以下、図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1A~図1Cは、本発明の実施例に係る道路機械としてのアスファルトフィニッシャ100の構成例を示し、図1Aが側面図を示し、図1Bが上面図を示し、図1Cが背面図を示す。
アスファルトフィニッシャ100は、主に、トラクタ1、ホッパ2及びスクリード3で構成されている。
トラクタ1は、アスファルトフィニッシャ100を走行させるための装置であり、スクリード3を牽引する。本実施例では、トラクタ1は、走行用油圧モータを用いて2つ又は4つのホイールを回転させてアスファルトフィニッシャ100を移動させる。走行用油圧モータは、ディーゼルエンジン等の原動機が駆動する油圧ポンプから作動油の供給を受けて回転する。トラクタ1の上部には運転席1S及び操作パネル65が配置されている。
トラクタ1には、右側部、左側部、及び前部に撮像装置51(右カメラ51R、左カメラ51L、前カメラ51F、右補助カメラ51V、左補助カメラ51U)が取り付けられている。運転席1Sに着座した運転者が視認し易い位置には表示装置52が設置されている。本実施例では、トラクタ1から見たホッパ2の方向を前方(+X方向)とし、トラクタ1から見たスクリード3の方向を後方(-X方向)とする。+Y方向は左方向に対応し、-Y方向は右方向に対応する。
作業装置の一例であるホッパ2は、舗装材(例えばアスファルト混合物である。)を受け入れるための機構である。作業装置は、スクリード3の前に舗装材を供給する装置である。本実施例では、油圧シリンダによって車幅方向に開閉可能に構成されている。アスファルトフィニッシャ100は、通常、ホッパ2を全開状態にしてダンプカーの荷台から舗装材を受け入れる。そして、ホッパ2内の舗装材が減少するとホッパ2を閉じ、ホッパ2の内壁付近にあった舗装材をホッパ2の中央部に集めることで、作業装置の一例であるコンベアCVが舗装材をスクリード3に給送できるようにする。
スクリード3は、舗装材を敷き均すための機構である。本実施例では、油圧シリンダによって、鉛直方向に昇降可能に、且つ、車幅方向に伸縮可能に構成されている。スクリード3の幅は、車幅方向に伸長された場合、トラクタ1の幅より大きい。本実施形態では、スクリード3は、前側スクリード30、左後側スクリード31L、及び、右後側スクリード31Rを含む。左後側スクリード31L及び右後側スクリード31Rは、車幅方向(Y軸方向)に伸縮できるように構成されている。そして、車幅方向に伸縮可能な左後側スクリード31L及び右後側スクリード31Rは進行方向(X軸方向)に互いにオフセットされて配置されている。そのため、オフセットされていないときよりも長い幅(車幅方向の長さ)を有することができ、車幅方向へより長く伸張でき、より広い新設舗装体を施工することができる。
図2は、図1Aのアスファルトフィニッシャ100に搭載される画像生成システムSYSの構成例を概略的に示す。画像生成システムSYSは、例えば、アスファルトフィニッシャ100に搭載された撮像装置51が撮像した入力画像に基づいて出力画像を生成する。本実施例では、画像生成システムSYSは、主に、コントローラ50、撮像装置51、表示装置52、記憶装置54及び入力装置55で構成される。
コントローラ50は、例えば、CPU、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等を備えたコンピュータである。コントローラ50は、例えば、出力画像生成部50A及び強調表示部50Bのそれぞれに対応するプログラムをCPUに実行させ、出力画像生成部50A及び強調表示部50Bのそれぞれに対応する機能を実現する。
撮像装置51は、出力画像を生成するための入力画像を取得する装置である。本実施例では、CCD、CMOS等の撮像素子を備えたカメラである。撮像装置51は、例えば、運転席1Sに着座している運転者の死角を撮像できるようトラクタ1に取り付けられている。死角は、例えば、ホッパ2の内部空間(特に、トラクタ1に近い部分)、ホッパ2の前端の外側の空間、アスファルトフィニッシャ100の側部近辺の路面に近い空間等を含む。
撮像装置51は、トラクタ1の右側部、左側部、及び前部以外の位置(例えば、後部である。)に取り付けられていてもよい。撮像装置51は、広角レンズ又は魚眼レンズが装着されていてもよい。撮像装置51は、ホッパ2に取り付けられていてもよく、スクリード3に取り付けられていてもよい。
本実施例では、撮像装置51は、前カメラ51F、左カメラ51L、右カメラ51R、左補助カメラ51U、及び、右補助カメラ51Vを含む。前カメラ51Fは、図1A及び図1Bに示すように、トラクタ1の前部上端に取り付けられ、その光軸51FXが進行方向前方に延び、且つ、路面との間に側面視で角度αを形成するように取り付けられている。左カメラ51Lは、図1A~図1Cに示すように、トラクタ1の左側部上端に取り付けられ、その光軸51LXが、トラクタ1の左側面との間に上面視で角度βを形成し、且つ、路面との間に背面視で角度γを形成するように取り付けられている。右カメラ51Rは、左右を逆にして、左カメラ51Lと同様に取り付けられている。左補助カメラ51Uは、図1A~図1Cに示すように、トラクタ1の左側部上端に取り付けられ、その光軸51UXが、トラクタ1の左側面との間に上面視で角度δを形成し、且つ、路面との間に背面視で角度εを形成するように取り付けられている。右補助カメラ51Vは、左右を逆にして、左補助カメラ51Uと同様に取り付けられている。図1Bの破線で囲まれる領域51FAは、前カメラ51Fの撮像範囲を示し、一点鎖線で囲まれる領域51LAは、左カメラ51Lの撮像範囲を示し、一点鎖線で囲まれる領域51RAは、右カメラ51Rの撮像範囲を示す。二点鎖線で囲まれる領域51UAは、左補助カメラ51Uの撮像範囲を示し、二点鎖線で囲まれる領域51VAは、右補助カメラ51Vの撮像範囲を示す。
左カメラ51L及び左補助カメラ51Uは、左補助カメラ51Uの撮像範囲を示す領域51UAが、左カメラ51Lの撮像範囲を示す領域51LAに完全に含まれるようにトラクタ1に取り付けられている。但し、領域51LAと領域51UAが部分的に重複するように、すなわち、領域51UAが領域51LAからはみ出すようにトラクタ1に取り付けられていてもよい。同様に、右カメラ51R及び右補助カメラ51Vは、右補助カメラ51Vの撮像範囲を示す領域51VAが、右カメラ51Rの撮像範囲を示す領域51RAに完全に含まれるようにトラクタ1に取り付けられている。但し、領域51RAと領域51VAが部分的に重複するように、すなわち、領域51VAが領域51RAからはみ出すようにトラクタ1に取り付けられていてもよい。また、左補助カメラ51U及び右補助カメラ51Vは省略されてもよい。
撮像装置51は、例えば、ブラケット、ステー、バー等を介してアスファルトフィニッシャ100に取り付けられる。本実施例では、撮像装置51は、取り付け用ステーを介してトラクタ1に取り付けられている。但し、撮像装置51は、取り付け用ステーを介さずにトラクタ1に直接的に取り付けられてもよく、トラクタ1に埋め込まれていてもよい。
本実施例では、撮像装置51は、取得した入力画像をコントローラ50に対して出力する。撮像装置51は、魚眼レンズ又は広角レンズを用いて入力画像を取得した場合には、それらレンズを用いることによって生じる見掛け上の歪曲やアオリを補正した補正済みの入力画像をコントローラ50に対して出力してもよい。或いは、その見掛け上の歪曲やアオリを補正していない入力画像をそのままコントローラ50に対して出力してもよい。この場合、その見掛け上の歪曲やアオリは、コントローラ50によって補正される。
このように、撮像装置51は、アスファルトフィニッシャ100の左側及び右側並びにホッパ2の内側及び外側にある複数の死角がその撮像範囲に含まれるように配置されている。
入力装置55は、運転者が画像生成システムSYSに対して各種情報を入力できるようにするための装置であり、例えば、タッチパネル、ボタン、スイッチ等である。本実施例では、入力装置55は、表示切換スイッチ及びスクリュダイヤルを含む。
表示切換スイッチは、表示装置52に表示される出力画像の構成を切り換えるためのスイッチである。スクリュダイヤルは、作業装置の一例であるスクリュSCの回転速度を調整するためのダイヤルである。
記憶装置54は、各種情報を記憶するための装置である。本実施例では、記憶装置54は、不揮発性記憶装置であり、コントローラ50に統合されている。但し、記憶装置54は、コントローラ50とは別の構造物としてコントローラ50の外部に配置されていてもよい。
表示装置52は、各種情報を表示するための装置である。本実施例では、操作パネル65に設置された液晶ディスプレイであり、コントローラ50が出力する各種画像を表示する。
出力画像生成部50Aは、出力画像を生成するための機能要素であり、例えば、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせで構成される。本実施例では、出力画像生成部50Aは、記憶装置54に記憶された入力画像・出力画像対応マップ54aを参照し、撮像装置51が撮像した入力画像が位置する入力画像平面上の座標と、出力画像が位置する出力画像平面上の座標とを対応付ける。そして、出力画像生成部50Aは、出力画像における各画素の値(例えば、輝度値、色相値、彩度値等である。)と入力画像における各画素の値とを関連付けて出力画像を生成する。
入力画像・出力画像対応マップ54aは、入力画像平面上の座標と出力画像平面上の座標との対応関係を参照可能に記憶している。対応関係は、例えば、撮像装置51の光学中心、焦点距離、CCDサイズ、光軸方向ベクトル、カメラ水平方向ベクトル、射影方式等の各種パラメータに基づいて予め設定されている。対応関係は、入力画像が見掛け上の歪曲やアオリを含む場合には、その見掛け上の歪曲やアオリが出力画像に現れないように設定されていてもよい。この場合、入力画像平面上の非矩形領域を構成する座標群が出力画像平面上の矩形領域を構成する座標群に対応付けられる。対応関係は、入力画像における見掛け上の歪曲やアオリが入力画像取得時に既に補正されている場合には、入力画像平面上の矩形領域を構成する座標群がそのまま出力画像平面上の矩形領域を構成する座標群に対応するように設定されていてもよい。
強調表示部50Bは、表示装置52に表示される出力画像の内容を切り換えるための機能要素であり、例えば、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせで構成される。本実施例では、強調表示部50Bは、強調表示スイッチとしての表示切換スイッチが押下されたときに、表示装置52に表示されている出力画像を第1出力画像と第2出力画像とで切り換える。スクリュダイヤルが操作されたときに第1出力画像を第2出力画像に切り換え、その後、スクリュダイヤルが操作されない時間(非操作時間)が所定時間に達したときに第2出力画像を第1出力画像に切り換えてもよい。同様に、強調表示スイッチが操作されたときに第1出力画像を第2出力画像に切り換え、その後、強調表示スイッチが操作されない時間(非操作時間)が所定時間に達したときに第2出力画像を第1出力画像に切り換えてもよい。非操作時間は、例えば、コントローラ50のタイマ機能を用いてカウントされる。
第1出力画像は、周囲画像を含み、局所的画像を含まない。第2出力画像は、周囲画像及び局所的画像を含む。周囲画像は、アスファルトフィニッシャ100の周囲が映っている画像である。局所的画像は、アスファルトフィニッシャ100に関する所定の局所的領域が映っている画像であり、例えば、スクリュSCによって舗装材が供給される(撒き出される)領域が映っている画像である。スクリュSCによって舗装材が供給される領域は、例えば、スクリード3の前にある領域であり、且つ、リテーニングプレート70(図1B参照。)と、サイドプレート71(図1B参照。)と、モールドボード72(図1B参照。)とで囲まれた領域である。この局所的画像を見ることで、運転者は、局所的領域をのぞき込むためにトラクタ1上を動き回ったり或いは運転席1Sで体を捻ったりすることなく、運転席1Sに着座したまま局所的領域における舗装材の抱え込み量を確認できる。また、視線を大きく移動させることなく、周囲の状況と局所的領域における舗装材の抱え込み量とをほとんど同時に確認できる。このようにして、画像生成システムSYSを搭載するアスファルトフィニッシャ100は、抱え込み量を確認する作業による運転者の疲労を軽減させることができる。その結果、アスファルトフィニッシャ100に関する安全性を向上させることができる。局所的画像は、ホッパ2内の領域が映っている画像であってもよい。
また、強調表示部50Bは、例えば、第2出力画像を表示装置52に表示させる場合、運転者が周囲画像と局所的画像とを区別できるように局所的画像を表示装置52で強調表示させる。例えば、周囲画像を囲む表示枠とは別の表示枠の中に局所的画像を表示させる。この場合、局所的画像は、周囲画像の一部と重なるように周囲画像の上に表示されてもよく、周囲画像と重ならないように周囲画像とは別の位置に表示されてもよい。或いは、周囲画像のうちの局所的領域に対応する画像部分を拡大表示してもよい。この場合、周囲画像のうちの他の画像部分は、少なくとも一部が縮小表示されてもよく、その表示が省略されてもよい。また、周囲画像のうちの局所的領域に対応する画像部分が拡大表示された場合には、別の表示枠による局所的画像の表示は省略されてもよい。
次に、図3を参照し、左カメラ51L、右カメラ51R及び前カメラ51Fのそれぞれの入力画像を用いて生成される第1出力画像について説明する。図3は、表示装置52に表示される第1出力画像の表示例である。
第1出力画像は、主に、ホッパ画像HG、左周囲画像LG、右周囲画像RG、及び、イラスト画像1CGを含む。ホッパ画像HG、左周囲画像LG及び右周囲画像RGは周囲画像を構成する。画像生成システムSYSは、アスファルトフィニッシャ100の前方が表示装置52の画面の上方に一致することを運転者が認識できるように、ホッパ画像HG、左周囲画像LG、右周囲画像RG、及び、イラスト画像1CGを第1出力画像上の所定位置に所定の大きさで表示する。アスファルトフィニッシャ100及びその周囲を上から見下ろしたときに見える光景が映っている俯瞰画像としての第1出力画像を運転者に提示することで、アスファルトフィニッシャ100と周囲の物体との間の位置関係を運転者に直感的に認識させるためである。
ホッパ画像HGは、前カメラ51Fの入力画像に基づいて生成される。本実施例では、ホッパ画像HGは、トラクタ1からホッパ2を見下ろしたときに見えるホッパ2の内部の様子が映っている画像であり、前カメラ51Fの入力画像の一部を切り出すことによって生成され、第1出力画像の中央上部に配置される。
左周囲画像LGは、左カメラ51Lの入力画像に基づいて生成される。本実施例では、左周囲画像LGは、アスファルトフィニッシャ100の進行方向左側にある左周囲領域をトラクタ1から見下ろしたときに見える左周囲領域の様子が映っている画像である。具体的には、左周囲画像LGは、左カメラ51Lの入力画像の一部を切り出して歪み補正を施し、更に画像回転処理を施すことにより生成され、第1出力画像の左側端部に配置される。また、左周囲画像LGは、スクリード3の左側端部の画像、及び、ホッパ2の左側端部の画像を含む。
右周囲画像RGは、右カメラ51Rの入力画像に基づいて生成される。本実施例では、右周囲画像RGは、アスファルトフィニッシャ100の進行方向右側にある右周囲領域をトラクタ1から見下ろしたときに見える右周囲領域の様子が映っている画像である。具体的には、右周囲画像RGは、右カメラ51Rの入力画像の一部を切り出して歪み補正を施し、更に画像回転処理を施すことにより生成され、第1出力画像の右側端部に配置される。また、右周囲画像RGは、スクリード3の右側端部の画像、及び、ホッパ2の右側端部の画像を含む。
歪み補正は、広角レンズ等を用いることによって生じる見掛け上の歪曲やアオリを補正するための画像処理である。画像回転処理は、アスファルトフィニッシャ100の進行方向前方(表示装置52の画面の上方)と左周囲画像LG及び右周囲画像RGのそれぞれの向きを一致させるための画像処理である。本実施例では、左カメラ51L及び右カメラ51Rのそれぞれの入力画像に関する入力画像平面上の座標と出力画像平面上の座標との対応関係が、歪み補正及び画像回転処理による効果を予め取り入れた状態で、入力画像・出力画像対応マップ54aに記憶されている。なお、歪み補正及び画像回転処理は、ホッパ画像HGに対して施されてもよい。
イラスト画像1CGは、トラクタ1のコンピュータグラフィクスであり、運転者がトラクタ1の位置を認識できるように表示される。本実施例では、イラスト画像1CGは、第1出力画像の中央下部に配置されている。
このようにして、表示装置52は、アスファルトフィニッシャ100及びその近傍を上空から見下ろしたときに見える光景が映っている第1出力画像を表示できる。
なお、上述の実施例では、ホッパ画像HG、左周囲画像LG及び右周囲画像RGの各画像は別個独立の画像として隣接して配置されている。但し、3つの画像は、連続する1つの画像となるように合成されてもよい。この場合、前カメラ51Fの撮像範囲と左カメラ51L又は右カメラ51Rの撮像範囲とが重複する範囲における物体の画像が消失するのを防止するための画像処理が施されていてもよい。
また、上述の実施例では、ホッパ画像HG、左周囲画像LG及び右周囲画像RGのそれぞれは、対応する1つのカメラが撮像した入力画像に基づいて生成される。但し、ホッパ画像HG、左周囲画像LG及び右周囲画像RGのそれぞれは、2つ以上のカメラが撮像した入力画像に基づいて生成されてもよい。例えば、左周囲画像LGは、左カメラ51L及び左補助カメラ51Uのそれぞれが撮像した入力画像に基づいて生成されてもよい。また、右周囲画像RGは、右カメラ51R及び右補助カメラ51Vのそれぞれが撮像した入力画像に基づいて生成されてもよい。
次に、図4A~図4Cを参照し、左カメラ51L、右カメラ51R、前カメラ51F、左補助カメラ51U及び右補助カメラ51Vのそれぞれの入力画像を用いて生成される第2出力画像について説明する。図4A~図4Cは、表示装置52に表示される第2出力画像の表示例である。
第2出力画像は、主に、ホッパ画像HG、左周囲画像LG、右周囲画像RG、イラスト画像1CG、及び、局所的画像SGを含む。本実施例では、局所的画像SGは、イラスト画像1CGの上に重畳表示される。図4Aは、トラクタ1の右側にある、リテーニングプレート70(図1B参照。)とサイドプレート71(図1B参照。)とモールドボード72(図1B参照。)とで囲まれた領域である右局所的領域が映っている右局所的画像SGRを含む第2出力画像を示す。図4Bは、トラクタ1の左側にある、リテーニングプレート70(図1B参照。)とサイドプレート71(図1B参照。)とモールドボード72(図1B参照。)とで囲まれた領域である左局所的領域が映っている左局所的画像SGLを含む第2出力画像を示す。図4Cは、右局所的画像SGR及び左局所的画像SGLを含む第2出力画像を示す。
右局所的画像SGRは、右補助カメラ51Vの入力画像に基づいて生成される。本実施例では、右局所的画像SGRは、トラクタ1から右局所的領域を見下ろしたときに見える右局所的領域の様子が映っている画像である。具体的には、右局所的画像SGRは、右補助カメラ51Vの入力画像の一部を切り出して歪み補正を施し、更に画像回転処理を施すことにより生成され、イラスト画像1CGの上で、イラスト画像1CGの右端に沿うように配置される。
左局所的画像SGLは、左補助カメラ51Uの入力画像に基づいて生成される。本実施例では、左局所的画像SGLは、トラクタ1から左局所的領域を見下ろしたときに見える左局所的領域の様子が映っている画像である。具体的には、左局所的画像SGLは、左補助カメラ51Uの入力画像の一部を切り出して歪み補正を施し、更に画像回転処理を施すことにより生成され、イラスト画像1CGの上で、イラスト画像1CGの左端に沿うように配置される。
表示切換スイッチは、右局所的画像SGRを含む第2出力画像(図4A参照。)を表示させるための第1スイッチと、左局所的画像SGLを含む第2出力画像(図4B参照。)を表示させるための第2スイッチとを含むように構成されていてもよい。或いは、右局所的画像SGR及び左局所的画像SGLを含む第2出力画像(図4C参照。)を表示させるためのスイッチのみで構成されていてもよい。或いは、それら3つのスイッチを含むように構成されていてもよい。
スクリュダイヤルは、右スクリュの回転速度を調整するための右ダイヤルと、左スクリュの回転速度を調整するための左ダイヤルとを含むように構成されていてもよく、左右のスクリュの回転速度を同時に調整するための共通ダイヤルのみで構成されていてもよい。或いは、それら3つのダイヤルを含むように構成されていてもよい。強調表示部50Bは、例えば、右ダイヤルが操作されたときに右局所的画像SGRを含む第2出力画像(図4A参照。)を表示させ、左ダイヤルが操作されたときに左局所的画像SGLを含む第2出力画像(図4B参照。)を表示させてもよい。或いは、共通ダイヤルが操作されたときに右局所的画像SGR及び左局所的画像SGLを含む第2出力画像(図4C参照。)を表示させてもよい。
局所的画像SGを囲む表示枠は、ホッパ画像HG、左周囲画像LG、右周囲画像RG及びイラスト画像1CGのそれぞれを囲む表示枠とは異なるように表示されてもよい。例えば、色、線種、太さ等が異なるように表示されてもよく、点滅させられてもよい。
次に、図5を参照し、画像生成システムSYSが出力画像を生成する処理(以下、「出力画像生成処理」とする。)について説明する。図5は、出力画像生成処理のフローチャートである。出力画像は、第1出力画像及び第2出力画像を含む。画像生成システムSYSは、所定の制御周期で繰り返しこの出力画像生成処理を実行し、第1出力画像及び第2出力画像のうちの一方を二者択一的に生成する。但し、画像生成システムSYSは、第1出力画像及び第2出力画像の両方を生成してもよい。
最初に、コントローラ50の出力画像生成部50Aは、出力画像平面上の座標の値と入力画像平面上の座標の値とを関連付ける(ステップS1)。本実施例では、入力画像・出力画像対応マップ54aを参照し、出力画像平面上の各座標に対応する入力画像平面上の座標が有する値(例えば、輝度値、色相値、彩度値等である。)を取得し、その取得した値を、対応する出力画像平面上の各座標の値として設定する。
その後、コントローラ50は、出力画像平面上の全ての座標の値を入力画像平面上の座標の値に関連付けたか否かを判定する(ステップS2)。
そして、未だ全ての座標の値を関連付けていないと判定した場合(ステップS2のNO)、出力画像生成部50Aは、ステップS1及びステップS2の処理を繰り返す。
全ての座標の値を関連付けたと判定した場合(ステップS2のYES)、出力画像生成部50Aは、今回の出力画像生成処理を終了させる。
次に、図6を参照し、画像生成システムSYSが、表示装置52に表示されている出力画像を第1出力画像と第2出力画像とで切り換える処理(以下、「出力画像切換処理」とする。)について説明する。図6は、出力画像切換処理のフローチャートである。画像生成システムSYSは、所定の制御周期で繰り返しこの出力画像切換処理を実行する。
最初に、コントローラ50の強調表示部50Bは、強調表示がオン操作されたか否かを判定する(ステップS11)。強調表示部50Bは、例えば、表示装置52に第1出力画像が表示されている状態で、強調表示スイッチとしての表示切換スイッチが押下されたときに、強調表示がオン操作されたと判定する。スクリュダイヤルが操作されたときに強調表示がオン操作されたと判定してもよい。
強調表示がオン操作されたと判定した場合(ステップS11のYES)、強調表示部50Bは、局所的画像を強調表示する(ステップS12)。強調表示部50Bは、例えば、表示装置52に表示されている第1出力画像(図3参照。)を第2出力画像(図4A~図4C参照。)に切り換えて左局所的画像SGL及び右局所的画像SGRの少なくとも一方を周囲画像と共に表示させる。
強調表示がオン操作されていないと判定した場合(ステップS11のNO)、強調表示部50Bは、表示装置52に表示されている第1出力画像を第2出力画像に切り換えることなく、第1出力画像の表示を継続させる。
その後、強調表示部50Bは、強調表示がオフ操作されたか否かを判定する(ステップS13)。強調表示部50Bは、例えば、表示装置52に第2出力画像が表示されている状態で、強調表示スイッチとしての表示切換スイッチが押下されたときに、強調表示がオフ操作されたと判定する。スクリュダイヤルの操作の完了から所定時間が経過したときに強調表示がオフ操作されたと判定してもよい。或いは、表示切換スイッチの押下から所定時間が経過したときに強調表示がオフ操作されたと判定してもよい。
強調表示がオフ操作されたと判定した場合(ステップS13のYES)、強調表示部50Bは、局所的画像の強調表示を中止する(ステップS14)。強調表示部50Bは、例えば、表示装置52に表示されている第2出力画像を第1出力画像に切り換えて局所的画像の強調表示を中止する。
強調表示がオフ操作されていないと判定した場合(ステップS13のNO)、強調表示部50Bは、表示装置52に表示されている第2出力画像を第1出力画像に切り換えることなく、第2出力画像の表示を継続させる。
この構成により、画像生成システムSYSは、運転者の要求に応じて局所的画像を表示装置52に表示させることができる。この局所的画像を見ることで、運転者は、局所的領域をのぞき込むためにトラクタ1上を動き回ったり或いは運転席1Sで体を捻ったりすることなく、運転席1Sに着座したまま局所的領域における舗装材の抱え込み量を確認できる。また、視線を大きく移動させることなく、周囲の状況と局所的領域における舗装材の抱え込み量とをほとんど同時に確認できる。このようにして、画像生成システムSYSを搭載するアスファルトフィニッシャ100は、抱え込み量を確認する作業による運転者の疲労を軽減させることができる。その結果、アスファルトフィニッシャ100に関する安全性を向上させることができる。
次に、図7を参照し、第2出力画像の別の表示例について説明する。図7は、表示装置52に表示される第2出力画像の別の表示例である。図7の第2出力画像は、右局所的画像SGRがイラスト画像1CGではなく右周囲画像RGの上に重畳表示されている点で、図4Aの第2出力画像と異なるがその他の点で共通する。そのため、共通部分の説明を省略し、相違部分を詳説する。以下の説明は、右局所的画像SGRに関するが、左局所的画像SGLにも同様に適用される。
図7の例では、右局所的画像SGRは、右周囲画像RGと同様に、右カメラ51Rの入力画像に基づいて生成される。そのため、右補助カメラ51Vは省略されてもよい。但し、右局所的画像SGRは、右補助カメラ51Vの入力画像に基づいて生成される画像であってもよい。
右局所的画像SGRは右周囲画像RGの一部に対応する。例えば、右周囲画像RGが第1画像部分RG1~第11画像部分RG11で構成される場合、図7の右局所的画像SGRは、第9画像部分RG9に対応する。具体的には、画像生成システムSYSは、第7画像部分RG7~第11画像部分RG11が表示されていたところに、第9画像部分RG9を縦方向に拡大した画像である右局所的画像SGRを重畳表示している。すなわち、第1画像部分RG1~第6画像部分RG6はそのまま表示され、第7画像部分RG7~第11画像部分RG11は右局所的画像SGRで遮られて不可視となる。
このように、画像生成システムSYSは、右周囲画像RGにおける右局所的領域が映っていた画像部分の上に右局所的画像SGRを重畳表示する。そのため、運転者は、右局所的画像SGRに右局所的領域が映っていることを直感的に認識できる。また、右局所的画像SGRを表示することで、右周囲画像RGを表示しているときよりも右局所的領域を拡大して表示できる。そのため、右スクリュによって舗装材が供給される右局所的領域の様子を運転者により分かり易く提示できる。
次に、図8を参照し、第2出力画像の更に別の表示例について説明する。図8は、表示装置52に表示される第2出力画像の更に別の表示例である。図8の第2出力画像は、右局所的画像SGRが右周囲画像RGの一部ではなく全部を覆うように表示されている点で、図7の第2出力画像と異なるがその他の点で共通する。そのため、共通部分の説明を省略し、相違部分を詳説する。以下の説明は、右局所的画像SGRに関するが、左局所的画像SGLにも同様に適用される。
右局所的画像SGRは、図7の場合と同様に、右周囲画像RGの一部に対応する。例えば、右周囲画像RGが第1画像部分RG1~第11画像部分RG11で構成される場合、図8の右局所的画像SGRは、第9画像部分RG9に対応する。具体的には、画像生成システムSYSは、第1画像部分RG1~第11画像部分RG11が表示されていたところに、第9画像部分RG9を縦方向に拡大した画像である右局所的画像SGRを重畳表示している。すなわち、第1画像部分RG1~第11画像部分RG11は右局所的画像SGRで遮られて不可視となる。
このように、画像生成システムSYSは、右局所的領域が映っていた画像部分を含む右周囲画像RGの全域に右局所的画像SGRを重畳表示する。そのため、運転者は、右局所的画像SGRに右局所的領域が映っていることを直感的に認識できる。また、表示装置52の縦方向の全長にわたる大きさの右局所的画像SGRを表示することで、図7の第2出力画像の場合よりも右局所的領域を更に大きく表示できる。そのため、右スクリュによって舗装材が供給される右局所的領域の様子を運転者に更に分かり易く提示できる。
次に、図9を参照し、第2出力画像の更に別の表示例について説明する。図9は、表示装置52に表示される第2出力画像の更に別の表示例である。図9の第2出力画像は、右局所的画像SGRが右周囲画像RGの一部ではなく全部を利用して生成されている点、及び、インジケータBGを表示する点で、図8の第2出力画像と異なるがその他の点で共通する。そのため、共通部分の説明を省略し、相違部分を詳説する。以下の説明は、右局所的画像SGRに関するが、左局所的画像SGLにも同様に適用される。
右局所的画像SGRは、図8の場合と違い、右周囲画像RGの全部に対応する。例えば、右周囲画像RGが第1画像部分RG1~第11画像部分RG11で構成される場合、図9の右局所的画像SGRは、第1画像部分RG1~第11画像部分RG11のそれぞれを縦方向に拡大或いは縮小して生成される。具体的には、第1画像部分RG1~第6画像部分RG6及び第11画像部分RG11のそれぞれを縦方向に縮小した画像と、第7画像部分RG7~第10画像部分RG10のそれぞれを縦方向に拡大した画像とで構成されている。すなわち、図7及び図8の場合と違い、右周囲画像RGに映っていた光景は、右局所的画像SGRが表示された場合にも継続的に視認され得る。
インジケータBGは、局所的画像SGを構成する画像部分の、周囲画像を構成する対応する画像部分に対する拡大縮小状態を表す図形画像である。図9の例では、右インジケータBGRは、右局所的画像SGRを構成する画像部分の、右周囲画像RGを構成する対応する画像部分に対する拡大縮小状態を表している。具体的には、右インジケータBGRは、第1画像部分RG1~第11画像部分RG11のそれぞれに対応する11個の矩形セグメントで構成される縦方向に延びる棒状インジケータであり、画面の右端に表示されている。左インジケータが表示される場合、左インジケータは、画面の左端に表示され得る。左インジケータは、左局所的画像SGLを構成する画像部分の、左周囲画像LGを構成する対応する画像部分に対する拡大縮小状態を表す。何れの場合においても、棒状インジケータは、矩形セグメントが縦に長いほど拡大率が大きいことを表し、矩形セグメントが縦に短いほど縮小率が大きいことを表す。但し、インジケータBGの表示は省略されてもよい。
このように、画像生成システムSYSは、図8の場合と同様に、右局所的領域が映っていた画像部分を含む右周囲画像RGの全域に右局所的画像SGRを重畳表示する。そのため、運転者は、右局所的画像SGRに右局所的領域が映っていることを直感的に認識できる。また、図8の場合と同様に、表示装置52の縦方向の全長にわたって右局所的画像SGRを表示することで、図7の第2出力画像の場合よりも右局所的領域を大きく表示できる。そのため、右スクリュによって舗装材が供給される右局所的領域の様子を運転者により分かり易く提示できる。また、図8の場合と違い、右局所的領域を大きく表示しながらも、右周囲画像RGに映っていた光景を運転者が継続的に視認できるようにする。そのため、運転者は、例えば、アスファルトフィニッシャ100の右側にいる作業者を監視しながら、右局所的領域の様子を確認できる。
以上の構成により、画像生成システムSYSは、複数のカメラが取得する入力画像に基づき、アスファルトフィニッシャ100とその周囲で作業する作業者等との位置関係を運転者に直感的に認識させることが可能な出力画像を生成できる。
また、画像生成システムSYSは、アスファルトフィニッシャ100及びその近傍を上空から見下ろしたときに見える光景が映っている画像を運転者に提示できるように、ホッパ画像HG、左周囲画像LG、右周囲画像RG、及びイラスト画像1CGを表示する。これにより、運転者は、運転席1Sから離れることなく、アスファルトフィニッシャ100の周囲にある死角を視認できる。その結果、画像生成システムSYSは、アスファルトフィニッシャ100に関する安全性及び操作性を向上させることができる。具体的には、画像生成システムSYSは、ホッパ2内の舗装材の残量、舗装予定の路面における地物(例えば、マンホールである。)の位置等を運転者に提示できる。また、画像生成システムSYSは、アスファルトフィニッシャ100の周囲で作業する作業者等の位置を運転者に提示できる。そのため、運転者は、表示装置52を見て作業者等の位置を確認した上で、ホッパ2の開閉、スクリード3の伸縮、スクリード3の昇降等の各種操作を実行できる。また、運転者は、作業者とホッパ、スクリード、又はダンプカーとの位置関係で危険を察知した場合には、各種操作の中止、アスファルトフィニッシャの停止等を行うことができる。
また、画像生成システムSYSは、アスファルトフィニッシャ100の周囲が映っている画像である周囲画像を表示し、且つ、スクリュSCによって舗装材が供給される領域が映っている画像である局所的画像を強調表示する。局所的画像の強調表示は、局所的画像を別の表示枠内に表示すること、局所的画像を拡大表示すること、局所的画像の表示枠の表示態様を変更すること等を含む。この処理により、画像生成システムSYSは、アスファルトフィニッシャ100の周囲の状況に加え、所定の局所的領域の状況を運転者に分かり易く提示できる。
画像生成システムSYSは、アスファルトフィニッシャ100の右方にある領域を撮像する第1カメラとしての右カメラ51Rと、右スクリュによって舗装材が供給される領域を撮像する第2カメラとしての右補助カメラ51Vとを備えていてもよい。この場合、周囲画像を構成する右周囲画像RGは、右カメラ51Rが撮像した画像に基づいて生成され、局所的画像を構成する右局所的画像SGRは、右補助カメラ51Vが撮像した画像に基づいて生成されてもよい。
また、画像生成システムSYSは、アスファルトフィニッシャ100の左方にある領域を撮像する第1カメラとしての左カメラ51Lと、左スクリュによって舗装材が供給される領域を撮像する第2カメラとしての左補助カメラ51Uとを備えていてもよい。この場合、周囲画像を構成する左周囲画像LGは、左カメラ51Lが撮像した画像に基づいて生成され、局所的画像を構成する左局所的画像SGLは、左補助カメラ51Uが撮像した画像に基づいて生成されてもよい。
画像生成システムSYSは、アスファルトフィニッシャ100の右方にある領域と、右スクリュによって舗装材が供給される右局所的領域とを撮像する右カメラ51Rを備えていてもよい。この場合、右周囲画像RG及び右局所的画像SGRは、右カメラ51Rが撮像した画像に基づいて生成されてもよい。この場合、右補助カメラ51Vは省略されてもよい。
また、画像生成システムSYSは、アスファルトフィニッシャ100の左方にある領域と、左スクリュによって舗装材が供給される左局所的領域とを撮像する左カメラ51Lを備えていてもよい。この場合、左周囲画像LG及び左局所的画像SGLは、左カメラ51Lが撮像した画像に基づいて生成されてもよい。この場合、左補助カメラ51Uは省略されてもよい。
局所的画像は、例えば図4A~図4Cに示すように周囲画像と重ならないように表示されてもよく、例えば図6~図8に示すように周囲画像上に重なるように表示されてもよい。
表示装置52は、局所的画像SGの拡大縮小状態を表すインジケータBGを表示してもよい。インジケータBGを見ることで、運転者は、局所的画像SGを構成する画像部分のそれぞれの拡大縮小状態を瞬時に把握できる。
従来、前カメラ、左カメラ及び右カメラのそれぞれが撮像した画像をトラクタのコンピュータグラフィクスの周りに並べて表示するアスファルトフィニッシャが知られている(特許文献1参照。)。前カメラは、トラクタの前方にあるホッパの内部を撮像するためにトラクタの前部上端に取り付けられている。左カメラは、アスファルトフィニッシャの左側の空間を撮像するためにトラクタの左側部上端に取り付けられている。右カメラは、アスファルトフィニッシャの右側の空間を撮像するためにトラクタの右側部上端に取り付けられている。
しかしながら、上述の構成では、ホッパウイングの前端周辺の空間は、前カメラ、左カメラ及び右カメラから見てホッパウイングの死角になってしまっている。そのため、アスファルトフィニッシャの操作者は、表示された画像を見ても、ホッパウイングの前端周辺の空間の様子を把握できない。画像では視認できない空間については、操作者は、直接目視で安全を確認する必要がある。
上述に鑑み、画像では視認できない範囲を更に減少させる道路機械の提供が望まれる。
図10は、本発明の実施例に係る道路機械の一例であるアスファルトフィニッシャ100の側面図である。図11はアスファルトフィニッシャ100の上面図である。アスファルトフィニッシャ100は、主に、トラクタ1、ホッパ2及びスクリード3で構成されている。以下では、トラクタ1から見たホッパ2の方向(+X方向)を前方とし、トラクタ1から見たスクリード3の方向(-X方向)を後方とする。
トラクタ1は、アスファルトフィニッシャ100を走行させるための車両である。本実施例では、トラクタ1は、後輪走行用油圧モータを用いて後輪5を回転させ、且つ、前輪走行用油圧モータを用いて前輪6を回転させてアスファルトフィニッシャ100を移動させる。後輪走行用油圧モータ及び前輪走行用油圧モータは油圧ポンプから作動油の供給を受けて回転する。後輪5及び前輪6はクローラで置き換えられてもよい。また、トラクタ1は、キャノピー1Cを含む。キャノピー1Cは、トラクタ1の上部に取り付けられている。
コントローラ50は、アスファルトフィニッシャ100を制御する制御装置である。本実施例では、コントローラ50は、CPU、揮発性記憶装置、不揮発性記憶装置等を含むマイクロコンピュータで構成され、トラクタ1に搭載されている。コントローラ50の各種機能は、不揮発性記憶装置に格納されたプログラムをCPUが実行することで実現される。
ホッパ2は、舗装材を受け入れるための機構であり、主に、ホッパウイング20及びホッパシリンダ24を含む。本実施例では、ホッパ2は、トラクタ1の前側に設置され且つホッパウイング20内に舗装材を受け入れる。ホッパウイング20は、左ホッパシリンダ24LによってY軸方向(車幅方向)に開閉可能な左ホッパウイング20Lと、右ホッパシリンダ24RによってY軸方向(車幅方向)に開閉可能な右ホッパウイング20Rとを含む。アスファルトフィニッシャ100は、通常、ホッパウイング20を全開状態にしてダンプトラックの荷台から舗装材(例えばアスファルト混合物である。)を受け入れる。図11はホッパウイング20が全開状態であることを示す。ホッパ2内の舗装材が減少するとホッパウイング20が閉じられ、ホッパ2の内壁付近にあった舗装材がホッパ2の中央部分に集められる。ホッパ2の中央部分にあるコンベアCVがトラクタ1の後側に舗装材を継続的に給送できるようにするためである。すなわち、コンベアCV上に舗装材が溜まった状態を維持できるようにするためである。その後、トラクタ1の後側に給送された舗装材は、スクリュSCによってトラクタ1の後側且つスクリード3の前側で車幅方向に敷き拡げられる。本実施例では、スクリュSCは、エクステンションスクリュが左右に連結された状態にある。
スクリード3は、舗装材を敷き均すための機構である。本実施例では、スクリード3は、前側スクリード30及び後側スクリード31を含む。スクリード3は、トラクタ1によって牽引される浮動スクリードであり、レベリングアーム3Aを介してトラクタ1に連結されている。後側スクリード31は左後側スクリード31L及び右後側スクリード31Rを含む。左後側スクリード31Lは左スクリード伸縮シリンダ26Lを用いて車幅方向に伸縮され、右後側スクリード31Rは右スクリード伸縮シリンダ26Rを用いて車幅方向に伸縮される。
撮像装置51は、画像を取得する装置である。本実施例では、撮像装置51は、単眼カメラであり、無線又は有線でコントローラ50に接続されている。コントローラ50は、例えば、撮像装置51が撮像した画像に視点変換処理を施すことで俯瞰画像を生成できる。俯瞰画像は、例えば、アスファルトフィニッシャ100の周囲の空間を仮想的に略真上から見た画像である。撮像装置51は、ステレオカメラであってもよい。本実施例では、撮像装置51は、前カメラ51F、左カメラ51L、右カメラ51R、及び、後カメラ51Bを含む。後カメラ51Bは省略されてもよい。
前カメラ51Fは、アスファルトフィニッシャ100の前方の空間を撮像する。本実施例では、運転席1Sに着座する運転者の視点(以下、「運転席視点」とする。)で死角となるホッパ2の内側の画像を撮像できるよう、トラクタ1の前部を構成するボンネットに取り付けられている。キャノピー1Cの天板の前縁部に取り付けられていてもよい。図11の灰色領域Z1は、前カメラ51Fの撮像範囲を示す。
左カメラ51Lは、アスファルトフィニッシャ100の左方の空間を撮像する。本実施例では、運転席視点で死角となる左ホッパウイング20Lの車幅方向外側の空間の画像を撮像できるよう、キャノピー1Cの天板の左縁部から+Y方向(左方)に延びる棒部材BLの先端に取り付けられている。トラクタ1の右側部から+Y方向(左方)に延びる棒部材BLの先端に取り付けられていてもよい。左カメラ51Lは、例えば、全開状態の左ホッパウイング20Lの左端よりも車幅方向外側(左側)に突出するように取り付けられている。図11の灰色領域Z2は、左カメラ51Lの撮像範囲を示す。
右カメラ51Rは、アスファルトフィニッシャ100の右方の空間を撮像する。本実施例では、運転席視点で死角となる右ホッパウイング20Rの車幅方向外側の空間の画像を撮像できるよう、キャノピー1Cの天板の右縁部から-Y方向(右方)に延びる棒部材BRの先端に取り付けられている。トラクタ1の右側部から-Y方向(右方)に延びる棒部材BRの先端に取り付けられていてもよい。右カメラ51Rは、例えば、全開状態の右ホッパウイング20Rの右端よりも車幅方向外側(右側)に突出するように取り付けられている。図11の灰色領域Z3は、右カメラ51Rの撮像範囲を示す。
棒部材BL、BRは、望ましくは、取り外し可能に構成されている。伸縮可能に構成されていてもよい。アスファルトフィニッシャ100をトレーラ等で輸送する場合に対処するためである。
後カメラ51Bは、アスファルトフィニッシャ100の後方の空間を撮像する。本実施例では、運転席視点で死角となるスクリード3の後方の空間を撮像できるよう、キャノピー1Cの天板の後縁部に取り付けられている。図11の灰色領域Z4は、後カメラ51Bの撮像範囲を示す。
前カメラ51Fの撮像範囲と左カメラ51Lの撮像範囲は重複していてもよい。また、後カメラ51Bの撮像範囲と左カメラ51Lの撮像範囲は重複していなくてもよい。右カメラ51Rの撮像範囲についても同様である。
コントローラ50は、前カメラ51F、左カメラ51L、右カメラ51R、及び、後カメラ51Bのそれぞれが撮像した画像を視点変換し且つ合成して俯瞰画像を生成する。俯瞰画像は、ホッパ2の内部の空間、左ホッパウイング20Lの左方の空間、右ホッパウイング20Rの右方の空間、及び、スクリード3の後方の空間を仮想的に略真上から見た画像と、アスファルトフィニッシャ100のコンピュータグラフィクス画像(以下、「モデル画像」とする。)とを含む。コントローラ50は、前カメラ51F、左カメラ51L、及び、右カメラ51Rの3つのカメラのそれぞれが撮像した画像を視点変換し且つ合成して俯瞰画像を生成してもよい。すなわち、後カメラ51Bを利用することなく、俯瞰画像を生成してもよい。
表示装置52は、各種画像を表示する装置である。本実施例では、表示装置52は、液晶ディスプレイであり、無線又は有線でコントローラ50に接続されている。表示装置52は、複数の撮像装置51のそれぞれが撮像した画像を表示可能であり、運転席1Sに着座する運転者が見易い位置に配置されている。リアコントローラのところに配置されていてもよい。コントローラ50は、例えば、撮像装置51が撮像した画像に視点変換処理を施して生成した画像を表示装置52に表示する。
次に、図12を参照し、アスファルトフィニッシャ100に搭載される表示システムGSについて説明する。図12は、表示システムGSの構成例を示すブロック図である。表示システムGSは、主に、コントローラ50、撮像装置51、表示装置52、情報取得装置53、記憶装置54等で構成されている。表示システムGSは、例えば、撮像装置51が撮像した画像(以下、「入力画像」とする。)に基づいて表示用の画像(以下、「出力画像」とする。)を生成しその出力画像を表示装置52に表示する。
情報取得装置53は、情報を取得し、取得した情報をコントローラ50に対して出力する。情報取得装置53は、例えば、ホッパシリンダストロークセンサ、スクリード伸縮シリンダストロークセンサ、操舵角センサ、走行速度センサ、測位センサ等の少なくとも1つを含む。ホッパシリンダストロークセンサは、ホッパシリンダ24のストローク量を検出する。スクリード伸縮シリンダストロークセンサは、スクリード伸縮シリンダ26のストローク量を検出する。操舵角センサは、前輪6の操舵角を検出する。走行速度センサは、アスファルトフィニッシャ100の走行速度を検出する。測位センサは、例えばGNSSコンパスであり、アスファルトフィニッシャ100の位置(緯度、経度、高度)及び向きを検出する。
記憶装置54は、各種情報を記憶するための装置である。本実施例では、記憶装置54は、入力画像・出力画像対応マップ54aを参照可能に記憶する不揮発性記憶装置である。
入力画像・出力画像対応マップ54aは、入力画像平面上の座標と出力画像平面上の座標との対応関係を記憶している。その対応関係は、所望の視点変換を実現できるよう、撮像装置51の光学中心、焦点距離、CCDサイズ、光軸方向ベクトル、カメラ水平方向ベクトル、射影方式等の各種パラメータに基づいて予め設定されている。その対応関係は、見掛け上の歪曲やアオリが出力画像に現れないように設定されている。
コントローラ50は、視点変換部50a及び補助線作成部50bを含む。視点変換部50a及び補助線作成部50bは、ソフトウェア、ハードウェア又はファームウェアで構成される。
視点変換部50aは、出力画像を生成する機能要素である。本実施例では、記憶装置54に記憶された入力画像・出力画像対応マップ54aを参照し、撮像装置51が撮像した入力画像が位置する入力画像平面上の座標と、出力画像としての俯瞰画像が位置する出力画像平面上の座標とを対応付ける。具体的には、視点変換部50aは、入力画像における各画素の値(例えば、輝度値、色相値、彩度値等である。)を出力画像における各画素の値に対応付けて出力画像を生成する。
補助線作成部50bは、出力画像上に重畳表示される補助線を作成する機能要素である。本実施例では、補助線作成部50bは、視点変換部50aによって生成された俯瞰画像に適合するように補助線を作成する。補助線は、例えば、スクリード3の端部の予想軌跡である予想舗装軌跡を示す補助線、車輪の予想軌跡である予想走行軌跡を示す補助線等を含む。
本実施例では、コントローラ50は、視点変換部50aにより、入力画像・出力画像対応マップ54aを参照する。そして、出力画像平面上の各座標に対応する入力画像平面上の座標が有する値(例えば、輝度値、色相値、彩度値等である。)を取得し、その取得した値を、対応する出力画像平面上の各座標の値として採用する。
その後、コントローラ50は、出力画像平面上の全ての座標の値を入力画像平面上の座標の値に関連付けたか否かを判定する。未だ全ての座標の値を関連付けていないと判定した場合には、上述の処理を繰り返す。
一方、全ての座標の値を関連付けたと判定した場合には、コントローラ50は、補助線作成部50bにより、予想舗装軌跡を示す補助線、予想走行軌跡を示す補助線等を出力画像上に重畳表示する。本実施例では、補助線を重畳させる出力画像上の位置は予め設定されているが、動的に導き出されてもよい。また、コントローラ50は、補助線を表示した後で、入力画像平面上の座標と出力画像平面上の座標との対応付けを行ってもよい。
次に、図13A及び13Bを参照し、アスファルトフィニッシャ100に搭載された4台の撮像装置51(前カメラ51F、左カメラ51L、右カメラ51R、及び、後カメラ51B)のそれぞれが撮像した入力画像を用いて生成される俯瞰画像について説明する。図13A及び図13Bは、俯瞰画像の一例を示す図である。具体的には、図13Aは、表示装置52に表示された俯瞰画像の一例を示す。図13Bは、図13Aの俯瞰画像を生成するために用いられる入力画像の区分を示す。
図13Aの俯瞰画像は、アスファルトフィニッシャ100の周囲の空間を仮想的に略真上から見た画像である。図13Aの俯瞰画像は、主に、視点変換部50aによって生成される画像G1(斜線領域参照。)と、モデル画像CG1とを含む。
モデル画像CG1は、アスファルトフィニッシャ100を表す画像であり、ホッパ2のモデル画像CGa、トラクタ1のモデル画像CGb、及び、スクリード3のモデル画像CGcを含む。
ホッパ2のモデル画像CGaは、左ホッパウイング20Lのモデル画像WLと右ホッパウイング20Rのモデル画像WRを含む。モデル画像WL、WRは、ホッパシリンダストロークセンサの出力に応じて形状が変化する。図13Aは、左ホッパウイング20L及び右ホッパウイング20Rのそれぞれが全開状態のときのモデル画像CGaを示している。モデル画像WLとモデル画像WRとの間の斜線領域には、俯瞰画像の一部(ホッパ2の内側を仮想的に略真上から見た画像)が配置される。ホッパ2のモデル画像CGaは省略されてもよい。この場合、前カメラ51Fが撮像した画像に基づく俯瞰画像の一部が配置される。
スクリード3のモデル画像CGcは、左後側スクリード31Lのモデル画像SLと右後側スクリード31Rのモデル画像SRを含む。モデル画像SL、SRは、スクリード伸縮シリンダストロークセンサの出力に応じて形状が変化する。図13Aは、左後側スクリード31L及び右後側スクリード31Rのそれぞれが最も伸張したときのモデル画像CGcを示している。スクリード3のモデル画像CGcは省略されてもよい。この場合、後カメラ51Bが撮像した画像に基づく俯瞰画像の一部が配置される。
画像G1は、4台の撮像装置51のそれぞれが撮像した入力画像を用いて生成される画像である。本実施例では、画像G1は、アスファルトフィニッシャ100の左前方に存在する作業者の画像Gaと、アスファルトフィニッシャ100の右前方に存在するマンホール蓋の画像Gbを含む。コントローラ50は、図13Bに示すように、前画像R1、左画像R2、右画像R3、及び、後画像R4を合成して画像G1を生成している。作業者の画像Gaは左画像R2に含まれ、マンホール蓋の画像Gbは右画像R3に含まれている。
前画像R1は、前カメラ51Fが撮像した入力画像に基づいて生成される画像である。本実施例では、前画像R1は、トラクタ1側からホッパ2の内側を見下ろしたときの様子を表す画像を含む。コントローラ50は、前カメラ51Fが撮像した入力画像の一部を切り出して視点変換処理を施すことで前画像R1を生成する。前画像R1は、モデル画像WLとモデル画像WRの間、及び、それらの上側に配置される。前画像R1の形状は、モデル画像WL、WRの形状の変化に応じて変化してもよい。
左画像R2は、左カメラ51Lが撮像した入力画像に基づいて生成される画像である。本実施例では、左画像R2は、左ホッパウイング20Lの車幅方向外側(左側)の空間の画像を含む。コントローラ50は、左カメラ51Lが撮像した入力画像の一部を切り出して視点変換部50aによる視点変換処理を施すことで左画像R2を生成する。左画像R2は、モデル画像CG1の左側に配置される。左画像R2の形状は、モデル画像WL、SLの形状の変化に応じて変化してもよい。
右画像R3は、右カメラ51Rが撮像した入力画像に基づいて生成される画像である。本実施例では、右画像R3は、右ホッパウイング20Rの車幅方向外側(右側)の空間の画像を含む。コントローラ50は、右カメラ51Rが撮像した入力画像の一部を切り出して視点変換部50aによる視点変換処理を施すことで右画像R3を生成する。右画像R3は、モデル画像CG1の右側に配置される。右画像R3の形状は、モデル画像WR、SRの形状の変化に応じて変化してもよい。
後画像R4は、後カメラ51Bが撮像した入力画像に基づいて生成される画像である。本実施例では、後画像R4は、トラクタ1側からスクリード3を見下ろしたときの様子を表す画像を含む。コントローラ50は、後カメラ51Bが撮像した入力画像の一部を切り出して視点変換処理を施すことで後画像R4を生成する。後画像R4は、スクリード3のモデル画像CGcの下側に配置される。後画像R4の形状は、モデル画像SL、SRの形状の変化に応じて変化してもよい。
本実施例では、4つのカメラのそれぞれの入力画像平面上の座標と出力画像平面上の座標との対応関係は、視点変換処理による効果を予め取り込んだ状態で、入力画像・出力画像対応マップ54aに記憶されている。そのため、コントローラ50は、入力画像・出力画像対応マップ54aを参照するだけで複数の入力画像平面上の座標を出力画像平面上の座標に対応付けることができる。その結果、コントローラ50は、比較的低い演算負荷で出力画像を生成し且つ表示できる。
また、本実施例では、前画像R1、左画像R2、右画像R3、及び、後画像R4のそれぞれは、対応する1つのカメラが撮像した入力画像に基づいて生成されている。しかしながら、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、前画像R1、左画像R2、右画像R3、及び、後画像R4のそれぞれは、2つ以上のカメラが撮像した入力画像に基づいて生成されてもよい。
上述のように、アスファルトフィニッシャ100は、トラクタ1に取り付けられる複数の撮像装置51と、複数の撮像装置51のそれぞれが撮像した画像を視点変換し且つ合成して俯瞰画像を生成するコントローラ50と、俯瞰画像を一画面上に表示する表示装置52とを備える。そして、俯瞰画像がアスファルトフィニッシャ100の周囲の空間を仮想的に略真上から見た画像を含むように構成されている。そのため、出力画像では視認できない範囲である死角を更に減少させることができる。その結果、例えば、ホッパウイング20の前端周辺の空間の様子をアスファルトフィニッシャ100の操作者に提示できる。或いは、ホッパ2の内側にある舗装材の様子、スクリード3の後方の空間の様子等を操作者に提示できる。
また、アスファルトフィニッシャ100は、俯瞰画像を提示することで、視認性、安全性、操作性及び作業性を向上させることができる。具体的には、アスファルトフィニッシャ100は、ホッパ2内の舗装材の残量、舗装予定の路面における地物(例えば、マンホールである。)の位置等を操作者に直感的に認識させることができる。また、ホッパ2の周辺で作業する作業者の位置を操作者に直感的に認識させることができる。そのため、操作者は、俯瞰画像を見て地物や作業者の位置を確認した上で、ホッパウイング20の開閉等の各種操作を実行できる。
次に、図14A及び図14Bを参照し、出力画像の別の一例について説明する。図14A及び図14Bは、視点変換部50aによって生成される画像G1の上に補助線が重畳表示された例を示す。具体的には、図14Aは、直進しようとしているアスファルトフィニッシャ100の俯瞰画像を示す。図14Bは、右に曲がろうとしているアスファルトフィニッシャ100の俯瞰画像を示す。
図14A及び図14Bの例では、補助線作成部50bは、操舵角センサ及び走行速度センサのそれぞれの出力に基づいて補助線L1、L2を作成する。補助線L1は左後輪5Lの予想走行軌跡であり、補助線L2は右後輪5Rの予想走行軌跡である。本実施例では、補助線L1、L2は、現時点の操舵角及び走行速度に基づいて導き出される。操舵角のみに基づいて導き出されてもよい。補助線L1、L2は、例えば、現時点から所定時間(例えば数十秒間)が経過するまでの期間の走行軌跡を表す。
また、補助線作成部50bは、スクリード伸縮シリンダストロークセンサの出力を追加的に参照して補助線L3、L4を作成する。補助線L3は左後側スクリード31Lの左端の予想軌跡であり、補助線L4は右後側スクリード31Rの右端の予想軌跡である。本実施例では、補助線L3、L4は、現時点の操舵角、走行速度、及び、スクリード伸縮シリンダ26のストローク量に基づいて導き出される。補助線L3、L4は、例えば、現時点から所定時間(例えば数十秒間)が経過するまでの期間の軌跡を表す。
更に、補助線作成部50bは、道路設計データと測位センサの出力とに基づいて補助線L5、L6を作成する。道路設計データは、施工対象道路に関するデータであり、例えば不揮発性記憶装置に予め記憶されている。道路設計データは、例えば、舗装予定の路面における地物の位置に関するデータを含む。補助線L5は施工対象道路の左縁を表し、補助線L6は施工対象道路の右縁を表す。
更に、コントローラ50は、道路設計データと測位センサの出力とに基づき、マンホール等の地物の画像を俯瞰画像に重畳表示する。図14A及び図14Bの例では、コントローラ50は、マンホール蓋のモデル画像CG2を俯瞰画像に重畳表示している。
アスファルトフィニッシャ100の操作者は、上述のように補助線等が重畳表示された俯瞰画像を見ることで、アスファルトフィニッシャ100の現在の操舵角、走行速度、後側スクリード31の伸縮量等が適切であるか否かを判断できる。例えば、図14Aの俯瞰画像を見ることで、操作者は、このままアスファルトフィニッシャ100を直進させた場合には右後輪5Rがマンホール蓋に乗り上げ、且つ、設計通りに道路が舗装されないことを認識できる。一方、図14Bの俯瞰画像を見ることで、操作者は、現在の操舵状態(ハンドルを右に切った状態)と走行速度を維持すれば、右後輪5Rがマンホール蓋に乗り上げるのを回避でき、且つ、設計通りに道路が舗装されることを認識できる。
図14A及び図14Bの例では、コントローラ50は、後輪5の予想走行軌跡を表示しているが、前輪6の予想走行軌跡を表示してもよく、後輪5及び前輪6のそれぞれの予想走行軌跡を表示してもよい。
上述の構成により、コントローラ50は、図13A及び図13Bを参照して説明した俯瞰画像による効果に加え、現時点から所定時間が経過するまでの期間におけるアスファルトフィニッシャ100の動きを操作者に前もって提示できるという追加的な効果を実現できる。
以上、本発明の好ましい実施例が説明された。しかしながら、本発明は、上述した実施例に限定されることはない。上述した実施例は、本発明の範囲を逸脱することなしに、種々の変形、置換等が適用され得る。また、上述の実施例を参照して説明された特徴のそれぞれは、技術的に矛盾しない限り、適宜に組み合わされてもよい。
例えば、上述の実施例では、局所的画像SGを構成する画像部分は縦方向にのみ拡大縮小されているが、横方向にのみ拡大縮小されてもよく、縦方向及び横方向に拡大縮小されてもよい。画像部分が横方向にのみ拡大縮小される場合、インジケータBGは、横方向に延びる棒状インジケータであってもよい。画像部分が縦方向及び横方向に拡大縮小される場合、インジケータBGは、縦方向及び横方向に延びるマトリクス状インジケータであってもよい。
また、アスファルトフィニッシャ100は、グースアスファルト合材を用いるグースアスファルトフィニッシャであってもよい。画像生成システムSYSは、グースアスファルト合材を用いるグースアスファルトフィニッシャに搭載されてもよい。
本願は、2017年8月8日に出願した日本国特許出願2017-153668号に基づく優先権と、2017年8月29日に出願した日本国特許出願2017-164687号に基づく優先権とを主張するものであり、これらの日本国特許出願の全内容を本願に参照により援用する。