JP7784090B2 - アンモニア加熱分解装置 - Google Patents

アンモニア加熱分解装置

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JP7784090B2 JP2023062793A JP2023062793A JP7784090B2 JP 7784090 B2 JP7784090 B2 JP 7784090B2 JP 2023062793 A JP2023062793 A JP 2023062793A JP 2023062793 A JP2023062793 A JP 2023062793A JP 7784090 B2 JP7784090 B2 JP 7784090B2
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Description

本発明は、アンモニアを燃料として燃焼させる工業炉に取付けられるアンモニア加熱分解装置に関するものである。
近年、地球温暖化抑制の観点から、燃焼しても二酸化炭素を発生しないアンモニアが新たな燃料として注目を集めているが、アンモニアを化石燃料と混合したりアンモニアだけで燃焼させると窒素酸化物(NOX)の排出量が増大することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の燃焼装置は、石炭にアンモニアを加えて燃焼する場合の窒素酸化物増大の課題を解決するものである。
アンモニアが新たな燃料として注目を集めているものの、これまでアンモニアを燃料として有効に使用する工業炉は存在せず、現状、研究開発段階にある。
それはすなわち、一般に、アンモニアの燃焼速度は天然ガスの25%程度で、燃焼させると窒素酸化物(NOX)の排出量が増大して規制値(180ppm、O2=11%換算)より高くなり、燃料として使えないことに起因する。
現在、アンモニアガス中の水素成分が30%程度になると天然ガスと同じ程度の燃焼速度となり、20%程度でも実用上問題なく使用できる燃焼速度になることがわかり始めている。
工業炉のバーナの燃料としてアンモニアを使用するためには、当該アンモニアを水素と窒素に分解する必要があるが、そうした装置は現段階において存在しない。従って、工業炉は依然として化石燃料などに依存せざるを得ず、その結果、地球温暖化ガス(窒素酸化物)の排出を抑制することができていない。
また、アンモニアを気体の状態で搬送する場合と、液体の状態で搬送する場合を比較すると、気体の配管はその内径が30~40mm程度、小さくても15mm程度であるのに対して、液体の配管はその内径は4mm程度であるので、液体のアンモニアを供給するタンクから液体の配管をバーナになるべく近づくところまで使用した方が設備をコンパクト化することができる。
特許第7020759号公報
そこで、本発明の目的とするところは、工業炉のバーナの燃料としてアンモニアを使用するために、アンモニアを水素と窒素に効果的に分解し、窒素酸化物の排出を抑制することのできるアンモニア加熱分解装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明のアンモニア加熱分解装置(50)は、バーナ(10)からの火炎(F)で、前記バーナ(10)に燃焼用空気とともに供給される気体のアンモニアを燃焼させる工業炉(1)において、前記アンモニアが供給される第一配管(11)の所定部分に設けられる装置であって、
前記第一配管(11)の内部を通過するアンモニアを加熱する加熱部(100)と、
前記加熱部(100)の前記バーナ(10)側とは逆側の端部に挿入され、液体のアンモニアを供給する、前記第一配管(11)よりも内径の小さい液体アンモニア配管(70)と、
前記加熱部(100)に挿入された前記液体アンモニア配管(70)の先端に設けられた噴射ノズル(80)と、
前記液体アンモニア配管(70)の前記加熱部(100)手前に設けられ、前記液体アンモニア配管(70)内の液体のアンモニアを加圧する加圧部(200)を備え、
さらに、前記加熱部(100)と前記加圧部(200)の間に位置する前記液体アンモニア配管(70)に、前記液体アンモニア配管(70)内部の液体のアンモニアを加熱する加熱ヒータ(90)を設けたことを特徴とする。
また本発明は、バーナ(10)からの火炎(F)で、前記バーナ(10)に燃焼用空気とともに供給される気体のアンモニアを燃焼させる工業炉(1)において、前記アンモニアが供給される第一配管(11)の所定部分に設けられる装置であって、
前記第一配管(11)の内部を通過するアンモニアを加熱する加熱部(100)と、
前記加熱部(100)の前記バーナ(10)側とは逆側の端部に挿入され、液体のアンモニアを供給する、前記第一配管(11)よりも内径の小さい液体アンモニア配管(70)と、
前記加熱部(100)に挿入された前記液体アンモニア配管(70)の先端に設けられた噴射ノズル(80)と、
前記液体アンモニア配管(70)の前記加熱部(100)手前に設けられ、前記液体アンモニア配管(70)内の液体のアンモニアを加圧する加圧部(200)を備え、
前記加熱部(100)の端部から前記噴射ノズル(80)に、加熱空気を供給する加熱空気配管(300)を設けたことを特徴とする。
また本発明は、バーナ(10)からの火炎(F)で、前記バーナ(10)に燃焼用空気とともに供給される気体のアンモニアを燃焼させる工業炉(1)において、前記アンモニアが供給される第一配管(11)の所定部分に設けられる装置であって、
前記第一配管(11)の内部を通過するアンモニアを加熱する加熱部(100)と、
前記加熱部(100)の前記バーナ(10)側とは逆側の端部に挿入され、液体のアンモニアを供給する、前記第一配管(11)よりも内径の小さい液体アンモニア配管(70)と、
前記加熱部(100)に挿入された前記液体アンモニア配管(70)の先端に設けられた噴射ノズル(80)と、
前記液体アンモニア配管(70)の前記加熱部(100)手前に設けられ、前記液体アンモニア配管(70)内の液体のアンモニアを加圧する加圧部(200)と、
前記第一配管(11)に設けられた開閉式の調整弁(17)を備え、
前記所定部分は、前記バーナ(10)と前記調整弁(17)の間であり、
前記加熱部(100)と前記加圧部(200)の間に位置する前記液体アンモニア配管(70)に、前記液体アンモニア配管(70)内部の液体のアンモニアを加熱する加熱ヒータ(90)を設けたことを特徴とする。
また本発明は、バーナ(10)からの火炎(F)で、前記バーナ(10)に燃焼用空気とともに供給される気体のアンモニアを燃焼させる工業炉(1)において、前記アンモニアが供給される第一配管(11)の所定部分に設けられる装置であって、
前記第一配管(11)の内部を通過するアンモニアを加熱する加熱部(100)と、
前記加熱部(100)の前記バーナ(10)側とは逆側の端部に挿入され、液体のアンモニアを供給する、前記第一配管(11)よりも内径の小さい液体アンモニア配管(70)と、
前記加熱部(100)に挿入された前記液体アンモニア配管(70)の先端に設けられた噴射ノズル(80)と、
前記液体アンモニア配管(70)の前記加熱部(100)手前に設けられ、前記液体アンモニア配管(70)内の液体のアンモニアを加圧する加圧部(200)を備え、
前記所定部分は、前記バーナ(10)に対する前記第一配管(11)の接続位置(P)から2mの範囲内であり、
前記加熱部(100)と前記加圧部(200)の間に位置する前記液体アンモニア配管(70)に、前記液体アンモニア配管(70)内部の液体のアンモニアを加熱する加熱ヒータ(90)を設けたことを特徴とする。
また本発明は、バーナ(10)からの火炎(F)で、前記バーナ(10)に燃焼用空気とともに供給される気体のアンモニアを燃焼させる工業炉(1)において、前記アンモニアが供給される第一配管(11)の所定部分に設けられる装置であって、
前記第一配管(11)の内部を通過するアンモニアを加熱する加熱部(100)と、
前記加熱部(100)の前記バーナ(10)側とは逆側の端部に挿入され、液体のアンモニアを供給する、前記第一配管(11)よりも内径の小さい液体アンモニア配管(70)と、
前記加熱部(100)に挿入された前記液体アンモニア配管(70)の先端に設けられた噴射ノズル(80)と、
前記液体アンモニア配管(70)の前記加熱部(100)手前に設けられ、前記液体アンモニア配管(70)内の液体のアンモニアを加圧する加圧部(200)と、
前記第一配管(11)に設けられた開閉式の調整弁(17)を備え、
前記所定部分は、前記バーナ(10)と前記調整弁(17)の間であり、
前記加熱部(100)の端部から前記噴射ノズル(80)に、加熱空気を供給する加熱空気配管(300)を設けたことを特徴とする。
また本発明は、バーナ(10)からの火炎(F)で、前記バーナ(10)に燃焼用空気とともに供給される気体のアンモニアを燃焼させる工業炉(1)において、前記アンモニアが供給される第一配管(11)の所定部分に設けられる装置であって、
前記第一配管(11)の内部を通過するアンモニアを加熱する加熱部(100)と、
前記加熱部(100)の前記バーナ(10)側とは逆側の端部に挿入され、液体のアンモニアを供給する、前記第一配管(11)よりも内径の小さい液体アンモニア配管(70)と、
前記加熱部(100)に挿入された前記液体アンモニア配管(70)の先端に設けられた噴射ノズル(80)と、
前記液体アンモニア配管(70)の前記加熱部(100)手前に設けられ、前記液体アンモニア配管(70)内の液体のアンモニアを加圧する加圧部(200)を備え、
前記所定部分は、前記バーナ(10)に対する前記第一配管(11)の接続位置(P)から2mの範囲内であり、
前記加熱部(100)の端部から前記噴射ノズル(80)に、加熱空気を供給する加熱空気配管(300)を設けたことを特徴とする。
なお、上記括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための形態に記載された対応要素または対応事項を示す。
本発明のアンモニア加熱分解装置によれば、液体のアンモニアを供給する液体アンモニア配管は、気体のアンモニアを供給する第一配管よりも内径が小さく、液体アンモニア配管内の液体アンモニアを加圧部で加圧した後、噴射ノズルから加熱部内に噴射すると、第一配管内では気体のアンモニアとなる。
加熱部では、熱を第一配管内部のアンモニアに加えることでアンモニアを所定温度に加熱することができ、この熱により、気体のアンモニアを水素と窒素に効果的に分解できるので、アンモニア(水素)をバーナの燃料として効率的に使用することができ、同時に、窒素酸化物の排出を低減することができる。
これによれば、気体のアンモニアを搬送する第一配管と比較してかなり内径の小さい(液体のアンモニアを搬送する)液体アンモニア配管をバーナ側になるべく近づくところ、例えば、バーナとそのバーナ側に設けられた調整弁の間であるところとか、あるいは、バーナに対する第一配管の接続位置から2mの範囲内であるところとかまで使用することができるので、設備全体のコンパクト化が図れる。
すなわち、バーナ前の配管において、内径の大きい第一配管の使用量を抑えることができるので省空間化となる。
また本発明によれば、加熱部と加圧部の間に位置する液体アンモニア配管に、液体アンモニア配管内部の液体のアンモニアを加熱する加熱ヒータを設けたので、液体アンモニアを効率よく加熱させることができる。
さらに本発明によれば、加熱部の端部から噴射ノズルに、加熱空気を供給する加熱空気配管を設けたので、液体アンモニアを効率よく加熱させることができる。
本発明に係るアンモニア加熱分解装置を取り付けた工業炉の要部を示す縦断面図である。 本発明の実施形態に係るアンモニア加熱分解装置を示す拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る別のアンモニア加熱分解装置を示す拡大断面図である。 本発明の実施形態に係るさらに別のアンモニア加熱分解装置を示す拡大断面図である。 本発明に係るアンモニア加熱分解装置を取り付けた別の工業炉の要部を示す縦断面図である。 本発明に係るアンモニア加熱分解装置を取り付けたさらに別の工業炉の要部を示す縦断面図である。
図1及び図2を参照して、本発明の実施形態に係るアンモニア加熱分解装置50を説明する。
本実施形態に係るアンモニア加熱分解装置50が取付けられる工業炉1(ここでは、金属加熱炉を例として説明する)は、図1に示すように、断面略矩形状で、炉体2を構成する炉壁の側壁3にはバーナ10が設けられ、そのバーナ10からの火炎Fでアンモニア(NH3)をガス燃料と混焼させる炉である。
アンモニア(NH3)は、アンモニア供給装置14から第一配管11を介してバーナ10に送られ第一配管11には途中、アンモニア用開閉弁(電磁弁)17が設けられている。なお、後述するが、第一配管11におけるアンモニア供給装置14側は、液体アンモニアを供給する液体アンモニア配管70となっている。アンモニアは、バーナ10に対しては気化した、すなわち気体アンモニアとして供給される。
ガス燃料は、都市ガスやプロパンガスなどといった既存のガスからなり、ガス供給装置15から第二配管12を介してバーナ10に送られ第二配管12には途中、ガス用開閉弁(電磁弁)18が設けられている。
燃焼用空気は、外気がブロワ16でエア配管13を介してバーナ10に送られエア配管13には途中、エア用開閉弁(電磁弁)19が設けられている。
バーナ10は水平方向に延び、火炎Fを水平方向(図1では右側から左側)に放射させる。
工業炉1の天井壁5には火炎Fの延びる方向、すなわち図1では右側から左側に向けて間隔をあけて(ここでは等間隔)、4つのアンモニア注入ノズル(第1アンモニア注入ノズル,第2アンモニア注入ノズル,第3アンモニア注入ノズル,第4アンモニア注入ノズル)21,22,23,24が設けられている。
これらのアンモニア注入ノズル21,22,23,24からは、アンモニア供給装置14から供給されたアンモニアがそれぞれ電磁弁(第1電磁弁,第2電磁弁,第3電磁弁,第4電磁弁)31,32,33,34を介して炉内に、火炎Fの延びる方向に直交する方向、すなわち上から下に向けて噴射される。
アンモニア供給装置14から各アンモニア注入ノズル21,22,23,24にアンモニアを送るアンモニア供給パイプ60は、第一配管11においてバーナ10とアンモニア加熱分解装置50の間から分岐していて、ここには気体のアンモニアが流れる。
なお、工業炉1の天井壁5の一部には排ガスを放出するための煙道20が設けられている。
本実施形態に係るアンモニア加熱分解装置50は、こうしたバーナ10からの火炎Fで、バーナ10に燃焼用空気とガス燃料とともに供給されるアンモニアを燃焼させる工業炉1に取付けられるものであり、アンモニアが供給される第一配管11の所定部分に設けられる。
アンモニア加熱分解装置50は、図1に示すように、第一配管11において、バーナ10とアンモニア用開閉弁17の間に設けられ、アンモニア加熱分解装置50から出力される気体のアンモニアは、第一配管11を介してバーナ10に供給されるとともに、アンモニア供給パイプ60から第1電磁弁31,第2電磁弁32,第3電磁弁33,第4電磁弁34を介してアンモニア注入ノズル21,22,23,24に供給される。
アンモニア加熱分解装置50の配置は、バーナ10の直前、ここでは、バーナ10に対する第一配管11の接続位置Pから2mの範囲内になるようにしている。
アンモニア加熱分解装置50は、図2に示すように、第一配管11の内部を通過するアンモニアを加熱する加熱部100と、加熱部100のバーナ10側とは逆側の端部に挿入され、アンモニア供給装置14から液体のアンモニアを供給する液体アンモニア配管70と、加熱部100に挿入された液体アンモニア配管70の先端に設けられた噴射ノズル80と、液体アンモニア配管70の加熱部100手前に設けられ、液体アンモニア配管70内の液体アンモニアを加圧する加圧部200を備える。
加熱部100は、第一配管11内の気体アンモニアを加熱して熱分解させて水素ガスを発生させるものであればどのような構成でもよいが、ここでは、第一配管11の内部に設けられた直接加熱ヒータH1と、第一配管11を外側から覆い囲むように設けられた保温部材Tと、第一配管11の内部に設けられアンモニアを水素と窒素に分解する触媒Cからなる。ここでは、アンモニアガスを200℃以上に加熱させて、アンモニアガスを熱分解し水素ガスを発生させるようにしている。
直接加熱ヒータH1は、第一配管11の所定部分の内部の中心部分に配置され、その全体(前面、後面、外周面)が第一配管11を通過する気体アンモニアに直接接触するように配置される。また、保温部材Tの材料は限定されないが、グラスウールやロックウールなどの一般的なものを使用することができる。触媒Cは、特に限定されないが、本実施形態ではアルミナを使用している。アルミナは他の触媒C(例えば、ルテニウム系の金属)と比較して廉価であるといった利点がある。従って、アンモニア加熱分解装置50を廉価に製造することができる。触媒Cとしてアルミナを使用することで、第一配管11がアンモニアによって腐食したり、熱によって酸化するのを抑制することができ、これにより、アンモニア加熱分解装置50の物理的な安定性を向上させることができる。触媒Cとしては、アルミナやルテニウム系のほかに、Co、Mo、Fe、Ni、Cuから成るハイエントロピー合金や、金属アミドやイミドを採用することができる。
なお、触媒Cを第一配管11内に設けることにかえて、あるいは併用して第一配管11の内周面を触媒Cの層をコーティングしたり、あるいは、第一配管11を部分的に触媒Cで形成したりすることも可能である。
また、第一配管11の外周面側に、間接加熱ヒータを設けて気体アンモニアを、第一配管11を介して間接的に加熱するようにしてもよい。
また直接加熱ヒータH1を、触媒C(例えばアルミナ)で形成したカバーで覆うことで触媒効果をさらに高めるようにすることもできる。
アンモニアを液体の状態で搬送する液体アンモニア配管70の内径は4mmで、アンモニアを気体の状態で搬送する第一配管11の内径(30~40mm)と比べてかなり小さい。
ここでは、アンモニア加熱分解装置50とバーナ10間を結ぶ第一配管11の部分は、アンモニア加熱分解装置50の加熱部100内の部分も含めて、気体のアンモニアを搬送する流路で内径は大きく、アンモニア供給装置14からアンモニア加熱分解装置50を結ぶ第一配管11の部分は、液体アンモニア配管70として液体のアンモニアを搬送する流路で内径は小さい。
噴射ノズル80は、液体アンモニア配管70内を通過するアンモニアを加熱部100内に霧状に噴霧させるもので、霧状のアンモニアは加熱部100内で気化して気体アンモニアとなる。
加圧部200は、液体アンモニア配管70内を8~30気圧に加圧して液体アンモニアを30~50℃に加熱する。
液体アンモニアは、例えば、17気圧で40℃の沸点なので20気圧に昇圧した場合には、40℃に加熱することができ、このとき、アンモニアは液体の状態である(アンモニアは圧力が上がるとその沸点も上がる)。
また、加熱部100と加圧部200の間に位置する液体アンモニア配管70の部分には、液体アンモニア配管70内部の液体アンモニアを加熱する加熱ヒータ90が設けられている。
さらに、加熱部100の端部から、加熱部100内に設けられた噴射ノズル80に、加熱空気を供給する加熱空気配管300が設けられている。
このように構成されたアンモニア加熱分解装置50によれば、アンモニア供給装置14から供給される液体のアンモニアは、加圧部200によって、例えば20気圧に加圧され、加熱ヒータ90によって40℃に加熱された液体のアンモニアとされる。
加圧加熱された液体アンモニアは、液体アンモニア配管70の先端に設けられた噴射ノズル80から加熱部100の第一配管11内に噴射される。このとき、第一配管11内は1気圧であるので、噴射ノズル80から噴射されたアンモニアは瞬時に気化してアンモニアガスとなる。
そして、気体のアンモニアは、加熱部100によって200℃以上に加熱されると、アンモニアガスは熱分解され水素ガスを発生する。
これにより、アンモニアを水素と窒素に容易に分解し、アンモニア(水素)をバーナ10の燃料として効果的に使用することができ、同時に、窒素酸化物の排出を低減することができる。
なお、発明者らの知見によると、アンモニアは200℃以上に加熱すると水素と窒素への分解が促進され、また、1000℃以上に加熱すると自然に分解する。また、アルミナなどの触媒Cはアンモニアの分解を効果的に促進する。
従って、本実施形態に係るアンモニア加熱分解装置50は、アンモニアを200℃以上に加熱するように設定し、その温度に制御することで、この熱の作用と触媒C(アルミナ)の働きによってアンモニアを効果的に分解することができる。このことから、このアンモニア加熱分解装置50は、加熱温度が1000℃未満の工業炉1における使用に適している。
これによれば、バーナ10とアンモニア用開閉弁17の間において、気体アンモニアを搬送する第一配管11と比較してかなり内径の小さい、液体アンモニアを搬送する液体アンモニア配管70をバーナ10側になるべく近づくところまで使用することができるので、設備全体のコンパクト化が図れる。
すなわち、バーナ10前の配管において、内径の大きい第一配管11の使用量を抑えることができるので省空間化となる。
なお、本実施形態では、図2に示したように、液体アンモニア配管70内の液体アンモニアを効率よく加熱させるように、加熱ヒータ90を設けるとともに、加熱空気配管300から加熱空気を送るようにしたが、加熱部100で噴射ノズル80から噴射されたアンモニアが確実に気化して気体のアンモニアになるものであれば、図3に示すように、加熱ヒータ90を省いたり、あるいは、図4に示すように、加熱空気配管300を省いたり、さらには、加熱ヒータ90と加熱空気配管300の両方を省くことも可能である。
また、本実施形態では、図1に示したように、炉体2の天井壁5から第1~第4アンモニア注入ノズル21~24を設け、アンモニア供給パイプ60を介してアンモニア加熱分解装置50から送られる気体のアンモニアを炉内に流すようしたが、図5に示すように、第1~第4アンモニア注入ノズル21~24及びアンモニア供給パイプ60、これらに関係する第1~第4電磁弁31~34を省略することもできる。
さらには、図5に示すように、バーナ10に対してガス燃料15を供給することなく、気体のアンモニアだけを燃料として燃焼用空気とともにバーナ10に供給するようにしてもよい。
また、図6に示すように、アンモニア加熱分解装置50を、各アンモニア注入ノズル21,22,23,24と、各電磁弁31,32,33,34に設けるようにしてもよい。この場合、アンモニア供給パイプ60は、アンモニア供給装置14とアンモニア用開閉弁17の間から分岐していて、アンモニア加熱分解装置50までは液体のアンモニアが流れる。そして、アンモニア加熱分解装置50と各アンモニア注入ノズル21,22,23,24間を結ぶ第1~第4アンモニア供給パイプ61~64の部分は、アンモニア加熱分解装置50の加熱部100内の部分も含めて、気体のアンモニアを搬送する流路となりその内径は、液体のアンモニアを搬送するアンモニア供給パイプ60よりもかなり大きい。
この場合、アンモニア加熱分解装置50は、バーナ10側と各アンモニア注入ノズル21,22,23,24側の計5か所に設けられ、各アンモニア加熱分解装置50には加熱機100と加圧機200が設けられているが、加圧機200を、アンモニア供給パイプ60が第一配管11から分岐する位置からアンモニア供給装置14側に寄った位置(図6においてSで示す位置)に1ヶ所だけ設け、そこで加圧されたアンモニアを、各アンモニア加熱分解装置50に送るようにすることもできる(図示は省略する)。これによれば、加圧機200の数を5台から1台に抑えることができる。
なお、このようにバーナ10に燃焼用空気とともに供給されるアンモニアを燃焼させる工業炉1において、液体アンモニアをバーナ10の直前で気化させるようにして設備全体をコンパクト化したものは、上述した特許文献にも一切記載されていない。
本実施形態に係るアンモニア加熱分解装置50は、アンモニアを燃料として使用するあらゆる分野(例えば火力発電)においても使用することができる。
1 工業炉
2 炉体
3 側壁
5 天井壁
10 バーナ
11 第一配管
12 第二配管
13 エア配管
14 アンモニア供給装置
15 ガス供給装置
16 ブロワ
17 アンモニア用開閉弁
18 ガス用開閉弁
19 エア用開閉弁
20 煙道
21 第1アンモニア注入ノズル
22 第2アンモニア注入ノズル
23 第3アンモニア注入ノズル
24 第4アンモニア注入ノズル
31 第1電磁弁
32 第2電磁弁
33 第3電磁弁
34 第4電磁弁
50 アンモニア加熱分解装置
60 アンモニア供給パイプ
61 第1アンモニア供給パイプ
62 第2アンモニア供給パイプ
63 第3アンモニア供給パイプ
64 第4アンモニア供給パイプ
70 液体アンモニア配管
80 噴射ノズル
90 加熱ヒータ
100 加熱部
200 加圧部
300 加熱空気配管
C 触媒
F 火炎
H1 直接加熱ヒータ
P 接続位置
S 加圧機設置位置
T 保温部材

Claims (6)

  1. バーナからの火炎で、前記バーナに燃焼用空気とともに供給される気体のアンモニアを燃焼させる工業炉において、前記アンモニアが供給される第一配管の所定部分に設けられる装置であって、
    前記第一配管の内部を通過するアンモニアを加熱する加熱部と、
    前記加熱部の前記バーナ側とは逆側の端部に挿入され、液体のアンモニアを供給する、前記第一配管よりも内径の小さい液体アンモニア配管と、
    前記加熱部に挿入された前記液体アンモニア配管の先端に設けられた噴射ノズルと、
    前記液体アンモニア配管の前記加熱部手前に設けられ、前記液体アンモニア配管内の液体のアンモニアを加圧する加圧部を備え、
    さらに、前記加熱部と前記加圧部の間に位置する前記液体アンモニア配管に、前記液体アンモニア配管内部の液体のアンモニアを加熱する加熱ヒータを設けたことを特徴とするアンモニア加熱分解装置。
  2. バーナからの火炎で、前記バーナに燃焼用空気とともに供給される気体のアンモニアを燃焼させる工業炉において、前記アンモニアが供給される第一配管の所定部分に設けられる装置であって、
    前記第一配管の内部を通過するアンモニアを加熱する加熱部と、
    前記加熱部の前記バーナ側とは逆側の端部に挿入され、液体のアンモニアを供給する、前記第一配管よりも内径の小さい液体アンモニア配管と、
    前記加熱部に挿入された前記液体アンモニア配管の先端に設けられた噴射ノズルと、
    前記液体アンモニア配管の前記加熱部手前に設けられ、前記液体アンモニア配管内の液体のアンモニアを加圧する加圧部を備え、
    前記加熱部の端部から前記噴射ノズルに、加熱空気を供給する加熱空気配管を設けたことを特徴とするアンモニア加熱分解装置。
  3. バーナからの火炎で、前記バーナに燃焼用空気とともに供給される気体のアンモニアを燃焼させる工業炉において、前記アンモニアが供給される第一配管の所定部分に設けられる装置であって、
    前記第一配管の内部を通過するアンモニアを加熱する加熱部と、
    前記加熱部の前記バーナ側とは逆側の端部に挿入され、液体のアンモニアを供給する、前記第一配管よりも内径の小さい液体アンモニア配管と、
    前記加熱部に挿入された前記液体アンモニア配管の先端に設けられた噴射ノズルと、
    前記液体アンモニア配管の前記加熱部手前に設けられ、前記液体アンモニア配管内の液体のアンモニアを加圧する加圧部と、
    前記第一配管に設けられた開閉式の調整弁を備え、
    前記所定部分は、前記バーナと前記調整弁の間であり、
    前記加熱部と前記加圧部の間に位置する前記液体アンモニア配管に、前記液体アンモニア配管内部の液体のアンモニアを加熱する加熱ヒータを設けたことを特徴とするアンモニア加熱分解装置。
  4. バーナからの火炎で、前記バーナに燃焼用空気とともに供給される気体のアンモニアを燃焼させる工業炉において、前記アンモニアが供給される第一配管の所定部分に設けられる装置であって、
    前記第一配管の内部を通過するアンモニアを加熱する加熱部と、
    前記加熱部の前記バーナ側とは逆側の端部に挿入され、液体のアンモニアを供給する、前記第一配管よりも内径の小さい液体アンモニア配管と、
    前記加熱部に挿入された前記液体アンモニア配管の先端に設けられた噴射ノズルと、
    前記液体アンモニア配管の前記加熱部手前に設けられ、前記液体アンモニア配管内の液体のアンモニアを加圧する加圧部を備え、
    前記所定部分は、前記バーナに対する前記第一配管の接続位置から2mの範囲内であり、
    前記加熱部と前記加圧部の間に位置する前記液体アンモニア配管に、前記液体アンモニア配管内部の液体のアンモニアを加熱する加熱ヒータを設けたことを特徴とするアンモニア加熱分解装置。
  5. バーナからの火炎で、前記バーナに燃焼用空気とともに供給される気体のアンモニアを燃焼させる工業炉において、前記アンモニアが供給される第一配管の所定部分に設けられる装置であって、
    前記第一配管の内部を通過するアンモニアを加熱する加熱部と、
    前記加熱部の前記バーナ側とは逆側の端部に挿入され、液体のアンモニアを供給する、前記第一配管よりも内径の小さい液体アンモニア配管と、
    前記加熱部に挿入された前記液体アンモニア配管の先端に設けられた噴射ノズルと、
    前記液体アンモニア配管の前記加熱部手前に設けられ、前記液体アンモニア配管内の液体のアンモニアを加圧する加圧部と、
    前記第一配管に設けられた開閉式の調整弁を備え、
    前記所定部分は、前記バーナと前記調整弁の間であり、
    前記加熱部の端部から前記噴射ノズルに、加熱空気を供給する加熱空気配管を設けたことを特徴とするアンモニア加熱分解装置。
  6. バーナからの火炎で、前記バーナに燃焼用空気とともに供給される気体のアンモニアを燃焼させる工業炉において、前記アンモニアが供給される第一配管の所定部分に設けられる装置であって、
    前記第一配管の内部を通過するアンモニアを加熱する加熱部と、
    前記加熱部の前記バーナ側とは逆側の端部に挿入され、液体のアンモニアを供給する、前記第一配管よりも内径の小さい液体アンモニア配管と、
    前記加熱部に挿入された前記液体アンモニア配管の先端に設けられた噴射ノズルと、
    前記液体アンモニア配管の前記加熱部手前に設けられ、前記液体アンモニア配管内の液体のアンモニアを加圧する加圧部を備え、
    前記所定部分は、前記バーナに対する前記第一配管の接続位置から2mの範囲内であり、
    前記加熱部の端部から前記噴射ノズルに、加熱空気を供給する加熱空気配管を設けたことを特徴とするアンモニア加熱分解装置。
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