iso-ペンチル基(3-メチルブチル基)、ネオペンチル基(2,2-ジメチルプロピル基)、シアミル基(1,2-ジメチルプロピル基)、iso-ヘキシル基(4-メチルペンチル基)、2,2-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、テキシル基(2,3-ジメチルブタ-2-イル基)、4,4-ジメチルペンチル基などの直鎖状または分岐状のアルキル基;
ビニル基、アリル基、プロペニル基(プロパ-1-エン-1-イル基)、iso-プロペニル基(プロパ-1-エン-2-イル基)、アレニル基(プロパ-1,2-ジエン-1-イル基)、ブタ-3-エン-1-イル基、クロチル基(ブタ-2-エン-1-イル基)、ブタ-3-エン-2-イル基、メタリル基(2-メチルアリル基)、ブタ-1,3-ジエニル基、ペンタ-4-エン-1-イル基、ペンタ-3-エン-1-イル基、ペンタ-2-エン-1-イル基、iso-ペンテニル基(3-メチルブタ-3-エン-1-イル基)、2-メチルブタ-3-エン-1-イル基、ペンタ-4-エン-2-イル基、プレニル基(3-メチルブタ-2-エン-1-イル基)などの直鎖状または分岐状のアルケニル基もしくは不飽和二重結合含有基;
エチニル基、プロパ-2-イン-1-イル基、プロパルギル基(プロパ-1-イン-1-イル基)などの直鎖状または分岐状のアルキニル基もしくは不飽和三重結合含有基;
ベンジル基、2-メチルベンジル基、4-メチルベンジル基、2,4,6-トリメチルベンジル基、3,5-ジメチルベンジル基、クミニル基(4-iso-プロピルベンジル基)、2,4,6-トリ-iso-プロピルベンジル基、4-tert-ブチルベンジル基、3,5-ジ-tert-ブチルベンジル基、1-フェニルエチル基、ベンズヒドリル基(ジフェニルメチル基)などの芳香族含有直鎖状または分岐状のアルキル基および不飽和二重結合含有基;
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロヘプタトリエニル基、ノルボルニル基、ノルボルネニル基、1-アダマンチル基、2-アダマンチル基などの環状飽和炭化水素基;
フェニル基、トリル基(メチルフェニル基)、キシリル基(ジメチルフェニル基)、メシチル基(2,4,6-トリメチルフェニル基)、クメニル基(iso-プロピルフェニル基)、ジュリル基(2,3,5,6-テトラメチルフェニル基)、2,6-ジ-iso-プロピルフェニル基、2,4,6-トリ-iso-プロピルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、3,5-ジ-tert-ブチルフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、terフェニル基、ビナフチル基、アセナフタレニル基、フェナントリル基、アントラセニル基、ピレニル基、フェロセニル基などの芳香族置換基
が挙げられる。
前記ケイ素含有基としては、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ-iso-プロピルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、tert-ブチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基、トリス(トリメチルシリル)シリル基、トリメチルシリルメチル基などが挙げられる。
前記酸素含有基としては、例えば、水酸基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、iso-プロポキシ基、アリルオキシ基、n-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、iso-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ベンジルオキシ基、メトキシメトキシ基、フェノキシ基、2,6-ジメチルフェノキシ基、2,6-ジ-iso-プロピルフェノキシ基、2,6-ジ-tert-ブチルフェノキシ基、2,4,6-トリメチルフェノキシ基、2,4,6-トリ-iso-プロピルフェノキシ基、アセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基、過塩素酸アニオン、過ヨウ素酸アニオンが挙げられる。
前記硫黄含有基としては、例えば、メシル基(メタンスルフォニル基)、フェニルスルホニル基、トシル基(p-トルエンスルホニル基)、トリフリル基(トリフルオロメタンスルホニル基)、ノナフリル基(ノナフルオロブタンスルホニル基)、メシラート基(メタンスルホナート基)、トシラート基(p-トルエンスルホナート基)、トリフラート基(トリフルオロメタンスルホナート基)、ノナフラート基(ノナフルオロブタンスルホナート基)が挙げられる。
前記窒素含有基としては、例えば、アミノ基、シアノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アリルアミノ基、ジアリルアミノ基、ベンジルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、モルホリル基、ピロリル基、ビストリフリルイミド基などが挙げられる。
前記リン含有基としては、例えば、ヘキサフルオロリン酸アニオンが挙げられる。
を形成可能な、AlR4(Rは水素、アルキル基、置換基を有してもよいアリール基またはハロゲン原子等を示す)で表される基が挙げられる。
前記一般式(1)において、R1は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~2の炭化水素基であり、少なくとも2つ、好ましくは4つ以上のR1は炭素数1~2の炭化水素基である。
前記環は、好ましくは5又は6員環であり、前記環と母核のシクロペンタジエニル環部分とを併せた構造としては、例えば、テトラヒドロペンタレニル環、テトラヒドロインデニル環、ペンタレニル環、インデニル環が挙げられる。
R2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~40の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であり、少なくとも1つのR2は、直鎖状部分の炭素数が3~10の飽和炭化水素基または直鎖状部分の炭素数が3~10の末端不飽和炭化水素基であり、少なくとも2つのR2は水素原子である。
前記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
メチル基、エチル基、1-プロピル基、1-ブチル基、1-ペンチル基、1-ヘキシル基、1-ヘプチル基、1-オクチル基、1-ノニル基、1-デカニル基、1-ウンデカニル基、1-ドデカニル基、1-エイコサニル基、iso-プロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、iso-ブチル基、ペンタン-2-イル基、2-メチルブチル基、iso-ペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基(1,1-ジメチルプロピル基)、シアミル基、ペンタン-3-イル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、iso-ヘキシル基、1,1-ジメチルブチル基(2-メチルペンタン-2-イル基)、3-メチルペンタン-2-イル基、4-メチルペンタン-2-イル基、2,2-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、テキシル基、3-メチルペンタン-3-イル基、3,3-ジメチルブタ-2-イル基、ヘキサン-3-イル基、2-メチルペンタン-3-イル基、ヘプタン-4-イル基、2,4-ジメチルペンタン-2-イル基、3-エチルペンタン-3-イル基、4,4-ジメチルペンチル基、4-メチルヘプタン-4-イル基、4-プロピルヘプタン-4-イル基、2,3,3-トリメチルブタン-2-イル基、2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル基などの炭素原子数が1~40の直鎖状または分岐状のアルキル基;
ビニル基、アリル基、プロペニル基、iso-プロペニル基、アレニル基、ブタ-3-エン-1-イル基、クロチル基、ブタ-3-エン-2-イル基、メタリル基、ブタ-1,3-ジエニル基、ペンタ-4-エン-1-イル基、ペンタ-3-エン-1-イル基、ペンタ-2-エン-1-イル基、iso-ペンテニル基、2-メチルブタ-3-エン-1-イル基、ペンタ-4-エン-2-イル基、プレニル基、2-メチル-ブタ-2-エン-1-イル基、ペンタ-3-エン-2-イル基、2-メチル-ブタ-3-エン-2-イル基、ペンタ-1-エン-3-イル基、ペンタ-2,4-ジエン-1-イル基、ペンタ-1,3-ジエン-1-イル基、ペンタ-1,4-ジエン-3-イル基、iso-プレニル基(2-メチル-ブタ-1,3-ジエン-1-イル基)、ペンタ-2,4-ジエン-2-イル基、ヘキサ-5-エン-1-イル基、ヘキサ-4-エン-1-イル基、ヘキサ-3-エン-1-イル基、ヘキサ-2-エン-1-イル基、4-メチル-ペンタ-4-エン-1-イル基、3-メチル-ペンタ-4-エン-1-イル基、2-メチル-ペンタ-4-エン-1-イル基、ヘキサ-5-エン-2-イル基、4-メチル-ペンタ-3-エン-1-イル基、3-メチル-ペンタ-3-エン-1-イル基、2,3-ジメチル-ブタ-2-エン-1-イル基、2-メチルペンタ-4-エン-2-イル基、3-エチルペンタ-1-エン-3-イル基、ヘキサ-3,5-ジエン-1-イル基、ヘキサ-2,4-ジエン-1-イル基、4-メチルペンタ-1,3-ジエン-1-イル基、2,3-ジメチル-ブタ-1,3-ジエン-1-イル基、ヘキサ-1,3,5-トリエン-1-イル基、2-(シクロペンタジエニル)プロパン-2-イル基、2-(シクロペンタジエニル)エチル基などの炭素原子数が2~40の直鎖状または分岐状のアルケニル基もしくは不飽和二重結合含有基;
ベンジル基、2-メチルベンジル基、4-メチルベンジル基、2,4,6-トリメチルベンジル基、3,5-ジメチルベンジル基、クミニル基、2,4,6-トリ-iso-プロピルベンジル基、4-tert-ブチルベンジル基、3,5-ジ-tert-ブチルベンジル基、1-フェニルエチル基、ベンズヒドリル基、クミル基(2-フェニルプロパン-2-イル基)、2-(4-メチルフェニル)プロパン-2-イル基、2-(3,5-ジメチルフェニル)プロパン-2-イル基、2-(4-tert-ブチルフェニル)プロパン-2-イル基、2-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)プロパン-2-イル基、3-フェニルペンタン-3-イル基、4-フェニルヘプタ-1,6-ジエン-4-イル基、1,2,3-トリフェニルプロパン-2-イル基、1,1-ジフェニルエチル基、1,1-ジフェニルプロピル基、1,1-ジフェニル-ブタ-3-エン-1-イル基、1,1,2-トリフェニルエチル基、トリチル基(トリフェニルメチル基)、トリ-(4-メチルフェニル)メチル基、2-フェニルエチル基、スチリル基(2-フェニルビニル基)、2-(2-メチルフェニル)エチル基、2-(4-メチルフェニル)エチル基、2-(2,4,6-トリメチルフェニル)エチル基、2-(3,5-ジメチルフェニル)エチル基、2-(2,4,6-トリ-iso-プロピルフェニル)エチル基、2-(4-tert-ブチルフェニル)エチル基、2-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)エチル基、2-メチル-1-フェニルプロパン-2-イル基、3-フェニルプロピル基、シンナミル基(3-フェニルアリル基)、ネオフィル基(2-メチル-2-フェニルプロピル基)、3-メチル-3-フェニルブチル基、2-メチル-4-フェニルブタン-2-イル基、シクロペンタジエニルジフェニルメチル基、2-(1-インデニル)プロパン-2-イル基、(1-インデニル)ジフェニルメチル基、2-(1-インデニル)エチル基、2-(テトラヒドロ-1-インダセニル)プロパン-2-イル基、(テトラヒドロ-1-インダセニル)ジフェニルメチル基、2-(テトラヒドロ-1-インダセニル)エチル基、2-(1-ベンゾインデニル)プロパン-2-イル基、(1-ベンゾインデニル)ジフェニルメチル基、2-(1-ベンゾインデニル)エチル基、2-(9-フルオレニル)プロパン-2-イル基、(9-フルオレニル)ジフェニルメチル基、2-(9-フルオレニル)エチル基、2-(1-アズレニル)プロパン-2-イル基、(1-アズレニル)ジフェニルメチル基、2-(1-アズレニル)エチル基などの炭素原子数が7~40の芳香族含有直鎖状または分岐状のアルキル基および不飽和二重結合含有基;
フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、ジュリル基、2,6-ジ-iso-プロピルフェニル基、2,4,6-トリ-iso-プロピルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、3,5-ジ-tert-ブチルフェニル基、アリルフェニル基、(ブタ-3-エン-1-イル)フェニル基、(ブタ-2-エン-1-イル)フェニル基、メタリルフェニル基、プレニルフェニル基、4-アダマンチルフェニル基、3,5-ジ-アダマンチルフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、terフェニル基、ビナフチル基、アセナフタレニル基、フェナントリル基、アントラセニル基、ピレニル基、フェロセニル基などの炭素原子数が6~40の芳香族置換基
などが挙げられる。
前記遷移金属(A)の好ましい形態としては、前記一般式(1)において、Mが、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、Xが、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、ケイ素含有基または酸素含有基である遷移金属化合物を挙げることができる。
遷移金属化合物(A)の具体例としては、
(n-プロピルシクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(n-ブチルシクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(n-プロピルシクロペンタジエニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(n-ブチルシクロペンタジエニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)(1-n-ブチル-3-メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
これらの化合物においてジルコニウムをチタンまたはハフニウムに置き換えたもの、
これらの化合物においてジクロライドをジメチルに置き換えたもの
などが挙げられる。
化合物(B)は、
(B-1)有機金属化合物、
(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B-3)遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物
からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である。
Ra mAl(ORb)nHpXq… (B-1a)
[一般式(B-1a)中、RaおよびRbは、炭素原子数が1~15の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なっていてもよく、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。]
MaAlRa 4… (B-1b)
[一般式(B-1b)中、MaはLi、NaまたはKを示し、Raは炭素原子数が1~15の炭化水素基を示す。]
Ra rMbRb sXt… (B-1c)
[一般式(B-1c)中、RaおよびRbは、炭素原子数が1~15の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なっていてもよく、Mbは、Mg、ZnおよびCdから選ばれ、Xはハロゲン原子を示し、rは0<r≦2、sは0≦s≦1、tは0≦t≦1であり、かつr+s+t=2である。]
前記有機金属化合物(B-1)としては、特開平11-315109号公報やEP0874005A中に開示された化合物を制限無く使用することができる。
有機アルミニウムオキシ化合物(B-2)としては、トリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウムから調製されたアルミノキサンが好ましく、トリメチルアルミニウムまたはトリイソブチルアルミニウムから調製された有機アルミニウムオキシ化合物が特に好ましい。このような有機アルミニウムオキシ化合物は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
微粒子状担体(C)は、無機化合物または有機化合物であって、顆粒状または微粒子状の固体である。
微粒子状担体(C)としては、成形時の異物防止の観点から、多孔質酸化物が好ましい。
工程(I)では、前記遷移金属化合物(A)(以下、成分(A)ともいう。)と、前記化合物(B)(以下、成分(B)ともいう。)と、前記微粒子状担体(C)(以下、成分(C)ともいう。)とを接触させて、例えばこれらを不活性炭化水素中で混合し接触させて、固体触媒成分を形成する。
(i)成分(C)に成分(B)を接触させ、次いで成分(A)を接触させる方法
(ii)成分(A)に成分(B)を接触させ、次いで成分(C)を接触させる方法
(iii)成分(C)に成分(B)を接触させ、次いで成分(A)と成分(B)との混合物を接触させる方法、
(iv)成分(C)に成分(B)を接触させ、さらに成分(B)を接触させ、次いで成分(A)と成分(B)との混合物を接触させる方法
などが挙げられる。成分(B)が複数種用いられる場合は、その成分(B)同士が同一であっても異なっていてもよい。上記の方法のうち(i)および(ii)が好ましい。
好ましくは0.05~3.0、特に好ましくは、0.1~2.0である。
成分(B)と成分(C)との接触物と、成分(A)とを接触させる際には、接触時間は、通常1分~20時間、好ましくは1分~10時間であり、接触温度は、通常-50~200℃、好ましくは-50~100℃の範囲内である。
金属原子(M)とのモル比[(B-2)/M]が、通常10~500,000、好ましく
は20~100,000となるような量で用いられる。
なお、成分(B)と成分(A)中の全遷移金属原子(M)との比は、誘導結合プラズマ発光分析法(ICP分析法)により求めることができる。
工程(II)では、工程(I)で形成された前記固体触媒成分の存在下でオレフィンを予備重合して予備重合固体触媒成分を形成する。予備重合固体触媒成分は、工程(I)で形成された前記固体触媒成分と、予備重合によって生成するオレフィン重合体とから形成されている。
不活性炭化水素溶媒中で生成した予備重合固体触媒成分を懸濁液から分離した後、再び不活性炭化水素中に懸濁させ、得られた懸濁液中にオレフィンを導入してもよく、また、乾燥させた後オレフィンを導入してもよい。
予備重合に使用する固体触媒成分の形態としては、既に述べたものを制限無く利用できる。また、予備重合の際には、固体触媒成分と共に必要に応じて成分(B)が用いられ、特に一般式(B-1a)で示される有機アルミニウム化合物[B-1a]が好ましく使用される。成分(B)が用いられる場合は、固体触媒成分と共に用いられる成分(B)は、成分(B)中のアルミニウム原子(Al)と遷移金属化合物(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比(Al/M)が、0.1~10000、好ましくは0.5~5000となる量で用いられる。
工程(III)では、前記予備重合固体触媒成分とアミン化合物(D)とを接触させてオレフィン重合用予備重合固体触媒を形成する。オレフィン重合用予備重合固体触媒は、工程(II)で形成された前記予備重合固体触媒成分と、アミン化合物(D)とから形成されている。
前記アミン化合物(D)は、下記一般式(2)で表される。
一般式(I)で表されるポリオキシアルキレンアルキルアミン化合物(B)の具体例としては、ポリオキシエチレンオクチルアミン、ポリオキシエチレンデシルアミン、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンオクタデシルアミン、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルアミン、ポリオキシエチレン牛脂アミン、ポリオキシエチレン水添牛脂アミン、ポリオキシプロピレンラウリルアミン、ポリオキシプロピレンヤシ油アルキルアミン、ポリオキシプロピレン牛脂アミンが挙げられる。中でも、ポリオキシエチレンオクチルアミン、ポリオキシエチレンデシルアミン、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルアミン、ポリオキシプロピレンヤシ油アルキルアミンが好ましい。
工程(IV)では、前記オレフィン重合用予備重合固体触媒の存在下でオレフィンを重合させる。
前記オレフィンを重合させる工程は、エチレンを単独重合するか、またはエチレンと炭素数3~20のオレフィンとを共重合する工程であることが好ましい。
重合方法としては、溶液重合、懸濁重合等の液相重合法および気相重合法が挙げられ、懸濁重合法および気相重合法が好ましい。
オレフィンを重合するに際して、重合温度は、下限が0℃、好ましくは40℃、特に好ましくは60℃である。温度が高い方が工業スケールでの生産において除熱等の面で有利である。上限が通常200℃、好ましくは170℃であり、重合圧力は、通常、常圧~100kgf/cm2、好ましくは常圧~50kgf/cm2である。
本発明に係るオレフィン重合体の製造方法により得られるオレフィン重合体の分子量は、重合系に水素を存在させるか、または重合温度を変化させることによって調節することができる。重合時には、ファウリング抑制あるいは粒子性状改善を目的として、前記の成分(G)を共存させることができる。
本発明の製造方法により製造されるオレフィン重合体の一態様としては、エチレン由来の構成単位を好ましくは60~100モル%、より好ましくは80~100モル%の範囲で含むエチレン系重合体が挙げられる。前記エチレン系重合体は、共重合体の場合、炭素数3~20のα-オレフィン由来の構成単位を好ましくは合計1~40モル%、より好ましくは2~20モル%の範囲で含む。ただし、エチレン由来の構成単位の含量と炭素数3~20のα-オレフィン由来の構成単位の含量との合計を100モル%とする。
本発明の製造方法により製造されるオレフィン重合体から、空冷インフレーション成形、空冷二段冷却インフレーション成形、高速インフレーション成形、T-ダイフィルム成形、水冷インフレーション成形等の成形加工によりフィルムを得ることができる。
実施例および比較例で使用した遷移金属化合物(A)[成分(A)]は、以下の通りである。
「A-1」:(n-ブチルシクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド[特表2000-514494号公報の記載と同様の方法によって合成した。]
「A-2」:ビス(1-n-ブチル-3-メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド[特表2000-514494号公報の記載と同様の方法によって合成した。]
「A-3」:(n-プロピルシクロペンタジエニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド[特表2000-514494号公報の記載の方法によって合成した。]
「A-4」:(n-ブチルシクロペンタジエニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド[特表2000-514494号公報の記載と同様の方法によって合成した。]
「A-5」:(n-プロピルシクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド[特表2000-514494号公報の記載と同様の方法によって合成した。]
「A-6」:(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)(1-n-ブチル-3-メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド[特表2000-514494号公報の記載と同様の方法によって合成した。]
実施例および比較例で使用した安定化剤としてのアミン化合物(D)[成分(D)]は、以下の通りである。
「D-1」:ラウリルジエタノールアミン[エレクトロストリッパー(登録商標)EA、花王株式会社製]
「D-2」:ステアリルジエタノールアミン[CAS番号10213-78-2、東京化成工業株式会社製]
「D-3」:ポリオキシアルキレンアルキルアミン化合物[アミート(登録商標)102、花王株式会社製](含有される化合物の種類及び組成比の分析結果は特許文献(特開2019-157019号公報)の表1に開示されている。)
「D-4」:ポリオキシアルキレンアルキルアミン化合物[アミート(登録商標)105、花王株式会社製]
「D-5」:アルキルジエタノールアミン化合物[アトマー(登録商標)163、クローダジャパン株式会社製](含有される化合物の種類及び組成比の分析結果は特許文献(特開2019-157019号公報)の表1に開示されている。)
「D-6」:アルキル(C16-C18)ジエタノールアミン化合物[ARMOSTAT(登録商標)1800、アクゾノーベル株式会社製]
内容積270Lの攪拌機付き反応器を用い、窒素雰囲気下、シリカゲル(富士シリシア化学株式会社製、平均粒径70μm、比表面積340m2/g、細孔容積1.3cm3/g、250℃で10時間乾燥)10kgを77Lのトルエンに懸濁させ、その後0~5℃に冷却した。系内温度を0~5℃に保持しつつ、この懸濁液にメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al原子換算で3.5mol/L)19.4Lを30分間かけて滴下した。そして各添加成分を30分間接触させた後、系内温度を1.5時間かけて95℃まで昇温し、引き続き93~97℃で4時間接触させた。その後、常温まで降温して、上澄み液をデカンテーションにより除去し、残渣を、さらにトルエンで2回洗浄し、全量115Lのメチルアルミノキサンを担持する固体状担体のトルエンスラリーを得た。このスラリーの一部を採取し分析したところ、固体分濃度は123g/Lであった。
調製例1で得られた固体触媒成分(X-1)のヘキサンスラリー30Lを10℃まで冷却し、これにジイソブチルアルミニウムヒドリド(以下「DiBAl-H」とも記載する。)2.89molを添加した。系内温度を10~15℃に保持しつつ、常圧下でエチレンを系内に連続的に数分間供給し、次いで1-ヘキセン70mlを添加した。その後1.46kg/hでエチレン供給を開始し、系内温度32~37℃にて予備重合を行った。予備重合を開始してから30分毎に計5回、1-ヘキセン70mlを添加し、予備重合開始から180分後にエチレン供給が4.37kgに到達したところで、エチレン供給を停止した。その後、上澄み液をデカンテーションにより除去し、残渣を、ヘキサンを用いて4回洗浄した。その後、洗浄物にさらにヘキサンを加えて全量を30Lとし、予備重合固体触媒成分のヘキサンスラリーを得た。
内容積200mlの攪拌機付き反応器に、窒素雰囲気下、調製例2で得た予備重合固体触媒成分(XP-1)10.0gを装入し、全量が50mlになるようヘキサンを添加した。次に、系内の温度を35℃に昇温し、その後成分(D)としてラウリルジエタノールアミン(D-1)100.0mgをトルエン5mlに希釈して投入し、引き続き32~37℃で2時間接触させて、予備重合固体触媒成分のヘキサンスラリーを得た。このヘキサンスラリーを、内容積100mlのガラス製シュレンク管に移し、減圧下25℃にてヘキサンおよびトルエンを減圧留去させて、予備重合固体触媒成分(本発明における「オレフィン重合用予備重合固体触媒」)(XP-2)10.1gを得た。
(重合評価(i):重合時のオートクレーブ器壁状態評価)
充分に窒素置換した1Lのステンレス製オートクレーブにn-ヘプタン500mlを装入し、系内の窒素をエチレンで置換し、1-へキセン10ml、調製例3で得た予備重合固体触媒成分(XP-2)250mgを投入し、55℃まで昇温した。この予備重合固体触媒成分(XP-2)の添加から55℃になるまでには、約10分程度の時間がかかった。その後、さらに予備重合固体触媒成分(XP-2)200mgを投入し、系内の温度を73℃に昇温した。次いで、エチレンを導入することにより重合を開始し、連続的にエチレンを供給しながら圧力を8.0kgf/cm2-Gに保ち、90分間重合を行った。重合終了後、脱圧し、重合体を除去し、オートクレーブの状況を確認したところ、オートクレーブの器壁や攪拌羽根へのポリマーの付着は認められなかった。
充分に窒素置換した1Lのステンレス製オートクレーブにn-ヘプタン500mlを装入し、系内をエチレンで置換し、1-へキセン20ml、トリイソブチルアルミニウムのデカン溶液(1.0mol/L)0.06mlを投入し、5分間室温で保持した。その後、予備重合固体触媒成分(XP-2)180mgを投入し、系内の温度を73℃に昇温した。次いで、エチレンを導入することにより重合を開始し、連続的にエチレンを供給しながら圧力を8.0kgf/cm2-Gに保ち、90分間重合を行った。重合終了後、脱圧し、重合体を濾過、洗浄し、減圧下80℃で10時間乾燥することにより重合体112.7gを得た。触媒1g当りの重合体収量(重合活性)は626(g-PE/g-cat)であり、パウダー嵩密度は421g/Lであった。
内容積200mlの攪拌機付き反応器に、窒素雰囲気下、調製例1で得た固体触媒成分(X-1)のヘキサンスラリーを固体分として10.0gになるよう装入し、全量が50mlになるようヘキサンを添加した。次に、系内の温度を35℃に昇温し、その後成分(D)としてラウリルジエタノールアミン(D-1)100.0mgをトルエン5mlに希釈して投入し、引き続き32~37℃で2時間接触させて、固体触媒成分のヘキサンスラリーを得た。このヘキサンスラリーを、内容積100mlのガラス製シュレンク管に移し、減圧下25℃にてヘキサンおよびトルエンを減圧留去させて、固体触媒成分(X-2)10.1gを得た。
アミン化合物(D-1)の代わりにアミン化合物(D-2)、(D-3)、(D-4)、(D-5)または(D-6)を用いたこと以外は調製例3と同様の方法にて、予備重合固体触媒成分(XP-3)~(XP-7)をそれぞれ調製した。
アミン化合物(D-1)の代わりにアミン化合物(D-2)、(D-3)、(D-4)、(D-5)または(D-6)を用いたこと以外は調製例4と同様の方法にて、固体触媒成分(X-3)~(X-7)をそれぞれ調製した。
遷移金属化合物(A-1)の代わりに遷移金属化合物(A-2)を用いたこと以外は調製例1~3と同様の方法にて、予備重合固体触媒成分(XP-8)を調製した。
遷移金属化合物(A-1)の代わりに遷移金属化合物(A-2)を用いたこと以外は調製例1、4と同様の方法にて、固体触媒成分(X-8)を調製した。
使用する固体触媒成分を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、エチレン・1-ヘキセン共重合体を製造し、重合評価(i)および重合評価(ii)を実施した。結果を表1に示す。
また成分(D-1)の代わりに成分(D-2)~(D-6)を使用した実施例2~6でも、比較例3~7と比べてオートクレーブの器壁や攪拌羽根へのポリマーの付着が抑制された。
オートクレーブ壁面や攪拌羽根へのポリマー付着は、固体触媒成分からメタロセン化合物がリーチングすることで発生する。固体触媒成分とメタロセン化合物とは、メタロセン化合物がカチオン、固体触媒成分がアニオンのイオン対として、相互に作用する。非対称bis-Cp型メタロセン化合物においては上下の配位子の非対称性からくる立体的歪みが生じてしまい、対称bis-Cp型メタロセン化合物と比べてイオン結合が弱まると考えられる。このため非対称bis-Cp型メタロセン化合物は、リーチングし易いと考えられるが、予備重合を行うことでその周囲が重合体によって覆われることにより、リーチングし難くなり、以ってオートクレーブ壁面や攪拌羽根へのポリマー付着が抑制されると考えらえる。一方、対称bis-Cp型メタロセン化合物は、非対称bis-Cp型メタロセン化合物と比べてリーチングし難いため、参考例2では、予備重合を行わなくともオートクレーブ壁面や攪拌羽根へのポリマー付着が生じなかったものと考えられる。
遷移金属化合物(A-1)の代わりに遷移金属化合物(A-3)、(A-4)、(A-5)または(A-6)を用いたこと以外は調製例1~3と同様の方法にて、予備重合固体触媒成分(XP-9)~(XP-12)をそれぞれ調製した。
遷移金属化合物(A-1)の代わりに遷移金属化合物(A-3)、(A-4)、(A-5)または(A-6)を用いた事以外は、調製例1、4と同様の方法にて固体触媒成分(X-9)~(X-12)をそれぞれ調製した。
表2に示すように、使用する固体触媒成分を変更したこと以外は実施例1と同様にして、エチレン・1-ヘキセン共重合体を製造し、重合評価(i)および重合評価(ii)を実施した。結果を表2に示す。
(重合評価(iii):気相重合による運転性評価)
気相流動床重合装置を用いて、エチレンと1-ヘキセンとの共重合を行った。重合圧力を1.7MPaG、重合温度を80℃とした。調製例3で調製した予備重合固体触媒成分(XP-2)を4.2g/hrで重合反応器中に供給した。さらに安定化剤としてラウリルジエタノールアミンを循環ガスライン中に、重合体の質量に対して30質量ppmの量で存在するように供給した。気相重合器内のガス組成は、エチレン分圧=1.0MPa、水素/エチレン=4.8×10-4(モル比)、1-ヘキセン/エチレン=0.022(モル比)となるようにエチレン、水素、1-ヘキセンおよびイソペンタンを連続的に供給し、6.0kg/hrの割合で重合体を生成した。滞留時間は4時間であった。このときの重合体密度は916kg/m3、メルトフローレートは3.8g/10minであった。なお、メルトフローレートは、ASTMD1238-65Tに従い190℃、2.16kg加重の条件下で測定した。
予備重合固体触媒成分(XP-2)の代わりに固体触媒成分(X-2)を使用したこと以外は実施例11と同様にして、6.0kg/hrの割合で重合体を生成した。この条件で運転した結果、重合器等にヒートスポットが発生し4時間で運転が継続できなくなった。
予備重合固体触媒成分(XP-2)の代わりに予備重合固体触媒成分(XP-1)を使用したこと以外は実施例11と同様にして、6.0kg/hrの割合で重合体を生成した。この条件で運転した結果、重合器等にヒートスポットが発生し4時間で運転が継続できなくなった。
Claims (2)
- (A)下記一般式(1)で表される遷移金属化合物と、
[一般式(1)において、
Mは、周期表第4族遷移金属原子であり、
nは、遷移金属化合物(A)が電気的に中性となるように選択される1~4の整数であり、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、前記アニオン配位子は、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、リン含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基または共役ジエン系誘導体基であり、nが2以上の場合は、複数存在するXで示される基は互いに同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよく、
R1は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~2の炭化水素基であり、少なくとも2つのR1は、炭素数1~2の炭化水素基であり、隣接したR1同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、
R2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~40の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であり、少なくとも1つのR2は、直鎖状部分の炭素数が3~10の飽和炭化水素基または直鎖状部分の炭素数が3~10の末端不飽和炭化水素基であり、少なくとも2つのR2は水素原子であり、隣接したR2同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよい。]
(B)(B-1)有機金属化合物、
(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B-3)遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物
からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、
(C)微粒子状担体と
を接触させて固体触媒成分を形成する工程(I)、
前記固体触媒成分の存在下でオレフィンを予備重合して予備重合固体触媒成分を形成する工程(II)、
前記予備重合固体触媒成分と下記一般式(2)で表されるアミン化合物(D)
[一般式(2)において、R3は炭素原子数1以上30以下の炭化水素基であり、R4は水素原子または炭素原子数1以上20以下の炭化水素基である。R4が複数ある場合の複数のR4は、それぞれ独立して、上記と同様に定義される。mおよびnは、それぞれ独立して、0以上の整数であり、m+nは1以上である。]
とを接触させてオレフィン重合用予備重合固体触媒を形成する工程(III)、および
前記オレフィン重合用予備重合固体触媒の存在下でオレフィンを重合させる工程(IV)
を含むオレフィン重合体の製造方法。 - 前記オレフィンを重合させる工程が、エチレンを単独重合させる工程またはエチレンと炭素数3以上20以下のα-オレフィンとを共重合させる工程である請求項1に記載のオレフィン重合体の製造方法。
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