JP7790102B2 - 二重構造容器 - Google Patents

二重構造容器

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Description

本発明は、二重構造容器に関するものであり、より詳細には、外容器と、該外容器内に挿入されて保持された内袋容器とからなる二重構造容器に関する。
従来、内袋容器と外容器とからなる二重構造を有している二重構造容器は、例えばエアレスボトルとして、醤油等の調味液が収容される容器として実用されている。かかるエアレスボトルは、逆止弁と空気弁の機構が付いたキャップと組み合わせで使用されるものであり、外容器であるボトルの胴部壁を外部からスクイズして凹ませることにより、内袋容器に充填されている内容物がキャップに形成されている注出路から吐出される。ボトルの胴部壁の押圧を停止することにより内容物の吐出を終了させると、キャップ注口部の逆止弁の作用により、注口部から空気は内袋容器内には逆流せず、キャップの注出路とは異なる流路(空気弁)を通って、内袋容器と外容器との間の空間に空気が導入される。
これにより、内容物を吐出する毎に、内袋容器は、内容物が吐出された容積の分収縮・減容するが、外容器は元の形状に復元することができる。このような方法により内容物が排出されるエアレスボトルでは、内容物を希望する量だけ小出しにできると共に、内容物が充填されている内袋容器への空気の侵入が有効に防止されるため、内容物の酸化劣化を有効に回避でき、内容物の鮮度を長期間にわたって保持できるという利点がある。
ところで、上記のような二重構造は、内袋容器からの内容物の吐出終了に際して、ボトル(外容器)の胴部のスクイズ(押圧)を停止し、該外容器胴部の形状が常態に復帰した時、内袋容器の外面は、該外容器胴部の内面から速やかに剥離しなければならない。内袋容器の外面が外容器の胴部内面に密着していると、両者の間に空気が導入されず、外容器の復元不良や注口部から内袋への空気の吸い込み(逆流)などが起き、エアレスボトルとしての機能が損なわれてしまうからである。
特に、未使用の状態では、内袋容器は外容器の胴部内面に密着しているため、この内袋剥離の問題が発生しやすく、エアレスボトルでは、極めて大きな課題である。
また、使用していくうちに内容物の残液量が少なくなると、内袋が減容した分外容器の底部から外れやすくなる。底部が固定されていないと内袋は減容がうまくできず、次に内容物を排出するとき、内容物が排出されている分だけ胴部を大きく凹ませなければならなくなり、これもエアレスボトルとしての機能が損なわれる一因となってしまう。
上記の課題が解決された二重構造容器として、特許文献1には、内袋容器と外容器との間に耐熱性シリコンオイルの剥離層が設けられた二重構造容器が提案されている。また、特許文献2では、内袋容器と外容器との間に設けられる剥離層として、流動パラフィンが使用されている二重構造容器が提案されている。
しかしながら、これらの二重構造容器では、剥離層が液体により形成されているため、剥離層が流れ落ちやすく、実際の使用時(初期のスクイズ時)にまで剥離効果を発現させる程度の厚みに薄膜層を保持することが困難であり、さらには、本来、剥離層の形成が不要な底部にまで、剥離層が形成されてしまうなどの問題があり、いまだ改善の余地がある。
また、特許文献3及び4には、内袋容器と外容器との間にワックスの層が設けられた二重構造容器が提案されている。
しかしながら、特許文献3は、ワックス層により内袋容器と外容器との間の剥離性を高めるというものではなく、スクイズに際しての発音(音鳴り)を防止する目的である。このため、ワックス層は、底部やその近傍にかなり厚く設けられるものであり、薄く且つ均一な剥離層の形成により、内袋容器の外面を外容器の内面から速やかに剥離し、両者の間に空気層を形成するというものではない。
また、特許文献4は、内袋容器と外容器との間に、初期段階から空気層を形成し、断熱効果を確保するという技術である。このため、特許文献3と同様に内袋容器と外容器との間に形成されるワックス層は、かなり厚く、やはり、薄く且つ均一な剥離層の形成により、内袋容器の外面を外容器の内面から速やかに剥離し、両者の間に空気層を形成するというものではない。
さらに、特許文献3及び4の何れもその目的を満たすためには、かなり厚いワックスの層を設ける必要があり、食品衛生法上の観点からも改善が必要である。
特開2010-082916号公報 特開2017-186059号公報 特開2019-112088号公報 特開2020-152409号公報
従って、本発明の目的は、外容器と、該外容器内に挿入されて保持された内袋容器とからなり、外容器をスクイズして内容物を排出する際において、薄く且つ均一な剥離層の形成により、内袋容器の外面を外容器の内面から速やかに剥離し、両者の間に空気層を形成することが可能な二重構造容器及びその製造方法を提供することにある。
本発明によれば、外容器と、該外容器内に挿入されて保持された内袋容器とからなり、該外容器の胴部外面をスクイズすることにより、該内袋容器内に収容された内容物が排出されると共に、内容物の排出に伴い、該内袋容器が収縮し、該内袋容器と外容器との間に空隙が形成されていく二重構造容器において、
前記内袋容器と前記外容器との間には、該内容物が排出されていない未使用の状態において、少なくとも前記外容器の底部に対面する部分を除き、融点が40℃~70℃の範囲にある低融点ワックスのコーティング層が50mg/m 以上150mg/m以下の塗布量で存在しており、前記低融点ワックスは、n-パラフィン含量が50質量%未満の低結晶性パラフィンワックスであり、前記低融点ワックスのコーティング層は固体層且つ、少なくとも前記外容器のスクイズされる胴部の内面に密着していることを特徴とする二重構造容器が提供される。
本発明によれば、さらに、外容器成形用の試験管形状の第1のプリフォームと、内袋容器成形用の試験管形状の第2のプリフォームとを用意し、
第2のプリフォームの外面に、曲率形状の底部を除く延伸成形部分に、融点が40℃~70℃の低融点ワックスをロールコーティングしてワックス層を形成し、
前記低融点ワックスのコーティング層が形成された状態で、第2のプリフォームを第1のプリフォーム内に挿入してスタックプリフォームを形成し、
前記スタックプリフォーム内の第2のプリフォーム内にブロー流体を供給することによりブロー成形を行うこと、
を特徴とする前記二重構造容器の製造方法が提供される。
本発明の二重構造容器は、内袋容器の外面を外容器の内面から剥離するための剥離剤として、融点が40℃~70℃の範囲にある常温で固体の低融点ワックスを用いたことが重要な特徴である。即ち、このような低融点ワックスは、この二重構造容器が保管され、さらには使用に供される温度(常温)で固体であるばかりか、50~60℃程度の温度に加熱することにより速やかに溶融し、流動状態となる。従って、この低融点ワックスは、ロールコーティングにより、内袋容器を成形するための内袋用プリフォーム(第2のプリフォーム)の外面に塗布することができ、例えばその底部を除く領域に選択的にコーティング層を形成することができる。また、該ワックスが保持されている塗布ロールと第2のプリフォームの外面との接触時間により、その塗布量を容易にコントロールすることができる。例えば、液状の剥離剤では、ロールコーティングが適しておらず、しかもスプレーやディッピングなどの方式を用いて塗布する場合には塗布する場所を正確に設定するために塗布したくない部分にはマスキングが必要となり、また噴霧やディップ時に飛散することによるロスも大きい為、塗布作業が面倒となり、またコストもかかってしまうが、低融点ワックスにローラーを用いて塗布することにより、このような問題は全てクリアすることができる。
このように、本発明では、薄く且つ均一な低融点ワックスコーティング剥離層の形成により、外容器をスクイズして内容物を排出する際において、内袋容器の外面を外容器の内面から速やかに剥離することができる。
また、本発明では、上記の低融点ワックスとして、n-パラフィン含量が50質量%未満の低結晶性パラフィンワックスを使用することにより、固体となった時の白色粒状化を抑制できるので、使いやすく、塗布性を向上させ、外観低下も回避することができる。特にワックスの量を食品衛生法による目標量を実現する上では、このような低結晶性パラフィンワックスを用いることがもっとも好ましい。
本発明における二重構造容器を示す縦断面図。 図1の二重構造容器の製造に用いる第1のプリフォーム(外容器成形用プリフォーム)と第2のプリフォーム(内袋容器成形用プリフォーム)とを示す概略側断面図であり、(a)は、第1のプリフォームを示し、(b)は、第2のプリフォームを示す。 第2のプリフォームが第1のプリフォーム内に収容されて保持されているスタックプリフォームを示す概略側断面図。
本発明の二重構造容器(以下、単にエアレス容器と呼ぶことがある)を示す図1を参照して、全体として1で示すエアレス容器は、ボトル形状の外容器3と、醤油等の内容物が収容される内袋容器5とからなっている。
外容器3は、ノズル部11、該ノズル部11に連なる肩部13、胴部15と含んでいる。胴部15は、接地部16まで延びており、接地部16で囲まれる領域は、ドーム状に凹んだ底部17により閉じられている。
内袋容器5は、筒状口部21と、筒状口部21に連なる薄肉の袋状胴部23とからなっている。筒状口部21は、厚肉であり、固定した形状を有しており(即ち、この部分は延伸されない部分であり、容易に変形しないような剛性を有している)、袋状胴部23には、内容物が充填され、内容物の排出に伴う減容により収縮変形する。
外容器3のノズル部11は延伸成形されていない剛性部分(非延伸部)であり、このノズル部11に連なる肩部13、胴部15及び底部17が延伸成形された部分(延伸部)となっている。このような外容器3の胴部15は、弾性変形性を有するものであり、この外容器胴部15を押圧することにより内袋胴部23は凹み、押圧を停止すると、凹んだ外容器胴部15は原形に復帰するが、内袋胴部23は復元しないため、内容物が充填されている内袋容器5の内部には酸化劣化の原因となる空気が入らない。このような押圧による凹み及び押圧停止による弾性復帰がスムーズに行われるように、一般に、外容器胴部15の中央部分がスクイズ領域となっている。このスクイズ領域の部分は、復元に有利な様、一般に少し凹んだ形状となっている。
外容器3のノズル部11は、上端が開放されている円筒形状を有するものであり、これには後述する逆止弁機能を有するキャップ(図1では示されていない)が打栓により装着される。このノズル部11の上端には、拡径した頭部11aが形成されており、これにより、打栓篏合された逆止弁付き容器蓋(以下、単にキャップと呼ぶ)が安定に保持されるようになっている。また、ノズル部11の下方部分には、サポートリング11bが形成されており、治具を用いてのエアレス容器1(或いはプリフォーム)の搬送等が容易に行い得るようになっている。
尚、キャップの装着は、打栓によらず、ノズル部11の外面に螺子を設け、螺子装着により行うことも可能である。
上述したノズル部11は、延伸成形されていない非延伸部であり、その下方部分がブロー成形により延伸されている延伸部であり、このノズル部11の下端に連なって拡径した肩部13が形成され、この肩部13には胴部15が連なり、胴部15は底部17によって閉じられた形態となっている。
また、外容器底部17と内袋容器5とはブロー成形時にかしめられる事で固定され、容器使用中に内袋容器5が空中でぶら下がった状態になることを防止している。また、底部17がドーム形状となっているため、ボトルの座り性向上に寄与している。
内袋容器5は、図1から理解されるように、外容器3内に収容されており、その筒状口部21(即ち、非延伸部)は、外容器3のノズル部11の内面との間に間隙が形成されるように、該ノズル部11内を延びているが、この筒状口部21の外面に、固定用リング25が形成されており、この固定用リング25の外周面が外容器3のノズル部11の内面に密接し、これにより、外容器3内に収容された内袋容器5は、ガタつくことなく、外容器3内に安定に保持されている。
ところで、上記の固定用リング25には、図1に示されている様に、空気が通過する流路が形成されるように、一部の部分に切り欠き25aが形成されている。即ち、このような切り欠き25aの形成により、軸方向に貫通している空気路Xが形成され、この空気路Xは、キャップの空気弁を介してエアレス容器1の外部につながっている。即ち、このような空気路Xを通して、この内袋容器5の袋状胴部23と外容器3の胴部15との間の空間Zに空気が供給されるようになっている。
上述した構造を有するエアレス容器1に、逆止弁付き容器蓋(図1では示されていない)が装着され、袋状胴部23内に収容されている内容物の吐出作業を、繰り返しスムーズに行うことが可能となる。
例えば、成形直後では、内袋容器5の袋状胴部23は、外容器3の肩部13から胴部15及び底部17の内面に密着した状態に保持されており、この状態で内袋容器5の袋状胴部23内に内容物が充填され、図示されていない逆止弁付き容器蓋が装着されて販売される。このようにして内容物が充填されているエアレス容器1において、この容器蓋の上蓋を開放して内容物を排出可能な状態とし、外容器3の胴部15(スクイズ領域)を押圧することにより、内容物を排出して取り出すこととなる。
即ち、外容器3の胴部15(スクイズ領域)を押圧して凹ませると、この胴部15の内面に密着している内袋容器5の袋状胴部23も凹んで減容状態となる(図1の鎖線で示す形態)。これによって袋状胴部23内に収容されている内容物が吐出される。そして胴部15の押圧を停止すると、胴部15は、その弾性により原形に復帰し、その凹みはなくなる。一方、袋状胴部23は、そのまま、減容による収縮状態が維持され、内袋容器5の内部には酸化劣化の原因となる空気が入らない。したがって、内容物の減容分、袋状胴部23と外容器3の胴部15との間の空間Zは負圧となる。
このように、空間Zが負圧となるが、前述したように、外部に通じる空気路Xが形成されているため、この空間Zに空気が流入し、袋状胴部23と外容器3の胴部15との間に空気層が形成されることとなる。従って、次に胴部15を押圧して凹ませるとき、袋状胴部23は、このような空気層を介して押圧されることとなる。
また、空気路X上には、空気弁を備えた容器蓋(図示せず)が配置されており、空気路Xを通して外部からの空気の流入は許容されるが、外部への空気の排出は阻止される構造となっている。即ち、外容器3の胴部15を押圧して凹ませ、これによって袋状胴部23を減容させるとき、両者の間には空気層が必ず存在する。このため、内容物が排出され、その排出量に伴って、袋状胴部23が大きく収縮している場合でも、外容器3の胴部15を内容物が満杯の状態の場合と同程度に押圧することにより、袋状胴部23を収縮させ、内容物を速やかに排出させることが可能となる。例えば、外容器3の胴部15を押圧して凹ませたとき、空間Zから空気が排出されてしまうと、袋状胴部23を収縮させるためには、胴部15をより大きく変形させなければならず、スクイズに必要な圧力が増大してしまう。したがって、内容物が排出されて大きく減容するほど、内容物の排出が困難となってしまう。本発明では、このような不都合が有効に回避されているわけである。
本発明において、上述した外容器3及び内袋容器5は、ブロー成形可能な熱可塑性樹脂により形成されており、このような熱可塑性樹脂としては、例えば、以下のものを例示することができる。
オレフィン系樹脂、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1-ブテン、ポリ4-メチル-1-ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン等のα-オレフィン同士のランダムあるいはブロック共重合体、環状オレフィン共重合体など;
エチレン・ビニル系共重合体、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体等;
スチレン系樹脂、例えば、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS、α-メチルスチレン・スチレン共重合体等;
ビニル系樹脂、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等;
ポリアミド樹脂、例えば、ナイロン6、ナイロン6-6、ナイロン6-10、ナイロン11、ナイロン12等;
ポリエステル樹脂、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、及びこれらの共重合ポリエステル等;
ポリカーボネート樹脂;
ポリフエニレンオキサイド樹脂;
生分解性樹脂、例えば、ポリ乳酸など;
勿論、成形性が損なわれない限り、これらの熱可塑性樹脂のブレンド物を使用することもできる。
また、同じ成形条件でブロー成形できることから、外容器3及び内袋容器5は、同種の樹脂で形成されていることが好ましく、例えば、外容器3及び内袋容器5の何れもが、PET等のポリエステル樹脂で形成されていることが、透明性の観点からも最適である。さらに、外容器3の胴部の凹んだ形状の部分をスクイズしてさらに凹ませたとき、速やかに原形に復帰し得るような強度を確保できるという点で、最も好適な樹脂も、ポリエステル樹脂、特にPETである。
ところで、前述したエアレス容器の特性を確実に発揮させるためには、スクイズにより外容器3の胴部15が凹み、次いでスクイズを停止して胴部15が原形に復帰したとき、内袋容器5の袋状胴部23の外面が、外容器3の胴部15の内面から速やかに剥がれなければならない。即ち、成形直後、さらには内容物が内袋容器5(袋状胴部23)内に充填され、排出されていないときでは、内袋容器5の袋状胴部23の外面が、外容器3の胴部15の内面に密着している状態に保持されている。従って、スクイズの停止により胴部15が原形に復帰したとき、両者は速やかに剥離し、両者の間に空隙が形成されるようにしなければならない。空隙が形成されないと、袋状胴部23の外面と外容器3の胴部15の内面との間に空気が流入せず、先に述べたように、空間Zが形成されず、内容物の排出に伴い、胴部15を大きく変形させなければならず、したがって、内容物が排出されて大きく減容するほど、内容物の排出が困難となってしまうからである。
本発明においては、袋状胴部23の外面と外容器3の胴部15の内面との間の剥離性を確保するために、内袋容器5の袋状胴部23の外面に、ワックスコーティング層40が設けられている。このワックスコーティング層40は、図1から理解されるように、外容器3の底部17(接地部16の間の領域)に対面する部分には形成されていない。
即ち、底部17に対面する部分には、剥離性は要求されず、むしろ外容器3の底部17と内袋容器5の底部は固定されていることが望ましい為、このような部分にまでワックス層40を設けることは、ワックスの使用量増加だけでなく、内容液の吐出不良、残液量の増加、スクイズ圧の増大につながる。また、食品衛生法上の観点からも望ましくない。
また、本発明において、ワックスコーティング層40は、底部17に対面する部分に設けられていないため、可及的に少ない量で剥離性を確保できるのである。例えば、表面積から換算して1本当り、150mg/m以下、好ましくは125mg/m以下、更に好ましくは100mg/m以下になるような塗布量に設定することができ、一定の剥離性を確保するためには、50mg/m以上であればよい。また、このワックスコーティング層40は、後述するように、ロールコーティングにより設けられる層であるため、成形上、固定用リング25よりも上方に設けるものではなく、また、その機能からいって、筒状口部21(膨張、収縮しない部分)の外面に設ける必要はなく、底部17に対面する部分を除く袋状胴部23(膨張、収縮する部分)に設けられていればよい。
尚、特許文献3の二重構造容器(エアレス容器)においてもワックスの層が設けられているが、このワックスの層は、外容器3の胴部15をスクイズする際に生じる発音(音鳴り)を抑制するために設けられるものであって、本発明に比して、ワックス層は厚く設ける必要がある。即ち、本発明では、ワックスコーティング層40の厚みが薄いため、発音抑制効果はほとんど生じない。例えば、特許文献3では、60dB以下に発音が抑制されるが、本発明に従った厚みの薄いワックスの層40では、初期スクイズ時での剥離性が十分発揮されるが、このとき発生する音は、せいぜい70dB程度であることが実験的に確認されている。このことから本発明で設けられるワックスコーティング層40の厚みは、特許文献3よりも薄いことが判る。
また、特許文献4のエアレス容器でもワックス層が設けられているが、このワックスの層は、特許文献3と比較してもさらに厚い。即ち、特許文献4では、内容物が充填された状態で、内袋容器5の袋状胴部23の外面と、外容器3の胴部15の内面との間に空間を形成しておくというものであり、この空間が断熱層として機能し、内容物の温度変化を有効に抑制し、内容物の鮮度を保持させるという技術である。
しかるに、内容物を充填すると、袋状胴部23は膨らむので、上記のような空間を形成するためには、袋状胴部23が外容器3の胴部15の内面に押し付けられている成形直後の段階で、内袋容器5の袋状胴部23の外面と外容器3の胴部15の内面とは、離れていなければならない。両者が接触していては、内容物を充填した状態で、両者の間に空間が形成されるとは考えられないからである。特許文献4では、ブロー成形時の加熱による熱収縮を利用して空間を形成しているが、このためには、袋状胴部23の外面と外容器3の胴部15の内面との間に多量のワックスが存在しているものと推察される。即ち、両者の間に多量のワックスが存在しており、しかも、この多量のワックスは、ブロー成形温度(樹脂のガラス転移温度以上)に加熱され、流動状態にあり、結果として、中抜きのような状態でワックスが流れ落ち、両者の間に空間が形成されるものと考えられる。事実、特許文献4の図1では、袋状胴部外面と外容器の胴部内面との間に空間が形成されているが、袋状胴部外面及び外容器の胴部の内面の何れにも、剥離部30としてワックスの層が示されている。
このように、特許文献4で設けられているワックスの層は、本発明よりも著しく厚い。
さらに、本発明においては、ワックスコーティング層40の形成に用いるワックスとして、融点が40℃~70℃の範囲にある低融点ワックスを使用することも重要である。即ち、このような低融点ワックスは、容器を冷蔵庫内に保存しているときは勿論のこと、販売時或いは内容物排出時、さらには搬送時などにおいて固体状態で存在しており、また、適度に加熱すると、容易に融解して流動性を示す。即ち、このような特性を示す低融点ワックスは、ロールコーティングに極めて適しており、袋状胴部23の必要な場所にのみワックスが存在するように塗布することができる。加熱し、融解している状態で容易にロール表面に塗布層を形成することができ、塗布後に冷却して固化することにより、ロール表面に保持しておくことができる。さらに、内袋容器5の胴部23と外容器3の胴部15との間の所定の場所に存在しているワックスコーティング層40は、固体であるため、成形時の流れ落ちが有効に抑制され、一定の塗布量が安定に確保されることとなる。通常の液状の潤滑剤(例えば流動パラフィン)では、正立状態では重力によって底部方向へ流れ落ちてしまい、実際の使用時(初期のスクイズ時)に剥離性を発現させるために必要な一定の塗布量の維持が困難となってしまう。さらに、上記のような低融点ワックスは、溶融時の臭いもほとんど発生しないという利点もある。
また、上記ワックスは、非水系のものでなければならず、例えばエマルジョンワックスは、本発明では使用することができない。環境によって水分量が変化し易く、成分変化してしまい、塗布量が不安定となってしまうからである。
上述した低融点ワックスの例としては、ライスワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、木蝋、蜜蝋などを例示することができ、融点が前述した範囲にある限り、これらの混合ワックスも使用することができる。
本発明においては、上述した低融点ワックスの中でも、低結晶性パラフィンワックスが最も好適に使用される。低結晶性パラフィンワックスは、n-パラフィンを主体とする結晶性パラフィンとは異なり、イソパラフィン或いはシクロパラフィンを主体とするものであり、例えば、n-パラフィン含量は50質量%未満と少なくなっている。
上記のような低結晶性パラフィンワックスは、固化した時に白色粉末化(粒状化)し難いため、取り扱い易く、ロールコーティングし易く、さらには、均一な厚みのコーティング層を形成する上でも有利である。特に本発明は、ワックスコーティング層40の厚みを極めて薄く設定するため、このような低結晶性パラフィンワックスは、最適である。例えば、n-パラフィンを主体とする結晶性パラフィンワックスは、固化により、白色粉末化(粒状化)し易いため、ロールによる塗布性が低結晶性パラフィンワックスよりも劣るし、コーティング層の厚みも不均一となり易い。さらに、透明なPETにより外容器3及び内袋容器5が形成されているとき、結晶性パラフィンワックスでは、白色化により内部の視認性が大きく損なわれるが、低結晶性パラフィンワックスでは、視認性の低下が少ないという利点もある。
二重構造容器1の製造;
上述したワックスコーティング層40が設けられている本発明の二重構造容器1は、外容器用の樹脂を用いての射出成形により得られた第1のプリフォーム(外容器成形用プリフォーム)と、内袋容器用の樹脂を用いての射出成形により得られた第2のプリフォーム(内袋容器成形用プリフォーム)とを使用し、第2のプリフォームを第1のプリフォーム内に挿入して多重構造のスタックプリフォームを形成し、このスタックプリフォームについて二軸延伸ブロー成形を行うという方法(スタック法)により製造される。
即ち、かかる方法によれば、第2のプリフォームの所定部分に、前述した低融点ワックスの層をロールコーティングにより均一に形成することができる。
上記のスタック法を説明するための図2及び図3において、図1の二重構造容器成形用のスタックプリフォームは、図3において全体として70で示されており、図2に示されているように何れも試験管形状を有している第1のプリフォーム50(図2(a)参照)と第2のプリフォーム60(図2(b)参照)とから形成される。
即ち、第1のプリフォーム50が外容器成形用のプリフォーム、第2のプリフォーム60が内袋容器成形用のプリフォームであり、第2のプリフォーム60を第1のプリフォーム50内に挿入して嵌合保持することにより、ブロー延伸工程に供されるスタックプリフォーム70が組み合立てられる。
図2から理解されるように、第1のプリフォーム50及び第2のプリフォーム60は、何れも外容器3のノズル部11及び内袋容器5の筒状口部21に相当する部分(非延伸成形部)を有している。即ち、これらの部分は、何れも延伸成形されない部分(図3参照)であり、第1のプリフォーム50のノズル部11には、サポートリング11bが設けられている。
空気の導入をノズル部11の壁部を介して行う場合には、このノズル部11に空気導入口や螺子などが設けられることになる。
また、第1のプリフォーム50のノズル部11の下方部分が延伸成形される部分(図3参照)であり、この部分は、胴部53を含み、胴部53の下端は、曲率形状の底部55となっている。即ち、この延伸成形部(図3参照)が、ブロー延伸されることにより、外容器3の肩部13、胴部15、接地部16及び底部17の形態に賦形される。
尚、かかる第1のプリフォーム50において、胴部53は、直胴形状を有しているが、その上端は、外方に拡径した形状を有しており、その内部に第2のプリフォーム60を挿入し易い形状を有している。
また、第2のプリフォーム60は、上端が非延伸成形部である筒状口部21となっており、この筒状口部21には、固定用リング25が設けられている。この筒状口部21に連なる延伸成形部は、胴部63と胴部63の下端を閉じている曲率面からなる底部65とから構成されている。また、この胴部63は、この第2のプリフォーム60を第1のプリフォーム50内に挿入し易いように、直胴部63aと直胴部63aの上端に連なる拡径したテーパー部63bとから構成している。
上記の形態の第2のプリフォーム60の延伸成形部に、前述した低融点ワックスのコーティング層80が設けられる。このワックスのコーティング層80は、少なくとも曲率形状の底部65には設けられず、胴部63に設けられる。この場合、直胴部63aに選択的にコーティング層80を設けることが一般的であるが、二重構造容器1に成形されたとき、外容器3の肩部13の内面に対面する部分にもコーティング層80を形成することにより、袋状胴部23の剥離性を高め、空気路Xを通じて空間Zに速やかに空気を導入することもできる。従って、コーティング層80は、直胴部63aからテーパー部63bにまで延びていてもよい。さらには、非延伸成形部である、筒状口部21の直下の部分にまでコーティング層80が延びていることもある。
ところで、本発明では、上記のコーティング層80の形成は、ロールコーティングにより行われる。ロールコーティングは、通常、フィルムなどの平坦なものについて行われ、立体的な物体についてのコーティングにロールが使用されることはほとんどないといってよい。事実、特許文献3,4などでは、ロールコーティングについては言及されておらず、スプレー噴霧などによりコーティングが行われている。
しかるに、本発明においては、低融点ワックスの特性および第2のプリフォーム60の延伸成形部の形態を利用し、ロールを用いることにより、目的とする場所(胴部63)に選択的に低融点ワックスのコーティング層80を形成することができ、しかも、このコーティング層80の厚みを薄く且つ均一にすることが可能となる。
具体的には、ワックスの融点より0~20℃、好ましくは0~15℃、最も好適には0~10℃高い温度に加熱されて溶融状態にある低融点ワックスが塗布されているロールを用い、このロールを回転させながら、やはり回転している第2のプリフォーム60の胴部63の面に該ロール面を接触し転写させることにより、溶融状態の低融点ワックスを胴部63の表面にコーティングすることができる。次いで、コーティングされた第2のプリフォーム60をロール面から引き離すことによりコーティングされたワックスは速やかに固化するため、胴部63の表面から流れ落ちることなく、一定の厚みのコーティング層80が形成されることとなる。コーティング層80の厚み量(塗布量)の調整は、第2のプリフォーム60(胴部63)のロール面への接触圧や接触時間(回転数)などにより調整することができ、二重構造容器に成形したときのワックスコーティング層40の塗布量を前述した範囲(150mg/m以下)に設定することができる。
尚、上記のコーティング層80を直胴部63aにのみ形成する場合には問題はないが、テーパー部63bにもコーティング層80を形成する場合には、このテーパー部63bに応じた、径が暫時小さくなった形状のロールを使用すればよい。
例えば、ロールを使用せず、融解状態にある低融点ワックスを噴霧してコーティングを行う場合には、当然、厚みムラが生じてしまい、また、コーティング層の厚みは、かなり厚くなってしまうし、厚みの調整も困難である。さらに、底部65へのコーティングを防止するためには、マスキングなどが必要となってしまい、コーティング作業がかなり面倒なものとなってしまう。
上記のようにして所定の部分にワックスコーティング層80が形成されている第2のプリフォーム60を、図3に示されている様に、第1のプリフォーム50内に挿入することによってスタックプリフォーム70が組み立てられる。
このようなスタックプリフォーム70をブロー金型内に配置し、所定の治具でノズル部11を固定し、外部加熱等により、このスタックプリフォーム70を延伸成形可能な温度(プリフォーム50,60を形成している樹脂のガラス転移温度以上、融点未満)に加熱し、このスタックプリフォーム70(第2のプリフォーム60)内に、ストレッチロッドを挿入して一軸方向に延伸、及び第1のプリフォームと第2のプリフォームの底部同士を固定し、さらに、エア等のブロー流体を供給し、第2のプリフォーム60を周方向に膨張させることにより、第1のプリフォーム50も押し広げられて膨張し、所定の冷却型に押し付けられ、この結果、図1に示す形態の二重構造容器1が得られる。即ち、図3において、スタックプリフォーム70の延伸成形部がブロー延伸され、図1の形態に賦形される。このとき、第1のプリフォーム50と第2のプリフォーム60との間にサポートブロー成形を行ってもよい。サポートブローを行う場合には、肩部の賦形が完了される際、ブロー圧力よりもサポートブロー圧力が大きいことでサポートブローエアーが内袋と外容器の中間部に残留し、これにより内袋の肩部から口部下部に不定形領域が形成される。そうすることによって、内袋が外容器に密着する前に、サポートブローエアーが壁となり、部分的に外容器内面に接触しない領域が存在する。すなわち、賦形の開始は底部から口部にかけて行われて最終的に全体の賦形が完了する。
従って、このようにして成形された二重構造容器1においては、内袋容器5の袋状胴部23の外面は、外容器3の胴部15の内面に密着した状態にある。この状態で、袋状容器5の袋状胴部23内に内容物が充填されると、袋状胴部23の外面は、外容器3の胴部15の内面にさらに強く押し付けられることとなる。しかるに、本発明では、固化した低融点ワックスの層40が袋状胴部23と外容器胴部15との間に存在しているため、内容物の充填により強く押し付けられた状態においても、胴部15の内面に対する剥離性が高められているため、胴部15をスクイズして凹ませ、スクイズ終了により胴部15が原形に復帰したとき、袋状胴部23は、胴部15の原形復帰に追随せず、胴部15から容易に剥離して、両者の間に空間Zが形成されることになるわけである。
上述した低融点ワックスは、ブロー成形にあたって、ブロー温度に加熱されたとき、溶融状態となるが、このときには、ブローにより第1のプリフォームの胴部53の内面に強く押し付けられるため、その流動落下は極力抑えられている。しかも、成形と共に賦形される外容器3の底部17は、ドーム状に凹んだ形状となっている。従って、このワックスコーティング層40が溶融落下したとしても、ドーム状底部17に対面する部分にまで回り込むことはなく(接地部16で堰き止められる)、胴部15に対面する領域にのみワックスコーティング層40が存在することとなる。
上記のようにして製造された本発明の二重構造容器1は、内袋容器5の袋状胴部23内に内容物(例えば醤油等の調味液)を収容した後、この外容器3のノズル部11に、それ自体公知の逆止弁付キャップを装着して使用に供される。
本発明を次の実験例にて説明する。
ポリエチレンテレフタレート(PET)の射出成形により成形された第2のプリフォームの胴部(底部を除く延伸成形部)にワックス塗布を行った。コーティングするワックスとして、次のワックスを用意した。
植物由来のエマルジョンワックス;
融点:85℃
石油由来のエマルジョンワックス(高融点タイプ);
融点:110℃
石油由来のエマルジョンワックス(低融点タイプ);
融点:データなし
流動パラフィン;
融点:データなし
低結晶性パラフィンワックス(低融点ワックスA);
n-パラフィン含量:50質量%未満
融点:50℃
高融点ワックス(高融点ワックスB);
融点:80℃
<実験例1>
植物由来のエマルジョンワックスを、第2のプリフォームの胴部外面にロールコーティングしたが、ワックスに含まれる溶媒成分が揮発し、ごく短時間で成分バランスが変化してしまうため安定した塗布量を維持できず、塗布性を欠いていた。またワックス自体に特有のニオイがあるため(異臭あり)、食品用容器には不適と判断した。
<実験例2>
石油由来のエマルジョンタイプの高融点タイプのワックス及び低融点タイプのワックスを、第2のプリフォームの胴部外面にロールコーティングしたが、何れも、溶媒成分の揮発のため性状が不安定であり、濡れ性も悪く、塗布面がはじかれムラになっており、塗布性を欠いていた。また、高融点ワックスは、実験例1の植物由来のワックスと同様に特有のニオイが強く(悪臭あり)、食品用容器に不適と判断した。さらに、低融点ワックスは、高融点ワックスほどではないが、異臭を感じた。
<実験例3>
第2のプリフォームの胴部外面に、流動パラフィンをロールコーティングし、第1のプリフォーム内にスタックした後、胴部を加熱してブロー成形により二重構造容器を作製した。
塗布しやすく、機能性も問題ないが正立状態で流動パラフィンが下方向に垂れてしまい、望まない部位まで油状成分が広がってしまい、均一なコーティング層ができず、塗布性を欠いていた。
<実験例4>
低結晶性パラフィンワックスAを第2のプリフォームの胴部外面に、60℃に加熱してロールコーティングした以外は、実験例3と同様にブロー成形して、二重構造容器を作製した。ロールコーティングに際しての塗布ローラーの回転数、塗布量を表1に示す。
ワックス特有のニオイが抑えられ、塗布したい部分にムラなく塗ることができたが、塗布量が多く、厚塗りとなってしまった。
<実験例5>
低結晶性パラフィンワックスAを、ロールコーティングに際して50℃に加熱した以外は、実験例4と同様にして、二重構造容器を作製した。ロールコーティングに際しての塗布ローラーの回転数、塗布量を表1に示す。
この場合も、ワックス特有のニオイが抑えられており、塗布したい部分にムラなく塗ることができ、塗布量も少量に抑制できた。
実験例4の結果と併せて考えると、塗布方法は噴霧やディッピングではなく、ロールコーティングを用いることにより、溶融温度、ロールの回転数やスピードを適切にすることで、必要最低限の塗布量に調整出来、ワックスの使用量を削減できることが判る。
<実験例6>
高融点ワックスBを80℃に加熱して第2のプリフォームの胴部外面にロールコーティングした以外は、実験例4と同様に二重構造容器を作製した。ロールコーティングに際しての塗布ローラーの回転数、塗布量を表1に示す。
これらの高融点ワックスBは、塗布後すぐに固化するため扱いやすいが、塗布量がやや過剰となり、厚塗りになりやすい傾向があった。また、塗布後はスクイズにより内外層間で粉状になって剥がれやすく、内容物を使い切るまで性能を保持できなかった。また、粉状になったワックスが容器に付着したゴミや異物に見えてしまった。
なお、性状安定性、濡れ性、ニオイ、塗布性、塗布量及び容器外観について、実験例1~6での官能評価の結果を、下記の表2にまとめて示した。評価基準は、下記のとおりである。
性状安定性;
〇:一定の性状でロールに安定に保持され、常に一定の塗布性を示す。
×:溶媒成分が揮発するため、性状が不安定であり、塗布性にばらつきを生じる。
濡れ性;
〇:ローラーでの塗布に際して、速やかにプリフォーム表面に濡れ拡がる。
×:ローラーでの塗布に際して、プリフォーム表面に濡れ拡がり難い。
ニオイ;
〇:異臭無し
△:悪臭ほどではないが、ワックスに特有の異臭を感じる。
×:悪臭があり、商品として不適格である。
塗布性;
〇:目視でみて均一に塗布されている。
△:垂れを生じ、或いは結晶化によりすぐに粉末状になるので扱いづらい。
×:目視で見ても明らかに塗布ムラが生じている。
塗布量;
〇:150mg/m以下である。
△:150mg/mを超えている。
容器外観;
〇:目視で見て、異物が確認されない。
×:明らかに異物が視認される。
また、実験例4~6では、塗布ローラーの回転数を1回転及び2回転としてコーティングを行っているが、官能評価の結果は、同じであったので、評価結果は、まとめて示し、回転数毎に評価結果を示してはいない。
1:二重構造容器
3:外容器
5:内袋容器
11:外容器のノズル部
13:外容器の肩部
15:外容器の胴部
16:接地部
17:底部
21:筒状口部
23:袋状胴部
25:固定用リング
40:低融点ワックスのコーティング層
50:第1のプリフォーム
60:第2のプリフォーム
70:スタックプリフォーム
80:低融点ワックスのコーティング層

Claims (2)

  1. 外容器と、該外容器内に挿入されて保持された内袋容器とからなり、該外容器の胴部外面をスクイズすることにより、該内袋容器内に収容された内容物が排出されると共に、内容物の排出に伴い、該内袋容器が収縮し、該内袋容器と外容器との間に空隙が形成されていく二重構造容器において、
    前記内袋容器と前記外容器との間には、該内容物が排出されていない未使用の状態において、少なくとも前記外容器の底部に対面する部分を除き、融点が40℃~70℃の範囲にある低融点ワックスのコーティング層が50mg/m 以上150mg/m以下の塗布量で存在しており、
    前記低融点ワックスは、n-パラフィン含量が50質量%未満の低結晶性パラフィンワックスであり、前記低融点ワックスのコーティング層は固体層且つ、少なくとも前記外容器のスクイズされる胴部の内面に密着していることを特徴とする二重構造容器。
  2. 外容器成形用の試験管形状の第1のプリフォームと、内袋容器成形用の試験管形状の第2のプリフォームとを用意し、
    第2のプリフォームの外面に、曲率形状の底部を除く延伸成形部分に、融点が40℃~70℃の低融点ワックスを融点以上の温度で加熱溶融させロールコーティングしてワックス層を形成し、
    前記低融点ワックスのコーティング層が形成された状態で、第2のプリフォームを第1のプリフォーム内に挿入してスタックプリフォームを形成し、
    前記スタックプリフォーム内の第2のプリフォーム内にブロー流体を供給することによりブロー成形を行うこと、
    を特徴とする、請求項1に記載の二重構造容器の製造方法。
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