JP7810048B2 - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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本開示は、電力変換装置に関する。
従来、電力変換装置の一つとして、SST(Solid State Transformer)が知られている。SSTは、高周波トランスを搭載した絶縁型双方向DC/DCコンバータと、そのDC/DCコンバータの一方の直流側に接続されたインバータとをそれぞれ有する複数のセルを備える(例えば、非特許文献1参照)。各セルの直流出力端は、直流バスに並列に接続されている。SSTは、各セルの交流出力端が直列に接続されることで、昇圧トランスレスで高圧系統に連系できる。
Voltage and Power Balance Control for a Cascaded H-Bridge Converter-Based Solid-State Transformer (IEEE Transactions on Power Electronics, Vol.28, No.4, pp.1523-1532)
SSTの従来の制御方法では、連系運転の場合、各セルのインバータは、インバータと絶縁型DC/DCコンバータとの間の直流電圧(セル直流中間電圧)を制御し、各セルの絶縁型DC/DCコンバータは、直流出力の電圧(直流バス電圧)を制御する。一方、自立運転の場合、各セルのインバータは、各セルの交流出力端側の系統の電圧を制御し、各セルの絶縁型DC/DCコンバータは、セル直流中間電圧を制御する。
このように、従来の制御方法は、インバータと絶縁型DC/DCコンバータのそれぞれが制御対象とする電圧は、連系運転と自立運転とで切り替わる。そのため、制御の切り替わりの増加に伴って、制御ソフトウェアは肥大化し、その結果、例えば、制御装置のコストアップを招くおそれがある。
本開示は、制御ソフトウェアを簡素化可能な電力変換装置を提供する。
本開示の一態様では、
絶縁型双方向DC/DCコンバータと、直流リンクと、前記コンバータに前記直流リンクを介して接続されたインバータとをそれぞれ有し、前記インバータの交流出力端を介して直列に接続された複数の変換セルと、
前記複数の変換セルを制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記交流出力端を介して連系する系統の電圧が正常のとき、前記直流リンクに前記コンバータを介して接続された直流出力端が接続されるバスの直流電圧が所定の値になるように前記インバータを制御し、前記系統の電圧が正常のとき及び前記系統の電圧が異常のとき、前記直流リンクの直流電圧が所定の値になるように前記コンバータを制御する、電力変換装置が提供される。
本開示の一態様によれば、制御ソフトウェアを簡素化できる。
一実施形態の電力変換装置の構成例を示す図である。 一実施形態の電力変換装置の制御装置においてインバータ制御部とコンバータ制御部で共通の制御ブロックを例示する図である。 インバータ制御部の制御方式を例示する制御ブロック図である。 コンバータ制御部の第1制御方式を例示する制御ブロック図である。 コンバータ制御部の第2制御方式を例示する制御ブロック図である。
以下、実施形態について説明する。なお、"DC","AC"は、それぞれ、"Direct Current","Alternative Current"の略語である。
図1は、一実施形態の電力変換装置の構成例を示す図である。図1に示す電力変換装置1は、3直列の変換セルを相ごとに備えるSSTである。図1は、SSTを、太陽光発電装置と蓄電池を併設するマルチソースの自家消費型再生可能エネルギーシステムに適用した場合を例示する。太陽光発電装置は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池を用いた太陽光発電(PV)を行う。
太陽光発電装置は、DC/DCコンバータ11を介して直流バス13に接続される。蓄電池は、DC/DCコンバータ12を介して直流バス13に接続される。直流バス13は、電力変換装置1の直流出力端に接続される。電力変換装置1は、直流バス13の直流を交流に変換して出力する。電力変換装置1の交流出力端は、電線14を介して、系統15に接続される。電線14には、電線14から電力供給を受ける不図示の重要負荷が接続されている。
この自家消費型システムのメリットとして、非常用電源としての機能がある。系統15の正常時、PVで発電した直流電力は、DC/DCコンバータ11及び直流バス13を介して電力変換装置1に供給され、電力変換装置1により交流電力に変換されて、系統15に出力される。一方、停電時などの系統15の異常時は、系統15が不図示のスイッチで切り離された後、蓄電池は、非常用電源として活用される。非常用電源として機能する蓄電池から出力される直流電力は、DC/DCコンバータ12及び直流バス13を介して電力変換装置1に供給され、電力変換装置1により交流電力に変換されて、電線14に接続される不図示の重要負荷に供給される。
電力変換装置1が系統15に連系するときの運転モードを連系運転と呼び、電力変換装置1が非常電源として動作する運転モードを自立運転と呼ぶ。
図1に示す電力変換装置1は、直流バス13側の直流を系統15側の交流に、又は、系統15側の交流を直流バス13側の直流に双方向に変換するSSTである。電力変換装置1は、U相の3つの変換セルU1,U2,U3と、V相の3つの変換セルV1,V2,V3と、W相の3つの変換セルW1,W2,W3と、これらの変換セルのそれぞれの電力変換動作を制御する制御装置206と、を備える。なお、各相の変換セルの個数は、3つに限られず、一つでも二つ以上の数でもよい。また、各相の変換セルは、同一構成であるので、代表して、U相の変換セルについて以下説明する。
複数の変換セルU1,U2,U3は、それぞれ、直流バス13側の直流を系統15側の交流に、又は、系統15側の交流を直流バス13側の直流に双方向に変換するセル変換器である。複数の変換セルU1,U2,U3は、それぞれ、直流出力端r,s、絶縁型双方向DC/DCコンバータ200、直流リンク300、インバータ400及び交流出力端p,qを有する。以下、絶縁型双方向DC/DCコンバータを、単に、コンバータとも称する。
直流出力端r,sは、例えば、コンバータ200の一方の直流出力側(直流バス13側)に接続される出力端子である。高電位側の直流出力端rは、直流バス13の高電位側の第1バスPに接続され、低電位側の直流出力端sは、直流バス13の低電位側の第2バスNに接続される。直流端子r、sは、後述の1次側回路210aの直流出力端に接続される。
交流出力端p,qは、例えば、コンバータ200の他方の直流出力側(系統15側)に接続される出力端子である。
複数の変換セルU1,U2,U3は、交流出力端p,qをそれぞれ有し、交流出力端p,qを介して直列に接続される。複数の変換セルU1,U2,U3は、それぞれ、自身の第1交流出力端pが自身に隣接する一方の変換セルの第2交流出力端qに接続され、自身の第2交流出力端qが自身に隣接する他方の変換セルの第1交流出力端pに接続される。交流出力端p,qを介して直列に接続される複数の変換セルのうち、最も高電位側に位置する変換セル(この例では、変換セルU1)の第1交流出力端pは、U相の電線14に接続される。一方、交流出力端p,qを介して直列に接続される複数のセルのうち、最も低電位側の変換セル(この例では、変換セルU3)の第2交流出力端qは、中性点16に接続される。
コンバータ200は、複数の変換セルU1,U2,U3で共通の直流バス13から入力される直流電圧を昇圧又は降圧して、所定の直流電圧を直流リンク300に出力する。または、コンバータ200は、直流リンク300から入力される直流電圧を昇圧又は降圧して、所定の直流電圧を直流バス13に出力する。コンバータ200は、例えば、トランス202と、1次側回路210aと、2次側回路210bとを備える。1次側回路210aと2次側回路210bとは、トランス202によって磁気的に結合する。
例えば、コンバータ200は、トランス202の1次側に設けられた1次側フルブリッジ回路とトランス202の2次側に設けられた2次側フルブリッジ回路とを有するDAB(Dual Active Bridge)コンバータである。DABコンバータは、トランス202の漏れインダクタンス又はトランス202に直列に接続された外付けリアクトルに電圧が印加されることで、1次側と2次側との間で電力を伝送する。伝送される電力は、1次側のインバータ回路(1次側フルブリッジ回路)の2つの中間接続点から出力される出力電圧Vと、2次側のインバータ回路(2次側フルブリッジ回路)の2つの中間接続点から出力される出力電圧Vとの位相差によって制御される。
トランス202は、1次側コイルと2次側コイルとを有し、1次側コイルと2次側コイルとが磁気的に結合する変圧器である。1次側回路210aは、1次側フルブリッジ回路及び1次側駆動回路を有する。2次側回路210bは、2次側フルブリッジ回路及び2次側駆動回路を有する。
1次側フルブリッジ回路は、1次側第1上アームと1次側第1下アームとが直列に接続される1次側第1ハーフブリッジ回路と、1次側第2上アームと1次側第2下アームとが直列に接続される1次側第2ハーフブリッジ回路とを有する。トランス202の1次側コイルは、1次側第1上アームと1次側第1下アームとの中間接続点と1次側第2上アームと1次側第2下アームとの中間接続点との間に接続される。
2次側フルブリッジ回路は、2次側第1上アームと2次側第1下アームとが直列に接続される2次側第1ハーフブリッジ回路と、2次側第2上アームと2次側第2下アームとが直列に接続される2次側第2ハーフブリッジ回路とを有する。トランス202の2次側コイルは、2次側第1上アームと2次側第1下アームとの中間接続点と2次側第2上アームと2次側第2下アームとの中間接続点との間に接続される。
1次側第1上アーム、1次側第1下アーム、1次側第2上アーム及び1次側第2下アーム等の複数の1次側スイッチ素子は、1次側駆動回路によって駆動される。2次側第1上アーム、2次側第1下アーム、2次側第2上アーム及び2次側第2下アーム等の複数の2次側スイッチ素子は、2次側駆動回路によって駆動される。
1次側スイッチ素子及び2次側スイッチ素子の具体例として、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの半導体スイッチング素子が挙げられる。
直流リンク300は、2次側回路210bの直流出力端に接続される。直流リンク300は、直流コンデンサ301を有する。
インバータ400は、コンバータ200に直流リンク300を介して接続された回路である。インバータ400は、直流リンク300の直流を交流に変換して交流出力端p,qに出力し、又は、交流出力端p,qから入力される交流を直流に変換して直流リンク300に出力する。
制御装置206は、各相の複数の変換セルを制御する。制御装置206は、例えば、メモリとプロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit))を有し、制御装置206の各機能は、メモリに記憶されたプログラムによって、プロセッサが動作することにより実現される。制御装置206の各機能は、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)によって実現されてもよい。
図2は、一実施形態の電力変換装置の制御装置においてインバータ制御部とコンバータ制御部で共通の制御ブロックを例示する図である。図3は、インバータ制御部の制御方式を例示する制御ブロック図である。図4は、コンバータ制御部の第1制御方式を例示する制御ブロック図である。制御装置206は、インバータ400を制御するインバータ制御部と、コンバータ200を制御するコンバータ制御部とを有する。
各相のインバータ制御及びコンバータ制御は、同一の制御方法であるので、代表して、変換セルU1のインバータ400及びコンバータ200の制御方法について、以下説明する。
図2において、インバータ制御部は、U相の系統電圧VuとW相の系統電圧Vwを検出し、それらの検出値をDQ変換器VDによりDQ変換し、d軸系統電圧検出値Vd及びq軸系統電圧検出値Vqを生成する。
次に、図3に示すインバータ制御について説明する。インバータ制御は、連系運転と自立運転でその制御内容が異なり、インバータ制御部は、連系運転又は自立運転を切り替える指令情報に従って制御方式を切り替える。
まず、連系運転時のインバータ制御について説明する。連系運転では、インバータ制御部は、直流バス13の直流電圧(直流バス電圧)が所定の値になるようにインバータ400を制御する。インバータ制御部は、直流バス13の電圧指令と直流バス13の電圧検出値Vbusとの差分をPI調節器によりPI調節演算して、二相のdq軸電流成分Id,Iqを生成する。インバータ制御部は、二相のdq軸電流成分Id,IqをDQ逆変換器VD-1によりDQ逆変換し、U相の出力電流指令Iurefを生成する。DQ逆変換器は、二つの入力に対して二相三相変換を行う演算器である。
インバータ制御部は、U相の出力電流指令IurefとU相の出力電流検出値Iuとの差分を比例制御器Pにより比例制御した結果に、系統電圧Vuの検出値を加算して、U相の出力電圧指令Vurefを生成する。インバータ制御部は、U相の出力電圧指令Vurefをゲート指令演算することで、インバータ400を駆動するゲート信号を生成して、インバータ400を動かす。なお、DC/DCコンバータ11は、PVの出力電圧を制御し、DC/DCコンバータ12は、蓄電池の出力電圧を制御する。
次に、自立運転時のインバータ制御について説明する。自立運転では、インバータ制御部は、U相の系統電圧が所定の値になるようにインバータ400を制御する。インバータ制御部は、U相の系統電圧指令に、d軸系統電圧指令とd軸系統電圧検出値Vdとの差分をPI調節演算した結果を加算して第1の値を算出する。インバータ制御部は、q軸系統電圧指令(=0)とq軸系統電圧検出値Vqとの差分をPI調節演算して第2の値を算出する。インバータ制御部は、第1の値及び第2の値をDQ逆変換して、U相の出力電圧指令Vurefを生成する。インバータ制御部は、U相の出力電圧指令Vurefをゲート指令に変換する演算をすることで、インバータ400を駆動するためのゲート指令を生成して、インバータ400を動かす。
次に、図4に示すコンバータ制御について説明する。コンバータ制御は、インバータ制御とは異なり、連系運転と自立運転でその制御内容が共通である。
コンバータ制御部は、連系運転でも自立運転でも、直流リンク300の直流電圧(直流中間電圧Edc)が所定の値になるようにコンバータ200を制御する。コンバータ制御部は、直流中間電圧Edcの指令と直流中間電圧Edcの検出値EdcU1との偏差をPI調節器によりPI調節演算して、コンバータ200の直流電流Idcの指令を生成する。コンバータ制御部は、この直流電流指令と直流電流Idcの検出値IdcU1との差分をPI調節器によりPI調節演算して、コンバータ200の1次側(直流バス側)と2次側(AC側)の出力電圧の位相差を導出する。コンバータ制御部は、この位相差をゲート指令に変換する演算をすることで、コンバータ200を駆動するためのゲート指令を生成して、コンバータ200を動かす。
このように、制御装置206は、交流出力端p,qを介して連系する系統15の電圧が正常のとき、直流リンク300にコンバータ200を介して接続された直流出力端r,sが接続される直流バス13の直流電圧(直流バス電圧Vbus)が所定の値になるようにインバータ400を制御する。そして、制御装置206は、系統15の電圧が正常のとき及び系統15の電圧が異常のとき、直流リンク300の直流電圧(直流中間電圧Edc)が所定の値になるようにコンバータ200を制御する。
このように、本実施形態では、コンバータ200の制御対象の電圧が連系運転と自立運転とで共通のため、制御ソフトウェアを簡素化できる。
図5は、コンバータ制御部の第2制御方式を例示する図である。図5に示す第2制御方式は、図4に示す第1制御方式に、直流中間電圧のフィードフォワード制御を追加した制御方式である。このフィードフォワード制御部は、インバータ400の出力電圧指令Vurefと出力電流指令Iurefとを乗算して、変換セルU1の交流出力電力を算出し、この交流出力電力の算出値を直流中間電圧EdcU1で除算して、コンバータ200の直流電流を算出し、この直流電流の算出値をコンバータ200の直流電流指令に加算する。
このように、制御装置206は、インバータ400の交流出力端p,qの電圧情報と電流情報に基づいて、直流中間電圧Edcの変動分を補償して直流中間電圧Edcが抑制されるようにコンバータ200を制御する。これによって、直流中間電圧Edcの制御応答を高めることができる。また、直流中間電圧Edcの変動を抑制することで、直流コンデンサ301の静電容量を低減できる。静電容量の低減により、直流コンデンサ301を小型化でき、ひいては、電力変換装置1を小型化できる。
以上、実施形態を説明したが、本開示の技術は上記の実施形態に限定されない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が可能である。
1 電力変換装置
11,12 DC/DCコンバータ
13 直流バス
14 電線
15 系統
200 絶縁型双方向DC/DCコンバータ
202 トランス
206 制御装置
300 直流リンク
400 インバータ
p,q 交流出力端
r,s 直流出力端
U1,U2,U3,V1,V2,V3,W1,W2,W3 変換セル

Claims (3)

  1. 絶縁型双方向DC/DCコンバータと、直流リンクと、前記コンバータに前記直流リンクを介して接続されたインバータとをそれぞれ有し、前記インバータの交流出力端を介して直列に接続された複数の変換セルと、
    前記複数の変換セルを制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記交流出力端を介して連系する系統の電圧が正常のとき、前記直流リンクに前記コンバータを介して接続された直流出力端が接続されるバスの直流電圧が所定の値になるように前記インバータを制御し、前記系統の電圧が正常のとき及び前記系統の電圧が異常のとき、前記直流リンクの直流電圧が所定の値になるように前記コンバータを制御する、電力変換装置。
  2. 前記制御装置は、前記系統の電圧が異常のとき、前記交流出力端に電線を介して接続される前記系統は切り離され、前記電線の電圧が所定の値になるように前記インバータを制御する、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記制御装置は、前記インバータの交流出力端の電圧情報と電流情報に基づいて、前記直流リンクの直流電圧の変動分を補償して前記直流リンクの直流電圧が抑制されるように前記コンバータを制御する、請求項1又は2に記載の電力変換装置。
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