以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る部品ストック装置および部品搬送システムを具体的に開示した実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであり、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(実施の形態1)
先ず、実施の形態1について説明する。
図1は、実施の形態1に係る部品装着システム11を設置した工場フロアの平面図である。以下、方向を示す矢印が記された図において、X軸は部品装着装置13の左右方向、Y軸は部品装着装置13の前後方向、Z軸は部品装着装置13の上下方向を示す。X軸およびY軸は直交して水平面に含まれる。Z軸は水平面に直交する鉛直面に含まれる。
図1に示すように、工場フロアには、複数の部品装着装置13のそれぞれが通路幅W1の通路15に沿うように近接させて並べて設けられる。それぞれの部品装着装置13には、X軸方向を基板17の搬送方向とした複数の平行な基板搬送コンベア19が、複数の部品装着装置13のそれぞれに渡って設けられる。部品装着装置13には、スティックフィーダ21、トレイ部品供給装置23、あるいは、テープ部品供給装置25等が一体的に接続される。
並設される複数の部品装着装置13は、工場フロアにおける実装ライン27を構成する。特に生産量の大きい工場フロアでは、部品装着装置13の前後を通るX軸に沿う方向の通路15を挟んで複数の実装ライン27が平行に設置される。並設される複数の部品装着装置13のうち、部品ストック装置29がトレイ部品供給装置23に一体的に接続された部品装着装置13は、部品装着システム11を構成する。
部品装着システム11では、部品ストック装置29の長手方向(具体的には、X軸に平行な方向)が通路15に沿って設置されることから、隣接する実装ライン27との間における有効な通路幅W2の縮小率が最小限に抑制されている。
図2は、図1に示した部品装着システム11の全体構成図である。実施の形態1に係る部品装着システム11は、トレイ31(図4参照)に収納された部品33(図4参照)を部品装着部である装着ヘッド35(図3参照)によって取り出して基板17に搭載する部品装着装置13と、トレイ31を装着ヘッド35によって取り出し可能な位置に供給するトレイ部品供給装置23と、トレイ部品供給装置23にトレイ31を補充する部品ストック装置29と、を備える。
部品装着装置13は、部品装着装置本体部37を有する。部品装着装置本体部37は、通路15側の面に、トレイ部品供給装置23と、テープ部品供給装置25とが接続される。部品装着装置本体部37には、トレイ部品供給装置23を介して部品ストック装置29が一体的に接続される。
部品ストック装置29は、部品33(図4参照)を格納したトレイ31を載置するパレット39(図4参照)を第1の軸(例えばX軸)に沿って抜き差し可能とするマガジン41を備える、あるいは、収容する。部品ストック装置29は、ストッカとしての役割を有するパレットストック部43を有する。パレットストック部43は、水平面に沿う面内でX軸と交差する第2の軸(例えばY軸)に沿ってマガジン41(図4参照)を出し入れ可能としている。このため、パレットストック部43の筐体であるカバー109には、マガジン41をY軸に沿って通路15に対して出し入れ可能とする開口部であるマガジン交換用窓111を備えている。
なお、筐体は、カバー109と、架台(不図示)と、からなってもよい。架台は、部品ストック装置29の荷重を支持するフレームである。フレームは、アングル材等の構造材からなる。
部品ストック装置29は、パレット搬送部45を有する。パレット搬送部45は、パレットストック部43に収納されたマガジン41からX軸に沿ってパレット39を搬送する。パレットストック部43からパレット搬送部45により搬送されるパレット39は、トレイ部品供給装置23へ供給される。また、パレット搬送部45は、トレイ部品供給装置23から部品33の消費された(つまり、パレット上の全ての部品33が基板17への搭載に使用された)パレット39を回収のためにパレットストック部43にパレット39を搬送する。
図3は、図2に示した部品装着システム11の断面構造を示す概念図である。部品装着装置本体部37には、基台47の上面に、基板17をX軸に沿う方向(つまり、基板搬送方向)に搬送するための基板搬送コンベアを有する基板搬送部49が設けられる。基板搬送部49は、部品33の装着対象となる基板17を搬送して部品装着装置本体部37の作業位置に位置決めして保持する。基台47の通路側には、トレイ部品供給装置23が配置される。
トレイ部品供給装置23は、交換用パレット収納部51を有する。交換用パレット収納部51は、複数のマガジン41を上下方向(つまり、Z軸に沿う方向)に配置して保持する。トレイ部品供給装置23では、交換用パレット収納部51と基台47との間に、パレットチェンジャ53が設けられる。パレットチェンジャ53は、チェンジャ昇降テーブル55を、パレットチェンジャ昇降部(不図示)により昇降する。トレイ部品供給装置23は、パレットチェンジャ53を作動させることにより、交換用パレット収納部51と部品取り出し位置との間でパレット39を移動する。トレイ部品供給装置23は、部品33(図4参照)が格子状配列で格納されたトレイ31を載置しているパレット39を、部品取り出し位置に移動させることにより、部品33を装着ヘッド35に供給する。
装着ヘッド35は、複数の単位移載ヘッドを備えた多連型ヘッドであり、それぞれの単位移載ヘッドの下端部には吸着ノズルが交換自在に装着される。装着ヘッド35は、リニア駆動機構等からなるY軸に沿う方向のXYテーブル59によってXY方向に移動自在に取り付けられている。装着ヘッド35は、XYテーブル59により、部品取り出し位置と基板搬送部上の部品装着位置との間を移動自在となっている。
部品ストック装置29は、パレットストック部43と、パレット搬送部45とを有する。パレットストック部43には、上下方向(つまり、Z軸に沿う方向)に所定の間隔を空けて複数のマガジン41が収納されている。上下方向(つまり、Z軸に沿う方向)に収納されたそれぞれのマガジン41からは、任意のパレット39がパレット搬送部45によりX軸に沿う方向で抜き差しが可能となっている。パレットストック部43からパレット搬送部45により引き出されたパレット39は、パレット搬送部45によりトレイ部品供給装置23へと移動される。また、パレット搬送部45は、その反対方向のパレット39の移動も可能とする。
パレット39のパレット本体61は、平面視で長方形の板状に形成される。パレット39は、一対の平行な長辺部の一方が第1長辺部(不図示)となり他方が第2長辺部65(図4参照)となる。実施の形態1では、第1長辺部がパレット前部となり、第2長辺部65がパレット後部となる。パレット39は、この第1長辺部または第2長辺部65のいずれか一方が搬送方向の先端側となって搬送される。
図4は、パレット39を収納したマガジン41の斜視図である。
マガジン41について説明する。マガジン41は、一対の平行な側板83の上端同士が天板85により連結されるとともに、一対の平行な側板83の下端同士が底板87(図5)により連結されて内側収納空間(後述参照)が両側に抜き差し開口部89となって開放した角筒形に形成される。このマガジン41は、X軸に沿う方向の両端が開放側となる向きでパレットストック部43に収納される。言い換えれば、一対の側板83は、Y軸に沿う方向に離間した向きでパレットストック部43に収納される。
それぞれの側板83の内側面には、両端が抜き差し開口部89に渡って延在するリブ91が設けられている。上下方向(つまり、Z軸に沿う方向)で隣接するリブ同士の間隙は、パレット39の一対の平行な短辺部のそれぞれを挿入する。これにより、マガジン41は、内側収納空間(上述参照)において、複数枚のパレット39を上下方向(つまり、Z軸に沿う方向)に多段状に収納し、かつ抜き差し開口部89からの抜き差しを可能としている。
図5は、部品ストック装置29に設けられるスライドテーブル装置123の斜視図である。実施の形態1に係る部品ストック装置29は、マガジン41を、収容可能な内部空間を有する筐体(例えば、カバー109または架台)を有する。マガジン41は、部品33を格納する部品収納体69を抜き差し可能に構成される。なお、実施の形態1において、部品収納体69(図4参照)は、トレイ31でもよいし、パレット39でもよいし、トレイ31とパレット39とにより構成されたものであってよい。部品収納体69の抜き差しは、パレット搬送部45(図2参照)からの棒状のハンドラ係合ロッド(不図示)が、パレット本体61の第2係合部77(図4参照)に係合することにより行われる。
マガジン41は、マガジン交換用窓111(図2参照)から出し入れが可能となる。部品ストック装置29には、少なくともマガジン交換用窓111が開口するパレットストック部43に、固定棚125(図2参照)を有する。この固定棚125には、スライドテーブル装置123が設置される。
スライドテーブル装置123は、筐体の内部に設けられ、スライドテーブル127を支持する固定部(例えば、固定基板427)と、マガジン交換用窓111を介して筐体の内側と筐体の外側との間で伸縮可能なスライドレール167を含む可動部と、を有する。スライドテーブル127は、スライドレール167の伸縮に伴って筐体の内側と筐体の外側との間を移動する。スライドテーブル装置123は、スライドテーブル127上にマガジン41が載置された状態で、マガジン交換用窓111を介してマガジン41を筐体の内側と筐体の外側との間で移動させることができる。すなわち、この移動は、スライドテーブル装置123が備えるスライドテーブル127にマガジン41が載置されることにより行われる。
スライドテーブル装置123は、マガジン41がスライドテーブル装置123に対して相対的に所定の高さになるようマガジン41を支持するマガジン支持部を有する。実施の形態1において、スライドテーブル装置123のマガジン支持部が、円柱体429よりなる。円柱体429は、スライドテーブル装置123の固定部に固定され、上面にマガジン41を載置して支持することができる。なお、円柱体429は、後述するアジャスタ体459(図19、図20参照)のようにスライドテーブル装置123(すなわち、固定基板427)に対して相対的に所定の高さHになるよう調整可能にマガジン41を支持するものであってもよい。
図6は、スライドテーブル装置123の斜視図である。円柱体429は、固定基板427に設けられ、マガジン41を下方から支持する。
マガジン41は、各面が四角形のほぼ六面体で形成される。円柱体429は、マガジン41の底面の四隅に対応して1つずつ設けられている。
スライドテーブル装置123は、スライドテーブル127を支持し、Y軸に沿って伸縮するスライドレール167を有する。スライドテーブル127は、スライドレール167の伸縮に伴ってカバー109の外側とカバー109の内側との間を移動する。スライドレール167は、固定レール169と、連結レール171と、可動レール173と、を有する。
スライドレール167は、固定レール169が、スライドテーブル装置123の固定基板427に、L金具175により固定される。固定基板427は、パレットストック部43の固定棚125に固定される。
連結レール171は、固定レール169に平行に連結されかつ固定レール169の延在方向にスライド自在となる。連結レール171は、全長のほぼ半分が固定レール169からY方向に進出可能となる。ほぼ半分が固定レール169から進出した連結レール171は、ストッパ機構(図示略)によりそれ以上の進出が規制される。可動レール173は、連結レール171に平行に連結されかつ連結レール171の延在方向にスライド自在となる。可動レール173は、全長のほぼ半分が連結レール171からY方向に進出可能となる。ほぼ半分が連結レール171から進出した可動レール173は、ストッパ機構(図示略)によりそれ以上の進出が規制される。
したがって、スライドレール167は、可動レール173の進出時、固定レール169と可動レール173から全長のほぼ半分の長さが進出した連結レール171に、可動レール173の全長のほぼ半分の長さが支持される。これにより、可動レール173は、ほぼ全長分の長さで固定レール169から繰り出し可能となる。これにより、スライドレール167は、パレットストック部43におけるマガジン41のY軸に沿う方向の収納スペースとほぼ同じ繰り出し長が得られるようになっている。
図7は、スライドテーブル127のマガジン仮置き部431に支持されたマガジン41の斜視図である。スライドテーブル127は、4つのマガジン仮置き部431を有する。マガジン仮置き部431は、マガジン41の底面におけるほぼ四隅に対応して配置される。つまり、マガジン仮置き部431は、マガジン41を筐体の内側と筐体の外側との間で移動させる際に、マガジン41を載置する。
図8は、スライドテーブル127に支持されたマガジン41の側面図である。それぞれのマガジン仮置き部431は、スライドテーブル127に固定される。4つのマガジン仮置き部431は、可動レール173のY軸に沿う方向の同じ位置に、手前側の一対(つまり、2個)が設けられ、この手前側の一対よりも後方側(Y方向側)に、奥側の一対(つまり、2個)が設けられる。マガジン41は、スライドレール167が伸長している状態では、これらの4つのマガジン仮置き部431により底面の四隅が支持される。マガジン仮置き部431に支持されたマガジン41は、スライドテーブル127の移動方向前後に配置される一対のマガジン停止ストッパ434と、マガジン停止ストッパ435(図6参照)とによりY軸に沿う方向の移動が規制される。マガジン停止ストッパ434は、マガジン41に設けられる。マガジン停止ストッパ435は、固定基板427に固定される。マガジン停止ストッパ434は、固定基板427に設けられたマガジン規制ストッパ433の操作により、矢印Y方向と反対方向の移動の規制が解除可能となる。マガジン41の矢印Y方向の移動は、固定基板427に固定されるマガジン停止ストッパ435(図6参照)により規制される。
図9は、マガジン仮置き部近傍のスライドレール167の要部拡大図である。それぞれのマガジン仮置き部431は、上端が水平方向に曲げられた載置片部437と、下端が逆向きの水平方向に曲げられた固定片部439とが、垂直片部441により接続されたZ金具からなる。載置片部437はスライドレール167の上方に位置し、固定片部439はスライドテーブル127に締結される。
なお、後述するように、マガジン41は、スライドレール167が伸長している状態から収縮した状態(図6に示した状態)では、可動レール173の先端が、固定レール169の先端とほぼ一致する。マガジン41は、このスライドレール167の収縮した状態では、円柱体429に移載されて、マガジン仮置き部431から浮上した状態となる(図11参照)。
図10は、マガジン41を斜め下方より見た斜視図である。マガジン41は、下面に、複数の被支持部が設けられる。実施の形態1において、被支持部は、複数のマガジン支持ローラ443である。マガジン支持ローラ443は、マガジン41の底板87における四隅に配置される。つまり、マガジン支持ローラ443は、4つ設けられる。マガジン支持ローラ443は、例えば底板87のY軸に沿う方向の辺が下向きに折り曲げられ、この折曲片445にX軸に沿う方向で貫通した支軸447により回転自在に支持される。
図11は、被支持部がマガジン支持部に乗り上げたマガジン41の要部拡大図である。マガジン41は、スライドレール167の後退が完了した位置で、マガジン支持ローラ443が、円柱体429に乗り上げる。円柱体429は、マガジン41が内部空間の所定の位置にある場合に、マガジン41がスライドテーブル装置123の固定基板427に対して相対的に所定の高さHとなるよう固定部(固定基板427)に配置される。つまり、マガジン41は、下面に設けられたマガジン支持ローラ443が円柱体429に乗り上がることで、スライドテーブル装置123に対して相対的に所定の高さHになる。なお、このとき、マガジン41は、マガジン仮置き部431から僅かなクリアランスCを有して浮上する。
ここで、所定の位置とは、マガジン41に、部品収納体69(パレット39)が抜き差し可能となる位置である。
図12は、マガジン支持部に被支持部が載置されたマガジン41の側面図である。マガジン41は、底板87の四隅が、4つの円柱体429に支持されることにより、底板87が限りなく水平に近くなって支持される。つまり、マガジン41のリブ91により支持されたそれぞれの部品収納体69(例えば、パレット39)も、限りなく水平に近くなって支持される。これにより、パレットストック部43に収容された各パレット39は、パレット搬送部45からのハンドラ係合ロッド(不図示)により、高精度な抜き差し可能となる。その結果、部品ストック装置29は、部品収納体69へのアクセス(主に取り出し)を失敗無く行うことができるようになる。
図13は、手前側と奥側とにおけるマガジン支持部の位置関係を説明する模式図である。実施の形態1において、マガジン支持部(例えば、円柱体429)は、第1マガジン支持部449と第2マガジン支持部451とにより構成される。第1マガジン支持部449と第2マガジン支持部451とは、スライドレール167が伸縮する伸縮方向に沿って固定部(例えば、固定基板427)に配置され、第1マガジン支持部449は、第2マガジン支持部451よりもマガジン交換用窓111に近くなるように配置され、第1マガジン支持部449のスライドテーブル装置123に対する高さAは、第2マガジン支持部451のスライドテーブル装置123に対する高さBよりも低い。なお、第1マガジン支持部449、および、第2マガジン支持部451は、後述するアジャスタ体459(図19、図20参照)のようにスライドテーブル装置123(すなわち、固定基板427)に対して相対的に所定の高さHになるよう調整可能にマガジン41を支持するものであってもよい。
これに伴って、第1マガジン支持部449に載置される手前側のマガジン支持ローラ443は、マガジン41の底板87からの距離が、奥側のマガジン支持ローラ443のマガジン41の底板87からの距離よりも若干小さく設定されている。これにより、第1マガジン支持部449を最初に通過する奥側のマガジン支持ローラ443は、第1マガジン支持部449よりも若干上方を通過するようになっており、第1マガジン支持部449と干渉することが抑制されている。
図1に示すように、実施の形態1に係る部品搬送システム211は、いずれか一項の部品ストック装置29と、工場フロアを移動し、工場フロアに設置された部品ストック装置29に供給する部品収納体69を搬送する搬送装置209と、を備える。搬送装置209は、搬送車213が搬送装置209の側部に連結されることにより、工場フロアの通路15を自動走行可能となる。つまり、搬送装置209は、牽引型である。搬送装置209は、トレイ部品供給装置23に接続される部品ストック装置29から離れた作業場所(図示略)で物品(例えばパレット39)を装填したマガジン41を収容し、指定された部品ストック装置29に運搬およびドッキングして、マガジン41の回収および補給を可能とする。
部品搬送システム211は、部品ストック装置29が有するドッキングベース115と搬送装置209とがドッキングして搬送装置209から開口部を介してマガジン41が部品ストック装置29へ受け渡しされる。この際、マガジン41は、マガジン支持部に支持されてスライドテーブル装置123の固定基板427に対して相対的に図11に示した所定の高さHになる。
次に、上記した構成の作用を説明する。
実施の形態1に係る部品ストック装置29は、部品33を格納する部品収納体69を抜き差し可能に構成されたマガジン41を収容可能な内部空間を有する筐体(カバー109)と、筐体の一部に設けられ、マガジン41を出し入れ可能な開口部(マガジン交換用窓111)と、マガジン41を載置した状態で開口部を介してマガジン41を筐体の内側と筐体の外側との間で移動させ、筐体の内側から外側に突出可能なスライドテーブル127を有するスライドテーブル装置123と、を備え、スライドテーブル装置123は、マガジン41がスライドテーブル装置123に対して相対的に所定の高さHになるようマガジン41を支持するマガジン支持部(円柱体429)を有する。
実施の形態1に係る部品ストック装置29では、筐体が、マガジン41を収容可能な内部空間を有する。筐体には、マガジン41を出し入れ可能な開口部(マガジン交換用窓111)が設けられる。筐体の内部空間には、スライドテーブル装置123が設置される。スライドテーブル装置123は、筐体の内側から外側に、マガジン交換用窓111を介して突出可能なスライドテーブル127を有する。このスライドテーブル127は、マガジン交換用窓111から筐体の外側に突出した状態で、例えば作業者によりマガジン41の載置が可能となる。
図14は、マガジン支持部としての円柱体429を備えたスライドテーブル装置123の模式図である。スライドテーブル装置123は、スライドテーブル127にマガジン41を載置して、スライドテーブル127を筐体の内側に移動することにより、マガジン41を内部空間に収容できる。ここで、スライドテーブル装置123は、マガジン支持部(例えば、円柱体429)を有している。マガジン支持部は、スライドテーブル装置123に対して相対的に所定の高さHになるようマガジン41を支持する。
部品ストック装置29は、工場フロアに設置時、レベル出し(言い換えると、水平出し)が行われる。レベル出しは、部品ストック装置29を高精度に作動させるためには、必須の作業となる。レベル出しの行われた部品ストック装置29は、筐体に設けられている固定棚125に、スライドテーブル装置123が固定される。筐体は、例えばカバー109と、架台(不図示)と、からなる。架台は、部品ストック装置29の荷重を支持するフレームである。フレームは、アングル材等の剛性の高い構造材からなる。これにより、固定棚125の被固定面は、限りなく水平面に近いXY平面となっている。スライドテーブル装置123は、固定棚125に固定されることにより、XY方向の面が、水平面に対して高精度の平行度で設定される。
スライドテーブル装置123は、スライドテーブル装置自体の組立て精度を無視した場合、固定棚125の被固定面を水平方向の基準面と見なすことが可能となる。スライドテーブル装置123は、この固定棚125の被固定面に、スライドテーブル装置123の固定基板427が固定されることにより、XY方向の面(固定基板427の表裏面)が、水平面に対して高精度の平行度で配置される。
スライドテーブル装置123は、上述したマガジン支持部を有している。このマガジン支持部は、スライドテーブル装置123(すなわち、固定基板427の表面)に対して相対的に所定の高さHになるようマガジン41を支持する。これにより、部品ストック装置29は、筐体の収容部に対し、マガジン41を挿抜自在とするスライドテーブル装置123を介在させた構成であっても、高精度にレベル出した状態でマガジン41を保持することが可能となる。
また、部品ストック装置29において、スライドテーブル装置123は、筐体の内部に設けられ、スライドテーブル127を支持する固定部と、開口部を介して筐体の内側と外側との間で伸縮可能なスライドレール167を含む可動部と、を有し、スライドテーブル127は、スライドレール167の伸縮に伴って筐体の内側と筐体の外側との間を移動する。
この部品ストック装置29では、スライドテーブル装置123が、固定部と、可動部と、を有する。固定部は、上述した固定棚125に固定されるスライドテーブル装置123の固定基板427である。すなわち、固定部(例えば、固定基板427)は、固定棚125の被固定面に平行に固定される板状の部材とすることができる。
可動部は、例えば、スライドテーブル127と、スライドレール167と、を有する。スライドレール167は、具体的には、固定レール169と、連結レール171と、可動レール173と、に大別して構成される。固定部には、スライドレール167の固定レール169が固定される。
スライドテーブル装置123は、スライドレール167の固定レール169が、固定部に固定されることにより、連結レール171と可動レール173およびスライドテーブル127が、マガジン交換用窓111を介して筐体の内側と筐体の外側との間を移動する。これにより、スライドテーブル127に載置されたマガジン41が、筐体の内側と筐体の外側との間で移動が可能となる。
部品ストック装置29は、固定棚125に固定部(固定基板427)が固定され、この固定部に固定された固定レール169を介して、連結レール171、可動レール173およびスライドテーブル127がマガジン41を移動させるので、マガジン41を挿抜自在とするスライドテーブル装置123を介在させた構成であっても、高精度にレベル出しした状態でマガジン41を保持することが可能となる。
また、部品ストック装置29において、マガジン支持部は、固定部に設けられ、マガジン41を下方から支持する。
この部品ストック装置29では、マガジン支持部が、固定部(固定基板427)に設けられる。固定部は、上述のように、筐体の固定棚125に固定される。固定部には、スライドレール167の固定レール169が固定される。固定レール169は、連結レール171、可動レール173およびマガジン41を載置するスライドテーブル127を、移動自在(伸縮自在)として支持する。
この部品ストック装置29では、収容部に収容されたマガジン41が、伸縮自在となるスライドレール167を介在させずに、固定棚125に固定される固定部(固定基板427)に、直接、支持されることになる。これにより、スライドレール167の有する摺動クリアランスや、複数部材が組み合わされるスライド機構による積上げ公差の増大に影響されることがなく、より高精度にマガジン41をレベル出した状態で保持することが可能となる。
また、部品ストック装置29において、マガジン41は、各面が四角形のほぼ六面体で形成され、マガジン支持部は、マガジン41の底面の四隅に対応して1つずつ設けられている。
この部品ストック装置29では、マガジン41が六面体で形成される。従って、マガジン41の底面は、四角形となる。マガジン41を支持するマガジン支持部は、例えば固定部に4つが起立して設けられる。起立したそれぞれのマガジン支持部は、それぞれがマガジン41の底面における四隅に対応して、マガジン41を支持する。マガジン41は、四角形である底面の四隅が、マガジン支持部により支持されることで、水平面に対する平行度が調整しやすくなる。
また、部品ストック装置29において、スライドテーブル127は、マガジン41を筐体の内側と筐体の外側との間で移動させる際にマガジン41を載置するマガジン仮置き部431を備える。
図15は、マガジン仮置き部431が設けられたスライドレール167にマガジン41が仮置きされた状態の模式図である。この部品ストック装置29では、スライドテーブル127が、マガジン仮置き部431を備える。スライドテーブル装置123は、スライドレール167の伸縮により、スライドテーブル127が、筐体の外側と筐体の内側との間を移動する。このとき、マガジン41は、スライドテーブル127に備えられているマガジン仮置き部431に載置される。
スライドテーブル装置123は、マガジン41が、スライドレール167に備えられた専用のマガジン仮置き部431に載置されることにより、スライドレール167が伸縮作動した場合であっても、マガジン41の安定的な支持が可能となる。
また、部品ストック装置29において、マガジン支持部は、マガジン41が内部空間の所定の位置にある場合に、マガジン41がスライドテーブル装置123に対して相対的に所定の高さHになるよう固定部に配置され、マガジン41の下面に設けられた被支持部がマガジン支持部に乗り上がることで、マガジン41がスライドテーブル装置123に対して相対的に所定の高さHになる。
この部品ストック装置29では、マガジン仮置き部431に載置されたマガジン41は、スライドテーブル127が収容部の所定の位置まで引き込まれると、マガジン仮置き部431からマガジン支持部へと載せ替えられる(移載される)。
マガジン支持部は、スライドテーブル127のマガジン仮置き部431よりも高い位置に配置される。これにより、スライドテーブル装置123は、スライドレール167を収容部へ後退させる動作を利用して、マガジン仮置き部431に仮置きされているマガジン41を、マガジン支持部へと移載が可能となる。すなわち、スライドテーブル装置123は、マガジン仮置き部431よりも高い位置となるマガジン支持部へ、マガジン41の下面に設けられた被支持部を乗り上げさせることにより、マガジン41の移載と同時に、高精度なレベル出しを容易に可能としている。
また、部品ストック装置29において、マガジン支持部は、第1マガジン支持部449と第2マガジン支持部451とにより構成され、第1マガジン支持部449と第2マガジン支持部451とは、スライドレール167が伸縮する伸縮方向に沿って固定部に配置され、第1マガジン支持部449は、第2マガジン支持部451よりも開口部に近くなるように配置され、第1マガジン支持部449のスライドテーブル装置123に対する高さは、第2マガジン支持部451のスライドテーブル装置123に対する高さよりも低い。
この部品ストック装置29では、マガジン支持部が、開口部に近い第1マガジン支持部449と、第1マガジン支持部449よりも開口部から遠い第2マガジン支持部451とからなる。そして、第1マガジン支持部449のスライドテーブル装置123(例えば、固定基板427)に対する高さは、第2マガジン支持部451のスライドテーブル装置123(例えば、固定基板427)に対する高さよりも低い。スライドテーブル装置123に対する高さとは、具体的には、固定部(例えば、固定基板427)に起立して設けられた第1マガジン支持部449および第2マガジン支持部451の固定部(例えば、固定基板427)からの全高である。
第1マガジン支持部449と、第2マガジン支持部451とには、マガジン41の被支持部が乗り上がる。被支持部は、例えばマガジン支持ローラ443である。マガジン41においては、先ず、最初に第1マガジン支持部449の上方を奥側の被支持部(例えばマガジン支持ローラ443)が通過し、その後で、第1マガジン支持部449に手前側の被支持部(例えばマガジン支持ローラ443)が乗り上がるとともに、奥側の被支持部が第2マガジン支持部451に乗り上がることにより、例えば底面が水平面と平行となる。ここで、奥側の被支持部は、手前側の被支持部よりも固定部からの高さが高い。
これにより、マガジン41は、第1マガジン支持部449と第2マガジン支持部451とに被支持部が乗り上げる際、先に第1マガジン支持部449を通過する奥側の被支持部が、段差分、第1マガジン支持部449よりも高い位置に配置されているので、奥側の被支持部が、第1マガジン支持部449に衝接しなくなる。
また、部品ストック装置29において、所定の位置は、マガジン41に、部品収納体69が抜き差し可能となる位置である。
この部品ストック装置29では、所定の位置が、マガジン41に対して、部品収納体69の抜き差しを可能とする位置となる。マガジン41は、内部空間の所定の位置にある場合に、マガジン41がスライドテーブル装置123に対して相対的に所定の高さHになる。つまり、マガジン41の部品収納体69が、スライドテーブル装置123の固定部(固定基板427)からの高さが高精度に位置決めされた状態となるので、部品ストック装置29による部品収納体69へのアクセス(主に取り出し)を失敗無く行うことができるようになる。
また、部品ストック装置29において、マガジン支持部が、固定部に固定される。また、マガジン支持部は、上面にマガジン41の下面に設けられた被支持部を載置して支持する円柱体429である。
この部品ストック装置29では、マガジン支持部が、固定部に固定されて起立する円柱体429で形成される。マガジン支持部は、円柱体429で形成することにより、マガジン支持部の設置スペースを小さくできる。また、軸線に沿う方向でマガジン41の荷重を支持するので、板金材を用いた場合に比べ、小さな部材で座屈強度を大きく確保することができる。
また、実施の形態1に係る部品搬送システム211は、部品ストック装置29と、工場フロアを移動し、工場フロアに設置された部品ストック装置29に供給する部品収納体69を搬送する搬送装置209と、を備え、部品ストック装置29が有するドッキングベース115と搬送装置209とがドッキングして搬送装置209から開口部を介してマガジン41が部品ストック装置29へ受け渡しされる際、マガジン41は、マガジン支持部に支持されてスライドテーブル装置123に対して相対的に所定の高さHになる。
実施の形態1に係る部品搬送システム211では、部品ストック装置29に対し、搬送装置209が、マガジン41を自動で受け渡し可能とする。なお、部品ストック装置29は、手動によりスライドテーブル装置123を作動させてマガジン41を収容部へと挿入しても勿論よい。
自動によるマガジン41の受け渡しでは、部品ストック装置29に、搬送装置209がドッキングすると、部品ストック装置29のスライドテーブル装置123が作動し、マガジン交換用窓111から、スライドテーブル127が搬送装置209へ挿入される。
搬送装置209に挿入されたスライドテーブル127には、搬送装置209のマガジン収納ラックに収容されたマガジン41が移載される。スライドテーブル127に、マガジン41が載置されたスライドテーブル装置123は、スライドレール167を部品ストック装置29へ後退させ、スライドレール167に載置したマガジン41を収容部へと取り込む。
マガジン41は、スライドレール167が収容部の内側に挿入されると、マガジン支持部が、スライドテーブル装置123(すなわち、固定基板427)に対して相対的に所定の高さHになるようマガジン41を支持する。これにより、部品搬送システム211は、筐体の収容部に対し、マガジン41を挿抜自在とするスライドテーブル装置123を、搬送装置209との間に介在させた構成であっても、高精度にレベル出した状態でマガジン41を部品ストック装置29に保持することが可能となる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。
図16は、マガジン支持レール453を備える実施の形態2に係る部品ストック装置のスライドテーブル装置455の斜視図である。図17は、レールテーパ面457を有するマガジン支持レール453の要部拡大斜視図である。図18は、マガジン支持レール453を備えたスライドテーブル装置455の模式図である。なお、実施の形態2において図1~図15に示した部材・部位と同等の部材・部位には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
実施の形態2に係る部品ストック装置において、スライドテーブル装置455は、マガジン支持部が、固定部(固定基板427)に固定され、スライドレール167の伸縮方向に延在し、上面にマガジン41の下面に設けられた被支持部(マガジン支持ローラ443)が転動するマガジン支持レール453である。
この部品ストック装置では、スライドレール167のスライドテーブル127には、マガジン41を仮置きするマガジン仮置き部431が設けられる。マガジン41は、マガジン仮置き部431により、一時的に支持される。スライドレール167が収容部の内側に挿入される過程において、マガジン下部四隅に設けられる被支持部(マガジン支持ローラ443)は、マガジン支持レール453の上に乗り上げた後、転動しながら、そのまま精度よくマガジン支持レール453に支持される。
また、部品ストック装置において、マガジン支持レール453は、マガジン41が乗り上がる方向と反対側の手前方向に向かって下り傾斜となるテーパ面であるレールテーパ面457を有する。
この部品ストック装置では、マガジン41がマガジン仮置き部431により、一時的に支持された後、スライドレール167が収容部の内側に挿入される過程において、マガジン下部四隅に設けられる被支持部(マガジン支持ローラ443)が、マガジン支持レール453の上に乗り上げる。この際、被支持部は、マガジン支持レール453の手前方向に向かって下り傾斜となるレールテーパ面457に乗り上げるので、衝撃の小さいスムースな移載が可能となる。これにより、マガジン41のマガジン仮置き部431からマガジン支持レール453への移載時に、マガジン41に加わる衝撃が抑制され、マガジン41に収容された部品収納体69からの部品33の飛び出しが抑制される。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。
図19は、アジャスタ体459を備える実施の形態2に係る部品ストック装置のスライドテーブル装置461の斜視図である。図20は、アジャスタ体459を備えたスライドテーブル装置461の模式図である。なお、実施の形態3において図1~図15に示した部材・部位と同等の部材・部位には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
実施の形態3に係る部品ストック装置において、スライドテーブル装置461は、マガジン支持部が、可動部に固定され、マガジン41を下方から支持するアジャスタ体459である。可動部は、スライドテーブル127、可動レール173またはスライドテーブル127と可動レール173の双方とすることができる。実施の形態3では、スライドテーブル127にアジャスタ体459が固定される。
アジャスタ体459は、例えばスライドテーブル127に起立して固定されたスタッドボルトと、このスタッドボルトに螺合して、マガジン41の底面を支持する高さ調整ナットと、により構成することができる。アジャスタ体459は、高さ調整ナットを回転することにより、スライドテーブル装置123(すなわち、固定基板427)に対して相対的に所定の高さHになるようマガジン41を支持可能とする。
この部品ストック装置では、マガジン支持部が、可動部に固定されるアジャスタ体459となる。このスライドテーブル装置461は、マガジン仮置き部431を廃止することができる。すなわち、マガジン41は、可動部となるスライドテーブル127に設けられるアジャスタ体459に載置されると、そのまま、移載されることなく、収容部の内側に取り込まれる。マガジン41は、例えば底面の四隅がアジャスタ体459の上面に載置されて支持され続ける。
スライドレール167は、固定レール169と、連結レール171と、可動レール173と、をスライド自在に組み合わせて、伸縮自在に構成されるため、クリアランスや組立て公差の積み上げが大きくなる。従って、スライドレール167の可動側(すなわち、スライドテーブル127)に固定されているアジャスタ体459は、固定部に固定されるマガジン支持部に比べ、固定部(固定基板427)からの高さに誤差の生じる場合がある。
アジャスタ体459は、このスライドレール167の有している固有の誤差を、予めアジャスト(調整)することにより、マガジン仮置き部431の排除が可能となる。これにより、マガジン支持部を、可動部(スライドテーブル127)に設けたアジャスタ体459とした部品ストック装置29では、マガジン41の移載を不要にして、マガジン41に収容された部品収納体69からの部品33の飛び出しを抑制できる。
従って、上記した各実施の形態に係る部品ストック装置29および部品搬送システム211によれば、マガジン41を収容部に対して挿抜自在な構成とした場合であっても、マガジン41の高さ位置精度を高く保つことができる。
以上、図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことはいうまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、前述した実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。