JP7809342B2 - SARS-CoV-2に対する免疫を誘導する方法 - Google Patents

SARS-CoV-2に対する免疫を誘導する方法

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Description

本発明は、SARS-CoV-2に対する免疫を誘導する方法、そのためのペプチドおよび当該ペプチドを含む免疫原性組成物に関する。
SARS-CoV-2は、2020年に引き起こされたパンデミックの原因となったコロナウイルスである。2020年1月7日に世界保健機関(WHO)は、このウイルスを2019-nCoVと暫定的に命名した。また、同年2月11日に国際ウイルス分類委員会(ICTV)はこのウイルスをSARS-CoV-2と正式に命名した。WHOは、この新型コロナウイルスによる疾患をCOVID-19と命名している。国際ウイルス分類委員会は、SARS-CoV-2を、ベータコロナウイルス属に属し、SARS-CoVと同じ種(又はその姉妹系統)であるとしている。SARS-CoV-2の完全ゲノム配列は、GenBank登録番号:MN908947.3として米国国立生物工学情報センター(NCBI)に登録されている。
ウイルス粒子(ビリオン)は、50~200nm程度の粒径を有し、一般的なコロナウイルスと同じようにスパイクタンパク質、ヌクレオキャプシドタンパク質、膜タンパク質、およびエンベロープタンパク質とウイルスゲノムRNAを含む。ヌクレオキャプシドタンパク質がRNAと複合体を形成し、その周囲に脂質と結合したスパイクタンパク質、膜タンパク質、およびエンベロープタンパク質が取り囲んで、ビリオンのエンベロープが形成される。エンベロープの最外表面に位置するスパイクタンパク質は、細胞表面のACE2受容体に結合して細胞への感染を促進すると考えられている。SARS-CoV-2に感染しても疾患の症状が現れない者が存在し、これを無症状病原体保有者という。無症状病原体保有者は、その保有するウイルスを他者に感染させる可能性があることが指摘されている。SARS-CoV-2による感染によって、嗅覚および/または味覚が低下するまたは喪失することが指摘されている。SARS-CoV-2は、重症急性呼吸症候群を生じさせることがある。重症急性呼吸器症候群では、主症状として、40℃程度の発熱、咳、息切れが報告されている。顕著な合併症は、肺炎である。
SARS-CoV-2に対するワクチンの開発が進められている。現状においては、多様なワクチンの開発が求められている。SARS-CoV-2に関しては、配列相同性や生物情報学的アプローチにより免疫応答を誘導する標的ペプチドの探索がなされている(非特許文献1)。
Grifoni et al., Cell host & Microbe, 27(4):671-680, 2020
本発明は、SARS-CoV-2に対する免疫を誘導する方法、そのためのペプチドおよび当該ペプチドを含む免疫原性組成物を提供する。
より具体的には、本発明は以下の発明を提供する。
(1)SARS-CoV-2のスパイクタンパク質の部分ペプチドであって、配列番号4に記載のアミノ酸配列または、当該配列に対応する位置のスパイクタンパク質の部分ペプチドを含み、8~30アミノ酸長を有するペプチド。
(2)上記(1)に記載のペプチドであって、
配列番号8に記載のアミノ酸配列の位置1204~1226の領域に含まれる、8~20アミノ酸長の連続したアミノ酸配列、または当該配列に対応する位置のSARS-CoV-2のスパイクタンパク質の部分ペプチドのアミノ酸配列を有するペプチド。
(3)配列番号4に記載のアミノ酸配列からなる上記(1)または(2)に記載のペプチド。
(4)配列番号10~12のいずれかに記載のアミノ酸配列を有し、15~18アミノ酸長を有する、上記(1)または(2)に記載のペプチド。
(5)上記(1)~(4)のいずれかに記載のペプチドを含む、免疫原性組成物。
(6)上記(1)~(4)のいずれかに記載のペプチドを含む、SARS-CoV-2に対する免疫を誘導することに用いるための医薬組成物。
(7)対象にSARS-CoV-2に対する免疫を誘導する方法であって、
上記(1)~(4)のいずれかに記載のペプチド、または上記(5)または(6)に記載の組成物を対象に投与することを含む、方法。
(8)対象が、SARS-CoV-2に感染した対象である、上記(7)に記載の方法。(9)対象が、SARS-CoV-2に感染したリスクを有する対象である、上記(7)に記載の方法。
(10)対象が、SARS-CoV-2に感染するリスクを有する対象である、上記(7)に記載の方法。
図1は、5名健康なドナー(HD1~HD5)のPBMCからの抗原特異的T細胞の生成の分析を示す。PBMCのサイトカイン産生をFACS分析により解析した。各ペプチドの存在下でPBMCを21d培養した後、PBMCを収穫し、IFN-γ産生について評価した。T細胞によるIFN-γ産生を、ゴルジプラグ(BD)および各関連ペプチドの存在下で16時間培養した後、細胞内染色分析により評価した。 図2は、Cov2-S抗原を発現するHLA-A24+標的細胞に対するT細胞の細胞傷害性を示す。HD5からの培養PBMCを各ペプチドと共培養して3週間後に採取した。ペプチドパルス化または非パルス化されたHLA-A24+C1Rに対するT細胞の細胞傷害性は、50:1、25:1、12.5:1の比率(E/T)で細胞傷害性T細胞(E)とHLA-A24+C1R細胞(T)とを共培養することにより評価した。 図3は、4名の健常ボランティア(HV1~5)のPBMCからの抗原特異的T細胞の生成の分析を示す。PBMCのサイトカイン産生をFACS分析により解析した。各ペプチドの存在下でPBMCを21d培養した後、PBMCを収穫し、IFN-γ産生について評価した。T細胞によるIFN-γ産生を、ゴルジプラグ(BD)および各関連ペプチドの存在下で16時間培養した後、細胞内染色分析により評価した。 図4は、図3のデータをグラフ化したものである。
発明の具体的な説明
本明細書では、「対象」とは、脊椎動物であり、例えば、ヒトを含む哺乳類、例えば、SARS-CoV-2が感染する哺乳類(ネコ、フェレット、コウモリ、およびセンザンコウ)であり得る。対象は、SARS-CoV-2に感染した対象であり得、SARS-CoV-2に感染した無症状病原体保有者であり得、SARS-CoV-2に感染し、COVID-19を発症した対象であり得る。対象は、SARS-CoV-2に感染した可能性(リスク)を有する対象であり得、または、SARS-CoV-2に感染する可能性(リスク)を有する対象であり得る。対象は、小児(例えば、幼児(生後1~6年)、学童(生後6~12年)、青年(生後12年~)、成人(生後20年~)であり得る。成人は、30歳以上、40歳以上、50歳以上、60歳以上、または70歳以上の成人であり得る。
本明細書では、「SARS-CoV-2」は、2020年に引き起こされたパンデミックの原因となったコロナウイルスである。2020年1月7日に世界保健機関(WHO)は、このウイルスを2019-nCoVと暫定的に命名した。また、同年2月11日に国際ウイルス分類委員会(ICTV)はこのウイルスをSARS-CoV-2と正式に命名した。コロナウイルスは、一般的な風邪から重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)などの重篤な呼吸器疾患を引き起こしうる。WHOは、この新型コロナウイルスによる疾患をCOVID-19と命名している。国際ウイルス分類委員会は、SARS-CoV-2を、ベータコロナウイルス属に属し、SARS-CoVと同じ種(又はその姉妹系統)であるとしている。SARS-CoV-2の完全ゲノム配列は、GenBank登録番号:MN908947.3として米国国立生物工学情報センター(NCBI)に登録されている。ウイルス粒子(ビリオン)は、50~200nm程度の粒径を有し、一般的なコロナウイルスと同じようにスパイクタンパク質、ヌクレオキャプシドタンパク質、膜タンパク質、およびエンベロープタンパク質とウイルスゲノムRNAを含む。ヌクレオキャプシドタンパク質がRNAと複合体を形成し、その周囲に脂質と結合したスパイクタンパク質、膜タンパク質、およびエンベロープタンパク質が取り囲んで、ビリオンのエンベロープが形成される。エンベロープの最外表面に位置するスパイクタンパク質は、細胞表面のACE2受容体に結合して細胞への感染を促進すると考えられている。SARS-CoV-2に感染しても疾患の症状が現れない者が存在し、これを無症状病原体保有者という。無症状病原体保有者は、その保有するウイルスを他者に感染させる可能性があることが指摘されている。SARS-CoV-2による感染によって、嗅覚および/または味覚が低下するまたは喪失することが指摘されている。SARS-CoV-2は、重症急性呼吸症候群を生じさせることがある。重症急性呼吸器症候群では、主症状として、40℃程度の発熱、咳、息切れが報告されている。顕著な合併症は、肺炎である。SARS-CoV-2の感染の有無は、主にPCR検査によって判定されている。このPCR検査は、SARS-CoV-2特異的にバンドを増幅するか否かによって、体内にSARS-CoV-2の遺伝子が存在するか否かを評価するものである。SARS-CoV-2に対する治療としては、SARS-CoV-2に対する抗ウイルス薬(例えば、レムデシビル)、ステロイド系抗炎症薬(例えば、デキサメタゾン)、および炎症性サイトカインの阻害剤(例えば、IL-6阻害剤、例えば、抗IL-6抗体、TNF-α阻害剤、例えば、エタネルセプト)が挙げられる。
本明細書では、「スパイクタンパク質」は、上記GenBank登録番号:MN908947.3として米国国立生物工学情報センター(NCBI)に登録されたSARS-CoV-2ゲノムの21563番目~25384番目にコードされるタンパク質であり得、上記SARS-CoV-2のスパイクタンパク質は、配列番号8のアミノ酸配列を有する。スパイクタンパク質は、Sタンパク質とも呼ばれる。
本明細書では、「ペプチド」は、アミノ酸のポリマーを意味する。ポリマーは、通常分岐を有しない。「部分ペプチド」とは、特定のペプチドの一部を意味する。ペプチドおよび部分ペプチドは、当該ペプチドおよび部分ペプチドが表面に露出している限り、他のタンパク質に連結していてもよく、脂質に連結していてもよく、または非荷電親水性ポリマー(例えば、ポリエチレングリコール)に連結していてもよい。ペプチドおよび部分ペプチドは、当該ペプチドをコードする核酸から製造され得る。ペプチドおよび部分ペプチドはまた、化学合成され得る。ペプチドおよび部分ペプチドはまた、単離、濃縮、または精製されている。単離とは、ペプチドおよび部分ペプチドを少なくとも他の成分から分離することを意味し、精製とは、ペプチドおよび部分ペプチドを少なくとも選択的に分離することを意味する。濃縮は、ペプチドおよび部分ペプチドの濃度が高まっていることを意味する。
本明細書では、「組成物」とは、1以上の成分の混合物である。組成物は、例えば、部分ペプチドと水性溶媒(例えば、水)を含み得る。組成物は、薬学的に許容可能な賦形剤をさらに含んでいてもよい。本明細書では、免疫原性組成物とは、対象に投与することによって当該対象の体内で免疫反応を惹起することができる組成物である。免疫原性組成物は、対象において免疫反応を誘発することに用いられ得る。免疫原性組成物は、対象において免疫反応を惹起することができるので、ワクチンとして用いることができる。例えば、本発明の免疫原性組成物は、SARS-CoV-2に対する免疫反応を誘発することに用いられ得、または、SARS-CoV-2に対するワクチンとして用いられ得る。
本明細書では、「処置」は、予防的処置および治療的処置を含む。処置は、症状を有する患者または無症状病原体保有者に対してなされ得る。治療的処置は、感染したウイルスに対してなされ得、予防的処置は、将来の感染を予防するため、または将来の感染によりCOVID-19が発症するのを遅延させ、もしくは発症したCOVID-19の症状を低減するためになされ得る。
本明細書では、「ヒト白血球抗原」(HLA)は、ヒトの主要組織適合性複合体(MHC)である。HLAは、免疫細胞への抗原の提示に関与しており、様々なアリル多型が知られている。日本人では、最も頻度高く検出されるアレルがA*24:02であり、日本人の約36%がこのアレルを有する。HLAに提示されるペプチドはペプチドワクチンとして有用であり得るが、例えば、A*24:02に提示されるペプチドは、日本人の集団においてペプチドワクチンとして有用であり得る。
本開示では、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質の部分ペプチドが提供される。本開示では、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質の部分ペプチドであって、配列番号4に記載のアミノ酸配列または、当該配列に対応する位置のスパイクタンパク質(例えば、天然のその変種)の部分ペプチドを含むペプチドが提供される。
ある態様では、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質は、GenBank登録番号:MN908947.3として米国国立生物工学情報センター(NCBI)に登録されたスパイクタンパク質またはこれと90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、または99%以上同一なアミノ酸配列を有するSARS-CoV-2のスパイクタンパク質であり得る。
本開示ではまた、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質の部分ペプチドであって、配列番号4に記載のアミノ酸配列、または、当該配列に対応する位置のスパイクタンパク質の部分ペプチドを含み、8~30アミノ酸長(好ましくは、8~10アミノ酸長、15~18アミノ酸長、8~20アミノ酸長、8~11アミノ酸長、または9アミノ酸長、もしくは10アミノ酸長であり得、より好ましくは9アミノ酸長である)を有するペプチドが提供される。ここで、当該配列に対応する位置のスパイクタンパク質のアミノ酸配列を有する部分ペプチドとは、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質の天然の変種において、上記SARS-CoV-2のスパイクタンパク質とアラインメントしたときに対応する位置に並べられるアミノ酸配列を意味する。
本開示ではまた、配列番号8に記載のアミノ酸配列の位置1204~1226の領域に含まれる、8~20アミノ酸長(例えば、8~10アミノ酸長、例えば、9アミノ酸長、または15~18アミノ酸長)の連続したアミノ酸配列を有するペプチドが提供される。ここで、当該ペプチドは、好ましい一態様では、配列番号4に記載のアミノ酸配列を含む。
本開示ではまた、配列番号8に記載のアミノ酸配列の位置1204~1226の領域に含まれる、8~20アミノ酸長(例えば、8~10アミノ酸長、例えば、9アミノ酸長、または15~18アミノ酸長)の連続したアミノ酸配列を有するペプチドからなる群から選択される2以上のペプチドを含む、組成物が提供される。この組成物は、T細胞上に発現するTCR(T細胞受容体)に対して多様なエピトープを提供し得るため、多様な抗原特異性を有するT細胞集団を誘導(または活性化)し得ることとなる。
8~10アミノ酸長(好ましくは9アミノ酸長)のペプチドは、HLAクラスIにより直接的に抗原提示され、CD8単独陽性T細胞を活性化し得る。これに対して、15~18アミノ酸長のペプチドは、細胞に取り込まれて分解され、HLAクラスIおよびIIのいずれによっても抗原提示され、CD4単独陽性T細胞およびCD8単独陽性T細胞を活性化し得る。8~10アミノ酸長(好ましくは9アミノ酸長)のペプチドは、細胞内に取り込まれ、分解されてHLAに抗原提示されるプロセスを経ずに、直接的にHLAにより抗原提示できるために即効性に免疫を活性化できる。これに対して、15~18アミノ酸長のペプチドは、CD4単独陽性T細胞およびCD8単独陽性T細胞の両方を活性化し得る。当業者であれば、目的に応じてアミノ酸長を適宜選択してワクチンとして用いることができるであろう。
また、本開示によれば、本発明のペプチドによって活性化されたT細胞が提供される。本開示によれば、本発明のペプチドによって活性化されたT細胞を含む、医薬組成物が提供される。本発明のペプチドによって活性化されたT細胞を含む医薬組成物は、例えば、SARS-CoV-2などのコロナウイルスに感染した対象に投与され得、当該対象においてその感染を処置することができる。本発明のペプチドによって活性化されたT細胞を含む医薬組成物は、細胞の調製に適した溶液条件を有する。本発明のペプチドによって活性化されたT細胞を含む医薬組成物は、薬学的に許容可能な賦形剤をさらに含んでいてもよい。活性化は、ペプチドと抗原提示細胞とT細胞(例えば、ナイーブT細胞、セントラルメモリーT細胞、エフェクターメモリーT細胞、またはターミナルエフェクターT細胞)とを培養することによって行うことができる。このときに培養は、サイトカイン存在下(例えば、IL-2存在下)で行うことができる。T細胞は、ブレフェルディンAおよび/またはモネンシン存在下でさらに活性化してもよい。
本開示では、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質の部分ペプチドは、NetMHCpan-4.0(www.cbs.dtu.dk/services/NetMHCpan-4.0)によって、デフォルトの設定(但し、A*24:02)で、スコアが0.1以上、0.2以上、0.3以上、0.4以上、0.5以上、0.6以上または0.7以上であり得る。
本開示では、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質の部分ペプチドは、例えば、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質の部分ペプチドであって、配列番号4に記載のアミノ酸配列、または、当該配列に対応する位置のスパイクタンパク質の部分ペプチドを含み、当該部分ペプチドは、8~30アミノ酸長(好ましくは、8~10アミノ酸長、15~18アミノ酸長、8~20アミノ酸長、8~11アミノ酸長、または9アミノ酸長、もしくは10アミノ酸長であり得、より好ましくは9アミノ酸長である)を有するペプチドであり、NetMHCpan-4.0(www.cbs.dtu.dk/services/NetMHCpan-4.0)において、デフォルトの設定(但し、A*24:02)で、スコアが0.1以上、0.2以上、0.3以上、0.4以上、0.5以上、0.6以上または0.7以上であり得る。
本開示では、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質の部分ペプチドは、例えば、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質の部分ペプチドであって、配列番号4に記載のアミノ酸配列と90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、または99%以上同一なアミノ酸配列を有するペプチドであり、かつ、NetMHCpan-4.0(www.cbs.dtu.dk/services/NetMHCpan-4.0)において、デフォルトの設定(但し、A*24:02)で、スコアが0.1以上、0.2以上、0.3以上、0.4以上、0.5以上、0.6以上または0.7以上であり得る。
本開示による上記ペプチドは、例えば、A*24:02のHLAを有するヒトにおいて、良好にHLAにより抗原提示されうる。また、当該抗原提示は、上記ペプチドに特異的な免疫応答を誘導しうる。したがって、本開示による上記ペプチドは、上記ペプチドに特異的な免疫応答を誘導させることに用いることができる。
本開示による上記ペプチドは、上記ペプチドに特異的なT細胞免疫を誘導することができる。したがって、本開示による上記ペプチドは、上記ペプチドに特異的なT細胞免疫を誘導することに用いることができる。
本開示による上記ペプチドは、SARS-CoV-2に対する免疫応答を誘導させることができる。したがって、本開示による上記ペプチドは、SARS-CoV-2に対する免疫応答を誘導させることに用いることができる。
本開示による上記ペプチドは、SARS-CoV-2に対するT細胞免疫を誘導するができる。したがって、本開示による上記ペプチドは、SARS-CoV-2に対するT細胞免疫を誘導することに用いることができる。
本開示による上記ペプチドは、SARS-CoV-2に対するワクチンとして用いることができる。
本開示による上記ペプチドは、免疫原性組成物中に含まれうる。したがって、本開示によれば、本開示による上記ペプチドを含む免疫原性組成物が提供される。免疫原性組成物は、免疫補助剤(アジュバント)をさらに含んでいてもよい。アジュバントとしては、沈降性アジュバントおよび油性アジュバントが挙げられる。沈降性アジュバントとしては、水酸化ナトリウム、アルミニウム化合物アジュバント、例えば、硫酸アルミニウムカリウム、リン酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、リン酸カルシウム、ミョウバン、ペペス、およびカルボキシビニルポリマーが挙げられる。油性アジュバントとしては、流動パラフィン、ラノリン、フロイントが挙げられる。アジュバントとしては、不完全フロイントアジュバントおよび完全フロイントアジュバントが挙げられる。他のアジュバントとしてToll様受容体(TLR)リガンドや抗原提示細胞も使用し得る。TLRリガンドは、少なくとも1つのTLRに結合し、TLRの活性化、すなわち、TLR媒介性細胞シグナル伝達の活性化をもたらす分子である。TLRリガンドは、例えば、TLR1リガンド、TLR2リガンド、TLR3リガンド、TLR4リガンド、TLR5リガンド、TLR6リガンド、TLR7リガンド、TLR8リガンド、またはTLR9リガンドであり得、TLR7アゴニスト、TLR8アゴニスト、またはTLR9アゴニストであり得、例えば、二本鎖RNA、ムラミルジペプチド(MDP)、スレオニルームラミルジペプチド(t-MDP)、OM-174、フラジェリン、一本鎖RNA、オリゴリボヌクレオチド(ORN)、イミダゾキノリンアミン(例えば、イミキモド(R-837))、リポポリサッカライド(LPS)およびその誘導体(例えば、Pam3CSK4などのトリアシル化リポペプチド、リポアラビノマンナン、リポマンナンなどのリポグリカン)、ザイモサン、モノホスホリピドA、FSL-1、ロキソリビン、ブロピリミン、ssポリU、レシキモド(R-848)、CpGオリゴデオキシヌクレオチド(CpG-ODN)、CpG病原体関連分子パターン(PAMP)、ポリイノシン酸ポリシチジル酸(PolyIC)、ポリイノシン酸-ポリシチジル酸-ポリL-リジン(Poly-ICLC)、非メチル化CpGアイランドを含む核酸、ウイルスもしくは細菌起源のDNA、ホスホロチオエート含有分子(例えば、ホスホロチオエートヌクレオチドアナログ)、ホスホロチオエート骨格を有する核酸、STINGリガンド、およびグランザイムAなどが挙げられる。抗原提示細胞としては、樹状細胞マクロファージ、B細胞などがある。ある態様では、免疫原性組成物は、ヒトに投与される。
免疫原性組成物は、無菌性である。ある態様では、免疫原性組成物は、発熱原を含まない。免疫原性組成物は、pH6~8(例えば、pH7~7.4)に調整される。免疫原性組成物は、注射用に製剤化され得る。免疫原性組成物はまた、吸入投与用に製剤化され得る。免疫原性組成物は、薬学的に許容される賦形剤をさらに含んでいてもよい。薬学的に許容可能な賦形剤としては、水、生理食塩水、pH緩衝剤、等張化剤、保存剤、および酸化防止剤が挙げられる。免疫原性組成物は、例えば、非経口投与、例えば、筋肉内投与、または静脈内投与され得る。
本開示によれば、対象において抗原特異的な免疫を誘導する方法であって、当該対象に本開示による上記ペプチドまたは免疫原性組成物の有効量を投与することを含む、方法が提供される。本開示によれば、対象において抗原特異的なT細胞免疫を誘導する方法であって、当該対象に本開示による上記ペプチドまたは免疫原性組成物の有効量を投与することを含む、方法が提供される。本開示によれば、対象において抗原特異的な細胞傷害性T細胞を誘導する方法であって、当該対象に本開示による上記ペプチドまたは免疫原性組成物の有効量を投与することを含む、方法が提供される。本開示によれば、対象においてSARS-CoV-2に対する免疫を誘導する方法であって、当該対象に本開示による上記ペプチドまたは免疫原性組成物の有効量を投与することを含む、方法が提供される。
本開示によれば、対象において抗原特異的な免疫を誘導することに用いるための医薬の製造における、当該対象に本開示による上記ペプチドまたは免疫原性組成物の使用が提供される。本開示によれば、対象において抗原特異的なT細胞免疫を誘導することに用いるための医薬の製造における、当該対象に本開示による上記ペプチドまたは免疫原性組成物の使用が提供される。本開示によれば、対象において抗原特異的な細胞傷害性T細胞を誘導することに用いるための医薬の製造における、当該対象に本開示による上記ペプチドまたは免疫原性組成物の使用が提供される。本開示によれば、対象においてSARS-CoV-2に対する免疫を誘導することに用いるための医薬の製造における、当該対象に本開示による上記ペプチドまたは免疫原性組成物の使用が提供される。
対象において抗原特異的な免疫を誘導したかいなかは、対象の末梢血中の細胞傷害性T細胞におけるINF-γの産生量の増加により決定することができる。細胞傷害性T細胞におけるINF-γの産生量が、有意に増加した場合には、対象において抗原特異的な免疫を誘導したと決定することができる。細胞傷害性T細胞におけるINF-γの産生量は、例えば、投与前と比較して1.1倍以上、1.2倍以上、1.3倍以上、1.4倍以上、1.5倍以上、1.6倍以上、1.7倍以上、1.8倍以上、1.9倍以上、2倍以上、3倍以上、4倍以上、5倍以上、6倍以上、7倍以上、8倍以上、9倍以上、または10倍以上となり得る。したがって、細胞傷害性T細胞におけるINF-γの産生量が上記のような倍率で増えた場合には、対象において抗原特異的な免疫を誘導したと決定することができる。細胞傷害性T細胞は、IL-2存在下で培養してから上記決定のための測定に供することができる。細胞傷害性T細胞は、フローサイトメトリーで当業者に周知の方法で単離することができる。細胞傷害性T細胞は、例えば、CD3およびCD8の発現を指標として単離することができる。
本開示によれば、表3のNo.1~No.12のいずれかに記載のTRA(α鎖)と、表3のNo.1~No.12のいずれかに記載のTRB(β鎖)を含むT細胞受容体(TCR)が提供される。本開示によればまた、表3のNo.1~No.12のいずれかに記載のTRAとTRBを含むTCRが提供される。本開示によれば、表4のNo.1~No.21のいずれかに記載のTRAと、表4のNo.1~No.21のいずれかに記載のTRBを含むT細胞受容体(TCR)が提供される。本開示によればまた、表4のNo.1~No.21のいずれかに記載のTRAとTRBを含むTCRが提供される。
本開示によれば、上記のTCRからなる群から選択される1以上のTCRを細胞表面に発現した細胞が提供される。本開示によれば、上記のTCRからなる群から選択される1以上のTCRを細胞表面に発現した細胞を含む、医薬組成物が提供される。当該細胞は、例えば、免疫細胞であり得、例えば、T細胞、NK細胞、NKT細胞、γδ T細胞、およびMAIT細胞からなる群から選択される1以上の細胞であり得る。また、当該医薬組成物は、SARS-CoV-2などのコロナウイルスの感染を処置することに用いることができる。本開示によればまた、上記ペプチドに対して応答して活性化するT細胞(例えば、INF-γまたはTNF-αを産生するT細胞)が提供される。このようなT細胞は、上記のペプチドのいずれか1以上により誘導され得る。本開示によればまた、上記ペプチドに対して応答して活性化するT細胞を含む医薬組成物が提供される。これらの医薬組成物は、SARS-CoV-2などのコロナウイルスの感染を処置することに用いることができる。本開示によればまた、上記ペプチドに対して応答して活性化するTCRを有する細胞(特に、免疫細胞)を含む医薬組成物が提供される。これらの医薬組成物は、SARS-CoV-2などのコロナウイルスの感染を処置することに用いることができる。
本開示による上記ペプチドまたは免疫原性組成物は、対象に単回または複数回で投与することができる。投与は、例えば、週1回の頻度で投与することができる。
実施例1:ペプチドの合成と当該ペプチドに対する免疫誘導
1.材料と方法
1.1 ヒトのサンプルと準備
PBMCは、理化学研究所の健康な5人のドナー(HD1~HD5)から取得し、Ficoll-paqueTM PLUS(GEヘルスケア)密度遠心によって分離した。PBMCはPBSで2回洗浄し、使用するまで液体窒素中で保存した。
1.2. 試薬と抗体
ヒトIL-2(hIL-3)は、塩野義製薬株式会社から購入した。以下のモノクローナル抗体(mAb)はBiolegendから購入した:抗ヒトmAb;PE/Cy7コンジュゲート抗CD3、PerCP-Cy5.5コンジュゲート抗CD4、FITCコンジュゲート抗CD8、APCコンジュゲート抗IFN-g mAb。Topo-Pro-3およびカルボキシフルオレセインスクシンイミジルエステル(CFSE)はThermo Fisher Scientificから購入した。
1.3. T細胞培養
PBMCを10%FBSと100 U/mlのhIL-2を添加したRPMIで培養し、下記表1に記載の各ペプチド(10μM、GeneScript)で刺激し、21日間、毎週同じペプチドで再刺激した。ペプチド刺激により、ペプチドに結合親和性を有するT細胞が生き残ると考えられる。表1に記載されたペプチドは、SARS-CoV-2のヌクレオキャプシドまたはスパイクタンパク質中に存在するHLA-A*24:02拘束性と予想されるペプチドである。予想は、NetMHCpan4.0を用いて行われた。表1のペプチドは、8~10アミノ酸長となるように設計され、HLAクラスIと結合してT細胞に刺激を加えられた場合には、CD8単独陽性T細胞を生存させ得る。
1.4. フローサイトメトリー
上記の通りにペプチドで刺激したT細胞は、それだけではIFN-γ産生能を有しない。そこで、IFN-γ細胞内染色のために、各ペプチドの有および無の条件下で、ブレフェルディンAおよびモネンシンと共に16時間、細胞を培養して、T細胞からのINF-γの産生の誘導を試みた。この実験操作により、ペプチド特異的なTCRを有するT細胞は、INF-γを産生すると考えられる。表面抗原CD3、CD4およびCD8で表面染色した後、細胞を固定し、細胞内サイトカイン染色のためにBD Cytofix/CytopermTM(BD)で透過させた。データは、FlowJoソフトウェア(Tree Star)を用いて解析した。
1.5. 細胞傷害性アッセイ
3週間後、培養CTL株をエフェクター細胞として採取した。T細胞細胞傷害性アッセイを、以下の標的細胞を用いて実施した。CFSEで標識したA24-CIR細胞を、指示されたペプチドまたはDMSOで2時間パルスし、2回洗浄した。エフェクター細胞を、12.5、25および50のエフェクター/標的細胞比で1×10個の標的細胞と一緒に6時間培養し、6時間後、細胞を分析の直前にTo-PRO3で染色し、死細胞を識別した。自発的標的細胞死(SD)は、単独で培養した標的細胞の標識によって決定した。全細胞傷害性(TD)のポジティブコントロールとして、標識した標的細胞をBD Cytofix/Cytoperm試薬(BD Pharmingent)で透過させた。特異的な溶解は、以下の式を用いて計算した:(サンプル-SD/TD-SD)×100。細胞をフローサイトメトリーで分析した。
2. 結果
フローサイトメトリーにより、CD8単独陽性T細胞中における細胞内TNF-γの発現が、表1に記載の各抗原ペプチドによって誘導されるかを確認した。陰性対照としては、ペプチドによる刺激を経験しないPBMCを用いた。データは、健常者ドナー(HD1~HD5)毎にペプチドによる刺激の有無で比較された。結果は、図1に示される通りであった。図1に示されるように、pet#4のペプチドが、CD8単独陽性T細胞(細胞傷害性T細胞)に対して強いIFN-γの誘導を示した。
健常者ドナーHD-5のPBMCをIL-2存在下、pep#4ペプチドでパルスして、PBMCの培養物を得た。その後、得られたPBMC培養物から細胞傷害性T細胞(CTL)を単離した。CFSEで標識したA24-CIR細胞に対してpep#4ペプチドでパルスして、C1R細胞表面のHLAにpep#4ペプチドを提示させた。その後、得られたA24-C1R細胞に対して上記CTLを作用させて、抗原特異的なCTLが誘導されたかを確認した。陰性対照としては、pep#4ペプチドでパルスしないA24-C1R細胞を用いた。E/Tは、CTL数/A24-C1R細胞数の比を示す。結果は、図2に示される通りであった。図2に示されるように、CTLは、pep#4ペプチドでパルスされたA24-C1R細胞に対して抗原特異的な殺傷作用を示した。このことから、pep#4ペプチドは、抗原特異的なCTLを誘導することが明らかとなった。
実施例2:15アミノ酸長のペプチドの合成とT細胞誘導
表1の#4のペプチド(9アミノ酸長)を中心として15アミノ酸長の4種類のペプチドを合成した。4種類のペプチドのアミノ酸配列は以下の通りであった。
上記の通り15mer-1ペプチドは、9アミノ酸のC末端の2つを削り、N末端側に8アミノ酸を延長して、15merの連続した部分ペプチドとしたものである。15mer-2~-4ペプチドは、4アミノ酸ずつC末端側にずらして作製した15merの連続した部分ペプチドである。
実施例1と同様に、IL-2およびペプチド存在下で21日間培養し、ブレフェルディンおよびモネシン存在下で、さらにペプチドで刺激してINF-γの産生を調べた。具体的には、HLA-A2402の4人の健常者(HV)のPBMCsに15merのペプチドの混合物を各々のペプチドが10μg/mlになるように添加し、IL-2存在下で培養した。これにより、接触したペプチドに結合親和性を有するT細胞が生き残る。1週間毎に自家PBMCに15merのペプチド混合物をパルスし、40Gy照射して、上記培養物に対してフィーダーとして加えた。14日目および21日目に、さらに15merペプチド混合物を添加した。その後、得られた培養物に対して、各々の15merのペプチドをパルスし、ブレフェルディンおよびモネシン存在下で、16時間培養し、INF-γの産生を誘導した。細胞内サイトカイン(抗IFN-g-APC,抗TNF-a-PE)染色を行い、ペプチド特異的サイトカイン産生CD8T細胞を解析した。
結果は、図3および4に示される通りであった。図3に示されるように、15mer-2、15mer-3,および15mer-4による再刺激に反応してCD8単独陽性T細胞がINF-γおよびTNF-αの産生を増加させた。このことは、T細胞がペプチドにより傷害性を高めたことを意味する。図4は、図3のうち、INF-γ陽性、TNF-α陽性のCD8T細胞の割合をグラフ化したものである。15merペプチドの中では、15mer-3ペプチドが最も良好にT細胞を刺激した。
次に、得られたT細胞が有するTCRレパトリーを調べた。
表1のペプチド#4または15merのペプチドに対して、自家PBMCをフィーダーとして、2~3回再刺激することにより樹立したCTL株を表1のペプチド#4(10μM)存在下または非存在下で抗ヒトCD107a-BV421を加え6時間培養し、抗ヒトCD8-PEおよびAquaで染色し、FACS Ariaによりペプチド特異的CD8+CD107a+細胞をプレートソーティングにより、96ウェル丸底プレートに1細胞/ウェルとなるようにソートした。15merペプチドについてはペプチド混合物(各ペプチド10μg/ml)存在下または非存在下で抗ヒトCD107a-BV421を加え16時間培養し、抗ヒトCD8-PEおよびAquaで染色し、FACS Ariaによりpeptide特異的CD8+CD107a+細胞をプレートソーティングにより、96ウェル丸底プレートに1細胞/ウェルとなるようにソートした。各ウェルのT細胞のTCRを分析した。結果は、表3および4に示される通りであった。
表3および4に示されるように、9merのペプチドにより生存したT細胞のTCRのαおよびβ遺伝子は12通りの多様性を示したが、15merのペプチド混合物により生存したT細胞のTCRのαおよびβ遺伝子は21通りの多様性を示した。推定通りに、エピトープの多様性によって、活性化されるT細胞が有するTCRの多様性が増加することが示された。このことは、ペプチド混合物は、多様な抗原特異性を有するT細胞を誘発し、これによりウイルス等の外敵を様々な多様性を有するT細胞が攻撃できることを意味する。すなわち、ウイルスの一部分において変異が生じた場合でも、より広い多様性を有するT細胞によりウイルスが引き続き攻撃されうることを示唆するものである。更に、上記TCRのデータからTCR遺伝子導入細胞(T細胞、NK細胞、NKT細胞、γδ T細胞、MAIT細胞)もSARS-CoV-2感染細胞を殺傷しうる治療薬として使用できることが示唆される。
理論上は、15merのペプチドは、HLAクラスIおよびクラスIIの両方に提示され得、CD4単独陽性T細胞およびCD8単独陽性T細胞の活性化を引き起こし得る。本実施例では、CD8単独陽性T細胞について確認したところ、15merのペプチドのうちの3つは、CD8単独陽性T細胞によるサイトカイン産生を活性化させることができた。このことから、15merのペプチドは、CD4単独陽性T細胞も同様に活性化するものと期待される。
また、15merペプチドは、細胞内に取り込まれて断片化され、約9merの部分ペプチドとしてHLAに提示される。このときに9merの部分ペプチドの可能な生成パターンに多様性が生じ、より多様性の高いTCRに働き、T細胞の活性化を引き起こすと考えられる。

Claims (8)

  1. SARS-CoV-2のスパイクタンパク質の部分ペプチドであって、配列番号4に記載のアミノ酸配列または、当該配列に対応する位置のスパイクタンパク質の部分ペプチドを含み、8~30アミノ酸長を有し、かつスパイクタンパク質に対する特異的なT細胞免疫を誘導することができるペプチドを含む、対象においてSARS-CoV-2に対する細胞傷害性T細胞免疫を誘導することに用いるための免疫原性組成物
  2. 請求項1に記載の免疫原性組成物であって、
    前記部分ペプチドが、配列番号8に記載のアミノ酸配列の位置1204~1226の領域に含まれる、8~20アミノ酸長の連続したアミノ酸配列、または当該配列に対応する位置のSARS-CoV-2のスパイクタンパク質の部分ペプチドのアミノ酸配列を有する、免疫原性組成物
  3. 請求項1または2に記載の免疫原性組成物であって、
    前記ペプチドが、配列番号4または11に記載のアミノ酸配列からなる、免疫原性組成物
  4. 前記ペプチドが、配列番号11に記載のアミノ酸配列を有し、15~18アミノ酸長を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の免疫原性組成物
  5. 対象が、SARS-CoV-2に感染した対象である、請求項1~4のいずれか一項に記載の免疫原性組成物
  6. 対象が、SARS-CoV-2に感染したリスクを有する対象である、請求項1~4のいずれか一項に記載の免疫原性組成物
  7. 対象が、SARS-CoV-2に感染するリスクを有する対象である、請求項1~4のいずれか一項に記載の免疫原性組成物
  8. 対象が、ヒトである、請求項1~7のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
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