JP7820218B2 - 消火システム - Google Patents

消火システム

Info

Publication number
JP7820218B2
JP7820218B2 JP2022064252A JP2022064252A JP7820218B2 JP 7820218 B2 JP7820218 B2 JP 7820218B2 JP 2022064252 A JP2022064252 A JP 2022064252A JP 2022064252 A JP2022064252 A JP 2022064252A JP 7820218 B2 JP7820218 B2 JP 7820218B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
fire
fire source
water cannon
distance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022064252A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023154731A (ja
Inventor
寛 梅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hochiki Corp
Original Assignee
Hochiki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hochiki Corp filed Critical Hochiki Corp
Priority to JP2022064252A priority Critical patent/JP7820218B2/ja
Publication of JP2023154731A publication Critical patent/JP2023154731A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7820218B2 publication Critical patent/JP7820218B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Fire-Extinguishing By Fire Departments, And Fire-Extinguishing Equipment And Control Thereof (AREA)
  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)

Description

本発明は、道路を有するトンネル内に設置されて火災を消火する消火システムに関する。
従来、高速道路や自動車専用道路などのトンネルは、道路法等の規定によりトンネル長さと想定通行量によって、ランク分けされ、ランクによって消火栓装置、水噴霧設備、火災検知器など非常用設備の設置が義務づけられている。ランク分けはトンネル長さ及び通行量と相関関係にある事故発生率によりなされている。
火災検知器は、例えば熱型の焦電素子を使った火災検知器が設置され、トンネル長手方向に所定距離、例えば50m又は25mで分割された検知区画を設定して検知器の視野範囲とし、検知区画のどこかで火災が発生していることを検知する。また、火災検知器においては、0.5m火皿にガソリン2リットルを入れて燃焼させたとき、30秒以内に作動する性能が求められている。このように火災検知器は、検知器の視野範囲内のどこかで火災が発生していることは分かるので、火源を「面」で捉える火災検知ということができる。
水噴霧設備は、トンネル内の水噴霧設備は消火、延焼防止、躯体保護、設備保護等を目的として設置されているが、この放水の考え方は、面を防護する(放水量6L/min・m)ことを基本としつつ、建築限界内にある車両やトンネル躯体等を三次元的に冷却して防護するというものである。例えば、火災検知器で火災が検知された場合、水噴霧設備は所定の判断基準によって連続した2区画の同時放水が行われている。
消火栓装置は、火災を発見した道路利用者が、自ら消火栓装置、或いは消火器を操作して消火活動することに防災と安全を委ねており、人命最優先という原則からの早期避難という考え方も考慮すると、有効に非常用設備が利用されることは常には期待できないという現実がある。
しかし、全てのトンネルに火災検知器、水噴霧設備及び消火栓設備を設置するのは経済的に負担が大きく、事故発生率と火災が発生したあとの危険度を勘案して非常用設備のグレードを決めている現行の運用には妥当性があるとも考えられるが、より安全性が高く、有効に活用できる方法があれば、トンネル躯体、トンネル内設備の保護ができ、道路閉鎖による経済的損失の防止と人命の保護ができることは、道路非常用設備として正しい考え方である思われる。特に消火、或いは火災の制圧と抑制を提供できる設備である場合は、その結果としてトンネル躯体やトンネル内設備の保護も実現可能になることは言うまでもない。
一方、別のトンネル非常用設備として、放水銃を使用した消火システムが提案されている(特許文献1,2)。
特許文献1の消火栓装置は、火災発生時に、消火栓装置の扉が開いて放水用ノズルを搭載した消火ロボットが現れ、遠隔監監視室から指令又は赤外線センサによって火災発生場所まで走行して放水を行うというものである。
また、特許文献2の消火設備は、トンネル壁面に沿って設けた監視員通路に所定間隔で放水銃装置を配置し、火災を発見した道路利用者が放水銃装置を火災場所に向けて放水するというものである。このような放水銃装置に必要な火災検知は、火源を「線」又は「点」で捉える火災検知ということができる。
特開平11-128381号公報 特開2019-037430号公報
しかしながら、従来の放水銃消火システムをトンネル非常用設備として使用する場合、次のような課題が残されている。
第1に、トンネル内の水噴霧設備は、消火、延焼防止、躯体保護、設備保護等を目的として設置されているが、この放水の考え方は、6L/min・mの放水量で面を防護することを基本としつつ、建築限界内にある車両やトンネル躯体等を三次元的に冷却して防護するというものである。ここで、放水銃消火システムでその代替ができるかを考えた場合、放水銃単体では初期消火が担保されない限り、水噴霧の設置目的から考察すると、代替には成り得ないという課題を内包している。
勿論、大量の水を広範囲に亘って散水するか、揺動放水する方式であれば代替となりうるが、火源を所定の監視区画のどこかで発生した「面」として捉え、「線」又は「点」として捉えることはできない現状の火災検出器の性能では、放水銃消火システムに必要な要求を満足することできず、実用上、経済上非常に困難で現実的でないといえる。
第2に、消火器を収納した消火栓装置のみが設置されるトンネルでは、初期消火活動は道路利用者に全てが委ねられているが、道路利用者が必ず消火活動を行う保証はなく、消火栓装置のインフラを有効に活用できないという課題を抱えている。従って、トンネル内で放水銃消火システムを活用しようとする場合は、道路利用者が使用することを想定、企図した消火栓装置の代替として、或いは補完として、また消防隊が到着するまでの繋ぎとしての役割として、自動/遠隔制御式の消火設備の位置づけで、火源を「線」又は「点」と想定した消火設備として設置することが考えられるが、このような課題を従来の放水銃消火システムで解決することは困難である。
第3に、火災検知器が火源を「面」又は「点」として捉える場合でも、トンネルにおいては、車両の荷台とか車内とか高さ方向に火源があることもあり、より正確に自動放水して狙い撃ちするには、火源迄の距離、方向が分かる火災検知装置が要請され、この性能によって有効で効果的な放水が可能となるが、このような火災検知器はトンネルにおいては提案されていない。
第4に、現行、トンネル内の火災検知器は、0.5m火皿のn-ヘプタン疑似火災を30秒以内に検知し、水噴霧設備は約3分後に放水を開始するという時間経過を見ると、火災の拡がりは大きくなっていること、さらには拡大の速度が加速的に上がっていることが十分想定される。このため仮に放水銃消火システムで消火活動を行うとした場合、火源を「線」又は「点」として捉える火災検知器により検知し、放水迄のシステムフローによるとピンポイント消火という考え方は適切でなくなることもが想定しておく必要がある。このような想定においては、放水銃消火システムが効果を発揮するために、放水範囲の三次元的な放水や二次元的な放水をすることが求められるが、このような視点からの放水銃消火システムは提案されていない。
第5に、放水銃消火システムは、放水射程が長距離になればなるほどトンネル内の風の影響を受けて飛距離が担保できない等に対する課題解決が難しくなり、トンネル内での設置が水噴霧設備の代替、或いは消火栓装置の代替として実現しなかった理由であると考えられる。
第6に、火災検知器を使用した自動放水の水噴霧設備は、一般的に火災検知器の誤報による放水の懸念が持たれるので、対策として複数の火災検知器の作動による放水(ANDロジック)等を行ったりしているが、中央監視センターの監視員には、別途テレビカメラを付けてモニタの表示画像を見るか、現場に駆け付けるかの対策をしないと状況は把握できないという課題がある。
また、テレビカメラを付けてカメラの映像からトンネル内を見た場合、火源への距離感、特に放水銃から火源までの距離感は、現状のカメラの映像では分からないという課題があり、簡便で汎用的なテレビカメラによって火災を検知し、放水銃を使って消火活動を行うシステムは、トンネルには適さないと考えられている。勿論、カメラの映像を見ながら放水して、火源にあたるように放水銃を首振りしたり、圧力制御して放水距離を見極めたりすれば、可能ではあるが、あくまで手動放水での実現可能性であり、さらには不必要な箇所にも放水してしまうという欠陥もある。
本発明は、トンネル内に設置された撮像装置の監視画像から、撮像装置から火源までの距離を検出して、放水銃装置からの自動放水により火源を正確に狙い撃ち可能とする消火システムを提供することを特徴とする。
(消火システム)
本発明は、道路を有するトンネル内に設置される消火システムであって、
トンネル長手方向に所定の距離間隔で分割された監視領域の各々に設置され、設置された監視領域を撮像する撮像装置と、
監視領域の各々に設置され、放水銃の放水方向を変更可能な放水銃装置と、
撮像装置によって撮像された監視領域の二次元監視画像と、撮像装置から監視領域内の対象物までの距離情報が付与された距離画像とを生成する画像生成部と、
火災が発生した場合に、火災発生場所を示す火源の位置を二次元監視画像から特定し、撮像装置から当該火源までの火源距離を距離画像から検出する火源距離検出部と、
火源の位置及び火源距離に基づいて、火源に対して放水銃が放水するように制御する放水制御部と、
を備えたことを特徴とする。
(第1のシステム構成:第1実施形態)
第1のシステム構成として、
撮像装置は、自己の監視領域の上流側又は下流側の領域境界に設置されて、少なくとも自己の監視領域を撮像するように撮像方向が固定され、
放水銃装置は、トンネル長手方向で監視領域の中央位置又は当該中央位置の近傍の所定位置に設置され、自己の監視領域にある火源に放水する。
(第2のシステム構成:第2実施形態)
第2のシステム構成として、
撮像装置は、自己の監視領域の上流側又は下流側の領域境界に設置されて、少なくとも自己の監視領域を撮像するように撮像方向が固定され、
放水銃装置は、撮像装置の直下に配置され、
放水制御部は、
火源が、当該火源が特定された監視領域を撮像した撮像装置の直下に配置された放水銃装置の放水領域にある場合は、当該放水銃装置を選択して火源へ放水させ、
火源が、当該放水銃装置に隣接する他の放水銃装置の放水領域にある場合は、当該他の放水銃装置を選択して火源に放水させる。
(第2のシステム構成での放水銃装置と撮像装置の分離配置)
第2のシステム構成にあっては、撮像装置は、放水銃装置の直上に分離して配置されるか、又は、放水銃装置の直上に放水銃と一体に配置される。
(第3のシステム構成:第3実施形態)
第3のシステム構成として、
撮像装置は、自己の監視領域の上流側又は下流側の領域境界に設置された放水銃装置の直上に放水銃と一体に水平旋回するように配置されて、少なくとも自己の監視領域を撮像可能とする所定の第1撮像方向に放水銃の水平旋回により初期設定され、
放水制御部は、
火源が、当該火源が特定された監視領域を撮像した前記撮像装置の直下に配置された放水銃装置の放水領域にある場合は、当該放水銃装置を選択して火源へ放水させ、
火源が、当該放水銃装置に隣接する他の放水銃装置の放水領域にある場合は、当該隣接する他の放水銃装置及びその直上に配置された隣接する他の撮像装置を選択し、当該選択された他の撮像装置を水平旋回して、第1撮像方向を領域境界で線対称に折り返したトンネル長手方向で反対方向となる所定の第2撮像方向に設定し、火源距離検出部により検出された火源へ放水させる。
(撮像装置の設置間隔と放水銃装置の放水距離)
放水銃装置は、放水距離が、監視領域のトンネル長手方向の領域距離の半分を超え、当該領域距離まで放水可能な所定距離である。
(火源の特定)
火源距離検出部は、二次元監視画像を表示した監視画面上での指定操作、又は、二次元監視画像の画像処理により火源を特定して距離画像から火源距離を検出する。
(消火対象領域の画面指定による放水)
放水制御部は、所定の操作により二次元監視画像を表示した監視画面上で火源が特定された監視領域を消火対象領域として指定された場合、放水銃の放水方向を当該消火対象領域に変化させる。
(消火栓装置との第1の連動)
放水銃装置は、トンネル壁面の監視員通路に沿ってトンネル長手方向に所定の距離間隔で設置された消火栓装置又は当該消火栓装置の近傍の所定位置に配置され、
放水銃は、消火栓装置に引き込込まれた給水配管から分岐した分岐配管に接続され、
分岐配管には、
放水制御部からの放水開始信号により開作動するとともに、放水停止信号により閉作動する放水開閉弁と、
消火栓装置に設けられた消火栓の閉操作に連動して開作動し、消火栓の開操作に連動して閉作動する消火栓連動弁と、
が接続され、
消火栓装置を使用した放水が行われていない場合は、放水銃装置からの放水を可能とし、消火栓装置を使用した放水が行われている場合は、放水銃装置からの放水を停止させる。
(消火栓開閉レバーの操作による放水停止)
消火栓連動弁は、消火栓弁開閉レバーによる開閉操作の動きを消火栓弁に伝達して開閉するワイヤーリンク機構に連動して開閉されるものであり、消火栓弁開閉レバーによる消火栓弁の閉操作に連動して放水開閉弁が開操作され、消火栓弁開閉レバーによる消火栓弁の開操作に連動して放水開閉弁が閉操作される。
(消火栓装置との第2の連動)
放水銃装置は、トンネル壁面の監視員通路に沿ったトンネル長手方向に所定の距離間隔で設置された消火栓装置又は当該消火栓装置の近傍の所定位置に配置され、
放水銃は、消火栓装置に引き込込まれた給水配管から分岐した分岐配管に接続され、
分岐配管には、放水制御部からの放水開始信号により開作動するとともに、放水停止信号により閉作動する放水開閉弁が接続され、
放水制御部は、
所定の放水開始条件が成立した場合に、放水開始信号を出力し、
放水中に、消火栓装置に設けたポンプ起動スイッチのオン操作又は消火栓弁の開操作に伴うポンプ起動連動スイッチのオン作動を含む所定の放水停止条件が成立した場合は、放水停止信号を出力する。
(撮像装置及び放水銃装置側にシステム機能を配置)
撮像装置及び放水銃装置は、防災受信盤に接続され、
撮像装置は、画像生成部及び火源距離検出部を備え、
放水銃装置は、放水制御部を備える。
(防災受信盤にシステム機能を配置)
撮像装置及び放水銃装置は、防災受信盤に接続され、
防災受信盤は、画像生成部、火源距離検出部及び放水制御部を備える。
(放水制御部)
放水銃装置は、水平旋回角(α)と垂直旋回角(β)の設定により放水銃の放水方向を変更可能であり、
放水制御部は、
火源距離に基づいて撮像装置を原点とした撮像三次元座標系の第1の火源座標(Xa,Ya,Za)を検出し、
第1の火源座標(Xa,Ya,Za)を、放水銃装置を原点とした放水三次元座標系の第2の火源座標(Xb,Yb,Zb)に変換する座標処理部と、
第2の火源座標(Xb,Yb,Zb)に基づいて、当該第2の火源座標に指向する放水銃の水平旋回角(α)と垂直旋回角(β)を求めて放水方向を設定して放水する放水駆動部と、
を備える。
(消火システムの基本的な効果)
本発明は、道路を有するトンネル内に設置される消火システムであって、トンネル長手方向に所定の距離間隔で分割された監視領域の各々に設置され、設置された監視領域を撮像する撮像装置と、監視領域の各々に設置され、放水銃の放水方向を変更可能な放水銃装置と、撮像装置によって撮像された監視領域の二次元監視画像と、撮像装置から監視領域内の対象物までの距離情報が付与された距離画像とを生成する画像生成部と、火災が発生した場合に、火災発生場所を示す火源の位置を二次元監視画像から特定し、撮像装置から当該火源までの火源距離を距離画像から検出する火源距離検出部と、火源の位置及び火源距離に基づいて、火源に対して放水銃が放水するように制御する放水制御部とを備えたため、トンネル内で火災が発生した場合に、撮像装置の監視画像から火源の位置と火源までの距離を検出して放水銃装置からの自動放水により火源を正確に狙い撃ちし、道路利用者が消火栓装置を操作して消火活動を行わなくても、迅速且つ確実に火災を消火し抑制することを可能とする。
(第1のシステム構成による効果)
また、第1のシステム構成として、撮像装置は、自己の監視領域の上流側又は下流側の領域境界に設置されて、少なくとも自己の監視領域を撮像するように撮像方向が固定され、放水銃装置は、トンネル長手方向で監視領域の中央位置又は当該中央位置の近傍の所定位置に設置され、自己の監視領域にある火源に放水するようにしたため、トンネル長手方向に分割された各監視領域を、撮像装置1台で監視するとともに、監視領域の中央位置に配置された放水銃装置1台で監視領域全域を放水領域(防護領域)としてカバーしており、火源が監視領域内のいずれの位置であっても、放水銃装置1台からの自動放水により火源を正確に狙い撃ちして、火災を迅速且つ確実に消火し抑制することを可能とする。
(第2のシステム構成による効果)
また、第2のシステム構成として、撮像装置は、自己の監視領域の上流側又は下流側の領域境界に設置されて、少なくとも自己の監視領域を撮像するように撮像方向が固定され、放水銃装置は、撮像装置の直下に配置され、放水制御部は、火源が、当該火源が特定された監視領域を撮像した撮像装置の直下に配置された放水銃装置の放水領域にある場合は、当該放水銃装置を選択して火源へ放水させ、火源が、当該放水銃装置に隣接する他の放水銃装置の放水領域にある場合は、当該他の放水銃装置を選択して火源に放水させるようにしたため、トンネル長手方向に分割された各監視領域を、撮像装置1台で監視するとともに、監視領域のトンネル長手方向で両端となる領域境界に配置された放水銃装置2台で監視領域全域を放水領域(防護領域)としてカバーしており、火源が監視領域内のいずれの位置であっても、放水銃装置2台の何れか一方からの自動放水により火源を正確に狙い撃ちして、火災を確実に消火し抑制することを可能とする。
(第2のシステム構成の放水銃装置と撮像装置の配置による効果)
また、撮像装置は、放水銃装置の直上に分離して配置されることで、撮像装置と放水上装置をトンネル内に配置する場合の自由度を高めることを可能とする。また、撮像装置は、放水銃と一体に配置されることで、両者の配置スペースが低減でき、また、両者が一体化していることで、設置作業が容易となる。
(第3のシステム構成による効果)
また、第3のシステム構成として、撮像装置は、自己の監視領域の上流側又は下流側の領域境界に設置された放水銃装置の直上に放水銃と一体に水平旋回するように配置されて、少なくとも自己の監視領域を撮像可能とする所定の第1撮像方向に放水銃の水平旋回により初期設定され、前記放水制御部は、火源が、当該火源が特定された監視領域を撮像した前記撮像装置の直下に配置された放水銃装置の放水領域にある場合は、当該放水銃装置を選択して火源へ放水させ、火源が、当該放水銃装置に隣接する他の放水銃装置の放水領域にある場合は、当該隣接する他の放水銃装置及びその直上に配置された隣接する他の撮像装置を選択し、当該選択された他の撮像装置を水平旋回して、第1撮像方向を領域境界で線対称に折り返したトンネル長手方向で反対方向となる所定の第2撮像方向に設定し、火源距離検出部により検出した火源へ放水させるようにしたため、撮像装置が放水銃装置と一体に水平旋回することで、水平回りで撮像方向と放水方向が常に一致しており、火災発生時の監視画像は、火源が画面の垂直中心線上に位置し、直下に配置された放水銃装置からの放水線が垂直中心線に沿って下側から上側の火源に向かう画像となり、監視画像をモニタ画面で監視員が見た場合に、火災の発生状況と放水による消火の状況が分かり易く、より適切な状況判断を可能とする。
また、前述した第2のシステム構成の場合と同様に、トンネル長手方向に分割された各監視領域を、撮像装置1台で監視するとともに、監視領域のトンネル長い方向で両端となる領域境界に配置された放水銃装置2台で監視領域全域を放水領域(防護領域)としてカバーしており、火源が監視領域内のいずれの位置であっても、放水銃装置2台の何れか一方からの自動放水により火源を正確に狙い撃ちして、火災を確実に消火し抑制することを可能とする。
さらに、また、撮像装置は、放水銃と一体に水平旋回するように配置されることで、両者の配置スペースが低減でき、また、両者が一体化していることで、設置作業が容易となる。
(撮像装置の設置間隔と放水銃装置の放水距離による効果)
また、放水銃装置は、放水距離が、監視領域のトンネル長手方向の領域距離の半分を超えるが、当該領域距離より短い所定距離であるため、例えば、監視領域のトンネル長手方向の領域距離を50メートルとした場合、放水銃装置の放水距離は半分の25メートルを超えるが、50メートルより短い所定距離、例えば30メートル前後の距離となり、消火栓装置の放水距離と同等な放水銃装置の放水距離により、監視領域全域を放水領域として防護することを可能とする。また、放水銃装置の放水距離が消火栓装置の放水距離と同等であることで、消火栓装置のポンプ設備や給水配管をそのまま利用して放水銃装置による消火を可能とし、設備構成が簡単となり、設備コストも低減可能とする。
(火源の特定による効果)
また、火源距離検出部は、二次元監視画像を表示した監視画面上での指定操作により火源を特定して距離画像から火源距離を検出するようにしたため、例えば、監視センターのモニタ画面に火災が検出された監視領域の二次元監視画像を表示し、監視員が画面上の火源を指、或いはペン等でタッチして特定することで、確実に火源又は火源となっている火災車両を特定して放水することを可能とする。また、消火システムの定期点検時に、モニタ画面上で試験放水の対象とする場所を疑似的な火源として指定操作することで、指定した試験放水対象に対し放水銃装置から放水する実放水試験を簡単且つ容易に行うことを可能とする。
また、火源距離検出部は、二次元監視画像の画像処理により火源を特定して距離画像から火源距離を検出することで、監視が画像から自動的に火源を特定して自動放水することを可能とする。
(消火対象領域の画面指定による放水の効果)
また、放水制御部は、所定の操作により二次元監視画像を表示した監視画面上で火源が特定された監視領域を消火対象領域として指定された場合、放水銃の放水方向を当該消火対象領域に変化させるようにしたため、例えば、監視センターのモニタ画面に表示した監視画像により、延焼の範囲や炎の立ちあがり等が分かることから、監視員が画面上の炎症の範囲や炎の立ち上がっている部分を囲む消火対象領域を指定する操作を行うだけで、指定した消火対象領域に対し、面的、或いは立体的な放水ができ、火源に対する有効な消火やトンネル躯体を保護するための放水を適切に行うことを可能とする。
(消火栓装置との第1の連動による効果)
また、放水銃装置は、トンネル壁面の監視員通路に沿ってトンネル長手方向に所定の距離間隔で設置された消火栓装置又は当該消火栓装置の近傍の所定位置に配置され、放水銃は、消火栓装置に引き込まれた給水配管から分岐した分岐配管に接続され、分岐配管には、放水制御部からの放水開始信号により開作動するとともに、放水停止信号により閉作動する放水と、消火栓装置に設けられた消火栓の閉操作に連動して開作動し、消火栓の開操作に連動して閉作動する消火栓連動弁とが接続され、消火栓装置を使用した放水が行われていない場合は、放水銃装置からの放水を可能とし、消火栓装置を使用した放水が行われている場合は、放水銃装置からの放水を停止させるようにしたため、消火栓装置の配管を利用した放水銃装置とすることで安価な消火システムを提供でき、また、消火ポンプ設備のポンプ能力を大きくすることなく現行の非常用設備を活用して、より有効な放水銃装置を用いた消火システムを提供できる。
(消火栓開閉レバーの操作による放水停止の効果)
また、消火栓連動弁は、消火栓弁開閉レバーによる開閉操作の動きを消火栓弁に伝達して開閉するワイヤーリンク機構に連動して開閉されるものであり、消火栓弁開閉レバーによる消火栓弁の閉操作に連動して消火栓連動弁が開操作され、消火栓弁開閉レバーによる消火栓弁の開操作に連動して消火栓連動弁が閉操作されるようにしたため、放水銃装置からの放水中に、道路利用者が消火栓装置の消火栓弁開閉レバーを開位置に操作すると、消火栓弁開閉レバーの開操作と機械的に連動して消火栓連動弁が閉じて放水銃からの放水が停止し、消火栓装置の機能を損なうことなく、放水銃装置による消火を補完的に行うことを可能とする。
(消火栓装置との第2の連動による効果)
また、放水銃装置は、トンネル壁面の監視員通路に沿ったトンネル長手方向に所定の距離間隔で設置された消火栓装置又は当該消火栓装置の近傍の所定位置に配置され、放水銃は、消火栓装置に引き込込まれた給水配管から分岐した分岐配管に接続されに分岐配管には、放水制御部からの放水開始信号により開作動するとともに、放水停止信号により閉作動する放水開閉弁が接続され、放水制御部は、所定の放水開始条件が成立した場合に放水開始信号を出力し、放水中に、消火栓装置に設けたポンプ起動スイッチのオン操作又は消火栓弁の開操作に伴うポンプ起動連動スイッチのオン作動を含む所定の放水停止条件が成立した場合は、放水停止信号を出力するようにしたため、道路利用者が消火栓装置の消火栓弁開閉レバーを開操作するか、消防隊員が消火栓装置のポンプ起動釦を操作した場合のスイッチオンに電気的に連動して放水銃からの放水が停止し、消火栓装置の機能を損なうことなく、放水銃装置による消火を補完的に行うことを可能とする。
(撮像装置及び放水銃装置側にシステム機能を配置する効果)
また、撮像装置及び放水銃装置は、防災受信盤に接続され、撮像装置は、画像生成部及び火源距離検出部を備え、放水銃装置に放水制御部を備えたため、端末側で必要とするシステム機能が実現され、防災監視盤の処理負担を低減することを可能とする。
(防災受信盤にシステム機能を配置する効果)
また、撮像装置及び放水銃装置は、防災受信盤に接続され、防災受信盤は、画像生成部、火源距離検出部及び放水制御部を備えたため、端末側での処理負担を低減することを可能とする。
(放水制御部の効果)
また、放水銃装置は、水平旋回角(α)と垂直旋回角(β)の設定により前記放水銃の放水方向を変更可能であり、放水制御部は、火源距離に基づいて撮像装置を原点とした撮像三次元座標系の第1の火源座標(Xa,Ya,Za)を検出し、第1の火源座標(Xa,Ya,Za)を、放水銃装置を原点とした放水三次元座標系の第2の火源座標(Xb,Yb,Zb)に変換する座標処理部と、第2の火源座標(Xb,Yb,Zb)に基づいて、当該第2の火源座標に指向する放水銃の水平旋回角(α)と垂直旋回角(β)を求めて放水方向を設定して放水する放水駆動部とを備えたため、撮像装置の撮像三次元座標系の第1の火源座標を、異なる放水銃装置の放水三次元座標系の第2の火源座標に変換することで、第2の火源座標に指向するための放水銃の水平旋回角と垂直旋回角を正確に求めて放水方向を自動設定することを可能とし、放水銃装置からの放水により火源をより正確に狙い撃ちして、火災をより確実に消火し抑制することを可能とする。
消火システムの第1実施形態における撮像装置と放水銃装置の設置を示した説明図である。 図1の監視領域Aiを取り出して撮像装置の撮像方向と放水銃装置の放水領域を示した説明図である。 消火システムの第1実施形態で放水銃装置の上流側に火源が位置した場合の放水制御を示した説明図である。 消火システムの第1実施形態で放水銃装置の下流側に火源が位置した場合の放水制御を示した説明図である。 放水銃装置の実施形態をトンネル長手方向に直交する方向から見て示した説明図である。 放水銃装置の実施形態を下流側からトンネル長手方向に見て示した説明図である。 放水銃装置の実施形態を平面で見て示した説明図である。 消火栓装置と放水銃装置の配管系統を示した説明図である。 消火システムの機能構成の実施形態を示した説明図である。 防災受信盤、端末処理装置及び放水銃装置の機能構成を撮像装置とともに示した説明図である。 二次元監視画像における火源座標を示した説明図である。 火源距離から火源座標を検出する撮像三次元座標系を示した説明図である。 消火システムの第1実施形態での撮像三次元座標系と放水三次元座標系の関係を示した説明図である。 二次元監視画像の画面上での消火対象領域の指定を示した説明図である。 消火システムの第1実施形態による消火制御を示したフローチャートである。 消火システムの第2実施形態における撮像装置と放水銃装置の配置を示した説明図である。 図16の監視領域Aiを取り出して撮像装置の撮像方向と放水銃装置の放水領域を示した説明図である。 消火システムの第2実施形態で監視領域の上流側に火源が位置した場合の放水制御を示した説明図である。 消火システムの第2実施形態で監視領域の下流側に火源が位置した場合の下流側に隣接する放水銃装置の放水制御を示した説明図である。 消火システムの第2実施形態での撮像三次元座標系と放水三次元座標系の関係を示した説明図である。 消火システムの第2実施形態による消火制御を示したフローチャートである。 撮像装置が、放水銃と一体に水平旋回するように放水銃装置の直上に配置された消火システムの第3実施形態で使用する放水銃装置を示した説明図である。 消火システムの第3実施形態で監視領域の上流側に火源が位置した場合の放水制御を示した説明図である。 消火システムの第3実施形態で監視領域の下流側に火源が位置した場合の下流側に隣接する放水銃装置と放水銃装置を選択して初期設定した第1撮像方向から反対側の第2撮像方向に水平旋回した状態を示した説明図である。 図24に続く、監視領域の下流側に配置した放水銃装置の放水制御を示した説明図である。 消火システムの第2実施形態による火災消火制御を示したフローチャートである。 消火システムの機能構成の他の実施形態を示した説明図である。
以下に、本発明に係る消火システムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態により、本発明が限定されるものではない。
[実施形態の基本的な概念]
まず、実施形態の基本的概念について説明する。実施形態は、概略的に、道路を有するトンネル内に設置される消火システムに関するものである。
ここで、「消火システム」とは、消火対象領域となる高速道路や自動車専用道路のトンネル内等に設置される非常用設備の一種であり、撮像装置、放水銃装置、画像生成部、火源距離検出部及び放水制御部で構成されるものであり、「消火設備」を含む概念である。
また、「撮像装置」とは、トンネル長手方向に所定の距離間隔で分割された監視領域の各々に設置され、設置された監視領域を撮像するものであり、ITVカメラなどの動画を撮像するテレビカメラを含むものである。
また、「放水銃装置」とは、トンネル長手方向に所定の距離間隔で分割された監視領域の各々に設置され、放水銃の放水方向を変更可能とするものであり、放水銃を火源に向けて指向させることで、放水により火源を狙い撃ちして、火災を消火し抑制するものである。ここで、「放水銃」とは、監視領域の各々に設置され、加圧された水等の消火剤をノズルから放出(放水)するものである。
また、「画像生成部」とは、撮像装置によって撮像された監視領域の二次元監視画像と、撮像装置から監視領域内の対象物までの距離情報が付与された距離画像とを生成するものである。
ここで、「監視領域の二次元監視画像」とは、撮像装置により撮像された監視領域の画像であり、モニタ画面に表示されて監視領域の状況を人為的に把握可能とするものである。また、「監視領域の距離画像」とは、二次元監視画像を構成している画素の各々が、画素に対応する対象物までの距離情報が付与された画像である。
このような距離画像を生成する手法は任意であるが、例えば、カメラレンズの点像分布関数(PSF:Point Spread Function)に基づく収差マップに現れるぼけの色づきや大きさと距離との対応関係を解析して対象物までの距離を計測する手法(PSF方式)や、FOT方式(Time of Flight)として知られたカメラから対象物へ照射したパルス光の反射光を検出して光の飛行時間から距離を検出する手法などが用いられ、撮像装置1台で生成された距離画像により、撮像装置から対象物までの距離が検出される。
また、「火源距離検出部」とは、火災が発生した場合に、監視領域の二次元監視画像から火災発生場所を示す火源の位置を特定し、撮像装置から当該火源までの火源距離を距離画像から検出するものである。ここで、「火源の位置を特定」とは、監視領域の二次元監視画像を表示しているモニタ画面上の火源を監視員等が指又はペン等でタッチする人為的な操作による特定と、監視領域の二次元監視画像の画像処理により火源の位置を自動的に識別する特定とが含まれる。また、二次元監視画像上の火源は、火災の規模などによりある程度の広がりを持っており、「火源の位置を特定」とは、広がりを持つ火源領域の中の1点を特定することを意味するものである。
また、「放水制御部」とは、二次元監視画像から特定された火源の位置及び距離画像から検出された火源距離に基づいて、火源に対して放水銃が放水するように制御するものである。ここで、「二次元監視画像から特定された火源の位置及び距離画像から検出された火源距離に基づいて」とは、撮像装置を原点とする撮像三次元座標系での火災発生場所を示す火源座標を求めることを意味する。また、「火源に対して放水銃が放水するように制御する」とは、撮像三次元座標系で求めた火源座標を、放水銃装置を原点とする放水三次元座標系の火源座標に変換し、当該火源座標に指向させる放水銃の水平旋回角と垂直旋回角を求めて旋回駆動して、水等の消火剤を放水銃から放出(放水)させることを意味する。
本実施形態にあっては、放水銃装置の放水距離は、撮像装置の配置間隔に対応した監視領域のトンネル長手方向の領域距離の半分を超えるが、当該領域距離より短い所定距離であることを前提とするものである。撮像装置の配置間隔は任意であるが、例えば、消火栓装置の配置間隔と同じ50メートルであり、これに対応して放水銃装置の放水距離は、25メートルを超えるが、50メートルより短い、例えば、30メートル程度の距離である。
このような、撮像装置の監視領域と放水銃装置の放水距離の関係を前提として、撮像装置に対する放水銃装置の配置関係の相違により、本実施形態の消火システムは、第1乃至第3のシステム構成に分けられるものである。
第1のシステム構成にあっては、撮像装置は、自己の監視領域の上流側又は下流側の領域境界に設置され、少なくとも自己の監視領域を撮像するように撮像方向が固定されている。また、放水銃装置は、トンネル長手方向で撮像装置の間となる監視領域の中央位置又は当該中央位置の近傍の所定位置に設置され、自己の監視領域にある火源に放水するものである。
例えば、撮像装置は50メートル間隔となる監視領域の境界に配置され、放水銃装置は監視領域の中央で両側の領域境界に配置された撮像装置から25メートルの中央位置またはその近傍に配置され、放水距離が30メートルであれば、1台の放水銃装置で監視領域の全域を放水領域としてカバー可能とし、放水銃装置からの放水により火源を正確に狙い撃ちして、火災を確実に消火し抑制することを可能とするものである。
第2のシステム構成にあっては、撮像装置は、第1のシステム構成と同様に、自己の監視領域の上流側又は下流側の領域境界に設置され、少なくとも自己の監視領域を撮像するように撮像方向が固定されている。また、放水銃装置は、撮像装置の直下に配置されるものである。そして、火源が、当該火源が特定された監視領域を撮像した撮像装置の直下に配置された放水銃装置の放水領域にある場合、放水制御部は、当該放水銃装置を選択して火源へ放水する。一方、火源が、当該放水銃装置に隣接する他の放水銃装置の放水領域にある場合、放水制御部は、当該他の放水銃装置を選択して火源に放水するものである。
このため、監視領域を撮像装置1台で監視するとともに、領域境界に設置された撮像装置の直下に配置された隣接する放水銃装置2台で監視領域全域を放水領域としてカバーしており、火源が監視領域内のいずれの位置であっても、放水銃装置2台の何れか一方からの放水により火源を正確に狙い撃ちして、火災を確実に消火し抑制することを可能とするものである。
ここで、撮像装置と放水銃装置の配置関係は、撮像装置が放水銃装置の直上に分離して配置されるか、又は、撮像装置が放水銃装置の直上に放水銃と一体に水平旋回するように配置されるかの何れかとなる。
第3のシステム構成にあっては、撮像装置は、自己の監視領域の上流側又は下流側の領域境界に設置された放水銃装置の直上に放水銃と一体に水平旋回するように配置され、少なくとも自己の監視領域を撮像可能とする所定の第1撮像方向に放水銃の水平旋回により初期設定されている。
また、放水制御部は、火源が、当該火源が特定された監視領域を撮像した前記撮像装置の直下に配置された放水銃装置の放水領域にある場合は、当該放水銃装置を選択して火源へ放水させるものである。一方、火源が、当該放水銃装置に隣接する他の放水銃装置の放水領域にある場合は、放水制御部は、当該隣接する他の放水銃装置及びその直上に配置された隣接する他の撮像装置を選択するものである。これにより、選択された他の放水銃装置は、第1撮像方向に初期設定された他の撮像装置を水平旋回して、第1撮像方向を領域境界で線対称に折り返したトンネル長手方向で反対方向となる所定の第2撮像方向に設定し、火源距離検出部により検出した火源へ放水させるものである。
第3のシステム構成では、撮像装置が放水銃と一体に水平旋回する以外は第2のシステム構成の場合と基本的に同様であり、監視領域をトンネル長手方向に半分に分け、両側の境界に、放水銃と一体に旋回自在に撮像装置を設けた放水銃装置を配置し、放水銃と一体に旋回自在に撮像装置を設けた放水銃装置2台の何れか一方からの撮像監視と放水により火源を正確に狙い撃ちして、火災を確実に消火し抑制することを可能とするものである。
また、撮像装置が放水銃装置と一体に水平旋回することで、水平回りで撮像方向と放水方向が常に一致しており、火災発生時の監視画像は、火源が画面の垂直中心線上に位置し、直下に配置した放水銃装置からの放水が垂直中心線に沿って下側から上側の火源に向かう画像となり、監視画像をモニタ画面で監視員が見た場合に、火災の発生状況と放水による消火の状況が分かり易く、より適切な状況判断を可能とするものである。
また、第1乃至第3のシステム構成にあっては、二次元監視画像を表示した監視画面上で、例えば、指やペン等により火源を矩形に囲むような消火対象領域を指定する操作が行われた場合、放水制御部は、指定された消火対象領域に対応して放水銃の放水方向を変化させて面的、或いは立体的な放水(首振り放水)を可能とするものである。
また、本実施形態の放水銃装置は、消火栓装置又はその近傍に配置され、放水銃は、消火栓装置に引き込まれた給水配管から分岐した分岐配管に接続されるものであり、消火栓装置の配管を利用することで、消火ポンプ設備のポンプ能力を大きくすることなく現行の非常用設備を活用して放水銃装置を用いた消火システムが構築可能である。
また、消火栓装置との連動によって、消火栓装置を使用した放水が行われていない場合は、放水銃装置からの放水を可能とし、消火栓装置を使用した放水が行われている場合は、放水銃装置からの放水を停止させるものとである。これによって消火栓装置の機能を損なうことなく、放水銃装置による消火を補完的に行うことを可能とするものである。
また、本実施形態の消火システムは、トンネル施設の電気室等に設置された防災受信盤に、監視領域に配置された端末処理装置を介して撮像装置及び放水銃装置が接続されており、端末側でシステム機能を実現する場合には、端末処理装置に、画像生成部、火源距離検出部及び放水制御部が設けられる。また、防災受信盤側でシステム機能を実現する場合には、防災受信盤に、画像生成部、火源距離検出部及び放水制御部が設けられる。
以下、具体的な実施形態を説明する。以下に示す具体的な実施形態では、「第1のシステム構成」が「第1実施形態」であり、「第2のシステム構成」が「第2実施形態」であり、「第3のシステム構成」が「第3実施形態」であり、「撮像装置を原点とした三次元座標系」が「撮像三次元座標系」であり、「放水銃装置を原点とした三次元座標系」が「放水三次元座標系」である場合について説明する。
[実施形態の具体的内容]
消火栓装置について、より詳細に説明する。その内容については以下のように分けて説明する。
a.消火システムの第1実施形態
a1.撮像装置と放水銃装置の配置
a2.監視領域と火源距離
a3.監視領域と放水領域
a4.消火制御
b.放水銃装置の構造
c.放水銃装置と消火栓装置の連動
d.消火栓設備と放水銃装置の放水能力
e.消火システムの構成
f.画像生成部
f1.二次元監視画像の生成
f2.距離画像の生成
g.火源距離検出部
h.放水制御部
h1.撮像三次元座標系の火源座標
h2.放水三次元座標系の火源座標
h3.放水駆動部
i.消火対象領域の画面設定による放水制御
j.第1実施形態の消火制御
k.消火システムの第2実施形態
k1.撮像装置と放水銃装置の配置
k2.第1実施形態との一致点と相違点
k3.第2実施形態での放水三次元座標系の火源座標
k4.第2実施形態の消火制御
l.消火システムの第3実施形態
l1.撮像装置と放水銃装置の配置
l2.第2実施形態との一致点と相違点
l3.第3実施形態の消火制御
m.システム構成の他の実施形態
n.本発明の変形例
o.付記
[a.消火システムの第1実施形態]
消火システムの第1実施形態について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、消火システムの第1実施形態における撮像装置と放水銃装置の設置を示した図1、図1の監視領域Aiを取り出して撮像装置の撮像方向と放水銃装置の放水領域を示した図2を参照する。なお、図1及び図2において、(A)はトンネル内の側面を示し、(B)はトンネル内の平面を示し、図1において、(C)はトンネル内の長手方向に直交する横断面を示している。
ここで、図1及び図2の説明では、X-Y-Z方向が互いに直交する方向であり、具体的にはトンネル上流側からトンネル長手方向を見た場合の左右方向をX方向とし、上下方向をY方向とし、トンネル長手方向(前後方向)をZ方向とする。また、X方向における+X側を右側、-X側を左側とし、Y方向における+Y側を上側、-Y側を下側とし、Z方向における+Z側を下流側、-Z側を上流側とする。また、Z方向となるトンネル長手方向については、車両がトンネル入口から入ってトンネル出口に抜ける車両の流れから、トンネル入口側を上流側(-Z側)、トンネル出口側を下流側(+Z側)としている。この点は、本発明の実施形態となる図3以降においてもX-Y-Z方向は同様となる。なお、図1(C)は、トンネル下流側からトンネル長手方向を見ているため、左右が逆向きに示されている。
(a1.撮像装置と放水銃装置の配置)
本実施形態における道路を有するトンネル内での撮像装置と放水銃装置の配置について、より詳細に説明する。
図1(A)(B)に示すように、トンネル10内には、トンネル長手方向に、例えば、2車線の道路面15が構築され、道路面15より高いトンネル壁面の片側に沿って監視員通路17が構築されている。また、監視員通路17に沿った壁面には、所定間隔、例えば、50メートル間隔で消火栓装置25が埋め込み設置されている。
本実施形態にあっては、トンネル10内は、トンネル長手方向に所定の距離間隔で仮想的に監視領域に分割されており、一例として、監視領域Ai-1,Ai,Ai+1の3領域を取り出して示している。監視領域のトンネル長手方向の距離間隔は任意であるが、例えば、消火栓装置25の配置間隔と同じ50メートル間隔としている。
監視領域Ai-1,Ai,Ai+1には、撮像装置18(18-i-1),18(18-i),18(18-i+1)が配置されている。撮像装置18(18-i-1),18(18-i),18(18-i+1)は、例えば、カラー動画を撮像するITVカメラなどであり、画像処理により二次元監視画像と距離画像の生成を可能とする動画を撮像可能なテレビカメラである。
本実施形態で撮像装置18(18-i-1),18(18-i),18(18-i+1)は、監視領域Ai-1,Ai,Ai+1の上流側の領域境界で監視員通路17の上方となる所定位置に配置され、自己の配置位置を起点に下流側の監視領域Ai-1,Ai,Ai+1を撮像領域としている。
また、撮像装置18(18-i-1),18(18-i),18(18-i+1)は、少なくとも自己の監視領域を撮像するように撮像軸1810で示す撮像方向に固定されている。撮像装置18の撮像軸1810の方向は、自己の監視領域を撮像可能であれば任意であるが、例えば、図1(A)に示すようにトンネル側面から見ると、下流側の領域境界と道路面15が交わる位置に向けて撮像軸1810が設定され、また、図1(B)に示すように平面から見ると、下流領域側の領域境界と反対側のトンネル壁面とが交わる位置に向けて撮像軸1810が設定されている。
このように撮像軸1810が設定された撮像装置18(18-i-1),18(18-i),18(18-i+1)で撮像した監視領域の画像をモニタ画面に表示すると、自己の監視領域に含まれる道路面15からトンネル壁面の範囲が映し出され、更に、トンネル下流側のトンネル内の監視画像が映し出されることになる。勿論、監視領域は仮想的に設定したものであることから、モニタ画面の監視画像から監視領域を識別することはできないが、必要に応じ、画像処理により下流側境界線を監視画像に重ねて表示することは可能である。
放水銃装置20(20-i-1),20(20-i),20(20-i+1)は、監視領域Ai-1,Ai,Ai+1の各々に設置され、放水軸2010で示す放水銃の放水方向を変更可能とするものである。ここで、放水銃の放水方向の変更は、放水銃の水平旋回角αと垂直旋回角βを任意に設定することで可能とするものである。
本実施形態にあっては、放水銃装置20(20-i-1),20(20-i),20(20-i+1)は、トンネル長手方向で撮像装置18の間となる監視領域Ai-1,Ai,Ai+1の中央位置に設置されている。ここで、監視領域Ai-1,Ai,Ai+1のトンネル長手方向の距離は、領域境界に配置した撮像装置18の配置間隔と同じ、例えば、50メートルであることから、放水銃装置20(20-i-1),20(20-i),20(20-i+1)は、上流側の領域境界に配置した撮像装置18(18-i-1),18(18-i),18(18-i+1)から下流側へ25メートルの各監視領域の中央位置に配置されたことになる。
また、放水銃装置20(20-i-1),20(20-i),20(20-i+1)は、各監視領域のトンネル長手方向の中央位置で監視員通路17の道路面15側に配置されるものであり、設置高さは撮像装置18の下側となるように配置されている。更に、放水銃装置20(20-i-1),20(20-i),20(20-i+1)の初期状態での放水方向は任意であるが、例えば、監視員通路17の通行を妨げないため、放水軸2010がトンネル長手方向に水平に向いた初期設定となっている。
この放水銃装置20(20-i-1),20(20-i),20(20-i+1)の初期設定では、放水銃の水平旋回角αと垂直旋回角βは、それぞれ0°に設定されている。なお、放水銃装置20(20-i-1),20(20-i),20(20-i+1)の配置位置は、各監視領域のトンネル長手方向の中央位置に限定されず、中央位置の近傍の所定位置を含むものである。
(a2.監視領域と火源距離)
撮像装置により監視する監視領域と火災発生場所を示す火源までの火源距離の関係について、より詳細に説明する。
撮像装置18(18-i)の撮像軸1810の方向は、監視領域Ai全体を撮像できれば任意であるが、例えば、図2(A)のトンネル側面では、監視領域Aiに配置された撮像装置18(18-i)の撮像点aと下流側の矩形の境界面が道路面15と交差する境界点b(最遠点)を結ぶように撮像軸1810が設定されている。このため、監視領域Aiの下流側の境界は、撮像点aを中心とし、ab間の距離Labを半径とする球面の一部が有効撮像境界1820となる。
また、図2(B)のトンネル平面では、撮像装置18(18-i)の撮像点aと下流側の矩形の境界面が反対側のトンネル壁面と交差する境界点b(最遠点)を結ぶように撮像軸1810が設定されている。このため、撮像点aを中心とし、ab間の距離Labを半径とする球面の一部が有効撮像境界1820となる。なお、有効撮像境界1820を決める境界点bの設定は、実際のトンネル内の境界予定位置に所定のマーカを設置し、マーカまでの距離を撮像装置18(18-i)で撮像して生成された距離画像から検出した距離としてもよい。
本実施形態の消火制御は、火源距離が有効撮像境界1820までの領域境界距離Lab以下の場合には、監視領域Ai内の火源と判定し、監視領域Aiに配置された放水銃装置20(20-i)から火源に放水することになる。一方、火源距離が有効撮像境界1820までの領域境界距離Labを超えている場合には、監視領域Ai外の火源と判定し、監視領域Aiに配置された放水銃装置20(20-i)からの火源への放水は行わず、下流側に隣接する監視領域Ai+1に配置された撮像装置18(18-i+1)と放水銃装置20(20-i+1)による消火制御を行うことになる。
(a3.監視領域と放水領域)
撮像装置18(18-i)の監視領域Aiと放水銃装置20(20-i)の放水領域について、より詳細に説明する。監視領域Aiを取り出した図2に示すように、放水銃装置20(20-i)の有効放水距離は、監視領域Aiのトンネル長手方向の領域距離50メートルを超えないが、監視領域Aiの半分の距離25メートルを超える任意の距離となっている。
例えば、放水銃装置20(20-i)の放水点cから見た監視領域Aiの最遠点が、図2(B)のトンネル平面における放水銃装置20(20-i)の設置側とは反対のトンネル壁面と監視領域Aiの境界との交点bであったとすると、放水点cから監視領域Aiの最遠点bまでの距離Lcbが最小距離となる放水距離を確保する必要がある。
この最小放水距離Lcbは、例えば、道路面15の横幅を10メートル、放水点cの道路面15からの高さを2メートルとすると、概ね27メートル程度となる。従って、放水銃装置20に必要な有効放水距離は、余裕をみて、例えば、30メートルが確保される。
ここで、有効放水距離とは、放水銃から放水した消火剤(消火用水)が直線的に飛翔する距離であり、直線放水によって火源を狙い撃ち可能とする放水距離を意味する。このように放水銃装置20(20-i)の放水有効距離が、例えば、30メートルであることで、放水点cを中心とし、有効放水距離30メートルを半径とする有効放水境界2020が監視領域Aiの上流側と下流側の領域境界の外側に設定され、1台の放水銃装置20(20-1)で監視領域Aiの全域を放水領域としてカバーすることができる。
(a4.消火制御)
本実施形態での消火制御について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、消火システムの第1実施形態で放水銃装置の上流側に火源が位置した場合の放水制御を示した図3、及び、消火システムの第1実施形態で放水銃装置の下流側に火源が位置した場合の放水制御を示した図4を参照する。なお、図3及び図4において、(A)はトンネル長手方向の透視した側面を示し、(B)はトンネル長手方向の透視した平面を示している。
図3に示すように、監視領域Aiの中央位置より上流側に火源Pで示す火災発生場所があった場合、撮像装置18(18-i)から火源Pまでの火源距離Lapは、有効撮像境界1820の領域境界距離Labより短いことから自己の監視領域Aiの火源と判定し、自己の監視領域Aiの中央位置に配置された放水銃装置20(20-i)が制御される。放水銃装置20(20-i)は、火源Pを指向するように、放水銃を水平旋回角αと垂直旋回角βに旋回駆動する。放水銃装置20(20-i)の放水点cから火源Pまでの火源放水距離Lcpは、放水銃装置20(20-i)の有効放水距離である半径30メートルの有効放水境界2020を超えないことから、火源Pを狙い撃ちした放水により、火災を消火し抑制することとなる。
また、図4に示すように、監視領域Aiの中央位置より下流側に火源Pで示す火災発生場所があった場合、撮像装置18(18-i)から火源Pまでの火源距離Lapは、有効撮像境界1820の境界距離Labより短いことから自己の監視領域Aiの火源と判定し、自己の監視領域Aiの中央位置に配置された放水銃装置20(20-i)が制御される。放水銃装置20(20-i)は、火源Pを指向するように、放水銃を水平旋回角αと垂直旋回角βに旋回駆動する。この場合にも、放水銃装置20(20-i)の放水点cから火源Pまでの火源放水距離Lcpは、放水銃装置20の下流側30メートルの有効放水境界2020を超えないことから、火源Pを狙い撃ちした放水により、火災を消火し抑制することとなる。
[b.放水銃装置の構造]
放水銃装置の構造について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、放水銃装置の実施形態をトンネルの側面方向からに見て示した図5、放水銃装置の実施形態をトンネルの上流側から見て示した図6、及び、放水銃装置の実施形態を平面で見て示した図7を参照する。
図5乃至図7に示すように、放水銃装置20は、監視員通路17の道路側に配置されている。監視員通路17に対する放水銃装置20の配置構造は任意であるが、一例として、通路下側のダクト内から給水配管56が立ち上げられており、給水配管56の上端に固定された配管基台58の上に放水銃装置20が配置されている。
放水銃装置20は、水平旋回配管64が水平旋回軸48a回りに旋回自在に水平基台60に設置され、水平旋回軸48aに対しては水平旋回部48が設けられている。水平旋回部48の構造や機構は任意であるが、例えば、ウォームホイール66、ウォーム68、水平旋回モータ70及びロータリーエンコーダ72で構成される。
ウォームホイール66は、水平旋回配管64の外周に固定され、直交する方向からウォーム68がみ合わされている。ウォーム68は、水平基台60に固定された水平旋回モータ70の出力軸に固定され、水平旋回モータ70によるウォーム68の回転でウォームホイール66が回転される。水平旋回モータ70は、例えば、ロータリーエンコーダ72を一体に備えており、水平旋回角を検出可能となっいる。なお、ロータリーエンコーダ72は、水平旋回モータ70とは別に設けられてもよい。
水平旋回配管64の上部には垂直旋回部50が設けられ、放水銃54の下端が垂直旋回軸50a回りに旋回自在に装着されている。放水銃54は、図7に平面で示すように、配管部が下端から上方に立ち上がった後に横方向に湾曲して放水軸2010の方向に先端のノズル部が位置する形状となっている。
垂直旋回部50の構造や機構は任意であるが、例えば、大ギア76、小ギア78、垂直旋回モータ80及びロータリーエンコーダ82で構成されている。大ギア76は、放水銃54の配管基部の外周に固定され、直交する方向から小ギア78がみ合っている。
小ギア78は、水平旋回配管64側に固定された垂直旋回モータ80の出力軸に固定され、垂直旋回モータ80の回転を大ギア76に減速して伝達することで、放水銃54が垂直旋回される。垂直旋回モータ80は、例えば、ロータリーエンコーダ82を一体に備えており、垂直旋回角を検出可能となっている。なお、ロータリーエンコーダ82は、垂直旋回モータ80とは別に設けられてもよい。なお、水平旋回部48及び垂直旋回部50に対しては、両者を覆うカバーが設けられるが、当該カバーの図示を省略した露出状態で示している。
[c.放水銃装置と消火栓装置の連動]
放水銃装置と消火栓装置の連動について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、消火栓装置と放水銃装置の配管系統を示した図8を参照する。
図1に示したように、トンネル10内の監視領域ごとに配置される放水銃装置20は、消火栓装置25の近傍に配置され、消火栓装置25に接続された配管系統を利用して消火用水が放水可能となっている。
放水銃装置20が消火栓装置25の配管系統を利用する構造は任意であるが、一例を図8に示す。まず、消火栓装置25には、監視員通路の下側ダクトに配置された消火ポンプ設備からの給水本管84から分岐した給水配管6が下側から引き込まれ、給水配管6は、給水栓88を接続するとともに、下側に分岐した配管に消火栓弁90及び自動調圧弁92を接続し、自動調圧弁92には消火用ホース94が連結されている。消火用ホース94は、内巻き状態で収納され、先端に放水ノズル96が装着されている。
消火栓装置25に引き込まれた給水配管6は、更に、放水銃装置20側に分岐して放水開閉弁52及び消火栓連動弁102を接続し、消火栓連動弁102の二次側が給水配管56として消火栓装置25の近傍に配置された放水銃装置20に接続されている。また、放水開閉弁52と消火栓連動弁102の間には自動排水弁104が接続されている。
放水開閉弁52は、例えば、電動弁であり、外部からの放水開始信号により開作動するとともに、放水停止信号により閉作動するものであり、通常状態では閉鎖されている。消火栓連動弁102は、消火栓装置25に設けられた消火栓弁90の閉操作に連動して開作動し、消火栓弁90の開操作に連動して閉作動するものである。
消火栓弁90の開閉操作に消火栓連動弁102を連動させる連結機構100は任意であるが、例えば、ワイヤーリンク機構を用いて消火栓弁開閉レバー98の開閉操作に連動して開閉する。そこで、消火栓連動弁102についても、ワイヤーリンク機構を用いた連動機構100により消火栓弁開閉レバー98の操作に連動して開閉されるようにする。
消火栓弁開閉レバー98が閉位置にある消火栓弁90の閉状態(通常状態)で、消火栓連動弁102は開状態となっている。また、道路利用者が消火栓装置20を使用するために、消火栓弁開閉レバー98が開操作された場合、消火栓連動弁102は、連動して閉操作される。
このような消火栓装置25と放水銃装置20の連動により、消火栓装置25を使用した放水が行われていない場合に、放水銃装置20からの放水を可能とし、一方、放水銃装置20の放水中に消火栓装置25の放水が行われた場合は、放水銃装置20からの放水は停止される。
また、消火栓弁90の操作に消火栓連動弁102を連動させる他の実施形態として、消火栓連動弁102を外部からの制御信号に開閉される、例えば、電動弁とし、消火栓装置25に設けられたポンプ起動スイッチ又は消火栓弁開閉レバー98による消火栓弁90の開操作に伴うポンプ起動連動スイッチのオン作動を含む所定の放水停止条件が成立した場合に、電気的な連動により、消火栓連動弁102へ放水停止信号を出力して放水を停止させる構成であってもよい。
[d.消火栓設備と放水銃装置の放水能力]
トンネル施設に設けられた消火ポンプ設備は、放水ノズルから同時に放水する消火栓装置の台数を3台とし、且つ、消防隊が同時に放水する給水栓を2台として、最大放水量が、例えば、1200L/minとであれば、消火栓装置25に対する配管系に放水銃装置20を接続すると1200L/minの最大放水量が確保される。
従って、最大放水量1200L/minの範囲で放水銃装置20の放水量を設定することで、有効放水距離として、例えば、30メートルの確保が可能となり、加えて、消火ポンプ設備のポンプ容量、非常電源、消火主管等の基本設備設計基準を変更することなく、撮像装置18と放水銃装置20が配置される本実施形態の消火システムを有効なトンネル非常用設備として提供することを可能とする。
[e.消火システムの構成]
本実施形態における消火システムの構成について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、消火システムのシステム構成の実施形態を示した図9、及び、防災受信盤、端末処理装置及び放水銃装置の機能構成を撮像装置とともに示した図10を参照する。
図9に示すように、トンネル施設の電気室などに設置された防災受信盤12に接続された伝送路14がトンネル10に対して敷設され、伝送路14には、図1に示したのと同様に、トンネル長手方向に所定距離間隔で分割された監視領域A1,A2,A3,・・・の各々に配置された端末処理装置16(16-1),16(16-2),16(16-3)が接続されている。端末処理装置16(16-1),16(16-2),16(16-3)には、撮像装置18(18-1),18(18-2),18(13-3)と放水銃装置20(20-1),20(20-2),20(20-3)が接続されている。なお、トンネル10は、上りトンネルと下りトンネルが並行して構築されているが、その一方のみを示し、他方は省略している。
防災受信盤12は、トンネル10内に設置された本実施形態の消火システムを含む非常用設備の監視と制御を行うものであり、本実施形態の消火システムに対応した機能及び構成は任意であるが、例えば、図10に示すように、伝送部22、防災制御部23、モニタ制御部24、モニタ25を備える。ここで、伝送部22は、端末処理装置16との間で信号の送受信を行うものであり、当該信号の送受信には、撮像装置18で撮像された監視画像のテレビ信号を防災監視盤10への送信が含まれる。
防災制御部23は、CPU,メモリ、各種入出力ポートを含むコンピュータ回路で構成され、CPUによるプログラムの実行により、本実施形態の消火システムを含むトンネル非常用設備について、所定の監視及び制御を行う。モニタ制御部24は、撮像装置18で撮像された監視画像のテレビ信号を受信してモニタ25に画面表示する制御を行う。なお、モニタ25に対するモニタ制御部24からのテレビ信号は、図示しない遠方通信設備を使用して監視センターに伝送し、監視センターでもトンネル10の監視画像を見ることができるようにしてもよい。
モニタ制御部24による監視画像の表示は任意であるが、例えば、通常監視中は、監視領域A1,A2,A3・・・の監視画像を所定時間ごと順番に切替え表示するか、例えば、トンネル入り口の監視領域A1の監視画像を固定的に表示し、トンネル内で火災が発生した場合、火災が発生した監視領域の監視画像を切替え表示する。
また、モニタ制御部24は、火災が発生した監視領域の監視画像をモニタ25に表示している状態で、例えば、監視員が指先やペン等を使用して火源を指定する操作を行った場合に、指定された火源を示す情報、例えば、モニタ25の二次元画面における指定した火源位置を示す座標信号を、防災制御部23及び伝送部22を介して火災が発生している監視領域の端末処理装置16に伝送する制御を行う。
監視領域A1に配置された端末処理装置16(16-1)は、伝送部26、端末制御部28、画像生成部30、火源距離検出部36、放水制御部38を備える。ここで、端末制御部28、画像生成部30、火源距離検出部36、放水制御部38は、CPU,メモリ、各種入出力ポートを含むコンピュータ回路で構成され、CPUによるプログラムの実行により実現される機能である。
画像生成部30には、撮像装置18(18-1)で撮像された監視画像を示すテレビ信号が入力される。画像生成部30は、防災受信盤12から監視領域A1での火災発生が通知された場合に、撮像装置(18-1)によって撮像された監視領域A1の二次元監視画像32と、撮像装置(18-1)から監視領域A1内の対象物までの距離情報が付与された距離画像34を生成する。
火源距離検出部36は、監視領域A1で火災が発生した場合に、画像生成部30で生成された二次元監視画像32から火災発生場所を示す火源を特定し、撮像装置(18-1)から当該火源までの火源距離を画像生成部30で生成された距離画像34から検出する。
放水制御部38は火源距離検出部36で特定した火源の位置及び検出した火源距離に基づいて、火源に向けて放水するように放水銃装置20(20-1)の放水銃を制御する。放水制御部38には、図5乃至図7に示した放水銃装置20(20-1)の水平旋回部48と垂直旋回部50が接続され、また、図8に示した放水開閉弁52が接続され、放水制御部38による放水制御に対応する。
ここで、放水制御部38には、座標処理部40と放水駆動部42の機能が設けられている。座標処理部40は、火源距離検出部36で検出した火源の位置及び火源距離に基づいて、撮像装置18(18-1)を原点とした撮像三次元座標系の第1の火源座標(Xa,Ya,Za)を検出し、当該第1の火源座標(Xa,Ya,Za)を、放水銃装置20(20-1)を原点とした放水三次元座標系の第2の火源座標(Xb,Yb,Zb)に変換する。
放水駆動部42は、座標処理部40で求めた第2の火源座標(Xb,Yb,Zb)に基づいて、火源に指向する放水銃の水平旋回角(α)と垂直旋回角(β)を求めて放水方向を設定して放水する。
次に、端末処理装置16(16-1)に設けられた画像生成部30、火源距離検出部36、放水制御部38の機能について説明する。
[f.画像生成部]
端末処理装置16(16-1)に設けられた画像生成部30について、より詳細に説明する。画像生成部30は、撮像装置18によって撮像された監視領域の二次元監視画像32と、撮像装置から監視領域内の対象物までの距離情報が付与された距離画像34とを生成するものである。
(f1.二次元監視画像の生成)
二次元監視画像32の生成について、より詳細に説明する。二次元監視画像32とは、図1及び図2に示したように、例えば、監視領域Aiを例にとると、監視領域Aiの上流側の領域境界の監視員通路17上の所定高さの撮像点aに設置された撮像装置18(18-i)を、例えば、下流側の領域境界の道路面15と交差する境界点bに向けて撮像軸1810を固定した状態で撮像された監視領域Aiの全域が入るように撮像された監視画像であり、図10に示す防災受信盤12に設けられたモニタ25に表示される監視領域Aiを含む動画画像である。なお、動画画像は、所定間隔で連続した静止画像であってもよい。
(f2.距離画像の生成)
距離画像34の生成について、より詳細に説明する。距離画像34とは、撮像装置18(18-1)から監視領域A1内の対象物までの距離情報が付与された画像ある。このような距離画像34を生成する手法は任意であるが、例えば、カメラレンズの点像分布関数(PSF:Point Spread Function)に基づく収差マップに現れるぼけの色づきや大きさと距離との対応関係を解析して対象物までの距離を計測するPSF方式が用いられる。
従来、1台のカメラで撮影した画像のボケ情報を利用して距離を推定する手法としてDfD(Depth from Defocus)方式が知られている。DfD方式では、ピント位置の前後を区別するために、2枚以上の画像を必要とする。一方、複数枚のレンズを組み合わせたカメラレンズには必ず色収差が存在する。この色収差を、ピント位置の前後を区別する手掛かりとして利用することで、1枚の画像から距離を計測することができる。
収差の特徴の解析には、点像分布関数(PSF)を用いる。点像分布関数は、被写体から生ずる1点からの光(点光源)がカメラレンズを通した後にどのような広がりを持って結像するか(ぼけの形や色づき)を表す関数である。点像分布関数は、カメラレンズに対する被写体の距離や面内位置によって異なる。この点像分布関数の、距離や面内位置との対応関係を、収差マップと呼ぶ。そして、様々な色や輪郭を持つ被写体の画像に、収差マップに従って現れるぼけの色づきや大きさなどを特徴とし、距離との対応関係を解析することにより、被写体までの距離を計測することができ、画素単位に距離情報が付与された距離画像34を生成することができる。画素単位に距離情報が付与された距離画像には、距離に対応した色が割当てられており、モニタ画面に表示すると、距離に応じて色が異なるカラー画像が表示される。
PSF方式で距離画像34を生成する場合、撮像装置18(18-1)は、シアンとイエローの2色のカラー開口で撮影画像のぼけを色ごとに変化させる構造としたカラービデオカメラを使用する。この場合、二次元監視画像32はPSF方式の距離画像を生成する構造のカラービデオカメラで撮像したフレーム単位のカラー画像をそのまま使用することができる。
また、距離画像34を生成する他の方式として、FOT方式(Time of Flight)を用いることができる。FOT方式は、カメラから対象物へ照射したパルス光の反射光を検出して光の飛行時間から距離を検出する。この場合、太陽光や照明の光などと区別するため、FOT画像センサは、発光する光に人間の目には分からないくらいの所定の変調をかけている。
このため本実施形態の撮像装置18(18-1)を、FOT画像センサを備えたビデオカメラとすることで、フレーム単位に距離画像34を生成することができる。この場合の距離画像34も、画素単位に距離情報が付与された距離画像には、距離に対応した色が割当てられており、モニタ画面に表示すると、距離に応じて色が異なるカラー画像が表示される。また、二次元監視画像32は、FOT画像センサで撮像された距離情報が付与される前の画像をそのまま使用することができる。なお、距離画像34の生成は、PSF方式やFOT方式に限定されず、動画撮影可能な適宜の方式を用いることができる。
[g.火源距離検出部]
端末処理装置16(16-1)に設けられた火源距離検出部36について、より詳細に説明する。火源距離検出部36は、自己の監視領域A1で火災が発生した場合に、画像生成部30で生成された二次元監視画像32から火災発生場所を示す火源を特定し、画像生成部30で生成された距離画像34から撮像装置18(18-1)から当該火源までの火源距離を検出するものである。
ここで、トンネル内での火災の発生は防災受信盤12で判別される。防災受信盤12は、トンネル長手方向に所定間隔、例えば、25メートル又は50メートル間隔で設置された火災検知器からの火災検知信号を受信した場合、又は、消火栓装置に設けられた発信機の押釦操作による火災通報信号を受信した場合に火災の発生を判別し、所定の火災警報動作と制御動作を行うとともに、火災の発生場所に対応した監視領域Aiを判別して対応する端末処理装置16(16-i)を動作させることになる。
火源距離検出部36による火源の特定について、より詳細に説明する。二次元監視画像32からの火源を特定する手法には、監視員がモニタ画像を見て火源を特定する手動方式と、二次元監視画像32の画像処理により火源を特定する自動方式がある。
火源特定の手動方式は、防災受信盤12のモニタ25に、火災が発生した監視領域の監視画像が表示されている状態で、例えば、監視員が指先やペン等を使用して画面上の火源を指定する操作を行った場合に、指定された火源を示す情報、例えば、モニタ25の二次元画面における指定した火源位置を示す座標位置信号を端末処理装置16(16-1)に伝送する制御が行われる。このため、火源距離検出部36は、防災受信盤12から送信された火源位置を示す座標位置信号を受信して、二次元監視画像32上の火源を特定する。
火源特定の自動方式は、防災受信盤12から監視領域A1の火災発生に基づく制御指示信号を受信した場合に、そのとき撮像装置18(18-1)から入力した二次元監視画像32の画像処理により火源を特定する。二次元監視画像32の画像処理による火源の特定は任意であるが、例えば、二次元監視画像32の時間的な差分画像から照明を含む背景を除去した火源画像を生成して、輝度に対応した輪郭の生成で火源領域を検出し、火源領域の中心を火源として特定するなどの処理とする。
このような手動方式又は自動方式による火源の特定により、二次元監視画像32の中心(撮像軸の位置)を原点とした二次元座標系における火源座標(x,y)が特定される。
[h.放水制御部]
端末処理装置16(16-1)に設けられた放水制御部38について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、二次元監視画像における火源座標を示した図11、火源距離から火源座標を検出する撮像三次元座標系を示した図12、及び、消火システムの第1実施形態での撮像三次元座標系と放水三次元座標系の関係を示した図13を参照する。
ここで、図11(A)は二次元監視画像の火源座標を示し、図11(B)は火源距離と1画素間距離の変換特性を示す。また、図13(A)は撮像三次元座標系と放水三次元座標系の関係を示し、図13(B)は撮像三次元座標系の原点に放水三次元座標系の原点を一致させた場合を示している。
放水制御部38は、座標処理部40と放水駆動部42を備える。座標処理部40は、火源距離に基づいて撮像装置18を原点とした撮像三次元座標系の第1の火源座標(Xa,Ya,Za)を検出し、当該第1の火源座標(Xa,Ya,Za)を、放水銃装置を原点とした放水三次元座標系の第2の火源座標(Xb,Yb,Zb)に変換するものである。
また、放水駆動部42は、放水三次元座標系の第2の火源座標(Xb,Yb,Zb)に基づいて、火源座標に指向する放水銃54の水平旋回角αと垂直旋回角βを求めて放水方向を設定して放水するものである。
(h1.撮像三次元座標系の火源座標)
座標処理部40による火源座標の検出について、より詳細に説明する。座標処理部40は、第1の座標算出機能として、二次元監視画像32上に特定された火源座標(x,y)に基づいて、火源距離Lにおける撮像三次元座標系での火源座標(Xa,Yb)を検出する。
図11(A)に示すように、二次元監視画像32は、撮像軸が位置する撮像中心(画面中心)を原点O3とした二次元座標系であり、画面上の火災発生場所を示す火源Pの位置が、火源座標P(x,y)として特定されている。
ここで、二次元監視画像32の画像中心の原点O3から火源座標P(x,y)までの水平方向の画素数をNxとし、垂直方向の画素数をNyとすると、図11(B)に示す二次元監視画像32上の1画素間距離に対応した火源距離Lでの実距離を示す所定の距離変換倍率Kの特性108に基づいて、撮像三次元座標系の火源座標(Xa,Ya)は、
Xa=K・Nx
Ya=K・Ny
として算出される。なお、図11(B)の距離変換倍率Kの特性108を直線特性としているが、これに限定されず、適宜の曲線特性となる場合を含むものである。
次に、撮像三次元座標系の火源座標のZa値の検出について、より詳細に説明する。図12は撮像装置18(18-1)を原点O1とした撮像三次元座標系110であり、火源距離Lにおける火源Pを対角頂点とする点線の長方体を考えると、火源座標P(Xa,Ya,Za)の内、座標値Xa,Yaは既に検出されており、座標値Zaは線分O1,Qの長さを求めればよいことから、直角三角形O1,P,Qについて、
として算出することができる。
(h2.放水三次元座標系の火源座標)
続いて、座標処理部40による撮像三次元座標の火源座標を放水三次元座標系の火源座標に変換する座標変換について、より詳細に説明する。
座標処理部40は、第2の座標算出機能として、撮像三次元座標系110で検出した火源座標P(Xa,Ya,Za)を、放水銃装置20を原点とした放水三次元座標系の火源座標P(Xb,Yb,Zb)に変換する。
図13(A)は実空間における撮像三次元座標系110と放水三次元座標系112の位置関係を示している。ここで、撮像三次元座標系110の原点O1と放水三次元座標系112の原点O2の間には、三次元距離Lx,Ly,Lzの相違があり、これらの距離は、図1に示したように、監視領域に対する撮像装置18(18-i-1),18(18-i),18(18-i+1)と放水銃装置20(20-i-1),20(20-i),20(20-i+1)の配置に基づいて、一義的に決まる定数となっている。
撮像三次元座標系110の火源座標P(Xa,Ya,Za)を、放水三次元座標系112の火源座標P(Xb,Yb,Zb)に変換するためには、図13(B)に示すように、まず、両者の原点O1,O2を一致させた仮想空間を想定し、撮像三次元座標系110の火源座標P(Xa,Ya,Za)を、仮想空間での放水三次元座標系112の火源座標P(Xbv,Ybv,Zbv)に変換する。なお、撮像三次元座標系110の火源座標P(Xa,Ya,Za)と放水三次元座標系112(Xb,Yb,Zb)の火源座標Pとは同一点であるが、図13(A)においては、説明の都合によりずらして図示している。
このため、図13(B)の仮想空間で撮像三次元座標系110の座標軸X,Y,Zを放水三次元座標系112の座標軸X,Y,Zに一致させるための回転角をオイラー角として求める。オイラー角は、X軸回りのピッチ角φ、Y軸回りの方位角θ、Z軸回りをロール角ψであり、実空間における撮像三次元座標系110と放水三次元座標系112の配置関係から一義的に定数として求まる。
撮像三次元座標系110を機体座標系とし、放水三次元座標系112を地球座標系とした場合、図13(B)の仮想空間における撮像三次元座標系110の火源座標P(Xa,Ya,Za)は、オイラー角(φ、θ、ψ)に基づいて次式により放水次元座標系112の火源座標P(Xbv,Ybv,Zbv)に変換される。
ここで、撮像三次元座標系110と放水三次元座標系112のX軸は一致していることからZ軸回りのロール角ψはψ=0°であり、従って、次式となる。
続いて、座標処理部40は、第3の座標算出機能として、図13(B)の仮想空間での放水三次元座標系112の火源座標P(Xbv,Ybv,Zbv)を、図13(A)の実空間での放水三次元座標系112の火源座標P(Xb,Yb,Zb)に変換する。
ここで、撮像三次元座標系110の原点O1と放水三次元座標系112の原点O2の間には、前述したように、三次元距離Lx,Ly,Lzの相違があることから、実空間での放水三次元座標系112の火源座標P(Xb,Yb,Zb)は、
Xb=Xbv-Lx
Yb=Ybv-Ly
Zb=Zbv-Lz
(ただし、Lx,Ly,Lzは、各座標軸での移動方向に応じた正又は負の値となる)
として算出される。
(h3.放水駆動部)
放水制御部38の放水駆動部42について、より詳細に説明する。放水駆動部42は、放水三次元座標系112の火源座標(Xb,Yb,Zb)に基づいて、火源座標に指向する放水銃54の水平旋回角αと垂直旋回角βを求めて放水方向を設定して放水するものである。
放水銃54の水平旋回角αと垂直旋回角βは、火源座標(Xb,Yb,Zb)に基づき、次式で与えられる。
放水駆動部42で算出された水平旋回角αと垂直旋回角βは、放水銃装置20の水平旋回部48と垂直旋回部50に出力され、図5乃至図7に示した水平旋回モータ70と垂直旋回モータ80の駆動により、放水銃54の放水軸を火源座標(Xb,Yb,Zb)に指向させ、放水開閉弁52を開作動することで、火源に向けて放水して火災を消火し抑制する。
[i.消火対象領域の画面指定による放水制御]
消火対象領域の画面指定による放水制御について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、二次元監視画像の画面上での消火対象領域の指定を示した図14を参照する。
図10の端末処理装置16に設けられた放水制御部38は、図14に示すように、火災が発生したときに、防災受信盤12のモニタ2に表示されている二次元監視画像32上に表示された火源Pに対応して、監視員の、例えば、指先やペン等により消火対象領域120が指定された場合、火災対象領域120を示す情報が、火災が発生している監視領域の端末処理装置16へ送信され、指定された消火対象領域120に対応して放水銃装置20における放水銃54の放水方向を変化させる放水制御、所謂首振り制御が行われる。
放水対象領域120の形状は任意であるが。例えば、矩形領域であり、火源Pを中心に上下及び左右の領域幅が画素数として検出されることから、これを図11(B)に示した火源距離Lに対応した距離変換倍率Kを乗じて実際の火源位置での領域幅を求め、領域幅に対応した水平旋回角と垂直旋回角の範囲を算出し、火源対象領域を水平及び垂直走査するように放水銃54を首振り制御する。
このため、指定した消火対象領域に対し、面的、或いは立体的な放水ができ、また、火源に対する有効な消火やトンネル躯体を保護するための放水を適切に行うことを可能とする。
[j.第1実施形態の消火制御]
消火システムの第1実施形態による消火制御について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、消火システムの第1実施形態による消火制御を示した図15のフローチャートを参照する。
監視領域A1に設置した端末処理装置16(16-1)は、図15に示すように、撮像装置18(18-1)で撮像された監視領域A1の監視画像を画像生成部30に読み込み(ステップS1)、二次元監視画像32と距離画像34を生成する(ステップS2)。
続いて、防災受信盤12からの通知により火災の発生を判別すると(ステップS3)、火源距離検出部36により、二次元監視画像32の画像処理から、図14に示すように、二次元監視画像32上で火源位置(座標)を検出し(ステップS4)、距離画面34の火源位置に付与されている距離情報に基づき火源距離を検出する(ステップS5)。
続いて、火源距離と予め設定した境界距離とを比較して火源が監視領域内か否か判別し(ステップS6)、監視領域内であれば、放水制御部38の座標処理部40により撮像三次元座標系での火源座標を検出し(ステップS7)、続いて、放水三次元座標系の火源座標へ変換し(ステップS8)、放水駆動部42で放水銃54の水平旋回角と水平旋回角を算出し(ステップS9)、放水銃54を火源に向けて旋回駆動する(ステップS10)。
続いて、防災受信盤12へポンプ起動指示信号を送信して消火ポンプ設備を起動させ(ステップS11)、放水開閉弁52を開駆動し(ステップS12)、火源に向けて放水する(ステップS13)。なお、放水中に防災受信盤12から消火対象領域の指定による放水制御信号が受信されると、指定された放水対象領域を走査するように放水銃54の首振り制御が行われる。
また、放水中は所定の放水停止条件の成立を判別しており(ステップS14)、放水停止条件の成立を判別すとる放水を停止し(ステップS15)、最初の監視画像の読み込みに戻る(ステップS1)。
ここで、所定の放水停止条件の成立とは、消火栓装置25を道路利用者が使用する場合の消火栓弁開閉レバーの操作又は消防隊員によるポンプ起動スイッチの操作であり、この場合には、図8に示したように、開放している放水開閉弁52と直列に設けられた消火栓連動弁102の閉作動が行われ、放水銃装置20からの放水が停止される。
また、放水銃装置20からの放水で鎮火が確認された場合には、例えば、防災受信盤12からの放水停止指示信号の送信、又は、現場に設けられた放水停止スイッチの操作などにより、放水開閉弁52の閉作動が行われて放水が停止される。
[k.消火システムの第2実施形態]
消火システムの第2実施形態について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、消火システムの第2実施形態における撮像装置と放水銃装置の設置を示した図16、図16の監視領域Aiを取り出して撮像装置の撮像方向と放水銃装置の放水領域を示した図17、消火システムの第2実施形態で監視領域の上流側に火源が位置した場合の放水制御を示した図18、及び、消火システムの第2実施形態で監視領域の下流側に火源が位置した場合の放水制御を示した図19を参照する。なお、図16乃至図19において、(A)はトンネル内の側面を示し、(B)はトンネル内の平面を示し、図16において、(C)はトンネル内の長手方向に直交する横断面を示している。
(k1.撮像装置と放水銃装置の配置)
本実施形態における道路を有するトンネル内での撮像装置と放水銃装置の配置について、より詳細に説明する。
図16(A)(B)に示すように、トンネル10内は、トンネル長手方向に所定の距離間隔、例えば、50メートル間隔で仮想的に監視領域に分割されており、一例として、監視領域Ai-1,Ai,Ai+1の3領域を取り出して示している。
撮像装置18(18-i-1),18(18-i),18(18-i+1)は、監視領域Ai-1,Ai,Ai+1の上流側の領域境界で監視員通路17の上方となる所定位置に配置され、図1に示した第1実施形態と同様に、自己の監視領域Ai-1,Ai,Ai+1を撮像するように、撮像軸1810で示す撮像方向に固定して設定されている。
図17に示す監視領域Aiを例にとると、図17(A)のトンネル側面では、撮像装置18(18-i)の撮像軸1810は、監視領域Ai全体を撮像可能とするため、例えば、撮像点aと下流側境界線と道路面15とが交差する境界点b(最遠点)を結ぶように設定されている。このため撮像装置18(18-i)から見た監視領域Aiの下流側の境界は、撮像点aを中心とし、ab間の距離Labを半径とする円弧面が有効撮像境界1820となる。
また、図17(B)のトンネル平面では、撮像装置18(18-i)の撮像軸1810は、撮像点aと下流側境界線が反対側のトンネル壁面と交差する境界点b(最遠点)を結ぶように設定され、このため撮像装置18(18-i)から見た監視領域Aiの下流側の境界は、同様に、撮像点aを中心とし、ab間の距離Labを半径とする球面の一部が有効撮像境界1820となる。
図16において、放水銃装置20(20-i-1),20(20-i),20(20-i+1)は、監視領域Ai-1,Ai,Ai+1の上流側の領域境界に配置された撮像装置18(18-i-1),18(18-i),18(18-i+1)の直下に配置されている。放水銃装置20(20-i-1),20(20-i),20(20-i+1)の有効放水距離は、監視領域Ai-1,Ai,Ai+1のトンネル長手方向の領域距離50メートルを超えないが、その半分の距離25メートルを超える任意の距離であり、例えば30メートルとなっている。
本実施形態の消火制御は、例えば、図17に示す監視領域Aiを例にとると、監視領域Aiの火災は、上流側境界に配置された撮像装置18(18-i)で監視して火源距離を検出するものであるが、監視領域Aiの放水は、上流側境界に配置された放水銃装置20(20-i)と下流側境界に配置された放水銃装置20(20-i+1)の2台でカバーするものである。
このため監視領域Aiには、撮像装置18(18-i)の撮像点aから監視領域Aiの中央の道路15と反対側のトンネル壁面とが交差する最遠点dまでの距離Ladを半径とする球面の一部となる放水領域切替境界1830が設定される。
このため、図18に示すように、監視領域Aiの撮像装置18(18-i)から火源Pまでの火源距離Lapが、放水領域切替境界1830までの放水領域切替距離Lad以下の場合は、火源Pは撮像装置18(18-1)の直下に配置された放水銃装置20(20-i)の放水領域にあると判断されて、放水銃装置20(20-i)が選択され、放水銃装置20(20-i)が火源Pに指向する水平旋回角αと垂直旋回角βに旋回し、火源Pに向けて放水する。
また、図19に示すように、撮像装置18(18-i)から火源Pまでの火源距離Lapが、放水領域切替境界1830までの放水領域切替距離Ladを超えている場合は、火源Pは下流側に隣接する他の放水銃装置20(20-i+1)の放水領域にあると判断されて、放水銃装置20(20-i+1)が選択され、放水銃装置20(20-i+1)が火源Pに指向する水平旋回角αと垂直旋回角βに旋回し、火源Pに向けて放水する。
(k2.第1実施形態との一致点と相違点)
第2実施形態の放水銃装置20の構造及び機能は、図5乃至図7に示した第1実施形態と同様であり、また、消火栓装置25との連動も、図8に示した第1実施形態と同様となることから、それぞれの説明は省略する。また、第2実施形態のシステム構成及び機能は、図13に示したオイラー角に基づく座標変換を除き、図9乃至図12及び図14に示した第1実施形態と同様になることから、その説明を省略する。
(k3.第2実施形態での放水三次元座標系の火源座標)
第1実施形態と相違する第2実施形態によるオイラー角に基づく座標変換、即ち、撮像三次元座標の火源座標を放水三次元座標系の火源座標に変換する座標変換について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、第2実施形態での撮像三次元座標系と放水三次元座標系の関係を示した図20を参照する。ここで、図20(A)は撮像三次元座標系と放水三次元座標系の関係を示し、図20(B)は撮像三次元座標系の原点に放水三次元座標系の原点を一致させた場合を示している。
図10に示した座標処理部40は、撮像三次元座標系110で検出した火源座標P(Xa,Ya,Za)を、放水銃装置20(20-1)を原点とした放水三次元座標系の火源座標P(Xb,Yb,Zb)に変換する。図20(A)は第2実施形態での実空間における撮像三次元座標系110と放水三次元座標系112の位置関係を示している。
ここで、撮像三次元座標系110の原点O1を放水三次元座標系112の原点O2の間には、三次元距離Lx,Ly,Lzの相違があり、これらの距離は、図16に示した監視領域に対する撮像装置18(18-i-1),18(18-i),18(18-i+1)と放水銃装置20(20-i-1),20(20-i),20(20-i+1)の配置に基づいて、一義的に決まる定数となっている。
第2実施形態は、撮像装置18(18-i-1),18(18-i),18(18-i+1)の原点O1の直下に放水銃装置20(20-i-1),20(20-i),20(20-i+1)の原点O2が位置しており、このため三次元距離Lx,Ly,Lzの内、Lx,Lzは0であり、Lyのみが定数として設定されている。
撮像三次元座標系110の火源座標P(Xa,Ya,Za)を、放水三次元座標系112の火源座標P(Xb,Yb,Zb)に変換するためには、図20(B)に示すように、まず、両者の原点O1,O2を一致させた仮想空間を想定し、撮像三次元座標系110の火源座標P(Xa,Ya,Za)を、仮想空間での放水三次元座標系112の火源座標P(Xbv,Ybv,Zbv)に変換する。なお、撮像三次元座標系110の火源座標P(Xa,Ya,Za)と放水三次元座標系112(Xb,Yb,Zb)の火源座標Pとは同一点であるが、図20(A)においては、説明の都合によりずらして図示している。
このため、図20(B)の仮想空間で撮像三次元座標系110の座標軸X,Y,Zを放水三次元座標系112の座標軸X,Y,Zに一致させるための回転角をオイラー角として求める。オイラー角は、X軸回りのピッチ角φ、Y軸回りの方位角θ、Z軸回りをロール角ψであり、実空間における撮像三次元座標系110と放水三次元座標系112の配置関係から一義的に定数として求まる。
撮像三次元座標系110を機体座標系とし、放水三次元座標系112を地球座標系とした場合、図20(B)の仮想空間における撮像三次元座標系110の火源座標P(Xa,Ya,Za)は、オイラー角(φ、θ、ψ)に基づいて次式により放水次元座標系112の火源座標P(Xbv,Ybv,Zbv)に変換される。
ここで、撮像三次元座標系110と放水三次元座標系112のX軸とY軸は一致していることからZ軸回りのロール角ψはψ=0°であり、また、X軸回りのピッチ角φもφ=0°であり、従って、オイラー角に基づく座標変換式は次式となる。
続いて、座標処理部40は、図20(B)の仮想空間での放水三次元座標系112の火源座標P(Xbv,Ybv,Zbv)を、図20(A)の実空間での放水三次元座標系112の火源座標P(Xb,Yb,Zb)に変換する。
ここで、撮像三次元座標系110の原点O1と放水三次元座標系112の原点O2の間には、前述したように、三次元距離Lx,Lzは0であり、Lyのみが定数として与えられていることから、実空間での放水三次元座標系112の火源座標P(Xb,Yb,Zb)は、
Xb=Xbv
Yb=Ybv-Ly
Zb=Zbv
(ただし、Lyは、各座標軸での移動方向に応じた正又は負の値となる)
として算出される。
一方、撮像装置18(18-i)を原点O1とした火源距離が放水領域切替距離Ladを超えた場合には、下流側に隣接する他の放水銃装置20(20-i+1)を選択する。この場合、下流側に隣接する放水銃装置20(20-i+1)の原点は図20(A)の原点O21となり、原点O1と原点O21との間の三次元距離Lxは0であり、Lyは所定の定数であり、Lzは50メートルとして与えられていることから、実空間での放水三次元座標系112の火源座標P(Xb,Yb,Zb)は、
Xb=Xbv
Yb=Ybv-Ly
Zb=Zbv-50m
(ただし、Ly,Lzは、各座標軸での移動方向に応じた正又は負の値となる)
として算出され、当該火源座標P(Xb,Yb,Zb)から算出された水平旋回角αと垂直旋回角βに放水銃装置20(20-i+1)の放水銃を旋回し、火源に向けて放水することになる。
(k4.第2実施形態の消火制御)
消火システムの第2実施形態による消火制御について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、消火システムの第2実施形態による消火制御を示した図21のフローチャートを参照する。
監視領域A1に設置した端末処理装置16(16-1)は、図21に示すように、撮像装置18(18-1)で撮像された監視領域A1の監視画像を画像生成部30に読み込み(ステップS21)、二次元監視画像32と距離画像34を生成する(ステップS22)。
続いて、防災受信盤12からの通知により火災の発生を判別すると(ステップS23)、火源距離検出部36により、二次元監視画像32の画像処理から、図14に示すように、二次元監視画像32上で火源位置(座標)を検出し(ステップS24)、距離画面34の火源位置に付与されている距離情報に基づき火源距離を検出する(ステップS25)。
続いて、火源距離と予め設定した監視領域の境界距離Labとを比較して火源が監視領域内か否か判別し(ステップS26)、監視領域内であれば、火源距離と予め設定した放水領域切替距離Ladと比較して放水領域内か否か判別する(ステップS27)。
火源距離が放水領域切替距離Lad以下であれば、放水領域内と判別し(ステップS27)、放水制御部38の座標処理部40により撮像三次元座標系での火源座標を検出し(ステップS29)、続いて、放水三次元座標系の火源座標へ変換し(ステップS30)、放水銃装置20(20-1)の放水駆動部42で放水銃54の水平旋回角と垂直旋回角を算出し(ステップS31)、放水銃装置20(20-1)の放水銃54を火源に向けて旋回駆動する(ステップS32)。
続いて、防災受信盤12へポンプ起動指示信号を送信して消火ポンプ設備を起動させ(ステップS33)、放水開閉弁52を開駆動し(ステップS34)、火源に向けて放水する(ステップS35)。なお、放水中に防災受信盤12から消火対象領域の指定による放水制御信号が受信されると、指定された放水対象領域を走査するように放水銃54の首振り制御が行われる。
また、放水中は所定の放水停止条件の成立を判別しており(ステップS36)、放水停止条件の成立を判別すとる放水を停止し(ステップS37)、最初の監視画像の読み込みに戻る(ステップS21)。
一方、火源距離が放水領域切替距離Ladを超えていた場合は、放水銃装置20(20-1)の放水領域内でないと判別し(ステップS27)、下流側に隣接する他の放水銃装置20(20-2)を選択し(ステップS28)、同様に、撮像三次元座標系での火源座標を検出し(ステップS29)、続いて、下流側に隣接する放水銃装置20(20-2)を原点とした放水三次元座標系の火源座標へ変換し(ステップS30)、放水銃装置20(20-2)の放水駆動部42で放水銃54の水平旋回角と垂直旋回角を算出し(ステップS31)、放水銃装置20(20-2)の放水銃54を火源に向けて旋回駆動し(ステップS32)、以下同様の処理とする(ステップS33~S37)。
[l.消火システムの第3実施形態]
消火システムの第3実施形態について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、消火システムの第3実施形態で監視領域の上流側に火源が位置した場合の放水制御を示した図22、消火システムの第3実施形態で監視領域の下流側に火源が位置した場合の下流側に隣接する放水銃装置と放水銃装置を選択して初期設定した第1撮像方向から反対側の第2撮像方向に水平旋回した状態を示した図23、図23に続く、監視領域の下流側に配置された放水銃装置の放水制御を示した図24、及び、撮像装置が放水銃と一体に水平旋回するように直上に配置された放水銃装置を示した図25を参照する。を参照する。なお、図22乃至図24において、(A)はトンネル内の側面を示し、(B)はトンネル内の平面を示している。
(l1.撮像装置と放水銃装置の配置)
本実施形態における道路を有するトンネル内での撮像装置と放水銃装置の配置について、より詳細に説明する。
図22は、トンネル長手方向に所定の距離間隔、例えば、50メートル間隔で仮想的に監視領域に分割した監視領域Aiを一例として取り出して示しており、監視領域Aiの上流側の監視領域に設置された撮像装置18(18-i)は、同じ位置に配置された放水銃装置20(20-i)の直上に放水銃と一体に水平旋回するように配置されている。
本実施形態に用いる放水銃装置20は、図25に示すように、放水銃装置20そのものは図5乃至図7に示した第1実施形態の放水銃装置20と同様な構造及び機能であり、同一符号を付してその説明は省略する。これに加え本実施形態の放水銃装置20は、水平旋配管64の上部に固定された支持フレーム87の上端に雲台85が固定され、雲台85に撮像装置18が取り付けられている。雲台85は、撮像装置18を上下回り及び左右回りに回動可能とし、所定の撮像方向に撮像装置18を固定するものである。このため、本実施形態の撮像装置18は、放水銃装置20の水平旋回軸48aを中心に、放水銃54と一体に水平旋回されるものである。
図22(A)に示すように、監視領域Aiの上流側の領域境界に配置された撮像装置18(18-i)は、トンネル側面から見ると、放水銃装置20(20-i)の水平旋回により、初期状態で、撮像点aと下流側境界線と道路面15とが交差する境界点b(最遠点)を結ぶ第1撮像方向に、撮像軸1810aが設定されている。このため、トンネル側面で撮像装置18(18-i)から見た監視領域Aiの下流側の境界は、撮像点aを中心とし、ab間の距離Labを半径とする円弧面を有効撮像境界1820となる。
また、図22(B)のトンネル平面では、放水銃装置20(20-i)の水平旋回により、初期状態で、撮像装置18(18-i)の撮像点aと下流側境界線が反対側のトンネル壁面と交差する境界点b(最遠点)を結ぶ第1撮像方向に、即ち、第1水平旋回角α1の方向に撮像軸1810aが設定されている。このため、トンネル平面で撮像装置18(18-i)から見た監視領域Aiの下流側の境界は、撮像点aを中心とし、ab間の距離Labを半径とする球面の一部が有効撮像境界1820となる。
放水銃装置20(20-i)は、直上に撮像装置18(18-i)が放水銃と一体に水平旋回するように配置されており、放水銃装置20(20-i)の有効放水距離は、監視領域Aiのトンネル長手方向の領域距離50メートルを超えないが、その半分の距離25メートルを超える任意の距離、例えば30メートルとしている。
本実施形態の消火制御は、監視領域Aiの火災を上流側境界に配置した撮像装置18(18-i)及び放水銃装置20(20-i)と、下流側境界に配置した撮像装置18(18-i+1)及び放水銃装置20(20-i+1)との2組でカバーするものである。
このため監視領域Aiには、第2実施形態と同様に、撮像装置18(18-i)の撮像点aから監視領域Aiの中央の道路15と反対側のトンネル壁面とが交差する最遠点dまでの距離Ladを半径とする球面の一部となる放水領域切替境界1830が設定される。
図22に示すように、撮像軸1810aが第1撮像方向に初期設定された撮像装置18(18-i)で撮像された監視領域Aiの監視画像から検出された、撮像装置18(18-i)から火源Pまでの火源距離Lapが放水領域切替距離Lad以下の場合は、火源Pは撮像装置18(18-i)の直下に一体に配置された放水銃装置20(20-i)の放水領域にあると判断されて、放水銃装置20(20-i)が選択され、放水銃装置20(20-i)が火源Pに指向する水平旋回角αと垂直旋回角βに旋回し、火源Pに向けて放水する。
また、図23に示すように、撮像軸1810aが第1撮像方向に初期設定された撮像装置18(18-i)で撮像された監視領域Aiの監視画像から検出された、撮像装置18(18-i)から火源Pまでの火源距離Lapが、放水領域切替境界1830までの放水領域切替距離Ladを超えている場合は、火源Pは下流側の監視領域Ai+1との領域境界に配置された他の放水銃装置20(20-i+1)の放水領域にあると判断されて、他の放水銃装置20(20-i+1)が水平旋回し、初期設定された撮像軸1810aを監視領域Aiの中央で線対称に折り返した、撮像軸1810bで示す方向に、第2撮像方向が設定される。ここで、第2撮像方向に設定された撮像軸1810bの第2水平旋回角α2は、
α2=180°-α1
として与えられる。
続いて、図24に示すように、第2撮像方向となる撮像軸1810bに水平旋回して設定された他の撮像装置18(18-i+1)で撮像された監視領域Aiの監視画像から検出された、撮像装置18(18-i+1)から火源Pまでの火源距離Lap2が、撮像装置18(18-i+1)から見た放水領域切替境界1840までの放水領域切替距離Lad2以下の場合は、火源Pは撮像装置18(18-i+1)の直下に一体に配置された放水銃装置20(20-i+1)の放水領域にあると判断されて、放水銃装置20(20-i+1)が火源Pに指向する水平旋回角α2と垂直旋回角β2に旋回し、火源Pに向けて放水する。
(l2.第2実施形態との一致点と相違点)
消火システムの第3実施形態のシステム構成及び機能は、第2実施形態の説明(段落0197~0201)に記載した放水領域を切替えた場合の火源座標の計算を除き、図16乃至図20に示した第2実施形態と同様になることから、その説明を省略する。
(l3.第3実施形態の消火制御)
消火システムの第3実施形態による消火制御について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、消火システムの第3実施形態による消火制御を示した図26のフローチャートを参照する。
図9及び図10に示した監視領域A1に設置した端末処理部16(16-1)は、図26に示すように、撮像装置18(18-1)で撮像された監視領域A1の監視画像を画像生成部30に読み込み(ステップS41)、二次元監視画像32と距離画像34を生成する(ステップS42)。
続いて、防災受信盤12からの通知により火災の発生を判別すると(ステップS43)、火源距離検出部36により、二次元監視画像32の画像処理から、図14に示すように、二次元監視画像32上で火源位置(座標)を検出し(ステップS44)、距離画面34の火源位置に付与されている距離情報に基づき火源距離を検出する(ステップS45)。
続いて、火源距離と予め設定した監視領域の境界距離Labとを比較して火源が監視領域内か否か判別し(ステップS46)、監視領域内であれば、火源距離と予め設定した放水領域切替距離Ladと比較して放水領域内か否か判別する(ステップS47)。
火源距離が放水領域切替距離Lad以下であれば、放水領域内と判別し(ステップS47)、放水制御部38の座標処理部40により撮像三次元座標系での火源座標を検出し(ステップS48)、続いて、放水三次元座標系の火源座標へ変換し(ステップS49)、放水銃装置20(20-1)の放水駆動部42で放水銃54の水平旋回角と垂直旋回角を算出し(ステップS50)、放水銃装置20(20-1)の放水銃54を火源に向けて旋回駆動する(ステップS51)。
続いて、防災受信盤12へポンプ起動指示信号を送信して消火ポンプ設備を起動させ(ステップS52)、放水開閉弁52を開駆動し(ステップS53)、火源に向けて放水する(ステップS54)。なお、放水中に防災受信盤12から消火対象領域の指定による放水制御信号が受信されると、指定された放水対象領域を走査するように放水銃54の首振り制御が行われる。
また、放水中は所定の放水停止条件の成立を判別しており(ステップS55)、放水停止条件の成立を判別すとる放水を停止し(ステップS56)、最初の監視画像の読み込みに戻る(ステップS41)。
一方、撮像装置18(18-1)で撮像された監視画像に基づき検出された火源距離が、放水領域切替距離Ladを超えていた場合は、放水銃装置20(20-1)の放水領域内でないと判別し(ステップS47)、下流側に隣接する他の撮像装置18(18-2)及び放水銃装置20(20-2)を選択して(ステップS57)、制御を下流側に切替える(ステップS58)。
端末処理装置16-1による下流側に隣接する他の撮像装置18(18-2)及び放水銃装置20(20-2)の選択切替えは任意であるが、例えば、端末処理部16-1から防災受信盤12へ選択切替要求信号を送信し、これを受信した防災受信盤12は隣接する監視領域A2の端末処理装置16(16-2)に選択切替制御信号を送信する。
選択切替えにより作動した下流側に隣接する放水銃装置20(20-2)は、初期設定により撮像領域A2を撮像している撮像装置18(18-2)の第1撮像方向を、水平旋回によって、火災が発生している反対側(上流側)の監視領域A1に向ける第2撮像方向に指向させ、切替選択された撮像装置18(18-2)により火源を撮像可能とする。
続いて、切替選択された端末処理装置16(16-2)は、第2撮像方向に指向された撮像装置18(18-2)で撮像された監視領域A1の監視画像を画像生成部30に読み込み(ステップS41)、端末処理装置16(16-1)の場合と同様に、火源距離の検出に基づき放水銃装置20(20-2)により火源に向けて放水する一連の制御を行う(ステップS42~S56)。
[m.システム構成の他の実施形態]
本実施形態の消火システムにおけるシステム構成の他の実施形態について、より詳細に説明する。当該説明にあっては、消火システムの機能構成の他の実施形態を示した図27を参照する。
システム構成の他の実施形態にあっては、防災受信盤12に接続された伝送路14がトンネル10に対して敷設され、伝送路14には、トンネル長手方向に所定距離間隔で分割された監視領域A1,A2,A3,・・・各々に配置された端末処理装置16(16-1),16(16-2),16(16-3)が接続され、端末処理部16(16-1),16(16-2),16(16-3)に、撮像装置18(18-1),18(18-2),18(13-3)と放水銃装置20(20-1),20(20-2),20(20-3)が接続されている点は、図9及び図10に示した実施形態と同じであるが、図27に示すように、防災受信盤12に、画像生成部30、火源距離検出部36及び放水制御部38の機能が設けられたことを特徴とする。この場合の火源距離に基づく消火制御は、前述した第1乃至第3実施形態と同様となる。
このように受信盤12に、画像生成部30、火源距離検出部36及び放水制御部38が設けられたことで、端末処理装置16(16-1)側での処理構成及び処理負担を低減することを可能とし、システムコストも低減可能とする。
防災受信盤12に設けられた防災制御部23は、火災検知器からの火災検知信号又は消火栓装置からの火災通報信号を受信した場合に、火災が発生している監視領域を判別し、そこに配置されている撮像装置18で撮像された監視画像を画像生成部30に読み込んで二次元監視画像32と距離画像34を生成して、火源距離検出部36により火源距離を検出し、検出された火源距離に基づき、放水制御部38が放水銃を火源に指向させる水平旋回角と垂直旋回角を求め、これを火災が発生している監視領域の放水銃装置20に送信し、火源に向けて放水させる制御を行うことになる。
なお、図27では、防災受信盤12側に二次元監視画像32と距離画像34を生成する画像生成部30が設けられているが、距離画像34の生成は撮像装置18(18-1)のカメラ構造や機能に依存する関係にあることから、画像生成部30は端末処理装置16(16-1)側に設けられる構成でもよい。
[n.本発明の変形例]
本発明による消火栓装置の変形例について説明する。本発明の消火栓装置は、上記の実施形態以外に、以下の変形を含むものである。
(放水距離の算出)
上記の実施形態にあっては、放水銃装置を原点とした放水三次元座標系の火源座標P(xb,Yb,Zb)に基づいて、放水銃の水平旋回角αと垂直旋回角βを求めて放水銃を火源に向けて指向させて放水しているが、さらに、放水銃装置の放水点c(原点)から火源pまでの距離である火源放水距離Lcpを、放水三次元座標系の火源座標(Xb,Yb,Zb)に基づき、次式で算出してもよい。
このように火源放水距離Lcpが求まれば、火源放水距離Lcpと有効放水距離Lcd、例えば、30メートルとを比較し、火源放水距離Lcpが有効放水距離Lcd以内の場合に、放水銃から火源に向けて放水すればよい。
また、第2及び第3実施形態にあっては、火災が発生した監視領域の両側の境界に配置されている放水銃装置の各々からの火源放水距離Lcpを算出し、火源放水距離Lcpが有効放水距離Lcd以内となる何れか一方又は両方の放水銃装置から火源に向けて放水するといった制御を可能とする。
更に、火源放水距離Lcpが分かることで、放水銃装置の有効放水距離Lcdを、放水銃装置に供給する消火用水の圧力制御により火源放水距離Lcpに調整するといった制御を可能とする。
(第2実施形態の変形例)
前述した第2実施形態にあっては、監視領域の境界に配置された撮像装置が、その直下に分離して配置された放水銃装置20とは連動せずに撮像方向が固定されているが、第3実施形態で使用される図25に示した、放水銃と一体に水平旋回するように直上に撮像装置18が一体に配置された放水銃装置20が使用される構成でもよい。
(監視領域と撮像装置の配置位置)
上記の実施形態にあっては、監視領域の上流側の領域境界に撮像装置が配置されているが、これに限定されず、監視領域の下流側の領域境界に撮像装置が配置される構成でもよい。
(放水銃装置の直近火災)
上記の実施形態にあっては、火源が放水銃装置の直近、例えば、数メートル以内にあっとても、火源に向けて狙い撃ちする放水としているが、他の実施形態として、放水距離が短い場合には、放水銃の出口側にデフレクターを配置し、デフレクターに放水の一部を当てて散布する近距離放水としてもよい。
(放水距離による垂直旋回角の補正)
上記の実施形態にあっては、放水銃装置からの直線放水により火源を狙い撃ちしているが、放水距離が長くなると、放水軌跡は放物線を描いて放水距離が火源距離より短くなる関係にあることから、検出された火源距離に応じて放水銃の垂直旋回角を増加するように補正してもよい。
(放水銃装置の手動操作)
上記の実施形態にあっては、火源座標から放水銃装置20の水平旋回角と垂直旋回角を求めて放水銃を火源に自動的に指向させて放水しているが、火災が発生した監視領域の二次元画像が防災受信盤のモニタに表示されていることから、防災受信盤に放水銃装置の水平旋回角と垂直旋回角を手動操作する放水銃操作部を設け、自動放水モードから手動放水モードに切り替えることにより、監視員がモニタ画面を見ながら放水銃装置を操作して火源に放水するようにしてもよい。
(その他)
また、本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、さらに、上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
[o.付記]
ここで、放水制御部38に設けられた座標処理部40の特徴をまとめて示すと以下のようになる。
(座標処理部)
座標処理部40は、
距離画像34から検出された火源距離と、二次元監視画像32の中心を原点とした二次元座標系での火源座標(x,y)に基づき、撮像三次元座標系の第1の火源座標(Xa,Ya,Za)を算出する第1の座標算出機能と、
撮像三次元座標系の原点(O1)に放水三次元座標系の原点(O2)を一致させた仮想空間で、撮像三次元座標系の各座標軸を放水三次元座標系の各座標軸に一致させるための回転角で与えられるオイラー角(φ,θ,ψ)に基づいて、撮像三次元座標系の第1の火源座標(Xa,Ya,Za)から、仮想空間の放水三次元座標系での第3の火源座標(Xbv,Ybv,Zbv)を算出する第2の座標算出機能と、
仮想空間の放水三次元座標系での第3の火災座標(Xbv,Ybv,Zbv)と、撮像三次元座標系の原点から放水三次元座標系への原点への三次元距離(Lx,Ly,Lz)とに基づいて、実空間の放水三次元座標系での第2の火源座標(Xb,Yb,Zb)を算出する第3の座標算出機能と、
を備える。このため、火源距離(L)が検出された場合、それ以外のパラメータは予め定数として与えられていることから、簡単且つ容易に、実空間の放水三次元座標系での火源座標を算出可能とする。
(第1のシステム構成のオイラー角)
撮像三次元座標は撮像方向をZ軸、上下方向をY軸、左右方向をX軸とし、放水三次元座標は放水方向をZ軸、上下方向をY軸、左右方向をX軸とした場合、オイラー角は、X軸回りのピッチ角φ、Y軸回りの方位角θ、Z軸回りのロール角ψであり、
放水銃装置がトンネル長手方向で撮像装置の間となる監視領域の中央位置又は当該中央位置の近傍の所定位置に設置された場合、第2座標算出機能は、ピッチ角φ及び方位角θを各々対応する所定角度とするとともに、ロール角ψを0°として、撮像三次元座標系の第1の火源座標(Xa,Ya,Za)から仮想空間の放水三次元座標系での第3の火源座標(Xbv,Ybv,Zbv)を算出する。このため、ロール角ψが0°となることで、その分、座標変換計算を簡単にすることができる。
(第2及び第3のシステム構成のオイラー角)
撮像三次元座標は撮像方向をZ軸、上下方向をY軸、左右方向をX軸とし、放水三次元座標は放水方向をZ軸、上下方向をY軸、左右方向をX軸とした場合、オイラー角は、X軸回りのピッチ角φ、Y軸回りの方位角θ、Z軸回りをロール角ψであり、
撮像装置が放水銃装置の直上の所定位置に配置された場合、第2座標算出機能は、ピッチ角φを対応する所定角度とするとともに、方位角θ及びロール角ψの各々を0°として、撮像三次元座標系の第1の火源座標(Xa,Ya,Za)から仮想空間の放水三次元座標系での第3の火源座標(Xbv,Ybv,Zbv)を算出する。このため、方位角θ及びロール角ψの各々が0°となることで、その分、座標変換計算をより簡単にすることができる。
(第1座標算出機能)
第1座標算出機能は、
火源距離と、
二次元監視画像の画像中心の原点から火源までの水平方向及び垂直方向の画素数(Nx,Ny)と、
二次元監視画像の1画素間の距離に対応した火源距離での実距離を示す所定の倍率(K)と、
に基づいて、撮像三次元座標系の第1の火源座標(Xa,Ya,Za)を算出する。すなわち、第1座標算出部は、前記撮像三次元座標系の火源座標(Xa,Ya,Za)を
として算出する。このため、火源距離(L)と、二次元監視画像の画像中心の原点から火源までの水平方向及び垂直方向の画素数(Nx,Ny)が検出されれば、それ以外のパラメータは定数であることから、撮像三次元座標系の火源座標を簡単且つ容易に算出可能とする。
(第1のシステム構成における第3座標算出機能の算出式)
放水銃装置がトンネル長手方向で撮像装置の間となる監視領域の中央位置又は当該中央位置の近傍の所定位置に設置された場合、第3座標算出機能は、放水三次元座標系での第2の火源座標(Xb,Yb,Zb)を、
Xb=Xbv-Lx
Yb=Ybv-Ly
Zb=Zbv-Lz
(ただし、Lx,Ly,Lzは、各座標軸での移動方向に応じた正又は負の値となる)
として算出する。このため、撮像三次元座標系の原点から放水三次元座標系への原点への三次元移動距離(Lx,Ly,Lz)は予め定数として決まっていることから、放水三次元座標系での火源座標を簡単に求めることを可能とする。
(第2及び第3のシステム構成における第3座標算出機能の算出式)
撮像装置が放水銃装置の直上に分離して配置されるか、放水銃装置の直上に放水銃と一体に水平旋回するように配置された場合、第3座標算出機能は、放水三次元座標系での第2の火源座標(Xb,Yb,Zb)を、
Xb=Xbv
Yb=Ybv-Ly
Zb=Zbv
(ただし、Lyは、座標軸での移動方向に応じた正又は負の値となる)
として算出する。このため、撮像三次元座標系の原点から放水三次元座標系への原点へのY軸方向の移動距離(Lx)は予め定数として決まっていることから、放水三次元座標系での火源座標を、より簡単に求めることを可能とする。
10:トンネル
12:防災受信盤
14:伝送路
15:道路面
16(16-1)~16(16-3):端末処理装置
17:監視員通路
18(18-1)~18(18-3),18(18-i-1),18(18-i),18(18-i+1):撮像装置
20(20-1)~20(20-3),20(20-i-1),20(20-i),20(20-i+1):放水銃装置
22,26:伝送部
23:防災制御部
24:モニタ制御部
25:モニタ
28:端末制御部
30:画像生成部
32:二次元監視画像
34:距離画像
36:火源距離検出部
38:放水制御部
40:座標処理部
42:放水駆動部
44:端末制御部
48:水平旋回部
48a:水平旋回軸
50:垂直旋回部
50a:垂直旋回軸
52:放水開閉弁
54:放水銃
56:給水配管
58:配管基台
60:水平基台
64:水平旋回配管
66:ウォームホイール
68:ウォーム
70:水平旋回モータ
72,82:ロータリーエンコーダ
76:大ギア
78:小ギア
80:垂直旋回モータ
84:給水本管
85:雲台
87:支持フレーム
88:給水栓
90:消火栓弁
92:自動調圧弁
94:消火用ホース
96:放水ノズル
98:消火栓弁開閉レバー
100:連動機構
102:消火栓連動弁
104:自動排水弁
110:撮像三次元座標系
112:放水三次元座標系
120:消火対象領域
1810,1810a,1810b:撮像軸
1820:有効撮像境界
1830,1840:放水領域切替境界
2010:放水軸
2020:有効放水境界

Claims (14)

  1. 道路を有するトンネル内に設置される消火システムであって、
    トンネル長手方向に所定の距離間隔で分割された監視領域の各々に設置され、設置された監視領域を撮像する撮像装置と、
    前記監視領域の各々に設置され、放水銃の放水方向を変更可能な放水銃装置と、
    前記撮像装置によって撮像された前記監視領域の二次元監視画像と、前記撮像装置から前記監視領域内の対象物までの距離情報が付与された距離画像とを生成する画像生成部と、
    火災が発生した場合に、火災発生場所を示す火源の位置を前記二次元監視画像から特定し、前記撮像装置から当該火源までの火源距離を前記距離画像から検出する火源距離検出部と、
    前記火源の位置及び前記火源距離に基づいて、前記火源に対して前記放水銃が放水するように制御する放水制御部と、
    を備え
    前記撮像装置は、自己の監視領域の上流側又は下流側の領域境界に設置された前記放水銃装置の直上に前記放水銃と一体に水平旋回するように配置されて、少なくとも自己の監視領域を撮像可能とする所定の第1撮像方向に前記放水銃の水平旋回により初期設定され、
    前記放水制御部は、
    前記火源が、当該火源が特定された監視領域を撮像した前記撮像装置の直下に配置された前記放水銃装置の放水領域にある場合は、当該放水銃装置を選択して前記火源へ放水させ、
    前記火源が、当該放水銃装置に隣接する他の放水銃装置の放水領域にある場合は、当該隣接する他の放水銃装置及びその直上に配置された隣接する他の撮像装置を選択し、当該選択された他の撮像装置を水平旋回して、前記第1撮像方向を前記領域境界に線対称に折り返したトンネル長手方向で反対方向となる所定の第2撮像方向に設定し、前記火源距離検出部により検出された前記火源へ放水させることを特徴とする消火システム。
  2. 請求項1記載の消火システムにおいて、
    前記撮像装置は、自己の監視領域の上流側又は下流側の領域境界に設置されて、少なくとも自己の監視領域を撮像するように撮像方向が固定され、
    前記放水銃装置は、トンネル長手方向で前記監視領域の中央位置又は当該中央位置の近傍の所定位置に設置され、自己の監視領域にある前記火源に放水することを特徴とする消火システム。
  3. 請求項1記載の消火システムにおいて、
    前記撮像装置は、自己の監視領域の上流側又は下流側の領域境界に設置されて、少なくとも自己の監視領域を撮像するように撮像方向が固定され、
    前記放水銃装置は、前記撮像装置の直下に配置され、
    前記放水制御部は、
    前記火源が、当該火源が特定された監視領域を撮像した前記撮像装置の直下に配置された前記放水銃装置の放水領域にある場合は、当該放水銃装置を選択して前記火源へ放水させ、
    前記火源が、当該放水銃装置に隣接する他の放水銃装置の放水領域にある場合は、当該他の放水銃装置を選択して前記火源に放水させることを特徴とする消火システム。
  4. 請求項3記載の消火システムにおいて、
    前記撮像装置は、前記放水銃装置の直上に分離して配置されるか、又は、前記放水銃装置の直上に前記放水銃と一体に配置されたことを特徴とする消火システム。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の消火システムにおいて、
    前記放水銃装置は、放水距離が、前記監視領域のトンネル長手方向の領域距離の半分より短い場合は、前記放水銃の出口側にデフレクターを配置し、当該デフレクターに前記放水の一部を当てて散布する近距離放水であることを特徴とする消火システム。
  6. 請求項1乃至の何れかに記載の消火システムにおいて、
    前記放水銃装置は、放水距離が、前記監視領域のトンネル長手方向の領域距離の半分を超え、当該領域距離まで放水可能な所定距離であることを特徴とする消火システム。
  7. 請求項1乃至の何れかに記載の消火システムにおいて、
    前記火源距離検出部は、前記二次元監視画像を表示した監視画面上での指定操作、又は、前記二次元監視画像の画像処理により前記火源を特定して前記距離画像から火源距離を検出することを特徴とする消火システム。
  8. 請求項1乃至の何れかに記載の消火システムにおいて、
    前記放水制御部は、所定の操作により前記二次元監視画像を表示した監視画面上で前記火源が特定された監視領域を消火対象領域として指定された場合、前記放水銃の放水方向を当該消火対象領域に変化させることを特徴とする消火システム。
  9. 請求項1乃至の何れかに記載の消火システムにおいて、
    前記放水銃装置は、トンネル壁面の監視員通路に沿ってトンネル長手方向に所定の距離間隔で設置された消火栓装置又は当該消火栓装置の近傍の所定位置に配置され、
    前記放水銃は、前記消火栓装置に引き込込まれた給水配管から分岐した分岐配管に接続され、
    前記分岐配管には、
    前記放水制御部からの放水開始信号により開作動するとともに、放水停止信号により閉作動する放水開閉弁と、
    前記消火栓装置に設けられた消火栓の閉操作に連動して開作動し、前記消火栓の開操作に連動して閉作動する消火栓連動弁と、
    が接続され、
    前記消火栓装置を使用した放水が行われていない場合は、前記放水銃装置からの放水を可能とし、前記消火栓装置を使用した放水が行われている場合は、前記放水銃装置からの放水を停止させることを特徴とする消火システム。
  10. 請求項9記載の消火システムにおいて、
    前記消火栓連動弁は、消火栓弁開閉レバーによる開閉操作の動きを前記消火栓弁に伝達して開閉するワイヤーリンク機構に連動して開閉されるものであり、前記消火栓弁開閉レバーによる前記消火栓弁の閉操作に連動して前記消火栓連動弁が開操作され、前記消火栓弁開閉レバーによる前記消火栓弁の開操作に連動して前記消火栓連動弁が閉操作されることを特徴とする消火システム。
  11. 請求項1乃至の何れかに記載の消火システムにおいて、
    前記放水銃装置は、トンネル壁面の監視員通路に沿ったトンネル長手方向に所定の距離間隔で設置された消火栓装置又は当該消火栓装置の近傍の所定位置に配置され、
    前記放水銃は、前記消火栓装置に引き込込まれた給水配管から分岐した分岐配管に接続され、
    前記分岐配管には、前記放水制御部からの放水開始信号により開作動するとともに、放水停止信号により閉作動する放水開閉弁が接続され、
    前記放水制御部は、
    所定の放水開始条件が成立した場合に、前記放水開始信号を出力し、
    放水中に、前記消火栓装置に設けられたポンプ起動スイッチのオン操作又は前記消火栓弁の開操作に伴うポンプ起動連動スイッチのオン作動を含む所定の放水停止条件が成立した場合は、前記放水停止信号を出力することを特徴とする消火システム。
  12. 請求項1乃至の何れかに記載の消火システムにおいて、
    前記撮像装置及び前記放水銃装置は、防災受信盤に接続され、
    前記撮像装置は、前記画像生成部及び前記火源距離検出部を備え、
    前記放水銃装置は、前記放水制御部を備えたことを特徴とする消火システム。
  13. 請求項1乃至の何れかに記載の消火システムにおいて、
    前記撮像装置及び前記放水銃装置は、防災受信盤に接続され、
    前記防災受信盤は、前記画像生成部、前記火源距離検出部及び前記放水制御部を備えたことを特徴とする消火システム。
  14. 請求項1乃至の何れかに記載の消火システムにおいて、
    前記放水銃装置は、水平旋回角(α)と垂直旋回角(β)の設定により前記放水銃の放水方向を変更可能であり、
    前記放水制御部は、
    前記火源距離に基づいて前記撮像装置を原点(O1)とした撮像三次元座標系の第1の火源座標(Xa,Ya,Za)を検出し、
    前記第1の火源座標(Xa,Ya,Za)を、前記放水銃装置を原点(O2)とした放水三次元座標系の第2の火源座標(Xb,Yb,Zb)に変換する座標処理部と、
    前記第2の火源座標(Xb,Yb,Zb)に基づいて、当該第2の火源座標に指向する前記放水銃の水平旋回角(α)と垂直旋回角(β)を求めて前記放水方向を設定して放水する放水駆動部と、
    を備えたことを特徴とする消火システム。
JP2022064252A 2022-04-08 2022-04-08 消火システム Active JP7820218B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022064252A JP7820218B2 (ja) 2022-04-08 2022-04-08 消火システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022064252A JP7820218B2 (ja) 2022-04-08 2022-04-08 消火システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023154731A JP2023154731A (ja) 2023-10-20
JP7820218B2 true JP7820218B2 (ja) 2026-02-25

Family

ID=88373549

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022064252A Active JP7820218B2 (ja) 2022-04-08 2022-04-08 消火システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7820218B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000271243A (ja) 1999-03-25 2000-10-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd 遠隔操作トンネル内消火銃装置
JP2012103920A (ja) 2010-11-10 2012-05-31 Saxa Inc 通行車両監視システム及び車両用監視カメラ
JP2019037430A (ja) 2017-08-24 2019-03-14 ホーチキ株式会社 非常用消火設備
CN212651251U (zh) 2020-05-21 2021-03-05 中交第一公路勘察设计研究院有限公司 一种在公路隧道中应用的全自动智能水消防灭火系统

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0291565U (ja) * 1988-12-28 1990-07-20
JP3004739B2 (ja) * 1990-12-29 2000-01-31 能美防災株式会社 テレビジョン・カメラ連動型放水砲消火装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000271243A (ja) 1999-03-25 2000-10-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd 遠隔操作トンネル内消火銃装置
JP2012103920A (ja) 2010-11-10 2012-05-31 Saxa Inc 通行車両監視システム及び車両用監視カメラ
JP2019037430A (ja) 2017-08-24 2019-03-14 ホーチキ株式会社 非常用消火設備
CN212651251U (zh) 2020-05-21 2021-03-05 中交第一公路勘察设计研究院有限公司 一种在公路隧道中应用的全自动智能水消防灭火系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP2023154731A (ja) 2023-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101792766B1 (ko) 스마트 화재 감지 장치
US12447366B2 (en) Fire detection and suppression system
KR102169077B1 (ko) 옥내소화전을 이용한 터널 진입 차단 장치 및 이를 포함하는 터널 화재 원격 자동화 소화 시스템
KR101728521B1 (ko) 실시간 소방 화재 감지 및 모니터링 시스템
KR20160139305A (ko) 화재 진압 소방로봇
KR101845009B1 (ko) 스마트 화재 감지 장치
WO2004052466A1 (en) Fire suppression system and method
KR20090081833A (ko) 터널 및 공동구의 방재시스템
CN111388912B (zh) 一种高铁动车组定向灭火智能消防系统
JP5757808B2 (ja) 浮屋根タンク用消火設備
JP7820218B2 (ja) 消火システム
JP6921683B2 (ja) 非常用消火設備
RU2745641C1 (ru) Роботизированная установка пожаротушения с системой коррекции струи
JPH09167287A (ja) 都市防災用監視装置
RU2739390C1 (ru) Роботизированная установка пожаротушения с системой блиц-мониторинга
KR20170093597A (ko) 소방용 cctv 시스템
JP2006305173A (ja) 防災装置
CN111973921B (zh) 水炮瞄准装置、消防水炮及水炮瞄准方法
CN212235757U (zh) 一种大空间自动灭火系统
EP2599525A1 (en) An automated fire - fighting complex integrating a television system
JP2948208B1 (ja) 都市防災用監視装置
KR102883098B1 (ko) 영역스캔 방식을 활용한 방수포형 자동 소화장치
KR200378125Y1 (ko) 다중 방식에 의한 옥내외 공간 전용 화재감지장치
JP2025093442A (ja) 放水型消火システム
JP2026035949A (ja) 消火システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20250225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20251120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20251203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20260116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20260128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20260212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7820218

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150