JP7837747B2 - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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Description

本発明は、記録材に形成されたトナー像を該記録材に定着する定着装置に関する。
電子写真装置や静電記録装置などの画像形成装置においては、シート状の記録材の上に未定着のトナー画像を形成し、そのトナー画像を定着装置により加熱及び加圧して記録材上に定着している。このような定着装置の加熱手段としてハロゲンヒータを使用したものが知られている(特許文献1参照)。この定着装置では、加熱ローラの内周面に面するようにハロゲンヒータを設け、これに通電することでハロゲンヒータから発生する熱を加熱ローラを介して加熱ベルトに伝える。そして、加熱ベルトと加圧回転体の接触部である定着ニップ部で未定着トナー像を担持した記録材を挟持搬送しつつ、トナー像を熱と圧力で記録材に定着させる。
この定着装置では、ハロゲンヒータの支持構造として、ハロゲンヒータの長手方向の両端部において長手方向に突出した突出部と、フレームに固定された支持部材に形成された貫通孔とを有している。そして、ハロゲンヒータの両端部の突出部が、それぞれ支持部材の貫通孔に係合することで、ハロゲンヒータが支持部材に固定して支持される。ここで、ハロゲンヒータは使用により熱膨張を発生することがあり、ハロゲンヒータの両端部を支持部材により長手方向に固定してしまうと熱膨張した場合に支持部材を押圧してしまう。このため、突出部は長手方向に閾値以上の力が加わった場合に移動可能なように貫通孔に支持されており、ハロゲンヒータが熱膨張した場合に突出部が貫通孔に対して移動することで熱膨張による変位を吸収するようにしている。即ち、加熱ローラの内周面に面するようにハロゲンヒータを設け、ハロゲンヒータの長手方向における両端の碍子を一対の支持部材によって支持し、支持部材が定着装置のフレームに固定される構成をとっている。
特開2021-189449号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載の定着装置では、ハロゲンヒータの両端の支持部材がともに剛体(非弾性部材)で形成されている。このため、定着装置のフレームとハロゲンヒータとの熱膨張量の差により、加熱状態ではハロゲンヒータと支持部材との長手方向における位置関係がずれ、支持が不安定になり、加熱ローラに対する発熱分布が変動する虞がある。
本発明は、加熱手段の加熱ローラに対する支持を安定化できる定着装置を提供することを目的とする。
本発明の定着装置は、記録材に形成されたトナー像を記録材に定着する定着装置であって、支持体と、前記支持体により回転可能に支持される加熱ローラと、前記加熱ローラの内部において前記加熱ローラの回転軸線方向に沿って設けられ、前記加熱ローラを内周側から加熱する加熱手段と、前記支持体に支持され、前記加熱手段の前記回転軸線方向の一方側端部を前記回転軸線方向に移動可能に支持しつつ、前記回転軸線方向に交差する交差方向への前記加熱手段の移動を規制する規制部を備えた第1支持部と、前記支持体に支持され、前記加熱手段の前記回転軸線方向の他方側端部を前記回転軸線方向に移動可能に支持しつつ、前記回転軸線方向に交差する交差方向への前記加熱手段の移動を規制する第2支持部と、前記加熱手段の前記回転軸線方向の前記一方側端部を前記第2支持部に向けて付勢する付勢部と、を備えた定着装置において前記加熱手段は、複数本のヒータと、前記複数本のヒータを一体的に保持する保持部材と、を有し、前記付勢部は、前記保持部材を前記第2支持部に向けて付勢するように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、加熱手段の加熱ローラに対する支持を安定化できる。
実施の形態に係る画像形成装置の概略構成断面図。 (a)実施の形態に係る定着装置の概略構成断面図、(b)(a)のA部を拡大して示す模式図。 実施の形態に係るハロゲンヒータの一方側端部を示す断面図。 実施の形態に係るハロゲンヒータの一方側端部を示す斜視図。 実施の形態に係るハロゲンヒータの他方側端部を示す断面図。 比較例に係るハロゲンヒータの一方側端部を示す断面図。 比較例に係るハロゲンヒータの一方側端部を示す斜視図。
以下、本発明の実施形態を、図1~図5を参照しながら詳細に説明する。まず、本実施形態の画像形成装置の概略構成について、図1を用いて説明する。
[画像形成装置]
画像形成装置1は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色に対応して設けられた4つの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを有する電子写真方式のフルカラープリンタである。本実施形態では、画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを後述する中間転写ベルト204の回転方向に沿って配置したタンデム型としている。画像形成装置1は、画像形成装置本体3に接続された画像読取部(原稿読取装置)2又は画像形成装置本体3に対し通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等のホスト機器からの画像信号に応じてトナー像(画像)を記録材に形成する。記録材としては、用紙、プラスチックフィルム、布などのシート材が挙げられる。
画像形成装置1は、画像読取部2と画像形成装置本体3とを備える。画像読取部2は、原稿台ガラス21上に置かれた原稿を読み取るもので、光源22から照射された光が原稿で反射し、レンズなどの光学系部材23を介してCCDセンサ24に結像される。このような光学系ユニットは矢印の方向に走査することにより、原稿をライン毎の電気信号データ列に変換する。CCDセンサ24により得られた画像信号は、画像形成装置本体3に送られ、制御部30で後述する各画像形成部に合わせた画像処理がなされる。また、制御部30は画像信号としてプリントサーバなどの外部のホスト機器からの外部入力も受ける。
画像形成装置本体3は、複数の画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを備え、各画像形成部では、上述の画像信号に基づいて画像形成が行われる。即ち、画像信号は制御部30によりPWM(パルス幅変調制御)されたレーザービームに変換される。露光装置としてのポリゴンスキャナ31は、画像信号に応じたレーザービームを走査する。そして、各画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdの像担持体としての感光ドラム200a~200dにレーザービームが照射される。
なお、Paはイエロー色(Y)の画像形成部、Pbはマゼンタ色(M)の画像形成部、Pcはシアン色(C)の画像形成部、Pdはブラック色(Bk)の画像形成部で、それぞれ対応する色の画像を形成する。画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは略同一なので、以下にYの画像形成部Paの詳細を説明して、他の画像形成部の説明は省略する。画像形成部Paにおいて、感光ドラム200aは、次述するように、画像信号に基づいて表面にトナー画像が形成される。
一次帯電器としての帯電ローラ201aは、感光ドラム200aの表面を所定の電位に帯電させて静電潜像形成の準備を施す。ポリゴンスキャナ31からのレーザービームによって、所定の電位に帯電された感光ドラム200aの表面に静電潜像が形成される。現像器202aは、感光ドラム200a上の静電潜像を現像してトナー像を形成する。一次転写ローラ203aは、中間転写ベルト204の背面から放電を行いトナーと逆極性の一次転写バイアスを印加し、感光ドラム200a上のトナー像を中間転写ベルト204上へ転写する。転写後の感光ドラム200aは、クリーナー207aでその表面を清掃される。
また、中間転写ベルト204上のトナー像は次の画像形成部に搬送され、Y、M、C、Bkの順に、順次それぞれの画像形成部にて形成された各色のトナー像が転写され、4色の画像がその表面に形成される。そして、中間転写ベルト204の回転方向最下流にあるBkの画像形成部Pdを通過したトナー像は、二次転写ローラ対205、206で構成される二次転写部に搬送される。そして、二次転写部おいて、中間転写ベルト204上のトナー画像と逆極性の二次転写電界が印加されることにより、記録材に二次転写される。
記録材は、カセット9に収容されており、カセット9から給送された記録材は、例えば一対のレジストレーションローラで構成されるレジ部208に搬送され、レジ部208で待機する。その後、レジ部208は、中間転写ベルト204上のトナー像と用紙の位置を合わせるためにタイミングが制御され、記録材を二次転写部に搬送する。
二次転写部でトナー像が転写された記録材は、定着装置8に搬送され、定着装置8において、加熱及び加圧されることで、記録材に担持されたトナー像が記録材に定着される。定着装置8を通過した記録材は、排出トレイ7に排出される。なお、記録材の両面に画像形成を行う場合には、記録材の第一面(表面)へのトナー像の転写及び定着が終了すると、反転搬送部10を経て記録材の表裏を逆転し、記録材の第二面(裏面)へのトナー像の転写及び定着を行い、排出トレイ7上に積載される。
なお、制御部30は、上述のように画像形成装置1全体の制御を行う。また、制御部30は、画像形成装置1が有する操作部4からの入力に基づいて、各種設定などが可能である。このような制御部30は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を有している。CPUは、ROMに格納された制御手順に対応するプログラムを読み出しながら各部の制御を行う。また、RAMには、作業用データや入力データが格納されており、CPUは、前述のプログラム等に基づいてRAMに収納されたデータを参照して制御を行う。
[定着装置]
次に、図2(a)、(b)を用いて、本実施形態における定着装置8の構成について説明する。本実施形態では、無端状のベルトを用いたベルト加熱方式の定着装置を採用している。図2(a)において、X方向は記録材(図中不図示)の搬送方向、Y方向は記録材の搬送方向に交差する(本実施形態では直交する)記録材の幅方向、Z方向は定着ニップ部Nで記録材が加圧される方向である加圧方向を示す。本実施形態では、X方向、Y方向、Z方向は、それぞれが互いに直交する方向である。
定着装置8は、定着ベルト301、ステイ302、パッド303(加圧パッド)、摺動部材304、加圧ローラ305、加熱ローラ307、サーミスタ308などを有する。定着ベルト301は、無端状で回転可能な加熱回転体である。ニップ部形成部材としての加圧ローラ305は、定着ベルト301の外周面と当接して、定着ベルト301との間で記録材を挟持搬送する定着ニップ部Nを形成する加圧回転体である。即ち、加圧ローラ305は、摺動部材304との間で定着ベルト301を挟持し、定着ベルト301との間で記録材を挟持及び搬送する定着ニップ部Nを形成する対向部材の一例である。
摺動部材304は、定着ニップ部Nにおいて定着ベルト301の内周面と摺動する。バックアップ部材としてのパッド303は、定着ベルト301の内側において、摺動部材304及び定着ベルト301を加圧ローラ305との間で挟持するように配置され、摺動部材304をバックアップする。摺動部材304は、パッド303の定着ベルト301側の外周面を覆うように配置されている。ステイ302は、定着ベルト301の内側で、パッド303を挟んで定着ニップ部Nと反対側に配置され、パッド303を支持する。加熱ローラ307は、定着ベルト301を張架するように定着ベルト301の内側に配置され、定着ベルト301を加熱する。温度検知部材としてのサーミスタ308は、定着ベルト301の温度を検知する。以下、各構成について詳しく説明する。
定着ベルト301は、熱伝導性と耐熱性等を有しており、薄肉の円筒形状である。定着ベルト301は、加熱ローラ307に張架された無端状の加熱ベルトの一例である。本実施形態においては、定着ベルト301は、図2(b)に示すように、基層301a、基層301aの外周に弾性層301b、その外周に離型性層301cを形成した3層構造としている。基層301aは、例えば厚さ80μmで材質はポリイミド樹脂(PI)を用いている。弾性層301bは、例えば厚さ300μmでシリコーンゴムを用いている。離型性層301cは、例えば厚さ30μmでフッ素樹脂としてのPFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂)を用いている。定着ベルト301は、パッド303、加熱ローラ307よって張架される。定着ベルト301の外径は、本実施形態では150mmである。
パッド303は、定着ベルト301の内側に、定着ベルト301を挟んで加圧ローラ305と対向するように配置されると共に、定着ベルト301と加圧ローラ305との間で記録材を挟持搬送する定着ニップ部Nを形成する。即ち、パッド303は、定着ベルト301の内周側に設けられ、加熱ローラ307と共に定着ベルト301を張架するバックアップ部材の一例である。本実施形態では、パッド303は、定着ベルト301の幅方向(定着ベルト301の回転方向と交差する長手方向、加熱ローラ307の回転軸線方向)に沿って長い、略板状の部材である。パッド303が定着ベルト301を挟んで加圧ローラ305に押圧されることで、定着ニップ部Nが形成される。パッド303の材質は、LCP(液晶ポリマー)樹脂を用いている。パッド303と定着ベルト301の間には、摺動部材304を介在させている。
パッド303は、定着ベルト301の内側に配置された支持部材としてのステイ302により支持されている。即ち、ステイ302は、パッド303の加圧ローラ305と反対側に配置され、パッド303を支持する。このようなステイ302は、定着ベルト301の長手方向に沿って長い剛性を有する補強部材であり、パッド303に当接して、パッド303をバックアップする。即ち、ステイ302は、パッド303が加圧ローラ305から押圧された際に、パッド303に強度を持たせて定着ニップ部Nにおける加圧力を確保するものである。
ステイ302は、ステンレス鋼などの金属製であり、定着ベルト301の回転方向と交差するステイ302の長手方向に直交する断面(横断面)が略矩形状である。例えば、ステイ302は、肉厚3mmのSUS304(ステンレス鋼)の引き抜き材を用い、横断面を略ロの字の中空に成形することで強度を確保している。なお、ステイ302は、複数の板金を組み合わせ、溶接などにより互いに固定することで、断面略矩形状に形成しても良い。また、ステイ302の材質は強度が担保できればステンレスに限らない。
加熱ローラ307は、定着ベルト301の内側に配置され、支持体により回転可能に支持され、パッド303と共に定着ベルト301を張架する。加熱ローラ307は、アルミニウムやステンレスなどの金属により円筒状に形成され、その内部に定着ベルト301を加熱するための加熱源としてのハロゲンヒータ306が配設されている。そして、加熱ローラ307は、ハロゲンヒータ306により所定の温度まで加熱される。
加熱ローラ307は、長手方向の片端部又は中央近傍に回動中心を持ち、定着ベルト301に対して回動することで前後にテンション差を発生させ、定着ベルト301の主走査方向の位置をコントロールするステアリングローラでもある。また、加熱ローラ307は、不図示のフレームによって支持されたばねによって付勢されており、定着ベルト301に所定の張力を与えるテンションローラでもある。
本実施形態では、加熱ローラ307は、例えば厚み1mmのステンレス製のパイプにより形成されている。ハロゲンヒータ306は、加熱ローラ307の内部において加熱ローラ307の回転軸線方向に沿って設けられ、加熱ローラ307を内周側から加熱する加熱手段の一例である。ハロゲンヒータ306は、1本でも良いが、加熱ローラ307の長手方向(回転軸線方向)の温度分布制御を鑑みると複数本あることが望ましい。複数本設けられたハロゲンヒータ306は、長手方向において互いに異なる配光分布を有しており、記録材のサイズに応じて点灯比率を制御している。本実施形態では6本のハロゲンヒータ306を配置している(図4参照)。ハロゲンヒータ306は、複数本(本実施形態では6本)のハロゲンランプと、それらの碍子を両端それぞれについて一纏めに保持する一対の保持部材とから成り、加熱手段としてユニット化されている。このハロゲンヒータユニットのことを、以下では単にハロゲンヒータ306と呼称することとする。なお、加熱手段は、ハロゲンヒータに限らず、例えばカーボンヒータなど加熱ローラ307を加熱可能な他のヒータであっても良い。
定着ベルト301は、ハロゲンヒータ306により加熱された加熱ローラ307によって加熱され、サーミスタ308による温度検知に基づき、記録材の種類に応じた所定の目標温度に制御される。サーミスタ308は、定着ベルト301の幅方向に関して、定着装置8で定着可能な全サイズの記録材が通過する中央付近の定着ベルト301の外周面に対向して配置されている。そして、サーミスタ308は、定着ベルト301の温度を検知し、制御部30は、サーミスタ308の検知温度が目標温度となるようにハロゲンヒータ306へ供給する電力を制御する。なお、サーミスタ308は、定着ベルト301の外周面に近接配置される非接触式のセンサであっても良いし、定着ベルト301の外周面に接触配置される接触式のセンサであっても良い。
加圧ローラ305は、定着ベルト301の外周面に当接して回転し、定着ベルト301に駆動力を付与する駆動回転体でもある。なお、本実施形態では、加熱ローラ307も駆動源(例えば駆動モータ)により回転駆動されており、定着ベルト301に駆動力を付与している。但し、加熱ローラ307への駆動力の付与を省略しても良い。加圧ローラ305は、芯金(軸)305c、芯金305cの外周に弾性層305b、その外周に離型性層305aを形成したローラである。芯金305cは、例えば直径72mmのステンレス鋼を用いている。弾性層305bは、例えば厚さ8mmの導電シリコーンゴムを用いている。離型性層305aは、例えば厚さ100μmでフッ素樹脂としてのPFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂)を用いている。加圧ローラ305は、定着装置8のフレーム(不図示)によって回転自在に支持されており、片端部にはギヤが固定され、ギヤを介して駆動源(例えば駆動モータ、不図示)に接続されて回転駆動される。
定着装置8は、定着ベルト301と加圧ローラ305との間に形成される定着ニップ部Nにおいて、トナー画像を担持した記録材を挟持し、搬送しながらトナー画像を加熱する。このように、定着装置8は、記録材を挟持搬送しながら、記録材にトナー画像を定着させる。よって、熱や圧力を加える機能と、記録材を搬送する機能の両立が必要である。不図示の駆動源により、加圧ローラ305が定着ベルト301を介して摺動部材304に対して加圧される。本実施形態では、画像形成時の定着ニップ部Nにおける加圧力(NF)は1600Nであり、定着ニップ部NのX方向(記録材の搬送方向)の幅は24.5mm、Y方向(記録材の幅方向)幅は326mmとなるように設定している。
[比較例のハロゲンヒータ支持構造]
ここで、ハロゲンヒータ306の支持構造について、図6及び図7の比較例を用いて説明する。特許文献1に記載の定着装置のように、ハロゲンヒータ306の両端の支持部材を剛体で形成した場合を考察する。この場合、加熱状態ではハロゲンヒータ306と支持部材との長手方向における位置関係がずれ、支持が不安定になり、加熱ローラ307に対する発熱分布が変動する虞がある。これを抑制するために、支持部材の一方を板ばねなどの弾性部材、他方を非弾性部材にして、一方側から他方側に向けて弾性部材でハロゲンヒータ306を付勢してガタ詰めする構成を比較例として図6及び図7に示す。この構成により、常温状態でも加熱状態でもハロゲンヒータ306と支持部材との長手方向の位置関係を安定的に保つことが可能である。
しかしながら、支持部材を板ばねで形成する場合、ハロゲンヒータ306の断面内における位置決めを精度よく行うことが難しいという課題がある。これについて、図6及び図7を用いて説明する。図6は、ハロゲンヒータ306の端部の碍子のうち、一方側を板ばねの支持部材によって支持する構成について、模式的に表した図である。図7は、板ばねの支持部材をハロゲンヒータ306に取り付ける状態を示す斜視図である。
ハロゲンヒータ306は、加熱ローラ307の内周面に面するように設けられ、碍子を第1保持部133によって支持されている。第1保持部133には、板ばね135が設けられており、板ばね135には、ヒータ碍子の突出部136と同程度の大きさの係合穴137が開けられ、突出部136が挿入される。ハロゲンヒータ306は、突出部136の段差部136aが係合穴137の縁部に押圧されることで固定される。第1保持部133は枠体32に取り付けられることで、枠体32に対するハロゲンヒータ306の位置を決定する。この時、板ばね135がハロゲンヒータ306を他端側に向けて付勢して、長手方向におけるハロゲンヒータ306の位置を安定的に決めることができる。
しかしながら、板ばね135は自然状態(図6中、破線)から変形状態(図6中、実線)に撓んだ状態で固定されるため、係合穴137の断面内における位置も、自然状態から変動してしまう。これにより、加熱ローラ307の内周面と、ハロゲンヒータ306との間には、撓みの影響も考慮した大きなクリアランスが必要となり、その結果、加熱ローラ307や、これを有する定着装置8の大型化を誘発してしまう虞がある。そこで、本実施形態では、常温状態でも加熱状態でもハロゲンヒータ306と支持部材との長手方向の位置関係を安定的に支持しつつ、断面内において精度良くハロゲンヒータ306の位置決めを行うことで、装置の大型化を抑制するようにしている。
[本実施形態のハロゲンヒータ支持構造]
次に、図3~図5を用いて、本実施形態におけるハロゲンヒータ306の支持構造について説明する。図3は、ハロゲンヒータ306の一方側端部を支持する構成について模式的に示す図である。図4は、支持部材をハロゲンヒータ306に取り付ける状態を示す斜視図である。図5は、ハロゲンヒータ306の他端側端部を示す概略図である。また、本実施形態では、一方側端部を幅方向Yの正側、他方側端部を幅方向Yの負側として表記する。尚、幅方向Yは、加熱ローラ307の回転軸線方向の一例であり、搬送方向X及び加圧方向Zは幅方向Yに交差する交差方向の一例である。
図4及び図に示すように、支持体の一例である枠体32は、加熱ローラ307の幅方向Yの両端部に配置されており、定着装置8の不図示のフレームに固定されている。図4に示すように、幅方向Yに関して一方側端部の枠体32には、枠体32に支持され、ハロゲンヒータ306の幅方向Yの一方側端部を保持する第1保持部33が設けられている。一方、図に示すように、幅方向Yに関して他方側端部の枠体32には、枠体32に支持され、ハロゲンヒータ306の幅方向Yの他方側端部を保持する第2保持部43が設けられている。
図4及び図5に示すように、第1保持部33は、基体34と、基体34に取り付けられた板ばね35とを有している。基体34は、厚み1mm程度の鋼板であり、枠体32に対して位置決めするための貫通穴と、板ばね35を取り付けるための位置決めボスやバーリング形状とを有する。板ばね35は、厚み0.4mm程度のステンレスの板ばねであり、基体34に取り付けるための貫通穴を有する。板ばね35は、基体34に固定される固定端部35aと、付勢端部35bとを有している。基体34と板ばね35とは、板ばね35の固定端部35aが基体34に対してバーリング加締め加工されることで、一体の部材となっている。また、基体34は、板ばね35よりも高い剛性を有している。
ハロゲンヒータ306は、一方側端部において、幅方向Yに突出した形状の突出部36を有している。基体34には、ハロゲンヒータ306の突出部36と対応する位置に、突出部36の外径と同程度の内径を有する係合穴37が形成されており、突出部36が挿入されている。突出部36は、係合穴37に係合されることにより、幅方向Yに移動可能、かつ、搬送方向X及び加圧方向Zに移動を規制される。即ち、係合穴37は、搬送方向X及び加圧方向Zへのハロゲンヒータ306の移動を規制する規制部の一例であり、基体34に形成されていることから板ばね35よりも高い剛性を有している。
本実施形態では、突出部36は、複数、例えば2本複数設けられている。また、係合穴37は、それぞれの突出部36に係合されるように複数設けられている。これにより、突出部36及び係合穴37により搬送方向X及び加圧方向Zに位置決めしたハロゲンヒータ306の回転を抑制することができる。尚、突出部36及び係合穴37の数は、3以上であってもよい。
板ばね35の付勢端部35bは、係合穴37に対して幅方向Yから視て重なる位置に設けられている。付勢端部35bは、突出部36の先端部分に撓みながら当接するように設けられており、板ばね35の変形の反力によって、突出部36を幅方向Yの負側に付勢し続けている。即ち、付勢端部35bは、係合穴37に係合した突出部36の先端を他方側端部に向けて付勢する。
ここで、付勢端部35bが突出部36を付勢する方向としては、本実施形態では幅方向Yに沿った方向としているが、厳密に幅方向Yに付勢するものには限られず、幅方向Yに関して第2保持部43に向けた方向への分力を有するように付勢すればよい。このため、付勢端部35bが突出部36を幅方向Yに対して斜めに付勢した場合であっても、幅方向Yに関して第2保持部43に向けた方向への分力を有していればよい。
一方、図5に示すように、第2保持部43は、基体44と、基体44に形成された規制部45とを有する。規制部45は、ハロゲンヒータ306の突出部46が係合され、ハロゲンヒータ306の搬送方向X及び加圧方向Zと、第1保持部33に向けた方向(即ち、幅方向Yの正側)とへの移動を規制する。
ハロゲンヒータ306の一方側端部では、板ばね35がハロゲンヒータ306の突出部36を幅方向Yの負側に押圧しており、他方側端部では、ハロゲンヒータ306の突出部46が規制部45により移動を規制されて位置決めされる。これにより、ハロゲンヒータ306が搬送方向X及び加圧方向Zに位置決めされると共に、幅方向Yに関しても他方側端部に配置された規制部45に突き当てられて位置決めされる。
上述したように、本実施形態の定着装置8によれば、板ばね35は幅方向Yに関して第2保持部43に向けた方向への分力を有するように付勢する。更に、基体34は板ばね35より高い剛性を有し、係合穴37は搬送方向X及び加圧方向Zへのハロゲンヒータ306の移動を規制する。このため、ハロゲンヒータ306が加熱により幅方向Yに膨張しても板ばね35の変形を吸収しながら、ハロゲンヒータ306の位置の変動を抑えることができ、加熱ローラ307に対する発熱分布の変動を抑制できる。しかも、ハロゲンヒータ306の搬送方向X及び加圧方向Zへの移動を規制するので、定着装置8の大型化を抑制することができる。
本実施形態によれば、取付状態において、ハロゲンヒータ306の断面内における位置は、基体34に設けられた係合穴37によって決まっている。よって、ハロゲンヒータ306の断面内の位置決めは、剛体の高い部材のみに依存しているため、精度良く位置を決めることができる。また、ハロゲンヒータ306の長手方向における位置は、板ばね35の付勢端部35bによって他方側にガタ寄せされた状態で決まっている。よって、加熱状態で枠体32とハロゲンヒータ306の熱膨張量に差が発生しても、長手方向の位置ずれを起こすことなく安定的にハロゲンヒータ306を支持することができる。
また、本実施形態の定着装置8によれば、他方側端部に設けた第2保持部43の規制部45は、ハロゲンヒータ306の搬送方向X及び加圧方向Zと、第1保持部33に向けた方向とへの移動を規制する。即ち、一端側から付勢力を受けたハロゲンヒータ306が長手方向における位置を決められるので、ハロゲンヒータ306の幅方向Yに関する位置決めを高精度にでき、加熱ローラの発熱分布にブレを生じにくくできる。
尚、本実施形態の定着装置8では、付勢部として板ばね35を適用した場合について説明したが、これには限られない。例えば、圧縮コイルばねや捩りコイルばねを適用し、座面や線部を付勢部としてハロゲンヒータ306に当接させてもよい。あるいは、金属製の弾性部材であることにも限られず、例えば、フッ素ゴムなどの耐熱性を有するゴム部材を適用してもよい。
また、本実施形態の定着装置8では、他方側端部に設けた第2保持部43は幅方向Yに付勢する機能を有していないが、これには限られない。例えば、第1保持部33と同様に基体と付勢ばねとを設けて、付勢力でハロゲンヒータ306を押し返すようにしてもよい。この場合、一端側から加える付勢力と、他端側から加える付勢力との間に明らかな差異を設定しておき、ハロゲンヒータ306の長手方向における位置が安定に保たれるようにすることが望ましい。
8…定着装置、32…枠体(支持体)、33…第1保持部、34…基体、35…板ばね(付勢部)、36…突出部、37…係合穴(規制部)、43…第2保持部、301…定着ベルト(加熱ベルト)、303…パッド(バックアップ部材)、305…加圧ローラ(対向部材)、306…ハロゲンヒータ(加熱手段)、307…加熱ローラ、N…定着ニップ部、Y…幅方向(回転軸線方向)

Claims (9)

  1. 記録材に形成されたトナー像を記録材に定着する定着装置であって、
    支持体と、
    前記支持体により回転可能に支持される加熱ローラと、
    前記加熱ローラの内部において前記加熱ローラの回転軸線方向に沿って設けられ、前記加熱ローラを内周側から加熱する加熱手段と、
    前記支持体に支持され、前記加熱手段の前記回転軸線方向の一方側端部を前記回転軸線方向に移動可能に支持しつつ、前記回転軸線方向に交差する交差方向への前記加熱手段の移動を規制する規制部を備えた第1支持部と、
    前記支持体に支持され、前記加熱手段の前記回転軸線方向の他方側端部を前記回転軸線方向に移動可能に支持しつつ、前記回転軸線方向に交差する交差方向への前記加熱手段の移動を規制する第2支持部と、
    前記加熱手段の前記回転軸線方向の前記一方側端部を前記第2支持部に向けて付勢する付勢部と、を備えた定着装置において
    前記加熱手段は、複数本のヒータと、前記複数本のヒータを一体的に保持する保持部材と、を有し、
    前記付勢部は、前記保持部材を前記第2支持部に向けて付勢するように構成されている、
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 前記加熱手段は、前記一方側端部において、前記回転軸線方向に突出した形状の突出部を有し、
    前記第1支持部は、前記付勢部が設けられた基体を有し、
    前記規制部は、前記基体に形成され、前記突出部が前記回転軸線方向に移動可能、かつ、前記交差方向に移動を規制されるように係合される係合穴からなる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記付勢部は、前記基体に固定された固定端部と、前記係合穴に係合した前記突出部の先端を前記他方側端部に向けて付勢する付勢端部と、を有する板ばねからなる、
    ことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記突出部は、第1突出部であり、前記係合穴は、第1係合穴であり、
    前記保持部材に設けられ、前記回転軸線方向に沿って突出した形状の第2突出部を有し、
    前記第1支持部は、前記第2突出部が係合されることで前記加熱手段の前記第1突出部を中心とする回動を規制する第2係合孔を有する、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の定着装置。
  5. 前記付勢部は、前記第2突出部を付勢しない、
    ことを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 前記第2係合孔は、前記回転軸線方向に視て、前記第1突出部と前記第2突出部とを結ぶ直線方向において、前記第2突出部に対して隙間を有する長穴形状である、
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の定着装置。
  7. 前記突出部は、前記加熱ローラの中心から前記交差方向に離れた位置に配置されている、
    ことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の定着装置。
  8. 前記突出部は、前記回転軸線方向において前記第2支持部と反対側に突出した形状である、
    ことを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載の定着装置。
  9. 前記加熱ローラに張架された無端状の加熱ベルトと、
    前記加熱ローラと共に前記加熱ベルトを張架するバックアップ部材と、
    前記バックアップ部材との間で前記加熱ベルトを挟持し、前記加熱ベルトとの間で記録材を挟持及び搬送する定着ニップ部を形成する対向部材と、を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の定着装置。
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