以下、本開示に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
<医療システム及び医療装置>
図1、図2を用いて、第1実施形態に係る医療システム1A及び医療装置1について説明する。図1は、医療システム1Aの全体図である。図2は医療装置1及び支持台2を示す斜視図である。
医療システム1Aは、医療装置1と、医療装置1を取り付ける支持台2と、医療装置1を制御する制御部(制御装置)3を備える。本実施形態において、医療システム1Aは、表示装置としてのモニタ4を備える。
医療装置1は、湾曲可能体としてのカテーテル11を備えるカテーテルユニット(湾曲可能ユニット)100と、ベースユニット(駆動ユニット、被装着ユニット)200を備える。カテーテルユニット100は、ベースユニット200に対して着脱可能に構成されている。
本実施形態において、医療システム1A及び医療装置1の使用者は、対象の内部にカテーテル11を挿入することにより、対象の内部の観察、対象の内部からの各種検体の採取、対象の内部に対する処置などの作業を行うことができる。一つの実施形態として、使用者は、カテーテル11を対象としての患者の内部に挿入できる。具体的には、患者の口腔もしくは鼻腔を介して気管支に挿入することにより、肺組織の観察、採取、切除等の作業を行うことができる。
カテーテル11は、上記作業を行うための医療器具をガイドするガイド(シース)として用いることができる。医療器具(ツール)の例としては、内視鏡、鉗子、アブレーション装置などが挙げられる。また、カテーテル11自身が上記の医療器具としての機能を有していてもよく、その場合、カテーテル11は筒状に限らず例えば円柱状であってもよい。
本実施形態において、制御部3は、演算装置3a、入力装置3bを含む。入力装置3bは、カテーテル11を操作するための命令や入力を受ける。演算装置3aは、カテーテルを制御するためのプログラムや各種データを記憶するストレージ、ランダムアクセスメモリ、プログラムを実行するための中央処理装置を含む。また、制御部3は、モニタ4に画像を表示するための信号を出力する出力部を備えていてもよい。
図2に示すように、本実施形態では、医療装置1は、医療装置1のベースユニット200と支持台2を連結するケーブル5と支持台2とを介して、制御部3に電気的に接続される。なお、医療装置1と制御部3がケーブルで直接接続されていてもよい。医療装置1と制御部3が無線で接続されていてもよい。
医療装置1は、ベースユニット200を介して支持台2に取り外し可能に装着される。より具体的には、医療装置1は、ベースユニット200の取り付け部(接続部)200aが、支持台2の移動ステージ(受け部)2aに取り外し可能に装着される。医療装置1の取り付け部200aが移動ステージ2aから取り外された状態であっても、制御部3によって医療装置1を制御可能なように、医療装置1と制御部3の接続は維持される。本実施形態においては、医療装置1の取り付け部200aが移動ステージ2aから取り外された状態であっても、医療装置1と支持台2は、ケーブル5によって接続されている。
使用者は、医療装置1が支持台2から取り外された状態(医療装置1が、移動ステージ2aから取り外された状態)で医療装置1を手動で移動させ、対象の内部にカテーテル11を挿入することができる。
使用者は、カテーテル11が対象に挿入され、支持台2に医療装置1が取り付けられた状態で、医療装置1を使用することができる。具体的には、医療装置1が移動ステージ2aに取り付けられた状態で、移動ステージ2aが移動することにより、医療装置1が移動する。そして、カテーテル11を対象に挿入する方向に移動する動作、カテーテル11を対象から引き抜く方向に移動する動作が行われる。移動ステージ2aの移動は、制御部3によって制御される。
ベースユニット200の取り付け部200aは、不図示の解除スイッチと取り外しスイッチを備えている。取り付け部200aが移動ステージ2aに装着された状態で、使用者は、解除スイッチを押し続けながら、医療装置1を移動ステージ2aのガイド方向に沿って手動で移動できる。即ち、移動ステージ2aは、医療装置1の移動を案内するガイド構成を備える。使用者が解除スイッチを押すことを止めると、医療装置1は、移動ステージ2aに固定される。一方、取り付け部200aが移動ステージ2aに装着された状態で取り外しスイッチが押されると、使用者は医療装置1を移動ステージ2aから取り外すことができる。
なお、一つのスイッチが解除スイッチの機能と取り外しスイッチの機能を有していてもよい。また、解除スイッチが押下状態と非押下状態をスイッチングする機構を解除スイッチに設ければ、医療装置1の手動スライド移動時に、使用者は解除スイッチを押下し続ける必要がなくなる。
取り付け部200aが移動ステージ2aに装着され、解除スイッチ及び取り外しスイッチが押されていない状態では、医療装置1は、移動ステージ2aに固定され、不図示のモータによって駆動される移動ステージ2aによって移動される。
医療装置1は、カテーテル11を駆動するためのワイヤ駆動部(線状部材駆動部、ライン駆動部、本体駆動部)300を備える。本実施形態において、医療装置1は、制御部3によって制御されたワイヤ駆動部300によって、カテーテル11を駆動するロボットカテーテル装置である。
制御部3は、ワイヤ駆動部300を制御し、カテーテル11を屈曲する動作を行うことができる。本実施形態では、ワイヤ駆動部300は、ベースユニット200に内蔵されている。より具体的には、ベースユニット200は、ワイヤ駆動部300を収納するベース筐体200fを備える。つまり、ベースユニット200は、ワイヤ駆動部300を備えている。ワイヤ駆動部300とベースユニット200を合わせて、カテーテル駆動装置(ベース装置、本体)と呼ぶことができる。
カテーテル11の延伸方向について、対象に挿入されるカテーテル11の先端が配置される端部を、遠位端と呼ぶ。カテーテル11の延伸方向について、遠位端の反対側を近位端と呼ぶ。
カテーテルユニット100は、カテーテル11の近位端側をカバーする近位端カバー16を有する。近位端カバー16はツール穴16aを有する。カテーテル11には、ツール穴16aを介して、医療器具を挿入することができる。
上述したように、本実施形態において、カテーテル11は、医療器具を対象の内部の所望の位置にガイドするためのガイド装置としての機能を有する。
例えば、カテーテル11に内視鏡を挿入した状態で、対象の内部の目標の位置までカテーテル11を挿入する。このとき、使用者の手動操作、移動ステージ2aの移動、ワイヤ駆動部300によるカテーテル11の駆動の少なくともいずれか一つが用いられる。カテーテル11が目標の位置に到達した後、ツール穴16aを介してカテーテル11から内視鏡が引き抜かれる。そして、ツール穴16aから医療器具を挿入し、対象の内部からの各種検体の採取、対象の内部に対する処置などの作業が行われる。
後述するように、カテーテルユニット100は、カテーテル駆動装置(ベース装置、本体)、より具体的にはベースユニット200に対して取り外し可能に装着される。医療装置1が使用された後に、使用者は、ベースユニット200からカテーテルユニット100を取り外し、新たなカテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けて、再び医療装置1を使用することができる。つまり、カテーテルユニット100は、ディスポーザブルなユニットとして使用することができる。ここで、ディスポーザブルとは一度の施術において使用されたカテーテルユニット100は、使用後に廃棄されるという意味である。これにより、カテーテルユニット100の再使用を防止し、常に医療装置1を清潔な状態に保つことができる。
図2に示すように、医療装置1は、操作部400を有する。本実施形態において、操作部400は、カテーテルユニット100に備えられる。操作部400は、ベースユニット200に対するカテーテルユニット100の固定、ベースユニット200からのカテーテルユニット100の取り外しが行われる際に、使用者によって操作される。
カテーテル11に挿入される内視鏡とモニタ4とを接続することにより、モニタ4に内視鏡によって撮影された画像を表示させることができる。また、モニタ4と制御部3を接続することにより、医療装置1の状態、医療装置1の制御に関連する情報をモニタ4に表示させることができる。例えば、対象の内部におけるカテーテル11の位置や、対象の内部におけるカテーテル11のナビゲーションに関連する情報を、モニタ4に表示させることができる。モニタ4と制御部3及び内視鏡は、有線接続されていてもよく、無線接続されていてもよい。また、モニタ4と制御部3は、支持台2を介して接続されていてもよい。
<カテーテル>
図3(a)(b)を用いて、湾曲可能体としてのカテーテル11について説明する。図3(a)(b)はカテーテル11の説明図である。図3(a)はカテーテル11の全体を説明する図である。図3(b)はカテーテル11の拡大図である。
カテーテル11は、湾曲部(湾曲体、カテーテル本体)12と、湾曲部12を湾曲するように構成された湾曲駆動部(カテーテル駆動部)13を備える。湾曲駆動部13は、後述する連結装置21を介してワイヤ駆動部300の駆動力を受けて、湾曲部12を湾曲させるように構成される。
カテーテル11は、対象に対するカテーテル11の挿入方向に沿って延伸されている。カテーテル11の延伸方向(長手方向)は、湾曲部12の延伸方向(長手方向)、後述する第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)の延伸方向(長手方向)と同じである。
湾曲駆動部13は、湾曲部12に接続された複数の駆動ワイヤ(駆動ライン、線状部材、線状アクチュエータ)を含む。具体的には、湾曲駆動部13は、第1駆動ワイヤW11、第2駆動ワイヤW12、第3駆動ワイヤW13、第4駆動ワイヤW21、第5駆動ワイヤW22、第6駆動ワイヤW23、第7駆動ワイヤW31、第8駆動ワイヤW32、第9駆動ワイヤW33を含む。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、被保持部(被保持軸、ロッド)Waを含む。具体的には、第1駆動ワイヤW11は第1被保持部Wa11を含む。第2駆動ワイヤW12は第2被保持部Wa12を含む。第3駆動ワイヤW13は第3被保持部Wa13を含む。第4駆動ワイヤW21は第4被保持部Wa21を含む。第5駆動ワイヤW22は第5被保持部Wa22を含む。第6駆動ワイヤW23は第6被保持部Wa23を含む。第7駆動ワイヤW31は第7被保持部Wa31を含む。第8駆動ワイヤW32は第8被保持部Wa32を含む。第9駆動ワイヤW33は第9被保持部Wa33を含む。
本実施形態において、第1~第9被保持部(Wa11~Wa33)のそれぞれは、同一形状である。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、可撓性を有するワイヤ体(ワイヤ部材、ライン体、線状体)Wbを含む。ここでワイヤ体Wbとは、これを介して接続されている物体の押し引きが可能となる部材であって、ある程度の剛性をもっている。一方で、湾曲部12を湾曲させることができるように、直線形状から変形可能な部材である。第1駆動ワイヤW11は第1ワイヤ体Wb11を含む。第2駆動ワイヤW12は第2ワイヤ体Wb12を含む。第3駆動ワイヤW13は第3ワイヤ体Wb13を含む。第4駆動ワイヤW21は第4ワイヤ体Wb21を含む。第5駆動ワイヤW22は第5ワイヤ体Wb22を含む。第6駆動ワイヤW23は第6ワイヤ体Wb23を含む。第7駆動ワイヤW31は第7ワイヤ体Wb31を含む。第8駆動ワイヤW32は第8ワイヤ体Wb32を含む。第9駆動ワイヤW33は第9ワイヤ体Wb33を含む。
本実施形態において、第1~第3ワイヤ体(Wb11~Wb13)のそれぞれは、同一形状である。第4~第6ワイヤ体(Wb21~Wb23)のそれぞれは、同一形状である。第7~第9ワイヤ体(Wb31~Wb33)のそれぞれは、同一形状である。本実施形態では、第1~第9ワイヤ体(Wb11~Wb33)は、長さを除き、同一形状である。
第1~第9被保持部(Wa11~Wa33)は、第1~第9ワイヤ体(Wb11~Wb33)の近位端に取り付けられている。第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)は、ワイヤガイド17を介して、湾曲部12に挿入され、固定されている。
本実施形態において、第1~第9ワイヤ体(Wb11~Wb33)のそれぞれの材質は金属である。ただし、第1~第9ワイヤ体(Wb11~Wb33)のそれぞれの材質は樹脂でもよい。また、第1~第9ワイヤ体(Wb11~Wb33)のそれぞれの材質が、金属及び樹脂を含んでいてもよい。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のうち、任意の一つを、線状部材としての駆動ワイヤWと呼ぶことができる。本実施形態において、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、第1~第9ワイヤ体(Wb11~Wb33)の長さを除き、同一形状である。
本実施形態において、湾曲部12は、可撓性を有し、医療器具を挿入するための通路Htを備える管状の部材である。
湾曲部12の壁面には、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを通すための複数のワイヤ穴が備えられる。具体的には、湾曲部12の壁面には、第1ワイヤ穴Hw11、第2ワイヤ穴Hw12、第3ワイヤ穴Hw13が備えられている。さらに湾曲部12の壁面には、第4ワイヤ穴Hw21、第5ワイヤ穴Hw22、第6ワイヤ穴Hw23が備えられている。さらに湾曲部12の壁面には、第7ワイヤ穴Hw31、第8ワイヤ穴Hw32、第9ワイヤ穴Hw33が備えられている。第1~第9ワイヤ穴Hw(Hw11~Hw33)のそれぞれは、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに対応する。符号Hwの後の数字は、対応する駆動ワイヤの数字を示す。例えば、第1駆動ワイヤW11は、第1ワイヤ穴Hw11に挿入される。
第1~第9ワイヤ穴(Hw11~Hw33)のうち、任意の一つを、ワイヤ穴Hwと呼ぶことができる。本実施形態において、第1~第9ワイヤ穴(Hw11~Hw33)のそれぞれは、同一形状である。
湾曲部12は、中間領域12a、湾曲領域12bを有する。湾曲領域12bは、湾曲部12の遠位端に配置されており、湾曲領域12bには、第1ガイドリングJ1、第2ガイドリングJ2、第3ガイドリングJ3が配置される。湾曲領域12bとは、湾曲駆動部13によって第1ガイドリングJ1、第2ガイドリングJ2、第3ガイドリングJ3を移動させることにより、湾曲部12の屈曲の大きさや方向を制御することができる領域を言う。図3(b)は、第1~第3ガイドリング(J1~J3)を覆う湾曲部12の一部を省略して描かれている。
本実施形態では、湾曲部12は、複数の補助リング(不図示)を備える。湾曲領域12bにおいて、第1ガイドリングJ1、第2ガイドリングJ2、第3ガイドリングJ3は湾曲部12の壁面に固定されている。本実施形態では、複数の補助リングは、第1ガイドリングJ1と第2ガイドリングJ2の間、第2ガイドリングJ2と第3ガイドリングJ3の間に配置される。
医療器具は、通路Ht、第1~第3ガイドリング(J1~J3)、複数の補助リングによって、カテーテル11の先端までガイドされる。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、中間領域12aを通って第1~第3ガイドリング(J1~J3)のそれぞれに固定されている。具体的には、第1駆動ワイヤW11、第2駆動ワイヤW12、第3駆動ワイヤW13は、第1ガイドリングJ1に固定されている。第4駆動ワイヤW21、第5駆動ワイヤW22、第6駆動ワイヤW23は、第1ガイドリングJ1、複数の補助リングを貫通して、第2ガイドリングJ2に固定されている。第7駆動ワイヤW31、第8駆動ワイヤW32、第9駆動ワイヤW33は、第1ガイドリングJ1、第2ガイドリングJ2、複数の補助リングを貫通して、第3ガイドリングJ3に固定されている。
医療装置1は、湾曲駆動部13をワイヤ駆動部300によって駆動することにより、カテーテル11の延伸方向に交差する方向に向けて、湾曲部12を湾曲させることができる。具体的には、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを湾曲部12の延伸方向に移動させることにより、第1~第3ガイドリング(J1~J3)を介して、湾曲部12の湾曲領域12bを、延伸方向に交差する方向に湾曲させることができる。
使用者は、手動又は移動ステージ2aによる医療装置1の移動、及び湾曲部12の湾曲の少なくともいずれか一つを用いることにより、カテーテル11を対象の内部の目的の部分まで挿入することができる。
なお、本実施形態においては、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)によって、第1~第3ガイドリング(J1~J3)を移動して、湾曲部12を屈曲させるが、この構成に限定されない。第1~第3ガイドリング(J1~J3)のいずれか1つ、又は2つと、それに固定される駆動ワイヤを省略してもよい。
例えば、カテーテル11が、第7~第9駆動ワイヤ(W31~W33)と第3ガイドリングJ3を有し、第1~第6駆動ワイヤ(W11~W23)と、第1~第2ガイドリング(J1~J2)が省略された構成を有していてもよい。また、カテーテル11が、第4~第9駆動ワイヤ(W21~W33)と第2~第3ガイドリング(J2~J3)を有し、第1~第3駆動ワイヤ(W11~W13)と、第1ガイドリングJ1が省略された構成を有していてもよい。
また、カテーテル11が1つのガイドリングを二つの駆動ワイヤで駆動する構成であってもよい。この場合も、ガイドリングの数は一つでもよく、一つより多くてもよい。
<カテーテルユニット>
図4(a)(b)を用いて、カテーテルユニット100について説明する。図4(a)(b)はカテーテルユニット100の説明図である。図4(a)は、後述するワイヤカバー14がカバー位置にある状態のカテーテルユニット100の説明図である。図4(b)は、後述するワイヤカバー14が露出位置にある状態のカテーテルユニット100の説明図である。
カテーテルユニット100は、湾曲部12、湾曲駆動部13を有するカテーテル11、カテーテル11の近位端を支持する近位端カバー16、を有する。カテーテルユニット100は、複数の駆動ワイヤとしての第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)を覆い、保護するためのカバー(ワイヤカバー)14を備える。
カテーテルユニット100は、ベースユニット200に対して、着脱方向DEに沿って着脱可能である。カテーテルユニット100のベースユニット200に対する装着方向、カテーテルユニット100のベースユニット200からの取り外し方向は、着脱方向DEと平行である。
近位端カバー(枠体、湾曲部筐体、カテーテル筐体)16は、カテーテル11の一部を覆うカバーである。近位端カバー16は、湾曲部12の通路Htに医療器具を挿入するためのツール穴16aを有する。
ワイヤカバー14には、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを通すための複数の露出穴(ワイヤカバー穴、カバー穴)が備えられている。ワイヤカバー14には、第1露出穴14a11、第2露出穴14a12、第3露出穴14a13、第4露出穴14a21、第5露出穴14a22、第6露出穴14a23、第7露出穴14a31、第8露出穴14a32、第9露出穴14a33が備えられている。第1~第9露出穴(14a11~14a33)のそれぞれは、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに対応する。符号14aの後の数字は、対応する駆動ワイヤの数字を示す。例えば、第1駆動ワイヤW11は、第1露出穴14a11に挿入される。
第1~第9露出穴(14a11~14a33)のうち、任意の一つを、露出穴14aと呼ぶことができる。本実施形態において、第1~第9露出穴(14a11~14a33)のそれぞれは、同一形状である。
ワイヤカバー14は、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)を覆うカバー位置(図14(a)参照)と、カバー位置から退避したカバー退避位置(図14(b)参照)とに移動できる。カバー退避位置は、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)を露出させる露出位置と呼ぶこともできる。
カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付ける前には、ワイヤカバー14はカバー位置に位置する。カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けると、ワイヤカバー14は、着脱方向DEに沿って、カバー位置から露出位置に移動する。
本実施形態において、ワイヤカバー14は、カバー位置から露出位置に移動した後、露出位置に留められる。したがって、カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けた後、カテーテルユニット100をベースユニット200から取り外しても、ワイヤカバー14は露出位置に留められる。
しかし、ワイヤカバー14を、カバー位置から露出位置に移動した後、カバー位置に戻るように構成してもよい。例えば、カテーテルユニット100が、ワイヤカバー14を露出位置からカバー位置に向けて付勢する付勢部材を備えていてもよい。この場合、カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けた後、カテーテルユニット100をベースユニット200から取り外すと、ワイヤカバー14は露出位置からカバー位置に移動される。
ワイヤカバー14が露出位置にあるとき、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)の第1~第9被保持部(Wa11~Wa33)が露出される。その結果、湾曲駆動部13と後述する連結装置21との連結が許容される。ワイヤカバー14が露出位置にあるとき、第1~第9露出穴(14a11~14a33)から第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)の第1~第9被保持部(Wa11~Wa33)が突出する。より具体的には、第1~第9被保持部(Wa11~Wa33)は、後述する取付け方向Daに向けて、第1~第9露出穴(14a11~14a33)から突出する。
図4(b)に示すように、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、所定の半径を有する円(仮想円)に沿って並べられている。
本実施形態では、カテーテルユニット100は、キーシャフト(キー、カテーテル側キー)15を有する。本実施形態では、キーシャフト15は、着脱方向DEに向けて延びている。ワイヤカバー14には、キーシャフト15が貫通するシャフト穴14bが備えられる。キーシャフト15は、後述するキー受け部22と係合可能である。キーシャフト15がキー受け部22と係合することにより、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)が並べられる円(仮想円)の周方向について、ベースユニット200に対するカテーテルユニット100の移動が、所定の範囲で制限される。
本実施形態では、着脱方向DEに見たときに、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)は、キーシャフト15を囲むように、キーシャフト15の外側に配置されている。言い換えれば、キーシャフト15は、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)が並べられる円(仮想円)の内側に配置される。したがって、キーシャフト15と第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)を省スペースで配置できる。
本実施形態では、カテーテルユニット100は、操作部400を備える。操作部400は、近位端カバー16、湾曲駆動部13に対して移動可能(回転可能)に構成されている。操作部400は、操作部400は回転軸400rの周りに回転可能である。操作部400の回転軸400rは、着脱方向DEに向けて延びている。
カテーテルユニット100がベースユニット200に取り付けられた状態で、操作部400は、ベースユニット200に対して移動可能(回転可能)に構成されている。より具体的には、操作部400は、ベース筐体200f、ワイヤ駆動部300、後述する連結装置21に対して移動可能(回転可能)に構成されている。
<ベースユニット>
図5(a)~(c)を用いて、ベースユニット200及びワイヤ駆動部300について説明する。図5(a)~(c)はベースユニット200及びワイヤ駆動部300の説明図である。図5(a)は、ベースユニット200の内部構造を示す斜視図である。図5(b)は、ベースユニット200の内部構造を示す側面図である。図5(c)は、ベースユニット200を着脱方向DEに沿って見た図である。
上述のように、医療装置1は、ベースユニット200と、ワイヤ駆動部300を有する。本実施形態において、ワイヤ駆動部300は、ベース筐体200fに収納され、ベースユニット200の内部に備えられる。言い換えれば、ベースユニット200は、ワイヤ駆動部300を備える。
ワイヤ駆動部300は、複数の駆動源(モータ、アクチュエータ)を有する。本実施形態では、ワイヤ駆動部300は、第1駆動源M11、第2駆動源M12、第3駆動源M13、第4駆動源M21、第5駆動源M22、第6駆動源M23、第7駆動源M31、第8駆動源M32、第9駆動源M33を備える。
第1~第9駆動源(M11~M33)のうち、任意の一つを、駆動源Mと呼ぶことができる。本実施形態において、第1~第9駆動源(M11~M33)のそれぞれは、同一構成である。
ベースユニット200は、連結装置21を備える。連結装置21は、ベース筐体200fに収納されている。連結装置21は、ワイヤ駆動部300に接続されている。連結装置21は、複数の連結部を有する。本実施形態では、連結装置21は、第1連結部21c11、第2連結部21c12、第3連結部21c13、第4連結部21c21、第5連結部21c22、第6連結部21c23、第7連結部21c31、第8連結部21c32、第9連結部21c33を備える。
第1~第9連結部(21c11~21c33)のうち、任意の一つを、連結部21cと呼ぶことができる。本実施形態において、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれは、同一構成である。
複数の連結部のそれぞれは、複数の駆動源のそれぞれに接続され、複数の駆動源のそれぞれによって駆動される。具体的には、第1連結部21c11は、第1駆動源M11に接続され、第1駆動源M11によって駆動される。第2連結部21c12は、第2駆動源M12に接続され、第2駆動源M12によって駆動される。第3連結部21c13は、第3駆動源M13に接続され、第3駆動源M13によって駆動される。第4連結部21c21は、第4駆動源M21に接続され、第4駆動源M21によって駆動される。第5連結部21c22は、第5駆動源M22に接続され、第5駆動源M22によって駆動される。第6連結部21c23は、第6駆動源M23に接続され、第6駆動源M23によって駆動される。第7連結部21c31は、第7駆動源M31に接続され、第7駆動源M31によって駆動される。第8連結部21c32は、第8駆動源M32に接続され、第8駆動源M32によって駆動される。第9連結部21c33は、第9駆動源M33に接続され、第9駆動源M33によって駆動される。
後述するように、連結装置21には、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)を含む湾曲駆動部13が連結される。湾曲駆動部13は、連結装置21を介してワイヤ駆動部300の駆動力を受け、湾曲部12を湾曲させる。
駆動ワイヤWは、被保持部Waを介して連結部21cに連結される。複数の駆動ワイヤのそれぞれは、複数の連結部のそれぞれに連結される。具体的には、第1駆動ワイヤW11の第1被保持部Wa11は、第1連結部21c11に連結される。第2駆動ワイヤW12の第2被保持部Wa12は、第2連結部21c12に連結される。第3駆動ワイヤW13の第3被保持部Wa13は、第3連結部21c13に連結される。第4駆動ワイヤW21の第4被保持部Wa21は、第4連結部21c21に連結される。第5駆動ワイヤW22の第5被保持部Wa22は、第5連結部21c22に連結される。第6駆動ワイヤW23の第6被保持部Wa23は、第6連結部21c23に連結される。第7駆動ワイヤW31の第7被保持部Wa31は、第7連結部21c31に連結される。第8駆動ワイヤW32の第8被保持部Wa32は、第8連結部21c32に連結される。第9駆動ワイヤW33の第9被保持部Wa33は、第9連結部21c33に連結される。
ベースユニット200は、ベースフレーム25を有する。ベースフレーム25には、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを通すための複数の挿入穴が備えられている。ベースフレーム25には、第1挿入穴25a11、第2挿入穴25a12、第3挿入穴25a13、第4挿入穴25a21、第5挿入穴25a22、第6挿入穴25a23、第7挿入穴25a31、第8挿入穴25a32、第9挿入穴25a33が備えられている。第1~第9挿入穴(25a11~25a33)のそれぞれは、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに対応する。符号25aの後の数字は、対応する駆動ワイヤの数字を示す。例えば、第1駆動ワイヤW11は、第1挿入穴25a11に挿入される。
第1~第9挿入穴(25a11~25a33)のうち、任意の一つを、挿入穴25aと呼ぶことができる。本実施形態において、第1~第9挿入穴(25a11~25a33)のそれぞれは、同一形状である。
ベースフレーム25には、ワイヤカバー14が挿入される取付け開口25bが備えられる。取付け開口25bの底部に、第1~第9挿入穴(25a11~25a33)が配置されている。
さらに、ベースユニット200は、モータフレーム200b、第1ベアリングフレーム200c、第2ベアリングフレーム200d、第3ベアリングフレーム200eを備える。モータフレーム200b、第1ベアリングフレーム200c、第2ベアリングフレーム200d、第3ベアリングフレーム200eは、連結されている。
ベースフレーム25は、キーシャフト15を受け入れるキー受け部(キー穴、ベース側キー、本体側キー)22を有する。キーシャフト15とキー受け部22が係合することにより、カテーテルユニット100がベースユニット200に対して誤った位相で取り付けられることが防止される。
キーシャフト15とキー受け部22が係合することにより、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれが並べられる円(仮想円)の周方向について、ベースユニット200に対するカテーテルユニット100の移動が、所定の範囲で制限される。
その結果、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、対応する第1~第9挿入穴(25a11~25a33)のそれぞれ、対応する第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれに係合する。言い換えれば、駆動ワイヤWが、対応する挿入穴25aと異なる挿入穴25a、対応する連結部21cと異なる21cに係合することが防止される。
使用者は、キーシャフト15とキー受け部22とを係合させることで、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれに正しく連結できる。したがって、使用者は、カテーテルユニット100をベースユニット200に容易に装着できる。
本実施形態において、キーシャフト15は、着脱方向DEに交差する方向に突出した凸部を有し、キー受け部22は凸部が挿入される凹部を備える。周方向において、凸部と凹部が係合する位置が、駆動ワイヤWが対応する挿入穴25a及び対応する連結部21cと係合する位置である。
なお、キーシャフト15をベースユニット200とカテーテルユニット100のいずれか一方に配置し、キー受け部22をいずれか他方に配置することができる。例えば、キーシャフト15をベースユニット200側に配置し、キー受け部22をカテーテルユニット100側に配置してもよい。
<モータと駆動ワイヤの連結>
図6(a)~(c)を用いて、ワイヤ駆動部300、連結装置21、湾曲駆動部13の連結について説明する。図6(a)~(c)は、ワイヤ駆動部300、連結装置21、湾曲駆動部13の説明図である。図6(a)は、駆動源M、連結部21c、駆動ワイヤWの斜視図である。図6(b)は、連結部21c、駆動ワイヤWの拡大図である。図6(c)は、ワイヤ駆動部300、連結装置21、湾曲駆動部13の連結を示す斜視図である。
本実施形態において、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれと第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれが連結される構成は、同一である。また、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれと第1~第9駆動源(M11~M33)のそれぞれが接続される構成は、同一である。従って、以下の説明では、一つの駆動ワイヤW、一つの連結部21c、一つの駆動源Mを用いて、これらが接続される構成について説明する。
図6(a)に示すように、駆動源Mは、出力軸Maと、出力軸Maを回転方向Rmに回転させるモータ本体Mbを有する。出力軸Maの表面には、螺旋状の溝が備えられている。出力軸Maは、所謂ネジ形状を有する。モータ本体Mbは、モータフレーム200bに固定されている。
連結部21cは、出力軸Maに接続されたトラクタ21ct、トラクタ21ctを支持するトラクタ支持軸21csを有する。トラクタ支持軸21csは、連結ベース21cbに接続されている。
連結部21cは、駆動ワイヤWの被保持部Waを保持するための保持部としての板バネ21chを有する。駆動ワイヤWは挿入穴25aを通って連結部21cに係合している。より具体的には、被保持部Waが板バネ21chに係合する。後述するように、板バネ21chは、被保持部Waを挟み込んで固定しつつ保持する状態(固定状態)と、被保持部Waの保持を解放した状態(解除状態)とを取ることができる。
連結部21cは、切換え部としての押圧部材21cpを有する。押圧部材21cpは、後述する遊星キャリア53の歯部29g(図10参照)と噛み合うカムギアとしてのギア部21cgと、板バネ21chを押圧するためのカム部(押圧部)としてのカム21ccと、を有する。カム21ccは、ギア部21cgと一体に回転する。
後述するように、カム21ccは、板バネ21chに対して移動することができる。カム21ccが移動することにより、板バネ21chの固定状態(保持状態)と、解除状態とが切り替えられる。
連結部21cは、第1ベアリングB1、第2ベアリングB2,第3ベアリングB3によって支持されている。第1ベアリングB1は、ベースユニット200の第1ベアリングフレーム200cに支持されている。第2ベアリングB2は、ベースユニット200の第2ベアリングフレーム200dに支持されている。第3ベアリングB3は、ベースユニット200の第3ベアリングフレーム200eに支持されている。したがって、出力軸Maが回転方向Rmに回転したときに、連結部21cは、出力軸Maの周りに回転することが規制される。なお、第1ベアリングB1、第2ベアリングB2,第3ベアリングB3は、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれに対して設けられる。
連結部21cが出力軸Maの周りに回転することが規制されているため、出力軸Maが回転すると、出力軸Maの螺旋状の溝によって、トラクタ21ctに出力軸Maの回転軸方向に沿った力が作用する。その結果、連結部21cは、出力軸Maの回転軸線方向に沿って移動する(Dc方向)。連結部21cが移動することにより、駆動ワイヤWが移動して、湾曲部12が湾曲する。このとき、駆動源Mの回転方向を切り替えることにより、連結部21cは、駆動ワイヤWを押圧する方向及び駆動ワイヤWを引っ張る方向のいずれにも駆動ワイヤWを駆動可能である。
つまり、出力軸Maとトラクタ21ctは、駆動源Mから伝えられた回転運動をねじにより直線運動に変換させる、所謂送りねじを構成している。本実施形態において、出力軸Maとトラクタ21ctは滑りネジであるが、ボールねじでも良い。
図6(c)に示すように、カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けることで、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれと第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれが連結される。
制御部3は、第1~第9駆動源(M11~M33)のそれぞれを、互いに対して独立して制御できる。つまり、第1~第9駆動源(M11~M33)のうちの任意の駆動源は、その他の駆動源が停止した状態しているか否かに関わらず、独立して動作すること又は停止することができる。言い換えれば、制御部3は、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを、互いに対して独立して制御することができる。その結果、第1~第3ガイドリング(J1~J3)のそれぞれが互いに対して独立して制御され、湾曲部12の湾曲領域12bは、任意の方向に屈曲することができる。
<カテーテルユニットの装着>
図7(a)(b)を用いて、カテーテルユニット100を、ベースユニット200に装着する動作について説明する。図7(a)(b)は、カテーテルユニット100の装着の説明図である。図7(a)は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着される前の図である。図7(b)は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着された後の図である。
本実施形態において、カテーテルユニット100の着脱方向DEは、操作部400の回転軸400rの方向と同じである。着脱方向DEのうち、カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付ける方向を、取り付け方向Daと呼ぶ。着脱方向DEのうち、カテーテルユニット100をベースユニット200から取り外す方向(取付け方向Daの反対方向)を、取り外し方向Ddと呼ぶ。
図7(a)に示すように、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着される前の状態では、ワイヤカバー14はカバー位置に位置する。このとき、第1~第9被保持部(Wa11~Wa33)がワイヤカバー14の第1~第9露出穴(14a11~14a33)から突出しないように、ワイヤカバー14が第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)を覆っている。したがって、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着される前の状態で、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)を保護することができる。
カテーテルユニット100がベースユニット200を取り付ける時には、キーシャフト15を、キー受け部22に係合させる。キーシャフト15は、ワイヤカバー14から突出している。本実施形態では、キーシャフト15がキー受け部22の入り口に到達した状態では、ワイヤカバー14は、取付け開口25bと係合しない。つまり、ベースユニット200に対するカテーテルユニット100の位相が、キーシャフト15とキー受け部22とが係合できない位相にあるとき、ワイヤカバー14は、取付け開口25bと係合せず、カバー位置に位置した状態が保たれる。したがって、キーシャフト15とキー受け部22とが係合するようにカテーテルユニット100を移動させた場合であっても、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)が保護されている。
キーシャフト15とキー受け部22とが係合し、カテーテルユニット100をベースユニット200に対して取付け方向Daに移動すると、カテーテルユニット100がベースユニット200に取付けられる。カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けることにより、ワイヤカバー14は露出位置へと移動する。本実施形態では、ワイヤカバー14はベースフレーム25に当接することで、カバー位置から露出位置に移動する(図7(b)参照)。
より具体的には、カテーテルユニット100を取り付ける際、ワイヤカバー14は、ベースフレーム25に当接して停止する。この状態で、カテーテルユニット100を取付け方向Daに移動することにより、カテーテルユニット100において、ワイヤカバー14がワイヤカバー14以外の部分に対して相対的に移動する。その結果、ワイヤカバー14は、カバー位置から露出位置に移動する。
ワイヤカバー14がカバー位置から露出位置に移動する一方で、駆動ワイヤWの被保持部Waがワイヤカバー14の露出穴14aから突出し、挿入穴25aに挿入される。そして、被保持部Waが連結部21cの板バネ21chに係合する(図6(b)参照)。
カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けただけの状態では、カテーテルユニット100をベースユニット200に対して取り外し方向Ddに移動して、カテーテルユニット100を取り外すことができる。また、後述するように、カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けただけの状態では、駆動ワイヤWと連結部21cの固定が解除された状態である。
カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けた状態で、操作部400を操作することにより、カテーテルユニット100をベースユニット200から取り外すことが防止される。さらに、カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けた状態で、操作部400を操作することにより、湾曲駆動部13が連結装置21に固定され、湾曲駆動部13が連結装置21を介してワイヤ駆動部300に連結される。
<遊星ギア機構>
次に、図8~図13を用いて、ベースユニット200に設けられる遊星ギア機構50について説明する。図8は、ベースユニット200のカテーテルユニット100に対する接続部分を示す斜視図である。図9は、ベースユニット200に内蔵された遊星ギア機構50を示す斜視図である。なお、図9では、ベース筐体200fを一部切欠いて示している。図10は、操作部400及び遊星ギア機構50を示す分解斜視図である。図11は、遊星ギア機構50を示す分解斜視図である。図12は、操作部400及びベースユニット200を、操作部400の回転軸400rに沿って切断した断面図である。図13は、図12の13A-13A断面を示す断面図である。
ベースユニット200は、図8~図12に示すように、ベースフレーム25の近傍に配置される遊星ギア機構50を有している。遊星ギア機構50は、太陽ギア51と、内歯ギア52と、遊星キャリア53と、複数(本実施形態では8つ)の遊星ギア54と、を有している。太陽ギア51及び遊星キャリア53は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着された状態で、操作部400の回転軸400rを中心に回転可能に構成されている。これら太陽ギア51及び遊星キャリア53は、例えばベースフレーム25やベース筐体200fに回転可能に支持されているが、これに限定されず、ベースユニット200の他の部材に支持されていてもよい。
太陽ギア51は、ギア部51aと、操作部400に設けられた1対の係合部400jに係合可能な1対の突起部51b,51bと、を有している。突起部51b,51bは、回転軸400rの軸線方向に平行な着脱方向DEに沿って延びている。遊星ギア機構50は、図8及び図9に示すように、そのほとんどがベース筐体200fに覆われており、太陽ギア51の突起部51b,51bのみが外部に露出している。このため、使用者が遊星ギア機構50のギア部分に触れること及び遊星ギア機構50に埃やゴミが侵入することを抑制し、遊星ギア機構50の破損を低減することができる。また、使用者の安全性を向上できる。
内歯ギア52は、ベース筐体200fの内周面に一体に設けられており(図11参照)、ベース筐体200fに対して固定されている。遊星キャリア53は、複数の遊星ギア54を回転可能に支持する複数(本実施の形態では8つ)の軸部53aと、内周面53bに形成される複数の歯部29gと、を有している。複数の軸部53aは、それぞれ回転軸400rと平行に延びている。出力ギアとしての複数の歯部29gは、着脱方向DEの内の取り付け方向Daにおいて、太陽ギア51、内歯ギア52及び遊星ギア54の下流に配置されている。
カテーテルユニット100がベースユニット200に取り付けられると、太陽ギア51の突起部51bが、操作部400の係合部400jに係合する。これにより、操作部400が回転した場合、太陽ギア51に操作部400の回転が伝達される。太陽ギア51は、操作部400と同芯で一体に回転する。
図12及び図13に示すように、太陽ギア51のギア部51aは、各遊星ギア54に噛合しており、各遊星ギア54は、ベース筐体200fに固定された内歯ギア52に噛合している。このため、太陽ギア51の回転は、遊星ギア54を介して、遊星キャリア53に減速して出力される。すなわち、太陽ギア51は、操作部400の回転が入力されて回転する入力部材(入力部)であり、内歯ギア52は、固定部材であり、遊星キャリア53は、伝達された回転を押圧部材21cpに出力する出力部材(出力部)である。使用者によって操作部400に与えられた力は、太陽ギア51によって受けられ、太陽ギア51から遊星ギア54を介して遊星キャリア53に伝達される。内歯ギア52は、ベースユニット200内での位置が変わらないように、ベースユニット200に対して固定されている。また、本実施の形態では、遊星ギア54が8つ設けられているため、これら8つの遊星ギア54が負荷を分担し、遊星ギア機構50をコンパクトに構成できると共に長寿命化できる。
例えば、操作部400が使用者によって矢印Q1方向(図10参照)に回転されると、図13に示すように、太陽ギア51も矢印Q2方向に回転する。そして、太陽ギア51及び内歯ギア52に噛合する遊星ギア54は、軸部53aを中心に矢印Q3方向に回転(自転)しながら、回転軸400rを中心に矢印Q4方向に回転(公転)する。これにより、遊星ギア54を支持する遊星キャリア53も、回転軸400rを中心に矢印Q4方向に回転する。なお、矢印Q1,Q2,Q4方向は、それぞれ回転軸400rを中心とした同じ回転方向である。矢印Q3方向は、矢印Q1,Q2,Q4方向とは反対の回転方向である。
このように、遊星キャリア53は、操作部400に連動して回転し、遊星ギア機構50は、使用者によって操作された操作部400の回転を、減速して遊星キャリア53に伝達させる。言い換えれば、遊星ギア機構50は、操作部400が第1回転角度だけ回転した場合に、遊星キャリア53が第1回転角度よりも小さい第2回転角度だけ回転するように、操作部400から伝達される回転を減速する。より詳しくは、操作部400の回転は、太陽ギア51に同回転で伝達され、太陽ギア51の回転は、遊星キャリア53に所定の減速比で伝達される。この減速比は、太陽ギア51のギア部51a及び内歯ギア52の歯数をそれぞれz1,z2とすると、(z1+z2)/z1で計算される。
<湾曲駆動部の固定及び固定の解除>
次に、図14(a)(b)、図15、図16、図17、図18、図19を用いて、湾曲駆動部13を連結装置21に固定するための構成、連結装置21による湾曲駆動部13の固定を解除するための構成について説明する。
図14(a)(b)は、カテーテルユニット100とベースユニット200の連結を説明する図である。図14(a)は、カテーテルユニット100とベースユニット200を、回転軸400rに沿って切断した断面図である。図14(b)は、ベースユニット200を、連結部21cの部分で、回転軸400rに直交する方向に切断した断面図である。図15、図16、図17、図18、図19は、連結部21cによる駆動ワイヤWの固定について説明する図である。
上述したように、遊星ギア機構50は、使用者によって操作された操作部400の回転を、減速して遊星キャリア53に伝達させる。図14(a)(b)、図15に示すように、遊星キャリア53の内周面53bに設けられた歯部29gは、押圧部材21cpのギア部21cgに噛合する。歯部29gによってギア部21cgが回転することで、押圧部材21cpのカム21ccは板バネ21chを押圧し、板バネ21ch(連結部21c)は固定状態と解除状態との間で切り替えられる。
より詳しくは、遊星キャリア53に設けられた複数の歯部29gは、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれが、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを固定する状態と、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを解放する状態とを切り替える機能を有する。遊星キャリア53に設けられたこれら複数の歯部(作用部、切替ギア部)29gのそれぞれは、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれが有する押圧部材21cpのギア部21cgと係合する。
具体的には、本実施形態において遊星キャリア53に設けられた複数の歯部は、第1歯部29g11、第2歯部29g12、第3歯部29g13、第4歯部29g21、第5歯部29g22、第6歯部29g23、第7歯部29g31、第8歯部29g32、第9歯部29g33を備える。第1~第9歯部(29g11~29g33)のそれぞれは、互いに隙間を空けて形成されている。
第1歯部29g11は、第1連結部21c11のギア部21cgと噛み合う。第2歯部29g12は、第2連結部21c12のギア部21cgと噛み合う。第3歯部29g13は、第3連結部21c13のギア部21cgと噛み合う。第4歯部29g21は、第4連結部21c21のギア部21cgと噛み合う。第5歯部29g22は、第5連結部21c22のギア部21cgと噛み合う。第6歯部29g23は、第6連結部21c23のギア部21cgと噛み合う。第7歯部29g31は、第7連結部21c31のギア部21cgと噛み合う。第8歯部29g32は、第8連結部21c32のギア部21cgと噛み合う。第9歯部29g33は、第9連結部21c33のギア部21cgと噛み合う。
第1~第9歯部(29g11~29g33)のうち、任意の一つを、歯部29gと呼ぶことができる。本実施形態において、第1~第9歯部(29g11~29g33)のそれぞれは、同一構成である。
本実施形態において、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれと第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれが連結される構成は、同一である。また、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれと第1~第9歯部(29g11~29g33)のそれぞれが接続される構成は、同一である。従って、以下の説明では、一つの駆動ワイヤW、一つの連結部21c、一つの歯部29gを用いて、これらが接続される構成について説明する。
第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれにおいて、ギア部21cgが歯部29gによって移動されることにより、押圧部材21cpが回転し、カム21ccが押圧位置と押圧位置から退避した退避位置とに移動する。
操作部400を回転させることにより、遊星ギア機構50の太陽ギア51及び遊星ギア54を介して、遊星キャリア53が回転する。遊星キャリア53が回転することにより、第1~第9連結部(21c11~21c33)それぞれが動作する。つまり、一つの操作部400を回転させる動作によって、第1~第9連結部(21c11~21c33)を動作させることができる。
操作部400は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着された状態で、固定位置(ロック位置)と、取り外し位置とに移動することができる。また、後述するように、操作部400は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着された状態で、解除位置に移動することができる。操作部400の周方向について、解除位置は、固定位置と取り外し位置の間に位置される。操作部400が取り外し位置に位置された状態で、ベースユニット200にカテーテルユニット100が取り付けられる。
カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けた状態では、駆動ワイヤWの連結部21cへの固定(ロック)が解除された状態である。この状態を、連結部21cの解除状態と呼ぶ。なお、駆動ワイヤWが連結部21cへ固定(ロック)された状態を、連結部21cの固定状態と呼ぶ。すなわち、板バネ21chが固定状態(保持状態)の際の連結部21cの状態を固定状態(保持状態)と呼び、板バネ21chが解除状態の際の連結部21cの状態を解除状態と呼ぶ。
図15、図16、図17、図18、図19を用いて、駆動ワイヤWを連結部21cへ固定する際の動作について説明する。なお、本実施形態では、遊星キャリア53の各歯部29gは、3つの歯Za1,Za2,Za3を有しており、各押圧部材21cpのギア部21cgは、それぞれ4つの歯Zb1,Zb2,Zb3,Zb4を有している。
カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けた後、かつ操作部400を操作する前の状態では、カテーテルユニット100は、ベースユニット200から取り外すことができる。以下、カテーテルユニット100がベースユニット200から取り外すことが可能な状態を、取り外し可能状態と呼ぶ。
図15は、取り外し可能状態における遊星キャリア53と連結部21cの状態を示す図である。図15は、操作部400が取り外し位置にある状態における、遊星キャリア53と連結部21cを示す図である。
連結部21cの板バネ21chは、連結ベース21cbに固定された被固定部21cha、押圧部材21cpのカム21ccと当接する被押圧部21chbを有する。板バネ21chは、第1部分21chd1、第2部分21chd2を有する。カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付けると、被保持部Waは、第1部分21chd1と第2部分chd2の間に挿入される。
カム21ccは、保持面21ccaと、押圧面21ccbを有する。押圧部材21cpの回転半径方向について、保持面21ccaは、押圧面21ccbよりも、押圧部材21cpの回転中心21cpcに近い位置に配置されている。
図15に示すように、取り外し可能状態(操作部400が取り外し位置にある状態)では、板バネ21chは、被押圧部21chbが保持面21ccaに当接した位置で保持されている。また、遊星キャリア53の歯Za1とギア部21cgの歯Zb1は、互いの間にクリアランスLaが生じた状態で、停止している。
操作部400の回転方向において、操作部400が取り外し位置から解除位置及び固定位置に向かう方向をロック方向(固定方向)と呼び、操作部400が固定位置から解除位置及び取り外し位置に向かう方向を解除方向と呼ぶ。操作部400は、解除位置から解除方向に回転して、取り外し位置に移動する。操作部400は、解除位置からロック方向に回転して、固定位置に移動する。
カテーテルユニット100をベースユニット200に取り付け、操作部400が取り外し位置にある状態では、連結部21cは解除状態であり、連結部21cによる駆動ワイヤWの固定が解除された状態である。
連結部21cが解除状態にあるとき、カム21ccは、後述する押圧位置から退避した退避位置に位置する。このとき、板バネ21chによる被保持部Waの固定が解除された状態である。連結部21cが解除状態にあるときの第1部分21chd1と第2部分21chd2が被保持部Waを締め付ける力は、連結部21cが固定状態にあるときの第1部分21chd1と第2部分21chd2が被保持部Waを締め付ける力より小さい。
連結部21cが解除状態にあるとき、ベースユニット200に対してカテーテルユニットを取り外し方向Ddに動かした場合には、第1部分21chd1、第2部分21chd2の間から被保持部Waを引き抜くことができる。
連結部21cが解除状態にあるとき、第1部分21chd1と第2部分21chd2が被保持部Waを締め付ける力が生じない状態(大きさがゼロである状態)が好ましい。連結部21cが解除状態にあるとき、第1部分21chd1と第2部分21chd2の少なくともいずれか一方と、被保持部Waとの間には、隙間が生じていることが好ましい。
図16は、操作部400を取り外し位置からロック方向に回転したときの遊星キャリア53と連結部21cの状態を示す図である。図16は、操作部400が解除位置にある状態における遊星キャリア53と連結部21cの状態を示す図である。
操作部400が取り外し位置にある状態(図15)で、操作部400をロック方向に回転させると、遊星キャリア53が時計回りに回転する。そして、操作部400は、解除位置に位置する。
なお、操作部400を回転させた場合であっても、キーシャフト15とキー受け部22が係合しているため、カテーテルユニット100の全体(操作部400を除く)は、ベースユニット200に対して回転することが規制されている。つまり、操作部400は、カテーテルユニット100の全体(操作部400を除く)とベースユニット200が停止した状態で、それらに対して回転可能である。
遊星キャリア53が時計回りに回転することで、遊星キャリア53の歯Za1とギア部21cgの歯Zb1の間のクリアランスは、クリアランスLaからクリアランスLbに減少する。
ギア部21cgの歯Zb2は、遊星キャリア53の歯部29gの歯先円(点線)との間にクリアランスLzを空けた位置に配置されている。そのため、遊星キャリア53は歯Zb2に干渉することなく回転可能である。一方、連結部21cは、図15に示された状態と同じ状態(解除状態)に保たれている。
図16に示した状態から、操作部400をロック方向にさらに回転させると、遊星キャリア53が時計回りにさらに回転する。そのときの遊星キャリア53と連結部21cの状態を図17に示す。
図17は、操作部400を解除位置からロック方向に回転したときの遊星キャリア53と連結部21cの状態を示す図である。図17に示すように、操作部400を解除位置からロック方向に回転すると、遊星キャリア53の歯Za1とギア部21cgの歯Zb1が接触する。一方、連結部21cは、図15、図16に示された状態と同じ状態であり、解除状態に保たれている。
図18は、操作部400がロック方向に回転することで、押圧部材21cpが回転した状態を示す図である。図18に示すように、図17の状態から操作部400をロック方向にさらに回転させると、遊星キャリア53が時計回りにさらに回転する。
遊星キャリア53が図17の状態から図18の状態に移動することで、遊星キャリア53はギア部21cgを時計回りに回転させる。ギア部21cgが回転すると、保持面21ccaが被押圧部21chbから離れ、押圧面21ccbが、被押圧部21chbに近づく。そして、第1部分21chd1、第2部分21chd2による被保持部Waの挟み込みが開始される。
そして、押圧面21ccbの端部に配置された角部21ccb1によって被押圧部21chbが押圧されつつ、遊星キャリア53の歯Za3がギア部21cgの歯Zb3から離れる位置まで移動する。このとき、第1部分21chd1、第2部分21chd2によって、被保持部Waが挟み込まれた状態である。
遊星キャリア53の歯Za3がギア部21cgの歯Zb3から離れたとき、遊星キャリア53からギア部21cgへの駆動力の伝達が終了する。このとき、カム21ccは、角部21ccb1が、板バネ21chからの反力を受ける状態である。
押圧部材21cpの回転半径方向で、角部21ccb1に作用する板バネ21chの反力は、押圧部材21cpの回転中心21cpcから離れた位置に作用し、押圧部材21cpは時計回りに回転する。このとき、押圧部材21cpは、時計回りに回る遊星キャリア53によって回転させられる方向と、同じ方向に向けて回転する。
図19は、操作部400が固定位置にある状態の遊星キャリア53と連結部21cの状態を示す図である。図19に示すように、図18に示す状態から、板バネ21chの反力を受けて押圧部材21cpがさらに回転する。
図19に示すように、押圧部材21cpは、カム21ccの押圧面21ccbと、板バネ21chの被押圧部21chbが面接触をした状態で停止する。つまり、押圧面21ccbと、被押圧部21chbの表面が、同一平面上に並んだ状態となる。このとき、連結部21cは固定状態にある。連結部21cが固定状態にあるとき、押圧部材21cpのカム21ccは、押圧位置に位置し、押圧面21ccbが被押圧部21chbを押圧する。
連結部21cが固定状態にあるとき、第1部分21chd1、第2部分21chd2によって、被保持部Waが挟み込まれる。つまり、カム21ccによって板バネ21chが押圧され、被保持部Waが板バネ21chによって締め付けられる。その結果、被保持部Waが板バネ21chによって固定される。
本実施形態において、板バネ21chの第1部分21chd1と第2部分21chd2は、互いに離れた位置で被保持部Waを押圧する。さらに、第1部分21chd1と第2部分21chd2の間に、第1部分21chd1と第2部分21chd2を繋ぐ屈曲部21chcが配置されている。屈曲部21chcは、被保持部Waから隙間Gを空けて配置されている。こうすることにより、第1部分21chd1と第2部分21chd2によって、被保持部Waを安定して固定することができる。
板バネ21chの材質としては、樹脂又は金属を使用することができるが、金属を使用することが好ましい。
連結部21cが固定状態にあるとき、第1部分21chd1、第2部分21chd2の間から被保持部Waを引き抜くことが制限される。
なお、遊星キャリア53の歯Za3とギア部21cgの歯Zb4は、互いの間にクリアランスLcが生じる位置で停止している。また、この歯Za3の歯先の面は、遊星キャリア53の回転軸線(回転軸400r)を中心として他の歯Za1,Za2の歯先の面と接する円筒面に対して、解除方向の下流に向かって回転軸線から遠ざかるように傾斜している。これにより、下記のように図19の状態から遊星キャリア53が解除方向に回転された場合に、遊星キャリア53の歯Za3はギア部21cgの歯Zb3をこじることなく、その先の歯Zb4に到達できるようになっている。
駆動ワイヤWと連結部21cの固定を解除する際には、固定位置に位置する操作部400を、解除方向に回転させる。このとき、遊星キャリア53は、図19に示す状態から、反時計回りに回転する。遊星キャリア53が反時計回りに回転すると、ギア部21cgの歯Zb4に、遊星キャリア53の歯Za3が当接し、押圧部材21cpが反時計回りに回転させられる。
遊星キャリア53をさらに反時計回りに回転することで、連結部21cによる駆動ワイヤWの固定が解除される。このときの遊星キャリア53と押圧部材21cpの動作は、上述した動作と逆の動作である。つまり、上述した駆動ワイヤWを連結部21cによって固定する際の動作とは逆の動作により、連結部21cによる駆動ワイヤWの固定が解除される。
上記の動作は、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれで行われる。すなわち、操作部400が取り外し位置から固定位置に移動する過程で、操作部400の移動(回転)により、第1~第9連結部(21c11~21c33)が解除状態から固定状態になる。操作部400が固定位置から取り外し位置に移動する過程で、操作部400の移動(回転)により、第1~第9連結部(21c11~21c33)が固定状態から解除状態になる。つまり、使用者は、一つの操作部400を操作することによって、複数の連結部の解除状態、固定状態を切り替えることができる。
つまり、複数の連結部のそれぞれに、解除状態、固定状態を切り替えるための操作部を設け、使用者がそれを操作する必要がない。したがって、使用者は容易にカテーテルユニット100をベースユニット200に着脱することができる。さらに、医療装置1を簡略化することができる。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれが第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれによって固定された状態を第1状態と呼ぶ。第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれによる第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに対する固定が解除された状態を第2状態と呼ぶ。
操作部400の移動に連動して、第1状態と第2状態とが切り替えられる。つまり、取り外し位置と固定位置との間における操作部400の移動に連動して、第1状態と第2状態とが切り替えられる。
遊星ギア機構50の遊星キャリア53は、操作部400と連動するように構成されている。本実施形態では、遊星ギア機構50の太陽ギア51、内歯ギア52及び遊星ギア54は、操作部400と遊星キャリア53を連動させるための伝達部材として機能する。遊星ギア機構50は、操作部400の移動に連動して第1状態と第2状態とが切り替わるように、操作部400と連動する連動部としての機能を有する。
具体的には、遊星ギア機構50の遊星キャリア53は、カテーテルユニット100がベースユニット200に取り付けられた状態で、操作部400の移動と連動して、板バネ21chの一部(被押圧部21chb)を、被保持部Waに対して移動させる。被押圧部21chbが移動することで、連結部21cの固定状態と、解除状態とが切り替えられる。
<操作部の移動>
次に、図20(a)~(c)、図21(a)~(c)、図22(a)~(c)を用いて、操作部400の移動について説明する。
本実施形態において、操作部400は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着された状態で、取り外し位置と、解除位置と、固定位置との間を移動可能に構成されている。解除位置は、取り外し位置と固定位置の間に位置する。
本実施形態では、操作部400が解除位置と固定位置との間における操作部400の移動に連動して、第1状態と第2状態とが切り替えられる。
本実施形態において、操作部400は、着脱方向DEと異なる方向に移動することで、取り外し位置と固定位置との間を移動可能である。操作部400は、着脱方向DEに交差する方向(好ましくは直交する方向)に移動して、取り外し位置と固定位置との間を移動する。本実施形態では、操作部400は着脱方向DEに延びる回転軸400rの周りに回転して、取り外し位置と固定位置との間を移動する。したがって、使用者が操作部400を操作する際の操作性が良好である。
図20(a)~(c)は、カテーテルユニット100とベースユニット200の説明図である。図20(a)は、カテーテルユニット100の断面図である。図20(b)はボタン41の斜視図である。図20(c)はベースユニット200の斜視図である。
図21(a)~(c)は、操作部400の動作を説明する図である。図21(a)は、操作部400が取り外し位置にある状態を示す図である。図21(b)は、操作部400が解除位置にある状態を示す図である。図21(c)は、操作部400が固定位置にある状態を示す図である。
図22(a)~(c)は、操作部400の動作を説明する断面図である。図22(a)は、操作部400が取り外し位置にある状態を示す断面図である。図22(b)は、操作部400が解除位置にある状態を示す断面図である。図22(c)は、操作部400が固定位置にある状態を示す断面図である。
操作部400が固定位置にあるとき、連結部21cは固定状態であり、駆動ワイヤWの被保持部Waが対応する連結部21cに固定される(図19参照)。
操作部400が解除位置にあるとき、連結部21cは解除状態であり、駆動ワイヤWの被保持部Waと連結部21cのロックが解除されている(図16参照)。この状態では、駆動ワイヤWとワイヤ駆動部300の接続が断たれている。したがって、カテーテル11が外力を受けた際に、ワイヤ駆動部300による抵抗を受けることなく、湾曲部12を自由に屈曲することができる。
操作部400が取り外し位置にあるとき、カテーテルユニット100をベースユニット200から取り外すことが許容される。また、操作部400が取り外し位置にある状態で、カテーテルユニット100はベースユニット200に取り付けることができる。操作部400が取り外し位置にあるときには、連結部21cは解除状態であり、駆動ワイヤWの被保持部Waと連結部21cのロックが解除されている(図15参照)。
図20(a)に示すように、カテーテルユニット100は、操作部400を付勢する操作部付勢バネ43、移動部材としてのボタン41、ボタン41を付勢するボタンバネ42を有する。
本実施形態において、操作部付勢バネ43は圧縮ばねである。操作部400は、操作部付勢バネ43によって、近位端カバー16に近づく方向Dhに向けて付勢されている。
本実施形態において、ボタン41、ボタンバネ42は、操作部400に備えられる。操作部400が取り外し位置、解除位置、固定位置に移動するときに、ボタン41、ボタンバネ42は、操作部400と共に移動する。
ボタン41は、操作部400の回転軸400rの方向と交差する方向に向けて、操作部400に対して移動可能に構成されている。ボタン41は、ボタンバネ42によって、カテーテルユニット100の外側(回転軸400rから離れる方向)に向けて付勢されている。
後述するように、ボタン41により、操作部400が解除位置から取り外し位置に移動することが規制される。また、ボタン41を操作部400に対して移動することにより、操作部400は解除位置から取り外し位置に移動することが許容される。
ボタン41は、ボタン突起(被規制部)41aを有する。ボタン突起41aは、斜面41a1と、被規制面41a2を有する。
ベースユニット200は、ベースフレーム25を備える。ベースフレーム25には、ロック軸26が備えられる。ロック軸26はロック突起(規制部)26aを備える。
本実施形態において、ロック軸26は複数(本実施形態では二つ)設けられている。すべてのロック軸26がロック突起26aを備えていてもよく、一部のロック軸26がロック突起26aを備えていてもよい。
一方、図10、図21(a)~(c)に示すように、操作部400の内側には、ロック軸26と係合するロック溝400aが備えられる。ロック溝400aは、着脱方向DEとは異なる方向に延びている。本実施形態では、操作部400の回転方向に延びている。ロック溝400aは、着脱方向DEに交差する方向(直交する方向)に延びているということもできる。
ロック溝400aは、ロック軸26が複数設けられる場合は、複数のロック軸26のそれぞれに対して設けられる。
図21(a)に示すように、ベースユニット200にカテーテルユニット100が取り付けられると、ロック溝400aの入り口400a1を介して、ロック軸26がロック溝400aに係合する。
このとき、操作部400は取り外し位置に位置し、連結部21cは解除状態である(図15参照)。したがって、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれによる、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに対する固定が解除されている状態である。また、図22(a)に示すように、ボタン突起41aと、ロック突起26aが対向する。
操作部400が取り外し位置にある状態で、操作部400をロック方向R1に回転させると、ボタン突起41aの斜面41a1が、ロック突起26aの斜面26a1に当接する。ボタンバネ42の付勢力に抗して、ボタン41が操作部400の内側(回転軸400rに近づく方向)に向けて移動する。そして、ボタン突起41aがロック突起26aを乗り越え、操作部400は解除位置に移動する(図22(b)参照)。
このとき、連結部21cは解除状態である(図16参照)。したがって、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれによる、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに対する固定が解除されている状態である。
本実施形態において、ボタン41を操作しなくても、操作部400を取り外し位置から解除位置に移動することが許容される。つまり、操作部400を取り外し位置から解除位置に移動する際には、使用者はボタン41を操作する必要がない。
操作部400が解除位置に位置した状態で、操作部400をロック方向R1に回転させると、操作部400は固定位置に移動する。操作部400が固定位置にある状態で、ロック溝400aの位置決め部400a2が、ロック軸26に対応する位置に位置する。操作部400は操作部付勢バネ43によって近位端カバー16に近づく方向Dhに向けて付勢されている。その結果、位置決め部400a2がロック軸26に係合する。
操作部400が解除位置から固定位置に移動する過程で、前述のように駆動ワイヤWの被保持部Waが、連結部21cに固定される。
操作部が固定位置に位置した状態では、連結部21cは固定状態である(図14参照)。したがって、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれに固定される。この状態で、ワイヤ駆動部300からの駆動力が、湾曲駆動部13に伝達可能となる。つまり、第1~第9駆動源(M11~M33)のそれぞれからの駆動力が、第1~第9連結部(21c11~21c33)を介して、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに伝達可能となる。
操作部400が解除位置にあるときには、カテーテルユニット100の取り外し方向Ddにおいて、ロック溝400aを形成する壁400a3が、ロック軸26の上流側に位置する。操作部400が固定位置にあるときには、取り外し方向Ddにおいて、位置決め部400a2が、ロック軸26の上流側に位置する。その結果、操作部400が解除位置にあるときと、固定位置にあるときには、カテーテルユニット100をベースユニット200から取り外すことが規制される。一方、操作部400が取り外し位置にあるときは、取り外し方向Ddにおいて、ロック溝400aの入り口400a1がロック軸26の上流側に位置する。その結果、カテーテルユニット100をベースユニット200から取り外すことが許容される。
操作部400が固定位置にある状態で、操作部400を解除方向R2に向けて回転すると、操作部400は解除位置に位置される。操作部400が固定位置から解除位置に移動する過程で、前述のように駆動ワイヤWの被保持部Waが、連結部21cから解放される。
操作部400が解除位置に位置される状態で、ボタン突起41aの被規制面41a2が、ロック突起26aの規制面26a2に当接する(図22(b)参照)。この状態では、操作部400を解除方向R2に回転させることが規制される。また、カテーテルユニット100をベースユニット200から取り外すことが規制される。
操作部400が解除位置に位置した状態で、使用者がボタン41を操作部400の内側に向けて押し込むことにより、被規制面41a2が規制面26a2から離れ、ボタン突起41aがロック突起26aを乗り越える。その結果、操作部400は解除方向R2に回転することが許容され、操作部400は解除位置から取り外し位置に移動することができる。
操作部400が取り外し位置に位置されたとき、連結部21cは解除状態となる。したがって、カテーテルユニット100をベースユニット200から取り外す際、及び装着する際に、駆動ワイヤWに作用する負荷(例えば、連結部21c受ける抵抗)を小さくすることができる。したがって、使用者はカテーテルユニット100を容易に着脱することができる。
操作部400が解除位置に位置されたとき、カテーテルユニット100がベースユニット200から取り外すことが規制され、かつ連結部21cは解除状態となる。上述のように、連結部21cが解除状態であるとき、駆動ワイヤWとワイヤ駆動部300の接続が断たれ、ワイヤ駆動部300による抵抗を受けることなく、湾曲部12を自由に屈曲することができる。
使用者は、カテーテル11を対象の内部に挿入している状態で、操作部400を解除位置に位置させることで、ワイヤ駆動部300によるカテーテル11の駆動を中止することができる。さらに、カテーテルユニット100がベースユニット200から取り外すことが規制されているため、使用者は、ベースユニット200を持って、カテーテル11を対象の内部から引き出すことができる。
また、本実施形態の構成では、ボタン41を操作しない場合には、操作部400は解除位置から取り外し位置に移動することが規制される。したがって、使用者が操作部400を固定位置から解除位置に移動させる際、誤って取り外し位置まで操作部400を移動させることを抑制できる。
なお、本実施形態では、ロック突起26aとボタン41の数は一つずつである。ただし、医療装置1は、ロック突起26aとボタン41を、複数有していてもよい。
(本実施形態の利点)
以上説明した通り、板バネ21chの状態が固定状態と解除状態の間で切り替えられるように、操作部400の回転は、遊星ギア機構50を介して、押圧部材21cpのギア部21cgに伝達される。押圧部材21cpが回転することで、板バネ21ch(連結部21c)が固定状態と解除状態との間で切り替えられる。
本実施形態によれば、操作部400の回転は、遊星ギア機構50によって、減速して押圧部材21cpのギア部21cgに伝達される。すなわち、遊星ギア機構50は、操作部400の回転を減速して伝達する減速機構である。本実施形態によれば、操作部400及び太陽ギア51の回転角度よりも、遊星キャリア53の回転角度の方が小さい。このため、操作部400を取り外し位置から固定位置に操作する際には板バネ21chの付勢力に抗して操作部400を回転させる必要があるが、使用者による操作部400の操作力を低減することができ、操作性を向上できる。
また、押圧部材21cpのギア部21cgと遊星キャリア53の歯部29gが噛合している時には、弾性変形した板バネ21chが復帰する際の弾性力によって、押圧部材21cpに反力が作用する。この反力は、遊星ギア機構50の各ギア列を介して操作部400に伝達されるが、遊星ギア機構50の各ギア列がそれぞれ回転する過程で減衰してダイレクトに伝達されないため、操作部400の操作感を向上できる。
また、遊星ギア機構50の径方向に内部のスペースには、ベースフレーム25の一部、第1~第9連結部(21c11~21c33)、及びカテーテルユニット100のキーシャフト15や湾曲駆動部13等が収容される。また、遊星ギア機構50の太陽ギア51及び遊星キャリア53は、操作部400と同芯で回転するように構成されている。このため、スペース効率が良く、遊星ギア機構50を設けても装置の大型化を抑えることができる。
また、遊星ギア機構50の減速比を調整することで、操作部400の回転量と使用者による操作部400の操作力を任意に設定することができる。例えば、遊星ギア機構50の減速比は、1.5~3.0に設定される。好ましくは、操作部400が取り外し位置と固定位置との間で約120°回転した時に、遊星キャリア53が約50°回転するように、遊星ギア機構50の減速比は2.4に設定される。操作部400を120°回転させることは、使用者にとってはワンアクションでできる適切な操作範囲であって、更に減速比を2.4程度に設定することで、連結部21cを解除状態と固定状態との間で遷移するのに大きな操作力を必要としない。
(変形例)
第1実施形態の変形例として、他の遊星ギア機構を用いて操作部400の回転を減速する構成について、図23(a)~(c)を用いて説明する。図23(a)は、図8~13で説明したプラネタリ型の遊星ギア機構50を示すスケルトン図である。図23(b)は、ソーラー型の遊星ギア機構150を示すスケルトン図である。図23(c)は、スター型の遊星ギア機構250を示すスケルトン図である。
第1実施形態の変形例であるソーラー型の遊星ギア機構150は、図23(b)に示すように、太陽ギア151と、内歯ギア152と、複数の遊星ギア154を回転可能に支持する遊星キャリア153と、を有している。ソーラー型の遊星ギア機構150においては、操作部400(図2参照)の回転が内歯ギア152に入力される。また、太陽ギア151は、ベースユニット200に固定されている。内歯ギア152は、複数の遊星ギア154に噛合しており、遊星キャリア153は、内歯ギア152と同じ方向に回転する。すなわち、内歯ギア152は、操作部400の回転が入力されて回転する入力部材(入力部)であり、太陽ギア151は、固定部材であり、遊星キャリア153は、伝達された回転を押圧部材21cpに出力する出力部材(出力部)である。使用者によって操作部400に与えられた力は、内歯ギア152によって受けられ、内歯ギア152から遊星ギア154
を介して遊星キャリア153に伝達される。太陽ギア151は、ベースユニット200内での位置が変わらないように、ベースユニット200に対して固定されている。ソーラー型の遊星ギア機構150によれば、操作部400及び内歯ギア152の回転角度よりも、遊星キャリア153の回転角度の方が小さい。
また、第1実施形態の他の変形例であるスター型の遊星ギア機構250は、図23(c)に示すように、太陽ギア251と、内歯ギア252と、複数の遊星ギア254を回転可能に支持する遊星キャリア253と、を有している。スター型の遊星ギア機構250においては、操作部400(図2参照)の回転が太陽ギア251に入力される。また、遊星キャリア253は、ベースユニット200に固定されている。太陽ギア251は、複数の遊星ギア254に噛合しており、内歯ギア252は、複数の遊星ギア254に噛合することで、太陽ギア251とは反対方向に回転する。すなわち、太陽ギア251は、操作部400の回転が入力されて回転する入力部材(入力部)であり、遊星キャリア253は、固定部材であり、内歯ギア252は、伝達された回転を押圧部材21cpに出力する出力部材(出力部)である。使用者によって操作部400に与えられた力は、太陽ギア251によって受けられ、太陽ギア251から遊星ギア254を介して内歯ギア252に伝達される。遊星キャリア253は、ベースユニット200内での位置が変わらないように、ベースユニット200に対して固定されている。スター型の遊星ギア機構250によれば、操作部400及び太陽ギア251の回転角度よりも、内歯ギア252の回転角度の方が小さい。
プラネタリ型の遊星ギア機構50及びソーラー型の遊星ギア機構150は、操作部400から入力された回転を、同方向の回転として出力し、スター型の遊星ギア機構250は、操作部400から入力された回転を、反対方向の回転として出力する。いずれにせよ、減速機構としてのこれら遊星ギア機構50,150,250は、操作部400の回転を減速して押圧部材21cpのギア部21cgに伝達するため、操作部400の操作力を低減することができる。なお、プラネタリ型、ソーラー型及びスター型の遊星ギア機構を構成する各ギアの歯数がそれぞれ同じ場合には、プラネタリ型の遊星ギア機構が最も大きな減速比を得ることができ好ましい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る医療装置について、図24及び図25を用いて説明する。本実施形態は、遊星ギア機構50の代わりに段ギア機構350を適用した点が第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態と共通の参照符号を付した要素は、第1実施形態で説明したものと実質的に同一の構成及び作用を有するものとし、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
図24は、段ギア機構350を示す斜視図である。図25は、段ギア機構350を示す分解斜視図である。ベースユニット200(図8参照)は、図24及び図25に示すように、ベースフレーム25の近傍に配置される段ギア機構350を有している。段ギア機構350は、入力ギア351と、複数(本実施の形態では2つ)の段ギア354,354と、出力部材(出力部)としての出力ギア353と、を有している。入力ギア351及び出力ギア353は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着された状態で、操作部400の回転軸400rを中心に回転可能に構成されている。これら入力ギア351及び出力ギア353は、例えばベースフレーム25やベース筐体200fに回転可能に支持されているが、これに限定されず、ベースユニット200の他の部材に支持されていてもよい。また、段ギア354,354は、ベースフレーム25に回転可能に支持されている。
入力ギア351は、ギア部351aと、操作部400に設けられた1対の係合部400j(図10参照)に係合可能な1対の突起部351b,351bと、を有している。突起部351b,351bは、回転軸400rの軸線方向に平行な着脱方向DEに沿って延びている。出力ギア353は、内周面353bに形成されるギア部353a及び複数の歯部29g(図15参照)を有している。複数の歯部29gは、着脱方向DEの内の取り付け方向Daにおいて、入力ギア351及びギア部353aの下流に配置されている。
各段ギア354は、入力ギア351のギア部351aに噛合する第1ギア部354aと、出力ギア353のギア部353aに噛合する第2ギア部354bと、を有しており、これら第1ギア部354a及び第2ギア部354bは、一体に回転する。第1ギア部354aは、第1の歯数を有しており、第2ギア部354bは、第1の歯数よりも少ない第2の歯数を有している。
カテーテルユニット100がベースユニット200に取り付けられると、入力ギア351の突起部351bが、操作部400の係合部400jに係合する。これにより、操作部400が回転した場合、入力部材(入力部)としての入力ギア351に操作部400の回転が伝達される。入力ギア351の入力ギア部としてのギア部351aは、段ギア354の第1ギア部354aに噛合しているため、入力ギア351の回転は、段ギア354に伝達される。また、段ギア354の第2ギア部354bは、出力ギア353の出力ギア部としてのギア部353aに噛合しているため、段ギア354の回転は、出力ギア353に伝達される。使用者によって操作部400に与えられた力は、入力ギア351によって受けられ、入力ギア351から段ギア354を介して出力ギア353に伝達される。本実施形態によれば、操作部400及び入力ギア351の回転角度よりも、出力ギア353の回転角度の方が小さい。
この時、段ギア354の第2ギア部354bの歯数(第2の歯数)は、第1ギア部354aの歯数(第1の歯数)よりも少ないため、入力ギア351の回転は、段ギア354によって減速して出力ギア353に伝達される。出力ギア353の内周面353bに設けられた歯部29gは、押圧部材21cpのギア部21cgに噛合する。歯部29gによってギア部21cgが回転することで、押圧部材21cpのカム21ccは板バネ21chを押圧し、板バネ21ch(連結部21c)は固定状態(保持状態)と解除状態との間で切り替えられる。
このように、本実施形態によれば、板バネ21chの状態が固定状態と解除状態の間で切り替えられるように、操作部400の回転は、段ギア機構350によって、減速して押圧部材21cpのギア部21cgに伝達される。すなわち、段ギア機構350は、操作部400の回転を減速して伝達する減速機構である。このため、操作部400を取り外し位置から固定位置に操作する際には板バネ21chの付勢力に抗して操作部400を回転させる必要があるが、使用者による操作部400の操作力を低減することができ、操作性を向上できる。また、段ギア機構350は、少ない部品数で構成することができ、コストダウン、小型化、及び高耐久性を測ることができる。
ここで、段ギア354の第1ギア部354a及び第2ギア部354bの歯数をそれぞれz3,z4、入力ギア351のギア部351aの歯数(第3の歯数)をz5、出力ギア353のギア部353aの歯数(第4の歯数)をz6とする。この場合、段ギア機構350の減速比は、(z3/z5)×(z6/z4)で計算される。段ギア機構350の減速比を調整することで、操作部400の回転量と使用者による操作部400の操作力を任意に設定することができる。例えば、本実施の形態では、z3=12、z4=6、z5=56、z6=50であり、段ギア機構350の減速比は1.79である。
なお、段ギア機構350の減速比を大きくするためには、段ギア354の第1ギア部354a及び第2ギア部354bの歯数が小さくかつ段ギア354の減速比(z3/z4)が大きなギアを選定すると好適である。本実施の形態では、段ギア354の減速比(z3/z4)は、2であるため、入力ギア351のギア部351aと出力ギア353のギア部353aとのギア比(z6/z5)が0.5以上であれば、段ギア機構350は操作部400の回転を減速することができる。すなわち、ギア部351aの歯数に対するギア部353aの歯数の比(z6/z5)は、第1ギア部354aの歯数に対する第2ギア部354bの歯数の比(z4/z3)の比よりも大きければよい。
(その他の実施形態)
なお、既述のいずれの形態においても、操作部400は、回転軸400rを中心に回転可能に構成されていたが、これに限定されない。例えば、操作部400は、回転軸400r(着脱方向DE)に平行に直動することで、連結部21cを固定状態と解除状態との間で遷移させるように構成してもよい。操作部400が直動するような構成の場合、操作部400の直動(移動)に連動する押圧部材21cpも、直動する構成が好ましく、操作部400と押圧部材21cpとの間に設けられる減速機構も、直動型が好ましい。また、操作部400の回転や直動等の移動を、減速機構を介してギア部21cgに伝達するにあたり、回転と直動とを変換する運動変換機構を適宜設けてもよい。回転を直動に変換する運動変換機構としては、例えばボールねじ、ラックアンドピニオン、タイミングベルト等がある。直動を回転に変換する運動変換機構としては、例えばスライダクランク、ラックアンドピニオン等がある。
いずれにせよ、上述の遊星ギア機構50,150,250及び段ギア機構350等の減速機構は、操作部400から入力された移動(回転及び直動を含む)を減速して、押圧部材21cpに伝達する。減速機構は、操作部400から伝達された力によって駆動され、押圧部材21cppを移動するように構成させた出力部材を有する。出力部材は、操作部400から伝達された力を、押圧部材21cpに向けて伝達する伝達部材ということができる。操作部400が第1の移動量だけ移動した場合に、出力部材が第1の移動量よりも小さい第2の移動量だけ移動して、押圧部材21cpを移動させる。減速機構は、連結部21cを保持状態と解除状態との間で切り換えるように、操作部400の移動を減速して押圧部材21cpに伝達する。より具体的には、操作部400及び出力部材が回転する構成の場合には、操作部400が第1の移動量としての第1回転角度だけ回転した場合に、出力部材は第1回転角度よりも小さい第2の移動量としての第2回転角度だけ回転する。操作部400及び出力部材が直動する構成の場合には、操作部400が直動方向に第1の移動量だけ移動した場合に、出力部材は第1の移動量よりも小さい第2の移動量だけ移動する。このような移動量の関係性の場合、減速機構は、操作部400の移動を減速して出力部材に伝達したと言える。なお、減速機構の作用により、操作部400の移動速度に対して、出力部材の移動速度は小さくなり、逆に操作部400が使用者から受けた力に対して、出力部材が出力する力は大きくなる。例えば、操作部400を移動するためのトルクに対して、出力部材が出力するトルクは大きくなる。既述のいずれの形態においても、操作部400が第1の移動量だけ移動した場合に、入力部材は第1の移動量だけ移動する。例えば、操作部400が第1の移動量としての第1回転角度だけ回転した場合に、入力部材は第1回転角度移動する。
また、既述のいずれの形態においても、操作部400は、カテーテルユニット100に設けられていたが、これに限定されない。例えば、操作部400は、ベースユニット200に設けられてもよい。
また、既述のいずれの形態においても、操作部400と入力部材(入力部)が別体で構成されていたが、これに限定されない。例えば、操作部400がベースユニット200に設けられ、入力部材(入力部)が操作部400と一体的に形成されていてもよい。
更に、上述したように、押圧部材21cpは出力部材によって移動される。既述のいずれの形態においても、押圧部材21cpは出力部材によって直接移動されていたが、これに限定されない。つまり、出力部材と押圧部材21cpの間に伝達部材を設けて、出力部材が伝達部材を介して押圧部材21cpを移動させるものであってもよい。
また、操作部400から入力された回転を減速して押圧部材21cpに伝達する減速機構の例として、第1の実施の形態では遊星ギア機構50,150,250を、第2の実施の形態では段ギア機構350を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、減速機構として、平歯車を組み合わせた平行軸歯車減速機、ヘリカルギアを組み合わせたヘリカル減速機、かさ歯車を組み合わせたベベルギア減速機、ウォームギア及びウォームホイールを組み合わせたウォーム減速機等を用いてもよい。また、減速機構として、歯車の組み合わせに限らず、ベルトプーリを用いてもよい。更に、減速機構として、回転部材を用いずに流体とピストン等を用いた直動型の減速機を用いてもよい。
また、第1実施形態では、8つの遊星ギア54を有する遊星ギア機構50によって、操作部400の回転を減速したが、これに限定されない。例えば、遊星ギア54の数は、1~7個でも、9個以上でもよい。また、シングルピニオン型の遊星歯車機構に限らず、ダブルピニオン型の遊星歯車機構を適用してもよい。更に、遊星ギア機構50の各ギアをローラに代えて、摩擦力によって各ローラの回転が点達される遊星ローラ機構を適用してもよい。
また、第2実施形態では、1対の段ギア354を有する段ギア機構350によって、操作部400の回転を減速したが、これに限定されない。段ギア機構350は、複数の段ギアを直列に組み合わせて、操作部400の回転を減速してもよい。
また、上述の各実施形態では、動作させる対象物として湾曲可能なカテーテル11を例に説明を行った。しかし、これに限定されず、動作させる対象物としては多関節ロボットなどを含めてもよい。この多関節ロボットとしては、例えばその先端に手術用の器具(鉗子、尖刃など)を備えた医療用ロボットアームが挙げられる。