JP7797855B2 - 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法及びプログラム

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Description

本開示は、車両に設けられたレーダの計測値を補正するための技術に関する。
特許文献1には、送信アンテナ及び受信アンテナを有するミリ波障害物検出レーダにおける補正方法が提案されている。具体的に、特許文献1には、送信アンテナから受信アンテナへの回折効果による回り込み電波又は高周波回路内の回り込みを利用して、当該回り込みが最大に検出されるときのチップ数の位相差を持つ疑似ランダム符号をもって距離0mの基準として、0mの距離を補正することが提案されている。
特開2000-046929号公報
本開示の目的は、車両に設けられたレーダの計測値に対する補正処理の効率化を図るための技術を提供することである。
本開示の第1の態様に係る情報処理装置は、車両に設けられたレーダの計測値を取得すること、前記車両が駐停車動作中であるか否かを判定すること、及び前記車両が駐停車動作中であると判定した場合、取得された前記計測値に対する補正処理を実施すること、を実行するように構成された制御部を備える。
本開示の第2の態様に係る情報処理方法は、コンピュータによって実行される情報処理方法であって、車両に設けられたレーダの計測値を取得すること、前記車両が駐停車動作中であるか否かを判定すること、及び前記車両が駐停車動作中であると判定した場合、取得された前記計測値に対する補正処理を実施すること、を含む。
本開示の第3の態様に係るプログラムは、コンピュータに情報処理方法を実行させるためのプログラムであって、前記情報処理方法は、車両に設けられたレーダの計測値を取得すること、前記車両が駐停車動作中であるか否かを判定すること、及び前記車両が駐停車動作中であると判定した場合、取得された前記計測値に対する補正処理を実施すること、を含む。
本開示によれば、車両に設けられたレーダの計測値に対する補正処理の効率化を図ることができる。
図1は、本開示が適用される場面の一例を模式的に示す。 図2は、実施の形態に係る車両に設けられるレーダの構成の一例を模式的に示す。 図3Aは、車両の各レーダ及び対象物の間の位置関係の一例を時系列に沿って模式的に示す。 図3Bは、対象物に対する各レーダの計測値の一例を示す。 図3Cは、得られる計測結果の一例を模式的に示す。 図4は、実施の形態に係る車載装置のハードウェア構成の一例を模式的に示す。 図5は、実施の形態に係る車載装置のソフトウェア構成の一例を模式的に示す。 図6は、実施の形態に係る車載装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図7は、実施の形態に係る補正処理のサブルーチンにおける処理手順の一例を示すフローチャートである。 図8は、ベイズ推定において仮定する状態空間モデルを示す。 図9は、変形例に係るレーダの配置の一例を模式的に示す。 図10は、変形例に係るレーダ構成の一例を模式的に示す。
従来、レーダの計測値を補正する様々な手法が提案されている(例えば、上記特許文献1)。これらの手法によれば、レーダによる距離計測の精度を高めることができる。しかしながら、レーダの計測値に対する補正処理を常時実行するようにすると、情報処理装置(コンピュータ)における処理負荷が増大してしまうという問題点が生じてしまう。
これに対して、本開示の第1の態様に係る情報処理装置は、車両に設けられたレーダの計測値を取得すること、前記車両が駐停車動作中であるか否かを判定すること、及び前記車両が駐停車動作中であると判定した場合、取得された前記計測値に対する補正処理を実施すること、を実行するように構成された制御部を備える。
壁面等の反射物による反射、計測対象物の材質による反射率の変化等の環境要因の影響が、レーダによる距離計測を不安定にし、得られる計測値に大きな誤差を生じさせ得る(後述の図3A及び図3Bによりその一例を詳細に説明する)。車両が駐停車する際には、壁面等の反射物が車両に近接し易く、また、車両付近に様々な対象物が存在する可能性が高く、その対象物の材質の変化による影響を受け易い。そのため、駐停車動作中は、環境要因による影響を受け易く、レーダによる距離測定に誤差が生じやすい。
そこで、本開示の第1の態様に係る情報処理装置は、車両が駐停車動作中か否かを判定し、駐停車動作中である場合に計測値に対する補正処理を実施し、それ以外の期間の少なくとも一部で補正処理の実行を省略する(他の期間における補正処理の実行又は省略は適宜選択されてよい)。これにより、レーダの計測値に対する補正処理を実行する期間を少なくとも車両が駐停車動作中である期間に絞ることができる。したがって、本開示の第1の態様に係る情報処理装置によれば、レーダによる距離計測に誤差が生じやすい場面での補正処理の実行を担保すると共に、補正処理を実行する時間を抑えて、情報処理装置における処理負荷を低減することができる。その結果、補正処理の効率化を図ることができる。
以下、本開示の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本開示の例示に過ぎない。本開示の範囲を逸脱することなく種々の改良又は変形が行われてよい。本開示の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。なお、本実施形態において登場するデータを自然言語により説明しているが、より具体的には、コンピュータが認識可能な疑似言語、コマンド、パラメータ、マシン語等で指定される。
[1 適用例]
図1は、本開示を適用した場面の一例を模式的に例示する。本実施形態に係る車載装置1は、レーダSによる距離計測を実行するように構成された1台以上のコンピュータである。
図1の例では、車載装置1は、車両Vに搭載される。車両Vは、例えば、自動車である。本実施形態において、車載装置1は、本開示の情報処理装置の一例である。情報処理装置の名称は、利用場面、実施形態等に応じて適宜変更されてよい。なお、図1の例では、車載装置1は、車両Vの前方に配置されているが、車載装置1の配置は、これに限られなくてよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。
本実施形態では、車載装置1は、車両Vに設けられたレーダSの計測値3を取得する。一例では、計測値3は、距離基準から対象物Zまでの距離を示すように構成されてよい。レーダSの計測値3は時系列に取得されてよい。レーダSの種類は、特に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。レーダSは、例えば、ミリ波レーダ、LiDar(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)、赤外線センサ、超音波センサ等の距離センサであってよい。対象物Zは、例えば、障害物、人物、他の車両(自動車、自転車、自動二輪車等)等であってよい。
車載装置1は、車両Vが駐停車動作中であるか否かを判定する。駐停車動作は、駐車又は停車のための動作を実行することである。駐車は、継続的に(例えば、5分を超えて)とめておくことであり、停車は、人の乗降のため又は比較的に短い間(例えば、5分以内)、停めることである。一例では、駐停車動作中であるか否かは、ウインカー、ハザード、ブレーキ、速度計等の車両情報に基づいて、車両Vが停止状態に向けて一定速度以下になったか否かに応じて判定されてよい。他の一例では、駐停車動作中であるか否かは、車両Vの加速度の値(例えば、所定時間を超えて減速方向の値をとり続けたか否か)に応じて判定されてよい。そして、車載装置1は、車両Vが駐停車動作中であると判定した場合に、取得された計測値3に対する補正処理を実施する。
車両Vに設けられるレーダSの数は、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。一例では、車両Vには、1つのレーダSが設けられてよい。他の一例では、車両Vには、複数のレーダSが設けられてよい。この場合、複数のレーダSは、少なくとも部分的に計測範囲が重複するように配置されてよい。これに応じて、レーダSの計測値3を取得することは、各レーダSの計測範囲のうちの重複する範囲(以下、「重複範囲」とも記載する)について、各レーダSの計測値3を取得することを含んでよい。車載装置1は、重複範囲における計測結果を各レーダSの計測値3から導出してよい。
複数のレーダSの計測値3から重複範囲の計測結果を導出する方法は、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。一例では、重複範囲において、各レーダSの優先領域が設定されてよい(例えば、重複範囲の右側領域では、右側に配置されたレーダの計測値を優先する等)。この場合、車載装置1は、対象の優先領域に存在する対象物Zに対する計測結果として、対象の優先領域に割り当てられたレーダSの計測値3を採用してよい。他の一例では、車載装置1は、各レーダSの計測値3に対して統計演算(例えば、平均、重み付き平均等)を実行することで、重複範囲に存在する対象物Zに対する計測結果を導出してよい。更に他の一例では、車載装置1は、重複範囲に存在する対象物Zに対する計測結果として、複数のレーダSの計測値3のうち、距離基準から対象物Zまでの距離が最も短い計測結果を示す計測値3を採用してよい。なお、重複範囲以外の範囲の計測結果は、1つのレーダSで計測する場合と同様の方法で得られてよい。一例では、レーダSの計測値をそのまま計測結果として採用してよい。
また、車両VにおけるレーダSの配置は、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。一
例では、レーダSは、車両Vの前部、後部、及び側部のいずれかに配置されてよい。図1では、図面の左方向が車両Vの前方に対応しており、レーダSが車両Vの後方に設けられる場面の一例が示されている。複数のレーダSが設けられる場合、複数のレーダSのうちの少なくとも2つのレーダが、計測範囲を重複するように水平方向に並列的に離間して配置されてよい。複数のレーダSのうちの少なくとも2つのレーダが、計測範囲を重複するように垂直方向に並列的に離間して配置されてよい。
図2は、本実施形態における車両Vに設けられるレーダSの構成の一例を模式的に示す。図2の一例では、図面の上方向が車両Vの前方に対応しており、2つのレーダ(SA、SB)が、車両Vの後部に設けられている。レーダSAは、後部左側に配置されており、車両Vの後方左側に計測範囲RAを有している。レーダSAは、計測範囲RAに関して計測値3Aを時系列に取得するように構成される。レーダSBは、後部右側に配置されており、車両Vの後方右側に計測範囲RBを有している。レーダSBは、計測範囲RBに関して計測値3Bを時系列に取得するように構成される。図2の一例では、車両V後方の一領域が各計測範囲(RA、RB)の重複範囲RZとなる。なお、以下では、各レーダ(SA、SB)を区別しない場合、単に「レーダS」とも表記し、各計測値(3A、3B)を区別しない場合、単に「計測値3」とも表記する。
図3A及び図3Bは、各レーダ(SA、SB)により対象物Zまでの距離を計測する場面の一例を模式的に示す。図3Aは、車両Vの各レーダ(SA、SB)及び対象物Zの間の相対的な位置関係の一例を時系列(t=1~t=4)に沿って模式的に示す。図3Bは、対象物Zに対する各レーダ(SA、SB)の計測値(3A、3B)の一例を示す。なお、図3Aの一例では、対象物Zが車両Vに後方から近づく場面を想定しているが、車両Vが後進で対象物Zに近付く場面を想定してもよい。或いは、対象物Z及び車両Vの両方が移動していると想定してもよい。
図3A及び図3Bの一例では、時刻t=3においてレーダSAの計測に誤差が生じたことを想定している。具体的に、各レーダ(SA、SB)は、音波、電磁波等の波を対象物Zに向けて照射し、対象物Zからの反射波を計測することで、対象物Zまでの距離を測定するように構成されると想定する。この場合、環境要因の影響により、各レーダ(SA、SB)が、対象物Zからの直接的な反射波以外の波を対象物Zからの反射波と誤って捉えてしまうと、これに起因して、各レーダ(SA、SB)の計測値(3A、3B)に誤差が生じる可能性がある。
図3Aの一例では、時刻t=3において、レーダSAが、壁面等の反射物からの反射波を対象物Zからの直接的な反射波と誤って計測したことを想定している。これに応じて、図3Bの一例では、反射物を介した反射経路と対象物Zまでの直線距離との間の差の分だけ、レーダSAの時刻t=3の計測値3Aに誤差が生じている。
車両Vが駐停車する際には、壁面等の反射物が車両Vに近接し易く、また、車両V付近に様々な対象物Zが存在する可能性が高く、その対象物Zの材質の変化による影響を受け易い。そのため、駐停車動作中は、環境要因による影響を受け易く、各レーダ(SA、SB)による距離測定に誤差が生じやすい。
そこで、本実施形態では、車載装置1は、車両Vが駐停車動作中か否かを判定し、駐停車動作中であると判定した場合に、各レーダ(SA、SB)に対する補正処理を実施する。補正処理は、図3Bに例示される誤差を低減可能であれば、その処理内容は、特に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。補正処理は、リアルタイムに実行可能である(すなわち、対象時刻の計測値を対象時刻よりも未来の計測値を用いずに補正可能である)ことが好ましい。
一例では、車載装置1は、補正処理として、統計学的又は確率論的手法によって、対象時刻よりも前の各レーダ(SA、SB)の計測値(3A、3B)から当該対象時刻の計測結果の推定値を算出してよい。図3Bの一例では、時刻t=kの推定値は、時刻t=kよりも前の計測値(3A、3B)から算出されてよい(k=1、2、3、4)。例えば、時刻t=3の推定値は、時刻t=2までの計測値(3A、3B)から算出されてよい。
次に、車載装置1は、対象時刻における各レーダ(SA、SB)の計測値(3A、3B)と算出された推定値とを比較してよい。そして、車載装置1は、比較の結果に基づいて、各レーダ(SA、SB)の計測値(3A、3B)が推定値から外れているか否かを評価し、各レーダ(SA、SB)の計測値(3A、3B)のうち推定値から外れた計測値を除外してよい。図3Bの一例では、車載装置1は、時刻t=3における計測値(3A、3B)について、レーダSAの計測値3Aが推定値から外れていると評価し、計測値3Aを除外してよい。
図3Cは、各時刻において得られる計測結果の一例を模式的に示す。除外する計測値が存在しない場合、車載装置1は、補正処理を実施しないときと同様に、各レーダ(SA、SB)の計測値(3A、3B)から重複範囲RZの計測結果を導出してよい。一方、除外する計測値が存在する場合、車載装置1は、対象時刻における各レーダ(SA、SB)の計測値(3A、3B)のうちの除外対象の計測値以外の残りの計測値から対象時刻の計測結果を導出してよい。
図3B及び図3Cの一例では、車載装置1は、時刻t=1、2、4における計測結果を各計測値(3A、3B)から導出してよく、時刻t=3における計測結果を計測値3Bから導出してよい。なお、対象時刻の計測結果を残りの計測値から導出することは、残りの計測値のうちの推定値に最も近い計測値を計測結果として採用することにより構成されてよい。図3B及び図3Cの一例では、車載装置1は、時刻t=3におけるレーダSBの計測値3Bを時刻t=3の計測結果として採用してよい。なお、除外する計測値が存在しない場合も、車載装置1は、対象時刻における各レーダ(SA、SB)の計測値(3A、3B)のうちの推定値に最も近い計測値を計測結果として採用してよい。
以上のとおり、本実施形態に係る車載装置1によれば、レーダSの計測値3に対する補正処理を実行する期間を駐停車動作中の期間に絞ることができる。これにより、レーダSによる距離計測に誤差の生じやすい場面での補正処理の実行を担保すると共に、補正処理を実行する時間を抑えて、車載装置1における処理負荷を低減することができる。その結果、補正処理の効率化を図ることができる。
なお、本実施形態において、車載装置1は、駐停車動作中以外の期間の少なくとも一部で補正処理の実行を省略するように構成されていれば、駐停車動作中以外の任意の一期間に補正処理を実行するように構成されてよい。一例では、車載装置1は、反射物が車両Vに近接しているか否かを判定してよい。そして、車載装置1は、反射物が車両Vに近接していると判定した場合にも、取得された計測値3に対する補正処理を実行してよい。以下、本実施形態では、図3Aに例示されるように、車両Vには、複数のレーダSが、計測範囲を重複するように設けられるものと想定する。
[2 構成例]
[ハードウェア構成例]
図4は、本実施形態に係る車載装置1のハードウェア構成の一例を模式的に示す。図4に示されるとおり、本実施形態に係る車載装置1は、制御部11、記憶部12、外部インタフェース13、入力装置14、出力装置15、及びドライブ16が電気的に接続された
コンピュータである。
制御部11は、ハードウェアプロセッサであるCPU、RAM、ROM(Read Only Memory)、キャッシュメモリ等を含み、プログラム及び各種データに基づいて情報処理を実行するように構成される。制御部11(CPU)は、プロセッサ・リソースの一例である。
記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等で構成される。記憶部12は、メモリ・リソースの一例である。本実施形態では、記憶部12は、プログラム81等の各種情報を記憶する。プログラム81は、レーダSの計測値3に対する補正処理に関する情報処理(後述の図6、図7)を車載装置1に実行させるためのプログラムである。プログラム81は、当該情報処理の一連の命令を含む。
外部インタフェース13は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、専用ポート等であり、外部装置と接続するためのインタフェースである。外部インタフェース13の種類及び数は、接続される外部装置の種類及び数に応じて適宜決定されてよい。本実施形態では、車載装置1は、外部インタフェース13を介して、各レーダ(SA、SB)に接続されてよい。
入力装置14は、例えば、操作ボタン等の入力を行うための装置である。出力装置15は、例えば、ディスプレイ、スピーカ等の出力を行うための装置である。ユーザは、入力装置14及び出力装置15を利用することで、車載装置1を操作することができる。入力装置14及び出力装置15は、例えば、タッチパネルディスプレイ等により一体的に構成されてもよい。
ドライブ16は、記憶媒体91に記憶されたプログラム等の各種情報を読み込むための装置である。上記プログラム81は、記憶媒体91に記憶されていてもよい。記憶媒体91は、コンピュータその他装置、機械等が、記憶されたプログラム等の各種情報を読み取り可能なように、当該プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的又は化学的作用によって蓄積する媒体である。車載装置1は、プログラム81を記憶媒体91から取得してよい。
ここで、図4では、記憶媒体91の一例として、CD、DVD等のディスク型の記憶媒体を例示している。しかしながら、記憶媒体91の種類は、ディスク型に限定される訳ではなく、ディスク型以外であってもよい。ディスク型以外の記憶媒体として、例えば、フラッシュメモリ等の半導体メモリを挙げることができる。ドライブ16の種類は、記憶媒体91の種類に応じて適宜選択されてよい。
なお、車載装置1の具体的なハードウェア構成に関して、実施形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換及び追加が可能である。例えば、制御部11は、複数のハードウェアプロセッサを含んでもよい。ハードウェアプロセッサは、マイクロプロセッサ、FPGA(field-programmable gate array)、GPU(Graphics Processing Unit)等で構成さ
れてよい。外部インタフェース13、入力装置14、出力装置15、及びドライブ16の少なくともいずれかは省略されてもよい。車載装置1は、複数台のコンピュータにより構成されてよい。この場合、各コンピュータのハードウェア構成は、一致していてもよいし、或いは一致していなくてもよい。車載装置1は、提供されるサービス専用に設計されたコンピュータの他、汎用のコンピュータ、スマートフォンを含む携帯電話、タブレットPC(Personal Computer)等であってよい。
[ソフトウェア構成例]
図5は、本実施形態に係る車載装置1のソフトウェア構成の一例を模式的に示す。車載装置1の制御部11は、記憶部12に記憶されたプログラム81をRAMに展開する。そして、制御部11は、RAMに展開されたプログラム81に含まれる命令をCPUにより実行する。これにより、図5に示されるとおり、本実施形態に係る車載装置1は、取得部111、第1判定部112、補正処理部113、結果導出部114、及び第2判定部115をソフトウェアモジュールとして備えるコンピュータとして動作する。すなわち、本実施形態では、車載装置1の各ソフトウェアモジュールは、制御部11(CPU)により実現される。
取得部111は、車両Vに設けられたレーダSの計測値3を取得するように構成される。本実施形態では、取得部111は、複数のレーダSの計測値3を時系列に取得するように構成される。第1判定部112は、車両Vが駐停車動作中であるか否かを判定するように構成される。補正処理部113は、車両Vが駐停車動作中であると判定された場合に、取得された計測値3に対する補正処理を実行するように構成される。結果導出部114は、重複範囲における計測結果を各レーダSの計測値3から導出するように構成される。第2判定部115は、反射物が車両Vに近接しているか否かを判定するように構成される。これに応じて、本実施形態では、補正処理部113は、反射物が車両Vに近接していると判定される場合にも、取得された計測値3に対する補正処理を実行するように構成される。
なお、本実施形態では、車載装置1の各ソフトウェアモジュールがいずれも汎用のCPUによって実現される例について説明している。しかしながら、上記ソフトウェアモジュールの一部又は全部が、1又は複数の専用のプロセッサにより実現されてもよい。上記各モジュールは、ハードウェアモジュールとして実現されてもよい。車載装置1のソフトウェア構成に関して、実施形態に応じて、適宜、モジュールの省略、置換及び追加が行われてもよい。
[3 動作例]
図6は、本実施形態に係る車載装置1の処理手順の一例を示すフローチャートである。以下の処理手順は、情報処理方法の一例である。ただし、以下の処理手順は、一例に過ぎず、各ステップは可能な限り変更されてよい。また、以下の処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
<ステップS10>
ステップS10では、制御部11は、取得部111として動作し、複数のレーダSの計測値3を取得する。一例では、制御部11は、各レーダ(SA、SB)の計測値(3A、3B)を取得する。本実施形態では、ステップS10の処理は、重複範囲について、各レーダSの計測値3を取得することを含む。各レーダSの計測値3を取得すると、制御部11は、次のステップS12に処理を進める。
<ステップS12>
ステップS12では、制御部11は、第1判定部112として動作し、車両Vが駐停車動作中であるか否かを判定する。一例では、制御部11は、ウインカー、ハザード、ブレーキ、速度計等の車両情報に基づいて、車両Vが停止状態に向けて一定速度以下になったか否かに応じて、車両Vが駐停車動作中であるか否かを判定してよい。他の一例では、制御部11は、車両Vの加速度の値(例えば、所定時間を超えて減速方向の値をとり続けたか否か)に応じて、車両Vが駐停車動作中であるか否かを判定してよい。駐停車動作中であるか否かを判定する方法には、駐停車のための動作(例えば、駐停車に向かう動作)を検知する任意の手法が採用されてよい。例えば、制御部11は、駐停車への過渡状態にあるか否かに応じて、駐停車動作中であるか否かを判定してもよい。車両Vが駐停車動作中
であると判定した場合、制御部11は、ステップS16に処理を進める。一方、車両Vが駐停車動作中ではないと判定した場合、制御部11は、ステップS14に処理を進める。
<ステップS14>
ステップS14では、制御部11は、第2判定部115として動作し、反射物が車両Vに近接しているか否かを判定する。
反射物の近接を検知する方法は、特に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。一例では、車両Vにはカメラが更に設けられてよい。制御部11は、カメラにより得られる画像を解析することで、反射物が車両Vに近接しているか否かを判定してもよい。他の一例では、反射物が車両Vに近接するほど、反射物からの反射波の強度が高くなる。そのため、制御部11は、レーダSにより計測値3を得る際に観測される反射波(信号)の強度に基づいて、反射物が車両Vに近接しているか否かを判定してもよい。更に他の一例では、車両V又は車載装置1は、GPS(Global Positioning System)測
定器等の位置情報を得るための装置を備えてよい。また、記憶部12は、地図情報を保持してよく、地図情報は、反射物の位置を示す情報を含んでいてよい。この場合、制御部11は、得られる位置情報及び地図情報に基づいて、反射物が車両Vに近接しているか否かを判定してもよい。反射物は、例えば、壁面、ガードレール、鉄板(例えば、路面上の工事用の鉄板、連結部の鉄板等)、上方構造物(例えば、道路案内板等)、中央分離帯のフェンス、大型車両(例えば、バス、トラック等)の側面等であってよい。
反射物が車両Vに近接していると判定した場合、制御部11は、ステップS16に処理を進める。一方、反射物が車両Vに近接していないと判定した場合、制御部11は、ステップS16の処理の実行を省略し、ステップS18に処理を進める。
<ステップS16>
ステップS16では、制御部11は、補正処理部113として動作し、取得された計測値3に対する補正処理を実施する。補正処理の内容は、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。本実施形態では、統計学的又は確率論的手法を用いる上記補正処理が、ステップS16における補正処理として採用されてよい。
図7は、本実施形態に係る車載装置1による補正処理のサブルーチンにおける処理手順の一例を示すフローチャートである。本実施形態に係るステップS16の補正処理は、以下のステップS161~ステップS164の処理を含んでよい。ただし、図7に示される処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、図7に示される処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
(ステップS161及びステップS162)
ステップS161では、制御部11は、統計学的又は確率論的手法により、対象時刻よりも前の各レーダSの計測値3から対象時刻の計測結果の推定値を算出する。ステップS162では、制御部11は、対象時刻における各レーダSの計測値3と算出された推定値をと比較する。これにより、統計学的又は確率論的手法により、各レーダSの計測値3の確からしさを評価する。
計測値3の確からしさを評価可能であれば、統計学的又は確率論的手法は、特に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。ステップS161の処理における統計学的又は確率論的手法として、公知の手法が採用されてよい。一例では、統計学的又は確率論的手法には、ベイズ推定法又はカルマンフィルタによる推定法が採用されてよい。
図8は、ベイズ推定法において仮定する状態空間モデルを示す。状態空間モデルは、状態と称する観測されない潜在的な確率変数xを導入し、その状態に基づいて観測値yを説明する。本実施形態では、状態xは、対象物Zの状態(対象物Zまでの距離)に対応し、観測値yは、各レーダSの計測値3に対応する。図8に示される状態空間モデルは、各時刻の観測値yは、同一時刻の状態xにのみ依存することを表現する。すなわち、時刻tの観測値yは、状態xから生成されると仮定する。状態xは、状態xt-1にのみ依存して定まる。ベイズ推定法では、1時刻前までの観測値yt-1に対する状態xt-1の分布に基づいて、対象時刻tの状態xの予測及び観測値yの観測を逐次的に繰り返す。この予測の処理に関して、1時刻前までの観測値yに対する状態の予測分布は、例えば、以下の式1により表現することができる。
・・・(式1)
そして、式1の予測分布及び対象時刻tにおける観測の結果から、対象時刻tにおける対象物Zの状態を表現する確率分布p(xt|y1:t)を以下の式2のように導出することができる。
・・・(式2)
この式2において、尤度p(yt|xt)の項は、対象時刻の対象物Zの状態xに応じて観測値yが得られる確率を表現しており、上記ステップS162の処理における計測値3と推定値との比較結果に相当する。
統計学的又は確率論的手法としてベイズ推定法を採用する場合、制御部11は、対象時刻よりも前の時刻までに得られる各レーダSの計測値3から上記関係式に基づいて尤度p(yt|xt)の項を算出する。制御部11は、算出された尤度p(yt|xt)の値に応じて、計測値3が推定値から外れているか否かを判定することができる。
計測値3が推定値から外れているか否かを判定する方法は、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。単純には、制御部11は、閾値との比較により(すなわち、尤度が閾値より低いか否かに応じて)、計測値3が推定値から外れているか否かを判定してよい。他の一例では、制御部11は、統計学的処理(例えば、外れ値判定)により、計測値3が推定値から外れているか否かを判定してよい。
カルマンフィルタによる推定法は、図8に示される状態空間モデルが線形・ガウス型の状態空間モデルに置き換わる点を除き、ベイズ推定法と同様に説明可能である。そのため、統計学的又は確率論的手法としてカルマンフィルタによる推定法を採用する場合も、制御部11は、上記演算処理と同様の方法により、計測値3が推定値から外れているか否かを判定することができる。
計測値3が推定値から外れているか否かを判定すると、制御部11は、次のステップS163に処理を進める。なお、レーダSの計測値3が推定値から外れているか否か(すな
わち、計測値3の確からしさ)を評価であれば、推定値は直接的には導出されなくてもよい。計測結果の推定値を算出することは、推定値を直接的には導出していないが、推定値を導出したと同等の演算を実行することを含んでよい。
(ステップS163)
ステップS163では、制御部11は、ステップS162の処理における比較の結果に応じて、処理の分岐先を決定する。ステップS162の処理において、推定値から外れると評価された計測値3が存在した場合、制御部11は、次のステップS164に処理を進める。一方、推定値から外れると評価された計測値3が存在しなかった場合、制御部11は、ステップS164の処理を省略して、本動作例に係る補正処理のサブルーチンを終了し、ステップS18に処理を進める。
(ステップS164)
ステップS164では、制御部11は、各レーダSの計測値3のうち推定値から外れると評価された計測値3を除外する。上記図3A及び図3Bの一例では、制御部11は、時刻t=3に関して、レーダSAの計測値3Aが推定値から外れていると評価し、各レーダ(SA、SB)の計測値(3A、3B)からレーダSAの計測値3Aを除外してよい。対象の計測値3を除外することは、計測結果の導出に対象の計測値3が反映されないようにすることに対応する。外れた計測値3を除外すると、制御部11は、本動作例に係る補正処理のサブルーチンを終了し、ステップS18に処理を進める。
<ステップS18>
図6に戻り、ステップS18では、制御部11は、結果導出部114として動作し、重複範囲における計測結果を各レーダSの計測値3から導出する。重複範囲の計測結果を導出する方法は、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。
ステップS12及びステップS14でNOと判定され、ステップS16の補正処理が省略された場合、制御部11は、複数のレーダSの計測値3から重複範囲の計測結果を導出する。一例では、制御部11は、対象の優先領域に存在する対象物Zに対する計測結果として、対象の優先領域に割り当てられたレーダSの計測値3を採用してよい。他の一例では、制御部11は、各レーダSの計測値3に対して統計演算(例えば、平均、重み付き平均等)を実行することで、重複範囲に存在する対象物Zに対する計測結果を導出してよい。更に他の一例では、制御部11は、重複範囲に存在する対象物Zに対する計測結果として、複数のレーダSの計測値3のうち、距離基準から対象物Zまでの距離が最も短い計測結果を示す計測値3を採用してよい。
ステップS16の補正処理を実行し、かつステップS164の処理を実行して、推定値から外れた計測値3を除外した場合、制御部11は、除外した計測値3以外の残りの計測値3から対象時刻の計測結果を導出してよい。推定値から外れた計測値3を除外する点を除き、計測結果の導出方法は、ステップS16の補正処理を省略したときと同様であってよい。或いは、制御部11は、残りの計測値3のうちの推定値に最も近い計測値3を計測結果として採用してもよい。
ステップS16の補正処理を実施したが、推定値から外れた計測値3が存在せず、ステップS164の処理が省略された場合、制御部11は、ステップS16の補正処理を省略したときと同様に、各レーダSの計測値3から重複範囲の計測結果を導出してよい。或いは、制御部11は、対象時刻における各レーダSの計測値3のうちの推定値に最も近い計測値を計測結果として採用してよい。
なお、重複範囲以外の範囲の計測結果は、1つのレーダSで計測する場合と同様の方法
で得られてよい。一例では、制御部11は、レーダSの計測値をそのまま計測結果として採用してよい。計測結果を導出すると、制御部11は、次のステップS20に処理を進める。
<ステップS20>
ステップS20では、制御部11は、各レーダSによる距離計測を終了するか否かを判定する。終了のトリガは、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。一例では、ユーザによる終了操作の有無に応じて、制御部11は、距離計測を終了するか否かを判定してよい。
距離計測を終了しないと判定した場合、制御部11は、ステップS10に処理を戻し、ステップS10~ステップS18の処理を再度実行する。一方、距離計測を終了すると判定した場合、制御部11は、本動作例に係る処理手順を終了する。なお、制御部11は、任意のタイミングで(例えば、ユーザによる開始操作に応じて)、ステップS10から処理の実行を開始してよい。
[特徴]
本実施形態では、上記ステップS12及びステップS14の処理により、レーダSの計測値3に対する補正処理を実施する期間を、車両Vが駐停車動作中である又は車両Vに反射物が近接していると判定される場面に絞ることができる。これにより、レーダSによる距離計測に誤差の生じやすい場面での補正処理の実行を担保すると共に、補正処理を実行する時間を抑えて、車載装置1における処理負荷を低減することができる。その結果、補正処理の効率化を図ることができる。
また、本実施形態では、複数のレーダSが計測範囲を重複するように設けられていることで、距離計測の冗長化を図ることができる。更に、距離計測が冗長化されていることで、推定値から外れた計測値3を除外するという簡易な処理で補正処理を実現することができる。加えて、ベイズ推定法又はカルマンフィルタによる推定法を用いることで、補正処理にかかる負荷を抑え、リアルタイムに補正処理を実行することができる。推定値に最も近い計測値3を計測結果として採用するようにすることで、統計学的又は確率論的手法で確からしい計測結果を得ることができ、これにより、距離計測の精度の向上を図ることができる。
また、レーダSが車両Vの後部に設けられる場面に本実施形態を利用することで、駐停車動作中における車両Vの後方の距離計測の精度を担保することができる。
[4 変形例]
以上、本開示の実施の形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本開示の例示に過ぎない。本開示の範囲を逸脱することなく種々の改良又は変形を行うことができることは言うまでもない。例えば、以下のような変更が可能である。以下の変形例は適宜組み合わせ可能である。
上記実施形態において、レーダSの数及び配置は、適宜変更されてよい。一例では、レーダSの数は1つであってよい。他の一例では、レーダSの数は3つ以上であってよい。レーダSの数が3つ以上である場合にも、重複範囲に関して、上記図7で例示される補正処理が採用されてよい。また、車両Vに設けられるレーダSの数が1つである場合、又は複数のレーダSの計測範囲のうちの重複範囲以外の範囲に関して、上記図7で例示される補正処理以外の任意の補正処理が採用されてよい。一例では、車載装置1は、公知の補正処理により、レーダSの計測値3を補正してもよい。
図9は、本変形例に係るレーダSの配置の一例を模式的に示す。図9に例示されるように、複数のレーダSが設けられる場合、少なくとも2つのレーダ(SA、SB)が、計測範囲を重複するように垂直方向に並列的に離間して配置されてよい。この場合、図9に例示されるとおり、路面等の影響により、各レーダ(SA、SB)の距離計測に誤差が生じる可能性がある。上記実施形態において、この配置を採用することにより、路面等の影響で距離計測に誤差が生じやすい場面での補正処理の実行を担保すると共に、補正処理を実行する時間を抑えて、車載装置1における処理負荷を低減することができる。
図10は、本変形例に係るレーダSの構成の一例を模式的に示す。図10の一例では、カメラCを挟むように2つのレーダ(SA、SB)が水平方向に離間して配置されている。この構成では、カメラCにより得られる撮像画像に対して各レーダ(SA、SB)により得られる計測結果を関連付けることで、撮像画像に写る対象までの距離(深度)を得ることができる。上記実施形態において、この構成を採用することで、撮像画像に写る対象までの距離の計測に誤差が生じやすい場面での補正処理の実行を担保すると共に、補正処理を実行する時間を抑えて、車載装置1における処理負荷を低減することができる。本変形例に示されるとおり、上記実施形態において、レーダSは、他のセンサと共に使用されてもよい。
上記実施形態において、車載装置1は、レーダSの計測値3に対して複数種類の補正処理を実行するように構成されてよい。複数種類の補正処理のうちの少なくとも一部が、上記図6に例示する処理の対象に選択されてよい。残りの補正処理は、任意のタイミングで実行されてよい(常時実行されてもよい)。一例では、図6に例示する処理の対象となる少なくとも一部の補正処理は、上記図7に例示する補正処理を含んでよい。他の一例では、図6に例示する処理の対象となる少なくとも一部の補正処理は、上記図7に例示する補正処理を含んでいなくてもよい。上記実施形態において、車載装置1は、少なくとも一部の期間で補正処理の実行を省略するように構成されていれば、上記ステップS12又はステップS14の処理でYESと判定された場面以外の場面でも補正処理を実行するように構成されてよい。
また、上記実施形態に係る補正処理において、計測結果の推定値を算出する方法は、上記の例に限られなくてよい。他の一例では、制御部11は、車両V及び対象物Zの運動をモデル化することで得られる物理モデルを用いて、計測結果の推定値を算出してよい。具体例として、物理モデルは、車両Vの速度、姿勢(例えば、ヨーレート)、及びレーダSの計測値3から対象物Zの運動状態(例えば、移動速度、移動方向等)を推定するように構成されてよい。制御部11は、速度計、ヨーレートセンサ等のセンサ及びレーダSから各種情報を取得し、取得された情報により対象物Zの運動状態を推定してよい。制御部11は、対象時刻の1時刻前に推定された対象物Zの運動状態から対象時刻における対象物Zの位置を推定してよい。そして、制御部11は、車両Vの速度及び姿勢並びに対象物Zの位置の推定結果から対象時刻における対象物Zに対するレーダSの計測結果を推定してよい。
上記実施形態において、図6及び図7の情報処理は適宜変更されてよい。例えば、ステップS14の処理は省略されてよい。これに応じて、車載装置1のソフトウェア構成から第2判定部115が省略されてよい。複数のレーダSの計測範囲が重複しない場合又は車両Vに設けられるレーダSの数が1つである場合、ステップS18の処理は省略されてよい。ステップS12及びステップS14の処理順序は、図6に示される例に限られなくてよく、任意に変更されてよい。ステップS10の処理は、ステップS16又はステップS18の処理を実行するまでの任意のタイミングで実行されてよい。車両Vに設けられるレーダSの数が1つである場合、ステップS10では、制御部11は、1つのレーダSの計測値3を取得してよい。
[5 補足]
本開示において説明した処理及び手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。或いは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成によって実現するかは柔軟に変更可能である。
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク、ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
1…車載装置(情報処理方法)、V…車両、
11…制御部、12…記憶部、13…外部インタフェース、
14…入力装置、15…出力装置、16…ドライブ、
81…プログラム、91…記憶媒体、
111…取得部、112…第1判定部、
113…補正処理部、114…結果導出部、
115…第2判定部、
3(3A、3B)…計測値、
S(SA、SB)…レーダ、Z…対象物

Claims (15)

  1. 車両に設けられたレーダの計測値を取得すること、
    前記車両が駐停車動作中であるか否かを判定すること、及び
    前記車両が駐停車動作中であると判定した場合、取得された前記計測値に対する補正処理を実施すること、
    を実行するように構成された制御部を備え、
    前記車両には、複数の前記レーダが、計測範囲を重複するように設けられ、
    前記レーダの計測値を取得することは、前記各レーダの前記計測範囲のうち重複する範囲について、前記各レーダの計測値を取得することを含み、
    前記制御部は、前記重複する範囲における計測結果を前記各レーダの計測値から導出するように構成され、
    前記複数のレーダの計測値は時系列に取得され、
    前記補正処理は、
    統計学的又は確率論的手法によって、対象時刻よりも前の前記各レーダの計測値から当該対象時刻の計測結果の推定値を算出すること、
    前記対象時刻における前記各レーダの計測値と算出された前記推定値とを比較すること、及び
    前記各レーダの計測値のうち前記推定値から外れた計測値を除外すること、
    により構成され、
    前記計測結果を導出することは、前記対象時刻の計測結果を残りの計測値から導出することにより構成され、
    前記車両はカメラを更に備え、前記複数のレーダは前記カメラを挟むように水平方向に離間して配置され、
    前記制御部は、前記カメラにより得られる撮像画像に対して前記各レーダにより得られる計測結果を関連付けることで、前記撮像画像に写る対象までの距離を得るように構成される、
    情報処理装置。
  2. 前記統計学的又は確率論的手法は、ベイズ推定法又はカルマンフィルタによる推定法である、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記対象時刻の計測結果を残りの計測値から導出することは、前記残りの計測値のうち前記推定値に最も近い計測値を前記計測結果として採用することにより構成される、
    請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記制御部は、
    反射物が前記車両に近接しているか否かを判定すること、及び
    前記反射物が前記車両に近接していると判定した場合にも、取得された前記計測値に対する補正処理を実施すること、
    を更に実行するように構成される、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記レーダは、前記車両の後部に設けられる、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. コンピュータによって実行される情報処理方法であって、
    車両に設けられたレーダの計測値を取得すること、
    前記車両が駐停車動作中であるか否かを判定すること、及び
    前記車両が駐停車動作中であると判定した場合、取得された前記計測値に対する補正処理を実施すること、
    を含み、
    前記車両には、複数の前記レーダが、計測範囲を重複するように設けられ、
    前記レーダの計測値を取得することは、前記各レーダの前記計測範囲のうち重複する範囲について、前記各レーダの計測値を取得することを含み、
    前記情報処理方法は、前記重複する範囲における計測結果を前記各レーダの計測値から導出することを更に含み、
    前記複数のレーダの計測値は時系列に取得され、
    前記補正処理は、
    統計学的又は確率論的手法によって、対象時刻よりも前の前記各レーダの計測値から当該対象時刻の計測結果の推定値を算出すること、
    前記対象時刻における前記各レーダの計測値と算出された前記推定値とを比較すること、及び
    前記各レーダの計測値のうち前記推定値から外れた計測値を除外すること、
    により構成され、
    前記計測結果を導出することは、前記対象時刻の計測結果を残りの計測値から導出することにより構成され、
    前記車両はカメラを更に備え、前記複数のレーダは前記カメラを挟むように水平方向に離間して配置され、
    前記情報処理方法は、前記カメラにより得られる撮像画像に対して前記各レーダにより得られる計測結果を関連付けることで、前記撮像画像に写る対象までの距離を得ることを含む、
    情報処理方法。
  7. 前記統計学的又は確率論的手法は、ベイズ推定法又はカルマンフィルタによる推定法である、
    請求項6に記載の情報処理方法。
  8. 前記対象時刻の計測結果を残りの計測値から導出することは、前記残りの計測値のうち前記推定値に最も近い計測値を前記計測結果として採用することにより構成される、
    請求項6又は7に記載の情報処理方法。
  9. 反射物が前記車両に近接しているか否かを判定すること、及び
    前記反射物が前記車両に近接していると判定した場合にも、取得された前記計測値に対する補正処理を実施すること、
    を更に含む、
    請求項6から8のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  10. 前記レーダは、前記車両の後部に設けられる、
    請求項6から9のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  11. コンピュータに情報処理方法を実行させるためのプログラムであって、
    前記情報処理方法は、
    車両に設けられたレーダの計測値を取得すること、
    前記車両が駐停車動作中であるか否かを判定すること、及び
    前記車両が駐停車動作中であると判定した場合、取得された前記計測値に対する補正処理を実施すること、
    を含み、
    前記車両には、複数の前記レーダが、計測範囲を重複するように設けられ、
    前記レーダの計測値を取得することは、前記各レーダの前記計測範囲のうち重複する範囲について、前記各レーダの計測値を取得することを含み、
    前記情報処理方法は、前記重複する範囲における計測結果を前記各レーダの計測値から導出することを更に含み、
    前記複数のレーダの計測値は時系列に取得され、
    前記補正処理は、
    統計学的又は確率論的手法によって、対象時刻よりも前の前記各レーダの計測値から当該対象時刻の計測結果の推定値を算出すること、
    前記対象時刻における前記各レーダの計測値と算出された前記推定値とを比較すること、及び
    前記各レーダの計測値のうち前記推定値から外れた計測値を除外すること、
    により構成され、
    前記計測結果を導出することは、前記対象時刻の計測結果を残りの計測値から導出することにより構成され、
    前記車両はカメラを更に備え、前記複数のレーダは前記カメラを挟むように水平方向に離間して配置され、
    前記情報処理方法は、前記カメラにより得られる撮像画像に対して前記各レーダにより得られる計測結果を関連付けることで、前記撮像画像に写る対象までの距離を得ることを含む、
    プログラム。
  12. 前記統計学的又は確率論的手法は、ベイズ推定法又はカルマンフィルタによる推定法である、
    請求項11に記載のプログラム。
  13. 前記対象時刻の計測結果を残りの計測値から導出することは、前記残りの計測値のうち前記推定値に最も近い計測値を前記計測結果として採用することにより構成される、
    請求項11又は12に記載のプログラム。
  14. 前記情報処理方法は、
    反射物が前記車両に近接しているか否かを判定すること、及び
    前記反射物が前記車両に近接していると判定した場合にも、取得された前記計測値に
    対する補正処理を実施すること、
    を更に含む、
    請求項11から13のいずれか1項に記載のプログラム。
  15. 前記レーダは、前記車両の後部に設けられる、
    請求項11から14のいずれか1項に記載のプログラム。
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