以下、本技術を実施するための形態について説明する。説明は以下の順序で行う。
1.背景説明
2.システム構成および装置構成
3.第1の実施の形態
4.第2の実施の形態
5.第3の実施の形態
6・第4の実施の形態
7.その他
<1.背景説明>
無線LANの標準規格を策定するIEEE802.11において、802.11nで規格されたMIMO(Multi Input Multi Output)技術は、基地局であるAP(Access Point)/端末であるSTA(Station)ともに、複数の無線モジュールおよびアンテナを用いて複数のデータを送信することができる。これにより、スループット向上および信頼性向上が実現されている。
MIMO技術は新たな規格が策定される毎に進化を遂げている。例えば、802.11acでは、APが、複数データを複数のSTAに割り当て、マルチユーザ通信を行うDL(Down Link) MU-MIMO技術が策定されている。また、802.11axでは、複数のSTAが、APにマルチユーザ通信を行うUL(Up Link) MU-MIMO技術が策定されている。
<DL MU-MIMO技術>
図1は、DL MU-MIMO技術の一例を示す図である。
図1においては、AP1、STA1、およびSTA2が、無線通信により接続されている。
DL MU-MIMOの場合、1台のAP1が複数のSTA1およびSTA2にデータ送信を行う。その際、各STAへ他のSTA宛の信号が届かないように、AP1が送信ウェイト処理を行う。これにより、STA1およびSTA2は、自身宛のデータのみを抽出し受信することができる。
IEEE802.11では、2019年5月より802.11axの後継規格にあたる802.11beの規格策定がスタートしている。この802.11beの候補技術の1つにAP間協調技術が挙げられている。
<AP間協調技術>
図2は、AP間協調技術の一例を示す図である。
図2においては、AP1、AP2、STA1、およびSTA2が、無線通信により接続されている。
複数のAP1およびAP2が、複数のSTA1およびSTA2にデータ送信を行う。図2に示されるように、基本的には、STA1は、AP2より距離が近いAP1からデータを受信しやすく、STA2は、AP1より距離が近いAP2からデータを受信しやすいという特徴がある。
図2に示されるAP間協調技術では、図1で上述した送信ウェイト処理を、複数のAP1およびAP2が協力して行う。例えば、AP1がSTA1にデータを送る場合、AP1は、STA2が干渉を受けないようにビームの制御をする。同様に、AP2がSTA2にデータを送る場合、AP2は、STA1が干渉を受けないようにビームの制御をする。これにより、AP1およびAP2は、互いに干渉せず、同時にデータ送信を行うことができ、スループット向上を実現することができる。また、図1と比べ、AP1台当たりが持つアンテナ数を削減できるという利点も期待できる。
なお、例えば複数のAPが同一STA宛に協力してデータ送信を行うことで、STAの受信品質を向上させることもAP間協調技術により可能となる。
ところで、MIMO通信を行うためには、APは、各アンテナから放出される信号に対し、適切な信号処理(送信ウェイトの乗算)を施して信号を送信する。この送信ウェイトを決定するには、各通信リンクのチャネル状況(自身が送信した信号がSTAにてどのように受信されたか)が必要となる。1つの方法として、Sounding処理を用いて送信ウェイトを決定するExplicit Beamformingがある、Sounding処理は、APが、既知パターンのリファレンス信号(既知信号)を送信し、STAに、送信ウェイト情報をフィードバック信号として送信してもらう処理のことである。
<Sounding処理>
図3は、Sounding処理の例を示す図である。
図3においては、IEEE802.11axに規定されているExplicit BeamformingにおけるSounding処理が示されている。
時刻t1において、AP1は、既知パターンのリファレンス信号であるNDP(Null Data Packet) Frameを送信することを、STA1およびSTA2に通知するためのNDP Announcement(以下、NDP-A)Frameを送信する。時刻t2において、AP1は、NDP Frameを送信する。
また、時刻t3において、AP1は、複数のSTA1およびSTA2から一度にフィードバック信号を受け取る場合、STA1またはSTA2がフィードバック信号をUL多重して送信するためのBFRP(Beamforming Report Poll) Trigger Frameを送信する。BFRP Trigger Frameには、STA1およびSTA2毎の通信リソースが指定されている。
STA1およびSTA2は、受信したNDP-A Frame内に、自身を示す情報が含まれていた場合、NDP Frameの受信状況を基にチャネル状況を推定し、送信ウェイトを計算する。送信ウェイトの計算方法はいくつか存在するが、例えば、NDP Frameの受信状況により得られたチャネル行列の特異値分解を行い、得られた特異ベクトルを送信ウェイトとして使用するケースが一般的である。
時刻t4において、STA1およびSTA2は、BFRP Trigger Frameに指定されている通信リソースを用いて、計算した送信ウェイトを、情報量を圧縮した状態にする。STA1およびSTA2は、情報量を圧縮した状態の情報(以下、送信ウェイト情報)を、フィードバック(Feedback)信号としてAP側に送信する。フィードバック信号を受信したAPは、取得したフィードバック信号からSTAが計算した送信ウェイト情報を得ることができる。
以上のように、AP側に送信ウェイトをフィードバックするためには、STAは、非常に多大な情報を送信する必要がある。また、APが複数のSTAから送信ウェイト情報を取得する場合、各STAのフィードバック信号に割り当てることができる通信リソースは限定されるので、フィードバック信号の送信時間が大幅に増加する。
このようなSounding処理時間の短縮は、1台のAPから複数のSTAへの通信でも必須である。特に、Multi-AP環境やAP間協調を想定する場合、送信アンテナ数やSTA数が増加する傾向にあり、Sounding処理時間の短縮の対策は、より早急に求められている。
そこで、本技術において、APは、既知パターンのNDP Frameを送信した後、NDP Frameの受信状況から測定される送信ウェイト情報(以下、第1の測定結果とも称する)よりも簡易な情報であり、NDP Frameの受信状況から測定される第2の測定結果を先にSTAに要求し、取得する。
APは、第2の測定結果を取得することで、その後、STAから取得される、第1の測定結果を含むフィードバック信号に関する情報を最適に決定することができる。フィードバック信号に関する情報は、例えば、フィードバック信号を要求するSTA、フィードバック信号の情報量、およびフィードバック信号の通信リソースである。これにより、本技術によれば、フィードバック信号の送受信にかかる時間を短縮することができる。
<2.システム構成および装置構成>
<通信システムの構成例>
図4は、本技術の実施の形態に係る通信システムの構成例を示す図である。
図4において、実線矢印は装置同士が接続されていることを示し、破線矢印は、装置間でお互いに電力の授受が行われることを示す。
図4の通信システムは、AP1およびAP2が、有線通信または無線通信により接続されることによって構成される。また、通信システムは、STA1とSTA2とが、AP1に無線通信により接続され、STA3とSTA4とが、AP2に無線通信により接続されることによって構成される。AP1に無線通信により接続されているSTA1およびSTA2は、AP1の配下STAと称する。AP2に無線通信により接続されているSTA3およびSTA4は、AP2の配下STAと称する。
STA2およびSTA3は、接続先以外のAPからの距離も近いため、接続先以外のAPからの距離が遠いSTA1およびSTA4より、接続先以外のAPからの受信電力も強く受けることが想定される。
なお、対象となるシステム構成は、図4の例に限定されるものではなく、接続が確立された複数のAPが存在し、それぞれのAPに対し、周囲端末としてSTAが接続されていれば、どのような構成であってもよい。また、位置関係も、上述した位置関係が満たされていれば問われない。
<通信装置の構成例>
図5は、通信装置の構成例を示すブロック図である。
図5に示す通信装置11は、APとして動作する装置である。
通信装置11は、無線信号処理部21、無線通信部22-1および22-2、並びに基地局間通信部23から構成される。
無線信号処理部21は、APとの通信およびSTAとの通信を制御する。
無線信号処理部21は、通信制御部31、無線インタフェース部32、およびデータ処理部33から構成される。
通信制御部31は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などにより構成される。通信制御部31は、ROMなどに記憶されているプログラムを実行し、通信装置11の全体の動作を制御する。通信制御部31は、無線インタフェース部32を介して無線通信部22-1および22-2を制御し、通信リソースなどを設定する。また、通信制御部31は、他のSTAへ通知する制御情報を、データ処理部33に受け渡す処理を行う。
通信制御部31は、例えば、NDPの送信後に、NDPの第2の測定結果を含むShort Feedback Response Frameを要求する要求信号であるShort Feedback Request Frameを送信することにより、STAからShort Feedback Response Frameを取得する。
通信制御部31は、取得したShort Feedback Response Frameに基づいて、第1の測定結果を含むフィードバック信号の要求先、フィードバック信号の情報量、およびフィードバック信号の通信リソースを決定する。
無線インタフェース部32は、データ処理部33が生成した送信信号にアナログ変換を施し、送信信号を、デジタル信号からアナログ信号に変換する。また、無線インタフェース部32は、無線通信部22-1および22-2で取得された受信信号にデジタル変換を施し、受信信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換する。
データ処理部33は、送信データ、および通信制御部31から受け取った制御情報に基づいて、送信信号を生成し、生成した送信信号を無線インタフェース部32に出力する。
データ処理部33は、無線インタフェース部32で変換された受信信号を復調し、受信データおよび制御情報を抽出する処理を行う。データ処理部33は、抽出した制御情報を、通信制御部31に出力し、抽出した受信データを、図示せぬ上位層に出力する。
また、データ処理部33は、基地局間通信部23から供給される制御情報やデータを受け取り、通信制御部31に出力する。
無線通信部22-1および22-2は、アンテナを備えており、通信制御部31により設定された通信リソースなどに基づいて、STAとの無線通信を行う。無線通信部22-1および22-2は、特に区別の必要がない場合、無線通信部22と称する。なお、無線通信部22は、2つに限らず、複数(n>1)の無線通信部22-1乃至22-nを備える。
無線通信部22は、無線受信部41および無線送信部42からなる。
無線受信部41は、アンテナから供給される無線信号に、RF処理を施して、受信信号を生成し、無線インタフェース部32に出力する。
無線送信部42は、無線インタフェース部32から供給される送信信号に対して、RF処理を施し、無線信号を生成する。無線送信部42は、生成した無線信号をアンテナに出力する。
なお、アンテナにより受信された電磁波は、無線信号として無線受信部41に出力される。また、アンテナは、無線送信部42で生成された無線信号を電磁波として放出する。
基地局間通信部23は、AP間で協調するために必要な制御情報やデータの通知処理または取得処理を行う。基地局間通信部23は、アンテナを備えており、AP間の通信は、有線でも無線でもよい。AP間の通信が無線である場合、基地局間通信部23の機能を無線通信部22が担うように、無線通信部22を構成してもよい。
なお、図5には、無線信号処理部21は1つのICとして構成される例を示しているが、本技術のIC構成は、これに限らない。例えば、無線インタフェース部が別のICとして搭載されていてもよい。
<通信端末の構成例>
図6は、通信端末の構成例を示すブロック図である。
図6に示す通信端末51は、STAとして動作する装置である。
通信端末51は、無線信号処理部61、および無線通信部62-1および62-2から構成される。
無線信号処理部61は、APとの通信およびSTAとの通信を制御する。
無線信号処理部61は、通信制御部71、無線インタフェース部72、およびデータ処理部73から構成される。
通信制御部71は、CPU、ROM、RAMなどにより構成される。通信制御部71は、ROMなどに記憶されているプログラムを実行し、通信端末51の全体の動作を制御する。通信制御部71は、無線インタフェース部72を介して無線通信部62-1および62-2を制御し、通信リソースなどを設定する。また、通信制御部71は、APや他のSTAへ通知する制御情報を、データ処理部73に受け渡す処理を行う。
通信制御部71は、例えば、APから取得したShort Feedback Requestに対応して、NDPを測定することで、NDPの第2の測定結果を含むShort Feedback Responseを生成し、データ処理部73に受け渡す。通信制御部71は、NDPを測定することで、NDPの第1の測定結果である送信ウェイト情報を生成し、データ処理部73に受け渡す。
無線インタフェース部72は、データ処理部33が生成した送信信号にアナログ変換を施し、送信信号を、デジタル信号からアナログ信号に変換する。また、無線インタフェース部72は、無線通信部62-1および62-2で取得された受信信号にデジタル変換を施し、受信信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換する。
データ処理部73は、送信データ、および通信制御部31から受け取った制御情報に基づいて、送信信号を生成し、生成した送信信号を無線インタフェース部72に出力する。
データ処理部73は、無線インタフェース部72から受け取った受信信号を復調し、受信データおよび制御情報を抽出する処理を行う。データ処理部73は、抽出した制御情報を、通信制御部71に出力し、抽出した受信データを、図示せぬ上位層に出力する。
無線通信部62-1および62-2は、アンテナを備えており、通信制御部71により設定された通信リソースなどに基づいて、APとの無線通信を行う。無線通信部62-1および62-2は、特に区別の必要がない場合、無線通信部62と称する。なお、無線通信部62は、2つに限らず、複数(n>1)の無線通信部62-1乃至62-nを備える。
無線通信部62は、無線受信部81および無線送信部82からなる。
無線受信部81は、アンテナから供給される無線信号に、RF処理およびデジタル変換を施して、受信信号を生成する。無線受信部81は、生成した受信信号を、無線インタフェース部72を介してデータ処理部73に出力する。
無線送信部82は、データ処理部73により生成されたパケットからなる送信信号に対して、アナログ変換およびRF処理を施し、無線信号を生成する。無線送信部82は、生成した無線信号をアンテナに出力する。
なお、アンテナにより受信された電磁波は、無線信号として無線受信部81に出力される。また、アンテナは、無線送信部82で生成された無線信号を電磁波として放出する。
なお、図6には、無線信号処理部61は1つのICとして構成される例を示しているが、本技術のIC構成は、これに限らない。例えば、無線インタフェース部が別のICとして搭載されていてもよい。
<3.第1の実施の形態(AP1/AP2の送信ウェイト情報をすべてAP1に送信する例)>
まず、第1の実施の形態として、AP1/AP2がNDP-A FrameおよびNDP Frameを同時送信し、かつ、AP1/AP2の送信ウェイト情報をすべてAP1に送信する例について説明する。
<全体の処理シーケンス例>
図7は、通信システムの全体の処理について説明するシーケンスを示す図である。
ステップS1は、APs Association Phaseである。ステップS1において、AP1およびAP2は、APs Associationとして、協調するAP間での接続確立を行う。これにより、AP1およびAP2の接続関係が確立する。接続確立は、有線でも無線でもよい。例えば、無線である場合、IEEE802.11で規格化されているAssociation Processがそのまま利用されてもよい。なお、AP間で協調動作に関するCapability情報も、このPhaseで交換されてもよい。
ステップS2は、Capability Exchange Phaseである。ステップS2において、AP1およびAP2は、Capability Exchangeとして、AP-STA間でのCapability情報の交換をそれぞれ行う。ここで、AP1およびAP2は、機能や能力を示す情報であるCapability情報の交換を、配下のSTAと行う。本技術の場合、Short Feedbackの情報の交換を行うことが可能か否かを示す情報がCapability情報に含まれる。
ステップS3は、STA List Exchange Phaseである。ステップS3において、AP1およびAP2は、STA List Exchangeとして、配下の(自分と接続関係にある)STAに関する情報(アドレスやAID情報など)の交換を行う。これにより、例えば、AP1は、NDP-A Frameにて接続先以外のSTA3およびSTA4を指定し、次のSounding Phaseを開始することができる。本技術の場合、STAに関する情報の中に、Short Feedbackの情報の交換を行うことが可能か否かを示す情報がCapability情報に含まれる。
ステップS4は、EHT(Enhanced High Throughput) Sounding Phaseである。ステップS4において、AP1およびAP2と、複数のSTAは、EHT Soundingとして、複数のAP環境を想定したSounding処理を行う。ステップS4では、複数のSTAにより送信ウェイトが算出され、送信ウェイトを示す送信ウェイト情報が、AP1に送信される。EHT Sounding Phaseの詳細は、後述される。
ステップS5は、Tx Weight Exchange Phaseである。ステップS5において、AP1およびAP2は、Tx Weight Exchangeとして、各STAから取得したフィードバック信号の交換を行う。すなわち、ステップS4で得られた送信ウェイト情報がAP1およびAP2により交換される。例えば、第1の実施の形態においては、各STAがAP1に送信ウェイト情報をフィードバックするため、ステップS5において、AP1は、AP2の送信ウェイト情報をAP2に通知する必要が生じる。
ステップS6は、Coordinated Transmission(協調送信)Phaseである。ステップS6において、AP1およびAP2は、送信ウェイト情報に基づいて、複数のSTAに対して、データの協調送信を行い、複数のSTAから送信される受領確認であるACKを受信する。ステップS6では、複数のSTA宛に他のSTAが受ける干渉を軽減するための協調送信が行われてもよいし、または、1台のSTA宛に受信品質が向上するための協調送信が行われてもよい。
なお、各Phaseの順番は、特に図7に示される通りではなくてもよく、例えば、APs Association Phaseが、Capability Exchange Phaseの後に行われていてもよい。また、各Phaseが必ずしも分離されていなくてもよく、例えば、APs Association PhaseとSTA List Exchange Phaseとが同時に行われてもよい。
また、各Phaseの頻度においても特に限定されるものではなく、例えば、STA List Exchange Phaseは、定期的に実行されてもよいし、または、各APの配下のSTAの変化(新規接続や切断)があった時に行われてもよい。
<Capability Exchange Frameの構成例>
図8は、Capability Exchange Frameの構成例を示す図である。
図8のCapability Exchange Frameは、Capability Exchange Phaseにおいてやり取りされる。Capability Exchange Frameには、Frame Control、Duration、Short Feedback Capabilityなどのfieldが含まれる。なお、図8におけるハッチングは、本技術による情報が含まれるfieldであることを示す。以降の図においても同様である。
Frame Controlのfieldには、このフレームがAP間でやり取りされるCapability情報を含むフレームであることを示す情報が含まれる。
Durationのfieldには、このフレームの長さに関する情報が含まれる。
Short Feedback Capabilityのフィールドには、Short Feedback Capability情報が含まれる。Short Feedback Capability情報は、APおよびSTAが、Short Feedback Request FrameおよびShort Feedback Response Frameの送受信が可能であるか否かを示す情報である。
Short Feedback Capabilityのフィールドが”No”であるSTAには、Short Feedback Request Frameは送信されず、フィードバック信号の通信リソースなどの最適化が行われない。なお、本Capability情報には、後述する指定された測定条件(例えば、受信電力やチャネル相関値)毎に、Short Feedback Request FrameおよびShort Feedback Response Frameの送受信が可能か否かを示す情報が含まれてもよい。
<STA List Exchange Frameの構成例>
図9は、STA List Exchange Frameの構成例を示す図である。
図9のSTA List Exchange Frameは、STA List Exchange Phaseにおいてやり取りされる。STA List Exchange Frameには、Frame Control、Duration、STA n Info.などのfieldが含まれる。
Frame Controlのfieldには、このフレームがAP間でやり取りされるCapability情報を含むフレームであることを示す情報が含まれる。
Durationのfieldには、このフレームの長さに関する情報が含まれる。
STA n Info.のfieldには、自身に接続するSTAに関する様々な情報が含まれる。STA n Info.のfieldには、例えば、AID情報や、Short Feedback Capability情報が含まれる。
AID情報は、STAの宛先を示す情報である。なお、宛先を示す情報は、AID情報に限らず、STAのID情報であってもよいし、MACアドレスでもよいし、AP-STA間だけで定められた特殊な識別番号であってもよい。
Short Feedback Capability情報は、Capability Exchange Phaseで収集した各STAのShort Feedback Capability情報を示す。
なお、STA n Info.のfiledには、STAに関するほかの情報が含まれていてもよく、例えば、送信アンテナ数や送信可能帯域の情報が含まれていてもよい。
<EHT Sounding Phaseのシーケンスの例>
図10は、本技術のEHT Sounding Phaseのシーケンス例を示す図である。
図10においては、AP1とAP2が同時にNDP Frameを送信した後、AP1がすべてのSTA1乃至STA4にShort Feedback Request Frame(図10のShort Req.)を送信する例が示されている。
時刻T01において、AP1は、AP2に対して、協調送信を要求するための協調要求信号であるMAP Triggerを送信する。MAP Triggerには、Short Feedback Request Frameに含まれるNDPの測定結果に関する測定結果情報を求めるための判定方法および判定閾値を、AP2に指示する情報が記載されている。
AP2は、MAP Triggerに記載された内容に基づいてEHT NDP-A FrameとNDP Frameを生成する。EHT NDP-A Frameは、NDP-Frameが送信されることを事前に通知するための事前通知信号である。
時刻T02において、AP1とAP2は、それぞれ、EHT NDP-A Frameを送信する。AP1とAP2で同じNDP-A Frameを同時送信することで、各STAに受信させる。
時刻T03において、AP1とAP2は、それぞれ、既知パターンのNDP Frameを送信する。NDP Frameは、AP1/AP2の送信アンテナ毎にPreamble内のLTFの符号化パターンを変えている。
これにより、各STAは、各APの各送信アンテナで送信された信号を分離でき、チャネル状況を推定することができる。なお、LTFの符号化パターンは既存規格で定められたもの(例えば、HE-LTF)でも、新たに定められたもの(例えば、EHT-LTF)でもよい。
時刻T04において、AP1は、STA1乃至STA4に、Short Feedback Request Frameを送信する。
時刻T05において、STA1乃至STA4は、AP1からのShort Feedback Request Frameを受信した後、AP1とAP2から送信されたNDP Frameの受信状況に基づいて、第2の測定結果を含むShort Feedback Response Frame(図10のShort Resp.)を送信する。第2の測定結果は、第1の測定結果である送信ウェイト情報よりも情報量も、演算量も少ない。
AP1は、STA1乃至STA4から取得したShort Feedback Response Frameの第2の測定結果の情報に基づいて、フィードバック信号に関する情報として、フィードバック信号の情報量および通信リソースなどの最適化を行う。
例えば、AP1は、STA1乃至STA4に対して、自身の接続先APとそれ以外のAPとのNDP Frameの受信電力差が閾値未満であるか否かの第2の測定結果を、Short Feedback Request Frameを送信することで、要求する。AP1は、要求した第2の測定結果を、STA1乃至STA4から送信されるShort Feedback Response Frameにて取得する。
この場合、AP1は、図4に示されたように、STA2とSTA3が両APとの距離が近く、受信電力差がないため、AP1とAP2の協調通信にて効果を得ることができると判定する。一方、STA1とSTA4は、接続先以外のAPから離れており、受信電力差が大きいため、AP1とAP2が協調送信を行っても大きな効果を得ることができないと判定する。
時刻T06において、AP1は、上述した判定結果に基づいて、EHT BFRP Trigger Frameを生成し、STA1乃至STA4に送信する。AP1は、EHT BFRP Trigger FrameをSTA1乃至STA4に送信することで、フィードバック信号の送信を誘起する。EHT BFRP Trigger Frameは、STA1乃至STA4に対して、第1の測定結果である送信ウェイト情報を含むフィードバック信号の送信を誘起する誘起信号である。
その際、AP1は、EHT BFRP Trigger Frameにおいて、両APに対する送信ウェイト情報をフィードバックするSTA2とSTA3用の通信リソースを、接続先APに対する送信ウェイト情報のみをフィードバックするSTA1とSTA4用の通信リソースよりも多めに指定する。
時刻T07において、STA1は、EHT BFRP Trigger Frameに基づいて、AP1に対する送信ウェイト情報を含むフィードバック信号を送信する。STA2とSTA3は、EHT BFRP Trigger Frameに基づいて、AP1に対する送信ウェイト情報とAP2に対する送信ウェイト情報とを含むフィードバック信号を送信する。STA4は、EHT BFRP Trigger Frameに基づいて、AP2に対する送信ウェイト情報を含むフィードバック信号を送信する。
以上のように、AP1は、各STAの受信状況を予め把握し、協調通信による効果を得られるか否かを判定することにより、各STAのフィードバック信号の情報量とフィードバック信号の通信リソースを、EHT BFRP Trigger Frameを送信することで制御することができる。
<第1の実施の形態の効果>
図11は、本技術の通信リソースの使用状況と比較するための従来の通信リソースの使用状況の例を示す図である。図12は、本技術の通信リソースの使用状況の例を示す図である。
図11および図12においては、使用する周波数帯域におけるSTA毎の通信リソースが示されている。
従来の通信システムでは、図11に示されるように、STA1乃至STA4が周波数帯域の通信リソースを、例えば、帯域幅aずつ平等に用いていた。これに対して、本技術の通信システムでは、接続先以外のAPから離れているSTA1およびSTA4は、接続先APに対する送信ウェイト情報しか送らない。
したがって、STA1およびSTA4が使用する周波数帯域の通信リソースは、図12に示されるように、AP1またはAP2に対する送信ウェイト情報しか送らないため、図11の帯域幅aよりも狭い帯域幅b(b<a)として指定される。一方、STA2およびSTA3が使用する周波数帯域の通信リソースは、図12に示されるように、AP1に対する送信ウェイト情報と、AP2に対する送信ウェイト情報とを送るため、図11の帯域幅aよりも広い帯域幅c(a<c)として指定される。
これより、フィードバック信号の送信にかかる時間を全体として短縮することができる。
<EHT NDP-A Frameのフォーマット例>
図13は、EHT NDP-A Frameのフォーマット例を示す図である。
EHT NDP-A Frameは、Frame Control、Duration、RA、TA、Sounding Dialog Token、Multi-AP NDP Info、AP Info 1乃至AP Info n、STA Info 1乃至STA Info n、FCSの各fieldからなる。
Frame Controlのfieldには、このフレームがEHT NDP-A Frameであることを示す情報が含まれる。
Durationのfieldには、このフレームの長さに関する情報が含まれる。
RAのfieldには、受信先アドレス情報が含まれる。TAのfieldには、送信先アドレス情報が含まれる。
Sounding Dialog Tokenのfieldには、NDPの情報、および一連の処理の識別番号が含まれる。
Multi-AP NDP Infoのfieldには、複数APが協調してNDPを送信し、チャネル推定を行う際のNDP送信方法、Short Feedbackに関する情報、およびフィードバック信号の送信方法などの情報が含まれる。
具体的には、Multi-AP NDP Infoのfieldには、Num.Of AP、NDP Tx Info、Short Feedback Enabler、Short Feedback Condition、Short Feedback Threshold、Feedback Typeなどの情報が含まれる。
Num.Of APは、協調するAPの数を示す情報である。
NDP Tx Infoは、NDPの送信方法(同時または別々か)、送信ストリームID、送信時間などの情報である。
Short Feedback Enablerは、Short Feedbackを行うか否かの通知を示す情報である。
Short Feedback Conditionは、Short Feedbackを行う際に基準となる測定条件、例えば、AP間の受信電力差や推定チャネルの相互相関値などを示す情報である。
Short Feedback Thresholdは、Short Feedback Conditionで指定された条件について、Short Feedbackで1を返すか否かを判定するための基準値を示す情報である。基準値としては、絶対閾値および自身から送信されたNDPとの相対値が指定される。また、本フィールドで閾値そのものを指定しなくてもよく、例えば、自身から送信されたNDP受信電力値を基に他APから送信されたNDP受信電力値の閾値を計算するなど、閾値の計算方法が指定されてもよい。なお、Short Feedback Thresholdは、Response Frameの構成次第では不要となる情報である。
Feedback Typeは、STAがすべての測定結果情報を同一APに返すか(第1の実施の形態)、STAが各APにそれぞれの測定結果情報を返すか(第2の実施の形態)の指定を示す情報が含まれる。なお、Feedback Type、上述したNum.Of AP、Short Feedback Conditionなどは、規格で一意に決まる場合、不要となる情報である。
AP Infoには、協力してNDP Frameを送信するAPの情報(AP識別子、測定帯域、フィードバック情報量など)が含まれる。ここでは、本技術のFrameを送信するAP自身の情報が含まれることも考えられる。なお、AP Infoの数は上述したNum. Of APにて指定される。
STA Infoには、NDP Frameを受信し、測定してもらうSTAの情報(STA識別子、測定帯域、フィードバック情報量など)が含まれる。
FCSには、誤り訂正符号が含まれる。
本フレームがAP間で同時送信されるためには、AP1からAP2へ事前に本フレーム内容を通知していくか、MAP Triggerに必要な情報を含め、送信する必要がある。
なお、Short Feedback Enabler / Short Feedback Condition / Short Feedback Thresholdは、AP Info内に含まれてもかまわない。また、例えば、AP1が送信するMAP Trigger Frameがこれら3つの情報を含み、そのままAP2のEHT NDP-A Frameとして各STAに送信されてもよい。
<Short Feedback Request Frameのフォーマット例>
図14は、Short Feedback Request Frameのフォーマット例を示す図である。なお、上述した他のFrameと同じfieldや構成についてはその説明を省略する。以降の図でも同様である。
Short Feedback Request Frameは、Frame Control、Duration、RA、TA、Common Info、User Info、Padding、FCSの各fieldからなる。
Frame Controlのfieldには、このフレームがShort Feedback Request Frameであることを示す情報が含まれる。
Common Infoのfieldには、本フレームを送信するすべてのSTAに共通する情報が含まれる。本技術においては、Common Info内のTrigger Typeにて、本フレームがShort Feedback Request Frameであることを表すことを特徴としている(なお、Frame Controlで同様の指定が可能であれば、本情報はなくてもよい)。
User Infoには、Responseを要求するSTAの識別子(STA ID)、Short Feedback Response Frameの通信リソース(Resource Info)、他Short Feedback Response Frame送信に必要な情報が含まれる。
<Short Feedback Response Frameのフォーマット例>
図15は、Short Feedback Response Frameのフォーマット例を示す図である。
Short Feedback Response Frameは、Frame Control、Duration、RA、TA、Short Feedback Result Info.、FCSの各fieldからなる。
Frame Controlのfieldには、このフレームがShort Feedback Response Frameであることを示す情報が含まれる。
Short Feedback Result Info.のfieldには、NDP-A Frame内の”Short Feedback Condition”で指定された測定結果が”Short Feedback Threshold”の値を超えているか否か(Result)、およびその測定値(Value)の情報が含まれる。なお、ResultとValueは両方含まれていてもよいし、どちらか一方のみが含まれていてもかまわない。
<EHT BFRP Trigger Frameのフォーマット例>
図16は、EHT BFRP Trigger Frameのフォーマット例を示す図である。
EHT BFRP Trigger Frameは、Frame Control、Duration、RA、TA、Common Info、User Info、Padding、FCSの各fieldからなる。
Frame Controlのfieldには、このフレームがEHT BFRP Trigger Frameであることを示す情報が含まれる。
Common Infoのfieldには、本フレームを送信する全STAに共通する情報が含まれる。本技術においては、Common Info内のTrigger Typeにて、本フレームがEHT BFRP Trigger Frameであることを表すことを特徴としている(なお、Frame Controlで同様の指定が可能であれば、本情報はなくてもよい)。
User Infoには、Responseを要求するSTAの識別子(STA ID)、フィードバック信号の通信リソース(Resource Info)、フィードバックの内容(Feedback Content ID)、他フィードバック信号の送信に必要な情報が含まれる。
ここでいう、フィードバックの内容とは、フィードバックする測定結果が接続先APの結果のみか、他APからの結果も含めるかを表す情報を意味する。
<装置の動作>
図17は、AP1として動作する無線通信装置11-1のEHT Sounding処理について説明するフローチャートである。
ステップS51において、無線通信装置11-1の通信制御部31は、AP2と協力してNDPを送信するか否かを判定する。AP2と協力してNDPを送信しないと、ステップS51において判定された場合、処理は、ステップS52に進む。
ステップS52において、通信制御部31は、既存NDP-A Frame送信、またはNum Of AP = 1としたEHT NDP-A Frame(図13)を生成し、無線送信部41に送信させる。
ステップS53において、通信制御部31は、NDP Frameを生成し、無線送信部41に送信させる。
ステップS54において、通信制御部31は、BFRP Trigger Frameを生成し、無線送信部41に送信させる。なお、STAが1台の場合、BFRP Trigger Frameの送信は不要である。
BFRP Trigger Frameを受信し、BFRP Trigger Frameに基づいてフィードバック信号を送る必要があると判定したSTAが、フィードバック信号を送信してくる。ステップS55において、無線受信部42は、フィードバック信号を受信する。
一方、ステップS51において、AP2と協力してNDP Frameを送信すると判定された場合、処理は、ステップS56に進む。
ステップS56において、通信制御部31は、AP2宛のMAP Trigger Frameを生成し、基地局間通信部23に送信させる。これにより、EHT Sounding処理が開始される。なお、EHT Sounding処理を開始するAP1の決定は、本技術において特に限定されず、例えば、装置固定であってもよいし、送信権を獲得したAPであってもよい。
ステップS57において、通信制御部31は、EHT NDP-A Frame(図13)を生成し、無線送信部41に送信させる。EHT NDP-A Frame内には、自身の配下STAの情報だけに限らず、AP2の配下STAの情報も含まれることが考えられる。各APの配下STAの情報は、図9のSTA List Exchange Frameにて事前に交換されているものとする。
ステップS58において、通信制御部31は、NDP Frameを生成し、無線送信部41に送信させる。
ステップS59において、通信制御部31は、Short Feedbackを要求するか否かを判定する。Short Feedbackを要求すると、ステップS59において判定された場合、処理は、ステップS60に進む。
ステップS60において、通信制御部31は、NDP Frameを送信したSTAすべて宛に、Short Feedback Request Frame(図14)を生成し、無線送信部41に送信させる。
Short Feedback Request Frameを受信したSTAは、Short Feedback Response Frame(図15)を送信する(後述する図19のステップS156)。このとき、802.11axで規定されたTrigger Frameの構成を利用することで、STAは、Short Feedback Response FrameをUL MU-MIMO技術(UL OFDMAなど)を使って送信することができる。
なお、上記UL MU-MIMO技術によるShort Feedback Response Frameを複数回に分けてすべてのSTAから取得してもよい。この場合、APは、複数回に分ける分だけ、Short Feedback Request Frameを送ることになる。
ステップS61において、無線受信部42は、Short Feedback Response Frameを受信する。Short Feedback Response Frameを受信すると、処理は、ステップS62に進む。
また、ステップS59において、Short Feedbackを要求しないと判定された場合、処理は、ステップS62に進む。
ステップS62において、通信制御部31は、Short Feedback Response Frameから取得できる情報に基づいてFeedbackを要求するSTAと、フィードバック信号の情報量および通信リソースを決定する。
ステップS63において、通信制御部31は、ステップS62において決定した情報を含むEHT BFRP Trigger Frameを生成し、生成したEHT BFRP Trigger Frame(図16)を、無線送信部41に送信させる。
EHT BFRP Trigger Frameを受信し、EHT BFRP Trigger Frameに基づいてフィードバック信号を送る必要があると判定したSTAは、フィードバック信号を送信してくる(後述する図19のステップS159)。ステップS64において、無線受信部42は、フィードバック信号を受信する。
ステップS55またはS64においてフィードバック信号が受信された場合、AP1のEHT Sounding処理は終了となる。
なお、第1の実施の形態では、取得したShort Feedback Response Frameを基に、各STAの通信リソースを決定することを想定しているが、例えば、AP1がEHT BFRP Trigger Frameを複数回、送信することで、STAからフィードバック信号を複数回に分けて受け取ることも可能である。その各回におけるSTAの組み合わせ、また指定する情報においても、AP1が上記Short Feedback Response Frameから計算して求めることが可能である。
図18は、AP2として動作する無線通信装置11-2のEHT Sounding処理について説明するフローチャートである。
ステップS101において、無線通信装置11-2の基地局間通信部23は、AP1から送信されるMAP Trigger Frameを受信する。
ステップS102において、通信制御部31は、MAP Trigger Frameに記載の指定時間待機する。
ステップS103において、通信制御部31は、EHT NDP-A Frame(図13)を生成し、無線送信部41に送信させる。
ステップS104において、通信制御部31は、NDP Frameを生成し、無線送信部41に送信させる。
ステップS105において、通信制御部31は、MAP Trigger Frameに、AP1からのShort Feedbackの指示があるか否かを判定する。Short Feedbackの指示があると、ステップS105において判定された場合、処理は、ステップS106に進む。
ステップS106において、通信制御部31は、Short Feedback Request Frame(図14)を生成し、指定時間待機後、Short Feedback Request Frame(図14)を無線送信部41に送信させる。
Short Feedback Request Frameを受信したSTAが、Short Feedback Response Frame(図15)を送信してくる(後述する図19のステップS156)。ステップS107において、無線受信部42は、Short Feedback Response Frameを受信する。Short Feedback Response Frameの受信後、処理は、ステップS108に進む。
ステップS105において、Short Feedbackの指示がないと判定された場合、処理は、ステップS108に進む。
ステップS108において、通信制御部31は、MAP Trigger Frameに、AP1からのFeedbackの指示があるか否かを判定する。Feedbackの指示があると判定された場合、処理は、ステップS109に進む。
ステップS109において、通信制御部31は、Feedbackを要求するSTAと、フィードバック信号の情報量および通信リソースを決定する。
ステップS110において、通信制御部31は、ステップS109において決定した情報に基づいて、EHT BFRP Trigger Frameを生成し、生成したEHT BFRP Trigger Frame(図16)を無線送信部41に送信させる。なお、AP2は、AP2のフィードバック信号の受信が完了した固定時間(SIFSなど)待機後にEHT BFRP Trigger Frameの送信を開始してもよい。
ただし、もし、AP1のフィードバック信号の受信終了時間が、変動するなどして分からない場合、再度AP1からMAP Trigger Frameや類似するフレームを受信し、EHT BFRP Trigger Frameの送信を開始してもよい。
EHT BFRP Trigger Frameを受信し、EHT BFRP Trigger Frameに基づいてフィードバック信号を送る必要があると判定したSTAは、フィードバック信号を送信してくる(後述する図19のステップS159)。ステップS111において、無線受信部42は、フィードバック信号を受信する。
ステップS111においてフィードバック信号が受信された場合、AP1のEHT Sounding処理は終了となる。
図18のAP2の処理と、図17のAP1の処理との違いは、AP2が、AP1から送信されたMAP Triggerに含む情報(NDP Tx Info.やFeedback Typeなど)を基に、Short Feedback Request FrameまたはEHT BFRP Trigger Frameを送信するか否かを決定する点である。
なお、図18の処理は、あくまでAP1が送信権を先に獲得するなどして協調動作を開始している例であるため、仮にAP2が協調動作を開始できる状況にいる場合、AP2により図17の処理が行われる。
また、通信システム内にAPが3台以上、例えば、AP3,AP4などが存在する場合、AP3,AP4の処理は、図18を参照して上述したAP2と同様の処理となる。
図19は、STA1乃至STA4のいずれかのSTAとして動作する無線通信装置12のEHT Sounding処理について説明するフローチャートである。
図17のステップS52およびステップS57、並びに図18のステップS103においてAP1およびAP2は、EHT NDP-A Frame(図13)を送信してくる。
ステップS151において、STAの無線受信部81は、EHT NDP-A Frameを受信する。
ステップS152において、通信制御部71は、EHT NDP-A FrameのSTA Infoにて自身のIDの指定があるか否かを判定する。EHT NDP-A FrameのSTA Infoにて自身のIDの指定があると、ステップS152において判定された場合、処理は、ステップS153に進む。
図17のステップS53およびステップS58、並びに図18のステップS104において、AP1およびAP2は、NDP Frameを送信してくる。ステップS153において、通信制御部71は、NDP Frameを受信し、NDP Frameの受信状況を基にチャネル状況を推定し、送信ウェイトを計算する。
必要である場合、図17のステップS60および図18のステップS106において、AP1およびAP2は、Short Feedback Request Frame(図14)を送信してくる。
ステップS154において、通信制御部71は、Short Feedback Request Frameを受信したか否かを判定する。Short Feedback Request Frameを受信したと、ステップS154において判定された場合、処理は、ステップS155に進む。
ステップS155において、通信制御部71は、Short Feedback Request FrameのUser Infoにて自身のID指定があるか否かを判定する。Short Feedback Request FrameのUser Infoにて自身のID指定があると、ステップS155において判定された場合、処理は、ステップS156に進む。
ステップ156において、通信制御部71は、Short Feedback Request FrameのUser Infoにて指定された通信リソースを用いて、Short Feedback Response Frame(図15)を生成し、無線送信部82に送信させる。なお、Short Feedback Response Frameに含める情報および判定方法は、ステップS151で受信したEHT NDP-A Frameに含まれているのが望ましい。ただし、Short Feedback Request Frameに含まれていてもよい。
Short Feedback Response Frameの送信後、処理は、ステップS157に進む。
ステップS154において、Short Feedback Request Frameを受信していないと判定された場合も同様に、処理は、ステップS157に進む。また、ステップS155において、Short Feedback Request FrameのUser Infoにて自身のID指定がないと判定された場合も同様に、処理は、ステップS157に進む。
図17のステップS63において、AP1は、EHT BFRP Trigger Frame(図16)を送信してくる。
ステップS157において、通信制御部71は、EHT BFRP Trigger Frameを受信したか否かを判定する。EHT BFRP Trigger Frameを受信したと、ステップS157において判定された場合、処理は、ステップS158に進む。
ステップS158において、通信制御部71は、EHT BFRP Trigger FrameのUser Infoにて、自身のID指定があるか否かを判定する。EHT BFRP Trigger FrameのUser Infoにて、自身のID指定があると、ステップS158において判定された場合、処理は、ステップS159に進む。
ステップS159において、通信制御部71は、EHT BFRP Trigger FrameのUser Infoで指定された通信リソースを用いて、指定された情報を含むフィードバック信号を生成し、無線送信部82に送信させる。ここでいう、指定された情報とは、図16に記載した”Feedback Content ID”にて指定された情報を示し、第1の実施の形態では、AP1またはAP2のいずれか、もしくは両方の送信ウェイト情報をフィードバック信号に含めるか否かを意味する。
ステップS157において、EHT BFRP Trigger Frameを受信していないと判定された場合、または、ステップS158において、EHT BFRP Trigger FrameのUser Infoにて、自身のID指定がないと判定された場合、STAのEHT Sounding処理は終了となる。
また、ステップS152において、EHT NDP-A FrameのSTA Infoにて自身のIDの指定がないと判定された場合も同様に、STAのEHT Sounding処理は終了となる。
なお、EHT BFRP Trigger Frameは複数回送信される場合もあるので、STAは計算し取得した送信ウェイト情報を、一定期間、記憶しておくのが望ましい。
また、Short Feedback Request Frameが送信されるか否か、Short Feedback Response Frameにて応答する情報、複数APが同時にNDP Frameを送信するか否かなどについては、図13のとおり、EHT NDP-A Frameにすべて含まれる。したがって、STAは、EHT NDP-A Frameを受信した時点で、EHT sounding処理を行うための準備を予め行うことができる。
<4.第2の実施の形態(AP1の送信ウェイト情報をAP1に、AP2の送信ウェイト情報をAP2に送信する例)>
次に、第2の実施の形態として、AP1/AP2がNDP-A FrameおよびNDP Frameを同時送信し、かつ、AP1の送信ウェイト情報をAP1に送信し、AP2の送信ウェイト情報をAP2に送信する例について説明する。
なお、第2の実施の形態における全体シーケンスについては、第1の実施の形態における全体シーケンスと基本的に同じであるので、その説明は省略される。
<EHT Soundingシーケンスの例>
図20は、本技術のEHT Soundingのシーケンス例を示す図である。
図20においては、AP1とAP2が同時にNDP Frameを送信した後、AP1およびAP2がそれぞれ、すべてのSTA1乃至STA4にShort Feedback Request Frameを送信する例が示されている。なお、処理の詳細は、図10と基本的に同様であり、適宜省略する。
時刻A01において、AP1は、AP2に対して、MAP Triggerを送信する。
AP2は、MAP Triggerに記載された内容に基づいてEHT NDP-A FrameとNDP-Frameを生成する。
時刻A02において、AP1とAP2は、それぞれ、NDP-A Frameを送信する。AP1とAP2で同じNDP-A Frameを同時送信することで、各STAに受信させる。
時刻A03において、AP1とAP2は、それぞれ、既知パターンのNDP Frameを送信する。NDP Frameは、AP1/AP2の送信アンテナ毎にPreamble内のHE-LTFの符号化パターンを変えている。これにより、各STAは、各APの各送信アンテナで送信された信号を分離でき、チャネル状況を推定することができる。なお、LTFの符号化パターンは既存規格で定められたもの(例えば、HE-LTF)でも、新たに定められたもの(例えば、EHT-LTF)でもよい。
時刻A04において、AP1は、STA1乃至STA4にShort Feedback Request Frame(図15)を送信する。
時刻A05において、STA1乃至STA4は、AP1からのShort Feedback Request Frameを受信した後、AP1から送信されたNDP Frameの受信状況に基づいて、Short Feedback Response Frame(図14)を生成し、AP1に送信する。
時刻A06において、AP2は、STA1乃至STA4にShort Feedback Request Frameを送信する。
時刻A07において、STA1乃至STA4は、AP2からのShort Feedback Request Frameを受信した後、AP2から送信されたNDP Frameの受信状況に基づいて、Short Feedback Response Frameを生成し、AP2に送信する。
時刻A08において、AP1は、STA1乃至STA4から取得したShort Feedback Response Frameの情報に基づいて、フィードバック信号の情報量および通信リソースの最適化を行う。AP1は、EHT BFRP Trigger FrameをSTA1乃至STA3に送信することで、フィードバック信号の送信を誘起する。
時刻A09において、STA1乃至STA3は、EHT BFRP Trigger Frameに基づいて、AP1に対する送信ウェイト情報を含むフィードバック信号をAP1に送信する。
時刻A10において、AP2は、STA1乃至STA4から取得したShort Feedback Response Frameの情報に基づいて、フィードバック信号の情報量および通信リソースの最適化を行う。AP2は、EHT BFRP Trigger FrameをSTA2乃至STA4に送信することで、フィードバック信号の送信を誘起する。なお、AP2は、AP1のフィードバック信号の受信が完了した固定時間(SIFSなど)待機後にEHT BFRP Trigger Frameの送信を開始してもよい。ただし、もし、AP1のフィードバック信号の受信終了時間が変動するなどして分からない場合、再度AP1からMAP Trigger Frameや類似するフレームを受信し、EHT BFRP Trigger Frameの送信を開始してもよい。
時刻A11において、STA2乃至STA4は、EHT BFRP Trigger Frameに基づいて、AP2に対する送信ウェイト情報を含むフィードバック信号をAP2に送信する。
なお、第2の実施の形態のフレーム構成は、すべて、第1の実施の形態で説明したフレーム構成で対応できる。例えば、第2の実施の形態の動作は、図13の”Feedback Type”で指定することが可能である。
<第2の実施の形態の効果>
図21は、本技術の通信リソースの使用状況の例を示す図である。
図21においては、使用する周波数帯域におけるSTA毎の通信リソースが示されている。
従来の通信システムでは、図11で上述したように、STA1乃至STA4が周波数帯域の通信リソースを、例えば、帯域幅aずつ平等に用いていた。これに対して、本技術の通信システムでは、AP1から離れているSTA4は、AP1に対する送信ウェイト情報を送らない。
したがって、STA1乃至STA3が使用する周波数帯域の通信リソースは、図21に示されるように、図11の帯域幅aよりも広い帯域幅d(a<d)として指定される。
また、AP2から離れているSTA1は、AP2に対する送信ウェイト情報を送らない。
したがって、STA2乃至STA4が使用する周波数帯域の通信リソースは、図21の例と同様に、図11の帯域幅aよりも広い帯域幅d(a<d)として指定される。
これより、フィードバック信号の送信にかかる時間を全体として短縮することができる。
以上のように、本技術においては、既知パターンのNDP Frameの送信から、第1の測定結果であるフィードバック信号の受信までの間に、第2の測定結果の要求信号であるShort Feedback Requestと、第2の測定結果であるShort Feedback Responseの情報の交換が行われる。
このようにすることで、その後のフィードバック信号の要求先およびフィードバック信号の通信リソースを最適に割り当てることが可能となる。
図22は、上述した第1および第2の実施の形態と、これから説明する第3および第4の実施の形態のそれぞれの特徴について示す図である。
なお、図22における”AP1+AP2の送信ウェイト情報”は、AP1とAP2から送信されたNDP Frameを同一APから送信された信号とみて計算した送信ウェイト情報のことを意味する。また、”AP1の送信ウェイト情報”は、AP1から送信されたNDP Frameのみから計算した送信ウェイト情報のことを意味する。
図22に示されるように、第1の実施の形態におけるフィードバック信号の内容は、AP1+AP2の送信ウェイト情報または接続先APの送信ウェイト情報である。どちらが送信されるかは、Short Feedback Request / Short Feedback Response(以下、Short Req./Resp.とも称する)のやり取りに基づいて判定される。
また、第1の実施の形態におけるフィードバック信号の送信先は、どちらか片方のAPである。
第2の実施の形態におけるフィードバック信号の内容は、AP1+AP2の送信ウェイト情報または接続先APの送信ウェイト情報である。どちらが送信されるかは、Short Req./Resp.のやり取りに基づいて判定される。
また、第2の実施の形態におけるフィードバック信号の送信先は、接続先APである。
第3の実施の形態におけるフィードバック信号の内容は、AP1+AP2の送信ウェイト情報またはAP1の送信ウェイト情報+AP2の送信ウェイト情報である。どちらが送信されるかは、Short Req./Resp.のやり取りに基づいて判定される。
また、第3の実施の形態におけるフィードバック信号の送信先は、どちらか片方のAPである。
第4の実施の形態におけるフィードバック信号の内容は、AP1+AP2の送信ウェイト情報である。
また、第4の実施の形態におけるフィードバック信号の送信先は、接続先APまたは別のAPである。どちらが送信されるかは、Short Req./Resp.のやり取りに基づいて判定される。
<5.第3の実施の形態(協調方式に基づいて送信ウェイト情報を送信する例)>
第1の実施の形態においては、図22を参照して上述したように、フィードバック信号(AP1+AP2の送信ウェイト情報または接続先APの送信ウェイト情報)が送信される例を説明した。
次に、第3の実施の形態においては、フィードバック信号(AP1+AP2の送信ウェイト情報またはAP1の送信ウェイト情報+AP2の送信ウェイト情報のどちらか)が送信される例について説明する。
フィードバック信号の内容を、AP1+AP2の送信ウェイト情報またはAP1の送信ウェイト情報+AP2の送信ウェイト情報のどちらにするかは、AP1およびAP2が行う協調方式に応じて使い分けられる。
図23は、2種類の協調方式である、Joint TxとCoordinated Txとを概念的に示す図である。
図23において、左には、Joint Tx(以下、JTXとも称する)が示されており、右には、Coordinated Tx(以下、CTXとも称する)が示されている。また、図23において、ハッチングがなされた楕円は、各協調方式におけるビームフォーミングの様子を表している。
Joint Txは、破線に示されるように、複数のAP間で送信アンテナを共有し、他の端末に対して干渉を抑えるようにビームフォーミングを行う協調方式である。JTXは、AP間での高精度な周波数・時刻同期やAP間でのデータ共有が必要であること、また各APが送信できる電力の範囲内で送信ウェイトを定めるためAP間の最大送信電力で送ることができない場合があるという問題を有する。しかしながら、JTXは、協調することでより多くの送信アンテナを使用することができるため、JTXを行わない場合と比べてチャネル利得が高い。
なお、AP間でJTXを行うためには、APは、第1の実施の形態と同様に、NDP Frameを同時に送信し、STAからAP1+AP2の送信ウェイト情報(AP1 Info.+AP2 Info.)をフィードバックしてもらう必要がある。例えば、AP1/AP2が、送信アンテナ4本、STAが受信アンテナを2本保有している場合、STAは、8×2の行列からなる送信ウェイト情報をフィードバックすることになる。
CTXは、AP単体で他の端末への干渉を抑えるようにビームフォーミングを行う協調方式である。CTXは、Coordinated BF、Coordinated Nulling、Nulling、Non-Coherent Joint Transmissionなどと呼ばれることもある。
CTXは、AP間におけるデータ共有や高精度な周波数・時刻同期が不要なため、JTXと比較して、比較的容易に実行できる反面、AP1台あたりの送信アンテナ数の制約によりビーム形成の自由度が少ないため、チャネル利得が限定的になりやすい。
なお、AP間でCTXを行うためには、AP間でJTXを行うときと同様のSTAからフィードバックされる送信ウェイト情報が用いられてもよいが、AP1/AP2それぞれの送信ウェイト情報(それぞれ、AP1 Info.、AP2 Info.)を用いることもできる。この場合、APは、NDP Frameを同時または別々に送信し、STAからはAP1の送信ウェイト情報(AP1 Info.)とAP2の送信ウェイト情報(AP2 Info.)とをそれぞれフィードバックする。例えば、AP1/AP2が、送信アンテナ4本、STAが受信アンテナを2本保有している場合、STAは、4×2の行列からなる送信ウェイト情報を2つ分フィードバックすることになる。
IEEE802.11ax/Compressed Beamformingで定義されているフィードバック信号の形式に沿うと、フィードバックされるウェイト情報の行列の列数・行数が同じでも、CTX用のフィードバック信号のほうが、JTX用のフィードバック信号よりも情報量が少なくなるケースが一般的である。このため、フィードバック信号の情報量を最小化する観点では、APの協調方式によってSTAからのフィードバック信号の最適な形式が異なる。
したがって、第3の実施の形態において、APは、Short Req./Respのやり取りに基づいて、CTXでも十分な特性を得ることができると判定されるSTA、またはJTXの実施が難しいと判定されるSTAに対しては、JTXでない協調方式で送信することを決定するとともに、CTXの実施にさえ必要な形式のフィードバック信号(以下、CTX用のフィードバック信号)を要求する。このようにShort Req./Respのやり取りに基づいて、STAごとに適切な協調方式の決定と適切なフィードバック信号の形式を要求することで、フィードバック信号の送信所要時間の削減につなげることができる。
以下、第3の実施の形態について説明していく。
なお、第3の実施の形態における全体シーケンスについては、第1の実施の形態における全体シーケンスと基本的に同じであるので、その説明は省略される。
<EHT Soundingシーケンスの例>
図24は、本技術のEHT Soundingのシーケンス例を示す図である。
図24の時刻B01乃至時刻B08のシーケンスは、図10の時刻T01乃至時刻T08のシーケンスと同様である。ただし、図24において、図10との違いは、時刻B06において、AP1がEHT BFRP Triggerを用いて、AP1+AP2の送信ウェイト情報 (JTX用のフィードバック信号)を要求するか、または、AP1の送信ウェイト情報とAP2の送信ウェイト情報 (CTX用のフィードバック信号)をSTAに対して要求する点である。処理の詳細は、図10と基本的に同様であり、適宜省略する。
時刻B01において、AP1は、AP2に対して、MAP Triggerを送信する。AP2は、MAP Triggerに記載された内容に基づいてEHT NDP-A FrameとNDP Frameを生成する。
時刻B02において、AP1とAP2は、それぞれ、EHT NDP-A Frameを送信する。
時刻B03において、AP1とAP2は、それぞれ、NDP Frameを送信する。
時刻B04において、AP1は、STA1乃至STA4に、Short Feedback Request Frameを送信する。
時刻B05において、STA1乃至STA4は、AP1からのShort Feedback Request Frameを受信した後、AP1とAP2から送信されたNDP Frameの受信状況に基づいて、第2の測定結果を含むShort Feedback Response Frameを送信する。
AP1は、上述したように、CTXでも十分な特性を得ることができそうなSTA、またはJTXの実施が難しそうなSTA(図24の場合、STA1およびSTA4)に対しては、CTX用のフィードバック信号をもらうように、Short Req./Resp.のやり取りに基づいてSTA毎に協調方式を判定する。
時刻B06において、AP1は、上述した判定結果に基づいて、EHT BFRP Trigger Frameを生成し、STA1乃至STA4に送信する。
その際、AP1は、EHT BFRP Trigger Frameにおいて、送信する情報量のより多いSTA2とSTA3に、STA1とSTA4よりも多い通信リソースを指定する。これにより、全体のフィードバック時間の削減を実現することができる。
時刻B07において、STA1とSTA4は、EHT BFRP Trigger Frameに基づいて、AP1の送信ウェイト情報(AP1 Info.)を含むフィードバック信号を送信し、その後、AP2の送信ウェイト情報(AP2 Info.)を含むフィードバック信号を送信する。STA2とSTA3は、EHT BFRP Trigger Frameに基づいて、AP1+AP2の送信ウェイト情報(AP1 Info.+AP2 Info.)とを含むフィードバック信号を送信する。
時刻B08において、AP1は、STA1乃至STA4から送信されてくるフィードバック信号の受信を完了する。
なお、図24の例に限らず、AP1は、例えば、先に、STA2とSTA3からJTX用のフィードバック信号を受信した後、STA1とSTA4からCTX用のフィードバック信号を受信するようにしてもよい。なお、第1の実施の形態と同様に、AP1は、どちらか片方のAPだけの送信ウェイト情報を要求するようにしてもよい。
<EHT NDP-A Frameのフォーマット例>
第3の実施の形態におけるEHT NDP-A Frameは、第1の実施の形態において上述した図13の例と同様に構成される。
第3の実施の形態の場合、Short Feedback Conditionには、受信SNR、受信RSSI差、チャネル相関値、受信時間差、および送信ウェイト電力差の少なくとも1つが指定される。
例えば、受信時間差は、AP1/AP2から送信されたNDP Frameの到来時間の差を意味し、この受信時間差の大きさに応じて、STAは、JTX用のフィードバック信号を正しく受けられるか否かを判定することができる。また、AP1/AP2から送信されたNDP Frameの受信RSSI差やJTX用の送信ウェイトを計算した際のAP1/AP2が送信する電力差が大きいと、STAは、JTXではなくCTXでも十分な利得が得られることを判定することができる。
<Short Feedback Request Frameのフォーマット例>
第3の実施の形態におけるShort Feedback Request Frameは、第1の実施の形態において上述した図14の例と同様に構成される。
<Short Feedback Response Frameのフォーマット例>
第3の実施の形態におけるShort Feedback Response Frameは、第1の実施の形態において上述した図15の例と同様に構成される。
第3の実施の形態の場合、Short Feedback Result Info.のfieldに、例えば、用いる協調方式が、”JTX/CTX両方可能”、”JTXのみ可能”、”CTXのみ可能”、および”両方不可”のいずれかであることを2bit情報で表すようにしてもよい。
<EHT BFRP Trigger Frameのフォーマット例>
第3の実施の形態におけるEHT BFRP Trigger Frameは、第1の実施の形態において上述した図16の例と同様に構成される。
第3の実施の形態の場合、Feedback Content IDには、フィードバックの内容が、JTX用のフィードバック信号(AP1+AP2の送信ウェイト情報)、CTX用のフィードバック信号(AP1の送信ウェイト情報+AP2の送信ウェイト情報)、または、どちらか1台のAPの送信ウェイト情報のフィードバック信号のいずれであるかが指定される。
なお、もしAPの台数が3台以上となった場合、APは、JTX用の送信ウェイト情報をフィードバックするAPの組み合わせと、CTX用の送信ウェイト情報をフィードバックするAPの識別番号を他のAPに通知する必要がある。
<6.第4の実施の形態(Short Req./Respのやり取りに基づく宛先に送信ウェイト情報を送信する例)>
第1の実施の形態においては、図22を参照して上述したように、AP1+AP2の送信ウェイト情報であるフィードバック信号がすべてAP1(片方のAP)に送信される例を説明した。
ここで、協調動作、特にJTXを行う際、送信ウェイトの生成方法が装置によって異なる可能性が高いため、AP間が同じフィードバック信号の情報を仮に保持できたとしても、各々のAPで生成された送信ウェイトは同じと限らない。
そのため、JTXを行う際には、いずれか1台のAP(第1の実施の形態の場合、AP1)が受け取った(収集した)情報に基づいて最適な送信ウェイトを計算し、他AP(第1の実施の形態の場合、AP2)と共有する動作が望ましい。そのため、STAは、AP1にフィードバック信号を送信することを想定している。
しかしながら、この場合、必ずしもすべてのSTAがAP1にフィードバック信号を送信できるとは限らない。AP1から距離が遠いSTA(例えば、図4のSTA4)は、STAの送信電力値によってはフィードバック信号がAP1に届かない恐れがある。
仮に、AP1がぎりぎり受信できたとしても、例えば、フィードバック信号のデータレートは低くなり、フィードバック信号の送信時間が長くなる恐れが生じる。このようなSTAに対しては、接続するAP(後述する図25の例の場合AP2)が、フィードバック信号を一旦STAから受け取ってから、AP1に伝送する方が望ましい。
次に、第4の実施の形態においては、第1の実施の形態のShort Req./Respのやり取りに基づいて、フィードバック信号の宛先が決定される例について説明する。
なお、第4の実施の形態における全体シーケンスについては、第1の実施の形態における全体シーケンスと基本的に同じであるので、その説明は省略される。
<EHT Soundingシーケンスの例>
図25および図26は、本技術のEHT Soundingのシーケンス例を示す図である。
図25の時刻C01乃至時刻C04のシーケンスは、図10の時刻T01乃至時刻T04のシーケンスと同様である。図10と同様の処理は、適宜省略される。処理の詳細は、図10と同様の部分については、適宜省略する。
時刻C01において、AP1は、AP2に対して、MAP Triggerを送信する。AP2は、MAP Triggerに記載された内容に基づいてEHT NDP-A FrameとNDP Frameを生成する。
時刻C02において、AP1とAP2は、それぞれ、EHT NDP-A Frameを送信する。
時刻C03において、AP1とAP2は、それぞれ、NDP Frameを送信する。
時刻C04において、AP1は、STA1乃至STA4に、Short Feedback Request Frameを送信する。
時刻C05において、STA1乃至STA3は、AP1からのShort Feedback Request Frameを受信した後、AP1とAP2から送信されたNDP Frameの受信状況に基づいて、第2の測定結果を含むShort Feedback Response Frameを送信する。
ここで、STA4は、AP1から送信されるEHT NDP-A Frameに記載されるFeedback ConditionおよびThresholdの情報に基づいて、Short Feedback Response Frameを送信するか否かを判定する。図25の場合、STA4は、Short Feedback Response Frameを送信しない。
AP1は、Short Req./Respのやり取りに基づいて、STA4からフィードバック信号を受け取らない(収集しない)と判定する。
時刻C06において、AP1は、上述した判定結果に基づいて、EHT BFRP Trigger Frameを生成し、STA1乃至STA3に送信する。なお、STA4がShort Feedback Response Frameを返送したとしても、AP1は、Short Feedback Response Frameの内容に基づいて、STA4からはフィードバック信号を直接受け取らないと判定してもよい。
時刻C07において、STA1乃至STA3は、EHT BFRP Trigger Frameに基づいて、フィードバック信号を送信する。
時刻C08において、AP1は、STA1乃至STA3から送信されてくるフィードバック信号の受信を完了する。
図26の時刻C09において、AP1は、STA4に対してEHT BFRP Trigger Frameの送信を依頼するためのBFRP Trigger Request Frameを生成し、AP2に送信する。
時刻C10において、BFRP Trigger Request Frameを受信したAP2は、受信したBFRP Trigger Request Frameに基づいて、EHT BFRP Trigger Frameを生成し、STA4に送信する。
時刻C11において、STA4は、受信したEHT BFRP Trigger Frameに基づいて、フィードバック信号をAP2に送信する。
時刻C12において、AP1は、STA4からのフィードバック信号を要求するためのFeedback Request Frameを生成し、AP2に送信する。
時刻C13において、AP2は、Feedback Request Frameを受信し、受信したFeedback Request Frameに基づいて、STA4のフィードバック信号をAP1に送信する。
時刻C14において、AP1は、AP2から送信されてくる、STA4のフィードバック信号の受信を完了する。
なお、第4の実施の形態において、フィードバック信号は、フィードバックする情報量、種類は問わず、第3の実施の形態で上述したJTXまたはCTXのいずれの信号でもよい。また、AP1は、STA4がAP1から離れていてAP1からの干渉が問題にならないと判定した場合、Feedback RequestをAP2に送信せず、STA4のフィードバック信号を受け取らなくてもよい。
<EHT NDP-A Frameのフォーマット例>
第4の実施の形態におけるEHT NDP-A Frameは、第1の実施の形態において上述した図13の例と同様に構成される。
<Short Feedback Request Frameのフォーマット例>
第4の実施の形態におけるShort Feedback Request Frameは、第1の実施の形態において上述した図14の例と同様に構成される。
なお、Short Feedback Request Frameには、APの送信電力情報、およびターゲットRSSI値が含まれている。STAは、それらの情報に基づいて、フィードバック信号を送信するか否かを判定することができる。
<Short Feedback Response Frameのフォーマット例>
第4の実施の形態におけるShort Feedback Response Frameは、第1の実施の形態において上述した図15の例と同様に構成される。
第4の実施の形態の場合、STAは、Short Feedback Result Info.のfieldの内容に、例えば、”AP1に直接フィードバック返答OK”、”NG”のようなフラグを含めて、APに通知するようにしてもよい。また、STAは、このfieldの内容に、どのAPならフィードバック返答が可能であるかを示す識別子を含めて、APに通知するようにしてもよい。
<EHT BFRP Trigger Frameのフォーマット例>
第4の実施の形態におけるEHT BFRP Trigger Frameは、第1の実施の形態において上述した図16の例と同様に構成される。
<BFRP Trigger Request Frameのフォーマット例>
図27は、BFRP Trigger Request Frameのフォーマット例を示す図である。
BFRP Trigger Request Frameは、本フレームが指定するSTAに、EHT BFRP Trigger Frameを送信してもらうように、他のAPに依頼するフレームである。
BFRP Trigger Request Frameは、Frame Control、Duration、RA、TA、Common Info、AP Info、Padding、FCSの各fieldからなる。
Frame Controlのfieldには、このフレームがBFRP Trigger Request Frameであることを示す情報が含まれる。
Common Infoのfieldには、本フレームを送信する全STAに共通する情報が含まれる。本技術においては、Common Info内のTrigger Typeにて、本フレームがBFRP Trigger Request Frameであることを表すことを特徴としている。
AP Infoには、APの識別子(AP ID)、EHT BFRP Trigger Frame の送信タイミング情報(Tx Time)、フィードバック信号をもらうSTAの数(Num.of STA)、および各APの識別子やリソース情報に関する情報(User Info.)が含まれる。
<Feedback Request Frameのフォーマット例>
図28は、Feedback Request Frameのフォーマット例を示す図である。
Feedback Request Frameは、本フレームが指定するSTAのフィードバック信号を、他のAPに要求するフレームである。
Feedback Frameは、Frame Control、Duration、RA、TA、Common Info、AP Info、Padding、FCSの各fieldからなる。
Frame Controlのfieldには、このフレームがFeedback Request Frameであることを示す情報が含まれる。
Common Infoのfieldには、本フレームを送信する全STAに共通する情報が含まれる。本技術においては、Common Info内のTrigger Typeにて、本フレームがFeedback Request Frameであることを表すことを特徴としている。
AP Infoには、APの識別子(AP ID)、フィードバック信号をもらうSTAの識別子(STA ID)、および各APのリソース情報に関する情報(Resource Info.)が含まれる。
<装置の動作>
図29は、AP1として動作する無線通信装置11-1のEHT Sounding処理について説明するフローチャートである。
なお、図29のステップS201乃至S206は、図17のステップS56乃至S61と基本的に同様の処理であるので、その説明は省略される。
ステップS207において、通信制御部31は、Short Feedback Response Frameから取得できる情報に基づいて、フィードバック信号を直接受け取るSTAと、他のAPを介してフィードバック信号を受け取るSTAを決定する。
ステップS208において、通信制御部31は、フィードバック信号を直接受け取るSTAがいるか否かを判定する。フィードバック信号を直接受け取るSTAがいると、ステップS208において判定された場合、処理は、ステップS209に進む。
ステップS209において、通信制御部31は、フィードバック信号を直接受け取るSTAに対して、EHT BFRP Trigger Frame(図16)を生成し、無線送信部41に送信させる。
EHT BFRP Trigger Frameを受信し、EHT BFRP Trigger Frameに基づいてフィードバック信号を送る必要があると判定したSTAは、フィードバック信号を送信してくる。ステップS209において、無線受信部42は、フィードバック信号を受信する。フィードバック信号を受信すると、処理は、ステップS211に進む。
一方、ステップS208において、Feedbackを直接受け取るSTAがいないと判定された場合、ステップS209およびS210の処理はスキップされ、処理は、ステップS211に進む。
ステップS211において、通信制御部31は、他のAPを介してフィードバック信号を受け取るSTAがいるか否かを判定する。他のAPを介してフィードバック信号を受け取るSTAがいると、ステップS211において判定された場合、処理は、ステップS212に進む。
ステップS212において、通信制御部31は、他のAPに対して、BFRP Trigger Request Frame(図27)を生成し、無線送信部41に送信させる。
BFRP Trigger Request Frameを受信した他のAP(例えば、AP2)は、EHT BFRP Trigger Frameを対象のSTAに送信し、対象のSTAから、フィードバック信号を受信する。
ステップS213において、通信制御部31は、他のAPに対して、Feedback Request Frame(図28)を生成し、無線送信部41に送信させる。
Feedback Request Frameを受信した他のAP(例えば、AP2)は、対象のSTAからのフィードバック信号をAP1に送信してくる。
ステップS214において、無線受信部42は、フィードバック信号を受信する。フィードバック信号を受信すると、EHT Sounding処理は、終了となる。
ステップS211において、他のAPを介してフィードバック信号を受け取るSTAがいないと判定された場合、ステップS212乃至S214の処理はスキップされ、EHT Sounding処理は、終了となる。
<7.その他>
<本技術の効果>
以上のように、本技術においては、既知パターンのNDP Frameの送信から、第1の測定結果であるフィードバック信号の受信までの間に、第2の測定結果の要求信号であるShort Feedback Requestと、第2の測定結果であるResponseの情報の交換が行われる。
これにより、APは、フィードバック信号の要求先およびフィードバック信号の通信リソースを最適に割り当てることが可能となる。
第1の実施の形態においては、STAから取得する情報量を予め決定しておくことで、情報量に応じた通信リソースの分配を行うことができる。
また、第2の実施の形態においては、フィードバック信号を要求するSTAを限定することで、フィードバック信号を要求しないSTAの通信リソースを、フィードバック信号を要求するSTAに割り当てることができる。
本実施の形態の通信システムに限定して考えると、従来の方法を複数のAPに適用した場合、4台の各STAはAP2台分のフィードバック信号を送信する。それに対し、本技術の場合、2台の各STAからAP2台分のフィードバック信号を送信し、他の2台の各STA2からAP1台分のフィードバック信号を送信するため、送信するフィードバック信号の情報量が25%削減され、伝送時間としては最大で約2msの短縮となる。
本技術は、ストリーム数の増加、またはSTA数の増加に伴い、より大きな効果を期待することができる。その一方で、仮にAP-STAの位置関係からフィードバック信号の情報量を削減できなかったとしても、Short Feedback Request / Responseの交換に、せいぜい0.2ms伝送時間が増加する程度である。
また、第3の実施の形態においては、Short Feedback Request/ Responseのやり取りに基づいて、協調方式を決定することで、フィードバック信号の送信時間を軽減することが可能となる。
例えば、4台のSTAからJTX用のフィードバック信号を取得するのに対し、そのうちの2台のSTAからはCTX用のフィードバック信号を取得することで、受け取る情報量は20%乃至40%近く削減される(送信アンテナ数および受信アンテナ数による)。
さらに、第4の実施の形態においては、Short Feedback Request/ Responseに基づいて、フィードバック信号を受け取る方法およびルートを決定することで、例えば、フィードバック信号のデータレートを上げるなどすることができる。これにより、フィードバック信号の送信時間を短縮化することができる。
<コンピュータの構成例>
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
図30は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303は、バス304により相互に接続されている。
バス304には、さらに、入出力インタフェース305が接続されている。入出力インタフェース305には、キーボード、マウスなどよりなる入力部306、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部307が接続される。また、入出力インタフェース305には、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部308、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部309、リムーバブルメディア311を駆動するドライブ310が接続される。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU301が、例えば、記憶部308に記憶されているプログラムを入出力インタフェース305及びバス304を介してRAM303にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
CPU301が実行するプログラムは、例えばリムーバブルメディア311に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供され、記憶部308にインストールされる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
なお、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、本技術は、1つの機能を、ネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
<構成の組み合わせ例>
本技術は、以下のような構成をとることもできる。
(1)
無線送信部と、
無線通信端末宛の既知パターンのリファレンス信号を前記無線送信部に1以上の他の無線通信装置と協調送信させ、前記無線通信端末に対して、前記リファレンス信号の第1の測定結果より簡易な第2の測定結果を要求する要求信号を生成し、前記無線送信部に送信させる通信制御部と
を備える無線通信装置。
(2)
前記通信制御部は、前記無線通信端末に対して要求する、前記測定結果を含むフィードバック信号に関するフィードバック情報を、前記要求信号を受けた前記無線通信端末から取得した前記測定結果情報に基づいて決定する
前記(1)に記載の無線通信装置。
(3)
前記通信制御部は、前記フィードバック信号に関する情報として、前記フィードバック信号の要求先、前記フィードバック信号の情報量、前記フィードバック信号の通信リソース、および、前記フィードバック信号を直接受け取るか、前記他の無線通信装置を介して受け取るかの少なくともいずれか1つを決定する
前記(2)に記載の無線通信装置。
(4)
前記通信制御部は、前記通信制御部は、前記フィードバック信号を要求する前記無線通信端末に対し、前記フィードバック信号の通信リソース、および前記フィードバック信号に含める前記第1の測定結果の内容を指示する指示情報を含む誘起信号を生成し、
前記無線送信部は、前記誘起信号を送信する
前記(2)または(3)に記載の無線通信装置。
(5)
前記通信制御部は、前記指示情報において、前記第1の測定結果の内容として、自身に関する前記第1の測定結果のみ、または前記自身に関する前記第1の測定結果に加えて、前記他の無線通信装置に関する前記第1の測定結果の送信を指示する
前記(4)に記載の無線通信装置。
(6)
前記通信制御部は、前記他の無線通信装置に関する前記第1の測定結果の送信を、前記自身に関する前記第1の測定結果と別々に送信するか、または前記自身に関する前記第1の測定結果と組み合わせた形で送信するかを指示する
前記(5)に記載の無線通信装置。
(7)
前記通信制御部は、前記フィードバック信号の受け取りを依頼する前記他の無線通信装置に対し、前記フィードバック信号に含める前記第1の測定結果の内容を指示する指示情報を含む誘起信号の送信を依頼する依頼信号を生成し、
前記無線送信部は、前記依頼信号を送信する
前記(2)に記載の無線通信装置。
(8)
前記通信制御部は、前記フィードバック信号の受け取りを前記他の無線通信装置から依頼された場合、前記フィードバック信号の通信リソースに関する情報、および前記フィードバック信号に含める前記第1の測定結果の内容を指示する指示情報を含む誘起信号を生成し、
前記無線送信部は、前記誘起信号を前記無線通信端末に送信する
前記(7)に記載の無線通信装置。
(9)
前記通信制御部は、前記第2の測定結果を求めるための判定方法に関する情報および判定閾値に関する情報のうち少なくとも1つを指示する指示情報を含む事前通知信号を生成し、
前記無線送信部は、前記事前通知信号を送信する
前記(1)に記載の無線通信装置。
(10)
前記通信制御部は、前記判定方法として、受信電力値および推定チャネルの相関値、信号到来時間差、および送信ウェイト電力差の少なくともいずれか1つを指示する前記指示情報を含む前記事前通知信号を生成する
前記(9)に記載の無線通信装置。
(11)
前記通信制御部は、前記判定閾値として、絶対閾値および自身から送信された前記リファレンス信号との相対値、またはその計算方法を指示する前記指示情報を含む前記事前通知信号を生成する
前記(9)に記載の無線通信装置。
(12)
前記通信制御部は、前記第2の測定結果を求めるための判定方法に関する情報および判定閾値に関する情報のうち少なくとも1つを指示する指示情報を含む協調要求信号を生成し、
前記無線送信部は、前記協調要求信号を、前記他の無線通信装置に送信する
前記(1)乃至(11)のいずれかに記載の無線通信装置。
(13)
前記通信制御部は、前記第2の測定結果に対応できるか否かを示す測定結果対応情報を、配下の前記無線通信端末から収集する
前記(1)乃至(12)のいずれかに記載の無線通信装置。
(14)
前記通信制御部は、前記測定結果対応情報を、前記他の無線通信装置と共有させる
前記(13)に記載の無線通信装置。
(15)
無線通信装置が、
無線通信端末宛の既知パターンのリファレンス信号を1以上の他の無線通信装置と協調送信させ、前記無線通信端末に対して、前記リファレンス信号の第1の測定結果より簡易な第2の測定結果を要求する要求信号を生成し、送信させる
無線通信方法。
(16)
複数の無線通信装置から協調送信された既知パターンのリファレンス信号に基づいて、前記リファレンス信号の第1の測定結果よりも簡易な第2の測定結果を生成する通信制御部と、
前記第2の測定結果を要求する要求信号に応じて、前記第2の測定結果を含む応答信号を、要求先の前記無線通信装置に送信する無線送信部と
を備える無線通信端末。
(17)
前記通信制御部は、前記無線通信装置から送信された事前通知信号内の判定方法に関する情報および判定閾値に関する情報に基づいて、前記第2の測定結果を生成する
前記(16)に記載の無線通信端末。
(18)
前記通信制御部は、前記トリガ信号に含まれたフィードバック信号のリソース、および前記フィードバック信号に含める前記測定結果の種類に基づいて、前記測定結果を含む前記フィードバック信号を生成し、
前記無線送信部は、前記フィードバック信号を送信する
前記(16)または(17)に記載の無線通信端末。
(19)
前記通信制御部は、前記第1の測定結果の内容として、前記誘起信号の送信元の前記無線通信装置から送信された前記リファレンス信号の前記第1の測定結果のみを前記フィードバック信号に含む
前記(18)に記載の無線通信端末。
(20)
前記通信制御部は、前第1の測定結果の内容として、受信したすべての前記リファレンス信号の前記第1の測定結果を前記フィードバック信号に含む
前記(18)に記載の無線通信端末。
(21)
無線通信端末が、
複数の無線通信装置から協調送信された既知パターンのリファレンス信号に基づいて、前記リファレンス信号の第1の測定結果よりも簡易な第2の測定結果を生成し、
前記第2の測定結果を要求する要求信号に応じて、前記第2の測定結果を含む応答信号を、要求先の前記無線通信装置に送信する
無線通信方法。