JP7817543B2 - 抵抗スポット溶接継手及びその製造方法 - Google Patents
抵抗スポット溶接継手及びその製造方法Info
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Description
ハイテン材を用いてスポット溶接を行う場合にCTSを向上させるため、本通電によりナゲットを形成した後、後通電を行うことが提案されている。そのような後通電として、焼戻しのための通電と、凝固偏析緩和のための通電の2つの後通電が報告されている。
また、特許文献2では、高板厚比を含む板組で、チリを発生させず、適切なナゲット径と継手強度を得ることができる製造方法が提案されている。
特許文献3では、高強度鋼板をスポット溶接継手において、ナゲットの炭素当量、ナゲットの周囲におけるHAZ(熱影響部)組織、及び後通電条件を規定することで、高い継手強度を実現することが提案されている。
<1> 隣接して重なったそれぞれ引張強さが980MPa以上の2枚の高強度鋼板を含む、複数枚の鋼板が重ね合わされた板組と、前記板組において前記複数枚の鋼板を接合し、前記2枚の高強度鋼板の板界面であった位置において下記式(1)で規定される最小ナゲット径Dmin(mm)以上であるナゲット径を有するナゲットとを含み、
前記ナゲット内にアスペクト比が1.0以上1.7以下の結晶粒が存在する抵抗スポット溶接継手。
Dmin=(4.2(C+N)+0.2Mn+0.1(Si+Al)+0.05Cr+4(P+S)+0.02(Ti+Mo+Nb)+0.01V+3)×√t・・・式(1)
式(1)において、各元素記号は、前記2枚の高強度鋼板の各化学成分に前記2枚の高強度鋼板の総厚に対する各鋼板の板厚比を乗じた加重平均含有量(質量%)であり、tは前記2枚の高強度鋼板の平均の板厚(mm)である。
<2> 前記ナゲットの中心を通る前記板組の板厚方向の断面において、前記ナゲットの溶融境界のうち、前記2枚の高強度鋼板の板界面であった位置に相当する部分をナゲット端部とし、前記ナゲット内で前記ナゲット端部近傍の100μm四方の観察領域において、鉄系炭化物の面積率が0.3%以上である<1>に記載の抵抗スポット溶接継手。
<3> 前記観察領域において、全析出物の総面積に対する、円相当粒径が30nm以上かつアスペクト比が3以上である鉄系炭化物の総面積が40%である<2>に記載の抵抗スポット溶接継手。
<4> 前記ナゲットの中心を通る前記板組の板厚方向の断面において、前記ナゲットの溶融境界のうち、前記2枚の高強度鋼板の板界面であった位置に相当する部分をナゲット端部とし、前記ナゲット内で前記ナゲット端部近傍の1000μm四方の測定領域における平均ビッカース硬さが、下記推定式HVで算出される推定ビッカース硬さよりも20Hv以上低い<1>~<3>のいずれか1つに記載の抵抗スポット溶接継手。
推定式HV=217+1080×(C+Si/70+Mn/113+Cr/93+Mo/30)
式中、各元素記号は、前記板組に含まれる各鋼板の化学成分に前記板組の総厚に対する各鋼板の板厚比を乗じた加重平均を前記ナゲットの平均化学成分とみなした場合の各元素の含有量を意味する。
<5> 前記ナゲットの中心を通る前記板組の板厚方向の断面において、前記ナゲットの溶融境界のうち、前記2枚の高強度鋼板の板界面であった位置に相当する部分をナゲット端部とし、
前記板組に含まれる各鋼板の化学成分に前記板組の総厚に対する各鋼板の板厚比を乗じた加重平均を前記ナゲットの平均化学成分とみなした場合に、
前記ナゲット内で前記ナゲット端部近傍の100μm四方の観察領域において、前記板厚方向に対する垂直方向のそれぞれに沿って1μm間隔で10000点のP濃度及びMn濃度を測定し、前記P濃度が前記ナゲットの平均化学成分の平均P含有量の2倍以上である測定点をP濃化部とし、前記Mn濃度が前記ナゲットの平均化学成分の平均Mn含有量の2倍以上である測定点をMn濃化部とするとき、
全測定点数10000点に対する前記P濃化部の数であるP濃化部面積率及び前記全測定点数10000点に対する前記Mn濃化部の数であるMn濃化部面積率が、それぞれ0.5%以下である<1>~<4>のいずれか1つに記載の抵抗スポット溶接継手。
<6> 前記ナゲットの前記2枚の高強度鋼板の板界面であった位置における前記ナゲット径が、1.2×Dmin以上である<1>~<5>のいずれか1つに記載の抵抗スポット溶接継手。
<7> <1>~<6>のいずれか1つに記載の抵抗スポット溶接継手を製造する方法であって、
隣接して重なったそれぞれ引張強さが980MPa以上の2枚の高強度鋼板を含む、複数枚の鋼板が重ね合わされた板組を、一対の電極で板厚方向に挟み込んで加圧しながら電流値I1(kA)で通電することにより、前記2枚の高強度鋼板の板界面において下記式(1)で規定される最小ナゲット径Dmin(mm)以上であるナゲット径を有するナゲットを形成する第1通電工程と、
前記第1通電工程後、前記一対の電極間の通電を休止して前記ナゲットを冷却する冷却工程と、
前記冷却工程後、前記一対の電極間で電流値I2(kA)で通電することにより前記ナゲットを加熱する第2通電工程と、
を含む、抵抗スポット溶接継手の製造方法。
Dmin=(4.2(C+N)+0.2Mn+0.1(Si+Al)+0.05Cr+4(P+S)+0.02(Ti+Mo+Nb)+0.01V+3)×√t・・・式(1)
式(1)において、各元素記号は、前記2枚の高強度鋼板の各化学成分に前記2枚の高強度鋼板の総厚に対する各鋼板の板厚比を乗じた加重平均含有量(質量%)であり、tは前記2枚の高強度鋼板の平均の板厚(mm)である。
<8> 前記第2通電工程において、アップスロープ通電及びダウンスロープ通電の少なくとも一方を行う<7>に記載の抵抗スポット溶接継手の製造方法。
<9> 前記冷却工程において、前記通電を休止する時間が0.4s以上であり、
前記第2通電工程において、前記第1通電工程の前記電流値I1(kA)に対する前記第2通電工程の最大電流値I2max(kA)の電流比(I2max/I1)が0.50~0.80となるように通電を行い、かつ、25kA/sec以上のアップスロープ及び-25kA/sec以下のダウンスロープの少なくとも一方を施す<8>に記載の抵抗スポット溶接継手の製造方法。
<10> 前記冷却工程において、前記通電を休止する時間が0.08s以上であり、
前記第2通電工程において、前記第1通電工程の前記電流値I1(kA)に対する前記第2通電工程の最大電流値I2max(kA)の電流比(I2max/I1)が0.70~0.95となるように通電を行い、かつ、25kA/sec以上のアップスロープ及び-25kA/sec以下のダウンスロープの少なくとも一方を施す<8>に記載の抵抗スポット溶接継手の製造方法。
<11> 前記第1通電工程の前に、前記式(1)によって前記最小ナゲット径Dminを算出する算出工程を含む<7>~<10>のいずれか1つに記載の抵抗スポット溶接継手の製造方法。
なお、本開示において、各元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。また、本開示において、「~」を用いて表される数値範囲は、特に断りの無い限り、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。また、「~」の前後に記載される数値に「超」又は「未満」が付されている場合の数値範囲は、これら数値を下限値又は上限値として含まない範囲を意味する。
本開示に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階的な数値範囲の上限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は実施例に示されている値に置き換えてもよい。また、本開示に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階的な数値範囲の下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の下限値又は実施例に示されている値に置き換えてもよい。
また、「工程」との用語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
また、本開示において「抵抗スポット溶接継手」を「スポット溶接継手」または単に「継手」と記す場合がある。
しかし、後通電処理を行うと、後通電時の電極と鋼板の接触等の問題で、後通電効果がばらつき、後通電後の継手強度のばらつきが生じ易い。
ハイテン材はナゲット靭性が低いため、十字引張試験をすると界面破断する。そのため、プラグ破断をさせて継手強度(CTS)を向上させる必要がある。プラグ破断させるためには後通電を施し、ナゲット靭性を向上させる手法がある。
しかし、ナゲット径によって後通電の適正電流範囲がどのように変化するかを調査した事例は少ない。そこで、本発明者らが調査した結果、高強度鋼板の板界面だった位置におけるナゲット径が増加することで、後通電の適正電流範囲が広がるということがわかった。これは、ナゲット径が増加することで、広い後通電電流値範囲において界面破断強度よりもプラグ破断強度のほうが低くなるためである。そのため、最小ナゲット径を規定して、それ以上であるナゲット径を有することで広い後通電電流値範囲を有し、安定した高CTSを得ることができると考えられる。
本開示に係るスポット溶接継手について詳細に説明する。本開示に係る抵抗スポット溶接継手は、隣接して重なったそれぞれ引張強さが980MPa以上の2枚の高強度鋼板を含む、複数枚の鋼板が重ね合わされた板組と、前記板組において前記複数枚の鋼板を接合し、前記2枚の高強度鋼板の板界面であった位置において下記式(1)で規定される最小ナゲット径Dmin(mm)以上であるナゲット径を有するナゲットとを含み、前記ナゲット内にアスペクト比が1.0以上1.7以下の結晶粒が存在する。
Dmin=(4.2(C+N)+0.2Mn+0.1(Si+Al)+0.05Cr+4(P+S)+0.02(Ti+Mo+Nb)+0.01V+3)×√t・・・式(1)
式(1)において、各元素記号は、前記2枚の高強度鋼板の各化学成分に前記2枚の高強度鋼板の総厚に対する各鋼板の板厚比を乗じた加重平均含有量(質量%)であり、tは前記2枚の高強度鋼板の平均の板厚(mm)である。
本開示に係るスポット溶接継手の板組は、隣接して重なったそれぞれ引張強さが980MPa以上の2枚の高強度鋼板を含む複数枚の鋼板が重ね合わされた板組である。隣接して重なった980MPa以上の高強度鋼板を含むことにより、高い引張強さを確保することができる。なお、板組を構成する鋼板は2枚でもよいし、3枚以上でもよい。3枚以上の場合、全て980MPa以上の高強度鋼板(本開示において「高強度鋼板」と称する場合がある。)でもよいし、980MPa未満の鋼板が含まれていてもよい。
また、板組に高強度鋼板が3枚以上あり、高強度鋼板同士を重ね合せた面が2面以上ある場合には、少なくとも一つの重ね合せ面において本開示で規定するナゲット径と結晶粒のアスペクト比を満たしていればよく、高強度鋼板同士を重ね合せた面の全てにおいて本開示で規定するナゲット径と結晶粒のアスペクト比を満たしていることが好ましい。
板組の総厚も特に限定されないが、例えば1.5~8.0mmが挙げられる。
図4は3枚の高強度鋼板1A,1B,1Cを重ねた板組をスポット溶接したナゲット13の中心を通る板厚方向の断面の一例を示す模式図である。図4に示すスポット溶接継手20では、3枚の高強度鋼板1A,1B,1Cが断面において楕円形状のナゲット13によって接合されている。
以下、図2に示すように引張強さが980MPa以上である2枚の高強度鋼板1A,1Bの板組をスポット溶接したスポット溶接継手について主に説明する。
ナゲット13は、板組に含まれる複数枚の鋼板がスポット溶接された位置において溶融凝固することにより全ての鋼板を接合するように形成された溶接金属である。
なお、ナゲット13の形状は、板厚方向の断面で見たときに通常は図2及び図4に示すように板厚方向が短辺であり、板の面内方向が長辺である略楕円形であるが、このような形状に限定されない。
ナゲット13は、2枚の高強度鋼板1A,1Bの板界面であった位置において下記式(1)で規定される最小ナゲット径Dmin以上であるナゲット径を有する。
Dmin=(4.2(C+N)+0.2Mn+0.1(Si+Al)+0.05Cr+4(P+S)+0.02(Ti+Mo+Nb)+0.01V+3)×√t・・・式(1)
式(1)において、各元素記号は、前記2枚の高強度鋼板1A,1Bの各化学成分に2枚の高強度鋼板1A,1Bの総厚に対する各鋼板1A,1Bの板厚比を乗じた加重平均含有量(質量%)であり、tは2枚の高強度鋼板1A,1Bの平均の板厚(mm)である。
C量、N量の係数は単通電におけるプラグ破断する最小ナゲット径を考えた。この際、使ったプロットは(C量,最小ナゲット径)=(0%,4mm)、(0.08%,4.2mm)、(0.21%,5mm)である。図1に示すように、算出された係数は4.9であったが、高Cになるにつれて傾きが小さくなるので、少し小さい4.2とした。
PとSに関しては、Cと同等程度、靭性に影響を与えるため係数を同じ程度とした。他の元素に関しては、Ms点の式の係数とセメンタイトの成長に与える影響を考慮して係数を決めた。例えば、Crはセメンタイトの成長を抑え、軟化を抑制する、などである。
本開示に係るスポット溶接継手10はナゲット13内にアスペクト比が1.0以上1.7以下の結晶粒が存在する。単通電のみでスポット溶接継手を製造する場合、溶融池の中心に向かって凝固が進行していくため結晶粒は細長い形状となり、アスペクト比は1.7超となる。これに対し、適切に後通電を行うと、ナゲットが再度加熱され、ナゲット内で再結晶が生じることとなりアスペクト比は1.0以上1.7以下となる。
後通電により、ナゲット内において、アスペクト比が1.0以上1.7以下、すなわち、各粒の縦横比が比較的小さい形状を有する結晶粒が存在することで、高強度鋼板を剥離する方向の力に強く、継手強度が向上する。なお、ナゲット内に各粒の縦横比が比較的小さい形状を有する結晶粒が存在すればよく、そのような結晶粒が存在する位置は特に限定されない。例えば、後通電によりナゲットの中心部分が再溶融して、中心部分以外の位置に各粒の縦横比が比較的小さい形状を有する結晶粒が存在していてもよい。
ナゲットの中心を通る板厚方向の断面(ナゲット断面)の旧オーステナイト粒界を示す画像において、各々の旧オーステナイト粒の形状を最小二乗法により楕円近似する。楕円近似の方法は、各々のオーステナイト粒の長径と、面積を用いてその長径を有する楕円の短径を算出する。この楕円形状において、長軸の寸法を短軸の寸法で除することにより、旧オーステナイト粒のアスペクト比を算出する。具体的には、ナゲットの中心部を通るように板厚方向に切断し、この切断面をドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム腐食して、測定対象となる2枚の高強度鋼板の板界面に沿って、光学顕微鏡で観察面積1000μm四方の観察領域R2における旧オーステナイト粒のアスペクト比を測定する。ここで、旧オーステナイト粒の観察領域R2は、図2に示すように、ナゲット13の各高強度鋼板1A,1Bの板界面15だった位置に沿ってナゲット端部13Eからナゲット中心部まで、一辺が板厚方向であり、かつ板界面15に対して対称となる1000μm四方とする。
図2に示すように、ナゲット13は同心楕円状に対称であるため、ナゲット13の一端部13Eから中心部まで順次測定することで、アスペクト比が1.0以上1.7以下となる結晶粒が存在するか否か確認すればよい。
ナゲット13の中心を通る板組の板厚方向の断面において、ナゲット13の溶融境界のうち、2枚の高強度鋼板1A,1Bの板界面15であった位置に相当する部分をナゲット端部とし、ナゲット内のナゲット端部を含む領域内のナゲット端部近傍の100μm四方の観察領域R1において、鉄系炭化物の面積率が0.3%以上であることが好ましい。
ここで鉄系炭化物とは、例えばFe2~3Cであり、本開示では、Feが50at%以上、Cが25at%以上のものを鉄系炭化物とみなす。鉄系炭化物の面積率は、ナゲット断面に対してピクラール腐食を行い、SEM観察して測定される値である。焼き戻しを目的とした後通電(テンパー通電)が行われていることで、ナゲット端部近傍の観察領域R1において、鉄系炭化物の面積率が0.3%以上となり、継手は剥離強度、主にCTSにおいて高い値を得ることができる。
析出物としては、セメンタイトが挙げられる。ナゲット13のテンパー通電が進んでいる場合、ナゲット端部近傍の観察領域R1において、全析出物の面積に対し、円相当粒径が30nm以上かつアスペクト比が3以上である鉄系炭化物の面積率が40%以上となり、より高いCTSを有することができる。
ナゲット内でナゲット端部近傍の1000μm四方の測定領域における平均ビッカース硬さが、下記推定式HVで算出される推定ビッカース硬さよりも20Hv以上低いことが好ましい。
推定式HV=217+1080×(C+Si/70+Mn/113+Cr/93+Mo/30)
式中、各元素記号は、板組に含まれる各鋼板の化学成分に板組の総厚に対する各鋼板の板厚比を乗じた加重平均をナゲットの平均化学成分とみなした場合の各元素の含有量を意味する。
なお、板厚が小さくナゲット端部近傍に1000μm四方の領域R2が確保できない場合は、ナゲット端13Eから2000μm以内の領域においてビッカース硬さを10点測定し、その平均値を平均ビッカース硬さとする。
ナゲット端部近傍の観察領域R1の板厚方向及び板厚方向に対する垂直方向のそれぞれに沿って1μm間隔で10000点のP濃度及びMn濃度を測定し、P濃度がナゲットの平均化学成分の平均P含有量の2倍以上である測定点をP濃化部、Mn濃度がナゲットの平均化学成分の平均Mn含有量の2倍以上である測定点をMn濃化部とするとき、全測定点数10000点に対する前記P濃化部の数であるP濃化部面積率及び前記全測定点数10000点に対する前記Mn濃化部の数であるMn濃化部面積率が、それぞれ0.5%以下であることが好ましい。各濃化部は、EPMA(電子プローブマイクロアナライザー)によって測定することができる。
ここでの、ナゲットの平均化学成分は、2枚の高強度鋼板1A,1Bの加重平均含有量(質量%)で算出する。
次に、本開示に係るスポット溶接継手を製造する方法について説明する。本開示に係るスポット溶接継手を製造する方法は特に限定されないが、以下に説明するスポット溶接継手の製造方法によれば、本開示に係るスポット溶接継手を好適に製造することができる。ただし、本開示に係るスポット溶接継手は、以下に説明するスポット溶接継手の製造方法(「本開示に係るスポット溶接継手の製造方法」と称する。)によって製造されたスポット溶接継手に限定されない。
前記第1通電工程後、前記一対の電極間の通電を休止して前記ナゲットを冷却する冷却工程と、
前記冷却工程後、前記一対の電極間で電流値I2(kA)で通電することにより前記ナゲットを加熱する第2通電工程と、
を含む。
Dmin=(4.2(C+N)+0.2Mn+0.1(Si+Al)+0.05Cr+4(P+S)+0.02(Ti+Mo+Nb)+0.01V+3)×√t・・・式(1)
式(1)において、各元素記号は、前記2枚の高強度鋼板の各化学成分に前記2枚の高強度鋼板の総厚に対する各鋼板の板厚比を乗じた加重平均含有量(質量%)であり、tは前記2枚の高強度鋼板の平均の板厚(mm)である。
まず、第1通電工程として、隣接して重なったそれぞれ引張強さが980MPa以上の2枚の高強度鋼板を含む複数枚の鋼板が重ね合わされた板組を、一対の電極で板厚方向に挟み込んで加圧しながら電流値I1(kA)で通電することにより、前記2枚の高強度鋼板の板界面において下記式(1)で規定される最小ナゲット径Dmin以上となるナゲット径を有するナゲットを形成する。
Dmin=(4.2(C+N)+0.2Mn+0.1(Si+Al)+0.05Cr+4(P+S)+0.02(Ti+Mo+Nb)+0.01V+3)×√t・・・式(1)
式(1)において、各元素記号は、前記2枚の高強度鋼板の各化学成分に前記2枚の高強度鋼板の総厚に対する各鋼板の板厚比を乗じた加重平均含有量(質量%)であり、tは前記2枚の高強度鋼板の平均の板厚(mm)である。
事前テストは例えば、加圧力を一定とし、電流値を変化させることにより実施できる。またシミュレーションは、市販の抵抗溶接シミュレーションソフトウェア、例えばSORPAS(SCSK株式会社)を用いて、電流値や加圧力を入力することで、その条件に対するナゲット径を確認することにより実施できる。
図5は、2枚の鋼板を重ねた板組に対して第1通電工程を行った場合に形成されるナゲットの一例を概略的に示している。図5に示すように、鋼板1A,1Bを重ね合わせた板組を板厚方向に挟み込むように電極2A、2Bを押し当てた状態のまま、電極2Aと電極2Bの間で通電を行う。これにより鋼板1Aと鋼板1Bとの通電部にはナゲット13及び熱影響部(いわゆるHAZ)14が形成され、両鋼板がスポット溶接される。
アップスロープの場合、アップスロープも含めた通電時間をt1とし、パルス状通電の場合、無通電の時間を除いた通電時間をt1とする。
板組に対する電極2A、2Bの加圧力加圧力は一定でも変化させてもパルス状でもよく、加圧力は例えば3.0~5.0kNである。
第1通電工程後、一対の電極間の通電を休止してナゲットを冷却する。冷却工程では、少なくともナゲット端部がマルテンサイト変態している必要がある。ナゲット内での温度勾配は大きくないので、ナゲット端部でマルテンサイト変態が生じている場合はほとんどナゲット中心でもマルテンサイト変態が生じている。少なくともナゲット端部でマルテンサイト変態を生じさせるには、ナゲット端部をMs点以下に冷却する。Ms点は板組から下記式により算出できる。下記式中、(%元素記号)は、板組に含まれる各鋼板の各元素の含有量(質量%)に、板組の総厚に対する各鋼板の板厚比を乗じた加重平均、すなわち前述のナゲットの平均化学成分を意味する。
Ms点=550-361×(%C)-39×(%Mn)-35×(%V)-20×(%Cr)-17×(%Ni)-10×(%Cu)-5×(%Mo+%W)+15×(%Co)+30(%Al)
。
ナゲット端部をMs点以下に冷却する手段としては、例えば、以下の3つの手段が挙げられる。
(1)無通電で加圧
(2)低電流の通電
(3)電極を開放
上記(1)~(3)のいずれか単独で冷却してもよいし、組み合わせて冷却してもよいが、冷却時間tc1は400ms以上とすることが好ましい。
冷却時間tc1が400ms未満では第2通電工程の前にナゲット端部が凝固しないおそれがある。
冷却時間tc1の上限は限定されない。ただし、冷却時間tc1が長いほど作業効率が低下することになるため、冷却時間tc1は2000ms以下であることが好ましい。
前記冷却工程後、前記一対の電極間で電流値I2(kA)で通電することにより前記ナゲットを加熱する。
第2通電工程では、アップスロープ通電及びダウンスロープ通電の少なくとも一方を行うことが好ましい。ナゲット径が増加するにつれて、ナゲット端部が電極の外側に位置する場合がある。そのため、アップスープやダウンスロープ入れることで、電極と鋼板がなじみやすくなり、ナゲット端部の熱処理が行いやすくなる。
第2通電工程では、少なくともナゲット端部がA1点未満まで加熱される。第2通電において、焼き戻しが生じていることは、硬さ試験でナゲット端部近傍を観察することにより確認できる。
あるいは、冷却工程において、通電を休止する時間が0.08s(=4cycles)以上であり、第2通電工程において、第1通電工程の電流値I1(kA)に対する第2通電工程の最大電流値I2max(kA)の電流比(I2max/I1)が0.70~0.95となるように後通電を行い、かつ、25kA/sec(=0.5kA/cycle)以上のアップスロープ及び-25kA/sec(=-0.5kA/cycle)以下のダウンスロープの少なくとも一方を施すことも好ましい。
第2通電工程では、少なくともナゲット端部が融点未満まで加熱される。第2通電において、凝固偏析緩和が生じていることは、EPMA測定でナゲット端部近傍を観察することにより確認できる。第2通電時間t2の上限は、ナゲット端部まで再溶融することを避けるため2500ms以下であることが好ましい。
本開示に係るスポット溶接継手の製造方法は、第1通電工程の前に、各高強度鋼板1A,1Bの化学成分に基づき、式(1)により最小ナゲット径Dminを算出する算出工程を含んでもよい。
また、例えば、第2通電後、板組から一旦電極を離して又は離さずに無通電として時間tc2が経過してから、ナゲットが再溶融しない第3通電を行ってもよい。
[2枚板の抵抗スポット溶接継手の製造]
表1に示す鋼板を表2A~表2Dに示すように組み合わせて種々の板組を準備し、各板組に対してスポット溶接を行い、種々のスポット溶接継手を製造した。
表1には、鋼板の板厚、引張強さ、化学成分の含有量(質量%)のほか、式1によって算出される最小ナゲット径Dmin、各鋼板2枚の板組をスポット溶接したナゲット端部近傍におけるビッカース硬さ(「ナゲット硬さ」と表記)等を記載した。
製造したスポット溶接継手について、ナゲット内の旧オーステナイト粒のアスペクト比、ナゲット端部近傍のP及びMnの各濃化部面積率、平均ビッカース硬さHV等を前述の通り測定した。
各スポット溶接継手のCTSとそれぞれ対応する単通電(第1通電)のみを施したスポット溶接継手のCTSとの差を、対応する単通電(第1通電)のみを施したスポット溶接継手のCTSで除して上昇量(%)を算出し、以下の基準により評価した。
×:10%以下
△:10%超、20%未満
〇:20%以上
また、各例において同じ条件でそれぞれ5個のスポット溶接継手を製造し、各CTSを測定してCTSばらつきを下記基準により評価した。
×:±1.8kN以上
△:±1.0超、1.8kN未満
〇:1.0kN以下
CTS及びCTSばらつきの各評価に基づき、以下のように判定した。
×:1つでも×がある場合
△:一方が△、一方が〇の場合
〇:両方とも〇の場合
[3枚板の抵抗スポット溶接継手の製造]
表1に示す鋼板を表3に示すように組み合わせて種々の板組を準備し、各板組に対してスポット溶接を行い、種々のスポット溶接継手を製造し、実施例1と同様に評価した。なお、3枚板組の鋼板1と鋼板2の板界面に剥離荷重がかかるように十字引張試験を実施した。また、実際のナゲット径は、鋼板1と鋼板2の板界面だった位置の長さである。
一方、比較例では、本開示で規定する板組又は通電条件を満たさず、CTS上昇量及びCTSの少なくとも一方が不足した。
2A、2B 電極
10、20、30 スポット溶接継手
13 ナゲット
13E ナゲット端部
14 熱影響部(HAZ)
15 板界面
Claims (11)
- C含有量が0.21質量%以上及びSi含有量が0.38質量%以上であり、隣接して重なったそれぞれ引張強さが980MPa以上の2枚の高強度鋼板を含む、複数枚の鋼板が重ね合わされた板組と、前記板組において前記複数枚の鋼板を接合し、前記2枚の高強度鋼板の板界面であった位置において下記式(1)で規定される最小ナゲット径Dmin(mm)以上であるナゲット径を有するナゲットとを含み、
前記ナゲット内にアスペクト比が1.0以上1.7以下の結晶粒が存在する抵抗スポット溶接継手。
Dmin=(4.2(C+N)+0.2Mn+0.1(Si+Al)+0.05Cr+4(P+S)+0.02(Ti+Mo+Nb)+0.01V+3)×√t・・・式(1)
式(1)において、各元素記号は、前記2枚の高強度鋼板の各化学成分に前記2枚の高強度鋼板の総厚に対する各鋼板の板厚比を乗じた加重平均含有量(質量%)であり、tは前記2枚の高強度鋼板の平均の板厚(mm)である。 - 前記ナゲットの中心を通る前記板組の板厚方向の断面において、前記ナゲットの溶融境界のうち、前記2枚の高強度鋼板の板界面であった位置に相当する部分をナゲット端部とし、前記ナゲット内で前記ナゲット端部近傍の100μm四方の観察領域において、鉄系炭化物の面積率が0.3%以上である請求項1に記載の抵抗スポット溶接継手。
- 前記観察領域において、全析出物の総面積に対する、円相当粒径が30nm以上かつアスペクト比が3以上である鉄系炭化物の総面積が40%以上である請求項2に記載の抵抗スポット溶接継手。
- 前記ナゲットの中心を通る前記板組の板厚方向の断面において、前記ナゲットの溶融境界のうち、前記2枚の高強度鋼板の板界面であった位置に相当する部分をナゲット端部とし、前記ナゲット内で前記ナゲット端部近傍の1000μm四方の測定領域における平均ビッカース硬さが、下記推定式HVで算出される推定ビッカース硬さよりも20Hv以上低い請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の抵抗スポット溶接継手。
推定式HV=217+1080×(C+Si/70+Mn/113+Cr/93+Mo/30)
式中、各元素記号は、前記板組に含まれる各鋼板の化学成分に前記板組の総厚に対する各鋼板の板厚比を乗じた加重平均を前記ナゲットの平均化学成分とみなした場合の各元素の含有量を意味する。 - 前記ナゲットの中心を通る前記板組の板厚方向の断面において、前記ナゲットの溶融境界のうち、前記2枚の高強度鋼板の板界面であった位置に相当する部分をナゲット端部とし、
前記板組に含まれる各鋼板の化学成分に前記板組の総厚に対する各鋼板の板厚比を乗じた加重平均を前記ナゲットの平均化学成分とみなした場合に、
前記ナゲット内で前記ナゲット端部近傍の100μm四方の観察領域において、前記板厚方向に対する垂直方向のそれぞれに沿って1μm間隔で10000点のP濃度及びMn濃度を測定し、前記P濃度が前記ナゲットの平均化学成分の平均P含有量の2倍以上である測定点をP濃化部とし、前記Mn濃度が前記ナゲットの平均化学成分の平均Mn含有量の2倍以上である測定点をMn濃化部とするとき、
全測定点数10000点に対する前記P濃化部の数であるP濃化部面積率及び前記全測定点数10000点に対する前記Mn濃化部の数であるMn濃化部面積率が、それぞれ0.5%以下である請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の抵抗スポット溶接継手。 - 隣接して重なったそれぞれ引張強さが980MPa以上の2枚の高強度鋼板を含む、複数枚の鋼板が重ね合わされた板組と、前記板組において前記複数枚の鋼板を接合し、下記式(1)で規定される最小ナゲット径をDmin(mm)とした場合に、前記2枚の高強度鋼板の板界面であった位置におけるナゲット径が、1.2×Dmin以上であるナゲットとを含み、
前記ナゲット内にアスペクト比が1.0以上1.7以下の結晶粒が存在する抵抗スポット溶接継手。
Dmin=(4.2(C+N)+0.2Mn+0.1(Si+Al)+0.05Cr+4(P+S)+0.02(Ti+Mo+Nb)+0.01V+3)×√t・・・式(1)
式(1)において、各元素記号は、前記2枚の高強度鋼板の各化学成分に前記2枚の高強度鋼板の総厚に対する各鋼板の板厚比を乗じた加重平均含有量(質量%)であり、tは前記2枚の高強度鋼板の平均の板厚(mm)である。 - 請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の抵抗スポット溶接継手を製造する方法であって、
C含有量が0.21質量%以上及びSi含有量が0.38質量%以上であり、隣接して重なったそれぞれ引張強さが980MPa以上の2枚の高強度鋼板を含む、複数枚の鋼板が重ね合わされた板組を、一対の電極で板厚方向に挟み込んで加圧しながら電流値I1(kA)で通電することにより、前記2枚の高強度鋼板の板界面において下記式(1)で規定される最小ナゲット径Dmin(mm)以上であるナゲット径を有するナゲットを形成する第1通電工程と、
前記第1通電工程後、前記一対の電極間の通電を休止して前記ナゲットを冷却する冷却工程と、
前記冷却工程後、前記一対の電極間で電流値I2(kA)で通電することにより前記ナゲットを加熱する第2通電工程と、
を含む、抵抗スポット溶接継手の製造方法。
Dmin=(4.2(C+N)+0.2Mn+0.1(Si+Al)+0.05Cr+4(P+S)+0.02(Ti+Mo+Nb)+0.01V+3)×√t・・・式(1)
式(1)において、各元素記号は、前記2枚の高強度鋼板の各化学成分に前記2枚の高強度鋼板の総厚に対する各鋼板の板厚比を乗じた加重平均含有量(質量%)であり、tは前記2枚の高強度鋼板の平均の板厚(mm)である。 - 前記第2通電工程において、アップスロープ通電及びダウンスロープ通電の少なくとも一方を行う請求項7に記載の抵抗スポット溶接継手の製造方法。
- 隣接して重なったそれぞれ引張強さが980MPa以上の2枚の高強度鋼板を含む、複数枚の鋼板が重ね合わされた板組と、前記板組において前記複数枚の鋼板を接合し、前記2枚の高強度鋼板の板界面であった位置において下記式(1)で規定される最小ナゲット径Dmin(mm)以上であるナゲット径を有するナゲットとを含み、
前記ナゲット内にアスペクト比が1.0以上1.7以下の結晶粒が存在する抵抗スポット溶接継手を製造する方法であって、
隣接して重なったそれぞれ引張強さが980MPa以上の2枚の高強度鋼板を含む、複数枚の鋼板が重ね合わされた板組を、一対の電極で板厚方向に挟み込んで加圧しながら電流値I1(kA)で通電することにより、前記2枚の高強度鋼板の板界面において下記式(1)で規定される最小ナゲット径Dmin(mm)以上であるナゲット径を有するナゲットを形成する第1通電工程と、
前記第1通電工程後、前記一対の電極間の通電を休止して前記ナゲットを冷却する冷却工程と、
前記冷却工程後、前記一対の電極間で電流値I2(kA)で通電することにより前記ナゲットを加熱する第2通電工程と、
を含み、
前記冷却工程において、前記通電を休止する時間が0.4s以上であり、
前記第2通電工程において、前記第1通電工程の前記電流値I1(kA)に対する前記第2通電工程の最大電流値I2max(kA)の電流比(I2max/I1)が0.50~0.80となるように通電を行い、かつ、25kA/sec以上のアップスロープ及び-25kA/sec以下のダウンスロープの少なくとも一方を施す抵抗スポット溶接継手の製造方法。
Dmin=(4.2(C+N)+0.2Mn+0.1(Si+Al)+0.05Cr+4(P+S)+0.02(Ti+Mo+Nb)+0.01V+3)×√t・・・式(1)
式(1)において、各元素記号は、前記2枚の高強度鋼板の各化学成分に前記2枚の高強度鋼板の総厚に対する各鋼板の板厚比を乗じた加重平均含有量(質量%)であり、tは前記2枚の高強度鋼板の平均の板厚(mm)である。 - 隣接して重なったそれぞれ引張強さが980MPa以上の2枚の高強度鋼板を含む、複数枚の鋼板が重ね合わされた板組と、前記板組において前記複数枚の鋼板を接合し、前記2枚の高強度鋼板の板界面であった位置において下記式(1)で規定される最小ナゲット径Dmin(mm)以上であるナゲット径を有するナゲットとを含み、
前記ナゲット内にアスペクト比が1.0以上1.7以下の結晶粒が存在する抵抗スポット溶接継手を製造する方法であって、
隣接して重なったそれぞれ引張強さが980MPa以上の2枚の高強度鋼板を含む、複数枚の鋼板が重ね合わされた板組を、一対の電極で板厚方向に挟み込んで加圧しながら電流値I1(kA)で通電することにより、前記2枚の高強度鋼板の板界面において下記式(1)で規定される最小ナゲット径Dmin(mm)以上であるナゲット径を有するナゲットを形成する第1通電工程と、
前記第1通電工程後、前記一対の電極間の通電を休止して前記ナゲットを冷却する冷却工程と、
前記冷却工程後、前記一対の電極間で電流値I2(kA)で通電することにより前記ナゲットを加熱する第2通電工程と、
を含み、
前記冷却工程において、前記通電を休止する時間が0.08s以上であり、
前記第2通電工程において、前記第1通電工程の前記電流値I1(kA)に対する前記第2通電工程の最大電流値I2max(kA)の電流比(I2max/I1)が0.70~0.95となるように通電を行い、かつ、25kA/sec以上のアップスロープ及び-25kA/sec以下のダウンスロープの少なくとも一方を施す抵抗スポット溶接継手の製造方法。
Dmin=(4.2(C+N)+0.2Mn+0.1(Si+Al)+0.05Cr+4(P+S)+0.02(Ti+Mo+Nb)+0.01V+3)×√t・・・式(1)
式(1)において、各元素記号は、前記2枚の高強度鋼板の各化学成分に前記2枚の高強度鋼板の総厚に対する各鋼板の板厚比を乗じた加重平均含有量(質量%)であり、tは前記2枚の高強度鋼板の平均の板厚(mm)である。 - 前記第1通電工程の前に、前記式(1)によって前記最小ナゲット径Dminを算出する算出工程を含む請求項7~請求項10のいずれか1項に記載の抵抗スポット溶接継手の製造方法。
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