JP7837101B1 - 樹脂ブロック構造体、建築物、雨水貯留槽、雨水貯留浸透槽、敷地、及び擁壁 - Google Patents
樹脂ブロック構造体、建築物、雨水貯留槽、雨水貯留浸透槽、敷地、及び擁壁Info
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Abstract
【解決手段】 平板状部11を有する複数の樹脂ブロック1を組み合わせて向かい合う平板状部11の間に空間が形成されるように組み立てられた複数の樹脂ブロック1,2,3から成る建設用又は土木用の樹脂ブロック構造体10において、隣り合う樹脂ブロック1,2,3に跨がるようにして連続繊維シート5又はポリプロピレンテープがエポキシ系着材で貼り付けられて両者を互いに固定している。樹脂ブロック構造体10は、基礎61の下側に地盤置換層として設けられたり、雨水貯留槽7の構成部材として設けられたり、敷地8や擁壁9の構成部材として設けられたりする。
【選択図】 図9
Description
多くの場合、樹脂ブロックは、平板状の部分(平板状部)を有する。樹脂ブロック構造体は、並べた複数の樹脂ブロックを相互に接合して向かい合う平板状部との間に空間が形成されるように組み立てられた構造体である。特許文献1に、その一例が示されている。
例えば、地盤改良の分野では、樹脂ブロック構造体による地盤置換は主に一戸建て住宅や低層の集合住宅等で主に採用されてきたが、中層のビルでも採用される例が見られるようになっており、高層のビルでも採用が検討されることが多くなってきている。この理由は、打ち込み杭や柱状改良杭といった杭による沈下防止は高コストで環境に対する影響も良くないことに加え、基礎に固定された杭が大地震発生時に震動を伝える経路になってしまう問題が指摘されていることにも起因している(特許文献3参照)。
しかしながら、このような中高層のビルを建築する際の地盤対策において樹脂ブロック構造体の採用が検討される場合、施主や構造担当の建築士によっては、従来の樹脂ブロック構造体の強度を問題視することがある。
このような補強は実際には不要な場合もあるが、万が一を考えて十分な強度を確保したいという施主や設計士の要望から無視できない場合が多い。
本願の発明は、樹脂ブロック構造体についての上記の課題を解決するために為されたものであり、中高層のビルにおける地盤改良や大規模な雨水貯留槽、雨水貯留浸透槽等の特に高い強度が要求される用途においても好適に使用できる樹脂ブロック構造体を提供することを目的とする。
開示された発明に係る樹脂ブロック構造体は、平板状部を有する複数の樹脂ブロックを組み合わせて向かい合う平板状部との間に空間が形成されるように組み立てられ、建設用又は土木用である樹脂ブロック構造体である。
この樹脂ブロック構造体において、隣り合う樹脂ブロックに跨がるようにして連続繊維シート又はポリプロピレンテープが貼り付けられて両者を互いに固定している。
また、上記課題を解決するため、樹脂ブロック構造体は、連続繊維シートは炭素繊維シートであり、ウレタン樹脂系接着材又はエポキシ樹脂系接着材で貼り付けられているという構成を持ち得る。
また、上記課題を解決するため、樹脂ブロック構造体は、各樹脂ブロックが平板状部から立設された脚部を有しており、向かい合う平板状部との間の空間は脚部の回りの空間であるという構成を持ち得る。
また、上記課題を解決するため、樹脂ブロック構造体は、各樹脂ブロックにおける脚部が先端に嵌合突起及び嵌合孔を有しており、各樹脂ブロックは、互いの脚部の先端を付き合わせて各嵌合突起を各嵌合孔に嵌合させているという構成を持ち得る。
また、上記課題を解決するため、開示された発明に係る雨水貯留槽は、開示された発明に係る樹脂ブロック構造体を地中に備えており、樹脂ブロック構造体の空間内に雨水が浸入して貯留する構造となっている。
また、上記課題を解決するため、開示された発明に係る雨水貯留浸透槽は、開示された発明に係る樹脂ブロック構造体を地中に備えており、各樹脂ブロックにおける平板状部は通水用の開口を有しており、樹脂ブロック構造体の空間内
に雨水が浸入して貯留した後に地中に浸透する構造となっている。
また、上記課題を解決するため、開示された発明に係る敷地は、人の用に供される敷地であって、開示された発明に係る樹脂ブロック構造体が埋設されており、樹脂ブロック構造体の上側に表面層が設けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、敷地は、嵩上げ敷地であって、元の敷地の地表面よりも高い位置に表面層が設けられているという構成を持ち得る。
また、上記課題を解決するため、敷地は、敷地は傾斜地に設けられたものであって、樹脂ブロック構造体は、各樹脂ブロックが傾斜地の斜面に沿って配設された階段状を成す斜面対応部と、上側の面が平坦に連なるように各樹脂ブロックが配設された最上部とを有しており、表面層は最上部の上に設けられているという構成を持ち得る。
また、上記課題を解決するため、開示された発明に係る擁壁は、高低差のある場所に形成されている崖を保全する擁壁であって、開示された発明に係る樹脂ブロック構造体が崖に沿って設けられており、崖とは反対側の樹脂ブロック構造体の側面を側面層で覆った構造であるという構成を有する。
また、開示された発明に係る建築物によれば、樹脂ブロック構造体の強度が全体として高められているので、4階以上の中層又は高層のビルや集合住宅を建築する際の軟弱地盤対策においても好適となる。
また、開示された発明に係る雨水貯留槽又は雨水貯留浸透槽によれば、開示された発明に係る樹脂ブロック構造体により空間を確保して雨水貯留を行うので、コンクリート製の柱を設けて確保する場合に比べると、遙かに低コストで工期も短くて済むというメリットがある。そして、樹脂ブロック構造体の強度が高められているので、より大規模な雨水貯留槽についても安心して使用することができ、スチール製の柱材等の使用を不要にしたり少なくしたりすることができる。
また、開示された発明に係る敷地によれば、強度が高められた樹脂ブロック構造体を使用するので、大規模に造成される敷地の場合に特に好適となる。
また、開示された発明に係る擁壁によれば、強度が高められた樹脂ブロック構造体が側面層の背後に配設されているので、大がかりな基礎を施工する必要がない。このため、低コストで短い工期で施工できる擁壁となる。
実施形態の樹脂ブロック構造体は、三種類の樹脂ブロック1,2,3を組み合わせて構成されるものとなっている。その一つは、図1に示されているように、平板状部11と脚部12とから成るものである。以下、この樹脂ブロック1を有脚ブロックと呼ぶ。図1(1)は、脚部を上側にした際の斜視概略図であり、図1(2)は、脚部をした側にした際の斜視概略図である。
図1に示すように、各脚部12は先端にいくに従って細くなる形状を有している。各脚部12の断面形状は完全な方形や円形ではなく、湾曲部を中心対称状に有する。完全な方形又は円形であっても良いが、湾曲部を有する方が強度が増す。尚、中央に一本のみの脚部を有する有脚ブロックが使用されることもある。
図1及び図2に示す樹脂ブロック1~3を使用して樹脂ブロック構造体を構成する場合、幾つかの異なるパターンがある。図3及び図4には、このうちの一つのパターンが示されている。このパターンは、内部空間が最も広くなるようにするパターンである。
図1(2)に示すように、有脚ブロック1の平板状部11は、表面の各角部が少し凹んでいて凹部15が形成されている。各凹部の縁はL字状であり、各凹部15の底面には円形の差し込み孔(以下、角部孔という。)16が形成されている。
図3及び図4に示す例では、例えばワイド平板状ブロック2は有脚ブロック1の平板状部11の辺(裏面外周部)に長さ方向の両端を合わせた状態で介在させている。ワイド平板状ブロック2を連結のために使用する場合、このようにせず、図6に示すように長さ方向で半分ずらした状態で介在させる。即ち、図7に示すように、ワイド平板状ブロック2のうち左側の半分の各コ状突起21は左側の有脚ブロック1の裏面外周部の各方形凹部14に嵌め込まれ、右側の半分の各コ状突起21は右側の有脚ブロック1の裏面外周部の各方形凹部14に嵌め込まれる。
図8に示すように、上下に有脚ブロック1を重ねたものを縦横に並べて形成した層をさらに上下に重ねて二層、三層の樹脂ブロック構造体10を構成することがあり得る。この場合、上下左右の有脚ブロック1の連結に専用の連結具4が採用されることもある。即ち、上下に四つ(計八つ)の連結突起41が形成された連結具4を使用し、上下左右で八つの有脚ブロック1を連結する構造が採用されることがあり得る。最上層や最下層の有脚ブロック1では、左右の有脚ブロック1の連結のみが必要なので、図5に示すような片側に四つの連結突起41のみが形成された連結具が使用される。
上述した樹脂ブロック構造体10は、それ自体で十分な強度を有し、特に補強は必要がない場合が多い。それでも、建築資材としては、施主や設計士が要求する強度を満たすために補強することが必要な場合がある。補強としては、スチール製を支柱や梁を追加して剛性を高めることが考えられるが、コスト上の問題に加え、全体として重量が増すため、地盤置換層として用いられる場合には地盤置換の効果を低下させてしまう問題もある。さらに、特許文献4に教示されているように、この種の樹脂ブロック構造体10は適度な柔軟性を有するために免震作用が発揮される長所がある。剛性をあまり高くしてしまうと、地震発生時に震動を基礎を介して建物にそのまま伝えてしまい、建物の揺れが大きくなり、室内での家具の倒壊等を招き易い。
また、図9(2)に示すように、互いの脚部12の先端を突き合わせて組み合わせた有脚ブロック1について、互いの脚部12の先端部分に跨がるようにして連続繊維シート5を接着材で貼り付けることができる。図9(2)の例では包帯のように螺旋状に巻き付けているが、同じ位置で周回させる巻き付け方であっても良い。
上記のほか、図示は省略するが、樹脂ブロック構造体10に対して連続繊維シート5を全体に巻き付けて貼り付けしても良い。
このような効果を得る構成としては、連続繊維シート5のほか、ポリプロピレンテープを貼り付ける構成も採用し得る。ポリプロピレンテープとしては、梱包用に市販されているものを使用でき、またOPPテープのように予め接着材が塗布されているものを使用することもできる。
図10は、実施形態の樹脂ブロック構造体10を軟弱地盤対策としての地盤置換層に応用した構成の正面断面概略図である。図10に示すように、実施形態の樹脂ブロック構造体10は、軟弱地盤対策としての地盤置換層に応用することができる。即ち、軟地盤において建築物6を建築する際、基礎61の下側において地盤の土と置換して実施形態の樹脂ブロック構造体10が配設される。基礎61の施工位置よりも深い位置まで掘り下げ、突き固め、砕石地業を行った後、樹脂ブロック構造体10を敷設する。樹脂ブロック構造体10は、全体に透水シートで覆われ、その上に基礎61が施工される。そして、基礎61の上に建物62が建築される。樹脂ブロック構造体10と基礎61との間には、リプラボード等の緩衝板材63が敷設される場合が多い。
また、雨水貯留槽の場合、側面をコンクリート層とするのではなく、図2に示すような平板状のブロックを設けてその外側を遮水シートで覆う構成が採用されることもある。この場合も、遮水シートの平板状ブロックへの貼り付けや遮水シート同士の貼り付けに上述した連続繊維シート又はポリプロピレンテープを用いて補強すると好適である。
側面層91は、この例では植栽されたものとなっており、植栽用の容器911と、容器911に投入された用土912と、用土912に植え込まれた植栽913等から成っている。容器911については、例えばプレキャストコンクリートを使用することができる。尚、斜面90と樹脂ブロック構造体10との間には、砕石層92が設けられている。砕石層92を設けることは、緩衝の目的の他、階段状を成す樹脂ブロック構造体10の下面及び内側面を安定化させるためである。
尚、図13(1)(2)に示された応用例において、擁壁9の背後の斜面(土の部分の斜面)の角度は安息角以下とすることが好ましいが、樹脂ブロック構造体10の強度が高められているため、安息角を超えていても問題がない場合が多い。
また、実施形態の樹脂ブロック構造体10は、土木の分野でも好適に使用することができる。例えば、高低差のある場所に道路を建設する場合、橋を架けるのではなく、実施形態の樹脂ブロック構造体10で高低差を埋めてしまうという応用例が考えられる。樹脂ブロック構造体10による場合、樹脂ブロック1~3を並べて樹脂ブロック構造体10を形成し、適宜の緩衝層を周囲や上層に設けるだけで良いので、架橋を行う場合に比べて遙かに短工期で完了する。山を削って土砂を確保する必要もないので、環境への配慮の観点でも好適である。
11 平板状部
12 脚部
2 平板状ブロック
3 平板状ブロック
4 連結具
5 連続繊維シート
6 建築物
61 基礎
62 建物
7 雨水貯留槽
71 遮水層
8 敷地
83 表面層
84 斜面
9 擁壁
Claims (12)
- 平板状部を有する複数の樹脂ブロックを組み合わせて向かい合う平板状部との間に空間が形成されるように組み立てられ、建設用又は土木用である樹脂ブロック構造体であって、
隣り合う樹脂ブロックに跨がるようにして厚さ0.5mm以上3mm以下の連続繊維シートが貼り付けられて両者を互いに固定して補強していることを特徴とする樹脂ブロック構造体。 - 平板状部を有する複数の樹脂ブロックを組み合わせて向かい合う平板状部との間に空間が形成されるように組み立てられ、建設用又は土木用である樹脂ブロック構造体であって、
隣り合う樹脂ブロックに跨がるようにして連続繊維シート補強工法用の連続繊維シートが貼り付けられて両者を互いに固定して補強していることを特徴とする樹脂ブロック構造体。 - 前記連続繊維シートはポリエステル繊維シートであり、エポキシ樹脂系接着材で貼り付けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の樹脂ブロック構造体。
- 平板状部を有する複数の樹脂ブロックを組み合わせて向かい合う平板状部との間に空間が形成されるように組み立てられ、建設用又は土木用である樹脂ブロック構造体であって、
各樹脂ブロックは、平板状部から立設された脚部を有しており、前記空間は脚部の回りの空間であり、
上下で隣り合う二つの樹脂ブロックにおいて、互いの脚部同士又は一方の平板状部と脚部とが付き合わされており、付き合わされた箇所において二つの樹脂ブロックに跨がるようにして連続繊維シート又はポリプロピレンテープが貼り付けられて両者を互いに固定して補強していることを特徴とする樹脂ブロック構造体。 - 前記各樹脂ブロックにおける脚部は、先端に嵌合突起及び嵌合孔を有しており、前記各樹脂ブロックは、互いの脚部の先端を付き合わせて各嵌合突起を各嵌合孔に嵌合させていることを特徴とする請求項4記載の樹脂ブロック構造体。
- 基礎と基礎の上に建築された建物とから成る建築物であって、基礎の下側の地盤中には地盤置換層が設けられており、地盤置換層は、請求項1、2又は4に記載の樹脂ブロック構造体であることを特徴とする建築物。
- 請求項1、2又は4に記載の樹脂ブロック構造体を地中に備えており、樹脂ブロック構造体の前記空間に雨水が浸入する貯留する構造であることを特徴とする雨水貯留槽。
- 請求項1、2又は4に記載の樹脂ブロック構造体を地中に備えており、前記各樹脂ブロックにおける前記平板状部は通水用の開口を有しており、前記空間に雨水が浸入して貯留した後に地中に浸透する構造であることを特徴とする雨水貯留浸透槽。
- 人の用に供される敷地であって、請求項1、2又は4に記載の樹脂ブロック構造体が埋設されており、
樹脂ブロック構造体の上側に表面層が設けられていることを特徴とする敷地。 - 前記敷地は嵩上げ敷地であって、元の敷地の地表面よりも高い位置に前記表面層が設けられていることを特徴とする請求項9記載の敷地。
- 前記敷地は傾斜地に設けられたものであって、前記樹脂ブロック構造体は、各樹脂ブロックが傾斜地の斜面に沿って配設された階段状を成す斜面対応部と、上側の面が平坦に連なるように各樹脂ブロックが配設された最上部とを有しており、
前記表面層は最上部の上に設けられていることを特徴とする請求項9記載の敷地。 - 高低差のある場所に形成されている崖を保全する擁壁であって、請求項1、2又は4に記載の樹脂ブロック構造体が崖に沿って設けられており、崖とは反対側の樹脂ブロック構造体の側面を側面層で覆った構造であることを特徴とする擁壁。
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