JP7835722B2 - オープンシールド機およびそれを用いたオープンシールド工法 - Google Patents

オープンシールド機およびそれを用いたオープンシールド工法

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Description

本発明は、オープンシールド機およびそれを用いたオープンシールド工法に関するものである。
オープンシールド工法は、開削工法(オープンカット工法)とシールド工法の長所を生かした合理性に富む工法で図8~図17にその概略を示す。
図中1はオープンシールド機で、図11~図13に示すように左右の側壁板1aとこれら側壁板1aに連結する底板1bとからなる前面、後面及び上面を開口したシールド機である。
前記オープンシールド機1は前記側壁板1aと底板1bの先端を刃口2として形成し、また側壁板1aの中央又は後端近くに推進ジャッキ3を後方に向け上下に並べて配設する。
また、オープンシールド機1は機体を前後方向でフロント機17とテール機18に分割し、フロント機17の後端にテール機18の前端が嵌入して相互の嵌合部で中折れ部47を形成して屈曲可能とした。この中折れ部47には中折ジャッキ20を配設する。
フロント機17は主に掘削部となるものであり、テール機18は推進ジャッキ3を配置し、コンクリート函体4やU型開渠42の吊り降し設置部としてのテール部19となる。
図中16はフロント機17の前端に設けたスライド土留板のスライドジャッキで、23はH形鋼材等を用いた押角(プレスバー)である。図中48はオープンシールド機1の掘進に伴いテール機18からコンクリート函体4が抜け出たときの後方土留板であり、この内側でコンクリート函体4の上部の埋戻しを行う。
オープンシールド工法の概略の工程は、まず、図14に示すように、発進立坑8内でオープンシールド機1を所定の位置で組立て、組み立てた後、オープンシールド機1の推進ジャッキ3を伸長して発進立坑内の反力壁9に反力をとってオープンシールド機1を前進させ、地中構造物を形成する第1番目のコンクリート函体4を上方から吊り降し、オープンシールド機1のテール部19内で縮めた推進ジャッキ3の後方にセットする。
発進立坑8内で順次布設するコンクリート函体4はオープンシールド機1が前方へ推進し、発進立坑8から出た後、所定の距離まで推進しオープンシールド機の推進力が発進立坑8内の反力壁9まで伝達しなくなるまで反力伝達材として仮に布設しておく函体で、反力壁9に推進反力が伝達されなくなった時点で撤去する。
発進立坑8は土留壁49で構成され、オープンシールド機1を発進させるにはこの前面の土留壁の一部鏡切りするが、必要に応じて薬液注入等で発進立坑8の前方部分に地盤改良11を施しておくこともある。
次いで、発進立坑8の前面の土留壁の一部を鏡切り後、図15に示すように、ショベル等の掘削機6でオープンシールド機1の前面の地山を上面から土砂を掘削し排土する。
この排土工程と同時に、またはその後に推進ジャッキ3を伸長してオープンシールド機1を前進させる。この前進工程の場合、コンクリート函体4の前にはボックス鋼材又は型鋼を用いた枠体よりなるプレスバー(押角)23(図8、図11参照)を配設する。
そしてオープンシールド機1が1函体の長さ分、前方に前進後、前記第1番目のコンクリート函体4の前に第2番目のコンクリート函体4を、図16に示すように揚重昇降用設備24にてオープンシールド機1のテール部内19に吊り降しセットする。
以下、同様の掘削・排土工程、前進工程、コンクリート函体4のセット工程を適宜繰返して、順次コンクリート函体4をオープンシールド機1の前進に伴い縦列に地中に残置し、図16に示すように、このコンクリート函体4の上面に埋戻しを施し、その表面に舗装を施す。
なお、コンクリート函体4のセット工程ではコンクリート函体4をテール機内にセット後、裏込注入材25を一次注入として、オープンシールド機1の掘削・排土工程、前進工程に伴って地中に発生する空隙に裏込注入材25を二次注入として充填する。
以上により、図17に示すとおり、オープンシールド機1が到達坑13まで達したならばこれを撤去して工事を完了する。
図示はしないが、コンクリート函体4は鉄筋コンクリート製で左側版、右側版と頂版と底版とからなる矩形状の一体のもので前後面は開口として開放されている。
また、左右側版と底版の各中央部付近に予め設けられたグラウトホールが設けられており、そのグラウトホールより裏込注入材25をコンクリート函体4がテール部19内据え付け後とオープンシールド機1の掘進時に伴って地山に発生するテールボイドへ、それぞれ、一次注入、二次注入として裏込注入材25を注入・充填する。
図8~図12は、オープンシールド工法において、家屋が両側に近接した狭隘な場所で、U型開渠42を吊り下ろしセットする揚重昇降用設備24の進入や旋回ができず、掘削機6がオープンシールド機1の前方に配置できない、既設柵渠や河川の改修工事などでの施工状況を示したものである。
図示のとおり、オープンシールド機のテール機18上端に架構27を設置し、フロント機17上部に掘削機6を搭載して上述の条件下でも施工可能となっており、オープンシールド工法では後のような施工条件下ではよく用いられる方法であり、施工実績も多い。
また、上述の狭隘な場所などの施工条件下で用いられる特許文献を以下に示す。
特許第3194190号公報
前記特許文献1は、オープンシールド機の函体設置部(テール部)上端に支柱と梁材から成る架構に、チェーンブロック等の巻上機を前後動および左右動自在に設けて成る、函体吊り下ろし用の架構を設置したシールド機である。
特許文献1は、コンクリート函体を吊り下すためのトラッククレーン(揚重機)が侵入するだけのスペースや、トラッククレーンの旋回ができない建物等が近接するような狭い場所では施工ができない場合、これに対処するため、オープンシールド機テール機上端にチェーンブロック等の巻上機を装備した、函体吊り下ろし用の門型クレーンを設置したシールド機である。
また、前記架構の梁材を後方に延設してオープンシールド機の後方に函体吊り上げ部を突設することによって、オープンシールド機後方から台車等で運搬されてきた函体を吊り込み易くしている。
さらに、函体吊り上げ部の梁材を前方にも突設することにより、掘削機でオープンシールド機前方の切羽地山を掘削した土砂をバケット等に受けた後、そのバケットを架構で吊り上げ、そのまま後方に移動させ、ダンプトラック等に積み替えることなどができる。
特許文献1では、架構により函体据え付けはスムーズに行えるが、函体吊り上げ部の梁材を単に前方に突設するだけなので、掘削機で掘削した土砂をバケット等に積み込み・運搬する作業が必要となり作業工種や作業時間が増えてしまう。
また、函体を埋設する深さが深いほど掘削機も大型にせざるを得ず、狭い場所では掘削機の旋回に支障をきたす場合があること、さらに、掘削深さによっては掘削機のアームが所定の掘削深さまで届かず掘削ができない場合がある。
図8~図12に示した場合も同様に、函体を埋設する深さが深いほど掘削機も大型にせざるを得ず、狭い場所では近接する建物等により掘削機の旋回に支障をきたす場合や、掘削機のアームが届かず掘削できない場合がある。
また、掘削時、掘削機が180°旋回して架構の中に掘削機のアームを函体吊り下ろし設備の支柱等に接触しないように後方へ伸ばし、残土搬出バケットに残土を積み込むため、掘削・積込み時間を要し作業効率が悪くなる。
さらに、オープンシールド機のフロント機に掘削機を搭載するので、家屋等の近接や狭隘の程度によっては掘削機のオペレーター以外は前方の状況が見えにくいので、他の作業者が切羽地山の状況等も確認できず、測量によるオープンシールド機のフロント部の位置や高さの実測・確認ができない場合も生じる。
本発明の目的は前記不都合を解消し、建物等が近接した狭い場所でも周辺建物や函体吊り下ろし設備の接触等の支障を来さず、さらに、掘削機のアームが届かないような掘削深さでも掘削できる作業効率の良いオープンシールド機およびそれを用いたオープンシールド工法を提供することにある。
前記目的を達成するため請求項1記載の本発明は、左右側壁板と底板からなる機体を前後方向でフロント機とテール機に分割し、フロント機の後端にテール機の前端を嵌入して屈曲可能とし、テール機内部の前側に後方へ向けて推進ジャッキを左右に寄せ、かつ上下複数段に配設したオープンシールド機であって、前後方向の梁材を設けた架構をテール機上端から上方へ向けて形成し、電動チェーンブロックと電動チェーンブロックフックから成る揚重昇降用設備を走行可能に設置した走行用梁材を前後方向の梁材に横架し、クラムシェルバケットを前記揚重昇降用設備の電動チェーンブロックフックに吊り下げ、フロント機の刃口にスライド土留板を設け、前記前後方向の梁材の前端は前記フロント機の刃口前端から最大伸長したスライド土留板先端を超えて前方に張出したことを要旨とするものである。
請求項1の発明によれば、オープンシールド機のテール機に設置した架構に取り付けた電動チェーンブロックと電動チェーンブロックフックから成る揚重昇降用設備の電動チェーンブロックフックに吊り下げられたクラムシェルバケットで、ショベル式の掘削重機を使用せず前記刃口前方の切羽地山を掘削することができる。
また、前記クラムシェルバケットは架構に設置した揚重昇降用設備で吊り下げられているので、予め、電動チェーンブロックの吊りワイヤーの長さを調整しておけば、ショベル式の掘削重機のアームが届かない深さでも、その深さに前記クラムシェルバケットを吊り下げることができるので、十分に掘削可能となる。
さらに、フロント機の刃口前端からスライド土留板を最大伸長させ、かつ、スライド土留板先端を超えた位置から揚重昇降用設備から吊り下げられたクラムシェルバケット刃口前方の切羽地山をフロント機側に向けて法面形成して掘削できる。すなわち、切羽側部地山の緩みを抑えるようにスライド土留板を最大伸長した状態で、クラムシェルバケットによる切羽地山の安定を保持した状態で法面を形成しながら掘削が行える。
請求項2記載の本発明は、クラムシェルバケットは油圧開閉式であり、オープンシールド機に設置した推進ジャッキと前記クラムシェルバケットは、前記オープンシールド機のフロント機の後部に載置したそれぞれ個別の油圧ポンプに接続し、前記推進ジャッキの伸長によるオープンシールド機の推進と前記クラムシェルバケットの開閉を、常に切羽地山の状況を確認しながら、同時または個別に操作できることを要旨とするものである。
請求項2記載の本発明によれば、クラムシェルバケットは油圧開閉式なので、掘削する切羽地山の土砂を確実に掘削・把持し、オープンシールド機後方に配置した残土搬出バケットまで移動することができるので、スムーズな掘削・残土搬出作業を行うことができる。
また、推進ジャッキと油圧開閉式クラムシェルバケットは、前記オープンシールド機のフロント機の後部に載置したそれぞれ個別の油圧ポンプに接続したので、前記フロント機の後部に載置したそれぞれ個別の油圧ポンプのそばから、オープンシールド機の推進と前記シールド機刃口前方の切羽地山の掘削との同時作業ができ、オープンシールド機の掘進作業がスムーズに行える。
さらに、前記推進ジャッキの伸長によるオープンシールド機の推進と前記クラムシェルバケットの開閉が同時または個別に操作できる。このため、オープンシールド機刃口前方の切羽地山の土質性状や地下水位の高さなどの状態によっては切羽地山が緩みやすくなる場合であっても、切羽地山の状況を随時確認時ながら、一時的にオープンシールド機の推進のみにより切羽地山を圧密して安定させたり、クラムシェルバケットによる掘削作業を優先させたりすることができる。したがって、常に切羽地山の状況を確認しながら臨機応変の掘削対応ができるので、切羽地山の安定を確保しながら確実な掘削作業が可能となる。
請求項3記載の本発明は、クラムシェルバケットは油圧開閉式であり、オープンシールド機に設置した推進ジャッキを稼働させる油圧ポンプに前記クラムシェルバケットを接続し、前記クラムシェルバケットは、クラムシェルバケット切替弁により、発動発電機に電源ケーブルで接続されたクラムシェルバケット開閉スイッチでの開閉操作、または油圧ポンプでの開閉操作のいずれかを選択して、前記油圧ポンプからの配油で前記クラムシェルバケットの操作が可能であることを要旨とするものである。
請求項3記載の本発明によれば、オープンシールド機に配設した推進ジャッキを稼働させる油圧ポンプから吐出される作動油により稼働し、クラムシェルバケットから油圧ポンプまでの配管途中に作動油の流れを切り替えるクラムシェルバケット切替弁を介在させることにより、クラムシェルバケットの開閉操作を可能とするものである。
クラムシェルバケットは油圧開閉式なので、掘削する切羽地山の土砂を確実に掘削・把持し、前記シールド機後方に配置した残土搬出バケットまで移動することができるので、スムーズな掘削・残土搬出作業を行うことができとともに、油圧開閉式クラムシェルバケットは推進ジャッキの操作用の油圧ポンプに接続されているので、油圧ポンプの数を増やすことなく、設備の簡素化が実現できる。
このように配管途中に介在させる切替弁は油圧機器仕様も構造であれば手動式、電磁式問わず問題無く、油圧ポンプ、電動チェーンブロック稼働用の電力を利用し、電磁稼働式の切替弁、スイッチを用い、クラムシェルバケットの開閉操作を行うことも可能である。
請求項4記載の本発明は、オープンシールド機のフロント機の刃口よりスライド土留板を前方へ最大伸長する工程と、前後方向の梁材を設けた架構の走行用梁材に設置した揚重昇降用設備にクラムシェルバケットを吊り下げ、最大伸長したスライド土留板の先端部まで移動し、前記クラムシェルバケットを前記最大伸長したスライド土留板の先端を超えてフロント機前方の切羽地山をフロント機側に向けて凹状の法面形成と掘削を行い、巻上げ後、後方に配置した土砂搬出設備まで移動、積込みを行う掘削・土砂運搬搬出工程と、オープンシールド機の推進ジャッキの伸長による推進工程と、一函体長分推進後、前記クラムシェルバケットの撤去・移動工程と、オープンシールド機後方に運搬されたコンクリート函体またはU型開渠の架構による吊り上げ、移動、テール機内への吊り下げ設置工程と、を繰り返しながらコンクリート函体またはU型開渠を設置することを要旨とするものである。
請求項4記載の本発明によれば、掘削機を使用せず、フロント機の刃口よりスライド土留板を前方へ最大伸長し、オープンシールド機刃口前方の切羽地山を凹状の法面を形成しながら掘削するので、切羽地山の安定を保持しながら掘削できる。また、掘削機の旋回等による周辺の近接建物や架構への接触等が無く、安全に掘削・残土搬出作業ができ作業も効率良い。そして掘削機を使用しないので、掘削機のリース賃料や掘削機オペレーターの人件費もかからず経済的である。
既設柵渠や河川の改修工事の場合は通常、オープンシールド機フロントに掘削機を搭載して施工するが、本発明では掘削機オープンシールド機に搭載しないので、オープンシールド機刃口前方の切羽地山の掘削状況や土質性状を十分に確認でき、それらの状況の変化にも素早く対応できる。
また、オープンシールド機の掘進時の推進挙動管理のため、オープンシールド機先端部付近に測量用の視準ターゲットを設置して後方よりフロント測量機器にて測量を行うが、掘削機を前記フロント機に搭載しないので測量機器の視準に支障となることが無く、測量を支障なく行うことができる。
さらに加えて、家屋等が近接した既設柵渠や河川の改修工事では、到達部間近まで施工が進むと掘削機を移動・退避させる必要があるが、本発明ではその必要が無い。
以上述べたように本発明のオープンシールド機およびそれを用いたオープンシールド工法は、掘削からコンクリート函体またはU型開渠の敷設まで作業効率がよく、安全かつ経済的に施工を行えるものである。
本発明のオープンシールド機およびそれを用いたオープンシールド工法の1実施形態を示す平面図である。 本発明オープンシールド機およびそれを用いたオープンシールド工法のオープンシールド機掘進時の実施形態を示す縦断側面図である。 本発明の本発明オープンシールド機およびそれを用いたオープンシールド工法のU型開渠据付時の縦断側面図である。 本発明のオープンシールド機を示す縦断側面図である。 本発明のオープンシールド機の正面図である。 本発明のオープンシールド工法のクラムシェルバケット撤去時の状況を示す縦断側面図である。 本発明のオープンシールド機の他の実施形態として、油圧、電気回路概要図である。 従来のオープンシールド工法の平面図である。 従来のオープンシールド工法の掘進時の状況を示す縦断側面図である。 従来のオープンシールド工法のU型開渠据付時の状況を示す縦断側面図である。 従来のオープンシールド工法の正面図である。 従来のオープンシールド工法における掘削機撤去時の状況を示す縦断側面図である。 オープンシールド工法の施工状況を示す斜視図である。 オープンシールド工法の第1工程を示す側面図である。 オープンシールド工法の第2工程を示す側面図である。 オープンシールド工法の第3工程を示す側面図である。 オープンシールド工法の第4工程を示す側面図である。
以下、図面について本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明のオープンシールド工法の1実施形態を示す平面図、図2はオープンシールド機掘進時の縦断側面図で、前記従来例を示す図7~図15と同一構成要素には同一参照符号を付したものである。
図中1はオープンシールド機1で、フロント機17とテール機18から成り、フロント機17の後部にテール機18の前部が嵌合し、嵌合部箇所は中折れ部47で、屈曲可能となっている。フロント機17およびテール機18ともに底板1bと左右側壁1aから成り、上部が開口されている。
フロント機17の刃口にはスライドジャッキ16が内設されたスライド土留板16aを設けた。フロント機17の刃口前端からは、前方に向けてスライドジャッキ16が内設されたスライド土留板16aが前方へ伸長でき、刃口2前方の切羽地山を、法面を形成しながら掘削したときの側部地山の緩みを抑える機能を有している。
また、テール機18の中折れ部47側に推進ジャッキ3を後方に向け、左右によせて、また上下複数段に配設した。
図2~図5に示すように、テール機18の両側壁上端に、支柱と梁材で構成した架構27を立設し、左右支柱それぞれの内側上部に揚重昇降用設備として、電動チェーンブロック28の走行用梁41として前後方向の梁材30を設けた。
前記前後方向の梁材30には電動チェーンブロック28の走行用梁として走行用梁材41を横行可能となるように横架した。この走行用梁41に電動チェーンブロック28を設置する。
なお、前記揚重昇降用設備としては電動チェーンブロック28が好適であるが、これに替わるものとして、ワイヤーブロック、レバーブロック(登録商標)、電動ウインチその他でもよい。
図5に示すとおり、フロント機17の刃口端部から前方へスライド土板16aは装着するスライド土留板16aによって異なるが、最大1.0mまたは1.5m伸長する。前記前後方向の梁材30の前端は、その最大伸長したスライド土留板16bの先端を超えて張り出す。
このように前後方向の梁材30を前記の位置まで張り出すことにより、刃口2前方の切羽地山の掘削において、刃口2の端部からスライド土留板16aをほぼ最大に伸長し、そのスライド土留板16a先端を超える位置まで掘削用クラムシェルバケットが移動できる。したがって、前方へ凹状の法面を、最大伸長したスライド土留板16bの先端から地山の状態に応じて法面勾配を変えたりしながら、前記フロント機17側に向けて形成することにより、切羽地山の安定を保持するように掘削することができる。
また、前記前後方向の梁材30の後端は、図3に示すとおり、ここでは、オープンシールド機1のテール機後端に運搬されたU型開渠42が吊り込める位置まで張り出す。
本実施形態は掘削用のクラムシェルバケット31については、油圧開閉式を使用しており、電動チェーンブロック28の電動チェーンブロックフック29に吊り下げられている。尚、クラムシェルバケットは他の装備を装着する等をして、ワイヤー式のクラムシェルバケット等を使用しても良い。
オープンシールド機1のフロント機17の後部には、それぞれ、オープンシールド機1の推進用の油圧ポンプ33と油圧開閉式のクラムシェルバケット等用の油圧ポンプ33が設置されている。
テール機18前部には発動発電機32が設置されており、架構27の電動チェーンブロック28、油圧ポンプ33、バケット制御スイッチ35、および油圧操作盤などの機器に接続されている。
電動チェーンブロック28は電源ケーブル40を介して電動チェーンブロック操作スイッチ36で操作し、クラムシェルバケット31はクラムシェルバケット切替弁52を介してクラムシェルバケット開閉スイッチ53で操作するものとした。
なお他の実施形態として、図7に示すようにオープンシールド機1に設置した推進ジャッキ3を稼働させる油圧ポンプ33に前記クラムシェルバケット31を接続し、前記油圧ポンプ33からの配油でクラムシェルバケット31の操作が可能なものとしてもよい。
クラムシェルバケット31は油圧ポンプ33にクラムシェルバケット切替弁52を介して接続される。
図中53はクラムシェルバケット開閉スイッチで、発動発電機56からの分電盤55とクラムシェルバケット切替弁52の間に配置される。図中54は推進ジャッキ3の操作盤を示す。
次に、前記のオープンシールド機1を使用したオープンシールド工法によるコンクリート函体4またはU型開渠42の敷設方法について説明する。
まず、図2,図4、図5に示すようにオープンシールド機1の掘進・土砂搬出方法は、オープンシールド機1に装備された推進ジャッキ3を、すぐ後方の敷設済みU型開渠42に推進反力をとりながら伸長し、前記オープンシールド機1を前方へ推進させる。そして掘進と同時または切羽地山の掘削形状の状況や土質性状によっては前記オープンシールド機の推進を停止して掘削する。
掘削は、架構27に設置してある電動チェーンブロック28の電動チェーンブロックフック29に吊るした掘削用のクラムシェルバケット31を、電動チェーンブロック操作スイッチ36を操作しながら、前記オープンシールド機1のフロント機17の刃口2前方の切羽地山の所定の位置の上へ移動する。
そして、前記電動チェーンブロック操作スイッチ36を操作して、吊り下げられている前記バケット31を切羽地山まで吊り下ろし、前記クラムシェルバケット31を開いてそのバケット31の自重にて切羽地山の土砂に突き刺して貫入させ掘削する。そして前記バケット31を閉じて土砂を把持する。
その後、前記バケット31をオープンシールド機1のテール機18後方に運搬された残土搬出バケット44の位置まで移動し、前記バケット31を吊り下げ、運搬台車46に載置した残土搬出バケット44に土砂を積み込む。
残土搬出バケット44の運搬設備は運搬用台車46とバッテリー機関車から構成されており、敷設されているU型開渠42の底版上に敷設してある走行レール45上を走行して発進立坑8まで移動する。
そして前記発進立坑8上に配置した揚重昇降用設備24にて地上に吊り上げ、残土搬出用ダンプトラック7にて場外へ搬出する。
コンクリート函体4またはU型開渠42の敷設は、図3および図6に示すように前記オープンシールド機1で1U型開渠長分(または1函体長分)掘進後、前記オープンシールド機1のフロント機17上に固定・仮置きするか、図6に示すとおり、クラムシェルバケット31を運搬用台車46とバッテリー機関車から構成される運搬設備にて、発進立坑8または仮置きスペースまで運搬し、一旦、仮置きする。
その後、発進立坑8上に配置された揚重昇降用設備24にてU型開渠42を前記立坑下へ吊り下ろし、運搬用台車46とバッテリー機関車から構成される前記運搬設備にて、前記オープンシールド機1のテール機18後方まで運搬する。
そして、前記架構27に取り付けてある電動チェーンブロック28にて前記U型開渠42を吊り上げ、テール機18内のテール部19に吊り下ろし据え付ける。
以上に述べた方法を繰り返しながら、オープンシールド機1の掘進、U型開渠42またはコンクリート函体4を敷設する。
1…オープンシールド機
1a…側壁板 1b…底板
2…刃口 3…推進ジャッキ(シールドジャッキ)
4…コンクリート函体 5…埋戻し
6…掘削機 7…残土搬出用ダンプトラック
8…発進立坑 9…反力壁
11…地盤改良 13…到達坑
15…埋戻用ダンプトラック
16…スライドジャッキ 16a…スライド土留板
16b…最大伸長したスライド土留板
17…フロント機 18…テール機
19…テール部 20…中折れジャッキ
21…裏込注入プラント 22…グラウト配管
23…プレスバー(押角)
24…揚重昇降用設備(ラフテレーンクラーン)
25…裏込注入材 26…覆工板
27…架構 28…電動チェーンブロック
29…電動チェーンブロックフック 30…前後方向の梁材
31…クラムシェルバケット(油圧開閉式)
32…発動発電機 33…油圧ポンプ
36…電動チェーンブロック操作スイッチ
38…信号線 39…油圧ホース
40…電源ケーブル
41…走行用梁 42…U型開渠(コンクリート製)
43…バッテリー機関車 44…残土搬出バケット
45…走行レール 46…運搬用台車
47…中折れ部 48…後方土留板
49…土留壁 50…既設柵渠
51…可動用モーター
52…クラムシェルバケット切替弁
53…クラムシェルバケット開閉スイッチ
54…操作盤 55…分電盤
56…発動発電機

Claims (4)

  1. 左右側壁板と底板からなる機体を前後方向でフロント機とテール機に分割し、フロント機の後端にテール機の前端を嵌入して屈曲可能とし、テール機内部の前側に後方へ向けて推進ジャッキを左右に寄せ、かつ上下複数段に配設したオープンシールド機であって、前後方向の梁材を設けた架構をテール機上端から上方へ向けて形成し、電動チェーンブロックと電動チェーンブロックフックから成る揚重昇降用設備を走行可能に設置した走行用梁材を前後方向の梁材に横架し、クラムシェルバケットを前記揚重昇降用設備の電動チェーンブロックフックに吊り下げ、フロント機の刃口にスライド土留板を設け、前記前後方向の梁材の前端は前記フロント機の刃口前端から最大伸長したスライド土留板先端を超えて前方に張出したことを特徴とするオープンシールド機。
  2. クラムシェルバケットは油圧開閉式であり、オープンシールド機に設置した推進ジャッキと前記クラムシェルバケットは、前記オープンシールド機のフロント機の後部に載置したそれぞれ個別の油圧ポンプに接続、前記推進ジャッキの伸長によるオープンシールド機の推進と前記クラムシェルバケットの開閉を、常に切羽地山の状況を確認しながら、同時または個別に操作できる請求項1記載のオープンシールド機。
  3. クラムシェルバケットは油圧開閉式であり、オープンシールド機に設置した推進ジャッキを稼働させる油圧ポンプに前記クラムシェルバケットを接続し、前記クラムシェルバケットは、クラムシェルバケット切替弁により、発動発電機に電源ケーブルで接続されたクラムシェルバケット開閉スイッチでの開閉操作、または油圧ポンプでの開閉操作のいずれかを選択して、前記油圧ポンプからの配油で前記クラムシェルバケットの操作が可能である請求項1記載のオープンシールド機。
  4. オープンシールド機のフロント機の刃口よりスライド土留板を前方へ最大伸長する工程と、
    前後方向の梁材を設けた架構の走行用梁材に設置した揚重昇降用設備にクラムシェルバケットを吊り下げ、最大伸長したスライド土留板の先端部まで移動し、前記クラムシェルバケットを前記最大伸長したスライド土留板の先端を超えてフロント機前方の切羽地山をフロント機側に向けて凹状の法面形成と掘削を行い、巻上げ後、後方に配置した土砂搬出設備まで移動、積込みを行う掘削・土砂運搬搬出工程と、
    オープンシールド機の推進ジャッキの伸長による推進工程と、
    一函体長分推進後、前記クラムシェルバケットの撤去・移動工程と、オープンシールド機後方に運搬されたコンクリート函体またはU型開渠の架構による吊り上げ、移動、テール機内への吊り下げ設置工程と、を繰り返しながらコンクリート函体またはU型開渠を設置することを特徴としたオープンシールド工法
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