以下、図1~図9を参照して本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るフロアマット連結具100のフロアマット201,202への適用例を概略的に示す平面図である。図1には、フロアマット連結具100として、便宜上、その外形線のみを点線で示す。
図1に示すように、車両のフロアの上面には、マット境界線LN1を介して互いに隣り合った状態で一対のフロアマット201,202が敷設される。フロアマット連結具100は、フロアマット201とフロアマット202との境界部に配置され、フロアマット同士を連結する。なお、図1では、一対のフロアマット201,202の上面が同一平面上に位置するが、一対のフロアマット201,202の上面が同一平面上になく所定角度(例えば90°)で交差する場合にも、フロアマット連結具100を適用可能である。以下では、便宜上、フロアマット201を第1フロアマットと呼び、フロアマット202を第2フロアマットと呼ぶことがある。
図2は、フロアマット201,202の端部の近傍の断面図である。図2に示すように、フロアマット201,202は、車両のフロアに面して配置される裏面部200Aと、車室内に面して配置される表面部200Bと、を有する。裏面部200Aと表面部200Bの端部には、フロアマット201,202の縁部200Cが設けられる。マット境界線LN1は、フロアマット201の縁部200Cとフロアマット202の縁部200Cとの間の領域を二等分する中間線であり、これら縁部200C,200Cはマット境界線LN1に関して互いに対称位置にある。したがって、マット境界線LN1からフロアマット201の縁部200Cまでの距離と、マット境界線LN1からフロアマット202の縁部200Cまでの距離とは、互いに等しい。表面部200Bは、基布210にパイル糸等の立毛繊維211がタフティングされたパイル布によって構成される。裏面部200Aは、合成ゴムなどを熱成形して表面部200Bと一体に構成された滑り止めマット212を有する。滑り止めマット212の裏面には、滑り止め用の突起213が設けられる。なお、フロアマット201,202の裏面とは、裏面部200Aないし縁部200Cの底面をいい、表面とは、表面部200Bないし縁部200Cの上面をいう。
フロアマット201,202の縁部200Cには、トリミングによってパイル糸の脱落を防止するための処理が施される。具体的には、パイル糸をかがり糸で閉じ込んで覆い隠す縁かがり処理が施される。すなわち、フロアマット201,202の縁部200Cには、かがり糸を連続した輪状に縫うことにより、縁かがり部215がフロアマット201,202の全周にわたって形成される。このため、フロアマット201,202の表面部200Bには、立毛繊維211と縁かがり部215との境界部の近傍に、換言すると、フロアマット201,202の外縁から所定距離だけ内側に、フロアマット201,202の全周にわたって凹部216が設けられる。
図1に示すように、フロアマット連結具100は、フロアマット201,202の端部の取付部217に取り付けられる。取付部217は、マット境界線LN1から離れる方向に平面視で略凹状に形成される。このため、取付部217において、フロアマット201,202間の隙間が大きくなる。なお、取付部217を、凹状ではなく直線状に形成してもよい。本実施形態では、フロアマット自体に連結具取付用の貫通孔等を別途設けることなく、フロアマット201,202の縁部200Cを保持可能なように、フロアマット連結具100が構成される。
図3は、本実施形態に係るフロアマット連結具100の全体構成を示す斜視図であり、図4は、側面図(図3の矢視IV図)、図5は、平面図である。以下では、便宜上、図示のように前後方向、左右方向および上下方向を定義する。前後方向、左右方向および上下方向は、それぞれフロアマット連結具100の幅方向、長さ向および高さ方向に相当する。なお、図3には、前後方向に延在するマット境界線LN1が示され、図4には、マット境界線LN1に直交して上下方向に延在する鉛直線LN2が示される。
図3~5に示すように、フロアマット連結具100は、第1フロアマット201の端部を保持する第1マット保持部材1と、第2フロアマット202の端部を保持する第2マット保持部材2と、を有する。第1マット保持部材1と第2マット保持部材2とは、連結部3を介して、鉛直線LN2に直交して前後方向に延在する軸線CL1を中心にして回動可能に連結される。第1マット保持部材1および第2マット保持部材2は、可撓性を有する高性能ポリマー(HPP)等の樹脂を構成材として射出成形により形成される。
第1マット保持部材1は、第1フロアマット201(図1)の裏面に対向して前後方向および左右方向に延在する略板状の第1裏面部11と、第1フロアマット201の表面に対向して前後方向および左右方向に延在する略板状の第1表面部12と、上下方向に延在して第1裏面部11の右端部と第1表面部12の右端部とを接続する略板状の第1接続部13と、を有する。第1裏面部11の左右方向長さは、第1表面部12の左右方向長さよりも長く、第1裏面部11の左端部は、第1表面部12の左端部よりも左方に位置する。
図4に示すように、第1マット保持部材1は略C字状を呈し、第1裏面部11の左端部から第1接続部13および第1表面部12の左端部にかけて、板厚がほぼ一定である。第1裏面部11は水平方向に延在する。一方、第1表面部12は、右端部から左端部にかけて下り勾配で傾斜して延在する。第1表面部12の左端部には、下方に向けて先端が略三角形状に突出した第1凸部14が設けられる。第1凸部14の左面には、右方にかけて下り勾配で傾斜するテーパ面14aが形成される。第1裏面部11の上面から第1表面部12の下面までの上下方向長さ、つまり第1裏面部11と第1表面部12との間の空間SP1の高さは、第1フロアマット201の縁かがり部215(図2)の高さにほぼ等しい。第1凸部14の下端から第1接続部13の左端部までの左右方向長さは、第1フロアマット201の縁かがり部215の左右方向長さにほぼ等しい。
第1マット保持部材1は、第1接続部13の下端部や上端部等に沿って前後方向に延在する仮想軸線を支点にして、弾性変形により上下方向に屈曲可能である。これにより第1凸部14を上方に移動させることができ、第1裏面部11と第1表面部12との間の空間SP1に、第1フロアマット201の縁かがり部215を挿入可能である。空間SP1に第1フロアマット201の縁かがり部215が挿入されると、第1凸部14が第1フロアマット201の表面の凹部216(図2)に係合し、第1フロアマット201の縁部200Cが第1マット保持部材1に係止される。すなわち、第1フロアマット201の縁部200Cが、可撓性を有する第1マット保持部材1によって挟持される。
図3~5に示すように、第2マット保持部材2は、第2フロアマット202(図1)の裏面に対向して前後方向および左右方向に延在する略板状の第2裏面部21と、第2フロアマット202の表面に対向して前後方向および左右方向に延在する略板状の第2表面部22と、上下方向に延在して第2裏面部21の左端部と第2表面部22の左端部とを接続する略板状の第2接続部23と、を有する。第2裏面部21の左右方向長さは、第2表面部22の左右方向長さよりも長く、第2裏面部21の右端部は、第2表面部22の右端部よりも右方に位置する。
図4に示すように、第2マット保持部材2は略C字状を呈し、第2裏面部21の右端部から第2接続部23および第2表面部22の右端部にかけて、板厚がほぼ一定である。第2裏面部21は水平方向に延在する。一方、第2表面部22は、左端部から右端部にかけて下り勾配で傾斜して延在する。第2表面部22の右端部には、下方に向けて先端が略三角形状に突出した第2凸部24が設けられる。第2凸部24の右面には、左方にかけて下り勾配で傾斜するテーパ面24aが形成される。第2裏面部21の上面から第2表面部22の下面までの上下方向長さ、つまり第2裏面部21と第2表面部22との間の空間SP2の高さは、第2フロアマット202の縁かがり部215(図2)の高さにほぼ等しい。第2凸部24の下端から第2接続部23の右端部までの左右方向長さは、第2フロアマット202の縁かがり部215の左右方向長さにほぼ等しい。
第2マット保持部材2は、第2接続部23の下端部や上端部等に沿って前後方向に延在する仮想軸線を支点にして、弾性変形により上下方向に屈曲可能である。これにより第2凸部24を上方に移動させることができ、第2裏面部21と第2表面部22との間の空間SP2に、第2フロアマット202の縁かがり部215を挿入可能である。空間SP2に第2フロアマット202の縁かがり部215が挿入されると、第2凸部24が第2フロアマット202の表面の凹部216(図2)に係合し、第2フロアマット202の縁部200Cが第2マット保持部材2に係止される。すなわち、第2フロアマット202の縁部200Cが、可撓性を有する第2マット保持部材2によって挟持される。
第1マット保持部材1および第2マット保持部材2は、互いに同一部材である。第1マット保持部材1を、鉛直線LN2を中心にして180°回転させると、第2マット保持部材2となる。このように第1マット保持部材1と第2マット保持部材2とを同一部材として構成することで、同一の金型を用いて第1マット保持部材1と第2マット保持部材2とを成形することができ、コストを低減することができる。なお、第1マット保持部材1と第2マット保持部材2とを、互いに異なる部材として構成してもよい。
第1マット保持部材1と第2マット保持部材2とを連結する連結部3の構成について説明する。図6A,6Bは、それぞれ連結部3の構成を示す第1マット保持部材1の単体の斜視図である。
図6A,6Bに示すように、第1接続部13からは、右方に向けて前後一対の突出部31,32が突設される。突出部31,32の側面視の輪郭は互いに同一であり、第1表面部12の上面に連なり、緩やかな円弧曲線に沿って右方、下方および左方に延在する。そして、突出部31,32の下端部は、第1接続部13の高さ方向中間部に接続される。
突出部31,32は、平面視で略矩形状を呈し(図5参照)、それぞれ前端面31a,32aと後端面31b、32bとを有する。突出部31の後端面31bと突出部32の前端面32aとの間に、平面視略矩形状の凹部33が設けられる。前側の突出部31の前端面31aは、第1接続部13の前端面と同一面上に位置する。したがって、突出部31は、前後方向に段差なく、第1マット保持部材1の前端面に沿って右方に延在する。
一方、後側の突出部32の後端面32bは、第1接続部13の後端面よりも前方に位置する。より詳しくは、第1接続部13の後端面には、前方に向けて凹状に形成された平面視略矩形状の切り欠き部34が設けられ(図5参照)、突出部32は、第1マット保持部材1の後端面よりも前方において右方に延在する。切り欠き部34の深さ(前後方向長さ)は、突出部31および後述する突出部41の厚さ(前後方向長さ)と等しい。突出部31は、突出部32よりも前後方向の長さが短い(厚さが薄い)。このため、突出部31を前後方向に容易に撓ませることができる。
図6Bに示すように、突出部31には、軸線CL1を中心とした略円形の貫通孔310が開口される。突出部31の後端面31bと円弧状の右端面とが交差する角部には、貫通孔310への軸部(後述する軸部420)の挿入が容易なように面取り部311が設けられる。突出部32の後端面32bには、軸線CL1を中心とした略円柱形状の軸部320が後方に向けて突設される。軸部320の径は貫通孔310の径と等しいまたはほぼ等しい。軸部320の前後方向長さは、切り欠き部34の前後方向深さよりも短く、軸部320の後端面は第1接続部13の後端面よりも前方に位置する。軸部320の後端面の右側の角部には、貫通孔(後述する貫通孔410)への軸部320の挿入が容易なように面取り部321が設けられる。
第1マット保持部材1と第2マット保持部材2とは同一部材により構成される。このため、第2マット保持部材2の単体の図示は省略するが、第2マット保持部材2の連結部3は、第1マット保持部材1の連結部3と同様に構成される。すなわち、図5に示すように、第2マット保持部材2は、第2接続部23から左方に向けて突出された前後一対の突出部41,42を有する。後側の突出部41の前端面41bと前側の突出部42の後端面42aとの間には、平面視略矩形状の凹部43が設けられる。突出部41の後端面41aは、第2マット保持部材2の後端面に沿って左方に延在する。第2接続部23の前端面には、切り欠き部44が設けられる。突出部41には、軸線CL1を中心とした略円形の貫通孔410が開口される。突出部42の前端面42bには、軸線CL1を中心とした略円柱形状の軸部420が前方に向けて突設される。
フロアマット連結具100は、例えば以下のように製造される。まず、第1マット保持部材1および第2マット保持部材2となる同一形状のマット保持部材を、射出成形により形成する。次いで、図5に示すように、第1マット保持部材1の凹部33に第2マット保持部材2の突出部42を嵌合するとともに、第2マット保持部材2の凹部43に第1マット保持部材1の突出部32を嵌合する。そして、第1マット保持部材1と第2マット保持部材2とを押し付け合いながら、連結部3を介して両者を連結する。
このとき、軸部320の先端部が、軸部320の面取り部321(図6B)と突出部41の面取り部とを介して突出部41の前端面41bに当接し、突出部41が幅方向外側(後側)に撓みながら、軸部320が突出部41の貫通孔410に接近する。また、軸部420の先端部が、軸部420の面取り部と突出部31の面取り部311(図6B)とを介して突出部31の後端面31bに当接し、突出部31が軸方向外側(前側)に撓みながら、軸部420が突出部31の貫通孔310に接近する。
第1マット保持部材1と第2マット保持部材2とが最大に押し付けられると、軸部320が貫通孔410に、軸部420が貫通孔310に、それぞれ挿入される。これにより、突出部31,41が弾性変形により幅方向内側に変位し、突出部31,41の撓みが取り除かれる。以上で、フロアマット連結具100の製造が完了する。このようなフロアマット連結具100によれば、第1マット保持部材1と第2マット保持部材2とが、軸線CL1上の一対の軸部320,420を介してスムーズに回動可能である。
図7Aは、フロアマット連結具100により左右一対のフロアマット201,202が連結された状態を示す側面図である。図7Aに示すように、第1マット保持部材1の内側の空間SP1に、第1フロアマット201の縁部200Cが挿入される。例えば、図7AのB部拡大図である図7Bに示すように、ユーザは第1表面部12の左端部を指で上方に持ち上げ、その状態で、第1裏面部11の上面を第1フロアマット201の底面に沿って滑らせながら、空間SP1に縁部200Cを挿入する。
縁部200Cの挿入後にユーザが指の力を緩めると、第1マット保持部材1が弾性力によって元の状態に復帰し、第1凸部14が縁かがり部215の凹部216に係合する。これにより第1マット保持部材1により第1フロアマット201の端部が保持される。第2フロアマット202の縁部200Cも同様に、ユーザが第2表面部22の右端部を上方に持ち上げた状態で、第2マット保持部材2の内側の空間SP2に挿入される。その後、ユーザが指の力を緩めると、第2凸部24が縁かがり部215の凹部216に係合し、第2マット保持部材2により第2フロアマット202の端部が保持される。
これにより、フロアマット自体に連結具取付用の孔等を別途設けることなく、フロアマット連結具100を介して一対のフロアマット201,202を容易に連結することができる。フロアマット連結具100は、第1凸部14、第2凸部24を上方に持ちあげて、第1凸部14、第2凸部24をフロアマット201,202の縁部200Cの凹部216に係合させることで取り付けられる。このため、マジックテープ(登録商標)などの接着部を用いてフロアマット同士を連結する場合に比べ、フロアマット同士を強固に連結することができる。
なお、第1マット保持部材1および第2マット保持部材2の内側の空間SP1,PS2にフロアマット201,202の縁部200Cを挿入する際に、第1表面部12および第2表面部22の先端部を指で上方に持ち上げることなく、縁部200Cを空間SP1,PS2に押し込むようにしてもよい。縁部200Cを押し込むと、第1凸部14、第2凸部24は、テーパ面14a,24aが縁かがり部215の上面に当接しながら上方に弾性変形する。そして、第1凸部14、第2凸部24は、縁かがり部215を乗り越えると、凹部216に係合する。これにより、フロアマット201,202へのフロアマット連結具100の取付が容易である。
フロアマット連結具100によりフロアマット同士を連結した状態で、フロアマット201,202が互いに異なる方向に引っ張られる等により、フロアマット連結具100に引張方向、圧縮方向、ねじれ方向等の力が作用することがある。このため、第1マット保持部材1と第2マット保持部材2とを、連結部3を介して強固に連結することが好ましい。
この点、本実施形態では、フロアマット連結具100の幅方向(前後方向)両端部に、軸線CL1に沿って一対の軸部320,420が設けられ、軸部320,420を介して第1マット保持部材1と第2マット保持部材2とが連結される(図5)。このため、軸部320,420の幅方向一端部(軸部320の後端部)から幅方向他端部(軸部420の前端部)までの長さを長く設定することができ、第1マット保持部材1と第2マット保持部材2とを、連結部3を介して安定して連結することができる。
以上では、一対のフロアマット201,202が同一平面上に配置される場合におけるフロアマット連結具100の適用例について説明した。しかし、本実施形態のフロアマット連結具100は、一対のフロアマット201,202が異なる平面上に配置される場合、つまり、一対のフロアマット201,202が所定角度で交差する場合にも適用可能である。図8A,8Bは、それぞれその一例を示す側面図である。
図8Aは、第1フロアマット201と第2フロアマット202とが45°の角度で交差する場合の例であり、図8Bは、90°の角度で交差する場合の例である。第1マット保持部材1と第2マット保持部材2とは、フロアマット連結具100を介して軸線CL1を中心に回動可能に連結される。このため、フロアマット連結具100の連結部3に応力が集中することなく、第1マット保持部材1と第2マット保持部材2とをスムーズに回動させることができる。したがって、一対のフロアマット201,202の交差角度に拘わらず、フロアマット連結具100を介して一対のフロアマット201,202を安定した状態で連結することができる。
図9は、一対のフロアマット201,202が90°の角度で交差する車室内の箇所の一例を示す図である。図9では、車両左右方向中央部に、車両前後方向に延在するシャフト部材(例えばプロペラシャフト)が通過するための略直体形状のトンネル部250が上方に膨出して設けられる。トンネル部250は、コンソールボックス251の後方かつリアシート252の前方に設けられ、トンネル部250の上面および左右側面を覆うように略U字状の第1フロアマット201(リアセンターマット)が配置される。この第1フロアマット201の左右両端部は、トンネル部250の左右側面に沿って上下方向に延在する。このため、第1フロアマット201とその左右に配置される第2フロアマット202とは90°で交差し、これらフロアマット201,202の連結部に、上述したフロアマット連結具100を用いることができる。
本実施形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)フロアマット連結具100は、マット境界線LN1を介して隣り合って配置された第1フロアマット201と第2フロアマット202とを連結するように構成される(図1)。このフロアマット連結具100は、マット境界線LN1と平行な前後方向に延在する所定の幅と、マット境界線LN1を越えて左右方向に延在する所定の長さと、を有する(図3)。さらにフロアマット連結具100は、第1フロアマット201の裏面(下面)から表面(上面)にかけて延在し、第1フロアマット201の縁部200Cを挟持するように構成された、可撓性を有する第1マット保持部材1と、第2フロアマット202の裏面(下面)から表面(上面)にかけて延在し、第2フロアマット202の縁部200Cを挟持するように構成された、可撓性を有する第2マット保持部材2と、を備える(図3)。第1マット保持部材1は、マット境界線LN1を越えて右方に突設された突出部31,32を有し、第2マット保持部材2は、マット境界線LN1を越えて左方に突設された突出部41,42を有する(図5)。突出部32,42に、前後方向に延在する軸線CL1に沿って軸部320,420が突設され、突出部31,41に、軸線CL1を中心に軸部320,420を回転可能に支持する貫通孔310,410が設けられる。
この構成により、第1マット保持部材1と第2マット保持部材2とが、軸線CL1を中心にして回動可能に連結される。このため、連結部3を介してフロアマット連結具100をスムーズに屈曲させるこができ、一対のフロアマット201,202の表面が所定角度で交差して配置される場合に、一対のフロアマット201,202間にフロアマット連結具100を容易に設けることができる。
(2)第1マット保持部材1は、前後方向に互いに離間した状態でそれぞれマット境界線LN1を越えて右方に突設された一対の突出部31,32を含む(図3,5)。第2マット保持部材2は、前後方向に互いに離間した状態でそれぞれマット境界線LN1を越えて左方に突設された一対の突出部41,42を含む(図3,5)。一対の突出部31,32および一対の突出部41,42は、前後方向に互い違いに配置される(図5)。突出部32および突出部42に、それぞれ軸線CL1に沿って軸部320,420が突設され、突出部31および突出部41に、それぞれ軸線CL1を中心に軸部320,420を回転可能に支持する貫通孔が設けられる(図5,6A,6B)。これにより、第1マット保持部材1と第2マット保持部材2とを、一対の軸部320,420を介して強固に連結することができる。また、突出部31,32と突出部41,42とが前後方向に互い違いに配置されるので、第1マット保持部材1と第2マット保持部材2との間の左右方向の隙間を狭めることができ、左右一対のフロアマット201,202を接近した状態で保持することができる。
(3)一対の突出部31,32は、それぞれ互いに対向する一対の対向面である後端面31bおよび前端面32aと、これら対向面の反対側の一対の非対向面である前端面31aおよび後端面32bと、を有する(図5)。一対の突出部41,42は、それぞれ互いに対向する一対の対向面である前端面41bおよび後端面42aと、これら対向面の反対側の一対の非対向面である後端面41aおよび前端面42bと、を有する(図5)。突出部32の非対向面である後端面32bおよび突出部42の非対向面である前端面42bに、それぞれ軸線CL1に沿って軸部320,420が突設される(図5,6B)。これにより、前側の軸部420の前端面から後側の軸部320の後端面までの長さを長く設定することができる。このため、フロアマット201,202が互いに異なる方向に引っ張られた場合や、フロアマット連結具100が乗員によって踏まれるまたはフロアマット連結具100に物体が落下する等、フロアマット連結具100に上方から衝撃が作用した場合であっても、第1マット保持部材1と第2マット保持部材2との安定した連結状態を維持できる。
(4)第1マット保持部材1は、第1フロアマット201の裏面に対向して左右方向に延在する第1裏面部11と、第1フロアマット201の表面に対向して左右方向に延在するとともに、第1裏面部11よりも左右方向の長さが短い第1表面部12と、第1裏面部11の右端部と第1表面部12の右端部とを接続する第1接続部13と、を有する(図3)。第2マット保持部材2は、第2フロアマット202の裏面に対向して左右方向に延在する第2裏面部21と、第2フロアマット202の表面に対向して左右方向に延在するとともに、第2裏面部21よりも左右方向の長さが短い第2表面部22と、第2裏面部21の左端部と第2表面部22の左端部とを接続する第2接続部23と、を有する(図3)。突出部31,32は、第1接続部13から右方に突設され、突出部41,42は、第2接続部23から左方に突設される(図3)。これにより、第1マット保持部材1および第2マット保持部材2によりフロアマット201,202の縁部200Cを覆うことができる。このため、フロアマット自体に連結具取付用の貫通孔等を設けることなく、フロアマット連結具100によりフロアマット201、202を良好に保持することができる。
(5)第1表面部12の左端部に、第1裏面部11に向けて第1凸部14が突設され、第2表面部22の右端部に、第2裏面部21に向けて第2凸部24が突設される。これにより、第1凸部14、第2凸部24がフロアマット201,202の凹部216に係止され、フロアマット連結具100を、フロアマット201,202から脱落することなくフロアマット201,202に確実に取り付けることができる。
(6)第1マット保持部材1と第2マット保持部材2とは、同一部材である(図3~5)。これにより、単一の金型を用いて2つの部材を成形することができ、フロアマット連結具100の製造コストを低減することができる。
本実施形態は種々の形態に変形することができる。以下、いくつかの変形例について説明する。第1マット保持部材1に、前後方向(第1方向)に互いに離間して配置され、右方(第2方向一方側)に突出する一対の突出部(第1突出部)31,32を設けるとともに、第2マット保持部材2に、前後方向に互いに離間して配置され、左方(第2方向他方側)に延在する一対の突出部(第2突出部)41,42を設けるようにしたが、第1突出部および第2突出部の個数は上述したものに限らない。すなわち、第1突出部および第2突出部は1つでもよく3つ以上でもよい。
上記実施形態では、突出部32の後端面32b(第1非対向面)および突出部42の前端面42b(第2非対向面)に、それぞれ軸線CL1に沿って軸部320,420を突設するようにしたが、他の面(例えば突出部31,32同士が対向する第1対向面、突出部41,42同士が対向する第2対向面等)に軸部を設けることもできる。上記実施形態では、突出部31,41に設けられた貫通孔310,410により軸部320,420を回転可能に支持するようにしたが、軸受け部の構成はこれに限らない。上記実施形態では、第1接続部13および第2接続部23からそれぞれ左右方向に突出部31,32,41,42を突出するようにしたが、第1裏面部11、第2裏面部21、第1表面部12および第2表面部22等、他の位置から第1突出部および第2突出部を突出するようにしてもよい。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能であり、変形例同士を組み合わせることも可能である。