A. 多孔質スキャフォールド材料
本発明の実施形態の目的について、シリコンを含侵させた多孔質スキャフォールドを使用してもよい。本態様では、多孔質スキャフォールドは様々な材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、多孔質スキャフォールドは主に炭素、例えばハードカーボンを含む。その他の炭素の同素体、例えばグラファイト、アモルファスカーボン、ダイアモンド、C60、カーボンナノチューブ(例えば単層及び/又は複層)、グラフェン、及び/又はカーボンファイバーも、他の実施形態で想定される。カーボン材料への細孔の導入は、様々な手法によって達成できる。例えば、カーボン材料中の細孔は、ポリマー前駆体の調製(modulation)、及び/又は上記多孔質カーボン材料を作製する際の処理条件によって達成可能であり、以下のセクションで詳細に記載する。
その他の実施形態では、多孔質スキャフォールドはポリマー材料を含む。この目的のために、様々な実施形態において、実用性を有する広範のポリマー(特に限定されないが、例えば無機ポリマー、有機ポリマー、及び付加ポリマーが挙げられる)が想定される。本発明における無機ポリマーは、特に限定されないが、シリコン-シリコンのホモ鎖ポリマー、例えばポリシラン、シリコンカーバイド、ポリゲルマン、及びポリスタンナン等を含む。無機ポリマーの更なる例は、特に限定されないが、ヘテロ鎖ポリマー、例えばポリボラジレン(polyborazylenes)、並びにポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリメチルヒドロシロキサン(PMHS)、及びポリジフェニルシロキサン等のポリシロキサン、並びにペルヒドリドポリシラザン(perhydridopolysilazane(PHPS))、ポリフォスファゼン、及びポリ(ジクロロホスファゼン)等のポリシラザン(polysilazanes)、並びにポリホスフェート(polyphosphate)、ポリチアジル(polythiazyls)、及びポリスルフィド等を含む。有機ポリマーの例は、特に限定されないが、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ナイロン、ナイロン6、ナイロン6,6、テフロン(ポリテトラフルオロエチレン)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリ尿素、ポリ乳酸、ポリグリコライド、及びこれらの組み合わせ、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリアラミド(polyaramids)、ポリエチレンテレフタレート、ポリクロロプレン、ポリアクリロニトリル、ポリアニリン、ポリイミド、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)ポリスチレンスルホン酸(PDOT:PSS)、及び当該技術分野において公知のその他の有機ポリマー等を含む。有機ポリマーは、合成物でも天然物でもよい。いくつかの実施形態では、ポリマーは多糖であり、例えばデンプン、セルロース、セロビオース、アミロース、アミロペクチン、アラビアガム、リグニン等を含む。いくつかの実施形態では、多糖は、単糖又はオリゴ糖(例えばフルクトース、グルコース、スクロース、マルトース、及びラフィノース等)のキャラメル化に由来する。
特定の実施形態においては、多孔質スキャフォールドポリマー材料は、配位高分子を含む。本態様における配位高分子は、特に限定されないが、例えば金属有機構造体(MOFs)を含む。MOFsの製造技術は、模範的なMOF種と同様に、当該技術分野において公知であり、下記文献に記載される(The Chemistry and Applications of Metal-Organic Frameworks, Hiroyasu Furukawa et al. Science 341, (2013); DOI: 0.1126/science.1230444).本発明におけるMOFsは、特に限定されないが、例えばBasolite(商標)材料、及びゼオライトイミダゾレートフレームワーク(zeolitic imidazolate frameworks(ZIFs))等を含む。
多孔質基質を提供する可能性を有すると想定される非常に多数のポリマーに伴い、様々な処理アプローチが、上記の細孔を達成するための様々な実施形態において想定されている。本態様では、様々な材料に細孔を付与する一般的な方法は無数に存在し、当該技術分野において公知の方法(例えば乳化、ミセル形成、ガス化、溶解後の溶媒除去(例えば凍結乾燥)、軸方向圧迫(axial compaction)及び焼結(sintering)、重力焼結、粉末圧延(powder rolling)及び焼結、金属溶射、金属コーティング及び焼結、金属インジェクション成型(metal injection molding)及び焼結等)を含む。多孔質ポリマー材料を作製するその他のアプローチも想定されており、例えば、フリーズドライゲル及びエアロゲル等の多孔質ゲルの作製、が挙げられる。
特定の実施形態においては、多孔質スキャフォールド材料は、多孔質セラミック材料を含む。特定の実施形態においては、多孔質スキャフォールド材料は、多孔質セラミックフォームを含む。本態様においては、セラミック材料に細孔を付与する一般的な方法は様々であり、特に限定されないが、当該技術分野において公知のように、例えば多孔質の作製を含む。本態様では、多孔質セラミックを含有することに関して適切な一般的な方法及び材料は、特に限定されないが、例えば多孔質酸化アルミニウム、多孔質ジルコニア強化アルミナ、多孔質部分安定化ジルコニア、多孔質アルミナ、多孔質焼結炭化シリコン、焼結窒化シリコン、多孔質コーディエライト、多孔質酸化ジルコニウム、及び粘度結合炭化ケイ素等を含む。
特定の実施形態においては、多孔質スキャフォールドは、多孔質シリカ、又はその他の酸素含有シリコン材料を含む。ゾルゲル、及びその他多孔質シリカ材料を含むシリコンゲルの作製は、当該技術分野において公知である。
特定の実施形態においては、多孔質材料は、多孔質金属を含む。この点に関して適した金属は、特に限定されないが、例えば多孔質アルミニウム、多孔質鋼、多孔質ニッケル、多孔質インコンセル(Inconcel)、多孔質ハステロイ(Hasteloy)、多孔質チタン、多孔質銅、多孔質黄銅、多孔質金、多孔質銀、多孔質ゲルマニウム、及び当該技術分野において公知の、多孔質構造を形成し得るその他の金属、等を含む。いくつかの実施形態においては、多孔質スキャフォールド材料は、多孔質金属フォームを含む。上記に関連する金属の種類及び製造方法は、当該技術分野において公知である。かかる方法は、特に限定されないが、例えば鋳造(発泡、浸透、及びロストフォーム鋳造(lost-foam casting)を含む)、凝華(化学的及び物理的)、ガス共晶の形成、粉末冶金技術(粉末焼結、起泡剤存在下での圧縮、及び繊維冶金技術等)等を含む。
B. 多孔質カーボンスキャフォールド
ポリマー前駆体から多孔質カーボン材料を調製する方法は、当該技術分野において公知である。例えば、カーボン材料を調製する方法は、米国特許出願7723262号明細書、米国特許出願8293818号明細書、米国特許出願8404384号明細書、米国特許出願8654507号明細書、米国特許出願8916296号明細書、米国特許出願9269502号明細書、米国特許出願10590277号明細書、及び米国特許出願公開第2016/745197号明細書、に記載されており、これら全ての開示は、全ての目的について、参照により本明細書全体に援用する。
従って、一の実施形態において、本開示は、上記に記載したいずれかのカーボン材料、又はポリマーゲルを調製する方法を提供する。カーボン材料は、いずれかの単一の前駆体、例えば糖類材料(スクロース、フルクトース、グルコース、デキストリン、マルトデキストリン、デンプン、アミロペクチン、アミロース、リグニン、アラビアガム、及び当該技術分野において公知のその他の糖類、及びこれらの組み合わせ)の熱分解によって合成してもよい。別法として、カーボン材料は、複合樹脂の熱分解によって合成してもよい。当該複合樹脂は、例えばポリマー前駆体を、適切な溶媒中で架橋剤と共に使用するゾル-ゲル法によって形成される。上記ポリマー前駆体は、例えばフェノール、レゾルシノール、ビスフェノールA、尿素、メラミン、及び当該技術分野において公知のその他の適切な化合物、及び上記の組み合わせ等を含む。上記適切な溶媒は、例えば水、エタノール、メタノール、及び当該技術分野において公知のその他の溶媒、及びこれらの組み合わせ等を含む。上記架橋剤は、例えばホルムアルデヒド、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラール、及び当該技術分野において公知のその他の架橋剤、及びこれらの組み合わせ等を含む。上記樹脂は、酸性又は塩基性でもよく、また触媒を含んでもよい。上記触媒は、揮発性でも非揮発性でもよい。熱分解温度及び反応時間は、当該技術分野で公知のように、様々であってよい。
いくつかの実施形態では、本発明の方法は、ゾルゲルプロセスによるポリマーゲルの調製、縮合プロセス又は架橋プロセス(ここで、当該プロセスは、モノマー前駆体及び架橋剤、系中の2つのポリマー及び架橋剤、又は単一のポリマー及び架橋剤、を含む)、それに続くポリマーゲルの熱分解、を含む。ポリマーゲルは、熱分解の前に乾燥(例えば凍結乾燥)されていてもよい;しかしながら、乾燥は必ずしも必要でない。
重合反応が、必要な炭素主鎖を伴って樹脂/ポリマーを生成する場合、対象のカーボン特性は、様々な高分子の化学的性質から由来し得る。様々なポリマー種は、ノボラック、レゾール、アクリレート、スチレン、ウレタン(ureathanes)、ゴム(ネオプレン、スチレン-ブタジエン等)、ナイロン等を含む。上記いずれのポリマー樹脂の調製は、重合及び架橋プロセスに関する様々なプロセス(例えばゾルゲル、乳化/懸濁、固体状態、液体状態、融解状態、等を含む)によって生じ得る。
いくつかの実施形態においては、電気化学的修飾剤が、ポリマーとして材料に導入される。例えば、有機又は炭素含有ポリマー(例えばRF)は、ポリマーと共重合しており、電気化学的修飾剤を含む。一の実施形態において、電気化学的修飾剤含有ポリマーは、シリコンを含む。一の実施形態において、高分子は、テトラエチルオルトシラン(tetraethylorthosilane, TEOS)である。一の実施形態においては、重合前、又は重合中にTEOS溶液をRF溶液に添加する。その他の実施形態においては、ポリマーは、側基を有するポリシランである。いくつかの例では、これらの側基はメチル基であり、その他の例では、これらの側基はフェニル基である。いくつかの例では、側鎖は14族元素(ケイ素、ゲルマニウム、スズ又は鉛)を含む。その他の例では、側鎖は13族元素(ホウ素、アルミニウム、ホウ素、ガリウム、インジウム)を含む。その他の例では、側鎖は15族元素(窒素、リン、ヒ素)を含む。その他の例では、側鎖は16族元素(酸素、硫黄、セレン)を含む。
その他の実施形態においては、電気化学的修飾剤は、シロールを含む。いくつかの例では、それはフェノールシロール(phenol-silole)又はシラフルオレン(silafluorene)である。その他の例では、それはポリシロール(poly-silole)又はポリシラフルオレン(poly-silafluorene)である。いくつかの例では、シリコンは、ゲルマニウム(ゲルモール(germole)又はゲルマフルオレン(germafluorene))、スズ(スタノール(stannole)又はスタンナフルオレン(stannafluorene))、窒素(カルバゾール)又はリン(ホスホール(phosphole)、ホスファフルオレン(phosphafluorene))に置き換えられる。全ての例において、ヘテロ原子含有材料は、小分子、オリゴマー、又はポリマーであり得る。リン原子は酸素と結合していてもよいし、結合していなくてもよい。
いくつかの実施形態では、反応剤(reactant)はリンを含む。その他の特定の実施形態においては、リンはリン酸の形態である。その他の特定の実施形態においてリンは、塩の形態であって、その塩のアニオンが1つ以上のリン酸、亜リン酸、リン化物、リン酸水素、リン酸二水素、ヘキサフルオロリン酸、次亜リン酸、ポリリン酸、又はピロリン酸イオンを含む塩、またはこれらの組み合わせ、の形態であり得る。その他の実施形態においてリンは、塩の形態であって、その塩のカチオンが1つ以上のホスホニウムイオンを含む塩の形態であり得る。上記実施形態のいずれかのアニオン又はカチオン対を含む非リン酸塩は、当該技術分野において公知、及び記載されているものに関して選択できる。本態様において、リン酸含有アニオンとペアを形成する典型的なカチオンは、特に限定されないが、例えばアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、及びテトラメチルアンモニウムイオンが挙げられる。本態様において、リン酸含有カチオンとペアを形成する典型的なアニオンは、特に限定されないが、例えば炭酸、二炭酸、及び酢酸イオンが挙げられる。
いくつかの実施形態では、触媒は揮発性塩基触媒を含む。例えば一の実施形態において、揮発性塩基触媒は、炭酸アンモニウム、二炭酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、水酸化アンモニウム、又はこれらの組み合わせを含む。更に一の実施形態においては、揮発性塩基触媒は、炭酸アンモニウムである。その他の実施形態においては、揮発性塩基触媒は、酢酸アンモニウムである。
更にその他の実施形態では、本発明の方法は酸の混合を含む。特定の実施形態において、酸は、室温かつ室圧において固体である。いくつかの実施形態において、酸は、室温かつ室圧において液体である。いくつかの実施形態において、酸は、室温かつ室圧において液体であり、1つ以上のその他のポリマー前駆体を溶解しない。
酸は、重合プロセスに適した多くの酸から選択されてもよい。例えば、いくつかの実施形態においては、酸は酢酸であり、その他の実施形態においては、酸はシュウ酸である。更なる実施形態においては、酸は第1又は第2の溶媒を、溶媒に対する酸の割合が99:1、90:10、75:25、50:50、25:75、20:80、10:90、又は1:99になるよう混合される。その他の実施形態においては、酸は酢酸であり、第1又は第2の溶媒は水である。その他の実施形態においては、固体の酸の添加によって酸性とする。
混合物中の酸の合計含有量を変更して、最終生産物の特性を変えることができる。いくつかの実施形態において、酸は混合物中に、重量比で約1%~約50%存在する。その他の実施形態においては、酸は重量比で約5%~約25%存在する。その他の実施形態においては、酸は重量比で約10%~約20%(例えば約10%、約15%、約20%)存在する。
特定の実施形態においては、ポリマー前駆体成分は同時にブレンドされ、続いて重合が完了するために十分な時間と温度で保持される。1つ以上のポリマー前駆体成分は、20mm未満の粒子径(例えば10mm未満、例えば7mm未満、例えば5mm未満、例えば2mm未満、例えば1mm未満、例えば100ミクロン未満、例えば10ミクロン未満)を有し得る。いくつかの実施形態においては、1つ以上のポリマー前駆体成分の粒子径は、ブレンドプロセス中に減少する。
無溶媒中での1つ以上のポリマー前駆体成分のブレンドは、当該技術分野に記載の方法(例えばボールミル(ball milling)、ジェットミル(jet milling)、フリッチュミル(Fritsch milling)、遊星式撹拌(planetary mixing)、及びプロセス条件(例えば温度)を制御しながら固体粒子を混合又はブレンドすることに関するその他の混合法)によって達成できる。混合又はブレンドプロセスは、反応温度でのインキュベーション前、中、及び/又は後(又はこれらの組み合わせ)に達成可能である。
反応パラメータは、ブレンド混合物を、室温で、1つ以上のポリマー前駆体が互いに反応し、ポリマーを形成するために十分な時間、エイジングすることを含む。この点に関して、適切なエイジング温度は、おおよそ室温から、1つ以上のポリマー前駆体の融点かそれ付近の温度までの範囲である。いくつかの実施形態においては、適切なエイジング温度は、おおよそ室温から、1つ以上のポリマー前駆体のガラス転移温度かそれ付近の温度までの範囲である。例えば、いくつかの実施形態では、無溶媒混合物を約20℃~約600℃(例えば約20℃~約500℃、例えば約20℃~約400℃、例えば約20℃~約300℃、例えば約20℃~約200℃)でエイジングする。特定の実施形態においては、無溶媒混合物を約50℃~約250℃でエイジングする。
反応時間は一般に、ポリマー前駆体が反応し、ポリマーを生成し得るのに十分な時間であり、例えば混合物は、任意のタイミングで1時間~48時間、又は所望の結果に応じてそれ以上かそれ以下の時間、エイジングされる。典型的な実施形態は、約2時間~約48時間の範囲のエイジングを含み、例えばいくつかの実施形態においては約12時間、その他の実施形態においては約4~8時間(例えば6時間)のエイジングを含む。
特定の実施形態においては、電気化学的修飾剤が、上記に記載の重合プロセス中に導入される。例えば、いくつかの実施形態では、金属粒子、金属ペースト、金属塩、金属酸化物、又は溶融金属の形態である電気化学的修飾剤は、ゲル樹脂が生成する混合物中に溶解、又は懸濁され得る。
複合材料を生成する典型的な電気化学的修飾剤は、1つ以上の化学的分類に該当し得る。いくつかの実施形態においては、電気化学的修飾剤はリチウム塩であり、特に限定されないが、例えばフッ化リチウム、塩化リチウム、炭酸リチウム、水酸化リチウム、安息香酸リチウム、臭化リチウム、ギ酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、ヨウ素酸リチウム、ヨウ化リチウム、過塩素酸リチウム、リン酸リチウム、硫酸リチウム、四ホウ酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、及びこれらの組み合わせ等を含む。
特定の実施形態においては、電気化学的修飾剤は金属を含み、典型的な種は、特に限定されないが、例えばアルミニウムイソプロポキシド(aluminum isoproproxide)、酢酸マンガン、酢酸ニッケル、酢酸鉄、塩化スズ、塩化ケイ素、及びこれらの組み合わせ等を含む。特定の実施形態においては、電気化学的修飾剤はリン酸化合物であり、特に限定されないが、例えばフィチン酸、リン酸、リン酸二水素アンモニウム、及びこれらの組み合わせ等を含む。特定の実施形態においては、電気化学的修飾剤はシリコンを含み、典型的な種は、特に限定されないが、例えばシリコン粉末、シリコンナノチューブ、多結晶シリコン、ナノ結晶シリコン、アモルファスシリコン、多孔質シリコン、ナノサイズシリコン、ナノフィーチャーシリコン(nano-featured silicon)、ナノサイズかつナノフィーチャーシリコン(nano-sized and nano-featured silicon)、シリシン(silicyne)、及びブラックシリコン、及びこれらの組み合わせ等を含む。
電気化学的修飾剤は、潜在的(又は副次的)なポリマー官能基との物理的混合又は化学反応のいずれかによって、様々なポリマーシステムと結合でき得る。潜在的なポリマー官能基の例は、特に限定されないが、例えばエポキシド群、不飽和(二重又は三重結合)、酸群、アルコール群、塩基群等を含む。潜在的官能基との架橋は、ヘテロ原子との反応(例えば硫黄との加硫反応、及びリン酸との酸/塩基/開環反応)、(上記に記載の)有機酸又は塩基との反応、遷移金属(例えばチタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、銀、金等。ただしこれらに限定されない)への配位、(ロタキサン、スピロ化合物等の)開環又は閉環反応、によって生じ得る。
また、電気化学的修飾剤は、物理的ブレンディングによってポリマーシステムに添加できる。物理的ブレンディングは、特に限定されないが、例えば、ポリマー及び/又はコポリマーのメルトブレンディング、離散粒子の包含、電気化学的修飾剤の気相化学成長、並びに電気化学的修飾剤及び主ポリマー材料の共沈、を含み得る。
いくつかの例では、電気化学的修飾剤は、金属塩の固体、溶液又は懸濁液を介して添加され得る。金属塩固体、溶液又は懸濁液は、金属塩の溶解性を高めるために、酸及び/又はアルコールを含んでもよい。その他の更なるバリエーションにおいて、(任意の乾燥工程の前又は後のいずれかの)ポリマーゲルは、電気化学的修飾剤を含むペーストに接触する。更なるその他のバリエーションにおいて、(任意の乾燥工程の前又は後のいずれかの)ポリマーゲルは、所望の電気化学的修飾剤を含む金属又は金属酸化物に接触する。
上記に例示した電気化学的修飾剤に加えて、複合材料は、1つ以上の炭素の追加の形態(即ち同素体)を含んでもよい。この点について、炭素の種々の同素体(グラファイト、アモルファスカーボン、導電性カーボン、カーボンブラック、ダイアモンド、C60、カーボンナノチューブ(例えば単層及び/又は複層)、グラフェン、及び/又はカーボンファイバー等)の複合材料への含有は、複合材料の電気化学的性能を最適化するために効果的であることが見出された。炭素の様々な同素体は、本明細書に記載した調製プロセスのいずれの段階においても(例えば、溶解フェーズ中、ゲル化フェーズ中、硬化フェーズ中、熱分解フェーズ中、ミルフェーズ中、又はミル後)、カーボン材料へ導入できる。いくつかの実施形態においては、第2のカーボンフォームは、本明細書により詳細に示すように、ポリマーゲルの重合中又は重合前に、第2のカーボンフォームを添加することによって複合材料へ導入される。第2のカーボンフォームを含む重合ポリマーゲルは、本明細書に記載した一般的な方法に従って処理され、炭素の第2の同素体を含むカーボン材料を得る。
好ましい実施形態において、カーボンは、処理に必要な溶媒が僅かである、又は無溶媒(溶媒フリー)である前駆体から生成される。少溶媒、又は本質的に溶媒フリーな反応混合物中での使用に適したポリマー前駆体の構造は、特に制限されない。ただし、上記ポリマー前駆体は、他のポリマー前駆体、又は第2のポリマー前駆体と反応し、ポリマーを生成することが可能である。ポリマー前駆体は、アミン含有化合物、アルコール含有化合物、及びカルボニル含有化合物を含み、例えばいくつかの実施形態において、ポリマー前駆体は、アルコール、フェノール、ポリアルコール、糖、アルキルアミン、芳香族アミン、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、エステル、尿素、酸ハロゲン化物、及びイソシアネートから選択される。
少溶媒、又は本質的に溶媒フリーな反応混合物を使用する一の実施形態において、その方法は、第1及び第2のポリマー前駆体の使用を含み、及びいくつかの実施形態においては、第1又は第2のポリマー前駆体の一方がカルボニル含有化合物であり、もう一方がアルコール含有化合物である。いくつかの実施形態においては、第1のポリマー前駆体はフェノール化合物であり、かつ第2のポリマー前駆体はアルデヒド化合物(例えばホルムアルデヒド)である。一の実施形態においては、上記方法のフェノール化合物は、フェノール、レゾルシノール、カテコール、ヒドロキノン、フロログルシノール、又はこれらの組み合わせであり;かつアルデヒド化合物は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、シンナムアルデヒド、又はこれらの組み合わせである。更なる一の実施形態においては、フェノール化合物はレゾルシノール、フェノール、又はこれらの組み合わせであり、アルデヒド化合物はホルムアルデヒドである。更なる実施形態においては、フェノール化合物はレゾルシノールであり、アルデヒド化合物はホルムアルデヒドである。いくつかの実施形態においては、ポリマー前駆体はアルコール及びカルボニル化合物(例えばレゾルシノール及びアルデヒド)であり、かつそれらはそれぞれ約0.5:1.0の比で存在する。
本明細書に記載した、少溶媒、又は本質的に溶媒フリーな反応混合物に適したポリマー前駆体材料は、(a)アルコール、フェノール化合物、及びその他のモノ-又はポリヒドロキシ化合物、並びに(b)アルデヒド、ケトン、及びこれらの組み合わせ、を含む。本態様における代表的なアルコールは、直鎖及び分岐鎖の、飽和及び不飽和アルコールを含む。適切なフェノール化合物は、ポリヒドロキシベンゼン(ジヒドロキシ又はトリヒドロキシベンゼン等)を含む。代表的なポリヒドロキシベンゼンは、レゾルシノール(即ち、1,3-ジヒドロキシベンゼン)、カテコール、ヒドロキノン、及びフロログルシノールを含む。これに関するその他の適切な化合物は、ビスフェノール(例えばビスフェノールA)である。2つ以上のポリヒドロキシベンゼンの混合物も使用できる。フェノール(モノヒドロキシベンゼン)も使用できる。代表的なポリヒドロキシ化合物は、糖(例えばグルコース、スクロース、フルクトース、キチン、及びマンニトール等のその他のポリオール等)を含む。本態様におけるアルデヒドは、以下:
直鎖の飽和アルデヒド、例えばメタナール(ホルムアルデヒド)、エタナール(アセトアルデヒド)、プロパナール(プロピオンアルデヒド)、及びブタナール(ブチルアルデヒド)等;
直鎖の不飽和アルデヒド、例えばエテノン及びその他ケテン、並びに2-プロペナール(アクリルアルデヒド)、2-ブテナール(クロトンアルデヒド)、及び3-ブテナール等;
分岐鎖の飽和及び不飽和アルデヒド;及び
芳香族型のアルデヒド、例えばベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド、ヒドロシンナムアルデヒド(hydrocinnamaldehyde)等
を含む。適切なケトンは、以下:
直鎖の飽和ケトン、例えばプロパノン、及び2-ブタノン等;
直鎖の不飽和ケトン、例えばプロペノン、2-ブテノン、及び3-ブテノン(メチルビニルケトン)等;
分岐鎖の飽和及び不飽和ケトン;及び
芳香族型のケトン、例えばメチルベンジルケトン(フェニルアセトン)、及びエチルベンジルケトン等
を含む。ポリマー前駆体材料は、上記に記載した前駆体の組み合わせであってもよい。
いくつかの実施形態において、少溶媒、又は本質的に溶媒フリーな反応混合物中のポリマー前駆体は、アルコール含有種であり、その他のポリマー前駆体は、カルボニル含有種である。カルボニル含有種(例えばアルデヒド、ケトン、又はこれらの組み合わせ)と反応するアルコール含有種(例えばアルコール、フェノール化合物、及びモノ-又はポリ-ヒドロキシ化合物、又はこれらの組み合わせ)の相対量は、実質的に変化し得る。いくつかの実施形態において、アルコール含有種とアルデヒド種の比率は、アルコール含有種中の反応性アルコール基の合計モルが、アルデヒド含有種中の反応性カルボニル基の合計モルと、おおよそ等しくなるように選択される。同様に、アルコール含有種とケトン種の比率は、アルコール含有種中の反応性アルコール基の合計モルが、ケトン含有種中の反応性カルボニル基の合計モルとおおよそ等しくなるように選択してよい。カルボニル含有種が、アルデヒド種及びケトン種の組み合わせを含む場合も、同様の一般的な1:1のモル比は正しく維持される。
その他の実施形態において、少溶媒、又は本質的に溶媒フリーな反応混合物中のポリマー前駆体は、尿素又はアミン含有化合物である。例えば、いくつかの実施形態において、ポリマー前駆体は、尿素、メラミン、ヘキサメチレンテトラミン(HMT)、又はこれらの組み合わせである。その他の実施形態は、イソシアネート、又はその他の活性化カルボニル化合物(例えば酸ハロゲン化物等)から選択されるポリマー前駆体を含む。
開示された方法のいくつかの実施形態は、電気化学的修飾剤を含む、少溶媒、又は溶媒フリーなポリマーゲル(及びカーボン材料)の調製を含む。かかる電気化学的修飾剤は、特に限定されないが、例えば窒素、シリコン、及び硫黄を含む。その他の実施形態において、電気化学的修飾剤は、フッ素、鉄、スズ、シリコン、ニッケル、アルミニウム、亜鉛、又はマンガンを含む。電気化学的修飾剤は、調製操作中のいずれかの工程で含有され得る。例えば、いくつかの電気化学的修飾剤は、混合物、ポリマーフェーズ、又はそれに続くフェーズと混合される。
無溶媒下での1つ以上のポリマー前駆体成分のブレンディングは、当該技術分野に記載された方法、例えばボールミル(ball milling)、ジェットミル(jet milling)、フリッチュミル(Fritsch milling)、遊星式撹拌(planetary mixing)、及びプロセス条件(例えば温度)を制御しながら固体粒子を混合又はブレンドすることに関するその他の混合法によって達成できる。混合又はブレンディングプロセスは、反応温度でのインキュベーション前、中、及び/又は後(又はこれらの組み合わせ)に達成可能である。
反応パラメータは、1つ以上のポリマー前駆体が互いに反応し、かつポリマーを形成するために十分な温度及び時間でのブレンド混合物のエイジングを含む。この点において、適切なエイジング温度は、おおよそ室温から、1つ以上のポリマー前駆体の融点、又はその付近の温度までの範囲である。いくつかの実施形態においては、適切なエイジング温度は、おおよそ室温から、1つ以上のポリマー前駆体のガラス転移温度、又はその付近の温度までの範囲である。例えば、いくつかの実施形態において溶媒フリー混合物は、約20℃から約600℃でエイジングされ、例えば約20℃~約500℃、例えば約20℃~約400℃、例えば約20℃~約300℃、例えば約20℃~約200℃でエイジングされる。特定の実施形態においては、溶媒フリー混合物は約50℃~250℃でエイジングされる。
多孔質カーボン材料は、上記に記載した前駆体材料から生成されたポリマーの熱分解によって達成され得る。いくつかの実施形態においては、多孔質カーボン材料は、アモルファスな活性化カーボンを含み、これは単一処理工程、又は連続処理工程のいずれかにおける、熱分解、物理的又は化学的活性化、又はこれらの組み合わせによって生成される。
熱分解の温度及び処理時間は様々であってよく、例えば処理時間は、1分~10分、10分~30分、30分~1時間、1時間~2時間、2時間~4時間、4時間~24時間、等を含む。温度は様々であってよく、例えば熱分解温度は、200℃~300℃、250℃~350℃、350℃~450℃、450℃~550℃、540℃~650℃、650℃~750℃、750℃~850℃、850℃~950℃、950℃~1050℃、1050℃~1150℃、1150℃~1250℃、等を含む。いくつかの実施形態においては、熱分解温度は650℃~1100℃と様々である。熱分解は、不活性ガス(例えば窒素やアルゴン)中で達成可能である。
いくつかの実施形態においては、代替のガスが使用され、更なるカーボンの活性化が実現される。特定の実施形態においては、熱分解と活性化を同時に行った。カーボンの活性化を達成するための適切な気体は、特に限定されないが、例えば二酸化炭素、一酸化炭素、水(水蒸気)、大気、酸素、及びこれらの更なる組み合わせを含む。活性化の温度及び処理時間は様々であってよく、例えば処理時間は、1分~10分、10分~30分、30分~1時間、1時間~2時間、2時間~4時間、4時間~24時間、等を含む。温度は様々であってよく、例えば熱分解温度は、200℃~300℃、250℃~350℃、350℃~450℃、450℃~550℃、540℃~650℃、650℃~750℃、750℃~850℃、850℃~950℃、950℃~1050℃、1050℃~1150℃、1150℃~1250℃、等を含む。いくつかの実施形態においては、熱分解及び活性化は、650℃~1100℃と様々である。
いくつかの実施形態において、熱分解と活性化を同時に行い、多孔質カーボンスキャフォールドを調製した。かかる実施形態において、プロセスガスはプロセス中も同じままでよく、又はプロセスガスの組成はプロセス中に変化してもよい。いくつかの実施形態において、活性ガス(例えばCO2、蒸気、又はこれらの組み合わせ等)の添加は、固体状のカーボン前駆体が熱分解するのに十分な温度および時間に続いて、プロセスガスに添加される。
カーボンの活性化を達成するための適切な気体は、特に限定されないが、例えば二酸化炭素、一酸化炭素、水(蒸気)、大気、酸素、及びこれらの更なる組み合わせを含む。活性化の温度及び処理時間は様々であってよく、例えば処理時間は、1分~10分、10分~30分、30分~1時間、1時間~2時間、2時間~4時間、4時間~24時間、等を含む。温度は様々であってよく、例えば熱分解温度は、200℃~300℃、250℃~350℃、350℃~450℃、450℃~550℃、540℃~650℃、650℃~750℃、750℃~850℃、850℃~950℃、950℃~1050℃、1050℃~1150℃、1150℃~1250℃、等を含む。いくつかの実施形態において、熱分解及び活性化は、650℃~1100℃と様々である。
熱分解前、及び/又は熱分解後、及び/又は活性化後、カーボンの粒子径を低下させてもよい。粒子径の低下は、当該技術分野において公知の様々な方法、例えば、様々な気体の存在下でのジェットミルによって達成可能であり、当該気体は、例えば大気、窒素、アルゴン、ヘリウム、超臨界蒸気、及び当該技術分野において公知のその他の気体、が挙げられる。その他の粒子径の低下法は、研削、ボールミル、ジェットミル、ウォータージェットミル、及び当該技術分野において公知のその他のアプローチ等が考えられる。
多孔質カーボンスキャフォールドは、粒子の形態であってよい。粒子径、及び粒度分布は、当該技術分野において公知の様々な方法によって測定可能で、かつ体積分率に基づいて表現され得る。この点について、カーボンスキャフォールドのDv,50は、10nm~10mmであってよく、例えば100nm~1mm、例えば1μm~100μm、例えば2μm~50μm、例えば3μm~30μm、例えば4μm~20μm、例えば5μm~10μm、等を含む。特定の実施形態においては、Dv,50は1mm未満であり、例えば100μm未満、例えば50μm未満、例えば30μm未満、例えば20μm未満、例えば10μm未満、例えば8μm未満、例えば5μm未満、例えば3μm未満、例えば1μm未満、等を含む。特定の実施形態においては、Dv,100は1mm未満であり、例えば100μm未満、例えば50μm未満、例えば30μm未満、例えば20μm未満、例えば10μm未満、例えば8μm未満、例えば5μm未満、例えば3μm未満、例えば1μm未満、等を含む。特定の実施形態においては、Dv,99は1mm未満であり、例えば100μm未満、例えば50μm未満、例えば30μm未満、例えば20μm未満、例えば10μm未満、例えば8μm未満、例えば5μm未満、例えば3μm未満、例えば1μm未満、等を含む。特定の実施形態においては、Dv,90は1mm未満であり、例えば100μm未満、例えば50μm未満、例えば30μm未満、例えば20μm未満、例えば10μm未満、例えば8μm未満、例えば5μm未満、例えば3μm未満、例えば1μm未満、等を含む。特定の実施形態においては、Dv,0は10nm超であり、例えば100nm超、例えば500nm超、例えば1μm超、例えば2μm超、例えば5μm超、例えば10μm超、等を含む。特定の実施形態においては、Dv,1は10nm超であり、例えば100nm超、例えば500nm超、例えば1μm超、例えば2μm超、例えば5μm超、例えば10μm超、等を含む。特定の実施形態においては、Dv,10は10nm超であり、例えば100nm超、例えば500nm超、例えば1μm超、例えば2μm超、例えば5μm超、例えば10μm超、等を含む。
いくつかの実施形態において、多孔質カーボンスキャフォールドは、400m2/g超の表面積を含むことが可能で、例えば500m2/g超、例えば750m2/g超、例えば1000m2/g超、例えば1250m2/g超、例えば1500m2/g超、例えば1750m2/g超、例えば2000m2/g超、例えば2500m2/g超、例えば3000m2/g超、等を含む。その他の実施形態において、多孔質カーボンスキャフォールドの表面積は、500m2/g未満であり得る。いくつかの実施形態において、多孔質カーボンスキャフォールドの表面積は、200m2/g~500m2/gである。いくつかの実施形態において、多孔質カーボンスキャフォールドの表面積は、100m2/g~200m2/gである。いくつかの実施形態において、多孔質カーボンスキャフォールドの表面積は、50m2/g~100m2/gである。いくつかの実施形態において、多孔質カーボンスキャフォールドの表面積は、10m2/g~50m2/gである。いくつかの実施形態において、多孔質カーボンスキャフォールドの表面積は、10m2/g未満であり得る。
いくつかの実施形態において、多孔質カーボンスキャフォールドの細孔容積は、0.4cm3/g超であり、例えば0.5cm3/g超、例えば0.6cm3/g超、例えば0.7cm3/g超、例えば0.8cm3/g超、例えば0.9cm3/g超、例えば1.0cm3/g超、例えば1.1cm3/g超、例えば1.2cm3/g超、例えば1.4cm3/g超、例えば1.6cm3/g超、例えば1.8cm3/g超、例えば2.0cm3/g超、等を含む。その他の実施形態において、多孔質シリコンスキャフォールドの細孔容積は、0.5cm3未満であり、例えば0.1cm3/g~0.5cm3/gである。特定の実施形態においては、多孔質シリコンスキャフォールドの細孔容積は、0.01cm3/g~0.1cm3/gである。
いくつかの実施形態において、多孔質カーボンスキャフォールドは、アモルファスな活性化カーボンであり、その細孔容積は0.2~2.0cm3/gである。特定の実施形態においては、カーボンは、アモルファスな活性化カーボンであり、その細孔容積は0.4~1.5cm3/gである。特定の実施形態においては、カーボンは、アモルファスな活性化カーボンであり、その細孔容積は0.5~1.2cm3/gである。特定の実施形態においては、カーボンは、アモルファスな活性化カーボンであり、その細孔容積は0.6~1.0cm3/gである。
その他の実施形態において、多孔質カーボンスキャフォールドは、1.0g/cm3未満のタップ密度を含み、例えば0.8g/cm3未満、例えば0.6g/cm3未満、例えば0.5g/cm3未満、例えば0.4g/cm3未満、例えば0.3g/cm3未満、例えば0.2g/cm3未満、例えば0.1g/cm3未満、等を含む。
多孔質カーボンスキャフォールドの表面の機能性は様々であり得る。表面の機能性を予測でき得る一の性質は、多孔質カーボンスキャフォールドのpHである。本明細書に開示した多孔質カーボンスキャフォールドは、1未満~約14の範囲のpH値を含み、例えば5未満、5~8、又は8超、等を含む。いくつかの実施形態においては、多孔質カーボンのpHは、4未満、3未満、2未満、又は1未満である。その他の実施形態においては、多孔質カーボンのpHは、約5~6の間、約6~7、約7~8、8~9、又は9~10である。更にその他の実施形態においては、多孔質カーボンのpHは高く、8超、9超、10超、11超、12超、又は13超、である。
多孔質カーボンスキャフォールドの細孔容積分布は様々であり得る。例えば、ミクロ細孔%は、30%未満を含むことができ、例えば20%未満、例えば10%未満、例えば5%未満、例えば4%未満、例えば3%未満、例えば2%未満、例えば1%未満、例えば0.5%未満、例えば0.2%未満、例えば0.1%未満、等を含み得る。特定の実施形態においては、多孔質カーボンスキャフォールド中に、探知可能なミクロ細孔容積は存在しない。
多孔質カーボンスキャフォールドに含まれるメソ細孔は様々であり得る。例えば、メソ細孔%は30%未満を含むことができ、例えば20%未満、例えば10%未満、例えば5%未満、例えば4%未満、例えば3%未満、例えば2%未満、例えば1%未満、例えば0.5%未満、例えば0.2%未満、例えば0.1%未満、等を含み得る。特定の実施形態においては、多孔質カーボンスキャフォールド中に、探知可能なメソ細孔容積は存在しない。
いくつかの実施形態においては、多孔質カーボンスキャフォールドの細孔容積分布は、50%超のマクロ孔を含み、例えば60%超のマクロ孔、例えば70%超のマクロ孔、例えば80%超のマクロ孔、例えば90%超のマクロ孔、例えば95%超のマクロ孔、例えば98%超のマクロ孔、例えば99%超のマクロ孔、例えば99.5%超のマクロ孔、例えば99.9%超のマクロ孔、等を含む。
特定の好ましい実施形態においては、多孔質カーボンスキャフォールドの細孔容積は、ミクロ細孔、メソ細孔、及びマクロ孔のブレンドを含む。従って、特定の実施形態においては、多孔質カーボンスキャフォールドは、0~20%のミクロ細孔、30~70%のメソ細孔、及び10%未満のマクロ孔を含む。その他の特定の実施形態においては、多孔質カーボンスキャフォールドは、0~20%のミクロ細孔、0~20%のメソ細孔、及び70~95%のマクロ孔を含む。その他の特定の実施形態においては、多孔質カーボンスキャフォールドは、20~50%のミクロ細孔、50~80%のメソ細孔、及び0~10%のマクロ孔を含む。その他の特定の実施形態においては、多孔質カーボンスキャフォールドは、40~60%のミクロ細孔、40~60%のメソ細孔、及び0~10%のマクロ孔を含む。その他の特定の実施形態においては、多孔質カーボンスキャフォールドは、80~95%のミクロ細孔、0~10%のメソ細孔、及び0~10%のマクロ孔を含む。その他の特定の実施形態においては、多孔質カーボンスキャフォールドは、0~10%のミクロ細孔、30~50%のメソ細孔、及び50~70%のマクロ孔を含む。その他の特定の実施形態においては、多孔質カーボンスキャフォールドは、0~10%のミクロ細孔、70~80%のメソ細孔、及び0~20%のマクロ孔を含む。その他の特定の実施形態においては、多孔質カーボンスキャフォールドは、0~20%のミクロ細孔、70~95%のメソ細孔、及び0~10%のマクロ孔を含む。その他の特定の実施形態においては、多孔質カーボンスキャフォールドは、0~10%のミクロ細孔、70~95%のメソ細孔、及び0~20%のマクロ孔を含む。
特定の実施形態においては、多孔質カーボンスキャフォールド中の、100~1000A(10~100nm)の細孔を表す細孔容積の%は、全細孔容積のうち30%超を含み、例えば全細孔容積の40%超、例えば全細孔容積の50%超、例えば全細孔容積の60%超、例えば全細孔容積の70%超、例えば全細孔容積の80%超、例えば全細孔容積の90%超、例えば全細孔容積の95%超、例えば全細孔容積の98%超、例えば全細孔容積の99%超、例えば全細孔容積の99.5%超、例えば全細孔容積の99.9%超を含む。
特定の実施形態においては、多孔質カーボンスキャフォールドのピクノメトリー密度(pycnometry density)は、約1g/cc~約3g/ccの範囲であり、例えば約1.5g/cc~約2.3g/ccの範囲である。その他の実施形態においては、骨格密度は約1.5g/cc~約1.6g/cc、約1.6g/cc~約1.7g/cc、約1.7g/cc~約1.8g/cc、約1.8g/cc~約1.9g/cc、約1.9g/cc~約2.0g/cc、約2.0g/cc~約2.1g/cc、約2.1g/cc~約2.2g/cc、約2.2g/cc~約2.3g/cc、約2.3g/cc~約2.4g/cc、約2.4g/cc~約2.5g/cc、の範囲である。
C. 化学気相浸透(CVI)によるシリコンの製造
化学気相成長(CVD)は、基質が複合体の第1成分を含む固体表面を提供し、かつ第1成分の固体表面上で気体が熱的に分解し、複合体の第2成分を提供する方法である。かかるCVDアプローチは、例えば、シリコンがシリコン粒子の外表面にコーティングされた、Si-C複合材料を製造するために使用でき得る。別法として、化学気相浸透(CVI)は、基質が複合体の第1成分を含む多孔質スキャフォールドを提供し、かつ気体が多孔質スキャフォールド材料のポロシティ内(細孔内)で熱的に分解し、複合体の第2成分を提供する方法である。
一の実施形態においてシリコンは、シリコン含有ガスをシリコンに分解するために、高温、かつ好ましくはシランであるシリコン含有ガスの存在下で、多孔質カーボン粒子をシリコン含有前駆体ガスに曝すことで、多孔質カーボンスキャフォールドの細孔内に作製される。いくつかの実施形態において、シリコン含有ガスは、高次シラン(ジ-、トリ-、及び/又はテトラシラン等)、クロロシラン(モノ-、ジ-、トリ-、及びテトラクロロシラン等)、又はこれらの混合物を含んでも良い。
シリコン含有前駆体ガスは、その他の不活性ガス、例えば窒素ガス、水素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス、又はこれらの組み合わせ、等と混合され得る。処理の温度及び時間は様々であってもよく、例えば温度は200℃~900℃、例えば200℃~250℃、例えば250℃~300℃、例えば300℃~350℃、例えば300℃~400℃、例えば350℃~450℃、例えば350℃~400℃、例えば400℃~500℃、例えば500℃~600℃、例えば600℃~700℃、例えば700℃~800℃、例えば800~900℃、例えば600℃~1100℃、等であり得る。
ガスの混合物は、0.1~1%のシラン、及び残存不活性ガスを含み得る。別として、ガスの混合物は、1~10%のシラン、及び残存不活性ガスを含み得る。別として、ガスの混合物は、10~20%のシラン、及び残存不活性ガスを含み得る。別として、ガスの混合物は、20~50%のシラン、及び残存不活性ガスを含み得る。別として、ガスの混合物は、50%超のシラン、及び残存不活性ガスを含み得る。別として、ガスは本質的に100%のシランガスを含み得る。適切な不活性ガスは、水素、窒素、アルゴン、及びこれらの組み合わせを含むが、上記に限定されない。
CVIプロセスにおける気圧は様々であり得る。いくつかの実施形態においては、気圧は大気圧である。いくつかの実施形態においては、気圧は大気圧よりも低い。いくつかの実施形態においては、気圧は大気圧よりも高い。
D. シリコン-カーボン複合体の物理化学的、及び電気化学的特性
理論に束縛されることを望むものではないが、ナノサイズのシリコンは、多孔質炭素スキャフォールドの、所望の細孔体積構造(例えば、5nm~1000nmの範囲のシリコン充填細孔、または本明細書のいずれかの箇所で開示されているその他の範囲のシリコン充填細孔)に充填した結果生じ、これは、複合材料のその他の成分の有利な特性(低表面積、低ピクノメトリー密度を含む)を伴い、複合体が、リチウムイオンエネルギー貯蔵デバイスのアノードを含む場合は、様々な有利な特性(例えば電気化学的性能)を有する複合材料が得られると考えられる。
特定の実施形態においては、複合体内に埋め込まれたシリコン粒子は、ナノサイズ特性を有する。ナノサイズ特性は、好ましくは1μm未満の特徴的な長さスケール、好ましくは300nm未満の特徴的な長さスケール、好ましくは150nm未満の特徴的な長さスケール、好ましくは100nm未満の特徴的な長さスケール、好ましくは50nm未満の特徴的な長さスケール、好ましくは30nm未満の特徴的な長さスケール、好ましくは15nm未満の特徴的な長さスケール、好ましくは10nm未満の特徴的な長さスケール、好ましくは5nm未満の特徴的な長さスケール、を有し得る。
特定の実施形態においては、複合体内に埋め込まれたシリコンの形状は、球状である。その他の特定の実施形態においては、多孔質シリコン粒子は非球状であり、例えばロッド状、又は繊維状の構造である。いくつかの実施形態においてシリコンは、多孔質カーボンスキャフォールド内の細孔の、内側をコートする層として存在する。このシリコン層の深さは様々であってよく、例えば上記深さは5nm~10nm、例えば5nm~20nm、例えば5nm~30nm、例えば5nm~33nm、例えば10nm~30nm、例えば10nm~50nm、例えば10nm~100nm、例えば10nm~150nm、例えば50nm~150nm、例えば100nm~300nm、例えば300nm~1000nm、等であってよい。
いくつかの実施形態においては、複合体内に埋め込まれたシリコンは、ナノサイズ化され、多孔質カーボンスキャフォールドの細孔内に存在する。例えば、埋め込まれたシリコンは、CVI、またはその他の適切なプロセスによって、多孔質カーボン粒子内の細孔に含侵、堆積され得る(ここで、上記細孔の径は、5~1000nmであり、例えば10~500nm、例えば10~200nm、例えば10~100nm、例えば33~150nm、例えば20~100nm、等を含む)。断片的な細孔容積に関するカーボン細孔サイズのその他の範囲は、ミクロ細孔、メソ細孔、又はマクロ孔のいずれであるかに関わらず、同様に想定される。
本明細書に開示した、非常に耐久性の高いリチウムのインターカレーションを伴う複合体の実施形態は、電気エネルギー貯蔵デバイス、例えばリチウムイオンバッテリーの多数の特性を向上させる。いくつかの実施形態においては、本明細書に開示したシリコン-カーボン複合体は、10未満のZを示し、例えば5未満のZ、例えば4未満のZ、例えば3未満のZ、例えば2未満のZ、例えば1未満のZ、例えば0.1未満のZ、例えば0.01未満のZ、例えば0.001未満のZ、等を示す。特定の実施形態においては、Zは0である。
特定の好ましい実施形態においては、シリコン-カーボン複合体は、望ましくは低いZと、その他の所望の物理化学的及び/又は電気化学的特性との組み合わせ、又はその他の複数の所望の物理化学的及び/又は電気化学的特性との組み合わせを含む。シリコン-カーボン複合体の特性の組み合わせに関する、特定の実施形態の説明を、以下の表1に示す。
シリコン-カーボン複合体の実施形態における具体的な特性
表1によると、シリコン-カーボン複合体は、様々な特性の組み合わせを含み得る。例えばシリコン-カーボン複合体は、10未満のZ、100m2/g未満の表面積、80%超の第1サイクル効率、及び1300mAh/g以上の可逆容量を含み得る。例えば、シリコン-カーボン複合体は、10未満のZ、100m2/g未満の表面積、80%超の第1サイクル効率、及び1600mAh/g以上の可逆容量を含み得る。例えば、シリコン-カーボン複合体は、10未満のZ、20m2/g未満の表面積、85%超の第1サイクル効率、及び1600mAh/g以上の可逆容量を含み得る。例えば、シリコン-カーボン複合体は、10未満のZ、10m2/g未満の表面積、85%超の第1サイクル効率、及び1600mAh/g以上の可逆容量を含み得る。例えば、シリコン-カーボン複合体は、10未満のZ、10m2/g未満の表面積、90%超の第1サイクル効率、及び1600mAh/g以上の可逆容量を含み得る。例えば、シリコン-カーボン複合体は、10未満のZ、10m2/g未満の表面積、90%超の第1サイクル効率、及び1800mAh/g以上の可逆容量を含み得る。
シリコン-カーボン複合体は、上記の特性の組み合わせを含むことが可能で、更にカーボンスキャフォールドは、同様に本明細書に記載された特性を含み得る。従って、シリコン-カーボン複合体の物性値の組み合わせについての特定の実施形態の説明を、以下の表2に示す。
シリコン-カーボン複合体の実施形態における具体的な特性
本明細書で使用されている、割合「ミクロポロシティ(microporosity)」、「メソポロシティ(mesoporosity)」、及び「マクロポロシティ(macroporosity)」はそれぞれ、ミクロ細孔、メソ細孔、及びマクロ孔の、全細孔容積に対する割合を意味する。例えば、90%のミクロポロシティを有するカーボンスキャフォールドは、カーボンスキャフォールドの合計細孔容積の90%がミクロ細孔で形成された、カーボンスキャフォールドである。
表2によると、シリコン-カーボン複合体は、様々な物性値の組み合わせを含み得る。例えば、シリコン-カーボン複合体は、0.7以下のID/IG、10未満のZ、100m2/g未満の表面積、80%超の第一サイクル効率、1600mAh/g以上の可逆容量、15%~85%のシリコン含有量、及び0.2~1.2cm3/gのカーボンスキャフォールドの合計細孔容積(ここで当該細孔容積は、80%超のミクロ細孔、20%未満のメソ細孔、及び10%未満のマクロ孔を含む)を含んでもよい。例えば、シリコン-カーボン複合体は、0.7以下のID/IG、10未満のZ、20m2/g未満の表面積、85%超の第一サイクル効率、1600mAh/g以上の可逆容量、15%~85%のシリコン含有量、及び0.2~1.2cm3/gのカーボンスキャフォールドの合計細孔容積(ここで、当該スキャフォールドの細孔容積は80%超のミクロ細孔、20%未満のメソ細孔、及び10%未満のマクロ孔を含む)を含んでもよい。例えば、シリコン-カーボン複合体は、0.7以下のID/IG、10未満のZ、10m2/g未満の表面積、85%超の第一サイクル効率、1600mAh/g以上の可逆容量、15~85%のシリコン含有量、及び0.2~1.2cm3/gのカーボンスキャフォールドの合計細孔容積(ここで、当該スキャフォールドの細孔容積は80%超のミクロ細孔、20%未満のメソ細孔、及び10%未満のマクロ孔を含む)を含んでもよい。例えば、シリコン-カーボン複合体は、0.7以下のID/IG、10未満のZ、10m2/g未満の表面積、90%超の第一サイクル効率、1600mAh/g以上の可逆容量、15%~85%のシリコン含有量、及び0.2~1.2cm3/gのカーボンスキャフォールドの合計細孔容積(ここで、当該スキャフォールドの細孔容積は80%超のミクロ細孔、20%未満のメソ細孔、及び10%未満のマクロ孔を含む)を含んでもよい。例えば、シリコン-カーボン複合体は、0.7以下のID/IG、10未満のZ、10m2/g未満の表面積、90%超の第一サイクル効率、1800mAh/g以上の可逆容量、15%~85%のシリコン含有量、及び0.2~1.2cm3/gのカーボンスキャフォールドの合計細孔容積(ここで、当該スキャフォールドの細孔容積は80%超のミクロ細孔、20%未満のメソ細孔、及び10%未満のマクロ孔を含む)を含み得る。
理論に束縛されるものではないが、多孔質カーボンの細孔内へのシリコンの充填は、多孔質カーボンスキャフォールド粒子内に細孔をトラップし、アクセス不可能な体積、例えば窒素ガスがアクセス不可能な体積を生じる。従って、シリコン-カーボン複合材料は、2.1g/cm3未満のピクノメトリー密度を示し、例えば2.0g/cm3未満、例えば1.9g/cm3未満、例えば1.8g/cm3未満、例えば1.7g/cm3未満、例えば1.6g/cm3未満、例えば1.4g/cm3未満、例えば1.2g/cm3未満、例えば1.0g/cm3未満、等を示す。
いくつかの実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、1.7g/cm3~2.1g/cm3のピクノメトリー密度を示してもよく、例えば1.7g/cm3~1.8g/cm3、例えば1.8g/cm3~1.9g/cm3、例えば1.9g/cm3~2.0g/cm3、例えば2.0g/cm3~2.1g/cm3、等を示してもよい。いくつかの実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、1.8g/cm3~2.1g/cm3のピクノメトリー密度を示し得る。いくつかの実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、1.8g/cm3~2.0g/cm3のピクノメトリー密度を示し得る。いくつかの実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、1.9g/cm3~2.1g/cm3のピクノメトリー密度を示し得る。
非常に耐久性の高いリチウムのインターカレーションを示す複合材料の細孔容積は、0.01cm3/g~0.2cm3/gであり得る。特定の実施形態においては、複合材料の細孔容積は、0.01cm3/g~0.15cm3/gの範囲であってよく、例えば0.01cm3/g~0.1cm3/g、例えば0.01cm3/g~0.05cm3/g、等であってよい。
非常に耐久性の高いリチウムのインターカレーションを示す複合材料の粒度分布は、電力性能と体積容量のいずれも同様に重要である。パッキングの向上に伴い、体積容量も増大してよい。一の実施形態において分布は、鋭い1つのピークを伴うガウス分布、バイモーダル(bimodal)、又はポリモーダル(2つ超の識別可能なピーク、例えばトリモーダル)のいずれかである。複合体の粒子径の物性値は、Dv0(分布内で最小の粒子)、Dv50(平均粒子径)、Dv100(最も大きい粒子の最大サイズ)によって記載でき得る。粒子パッキング及び性能の最適な組み合わせは、以下のサイズ範囲の組み合わせである。かかる実施形態における粒子径の低下は、当該技術分野において公知のように、例えば様々なガスの存在下で、ジェットミルによって行うことが可能である。当該ガスは、例えば空気、窒素、アルゴン、ヘリウム、超臨界蒸気、及び当該技術分野において公知のその他のガスを含む。
一の実施形態において、複合材料のDv0は、1nm~5μmの範囲であり得る。その他の実施形態において、複合体のDv0は、5nm~1μmの範囲であり、例えば5~500nm、例えば5~100nm、例えば10~50nmである。その他の実施形態において、複合体のDv0は、500nm~2μmの範囲であり、例えば750nm~1μm、または1~2μmである。その他の実施形態においては、複合体のDv0は、2~5μm、または5μm超である。
いくつかの実施形態において、複合材料のDv50は、5nm~20μmの範囲である。その他の実施形態において、複合体のDv50は、5nm~1μmの範囲であり、例えば5~500nm、例えば5~100nm、例えば10~50nmである。その他の実施形態において、複合体のDv50は、500nm~2μm、750nm~1μm、又は1~2μmの範囲である。その他の更なる実施形態において、複合体のDv50は、1~1000μmの範囲であり、例えば1~100μm、例えば1~10μm、例えば2~20μm、例えば3~15μm、例えば4~8μmである。特定の実施形態において、Dv50は20μm超であり、例えば50μm超、例えば100μm超である。
以下の式で表されるスパン:
(Dv50)/(Dv90-Dv10)
[ここで、Dv10,Dv50,及びDv90はそれぞれ、容積分布の10%、50%、及び90%における粒子径を表す]
は、例えば100~10、10~5、5~2、2~1と様々であり得る。いくつかの実施形態において、スパンは1未満であり得る。特定の実施形態においては、カーボン及び多孔質シリコン材料を含む複合体の粒度分布は、マルチモーダル(例えばバイモーダル、又はトリモーダル)であり得る。
本明細書に開示した、非常に耐久性の高いリチウムのインターカレーションを示す複合材料の表面機能性は、所望の電気化学的特性を得るために改変されてもよい。粒子上の複合材料に関して、かかる特性には、複合材料の内部に対する複合材料表面の原子種の濃度がある。粒子状複合材料の原子種濃度の表面vs内部におけるかかる差異は、当該技術分野で公知のように、例えばX光電子分光法(XPS)によって測定することができる。
表面機能性を予測できるその他の特性は、複合材料のpHである。本明細書に開示した複合材料は、1未満~約14の範囲のpHを含み、例えば5未満、5~8、または8超、等を含む。いくつかの実施形態において、複合材料のpHは、4未満、3未満、2未満、または1未満である。その他の実施形態においは、複合材料のpHは、約5~6、約6~7、約7~8、8~9、又は9~10である。その他の更なる実施形態において、複合材料のpHは高く、pHは8超、9超、10超、11超、12超、または13超である。
シリコン-カーボン複合材料は、様々な量のカーボン、酸素、水素、及び窒素を含むことが可能で、ガスクロマトグラフィーのCHNO分析により測定できる。一の実施形態において、複合体のカーボン含有量は、CHNO分析による測定が98重量%超、または99.9重量%超である。その他の一の実施形態においては、シリコン-カーボン複合体のカーボン含有量は、10~90重量%の範囲であり、例えば20~80重量%、例えば30~70重量%、例えば40~60重量%、等を含む。
いくつかの実施形態において、シリコン-カーボン複合材料は、窒素含有量が0~90%の範囲であり、例えば0.1~1%、例えば1~3%、例えば1~5%、例えば1~10%、例えば10~20%、例えば20~30%、例えば30~90%、である。
いくつかの実施形態においては、酸素含有量は0~90%の範囲であり、例えば0.1~1%、例えば1~3%、例えば1~5%、例えば1~10%、例えば10~20%、例えば20~30%、例えば30~90%、等の範囲である。
シリコン-カーボン複合材料は、未変性の複合体の電気化学的性能を最適化するために選ばれた、電気化学的修飾剤を組み込んでもよい。電気化学的修飾剤は、多孔質カーボンスキャフォールドの細孔構造、及び/又は表面上、埋め込まれたシリコン内、又はカーボンの最後の層内、又は導電性ポリマー、コーティング、又は多数のその他方法により導入されてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、複合材料は、カーボン材料の表面に電気化学的修飾剤(例えばシリコン、又はAl2O3)のコーティングを含む。いくつかの実施形態において、複合材料は、約100ppm超の電気化学的修飾剤を含む。特定の実施形態において、電気化学的修飾剤は、鉄、スズ、シリコン、ニッケル、アルミニウム、及びマンガンから選択される。
特定の実施形態において、電気化学的修飾剤は、リチウム金属に対して、3~0Vでリチオ化する能力を有する元素(例えばケイ素、スズ、硫黄)を含む。その他の実施形態において、電気化学的修飾剤は、リチウム金属に対して、3~0Vでリチオ化する能力を有する金属酸化物(例えば酸化鉄、酸化モリブデン、酸化チタン)を含む。その他の更なる実施形態において、電気化学的修飾剤は、リチウム金属に対して3~0Vでリチオ化しない元素(例えばアルミニウム、マンガン、ニッケル、金属リン酸塩)を含む。その他の更なる実施形態において、電気化学的修飾剤は、非金属元素(例えばフッ素、窒素、水素)を含む。その他の更なる実施形態において、電気化学的修飾剤は、上記のいずれかの電気化学的修飾剤、又はこれらのいずれかの組み合わせ(例えばスズ-シリコン、ニッケル-酸化チタン)を含む。
電気化学的修飾剤は、多数の形態で与えられてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、電気化学的修飾剤は、塩を含む。その他の実施形態において、電気化学的修飾剤は、1つ以上の元素形態の元素、例えば鉄、スズ、ケイ素、ニッケル、又はマンガン元素を含む。その他の実施形態において、電気化学的修飾剤は、1つ以上の酸化物形態の元素、例えば酸化鉄、酸化スズ、酸化ケイ素、酸化ニッケル、酸化アルミニウム、又は酸化マンガンを含む。
複合材料の電気化学的特性は、材料中の電気化学的修飾剤の量によって、少なくとも部分的に改変できる。ここで、上記の電気化学的修飾剤は、シリコン、スズ、インジウム、アルミニウム、ゲルマニウム、又はガリウム等の合金材料である。従って、いくつかの実施形態において、複合材料は、0.10%以上、0.25%以上、0.50%以上、1.0%以上、5.0%以上、10%以上、25%以上、50%以上、75%以上、90%以上、95%以上、99%以上、又は99.5%以上の電気化学的修飾剤を含む。
複合材料の粒子径は、未リチオ化状態と比較して、リチオ化によって膨張してもよい。例えば、膨張係数は、リチオ化時の多孔質シリコン材料を含む複合材料の平均粒子径を、非リチオ化条件下の平均粒子径で割った比として定義される。当該技術分野に記載のように、上記膨張係数は、既知の、最適でないシリコン含有材料については比較的大きく、例えば約4X(リチオ化時の400%の体積膨張に対応する)である。本発明者は、より低い膨張、例えば、3.5~4.0、3.0~3.5、2.5~3.0、2.0~2.5、1.5~2.0、1.0~1.5と様々であり得る膨張係数を示し得る、多孔質シリコン材料を含む複合材料を見出した。
特定の実施形態における複合材料は、トラップされた細孔容積の一部、即ち、窒素ガスにアクセスできない空隙容積の一部を含むことが想定される。ここで、上記空隙容積は、窒素ガス吸着測定により測定できる。理論に束縛されるものではないが、このトラップされた細孔容積は、リチオ化時にシリコンが膨張できる容積を提供するという点で重要である。
特定の実施形態においては、トラップされた空隙容積と、複合粒子を含むシリコン容積との割合は、0.1:1~10:1である。例えば、トラップされた空隙容積と、複合粒子を含むシリコン容積との割合は、1:1~5:1、又は5:1~10:1、である。いくつかの実施形態においては、トラップされた空隙容積と、複合粒子を含むシリコン容積との割合は、2:1~5:1の間、又は約3:1であり、リチオ化時のシリコンの膨張の最大値を効率的に収容できる。
特定の実施形態において、本明細書に開示した複合体の電気化学的性能は、ハーフセルにおいて試験する;別として、本明細書に開示した、非常に耐久性が高いリチウムのインターカレーションを有する複合体の性能は、フルセル(例えばフルセルコインセル(a full cell coin cell)、フルセルパウチセル(a full cell pouch cell)、角柱電池(a prismatic cell)、又は当該技術分野において公知のバッテリー構成、等)において試験する。本明細書に開示した、非常に耐久性が高いリチウムのインターカレーションを有する複合体のアノード構成は、当該技術分野において公知のように、様々な種を含む。更なるフォーミュレーション成分は、特に限定されないが、導電性添加剤を含み、例えば導電性カーボン(例えばSuper C45、Super P、及びケッチェンブラックカーボン等)、導電性ポリマー等、及びバインダー(例えばスチレンブタジエンゴム-ナトリウム-カルボキシメチルセルロース(styrene-butadiene rubber sodium carboxymethylcellulose)(SBR-Na-CMC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリイミド(PI)、及びポリアクリル酸(PAA)等)、及びこれらの組み合わせ、等を含む。特定の実施形態において、バインダーは、カウンターイオンとしてリチウムイオンを含み得る。
電極を含むその他の種は、当該技術分野において公知である。電極中の活性材料の重量%は様々であってよく、例えば1~5重量%、例えば5~15重量%、例えば15~25重量%、例えば25~35重量%、例えば35~45重量%、例えば45~55重量%、例えば55~65重量%、例えば65~75重量%、例えば75~85重量%、例えば85~95重量%等、様々であってよい。いくつかの実施形態において、活性材料は、電極中に80~95%含まれる。特定の実施形態においては、電極中の導電性添加剤の量は様々であってよく、例えば1~5重量%、例えば5~15重量%、例えば15~25重量%、例えば25~35重量%等、様々であってよい。いくつかの実施形態においては、電極中の導電性添加剤の量は、5~25重量%である。特定の実施形態においては、バインダーの量は様々であってよく、例えば1~5重量%、例えば5~15重量%、例えば15~25重量%、例えば25~35重量%等、様々であってよい。特定の実施形態においては、電極中の導電性添加剤の量は、5~25重量%である。
シリコン-カーボン複合材料は、当該技術分野において公知のように、予めリチオ化される。特定の実施形態においては、事前のリチオ化は電気化学的に達成され、例えばフルセルリチウムイオンバッテリー中に多孔質シリコン材料を含む、リチオ化アノードの構築に先立って、ハーフセル中で達成される。特定の実施形態においては、事前のリチオ化はリチウム含有化合物(例えばリチウム含有塩)でカソードをドープすることによって達成される。本態様における適切なリチウム塩は、特に限定されないが、例えばテトラブロモニッケル(II)酸二リチウム、テトラクロロ銅(II)酸二リチウム、リチウムアジド、安息香酸リチウム、臭化リチウム、炭酸リチウム、塩化リチウム、リチウムシクロヘキサンブチレート、フッ化リチウム、ギ酸リチウム、ヘキサフルオロヒ(V)酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、水酸化リチウム、ヨウ素酸リチウム、メタホウ酸リチウム、過塩素酸リチウム、リン酸リチウム、硫酸リチウム、四ホウ酸リチウム、テトラクロロアルミン酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム、チオシアン酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、及びこれらの組み合わせ、等を含む。
シリコン-カーボン複合材料を含むアノードは、様々なカソード材料と対をなし、フルセルリチウムイオンバッテリーを生じる事ができる。適切なカソード材料の例は、当該技術分野において公知である。かかるカソード材料は、特に限定されないが、例えばLiCoO2(LCO)、LiNi0.8Co0.15Al0.05O2(NCA)、LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2(NMC)、LiMn2O4及びその変異体(LMO)、及びLiFePO4(LFP)、等を含む。
シリコン-カーボン複合材料を更に含むアノードを含むフルセルリチウムイオンバッテリーに関して、カソードとアノードの対は、様々であり得る。例えば、カソードとアノードの容量の比は、0.7~1.3と様々であり得る。特定の実施形態において、カソードとアノードの容量の比は、0.7~1.0と様々であり、例えば0.8~1.0、例えば0.85~1.0、例えば0.9~1.0、例えば0.95~1.0と様々であり得る。その他の実施形態において、カソードとアノードの容量の比は、1.0~1.3と様々であってよく、例えば1.0~1.2、例えば1.0~1.15、例えば1.0~1.1まで、例えば1.0~1.05と様々であり得る。更なる他の実施形態においては、カソードとアノードの容量の比率は、0.8~1.2と様々であってよく、例えば0.9~1.1、例えば0.95~1.05と様々であり得る。
シリコン-カーボン複合材料を更に含むアノードを含むフルセルリチウムイオンバッテリーに関して、充電及び放電における電圧ウィンドウは様々であり得る。この点について、電圧ウィンドウは、当該技術分野において公知のように、リチウムイオンバッテリーの様々な特性に応じて様々であり得る。例えば、当該技術分野において公知のように、カソードの選択は、選択された電圧ウィンドウにおいて役割を果たす。電圧ウィンドウは様々であり、例えばLi/Li+に対するポテンシャルについては2.0V~5.0Vであり、例えば2.5V~4.5V、2.5V~4.2Vと様々である。
シリコン-カーボン複合材料を更に含むアノードを含むフルセルリチウムイオンバッテリーに関して、セルのコンディショニング方法は、当該技術分野において公知のように、様々であり得る。例えばコンディショニングは、複数の充電および放電サイクルを、様々なレートで、例えば所望のサイクルレートよりも遅いレートで行うことで達成され得る。当該技術分野において公知のように、コンディショニングプロセスは、リチウムイオンバッテリーの開放、コンディショニングプロセス中に発生する全てのガスの排出、それに続くリチウムイオンバッテリーの再密封、の工程を更に含んでもよい。
シリコン-カーボン複合材料を更に含むアノードを含むフルセルリチウムイオンバッテリーに関して、サイクルレートは、当該技術分野において公知のように、様々であってよく、例えばレートは、C/20~20C、例えばC/10~10C、例えばC/5~5C等、様々であってよい。特定の実施形態においては、サイクルレートはC/10である。特定の実施形態においては、サイクルレートはC/5である。特定の実施形態においては、サイクルレートはC/2である。特定の実施形態においては、サイクルレートは1Cである。特定の実施形態においては、サイクルレートは1Cであり、より遅いレートへの周期的な減少(例えば、20サイクルごとにC/10レートの減少を適用)を伴う。特定の実施形態においては、サイクルレートは2Cである。特定の実施形態においては、サイクルレートは4Cである。特定の実施形態においては、サイクルレートは5Cである。特定の実施形態においては、サイクルレ-トは10Cである。特定の実施形態においては、サイクルレートは20Cである。
本明細書に開示した、非常に耐久性が高いリチウムのインターカレーションを伴う複合体の第1サイクル効率は、事前のリチオ化に先立って、第1サイクル中にアノードに挿入されたリチウムと、第1サイクル中にアノードから抽出されたリチウムとの比較によって測定した。挿入と抽出が等しい場合、効率は100%である。当該技術分野において公知のように、アノード材料は、ハーフセル中で試験可能である。ここで、ハーフセルの対極はリチウム金属であり、電解質は、1MのLiPF6、及び1:1のエチレンカーボネート:ジエチルカーボネート(EC:DEC)であり、市販のポリプロピレンセパレータを使用する、ハーフセル中で試験可能である。特定の実施形態において電解質は、性能を向上させることで知られる様々な添加剤を含むことができ、例えば炭酸フルオロエチレン(FEC)若しくはその他関連する炭酸フッ素化化合物、又はエステル共溶媒(例えばブタン酸メチル、炭酸ビニレン等)、及びシリコン含有アノード材料の電気化学的性能を向上させることで知られるその他の添加剤、等を含む。
クーロン効率は、平均化されることができ、例えばハーフセルでの試験においては、サイクル7~サイクル25にわたって平均化され得る。クーロン効率は、平均化されることができ、例えばハーフセルでの試験においては、サイクル7~サイクル20にわたって平均化され得る。特定の実施形態においては、非常に耐久性の高いリチウムのインターカレーションを有する複合体の平均効率は、0.9超、又は90%超である。特定の実施形態においては、平均効率は0.95超、又は95%超である。特定の実施形態においては、平均効率は0.99以上であり、例えば0.991以上、例えば0.992以上、例えば0.993以上、例えば0.994以上、例えば0.995以上、例えば0.996以上、例えば0.997以上、例えば0.998以上、例えば0.999以上、例えば0.9991以上、例えば0.9992以上、例えば0.9993以上、例えば0.9994以上、例えば0.9995以上、例えば0.9996以上、例えば0.9997以上、例えば0.9998以上、例えば0.9999以上、等を含む。
更なるその他の実施形態において、本明細書の開示は、非常に耐久性の高いリチウムのインターカレーションを示す複合材料を提供する。ここで、当該複合材料は、リチウムベースのエネルギー貯蔵デバイスの電極に導入される場合、グラファイト電極を含むリチウムベースのエネルギー貯蔵デバイスの電極に導入される場合よりも、10%以上高い体積容量を有する。いくつかの実施形態においては、リチウムベースのエネルギー貯蔵デバイスは、リチウムイオンバッテリーである。いくつかの実施形態においては、複合材料は、リチウムベースのエネルギー貯蔵デバイス中に体積容量を有し、当該体積容量は、グラファイト電極を有する同様の電気エネルギー貯蔵デバイスよりも、5%以上、10%以上、又は15%以上高かった。更なるその他の実施形態においては、複合材料は、リチウムベースのエネルギー貯蔵デバイス中に体積容量を有し、当該体積容量は、グラファイト電極を有する同様の電気エネルギー貯蔵デバイスよりも、20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、200%以上、100%以上、150%以上、又は200%以上高かった。
複合材料は、当該技術分野において公知のように、事前にリチオ化されてもよい。これらのリチウム原子は、炭素から分離できてもよく、できなくてもよい。6つの炭素原子に対するリチウム原子の数は、当業者に公知の方法である、以下の式:
#Li=Q×3.6×MM/(C%×F)
[ここで、Qは、リチウム金属に対して、5mV~2.0Vの電圧で測定されたリチウム抽出容量(mAh/g)であり、MMは、72、又は6つのカーボンの分子質量であり、Fは、ファラデー定数(96500)であり、C%は、CHNO又はXPSで測定される、構造中に存在する炭素の重量パーセントである。]
によって計算できる。
複合材料は、リチウム原子とカーボン原子の比(Li:C)によって特徴付けることが可能で、これは約0:6~2:6であってよい。いくつかの実施形態において、Li:Cは、約0.05:6、及び1.9:6である。その他の実施形態においては、リチウムはイオン形態であり、かつ金属形態ではなく、最大のLi:C比は2.2:6である。その他の特定の実施形態において、Li:C比は、約1.2:6~約2:6、約1.3:6~約1.9:6、約1.4:6~約1.9:6、約1.6:6~約1.8:6、又は約1.7:6~約1.8:6、である。その他の実施形態において、Li:C比は、1:6超、1.2:6超、1.4:6超、1.6:6超、又は1.8:6超である。更なるその他の実施形態において、Li:C比は、約1.4:6、約1.5:6、約1.6:6、約1.7:6、約1.8:6、又は約2:6である。特定の実施形態においては、Li:C比は、約1.78:6である。
特定の実施形態においては、複合材料は、約1:6~約2.5:6、約1.4:6~約2.2:6、又は約1.4:6~約2:6の範囲のLi:C比を含む。更なるその他の実施形態においては、複合材料は必ずしもリチウムを含まなくてもよいが、代わりにリチウム取込容量、即ち、ある一定量のリチウムを吸収する能力を、例えば2つの電圧条件間の材料のサイクル中に(リチウムイオンハーフセルの場合、典型的な電圧ウィンドウは0~3Vであり、例えば0.005~2.7V、例えば0.005~1V、例えば0.005~0.8V、等を含む)有する。理論に束縛されることを望むものではないが、複合材料のリチウム取込容量は、リチウムベースのエネルギー貯蔵デバイスにおける優れた性能に寄与する。リチウム取込容量は、複合体に取って代わられるリチウム原子の比として表現される。その他の特定の実施形態においては、非常に耐久性の高いリチウムのインターカレーションを示す複合材料は、約1:6~約2.5:6、約1.4:6~約2.2:6、又は約1.4:6~約2:6、等の範囲のリチウム取込容量を含む。
特定のその他の実施形態において、リチウム取込容量は、約1.2:6~約2:6、約1.3:6~約1.9:6、約1.4:6~約1.9:6、約1.6:6~約1.8:6、又は約1.7:6~約1.8:6、等の範囲をとる。その他の実施形態において、リチウム取込容量は、1:6超、1.2:6超、1.4:6超、1.6:6超、又は1.8:6超である。更なるその他の実施形態において、Li:C比は、約1.4:6、約1.5:6、約1.6:6、約1.6:6、約1.7:6、約1.8:6、又は約2:6である。特定の一の実施形態においては、Li:C比は約1.78:6である。
D. 多孔質カーボンスキャフォールドの黒鉛性の向上
特定の実施形態において、カーボンスキャフォールドの電気化学的特性を高めることにより、シリコン-カーボン材料の電気化学的特性が高められてもよい。いくつかの実施形態においては、カーボンスキャフォールドの黒鉛性の向上は、導電性(イオン導電性、及び/又は電子導電性)の増大、及び/又はLIB中に存在する様々なその他の成分(電解質成分など)との接触時の反応性の低下、及び/又はLIB中で形成されるより安定なSEIといったその他の有益な特性、等をもたらす。
カーボンスキャフォールドの黒鉛性は、多孔質カーボンスキャフォールドの加熱処理によって高めてもよく、アモルファスから黒鉛への、カーボン構造の部分的な変化が生じる。この目的のために、加熱処理の温度は900℃以上であることが可能で、例えば1000℃以上、1100℃以上、1200℃以上、1300℃以上、1400℃以上、1500℃以上、1600℃以上、1700℃以上、1800℃以上、2000℃以上、又は3000℃以上、であり得る。いくつかの実施形態において、加熱処理温度は1000℃~3000℃であり、例えば1000℃~2700℃、例えば1000℃~2500℃、例えば1000℃~2300℃、例えば1000℃~2000℃、例えば1100℃~3000℃、例えば1100℃~2700℃、例えば1100℃~2500℃、例えば1100℃~2000℃、例えば1200℃~2000℃、例えば1100℃~1700℃、である。
いくつかの実施形態においては、加熱処理中の気圧を、大気圧未満にすることができる。その他の特定の実施形態においては、加熱処理中の大気圧を、大気圧超にすることができる。好ましい実施形態においては、多孔質カーボンスキャフォールドの加熱中の気圧を、大気圧にすることができる。加熱処理の時間は様々であってよく、例えば1分~24hである。いくつかの実施形態においては、加熱処理を24h超行ってもよい。いくつかの実施形態においては、多孔質カーボンにおける合計細孔容積、及び細孔容積分布への加熱処理による影響を最小化するために、比較的急速な加熱、比較的短い処理時間、及び比較的急速な冷却が好ましい。いくつかの実施形態においては、処理時間は1h~24hであり、例えば1h~2h、2h~4h、4h~8h、8h~24h、等を含む。
いくつかの実施形態においては、マイクロ波エネルギーを用いて、カーボンスキャフォールドの黒鉛性を、加熱及び/又はその他の方法で向上させることができる。理論に束縛されるものではないが、カーボン粒子は効率的なマイクロ波吸収物であり、シリコン含有ガスを導入して上記粒子に堆積させるシリコン含有ガスを導入する前に、上記粒子にマイクロ波を受けさせて加熱する反応装置が想定され得る。
温度は、材料中の原子又は分子の平均運動エネルギー(動きのエネルギー)に関係するため、分子を攪拌することで材料の温度は上がる。かくして、双極子回転は、電磁放射線の形態のエネルギーが、物体の温度を上げ得るメカニズムである。双極子回転は通常、誘電加熱と呼ばれるメカニズムであり、マイクロ波オーブンにおいて最も広範に見られる。それは液体の水に対して最も効果的であるが、脂肪や糖、及びその他のカーボン含有材料に対してはあまり効果的ではない。
誘電加熱は、誘電損失による電気絶縁材料の加熱を含む。材料全体の電場の変化は、電場の連続的な変化に伴い分子が整列しようとする際に、エネルギーを散逸させる。この電場の変化は、電磁波が自由空間(マイクロ波オーブン中のような)へ伝播することによって生じ得るか、又はコンデンサ内の電場が急速に変化することによって生じ得る。後者の場合、自由に伝播する電磁波は存在せず、電場の変化は、アンテナ近傍界の電気部品に類似しているように見えるだろう。この場合、ラジオ波(RF)周波数において、容量キャビティ内の電場の変化によって加熱が達成されるにも関わらず、実際ラジオ波は発生も吸収もされない。この意味では、上記効果は、磁気誘導加熱の直接的な電気的アナログであり、これも近傍界効果である(従ってラジオ波を含まない)。
非常に高い周波数において、電磁場の波長は、加熱キャビティの金属壁間の距離よりも、又は壁自身の寸法よりも小さくなる。これは、マイクロ波オーブン内部の場合である。かかる場合、従来の遠方場電磁波は(キャビティはもはや純粋なコンデンサとしては機能せず、むしろアンテナとして機能する)を形成し、吸収され熱を発生するが、熱蒸着の双極子回転メカニズムは変わらない。しかしながらマイクロ波は、イオンドラッグによって生じるような、分子のより遅い運動に依存する低周波数場の加熱効果を引き起こすことには効率的ではない。
マイクロ波加熱は、100MHz超の周波数における誘電加熱のサブカテゴリーである。この周波数において、小寸法のエミッタから、空間を通過して目標物に電磁波を照射することができる。最新のマイクロ波オーブンは、RFヒーターと比して、非常に大きな周波数及び短い波長の電場を伴う電磁波を使用する。典型的な家庭用マイクロ波オーブンは、2.45GHzで動作するが、915MHzのオーブンも存在する。これは、マイクロ波加熱で使用される波長は、12cm又は33cm(4.7インチ又は13.0インチ)であることを意味する。これは非常に効率的であるが、浸透性、誘電加熱性は低い。コンデンサのようなプレートのセットを、マイクロ波周波数において使用できるが、それらは必要ではない。マイクロ波は、遠方場タイプの電磁放射線として既に存在し、それらの吸収は、RF加熱のように小さなアンテナに近接する必要がないためである。従って、加熱される(非金属)材料を、波の経路に単純に配置することができ、かつ加熱は非接触法で行われる。
かくして、マイクロ波吸収材料は、電磁波を熱エネルギーに変換することで、電磁波を散逸させることができる。理論に束縛されるものではないが、材料のマイクロ波吸収能力は、主にその比誘電率、比透磁率、電磁気インピーダンス整合、及び材料のミクロ構造(例えばそのポロシティ、及び/又はナノ構造、若しくはミクロ構造)によって決まる。マイクロ波ビームがマイクロ波吸収材料の表面に照射される際、電磁気インピーダンスにおける適切な整合条件は、入射マイクロ波の反射率をほぼ0にし、最終的に吸収材料へ熱エネルギーを伝達できる。
ここから
カーボン材料は、マイクロ波を吸収することができる、即ち、マイクロ波放射(即ち、電磁スペクトルの領域における赤外線及びラジオ波)によって容易に加熱される。より明確には、それらは0.001~1mの波長(これは300~0.3GHzの周波数に対応する)を有する波として定義される。マイクロ波場中に存在するカーボンの加熱されやすさは、誘電正接:tanδ=ε’’/ε’によって定義される。誘電正接は2つのパラメータから成り、それは誘電率(dielectric constant)(又は実部の誘電率(permittivity))ε’、及び誘電損失係数(又は虚部の誘電率)ε’’である;即ち、ε=ε’-iε’’(式中、εは複素誘電率)である。誘電率(ε’)は、入射エネルギーがどれくらい反射されるか、及びどれくらい吸収されるかを決める。また誘電損失係数(ε’’)は、材料中の熱形態での電気エネルギーの散逸の尺度となる。最適なマイクロ波エネルギーカップリングのためには、中程度のε’値と、高いε’’値(及び非常に高いtanδ値)を組み合わせ、マイクロ波エネルギーを熱エネルギーに変換する必要がある。かくして、いくつかの材料は、誘電加熱をする上で十分に高い損失係数をもたない(マイクロ波が透過する)が、その他の材料、例えばいくつかの無機酸化物や殆どのカーボン材料は、非常に良好なマイクロ波の吸収材である。一方、導電性材料はマイクロ波を反射する。例えば、黒鉛、及び高黒鉛性カーボンは、マイクロ波照射の大部分を反射し得る。非局在化したπ電子が比較的広い領域を自由に移動するカーボンの場合は、追加の、非常に興味深い現象が起こり得る。いくつかの電子の運動エネルギーが増大すると、電子が材料から飛び出すことがあり、その結果、周囲の大気をイオン化させ得る。巨視的なレベルでは、この現象はスパーク、又はアーク放電の形成とみなされる。しかし微視的なレベルでは、実際にはこれらのホットスポットはプラズマである。殆どの時間、これらのプラズマは、空間及び時間の両方の点から、マイクロプラズマとみなすことができる。それらは空間のごく小さな領域に閉じ込められ、わずかな時間しか持続しないためである。かかるマイクロプラズマの集中的な発生は、関連する方法に関して重要な示唆を含む可能性がある。
理論に束縛されるものではないが、マイクロ波加熱によるカーボン材料の加熱は、従来の加熱に対して、以下に示すような利点をもたらす:i)非接触加熱;ii)熱伝達ではなくエネルギー伝達;iii)高速な加熱;iv)選択的な材料加熱;v)大容量の加熱;vi)開始と停止の速さ;vii)材料内部からの加熱;及び、viii)より高いレベルの安全性及び自動化。マイクロ波エネルギーの吸収、及び熱への変換のためのカーボン材料の高いキャパシティを、表3に示す(J.A. Menendez, A. Arenillas, B. Fidalgo, Y. Fernandez, L. Zubizarreta, E.G. Calvo, J.M. Bermudez, “Microwave heating processes involving carbon materials”, Fuel Processing Technology, 2010, 91 (1), 1-8から引用)。表3には、様々なカーボンにおける誘電正接の例を示した。見ての通り、殆どのカーボン(石炭を除く)の誘電正接は、蒸留水よりも高い(2.45GHzかつ室温における蒸留水のtanδ=0.118)。
周波数2.45GHzかつ室温における、様々なカーボン材料の誘電正接の例。
従来の加熱処理であろうがマイクロ波処理であろうが、多孔質カーボンスキャフォールドの黒鉛性を向上させるために、合計細孔容積、及び細孔容積分布への影響を考慮することが重要である。この目的のために、多孔質カーボンスキャフォールドの合計細孔容積、及び細孔容積分布は、当該技術分野で公知のように、ガス吸着分析、例えば窒素及び/又は二酸化炭素のガス吸着分析によって測定可能である。この方法において、細孔容積及び細孔容積分布は、黒鉛性向上処理の前、及び後で測定可能である。いくつかの実施形態において、処理後の多孔質カーボンスキャフォールドの表面積は少なくとも30m2/g減少し、例えば少なくとも50m2/g、例えば少なくとも100m2/g、例えば少なくとも200m2/g、例えば少なくとも300m2/g、例えば少なくとも500m2/g、減少する。いくつかの実施形態において、処理後の多孔質カーボンスキャフォールドの細孔容積は少なくとも0.01cm3/g減少し、例えば少なくとも0.05cm3/g、例えば少なくとも0.1cm3/g、例えば少なくとも0.2cm3/g、例えば少なくとも0.3cm3/g、例えば少なくとも0.5cm3/g、減少する。
いくつかの実施形態において、処理後の多孔質カーボンスキャフォールドの表面積は少なくとも30m2/g増大し、例えば少なくとも50m2/g、例えば少なくとも100m2/g、例えば少なくとも200m2/g、例えば少なくとも300m2/g、例えば少なくとも500m2/g、増大する。いくつかの実施形態において、処理後の多孔質カーボンスキャフォールドの細孔容積は少なくとも0.01cm3/g増大し、例えば少なくとも0.05cm3/g、例えば少なくとも0.1cm3/g、例えば少なくとも0.2cm3/g、例えば少なくとも0.3cm3/g、例えば少なくとも0.5cm3/g、増大する。処理後に多孔質カーボンスキャフォールドの表面積が増大する、及び/又は処理後に多孔質カーボンスキャフォールドの細孔容積が増大する特定の実施形態において、多孔質カーボンスキャフォールドは、黒鉛化触媒として作用する電気化学的修飾剤を含み、例えばAl、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Ca、Ti、V、Mo、又はW、又はこれらの組み合わせ、等を含む。
理論に束縛されるものではないが、黒鉛化触媒を含む多孔質カーボンスキャフォールドの黒鉛化は、黒鉛化触媒を含まない多孔質カーボンスキャフォールドの黒鉛化と比較すると、非常に温和な条件、例えばより短い時間、及び/又はより低い温度条件で起こる。黒鉛化触媒は、シリコン-カーボン複合体を調製する方法の様々な段階において導入することができる。例えば、熱分解及びそれに続く活性化に先立って、黒鉛化触媒を固体状の前駆体材料に加え、黒鉛化触媒を含む多孔質カーボンスキャフォールドを得ることができる。一の実施形態においては、同時に行われる熱分解と活性化に先立って、黒鉛化触媒を固体状の前駆体材料に加え、黒鉛化触媒を含む多孔質カーボンスキャフォールドを得ることができる。その他の一の実施形態においては、活性化に先立って、黒鉛化触媒を熱分解された多孔質カーボン材料に加え、黒鉛化触媒を含む多孔質カーボンスキャフォールドを得ることができる。その他の一の実施形態においては、黒鉛化触媒を活性化された多孔質カーボン材料に加え、黒鉛化触媒を含む多孔質カーボンスキャフォールドを得ることができる。
黒鉛化は、シリコン-カーボン複合体を調製する方法の様々な段階において達成可能である。例えば、熱分解された多孔質カーボン材料は、活性化及びそれに続くCVI処理に先立って黒鉛化され、シリコン-カーボン複合材料を得ることができる。一の実施形態において、活性化された多孔質カーボン材料は、CVI処理に先立って黒鉛化され、シリコン-カーボン複合材料を得ることができる。
粒子径を減少させるための粉砕を、シリコン-カーボン複合材料を調製する方法の様々な段階において行うことができる。例えば、熱分解された多孔質カーボン材料は、黒鉛化並びにそれに続く活性化及びCVI処理に先立って粉砕され、シリコン-カーボン複合粒子を得ることができる。その他の一の実施形態において、熱分解及び黒鉛化された多孔質カーボン材料は、活性化及びそれに続くCVI処理に先立って粉砕され、シリコン-カーボン複合粒子を得ることができる。その他の一の実施形態において、活性化された多孔質カーボン材料は、黒鉛化およびそれに続くCVI処理に先立って粉砕され、シリコン-カーボン複合粒子を得ることができる。その他の一の実施形態において、活性化及び黒鉛化された多孔質カーボン材料は、CVI処理に先立って粉砕され、シリコン-カーボン複合粒子を得ることができる。
上記の実施形態に関して、カーボンの黒鉛性の程度は、カーボン粒子表面とカーボン粒子内の細孔表面との間で異なってもよい。いくつかの実施形態において、カーボンの黒鉛性の程度は、カーボン粒子内の細孔表面に比して、カーボン粒子表面の方が大きい。理論に束縛されるものではないが、かかる実施形態は、粒子表面の電気伝導性、及び/又はイオン伝導性を向上させ、その結果、シリコン-カーボン複合粒子がリチウムバッテリーのアノードとして使用される場合に電気化学的な利点を与える(例えば定格容量を増大させる、充電及び/又は放電を速くする、より安定なSEI、及びより低いカーボン表面の反応性によってもたらされる高い温度での安定性及び/又はカレンダーライフの向上、等を含む)。
いくつかの実施形態において、シリコン-カーボン複合材料は粒度分布を含み、かつカーボン粒子の黒鉛性の程度はカーボン粒子の粒子径によって異なる。このキャラクタリゼーションのために、シリコン-カーボン複合粒子をサイズ分画し(当該技術分野で公知のように)、材料の2つ以上のフラクションを得ることができる。ここで、各フラクションのDv50は異なる。例えばシリコン-カーボン複合粒子を、1μm未満のDv50を含む一のフラクションと、1μm超のDv50を含む別のフラクションに分画することができる。上記2つのフラクションの黒鉛度の差を比較することができ、例えばラマン分光法により測定したID/IGによって比較できる。従って、上記2つのフラクションの黒鉛度の差は、以下の式:
ΔID/IG=([ID/IG]Dv,50>1-[ID/IG]Dv,50<1)
[式中、[ID/IG]Dv,50>1は、1超のDv50を備える粒子のフラクションにおけるID/IG、[ID/IG]Dv,50<1は、1未満のDv50を備える粒子のフラクションにおけるID/IGである。]
で表すことができる。従って、ΔID/IGは0~2であることが可能で、例えば0~1、例えば0.01~0.8、例えば0.01~0.7、例えば0.01~0.6、例えば0.01~0.5、例えば0.01~0.4、例えば0.01~0.3、例えば0.01~0.2、例えば0.01~0.1、例えば0.1~0.8、例えば0.1~0.7、例えば0.1~0.6、例えば0.1~0.5、例えば0.1~0.4、例えば0.1~0.3、例えば0.1~0.2、例えば0.1~0.7、例えば0.2~0.6、例えば0.3~0.5、等を含む。
いくつかの実施形態において、多孔質カーボンスキャフォールド及び/又はシリコン-カーボン複合体の電気化学的特性は、導電性カーボン添加剤粒子の添加によって高めることができる。導電性カーボン添加剤粒子は特に限定されないが、例えば黒鉛粒子、Super C45粒子、Super P粒子、カーボンブラック粒子、ナノスケールカーボン粒子(例えばカーボンナノチューブ、又はその他カーボンナノ構造体、等)、及びこれらの組み合わせ、等を含む。かかる実施形態において、導電性カーボン添加剤の添加は、電気伝導性、パッキング密度(packing density)、及び/又はドープされた多孔質カーボンスキャフォールド及び/又はそこから製造されたシリコン-カーボン複合体の電気化学的効率性の向上を容易にする。
この目的のために、導電性カーボン添加剤粒子の添加は、シリコン-カーボン複合体の調製の様々な段階において行うことができる。一の実施形態において、導電性カーボン添加剤粒子は、多孔質カーボンスキャフォールドの製造に使用されるカーボン前駆体に添加され、続いて熱分解させ、多孔質カーボンスキャフォールドを活性化及び黒鉛化させ、それに続くCVI処理によってシリコン-カーボン複合体を製造する。その他の一の実施形態において、導電性カーボン添加剤粒子は、多孔質カーボンスキャフォールドの製造に使用されるカーボン前駆体に添加され、続いて多孔質カーボンスキャフォールドを熱分解、黒鉛化、及び活性化させ、それに続くCVI処理によってシリコン-カーボン複合体を製造する。その他の一の実施形態において、導電性カーボン添加剤粒子は、多孔質カーボンスキャフォールドの製造に使用されるカーボン前駆体に添加され、続いて多孔質カーボンスキャフォールドを熱分解、活性化、及び黒鉛化させ、それに続くCVI処理によってシリコン-カーボン複合体を製造する。
かかる実施形態において、導電性カーボン添加剤の添加は、多孔質カーボンスキャフォールドの黒鉛化のための黒鉛化触媒として機能する。その他の実施形態において、導電性カーボン添加剤の添加は、電気伝導性、パッキング密度(packing density)、及び/又はドープされた多孔質カーボンスキャフォールド及び/又はそこから作製されたシリコン-カーボン複合体の電気化学的効率性の向上を容易にする。
更なるその他の実施形態において、黒鉛化及びそれに続く活性化よりも前に、熱分解された多孔質カーボンスキャフォールドに導電性カーボン添加剤粒子を添加し、続いてCVI処理によってシリコン-カーボン複合体を調製することで、多孔質カーボンスキャフォールド、及び/又はシリコン-カーボン複合体の電気化学的特性を高めることができる。更なるその他の実施形態において、黒鉛化およびそれに続く活性化よりも前に、活性化された多孔質カーボンスキャフォールドに導電性カーボン添加剤粒子を添加し、続いてCVI処理によってシリコン-カーボン複合体を調製することで、多孔質カーボンスキャフォールド、及び/又はシリコン-カーボン複合体の電気化学的特性を高めることができる。
多孔質カーボンの合計質量に対する割合としての導電性カーボン添加剤の存在比は様々であることが可能で、例えば導電性カーボン添加剤は、多孔質カーボンスキャフォールドの合計質量に対して0.1%~90%含むことができ、例えば1%~50%、例えば1%~40%、例えば1%~30%、例えば1%~20%、例えば1%~10%、例えば1%~5%、例えば5%~10%、例えば10%~20%、例えば20%~30%、例えば30%~40%、例えば40%~50%、等を含むことができる。
例
実施例1.CVIによるシリコン-カーボン複合材料の製造。シリコン-カーボン複合体の製造に使用した、カーボンスキャフォールド(カーボンスキャフォールド1)の物性値を、以下の表3に示す。カーボンスキャフォールド1を使用して、シリコン-カーボン複合体(シリコン-カーボン複合体1)を、CVIによって、以下のように製造した。0.2グラムの質量のアモルファス多孔質カーボンを、2インチ×2インチのセラミックるつぼに入れ、水平の管状炉の中央に配置した。炉を密封し、1分あたり500立方センチメートル(ccm)で窒素ガスパージした。炉の温度は、1分あたり20℃で、ピーク温度450℃まで上げ、30分間維持した。ここで、窒素を遮断し、続いてシラン及び水素を、それぞれ50ccm及び450ccmのフローレートで、計30分間にわたって導入した。その後、シラン及び窒素を遮断し、窒素を再び炉に導入し、内部の空気をパージした。同時に、炉の加熱を停止し、周囲温度まで冷却した。完成したSi-C材料は、その後炉から除去した。
実施例1で使用したカーボンスキャフォールドの説明。
実施例2.様々なシリコン-複合材料の分析。様々なカーボンスキャフォールド材料を使用したカーボンスキャフォールド材料を、窒素吸着ガス分析によって特徴付け、特定の表面積、合計細孔容積、並びにミクロ細孔、メソ細孔、及びマクロ孔を含む細孔容積の比率、を測定した。カーボンスキャフォールド材料のキャラクタリゼーションデータ、すなわち、カーボンスキャフォールドの表面積、細孔容積、及び細孔容積分布(ミクロ細孔の割合、メソ細孔の割合、及びマクロ孔の割合)のデータ(いずれも窒素吸着分析によって測定した)を、表5に示す。
表5に記載したカーボンスキャフォールドサンプルを使用し、様々なシリコン-カーボン複合材料を、実施例1に一般的に記載した静的層構築(static bed configuration)におけるCVI法によって製造した。これらのシリコン-カーボンサンプルは、プロセス条件を、以下の範囲:シラン濃度が1.25%~100%;希釈ガスが窒素又は水素;及びカーボンスキャフォールドの出発質量が0.2g~700g、で使用した。
シリコン-カーボン複合体の表面積を測定した。また、TGA分析によって、シリコン-カーボン複合体のシリコン含有量及びZを測定した。また、シリコン-カーボン複合体の試験は、ハーフセルコインセルにて行った。ハーフセルコインセルのアノードは、60~90%のシリコン-カーボン複合体、5~20%のNa-CMC(バインダーとして)、及び5~20%のSuper C45(導電性向上剤として)を含むことが可能で、かつ電解質は、2:1のエチレンカーボネート:ジエチレンカーボネート、1MのLiPF6、及び10%のフルオロエチレンカーボネートを含むことが可能である。ハーフセルコインセルは、25℃、C/5のレートで、5サイクルにわたってサイクルさせ、その後C/10のレートでサイクルさせることが可能である。電圧は、0V~0.8Vでサイクルさせることが可能、あるいは、電圧は、0V~1.5Vでサイクルさせることが可能である。ハーフセルコインセルのデータから、最大容量を測定可能で、サイクル7~サイクル20にかけての平均クーロン効率(CE)も同様に測定可能である。様々なシリコン-カーボン複合材料における物理化学的、及び電気化学的物性値を、表6に示す。
Zの関数としての平均クーロン効率のプロットを、図1に示す。見ての通り、低いZを有するシリコン-カーボンサンプルについての平均クーロン効率は、劇的に増大した。特に、Zが10.0未満の全てのシリコン-カーボンサンプルは、0.9941以上の平均クーロン効率を示し、Zが10超の全てのシリコン-カーボンサンプル(シリコン-カーボン複合体サンプル12~シリコン-カーボン複合体サンプル16)は、0.9909以下の平均クーロン効率を有することが観察された。理論に束縛されるものではないが、Zが10未満のシリコン-カーボンサンプルについてのより高いクーロン効率は、フルセルリチウムイオンバッテリーにおいて優れたサイクル安定性をもたらす。表の更なる調査により、Zが10未満のシリコン-カーボン複合体サンプルと、69.1超のミクロポロシティを有するカーボンスキャフォールドを更に含むシリコン-カーボン複合体サンプルとの組み合わせは、0.9969以上の平均クーロン効率を示すという、驚くべき、かつ予期せぬ結果が明らかになった。
従って、より好ましい一の実施形態において、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZを含み、例えば5未満のZ、例えば3未満のZ、例えば2未満のZ、例えば1未満のZ、例えば0.5未満のZ、例えば0.1未満のZ、又は0のZを含む。
特定の好ましい実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、及び70%超のミクロポロシティを有するカーボンスキャフォールドを含み、例えば10未満のZ及び80%超のミクロポロシティ、例えば10未満のZ及び90%超のミクロポロシティ、例えば10未満のZ及び95%超のミクロポロシティ、例えば5未満のZ及び70%超のミクロポロシティ、例えば5未満のZ及び80%超のミクロポロシティ、例えば5未満のZ及び90%超のミクロポロシティ、例えば5未満のZ及び95%超のミクロポロシティ、例えば3未満のZ及び70%超のミクロポロシティ、例えば3未満のZ及び80%超のミクロポロシティ、例えば3未満のZ及び90%超のミクロポロシティ、例えば3未満のZ及び95%超のミクロポロシティ、例えば2未満のZ及び70%超のミクロポロシティ、例えば2未満のZ及び80%超のミクロポロシティ、例えば2未満のZ及び90%超のミクロポロシティ、例えば2未満のZ及び95%超のミクロポロシティ、例えば1未満のZ及び70%超のミクロポロシティ、例えば1未満のZ及び80%超のミクロポロシティ、例えば1未満のZ及び90%超のミクロポロシティ、例えば1未満のZ及び95%超のミクロポロシティ、例えば0.5未満のZ及び70%超のミクロポロシティ、例えば0.5未満のZ及び80%超のミクロポロシティ、例えば0.5未満のZ及び90%超のミクロポロシティ、例えば0.5未満のZ及び95%超のミクロポロシティ、例えば0.1未満のZ及び70%超のミクロポロシティ、例えば0.1未満のZ及び80%超のミクロポロシティ、例えば0.1未満のZ及び90%超のミクロポロシティ、例えば0.1未満のZ及び95%超のミクロポロシティ、例えば0のZ及び70%超のミクロポロシティ、例えば0のZ及び80%超のミクロポロシティ、例えば0のZ及び90%超のミクロポロシティ、例えば0のZ及び95%超のミクロポロシティ、等を含む。
特定の好ましい実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、15%~85%のシリコン、及び100m2/g未満の表面積を含み、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、15%~85%のシリコン、及び50m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、15%~85%のシリコン、及び30m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、15%~85%のシリコン、及び10m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、15%~85%のシリコン、及び5m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、15%~85%のシリコン、及び50m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、15%~85%のシリコン、及び30m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、15%~85%のシリコン、及び10m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、15%~85%のシリコン、及び5m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、15%~85%のシリコン、及び50m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、15%~85%のシリコン、及び30m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、15%~85%のシリコン、及び10m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、15%~85%のシリコン、及び5m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、15%~85%のシリコン、及び50m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、15%~85%のシリコン、及び30m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、15%~85%のシリコン、及び10m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、15%~85%のシリコン、及び5m2/g未満の表面積、等を含む。
特定の好ましい実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、30%~60%のシリコン、及び100m2/g未満の表面積を含み、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、30%~60%のシリコン、及び50m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、30%~60%のシリコン、及び30m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、30%~60%のシリコン、及び10m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、30%~60%のシリコン、及び5m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、30%~60%のシリコン、及び50m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、30%~60%のシリコン、及び30m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、30%~60%のシリコン、及び10m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、30%~60%のシリコン、及び5m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、30%~60%のシリコン、及び50m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、30%~60%のシリコン、及び30m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、30%~60%のシリコン、及び10m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、30%~60%のシリコン、及び5m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、30%~60%のシリコン、及び50m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、30%~60%のシリコン、及び30m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、30%~60%のシリコン、及び10m2/g未満の表面積、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、30%~60%のシリコン、及び5m2/g未満の表面積、等を含む。
実施例3.シリコン-カーボン複合材料におけるdV/dQ。微分容量曲線(dQ/dv vs 電圧)は、リチウムバッテリー電極における電圧の関数として、相転移を理解するための非破壊的ツールとしてよく使用される(M. N. Obrovac et al. Structural Changes in Silicon Anodes during Lithium Insertion /Extraction, Electrochemical and Solid-State Letters, 7 (5) A93-A96 (2004); Ogata, K. et al. Revealing lithium-silicide phase transformations in nano-structured silicon-based lithium ion batteries via in situ NMR spectroscopy. Nat. Commun. 5:3217)。本明細書に示した微分容量プロットは、25℃のハーフセルコインセルにおいて、0.1Cレート、5mV~0.8Vでのガルバノスタティックサイクリング(galvanostatic cycling)によって得られたデータから計算された。シリコンベース材料における、ハーフセルvsリチウムの典型的な微分容量曲線は、多くの参照文献から見出され得る(Loveridge, M. J. et al. Towards High Capacity Li-Ion Batteries Based on Silicon-Graphene Composite Anodes and Sub-micron V-doped LiFePO4 Cathodes. Sci. Rep. 6, 37787; doi: 10.1038/srep37787 (2016); M. N. Obrovac et al. Li15Si4Formation in Silicon Thin Film Negative Electrodes, Journal of The Electrochemical Society,163 (2) A255-A261 (2016); Q.Pan et al. Improved electrochemical performance of micro-sized SiO-based composite anode by prelithiation of stabilized lithium metal powder, Journal of Power Sources 347 (2017) 170-177)。第1サイクルにおけるリチオ化挙動は、いくつかの要素の中で、シリコンの結晶性及び酸素の含有量に依存する。
第1サイクル後、当該技術分野における先のアモルファスなシリコン材料は、リチオ化に関するdQ/dV vs Vプロットにおいて、特異的な2つの相転移ピークを示し、かつ同様に、脱リチオ化に関するdQ/dV vs Vプロットにおいて、特異的な2つの相転移ピークを示す。リチオ化に関して、一方のピークは、0.2~0.4Vで生じる貧リチウムLi-Siアロイ相に対応し、もう一方のピークは、0.15V未満で生じるリチウムリッチLi-Siアロイ相に対応する。脱リチオ化に関して、一方の脱リチオ化ピークは、0.4V未満で生じるリチウムの抽出に対応し、もう一方の脱リチオ化ピークは、0.4V~0.55Vで生じるリチウムの抽出に対応する。リチオ化中にLi15Si4相が形成される場合、それは約0.45Vにおいて脱リチオ化され、非常に狭く鋭いピークが現れる。
実施例1のシリコン-カーボン複合体3に一致するシリコン-カーボン複合材料における、サイクル2についてのdQ/dV vs 電圧曲線を、図2に示す。シリコン-カーボン複合体3は、0.6のZを含む。識別を容易にするために、プロットを、レジームI、II、III、IV、V、及びVIに分けた。レジームI(0.8V~0.4V)、II(0.4V~0.15V)、III(0.15V~0V)はリチオ化ポテンシャルを含み、レジームIV(0V~0.4V)、V(0.4V~0.55V)、VI(0.55V~0.8V)は脱リチオ化ポテンシャルを含む。上記に記載のように、当該技術分野における先のアモルファスなシリコンベース材料は、2つのレジーム(レジームII及びレジームIII)において、リチオ化ポテンシャルにおける相転移ピークを示し、かつ2つのレジーム(レジームIV及びレジームV)において、脱リチオ化ポテンシャルにおける相転移ピークを示した。
図2から理解されるように、dQ/dV vs 電圧曲線は、0.6のZを含むシリコン-カーボン複合体3が、dQ/dV vs V曲線、すなわち、リチオ化ポテンシャルにおけるレジーム1、及び脱リチオ化ポテンシャルにおけるレジームVIにおいて、更にもう2つのピークを含むという、驚くべきかつ予期せぬ結果を明らかにした。図3に示すように、6つの全てのピークは、可逆的であり、続くサイクルにおいても同様に観察される。
理論に束縛されるものではないが、上記のdQ/dV vs V曲線についてのトリモーダル挙動は、新規のものであり、同様にシリコンの新規の形態を反映している。
とりわけ、レジームI及びレジームVIで観察された新規のピークは、特定のスキャフォールドマトリックスにおいてはより明瞭であり、先行技術であることを示すその他のサンプル(Zが10超であるシリコン-カーボン複合サンプル、下記の説明およびテーブルを参照されたい)においては完全に欠如している。
レジームI及びレジームVIにおける新規のピークが明瞭である、シリコン-カーボン複合体3のdQ/dV vs V曲線を図4に示した。また、対照的に、レジームI及びレジームVIにおいていずれのピークも欠如している、シリコン-カーボン複合体15、シリコン-カーボン複合体16、及びシリコン-カーボン複合体14(これら3つのサンプルは全て、10超のZを含む)のdQ/dV vs V曲線も図4に示した。
理論に束縛されるものではないが、レジームI及びレジームVIで観察されたこれらの新規のピークは、多孔質カーボンスキャフォールドに浸透したシリコンの特性に関連する、即ち、多孔質カーボンスキャフォールド、CVIによって多孔質カーボンスキャフォールドに浸透したシリコン、及びリチウムの間の相互作用及び特性に関連する。定量的な分析を提供するために、発明者らは、ピークIIIに関して正規化されたピークIとして、以下の式:
φ=(レジームI中の最大ピーク高さdQ/dV)/(レジームIII中の最大ピーク高さdQ/dV)
[ここで、dQ/dVは、ハーフセルコインセル中で測定し、レジーム1は0.8V~0.4V、及びレジームIIIは0.15V~0Vであり;ハーフセルコインセルは、当該技術分野において公知の通りに作製した。]
で計算されるパラメータφを定義した。Si-Cサンプルが、微分曲線のレジームIIIにおけるグラファイトに関連するピークを示した場合、係数Dの計算に関するLi-Si関連の相転移ピークを優先して、前者のピークは除去される。この実施例では、ハーフセルコインセルは、60~90%のシリコン-カーボン複合体、5~20%のSBR-Na-CMC、及び5~20%のSuper C45を含むアノードを含む。シリコン-カーボン複合体3に関するφの計算の例を、図5に示した。この実施例では、レジームIにおける最大ピーク高さは-2.39であり、0.53Vにおいて見出された。同様に、レジームIIIにおける最大ピーク高さは、0.04Vにおいて、-9.71だった。この実施例では、φは上記の式によって求めることが可能で、φ=-2.39/-9.71=0.25が得られた。φの値は、実施例2に示した、様々なシリコン-カーボン複合体についてのハーフセルコインセルデータから求めた。これらのデータを、表7にまとめた。
表7のデータは、減少するZと、増加するφの間の予期せぬ関係を明らかにした。Zが10未満の全てのシリコン-カーボン複合体は、0.13以上のφを有し、Zが10超の全てのシリコン-カーボン複合体は、0.13未満のφを有する。それどころか、Zが10超の全てのシリコン-カーボン複合体のφは0だった。この関係は、図6においても明示される。理論に束縛されるものではないが、0.10以上のφを含むシリコン材料(例えば0.13以上のφ)は、シリコンの新規の形態に対応する。別として、0超のφを含むシリコン材料は、シリコンの新規の形態に対応する。理論に束縛されるものではないが、0超のφを含むシリコン材料は、アモルファスな、ナノサイズの、細孔中に(例えば多孔質カーボンスキャフォールドの細孔中に)捕捉されたシリコンである、シリコン材料に特徴的である。0.10以上のφ(例えば0.13以上のφ)を含むシリコンを含むシリコン-カーボン複合材料は、新規のシリコン-カーボン複合材料に対応する。別として、0超のφを含むシリコン-カーボン複合材料は、新規のシリコン-カーボン複合材料に対応する。
特定の実施形態においては、シリコン-カーボン複合体は、0.1以上のφ、0.11以上のφ、0.12以上のφ、0.13以上のφ、0.14以上のφ、0.15以上のφ、0.16以上のφ、0.17以上のφ、0.18以上のφ、0.19以上のφ、0.20以上のφ、0.24以上のφ、0.25以上のφ、0.30以上のφ、又は0.35以上のφを含む。いくつかの実施形態においては、φは0超である。いくつかの実施形態においては、φは0.001以上、φは0.01以上、φは0.02以上、φは0.05以上、φは0.1以上、φは0.11以上、又はφは0.12以上、である。
特定の実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、ミクロポロシティが70%超であるカーボンスキャフォールド、30~60%のシリコン、100m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφを含み、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、50m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、30m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、10m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、5m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、等を含む。
特定の実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、ミクロポロシティが70%超であるカーボンスキャフォールド、40~60%のシリコン、100m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφを含み、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、50m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、30m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、10m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、5m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、等を含む。
特定の実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、ミクロポロシティが70%超であるカーボンスキャフォールド、30~60%のシリコン、100m2/g未満の表面積、及び0超のφを含み、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、50m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、30m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、10m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、5m2/g未満の表面積、及び0超のφ、等を含む。
特定の実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、ミクロポロシティが70%超であるカーボンスキャフォールド、40~60%のシリコン、100m2/g未満の表面積、及び0超のφを含み、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、50m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、30m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、10m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、70%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、5m2/g未満の表面積、及び0超のφ、等を含む。
特定の実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、ミクロポロシティが80%超であるカーボンスキャフォールド、30~60%のシリコン、100m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφを含み、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、50m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、30m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、10m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、5m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、等を含む。
特定の実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、ミクロポロシティが80%超であるカーボンスキャフォールド、40~60%のシリコン、100m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφを含み、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、50m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、30m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、10m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、5m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、等を含む。
特定の実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、ミクロポロシティが80%超であるカーボンスキャフォールド、30~60%のシリコン、100m2/g未満の表面積、及び0超のφを含み、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、50m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、30m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、10m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、5m2/g未満の表面積、及び0超のφ、等を含む。
特定の実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、ミクロポロシティが80%超であるカーボンスキャフォールド、40~60%のシリコン、100m2/g未満の表面積、及び0超のφを含み、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、50m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、30m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、10m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、80%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、5m2/g未満の表面積、及び0超のφ、等を含む。
特定の実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、ミクロポロシティが90%超であるカーボンスキャフォールド、30~60%のシリコン、100m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφを含み、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、50m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、30m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、10m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、5m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、等を含む。
特定の実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、ミクロポロシティが90%超であるカーボンスキャフォールド、40~60%のシリコン、100m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφを含み、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、50m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、30m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、10m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、5m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、等を含む。
特定の実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、ミクロポロシティが90%超であるカーボンスキャフォールド、30~60%のシリコン、100m2/g未満の表面積、及び0超のφを含み、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、50m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、30m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、10m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、5m2/g未満の表面積、及び0超のφ、等を含む。
特定の実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、ミクロポロシティが90%超であるカーボンスキャフォールド、40~60%のシリコン、100m2/g未満の表面積、及び0超のφを含み、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、50m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、30m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、10m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、90%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、5m2/g未満の表面積、及び0超のφ、等を含む。
特定の実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、ミクロポロシティが95%超であるカーボンスキャフォールド、30~60%のシリコン、100m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφを含み、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、50m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば5未満のZ、95%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、30m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、10m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、5m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、等を含む。
特定の実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、ミクロポロシティが95%超であるカーボンスキャフォールド、40~60%のシリコン、100m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφを含み、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、50m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、30m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、10m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、5m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、等を含む。
特定の実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、ミクロポロシティが95%超であるカーボンスキャフォールド、30~60%のシリコン、100m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφを含み、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、50m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、30m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、10m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、30~60%のシリコン、5m2/g未満の表面積、及び0.1以上のφ、等を含む。
特定の実施形態においては、シリコン-カーボン複合材料は、10未満のZ、ミクロポロシティが95%超であるカーボンスキャフォールド、40~60%のシリコン、100m2/g未満の表面積、及び0超のφを含み、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、50m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、30m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、10m2/g未満の表面積、及び0超のφ、例えば10未満のZ、95%超のミクロポロシティ、40~60%のシリコン、5m2/g未満の表面積、及び0超のφ、等を含む。
実施例4.様々なカーボンスキャフォールド材料の粒度分布。様々なカーボンスキャフォールド材料の粒度分布を、当該技術分野において公知の、レーザー回折式粒径測定装置によって測定した。特にDv1、Dv10、Dv50、Dv90、及びDv100のデータを、表8に示す。
実施例5.ラマン分光法による多孔質カーボンスキャフォールドの黒鉛性の測定。固体状のカーボン前駆体であるビスフェノールA(BPA)とヘキサメチレンテトラミン(HMT)とを混合し、窒素、二酸化炭素、蒸気、又はこれらの組み合わせを含むプロセスガスを使用し、650~1100℃まで加熱し、1h~6h維持することによる溶媒フリー処理によって、様々な多孔質カーボンスキャフォールドサンプルを製造した。これらの多孔質カーボンスキャフォールドの特性(無溶媒処理において使用した前駆体BPA:HMTの重量比、製造した多孔質カーボンスキャフォールドにおける、窒素ガス吸着分析により測定した表面積及び細孔容積、並びにラマン分光法により測定したID/IG)を、以下の表9に示す。カーボンスキャフォールドサンプル14の調製に関しては、カーボン前駆体を、炭化に先立って、150℃~250℃で数時間加熱することで重合した。
カーボンスキャフォールドサンプル11及びカーボンスキャフォールドサンプル15のラマンスペクトル分析の比較を、図7に示す。これらのサンプルにおいて、前駆体であるBPAとHMTとの重量比は、2.44:1~3:1の範囲であり、かつプロセスガスは異なり、具体的には、カーボンスキャフォールドサンプル11の処理におけるプロセスガスはCO2が含まれ、カーボンスキャフォールドサンプル15の処理におけるプロセスガスは蒸気が含まれた。これら2つのサンプルにおいて、測定されたID/IGは同等であり(0.79~0.80の範囲)、かくしてこれら2つのサンプルは、同等の黒鉛性を含む。
カーボンスキャフォールドサンプル12及びカーボンスキャフォールドサンプル10のラマンスペクトル分析の比較を、図8に示す。これらのサンプルにおいて、前駆体であるBPAとHMTとの重量比は異なり、9:1(カーボンスキャフォールドサンプル12)、及び1:3(カーボンスキャフォールドサンプル10)であり、かつプロセスガスはどちらのサンプルも蒸気が含まれた。カーボンスキャフォールドサンプル12のID/IG(0.79)は、カーボンスキャフォールドサンプル10のID/IG(0.85)よりも低かった。かくして、カーボンスキャフォールドサンプル12は、カーボンスキャフォールドサンプル10に比して、より高い黒鉛度を含む。
カーボンスキャフォールドサンプル13及びカーボンスキャフォールドサンプル14のラマンスペクトル分析の比較を、図9に示す。これらのサンプルにおいて、前駆体であるBPAとHMTとの重量比は、2.44:1~3:1の範囲であり、プロセスガスは異なり、具体的には、カーボンスキャフォールドサンプル13の調製におけるプロセスガスにはCO2が含まれ、カーボンスキャフォールドサンプル14の調製におけるプロセスガスには蒸気が含まれ、かつカーボンスキャフォールドサンプル14の調製において、炭化を行う前にポリマーステップ(polymer step)を行った。見ての通り、カーボンスキャフォールドサンプル13のID/IG(0.78)は、カーボンスキャフォールドサンプル14のID/IG(0.88)よりも低かった。かくして、カーボンスキャフォールドサンプル13は、カーボンスキャフォールドサンプル14に比して、より高い黒鉛度を有する。理論に束縛されるものではないが、カーボンスキャフォールドサンプル14の調製における、炭化よりも前に行われる重合段階は、ポリマー核形成に関連するポリマー成長の度合いをより大きくする。かくして、ポリマー構造中の欠陥をより少なくさせ、かつ製造した多孔質カーボンスキャフォールドのカーボン構造中の欠陥をより少なくさせる。従って、カーボンスキャフォールドサンプル13におけるカーボン構造中の欠陥の程度は、比較的高い。理論に束縛されるものではないが、カーボンスキャフォールドサンプル13におけるカーボン構造中の大きな欠陥の程度が、このサンプルをより黒鉛化させやすくしており、このサンプルについて測定されたID/IGが低いことと一致する。
シリコン-カーボン複合粒子は、様々なプロセス段階の様々な順序で、様々な実施形態に従って、固体状のカーボン前駆体材料の混合物から調製することができる。かかる実施形態の例を、表10に示す。なお、各プロセスシーケンスは、カーボン前駆体の混合物を処理するために行われるが、その重合は熱分解の進行前の別の段階として実行されるか、又は熱分解段階中に行われることに注意されたい。
様々なプロセス段階の様々な順序でシリコン-複合粒子を調製する、様々な実施形態
上記の全てのプロセスシーケンスに関して、多孔質カーボンスキャフォールドの黒鉛性は、ラマンスペクトルからID/IGを計算することで決定した。いくつかの実施形態において、シリコン-カーボン複合体は、0.9未満のID/IGを有する多孔質カーボンスキャフォールドを含み、例えば0.8未満のID/IG、例えば0.7未満のID/IG、例えば0.6未満のID/IG、例えば0.5未満のID/IG、例えば0.4未満のID/IG、例えば0.3未満のID/IG、例えば0.2未満のID/IG、例えば0.1未満のID/IG、例えば0.01未満のID/IG、例えば0.001未満のID/IG、等を含む。
実施例6.黒鉛化処理によって生じる、カーボンの特定表面積(specific surface area)及び合計細孔容積の減少のデモンストレーション。500~2000m2/gの範囲で特定の出発表面積を有する、熱分解及び活性化された様々なカーボンを、1000℃~2850℃で1h~6h、不活性ガス(例えば窒素又はアルゴン)下で処理した。図10に示すように、処理温度の上昇に伴い、(カーボンの黒鉛化と一致して)特定表面積の減少が見られた。
いくつかの熱分解されたカーボン材料(熱分解及び活性化されたカーボン材料も含む)に関する代表的なデータを、表11に示す。これらのカーボン材料は、上記のように加熱処理を受けた。加熱処理後の材料のデータを表12に示す。
様々なカーボン材料
NAは、データが無いことを意味する。
黒鉛化処理後の様々なカーボン材料
NAは、データが無いことを意味する。
表12中、当該技術分野で公知のように、ID/IGのデータはラマンスペクトルから計算し、黒鉛結晶サイズ(La)のデータはXRDによって計算した。処理温度の上昇に伴う細孔容積の減少は、メソ細孔及びマクロ孔の保持には有利であったが、ミクロ細孔の割合は減少した。ID/IG比は処理温度の上昇に伴い増加したが、これはアモルファスなカーボンの黒鉛性への移行と一致する。XRDから計算した黒鉛結晶のサイズは処理温度の上昇に伴い増加したが、これもアモルファスカーボンの黒鉛性への移行を示唆する。
カーボンスキャフォールド17及びカーボンスキャフォールド18のシート抵抗を、シート抵抗法に従って測定した。シート抵抗法は、カーボンスキャフォールドのスラリー、高分子バインダー、及び脱イオン水を調製し、薄いフィルムとしてキャストすることを含む。続いて、4探針を使用し、外側の2探針にDC電流を流すことでシート抵抗を測定し、内側の2探針で電圧降下を測定した。続いてシート抵抗を、以下の式:
によって測定した。カーボンスキャフォールド17及びカーボンスキャフォールド18のシート抵抗は、それぞれ411オーム/cm2、及び220オーム/cm2だった。対照的に、処理済のカーボンスキャフォールドはシート抵抗率の低下が見られ、これはカーボンのグラファイトカーボン性と一致していた。例えば処理済のカーボンスキャフォールド8のシート抵抗率は、わずか26オーム/cm2だった。
処理済のカーボンスキャフォールド6、処理済のカーボンスキャフォールド7、及び処理済のカーボンスキャフォールド8のピクノメトリー密度は、それぞれ1.67g/cm3、1.52g/cm3、及び1.75g/cm3だった。驚くべきことに、これらのデータは黒鉛の理論値よりも遥かに低かった。理論に束縛されるものではないが、かかる低いピクノメトリー密度は、グラファイトカーボン内の多孔性(porosity)を反映している。いくつかの実施形態において、処理済のカーボンスキャフォールドは2.0g/cm3未満のピクノメトリー密度を示し、例えば1.9g/cm3未満、例えば1.8g/cm3未満、例えば1.7g/cm3未満、例えば1.6g/cm3未満、例えば1.5g/cm3未満、例えば1.4g/cm3未満、等が示す。
実施例7.多孔質カーボンスキャフォールド材料からのシリコン-カーボン複合体の製造。本明細書に一般に示したように、シランガスの存在下で、高温で多孔質カーボンスキャフォールドを処理することで、様々なシリコン-カーボン複合体を製造した。表10に示したように、様々なプロセスシーケンスを使用した。これらのシリコン-カーボン複合材料における物理化学的、及び電気化学的キャラクタリゼーションデータを、それぞれ表13及び表14に示す。
実施例8.様々な細孔容積を有するカーボンにおける、黒鉛化後の活性化の比較。この実施例に関して、発明者らは、ここで製造したカーボンスキャフォールドの特徴付けによって、2つの異なるプロセスシーケンスを比較した。この目的のために、発明者らは処理済のカーボンスキャフォールド1及び処理済のカーボンスキャフォールド2(両サンプルは、カーボンの前駆体を加工し、重合、熱分解、活性化、粉砕、熱処理を経て黒鉛化を達成することで製造した)と、処理済のカーボンスキャフォールド8(カーボンの前駆体を加工し、重合、熱分解、粉砕、熱処理を経て黒鉛化を達成することで製造した)とを比較調査した。処理済のカーボンスキャフォールド1及び処理済のカーボンスキャフォールド2は、活性化できなかった、すなわち、活性ガス(上記及び/又は二酸化炭素)の存在下で、900~950℃で4~6時間処理した後の表面積及び細孔容積は、それぞれ僅か13m2/g及び0.0206cm3/g、並びに1.86m2/g及び0.0024cm3/gであることが観察された。どちらの場合も、表面積及び細孔容積は、上昇するよりもむしろ大きく減少した。一方、処理済のカーボンスキャフォールド8が同様の条件下で表面積及び細孔容積の増加を達成したことは、驚くべきかつ予期せぬ結果であった。具体的には、表面積及び細孔容積の最終的な値は、40.5m2/g及び0.0539cm3/gであった。理論に束縛されるものではないが、熱分解されたカーボンの黒鉛化は、その後の活性化により、高い表面積及び細孔容積に変換され得るカーボンをもたらし、例えば40m2/g超及び0.05cm3/g超、例えば80m2/g超及び0.1cm3/g超、例えば400m2/g超及び0.5cm3/g超、例えば500m2/g超及び0.6cm3/g超、例えば1000m2/g超及び0.5cm3/g超、例えば1500m2/g超及び0.6cm3/g超、等をもたらす。
実施形態の説明
実施形態1.シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法であって、以下:
a.固体状のカーボン前駆体材料の混合物を提供すること;
b.上記混合物を、不活性ガスの存在下で、650℃~1100℃で熱分解させること;
c.熱分解されたカーボン材料を、活性ガスの存在下で、650℃~1100℃で活性化させること;
d.活性化されたカーボン材料を粉砕すること;
e.多孔質カーボンスキャフォールド粒子を、不活性ガスの存在下で、1200℃~3000℃で黒鉛化させること;
f.上記多孔質カーボンスキャフォールド粒子を、シランガスの存在下で、400℃~525℃で加熱すること;及び
g.以下を含む、シリコン-カーボン複合体:
i.0.9以下のID/IG、及び70%超のミクロポロシティを有する細孔容積を含むカーボンスキャフォールド。
を含む、製造方法;
実施形態2.シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法であって、以下:
a.固体状のカーボン前駆体材料の混合物を提供すること;
b.上記混合物を、不活性ガスの存在下で、650℃~1100℃で熱分解させること;
c.熱分解されたカーボン材料を、活性ガスの存在下で、650℃~1100℃で活性化させること;
d.活性化されたカーボン材料を、不活性ガスの存在下で、1200℃~3000℃で粉砕すること;
e.多孔質カーボンスキャフォールド粒子を黒鉛化させること;
f.上記多孔質カーボンスキャフォールド粒子を、シランガスの存在下で、350℃~550℃で加熱すること;及び
g.以下を含む、シリコン-カーボン複合体:
i.0.9以下のID/IG、及び70%超のミクロポロシティを有する細孔容積を含むカーボンスキャフォールド;及び
ii.0.1以上のφ。ここでφは、φ=(レジームIにおける最大ピーク高さdQ/dV)/(レジームIIIにおける最大ピーク高さdQ/dV)[式中、dQ/dVはハーフセルコインセル中で測定し、レジームIは0.8V~0.4V、レジームIIIは0.15V~0Vである。]で表される。
を含む、製造方法;
実施形態3.シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法であって、以下:
a.固体状のカーボン前駆体材料の混合物を提供すること;
b.上記混合物を、不活性ガスの存在下で、650℃~1100℃で熱分解させること;
c.熱分解されたカーボン材料を、活性ガスの存在下で、650℃~1100℃で活性化させること;
d.活性化されたカーボン材料を粉砕すること;
e.多孔質カーボンスキャフォールド粒子を、不活性ガスの存在下で、1200℃~3000℃で黒鉛化させること;
f.上記多孔質カーボンスキャフォールド粒子を、シランガスの存在下で、350℃~550℃で加熱すること;及び
g.以下を含む、シリコン-カーボン複合体:
i.0.9以下のID/IG、及び50%超のミクロポロシティを有する細孔容積を含むカーボンスキャフォールド;及び
ii.10未満のZ。ここでZは、Z=1.875×((M1100-M)/M1100)×100%[式中、シリコン-カーボン複合体を、大気下で25℃~約1100℃まで加熱する場合において、M1100は、1100℃におけるシリコン-カーボン複合体の質量、Mは、800℃~1100℃におけるシリコン-カーボン複合体の最小の質量で、熱重量分析によって測定される。]で表される。
を含む、製造方法;
実施形態4.シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法であって、以下:
a.固体状のカーボン前駆体材料の混合物を提供すること;
b.上記混合物を、不活性ガスの存在下で、650℃~1100℃で熱分解させること;
c.熱分解されたカーボン材料を、活性ガスの存在下で、650℃~1100℃で活性化させること;
d.活性化されたカーボン材料を粉砕すること;
e.多孔質カーボンスキャフォールド粒子を、不活性ガスの存在下で、1200℃~3000℃で黒鉛化させること;
f.上記多孔質カーボンスキャフォールド粒子を、シランガスの存在下で、350℃~550℃で加熱すること;及び
g.以下を含む、シリコン-カーボン複合体:
i.0.9未満のID/IG、及び70%超のミクロポロシティを有する細孔容積を含むカーボンスキャフォールド;
ii.30重量%~60重量%のシリコン含有量;
iii.10未満のZ。ここでZは、Z=1.875×((M1100-M)/M1100)×100%[式中、シリコン-カーボン複合体を、大気下で25℃~約1100℃まで加熱する場合において、M1100は、1100℃におけるシリコン-カーボン複合体の質量、Mは、800℃~1100℃におけるシリコン-カーボン複合体の最小の質量で、熱重量分析によって測定される。]で表される;
iv.30m2/g未満の表面積;及び
v.0.1以上のφ。ここでφは、φ=(レジームIにおける最大ピーク高さdQ/dV)/(レジームIIIにおける最大ピーク高さdQ/dV)[式中、dQ/dVはハーフセルコインセル中で測定し、レジームIは0.8V~0.4V、レジームIIIは0.15V~0Vである。]で表される。
を含む、製造方法;
実施形態5.シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法であって、以下:
a.固体状のカーボン前駆体材料の混合物を提供すること;
b.上記混合物を、不活性ガスの存在下で、650℃~1100℃で熱分解させること;
c.熱分解されたカーボン材料を、活性ガスの存在下で、650℃~1100℃で活性化させること;
d.活性化されたカーボン材料を、不活性ガスの存在下で、1200℃~3000℃で黒鉛化させること;
e.多孔質カーボンスキャフォールドを粉砕すること;
f.上記多孔質カーボンスキャフォールドの粒子を、シランガスの存在下で、350℃~550で加熱すること;及び
g.以下を含む、シリコン-カーボン複合体:
i.0.9未満のID/IG、及び70%超のミクロポロシティを有する細孔容積を含むカーボンスキャフォールド。
を含む、製造方法;
実施形態6.シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法であって、以下:
a.固体状のカーボン前駆体材料の混合物を提供すること;
b.上記混合物を、不活性ガスの存在下で、650℃~1100℃で熱分解させること;
c.熱分解されたカーボン材料を、活性ガスの存在下で、650℃~1100℃で活性化させること;
d.活性化されたカーボン材料を、不活性ガスの存在下で、1200℃~3000℃で黒鉛化させること;
e.多孔質カーボンスキャフォールドを粉砕すること;
f.多孔質カーボンスキャフォールドの粒子を、シランガスの存在下で、350℃~550℃で加熱すること;及び
g.以下を含む、シリコン-カーボン複合体:
i.0.9未満のID/IG、及び70%超のミクロポロシティを有する細孔容積を含むカーボンスキャフォールド;及び
ii.0.1以上のφ。ここでφは、φ=(レジームIにおける最大ピーク高さdQ/dV)/(レジームIIIにおける最大ピーク高さdQ/dV)[式中、dQ/dVはハーフセルコインセル中で測定し、レジームIは0.8V~0.4V、レジームIIIは0.15V~0Vである。]で表される。
を含む、製造方法;
実施形態7.シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法であって、以下:
a.固体状のカーボン前駆体材料の混合物を提供すること;
b.上記混合物を、不活性ガスの存在下で、650℃~1100℃で熱分解させること;
c.熱分解されたカーボン材料を、活性ガスの存在下で、650℃~1100℃で活性化させること;
d.活性化されたカーボン材料を、不活性ガスの存在下で、1200℃~3000℃で黒鉛化させること;
e.多孔質カーボンスキャフォールドを粉砕すること;
f.多孔質カーボンスキャフォールド粒子を、シランガスの存在下で、350℃~550℃で加熱すること;及び
g.以下を含む、シリコン-カーボン複合体:
i.0.9未満のID/IG、及び70%超のミクロポロシティを有する細孔容積を含むカーボンスキャフォールド;及び
ii.10未満のZ。ここでZは、Z=1.875×((M1100-M)/M1100)×100%[式中、シリコン-カーボン複合体を、大気下で25℃~約1100℃まで加熱する場合において、M1100は、1100℃におけるシリコン-カーボン複合体の質量、Mは、800℃~1100℃におけるシリコン-カーボン複合体の最小の質量で、熱重量分析によって測定される。]で表される。
を含む、製造方法;
実施形態8.シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法であって、以下:
a.固体状のカーボン前駆体材料の混合物を提供すること;
b.上記混合物を、不活性ガスの存在下で、650℃~1100℃で熱分解させること;
c.熱分解されたカーボン材料を、活性ガスの存在下で、650℃~1100℃で活性化させること;
d.活性化されたカーボン材料を、不活性ガスの存在下で、1200℃~3000℃で黒鉛化させること;
e.多孔質カーボンスキャフォールドを粉砕すること;
f.多孔質カーボンスキャフォールド粒子を、シランガスの存在下で、350℃~550℃で加熱すること;及び
g.以下を含む、シリコン-カーボン複合体:
i.0.9未満のID/IG、及び50%超のミクロポロシティを有する細孔容積を含むカーボンスキャフォールド;
ii.30重量%~60重量%のシリコン含有量;
iii.10未満のZ。ここでZは、Z=1.875×((M1100-M)/M1100)×100%[式中、シリコン-カーボン複合体を、大気下で25℃~約1100℃まで加熱する場合において、M1100は、1100℃におけるシリコン-カーボン複合体の質量、Mは、800℃~1100℃におけるシリコン-カーボン複合体の最小の質量で、熱重量分析によって測定される。]で表される;
iv.30m2/g未満の表面積;及び
v.0.1以上のφ。ここでφは、φ=(レジームIにおける最大ピーク高さdQ/dV)/(レジームIIIにおける最大ピーク高さdQ/dV)[式中、dQ/dVはハーフセルコインセル中で測定し、レジームIは0.8V~0.4V、レジームIIIは0.15V~0Vである。]で表される。
を含む、製造方法;
実施形態9.細孔容積が80%超のミクロポロシティを有する、実施形態1~実施形態8のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態10.細孔容積が90%超のミクロポロシティを有する、実施形態1~実施形態9のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態11.細孔容積が95%超のミクロポロシティを有する、実施形態1~実施形態10のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態12.多孔質カーボンスキャフォールド粒子を、シランガスの存在下で400℃~525℃で過熱させる、実施形態1~実施形態11のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態13.シリコン-カーボン複合体のシリコン含有量が40~60%である、実施形態1~実施形態12のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態14.シリコン-カーボン複合体が5未満のZを含む、実施形態1~実施形態13のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態15.シリコン-カーボン複合体が10m2/g未満の表面積を含む、実施形態1~実施形態14のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態16.シリコン-カーボン複合体が0.2以上のφを含む、実施形態1~実施形態15のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。ここでφは、φ=(レジームIにおける最大ピーク高さdQ/dV)/(レジームIIIにおける最大ピーク高さdQ/dV)[式中、dQ/dVはハーフセルコインセル中で測定し、レジームIは0.8V~0.4V、レジームIIIは0.15V~0Vである。]で表される。
実施形態17.シリコン-カーボン複合体が0.3以上のφを含む、実施形態1~実施形態16のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。ここでφは、φ=(レジームIにおける最大ピーク高さdQ/dV)/(レジームIIIにおける最大ピーク高さdQ/dV)[式中、dQ/dVはハーフセルコインセル中で測定し、レジームIは0.8V~0.4V、レジームIIIは0.15V~0Vである。]で表される。
実施形態18.シリコン-カーボン複合体が5nm~20ミクロンのDv50を含む、実施形態1~実施形態17のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態19.シリコン-カーボン複合体が900mA/g超のキャパシティを含む、実施形態1~実施形態18のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態20.シリコン-カーボン複合体が1300mA/g超のキャパシティを含む、実施形態1~実施形態19のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態21.シリコン-カーボン複合体が1600mA/g超のキャパシティを含む、実施形態1~実施形態20のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態22.多孔質カーボンスキャフォールドが0.8未満のID/IGを含む、実施形態1~実施形態21のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態23.多孔質カーボンスキャフォールドが0.7未満のID/IGを含む、実施形態1~実施形態22のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態24.多孔質カーボンスキャフォールドが0.6未満のID/IGを含む、実施形態1~実施形態23のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態25.多孔質カーボンスキャフォールドが0.5未満のID/IGを含む、実施形態1~実施形態24のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態26.多孔質カーボンスキャフォールドが0.4未満のID/IGを含む、実施形態1~実施形態25のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態27.多孔質カーボンスキャフォールドが0.3未満のID/IGを含む、実施形態1~実施形態26のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態28.多孔質カーボンスキャフォールドが0.2未満のID/IGを含む、実施形態1~実施形態27のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態29.多孔質カーボンスキャフォールドが0.1未満のID/IGを含む、実施形態1~実施形態28のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態30.多孔質カーボンスキャフォールドが0.01未満のID/IGを含む、実施形態1~実施形態29のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態31.多孔質カーボンスキャフォールドが0.001未満のID/IGを含む、実施形態1~実施形態30のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。
実施形態32.実施形態1~実施形態31のいずれか1つに記載のシリコン-カーボン複合粒子を製造する方法であって、黒鉛化が、不活性ガスの存在下で、カーボンを1100℃~3000℃に加熱することによって達成される、製造方法。
実施形態33.実施形態1~実施形態32のいずれか1つに記載のシリコン-カーボン複合粒子を製造する方法であって、黒鉛化が、マイクロ波照射によってカーボンを加熱することによって達成される、製造方法。
実施形態34.多孔質カーボンスキャフォールドが、Al、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Ca、Ti、V、Mo、又はW、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態1~実施形態33のいずれか1つに記載の、シリコン-カーボン複合粒子を製造する方法。