JP7808593B2 - 冷凍加工米飯食品の製造方法 - Google Patents

冷凍加工米飯食品の製造方法

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Description

関連出願の参照
本特許出願は、先に出願された日本国における特許出願である特願2021-062147号(出願日:2021年3月31日)に基づく優先権の主張を伴うものである。この先の特許出願における全開示内容は、引用することにより本明細書の一部とされる。
本開示は、冷凍加工米飯食品の製造方法に関する。
従来の加工米飯食品の凍結方法においては、調味とは別に、添加物や油脂等を使用してバラけさせやすい状態にしてからコンベア上に広げて落とした後、物理的な力を加えてバラ凍結する方法がとられてきた。具体的には一例として、凍結前に搬送コンベア上でならしを行い、凍結後に撹拌歯等で解砕処理して、一粒一粒をバラけさせている。しかし、この方法は、パラパラにはなるが、米粒が砕けて割れ、米粒がボロボロになってしまい、外観や食感等の品質低下の要因となるという欠点がある。また、本来の調味に不要である添加物や油脂の使用はご飯の味風味に好ましくない影響を与えることがある。
そのため、添加物や油脂を使用せず、物理的に破壊してバラけさせる(バラ化)方法とは異なる冷凍加工米飯食品のバラ化凍結方法の開発が進められている。
例えば、特許文献1において、米粒粒子の損傷がなく、油脂分も含まない食感良好なバラ状冷凍米飯およびその製造方法が開示されている。
しかしながら、加工米飯食品を製造後冷凍する際に、添加物や油脂を使用せずに、より良好な状態でバラ化凍結することができる、冷凍加工米飯食品およびその製造方法が現在でも求められている。
特開平5―68492号公報
本開示は、加工米飯食品を製造後、冷凍する場合において、バラ化の状態が改善された冷凍加工米飯食品およびその製造方法を提供する。
本開示者らは、冷凍加工米飯食品を製造する方法であって、(A)加工米飯食品を得る工程であって、原料米を炊飯する前または炊飯した後に、調味および/または加工をすること、を含んでなる、前記工程、(B)工程(A)で得られた加工米飯食品の表面を-1~45℃の範囲まで冷却する工程、(C)工程(B)で冷却された加工米飯食品に、蒸気を接触させながら前記加工米飯食品をほぐし、前記加工米飯食品の質量に対して2~10質量%の水を前記加工米飯食品に付着させる工程、および(D)工程(C)で得られた加工米飯食品を冷凍する工程、
を含んでなる、方法を見出した。
本開示によれば、加工米飯食品を製造後、冷凍する場合において、バラ化の状態が改善された冷凍加工米飯食品およびその製造方法が提供される。また、本開示によれば、乳化油脂等の添加物を使用しないか、または使用量を減らしても良好なバラ化が可能となる点で有利である。
本開示の一つの実施態様によれば、冷凍加工米飯食品の製造方法は、(A)加工米飯食品を得る工程であって、原料米を炊飯する前または炊飯した後に、調味および/または加工をすること、を含んでなる、前記工程、(B)工程(A)で得られた加工米飯食品の表面を-1~45℃の範囲まで冷却する工程、(C)工程(B)で冷却された加工米飯食品に、蒸気を接触させながら前記加工米飯食品をほぐし、前記加工米飯食品の質量に対して2~10質量%の水を前記加工米飯食品に付着させる工程、および(D)工程(C)で得られた加工米飯食品を冷凍する工程、を含んでなることを特徴としている。本開示の方法により、添加物や油脂を使用しなくても適度なバラ化ができるため、冷凍加工米飯食品の米飯本来の味風味を保つことが可能となる。また、本開示の方法によれば、冷凍加工米飯食品の米飯への物理的なダメージが少なく米飯が傷つきにくいため、加工米飯食品がきれいな外観を保つことも可能である。さらに、本開示の方法によれば、冷凍加工米飯食品の米飯が適度な粘りや弾力を有し、ふっくら感がある食感となり、炊き上げたご飯の美味しさをそのまま保つことも可能であり、この点も本開示の方法の利点である。
本開示において、加工米飯食品とは、米を主原料とする食品であって、原料米を炊飯する前または炊飯した後に、調味および/または加工等することにより調製された食品をいう。本開示において、加工米飯食品は原料米以外の原材料を含む。加工米飯食品としては、例えば、炒飯、ピラフ、ドライカレー、チキンライス、バターライス、ビビンパ、ジャンバラヤ、ナシゴレン、炊き込みご飯、寿司飯、ちらし寿司、および赤飯等が挙げられ、特に、炒飯、ピラフ、チキンライス、炊き込みご飯および赤飯が好ましい。
本開示において、調味とは、加工米飯食品として食しやすいように、調味、および着香等をすることをいう。また、加工とは、原料米または米飯等に何等かの物理的、化学的、生物学的な処理を行い、加工米飯食品または加工米飯食品の製造に適した状態にすることをいい、例えば、炒め装置等で炒める、オーブン等で焼く、具材を混合する等が挙げられる。
本開示において、原料となる米(原料米)とは、脱穀後、籾殻を取り除いた後の米であって、水に浸漬する前の米をいう。原料米としては、加工米飯食品の原料として用いられるものであれば特に限定されず、目的とする加工米飯食品の種類応じて、米の種類、精米の有無、搗精の度合い等を適宜選択することができる。米の種類としては、例えば、ジャポニカ種、インディカ種等の米を用いることができ、うるち種またはもち種のいずれも用いることができる。また、精米前のいわゆる玄米、胚芽を残したいわゆる胚芽米および精米後のいわゆる精白米のいずれも用いることができる。また、原料米には、本発明の効果が損なわれない範囲で米以外の穀類が混ざっていてもよい。米以外の穀類としては、例えば、小麦、大麦(押し麦、米粒麦、もち麦等)、はとむぎ、粟、稗、黍、黒ごま、白ごま等が挙げられる。
原料米は、加熱調理前に、必要に応じて、洗米、浸漬等の前処理が行われる。例えば、原料米は、水により洗米され、水に1時間以上浸漬され、水を切った後に炊飯等の加熱調理が行われる。本開示において、「炊飯」には、炊飯(釜で炊く)による加熱調理のみでなく、蒸し器(家庭用)や蒸米装置(工業用)等による加熱調理が含まれてもよい。
原料米の炊飯は常法に従って行われ、原料米を水に浸漬させた状態で加熱することにより行われる。
原料米を炊飯するための装置としては、本開示の効果が奏される限り特に限定されるものではないが、工業用、家庭用を問わず公知の炊飯装置を用いることができる。
本開示の加工米飯食品は、炊飯前および/または炊飯後に調味・加工を行うことによって完成させることができる。このような加工米飯食品の製造過程は、目的とする加工米飯食品に応じて、当業者によって適宜決定される。
本開示の製造方法においては、製造された加工米飯食品の表面を-1~45℃の範囲まで冷却する。冷却温度は-1~45℃の範囲内であれば特に限定されるものではないが、-1~25℃の範囲が好ましい。
本開示の製造方法においては、冷却された加工米飯食品に蒸気を接触させることによって、該加工米飯食品の質量に対して2~10質量%の水を付着させる。付着させる水の質量比は2~10質量%の範囲内であれば特に限定されるものではないが、2~6質量%の範囲が好ましい。
本開示の製造方法において、「蒸気」とは本開示の効果が奏される限り特に限定されるものではないが、水蒸気であることが好ましい。
上述の水の質量比は、実際に、冷却された加工米飯食品に付着した水の質量比のことをいう。限定されるものではないが、例えば、冷却された加工米飯食品100gに対して水が5g付着して105gになった場合、加工米飯食品の質量に対する水の質量比は5質量%である。
本開示の製造方法において、「蒸気を接触させながら、加工米飯をほぐす工程」とは本開示の効果が奏される限り特に限定されるものではないが、蒸気を接触させることにより冷却した加工米飯の飯粒および具材の表面で結露を生じさせ、その結露を生じさせた状態を保ちながら加工米飯をほぐす工程であり、例えば、蒸気を噴霧させながら、米飯をほぐす工程であることが好ましい。
上述の蒸気を噴霧する圧力は、冷却された加工米飯食品の表面への上記所定量の蒸気の付着を可能とする範囲で調整されてよく、限定されるものではないが、例えば0.1~0.5MPaの範囲である。
冷却された加工米飯食品の表面温度と、上述の噴霧する蒸気の温度の差は、限定されるものではないが、例えば、55~101℃の範囲が好ましい。
本開示の製造方法において、「加工米飯をほぐす工程」とは本開示の効果が奏される限り特に限定されるものではないが、例えば、攪拌棒、クシ歯または回転歯等を物理的に加工米飯に接触させて加工米飯をほぐす工程、振動コンベア等の振動により加工米飯をほぐす工程、回転容器内で回転させることにより攪拌しながら加工米飯をほぐす工程、コンベアからコンベアの乗り継ぎ等の落差で米飯を落下させることにより加工米飯をほぐす工程、空気で圧力をかけて加工米飯をほぐす工程等が挙げられる。上記工程は単独で実施してもよく、組み合わせて実施してもよい。本開示の製造方法において、「加工米飯をほぐす工程」には、加工米飯が練られる工程、および加工米飯がつぶれる工程、は含まれない。また、本開示の製造方法において、振動数、回転数、空気圧等の物理パラメータは、バラ化凍結が可能な範囲で調整されてよい。本開示の製造方法において、「加工米飯をほぐす工程」とは、攪拌機構および/または回転機構を備えるヘラ、棒および/またはクシ歯により加工米飯をほぐす工程、振動機構を備える搬送装置により加工米飯をほぐす工程、搬送装置による移送における後続搬送装置への乗り継ぎ時の落下により加工米飯をほぐす工程、および空気圧により加工米飯をほぐす工程から選択される1種以上の工程、であることが好ましい。
本開示の製造方法において、「加工米飯をほぐす工程」とは、本開示の効果が奏される限り特に限定されるものではないが、加工米飯が面積100~300cmかつ高さ0.1~3.0cmの空間当たりに100gになるように、広げてまたは広げながら前記加工米飯をほぐす工程、であることが好ましい。
本開示の製造方法では、冷却した加工米飯に所定量の蒸気を接触させることにより冷却した加工米飯の表面で結露を生じさせ、その結露を生じさせた状態を保ちながら加工米飯をほぐし、得られた前記加工米飯を冷凍する。これにより、前記加工米飯を一粒の飯粒および複数の飯粒同士が連結した状態の複粒塊の集合とし、このような複粒塊状で冷凍させることが可能となる。
加工米飯食品がきれいな外観を保つ上では、本開示の製造方法では、前記複粒塊の長径は、目的とする加工米飯食品の原料米の、米の種類、精米の有無、搗精の度合い等を考慮して好ましい範囲を適宜選択してもよく、25mm以下とすることが好ましく、20mm以下とすることがさらに好ましい。前記複粒塊に米飯以外の原材料が含まれる場合、複粒塊の長径は該複粒塊の米飯部分のみの長さをいう。すなわち、複粒塊の表面から米飯以外の原材料が突出している場合、該複粒塊の長径上の、米飯以外の原材料部分の占める長さは長径には含まれない。
本開示の製造方法において加工米飯食品を冷凍する方法としては、公知の方法を用いることができ、加工米飯食品の種類等に応じて適宜選択することができる。好ましくは、-30℃以下で急速に冷凍することにより、加工米飯食品を冷凍食品の形態とすることができる。さらに、得られた冷凍食品は、-15℃以下、好ましくは-18℃以下で保存される。
本開示の冷凍加工米飯食品は、例えば、電子レンジ、フライパン、熱湯での湯せん等の各種加熱処理を施すことにより喫食することができる。
また、本開示の一実施態様によれば、以下の(1)~(10)を提供することができる。
(1)冷凍加工米飯食品を製造する方法であって、
(A)加工米飯食品を得る工程であって、原料米を炊飯する前または炊飯した後に、調味および/または加工をすること、を含んでなる、前記工程、
(B)工程(A)で得られた加工米飯食品の表面を-1~45℃の範囲まで冷却する工程、
(C)工程(B)で冷却された加工米飯食品に、蒸気を接触させながら前記加工米飯食品をほぐし、前記加工米飯食品の質量に対して2~10質量%の水を前記加工米飯食品に付着させる工程、および
(D)工程(C)で得られた加工米飯食品を冷凍する工程、
を含んでなる、方法。
(2)前記加工米飯食品が炊き込みご飯、炒飯、ピラフ、チキンライス、ドライカレーおよび赤飯から選択されるものである、(1)に記載の方法。
(3)工程(B)で加工米飯食品の表面を冷却する温度が-1~25℃の範囲内である、(1)または(2)に記載の方法。
(4)工程(C)で接触させる蒸気が水蒸気である、(1)~(3)のいずれかに記載の方法。
(5)工程(C)で加工米飯をほぐす工程が、攪拌機構および/または回転機構を備えるヘラ、棒および/またはクシ歯により加工米飯をほぐす工程、振動機構を備える搬送装置により加工米飯をほぐす工程、搬送装置による移送における後続搬送装置への乗り継ぎ時の落下により加工米飯をほぐす工程、および空気圧により加工米飯をほぐす工程から選択される1種以上の工程である、(1)~(4)のいずれかに記載の方法。
(6)工程(C)で蒸気を接触させながら、加工米飯をほぐす工程が、蒸気を噴霧させながら、加工米飯をほぐす工程である、(1)~(5)のいずれかに記載の方法。
(7)工程(C)で加工米飯をほぐす工程を、前記加工米飯が面積100~300cmかつ高さ0.1~3.0cmの空間当たりに100gになるように、広げてまたは広げながら前記加工米飯をほぐす工程である、(1)~(6)のいずれかに記載の方法。
(8)工程(C)で前記加工米飯に付着させる水の質量比が前記加工米飯食品の質量に対して2~6質量%である、(1)~(7)のいずれかに記載の方法。
(9)工程(D)で冷凍された加工米飯食品が一粒の飯粒および複数の飯粒同士が連結した複粒塊の集合の状態であり、前記複粒塊が長径25mm以下の大きさの塊をなす、(1)~(8)のいずれかに記載の方法。
(10)工程(D)で冷凍された加工米飯食品が一粒の飯粒および複数の飯粒同士が連結した複粒塊の集合の状態であり、前記複粒塊が長径20mm以下の大きさの塊をなす、(9)に記載の方法。
以下、本開示を具体的に説明するが、本開示はこれらの例に限定されるものではない。なお、特段の記載のない限り、単位および測定方法は、日本産業規格(JIS)の規定に従う。
以下に示す手順で炊き込みご飯を調製した。精白米450gを用意し、通常の操作で洗米後、1時間以上浸漬し、精白米と水で合計1035gになるよう加水し、だし溶液32g(「五目釜めしのもと」ヤマモリ株式会社製)を混合した。釜飯の具(「五目釜めしのもと」ヤマモリ株式会社製)を加え、IH炊飯器で炊飯したご飯を試験に供した。炊飯した炊き込みご飯300gを網(内径2mm格子状)に600cm程度(1.5cm程度の厚み)に広げ、冷蔵庫で-3~55℃以下になるまで冷却し、炊き込みご飯に対して、スチームクリーナー SC4 EasyFix(最大吐出圧力:0.35MPa、噴霧蒸気速度約1.1g/秒)(ケルヒャー社製)を使用して、1~10質量%の蒸気を噴霧しながらゴムベラで縦にきるようにほぐした。この際、米と米の間に蒸気の水分がゆきわたるようにし、米をゴムベラでつぶさないようにほぐした。その後、炊き込みご飯をバットに移して急速凍結・冷凍した。この冷凍したご飯150gを茶碗に盛り、軽くラップをかけ、600Wで2分間レンジ加熱後、バラ化の可否を評価した。
以下に示す手順で炒飯を調製した。精白米600gを用意し、通常の操作で洗米後、1時間以上浸漬し、精白米と水で合計1350gになるよう加水し、IH炊飯器で炊飯した。炊飯したごはん500gに炒飯の素2袋、卵2個を使用した。調理の記載に従い、フライパンに油をひき、卵を炒めた後、ご飯と炒飯の素(「焼き豚チャーハンの素」株式会社永谷園製)を加え調理した炒飯を網(内径2mm格子状)に600cm程度(1.5cm程度の厚み)に広げ、冷蔵庫で10℃以下になるまで冷却し、炒飯に対して、スチームクリーナー SC4 EasyFix(最大吐出圧力:0.35MPa、噴霧蒸気速度約1.1g/秒)(ケルヒャー社製)を使用して、4質量%の蒸気を噴霧しながらゴムベラで縦にきるようにほぐした。この際、米と米の間に蒸気の水分がゆきわたるようにし、米をゴムベラでつぶさないようにほぐした。その後、炒飯をバットに移して急速凍結・冷凍した。この冷凍した炒飯250gを皿に盛り、軽くラップをかけ、600Wで3分30秒間レンジ加熱後、喫食した。
以下に示す手順でチキンライスを調製した。精白米600gを用意し、通常の操作で洗米後、1時間以上浸漬し、精白米と水で合計1350gになるよう加水し、IH炊飯器で炊飯した。炊飯したごはん340gにチキンライスの素(「チキンライス(まぜごはんのもと)キッコーマン食品株式会社製」)1袋を加え混合したチキンライスを網(内径2mm格子状)に600cm程度(1.5cm程度の厚み)に広げ、冷蔵庫で10℃以下になるまで冷却し、チキンライスに対して、スチームクリーナー SC4 EasyFix(最大吐出圧力:0.35MPa、噴霧蒸気速度約1.1g/秒)(ケルヒャー社製)を使用して、4質量%の蒸気を噴霧しながらゴムベラで縦にきるようにほぐした。この際、米と米の間に蒸気の水分がゆきわたるようにし、米をゴムベラでつぶさないようにほぐした。その後、チキンライスをバットに移して急速凍結・冷凍した。この冷凍したチキンライス250gを皿に盛り、軽くラップをかけ、600Wで3分30秒間レンジ加熱後、喫食した。
以下に示す手順でエビピラフを調製した。主な原材料として米450g、玉葱150g、バター(玉葱、米炒め用)45g、チキンブイヨンの素3個、エビ(殻付き/無頭)12匹、ブロッコリー200g、ネギ60g、バター20g(エビ、ネギ炒め用)を使用した。みじん切りにした玉葱をバターで炒めた後、米を洗わずに加え、米が透き通ってくるまで2分間中火で炒めた。炒めた米とチキンスープ(表示通り、チキンブイヨンの素1個あたり300gの湯で溶かしたもの)780gをIH炊飯器に入れ、通常の白米モードで炊飯した。カットして熱湯で茹でたブロッコリー、カットしたエビと小口切りにしたネギをバターで炒めた具材を炊き上がったご飯に加え、混ぜ合わせエビピラフを作製した。作製したエビピラフを網(内径2mm格子状)に600cm程度(1.5cm程度の厚み)に広げ、冷蔵庫で10℃以下になるまで冷却し、エビピラフに対して、スチームクリーナー SC4 EasyFix(最大吐出圧力:0.35MPa、噴霧蒸気速度約1.1g/秒)(ケルヒャー社製)を使用して、4質量%の蒸気を噴霧しながらゴムベラで縦にきるようにほぐした。この際、米と米の間に蒸気の水分がゆきわたるようにし、米をゴムベラでつぶさないようにほぐした。その後、エビピラフをバットに移して急速凍結・冷凍した。この冷凍したエビピラフ250gを皿に盛り、軽くラップをかけ、600Wで3分30秒間レンジ加熱後、喫食した。
以下に示す手順で赤飯を調製した。市販の赤飯の素(「赤飯おこわセット」イチビキ株式会社製)を使用し、もち米(無洗米)280g、調理済みささげ豆40g、煮汁70g、水250gをIH炊飯器に入れ、直ちに炊飯した赤飯を試験に供した。炊飯後の赤飯を網(内径2mm格子状)に600cm程度(1.5cm程度の厚み)に広げ、冷蔵庫で10℃以下になるまで冷却し、赤飯に対して、スチームクリーナー SC4 EasyFix(最大吐出圧力:0.35MPa、噴霧蒸気速度約1.1g/秒)(ケルヒャー社製)を使用して、4質量%の蒸気を噴霧しながらゴムベラで縦にきるようにほぐした。この際、米と米の間に蒸気の水分がゆきわたるようにし、米をゴムベラでつぶさないようにほぐした。その後、赤飯をバットに移して急速凍結した。凍結後、赤飯150gを茶碗に盛り、ラップをかけ、600Wで2分間レンジ加熱後、喫食した。
比較対照として、蒸気を噴霧する代わりにスノードライで急速凍結・冷凍した炊き込みご飯、炒飯、チキンライス、エビピラフおよび赤飯を調製した。これらの冷凍した加工米飯食品250gを皿に盛り、軽くラップをかけ、600Wで3分30秒間レンジ加熱後、喫食した。
結果を表1~4に示す。バラ化の可否判断は、原料米として主にうるち種を用いている、赤飯以外の加工米飯食品は、複粒塊の長径が20mm以下であった場合はバラ化可能と判断し、21mm以上であった場合はバラ化不可と判断した。原料米として主にもち種を用いている、赤飯のバラ化の可否判断は、複粒塊の長径が25mm以下であった場合はバラ化可能と判断し、26mm以上であった場合はバラ化不可と判断した。
以上より、本開示の方法により冷凍加工米飯の良好なバラ化凍結が可能であることが示された。蒸気量を11%以上にした冷凍加工米飯は、本開示の方法により得られた冷凍加工米飯と比較して、バラけの状態も良好でない上、レンジで加熱した後、水分が多いことでやわらかくなったりねばりが強くでたりして良好な食感が得られなかった。

Claims (9)

  1. 冷凍加工米飯食品を製造する方法であって、
    (A)加工米飯食品を得る工程であって、原料米を炊飯する前または炊飯した後に、調味および/または加工をすること、を含んでなる、前記工程、
    (B)工程(A)で得られた加工米飯食品の表面を-1~45℃の範囲まで冷却する工程、
    (C)工程(B)で冷却された加工米飯食品に、蒸気を接触させながら前記加工米飯食品をほぐし、前記加工米飯食品の質量に対して2~10質量%の水を前記加工米飯食品に付着させる工程、および
    (D)工程(C)で得られた加工米飯食品を冷凍する工程、
    を含んでなる、方法。
  2. 前記加工米飯食品が炊き込みご飯、炒飯、ピラフ、チキンライス、ドライカレーおよび赤飯から選択されるものである、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(B)で加工米飯食品の表面を冷却する温度が-1~25℃の範囲内である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 工程(C)で接触させる蒸気が水蒸気である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 工程(C)で加工米飯をほぐす工程が、攪拌機構および/または回転機構を備えるヘラ、棒および/またはクシ歯により加工米飯をほぐす工程、振動機構を備える搬送装置により加工米飯をほぐす工程、搬送装置による移送における後続搬送装置への乗り継ぎ時の落下により加工米飯をほぐす工程、および空気圧により加工米飯をほぐす工程から選択される1種以上の工程である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 工程(C)で蒸気を接触させながら、加工米飯をほぐす工程が、蒸気を噴霧させながら、加工米飯をほぐす工程である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 工程(C)で加工米飯をほぐす工程を、前記加工米飯が面積100~300cmかつ高さ0.1~3.0cmの空間当たりに100gになるように、広げてまたは広げながら前記加工米飯をほぐす工程である、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 工程(C)で前記加工米飯に付着させる水の質量比が前記加工米飯食品の質量に対して2~6質量%である、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 工程(D)で冷凍された加工米飯食品が一粒の飯粒および複数の飯粒同士が連結した複粒塊の集合の状態であり、前記複粒塊が長径25mm以下の大きさの塊をなす、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
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