JP7797835B2 - 光造形装置および造形物の製造方法 - Google Patents
光造形装置および造形物の製造方法Info
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Description
本発明は、光造形装置および造形物の製造方法に関する。
一般に、液状の光硬化性樹脂に、例えば紫外線などの光を照射して、硬化した樹脂からなる三次元の造形物を形成する光造形技術が知られている。特許文献1には、いわゆる規制液面方式として、光硬化性樹脂を貯留した液槽の底面に設けた光透過窓を通じて、この光透過窓に対向配置された基台に向けて造形物の所定の高さ位置における断面(所定断面)に対応する光を照射し、この基台の下面に所定断面と同形状に硬化した樹脂の層(硬化層)を成形する工程と、基台を液槽に対して、所定高さだけ上方へ引き上げる工程とを繰り返すことで、硬化層を積層して目的とする造形物を成形する光造形技術が開示されている。
ところで、従来の規制液面方式では、硬化層の積層により成形された造形物は、液槽内の光硬化性樹脂に浸漬されることになる。このため、照射された光が余剰な光硬化性樹脂を硬化させてしまうこともあり、造形物を精度良く成形する点で改善の余地があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、造形物を精度良く成形することができる光造形装置および造形物の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる光造形装置は、光硬化性樹脂を貯留し、底面に光透過部が設けられた造形槽と、光透過部を通じて光硬化性樹脂を硬化させる光を照射する光照射部と、光透過部に対向し、造形槽に対して昇降可能なプラットホームと、プラットホームに対して昇降可能とするとともに、筒状に形成されてプラットホームの外側に気密部材を介して配置され、プラットホームと協働して気密空間を形成する隔壁と、プラットホームおよび隔壁をそれぞれ昇降させ、隔壁の底面および気密空間の下面と光透過部との間に所定厚みの光硬化性樹脂層を形成する昇降制御部と、目的とする造形物の所定高さ位置の断面形状に対応する光を、光照射部から光硬化性樹脂層に照射させて硬化層を形成する照射制御部と、を備える。
また、本発明は、光硬化性樹脂を貯留し、底面に光透過部が設けられた造形槽と、光透過部を通じて光硬化性樹脂を硬化させる光を照射する光照射部と、光透過部に対向し、造形槽に対して昇降可能なプラットホームと、プラットホームに対して昇降可能とするとともに、筒状に形成されてプラットホームの外側に気密部材を介して配置され、プラットホームと協働して気密空間を形成する隔壁と、を備える光造形装置を用いた造形物の製造方法であって、プラットホームおよび隔壁をそれぞれ昇降させ、隔壁の底面および気密空間の下面と光透過部との間に所定厚みの光硬化性樹脂層を形成するステップと、目的とする造形物の所定の高さ位置の断面形状に対応する光を、光照射部から光硬化性樹脂層に照射させて硬化層を形成するステップと、プラットホームに対して隔壁を所定厚みだけ相対的に降下させるステップと、を繰り返し実行する。
本発明によれば、造形物を精度良く成形することができる、という効果を奏する。
以下、添付図面を参照して、本発明にかかる実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含む。また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
また、以下の実施形態の説明において、特段のただし書きがない限り、硬化していない液状の光硬化性樹脂を単に光硬化性樹脂という。また、液状の光硬化性樹脂を硬化させて成形した光造形物を、三次元造形物あるいは単に造形物という。この三次元造形物は、成形する複数の硬化層をすべて積層した完成品に限るものではなく、途中の硬化層まで積層した段階の未完成品も含む。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態にかかる光造形装置の基本構成を示す模式図である。光造形装置10は、図1に示すように、造形槽11と、プラットホーム12と、隔壁13と、光照射部20と、制御部30とを備える。また、本実施形態では、光造形装置10は、チャンバ40と、チャンバ内圧調整部41とを備えている。
図1は、第1実施形態にかかる光造形装置の基本構成を示す模式図である。光造形装置10は、図1に示すように、造形槽11と、プラットホーム12と、隔壁13と、光照射部20と、制御部30とを備える。また、本実施形態では、光造形装置10は、チャンバ40と、チャンバ内圧調整部41とを備えている。
造形槽11は、上面が開放した皿形状であり、液状の光硬化性樹脂1を貯留可能となっている。造形槽11は底面に光透過プレート(光透過部)14を有する。この光透過プレート14は、光硬化性樹脂1を硬化させる光を透過する。
光硬化性樹脂1は、三次元造形物2の原材料であり、例えば、アクリル化合物やビニル化合物等の重合性化合物を含む。また、光硬化性樹脂1は、光照射によりラジカル種等を発生する重合開始剤を含むことが好ましい。
プラットホーム12は、硬化した光硬化性樹脂1による造形物2を保持するものであり、光透過プレート14と対向して造形槽11の上方に配置される。プラットホーム12は、例えば円板状あるいは四角板状などの多角形板状に形成され、その下面12Aが光透過プレート14とほぼ平行となるように配置される。また、プラットホーム12は、プラットホーム昇降機構15に接続され、このプラットホーム昇降機構15の動作により、造形槽11に対して昇降可能に設けられている。具体的には、プラットホーム12は、光透過プレート14に対して接近したり退避したりすることが可能であり、光透過プレート14と対向する下面12Aに成形された造形物2を保持する。
隔壁13は、プラットホーム12の外側に配置され、プラットホーム12および造形物2を内側に収容する。隔壁13は、プラットホーム12の形状に対応した筒形状(円筒形状あるいは四角筒形状などの多角形筒形状)に形成されている。また、隔壁13は、隔壁昇降機構16に接続され、この隔壁昇降機構16の動作により、プラットホーム12に対して昇降可能に設けられている。すなわち、隔壁13は、プラットホーム12に対して相対的に上昇したり、下降したりすることが可能である。
また、プラットホーム12の外周縁には、このプラットホーム12と隔壁13との間をシールする気密部材17が配置されている。この気密部材17は、例えばゴムなどの弾性部材により形成されたOリングである。気密部材17は、弾性変形した際の復元力により隔壁13の内面に付勢され、プラットホーム12と隔壁13との間をシールする。この気密部材17により、プラットホーム12と隔壁13との気密性が確保される。このため、プラットホーム12および隔壁13を光硬化性樹脂1内に降下させた場合、これらプラットホーム12および隔壁13と光硬化性樹脂1とで区画された空間3(気密空間)が形成される。
光照射部20は、造形槽11の下方、すなわち光透過プレート14を挟んでプラットホーム12と反対側に配置される。光照射部20は、光透過プレート14を通じて、光硬化性樹脂1を硬化させる光Lを光硬化性樹脂1に向けて照射する。照射する光Lは、光硬化性樹脂1を硬化可能なものであればよく、例えば、紫外光や短波長の可視光が用いられる。光照射部20は、紫外線ランプ等の光源21と、画像形成素子22と、反射ミラー23と、投影レンズ24等を備える。
光源21は、画像形成素子22に照射する光を発するものであり、例えば紫外線ランプ等が用いられる。画像形成素子22は、形成すべき造形物2の各層の形状データに応じて変調するものであり、例えばエルコス(LCOS:Liquid Crystal On Silicon)デバイスやデジタル・ミラー・デバイス(DMD:Digital Mirror Device)又は液晶デバイスを用いることができる。反射ミラー23は、画像形成素子22で変調された光を投影レンズ24に向けて反射する。投影レンズ24は、反射ミラー23で反射された光を結像する。なお、光照射部20は、これに限るものではなく、例えばレーザー光源とミラーの駆動を利用したレーザー走査装置や、反射光学系や屈折光学系を利用した光学装置を用いてもよい。
チャンバ40は、少なくとも造形槽11、プラットホーム12、隔壁13、光照射部20および各昇降機構15,16などを収容して、内部環境を外部から密閉する容器である。チャンバ内圧調整部41は、配管42を通じて、チャンバ40の内部に気体(例えば空気や窒素など)を導入したり、チャンバ40の外部に気体を排出したりすることでチャンバ40の内圧を調整する。このチャンバ40の内圧を微調整することにより、上記した空間3の下面の位置を自在に調整することが可能となる。
制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などで構成された演算処理装置であり、光造形装置10の各部と接続され、これらの動作を制御する。制御部30は、造形物2を製造する製造方法にかかるプログラムを記憶するとともに、このプログラムをメモリにロードして、プログラムに含まれる命令を実行する。制御部30には図示しない内部メモリが含まれ、内部メモリは制御部30におけるプログラム等のデータの一時記憶などに用いられる。
制御部30は、昇降制御部31と、照射制御部32と、チャンバ内圧制御部33とを備える。昇降制御部31は、プラットホーム昇降機構15および隔壁昇降機構16の動作を制御することにより、プラットホーム12および隔壁13の高さ位置をそれぞれ制御する。すなわち、昇降制御部31は、造形槽11に対してプラットホーム12および隔壁13を連動して昇降させたり、プラットホーム12を隔壁13に対して相対的に昇降させたりすることができる。昇降制御部31は、プラットホーム12および隔壁13をそれぞれ昇降させることで、隔壁13の下面および空間3の下面と光透過プレート14との間に所定厚みの光硬化性樹脂層を形成する。
照射制御部32は、例えば、3次元形状データに基づき、所定の高さ刻みで造形物の断面形状を示す光の照射パターンを演算し、光源21、画像形成素子22などを制御して光硬化性樹脂に光を照射する。このため、照射制御部32は、造形物の所定高さ位置の断面形状に対応する光を、上記空間3の下面と光透過プレート14との間の光硬化性樹脂層に照射することにより、所定厚みの硬化層を形成することができる。チャンバ内圧制御部33は、例えば、隔壁13の内側の空間3の下面(光硬化性樹脂の液面)の位置を監視し、その結果に応じて、チャンバ40の内圧を調整する。このため、空間3の下面の位置を隔壁13の下面に合わせることができ、空間3の下面と光透過プレート14との間の光硬化性樹脂層の厚みを精度良く規定することができる。
次に、図2から図7を参照して、第1実施形態にかかる造形物の製造方法を説明する。これらの図では、図1に示した光造形装置10の一部を模式的に示している。まず、図2に示すように、昇降制御部31は、プラットホーム12の下面12Aと隔壁13の下面(底面)13Aとが面一となるように、プラットホーム12および隔壁13の高さ位置を調整する。次に、昇降制御部31は、光硬化性樹脂1が貯留された造形槽11より高く配置されたプラットホーム12及び隔壁13を造形槽11内に降下させ、隔壁13の下面13Aと光透過プレート14との間が所定距離Tとなる位置に配置する。ここで所定距離Tは、成形する硬化層の一層分の厚み(例えば、数μmから100μm程度)に設定されている。この場合、プラットホーム12と光透過プレート14との間には、所定距離Tと同一の所定厚みTの光硬化性樹脂層1aが形成されている。
続いて、照射制御部32は、成形目的の造形物2の3次元形状データに基づき、この造形物2の所定高さにおける断面形状を示す照射パターンを演算し、第1層の断面形状に対応する光Lを、光透過プレート14を通じて光硬化性樹脂層1aに照射する。これにより、光硬化性樹脂層1aは、第1層の断面形状と同一形状に硬化する。このため、図3に示すように、プラットホーム12には第1層となる所定厚みTの硬化層2aが保持される。
続いて、昇降制御部31は、図4に示すように、プラットホーム12および隔壁13を上昇させて、造形槽11よりも高い位置に配置する。次に、昇降制御部31は、図5に示すように、プラットホーム12に対して隔壁13を所定厚みTだけ相対的に降下させる。これにより、隔壁13の下面13Aは、硬化層2aの下面2aAと面一となるとともに、硬化層2aの周囲には、プラットホーム12および隔壁13で区画された空間(気密空間)3が形成される。
続いて、昇降制御部31は、プラットホーム12及び隔壁13を造形槽11内に、隔壁13の下面13Aと光透過プレート14との間が所定距離Tとなるまで鉛直に降下させる。この場合、プラットホーム12および隔壁13で区画された空間3は気密空間となるため、図6に示すように、空間3の下面3Aと光透過プレート14との間に均一な所定厚みTの光硬化性樹脂層1aが形成される。
ここで、空間3の下面3Aは、光硬化性樹脂層1aの液面と一致し、この光硬化性樹脂層1aの液面の高さ位置は、隔壁13の周囲に貯留された領域の光硬化性樹脂1の深さや表面の面積によって変動するおそれがある。このため、本実施形態では、図1に示すチャンバ内圧調整部41を用いて、光硬化性樹脂層1aの液面の高さ位置を適正に調整している。チャンバ内圧制御部33は、例えば、隔壁13の内側の光硬化性樹脂層1aの液面の位置を監視しており、その結果に応じて、光硬化性樹脂層1aが所定厚みTとなるようにチャンバ40の内圧を調整する。例えば、チャンバ内圧制御部33は、チャンバ内圧を当初の状態から低くすることにより、上記空間3の下面3Aを低下させ、光硬化性樹脂層1aの厚みを薄くすることができる。このようにチャンバ40の内圧を調整することにより、空間3の下面3Aの位置を隔壁13の下面13Aに合わせることができ、光硬化性樹脂層1aを硬化層2aの下面2aAにのみ接触させることができる。
次に、図6に示すように、照射制御部32は、第2層の断面形状に対応する光Lを、光透過プレート14を通じて光硬化性樹脂層1aに照射する。これにより、光硬化性樹脂層1aは、図7に示すように、第2層の断面形状と同一形状に硬化し、所定厚みTの第2層が第1層に積層されて硬化層2aが成形される。このように、本実施形態では、隔壁13の下面13Aおよび空間3の下面3Aと光透過プレート14との間に所定厚みTの光硬化性樹脂層1aを形成し、この光硬化性樹脂層1aを所定形状に硬化させるため、硬化層2aの厚みを精度良く成形することができ、ひいては造形物2を精度良く成形することができる。また、本実施形態では、先に成形された硬化層2aの周囲に空間3を設けることができるため、光透過プレート14を通じて照射された光Lが余剰な光硬化性樹脂1を硬化させる不具合を防止することができる。
このように、昇降制御部31および照射制御部32は、光硬化性樹脂層1aの形成と、硬化層2aの形成とを交互に実行して、第n層(nは自然数)の硬化層2aに第n+1層の硬化層2aを積層することで造形物2を成形することができる。
以上、第1実施形態にかかる光造形装置10は、光硬化性樹脂1を貯留し、底面に光透過プレート14が設けられた造形槽11と、光透過プレート14を通じて光硬化性樹脂1を硬化させる光Lを照射する光照射部20と、光透過プレート14に対向し、造形槽11に対して昇降可能なプラットホーム12と、プラットホーム12に対して昇降可能とするとともに、筒状に形成されてプラットホーム12の外側に気密部材17を介して配置され、プラットホーム12と協働して気密な空間3を形成する隔壁13と、プラットホーム12および隔壁13をそれぞれ昇降させ、隔壁13の下面13Aおよび空間3の下面3Aと光透過プレート14との間に所定厚みTの光硬化性樹脂層1aを形成する昇降制御部31と、目的とする造形物2の所定高さ位置の断面形状に対応する光Lを、光照射部20から光硬化性樹脂層1aに照射させて硬化層2aを形成する照射制御部32と、を備える。
この構成によれば、隔壁13の下面13Aおよび空間3の下面3Aと光透過プレート14との間に所定厚みTの光硬化性樹脂層1aを形成し、この光硬化性樹脂層1aを所定形状に硬化させるため、硬化層2aの厚みを精度良く成形することができ、ひいては造形物2を精度良く成形することができる。また、この構成によれば、先に成形された硬化層2aの周囲に空間3を設けることができるため、光透過プレート14を通じて照射された光Lが余剰な光硬化性樹脂1を硬化させる不具合を防止することができ、造形物2を精度良く成形することができる。
また、昇降制御部31は、硬化層2aの形成を終える度に、プラットホーム12に対して隔壁13を所定厚みTだけ相対的に降下させるため、プラットホーム12及び隔壁13を造形槽11内に降下させた場合、隔壁13の下面13Aおよび空間3の下面3Aと光透過プレート14との間には、常に所定厚みTの光硬化性樹脂層1aを形成することができる。従って、硬化層2aの厚みを精度良く成形することができ、ひいては造形物2を精度良く成形することができる。
また、昇降制御部31は、硬化層2aの形成を終える度に、プラットホーム12および隔壁13を一旦、光硬化性樹脂1の上方まで上昇させるため、プラットホーム12及び隔壁13の内側に気体が導入され、気密な空間を形成することができる。従って、硬化層2aの厚みを精度良く成形することができ、ひいては造形物2を精度良く成形することができる。
また、昇降制御部31および照射制御部32は、光硬化性樹脂層1aの形成と、硬化層2aの形成とを交互に実行し、プラットホーム12に複数の硬化層2aを積層して造形物2を成形するため、造形物2を精度良く成形することができる。
また、光造形装置10は、少なくとも造形槽11、プラットホーム12、隔壁13および光照射部20を収容するチャンバ40と、チャンバ40の内圧を調整するチャンバ内圧調整部41と、このチャンバ内圧調整部41を制御するチャンバ内圧制御部33とを備えるため、チャンバ40の内圧調整により、空間3の下面3Aの位置を隔壁13の下面13Aに合わせることができ、光硬化性樹脂層1aを所定厚みTに正確に規定することができる。従って、硬化層2aの厚みを精度良く成形することができ、ひいては造形物2を精度良く成形することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態にかかる光造形装置について説明する。図8は、第2実施形態にかかる光造形装置の基本構成を示す模式図である。上記した実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
次に、第2実施形態にかかる光造形装置について説明する。図8は、第2実施形態にかかる光造形装置の基本構成を示す模式図である。上記した実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
上記した第1実施形態の光造形装置のように、光硬化性樹脂1を貯留した造形槽11内に、プラットホーム12と隔壁13とが協働して、硬化層2aを積層した造形物2を収容する空間(気密空間)3を設け、この空間3の下面3Aと光透過プレート14と間に、一層分に相当する所定厚みTの光硬化性樹脂層1aを形成する構成では、造形物2を精度良く成形することができるが、例えば空間3を形成する隔壁13の下面13Aと硬化した造形物2の下面2Aの高さにずれが生じた場合、硬化した造形物2と光硬化性樹脂層1aとが接触することができず、造形不良が生じる問題が想定される。
このため、この第2実施形態では、光造形装置110は、図8に示すように、造形槽11と、プラットホーム12と、隔壁13と、光照射部20と、エアシリンダ(給排気部)50と、制御部130とを備える。また、制御部130は、昇降制御部31と、照射制御部32と、給排気制御部133とを備える。
エアシリンダ50は、ホース51を通じて、プラットホーム12と隔壁13とで区画された空間3に連通している。エアシリンダ50は、例えば筒状のシリンダ本体内にピストンを有する。給排気制御部133は、例えば、隔壁13の内側の光硬化性樹脂層1aの液面の位置を監視し、その結果に応じて、ピストンの位置を軸方向に変動することにより、シリンダ内の気体を空間3に導入したり、該空間3から排出したりする。給排気制御部133は、エアシリンダ50の動作により、光硬化性樹脂層1aの液面を造形物2の下面2Aに接触させる動作を行う。
次に、第2実施形態にかかる造形物の製造方法を説明する。ここでは、エアシリンダ50の動作について主に説明する。上記したように、昇降制御部31および照射制御部32は、光硬化性樹脂層1aの形成と、硬化層2aの形成とを交互に実行して、第n層(nは自然数)の硬化層2aに第n+1層の硬化層2aを積層することで造形物2を成形する。
ここで、隔壁13の下面13Aおよび空間3の下面3Aと光透過プレート14との間に所定厚みTの光硬化性樹脂層1aが形成されると、図8に示すように、給排気制御部133は、エアシリンダ50を動作させる。すなわち、給排気制御部133は、光硬化性樹脂層1aの液面の位置をセンサなどで監視し、エアシリンダ50により空間3の気体を所定量排出して、光硬化性樹脂層1aの液面を僅かに上昇させて既に硬化している造形物2の下面2Aと光硬化性樹脂層1aとを接触させる。続いて、給排気制御部133は、エアシリンダ50により、所定量の気体を空間3に供給し、光硬化性樹脂層1aの厚みを所定厚みTまで低減させる。この場合、光硬化性樹脂層1aは、表面張力により既に硬化している造形物2の下面2Aと接触状態を維持する。
このため、この状態で照射制御部32を動作させて新たな硬化層2aを成形した場合であっても、この硬化層2aは積層されて造形物2を構成するため、造形不良を抑制して精度良い造形物2を成形することができる。
以上、第2実施形態にかかる光造形装置110は、光硬化性樹脂1を貯留し、底面に光透過プレート14が設けられた造形槽11と、光透過プレート14を通じて光硬化性樹脂1を硬化させる光Lを照射する光照射部20と、光透過プレート14に対向し、造形槽11に対して昇降可能であり、光Lの照射による硬化層2aを積層してなる造形物2を保持するプラットホーム12と、プラットホーム12に対して昇降可能とするとともに、筒状に形成されてプラットホーム12の外側に気密部材17を介して配置され、プラットホーム12と協働して気密な空間3を形成する隔壁13と、空間3への気体の給入または排出を行うエアシリンダ50と、プラットホーム12および隔壁13をそれぞれ昇降させ、隔壁13の下面13Aおよび空間3の下面3Aと光透過プレート14との間に所定厚みTの光硬化性樹脂層1aを形成する昇降制御部31と、エアシリンダ50の動作により、光硬化性樹脂層1aの液面を造形物2の下面2Aに接触させる給排気制御部133と、造形物2の所定の高さの断面形状に対応する光Lを、光照射部20から光硬化性樹脂層1aに照射させて硬化層2aを形成する照射制御部32と、を備える。
この構成によれば、隔壁13の下面13Aおよび空間3の下面3Aと光透過プレート14との間に所定厚みTの光硬化性樹脂層1aを形成し、この光硬化性樹脂層1aを所定形状に硬化させるため、硬化層2aの厚みを精度良く成形することができ、ひいては造形物2を精度良く成形することができる。また、この構成によれば、先に成形された硬化層2aの周囲に空間3を設けることができるため、光透過プレート14を通じて照射された光Lが余剰な光硬化性樹脂1を硬化させる不具合を防止することができ、造形物2を精度良く成形することができる。また、この構成によれば、プラットホーム12と隔壁13とで区画された空間3に気体を給排気するエアシリンダ50を備えるため、光硬化性樹脂層1aの液面高さを調整して、光硬化性樹脂層1aと既に硬化している造形物2の下面2Aとの接触状態を維持する。従って、造形不良を抑制して精度良い造形物2を成形することができる。
また、昇降制御部31、給排気制御部133および照射制御部32は、光硬化性樹脂層1aの形成と、光硬化性樹脂層1aの液面と造形物2の下面2Aとの接触と、硬化層2aの形成とを繰り返し実行することにより、造形不良を抑えて造形物2を精度良く成形することができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態にかかる光造形装置について説明する。図9は、第3実施形態にかかる光造形装置の基本構成を示す模式図である。上記した実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
次に、第3実施形態にかかる光造形装置について説明する。図9は、第3実施形態にかかる光造形装置の基本構成を示す模式図である。上記した実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
上記した第1、2実施形態の光造形装置では、光硬化性樹脂1を貯留した造形槽11内に、プラットホーム12と隔壁13とが協働して、硬化層2aを積層した造形物2を収容する空間(気密空間)3を設け、この空間3の下面3Aと光透過プレート14と間に、一層分に相当する所定厚みTの光硬化性樹脂層1aを形成している。このような構成では、硬化層2aを成形するごとに隔壁13をプラットホーム12に対して所定厚みTだけ降下させる必要がある。この場合、所定厚みTは、例えば数μm程度に設定されているため、精密に昇降機構が必要になるという問題が想定される。
このため、この第3実施形態では、光造形装置210は、図9に示すように、造形槽11と、プラットホーム12と、光照射部20と、制御部230とを備える。また、制御部230は、昇降制御部231と、照射制御部232とを備える。
この第3実施形態では、光造形装置210は、装置構成として隔壁を設ける代わりに、プラットホーム12の造形物2の周囲に、該造形物2と一緒に筒状の隔壁213を成形する構成となっている。プラットホーム12は、成形された隔壁213と協働して空間(気密空間)3を形成する。
また、昇降制御部231は、プラットホーム昇降機構15の動作を制御することにより、プラットホーム12の高さ位置を制御する。昇降制御部231は、隔壁213が成形されたプラットホーム12を昇降させることで、隔壁213の底面および空間3の下面と光透過プレート14との間に所定厚みの光硬化性樹脂層を形成する。
照射制御部232は、例えば、3次元形状データに基づき、所定の高さ刻みで造形物2および隔壁213の断面形状を示す光の照射パターンを演算し、光源21、画像形成素子22などを制御して光硬化性樹脂に光を照射する。照射制御部232は、造形物2および隔壁213の所定高さ位置における各断面形状に対応する光を、上記空間3の下面と光透過プレート14との間の光硬化性樹脂層に照射することにより、所定厚みの硬化層を形成することができる。
次に、図10から図14を参照して、第3実施形態にかかる造形物の製造方法を説明する。これらの図では、図9に示した光造形装置10の一部を模式的に示している。まず、図10に示すように、昇降制御部231は、光硬化性樹脂1が貯留された造形槽11より高く配置されたプラットホーム12を造形槽11内に降下させ、プラットホーム12の下面12Aと光透過プレート14との間が所定距離Tとなる位置に配置する。この場合、プラットホーム12と光透過プレート14との間には、所定距離Tと同一の所定厚みTの光硬化性樹脂層1aが形成されている。
続いて、照射制御部232は、成形目的の造形物2と、この造形物2を収容可能な筒状の隔壁213の3次元形状データに基づき、造形物2および隔壁213の所定高さにおける断面形状を示す照射パターンを演算し、造形物2および隔壁213の第1層の断面形状に対応する光Lを、光透過プレート14を通じて光硬化性樹脂層1aに照射する。これにより、光硬化性樹脂層1aは、造形物2および隔壁213の第1層の断面形状と同一形状に硬化する。このため、図11に示すように、プラットホーム12には、造形物2および隔壁213の第1層となる所定厚みTの硬化層2a、213aがそれぞれ保持される。
続いて、昇降制御部231は、図12に示すように、プラットホーム12を上昇させて、一旦、造形槽11よりも高い位置に配置する。ここで、造形物2の硬化層2aと隔壁213の硬化層213aは、それぞれ所定厚みTの同じ高さに成形される。このため、造形物2の硬化層2aの下面2aAと隔壁213の硬化層213aの下面213aAとは面一となるとともに、造形物2(硬化層2a)の周囲には、プラットホーム12および隔壁213(硬化層213a)で区画された空間(気密空間)3が形成される。
続いて、昇降制御部231は、プラットホーム12を造形槽11内に、隔壁213の下面213Aと光透過プレート14との間が所定距離Tとなるまで鉛直に降下させる。この場合、プラットホーム12および隔壁213で区画された空間3は気密空間となるため、図13に示すように、空間3の下面3Aと光透過プレート14との間に均一な所定厚みTの光硬化性樹脂層1aが形成される。
次に、照射制御部232は、造形物2および隔壁213の第2層の断面形状に対応する光Lを、光透過プレート14を通じて光硬化性樹脂層1aに照射する。これにより、光硬化性樹脂層1aは、図14に示すように、第2層の断面形状と同一形状に硬化し、所定厚みTの第2層が第1層に積層されて硬化層2a、213aが成形される。このように、本実施形態では、造形物2と一緒に成型される隔壁213の下面213aAおよび空間3の下面3Aと光透過プレート14との間に所定厚みTの光硬化性樹脂層1aを形成し、この光硬化性樹脂層1aを所定形状に硬化させる。このため、造形物2および隔壁213の各硬化層2a、213aの厚みを精度良く成形することができ、ひいては造形物2を精度良く成形することができる。また、本実施形態では、先に成形された硬化層2aの周囲に空間3を設けることができるため、光透過プレート14を通じて照射された光Lが余剰な光硬化性樹脂1を硬化させる不具合を防止することができる。また、本実施形態では、造形物2と一緒に隔壁213を成形するため、プラットホーム12の周囲に隔壁を別途設ける必要がなく、光造形装置210の装置構成を簡略化することができる。
また、昇降制御部231および照射制御部232は、光硬化性樹脂層1aの形成と、造形物2および隔壁213の各硬化層2a、213aの形成とを交互に実行して、第n層(nは自然数)の硬化層2a、213aに第n+1層の硬化層2a、213aを積層することで造形物2および隔壁213を成形することができる。
以上、第3実施形態にかかる光造形装置210は、光硬化性樹脂1を貯留し、底面に光透過プレート14が設けられた造形槽11と、光透過プレート14を通じて光硬化性樹脂1を硬化させる光Lを照射する光照射部20と、光透過プレート14に対向し、造形槽11に対して昇降可能とするとともに、光Lの照射により造形物2と一緒に該造形物2の周囲に成形される筒状の隔壁213を保持し、隔壁213と協働して気密な空間3を形成するプラットホーム12と、プラットホーム12を昇降させ、隔壁213の下面213Aおよび空間3の下面3Aと光透過プレート14との間に所定厚みTの光硬化性樹脂層1aを形成する昇降制御部231と、造形物2および隔壁213における所定の高さの断面形状に対応する光Lを、光照射部20から光硬化性樹脂層1aに照射させて各硬化層2a、213aを形成する照射制御部232とを備える。
この構成によれば、造形物2と一緒に成型される隔壁213の下面213aAおよび空間3の下面3Aと光透過プレート14との間に所定厚みTの光硬化性樹脂層1aを形成し、この光硬化性樹脂層1aを所定形状に硬化させる。このため、造形物2および隔壁213の各硬化層2a、213aの厚みを精度良く成形することができ、ひいては造形物2を精度良く成形することができる。また、本実施形態では、先に成形された硬化層2aの周囲に空間3を設けることができるため、光透過プレート14を通じて照射された光Lが余剰な光硬化性樹脂1を硬化させる不具合を防止することができる。また、本実施形態では、造形物2と一緒に隔壁213を成形するため、プラットホーム12の周囲に隔壁を別途設ける必要がなく、光造形装置210の装置構成を簡略化することができる。
また、昇降制御部231は、硬化層2a、213aの形成を終える度に、プラットホーム12を一旦、光硬化性樹脂1の上方まで上昇させるため、プラットホーム12に成形された隔壁213の内側に気体が導入され、気密な空間を形成することができる。従って、硬化層2a、213aの厚みを精度良く成形することができ、ひいては造形物2を精度良く成形することができる。
また、昇降制御部231および照射制御部232は、光硬化性樹脂層1aの形成と、硬化層2a、213aの形成とを交互に実行し、プラットホーム12に複数の硬化層2a、213aをそれぞれ積層して造形物2および隔壁213を成形するため、光造形装置210の装置構成を簡略化しつつ、造形物2を精度良く成形することができる。
また、造形物2の下面2Aと隔壁213の下面213Aとは、常に面一の状態にあるため、精度の高い造形物2を容易に成形することができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態にかかる光造形装置について説明する。図15は、第4実施形態にかかる光造形装置の基本構成を示す模式図である。図16は、第4実施形態にかかる光造形装置の吸引機構の動作を説明するための図である。上記した実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
次に、第4実施形態にかかる光造形装置について説明する。図15は、第4実施形態にかかる光造形装置の基本構成を示す模式図である。図16は、第4実施形態にかかる光造形装置の吸引機構の動作を説明するための図である。上記した実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
上記した第1、2実施形態の光造形装置のように、光硬化性樹脂1を貯留した造形槽11内に、プラットホーム12と隔壁13とが協働して、硬化層2aを積層した造形物2を収容する空間(気密空間)3を設け、この空間3の下面3Aと光透過プレート14と間に、一層分に相当する所定厚みTの光硬化性樹脂層1aを形成する構成では、造形物2を精度良く成形することができるが、例えば、先に硬化した造形物2に未硬化や半硬化の光硬化性樹脂が残存すると、次の硬化層を硬化させる際に、残存する未硬化などの光硬化性樹脂自体が一緒に硬化してしまい高精度に造形を行うことができない問題が想定される。
このため、この第4実施形態では、光造形装置310は、図15に示すように、造形槽11と、プラットホーム12と、光照射部20と、吸引機構60と、制御部330とを備える。また、制御部330は、昇降制御部231と、照射制御部232と、吸引制御部333とを備える。
吸引機構60は、負圧を発生させることにより、造形物2に付着する未硬化などの光硬化性樹脂を吸引して除去するものである。吸引機構60は、図15に示すように、上面が開放した皿部61と、この皿部61にホース63を介して接続され、皿部61内に負圧を発生させる吸引部62と、皿部61を例えば水平方向に移動させる移動機構64とを備える。
この第4実施形態では、第3実施形態と同様に、光造形装置310は、装置構成として隔壁を設ける代わりに、プラットホーム12の造形物2の周囲に、該造形物2と一緒に筒状の隔壁313を成形する構成となっている。プラットホーム12は、成形された隔壁313と協働して空間(気密空間)3を形成する。この隔壁313は、造形物2と一体的に成形されている。これら造形物2と隔壁313の成形する手順については、第3実施形態に記載したものと同等である。なお、この隔壁313は、目的の造形物2と一体となっているため、最後に隔壁313を造形物2から切り離す作業を要する。
一方、吸引機構60の皿部61は、上記した隔壁313と同等な大きさに形成され、図16に示すように、吸引機構60をプラットホーム12の下方に配置し、このプラットホーム12を下降させると、隔壁313は、プラットホーム12と皿部61とで挟持される。上記したように、隔壁313は、造形物2と一体的に成形されているため、造形物2は、隔壁313を介して、プラットホーム12と皿部61とで支持される。このため、隔壁313は、造形物2を支持する支持体としても機能する。
また、本構成では、隔壁313をプラットホーム12と皿部61とで挟持した場合、この皿部61の縁部は隔壁313の下面(底面)313Aと当接して閉空間を形成する。このため、吸引部62を作動させると、この閉空間内を負圧にすることができ、造形物2に付着した未硬化の光硬化性樹脂70を容易に吸引して除去することができる。
以上、第4実施形態にかかる光造形装置310は、光硬化性樹脂1を貯留し、底面に光透過プレート14が設けられた造形槽11と、光透過プレート14を通じて光硬化性樹脂1を硬化させる光Lを照射する光照射部20と、光透過プレート14に対向し、造形槽11に対して昇降可能とするとともに、光Lの照射により造形物2と一緒に該造形物2の周囲に成形される筒状の隔壁313を保持し、隔壁313と協働して気密な空間3を形成するプラットホーム12と、造形物2に付着した未硬化の光硬化性樹脂70を吸引して除去する吸引機構60と、プラットホーム12を昇降させ、隔壁313の底面313Aおよび空間3の下面3Aと光透過プレート14との間に所定厚みTの光硬化性樹脂層1aを形成する昇降制御部231と、造形物2および隔壁313における所定の高さの断面形状に対応する光Lを、光照射部20から光硬化性樹脂層1aに照射させて一体の硬化層を形成する照射制御部232と、プラットホーム12が光硬化性樹脂1の上方に位置する際に、プラットホーム12の下方に配置し、吸引機構60を作動させる吸引制御部333と、を備える。
この構成によれば、隔壁313の下面313Aおよび空間3の下面3Aと光透過プレート14との間に所定厚みTの光硬化性樹脂層1aを形成し、この光硬化性樹脂層1aを所定形状に硬化させるため、造形物2および隔壁313の各硬化層の厚みを精度良く成形することができ、ひいては造形物2を精度良く成形することができる。また、この構成によれば、先に成形された造形物2の硬化層の周囲に空間3を設けることができるため、光透過プレート14を通じて照射された光Lが余剰な光硬化性樹脂1を硬化させる不具合を防止することができ、造形物2を精度良く成形することができる。さらに、プラットホーム12が光硬化性樹脂1の上方に位置する際に、プラットホーム12の下方に配置し、造形物2に付着した未硬化の光硬化性樹脂70を吸引して除去する吸引機構60を作動させるため、造形物2に付着した未硬化の光硬化性樹脂70が別途硬化されることが防止され、造形物2を精度良く成形することができる。
隔壁313は、造形物2と一体的に成形されて、吸引機構60の作動中に該吸引機構60の皿部61とプラットホーム12とで挟持され、造形物2を支持する支持体として機能する。このため、少なくとも吸引作業中に造形物2がプラットホーム12から離脱することを容易に防止することができる。
吸引機構60は、上面が開放した皿部61を有し、この皿部61は隔壁313の下面313Aに当接して閉空間を形成するため、吸引部62を作動させると、この閉空間内を負圧にすることができ、造形物2に付着した未硬化の光硬化性樹脂70を容易に吸引して除去することができる。
また、昇降制御部231、照射制御部232および吸引制御部333は、光硬化性樹脂層1aの形成と、硬化層の形成と、未硬化の光硬化性樹脂70の吸引とを繰り返し実行し、プラットホーム12に複数の硬化層を積層して造形物2および隔壁313を成形するため、光造形装置310の装置構成を簡略化しつつ、造形物2を精度良く成形することができる。
これまで本発明に係る光造形装置および造形物の製造方法について説明したが、上述した実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。また、これらの実施形態の構成を適宜組み合わせてもよい。例えば、第1実施形態におけるチャンバ40、チャンバ内圧調整部41、チャンバ内圧制御部33を第2実施形態~第4実施形態にかかる光造形装置に組み合わせてもよいし、第2実施形態におけるエアシリンダ50、給排気制御部133を第1実施形態、第3実施形態~第4実施形態にかかる光造形装置に組み合わせてもよい。また、第4実施形態における吸引機構60、吸引制御部333を第1実施形態~第3実施形態にかかる光造形装置に組み合わせてもよい。
また、図示した光造形装置の各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていなくてもよい。すなわち、各装置の具体的形態は、図示のものに限られず、各装置の処理負担や使用状況などに応じて、その全部または一部を任意の単位で機能的または物理的に分散または統合してもよい。
光造形装置の制御部の構成は、例えば、ソフトウェアとして、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。上記実施形態では、これらのハードウェアまたはソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックとして説明した。すなわち、これらの機能ブロックについては、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、または、それらの組み合わせによって種々の形で実現できる。
1 光硬化性樹脂
1a 光硬化性樹脂層
2 三次元造形物(造形物)
2a 硬化層
3 空間(気密空間)
3A 下面
10、110、210、310 光造形装置
11 造形槽
12 プラットホーム
13、213、313 隔壁
13A、213A、313A 下面(底面)
14 光透過プレート(光透過部)
15 プラットホーム昇降機構
16 隔壁昇降機構
17 気密部材
20 光照射部
21 光源
22 画像形成素子
23 反射ミラー
24 投影レンズ
30、130、230、330 制御部
31、231 昇降制御部
32、232 照射制御部
33 チャンバ内圧制御部
40 チャンバ
41 チャンバ内圧調整部
50 エアシリンダ(給排気部)
60 吸引機構
61 皿部
62 吸引部
63 ホース
64 移動機構
70 未硬化の光硬化性樹脂
133 給排気制御部
333 吸引制御部
1a 光硬化性樹脂層
2 三次元造形物(造形物)
2a 硬化層
3 空間(気密空間)
3A 下面
10、110、210、310 光造形装置
11 造形槽
12 プラットホーム
13、213、313 隔壁
13A、213A、313A 下面(底面)
14 光透過プレート(光透過部)
15 プラットホーム昇降機構
16 隔壁昇降機構
17 気密部材
20 光照射部
21 光源
22 画像形成素子
23 反射ミラー
24 投影レンズ
30、130、230、330 制御部
31、231 昇降制御部
32、232 照射制御部
33 チャンバ内圧制御部
40 チャンバ
41 チャンバ内圧調整部
50 エアシリンダ(給排気部)
60 吸引機構
61 皿部
62 吸引部
63 ホース
64 移動機構
70 未硬化の光硬化性樹脂
133 給排気制御部
333 吸引制御部
Claims (5)
- 光硬化性樹脂を貯留し、底面に光透過部が設けられた造形槽と、
前記光透過部を通じて前記光硬化性樹脂を硬化させる光を照射する光照射部と、
前記光透過部に対向し、前記造形槽に対して昇降可能なプラットホームと、
前記プラットホームに対して昇降可能とするとともに、筒状に形成されて前記プラットホームの外側に気密部材を介して配置され、前記プラットホームと協働して気密空間を形成する隔壁と、
前記プラットホームおよび前記隔壁をそれぞれ昇降させ、前記隔壁の底面および前記気密空間の下面と前記光透過部との間に所定厚みの光硬化性樹脂層を形成する昇降制御部と、
目的とする造形物の所定高さ位置の断面形状に対応する前記光を、前記光照射部から前記光硬化性樹脂層に照射させて硬化層を形成する照射制御部と、
を備えた光造形装置。 - 前記昇降制御部は、前記硬化層の形成を終える度に、
前記プラットホームに対して前記隔壁を、前記所定厚みだけ相対的に降下させる請求項1に記載の光造形装置。 - 前記昇降制御部は、前記プラットホームおよび前記隔壁を一旦、前記光硬化性樹脂の上方まで上昇させる請求項2に記載の光造形装置。
- 前記昇降制御部および前記照射制御部は、前記光硬化性樹脂層の形成と、前記硬化層の形成とを交互に実行し、前記プラットホームに複数の前記硬化層を積層して前記造形物を成形する請求項1から3のいずれか一項に記載の光造形装置。
- 光硬化性樹脂を貯留し、底面に光透過部が設けられた造形槽と、前記光透過部を通じて前記光硬化性樹脂を硬化させる光を照射する光照射部と、前記光透過部に対向し、前記造形槽に対して昇降可能なプラットホームと、前記プラットホームに対して昇降可能とするとともに、筒状に形成されて前記プラットホームの外側に気密部材を介して配置され、前記プラットホームと協働して気密空間を形成する隔壁と、を備えた光造形装置を用いた造形物の製造方法であって、
前記プラットホームおよび前記隔壁をそれぞれ昇降させ、前記隔壁の底面および前記気密空間の下面と前記光透過部との間に所定厚みの光硬化性樹脂層を形成するステップと、
目的とする造形物の所定の高さ位置の断面形状に対応する前記光を、前記光照射部から前記光硬化性樹脂層に照射させて硬化層を形成するステップと、
前記プラットホームに対して前記隔壁を前記所定厚みだけ相対的に降下させるステップと、を繰り返し実行する造形物の製造方法。
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| EP3354442A1 (en) | 2017-01-25 | 2018-08-01 | Smart3D.net di Dotta Andrea E Gie' Andrea SNC | Apparatus for producing objects by stereolithography and method for producing objects by stereolithography |
| JP2020066236A (ja) | 2018-10-24 | 2020-04-30 | イフォクレール ヴィヴァデント アクチェンゲゼルシャフトIvoclar Vivadent AG | 光重合による構築材料の光造形凝固によって成形体を構築する方法およびデバイス |
-
2021
- 2021-11-15 JP JP2021185879A patent/JP7797835B2/ja active Active
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2025
- 2025-12-23 JP JP2025277658A patent/JP2026048958A/ja active Pending
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|---|---|---|---|---|
| JP2017523925A (ja) | 2014-08-01 | 2017-08-24 | ベゴ・ブレーマー・ゴルトシュレーゲライ・ヴィルヘルム・ヘルプスト・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフトBEGO Bremer GoldschlaegereiWilh.Herbst GmbH & Co.KG | 容器アセンブリを有する光造形装置 |
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