電解槽により生産される生産物の生産量は、電解槽の性能に依存し得る。電解槽の性能は、電解槽の動作時間に伴い低下し得る。並列に動作する複数の電解槽が生産物を生産する場合、複数の電解槽のそれぞれにより生産される生産物の生産量は、電解槽ごとに異なり得る。性能が低下した電解槽により消費される電力は、当該電解槽よりも性能が低下していない電解槽により消費される電力よりも大きくなりやすい。このため、複数の電解槽を備える電解装置においては、複数の電解槽により生産される生産物の総量が目標生産量を満たしつつ、複数の電解槽により消費される電力を抑制することが望ましい。
本発明の第1の態様においては、運転支援装置を提供する。運転支援装置は、並列に動作する複数の電解槽の動作に伴う、予め定められた時間ごとの電気コストまたは電力消費量に基づいて、複数の電解槽により予め定められた期間にわたり生産される生産物の目標生産量を満たす、予め定められた時間ごとの生産物の生産量を算出する算出部と、算出部により算出された生産量に基づいて、複数の電解槽のうち動作する電解槽を特定する特定部とを備える運転支援装置。
算出部は、予め定められた期間にわたる生産物の目標生産量を満たし、且つ、予め定められた期間にわたる電気コストまたは電力消費量を最小にする、生産量を算出してよい。
上記いずれかの運転支援装置は、判定部をさらに備えてよい。算出部は、生産物の生産量に基づいて、複数の電解槽に流す第1電流値を予め定められた時間ごとに算出してよい。算出部は、生産物の不純物濃度、または、電解槽が分解する電解液の温度に基づいて、複数の電解槽に流す第2電流値を算出してよい。判定部は、算出部により算出された予め定められた時間ごとの第1電流値と第2電流値との大小を判定し、予め定められた時間ごとの第1電流値と、複数の電解槽に流す予め定められた第4電流値との大小を判定してよい。判定部により、第1電流値が第4電流値以下と判定され、且つ、少なくとも一つの予め定められた時間である第1時間において第1電流値が第2電流値未満と判定された場合、または、第1電流値が第2電流値以上と判定され、且つ、少なくとも一つの予め定められた時間である第2時間において第1電流値が第4電流値よりも大きいと判定された場合、特定部は、複数の電解槽のうち停止する電解槽を特定してよい。
本発明の第2の態様においては、運転支援装置を提供する。運転支援装置は、並列に動作する複数の電解槽の動作に伴う、予め定められた時間ごとの電力消費量に基づいて、複数の電解槽により予め定められた期間にわたり生産される生産物の目標生産量を満たす、予め定められた時間ごとの生産物の生産量を算出し、算出した生産量に基づいて複数の電解槽に流す第1電流値を予め定められた時間ごとに算出し、生産物の不純物濃度、または、電解槽が分解する電解液の温度に基づいて複数の電解槽に流す第2電流値を算出する算出部と、算出部により算出された予め定められた時間ごとの第1電流値と第2電流値との大小を判定し、予め定められた時間ごとの第1電流値と、複数の電解槽に流す予め定められた第4電流値との大小を判定する判定部と、判定部により、第1電流値が第4電流値以下と判定され、且つ、少なくとも一つの予め定められた時間である第1時間において第1電流値が第2電流値未満と判定された場合、または、第1電流値が第2電流値以上と判定され、且つ、少なくとも一つの予め定められた時間である第2時間において第1電流値が第4電流値よりも大きいと判定された場合、複数の電解槽のうち停止する電解槽を特定する特定部とを備える。
上記いずれかの運転支援装置は、複数の電解槽に流れる電流を制御する制御部をさらに備えてよい。判定部により、第1電流値が第2電流値以上、且つ、第4電流値以下と判定された場合、制御部は複数の電解槽に流れる電流を第1電流値に制御してよい。
上記いずれかの運転支援装置において、判定部は、第1電流値を第2電流値以上、且つ、第4電流値以下と判定してからの経過時間を取得してよい。判定部は、経過時間と予め定められた時間との大小を判定してよい。判定部により、経過時間が予め定められた時間より大きいと判定された場合、制御部は、複数の電解槽の運転条件を変更するか否かに係る情報を出力してよい。
上記いずれかの運転支援装置において、判定部により、第1時間において第1電流値が第2電流値未満と判定され、且つ、第2時間において第1電流値が第4電流値よりも大きいと判定された場合、算出部は、第1時間において複数の電解槽に流れる電流を第2電流値とするか、または、第2時間において複数の電解槽に流れる電流を第4電流値として、複数の電解槽に流す電流値を予め定められた時間ごとにさらに算出してよい。
上記いずれかの運転支援装置において、判定部は、第1時間における第2電流値と第1電流値との第1差分と、第2時間における第1電流値と第4電流値との第2差分との大小を判定してよい。判定部により、第1差分が第2差分よりも大きいと判定された場合、算出部は、第1時間において複数の電解槽に流れる電流を第2電流値として電流値を予め定められた時間ごとにさらに算出し、第2差分が第1差分よりも大きいと判定された場合、算出部は、第2時間において複数の電解槽に流れる電流を第4電流値として電流値を予め定められた時間ごとにさらに算出してよい。
上記いずれかの運転支援装置は、複数の電解槽に流れる電流を制御する制御部をさらに備えてよい。算出部は、一の電解槽が停止された場合の第3電流値を、予め定められた時間ごとにさらに算出してよい。判定部は、第3電流値と第4電流値との大小を判定してよい。判定部により、第3電流値が第4電流値以下と判定された場合、制御部は複数の電解槽に流れる電流を第3電流値に制御してよい。
上記いずれかの運転支援装置において、判定部は、第3電流値と第2電流値との大小をさらに判定してよい。判定部により、第3電流値が第4電流値以下、且つ、第2電流値以上と判定された場合、制御部は複数の電解槽に流れる電流を第3電流値に制御してよい。
上記いずれかの運転支援装置において、判定部により、少なくとも一つの予め定められた時間において第3電流値が第2電流値未満と判定された場合、特定部は、複数の電解槽のうち停止する他の電解槽をさらに特定してよい。
上記いずれかの運転支援装置において、算出部は、一の電解槽および他の電解槽が停止された場合の電流値を、第3電流値として予め定められた時間ごとにさらに算出してよい。
上記いずれかの運転支援装置において、特定部により、複数の電解槽の全てが、停止する電解槽に特定された場合、算出部は、複数の電解槽に流れる電流を第2電流値とするかまたは第4電流値として、複数の電解槽に流す電流値を予め定められた時間ごとにさらに算出してよい。
上記いずれかの運転支援装置において、判定部により、少なくとも一つの予め定められた時間において第3電流値が第4電流値よりも大きいと判定された場合、算出部は、少なくとも一つの予め定められた時間において複数の電解槽に流れる電流を第4電流値として、複数の電解槽に流す電流値を予め定められた時間ごとにさらに算出してよい。
上記いずれかの運転支援装置において、判定部は、生産物の水溶液における生産物の濃度が予め定められた第1濃度より大きいかを判定してよく、生産物の不純物濃度が予め定められた第2濃度未満かを判定してよい。判定部により、生産物の濃度が第1濃度より大きく、且つ、第2濃度未満と判定された場合、制御部は、一の電解槽に流れる電流を、他の電解槽に流れる電流よりも小さく制御してよい。
上記いずれかの運転支援装置において、判定部は、予め定められた時間ごとの電力消費量と、電解槽への予め定められた時間ごとの供給可能電力量との大小を判定してよい。電力消費量が供給可能電力量未満と判定された一の時間において、算出部は、供給可能電力量と電力消費量との差分である余剰電力量を算出してよい。制御部は、電力消費量が供給可能電力量以上と判定された他の時間において、電解槽に供給される電力を余剰電力量を含む電力に制御してよい。
本発明の第3の態様においては、運転支援方法を提供する。運転支援方法は、算出部が、並列に動作する複数の電解槽の動作に伴う、予め定められた時間ごとの電気コストまたは電力消費量に基づいて、複数の電解槽により予め定められた期間にわたり生産される生産物の目標生産量を満たす、予め定められた時間ごとの生産物の生産量を算出する第1算出ステップと、特定部が、第1算出ステップにおいて算出された生産量に基づいて、複数の電解槽のうち動作する電解槽を特定する電解槽特定ステップとを備える。
第1算出ステップは、算出部が、予め定められた期間にわたる生産物の目標生産量を満たし、且つ、予め定められた期間にわたる電気コストまたは電力消費量を最小にする、生産量を算出するステップであってよい。
上記いずれかの運転支援方法は、算出部が、生産物の生産量に基づいて、複数の電解槽に流す第1電流値を予め定められた時間ごとに算出する第2算出ステップと、算出部が、生産物の不純物濃度、または、電解槽が分解する電解液の温度に基づいて、複数の電解槽に流す第2電流値を算出する第3算出ステップと、判定部が、第2算出ステップにおいて算出された予め定められた時間ごとの第1電流値と、第3算出ステップにおいて算出された第2電流値との大小を判定する第1判定ステップと、第1判定ステップにおいて、少なくとも一つの予め定められた時間である第1時間における第1電流値が第2電流値未満と判定された場合、判定部が、第2算出ステップにおいて算出された予め定められた時間ごとの第1電流値と、複数の電解槽に流す予め定められた第4電流値との大小を判定する第2判定ステップとをさらに備えてよい。電解槽特定ステップは、第2判定ステップにおいて第1電流値が第4電流値以下と判定された場合、特定部が、複数の電解槽のうち停止する電解槽を特定するステップであってよい。
上記いずれかの運転支援方法は、第1判定ステップにおいて、予め定められた時間ごとの第1電流値が第2電流値以上と判定された場合、判定部が、第2算出ステップにおいて算出された予め定められた時間ごとの第1電流値と、複数の電解槽に流す予め定められた第4電流値との大小を判定する第3判定ステップをさらに備えてよい。電解槽特定ステップは、第3判定ステップにおいて、少なくとも一つの予め定められた時間である第2時間における第1電流値が第4電流値よりも大きいと判定された場合、特定部が、複数の電解槽のうち停止する一の電解槽を特定するステップであってよい。
本発明の第4の態様においては、運転支援方法を提供する。運転支援方法は、算出部が、並列に動作する複数の電解槽の動作に伴う、予め定められた時間ごとの電力消費量に基づいて、複数の電解槽により予め定められた期間にわたり生産される生産物の目標生産量を満たす、予め定められた時間ごとの生産物の生産量を算出する第1算出ステップと、算出部が、第1算出ステップにおいて算出された生産量に基づいて、複数の電解槽に流す第1電流値を予め定められた時間ごとに算出する第2算出ステップと、算出部が、生産物の不純物濃度、または、電解槽が分解する電解液の温度に基づいて、複数の電解槽に流す第2電流値を算出する第3算出ステップと、判定部が、第2算出ステップにおいて算出された予め定められた時間ごとの第1電流値と、第3算出ステップにおいて算出された第2電流値との大小を判定する第1判定ステップと、第1判定ステップにおいて、少なくとも一つの予め定められた時間である第1時間における第1電流値が第2電流値未満と判定された場合、判定部が、第2算出ステップにおいて算出された予め定められた時間ごとの第1電流値と、複数の電解槽に流す予め定められた第4電流値との大小を判定する第2判定ステップと、第2判定ステップにおいて、第1電流値が第4電流値以下と判定された場合、特定部が、複数の電解槽のうち停止する一の電解槽を特定する電解槽特定ステップとを備える。
上記いずれかの運転支援方法は、第1判定ステップにおいて、予め定められた時間ごとの第1電流値が第2電流値以上と判定された場合、判定部が、第2算出ステップにおいて算出された予め定められた時間ごとの第1電流値と、複数の電解槽に流す予め定められた第4電流値との大小を判定する第3判定ステップと、第3判定ステップにおいて、少なくとも一つの予め定められた時間である第2時間における第1電流値が第4電流値よりも大きいと判定された場合、特定部が、複数の電解槽のうち停止する一の電解槽を特定する電解槽特定ステップとをさらに備えてよい。
上記いずれかの運転支援方法は、第1判定ステップにおいて第1電流値が第2電流値以上と判定され、且つ、第3判定ステップにおいて第1電流値が第4電流値以下と判定された場合、制御部が、複数の電解槽に流れる電流を第1電流値に制御する制御ステップをさらに備えてよい。
上記いずれかの運転支援方法は、判定部が、第3判定ステップにおいて第1電流値が第4電流値以下と判定されてからの経過時間を取得する経過時間取得ステップと、判定部が、経過時間取得ステップにおいて取得された経過時間と、予め定められた時間との大小を判定する時間判定ステップと、時間判定ステップにおいて経過時間が予め定められた時間より大きいと判定された場合、制御部が、複数の電解槽の運転条件を変更するか否かに係る情報を出力する情報出力ステップとをさらに備えてよい。
上記いずれかの運転支援方法において、第2算出ステップは、第1判定ステップにおいて第1時間における第1電流値が第2電流値未満と判定され、且つ、第2判定ステップにおいて第2時間における第1電流値が第4電流値よりも大きいと判定された場合、算出部が、第1時間において複数の電解槽に流れる電流を第2電流値とするか、または、第2時間において複数の電解槽に流れる電流を第4電流値として、複数の電解槽に流す電流値を予め定められた時間ごとにさらに算出するステップであってよい。
上記いずれかの運転支援方法は、判定部が、第1時間における第2電流値と第1電流値との第1差分と、第2時間における第1電流値と第4電流値との第2差分との大小を判定する第4判定ステップをさらに備えてよい。第2算出ステップは、第4判定ステップにおいて第1差分が第2差分よりも大きいと判定された場合、算出部が、第1時間において複数の電解槽に流れる電流を第2電流値として、電流値を予め定められた時間ごとにさらに算出するステップであってよい。第2算出ステップは、第4判定ステップにおいて第2差分が第1差分よりも大きいと判定された場合、算出部が、第2時間において複数の電解槽に流れる電流を第4電流値として、電流値を予め定められた時間ごとにさらに算出するステップであってよい。
上記いずれかの運転支援方法は、算出部が、電解槽特定ステップにおいて特定された一の電解槽が停止された場合の第3電流値を、予め定められた時間ごとにさらに算出する第4算出ステップと、判定部が、第3電流値と第4電流値との大小を判定する第5判定ステップと、第5判定ステップにおいて、第3電流値が第4電流値以下と判定された場合、制御部が、複数の電解槽に流れる電流を第3電流値に制御する制御ステップとをさらに備えてよい。
上記いずれかの運転支援方法は、判定部が、第3電流値と第2電流値との大小を判定する第6判定ステップをさらに備えてよい。制御ステップは、第5判定ステップにおいて第3電流値が第4電流値以下と判定され、且つ、第6判定ステップにおいて第3電流値が第2電流値以上と判定された場合に、制御部が、複数の電解槽に流れる電流を第3電流値に制御するステップであってよい。
上記いずれかの運転支援方法において、電解槽特定ステップは、第6判定ステップにおいて少なくとも一つの予め定められた時間における第3電流値が第2電流値未満と判定された場合に、特定部が、複数の電解槽のうち停止する他の電解槽をさらに特定するステップであってよい。
上記いずれかの運転支援方法において、第4算出ステップは、算出部が、一の電解槽および他の電解槽が停止された場合の電流値を、第3電流値として予め定められた時間ごとにさらに算出するステップであってよい。
上記いずれかの運転支援方法において、第2算出ステップは、電解槽特定ステップにおいて、複数の電解槽の全てが、停止する電解槽に特定された場合、算出部が、複数の電解槽に流れる電流を第2電流値として、複数の電解槽に流す電流値を予め定められた時間ごとにさらに算出するステップであってよい。
上記いずれかの運転支援方法において、第2算出ステップは、第5判定ステップにおいて、少なくとも一つの予め定められた時間における第3電流値が第4電流値よりも大きいと判定された場合に、算出部が、少なくとも一つの予め定められた時間において複数の電解槽に流れる電流を第4電流値として、複数の電解槽に流す電流値を予め定められた時間ごとにさらに算出するステップであってよい。
上記いずれかの運転支援方法は、判定部が、生産物の水溶液における生産物の濃度が予め定められた第1濃度より大きいか、および、生産物の不純物濃度が予め定められた第2濃度未満かを判定する第7判定ステップをさらに備えてよい。制御ステップは、第7判定ステップにおいて生産物の濃度が第1濃度より大きく、且つ、第2濃度未満と判定された場合に、制御部が、電解槽特定ステップにおいて特定された、停止する電解槽に流れる電流を、他の電解槽に流れる電流よりも小さく制御するステップであってよい。
上記いずれかの運転支援方法は、判定部が、予め定められた時間ごとの電力消費量と、電解槽への予め定められた時間ごとの供給可能電力量との大小を判定する大小判定ステップと、算出部が、電力消費量が供給可能電力量未満と判定された一の時間において、供給可能電力量と電力消費量との差分である余剰電力量を算出する余剰電力量算出ステップと、制御部が、電力消費量が供給可能電力量以上と判定された他の時間において、電解槽に供給される電力を余剰電力量を含む電力に制御する電力制御ステップとをさらに備えてよい。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一つの実施形態に係る電解装置200の一例を示す図である。電解装置200は、電解液を電気分解する装置である。電解装置200は、複数の電解槽90を備える。本例においては、電解装置200は、電解槽90-1~電解槽90-M(Mは2以上の整数)を備える。
複数の電解槽90は、並列に動作する。複数の電解槽90が並列に動作するとは、複数の電解槽90が電解液を並列に電気分解することを指す。電解槽90は、電解液を電気分解する槽である。本例の電解装置200は、導入管92、導入管93、導出管94および導出管95を備える。導入管92および導入管93は、複数の電解槽90のそれぞれに接続される。導出管94および導出管95は、複数の電解槽90のそれぞれに接続される。
複数の電解槽90のそれぞれには、液体70および液体72が導入される。複数の電解槽90のそれぞれからは、液体76および気体78(後述)が導出される。複数の電解槽90のそれぞれからは、液体74および気体77(後述)が導出される。
本例において、複数の電解槽90は、予め定められた方向に配列されている。本明細書において、複数の電解槽90の予め定められた配列方向をX軸方向とする。本明細書において、X軸方向に直交し且つ導入管92から導出管94へ向かう方向をZ軸とする。本明細書において、X軸に直交し且つZ軸方向に直交する方向をY軸とする。Z軸方向は鉛直方向に平行であってよく、XY面は水平面であってよい。
電解槽90において電気分解される電解液は、例えばNaCl(塩化ナトリウム)水溶液またはKCl(塩化カリウム)水溶液である。本明細書において、当該電解液がNaCl(塩化ナトリウム)水溶液またはKCl(塩化カリウム)水溶液の場合を食塩電解と称する。食塩電解の場合、電解槽90は、陽極室79(後述)においてNaCl(塩化ナトリウム)水溶液またはKCl(塩化カリウム)水溶液を電気分解することによりCl2(塩素)を生成し、陰極室98(後述)においてH2O(水)を電気分解することによりNaOH(水酸化ナトリウム)水溶液またはKOH(水酸化カリウム)水溶液とH2(水素)とを生成する。
電解槽90において電気分解される電解液は、NaOH(水酸化ナトリウム)水溶液またはKOH(水酸化カリウム)水溶液であってもよい。本明細書において、当該電解液がNaOH(水酸化ナトリウム)水溶液またはKOH(水酸化カリウム)水溶液の場合をアルカリ水電解と称する。アルカリ水電解の場合、電解槽90は、NaOH(水酸化ナトリウム)水溶液またはKOH(水酸化カリウム)水溶液を電気分解することにより、O2(酸素)とH2(水素)とを生成する。
図2は、図1に示される電解装置200をX軸方向から見た図である。図1における一つの電解槽90-Mを例に説明する。一つの電解槽90は、複数の電解セル91を備えてよい。本例においては、一つの電解槽90は、電解セル91-1~電解セル91-N(Nは2以上の整数)を備える。Nは、例えば50である。本例においては、電解槽90-1~電解槽90-Mのそれぞれが、複数の電解セル91を備えている。
本例において、導入管92および導入管93は、電解セル91-1~電解セル91-Nのそれぞれに接続されている。電解セル91-1~電解セル91-Nのそれぞれには、液体70が導入される。液体70は、導入管92を通過した後、電解セル91-1~電解セル91-Nのそれぞれに導入されてよい。液体70は、アルカリ金属の塩化物の水溶液である。アルカリ金属は、元素周期表第1族に属する元素である。食塩電解の場合、液体70はNaCl(塩化ナトリウム)水溶液またはKCl(塩化カリウム)水溶液である。アルカリ水電解の場合、液体70は、NaOH(水酸化ナトリウム)水溶液またはKOH(水酸化カリウム)水溶液である。
電解セル91-1~電解セル91-Nのそれぞれには、液体72が導入される。液体72は、導入管93を通過した後、電解セル91-1~電解セル91-Nのそれぞれに導入されてよい。液体72は、アルカリ金属の水酸化物の水溶液である。食塩電解の場合、液体72はNaOH(水酸化ナトリウム)水溶液である。アルカリ水電解の場合、液体72は、NaOH(水酸化ナトリウム)水溶液またはKOH(水酸化カリウム)水溶液である。
本例において、導出管94および導出管95は、電解セル91-1~電解セル91-Nのそれぞれに接続されている。電解セル91-1~電解セル91-Nのそれぞれからは、液体76および気体78(後述)が導出される。液体76および気体78(後述)は、導出管95を通過した後、電解装置200の外部に導出されてよい。液体76は、アルカリ金属の水酸化物の水溶液である。液体72がNaOH(水酸化ナトリウム)水溶液である場合、液体76はNaOH(水酸化ナトリウム)水溶液である。液体72がKOH(水酸化カリウム)水溶液である場合、液体76はKOH(水酸化カリウム)水溶液である。気体78(後述)は、H2(水素)であってよい。
電解セル91-1~電解セル91-Nのそれぞれからは、液体74および気体77(後述)が導出される。液体74および気体77(後述)は、導出管94を通過した後、電解装置200の外部に導出されてよい。食塩電解の場合、液体74はアルカリ金属の塩化物の水溶液である。液体70がNaCl(塩化ナトリウム)水溶液またはKCl(塩化カリウム)水溶液である場合、液体74はNaCl(塩化ナトリウム)水溶液またはKCl(塩化カリウム)水溶液である。気体77(後述)は、Cl2(塩素)であってよい。
アルカリ水電解の場合において液体70がNaOH(水酸化ナトリウム)水溶液の場合、液体74はNaOH(水酸化ナトリウム)水溶液である。アルカリ水電解の場合において液体70がKOH(水酸化カリウム)水溶液の場合、液体74はKOH(水酸化カリウム)水溶液である。アルカリ水電解の場合、気体77(後述)は、O2(酸素)であってよい。
図3は、図2における一つの電解セル91の詳細の一例を示す図である。電解槽90は、陽極室79、陽極80、陰極室98、陰極82およびイオン交換膜84を有する。本例においては、一つの電解セル91が、陽極室79、陽極80、陰極室98、陰極82およびイオン交換膜84を有する。陽極室79および陰極室98は、電解セル91の内部に設けられている。陽極室79と陰極室98とは、イオン交換膜84により仕切られている。陽極室79には、陽極80が配置される。陰極室98には、陰極82が配置される。
陽極室79には、導入管92および導出管94が接続されている。陰極室98には、導入管93および導出管95が接続されている。陽極室79には、液体70が導入される。陰極室98には、液体72が導入される。
イオン交換膜84は、イオン交換膜84に配置されたイオンとは同符号のイオンの通過を阻止し、且つ、異符号のイオンを通過させる、膜状の物質である。食塩電解の場合、イオン交換膜84は、Na+(ナトリウムイオン)またはK+(カリウムイオン)を通過させ、且つ、Cl-(塩化物イオン)の通過を阻止する膜である。アルカリ水電解の場合、イオン交換膜84は、Na+(ナトリウムイオン)またはK+(カリウムイオン)を通過させ、且つ、OH-(水酸化物イオン)の通過を阻止する膜である。
陽極80および陰極82は、それぞれ予め定められた正の電位および負の電位に維持されてよい。陽極室79に導入された液体70、および、陰極室98に導入された液体72は、陽極80と陰極82との間の電位差により、電気分解される。食塩電解およびアルカリ水電解のそれぞれの場合において、陽極80においては、次の化学反応が起こる。
[化学式1-1](食塩電解)
2Cl-→Cl2+2e-
[化学式1-2](アルカリ水電解)
4OH-→O2+2H2O+4e-
液体70がNaCl(塩化ナトリウム)水溶液である場合、NaCl(塩化ナトリウム)は、Na+(ナトリウムイオン)とCl-(塩化物イオン)とに電離している。陽極80においては、化学式1-1に示される化学反応によりCl2(塩素)ガスが生成される。気体77(当該Cl2(塩素)ガス)および液体74は、陽極室79から導出されてよい。Na+(ナトリウムイオン)は、陰極82からの引力により、陽極室79からイオン交換膜84を経由した後、陰極室98に移動する。
液体70がKCl(塩化カリウム)水溶液である場合、KCl(塩化カリウム)は、K+(カリウムイオン)とCl-(塩化物イオン)とに電離している。陽極80においては、化学式1-1に示される化学反応によりCl2(塩素)ガスが生成される。気体77(当該Cl2(塩素)ガス)および液体74は、陽極室79から導出されてよい。K+(カリウムイオン)は、陰極82からの引力により、陽極室79からイオン交換膜84を経由した後、陰極室98に移動する。
液体70がNaOH(水酸化ナトリウム)水溶液である場合、NaOH(水酸化ナトリウム)は、Na+(ナトリウムイオン)とOH-(水酸化物イオン)とに電離している。陽極80においては、化学式1-2に示される化学反応によりH2O(水)とO2(酸素)ガスが生成される。気体77(当該O2(酸素)ガス)および液体74は、陽極室79から導出されてよい。Na+(ナトリウムイオン)は、陰極82からの引力により、陽極室79からイオン交換膜84を経由した後、陰極室98に移動する。
陽極室79には、液体73が滞留していてよい。食塩電解の場合、液体73はアルカリ金属の塩化物の水溶液である。本例においては、液体73はNaCl(塩化ナトリウム)水溶液である。液体73のNa+(ナトリウムイオン)濃度およびCl-(塩化物イオン)濃度は、それぞれ液体70のNa+(ナトリウムイオン)濃度およびCl-(塩化物イオン)濃度よりも小さくてよい。液体73は、KCl(塩化カリウム)水溶液であってもよい。液体73のK+(カリウムイオン)濃度およびCl-(塩化物イオン)濃度は、それぞれ液体70のK+(カリウムイオン)濃度およびCl-(塩化物イオン)濃度よりも小さくてよい。アルカリ水電解の場合、液体73は、NaOH(水酸化ナトリウム)水溶液またはKOH(水酸化カリウム)水溶液である。
陰極室98には濃度センサ99が設けられていてよい。濃度センサ99は、液体75におけるアルカリ金属の塩化物の濃度を測定する。
電解槽90には、電解槽90が電気分解する電解液の温度を測定する温度センサ97が設けられていてよい。本例においては、温度センサ97は陰極室98に設けられている。
陰極82においては、次の化学反応が起こる。
[化学式2]
2H2O+2e-→H2+2OH-
液体72がNaOH(水酸化ナトリウム)水溶液である場合、NaOH(水酸化ナトリウム)はNa+(ナトリウムイオン)とOH-(水酸化物イオン)とに電離している。液体72がKOH(水酸化カリウム)水溶液の場合、KOH(水酸化カリウム)はK+(カリウムイオン)とOH-(水酸化物イオン)とに電離している。陰極82においては、化学式2に示される化学反応により、H2(水素)ガスとOH-(水酸化物イオン)が生成される。気体78(当該H2(水素)ガス)および液体76は、陰極室98から導出されてよい。
陰極室98には、液体75が滞留していてよい。液体75は、アルカリ金属の水酸化物の水溶液である。本例においては、液体75はNaOH(水酸化ナトリウム)水溶液またはKOH(水酸化カリウム)水溶液である。本例においては、陰極室98には、化学式2に示される化学反応より生成したOH-(水酸化物イオン)と、陽極室79から移動したNa+(ナトリウムイオン)またはK+(カリウムイオン)とが溶解した液体75が滞留している。
複数の電解槽90により生産される生産物を、生産物Pとする。液体70がNaCl(塩化ナトリウム)水溶液であり、液体72がNaOH(水酸化ナトリウム)水溶液である場合(食塩電解の場合)、生産物PはNaOH(水酸化ナトリウム)またはCl2(塩素)である。液体70がKCl(塩化カリウム)水溶液であり、液体72がKOH(水酸化カリウム)水溶液である場合、生産物PはKOH(水酸化カリウム)またはCl2(塩素)である。液体70および液体72がNaOH(水酸化ナトリウム)水溶液である場合(アルカリ水電解の場合)、生産物PはH2(水素)である。
図4は、図3に示される電解セル91におけるイオン交換膜84の近傍を拡大した図である。本例のイオン交換膜84には、陰イオン基86が固定されている。陰イオンは、陰イオン基86により反発されるので、イオン交換膜84を通過しにくい。本例において、当該陰イオンは、Cl-(塩化物イオン)である。陽イオン71は、陰イオン基86により反発されないので、イオン交換膜84を通過できる。液体70(図3参照)がNaCl(塩化ナトリウム)水溶液である場合、陽イオン71はNa+(ナトリウムイオン)である。液体70がKCl(塩化カリウム)水溶液である場合、陽イオン71はK+(カリウムイオン)である。
図5は、本発明の一つの実施形態に係る運転支援装置100のブロック図の一例を示す図である。運転支援装置100は、電解装置200(図2参照)の運転を支援する。運転支援装置100は、算出部10、特定部20、判定部30および制御部40を備える。運転支援装置100は、入力部50、表示部52および記憶部60を備えてよい。
運転支援装置100は、一例としてCPU、メモリおよびインターフェース等を備えるコンピュータである。制御部40は、当該CPUであってよい。算出部10、特定部20、判定部30および制御部40が、一つの当該CPUであってもよい。運転支援装置100がコンピュータである場合、当該コンピュータには、後述する運転支援方法を実行させるための運転支援プログラムがインストールされていてよく、当該コンピュータを運転支援装置100として機能させるための運転支援プログラムがインストールされていてもよい。
入力部50は、例えばキーボード、マウス等である。表示部52は、例えばディスプレイ、モニタ等である。
図6は、運転支援装置100による電解槽90の運転支援の一例を示すイメージ図である。本例において、電解装置200(図1参照)は端末210を有している。端末210は、例えば分散制御システム(DCS(Distributed Control System))である。端末210と運転支援装置100とは、無線で通信してよく、有線で通信してもよい。端末210は、運転支援装置100に電解装置200の運転に係る運転データを送信する。運転支援装置100は、端末210に電解槽90に流す電流値等の指示データを送信する。表示部52には、電解装置200の制御に係るパラメータの様子が表示されている。当該パラメータは、例えば電流効率CE(後述)、電圧CV(後述)等である。
図7は、表示部52による表示形態の一例を示す図である。図7では、表示部52には定格時の電気量および最適運転の電気量が表示されている。表示部52には、時間Tごとの電力消費量Ec(後述)がさらに表示されてよい。
図8は、表示部52による表示形態の他の一例を示す図である。図8では、表示部52には各電解槽90の運転状況が表示されている。表示部52には、運転支援装置100のユーザに向けた、槽停止に関するガイダンスが表示されている。槽停止に関するガイダンスとは、電解槽90の動作の停止に関するガイダンスである。
図9は、並列に動作する複数の電解槽90の動作に伴う電気コストと、当該複数の電解槽90が動作する時刻tとの関係の一例を示す図である。当該電気コストを、電気コストEpとする。複数の電解槽90が動作する、一の時刻tと、当該一の時刻tの後における他の時刻t'との間の期間を時間Tとする。時間Tの期間は、予め定められてよい。図9の例において、時刻t(1)~時刻t(2)の期間を時間T1とし、時刻t(2)~時刻t(3)の期間を時間T2とし、時刻t(n-1)~時刻t(n)の期間を時間T(n-1)とする。
電気コストEpは金額で表されてよく、並列に動作する複数の電解槽90の動作に伴い消費される電力消費量で表されてもよく、その他の単位の量で表されてもよい。当該電力消費量を、電力消費量Ecとする。電気コストEpは、複数の種類のコストの総和を金額に換算した値であってもよい。電気コストEpが電力消費量Ecで表される場合、図9は、電力消費量Ecと、複数の電解槽90が動作する時刻tとの関係の一例を示す。
電気コストEpは、時間Tごとに異なり得る。図9の例において、時間T1おける電気コストEpを電気コストEp2とし、時間T2における電気コストEpを電気コストEp3とし、時間T(n-1)における電気コストEpを電気コストEp1とする。本例においては、電気コストEp1は電気コストEp2よりも小さく、電気コストEp2は電気コストEp3よりも小さい。時間T1は、例えば早朝の時間である。時間T2は、例えば日中の時間である。時間T3は、例えば夜中の時間である。時間Tごとの電気コストEpは、入力部50により入力されてよい。
図10は、時間Tごとの電力消費量Ecおよび供給可能電力量Esの一例を示す図である。供給可能電力量Esとは、一の時間Tにおいて複数の電解槽90に供給可能な電力量の最大値を指してよい。電解装置200が工場に備えられている場合において、供給可能電力量Esとは、工場が、電解装置200を含む複数の装置に電力を供給する場合における、電解装置200に最大限に配分可能な電力であってもよい。
判定部30は、電力消費量Ecと供給可能電力量Esとの大小を、時間Tごとに判定してよい。図10の例では、判定部30は、時間T1において電力消費量Ecが供給可能電力量Es未満と判定し、時間T2および時間T(n-1)において電力消費量Ecが供給可能電力量Esを超えていると判定する。特定部20は、電力消費量Ecが供給可能電力量Es未満である一の時間Tと、電力消費量Ecが供給可能電力量Es以上である他の時間Tとを特定してよい。図10の例では、特定部20は一の時間Tとして時間T1を特定し、他の時間Tとして時間T2および時間T(n-1)の少なくとも一方を特定する。
算出部10は、供給可能電力量Esと電力消費量Ecとの差分である余剰電力量を、一の時間Tにおいて算出してよい。当該余剰電力量を、余剰電力量Emとする。図10の例では、算出部10は余剰電力量Emを時間T1において算出する。制御部40は、電力消費量Ecが供給可能電力量Es以上と判定された他の時間Tにおいて、電解槽90に供給される電力を余剰電力量Emを含む電力に制御してよい。余剰電力量Emを含む電力とは、供給可能電力量Esに余剰電力量Emを追加した電力量であってよい。
図11は、算出部10(図5参照)による生産物Pの生産量の算出における、複数の電解槽90の電流等を説明する図である。電解槽90-1~電解槽90-Mのそれぞれにおける、電解セル91(図2参照)の対(つい)数を、それぞれN1~Nmとする。対(つい)数とは、一つの電解セル91における陽極室79と陰極室98との対の数である。一つの電解セル91における対(つい)数は、当該一つの電解セル91におけるイオン交換膜84(図3参照)の数に等しい。
電解槽90-1~電解槽90-Mのそれぞれに流れる電流を、電流I1~電流Imとする。電解槽90-1~電解槽90-Mの電圧を、それぞれ電圧CV1~電圧CVmとする。図11に示されるとおり、電解槽90-1~電解槽90-Mの電圧は、それぞれN1CV1~NmCVmとなる。
図12は、算出部10(図5参照)による生産物Pの生産量の算出において、複数の電解槽90を一つの電解槽90に統合した場合における、複数の電解槽90の電流等を説明する図である。複数の電解槽90を一つの電解槽に統合するとは、複数の電解槽90を一つの電解槽90と見做すことを指す。本例においては、算出部10は、生産物Pの生産量の算出において、電解槽90-1~電解槽90-Mを一つの電解槽90に統合する。当該一つの電解槽90における対(つい)数Nは、下記式(1)にて表される。
即ち、対(つい)数Nは、対数N1~対数Nmの総和である。
一つの電解槽90に統合された電解槽90に流れる電流をIとする。電解槽90-1~電解槽90-Mに、等しい電流Iが流れるとした場合、一つの電解槽90に統合された電解槽90の平均電圧CVは、下記式(2)にて表される。
即ち、平均電圧CVは、対(つい)数Nの加重平均で表される。
生産物Pの目標生産量を、目標生産量Atとする。目標生産量Atは、複数の電解槽90により、予め定められた期間にわたり生産される生産物Pの目標生産量である。当該予め定められた期間を、期間Twとする。図9の例では、期間Twは、時間T1~時間T(n-1)の合計である。時刻t (1) と時刻t(n)が同時刻である場合、期間Twは24時間である。目標生産量Atは、入力部50により入力されてよい。
算出部10(図5参照)は、予め定められた時間Tごとの電気コストEpまたは電力消費量Ecに基づいて、目標生産量Atを満たす、時間Tごとの生産物Pの生産量を算出する。算出部10により算出された当該生産量を、生産量Acとする。本例においては、算出部10は生産量Acを、図11において一つの電解槽90に統合された電解槽90について算出する。本例においては、算出部10は、後述する第1電流値Iv1~第4電流値Iv4も、図11において一つの電解槽90に統合された電解槽90について算出する。
特定部20(図5参照)は、算出部10により算出された生産量Acに基づいて、複数の電解槽90のうち動作する電解槽90を特定する。制御部40は、特定部20により特定された、当該動作する電解槽90に流れる電流を制御する。
特定部20(図5参照)は、複数の電解槽90のうち停止する電解槽90を特定してよい。制御部40は、停止する電解槽90に流れる電流を、停止しない電解槽90に流れる電流よりも小さく制御してよい。制御部40は、停止する電解槽90に流れる電流をゼロにしてもよい。
算出部10(図5参照)は、生産量Acに基づいて、複数の電解槽90に流す第1電流値を時間Tごとに算出してよい。当該第1電流値を、第1電流値Iv1とする。算出部10は、停止する電解槽90に流す電流をゼロとした場合における、停止しない電解槽90に流す第1電流値Iv1を算出してよい。
図13は、並列に動作する複数の電解槽90の動作に伴う、生産物Pの生産量Acと、当該複数の電解槽90が動作する時間Tとの関係の一例を示す図である。生産量Acは、時間Tごとに異なり得る。図13の例において、時間T1おける生産量Acを生産量Ac2とし、時間T2における生産量Acを生産量Ac1とし、時間T(n-1)における生産量Acを生産量Ac3とする。本例においては、生産量Ac1は生産量Ac2よりも小さく、生産量Ac2は生産量Ac3よりも小さい。図13の例において、時間T1おける電気コストEpを電気コストEp(1)とし、時間T2における電気コストEpを電気コストEp(2)とし、時間T(n-1)における電気コストEpを電気コストEp(n-1)とする。
電解槽90の電流効率を、電流効率CEとする。電流効率CEとは、生産物Pの理論上の生産量に対する実際の生産量の割合を指す。期間Twにわたる生産物Pの生産量Acの総和を、総生産量Acsとする。総生産量Acsは、下記式(3)で表される。
期間Twにわたる電気コストEpの総和を、総電気コストEpsとする。総電気コストEpsは、下記式(4)で表される。
式(4)における電圧CV(j)は、下記式(5)で表される。
式(3)~式(5)より、電流値I(j)は下記式(6)にて表される。
算出部10(図5参照)は、上記式(6)に基づいて第1電流値Iv1を算出してよい。
算出部10(図5参照)は、期間Twにわたる生産物Pの目標生産量Atを満たし、且つ、期間Twにわたる電気コストEpまたは電力消費量Ecを最小にする生産量Acを算出してよい。算出部10は、式(3)における総生産量Acsを目標生産量Atとし、式(4)における総電気コストEpsを最小にする生産量Acを、式(3)~式(6)に基づいて算出してよい。特定部20(図5参照)は、電気コストEpを最小にする当該生産量Acに基づいて、複数の電解槽90のうち動作する電解槽90を特定してよい。
図14は、液体75(図3参照)におけるアルカリ金属の塩化物の濃度と、電解槽90に流す第2電流値との関係を、複数の電流効率CEについて示す図である。当該第2電流値を、第2電流値Iv2とする。生産物Pの品質の指標である不純物濃度を、濃度Csとする。生産物PがNaOH(水酸化ナトリウム)の場合、濃度Csは、生産物PにおけるNaCl(塩化ナトリウム)濃度、NaClO3(塩素酸ナトリウム)濃度またはHClO(次亜塩素酸)濃度を指してよい。生産物PがCl2(塩素)の場合、濃度Csは、生産物PにおけるO2(酸素)濃度を指してよい。生産物PがKOH(水酸化カリウム)の場合、濃度Csは、生産物PにおけるKCl(塩化カリウム)濃度、KClO3(塩素酸カリウム)濃度またはKClO(次亜塩素酸カリウム)濃度を指してよい。本例においては、濃度Csは、生産物Pの水溶液(液体75)における、アルカリ金属の塩化物の濃度である。濃度Csは、濃度センサ99(図4参照)により測定されてよい。特定部20(図5参照)は、濃度センサ99により測定された濃度Csを取得してよい。
アルカリ水電解の場合において、生産物P(H2(水素))の流量をFLとする。FLは、気体78の流量である。流量FLは、流量センサにより測定されてよい。電流Iに基づく気体78の理論上の発生量をAmとする。気体77(O2(酸素))におけるH2(水素)の濃度(濃度Cs)に基づく、理論上の生産物P(H2(水素))の損失量をLsとする。アルカリ水電解の場合における電流効率CEは、下記式(7-1)または式(7-2)で表される。
図14に示される濃度Csと電流値との関係は、電流値を変化させた場合の濃度Csの変化を測定することにより、取得されてよい。濃度Csは、電流値が大きいほど小さくなりやすい。図14において、電流効率CE1~電流効率CE5のうちの最大の電流効率CEが電流効率CE1であり、最小の電流効率CEが電流効率CE5である。濃度Csは、電流効率CEが小さいほど小さくなりやすい。
図14において、第2電流値Iv2は、生産物Pの予め定められた品質を満たすための電流値である。第2電流値Iv2は、当該品質を満たすための最小電流値であってよい。図14に示される濃度Csと第2電流値Iv2との関係は、予め取得されてよい。予め取得された濃度Csと第2電流値Iv2との当該関係は、記憶部60に記憶されてよい。
算出部10(図5参照)は、濃度Csに基づいて、複数の電解槽90に流す第2電流値Iv2を算出してよい。算出部10は、図14に示される濃度Csと第2電流値Iv2との関係を、下記式(8)にフィッティングすることにより、第2電流値Iv2を算出してよい。
式8において、Fは定数である。Fは、例えば10.8である。
第1電流値Iv1および第2電流値Iv2の少なくとも一方は、電解液の温度に基づいて決定されてもよい。電解液の当該温度は、温度センサ97(図3参照)により測定されてよい。電解槽90の性能は、電解液の温度と、第1電流値Iv1および第2電流値Iv2の少なくとも一方とによって変化し得る。このため、第1電流値Iv1および第2電流値Iv2の少なくとも一方は、電解液の温度に基づいて決定されてよい。
判定部30(図5参照)は、算出部10(図5参照)により算出された、時間Tごとの第1電流値Iv1と、第2電流値Iv2との大小を判定してよい。判定部30は、時間Tごとの当該第1電流値Iv1と、複数の電解槽90に流す予め定められた第4電流値との大小を判定してよい。当該第4電流値を、第4電流値Iv4とする。第4電流値Iv4は、複数の電解槽90に流し得る最大電流値であってよい。当該最大電流値は、例えば16.2kAである。
時間T1~時間T(n-1)(図9および図13参照)の少なくとも一つの時間Tを第1時間Ta1とし、第1時間Ta1と異なる当該少なくとも一つの時間Tを第2時間Ta2とする。判定部30(図5参照)により、第1電流値Iv1が第4電流値Iv4以下と判定され、且つ、第1時間Ta1において第1電流値Iv1が第2電流値Iv2未満と判定された場合、特定部20(図5参照)は、複数の電解槽90のうち停止する一の電解槽90を特定してよい。当該一の電解槽90とは、複数の電解槽90のうち任意の一つの電解槽90であってよく、任意の二つ以上の電解槽90であってもよい。本例において判定部30により第1電流値Iv1が第4電流値Iv4以下と判定された場合とは、判定部30により、時間T1~時間T(n-1)の全てにおいて第1電流値Iv1が第4電流値Iv4以下と判定された場合を指してよい。
判定部30(図5参照)により、第1電流値Iv1が第2電流値Iv2以上と判定され、且つ、第2時間Ta2において第1電流値Iv1が第4電流値Iv4よりも大きいと判定された場合、特定部20(図5参照)は、複数の電解槽90のうち停止する一の電解槽90を特定してもよい。本例において判定部30により第1電流値Iv1が第2電流値Iv2以上と判定された場合とは、判定部30により、時間T1~時間T(n-1)の全てにおいて第1電流値Iv1が第2電流値Iv2以上と判定された場合を指してよい。
図15は、算出部10(図5参照)により算出された、時間Tごとの第1電流値Iv1の一例を示す図である。本例において、時間T1における第1電流値Iv1を第1電流値Iv1-2とし、時間T2における第1電流値Iv1を第1電流値Iv1-1とし、時間T(n-1)における第1電流値Iv1を第1電流値Iv1-3とする。図15には、上述した第2電流値Iv2および第4電流値Iv4が、合わせて示されている。図15において、第2電流値Iv2以上第4電流値Iv4以下の範囲が、ハッチングで示されている。
本例においては、第1電流値Iv1-2および第1電流値Iv1-3は第2電流値Iv2以上第4電流値Iv4以下であり、第1電流値Iv1-1は第2電流値Iv2未満である。特定部20(図5参照)は、生産量Acが最も小さい時間Tを特定してよい。図13の例では、特定部20は、生産量Acが最も小さい時間Tとして時間T2を特定する。本例において、第1時間Ta1は時間T2である。本例においては、特定部20(図5参照)は時間T2において、複数の電解槽90のうち停止する一の電解槽90を特定する。
判定部30(図5参照)により、第1電流値Iv1が第2電流値Iv2以上、且つ、第4電流値Iv4以下と判定された場合、制御部40(図5参照)は、複数の電解槽90に流れる電流を第1電流値Iv1に制御してよい。
判定部30(図5参照)は、第1電流値Iv1を第2電流値Iv2以上、且つ、第4電流値Iv4以下と判定してからの経過時間を取得してよい。当該経過時間を、経過時間Tsとする。判定部30は、経過時間Tsと予め定められた時間との大小を判定してよい。当該予め定められた時間を、時間Tpとする。時間Tpは、電解槽90の運転条件を変更するか否かを判断してから、電解槽90の運転条件を変更するか否かを次に判断するまでの期間であってよい。時間Tpは、図13および図15に示される期間Twであってもよい。
電解槽90の運転条件を、運転条件Cdとする。運転条件Cdには、電流効率CE、電圧CV、電気コストEp、目標生産量At、および、時間T1~時間T(n-1)の各時間の長さの少なくとも一つが含まれてよい。
判定部30(図5参照)により、経過時間Tsが時間Tpより大きいと判定された場合、制御部40(図5参照)は、運転条件Cdを変更するか否かに係る情報を出力してよい。制御部40が当該情報を出力するとは、制御部40が表示部52(図5参照)に当該情報を表示させることを指してよい。
図16は、算出部10(図5参照)により算出された、時間Tごとの第1電流値Iv1の他の一例を示す図である。本例においては、第1電流値Iv1-3が第4電流値Iv4よりも大きい。本例は、係る点で図15の例と異なる。本例において、第2時間Ta2は時間T(n-1)である。
判定部30(図5参照)により、第1時間Ta1において第1電流値Iv1が第2電流値Iv2未満と判定され、且つ、第2時間Ta2において第1電流値Iv1が第4電流値Iv4よりも大きいと判定された場合、算出部10(図5参照)は、第1時間Ta1において複数の電解槽90に流れる電流を第2電流値Iv2とするか、または、第2時間Ta2において複数の電解槽90に流れる電流を第4電流値Iv4として、複数の電解槽90に流す電流値を時間Tごとにさらに算出してよい。
第1時間Ta1における第2電流値Iv2と第1電流値Iv1との差分を、第1差分df1とする。第1差分df1は、Iv2-Iv1である。第2時間Ta2における第1電流値Iv1と第4電流値Iv4との差分を、第2差分df2とする。第2差分df2は、Iv1-Iv4である。
判定部30(図5参照)は、第1時間Ta1における第1差分df1と、第2時間Ta2における第2差分df2との大小を判定してよい。判定部30により、第1差分df1が第2差分df2よりも大きいと判定された場合、算出部10(図5参照)は、第1時間Ta1において複数の電解槽90に流れる電流を第2電流値Iv2として、電流値を時間Tごとにさらに算出してよい。判定部30により、第2差分df2が第1差分df1よりも大きいと判定された場合、算出部10は、第2時間Ta2において複数の電解槽90に流れる電流を第4電流値Iv4として、電流値を時間Tごとにさらに算出してよい。本例においては、第2差分df2は第1差分df1よりも大きい。このため、算出部10は、第2時間Ta2において複数の電解槽90に流れる電流を第4電流値Iv4として、電流値を時間Tごとにさらに算出する。
図17は、複数の電解槽90のそれぞれにより、時間T2(図13参照)において生産される生産物Pの、それぞれの生産量Acの一例を示す図である。図1に示される複数の電解槽90の数が3の場合(M=3の場合)を例に、説明する。
本例において、電解槽90-1~電解槽90-3の電流効率CEが、それぞれ電流効率CE1~電流効率CE3であるとする。電流効率CE3は電流効率CE2よりも大きく、電流効率CE2は電流効率CE1よりも大きいとする。本例において、電解槽90-1~電解槽90-3の生産量Acが、それぞれ生産量Ac1-1~生産量Ac1-3であるとする。生産量Ac1-3は生産量Ac1-2よりも大きく、生産量Ac1-2は生産量Ac1-1よりも大きいとする。
特定部20は、生産量Acの最も小さい電解槽90を、停止する一の電解槽90に特定してよい。本例においては、特定部20は、電解槽90-1を停止する電解槽90に特定する。特定部20は、複数の電解槽90のうち一つ以上の電解槽90を、停止する一の電解槽90に特定してよい。特定部20は、停止する電解槽90を、取得した生産量の小さい順に特定してよい。
図18は、図17の例において、電解槽90-1の動作が停止された場合における生産量Acの一例を示す図である。本例において、電解槽90-2および電解槽90-3の電流効率CEが、それぞれ電流効率CE2'および電流効率CE3'であるとする。本例において、電解槽90-2および電解槽90-3の生産量Acが、それぞれ生産量Ac1-2'および生産量Ac1-3'であるとする。
算出部10(図5参照)は、特定部20(図5参照)により特定された一の電解槽90が停止された場合の電流値を、時間Tごとにさらに算出してよい。当該電流値を第3電流値Iv3とする。本例においては、算出部10は、電解槽90-1の動作を停止した場合の電流値を、時間Tごとにさらに算出する。
第3電流値Iv3は、第1電流値Iv1よりも大きくてよい。電流効率CE2'は、電流効率CE2(図17参照)よりも大きくてよい。電流効率CE3'は、電流効率CE3(図17参照)よりも大きくてよい。生産量Ac1-2'は、生産量Ac1-2(図17参照)よりも大きくてよい。生産量Ac1-3'は、生産量Ac1-3(図17参照)よりも大きくてよい。これにより、運転支援装置100は、電解槽90-1の動作を停止しつつ、期間Tw(図9参照)にわたり生産される生産物Pの目標生産量Atを達成可能なように、電解槽90の運転を支援できる。
判定部30(図5参照)は、時間Tごとに第3電流値Iv3と第4電流値Iv4との大小を判定してよい。判定部30により、第3電流値Iv3が第4電流値Iv4以下と判定された場合、制御部40(図5参照)は、複数の電解槽90に流れる電流を第3電流値Iv3に制御してよい。本例においては、制御部40は、電解槽90-2および電解槽90-3に流れる電流を第3電流Iv3に制御する。
判定部30(図5参照)は、第3電流値Iv3と第2電流値Iv2との大小関係をさらに判定してよい。判定部30により、第3電流値Iv3が第4電流値Iv4以下であり、且つ、第2電流値Iv2以上と判定された場合、制御部40(図5参照)は、複数の電解槽90に流れる電流を第3電流値Iv3に制御してよい。判定部30(図5参照)は、時間Tごとに、第3電流値Iv3と第4電流値Iv4との大小と、第3電流値Iv3と第2電流値Iv2との大小とを判定してよい。
生産物Pの濃度Choは、下記式(9)で表される。液体70(図3参照)がNaCl(塩化ナトリウム)水溶液であり、液体72(図3参照)がNaOH(水酸化ナトリウム)水溶液である場合、濃度Choは、NaOH(水酸化ナトリウム、所謂苛性ソーダ)の濃度である。液体70(図3参照)がKCl(塩化カリウム)水溶液であり、液体72(図3参照)がKOH(水酸化カリウム)水溶液である場合、濃度Choは、KOH(水酸化カリウム)の濃度である。
式(9)において、Vcellは、各対(つい)の体積である。本例においては、全ての対(つい)の体積がVcellであるとしている。Votherは、サブヘッダ、気液分離タンク等の各層の体積の合計である。液体76および気体78(図3参照)は、電解槽90から当該サブヘッダへ導出される。当該サブヘッダに導出された液体76および気体78は、当該気液分離タンクにて液体76と気体78とに分離される。
式(9)において、Vtankは循環タンクの体積である。当該循環タンクは、上述の気液分離タンクにおいて分離された液体76が一時的に貯留されるタンクである。NCは、一つの電解槽90当たりの対(つい)数である。NEは、電解装置200における電解槽90の数である。NE1は、動作が停止された電解槽90の数である。Dは、生産物Pの密度(kg/m3)である。t(k)は、待機時間である。t(k)は、時間T1~時間T(n-1)のうちのいずれかの時間Tであってよい。
濃度Cs(図14参照)は、下記式(10)で表される。
液体75(図3参照)における、生産物Pの予め定められた濃度を、第1濃度C1とする。第1濃度C1は、生産物Pの予め定められた品質を保証する最小濃度であってよい。生産物Pの予め定められた不純物濃度を、第2濃度C2とする。第2濃度C2は、生産物Pの予め定められた品質を保証する、最大の不純物濃度であってよい。
判定部30(図5参照)は、濃度Choが第1濃度C1より大きいかを判定してよい。判定部30は、濃度Csが第2濃度C2未満であるかを判定してよい。判定部30により、濃度Choが第1濃度C1より大きく、且つ、濃度Csが第2濃度C2未満と判定された場合、制御部40(図5参照)は、特定部20(図5参照)により特定された、停止する一の電解槽90に流れる電流を、他の電解槽90に流れる電流よりも小さく制御してよい。判定部30により、濃度Choが第1濃度C1より大きく、且つ、濃度Csが第2濃度C2未満と判定された場合において、液体70および液体72(図1~図3参照)は、停止された一の電解槽90を循環してよい。
判定部30により、濃度Choが第1濃度C1以下であるか、または、濃度Csが第2濃度C2以上と判定された場合、液体73および液体75(図3参照)は、停止された電解槽90から排出されてよい。
判定部30(図5参照)により、少なくとも一つの時間Tにおいて第3電流値Iv3が第2電流値Iv2未満と判定された場合、特定部20(図5参照)は、複数の電解槽90のうち停止する他の電解槽90をさらに特定してよい。当該他の電解槽90は、上述した一の電解槽90とは異なる電解槽90である。当該他の電解槽90とは、複数の電解槽90のうち、上述した一の電解槽90を除く任意の一つの電解槽90であってよく、任意の二つ以上の電解槽90であってもよい。特定部20は、動作中の電解槽90のうち生産量Acの最も小さい電解槽90を、停止する他の電解槽90に特定してよい。
算出部10(図5参照)は、一の電解槽90および他の電解槽90が停止された場合の電流値を、第3電流値Iv3として時間Tごとにさらに算出してよい。判定部30(図5参照)は、一の電解槽90および他の電解槽90が停止された場合の第3電流値Iv3と、第4電流値Iv4との大小を判定してよい。判定部30により、当該第3電流値Iv3が第4電流値Iv4以下と判定された場合、制御部40(図5参照)は、複数の電解槽90に流れる電流を当該第3電流値Iv3に制御してよい。
判定部30(図5参照)は、一の電解槽90および他の電解槽90が停止された場合の第3電流値Iv3と第2電流値Iv2との大小をさらに判定してよい。判定部30により、当該第3電流値Iv3が第4電流値Iv4以下、且つ、第2電流値Iv2以上と判定された場合、制御部40(図5参照)は、複数の電解槽90に流れる電流を当該第3電流値Iv3に制御してよい。
判定部30(図5参照)により、一の電解槽90および他の電解槽90が停止された場合の第3電流値Iv3が第2電流値Iv2未満と判定された場合、特定部20は停止する電解槽90をさらに特定してよい。算出部10(図5参照)は、特定された複数の電解槽90が停止された場合の電流値を算出してよい。特定部20(図5参照)は、当該電流値が第2電流値Iv2以上と判定されるまで、停止する電解槽90をさらに特定してよい。
特定部20(図5参照)により、複数の電解槽90の全てが、停止する電解槽90に特定された場合、算出部10(図5参照)は、複数の電解槽90に流れる電流を第2電流値Iv2とするかまたは第4電流値Iv4として、複数の電解槽90に流す電流値を時間Tごとにさらに算出してよい。算出部10は、全ての電解槽90に流れる電流を第2電流値Iv2とするかまたは第4電流値Iv4として、複数の電解槽90に流す電流値を時間Tごとにさらに算出してよい。
判定部30(図5参照)により、少なくとも一つの時間Tにおいて第3電流値Iv3が第4電流値Iv4よりも大きいと判定された場合、算出部10(図5参照)は、当該少なくとも一つの時間Tにおいて複数の電解槽90に流れる電流を第4電流値Iv4として、当該複数の電解槽90に流す電流値を時間Tごとにさらに算出してよい。当該少なくとも一つの時間Tとは、図15における時間T1~時間T(n-1)のうちのいずれか少なくとも一つの時間Tを指す。
図19は、本発明の一つの実施形態に係る運転支援方法の一例を示すフローチャートである。本発明の一つの実施形態に係る運転支援方法は、電解槽90(図1参照)の運転を支援する運転支援方法である。
運転支援方法は、第1算出ステップS104(図19参照)を備える。運転支援方法は、第0判定ステップS100、電解槽統合ステップS102および入力ステップS88を備えてよい。運転支援方法は、第2算出ステップS106、第3算出ステップS108、第1判定ステップS110、第2判定ステップS112、第3判定ステップS114、制御ステップS116、第4判定ステップS118および判断ステップS94を備えてよい。運転支援方法は、第1電流設定ステップS130、第2電流設定ステップS132および第3電流設定ステップS136を備えてよい。運転支援方法は、経過時間取得ステップS120、情報出力ステップS124および停止ステップS200を備えてよい。
第0判定ステップS100は、電解槽90の運転条件Cdに変更があるかを判定するステップである。運転条件Cdには、電流効率CE、電圧CV、目標生産量At、電気コストEp、電力消費量Ecおよび、時間T1~時間T(n-1)の各時間の長さの少なくとも一つが含まれてよい。第0判定ステップS100は、判定部30(図5参照)が、運転条件Cdに変更があるかを判定するステップであってよく、運転支援装置100のユーザが、運転条件Cdに変更があるかを判定するステップであってもよい。
第0判定ステップS100において、運転条件Cdに変更ありと判定された場合、運転支援方法は入力ステップS88に進む。第0判定ステップS100において、運転条件Cdに変更ありと判定されない場合、運転支援方法は電解槽統合ステップS102に進む。
入力ステップS88は、運転支援装置100(図5参照)への入力パラメータを入力するステップである。入力ステップS88は、運転支援装置100のユーザが、入力部50(図5参照)により運転条件Cdを入力するステップであってよい。
電解槽統合ステップS102は、生産物Pの生産量の算出において、算出部10(図5参照)が、複数の電解槽90を一つの電解槽90に統合する(図11および図12参照)ステップである。本例においては、算出部10は、電解槽90-1~電解槽90-Mを一つの電解槽90に統合する。
第1算出ステップS104は、第0算出ステップS90および判定ステップS92を有してよい。第0算出ステップS90は、算出部10(図5参照)が、並列に動作する複数の電解槽90に第4電流値Iv4を流した場合における、予め定められた時間Tごとの生産物Pの生産量Acを算出するステップである。第0算出ステップS90は、算出部10が、並列に動作する全ての電解槽90に第4電流値Iv4を流した場合における、時間Tごとの生産量Acを算出するステップであってよい。判定ステップS92は、判定部30(図5参照)が、当該生産量Acが目標生産量Atを満たすかを判定するステップである。
判定ステップS92において、生産量Acが目標生産量Atを満たすと判定された場合、運転支援方法は、第2算出ステップS106に進む。判定ステップS92において、生産量Acが目標生産量Atを満たすと判定されない場合、運転支援方法は、入力ステップS88に戻る。第1算出ステップS104は、算出部10(図5参照)が、期間Tw(図9および図13参照)にわたる目標生産量Atを満たし、且つ、期間Twにわたる電気コストEpまたは電力消費量Ecを最小にする生産量Acを算出するステップであってよい。
第2算出ステップS106は、算出部10(図5参照)が生産物Pの生産量Acに基づいて、複数の電解槽90に流す第1電流値Iv1を時間Tごとに算出するステップである。第3算出ステップS108は、算出部10が、生産物Pの不純物濃度Cs(図14参照)、または、電解槽90が電気分解する電解液の温度に基づいて、複数の電解槽90に流す第2電流値Iv2を算出するステップである。第2電流値Iv2は、生産物Pの予め定められた品質を満たすための最小電流値であってよい。
第1判定ステップS110は、判定部30(図5参照)が、第2算出ステップS106において算出された時間Tごとの第1電流値Iv1と、第3算出ステップS108において算出された第2電流値Iv2との大小を判定するステップである。第1判定ステップS110において、第1時間Ta1における第1電流値Iv1が第2電流値Iv2未満と判定された場合、運転支援方法は第2判定ステップS112に進む。第1時間Ta1は、上述したとおり、時間T1~時間T(n-1)(図9および図13参照)の少なくとも一つの時間Tである。第1判定ステップS110において、第1電流値Iv1が第2電流値Iv2以上と判定された場合、運転支援方法は第3判定ステップS114に進む。
第2判定ステップS112は、判定部30(図5参照)が、第2算出ステップS106において算出された時間Tごとの第1電流値Iv1と、第4電流値Iv4との大小を判定するステップである。第2判定ステップS112において第1電流値Iv1が第4電流値Iv4以下と判定された場合、運転支援方法は停止ステップS200に進む。第2判定ステップS112において第1電流値Iv1が第4電流値Iv4よりも大きいと判定された場合、運転支援方法は第4判定ステップS118に進む。
第3判定ステップS114は、判定部30(図5参照)が、第2算出ステップS106において算出された時間Tごとの第1電流値Iv1と、第4電流値Iv4との大小を判定するステップである。第3判定ステップS114において第1電流値Iv1が第4電流値Iv4以下と判定された場合、運転支援方法は制御ステップS116に進む。第3判定ステップS114において、第1電流値Iv1が第4電流値Iv4よりも大きいと判定された場合、運転支援方法は第3電流設定ステップS136に進む。
制御ステップS116は、第1判定ステップS110において第1電流値Iv1が第2電流値Iv2以上と判定され、且つ、第3判定ステップS114において第1電流値Iv1が第4電流値Iv4以下と判定された場合に、制御部40(図5参照)が、複数の電解槽90に流れる電流を第1電流値Iv1に制御するステップであってよい。判断ステップS94は、電解装置200の運転を停止するかを判断するステップである。判断ステップS94は、判定部30(図5参照)が、電解装置200の運転を停止するかを判断するステップであってよく、運転支援装置100のユーザが、電解装置200の運転を停止するかを判断するステップであってもよい。
判断ステップS94において、電解装置200の運転を停止すると判断された場合、運転支援方法は、電解槽90の運転支援を終了する。判断ステップS94において、電解装置200の運転を停止すると判断されない場合、運転支援方法は、経過時間取得ステップS120に進む。
第2算出ステップS106は、第1判定ステップS110において第1時間Ta1における第1電流値Iv1が第2電流値Iv2未満と判定され、且つ、第2判定ステップS112において第2時間Ta2における第1電流値Iv1が第4電流値Iv4よりも大きいと判定された場合に、算出部10(図5参照)が、第1時間Ta1において複数の電解槽90に流れる電流を第2電流値Iv2とするか、または、第2時間Ta2において複数の電解槽90に流れる電流を第4電流値Iv4として、複数の電解槽90に流す電流値を時間Tごとにさらに算出するステップであってよい。
第4判定ステップS118は、判定部30(図5参照)が、第1時間Ta1における第2電流値Iv2と第1電流値Iv1との第1差分df1(図16参照)と、第2時間Ta2における第1電流値Iv1と第4電流値Iv4との第2差分df2(図16参照)との大小を判定するステップである。第4判定ステップS118において第1差分df1が第2差分df2よりも大きいと判定された場合、運転支援方法は第1電流設定ステップS130に進む。第4判定ステップS118において第2差分df2が第1差分df1よりも大きいと判定された場合、運転支援方法は第2電流設定ステップS132に進む。
第1電流設定ステップS130は、第1時間Ta1(図16参照)において複数の電解槽90に流れる電流を第2電流値Iv2に設定するステップである。第2電流設定ステップS132は、第2時間Ta2(図16参照)において複数の電解槽90に流れる電流を第4電流値Iv4に設定するステップである。本例において、第2算出ステップS106は、第1電流設定ステップS130において設定された電流値または第2電流設定ステップS132において設定された電流値で、算出部10(図5参照)が、複数の電解槽90に流す電流値を時間Tごとにさらに算出するステップである。
第3電流設定ステップS136は、第2時間Ta2(図16参照)において複数の電解槽90に流れる電流を第4電流値Iv4に設定するステップである。本例において、第2算出ステップS106は、第3電流設定ステップS136において設定された電流値で、算出部10(図5参照)が、複数の電解槽90に流す電流値を時間Tごとにさらに算出するステップである。
図20は、本発明の一つの実施形態に係る運転支援方法の一例を示すフローチャートである。運転支援方法は、経過時間取得ステップS120、時間判定ステップS122および情報出力ステップS124を備えてよい。
経過時間取得ステップS120は、判定部30(図5参照)が、第3判定ステップS114(図19参照)において第1電流値Iv1が第4電流値Iv4以下と判定されてからの経過時間Tsを取得するステップである。時間判定ステップS122は、経過時間取得ステップS120において取得された経過時間Tsと、予め定められた時間Tpとの大小を判定するステップである。上述したとおり、時間Tpは、電解槽90の運転条件を変更するか否かを判断してから、電解槽90の運転条件を変更するか否かを次に判断するまでの期間であってよい。時間Tpは、図13および図15に示される期間Twであってもよい。時間判定ステップS122において経過時間Tsが時間Tpより大きいと判定された場合、運転支援方法は情報出力ステップS124に進む。時間判定ステップS122において経過時間Tsが時間Tpより小さいと判定された場合、判定部30は、経過時間Tsが時間Tpより大きいと判定されるまで、経過時間Tsと時間Tpとの大小の判定を継続する。
情報出力ステップS124は、制御部40(図5参照)が、複数の電解槽90の運転条件Cdを変更するか否かに係る情報を出力するステップである。制御部40が当該情報を出力するとは、制御部40が表示部52(図5参照)に当該情報を表示させることを指してよい。情報出力ステップS124の後、運転支援方法は第0判定ステップS100に戻る。
図21は、図19における停止ステップS200の詳細の一例を示すフローチャートである。運転支援方法は、電解槽特定ステップS212を備える。運転支援方法は、第4算出ステップS214、第5判定ステップS216、第6判定ステップS218および第7判定ステップS220を備えてよい。運転支援方法は、時間特定ステップS210、判断ステップS226、待機循環ステップS222および排出ステップS224を備えてよい。
時間特定ステップS210は、特定部20(図5参照)が、生産量Acが最も小さい時間Tを特定する(図15参照)ステップである。電解槽特定ステップS212は、特定部20(図5参照)が、第1算出ステップS104(図19参照)において算出された生産量Acに基づいて、複数の電解槽90のうち動作する電解槽90を特定するステップである。電解槽特定ステップS212は、第2判定ステップS112において第1電流値Iv1が第4電流値Iv4以下と判定された場合に、特定部20が、複数の電解槽90のうち停止する一の電解槽90を特定するステップであってよい。電解槽特定ステップS212は、第3判定ステップS114において、第2時間Ta2(図16参照)における第1電流値Iv1が第4電流値Iv4よりも大きいと判定された場合に、特定部20が、複数の電解槽90のうち停止する一の電解槽90を特定するステップであってもよい。電解槽特定ステップS212は、時間特定ステップS210において特定された時間Tにおいて、複数の電解槽90のうち停止する電解槽90を特定するステップであってよい。
第4算出ステップS214は、算出部10(図5参照)が、電解槽特定ステップS212において特定された一の電解槽90が停止された場合の第3電流値Iv3を、時間Tごとにさらに算出するステップである。第5判定ステップS216は、判定部30(図5参照)が、第3電流値Iv3と第4電流値Iv4との大小を判定するステップである。
第5判定ステップS216において、第3電流値Iv3が第4電流値Iv4以下と判定された場合、運転支援方法は第6判定ステップS218に進む。第5判定ステップS216において、第3電流値Iv3が第4電流値Iv4より大きいと判定された場合、運転支援方法は第4電流設定ステップS137(図19参照)に進む。
第4電流設定ステップS137(図19参照)は、第5判定ステップS216において第3電流値Iv3が第4電流値Iv4よりも大きいと判定された少なくとも一つの時間Tにおいて、複数の電解槽90に流れる電流を第4電流値Iv4に設定するステップである。第4電流設定ステップS137の後、運転支援方法は第2算出ステップS106(図19参照)に戻る。当該第2算出ステップS106は、算出部10(図5参照)が、第3電流値Iv3が第4電流値Iv4よりも大きいと判定された少なくとも一つの時間Tにおいて複数の電解槽90に流れる電流を第4電流値Iv4として、複数の電解槽90に流す電流値を時間Tごとにさらに算出するステップである。
第6判定ステップS218は、判定部30(図5参照)が、第3電流値Iv3と第2電流値Iv2との大小を判定するステップである。第6判定ステップS218において、第3電流値Iv3が第2電流値Iv2以上と判定された場合、運転支援方法は第7判定ステップS220に進む。第6判定ステップS218において、第3電流値Iv3が第2電流値Iv2未満と判定された場合、運転支援方法は判断ステップS226に進む。
判断ステップS226は、判定部30(図5参照)が、複数の電解槽90の全てが、停止する電解槽90に特定されたかを判断するステップである。判断ステップS226において、複数の電解槽90の全てが、停止する電解槽90に特定されたと判断されない場合、運転支援方法は電解槽特定ステップS212に戻る。判断ステップS226において、複数の電解槽90の全てが、停止する電解槽90に特定されたと判断された場合、運転支援方法は第5電流設定ステップS138に進む。
電解槽特定ステップS212は、第6判定ステップS218において少なくとも一つの時間Tにおける第3電流値Iv3が第2電流値Iv2未満と判定された場合に、特定部20(図5参照)が、複数の電解槽90のうち停止する他の電解槽90をさらに特定するステップであってよい。本例においては、電解槽特定ステップS212は、第6判定ステップS218において少なくとも一つの時間Tにおける第3電流値Iv3が第2電流値Iv2未満と判定され、且つ、判断ステップS226において、複数の電解槽90の全てが、停止する電解槽90に特定されたと判断されない場合に、特定部20が、複数の電解槽90のうち停止する他の電解槽90をさらに特定するステップである。当該他の電解槽90は、上述した一の電解槽90とは異なる電解槽90である。当該他の電解槽90とは、複数の電解槽90のうち、上述した一の電解槽90を除く任意の一つの電解槽90であってよく、任意の二つ以上の電解槽90であってもよい。特定部20は、動作中の電解槽90のうち生産量Acの最も小さい電解槽90を、停止する他の電解槽90に特定してよい。
第4算出ステップS214は、算出部10(図5参照)が、一の電解槽90および他の電解槽90が停止された場合の電流値を、第3電流値Iv3として時間Tごとにさらに算出するステップであってよい。第5判定ステップS216は、判定部30(図5参照)が、一の電解槽90および他の電解槽90が停止された場合の第3電流値Iv3と、第4電流値Iv4との大小を判定するステップであってよい。第6判定ステップS218は、判定部30が、一の電解槽90および他の電解槽90が停止された場合の第3電流値Iv3と第2電流値Iv2との大小をさらに判定するステップであってよい。
電解槽特定ステップS212は、第6判定ステップS218において一の電解槽90および他の電解槽90が停止された場合の第3電流値Iv3が第2電流値Iv2未満と判定され、且つ、判断ステップS226において、複数の電解槽90の全てが、停止する電解槽90に特定されたと判断されない場合、特定部20が停止する電解槽90をさらに特定するステップであってよい。電解槽特定ステップS212は、第6判定ステップS218において第3電流値Iv3が第2電流値Iv2以上と判定されるまで、停止する電解槽90を特定するステップであってよい。
第5電流設定ステップS138は、複数の電解槽90に流れる電流を第2電流値Iv2に設定するステップである。第5電流設定ステップS138(図19参照)は、第6判定ステップS218において第3電流値Iv3が第2電流値Iv2未満と判定された他の時間Tにおいて、複数の電解槽90に流れる電流を第2電流値Iv2に設定するステップであってよい。第5電流設定ステップS138の後、運転支援方法は第2算出ステップS106(図19参照)に戻る。当該第2算出ステップS106は、算出部10(図5参照)が、複数の電解槽90に流れる電流を第2電流値Iv2として、複数の電解槽90に流す電流値を時間Tごとにさらに算出するステップであってよい。当該第2算出ステップS106(図19参照)は、算出部10(図5参照)が、当該他の時間Tにおいて複数の電解槽90に流れる電流を第2電流値Iv2として、複数の電解槽90に流す電流値を時間Tごとにさらに算出するステップであってもよい。第5電流設定ステップS138の後、運転支援方法は第2算出ステップS106(図19参照)に戻る。
第7判定ステップS220は、判定部30(図5参照)が、濃度Choが生産物Pの予め定められた第1濃度C1より大きいか、および、濃度Csが生産物Pの予め定められた第2濃度C2未満であるかを判定するステップである。第1濃度C1は、生産物Pの予め定められた品質を保証する最小濃度であってよい。第2濃度C2は、生産物Pの予め定められた品質を保証する、最大の不純物濃度であってよい。
第7判定ステップS220において、濃度Choが第1濃度C1より大きく、且つ、濃度Csが第2濃度C2未満と判定された場合、運転支援方法は待機循環ステップS222に進む。第7判定ステップS220において、濃度Choが第1濃度C1より大きく、且つ、濃度Csが第2濃度C2未満と判定されない場合、運転支援方法は排出ステップS224に進む。
待機循環ステップS222は、電解槽特定ステップS212において停止する電解槽90に特定された電解槽90が停止された状態において、液体70および液体72(図1~図3参照)を、当該停止された電解槽90に循環させるステップである。排出ステップS224は、当該停止された電解槽90から、液体73および液体75(図3参照)を排出させるステップである。
制御ステップS112は、第7判定ステップS220において濃度Choが第1濃度C1より大きく、且つ、濃度Csが第2濃度C2未満と判定された場合に、制御部40(図5参照)が、電解槽特定ステップS212において特定された、停止する電解槽90に流れる電流を、他の電解槽90に流れる電流よりも小さく制御するステップであってよく、制御ステップS112は、制御部40が当該停止する電解槽90に流れる電流をゼロに制御するステップであってもよい。
制御ステップS112は、第5判定ステップS216において第3電流値Iv3が第4電流値Iv4以下と判定された場合、制御部40(図5参照)が、複数の電解槽90に流れる電流を第3電流値Iv3に制御するステップであってよい。制御ステップS112は、第5判定ステップS216において第3電流値Iv3が第4電流値以下と判定され、且つ、第6判定ステップS218において第3電流値Iv3が第2電流値Iv2以上と判定された場合に、制御部40が、複数の電解槽90に流れる電流を第3電流値Iv3に制御するステップであってもよい。
図22は、本発明の一つの実施形態に係る運転支援方法の一例を示すフローチャートである。運転支援方法は、大小判定ステップS302、第1時間特定ステップS304、第2時間特定ステップS306、余剰電力量算出ステップS308および電力制御ステップS310を備えてよい。
大小判定ステップS302は、判定部30が、電力消費量Ecと供給可能電力量Esとの大小を判定するステップである。判定部30は、電力消費量Ecと供給可能電力量Esとの大小を時間Tごとに判定してよい。
第1時間特定ステップS304は、大小判定ステップS302において電力消費量Ecが供給可能電力量Es未満と判定された場合に、時間Tごとの電力消費量Ecが、電解槽90への時間Tごとの供給可能電力量Es未満である一の時間Tを、特定部20が特定するステップである。第2時間特定ステップS306は、大小判定ステップS302において電力消費量Ecが供給可能電力量Es以上と判定された場合に、時間Tごとの電力消費量Ecが、電解槽90への時間Tごとの供給可能電力量Es以上である他の時間Tを、特定部20が特定するステップである。
余剰電力量算出ステップS308は、算出部10が、供給可能電力量Esと電力消費量Ecとの差分である余剰電力量Emを、一の時間Tにおいて算出するステップである。電力制御ステップS310は、電力消費量Ecが供給可能電力量Es以上と判定された他の時間Tにおいて、制御部40が、電解槽90に供給される電力を余剰電力量Emを含む電力に制御するステップである。
本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよい。本発明の様々な実施形態において、ブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。
特定の段階が、専用回路、プログラマブル回路またはプロセッサによって実行されてよい。特定のセクションが、専用回路、プログラマブル回路またはプロセッサによって実装されてよい。当該プログラマブル回路および当該プロセッサは、コンピュータ可読命令と共に供給されてよい。当該コンピュータ可読命令は、コンピュータ可読媒体上に格納されてよい。
専用回路は、デジタルハードウェア回路およびアナログハードウェア回路の少なくとも一方を含んでよい。専用回路は、集積回路(IC)およびディスクリート回路の少なくとも一方を含んでもよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NORまたは他の論理操作のハードウェア回路を含んでよい。プログラマブル回路は、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでもよい。
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよい。コンピュータ可読媒体が当該有形なデバイスを含むことにより、当該デバイスに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。
コンピュータ可読媒体は、例えば電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等であってよい。コンピュータ可読媒体は、より具体的には、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等であってよい。
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、ソースコードおよびオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。当該ソースコードおよび当該オブジェクトコードは、オブジェクト指向プログラミング言語および従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されてよい。オブジェクト指向プログラミング言語は、例えばSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等であってよい。手続型プログラミング言語は、例えば「C」プログラミング言語であってよい。
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供されてよい。汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路は、図19~図22に示されるフローチャート、または、図5に示されるブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサは、例えばコンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等であってよい。
図23は、本発明の実施形態に係る運転支援装置100が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の一例を示す図である。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る運転支援装置100に関連付けられる操作または運転支援装置100の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、またはコンピュータ2200に、本発明の運転支援方法に係る各ステップ(図19~図22参照)を実行させることができる。当該プログラムは、コンピュータ2200に、本明細書に記載されたフローチャート(図19~図22)およびブロック図(図5)におけるブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
本実施形態によるコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216およびディスプレイデバイス2218を含む。CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216およびディスプレイデバイス2218は、ホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200は、通信インターフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226およびICカードドライブ等の入出力ユニットをさらに含む。通信インターフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226およびICカードドライブ等は、入出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータは、ROM2230およびキーボード2242等のレガシの入出力ユニットをさらに含む。ROM2230およびキーボード2242等は、入出力チップ2240を介して入出力コントローラ2220に接続されている。
CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作することにより、各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはRAM2214の中に、CPU2212によって生成されたイメージデータを取得することにより、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
通信インターフェース2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD-ROM2201から読み取り、読み取ったプログラムまたはデータを、RAM2214を介してハードディスクドライブ2224に提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取るか、または、プログラムおよびデータをICカードに書き込む。
ROM2230は、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、または、コンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ2240は、様々な入出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ2220に接続してよい。
プログラムが、DVD-ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い、情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェース2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェース2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにしてよい。CPU2212は、RAM2214上のデータに対し、様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は、次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理されてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示に記載された、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索または置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は、結果をRAM2214に対しライトバックしてよい。
CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、第2の属性値を読み取ることにより、予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
上述したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能である。プログラムは、当該記録媒体によりコンピュータ2200に提供されてよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。