JP7795807B2 - 果実樹用ハウス栽培方法および果実樹用ハウス栽培キット - Google Patents
果実樹用ハウス栽培方法および果実樹用ハウス栽培キットInfo
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Description
オリーブ樹は、背丈が3mを超える高木であり、大きく成長することから、日照量が低減しないように樹間の間隔を広くとる必要があり、栽培に広大な場所を要する。このため、オリーブ樹の栽培には、単位面積当たりの収量が少ない、果実の収穫が高所での作業となって煩雑化する等の弊害が伴う。
特許文献1には、オリーブ樹の背丈を1.5~2.5mの高さに矮化し、前後左右、1~2m離隔して培地に植える栽培方法が記載されている。この栽培方法では、矮化のために、オリーブ樹の徒長枝の根元近傍の部位、あるいは徒長枝を生み出した親の枝の根元近傍の部位を捻枝、および水平から下向き50度の範囲の角度で、下向きに曲げ、固定処理する。
また、上記のような枝の捻枝、曲げ、固定処理に用いられるものとして、特許文献2には柑橘類等の枝吊り具、特許文献3には果実樹用枝誘引具、特許文献4には植物の結果枝穂教具、特許文献5にはクリップが、それぞれ記載されている。
さらに、オリーブ樹等の枝の捻枝等に関して、特許文献1では針金クリップを用いており、枝を折ったり、傷付けたりしてしまう可能性が高く、その場合、オリーブ樹の生長が妨げられてしまう。特許文献2~5に記載のものを用いて枝の捻枝等を行う場合もまた、オリーブ樹の枝を折ったり、傷付けたりしてしまう可能性が高い。
(1)果実樹をハウス栽培する果実樹用ハウス栽培方法であって、
前記果実樹の上方に設けられてその高さを規制する第1規制具と、
前記果実樹の根元に設けられてその根の生長を規制する第2規制具と、
前記果実樹の枝に設けられてその伸び方向を規制する第3規制具と、を使用し、
前記果実樹はオリーブ樹であり、
前記第1規制具は、前記果実樹の上方に架設された格子材によって構成され、
前記第2規制具は、前記果実樹の根を収容する中空状の容器によって構成され、前記果実樹の根の生長に応じて、前記容器を容積の大きなものに交換する工程を備え、内部に土とともに前記果実樹の根を収容した前記容器を、日照方向に合わせて前記容器の向きを変え得るように、上端が露出した状態で栽培室の地面に埋設し、日照方向により前記埋設した容器を回転させて、季節毎の日照に合わせた果実樹の向き変更を規制し、
前記第3規制具は、前記果実樹の枝と前記第1規制具との間、及び/又は前記果実樹の枝と地面との間、に各々張設された線材によって構成され、前記線材で前記枝を上方、下方又は横方向へ引っ張り、前記果実樹を上方から見て、前記中空状の第2規制具を中心とした一定の円状の範囲に前記枝が収まり、かつ前記枝が前記第2規制具を中心として相互に上下及び横方向に重ならず放射状に伸びるように、前記枝の伸び方向を規制する工程を備え、
前記果実樹の成長の第1段階において、前記第3規制具を前記果実樹の枝と前記第1規制具との間に張設して前記枝を上方に引っ張り、前記果実樹の第2段階において、前記第3規制具を前記果実樹の枝と前記地面との間に張設して前記枝を下方に引っ張る工程を備え、
前記果実樹の低木化、日照量及び風通しの良好化並びに季節毎の日照に合わせた果実樹の向き変更容易化を図ることを特徴とする果実樹用ハウス栽培方法。
(2)前記一定の円状の範囲は、前記中空状の第2規制具を中心とした直径1.5m以上2m以内の円状の範囲である前記(1)に記載の果実樹用ハウス栽培方法。
(3)前記第1規制具を前記地面に対して1.5m以上3m以下の高さに設置し、
前記第2規制具は陶磁器製であり、前記第2規制具を容積の大きなものに交換するに際し、交換前の前記第2規制具を直径10cm以上20cm以下で、前記地面への埋設深さが20cm以上30cm以下の大きさの中空状の容器にするとともに、交換後の前記第2規制具を直径40cm以上50cm以下で、前記地面への埋設深さが40cm以上50cm以下の大きさの中空状の容器にする前記(2)に記載の果実樹用ハウス栽培方法。
(4)前記枝を下方に引っ張る工程は、前記果実樹の枝と前記容器に収容された土による地面との間に前記第3規制具を張設し、
前記枝を上方に引っ張る工程は、前記果実樹の各枝と前記格子材における前記容器の直上の1箇所との間に前記線材を張設する前記(1)に記載の果実樹用ハウス栽培方法。
(5)前記一定の円状の範囲は、前記中空状の第2規制具を中心とした直径1.5m以上2m以内の円状の範囲である前記(4)に記載の果実樹用ハウス栽培方法。
(6)前記第1規制具を前記地面に対して1.5m以上3m以下の高さに設置し、
前記第2規制具は陶磁器製であり、前記第2規制具を容積の大きなものに交換するに際し、交換前の前記第2規制具を直径10cm以上20cm以下で、前記地面への埋設深さが20cm以上30cm以下の大きさの中空状の容器にするとともに、交換後の前記第2規制具を直径40cm以上50cm以下で、地面への埋設深さが40cm以上50cm以下の大きさの中空状の容器にする前記(5)に記載の果実樹用ハウス栽培方法。
(7)果実樹をハウス栽培するための果実樹用ハウス栽培施設であって、
前記果実樹の栽培室が内部に設けられた建物と、
前記果実樹の上方に架設される格子材からなり、前記果実樹の高さを規制する第1規制具と、
前記果実樹の根を収容する中空状容器からなり、前記果実樹の根の生長を規制する第2規制具と、
前記果実樹の枝と前記格子材との間、又は、前記果実樹の枝と地面との間、に張設される線材からなり、前記果実樹の枝の伸び方向を規制する第3規制具と、を備え、
前記果実樹はオリーブ樹であり、
前記第2規制具は、前記果実樹の根の生長に応じて、前記容器を容積の大きなものに交換され、内部に土とともに前記果実樹の根を収容した前記容器が、日照方向に合わせて前記容器の向きを変え得るように、上端が露出した状態で栽培室の地面に埋設されており、日照方向により前記埋設された容器を回転させて、季節毎の日照に合わせた果実樹の向き変更を規制し、前記線材で前記枝を上方、下方又は横方向へ引っ張り、前記果実樹を上方から見て、前記中空状の第2規制具を中心とした一定の円状の範囲に前記枝が収まり、かつ前記枝が相互に上下及び横方向に重ならず放射状に伸びるように、前記果実樹の枝の伸び方向を規制しており、更に、前記果実樹の成長の第1段階において、前記果実樹の枝と前記第1規制具との間に張設されて前記枝を上方に引っ張り、前記果実樹の成長の第2段階において、前記果実樹の枝と前記地面との間に張設されて前記枝を下方に引っ張って、
前記果実樹の低木化、日照量及び風通しの良好化並びに季節毎の日照に合わせた果実樹の向き変更容易化を図ることを特徴とする果実樹用ハウス栽培施設。
(8)前記一定の円状の範囲は、前記中空状の第2規制具を中心とした直径1.5m以上2m以内の円状の範囲である前記(7)に記載の果実樹用ハウス栽培施設。
(9)前記第1規制具を前記地面に対して1.5m以上3m以下の高さに設置し、
前記第2規制具は陶磁器製であり、前記第2規制具を容積の大きなものに交換するに際し、交換前の前記第2規制具の中空状の容器は、直径10cm以上20cm以下で、前記地面への埋設深さが20cm以上30cm以下の大きさであり、交換後の前記第2規制具の中空状の容器は、直径40cm以上50cm以下で、地面への埋設深さが40cm以上50cm以下の大きさである前記(8)に記載の果実樹用ハウス栽培施設。
(10)前記第3規制具は、前記果実樹の枝と前記容器に収容された土による地面との間に張設されており、
前記第3規制具は、前記果実樹の各枝と前記格子材における前記容器の直上の1箇所との間に張設されている前記(7)に記載の果実樹用ハウス栽培施設。
(11)前記一定の円状の範囲は、前記中空状の第2規制具を中心とした直径1.5m以上2m以内の円状の範囲である前記(10)に記載の果実樹用ハウス栽培施設。
(12)前記第1規制具を前記地面に対して1.5m以上3m以下の高さに設置し、
前記第2規制具は陶磁器製であり、前記第2規制具を容積の大きなものに交換するに際し、交換前の前記第2規制具の中空状の容器は、直径10cm以上20cm以下であり、前記地面への埋設深さが20cm以上30cm以下の大きさであり、
交換後の前記第2規制具の中空状の容器は、直径40cm以上50cm以下であり、地面への埋設深さが40cm以上50cm以下の大きさである前記(11)に記載の果実樹用ハウス栽培施設。
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
前記果実樹の上方に設けられてその高さを規制する第1規制具と、
前記果実樹の根元に設けられてその根の生長を規制する第2規制具と、
前記果実樹の枝に設けられてその伸び方向を規制する第3規制具と、を使用して前記果実樹を低木化する工程を備えることを特徴とする(図1参照)。
前記果実樹としては、特に限定されないが、オリーブ、柑橘類、柿、梅、桃、すもも、梨、りんご及びぶどうのうちの1種の果実の樹を例示することができる。前記「柑橘類」としては、レモン、みかん、スダチ、キンカン、ゆず、オレンジ、グレープフルーツ等が挙げられる。また、前記「梨」には日本梨も洋梨も含まれる。
上述のハウス栽培によるオリーブ樹等の栽培を達成するために、本発明は、オリーブ樹等を低木化する工程を備える。
また、高木を栽培可能な栽培室を有する建物を用意したとして、栽培可能な株数が少量に限られるため単位面積当たりの収量が少ない、果実の収穫が高所での作業となるため煩雑化する等の弊害が伴う。
よって、オリーブ樹等を低木化する工程の目的は、通常のハウス栽培で利用される建物でのオリーブ樹等の栽培を可能にするとともに、栽培可能な株数の増加による単位面積当たりの収量の向上と、果実の収穫作業の容易化とを図ることである。
オリーブ樹等を低木化する工程は、第1規制具、第2規制具及び第3規制具を使用して実行される。これら第1規制具、第2規制具及び第3規制具は、オリーブ樹等の生長を規制するものである。
すなわち、オリーブ樹等は、その成長過程において、幹や枝を上方へ伸ばして、高さ(背丈)を生長させる。第1規制具は、オリーブ樹等の上方、つまりは、上方へ伸びる幹の進路上に設けられており、オリーブ樹等の生長において、その高さ(背丈)が低木の範囲を超えようとする場合、具体的には3mを超える場合に、幹や枝が上方へ伸びることを妨げて抑制することにより、オリーブ樹等の高さ(背丈)を規制する。
このような第1規制具としては、ワイヤーネット、金網等の格子材、メッシュ材、パンチング材などを例示することができる。これらの中でも、ワイヤーネット、金網等の格子材は、網目の大きなものであれば光がほぼ遮られることがなく、さらに軽量であるため、オリーブ樹の上方に安定して容易に設置することができ、安価で入手が容易であるためコストの高騰を抑えることができる。
また、第1規制具は、オリーブ樹等の上方に設けられる位置に応じて、オリーブ樹等の高さを、低くすることができ、あるいは、高くすることもできる。すなわち、第1規制具は、オリーブ樹等の高さを規制することにより、その高さを任意に決めることができる。
すなわち、オリーブ樹等は、その成長過程において、根を生長させることで、幹を太くすることにより、高木へと成長する。第2規制具は、根の生長を規制し、幹の太さの生長を抑制して、オリーブ樹等の高木への成長を妨げることにより、オリーブ樹等を低木化することができる。
つまり、第2規制具は、中空状容器を使用する場合、その内部に土を収容したうえで根を収容することができる。この場合、土の存在によって根の生長が阻害されず、その生長は中空状容器の容積に応じた度合いに制限することができ、根の生長を好適に規制することができる。
さらに、第2規制具に中空状容器を使用する場合には、オリーブ樹等の成長の度合いに応じ、季節毎の日照に合わせて、オリーブ樹等の向きを変えることができる。
また、第2規制具に中空状容器を使用する場合には、栽培室の地面上に、その中空状容器を載置することができる。この場合、栽培室の内部におけるオリーブ樹等の移動や、季節毎の日照に合わせたオリーブ樹等の向きの変更を、容易に行うことができる。
このため、第2規制具は、オリーブ樹等の根の周囲が所望の温度に保たれた環境になるように、栽培室の土中に埋めることができる。特に、第2規制具に、中空状容器として陶磁器製の鉢を用いる場合、その調湿性能により、オリーブ樹等の根の周囲を所望の湿度に保たれた環境とすることができる。
つまり、本発明の栽培方法は、オリーブ樹等の根の生長に応じて、中空状容器を容積の大きなものに交換する工程を備えることにより、根の生長を規制しつつも促すことができるため、根の生長の度合いを任意に決めることができる。
中空状容器の容積に関し、オリーブ樹等が苗の状態、つまり成長過程の初期の段階であれば、中空状容器の直径で10cm~20cm程度、深さで20cm~30cm程度のものとすることができる。
また、中空状容器の容積に関し、オリーブ樹等の成長過程の終期の段階であれば、中空状容器の直径で40cm~60cm程度、深さで30cm~50cm程度のものとすることができる。
さらに、オリーブ等樹の成長過程において、中空状容器の交換の時期は、2年程度とすることができる。
すなわち、第3規制具は、オリーブ樹等の枝の伸び方向を規制し、その樹形を整えることにより、オリーブ樹等を低木化することができる。
なお、第3規制具によるオリーブ樹等の低木化に関して、これには、上方へ伸びようとする枝の伸び方向を規制し、横方向や下方に変えることにより、オリーブ樹等の高さ(背丈)を任意に決めることができることを含む(図4参照)。
また、第3規制具によるオリーブ樹等の低木化に関して、これには、横方向へ伸びようとする枝の伸び方向を規制し、その伸び方向を適度な方向に変えることにより、オリーブ樹等の幅(平面視した場合のオリーブ樹等の直径)を任意に決めることができることを含む(図3参照)。
このため、第3規制具は、芽が出る元の枝の伸び方向を規制し、その方向を、例えば、曲げる等して調整することで、芽が出る方向を任意に決めることができる。
そして、枝から出る芽が花芽である場合、芽が出る方向を調整することにより、花芽が生長してなる枝、つまりは結実する枝の通気性を良好なものとすることができる。
具体的に、第3規制具は、枝を折ったり、傷付けたりすることを抑制できる観点から、線材を用いることが好ましい。線材は、特に限定されないが、紐、針金、ワイヤ等を例示することができ、これらの中でも、特に紐は、入手が容易であり、使い勝手が良く、また、枝に対する当たりが柔らかいため、枝を折ったり、傷付けたりすることを好適に抑制することができる。
すなわち、第3規制具に線材を用いる場合、線材は、枝を、伸ばしたい任意の方向へ引っ張ることにより、枝の伸び方向を規制することができる。
また、第3規制具に線材を用いる場合、その一端が固定などされる地面は、栽培室の地面とすることができ、あるいは、第2規制具12に収容された土による地面とすることができる。
本発明の果実樹用ハウス栽培施設は、オリーブ樹等の果実樹をハウス栽培するためのものであって、
前記果実樹の栽培室が内部に設けられた建物と、
前記果実樹の上方に架設される格子材からなり、前記果実樹の高さを規制する第1規制具と、
前記果実樹の根を収容する中空状容器からなり、前記果実樹の根の生長を規制する第2規制具と、
前記果実樹の枝と前記格子材との間、又は、前記果実樹の枝と地面との間、に張設される線材からなり、前記果実樹の枝の伸び方向を規制する第3規制具と、
を備えることを特徴とする(図1参照)。
建物10は、果実樹をハウス栽培することができるものであれば、特に限定されないが、具体例として、ビニルハウス、温室などを挙げることができる。そして、建物10内の栽培室では、複数のオリーブ樹OLが栽培されている。
なお、建物10には、既存のビニルハウス、温室などを用いることができる。また、建物10には、既存のビニルハウス、温室などに設けられている設備、例えば、換気扇、換気カーテン等の換気設備、温度センサ、湿度センサ、CO2センサ、照度センサ等の各種センサ類、栽培室の環境を制御する制御装置、灌水設備、防虫ネットなどを設けることができる。さらに、ハウス栽培であることを利用し、建物10内には、オリーブ樹OLの受粉時などにハチを放つなどしてもよい。
オリーブ樹OLは、成長過程において上方へ伸びようとする際、その上方への伸びを第1規制具11によって遮られることにより、高さ(背丈)を低く抑えることができる。
また、第1規制具11の高さHは、オリーブ樹OLの成長の度合いに応じて変更することができる。例えば、オリーブ樹OLが苗の状態、つまり成長の初期の段階であれば、高さHは、2m程度とすることができる。
あるいは、第1規制具11の高さHは、果実の収穫時における足場の使用を不要とする等を目的とし、その目的に応じたオリーブ樹OLの高さ(背丈)となるように、例えば、2.2m~2.5m程度とすることができる。
つまり、オリーブ樹OLは、根が中空状容器に収容されることにより、その中空状容器の容積を超えて根を生長させることができず、根の生長を規制することができる。そして、オリーブ樹OLは、根の生長を規制することにより、幹の太さを調整することができ、低木化することができる。
第2規制具12に用いる中空状容器は、オリーブ樹OLの成長の度合いに応じて、容積の大きなものに交換することができる。
オリーブ樹OLが苗からある程度の大きさまで成長する段階、つまり成長の初期から中期の段階において、中空状容器は、直径Rが10cm~20cm、土中への埋設深さDが20cm~30cm、とすることができる(図2参照)。
また、オリーブ樹OLがある程度の大きさから結実するまで成長する段階、つまり成長の中期から後期の段階において、中空状容器は、直径Rが40cm~50cm、土中への埋設深さDが40cm~50cm、とすることができる(図4参照)。
つまり、オリーブ樹OLの枝は、線材によって引っ張られることにより、その伸び方向を誘導し、所望する任意の位置に配置することができる。そして、オリーブ樹OLは、枝の伸び方向を規制することにより、樹形、つまりは高さ(背丈)及び横方向への広がりを調整することができ、低木化することができる。
すなわち、オリーブ樹OLが苗からある程度の大きさまで成長する段階、つまり成長の初期から中期の段階において、第3規制具13に用いる線材は、枝と格子材(第1規制具11)との間に張設することが好ましい(図2、3参照)。
この場合、オリーブ樹OLの枝は、線材(第3規制具13)により、上方へ持ち上げられるように引っ張られることで、逆さ枝等となることを防止することができる(図2参照)。
また、オリーブ樹OLの枝は、平面視において、相互に上下方向で重ならないように横方向へ引っ張られることで、内向枝や交差枝等になることを防止することができる(図3参照)。
この場合、枝相互が、上下及び横方向で重ならず、日照量と風通しを良好なものとすることができる。
さらに、オリーブ樹OLを低木化する観点から、図3中に鎖線で示した円状の範囲は、直径で2m以内とすることができ、好ましくは1.5m~2mとすることができる。この場合、オリーブ樹OLは、平面視において、枝の横方向への広がりを2m以内に抑えることができ、単位面積あたりの栽培数と、果実の収穫量を好適なものとすることができる。
なおオリーブ樹OLの平面視における枝の横方向への広がりを2m以内に抑える場合、単位面積あたりの栽培数は、1坪(約3.3m2)あたり1本とすることができ、収穫量は、1本あたり約15kgとすることができる。
この場合、オリーブ樹OLの枝は、線材(第3規制具13)により、下方へ引っ張られることで、実を付ける枝への通気性を良好なものとすることができる(図4参照)。
特に、実を付ける枝は、線材(第3規制具13)によって下方へ引っ張り、低い位置に配することにより、果実の収穫作業において、足場が不要となり、作業効率の向上を図ることができる。
また、第3規制具13に用いる線材は、その一端を第2規制具12に収容された土による地面に繋ぐ場合、季節毎の日照に合わせて、オリーブ樹OLの向きを容易に変えることができる。
11;第1規制具、
12;第2規制具、
13;第3規制具、
OL;オリーブ樹(果実樹)。
Claims (12)
- 果実樹をハウス栽培する果実樹用ハウス栽培方法であって、
前記果実樹の上方に設けられてその高さを規制する第1規制具と、
前記果実樹の根元に設けられてその根の生長を規制する第2規制具と、
前記果実樹の枝に設けられてその伸び方向を規制する第3規制具と、を使用し、
前記果実樹はオリーブ樹であり、
前記第1規制具は、前記果実樹の上方に架設された格子材によって構成され、
前記第2規制具は、前記果実樹の根を収容する中空状の容器によって構成され、前記果実樹の根の生長に応じて、前記容器を容積の大きなものに交換する工程を備え、内部に土とともに前記果実樹の根を収容した前記容器を、日照方向に合わせて前記容器の向きを変え得るように、上端が露出した状態で栽培室の地面に埋設し、日照方向により前記埋設した容器を回転させて、季節毎の日照に合わせた果実樹の向き変更を規制し、
前記第3規制具は、前記果実樹の枝と前記第1規制具との間、及び/又は前記果実樹の枝と地面との間、に各々張設された線材によって構成され、前記線材で前記枝を上方、下方又は横方向へ引っ張り、前記果実樹を上方から見て、前記中空状の第2規制具を中心とした一定の円状の範囲に前記枝が収まり、かつ前記枝が前記第2規制具を中心として相互に上下及び横方向に重ならず放射状に伸びるように、前記枝の伸び方向を規制する工程を備え、
前記果実樹の成長の第1段階において、前記第3規制具を前記果実樹の枝と前記第1規制具との間に張設して前記枝を上方に引っ張り、前記果実樹の第2段階において、前記第3規制具を前記果実樹の枝と前記地面との間に張設して前記枝を下方に引っ張る工程を備え、
前記果実樹の低木化、日照量及び風通しの良好化並びに季節毎の日照に合わせた果実樹の向き変更容易化を図ることを特徴とする果実樹用ハウス栽培方法。 - 前記一定の円状の範囲は、前記中空状の第2規制具を中心とした直径1.5m以上2m以内の円状の範囲である請求項1に記載の果実樹用ハウス栽培方法。
- 前記第1規制具を前記地面に対して1.5m以上3m以下の高さに設置し、
前記第2規制具は陶磁器製であり、前記第2規制具を容積の大きなものに交換するに際し、交換前の前記第2規制具を直径10cm以上20cm以下で、前記地面への埋設深さが20cm以上30cm以下の大きさの中空状の容器にするとともに、交換後の前記第2規制具を直径40cm以上50cm以下で、前記地面への埋設深さが40cm以上50cm以下の大きさの中空状の容器にする請求項2に記載の果実樹用ハウス栽培方法。 - 前記枝を下方に引っ張る工程は、前記果実樹の枝と前記容器に収容された土による地面との間に前記第3規制具を張設し、
前記枝を上方に引っ張る工程は、前記果実樹の各枝と前記格子材における前記容器の直上の1箇所との間に前記線材を張設する請求項1に記載の果実樹用ハウス栽培方法。 - 前記一定の円状の範囲は、前記中空状の第2規制具を中心とした直径1.5m以上2m以内の円状の範囲である請求項4に記載の果実樹用ハウス栽培方法。
- 前記第1規制具を前記地面に対して1.5m以上3m以下の高さに設置し、
前記第2規制具は陶磁器製であり、前記第2規制具を容積の大きなものに交換するに際し、交換前の前記第2規制具を直径10cm以上20cm以下で、前記地面への埋設深さが20cm以上30cm以下の大きさの中空状の容器にするとともに、交換後の前記第2規制具を直径40cm以上50cm以下で、地面への埋設深さが40cm以上50cm以下の大きさの中空状の容器にする請求項5に記載の果実樹用ハウス栽培方法。 - 果実樹をハウス栽培するための果実樹用ハウス栽培施設であって、
前記果実樹の栽培室が内部に設けられた建物と、
前記果実樹の上方に架設される格子材からなり、前記果実樹の高さを規制する第1規制具と、
前記果実樹の根を収容する中空状容器からなり、前記果実樹の根の生長を規制する第2規制具と、
前記果実樹の枝と前記格子材との間、又は、前記果実樹の枝と地面との間、に張設される線材からなり、前記果実樹の枝の伸び方向を規制する第3規制具と、を備え、
前記果実樹はオリーブ樹であり、
前記第2規制具は、前記果実樹の根の生長に応じて、前記容器を容積の大きなものに交換され、内部に土とともに前記果実樹の根を収容した前記容器が、日照方向に合わせて前記容器の向きを変え得るように、上端が露出した状態で栽培室の地面に埋設されており、日照方向により前記埋設された容器を回転させて、季節毎の日照に合わせた果実樹の向き変更を規制し、前記線材で前記枝を上方、下方又は横方向へ引っ張り、前記果実樹を上方から見て、前記中空状の第2規制具を中心とした一定の円状の範囲に前記枝が収まり、かつ前記枝が相互に上下及び横方向に重ならず放射状に伸びるように、前記果実樹の枝の伸び方向を規制しており、更に、前記果実樹の成長の第1段階において、前記果実樹の枝と前記第1規制具との間に張設されて前記枝を上方に引っ張り、前記果実樹の成長の第2段階において、前記果実樹の枝と前記地面との間に張設されて前記枝を下方に引っ張って、
前記果実樹の低木化、日照量・風通しの良好化及び季節毎の日照に合わせた果実樹の向き変更容易化を図ることを特徴とする果実樹用ハウス栽培施設。 - 前記一定の円状の範囲は、前記中空状の第2規制具を中心とした直径1.5m以上2m以内の円状の範囲である請求項7に記載の果実樹用ハウス栽培施設。
- 前記第1規制具を前記地面に対して1.5m以上3m以下の高さに設置し、
前記第2規制具は陶磁器製であり、前記第2規制具を容積の大きなものに交換するに際し、交換前の前記第2規制具の中空状の容器は、直径10cm以上20cm以下で、前記地面への埋設深さが20cm以上30cm以下の大きさであり、交換後の前記第2規制具の中空状の容器は、直径40cm以上50cm以下で、地面への埋設深さが40cm以上50cm以下の大きさである請求項8に記載の果実樹用ハウス栽培施設。 - 前記第3規制具は、前記果実樹の枝と前記容器に収容された土による地面との間に張設されており、
前記第3規制具は、前記果実樹の各枝と前記格子材における前記容器の直上の1箇所との間に張設されている請求項7に記載の果実樹用ハウス栽培施設。 - 前記一定の円状の範囲は、前記中空状の第2規制具を中心とした直径1.5m以上2m以内の円状の範囲である請求項10に記載の果実樹用ハウス栽培施設。
- 前記第1規制具を前記地面に対して1.5m以上3m以下の高さに設置し、
前記第2規制具は陶磁器製であり、前記第2規制具を容積の大きなものに交換するに際し、交換前の前記第2規制具の中空状の容器は、直径10cm以上20cm以下であり、前記地面への埋設深さが20cm以上30cm以下の大きさであり、
交換後の前記第2規制具の中空状の容器は、直径40cm以上50cm以下であり、地面への埋設深さが40cm以上50cm以下の大きさである請求項11に記載の果実樹用ハウス栽培施設。
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