<積層体(包装材料)>
本実施の形態による積層体は、少なくとも、第1延伸プラスチックフィルムと、第2延伸プラスチックフィルムと、シーラント層とをこの順に備えるものである。積層体は、更に、接着剤層、印刷層、金属蒸着層等のその他の層を備えてもよい。本実施の形態においては、積層体が、袋を構成するための包装材料として用いられる例について説明する。
本実施の形態による包装材料について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による包装材料の模式断面図の例を図1乃至図4に示す。
図1に示した包装材料10は、第1延伸プラスチックフィルム11と、印刷層21と、第1接着層16と、金属蒸着層22と、第2延伸プラスチックフィルム12と、第2接着層17と、シーラント層15とをこの順に備える。図1及び後述する図2乃至図4に示す包装材料10を備える包装袋においては、シーラント層15が包装袋の内面を構成する。図1に示す例において、シーラント層15は、シーラント層を構成するフィルムを第2延伸プラスチックフィルム12に積層することによって形成されている。図1に示す例において、第1接着層16及び第2接着層17は、後述する接着剤層である。図1及び後述する図2乃至図4に示す例において、金属蒸着層22は、第2延伸プラスチックフィルム12の面のうち外面側の面に設けられていてもよく、第2延伸プラスチックフィルム12の面のうち内面側の面に設けられていてもよい。
図2に示した包装材料10は、第1延伸プラスチックフィルム11と、印刷層21と、第1アンカーコート層18と、第1接着層16と、金属蒸着層22と、第2延伸プラスチックフィルム12と、第2アンカーコート層19と、第2接着層17と、シーラント層15とをこの順に備える。図1に示す例において、シーラント層15は、シーラント層を構成するフィルムを第2延伸プラスチックフィルム12に積層することによって形成されている。図2に示す例において、第1接着層16及び第2接着層17は、後述する接着樹脂層である。
図3に示した包装材料10は、第1延伸プラスチックフィルム11と、印刷層21と、第1接着層16と、金属蒸着層22と、第2延伸プラスチックフィルム12と、第2アンカーコート層19と、シーラント層15とをこの順に備える。図3に示す例において、シーラント層15は、シーラント層を構成する材料を第2延伸プラスチックフィルム12上に成形することによって形成されている。図3に示す例において、第1接着層16は、後述する接着剤層である。
図4に示した包装材料10は、第1延伸プラスチックフィルム11と、印刷層21と、第1アンカーコート層18と、第1接着層16と、金属蒸着層22と、第2延伸プラスチックフィルム12と、第2アンカーコート層19と、シーラント層15とをこの順に備える。図4に示す例において、シーラント層15は、シーラント層を構成する材料を第2延伸プラスチックフィルム12上に成形することによって形成されている。図4に示す例において、第1接着層16は、後述する接着樹脂層である。
以下、包装材料10を構成するフィルム及び層について説明する。
[延伸プラスチックフィルム]
第1延伸プラスチックフィルム11及び第2延伸プラスチックフィルム12はいずれも、所定の方向において延伸されているプラスチックフィルムである。各延伸プラスチックフィルム11,12は、所定の一方向において延伸された一軸延伸フィルムであってもよく、所定の二方向において延伸された二軸延伸フィルムであってもよい。各延伸プラスチックフィルム11,12の延伸方向は特には限定されない。例えば、延伸プラスチックフィルム11,12は、包装材料10によって構成される包装袋の高さ方向において延伸されていてもよく、包装袋の幅方向において延伸されていてもよい。また、各延伸プラスチックフィルム11,12の延伸方向は、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。各延伸プラスチックフィルム11,12の延伸倍率は、例えば1.05倍以上である。
第1延伸プラスチックフィルム11又は第2延伸プラスチックフィルム12の少なくとも一方は、リサイクルPETを含むリサイクルフィルムである。例えば、第1延伸プラスチックフィルム11がリサイクルフィルムであってもよく、第2延伸プラスチックフィルム12がリサイクルフィルムであってもよい。この場合、第1延伸プラスチックフィルム11及び第2延伸プラスチックフィルム12のうちリサイクルフィルムでない方の延伸プラスチックフィルムは、化石燃料由来のPETなどを含むヴァージンフィルム、ポリプロピレンを含む延伸ポリプロピレンフィルム(以下、OPPフィルムとも称する)、又は、剛性を有する剛性フィルムである。
また、第1延伸プラスチックフィルム11及び第2延伸プラスチックフィルム12の両方がリサイクルフィルムであってもよい。
上述のリサイクルフィルム、ヴァージンフィルム、OPPフィルム、剛性フィルムなどによって構成される第1延伸プラスチックフィルム11及び第2延伸プラスチックフィルム12の組み合わせの例を表1に示す。例1~例7において、金属蒸着層22は、第2延伸プラスチックフィルム12の外面側の面に向けられていてもよく、第2延伸プラスチックフィルム12の内面側の面に設けられていてもよい。
以下、リサイクルフィルム、剛性フィルム、ヴァージンフィルム及びOPPフィルムについて説明する。
(リサイクルフィルム)
リサイクルフィルムは、メカニカルリサイクルによりリサイクルされたポリエチレンテレフタレート(以下、ポリエチレンテレフタレートをPETとも記す)を含む。具体的には、リサイクルフィルムは、PETボトルをメカニカルリサイクルによりリサイクルしたPETを含み、このPETは、ジオール単位がエチレングリコールであり、ジカルボン酸単位がテレフタル酸およびイソフタル酸を含む。ここで、メカニカルリサイクルとは、一般に、回収されたPETボトル等のポリエチレンテレフタレート樹脂製品を粉砕、アルカリ洗浄してPET樹脂製品の表面の汚れ、異物を除去した後、高温・減圧下で一定時間乾燥してPET樹脂の内部に留まっている汚染物質を拡散させ除染を行い、PET樹脂からなる樹脂製品の汚れを取り除き、再びPET樹脂に戻す方法である。以下、本明細書においては、PETボトルをリサイクルしたポリエチレンテレフタレートを「リサイクルポリエチレンテレフタレート(以下、リサイクルPETとも記す)」といい、リサイクルされていないポリエチレンテレフタレートを「ヴァージンポリエチレンテレフタレート(以下、ヴァージンPETとも記す)」というものとする。
リサイクルフィルムに含まれるPETのうち、イソフタル酸の含有量は、PETを構成する全ジカルボン酸単位に対して、0.5モル%以上5モル%以下であることが好ましく、1.0モル%以上2.5モル%以下であることがより好ましい。イソフタル酸の含有量が0.5モル%未満であると柔軟性が向上しない場合があり、一方、5モル%を超えるとPETの融点が下がり耐熱性が不十分となる場合がある。なお、PETは、通常の化石燃料由来のPETの他、バイオマスPETであっても良い。「バイオマスPET」とは、ジオール単位としてバイオマス由来のエチレングリコールを含み、ジカルボン酸単位として化石燃料由来のジカルボン酸を含むものである。このバイオマスPETは、バイオマス由来のエチレングリコールをジオール単位とし、化石燃料由来のジカルボン酸をジカルボン酸単位とするPETのみで形成されていてもよいし、バイオマス由来のエチレングリコールおよび化石燃料由来のジオールをジオール単位とし、化石燃料由来のジカルボン酸をジカルボン酸単位とするPETで形成されていてもよい。
PETボトルに用いられるPETは、上記したジオール単位とジカルボン酸単位とを重縮合させる従来公知の方法により得ることができる。具体的には、上記のジオール単位とジカルボン酸単位とのエステル化反応および/またはエステル交換反応を行った後、減圧下での重縮合反応を行うといった溶融重合の一般的な方法、または有機溶媒を用いた公知の溶液加熱脱水縮合方法などによって製造することができる。
上記PETを製造する際に用いるジオール単位の使用量は、ジカルボン酸またはその誘導体100モルに対し、実質的に等モルであるが、一般には、エステル化および/またはエステル交換反応および/または縮重合反応中の留出があることから、0.1モル%以上20モル%以下過剰に用いられる。
また、重縮合反応は、重合触媒の存在下で行うことが好ましい。重合触媒の添加時期は、重縮合反応以前であれば特に限定されず、原料仕込み時に添加しておいてもよく、減圧開始時に添加してもよい。
PETボトルをリサイクルしたPETは、上記のようにして重合して固化させた後、さらに重合度を高めたり、環状三量体などのオリゴマーを除去したりするため、必要に応じて固相重合を行ってもよい。具体的には、固相重合は、PETをチップ化して乾燥させた後、100℃以上180℃以下の温度で1時間から8時間程度加熱してPETを予備結晶化させ、続いて、190℃以上230℃以下の温度で、不活性ガス雰囲気下または減圧下において1時間~数十時間加熱することにより行われる。
リサイクルフィルムに含まれるPETの極限粘度は、0.58dl/g以上0.80dl/g以下であることが好ましい。極限粘度が0.58dl/g未満の場合は、基材としてPETフィルムに要求される機械特性が不足する可能性がある。他方、極限粘度が0.80dl/gを超えると、フィルム製膜工程における生産性が損なわれる場合がある。なお、極限粘度は、オルトクロロフェノール溶液で、35℃において測定される。
リサイクルフィルムは、リサイクルPETを50重量%以上95重量%以下の割合で含むことが好ましく、リサイクルPETの他、ヴァージンPETを含んでいてもよい。リサイクルフィルムにおけるPETの含有率は、80質量%以上であってもよく、90質量%以上であってもよく、95質量%以上であってもよい。ヴァージンPETとしては、上記したようなジオール単位がエチレングリコールであり、ジカルボン酸単位がテレフタル酸およびイソフタル酸を含むPETであってもよく、また、ジカルボン酸単位がイソフタル酸を含まないPETであってもよい。また、リサイクルフィルムは、PET以外のポリエステルを含んでいてもよい。例えば、ジカルボン酸単位として、テレフタル酸およびイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸以外にも、脂肪族ジカルボン酸等が含まれていてもよい。
脂肪族ジカルボン酸としては、具体的には、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸ならびにシクロヘキサンジカルボン酸などの、通常炭素数が2以上40以下の鎖状または脂環式ジカルボン酸が挙げられる。脂肪族ジカルボン酸の誘導体としては、上記脂肪族ジカルボン酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステルおよびブチルエステルなどの低級アルキルエステル、無水コハク酸などの上記脂肪族ジカルボン酸の環状酸無水物が挙げられる。これらの中でも、脂肪族ジカルボン酸としては、アジピン酸、コハク酸、ダイマー酸またはこれらの混合物が好ましく、コハク酸を主成分とするものが特に好ましい。脂肪族ジカルボン酸の誘導体としては、アジピン酸およびコハク酸のメチルエステル、またはこれらの混合物がより好ましい。
このようなPETから構成されるリサイクルフィルムは、単層であってもよく、多層であってもよい。図5は、リサイクルフィルム30の一例を示す断面図である。図5に示すリサイクルフィルム30は、第1層31、第2層32、および第3層33の3層を備える。第3層33が、包装材料10のシーラント層15側に位置する。図5に示す例においては、第2層32をリサイクルPETのみから構成される層またはリサイクルPETとヴァージンPETとの混合層とし、第1層31および第3層33を、ヴァージンPETのみから構成される層とすることが好ましい。このように、第1層31および第3層33にヴァージンPETのみを用いることにより、リサイクルPETがリサイクルフィルム30の表面または裏面から表出することを防止することができる。このため、包装材料10の衛生性を確保することができる。また、リサイクルフィルム30は、図5に示す第1層31を備えることなく、第2層32および第3層33の2層を備えていてもよい。さらに、リサイクルフィルム30は、図5に示す第3層33を備えることなく、第1層31および第2層32の2層を備えていてもよい。これらの場合においても、第2層32をリサイクルPETのみから構成される層またはリサイクルPETとヴァージンPETとの混合層とし、第1層31および第3層33は、ヴァージンPETのみから構成される層とすることが好ましい。
リサイクルPETとヴァージンPETとを混合して一つの層を成形する場合には、別々に成形機に供給する方法、ドライブレンド等で混合した後に供給する方法などがある。中でも、操作が簡便であるという観点から、ドライブレンドで混合する方法が好ましい。
リサイクルフィルムを構成するPETは、その製造工程において、またはその製造後に、その特性が損なわれない範囲において各種の添加剤を添加することができる。添加剤として、例えば、可塑剤、紫外線安定化剤、着色防止剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、耐候剤、帯電防止剤、糸摩擦低減剤、離型剤、抗酸化剤、イオン交換剤、着色顔料などが挙げられる。添加剤は、PETを含む樹脂組成物全体に対して、5質量%以上50質量%以下、好ましくは5質量%以上20質量%以下の範囲で添加されることが好ましい。
リサイクルフィルムは、上記したPETを用いて、例えば、Tダイ法によってフィルム化することにより形成することができる。具体的には、上記したPETを乾燥させた後、PETの融点以上の温度(Tm)~Tm+70℃の温度に加熱された溶融押出機に供給して、樹脂組成物を溶融し、例えばTダイなどのダイよりシート状に押出し、押出されたシート状物を回転している冷却ドラムなどで急冷固化することによりフィルムを成形することができる。溶融押出機としては、一軸押出機、二軸押出機、ベント押出機、タンデム押出機等を目的に応じて使用することができる。
上記のようにして得られたフィルムは2軸延伸されていることが好ましい。2軸延伸は従来公知の方法で行うことができる。例えば、上記のようにして冷却ドラム上に押し出されたフィルムを、続いて、ロール加熱、赤外線加熱などで加熱し、縦方向に延伸して縦延伸フィルムとする。この延伸は2個以上のロールの周速差を利用して行うのが好ましい。縦延伸は、通常、50℃以上100℃以下の温度範囲で行われる。また、縦延伸の倍率は、フィルム用途の要求特性にもよるが、2.5倍以上4.2倍以下とするのが好ましい。延伸倍率が2.5倍未満の場合は、PETフィルムの厚み斑が大きくなり良好なフィルムを得ることが難しい。
縦延伸されたフィルムは、続いて横延伸、熱固定、熱弛緩の各処理工程を順次施して2軸延伸フィルムとなる。横延伸は、通常、50℃以上100℃以下の温度範囲で行われる。横延伸の倍率は、この用途の要求特性にもよるが、2.5倍以上5.0倍以下が好ましい。2.5倍未満の場合はフィルムの厚み斑が大きくなり良好なフィルムが得られにくく、5.0倍を超える場合は製膜中に破断が発生しやすくなる。
横延伸のあと、続いて熱固定処理を行うが、好ましい熱固定の温度範囲は、PETのTg+70~Tm-10℃である。また、熱固定時間は1秒以上60秒以下が好ましい。さらに熱収縮率の低滅が必要な用途については、必要に応じて熱弛緩処理を行ってもよい。
上記のようにして得られるリサイクルフィルムの厚さは、その用途に応じて任意であるが、通常、5μm以上100μm以下程度であり、好ましくは5μm以上25μm以下である。また、リサイクルフィルムの破断強度は、MD方向で5kg/mm2以上40kg/mm2以下、TD方向で5kg/mm2以上35kg/mm2以下であり、また、破断伸度は、MD方向で50%以上350%以下、TD方向で50%以上300%以下である。また、150℃の温度環境下に30分放置した時の収縮率は、0.1%以上5%以下である。
なお、ヴァージンPETは、化石燃料ポリエチレンテレフタレート(以下化石燃料PETとも記す)であってもよく、バイオマスPETであってもよい。ここで、「化石燃料PET」とは、化石燃料由来のジオールをジオール単位とし、化石燃料由来のジカルボン酸をジカルボン酸単位とするものである。また、リサイクルPETは、化石燃料PETを用いて形成されたPET樹脂製品をリサイクルして得られるものであってもよく、バイオマスPETを用いて形成されたPET樹脂製品をリサイクルして得られるものであってもよい。
(剛性フィルム)
剛性フィルムは、耐突き刺し性などの強さを包装材料10に付与するためのフィルムである。剛性フィルムとしては、下記の(1)~(3)の延伸プラスチックフィルムのいずれかを用いることができる。
(1)ポリアミドを主成分として含む延伸プラスチックフィルム(以下、ポリアミドフィルムとも称する)
(2)ポリブチレンテレフタレート(以下、PBTとも称する)を主成分として含む延伸プラスチックフィルム(以下、PBTフィルムとも称する)
(3)少なくとも1つの方向において0.0017N以上のループスティフネスを有し、且つポリエステルを主成分として含む延伸プラスチックフィルム(以下、高スティフネスフィルムとも称する)
(1)~(3)の延伸プラスチックフィルムのいずれかを用いて剛性フィルムを構成することにより、剛性フィルムの突き刺し強度を高くすることができ、例えば10N以上にすることができる。これにより、剛性フィルムを含む包装材料10によって構成された袋に、先端が尖った鋭利な部材が接触した場合にも、袋が破けてしまうことを抑制するための剛性を持たせることができる。
以下、(1)~(3)の延伸プラスチックフィルムについてそれぞれ説明する。まず、ポリアミドフィルムについて説明する。ポリアミドフィルムは、51質量%以上のポリアミドを含む。ポリアミドフィルムにおけるポリアミドの含有率は、80質量%以上であってもよく、90質量%以上であってもよく、95質量%以上であってもよい。ポリアミド系の例としては、脂肪族ポリアミドまたは芳香族ポリアミドが挙げられる。脂肪族ポリアミドとてしてはナイロン-6、ナイロン-6,6、ナイロン6とナイロン6,6との共重合体などのナイロンが挙げられ、芳香族ポリアミドとしては、ポリメタキシレンアジパミド(MXD6)などが挙げられる。
ポリアミドフィルムの厚みは、好ましくは12μm以上であり、より好ましくは15μm以上である。また、ポリアミドフィルムの厚みは、好ましくは30μm以下であり、より好ましくは25μm以下である。
ポリアミドフィルムは、単一の層によって構成されていてもよく、複数の層によって構成されていてもよい。ポリアミドフィルムが複数の層を含む場合、ポリアミドフィルムは、例えば、共押し出しによって作製された共押しフィルムである。共押し出しによって作製されたポリアミドフィルムは、例えば、順に積層された、PETなどのポリエステルからなる第1層、ナイロンなどのポリアミドからなる第2層、およびPETなどのポリエステルからなる第3層を含む。なお、ナイロンなどのポリアミドからなる第2層の質量が、ポリアミドフィルム全体の質量の51%以上である場合、共押し出しによって作製されたポリアミドフィルムの主成分はポリアミドであると言える。
次に、PBTフィルムについて説明する。PBTフィルムは、51質量%以上のPBTを含む。PBTフィルムにおけるPBTの含有率は、60質量%以上であってもよく、70質量%以上であってもよく、80質量%以上であってもよく、90質量%以上であってもよく、95質量%以上であってもよい。PBTフィルムの構成としては、下記の第1の構成又は第2の構成のいずれを採用してもよい。
第1の構成のPBTフィルムは、例えば国際公開第2015/178390号パンフレットに開示されているように、キャスト時に同一の組成の樹脂を多層化してキャストすることによって作製される。この場合、PBTフィルムは、少なくとも10層以上、好ましくは60層以上、より好ましくは250層以上、更に好ましくは1000層以上の層を含む多層構造部からなる。複数の層はそれぞれ、好ましくは51質量%以上のPBTを含み、より好ましくは60質量%以上のPBTを含む。なお、複数の層においては、n番目の層の上にn+1番目の層が直接積層されている。すなわち、複数の層の間には、接着剤層や接着層が介在されていない。各層の厚みは、好ましくは3nm以上であり、より好ましくは10nm以上である。また、各層の厚みは、好ましくは200nm以下であり、より好ましくは100nm以下であり、更に好ましくは75nm以下である。
PBTフィルム全体の厚みは、好ましくは9μm以上であり、より好ましくは12μm以上である。また、第1の構成のPBTフィルム全体の厚みは、好ましくは25μm以下であり、より好ましくは20μm以下である。PBTフィルムの厚みを9μm以上にすることにより、PBTフィルムが十分な強度を有するようになる。また、PBTフィルムの厚みを25μm以下にすることにより、PBTフィルムが優れた成形性を示すようになる。このため、PBTフィルムを含む包装材料10を加工して包装袋を製造する工程を効率的に実施することができる。
上述のようにPBTフィルムが複数の層を含む多層構造部からなる場合、複数の層の一部は、PBT以外のポリエステル樹脂を主成分として含んでいてもよい。例えば、第1の構成のPBTフィルムは、PBTを主成分として含む複数の層と、2つのPBTの層の間に位置する、例えばPETを主成分として含む層とによって構成されていてもよい。すなわち、PBTを主成分として含む層と、例えばPETを主成分として含む層とを交互に積層することによって第1の構成のPBTフィルムが構成されていてもよい。
好ましくは、少なくとも1つの方向において、第1の構成のPBTフィルムの引張強度を引張伸度で割った値が2.0〔MPa/%〕以上である。例えば、垂直方向(TD)におけるPBTフィルムの引張強度を引張伸度で割った値は、好ましくは2.0〔MPa/%〕以上であり、より好ましくは2.2〔MPa/%〕以上である。
引張強度及び引張伸度は、JIS K7127に準拠して測定され得る。測定器としては、オリエンテック社製の引張試験機 STA-1150を用いることができる。試験片としては、PBTフィルムを幅15mm、長さ150mmの矩形状のフィルムに切り出したものを用いることができる。試験片を保持する一対のチャックの間の、測定開始時の間隔は100mmであり、引張速度は300mm/分である。なお、試験片の長さは、一対のチャックによって試験片を把持することができる限りにおいて、調整可能である。本願において、特に断らない限り、試験の際の環境温度は25℃であり、相対湿度は50%である。
第2の構成のPBTフィルムは、例えば特開2014-133332号公報に開示されているように、ブチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポリエステルを含む単層フィルムからなる。例えば、PBTフィルムは、グリコール成分としての1,4-ブタンジオール、又はそのエステル形成性誘導体と、二塩基酸成分としてのテレフタル酸、又はそのエステル形成性誘導体を主成分とし、それらを縮合して得られるホモ、またはコポリマータイプのポリエステルを含む。第2の構成に係るPBTフィルムにおけるPBTの含有率は、51質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましく、さらには80質量%以上が好ましく、最も好ましくは90質量%以上である。また、第2の構成に係るPBTフィルムは、ポリブチレンテレフタレートと添加剤のみで構成されていることが好ましい。
第2の構成のPBTフィルムに機械的強度を付与するためには、PBTのうち、融点が200℃以上且つ250℃以下、IV値が1.10dl/g以上且つ1.35dl/g以下のものが好ましい。さらには、融点が215℃以上且つ225℃以下、IV値が1.15dl/g以上且つ1.30dl/g以下のものが特に好ましい。これらのIV値は、PBTフィルムを構成する材料全体によって満たされていてもよい。IV値は、JIS K 7367-5:2000に基づいて算出され得る。
第2の構成に係るPBTフィルムは、PETなどPBT以外のポリエステル樹脂を30質量%以下の範囲で含んでいてもよい。PBTフィルムがPBTに加えてPETを含むことにより、PBT結晶化を抑制することができ、PBTフィルムの延伸加工性を向上させることができる。PBTフィルムのPBTに配合するPETとしては、エチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポリエステルを用いることができる。例えば、グリコール成分としてのエチレングリコール、二塩基酸成分としてのテレフタル酸を主成分としたホモタイプを好ましく用いることができる。良好な機械的強度特性を付与するためには、PETのうち、融点が240℃以上且つ265℃以下、IV値が0.55dl/g以上且つ0.90dl/g以下のものが好ましい。さらには、融点が245℃以上且つ260℃以下、IV値が0.60dl/g以上且つ0.80dl/g以下のものが特に好ましい。
次に、高スティフネスフィルムについて説明する。高スティフネスフィルムは、ポリエステルを主成分として含み、少なくとも1つの方向において0.0017N以上のループスティフネスを有する。
ループスティフネスとは、フィルムのこしの強さを表すパラメータである。以下、図6~図11を参照して、ループスティフネスの測定方法を説明する。なお、以下に説明する測定方法は、延伸プラスチックフィルムなどの単層のフィルムだけでなく、蒸着フィルム、積層フィルムなどの、複数の層を含むフィルムに関しても使用可能である。蒸着フィルムとは、延伸プラスチックフィルムなどの単層のフィルムと、単層のフィルム上に形成されている蒸着層と、を含むフィルムである。積層フィルムとは、包装材料10のような、積層された複数のフィルムを含むフィルムである。
図6は、試験片60及びループスティフネス測定器65を示す平面図であり、図7は、図6の試験片60及びループスティフネス測定器65の線V-Vに沿った断面図である。試験片60は、長辺及び短辺を有する矩形状のフィルムである。本願においては、試験片60の長辺の長さL1を150mmとし、短辺の長さL2を15mmとした。ループスティフネス測定器65としては、例えば、東洋精機社製のNo.581ループステフネステスタ(登録商標)LOOP STIFFNESS TESTER DA型を用いることができる。なお、試験片60の長辺の長さL1は、後述する一対のチャック部66によって試験片60を把持することができる限りにおいて、調整可能である。
ループスティフネス測定器65は、試験片60の長辺方向の一対の端部を把持するための一対のチャック部66と、チャック部66を支持する支持部材67と、を有する。チャック部66は、第1チャック661及び第2チャック662を含む。図6及び図7に示す状態において、試験片60は、一対の第1チャック661の上に配置されており、第2チャック662は、第1チャック661との間で試験片60を未だ把持していない。後述するように、測定時、試験片60は、チャック部66の第1チャック661と第2チャック662との間に把持される。第2チャック662は、ヒンジ機構を介して第1チャック661に連結されていてもよい。
延伸プラスチックフィルム、蒸着フィルム、積層フィルムなどの測定対象のフィルムを、フィルムが包装製品に加工される前の状態で入手可能な場合、試験片60は、測定対象のフィルムを切断することによって作製されてもよい。また、試験片60は、包装袋などの、包装材料10から作製された包装製品を切断し、測定対象のフィルムを取り出すことによって作製されてもよい。例えば後述する図12及び図13において符号60A又は60Bが付された点線で示すように、包装袋70の表面フィルム74又は裏面フィルム75を切断することによって試験片を準備してもよい。流れ方向における包装材料10のループスティフネスを測定する場合、図12及び図13において符号60Aで示すように、試験片の長辺方向が流れ方向に一致するよう、包装袋70の表面フィルム74又は裏面フィルム75を切断して試験片を作製する。垂直方向における包装材料10のループスティフネスを測定する場合、図12及び図13において符号60Bで示すように、試験片の長辺方向が垂直方向に一致するよう、包装袋70の表面フィルム74又は裏面フィルム75を切断して試験片を作製する。図示はしないが、試験片の長辺方向が流れ方向又は垂直方向に一致するように下部フィルム76を切断して試験片を作製してもよい。
ループスティフネス測定器65を用いて試験片60のループスティフネスを測定する方法について説明する。まず、図6及び図7に示すように、間隔L3を空けて配置されている一対のチャック部66の第1チャック661上に試験片60を載置する。本願においては、後述するループ部61の長さ(以下、ループ長とも称する)が60mmになるよう、間隔L3を設定した。試験片60は、第1チャック661側に位置する内面60xと、内面60xの反対側に位置する外面60yと、を含む。試験片60が包装材料10からなる場合、試験片60の内面60x及び外面60yは、包装材料10の内面及び外面に一致する。後述するループ部61を試験片60に形成する際、内面60xがループ部61の内側に位置し、外面60yがループ部61の外側に位置する。続いて、図8に示すように、第1チャック661との間で試験片60の長辺方向の端部を把持するよう、第2チャック662を試験片60の上に配置する。
続いて、図9に示すように、一対のチャック部66の間の間隔が縮まる方向において、一対のチャック部66の少なくとも一方を支持部材67上でスライドさせる。これにより、試験片60にループ部61を形成することができる。図9に示す試験片60は、ループ部61と、一対の中間部62及び一対の固定部63とを有する。一対の固定部63は、試験片60のうち一対のチャック部66によって把持されている部分である。一対の中間部62は、試験片60のうちループ部61と一対の中間部62との間に位置している部分である。図9に示すように、チャック部66は、一対の中間部62の内面60x同士が接触するまで支持部材67上でスライドされる。これにより、60mmのループ長を有するループ部61を形成することができる。ループ部61のループ長は、一方の第2チャック662のループ部61側の面と試験片60とが交わる位置P1と、他方の第2チャック662のループ部61側の面と試験片60とが交わる位置P2との間における、試験片60の長さである。上述の間隔L3は、試験片60の厚みを無視する場合、ループ部61の長さに2×tを加えた値になる。tは、チャック部66の第2チャック662の厚みである。
その後、図10に示すように、チャック部66に対するループ部61の突出方向Yが水平方向になるよう、チャック部66の姿勢を調整する。例えば、支持部材67の法線方向が水平方向を向くように支持部材67を動かすことにより、支持部材67によって支持されているチャック部66の姿勢を調整する。図10に示す例において、ループ部61の突出方向Yは、チャック部の厚み方向に一致している。また、ループ部61の突出方向Yにおいて第2チャック662から距離Z1だけ離れた位置にロードセル68を準備する。本願においては、距離Z1を50mmとした。続いて、ロードセル68を、試験片60のループ部61に向けて、図10に示す距離Z2だけ速度Vで移動させる。距離Z2は、図10及び図11に示すように、ロードセル68がループ部61に接触し、その後、ロードセル68がループ部61をチャック部66側に押し込むよう、設定される。本願においては、距離Z2を40mmとした。この場合、ロードセル68がループ部61をチャック部66側に押し込んでいる状態におけるロードセル68とチャック部66の第2チャック662との間の距離Z3は、10mmになる。ロードセル68を移動させる速度Vは、3.3mm/秒とした。
続いて、図11に示す、ロードセル68をチャック部66側に距離Z2だけ移動させ、ロードセル68が試験片60のループ部61を押し込んでいる状態において、ループ部61からロードセル68に加えられている荷重の値が安定した後、荷重の値を記録する。このようにして得られた荷重の値を、試験片60を構成するフィルムのループスティフネスとして採用する。本願において、特に断らない限り、ループスティフネスの測定時の環境は、温度23℃、相対湿度50%である。
少なくとも1つの方向において0.0017N以上のループスティフネスを有する高スティフネスフィルムを第1延伸プラスチックフィルム11又は第2延伸プラスチックフィルム12として用いることにより、第1延伸プラスチックフィルム11又は第2延伸プラスチックフィルム12の突き刺し強度を高めることができる。これにより、高スティフネスフィルムを備える包装材料10において、包装材料10の突き刺し強度を例えば13N以上にすることができ、より好ましくは14N以上にすることができ、さらに好ましくは15N以上又は16N以上にすることができる。
高スティフネスフィルムの例としては、51質量%以上のPETを含む高スティフネスPETフィルムを挙げることができる。高スティフネスPETフィルムにおけるPETの含有率は、80質量%以上であってもよく、90質量%以上であってもよく、95質量%以上であってもよい。高スティフネスフィルムの厚みは、好ましくは5μm以上であり、より好ましくは7μm以上である。高スティフネスフィルムの厚みは、10μm以上であってもよく、14μm以上であってもよい。また、高スティフネスフィルムの厚みは、好ましくは30μm以下であり、25μm以下であってもよく、20μm以下であってもよい。
高スティフネスフィルムの好ましい機械特性について更に説明する。
高スティフネスフィルムの突き刺し強度は、好ましくは10N以上であり、より好ましくは11N以上である。
少なくとも1つの方向における高スティフネスフィルムの引張強度は、好ましくは250MPa以上であり、より好ましくは280MPa以上である。例えば、流れ方向における高スティフネスフィルムの引張強度は、好ましくは250MPa以上であり、より好ましくは280MPa以上である。垂直方向における高スティフネスフィルムの引張強度は、好ましくは250MPa以上であり、より好ましくは280MPa以上である。
少なくとも1つの方向における高スティフネスフィルムの引張伸度は、好ましくは130%以下であり、より好ましくは120%以下である。例えば、流れ方向における高スティフネスフィルムの引張伸度は、好ましくは130%以下であり、より好ましくは120%以下である。垂直方向における高スティフネスフィルムの引張伸度は、好ましくは120%以下であり、より好ましくは110%以下である。
好ましくは、少なくとも1つの方向において、高スティフネスフィルムの引張強度を引張伸度で割った値が2.0〔MPa/%〕以上である。例えば、垂直方向(TD)における高スティフネスフィルムの引張強度を引張伸度で割った値は、好ましくは2.0〔MPa/%〕以上であり、より好ましくは2.2〔MPa/%〕以上である。流れ方向(MD)における高スティフネスフィルムの引張強度を引張伸度で割った値は、好ましくは1.8〔MPa/%〕以上であり、より好ましくは2.0〔MPa/%〕以上である。
少なくとも1つの方向における高スティフネスフィルムの熱収縮率は、0.7%以下であることが好ましく、0.5%以下であることがより好ましい。例えば、流れ方向における高スティフネスフィルムの熱収縮率は、0.7%以下であることが好ましく、0.5%以下であることがより好ましい。垂直方向における高スティフネスフィルムの熱収縮率は、0.7%以下であることが好ましく、0.5%以下であることがより好ましい。熱収縮率を測定する際の加熱温度は100℃であり、加熱時間は40分である。
少なくとも1つの方向における高スティフネスフィルムのヤング率は、好ましくは4.0GPa以上であり、より好ましくは4.5GPa以上である。例えば、流れ方向における高スティフネスフィルムのヤング率は、好ましくは4.0GPa以上であり、より好ましくは4.5GPa以上である。垂直方向における高スティフネスフィルムのヤング率は、好ましくは4.0GPa以上であり、より好ましくは4.5GPa以上である。
ヤング率は、引張強度及び引張伸度と同様に、JIS K7127に準拠して測定され得る。測定器としては、オリエンテック社製の引張試験機 STA-1150を用いることができる。試験片としては、高スティフネスフィルムを幅15mm、長さ150mmの矩形状のフィルムに切り出したものを用いることができる。試験片を保持する一対のチャックの間の、測定開始時の間隔は100mmであり、引張速度は300mm/分である。なお、試験片の長さは、一対のチャックによって試験片を把持することができる限りにおいて、調整可能である。本願において、特に断らない限り、ヤング率の測定時の環境は、温度25℃、相対湿度50%である。
なお、包装材料10のヤング率は、測定器としてオリエンテック社製の引張試験機 RTC-1310Aを用いること、試験片を保持する一対のチャックの間の、測定開始時の間隔が50mmであること以外は、高スティフネスポリエステルフィルムの場合と同様に測定される。包装材料10のヤング率を測定する場合は、ループスティフネスの測定の場合と同様に、試験片の長辺方向が流れ方向又は垂直方向に一致するよう包装袋70の表面フィルム74、裏面フィルム75又は下部フィルム76を切断することにより、試験片を作製することができる。
高スティフネスフィルムを備える包装材料10において、高スティフネスフィルムには、上述のように金属蒸着層22が設けられていてもよい。この場合、金属蒸着層22が設けられている高スティフネスフィルムは、単体の高スティフネスフィルムと同等の機械特性を有していてもよい。例えば、金属蒸着層22が設けられている高スティフネスフィルムは、少なくとも1つの方向において0.0017N以上のループスティフネスを有していてもよい。
高スティフネスフィルムの製造工程においては、例えば、まず、ポリエステルを溶融及び成形することによって得られたプラスチックフィルムを、流れ方向及び垂直方向において、それぞれ90℃~145℃で3倍~4.5倍に延伸する第1延伸工程を実施する。続いて、プラスチックフィルムを、流れ方向及び垂直方向において、それぞれ100℃~145℃で1.1倍~3.0倍に延伸する第2延伸工程を実施する。その後、190℃~220℃の温度で熱固定を行う。続いて、流れ方向及び垂直方向において、100℃~190℃の温度で0.2%~2.5%程度の弛緩処理(フィルム幅を縮める処理)を実施する。これらの工程において、延伸倍率、延伸温度、熱固定温度、弛緩処理率を調整することにより、上述の機械特性を備える高スティフネスフィルムを得ることができる。
包装材料10が高スティフネスフィルムなどの剛性フィルムを含む場合、包装材料10、及び包装材料10から構成される包装袋70などの包装製品に、耐突き刺し性などの強さを付与することができる。これにより、例えば、先端が尖った鋭利な部材が包装袋70に接触した場合に包装袋70が破けてしまうことなどを抑制することができる。剛性フィルムを備える包装材料10の突き刺し強度は、例えば13.0N以上であり、14.0N以上であってもよく、15.0N以上であってもよく、16.0N以上であってもよい。
また、包装材料10が高スティフネスフィルムなどの剛性フィルムを含む場合、包装材料10のヤング率を高めることができる。一方向における包装材料10のヤング率は、例えば3200MPa以上であり、3300MPa以上であってもよく、3400MPa以上であってもよく、3500MPa以上であってもよく、3600MPa以上であってもよく、3700MPa以上であってもよい。また、上述の一方向に直交する方向における包装材料10のヤング率は、例えば2700MPa以上であり、2800MPa以上であってもよく、2900MPa以上であってもよく、3000MPa以上であってもよく、3100MPa以上であってもよく、3200MPa以上であってもよい。例えば、流れ方向(MD)における包装材料10のヤング率は、例えば3200MPa以上であり、3300MPa以上であってもよく、3400MPa以上であってもよく、3500MPa以上であってもよく、3600MPa以上であってもよく、3700MPa以上であってもよい。包装材料10がPBTフィルム又は高スティフネスフィルムを備える場合、流れ方向(MD)における包装材料10のヤング率を3500MPa以上にすることができる。また、流れ方向(MD)に直交する方向である垂直方向(TD)における包装材料10のヤング率は、例えば2700MPa以上であり、2800MPa以上であってもよく、2900MPa以上であってもよく、3000MPa以上であってもよく、3100MPa以上であってもよく、3200MPa以上であってもよい。包装材料10のヤング率が高いことにより、包装材料10が伸びにくくなる。このため、包装袋70などの包装製品の製造工程などにおいて包装材料10を加工する際の加工精度が高くなる。また、包装材料10を用いて、後述する、自立可能に構成されたガセット式の包装袋70を作製する場合、包装袋70の自立性が高くなる。
(ヴァージンフィルム)
ヴァージンフィルムは、リサイクルされていない樹脂によって製造されたフィルムである。ヴァージンフィルムは、例えば、上述の化石燃料PETやバイオマスPETを含む。ヴァージンフィルムが化石燃料PETやバイオマスPETなどのPETを主成分として含む場合、ヴァージンフィルムにおけるPETの含有率は、80質量%以上であってもよく、90質量%以上であってもよく、95質量%以上であってもよい。また、ヴァージンフィルムの突き刺し強度は、上述の剛性フィルムの突き刺し強度よりも低く、例えば10N未満である。また、ヴァージンフィルムのループスティフネスは、上述の高スティフネスフィルムのループスティフネスよりも低く、例えば流れ方向(MD)及び垂直方向(TD)において0.0017N未満である。ヴァージンフィルムの厚みは、その用途に応じて任意であるが、通常、5μm以上100μm以下程度であり、好ましくは5μm以上25μm以下である。
(OPPフィルム)
OPPフィルムは、化石燃料由来のポリプロピレンを含む。また、OPPフィルムの突き刺し強度は、上述の剛性フィルムの突き刺し強度よりも低く、例えば10N未満である。OPPフィルムにおけるポリプロピレンの含有率は、80質量%以上であってもよく、90質量%以上であってもよく、95質量%以上であってもよい。また、OPPフィルムのループスティフネスは、上述の高スティフネスフィルムのループスティフネスよりも低く、例えば流れ方向(MD)及び垂直方向(TD)において0.0017N未満である。OPPフィルムの厚みは、その用途に応じて任意であるが、通常、5μm以上100μm以下程度であり、好ましくは18μm以上40μm以下である。
[金属蒸着層]
次に、金属蒸着層22について説明する。金属蒸着層22は、従来公知の蒸着方法により形成することができる金属蒸着膜からなる層である。金属蒸着層22を備えることで、包装袋に金属光沢を付与することができるため、意匠性を向上させることができる。また、可視光および紫外線等の透過を阻止する遮光性を、付与ないし向上させることができる。また、酸素ガスおよび水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性にも寄与し得る。
金属蒸着層22を構成する材料としては、例えば、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)、金(Au)、クロム(Cr)からなる群から選択される1種または2種以上の金属材料を使用することができる。特に、包装袋用としては、金属蒸着層22がアルミニウムの蒸着層を備えることが好ましい。
なお、金属蒸着層22は、単一の層で構成されていてもよく、複数の層で構成されていてもよい。単一の層及び複数の層の各層は、上述の群から選択される1種または2種以上の金属材料を含んでいる。金属蒸着層22が複数の層を含む場合、各層は、それぞれが、同一の金属材料を含んでいてもよく、異なる金属材料を含んでいてもよい。
金属蒸着層22の厚みは、使用する金属の種類等によって異なるが、例えば、50Å以上2000Å以下、好ましくは、100Å以上1000Å以下の範囲内で任意に選択される。更に具体的に説明すると、アルミニウムの蒸着層の場合には、厚みが300Å以上1000Å以下、更に、好ましくは、350Å以上900Å以下が望ましい。
金属蒸着層22の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、およびイオンプレ-ティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、および光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を挙げることができる。
第2延伸プラスチックフィルム12のうち金属蒸着層22が設けられる面には、第2延伸プラスチックフィルム12に対する金属蒸着層22の密着性を高めるための処理が施されていたり、密着性を高めるための層が形成されたりしていてもよい。例えば、プラズマを用いたプラズマ処理が第2延伸プラスチックフィルム12の面に施されていてもよい。
[シーラント層]
シーラント層15は、包装材料10を用いて包装袋を製造する際に、包装袋の内容物側に配置されて、包装材料10どうしをシールする機能を有するものである。シーラント層は、熱によって相互に融着し得る熱可塑性樹脂により形成される層である。シーラント層15は、化石燃料由来の樹脂材料を含んでいてもよいし、バイオマス由来の樹脂材料を含んでいてもよい。
シーラント層15を形成する樹脂材料としては、熱によって相互に融着し得る樹脂であれば、特に限定されず、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン-α・オレフィン共重合体、エチレン・ポリプロピレンのランダムもしくはブロック共重合体、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、アイオノマー樹脂、ヒートシール性エチレン・ビニルアルコール樹脂、または、メチルペンテン系樹脂、エチレン-プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレンまたは環状オレフィンコポリマーなどのポリオレフィン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他などの樹脂などが挙げられる。これらは、単独でも二種以上の混合物として使用してもよい。
シーラント層15は、上記のような樹脂のフィルムないしシートを、第2接着層17を介して第2延伸プラスチックフィルム12に積層することによって形成されてもよい。上述の図1及び図2に示す包装材料10のシーラント層15は、第2接着層17を介してフィルムないしシートを第2延伸プラスチックフィルム12に積層することによって形成されたシーラント層の例である。また、シーラント層15は、上記のような樹脂を第2延伸プラスチックフィルム12上に押し出すことによって形成されてもよい。上述の図3及び図4に示す包装材料10のシーラント層15は、押し出し成形によって第2延伸プラスチックフィルム12上に形成されたシーラント層の例である。なお、押し出し成形によってシーラント層15が形成される場合、第2延伸プラスチックフィルム12の内側の面には、図3及び図4に示すように、第2アンカーコート層19が設けられていてもよい。
シーラント層15を形成する樹脂材料として、ポリエチレンを用いる場合、その原料として、化石燃料から得られるエチレンの他に、バイオマス由来のエチレンを重合したものを用いてもよい。バイオマス由来のエチレンとしては、具体的には、例えば、特開2012―251006号公報に記載のものを使用することができる。バイオマス由来のエチレンを重合して得られたポリエチレンを、シーラント層15を構成する材料として用いることにより、カーボンニュートラルな材料からなる層で形成できるため、より一層、化石燃料の使用量を削減することができ、環境負荷を減らすことができる。
バイオマス由来のエチレンとしては、市販のものを使用してもよく、例えば、ブラスケム社製の「C4LL-LL118(d=0.916、MFR=1.0g/10分)」のサトウキビ由来直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂や「SBC118(d=0.918、MFR=8.1g/10分)」のサトウキビ由来低密度ポリエチレン系樹脂を使用することができる。
なお、本実施形態においては、シーラント層15は単層としているが、シーラント層15は二層以上を有していてもよい。シーラント層15が二層以上有する場合、それぞれが、同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。例えば、シーラント層15を第1の層と第2の層と第3の層が順に積層された3層で構成し、第1の層と第3の層を化石燃料由来の樹脂材料とし、第2の層をバイオマス由来の樹脂材料を含む樹脂材料としてもよい。なお、シーラント層15を2層以上で構成する場合、共押し出し法を用いて積層することができる。
シーラント層15の厚さとしては、10μm以上150μm以下が好ましく、18μm以上120μm以下がより好ましい。
[接着層]
第1接着層16は、第1延伸プラスチックフィルム11を含むフィルムと第2延伸プラスチックフィルム12を含むフィルムとを接着する層である。また、第2接着層17は、第2延伸プラスチックフィルム12を含むフィルムとシーラント層15を含むフィルムとを接着する層である。なお、シーラント層15が押し出し成形によって第2延伸プラスチックフィルム12上に形成される場合、図3及び図4に示すように、包装材料10は第2接着層17を備えていなくてもよい。
第1接着層16及び第2接着層17などの接着層は、接着剤層であってもよく、接着樹脂層であってもよい。以下、接着剤層及び接着樹脂層についてそれぞれ説明する。
接着剤層は、従来公知の方法、例えばドライラミネート法により形成することができる。ドライラミネート法により2層を接着する場合、接着剤層は、積層される側の層の表面に、接着剤を塗布して乾燥させることにより形成される。塗布される接着剤としては、例えば、1液型あるいは2液型の硬化ないし非硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ゴム系、その他などの溶剤型、水性型、あるいは、エマルジョン型などの接着剤を用いることができる。2液硬化型の接着剤としては、ポリオールとイソシアネート化合物との硬化物を用いることができる。上記のラミネート用接着剤のコーティング方法としては、例えば、ダイレクトグラビアロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン法、トランスファーロールコート法、その他の方法で塗布することができる。乾燥後の接着剤層は、例えば1μm以上10μm以下、好ましくは2μm以上5μm以下の厚さを有する。
接着剤層は、バイオマス由来成分を含んでいてもよい。例えば、接着剤層がポリオールとイソシアネート化合物との硬化物を含む場合、ポリオールまたはイソシアネート化合物の少なくともいずれかがバイオマス由来成分を含んでいてもよい。これにより、包装材料10のバイオマス度をさらに向上させることができる。
接着樹脂層は、熱可塑性樹脂を含む。接着樹脂層は、従来公知の方法、例えば溶融押出しラミネート法やサンドラミネート法により形成することができる。接着樹脂層に使用できる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、または環状ポリオレフィン系樹脂、またはこれら樹脂を主成分とする共重合樹脂、変性樹脂、または、混合体(アロイでを含む)を用いることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン-α・オレフィン共重合体、エチレン・ポリプロピレンのランダムもしくはブロック共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン・マレイン酸共重合体、アイオノマー樹脂、また、層間の密着性を向上させるために、上記したポリオレフィン系樹脂を、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂などを用いることができる。また、ポリオレフィン樹脂に、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、エステル単量体をグラフト重合、または、共重合した樹脂などを用いることができる。これらの材料は、一種単独または二種以上を組み合わせて使用することができる。環状ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン-プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブテン、ポリノルボネンなどの環状ポリオレフィンなどを用いることができる。これらの樹脂は、単独または複数を組み合せて使用できる。接着樹脂層は、例えば5μm以上50μm以下、好ましくは10μm以上30μm以下の厚さを有する。
なお、上記したポリエチレン系樹脂としては、シーラント層15において説明したバイオマス由来のエチレンをモノマー単位として用いたものを使用してもよい。これにより、包装材料10のバイオマス度をさらに向上させることができる。
[アンカーコート層]
第1アンカーコート層18及び第2アンカーコート層19などのアンカーコート層は、所定の層又はフィルムの上にアンカーコート剤を塗布して乾燥させることにより形成される層である。アンカーコート層は、アンカーコート層が設けられた所定の層又はフィルムと、所定の層又はフィルムの上に押し出しによって成形される層との間の密着性を高めることができる。乾燥後のアンカーコート層は、例えば0.1μm以上1μm以下、好ましくは0.3μm以上0.5μm以下の厚さを有する。
第1接着層16が接着樹脂層である場合、図2及び図4に示すように、第1延伸プラスチックフィルム11に、又は第1延伸プラスチックフィルム11に設けられた印刷層21に第1アンカーコート層18を設けることができる。これにより、第1延伸プラスチックフィルム11又は印刷層21に対する第1接着層16の密着性を高めることができる。
また、第2接着層17が接着樹脂層である場合、図2に示すように、第2延伸プラスチックフィルム12に第2アンカーコート層19を設けることができる。これにより、第2延伸プラスチックフィルム12に対する第2接着層17の密着性を高めることができる。
また、シーラント層15が押し出し成形によって形成される場合、図3及び図4に示すように、第2延伸プラスチックフィルム12に第2アンカーコート層19を設けることができる。これにより、第2延伸プラスチックフィルム12に対するシーラント層15の密着性を高めることができる。
アンカーコート剤としては、耐熱温度が135℃以上である任意の樹脂、例えばビニル変性樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンイミン等からなるアンカーコート剤が挙げられるが、特に、構造中に2以上のヒドロキシル基を有するポリアクリル系又はポリメタクリル系樹脂(ポリオール)と、硬化剤としてのイソシアネート化合物との硬化物であるアンカーコート剤を、好ましく使用することができる。また、これに添加剤としてシランカップリング剤を併用してもよく、また、硝化綿を、耐熱性を高めるために併用してもよい。
アンカーコート層は、バイオマス由来成分を含んでいてもよい。例えば、アンカーコート層がポリオールとイソシアネート化合物との硬化物を含む場合、ポリオールまたはイソシアネート化合物の少なくともいずれかがバイオマス由来成分を含んでいてもよい。これにより、包装材料10のバイオマス度をさらに向上させることができる。
[印刷層]
印刷層21は、装飾、内容物の表示、賞味期間の表示、製造者、販売者などの表示、その他などの表示や美感の付与のために、文字、数字、絵柄、図形、記号、模様などの所望の任意の印刷模様を形成する層である。印刷層21は、必要に応じて設けることができ、例えば、第1延伸プラスチックフィルム11と第1接着層16の間に設けることができる。印刷層21は、第1延伸プラスチックフィルム11の全面に設けてもよく、あるいは一部に設けてもよい。印刷層21は、従来公知の顔料や染料を用いて形成することができ、その形成方法は特に限定されない。
印刷層は、好ましくは0.1μm以上10μm以下、より好ましくは1μm以上5μm以下、さらに好ましくは1μm以上3μm以下の厚さを有するものである。
印刷層21は、バイオマス由来成分を含んでいてもよい。例えば、印刷層21がポリオールとイソシアネート化合物との硬化物を含む場合、ポリオールまたはイソシアネート化合物の少なくともいずれかがバイオマス由来成分を含んでいてもよい。
本実施の形態において、包装材料10は、上述のように、リサイクルPETを例えば50重量%以上95重量%以下の割合で含むリサイクルフィルムを備えている。このため、リサイクルPETを含まない包装材料よりもCO2削減効果に優れる包装材料10を提供することができる。また、包装材料10が金属蒸着層22を備えることにより、包装材料10に意匠性を付与することができる。
<包装材料の製造方法>
次に、包装材料10の製造方法の一例について説明する。まず、図1に示す包装材料10の製造方法の一例について説明する。
(図1の包装材料の製造方法)
まず、上述の第1延伸プラスチックフィルム11及び第2延伸プラスチックフィルム12を準備する。第1延伸プラスチックフィルム11には、予め印刷層21が設けられていてもよい。また、第2延伸プラスチックフィルム12には、予め金属蒸着層22が設けられていてもよい。
続いて、ドライラミネート法により、第1延伸プラスチックフィルム11と第2延伸プラスチックフィルム12とを、接着剤層からなる第1接着層16を介して積層する。その後、ドライラミネート法により、第1延伸プラスチックフィルム11及び第2延伸プラスチックフィルム12を含む積層体と、シーラント層15を構成するフィルムとを、接着剤層からなる第2接着層17を介して積層する。これによって、第1延伸プラスチックフィルム11、第2延伸プラスチックフィルム12及びシーラント層15を備える包装材料10を得ることができる。
若しくは、まず第2延伸プラスチックフィルム12と、シーラント層15を構成するフィルムとを、接着剤層からなる第2接着層17を介してドライラミネート法により積層し、その後、第1延伸プラスチックフィルム11と、第2延伸プラスチックフィルム12及びシーラント層15を含む積層体とを、接着剤層からなる第1接着層16を介してドライラミネート法により積層することにより、包装材料10を製造してもよい。
ドライラミネート法においては、まず、積層される2つのフィルムのうちの一方に接着剤組成物を塗布する。続いて、塗布された接着剤組成物を乾燥させて溶剤を揮発させる。その後、乾燥後の接着剤組成物を介して2つのフィルムを積層する。続いて、積層された2つのフィルムを巻き取った状態で、例えば20℃以上の環境下で24時間以上にわたってエージングする。
包装材料10には、化学的機能、電気的機能、磁気的機能、力学的機能、摩擦/磨耗/潤滑機能、光学的機能、熱的機能、生体適合性等の表面機能等の付与を目的として、二次加工を施すことも可能である。二次加工の例としては、エンボス加工、塗装、接着、印刷、メタライジング(めっき等)、機械加工、表面処理(帯電防止処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、フォトクロミズム処理、物理蒸着、化学蒸着、コーティング、等)等が挙げられる。また、包装材料10に、ラミネート加工(ドライラミネートや押し出しラミネート)、製袋加工、およびその他の後処理加工を施して、成型品を製造することもできる。
(図2の包装材料の製造方法)
次に、図2の包装材料10の製造方法の一例について説明する。
まず、第1延伸プラスチックフィルム11に設けられた印刷層21に第1アンカーコート層18を設ける。続いて、サンドラミネート法により、第1延伸プラスチックフィルム11と第2延伸プラスチックフィルム12とを、接着樹脂層からなる第1接着層16を介して積層する。続いて、第2延伸プラスチックフィルム12の内面側の面上に第2アンカーコート層19を設ける。その後、サンドラミネート法により、第1延伸プラスチックフィルム11及び第2延伸プラスチックフィルム12を含む積層体と、シーラント層15を構成するフィルムとを、接着樹脂層からなる第2接着層17を介して積層する。これによって、第1延伸プラスチックフィルム11、第2延伸プラスチックフィルム12及びシーラント層15を備える包装材料10を得ることができる。
若しくは、まず第2延伸プラスチックフィルム12と、シーラント層15を構成するフィルムとを、接着樹脂層からなる第2接着層17を介してサンドラミネート法により積層し、その後、第1延伸プラスチックフィルム11と、第2延伸プラスチックフィルム12及びシーラント層15を含む積層体とを、接着樹脂層からなる第1接着層16を介してサンドラミネート法により積層することにより、包装材料10を製造してもよい。
サンドラミネート法においては、まず、積層される2つのフィルムのうちの一方のフィルムの上に、接着樹脂層を構成する、溶融状態の樹脂を押し出す。続いて、一方のフィルムに押し出された樹脂の上に他方のフィルムを積層する。
(図3の包装材料の製造方法)
次に、図3の包装材料10の製造方法の一例について説明する。
まず、図1の包装材料10の製造方法の場合と同様に、ドライラミネート法により、第1延伸プラスチックフィルム11と第2延伸プラスチックフィルム12とを、接着剤層からなる第1接着層16を介して積層する。続いて、第2延伸プラスチックフィルム12の内面側の面上に第2アンカーコート層19を設ける。その後、溶融押し出しラミネート法により、第2延伸プラスチックフィルム12に設けられた第2アンカーコート層19上にシーラント層15を形成する。これによって、第1延伸プラスチックフィルム11、第2延伸プラスチックフィルム12及びシーラント層15を備える包装材料10を得ることができる。
(図4の包装材料の製造方法)
次に、図4の包装材料10の製造方法の一例について説明する。まず、図2の包装材料10の製造方法の場合と同様に、サンドラミネート法により、第1延伸プラスチックフィルム11と第2延伸プラスチックフィルム12とを、接着樹脂層からなる第1接着層16を介して積層する。続いて、第2延伸プラスチックフィルム12の内面側の面上に第2アンカーコート層19を設ける。その後、溶融押し出しラミネート法により、第2延伸プラスチックフィルム12に設けられた第2アンカーコート層19上にシーラント層15を形成する。これによって、第1延伸プラスチックフィルム11、第2延伸プラスチックフィルム12及びシーラント層15を備える包装材料10を得ることができる。
<包装袋>
包装材料10は、包装袋を形成するための材料として用いられる。例えば、包装材料10を折り返すか、又は該包装材料10を2枚用意し、表側の包装材料10のシーラント層15と裏側の包装材料10のシーラント層15とを対向させて重ね合わせ、さらにその周辺端部を、例えば、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型等のヒートシール形態によりヒートシールして、種々の形態の包装袋を製造することができる。また、表側の包装材料10と裏側の包装材料10との間に、折り返された状態の包装材料10を挿入した状態でヒートシールを行い、ガセット型の包装袋を製造することもできる。なお、包装袋を構成する包装材料の全てが、本発明による包装材料10でなくてもよい。すなわち、包装袋を構成する包装材料の少なくとも一部分が、リサイクルフィルム及び剛性フィルムを備える包装材料10であればよく、包装袋を構成する包装材料のその他の部分が、リサイクルフィルム及び剛性フィルムを備えない包装材料であってもよい。
ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
包装材料10を用いることによって形成される包装袋は、例えば、飲食品、果汁、ジュ-ス、飲料水、酒、調理食品、水産練り製品、冷凍食品、肉製品、煮物、餅、鍋用スープなどの液体ス-プ、調味料等の各種の飲食料品、液体洗剤、シャンプー、リンス、コンディショナーなどの化粧品、衛生用品、日用品および化成品等の包装として好適に使用することができる。
図12は、包装材料10を備える包装袋70の一例を示す図である。包装袋70は、表面を構成する表面フィルム74、裏面を構成する裏面フィルム75、及び、下部72を構成する下部フィルム76を備える。下部フィルム76は、折り返し部76fで折り返された状態で、表面フィルム74と裏面フィルム75との間に配置されている。このように、図12に示す包装袋70は、下部がガセット部として構成された、自立可能なスタンディングパウチである。
表面フィルム74、裏面フィルム75及び下部フィルム76は、内面同士がシール部によって接合されている。図12などの包装袋70の正面図においは、シール部にハッチングが施されている。図12に示すように、シール部は、包装袋70の外縁に沿って延びる外縁シール部を有する。外縁シール部は、下部72に広がる下部シール部72a、及び、一対の側部73に沿って延びる一対の側部シール部73aを含む。なお、内容物が充填される前の状態(内容物が充填されていない状態)の包装袋70においては、図12に示すように、包装袋70の上部71は開口部71bになっている。包装袋70に内容物を収容した後、表面フィルム74の内面と裏面フィルム75の内面とを上部71において接合することにより、上部シール部が形成されて包装袋70が封止される。
なお、上述の「表面フィルム」、「裏面フィルム」及び「下部フィルム」という用語は、位置関係に応じて各フィルムを区画したものに過ぎず、包装袋70を製造する際の包装材料10の提供方法が、上述の用語によって限定されることはない。例えば、包装袋70は、表面フィルム74と裏面フィルム75と下部フィルム76が連設された1枚の包装材料10を用いて製造されてもよく、表面フィルム74と下部フィルム76が連設された1枚の包装材料10と1枚の裏面フィルム75の計2枚の包装材料10を用いて製造されてもよく、1枚の表面フィルム74と1枚の裏面フィルム75と1枚の下部フィルム76の計3枚の包装材料10を用いて製造されてもよい。
図12に示すように、包装袋70は、注出口部85を備えていてもよい。注出口部85は、収容部79に収容された内容物を取り出す際に内容物が通る部分である。この場合、内容物は、流動性を有する液体などである。注出口部85の幅は、収容部79の幅よりも狭い。このため、使用者は、注出口部85を通って包装袋70から注出される内容物の注出方向を精度良く定めることができる。
図12に示す例において、注出口部85は、表面フィルム74及び裏面フィルム75の一部によって構成されている。例えば、注出口部85は、収容部79よりも狭い幅を有する注出口部85を画定するよう表面フィルム74と裏面フィルム75とを接合する注出口シール部86を含む。このような注出口部85を備える包装袋70は、ボトルに詰め替えられる洗剤、シャンプー、リンスなどの内容物を収容する詰め替えパウチとして好適に使用される。
表面フィルム74、裏面フィルム75及び下部フィルム76のうちの少なくとも1つは、リサイクルフィルム及び金属蒸着層22を備える包装材料10によって構成されている。リサイクルフィルム及び金属蒸着層22を備える包装材料10を用いることにより、従来に比べて化石燃料の使用量を削減することができ、環境負荷を減らすことができる。また、包装袋70に意匠性を付与することができる。また、包装材料10が剛性フィルムを備える場合、先端が尖った鋭利な部材が包装袋70に接触した場合にも、包装袋70が破けてしまうことを抑制することができる。
なお、内容物を適切に注出することができる限りにおいて、注出口部85の構成が、図12に示す構成に限られることはない。例えば、注出口部85は、スパウトなどの、表面フィルム74及び裏面フィルム75とは別の部材であってもよい。
図13は、包装材料10を備える包装袋70のその他の例を示す図である。図13に示す包装袋70は、筒状に折り返したフィルム77の内面同士を上部71、下部72及び合掌部78において接合することによって形成されるピローパウチである。上部71及び下部72は、上部シール部71a及び下部シール部72aを含む。また、合掌部78は、上部シール部71aから下部シール部72aに至るよう延びる合掌シール部78aを含む。
図13に示す包装袋70は、スナックやグミ、チョコレート等の菓子、レギュラーコーヒーの袋、100ml以下の少量のみそ、めんつゆ、たれ等の液体などを収容するパウチやチャック袋として好適に使用される。
図13に示す包装袋70においても、フィルム77が、リサイクルフィルム及び金属蒸着層22を備える包装材料10によって構成されている。これにより、従来に比べて化石燃料の使用量を削減することができ、環境負荷を減らすことができる。また、包装袋70に意匠性を付与することができる。また、包装材料10が剛性フィルムを備える場合、先端が尖った鋭利な部材が包装袋70に接触した場合にも、包装袋70が破けてしまうことを抑制することができる。
なお、図示はしないが、包装袋70は、表面フィルム74と裏面フィルム75とを外縁に沿って3辺又は4辺で接合することによって形成される三方シールパウチ又は四方シールパウチであってもよい。
なお、上述の実施の形態においては、本実施の形態の積層体が、袋を構成するための包装材料10として用いられる例を示した。しかしながら、本実施の形態の積層体は、包装材料以外の用途で用いられてもよい。例えば、本実施の形態の積層体は、熱溶着によって対象物に貼付されるラベルとして用いられてもよい。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
[実施例1]
第1延伸プラスチックフィルム11として、メカニカルリサイクルによりリサイクルされたPETを含み、二軸延伸されたリサイクルPETフィルムを準備した。リサイクルPETフィルムは、90質量%以上のPETを含む。リサイクルPETフィルムの厚みは12μmであった。また、リサイクルPETフィルムに印刷層21を形成した。
第2延伸プラスチックフィルム12として、メカニカルリサイクルによりリサイクルされたPETを含み、二軸延伸されたリサイクルPETフィルムを準備した。リサイクルPETフィルムは、90質量%以上のPETを含む。リサイクルPETフィルムの厚みは、9μm以上25μm以下の範囲内で選択可能であるが、ここでは12μmとした。また、リサイクルPETフィルムに、アルミニウムからなり、厚みが450Åの金属蒸着層22を形成した。
続いて、接着剤を、第1延伸プラスチックフィルム11のリサイクルPETフィルムに設けられた印刷層21上に塗布し、乾燥させて第1接着層16を得た。続いて、第1接着層16を介して第1延伸プラスチックフィルム11のリサイクルPETフィルムと第2延伸プラスチックフィルム12のリサイクルPETフィルムとを貼り合わせた。この際、第2延伸プラスチックフィルム12のリサイクルPETフィルムに設けられた金属蒸着層22が第1延伸プラスチックフィルム11のリサイクルPETフィルム側を向くように、貼り合わせを行った。
シーラント層15として、直鎖状低密度ポリエチレンを含むポリエチレンフィルムを準備した。ポリエチレンフィルムの厚みは、20μm以上100μm以下の範囲内で選択可能であるが、ここでは30μmとした。
続いて、第1延伸プラスチックフィルム11のリサイクルPETフィルム及び第2延伸プラスチックフィルム12のリサイクルPETフィルムを含む積層体と、ポリエチレンフィルムとを、接着剤からなる第2接着層17を介してドライラミネート法により貼り合わせた。このようにして、包装材料10を作製した。
本実施例の包装材料10の層構成は、以下のように表現される。
リサイクルPET12/印/接着剤/蒸着/リサイクルPET12/接着剤/PE(1)30
「リサイクルPET」は、リサイクルPETフィルムを表す。「印」は、印刷層を表す。「接着剤」は、接着剤層を表す。「蒸着」は、金属蒸着層を表す。「PE(1)」は、ポリエチレンフィルムを意味する。数字は、層の厚み(単位はμm)を意味する。
上述のようにして作製された包装材料10を筒状に折り返し、折り返した包装材料10の内面同士を上部71、下部72及び合掌部78において接合して、図13に示す包装袋70を作製した。本実施例の包装袋70は、レギュラーコーヒーを好適に収容することができる。
[実施例2]
第1延伸プラスチックフィルム11として、ポリプロピレンを含み、二軸延伸された延伸ポリプロピレンフィルムを準備した。延伸ポリプロピレンフィルムは、90質量%以上のポリプロピレンを含む。延伸ポリプロピレンフィルムの厚みは、20μm以上40μm以下の範囲内で選択可能であるが、ここでは20μmとした。また、延伸ポリプロピレンフィルムに印刷層21を形成した。
第2延伸プラスチックフィルム12として、メカニカルリサイクルによりリサイクルされたPETを含み、二軸延伸されたリサイクルPETフィルムを準備した。リサイクルPETフィルムは、90質量%以上のPETを含む。リサイクルPETフィルムの厚みは12μmであった。また、リサイクルPETフィルムに、アルミニウムからなり、厚みが450Åの金属蒸着層22を形成した。
続いて、実施例1の場合と同様に、延伸ポリプロピレンフィルムとリサイクルPETフィルムとを、接着剤からなる第1接着層16を介してドライラミネート法により貼り合わせた。
シーラント層15として、直鎖状低密度ポリエチレンを含むポリエチレンフィルムを準備した。ポリエチレンフィルムの厚みは、20μm以上80μm以下の範囲内で選択可能であるが、ここでは30μmとした。
続いて、実施例1の場合と同様に、延伸ポリプロピレンフィルム及びリサイクルPETフィルムを含む積層体と、ポリエチレンフィルムとを、接着剤からなる第2接着層17を介してドライラミネート法により貼り合わせた。このようにして、包装材料10を作製した。
本実施例の包装材料10の層構成は、以下のように表現される。
OPP20/印/接着剤/蒸着/リサイクルPET12/接着剤/PE(1)30
「OPP」は、延伸ポリプロピレンフィルムを表す。
続いて、上述のようにして作製された包装材料10を用いて、実施例1の場合と同様に、図13に示す包装袋70を作製した。本実施例の包装袋70は、レギュラーコーヒーを好適に収容することができる。
[実施例3]
第1延伸プラスチックフィルム11として、ポリプロピレンを含み、二軸延伸された延伸ポリプロピレンフィルムを準備した。延伸ポリプロピレンフィルムは、90質量%以上のポリプロピレンを含む。延伸ポリプロピレンフィルムの厚みは、18μm以上40μm以下の範囲内で選択可能であるが、ここでは20μmとした。また、延伸ポリプロピレンフィルムに印刷層21を形成した。
第2延伸プラスチックフィルム12として、メカニカルリサイクルによりリサイクルされたPETを含み、二軸延伸されたリサイクルPETフィルムを準備した。リサイクルPETフィルムは、90質量%以上のPETを含む。リサイクルPETフィルムの厚みは12μmであった。また、リサイクルPETフィルムに、アルミニウムからなり、厚みが450Åの金属蒸着層22を形成した。
続いて、延伸ポリプロピレンフィルムに設けられた印刷層21に第1アンカーコート層18を形成した後、延伸ポリプロピレンフィルムとリサイクルPETフィルムとを、接着樹脂からなる第1接着層16を介してサンドラミネート法により貼り合わせた。接着樹脂としては、低密度ポリエチレンを用いた。第1接着層16の厚みは10μmであった。
シーラント層15として、無延伸ポリプロピレンフィルムを準備した。無延伸ポリプロピレンフィルムの厚みは、10μm以上50μm以下の範囲内で選択可能であるが、ここでは18μmとした。
続いて、リサイクルPETフィルムに第2アンカーコート層19を形成した後、延伸ポリプロピレンフィルム及びリサイクルPETフィルムを含む積層体と、ポリエチレンフィルムとを、接着樹脂からなる第2接着層17を介してサンドラミネート法により貼り合わせた。接着樹脂としては、低密度ポリエチレンを用いた。第2接着層17の厚みは10μmであった。このようにして、包装材料10を作製した。
本実施例の包装材料10の層構成は、以下のように表現される。
OPP20/印/AC/接着樹脂/蒸着/リサイクルPET12/AC/接着樹脂/PP(1)18
「AC」は、アンカーコート層を表す。「接着樹脂」は、接着樹脂層を表す。「PP(1)」は、ポリプロピレンフィルムを意味する。
続いて、上述のようにして作製された包装材料10を用いて、実施例1の場合と同様に、図13に示す包装袋70を作製した。本実施例の包装袋70は、スナック菓子を好適に収容することができる。
[実施例4]
第1延伸プラスチックフィルム11として、延伸ポリプロピレンフィルムに替えて、二軸延伸されたリサイクルPETフィルムを用いたこと、及び、シーラント層15として、直鎖状低密度ポリエチレンを含むポリエチレンフィルムを用いたこと以外は、実施例3の場合と同様にして、包装材料10を作製した。リサイクルPETフィルムは、90質量%以上のPETを含む。第1延伸プラスチックフィルム11のリサイクルPETフィルムの厚みは12μmであった。ポリエチレンフィルムの厚みは、10μm以上50μm以下の範囲内で選択可能であるが、ここでは30μmとした。
本実施例の包装材料10の層構成は、以下のように表現される。
リサイクルPET12/印/AC/接着樹脂/蒸着/リサイクルPET12/AC/接着樹脂/PE(1)30
続いて、上述のようにして作製された包装材料10を用いて、実施例1の場合と同様に、図13に示す包装袋70を作製した。本実施例の包装袋70は、レギュラーコーヒーを好適に収容することができる。
[実施例5]
実施例3の場合と同様にして、第1延伸プラスチックフィルム11の延伸ポリプロピレンフィルムと第2延伸プラスチックフィルム12のリサイクルPETフィルムとを含む積層体を作製した。続いて、リサイクルPETフィルムに第2アンカーコート層19を形成した後、第2アンカーコート層19上に溶融状態の低密度ポリエチレンを押し出して、厚み30μmのシーラント層15を形成した。このようにして、包装材料10を作製した。
本実施例の包装材料10の層構成は、以下のように表現される。
OPP20/印/AC/接着樹脂/蒸着/リサイクルPET12/AC/PE(2)30
「PE(2)」は、溶融押出しラミネート法により形成されたポリエチレンの層を表す。
続いて、上述のようにして作製された包装材料10を用いて、実施例1の場合と同様に、図13に示す包装袋70を作製した。本実施例の包装袋70は、レギュラーコーヒーを好適に収容することができる。
[実施例6]
第1延伸プラスチックフィルム11として、延伸ポリプロピレンフィルムに替えて、二軸延伸されたリサイクルPETフィルムを用いたこと以外は、実施例5の場合と同様にして、包装材料10を作製した。リサイクルPETフィルムは、90質量%以上のPETを含む。第1延伸プラスチックフィルム11のリサイクルPETフィルムの厚みは12μmであった。
本実施例の包装材料10の層構成は、以下のように表現される。
リサイクルPET12/印/AC/接着樹脂/蒸着/リサイクルPET12/AC/PE(2)30
続いて、上述のようにして作製された包装材料10を用いて、実施例1の場合と同様に、図13に示す包装袋70を作製した。本実施例の包装袋70は、レギュラーコーヒーを好適に収容することができる。
[実施例7]
実施例1の場合と同様にして、第1延伸プラスチックフィルム11のリサイクルPETフィルムと第2延伸プラスチックフィルム12のリサイクルPETフィルムとを含む積層体を作製した。続いて、リサイクルPETフィルムに第2アンカーコート層19を形成した後、第2アンカーコート層19上に溶融状態の低密度ポリエチレンを押し出して、厚み30μmのシーラント層15を形成した。このようにして、包装材料10を作製した。
本実施例の包装材料10の層構成は、以下のように表現される。
リサイクルPET12/印/接着剤/蒸着/リサイクルPET12/AC/PE(2)30
続いて、上述のようにして作製された包装材料10を用いて、実施例1の場合と同様に、図13に示す包装袋70を作製した。本実施例の包装袋70は、レギュラーコーヒーを好適に収容することができる。
[実施例8]
第1延伸プラスチックフィルム11として、延伸ポリプロピレンフィルムに替えて、二軸延伸されたナイロンフィルムを用いたこと以外は、実施例7の場合と同様にして、包装材料10を作製した。ナイロンフィルムは、90質量%以上のポリアミドを含む。第1延伸プラスチックフィルム11のナイロンフィルムの厚みは15μmであった。
本実施例の包装材料10の層構成は、以下のように表現される。
ナイロン15/印/接着剤/蒸着/リサイクルPET12/AC/PE(2)30
「ナイロン」は、ナイロンフィルムを表す。
なお、上述の実施の形態で説明したように、第1延伸プラスチックフィルム11の剛性フィルムとして、ナイロンフィルムに代えて、二軸延伸されたPBTフィルム又は二軸延伸された高スティフネスフィルムを用いてもよい。
続いて、上述のようにして作製された包装材料10を用いて、実施例1の場合と同様に、図13に示す包装袋70を作製した。本実施例の包装袋70は、みそ、めんつゆ、たれ等の100ml以下の液体を好適に収容することができる。
[実施例9]
シーラント層15として、ポリエチレンフィルムに替えて、二軸延伸された延伸ポリプロピレンフィルムを用いたこと以外は、実施例2の場合と同様にして、図1に示す積層体を作製した。延伸ポリプロピレンフィルムは、90質量%以上のポリプロピレンを含む。シーラント層15の延伸ポリプロピレンフィルムの厚みは、20μm以上40μm以下の範囲内で選択可能であるが、ここでは20μmとした。
本実施例の包装材料10の層構成は、以下のように表現される。
OPP20/印/接着剤/蒸着/リサイクルPET12/接着剤/ヒートシールOPP20
「ヒートシールOPP」は、ヒートシール剤が塗布されることでシール性が付与された延伸ポリプロピレンフィルムを表す。
続いて、上述のようにして作製された積層体を用いて、ラベルを作製した。
実施例1~9における積層体の層構成をまとめて下記の表2に示す。
[実施例10]
第1延伸プラスチックフィルム11として、0.0017N以上のループスティフネスを有し、90質量%以上のPETを含み、二軸延伸された高スティフネスフィルム(以下、高スティフネスPETフィルムとも称する)を準備した。具体的には、高スティフネスPETフィルムとして、東レ株式会社製のXP-55を用いた。高スティフネスフィルムは、90質量%以上のPETを含む。高スティフネスPETフィルムの厚みは16μmであった。また、高スティフネスPETフィルムのループスティフネスの測定値は、流れ方向及び垂直方向のいずれにおいても0.0021Nであった。また、流れ方向における高スティフネスPETフィルムのヤング率は4.8GPaであり、垂直方向における高スティフネスPETフィルムのヤング率は4.7GPaであった。
また、流れ方向における高スティフネスPETフィルムの引張強度は292MPaであり、垂直方向における高スティフネスPETフィルムの引張強度は257MPaであった。また、流れ方向における高スティフネスPETフィルムの引張伸度は107%であり、垂直方向における高スティフネスPETフィルムの引張伸度は102%であった。この場合、流れ方向における高スティフネスPETフィルムの引張強度を引張伸度で割った値は2.73〔MPa/%〕であり、垂直方向における高スティフネスPETフィルムの引張強度を引張伸度で割った値は2.52〔MPa/%〕である。
また、流れ方向及び垂直方向における高スティフネスPETフィルムの熱収縮率はいずれも0.4%であった。
第2延伸プラスチックフィルム12として、実施例1の場合と同様に、メカニカルリサイクルによりリサイクルされたPETを含み、二軸延伸されたリサイクルPETフィルムを準備した。リサイクルPETフィルムは、90質量%以上のPETを含む。リサイクルPETフィルムの厚みは12μmであった。また、リサイクルPETフィルムに、アルミニウムからなり、厚みが450Åの金属蒸着層22を形成した。
続いて、高スティフネスPETフィルムとリサイクルPETフィルムとを、接着剤からなる第1接着層16を介してドライラミネート法により貼り合わせた。
シーラント層15として、直鎖状低密度ポリエチレンを含むポリエチレンフィルムを準備した。ポリエチレンフィルムの厚みは、10μm以上150μm以下の範囲内で選択可能であるが、ここでは120μmとした。
続いて、実施例1の場合と同様に、高スティフネスPETフィルム及びリサイクルPETフィルムを含む積層体と、ポリエチレンフィルムとを、接着剤からなる第2接着層17を介してドライラミネート法により貼り合わせた。このようにして、包装材料10を作製した。
本実施例の包装材料10の層構成は、以下のように表現される。
高PET16/印/接着剤/蒸着/リサイクルPET12/接着剤/PE(1)120
「高PET」は、高スティフネスPETフィルムを意味する。
〔耐突き刺し性の評価〕
続いて、包装材料10の突き刺し強度を、JIS Z1707 7.4に準拠して測定した。測定器としては、A&D製のテンシロン万能材料試験機RTC-1310を用いた。具体的には、図14に示すように、固定されている状態の包装材料10の試験片に対して、外面10y側から、直径1.0mm、先端形状半径0.5mmの半円形の針90を、50mm/分(1分あたり50mm)の速度で突き刺し、針90が包装材料10を貫通するまでの応力の最大値を測定した。5個以上の試験片について、応力の最大値を測定し、その平均値を包装材料10の突き刺し強度とした。測定時の環境は、温度23℃、相対湿度50%とした。結果、突き刺し強度は16.3Nであった。
〔引張特性の評価〕
また、包装材料10の流れ方向及び垂直方向における引張特性を評価した。具体的には、包装材料10の流れ方向及び垂直方向におけるヤング率を測定した。包装材料10の引張特性は、JIS K7127に準拠して測定され得る。測定器としては、オリエンテック社製の引張試験機 RTC-1310Aを用いることができる。試験片としては、包装材料を幅15mm、長さ150mmの矩形状のフィルムに切り出したものを用いることができる。試験片を保持する一対のチャックの間の、測定開始時の間隔は50mmであり、引張速度は300mm/分である。測定時の環境は、温度25℃、相対湿度50%とした。結果、流れ方向におけるヤング率は3736MPaであり、垂直方向におけるヤング率は3112MPaであった。