JP7783708B2 - オレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合体の製造方法

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Description

本発明はオレフィン重合体の製造方法に関する。
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)は、その優れた物性と成形性により貼合用フィルム、産業用フィルム、重包装袋、チューブ、食品用包材といった包装用途を中心に幅広く使用されている。LLDPEは、成形方法や用途に応じて要求される特性が異なる。例えば、インフレーション成形時においては、フィルムなどの成形体のベタつき(ブロッキング)を防ぐために狭組成分布の重合体が求められる。メタロセン触媒系を用いて得られるエチレン系重合体では、組成分布が狭くブロッキングが少ないなどの長所が知られている。
例えば特許文献1には、2つのシクロペンタジエニル環の一方が炭素数3以上の置換基を有し、もう一方が2個以上の置換基を有するメタロセンを使用してオレフィン性不飽和モノマーを重合し、組成分布が狭いポリマー生成物を得る方法が開示されている。
また、特許文献2には、2つのシクロペンタジエニル環の一方が無置換または少なくとも炭素数3以上の置換基を有し、もう一方がメチル基、エチル基およびアリール基から選ばれる少なくとも1種の置換基を有するメタロセンを使用して得られる、組成分布が狭いエチレン系重合体が開示されている。
一方、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・α-オレフィン共重合体、プロピレン・α-オレフィン共重合体などのオレフィン重合体をメタロセン系固体状触媒の存在下にオレフィンを(共)重合させることによって製造する際に、流動床反応器を用いてメタロセン系固体状触媒の存在下にオレフィンを気相重合すると、流動床内でポリマー塊、シート状物などが発生したり、ポリマー粒子の流動性が低下して、流動床内の混合状態が不均一となり、長期的に安定して連続運転することができなくなることがあった。
また、前記のようなメタロセン系固体状触媒の存在下にスラリー重合すると、重合器内でポリマー塊、シート状物などが発生したり、攪拌羽根にポリマーが付着して長期的に安定して連続運転することができなくなることがあった。
特許文献3および4には、メタロセン系固体状触媒として帯電防止剤が担持された予備重合触媒を用いることによりこれらの問題を解決できることが記載されている。
特表2000-514494号公報 特開平10-251334号公報 特開2000-297114号公報 特開2001-48912号公報
上記の特許文献1および特許文献2で提案されているエチレン系重合体には、重合活性、および重合時におけるファウリング抑制の観点から、さらなる改善の余地があった。
本発明の課題は、特許文献1および特許文献2に開示されたような組成分布の狭いオレフィン系重合体を製造できるメタロセン系固体状触媒を用いたオレフィン系重合体の製造方法において、重合時のファウリングを抑制しつつ高い重合活性でオレフィン系重合体を製造する方法を提供することにある。
本発明は例えば以下の[1]~[2]に関する。
[1]
(A)下記一般式(1)で表される遷移金属化合物と、
[一般式(1)において、
Mは、周期表第4族遷移金属原子であり、
nは、遷移金属化合物(A)が電気的に中性となるように選択される1~4の整数であり、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、前記アニオン配位子は、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、リン含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基または共役ジエン系誘導体基であり、nが2以上の場合は、複数存在するXで示される基は互いに同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよく、
1は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~2の炭化水素基であり、少なくとも2つのR1は、炭素数1~2の炭化水素基であり、隣接したR1同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、
2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~40の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であり、少なくとも1つのR2は、直鎖状部分の炭素数が3~10の飽和炭化水素基または直鎖状部分の炭素数が3~10の末端不飽和炭化水素基であり、少なくとも2つのR2は水素原子であり、隣接したR2同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよい。]
(B)(B-1)有機金属化合物、
(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B-3)遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物
からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、
(C)微粒子状担体と
を接触させて固体触媒成分を形成する工程(I)、
前記固体触媒成分の存在下でオレフィンを予備重合して予備重合固体触媒成分を形成する工程(II)、
前記予備重合固体触媒成分と下記一般式(2)で表されるアミン化合物(D)
[一般式(2)において、R3は炭素原子数1以上30以下の炭化水素基であり、R4は水素原子または炭素原子数1以上20以下の炭化水素基である。R4が複数ある場合の複数のR4は、それぞれ独立して、上記と同様に定義される。mおよびnは、それぞれ独立して、0以上の整数であり、m+nは1以上である。]
とを接触させてオレフィン重合用予備重合固体触媒を形成する工程(III)、および
前記オレフィン重合用予備重合固体触媒の存在下でオレフィンを重合させる工程(IV)
を含むオレフィン重合体の製造方法。
[2]
前記オレフィンを重合させる工程が、エチレンを単独重合させる工程またはエチレンと炭素数3以上20以下のα-オレフィンとを共重合させる工程である前記[1]のオレフィン重合体の製造方法。
本発明によれば、組成分布の狭いオレフィン系重合体を製造できる所定のメタロセン系固体状触媒を用いたオレフィン系重合体の製造方法において、重合時にファウリングを抑制しつつ、高い重合活性でオレフィン系重合体を製造することができる。
以下、本発明のオレフィン重合体の製造方法をさらに詳細に説明する。
本発明のオレフィン重合体の製造方法は、
遷移金属化合物(A)と化合物(B)と(C)微粒子状担体とを接触させて固体触媒成分を形成する工程(I)、
前記固体触媒成分の存在下でオレフィンを予備重合して予備重合固体触媒成分を形成する工程(II)、
前記予備重合固体触媒成分とアミン化合物(D)とを接触させてオレフィン重合用予備重合固体触媒を形成する工程(III)、および
前記オレフィン重合用予備重合固体触媒の存在下でオレフィンを重合させる工程(IV)
を含んでいる。
<工程(I)>
工程(I)では、遷移金属化合物(A)と化合物(B)と(C)微粒子状担体とを接触させて固体触媒成分を形成する。
(遷移金属化合物(A))
前記遷移金属化合物(A)は、下記一般式(1)で表される。
<M、n、X>
式(1)において、Mは、期表第4族遷移金属原子であり、好ましくはジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、さらに好ましくはジルコニウム原子である。
nは、前記遷移金属原子Mの価数を満たす1~4の整数であり、好ましくは1または2である。
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、前記アニオン配位子は、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、リン含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基または共役ジエン系誘導体基である。
Xは、好ましくは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、ケイ素含有基または酸素含有基である。
nが2以上の場合は、複数存在するXは互いに同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。また、前記環が複数存在する場合には、前記環は互いに同一であっても異なっていてもよい。
前記ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる、好ましくは塩素または臭素である。
前記炭化水素基としては、例えば、
メチル基、エチル基、1-プロピル基、1-ブチル基、1-ペンチル基、1-ヘキシル基、1-ヘプチル基、1-オクチル基、iso-プロピル基、sec-ブチル基(ブタン-2-イル基)、tert-ブチル基(2-メチルプロパン-2-イル基)、iso-ブチル基(2-メチルプロピル基)、ペンタン-2-イル基、2-メチルブチル基、iso-ペンチル基(3-メチルブチル基)、ネオペンチル基(2,2-ジメチルプロピル基)、シアミル基(1,2-ジメチルプロピル基)、iso-ヘキシル基(4-メチルペンチル基)、2,2-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、テキシル基(2,3-ジメチルブタ-2-イル基)、4,4-ジメチルペンチル基などの直鎖状または分岐状のアルキル基;
ビニル基、アリル基、プロペニル基(プロパ-1-エン-1-イル基)、iso-プロペニル基(プロパ-1-エン-2-イル基)、アレニル基(プロパ-1,2-ジエン-1-イル基)、ブタ-3-エン-1-イル基、クロチル基(ブタ-2-エン-1-イル基)、ブタ-3-エン-2-イル基、メタリル基(2-メチルアリル基)、ブタ-1,3-ジエニル基、ペンタ-4-エン-1-イル基、ペンタ-3-エン-1-イル基、ペンタ-2-エン-1-イル基、iso-ペンテニル基(3-メチルブタ-3-エン-1-イル基)、2-メチルブタ-3-エン-1-イル基、ペンタ-4-エン-2-イル基、プレニル基(3-メチルブタ-2-エン-1-イル基)などの直鎖状または分岐状のアルケニル基もしくは不飽和二重結合含有基;
エチニル基、プロパ-2-イン-1-イル基、プロパルギル基(プロパ-1-イン-1-イル基)などの直鎖状または分岐状のアルキニル基もしくは不飽和三重結合含有基;
ベンジル基、2-メチルベンジル基、4-メチルベンジル基、2,4,6-トリメチルベンジル基、3,5-ジメチルベンジル基、クミニル基(4-iso-プロピルベンジル基)、2,4,6-トリ-iso-プロピルベンジル基、4-tert-ブチルベンジル基、3,5-ジ-tert-ブチルベンジル基、1-フェニルエチル基、ベンズヒドリル基(ジフェニルメチル基)などの芳香族含有直鎖状または分岐状のアルキル基および不飽和二重結合含有基;
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロヘプタトリエニル基、ノルボルニル基、ノルボルネニル基、1-アダマンチル基、2-アダマンチル基などの環状飽和炭化水素基;
フェニル基、トリル基(メチルフェニル基)、キシリル基(ジメチルフェニル基)、メシチル基(2,4,6-トリメチルフェニル基)、クメニル基(iso-プロピルフェニル基)、ジュリル基(2,3,5,6-テトラメチルフェニル基)、2,6-ジ-iso-プロピルフェニル基、2,4,6-トリ-iso-プロピルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、3,5-ジ-tert-ブチルフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、terフェニル基、ビナフチル基、アセナフタレニル基、フェナントリル基、アントラセニル基、ピレニル基、フェロセニル基などの芳香族置換基
が挙げられる。
前記炭化水素基の中でも、メチル基、iso-ブチル基、ネオペンチル基、シアミル基、ベンジル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基が好ましい。
前記ハロゲン含有基としては、例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、フルオロフェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、テトラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ビストリフルオロメチルフェニル基、ヘキサクロロアンチモン酸アニオンが挙げられる。
前記ハロゲン含有基の中でも、ペンタフルオロフェニル基が好ましい。
前記ケイ素含有基としては、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ-iso-プロピルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、tert-ブチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基、トリス(トリメチルシリル)シリル基、トリメチルシリルメチル基などが挙げられる。
前記ケイ素含有基の中でも、トリメチルシリルメチル基が好ましい。
前記酸素含有基としては、例えば、水酸基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、iso-プロポキシ基、アリルオキシ基、n-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、iso-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ベンジルオキシ基、メトキシメトキシ基、フェノキシ基、2,6-ジメチルフェノキシ基、2,6-ジ-iso-プロピルフェノキシ基、2,6-ジ-tert-ブチルフェノキシ基、2,4,6-トリメチルフェノキシ基、2,4,6-トリ-iso-プロピルフェノキシ基、アセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基、過塩素酸アニオン、過ヨウ素酸アニオンが挙げられる。
前記酸素含有基の中でも、メトキシ基、エトキシ基、iso-プロポキシ基、tert-ブトキシ基が好ましい。
前記硫黄含有基としては、例えば、メシル基(メタンスルフォニル基)、フェニルスルホニル基、トシル基(p-トルエンスルホニル基)、トリフリル基(トリフルオロメタンスルホニル基)、ノナフリル基(ノナフルオロブタンスルホニル基)、メシラート基(メタンスルホナート基)、トシラート基(p-トルエンスルホナート基)、トリフラート基(トリフルオロメタンスルホナート基)、ノナフラート基(ノナフルオロブタンスルホナート基)が挙げられる。
前記硫黄含有基の中でも、トリフラート(トリフルオロメタンスルホナート)が好ましい。
前記窒素含有基としては、例えば、アミノ基、シアノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アリルアミノ基、ジアリルアミノ基、ベンジルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、モルホリル基、ピロリル基、ビストリフリルイミド基などが挙げられる。
前記窒素含有基の中でも、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ピロリジニル基、ピロリル基、ビストリフリルイミド基が好ましい。
前記リン含有基としては、例えば、ヘキサフルオロリン酸アニオンが挙げられる。
前記ホウ素含有基としては、例えば、テトラフルオロホウ酸アニオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸アニオン、(メチル)(トリス(ペンタフルオロフェニル))ホウ酸アニオン、(ベンジル)(トリス(ペンタフルオロフェニル))ホウ酸アニオン、テトラキス((3,5-ビストリフルオロメチル)フェニル)ホウ酸アニオン、BR4(Rはそれぞれ独立に水素、アルキル基、置換基を有してもよいアリール基またはハロゲン原子等を示す。)で表される基が挙げられる。
前記アルミニウム含有基としては、例えば、
(Mは、前記一般式(1)中のMを表す。)
を形成可能な、AlR4(Rは水素、アルキル基、置換基を有してもよいアリール基またはハロゲン原子等を示す)で表される基が挙げられる。
前記共役ジエン系誘導体基としては、例えば、1,3-ブタジエニル基、イソプレニル基(2-メチル-1,3-ブタジエニル基)、ピペリレニル基(1,3-ペンタジエニル基)、2,4-ヘキサジエニル基、1,4-ジフェニル-1,3-ペンタジエニル基、シクロペンタジエニル基など、メタロシクロペンテン基が挙げられる。
孤立電子対で配位可能な中性配位子としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタンなどのエーテル類、トリエチルアミン、ジエチルアミンなどのアミン類、ピリジン、ピコリン、ルチジン、オキサゾリン、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、チオフェンなどの複素環式化合物、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリ-tert-ブチルホスフィンなどの有機リン化合物が挙げられる。
<R 1
前記一般式(1)において、R1は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~2の炭化水素基であり、少なくとも2つ、好ましくは4つ以上のR1は炭素数1~2の炭化水素基である。
前記炭素数1~2の炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、ビニル基、エチニル基が挙げられ、これらの中でもメチル基およびエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
隣接したR1同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、互いに結合していなくてもよく、好ましくは互いに結合していない。
前記環は、好ましくは5又は6員環であり、前記環と母核のシクロペンタジエニル環部分とを併せた構造としては、例えば、テトラヒドロペンタレニル環、テトラヒドロインデニル環、ペンタレニル環、インデニル環が挙げられる。
<R 2
2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~40の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であり、少なくとも1つのR2は、直鎖状部分の炭素数が3~10の飽和炭化水素基または直鎖状部分の炭素数が3~10の末端不飽和炭化水素基であり、少なくとも2つのR2は水素原子である。
隣接したR2同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、互いに結合していなくてもよく、好ましくは互いに結合していない。
前記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
前記炭素数1~40の炭化水素基としては、炭素数1~20の炭化水素基が挙げられ、より具体的な例としては、上述したXの例として挙げられた炭化水素基の具体例が挙げられる。
前記炭素数1~40の炭化水素基は、好ましくは、炭素数1~20の炭化水素基(但し、芳香族炭化水素基を除く)または炭素数6~40の芳香族炭化水素基である。前記の炭素数1~20の炭化水素基は、好ましくは炭素数1~20の脂肪族または脂環族の炭化水素基である。炭素数1~20の炭化水素基には、アリールアルキル基の様な芳香族構造を有する置換基も含まれる。
前記炭素数1~40の炭化水素基としては、例えば、
メチル基、エチル基、1-プロピル基、1-ブチル基、1-ペンチル基、1-ヘキシル基、1-ヘプチル基、1-オクチル基、1-ノニル基、1-デカニル基、1-ウンデカニル基、1-ドデカニル基、1-エイコサニル基、iso-プロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、iso-ブチル基、ペンタン-2-イル基、2-メチルブチル基、iso-ペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基(1,1-ジメチルプロピル基)、シアミル基、ペンタン-3-イル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、iso-ヘキシル基、1,1-ジメチルブチル基(2-メチルペンタン-2-イル基)、3-メチルペンタン-2-イル基、4-メチルペンタン-2-イル基、2,2-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、テキシル基、3-メチルペンタン-3-イル基、3,3-ジメチルブタ-2-イル基、ヘキサン-3-イル基、2-メチルペンタン-3-イル基、ヘプタン-4-イル基、2,4-ジメチルペンタン-2-イル基、3-エチルペンタン-3-イル基、4,4-ジメチルペンチル基、4-メチルヘプタン-4-イル基、4-プロピルヘプタン-4-イル基、2,3,3-トリメチルブタン-2-イル基、2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル基などの炭素原子数が1~40の直鎖状または分岐状のアルキル基;
ビニル基、アリル基、プロペニル基、iso-プロペニル基、アレニル基、ブタ-3-エン-1-イル基、クロチル基、ブタ-3-エン-2-イル基、メタリル基、ブタ-1,3-ジエニル基、ペンタ-4-エン-1-イル基、ペンタ-3-エン-1-イル基、ペンタ-2-エン-1-イル基、iso-ペンテニル基、2-メチルブタ-3-エン-1-イル基、ペンタ-4-エン-2-イル基、プレニル基、2-メチル-ブタ-2-エン-1-イル基、ペンタ-3-エン-2-イル基、2-メチル-ブタ-3-エン-2-イル基、ペンタ-1-エン-3-イル基、ペンタ-2,4-ジエン-1-イル基、ペンタ-1,3-ジエン-1-イル基、ペンタ-1,4-ジエン-3-イル基、iso-プレニル基(2-メチル-ブタ-1,3-ジエン-1-イル基)、ペンタ-2,4-ジエン-2-イル基、ヘキサ-5-エン-1-イル基、ヘキサ-4-エン-1-イル基、ヘキサ-3-エン-1-イル基、ヘキサ-2-エン-1-イル基、4-メチル-ペンタ-4-エン-1-イル基、3-メチル-ペンタ-4-エン-1-イル基、2-メチル-ペンタ-4-エン-1-イル基、ヘキサ-5-エン-2-イル基、4-メチル-ペンタ-3-エン-1-イル基、3-メチル-ペンタ-3-エン-1-イル基、2,3-ジメチル-ブタ-2-エン-1-イル基、2-メチルペンタ-4-エン-2-イル基、3-エチルペンタ-1-エン-3-イル基、ヘキサ-3,5-ジエン-1-イル基、ヘキサ-2,4-ジエン-1-イル基、4-メチルペンタ-1,3-ジエン-1-イル基、2,3-ジメチル-ブタ-1,3-ジエン-1-イル基、ヘキサ-1,3,5-トリエン-1-イル基、2-(シクロペンタジエニル)プロパン-2-イル基、2-(シクロペンタジエニル)エチル基などの炭素原子数が2~40の直鎖状または分岐状のアルケニル基もしくは不飽和二重結合含有基;
エチニル基、プロパ-2-イン-1-イル基、プロパルギル基、ブタ-1-イン-1-イル基、ブタ-2-イン-1-イル基、ブタ-3-イン-1-イル基、ペンタ-1-イン-1-イル基、ペンタ-2-イン-1-イル基、ペンタ-3-イン-1-イル基、ペンタ-4-イン-1-イル基、3-メチル-ブタ-1-イン-1-イル基、ペンタ-3-イン-2-イル基、2-メチル-ブタ-3-イン-1-イル基、ペンタ-4-イン-2-イル基、ヘキサ-1-イン-1-イル基、3,3-ジメチル-ブタ-1-イン-1-イル基、2-メチル-ペンタ-3-イン-2-イル基、2,2-ジメチル-ブタ-3-イン-1-イル基、ヘキサ-4-イン-1-イル基、ヘキサ-5-イン-1-イル基などの炭素原子数が2~40の直鎖状または分岐状のアルキニル基もしくは不飽和三重結合含有基;
ベンジル基、2-メチルベンジル基、4-メチルベンジル基、2,4,6-トリメチルベンジル基、3,5-ジメチルベンジル基、クミニル基、2,4,6-トリ-iso-プロピルベンジル基、4-tert-ブチルベンジル基、3,5-ジ-tert-ブチルベンジル基、1-フェニルエチル基、ベンズヒドリル基、クミル基(2-フェニルプロパン-2-イル基)、2-(4-メチルフェニル)プロパン-2-イル基、2-(3,5-ジメチルフェニル)プロパン-2-イル基、2-(4-tert-ブチルフェニル)プロパン-2-イル基、2-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)プロパン-2-イル基、3-フェニルペンタン-3-イル基、4-フェニルヘプタ-1,6-ジエン-4-イル基、1,2,3-トリフェニルプロパン-2-イル基、1,1-ジフェニルエチル基、1,1-ジフェニルプロピル基、1,1-ジフェニル-ブタ-3-エン-1-イル基、1,1,2-トリフェニルエチル基、トリチル基(トリフェニルメチル基)、トリ-(4-メチルフェニル)メチル基、2-フェニルエチル基、スチリル基(2-フェニルビニル基)、2-(2-メチルフェニル)エチル基、2-(4-メチルフェニル)エチル基、2-(2,4,6-トリメチルフェニル)エチル基、2-(3,5-ジメチルフェニル)エチル基、2-(2,4,6-トリ-iso-プロピルフェニル)エチル基、2-(4-tert-ブチルフェニル)エチル基、2-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)エチル基、2-メチル-1-フェニルプロパン-2-イル基、3-フェニルプロピル基、シンナミル基(3-フェニルアリル基)、ネオフィル基(2-メチル-2-フェニルプロピル基)、3-メチル-3-フェニルブチル基、2-メチル-4-フェニルブタン-2-イル基、シクロペンタジエニルジフェニルメチル基、2-(1-インデニル)プロパン-2-イル基、(1-インデニル)ジフェニルメチル基、2-(1-インデニル)エチル基、2-(テトラヒドロ-1-インダセニル)プロパン-2-イル基、(テトラヒドロ-1-インダセニル)ジフェニルメチル基、2-(テトラヒドロ-1-インダセニル)エチル基、2-(1-ベンゾインデニル)プロパン-2-イル基、(1-ベンゾインデニル)ジフェニルメチル基、2-(1-ベンゾインデニル)エチル基、2-(9-フルオレニル)プロパン-2-イル基、(9-フルオレニル)ジフェニルメチル基、2-(9-フルオレニル)エチル基、2-(1-アズレニル)プロパン-2-イル基、(1-アズレニル)ジフェニルメチル基、2-(1-アズレニル)エチル基などの炭素原子数が7~40の芳香族含有直鎖状または分岐状のアルキル基および不飽和二重結合含有基;
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、n-ブチルシクロペンタジエニル基、n-ブチル-メチルシクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジエニル基、1-メチルシクロペンチル基、1-アリルシクロペンチル基、1-ベンジルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、シクロヘキサジエニル基、1-メチルシクロヘキシル基、1-アリルシクロヘキシル基、1-ベンジルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロヘプテニル基、シクロヘプタトリエニル基、1-メチルシクロヘプチル基、1-アリルシクロヘプチル基、1-ベンジルシクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロオクテニル基、シクロオクタジエニル基、シクロオクタトリエニル基、1-メチルシクロオクチル基、1-アリルシクロオクチル基、1-ベンジルシクロオクチル基、4-シクロヘキシル-tert-ブチル基、ノルボルニル基、ノルボルネニル基、ノルボルナジエニル基、2-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル基、7-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-イル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル基、1-アダマンチル基、2-アダマンチル基、1-(2-メチルアダマンチル)、1-(3-メチルアダマンチル)、1-(4-メチルアダマンチル)、1-(2-フェニルアダマンチル)、1-(3-フェニルアダマンチル)、1-(4-フェニルアダマンチル)、1-(3,5-ジメチルアダマンチル)、1-(3,5,7-トリメチルアダマンチル)、1-(3,5,7-トリフェニルアダマンチル)、ペンタレニル基、インデニル基、フルオレニル基、インダセニル基、テトラヒドロインダセニル基、ベンゾインデニル基、アズレニル基などの炭素原子数が3~40の環状飽和および不飽和炭化水素基;
フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、ジュリル基、2,6-ジ-iso-プロピルフェニル基、2,4,6-トリ-iso-プロピルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、3,5-ジ-tert-ブチルフェニル基、アリルフェニル基、(ブタ-3-エン-1-イル)フェニル基、(ブタ-2-エン-1-イル)フェニル基、メタリルフェニル基、プレニルフェニル基、4-アダマンチルフェニル基、3,5-ジ-アダマンチルフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、terフェニル基、ビナフチル基、アセナフタレニル基、フェナントリル基、アントラセニル基、ピレニル基、フェロセニル基などの炭素原子数が6~40の芳香族置換基
などが挙げられる。
前記炭素原子数が1~40の直鎖状または分岐状のアルキル基の中でも、メチル基、エチル基、1-プロピル基、1-ブチル基、1-ペンチル基、1-ヘキシル基、1-ヘプチル基、1-オクチル基、iso-プロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、iso-ブチル基、iso-ペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、ペンタン-3-イル基、iso-ヘキシル基、1,1-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、テキシル基、3-メチルペンタン-3-イル基、ヘプタン-4-イル基、2,4-ジメチルペンタン-2-イル基、3-エチルペンタン-3-イル基、4,4-ジメチルペンチル基、4-メチルヘプタン-4-イル基、4-プロピルヘプタン-4-イル基、2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル基などが好ましく、メチル基、エチル基、1-プロピル基、1-ブチル基、1-ペンチル基、1-ヘキシル基、iso-プロピル基、tert-ブチル基、ネオペンチル基、2,4-ジメチルペンタン-2-イル基、2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル基がより好ましい。
前記炭素原子数が2~40の直鎖状または分岐状のアルケニル基もしくは不飽和二重結合含有基の中でも、ビニル基、アリル基、ブタ-3-エン-1-イル基、クロチル基、メタリル基、ペンタ-4-エン-1-イル基、プレニル基、ペンタ-1,4-ジエン-3-イル基、ヘキサ-5-エン-1-イル基、2-メチルペンタ-4-エン-2-イル基、2-(シクロペンタジエニル)プロパン-2-イル基、2-(シクロペンタジエニル)エチル基などが好ましく、ビニル基、アリル基、ブタ-3-エン-1-イル基、ペンタ-4-エン-1-イル基、プレニル基、ヘキサ-5-エン-1-イル基がより好ましい。
前記炭素原子数が2~40の直鎖状または分岐状のアルキニル基もしくは不飽和三重結合含有基の中でも、エチニル基、プロパ-2-イン-1-イル基、プロパルギル基、ブタ-2-イン-1-イル基、ブタ-3-イン-1-イル基、ペンタ-3-イン-1-イル基、ペンタ-4-イン-1-イル基、3-メチル-ブタ-1-イン-1-イル基、3,3-ジメチル-ブタ-1-イン-1-イル基、ヘキサ-4-イン-1-イル基、ヘキサ-5-イン-1-イル基などが好ましく、プロパ-2-イン-1-イル基、プロパルギル基、ブタ-2-イン-1-イル基、ブタ-3-イン-1-イル基がより好ましい。
前記炭素原子数が7~40の芳香族含有直鎖状または分岐状のアルキル基および不飽和二重結合含有基の中でも、ベンジル基、2-メチルベンジル基、4-メチルベンジル基、2,4,6-トリメチルベンジル基、3,5-ジメチルベンジル基、クミニル基、2,4,6-トリ-iso-プロピルベンジル基、4-tert-ブチルベンジル基、3,5-ジ-tert-ブチルベンジル基、ベンズヒドリル基、クミル基、1,1-ジフェニルエチル基、トリチル基、2-フェニルエチル基、2-(4-メチルフェニル)エチル基、2-(2,4,6-トリメチルフェニル)エチル基、2-(3,5-ジメチルフェニル)エチル基、2-(2,4,6-トリ-iso-プロピルフェニル)エチル基、2-(4-tert-ブチルフェニル)エチル基、2-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)エチル基、スチリル基、2-メチル-1-フェニルプロパン-2-イル基、3-フェニルプロピル基、シンナミル基、ネオフィル基、シクロペンタジエニルジフェニルメチル基、2-(1-インデニル)プロパン-2-イル基、(1-インデニル)ジフェニルメチル基、2-(1-インデニル)エチル基、2-(9-フルオレニル)プロパン-2-イル基、(9-フルオレニル)ジフェニルメチル基、2-(9-フルオレニル)エチル基などが好ましく、ベンジル基、ベンズヒドリル基、クミル基、1,1-ジフェニルエチル基、トリチル基、2-フェニルエチル基、3-フェニルプロピル基、シンナミル基がより好ましい。
前記炭素原子数が3~40の環状飽和および不飽和炭化水素基の中でも、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、1-メチルシクロペンチル基、1-アリルシクロペンチル基、1-ベンジルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、1-メチルシクロヘキシル基、1-アリルシクロヘキシル基、1-ベンジルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロヘプテニル基、シクロヘプタトリエニル基、1-メチルシクロヘプチル基、1-アリルシクロヘプチル基、1-ベンジルシクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロオクテニル基、シクロオクタジエニル基、4-シクロヘキシル-tert-ブチル基、ノルボルニル基、2-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル基、1-アダマンチル基、2-アダマンチル基、ペンタレニル基、インデニル基、フルオレニル基などが好ましく、シクロペンチル基、シクロペンテニル基、1-メチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、1-メチルシクロヘキシル基、1-アダマンチル基がより好ましい。
前記炭素原子数が6~40の芳香族置換基の中でも、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、2,6-ジ-iso-プロピルフェニル基、2,4,6-トリ-iso-プロピルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、3,5-ジ-tert-ブチルフェニル基、アリルフェニル基、プレニルフェニル基、4-アダマンチルフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、terフェニル基、ビナフチル基、フェナントリル基、アントラセニル基、フェロセニル基などが好ましく、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、2,6-ジ-iso-プロピルフェニル基、2,4,6-トリ-iso-プロピルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、3,5-ジ-tert-ブチルフェニル基、アリルフェニル基、4-アダマンチルフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、アントラセニル基がより好ましい。
前記ハロゲン含有基としては、例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、4,4,4-トリフルオロブチル基、ドデカフルオロヘキシル基、6,6,6-トリフルオロヘキシル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、テトラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、ジ-tert-ブチル-フルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ビストリフルオロメチルフェニル基、トリフルオロメトキシフェニル基、ビストリフルオロメトキシフェニル基、トリフルオロメチルチオフェニル基、ビストリフルオロメチルチオフェニル基、フルオロビフェニル基、ジフルオロビフェニル基、トリフルオロビフェニル基、テトラフルオロビフェニル基、ペンタフルオロビフェニル基、ジ-tert-ブチル-フルオロビフェニル基、トリフルオロメチルビフェニル基、ビストリフルオロメチルビフェニル基、トリフルオロメトキシビフェニル基、ビストリフルオロメトキシビフェニル基、トリフルオロメチルジメチルシリル基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、フルオロフェノキシ基、ジフルオロフェノキシ基、トリフルオロフェノキシ基、ペンタフルオロフェノキシ基、ジ-tert-ブチル-フルオロフェノキシ基、トリフルオロメチルフェノキシ基、ビストリフルオロメチルフェノキシ基、トリフルオロメトキシフェノキシ基、ビストリフルオロメトキシフェノキシ基、ジフルオロメチレンジオキシフェニル基、ビストリフルオロメチルフェニルイミノメチル基、トリフルオロメチルチオ基、などが挙げられる。
前記ハロゲン含有基の中でも、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、4,4,4-トリフルオロブチル基、フルオロフェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、テトラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ビストリフルオロメチルフェニル基、トリフルオロメトキシフェニル基、ペンタフルオロビフェニル基、トリフルオロメチルビフェニル基、ビストリフルオロメチルビフェニル基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロフェノキシ基、ビストリフルオロメチルフェノキシ基、ビストリフルオロメチルフェノキシ基、ジフルオロメチレンジオキシフェニル基、トリフルオロメチルチオ基が好ましく、トリフルオロメチル基、フルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ビストリフルオロメチルフェニル基、ペンタフルオロビフェニル基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロフェノキシ基がより好ましい。
前記ケイ素含有基としては、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ-iso-プロピルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、tert-ブチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基、トリス(トリメチルシリル)シリル基、シクロペンタジエニルジメチルシリル基、ジ-n-ブチル(シクロペンタジエニル)シリル基、シクロペンタジエニルジフェニルシリル基、インデニルジメチルシリル基、ジ-n-ブチル(インデニル)シリル基、インデニルジフェニルシリル基、フルオレニルジメチルシリル基、ジ-n-ブチル(フルオレニル)シリル基、フルオレニルジフェニルシリル基、4-トリメチルシリルフェニル基、4-トリエチルシリルフェニル基、4-トリ-iso-プロピルシリルフェニル基、4-tert-ブチルジフェニルシリルフェニル基、4-トリフェニルシリルフェニル基、4-トリス(トリメチルシリル)シリルフェニル基、3,5-ビス(トリメチルシリル)フェニル基などが挙げられる。
前記ケイ素含有基の中でも、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ-iso-プロピルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、シクロペンタジエニルジメチルシリル基、シクロペンタジエニルジフェニルシリル基、インデニルジメチルシリル基、インデニルジフェニルシリル基、フルオレニルジメチルシリル基、フルオレニルジフェニルシリル基、4-トリメチルシリルフェニル基、4-トリエチルシリルフェニル基、4-トリ-iso-プロピルシリルフェニル基、4-トリフェニルシリルフェニル基、3,5-ビス(トリメチルシリル)フェニル基などが好ましく、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、4-トリメチルシリルフェニル基、4-トリエチルシリルフェニル基、4-トリ-iso-プロピルシリルフェニル基、3,5-ビス(トリメチルシリル)フェニル基がより好ましい。
前記酸素含有基としては、水酸基および炭素数1~20の酸素含有基が好ましく、後者としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、iso-プロポキシ基、アリルオキシ基、n-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、iso-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、メタリルオキシ基、プレニルオキシ基、ベンジルオキシ基、メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、フェノキシ基、ナフトキシ基、トルイルオキシ基、iso-プロピルフェノキシ基、アリルフェノキシ基、tert-ブチルフェノキシ基、メトキシフェノキシ基、iso-プロポキシフェノキシ基、アリルオキシフェノキシ基、ビフェニルオキシ基、ビナフチルオキシ基、メトキシメチル基、アリルオキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、フェノキシメチル基、メトキシエチル基、アリルオキシエチル基、ベンジルオキシエチル基、フェノキシエチル基、メトキシプロピル基、アリルオキシプロピル基、ベンジルオキシプロピル基、フェノキシプロピル基、メトキシビニル基、アリルオキシビニル基、ベンジルオキシビニル基、フェノキシビニル基、メトキシアリル基、アリルオキシアリル基、ベンジルオキシアリル基、フェノキシアリル基、ジメトキシメチル基、ジ-iso-プロポキシメチル基、ジオキソラニル基、テトラメチルジオキソラニル基、ジオキサニル基、メトキシフェニル基、iso-プロポキシフェニル基、アリルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、メチレンジオキシフェニル基、3,5-ジメチル-4-メトキシフェニル基、3,5-ジ-tert-ブチル-4-メトキシフェニル基、フリル基、メチルフリル基、テトラヒドロフリル基、ピラニル基、テトラヒドロピラニル基、フロフリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基などが挙げられる。
前記酸素含有基の中でも、メトキシ基、エトキシ基、iso-プロポキシ基、アリルオキシ基、n-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、プレニルオキシ基、ベンジルオキシ基、フェノキシ基、ナフトキシ基、トルイルオキシ基、iso-プロピルフェノキシ基、アリルフェノキシ基、tert-ブチルフェノキシ基、メトキシフェノキシ基、ビフェニルオキシ基、ビナフチルオキシ基、アリルオキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、フェノキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシアリル基、ベンジルオキシアリル基、フェノキシアリル基、ジメトキシメチル基、ジオキソラニル基、テトラメチルジオキソラニル基、ジオキサニル基、ジメチルジオキサニル基、メトキシフェニル基、iso-プロポキシフェニル基、アリルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、メチレンジオキシフェニル基、3,5-ジメチル-4-メトキシフェニル基、3,5-ジ-tert-ブチル-4-メトキシフェニル基、フリル基、メチルフリル基、テトラヒドロピラニル基、フロフリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基等などが好ましく、メトキシ基、iso-プロポキシ基、tert-ブトキシ基、アリルオキシ基、フェノキシ基、ジメトキシメチル基、ジオキソラニル基、メトキシフェニル基、iso-プロポキシフェニル基、アリルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、3,5-ジメチル-4-メトキシフェニル基、3,5-ジ-tert-ブチル-4-メトキシフェニル基、フリル基、メチルフリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基がより好ましい。
前記窒素含有基としては、アミノ基および炭素数1~20の窒素含有基が好ましく、後者としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アリルアミノ基、ジアリルアミノ基、ジデシルアミノ基、ベンジルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、モリホリル基、アゼピニル基、ジメチルアミノメチル基、ジベンジルアミノメチル基、ピロリジニルメチル基、ジメチルアミノエチル基、ベンジルアミノメチル基、ベンジルアミノエチル基、ピロリジニルエチル基、ジメチルアミノビニル基、ベンジルアミノビニル基、ピロリジニルビニル基、ジメチルアミノプロピル基、ベンジルアミノプロピル基、ピロリジニルプロピル基、ジメチルアミノアリル基、ベンジルアミノアリル基、ピロリジニルアリル基、アミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、3,5-ジメチル-4-ジメチルアミノフェニル基、3,5-ジ-iso-プロピル-4-ジメチルアミノフェニル基、ジュロリジニル基、テトラメチルジュロリジニル基、ピロリジニルフェニル基、ピロリルフェニル基、ピリジルフェニル基、キノリルフェニル基、イソキノリルフェニル基、インドリニルフェニル基、インドリルフェニル基、カルバゾリルフェニル基、ジ-tert-ブチルカルバゾリルフェニル基、ピロリル基、メチルピロリル基、フェニルピロリル基、ピリジル基、キノリル基、テトラヒドロキノリル基、iso-キノリル基、テトラヒドロ-iso-キノリル基、インドリル基、インドリニル基、カルバゾリル基、ジ-tert-ブチルカルバゾリル基、イミダゾリル基、ジメチルイミダゾリジニル基、ベンゾイミダソリル基、オキサゾリル基、オキサゾリジニル基、ベンゾオキサゾリル基などが挙げられる。
前記窒素含有基の中でも、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アリルアミノ基、ベンジルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、モルホリル基、ジメチルアミノメチル基、ベンジルアミノメチル基、ピロリジニルメチル基、ジメチルアミノエチル基、ピロリジニルエチル基、ジメチルアミノプロピル基、ピロリジニルプロピル基、ジメチルアミノアリル基、ピロリジニルアリル基、アミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、3,5-ジメチル-4-ジメチルアミノフェニル基、3,5-ジ-iso-プロピル-4-ジメチルアミノフェニル基、ジュロリジニル基、テトラメチルジュロリジニル基、ピロリジニルフェニル基、ピロリルフェニル基、カルバゾリルフェニル基、ジ-tert-ブチルカルバゾリルフェニル基、ピロリル基、ピリジル基、キノリル基、テトラヒドロキノリル基、iso-キノリル基、テトラヒドロ-iso-キノリル基、インドリル基、インドリニル基、カルバゾリル基、ジ-tert-ブチルカルバゾリル基、イミダゾリル基、ジメチルイミダゾリジニル基、ベンゾイミダソリル基、オキサゾリル基、オキサゾリジニル基、ベンゾオキサゾリル基などが好ましく、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ピロリジニル基、ジメチルアミノフェニル基、3,5-ジメチル-4-ジメチルアミノフェニル基、3,5-ジ-iso-プロピル-4-ジメチルアミノフェニル基、ジュロリジニル基、テトラメチルジュロリジニル基、ピロリジニルフェニル基、ピロリル基、ピリジル基、カルバゾリル基、イミダゾリル基がより好ましい。
前記硫黄含有基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、ベンジルチオ基、フェニルチオ基、ナフチルチオ基、メチルチオメチル基、ベンジルチオメチル基、フェニルチオメチル基、ナフチルチオメチル基、メチルチオエチル基、ベンジルチオエチル基、フェニルチオエチル基、ナフチルチオエチル基、メチルチオビニル基、ベンジルチオビニル基、フェニルチオビニル基、ナフチルチオビニル基、メチルチオプロピル基、ベンジルチオプロピル基、フェニルチオプロピル基、ナフチルチオプロピル基、メチルチオアリル基、ベンジルチオアリル基、フェニルチオアリル基、ナフチルチオアリル基、メルカプトフェニル基、メチルチオフェニル基、チエニルフェニル基、メチルチエニルフェニル基、ベンゾチエニルフェニル基、ジベンゾチエニルフェニル基、ベンゾジチエニルフェニル基、チエニル基、テトラヒドロチエニル基、メチルチエニル基、チエノフリル基、チエノチエニル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、チエノベンゾフリル基、ベンゾジチエニル基、ジチオラニル基、ジチアニル基、オキサチオラニル基、オキサチアニル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、チアゾリジニル基などが挙げられる。
前記硫黄含有基の中でも、チエニル基、メチルチエニル基、チエノフリル基、チエノチエニル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、チエノベンゾフリル基、ベンゾジチエニル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基が好ましい。
2のうち、少なくとも1つは直鎖状部分の炭素数が3~10の飽和炭化水素基または直鎖状部分の炭素数が3~10の末端不飽和炭化水素基であり、好ましくは直鎖状部分の炭素数が3~10の飽和炭化水素基である。
直鎖状部分の炭素数が3~10の飽和炭化水素基は、炭素数が3~10の直鎖状炭化水素基部を有する飽和炭化水素基であり、その例としては、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、n-デシル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ペンチル基、2-メチルペンタン-2-イル基、1-エチルシクロペンチル基、1-(n-プロピル)シクロペンチル基、1-エチルシクロヘキシル基、1-(n-プロピル)シクロヘキシル基などが挙げられ、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基であることが好ましい。
直鎖状部分の炭素数が3~10の末端不飽和炭化水素基は、炭素数が3~10の直鎖状炭化水素基部を有し、かつ末端に不飽和結合を有する炭化水素基であり、その例としては、アリル基、ブタ-3-エン-1-イル基、メタリル基、ペンタ-4-エン-1-イル基、ヘキサ-5-エン-1-イル基、ヘプタ-6-エン-1-イル基、オクタ-7-エン-1-イル基、ノナ-8-エン-1-イル基、デカ-9-エン-1-イル基、2-メチルブタ-3-エン-2-イル基、2-メチルペンタ-4-エン-2-イル基、1-ビニルシクロペンチル基、1-アリルシクロペンチル基、1-ビニルシクロヘキシル基、1-アリルシクロヘキシル基などが挙げられ、アリル基、ブタ-3-エン-1-イル基、ペンタ-4-エン-1-イル基、ヘキサ-5-エン-1-イル基であることが好ましい。
隣接したR2同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい飽和環を形成してもよい。これらの形成される環としては、シクロペンタジエニル環部分に縮環する、置換基を有していてもよい5~8員環が好ましい。なお、環が複数存在する場合には、これらは互いに同一でも異なっていてもよい。本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、前記環はより好ましくは5又は6員環である。前記環と母核のシクロペンタジエニル環部分とを併せた構造としては、例えば、テトラヒドロペンタレニル環、テトラヒドロインデニル環、ペンタレニル環、インデニル環、アズレニル環(これらは、置換基を有していてもよい。)が挙げられる。
≪遷移金属化合物(A)の好ましい態様≫
前記遷移金属(A)の好ましい形態としては、前記一般式(1)において、Mが、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、Xが、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、ケイ素含有基または酸素含有基である遷移金属化合物を挙げることができる。
1の観点からのより好ましい形態としては、前記一般式(1)において、R1が、それぞれ独立に、水素原子もしくはメチル基であり、少なくとも2つのR1はメチル基であり、残りのR1は水素原子またはメチル基である遷移金属化合物を挙げることができる。
2の観点からのより好ましい形態としては、前記一般式(1)において、R2が、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~40の炭化水素基であり、少なくとも1つのR2は、直鎖状部分の炭素数が3~10の飽和炭化水素基または末端不飽和炭化水素基であり、少なくとも2つのR2は水素原子である遷移金属化合物を挙げることができる。
2の観点からのさらに好ましい形態としては、前記一般式(1)において、R2が、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~10の炭化水素基であり、少なくとも1つのR2は、直鎖状部分の炭素数が3~10の飽和炭化水素基または末端不飽和炭化水素基であり、少なくとも2つのR2は水素原子であり、残りのR2は、水素原子またはメチル基である遷移金属化合物を挙げることができる。
≪遷移金属化合物(A)の例示≫
遷移金属化合物(A)の具体例としては、
(n-プロピルシクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(n-ブチルシクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(n-プロピルシクロペンタジエニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(n-ブチルシクロペンタジエニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)(1-n-ブチル-3-メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
これらの化合物においてジルコニウムをチタンまたはハフニウムに置き換えたもの、
これらの化合物においてジクロライドをジメチルに置き換えたもの
などが挙げられる。
本発明のオレフィン重合体の製造方法においては、遷移金属化合物(A)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、化学構造が同一である光学異性体の一種を単独で用いてもよいし、光学異性体の混合物(例えば、メソ体混合物またはラセミ体)で用いてもよい。
(化合物(B))
化合物(B)は、
(B-1)有機金属化合物、
(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B-3)遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物
からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である。
有機金属化合物(B-1)としては、下記一般式(B-1a)、(B-1b)または(B-1c)で表される有機金属化合物を挙げることができる。
a mAl(ORbnpq… (B-1a)
[一般式(B-1a)中、RaおよびRbは、炭素原子数が1~15の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なっていてもよく、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。]
aAlRa 4… (B-1b)
[一般式(B-1b)中、MaはLi、NaまたはKを示し、Raは炭素原子数が1~15の炭化水素基を示す。]
a rbb st… (B-1c)
[一般式(B-1c)中、RaおよびRbは、炭素原子数が1~15の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なっていてもよく、Mbは、Mg、ZnおよびCdから選ばれ、Xはハロゲン原子を示し、rは0<r≦2、sは0≦s≦1、tは0≦t≦1であり、かつr+s+t=2である。]
前記有機金属化合物(B-1)としては、特開平11-315109号公報やEP0874005A中に開示された化合物を制限無く使用することができる。
前記有機金属化合物(B-1)としては、一般式(B-1a)で示されるものが好ましく、具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ2-エチルヘキシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロミドなどのジアルキルアルミニウムハライド、メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、イソプロピルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド、メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、イソプロピルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウムジハライド、ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジヒドロフェニルアルミニウムハイドライド、ジイソプロピルアルミニウムハイドライド、ジ-n-ブチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジイソヘキシルアルミニウムハイドライド、ジフェニルアルミニウムハイドライド、ジシクロヘキシルアルミニウムハイドライド、ジ-sec-ヘプチルアルミニウムハイドライド、ジ-sec-ノニルアルミニウムハイドライドなどのアルキルアルミニウムハイドライド、ジメチルアルミニウムエトキサイド、ジエチルアルミニウムエトキサイド、ジイソプロピルアルミニウムメトキサイド、ジイソブチルアルミニウムエトキサイドなどのジアルキルアルミニウムアルコキサイドなどが挙げられる。
これらは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
有機アルミニウムオキシ化合物(B-2)としては、トリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウムから調製されたアルミノキサンが好ましく、トリメチルアルミニウムまたはトリイソブチルアルミニウムから調製された有機アルミニウムオキシ化合物が特に好ましい。このような有機アルミニウムオキシ化合物は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
化合物(B-3)としては、特表平1-501950号公報、特表平1-502036号公報、特開平3-179005号公報、特開平3-179006号公報、特開平3-207703号公報、特開平3-207704号公報、米国特許第5321106号明細書などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物や、さらにはヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物を制限無く使用することができる。
本発明に係るエチレン重合用触媒では、助触媒成分としてメチルアルミノキサン等の有機アルミニウムオキシ化合物(B-2)を併用すると、エチレンに対して非常に高い触媒活性を示すだけでなく、固体状担体中の活性水素と反応し助触媒成分を含有した固体担体成分を容易に調製出来るため、有機アルミニウムオキシ化合物(B-2)を(B)化合物として用いることが好適である。
(微粒子状担体(C))
微粒子状担体(C)は、無機化合物または有機化合物であって、顆粒状または微粒子状の固体である。
前記微粒子状担体(C)として用いられる無機化合物としては、多孔質酸化物、固体状アルミノキサン化合物、無機塩化物、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物が挙げられる。
前記多孔質酸化物としては、SiO2、Al23、MgO、ZrO、TiO2、B23、CaO、ZnO、BaOおよびThO2など、またはこれらを含む複合物または混合物、具体的には、天然または合成ゼオライト、SiO2-MgO、SiO2-Al23、SiO2-TiO2、SiO2-V25、SiO2-Cr23およびSiO2-TiO2-MgOなどが用いられる。これらのうち、SiO2を主成分とするものが好ましい。
なお、上記多孔質酸化物には、少量のNa2CO3、K2CO3、CaCO3、MgCO3、Na2SO4、Al2(SO43、BaSO4、KNO3、Mg(NO32、Al(NO33、Na2O、K2O、Li2O等の炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物成分を含有していても差し支えない。
このような多孔質酸化物は、種類および製法によりその性状は異なるが、本発明で用いられる微粒子状担体(C)としては、粒径が通常0.2~300μm、好ましくは1~200μmであって、比表面積が通常50~1200m2/g、好ましくは100~1000m2/gの範囲にあり、細孔容積が通常0.3~30cm3/gの範囲にあるものが好ましい。このような担体は、必要に応じて、例えば、100~1000℃、好ましくは150~700℃で焼成して用いられる。
前記固体状アルミノキサン化合物としては、公知の固体状アルミノキサンを制限なく用いることができ、たとえば国際公開第2014/123212号に記載された固体状ポリアルミノキサン組成物、特開2019-69920号公報の[0119]~[0129]に記載の固体状アルミノキサン化合物を用いることもできる。公知の製造方法としては、たとえば、特公平7-42301号公報、特開平6-220126号公報、特開平6-220128号公報、特開平11-140113号公報、特開平11-310607号公報、特開2000-38410号公報、特開2000-95810号公報、国際公開第2010/55652号などに記載された製造方法が挙げられる。
前記無機ハロゲン化物としては、例えば、MgCl2、MgBr2、MnCl2、MnBr2などが挙げられる。無機ハロゲン化物は、そのまま用いてもよいし、ボールミル、振動ミルにより粉砕した後に用いてもよい。また、アルコール等の溶媒に無機ハロゲン化物を溶解させた後、析出剤によって微粒子状に析出させたものを用いることもできる。
粘土は、通常粘土鉱物を主成分として構成される。また、イオン交換性層状化合物は、イオン結合等によって構成される面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造を有する化合物であり、含有するイオンが交換可能なものである。大部分の粘土鉱物はイオン交換性層状化合物である。また、これらの粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物としては、天然産のものに限らず、人工合成物を使用することもできる。
また、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物として、粘土、粘土鉱物、また、六方細密パッキング型、アンチモン型、CdCl2型、CdI2型等の層状の結晶構造を有するイオン結晶性化合物等を例示することができる。
このような粘土、粘土鉱物としては、カオリン、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、アロフェン、ヒシンゲル石、パイロフィライト、ウンモ群、モンモリロナイト群、バーミキュライト、リョクデイ石群、パリゴルスカイト、カオリナイト、ナクライト、ディッカイト、ハロイサイト等が挙げられ、イオン交換性層状化合物としては、α-Zr(HAsO42・H2O、α-Zr(HPO42、α-Zr(KPO42・3H2O、α-Ti(HPO42、α-Ti(HAsO42・H2O、α-Sn(HPO42・H2O、γ-Zr(HPO42、γ-Ti(HPO42、γ-Ti(NH4PO42・H2O等の多価金属の結晶性酸性塩等が挙げられる。
このような粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物は、水銀圧入法で測定した半径20Å以上の細孔容積が0.1cc/g以上のものが好ましく、0.3~5cc/gのものが特に好ましい。ここで、細孔容積は、水銀ポロシメーターを用いた水銀圧入法により、細孔半径20~3×104Åの範囲について測定される。半径20Å以上の細孔容積が0.1cc/gより小さいものを担体として用いた場合には、高い重合活性が得られにくい傾向がある。
粘土および粘土鉱物には、化学処理を施すことも好ましい。化学処理としては、表面に付着している不純物を除去する表面処理、粘土の結晶構造に影響を与える処理等、いずれも使用できる。化学処理として具体的には、酸処理、アルカリ処理、塩類処理、有機物処理等が挙げられる。酸処理は、表面の不純物を取り除くほか、結晶構造中のAl、Fe、Mg等の陽イオンを溶出させることによって表面積を増大させる。アルカリ処理では粘土の結晶構造が破壊され、粘土の構造の変化をもたらす。また、塩類処理や有機物処理では、イオン複合体、分子複合体、有機誘導体等を形成し、表面積や層間距離を変えることができる。
イオン交換性層状化合物は、イオン交換性を利用し、層間の交換性イオンを別の大きな嵩高いイオンと交換することにより、層間が拡大した状態の層状化合物であってもよい。このような嵩高いイオンは、層状構造を支える支柱的な役割を担っており、通常、ピラーと呼ばれる。また、このように層状化合物の層間に別の物質を導入することをインターカレーションという。インターカレーションするゲスト化合物としては、TiCl4、ZrCl4等の陽イオン性無機化合物、Ti(OR)4、Zr(OR)4、PO(OR)3、B(OR)3等の金属アルコキシド(Rは炭化水素基等)、[Al134(OH)247+、[Zr4(OH)142+、[Fe3O(OCOCH36+等の金属水酸化物イオン等が挙げられる。これら化合物は単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いられる。また、これら化合物をインターカレーションする際に、Si(OR)4、Al(OR)3、Ge(OR)4等の金属アルコキシド(Rは炭化水素基等)等を加水分解して得た重合物、SiO2等のコロイド状無機化合物等を共存させることもできる。また、ピラーとしては、上記金属水酸化物イオンを層間にインターカレーションした後に加熱脱水することにより生成する酸化物等が挙げられる。
粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物は、そのまま用いてもよく、またボールミル、ふるい分け等の処理を行った後に用いてもよい。また、新たに水を添加吸着させ、あるいは加熱脱水処理した後に用いてもよい。さらに、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
微粒子状担体(C)として用いられる有機化合物としては、例えば、粒径が10~300μmの範囲にある顆粒状ないしは微粒子状固体などが挙げられる。前記有機化合物の具体例としては、例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン等の炭素原子数が2~14のオレフィンを主成分として生成される重合体またはビニルシクロヘキサン、スチレン、ジビニルベンゼンを主成分として生成される重合体や反応体、およびそれらの変成体からなる顆粒状ないしは微粒子状固体などが挙げられる。
微粒子状担体(C)としては、成形時の異物防止の観点から、多孔質酸化物が好ましい。
<各成分の使用法および添加順序>
工程(I)では、前記遷移金属化合物(A)(以下、成分(A)ともいう。)と、前記化合物(B)(以下、成分(B)ともいう。)と、前記微粒子状担体(C)(以下、成分(C)ともいう。)とを接触させて、例えばこれらを不活性炭化水素中で混合し接触させて、固体触媒成分を形成する。
各成分を接触させる方法としては、接触の順序に着目すると、例えば、
(i)成分(C)に成分(B)を接触させ、次いで成分(A)を接触させる方法
(ii)成分(A)に成分(B)を接触させ、次いで成分(C)を接触させる方法
(iii)成分(C)に成分(B)を接触させ、次いで成分(A)と成分(B)との混合物を接触させる方法、
(iv)成分(C)に成分(B)を接触させ、さらに成分(B)を接触させ、次いで成分(A)と成分(B)との混合物を接触させる方法
などが挙げられる。成分(B)が複数種用いられる場合は、その成分(B)同士が同一であっても異なっていてもよい。上記の方法のうち(i)および(ii)が好ましい。
上記接触順序形態を示した各方法において、成分(C)と成分(B)との接触を含む工程、および成分(C)と成分(A)との接触を含む工程においては、成分(G)を共存させることにより、重合反応中のファウリングが抑制されたり、生成重合体の粒子性状が改善されたりする。成分(G)としては、極性官能基を有する化合物を用いることができ、非イオン性(ノニオン)界面活性剤が好ましく、ポリアルキレンオキサイドブロック、高級脂肪族アミド、ポリアルキレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイドアルキルエーテル、アルキルジエタノールアミン、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、N-アシルアミノ酸がより好ましい。これらは1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
固体触媒成分の調製に用いる溶媒としては、不活性炭化水素溶媒が挙げられ、具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素またはこれらの混合物等を挙げることができる。
成分(B)と成分(C)との接触においては、成分(B)中の反応部位と成分(C)中の反応部位との反応により化学的に結合され、成分(B)と成分(C)との接触物が形成される。成分(B)と成分(C)との接触時間は、通常1分~20時間、好ましくは30分~10時間であり、接触温度は、通常-50~200℃、好ましくは-20~120℃で行われる。成分(B)と成分(C)との初期接触を急激に行うと、その反応発熱や反応エネルギーにより成分(C)が崩壊し、得られる固体触媒成分のモルフォロジーが悪化し、これを重合に用いた場合ポリマーモルフォロジー不良により連続運転が困難になることが多い。そのため、成分(B)と成分(C)との接触初期は、反応発熱を抑制する目的で、より低温で接触させる、または、反応発熱を制御し、初期接触温度を維持可能な速度で反応させることが好ましい。また、成分(B)と成分(C)を接触させ、さらに成分(B)を接触させる場合においても同様である。成分(B)と成分(C)との接触重量比(成分(B)の重量/成分(C)の重量)は、任意に選択できるが、接触重量比が高いほうが、より多くの成分(A)を接触させることができ、固体触媒成分の重量当たりの触媒活性を向上させることができる。
成分(B)と成分(C)の接触重量比[=成分(B)の重量/成分(C)の重量]は、
好ましくは0.05~3.0、特に好ましくは、0.1~2.0である。
成分(B)と成分(C)との接触物と、成分(A)とを接触させる際には、接触時間は、通常1分~20時間、好ましくは1分~10時間であり、接触温度は、通常-50~200℃、好ましくは-50~100℃の範囲内である。
成分(B-1)は、成分(B-1)と成分(A)中の全遷移金属原子(M)とのモル比[(B-1)/M]が、通常0.01~100,000、好ましくは0.05~50,000となるような量で用いられる。
成分(B-2)は、成分(B-2)(アルミニウム原子換算)と成分(A)中の全遷移
金属原子(M)とのモル比[(B-2)/M]が、通常10~500,000、好ましく
は20~100,000となるような量で用いられる。
成分(B-3)は、成分(B-3)と成分(A)中の全遷移金属原子(M)とのモル比[(B-3)/M]が、通常1~10、好ましくは1~5となるような量で用いられる。
なお、成分(B)と成分(A)中の全遷移金属原子(M)との比は、誘導結合プラズマ発光分析法(ICP分析法)により求めることができる。
<工程(II)>
工程(II)では、工程(I)で形成された前記固体触媒成分の存在下でオレフィンを予備重合して予備重合固体触媒成分を形成する。予備重合固体触媒成分は、工程(I)で形成された前記固体触媒成分と、予備重合によって生成するオレフィン重合体とから形成されている。
予備重合固体触媒成分は、前記固体触媒成分の存在下、通常、不活性炭化水素溶媒中、オレフィンを予備重合させることにより調製することができ、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても実施することができ、また減圧、常圧あるいは加圧下、いずれでも行うことができる。さらに、予備重合によって、固体状触媒成分1g当り0.01~1000g、好ましくは0.1~800g、さらに好ましくは0.2~500gの量で予備重合固体触媒成分が生成することが望ましい。
不活性炭化水素溶媒としては、工程(I)で使用される不活性炭化水素溶媒と同様のものが挙げられる。
不活性炭化水素溶媒中で生成した予備重合固体触媒成分を懸濁液から分離した後、再び不活性炭化水素中に懸濁させ、得られた懸濁液中にオレフィンを導入してもよく、また、乾燥させた後オレフィンを導入してもよい。
予備重合温度は、-20~80℃、好ましくは0~60℃であり、また予備重合時間は、0.5~100時間、好ましくは1~50時間程度である。
予備重合に使用する固体触媒成分の形態としては、既に述べたものを制限無く利用できる。また、予備重合の際には、固体触媒成分と共に必要に応じて成分(B)が用いられ、特に一般式(B-1a)で示される有機アルミニウム化合物[B-1a]が好ましく使用される。成分(B)が用いられる場合は、固体触媒成分と共に用いられる成分(B)は、成分(B)中のアルミニウム原子(Al)と遷移金属化合物(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比(Al/M)が、0.1~10000、好ましくは0.5~5000となる量で用いられる。
予備重合系における工程(I)で形成された前記固体触媒成分の濃度は、前記固体触媒成分/重合容積比で、通常1~1000グラム/リットル、さらには10~500グラム/リットルであることが望ましい。予備重合時には、ファウリング抑制あるいは粒子性状改善を目的として、前記の成分(G)を共存させてもよい。
得られた予備重合固体触媒成分の懸濁液から、好ましくは、不活性炭化水素溶媒は除去され、予備重合固体触媒成分は真空乾燥等により乾燥される。
<工程(III)>
工程(III)では、前記予備重合固体触媒成分とアミン化合物(D)とを接触させてオレフィン重合用予備重合固体触媒を形成する。オレフィン重合用予備重合固体触媒は、工程(II)で形成された前記予備重合固体触媒成分と、アミン化合物(D)とから形成されている。
前記アミン化合物(D)は、下記一般式(2)で表される。
[一般式(2)において、R3は炭素原子数1以上30以下の炭化水素基であり、R4は水素原子または炭素原子数1以上20以下の炭化水素基である。R4が複数ある場合の複数のR4は、それぞれ独立して、上記と同様に定義される。mおよびnは、それぞれ独立して、0以上の整数であり、m+nは1以上である。]
一般式(I)におけるR3は、炭素原子数1以上30以下の炭化水素基であり、飽和でも不飽和でもよく、脂肪族でも芳香族でもよく、直鎖状でも分岐状でも環状でもよい。例えば、アルキル基やアルケニル基等の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基の何れも用いることができる。好ましい具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、オレオイル基等のアルキル基またはアルケニル基が挙げられる。その他、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、ネオフィル基等のアラルキル基も挙げられる。中でも、炭素原子数が6~22のアルキル基が好ましく、炭素原子数が8~18のアルキル基がより好ましく、炭素原子数が12~18のアルキル基が特に好ましい。
一般式(I)におけるR4は、水素原子または炭素原子数1以上20以下の炭化水素基である。R4が炭素原子数1以上20以下の炭化水素基の場合、その好ましい具体例としては、上記の炭化水素基と同様のものが挙げられる。中でも、水素原子、炭素原子数1~2のアルキル基が好ましく、特に水素原子、メチル基がより好ましい。
一般式(I)におけるmおよびnはそれぞれ0以上の整数である。m+nは1以上である。mおよびnは好ましくは0~10であり、m+nは好ましくは1~20である。
一般式(I)で表されるポリオキシアルキレンアルキルアミン化合物(B)の具体例としては、ポリオキシエチレンオクチルアミン、ポリオキシエチレンデシルアミン、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンオクタデシルアミン、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルアミン、ポリオキシエチレン牛脂アミン、ポリオキシエチレン水添牛脂アミン、ポリオキシプロピレンラウリルアミン、ポリオキシプロピレンヤシ油アルキルアミン、ポリオキシプロピレン牛脂アミンが挙げられる。中でも、ポリオキシエチレンオクチルアミン、ポリオキシエチレンデシルアミン、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルアミン、ポリオキシプロピレンヤシ油アルキルアミンが好ましい。
工程(III)において、前記予備重合固体触媒成分とアミン化合物(D)とを接触させる際の温度は、通常-50~50℃、好ましくは-20~50℃であり、接触時間は、通常1分~20時間、好ましくは5分~10時間である。
工程(III)において、アミン化合物(D)は、前記予備重合固体触媒成分100質量部に対して、0.1~20質量部、好ましくは0.3~10質量部、より好ましくは0.4~5質量部の量で用いられる。
前記予備重合固体触媒成分とアミン化合物(D)との接触は、不活性炭化水素溶媒中で行うことができ、不活性炭化水素溶媒としては、工程(I)で使用される不活性炭化水素溶媒と同様のものが挙げられる。
得られたオレフィン重合用予備重合固体触媒の懸濁液から、好ましくは、不活性炭化水素溶媒は除去される。
<工程(IV)>
工程(IV)では、前記オレフィン重合用予備重合固体触媒の存在下でオレフィンを重合させる。
前記オレフィンを重合させる工程は、エチレンを単独重合するか、またはエチレンと炭素数3~20のオレフィンとを共重合する工程であることが好ましい。
重合方法としては、溶液重合、懸濁重合等の液相重合法および気相重合法が挙げられ、懸濁重合法および気相重合法が好ましい。
液相重合法において用いられる不活性炭化水素媒体として具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素またはこれらの混合物等を挙げることができる。
前記オレフィン重合用予備重合固体触媒の存在下でオレフィンの重合を行うに際して、前記オレフィン重合用予備重合固体触媒は、成分(A)が反応容積1リットル当たり、通常1×10-12~1×10-1モル、好ましくは1×10-8~1×10-2モルになるような量で用いられる。
重合系内には、好ましくは前記化合物(B)が、さらに好ましくは前記一般式(B-1a)で示される化合物が、前記オレフィン重合用予備重合固体触媒と共に添加される。
オレフィンを重合するに際して、重合温度は、下限が0℃、好ましくは40℃、特に好ましくは60℃である。温度が高い方が工業スケールでの生産において除熱等の面で有利である。上限が通常200℃、好ましくは170℃であり、重合圧力は、通常、常圧~100kgf/cm2、好ましくは常圧~50kgf/cm2である。
重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
本発明に係るオレフィン重合体の製造方法により得られるオレフィン重合体の分子量は、重合系に水素を存在させるか、または重合温度を変化させることによって調節することができる。重合時には、ファウリング抑制あるいは粒子性状改善を目的として、前記の成分(G)を共存させることができる。
本発明において重合反応に供給されるモノマーは、好ましくはエチレン単独であるか、エチレンおよび炭素数3以上20以下のオレフィンである。炭素数3以上20以下のオレフィンの具体例としては、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどのα-オレフィンや、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5-メチル-2-ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2-メチル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレンなどの環状オレフィンを挙げることができる。
さらに、本発明の効果を損なわない範囲で少量のスチレン、ビニルシクロヘキサン、ジエンやアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸等;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸等の極性モノマーなどを供給してもよい。
<オレフィン重合体>
本発明の製造方法により製造されるオレフィン重合体の一態様としては、エチレン由来の構成単位を好ましくは60~100モル%、より好ましくは80~100モル%の範囲で含むエチレン系重合体が挙げられる。前記エチレン系重合体は、共重合体の場合、炭素数3~20のα-オレフィン由来の構成単位を好ましくは合計1~40モル%、より好ましくは2~20モル%の範囲で含む。ただし、エチレン由来の構成単位の含量と炭素数3~20のα-オレフィン由来の構成単位の含量との合計を100モル%とする。
これらの重合体の中でも、エチレン単独重合体、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/1-ブテン共重合体、エチレン/プロピレン/1-ブテン共重合体、エチレン/1-オクテン重合体、エチレン/1-ヘキセン重合体、エチレン/4-メチル-1-ペンテン重合体、エチレン/プロピレン/1-オクテン重合体、エチレン/プロピレン/1-ヘキセン重合体、エチレン/プロピレン/4-メチル-1-ペンテン重合体が好ましい。また、これらの重合体から選択される二種以上を混合または連続的に製造することによって得られる、いわゆるブロック共重合体(インパクトコポリマー)でもよい。
<オレフィン重合体の用途>
本発明の製造方法により製造されるオレフィン重合体から、空冷インフレーション成形、空冷二段冷却インフレーション成形、高速インフレーション成形、T-ダイフィルム成形、水冷インフレーション成形等の成形加工によりフィルムを得ることができる。
本発明に係るオレフィン重合体から得られるフィルムは、規格袋、砂糖袋、油物包装袋、水物包装袋等の各種包装用フィルムや農業用資材等に好適である。また、ナイロン、ポリエステル等の基材と貼り合わせて、多層フィルムとして用いることもできる。
本発明に係るオレフィン重合体には、本発明の目的を損なわない範囲で、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、顔料、染料、核剤、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、酸化防止剤等の添加剤が必要に応じて配合されていてもよい。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例の記載に限定されるものではない。
[遷移金属化合物]
実施例および比較例で使用した遷移金属化合物(A)[成分(A)]は、以下の通りである。
「A-1」:(n-ブチルシクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド[特表2000-514494号公報の記載と同様の方法によって合成した。]
「A-2」:ビス(1-n-ブチル-3-メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド[特表2000-514494号公報の記載と同様の方法によって合成した。]
「A-3」:(n-プロピルシクロペンタジエニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド[特表2000-514494号公報の記載の方法によって合成した。]
「A-4」:(n-ブチルシクロペンタジエニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド[特表2000-514494号公報の記載と同様の方法によって合成した。]
「A-5」:(n-プロピルシクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド[特表2000-514494号公報の記載と同様の方法によって合成した。]
「A-6」:(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)(1-n-ブチル-3-メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド[特表2000-514494号公報の記載と同様の方法によって合成した。]
[安定化剤]
実施例および比較例で使用した安定化剤としてのアミン化合物(D)[成分(D)]は、以下の通りである。
「D-1」:ラウリルジエタノールアミン[エレクトロストリッパー(登録商標)EA、花王株式会社製]
「D-2」:ステアリルジエタノールアミン[CAS番号10213-78-2、東京化成工業株式会社製]
「D-3」:ポリオキシアルキレンアルキルアミン化合物[アミート(登録商標)102、花王株式会社製](含有される化合物の種類及び組成比の分析結果は特許文献(特開2019-157019号公報)の表1に開示されている。)
「D-4」:ポリオキシアルキレンアルキルアミン化合物[アミート(登録商標)105、花王株式会社製]
「D-5」:アルキルジエタノールアミン化合物[アトマー(登録商標)163、クローダジャパン株式会社製](含有される化合物の種類及び組成比の分析結果は特許文献(特開2019-157019号公報)の表1に開示されている。)
「D-6」:アルキル(C16-C18)ジエタノールアミン化合物[ARMOSTAT(登録商標)1800、アクゾノーベル株式会社製]
[調製例1](固体触媒成分(X-1)の調製)
内容積270Lの攪拌機付き反応器を用い、窒素雰囲気下、シリカゲル(富士シリシア化学株式会社製、平均粒径70μm、比表面積340m2/g、細孔容積1.3cm3/g、250℃で10時間乾燥)10kgを77Lのトルエンに懸濁させ、その後0~5℃に冷却した。系内温度を0~5℃に保持しつつ、この懸濁液にメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al原子換算で3.5mol/L)19.4Lを30分間かけて滴下した。そして各添加成分を30分間接触させた後、系内温度を1.5時間かけて95℃まで昇温し、引き続き93~97℃で4時間接触させた。その後、常温まで降温して、上澄み液をデカンテーションにより除去し、残渣を、さらにトルエンで2回洗浄し、全量115Lのメチルアルミノキサンを担持する固体状担体のトルエンスラリーを得た。このスラリーの一部を採取し分析したところ、固体分濃度は123g/Lであった。
得られたスラリーの内、12.2L(固体分として1.50kg)を内容積114Lの撹拌機付き反応器に窒素雰囲気下で装入し、さらに全量が28Lになるようトルエンを添加した。次に、成分(A)として(n-ブチルシクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド(A-1)22.0g(Zr原子換算で54.2mmol)をトルエン5.0Lに溶解させた溶液を、上記反応器に圧送し、系内温度20~25℃で1時間接触させた。上澄み液をデカンテーションにより除去し、残渣を、ヘキサンを用いて3回洗浄した。その後、洗浄物にさらにヘキサンを加えて全量を30Lとし、固体触媒成分(X-1)のヘキサンスラリーを得た。
[調製例2](予備重合固体触媒成分(XP-1)の調製)
調製例1で得られた固体触媒成分(X-1)のヘキサンスラリー30Lを10℃まで冷却し、これにジイソブチルアルミニウムヒドリド(以下「DiBAl-H」とも記載する。)2.89molを添加した。系内温度を10~15℃に保持しつつ、常圧下でエチレンを系内に連続的に数分間供給し、次いで1-ヘキセン70mlを添加した。その後1.46kg/hでエチレン供給を開始し、系内温度32~37℃にて予備重合を行った。予備重合を開始してから30分毎に計5回、1-ヘキセン70mlを添加し、予備重合開始から180分後にエチレン供給が4.37kgに到達したところで、エチレン供給を停止した。その後、上澄み液をデカンテーションにより除去し、残渣を、ヘキサンを用いて4回洗浄した。その後、洗浄物にさらにヘキサンを加えて全量を30Lとし、予備重合固体触媒成分のヘキサンスラリーを得た。
次に、ヘキサンスラリーを、内容積43Lの撹拌機付き蒸発乾燥機に窒素雰囲気下で挿入し、約60分かけて-68kPaGまで減圧し、-68kPaGに到達したところで約4.3時間真空乾燥し、ヘキサンおよび揮発分を除去した。さらに-100kPaGまで減圧し、-100kPaGに到達したところで8時間真空乾燥し、予備重合固体触媒成分(XP-1)6.20kgを得た。
[調製例3](予備重合固体触媒成分(XP-2)の調製)
内容積200mlの攪拌機付き反応器に、窒素雰囲気下、調製例2で得た予備重合固体触媒成分(XP-1)10.0gを装入し、全量が50mlになるようヘキサンを添加した。次に、系内の温度を35℃に昇温し、その後成分(D)としてラウリルジエタノールアミン(D-1)100.0mgをトルエン5mlに希釈して投入し、引き続き32~37℃で2時間接触させて、予備重合固体触媒成分のヘキサンスラリーを得た。このヘキサンスラリーを、内容積100mlのガラス製シュレンク管に移し、減圧下25℃にてヘキサンおよびトルエンを減圧留去させて、予備重合固体触媒成分(本発明における「オレフィン重合用予備重合固体触媒」)(XP-2)10.1gを得た。
[実施例1](エチレン・1-ヘキセン共重合体の製造)
(重合評価(i):重合時のオートクレーブ器壁状態評価)
充分に窒素置換した1Lのステンレス製オートクレーブにn-ヘプタン500mlを装入し、系内の窒素をエチレンで置換し、1-へキセン10ml、調製例3で得た予備重合固体触媒成分(XP-2)250mgを投入し、55℃まで昇温した。この予備重合固体触媒成分(XP-2)の添加から55℃になるまでには、約10分程度の時間がかかった。その後、さらに予備重合固体触媒成分(XP-2)200mgを投入し、系内の温度を73℃に昇温した。次いで、エチレンを導入することにより重合を開始し、連続的にエチレンを供給しながら圧力を8.0kgf/cm2-Gに保ち、90分間重合を行った。重合終了後、脱圧し、重合体を除去し、オートクレーブの状況を確認したところ、オートクレーブの器壁や攪拌羽根へのポリマーの付着は認められなかった。
(重合評価(ii):重合活性評価)
充分に窒素置換した1Lのステンレス製オートクレーブにn-ヘプタン500mlを装入し、系内をエチレンで置換し、1-へキセン20ml、トリイソブチルアルミニウムのデカン溶液(1.0mol/L)0.06mlを投入し、5分間室温で保持した。その後、予備重合固体触媒成分(XP-2)180mgを投入し、系内の温度を73℃に昇温した。次いで、エチレンを導入することにより重合を開始し、連続的にエチレンを供給しながら圧力を8.0kgf/cm2-Gに保ち、90分間重合を行った。重合終了後、脱圧し、重合体を濾過、洗浄し、減圧下80℃で10時間乾燥することにより重合体112.7gを得た。触媒1g当りの重合体収量(重合活性)は626(g-PE/g-cat)であり、パウダー嵩密度は421g/Lであった。
[調製例4](固体触媒成分(X-2)の調製)
内容積200mlの攪拌機付き反応器に、窒素雰囲気下、調製例1で得た固体触媒成分(X-1)のヘキサンスラリーを固体分として10.0gになるよう装入し、全量が50mlになるようヘキサンを添加した。次に、系内の温度を35℃に昇温し、その後成分(D)としてラウリルジエタノールアミン(D-1)100.0mgをトルエン5mlに希釈して投入し、引き続き32~37℃で2時間接触させて、固体触媒成分のヘキサンスラリーを得た。このヘキサンスラリーを、内容積100mlのガラス製シュレンク管に移し、減圧下25℃にてヘキサンおよびトルエンを減圧留去させて、固体触媒成分(X-2)10.1gを得た。
[調製例5~9](予備重合固体触媒成分(XP-3)~(XP-7)の調製)
アミン化合物(D-1)の代わりにアミン化合物(D-2)、(D-3)、(D-4)、(D-5)または(D-6)を用いたこと以外は調製例3と同様の方法にて、予備重合固体触媒成分(XP-3)~(XP-7)をそれぞれ調製した。
[調製例10~14](固体触媒成分(X-3)~(X-7)の調製)
アミン化合物(D-1)の代わりにアミン化合物(D-2)、(D-3)、(D-4)、(D-5)または(D-6)を用いたこと以外は調製例4と同様の方法にて、固体触媒成分(X-3)~(X-7)をそれぞれ調製した。
[調製例15](予備重合固体触媒成分(XP-8)の調製)
遷移金属化合物(A-1)の代わりに遷移金属化合物(A-2)を用いたこと以外は調製例1~3と同様の方法にて、予備重合固体触媒成分(XP-8)を調製した。
[調製例16](固体触媒成分(X-8)の調製)
遷移金属化合物(A-1)の代わりに遷移金属化合物(A-2)を用いたこと以外は調製例1、4と同様の方法にて、固体触媒成分(X-8)を調製した。
[実施例2~6、比較例1~7及び参考例1~2](エチレン・1-ヘキセン共重合体の製造)
使用する固体触媒成分を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、エチレン・1-ヘキセン共重合体を製造し、重合評価(i)および重合評価(ii)を実施した。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、予備重合を実施して更に成分(D-1)を使用した実施例1では、予備重合を実施していない比較例1、および成分(D-1)を使用していない比較例2と比べてオートクレーブの器壁や攪拌羽根へのポリマーの付着が抑制された。さらに、比較例1と比べて得られた重合体のパウダー嵩密度も高かった。
すなわち実施例1においては、比較例1~2と比べて、安定的にオレフィン重合体を製造できた。
また成分(D-1)の代わりに成分(D-2)~(D-6)を使用した実施例2~6でも、比較例3~7と比べてオートクレーブの器壁や攪拌羽根へのポリマーの付着が抑制された。
なお、遷移金属化合物として、非対称ビスシクロペンタジエニル型(以下「bis-Cp型」と記載する。)メタロセン化合物の代わりに対称bis-Cp型メタロセン化合物(遷移金属化合物(A-2))を使用した参考例1~2では、予備重合の実施有無にかかわらずオートクレーブの器壁や攪拌羽根へのポリマーの付着が抑制された。
遷移金属化合物の構造の違いによってこのような効果の違いが生じる理由は、以下のように推定される。
オートクレーブ壁面や攪拌羽根へのポリマー付着は、固体触媒成分からメタロセン化合物がリーチングすることで発生する。固体触媒成分とメタロセン化合物とは、メタロセン化合物がカチオン、固体触媒成分がアニオンのイオン対として、相互に作用する。非対称bis-Cp型メタロセン化合物においては上下の配位子の非対称性からくる立体的歪みが生じてしまい、対称bis-Cp型メタロセン化合物と比べてイオン結合が弱まると考えられる。このため非対称bis-Cp型メタロセン化合物は、リーチングし易いと考えられるが、予備重合を行うことでその周囲が重合体によって覆われることにより、リーチングし難くなり、以ってオートクレーブ壁面や攪拌羽根へのポリマー付着が抑制されると考えらえる。一方、対称bis-Cp型メタロセン化合物は、非対称bis-Cp型メタロセン化合物と比べてリーチングし難いため、参考例2では、予備重合を行わなくともオートクレーブ壁面や攪拌羽根へのポリマー付着が生じなかったものと考えられる。
以上から、本発明の製造方法は、遷移金属化合物として非対称bis-Cp型メタロセン化合物が用いられる場合に特に有用であることがわかる。
[調製例17~20](予備重合固体触媒成分(XP-9)~(XP-12)の調製)
遷移金属化合物(A-1)の代わりに遷移金属化合物(A-3)、(A-4)、(A-5)または(A-6)を用いたこと以外は調製例1~3と同様の方法にて、予備重合固体触媒成分(XP-9)~(XP-12)をそれぞれ調製した。
[調製例21~24](固体触媒成分(X-9)~(X-12)の調製)
遷移金属化合物(A-1)の代わりに遷移金属化合物(A-3)、(A-4)、(A-5)または(A-6)を用いた事以外は、調製例1、4と同様の方法にて固体触媒成分(X-9)~(X-12)をそれぞれ調製した。
[実施例7~10、比較例8~11](エチレン・1-ヘキセン共重合体の製造)
表2に示すように、使用する固体触媒成分を変更したこと以外は実施例1と同様にして、エチレン・1-ヘキセン共重合体を製造し、重合評価(i)および重合評価(ii)を実施した。結果を表2に示す。
表2から明らかなように、予備重合を実施した実施例7~10では、予備重合を実施しなかった比較例8~11と比べてオートクレーブの器壁や攪拌羽根へのポリマーの付着が抑制された。さらに、得られた重合体のパウダー嵩密度も高かった。
[実施例11](エチレン・1-ヘキセン共重合体の製造)
(重合評価(iii):気相重合による運転性評価)
気相流動床重合装置を用いて、エチレンと1-ヘキセンとの共重合を行った。重合圧力を1.7MPaG、重合温度を80℃とした。調製例3で調製した予備重合固体触媒成分(XP-2)を4.2g/hrで重合反応器中に供給した。さらに安定化剤としてラウリルジエタノールアミンを循環ガスライン中に、重合体の質量に対して30質量ppmの量で存在するように供給した。気相重合器内のガス組成は、エチレン分圧=1.0MPa、水素/エチレン=4.8×10-4(モル比)、1-ヘキセン/エチレン=0.022(モル比)となるようにエチレン、水素、1-ヘキセンおよびイソペンタンを連続的に供給し、6.0kg/hrの割合で重合体を生成した。滞留時間は4時間であった。このときの重合体密度は916kg/m3、メルトフローレートは3.8g/10minであった。なお、メルトフローレートは、ASTMD1238-65Tに従い190℃、2.16kg加重の条件下で測定した。
以上の条件で48時間運転を実施したが、重合器や配管等、全ての箇所にヒートスポットの発生はみられず、安定した重合が実施できた。
[比較例12]
予備重合固体触媒成分(XP-2)の代わりに固体触媒成分(X-2)を使用したこと以外は実施例11と同様にして、6.0kg/hrの割合で重合体を生成した。この条件で運転した結果、重合器等にヒートスポットが発生し4時間で運転が継続できなくなった。
[比較例13]
予備重合固体触媒成分(XP-2)の代わりに予備重合固体触媒成分(XP-1)を使用したこと以外は実施例11と同様にして、6.0kg/hrの割合で重合体を生成した。この条件で運転した結果、重合器等にヒートスポットが発生し4時間で運転が継続できなくなった。

Claims (2)

  1. (A)下記一般式(1)で表される遷移金属化合物と、
    [一般式(1)において、
    Mは、周期表第4族遷移金属原子であり、
    nは、遷移金属化合物(A)が電気的に中性となるように選択される1~4の整数であり、
    Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、前記アニオン配位子は、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、リン含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基または共役ジエン系誘導体基であり、nが2以上の場合は、複数存在するXで示される基は互いに同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよく、
    1は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~2の炭化水素基であり、少なくとも2つのR1は、炭素数1~2の炭化水素基であり、隣接したR1同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、
    2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~40の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であり、少なくとも1つのR2は、直鎖状部分の炭素数が3~10の飽和炭化水素基または直鎖状部分の炭素数が3~10の末端不飽和炭化水素基であり、少なくとも2つのR2は水素原子であり、隣接したR2同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよい。]
    (B)(B-1)有機金属化合物、
    (B-2)有機アルミニウムオキシ化合物、および
    (B-3)遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物
    からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、
    (C)微粒子状担体と
    を接触させて固体触媒成分を形成する工程(I)、
    前記固体触媒成分の存在下でオレフィンを予備重合して予備重合固体触媒成分を形成する工程(II)、
    前記予備重合固体触媒成分と下記一般式(2)で表されるアミン化合物(D)
    [一般式(2)において、R3は炭素原子数1以上30以下の炭化水素基であり、R4は水素原子または炭素原子数1以上20以下の炭化水素基である。R4が複数ある場合の複数のR4は、それぞれ独立して、上記と同様に定義される。mおよびnは、それぞれ独立して、0以上の整数であり、m+nは1以上である。]
    とを接触させてオレフィン重合用予備重合固体触媒を形成する工程(III)、および
    前記オレフィン重合用予備重合固体触媒の存在下でオレフィンを重合させる工程(IV)
    を含むオレフィン重合体の製造方法。
  2. 前記オレフィンを重合させる工程が、エチレンを単独重合させる工程またはエチレンと炭素数3以上20以下のα-オレフィンとを共重合させる工程である請求項1に記載のオレフィン重合体の製造方法。
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