以下、図面を参照しながら、本開示の実施の形態について説明する。なお、本開示の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本開示の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、各構造における縮尺および数などを、実際の構造における縮尺および数などと異ならせる場合がある。
また、図面には、適宜、X軸、Y軸、およびZ軸を示している。X軸は、水平方向のうちの一方向を示している。Y軸は、水平方向のうちの他の一方向を示している。Z軸は、鉛直方向を示している。以下の説明においては、X軸に沿った水平方向を“前後方向X”と呼び、Y軸に沿った水平方向を“左右方向Y”と呼び、Z軸に沿った鉛直方向を“鉛直方向Z”と呼ぶ。前後方向X、左右方向Y、および鉛直方向Zは、互いに直交する方向である。以下の説明においては、鉛直方向ZのうちZ軸の矢印が向く側(+Z側)を上側とし、鉛直方向ZのうちZ軸の矢印が向く側と逆側(-Z側)を下側とする。また、前後方向XのうちX軸の矢印が向く側(+X側)を前側とし、前後方向XのうちX軸の矢印が向く側と逆側(-X側)を後側とする。また、左右方向YのうちY軸の矢印が向く側(+Y側)を左側とし、左右方向YのうちY軸の矢印が向く側と逆側(-Y側)を右側とする。なお、以下の実施の形態において、左右方向Yは鉛直方向Zと交差する“第1方向”および“交差方向”に相当し、前後方向Xは鉛直方向Zと交差し第1方向と直交する“第2方向”に相当する。
図1は、本実施の形態における空気調和機100の概略構成を示す模式図である。空気調和機100は、冷媒19が循環する冷凍サイクルを利用する装置である。図1に示すように、空気調和機100は、室外機10と、室内機20と、循環経路部18と、を備える。室外機10は、屋外に配置されている。室内機20は、室内に配置されている。室外機10と室内機20とは、冷媒19が循環する循環経路部18によって互いに接続されている。室外機10および室内機20は、空気との間で熱交換を行う熱交換ユニットである。
空気調和機100は、循環経路部18内を流れる冷媒19と室内機20が配置された室内の空気との間で熱交換を行うことによって、室内の空気の温度を調整可能である。冷媒19としては、例えば、地球温暖化係数(GWP:Global Warming Potential)が低いフッ素系冷媒、または炭化水素系冷媒などが挙げられる。冷媒19としては、例えば、R1234yf、R1234ze、R32、R290のいずれかの単一冷媒、もしくはこれらのいずれか2種以上の混合冷媒、またはこれらのいずれかと他の冷媒との混合冷媒が挙げられる。また、冷媒19としては、例えば、R1132(E)を含む混合冷媒、もしくはR1123を含む混合冷媒が挙げられる。また、冷媒19としては、例えば、R516A、R445A、R444A、R454C、R444B、R454A、R455A、R457A、R459B、R452B、R454B、R447B、R447A、R446A、R459Aの混合冷媒が挙げられる。
室外機10は、筐体11と、圧縮機12と、熱交換器13と、流量調整弁14と、送風機15と、四方弁16と、制御部17と、を備える。筐体11の内部には、圧縮機12、熱交換器13、流量調整弁14、送風機15、四方弁16、および制御部17が収容されている。
圧縮機12と熱交換器13と流量調整弁14と四方弁16とは、循環経路部18のうち筐体11の内部に位置する部分に設けられている。圧縮機12と熱交換器13と流量調整弁14と四方弁16とは、循環経路部18のうち筐体11の内部に位置する部分によって接続されている。
四方弁16は、循環経路部18のうち圧縮機12の吐出側に繋がる部分に設けられている。四方弁16は、循環経路部18の一部の経路を切り替えることで、循環経路部18内を流れる冷媒19の向きを反転させることができる。四方弁16によって繋がれる経路が図1の四方弁16に実線で示す経路である場合、冷媒19は、循環経路部18内を図1に実線の矢印で示す向きに流れる。一方、四方弁16によって繋がれる経路が図1の四方弁16に破線で示す経路である場合、冷媒19は、循環経路部18内を図1に破線の矢印で示す向きに流れる。
室内機20は、筐体21と、熱交換器22と、送風機23と、を備える。筐体21は、熱交換器22、および送風機23を内部に収容している。室内機20は、室内機20が配置された室内の空気を冷やす冷房運転と、室内機20が配置された室内の空気を暖める暖房運転とが可能である。
室内機20が冷房運転される場合、循環経路部18内を流れる冷媒19は、図1に実線の矢印で示す向きに流れる。つまり、室内機20が冷房運転される場合、循環経路部18内を流れる冷媒19は、圧縮機12、室外機10の熱交換器13、流量調整弁14、および室内機20の熱交換器22をこの順に通って圧縮機12に戻るように循環する。冷房運転において、室外機10内の熱交換器13は凝縮器として機能し、室内機20内の熱交換器22は蒸発器として機能する。
一方、室内機20が暖房運転される場合、循環経路部18内を流れる冷媒19は、図1に破線で示す向きに流れる。つまり、室内機20が暖房運転される場合、循環経路部18内を流れる冷媒19は、圧縮機12、室内機20の熱交換器22、流量調整弁14、および室外機10の熱交換器13をこの順に通って圧縮機12に戻るように循環する。暖房運転において、室外機10内の熱交換器13は蒸発器として機能し、室内機20内の熱交換器22は凝縮器として機能する。
次に、室内機20について、さらに詳細に説明する。図2は、本実施の形態における室内機20を示す斜視図である。図3は、本実施の形態における室内機20を示す断面図である。図4は、本実施の形態における室内機20を示す分解斜視図である。
図2から図4に示すように、本実施の形態の室内機20は、天井埋め込み型の室内機である。図3に示すように、室内機20は、天井Cに取り付けられる。天井Cは、図示しない天井スラブと、当該天井スラブの下方に間隔を空けて配置された天井板CBと、を有する二重天井である。当該天井スラブは、上階のスラブまたは梁などの構造物である。天井板CBは、板面が鉛直方向Zを向く板状である。天井板CBの下面は、室内に面する天井面CBs。天井板CBには、天井板CBを鉛直方向Zに貫通する穴部CBaが形成されている。図4に示すように、本実施の形態において穴部CBaは、前後方向Xに延びる一対の辺と左右方向Yに延びる一対の辺とを有する正方形状の穴である。以下、図示しない天井スラブと天井板CBとの鉛直方向Zの間に設けられた空間を天井裏CAと呼ぶ。本実施の形態における室内機20は、天井裏CAに埋め込まれて設置される。
室内機20は、室内機本体29と、化粧パネル30と、を備える。室内機本体29は、天井Cに固定されている。より詳細には、図3に示すように、室内機本体29は、鉛直方向Zに延びる吊りボルトHBによって天井Cの図示しない天井スラブに固定されている。室内機本体29は、全体が天井裏CA内に配置されている。
図2に示すように、室内機本体29は、筐体21と、電気品ユニット24と、を有する。筐体21は、下方に開口する略直方体箱状である。筐体21は、鉛直方向Zに見て、前後方向Xに延びる一対の辺と左右方向Yに延びる一対の辺とを有する略正方形状である。電気品ユニット24は、筐体21の外面に取り付けられている。図2の例では、電気品ユニット24は、筐体21の外面のうち後側(-X側)に位置する面に取り付けられている。電気品ユニット24は、室内機20を制御する制御部を有する。
図3に示すように、室内機本体29は、熱交換器22と、送風機23と、ドレンパン25と、ベルマウス26と、を有する。送風機23は、鉛直方向Zに延びる回転軸R回りに回転可能な羽根車23aを有する。羽根車23aは、回転軸R回りに回転することで、下方から空気を吸引し、吸引した空気を、回転軸Rを中心とする径方向の外方に吹き出す。熱交換器22は、羽根車23aを囲んで配置されている。なお、以下の説明においては、回転軸Rを中心とする径方向を単に“径方向”と呼ぶ場合がある。
ドレンパン25は、熱交換器22の下方に位置する。ドレンパン25は、筐体21の下方の開口部に嵌め込まれている。ドレンパン25には、ドレンパン25を鉛直方向Zに貫通する第1穴部25aおよび第2穴部25bが形成されている。第1穴部25aは、ドレンパン25の径方向の中央部を鉛直方向Zに貫通している。図4に示すように、本実施の形態において第1穴部25aは、回転軸Rを中心とする円形状の穴である。第1穴部25aの下端部は、ドレンパン25の下面に形成された凹部25cの底面に開口している。凹部25cは、上方に窪む凹部である。凹部25cの底面は、凹部25cの内面のうち上側に位置し下方を向く面である。鉛直方向Zに見て、凹部25cの内縁は、前後方向Xに延びる一対の辺と左右方向Yに延びる一対の辺とを有する正方形状であり、第1穴部25aを囲んでいる。
第2穴部25bは、第1穴部25aおよび凹部25cの径方向外側に位置する。本実施の形態において第2穴部25bは、複数形成されている。より詳細には、第2穴部25bは、4つ形成されている。4つの第2穴部25bは、第1穴部25aを囲んで配置されている。4つの第2穴部25bは、第1穴部25aを前後方向Xに挟んで配置され左右方向Yに延びる一対の第2穴部25bと、第1穴部25aを左右方向Yに挟んで配置され前後方向Xに延びる一対の第2穴部25bと、を含む。
図3に示すように、ベルマウス26は、羽根車23aの下方に位置する。ベルマウス26は、鉛直方向Zの両側に開口する略円筒状である。ベルマウス26は、第1穴部25a内に位置する。ベルマウス26の下端部における径方向外縁部は、例えば、凹部25cの内面のうち上側に位置する面に固定されている。図4に示すように、ベルマウス26の下側の開口は、室内機本体29の下方に露出して開口している。
化粧パネル30は、室内機本体29の下方に位置する。化粧パネル30は、室内機本体29に取り付けられている。本実施の形態において化粧パネル30は、4つのボルト80によって室内機本体29の下面に固定されている。図3に示すように、本実施の形態において化粧パネル30は、天井Cに形成された穴部CBa内に嵌め込まれている。化粧パネル30の外縁部は、穴部CBaの内縁部と僅かな隙間を介して対向して配置されている。本実施の形態において化粧パネル30の下面は、天井板CBの下面である天井面CBsと鉛直方向Zにおいて同じ位置に配置されている。
以下の説明においては、ある対象に対して、左右方向Yにおける化粧パネル30の中心に近い側を「左右方向内側」と呼ぶ場合があり、左右方向Yにおける化粧パネル30の中心から遠い側を「左右方向外側」と呼ぶ場合がある。本実施の形態において化粧パネル30の左右方向Yの中心は、回転軸Rにおける左右方向Yの位置である。本実施の形態において、左右方向内側は第1方向の“第1側”に相当し、左右方向外側は第1方向の“第2側”に相当する。
図2に示すように、化粧パネル30は、化粧パネル本体31と、グリル32と、4つのカバー33と、を有する。図5は、化粧パネル本体31を示す斜視図である。図5に示すように、化粧パネル本体31は、鉛直方向Zに見て枠状の部材である。本実施の形態において化粧パネル本体31は、鉛直方向Zに見て、前後方向Xに延びる一対の部分と左右方向Yに延びる一対の部分とを有する略正方形枠状である。化粧パネル本体31は、4つの角部がボルト80によってそれぞれ室内機本体29に固定されている。
本実施の形態において化粧パネル本体31は、枠状の下部材31aと、下部材31aの上面に固定された枠状の上部材31bと、によって構成されている。本実施の形態において下部材31aは、板面が鉛直方向Zを向く略板状の部材である。下部材31aの内縁部は、上部材31bの内縁部よりも径方向内側に突出している。
化粧パネル本体31には、吸込口20aおよび吹出口20bが形成されている。吸込口20aおよび吹出口20bは、化粧パネル本体31を鉛直方向Zに貫通している。吸込口20aは、枠状の化粧パネル本体31の内側部分によって形成されている。吸込口20aは、鉛直方向Zに見て、前後方向Xに延びる一対の辺と左右方向Yに延びる一対の辺とを有する略正方形状である。図3に示すように、吸込口20aは、ベルマウス26の下方に対向して配置されている。
吹出口20bは、吸込口20aの径方向外側に位置する。図5に示すように、本実施の形態において吹出口20bは、複数形成されている。より詳細には、吹出口20bは、4つ形成されている。4つの吹出口20bは、吸込口20aを囲んで配置されている。4つの吹出口20bは、吸込口20aを前後方向Xに挟んで配置され左右方向Yに延びる一対の吹出口20bと、吸込口20aを左右方向Yに挟んで配置され前後方向Xに延びる一対の吹出口20bと、を含む。図3に示すように、各吹出口20bは、ドレンパン25に形成された各第2穴部25bの下方にそれぞれ対向して配置されている。
図2に示すように、化粧パネル本体31には、吸込口20aを覆うグリル32が取り付けられている。グリル32は、格子状に配置された複数の通風穴を有する。化粧パネル本体31の下面における4つの各角部には、ボルト80の頭部を下方から覆うカバー33がそれぞれ取り付けられている。カバー33は、化粧パネル本体31に対して着脱可能に取り付けられていてもよい。また、カバー33は、図示しないヒンジ部を介して化粧パネル本体31に繋がり、当該ヒンジ部を軸として回動可能に化粧パネル本体31に取り付けられていてもよい。この場合、カバー33を回動させて開くことで、ボルト80の頭部を下方に露出させることができる。
送風機23が駆動されて羽根車23aが回転軸R回りに回転すると、グリル32に形成された複数の通風穴を通って吸込口20a内に室内の空気が吸い込まれる。吸込口20aに吸い込まれた空気は、ベルマウス26の内部を介して、送風機23に吸い込まれ、送風機23から径方向外側に吹き出される。送風機23から吹き出された空気は、熱交換器22を通過してからドレンパン25に形成された各第2穴部25bを下方に流れて、各吹出口20bから室内に吹き出される。
図3に示すように、室内機本体29と化粧パネル30との鉛直方向Zの間には、吸込口20a内およびベルマウス26内と、吹出口20b内および第2穴部25b内との間を封止する封止部材27が設けられている。本実施の形態において封止部材27は、化粧パネル30の上面に固定されたスポンジ状の部材である。
図4に示すように、室内機20は、仮掛け構造40を備える。仮掛け構造40は、天井Cに固定された室内機本体29に下方から化粧パネル30を取り付ける作業を行う際に化粧パネル30を室内機本体29に対して仮掛けするための構造である。本実施の形態において仮掛け構造40は、鉛直方向Zと交差する交差方向としての左右方向Yに間隔を空けて一対設けられている。本実施の形態において一対の仮掛け構造40は、鉛直方向Zと交差し左右方向Yと直交する前後方向Xにおいて化粧パネル30の中心よりもずれた位置に設けられている。より詳細には、一対の仮掛け構造40は、前後方向Xにおいて化粧パネル30の中心よりも前側(+X側)にずれた位置に設けられている。
一対の仮掛け構造40は、左右方向Yに対称に配置されている点を除いて互いに同様の構造である。そのため、以下の説明においては、一対の仮掛け構造40を代表して、右側(-Y側)に位置する仮掛け構造40について説明し、左側(+Y側)に位置する仮掛け構造40の説明を省略する場合がある。なお、右側に位置する仮掛け構造40において、左右方向内側は左側(+Y側)であり、左右方向外側は右側(-Y側)である。左側に位置する仮掛け構造40において、左右方向内側は右側(-Y側)であり、左右方向外側は左側(+Y側)である。
図6は、仮掛け構造40を示す斜視図である。図7は、仮掛け構造40の一部を示す斜視図であって、図6とは異なる角度から見た図である。図8は、仮掛け構造40の一部を上方から見た図である。図9は、仮掛け構造40のうち後述する保持部60を上方から見た図である。
図6に示すように、仮掛け構造40は、第1フック部50と、保持部60と、フック部材70と、を備える。図4に示すように、第1フック部50は、室内機本体29に設けられている。本実施の形態において第1フック部50は、板金部材である。第1フック部50は、凹部25cの左右方向Yの内面から左右方向内側に突出している。第1フック部50は、回転軸Rよりも前方(+X方)に位置する。
図6に示すように、第1フック部50は、凹部25cの内面から左右方向内側(+Y側)に突出するフック本体部51と、フック本体部51の左右方向内側の端部に繋がる屈曲部52と、を有する。フック本体部51は、板面が鉛直方向Zを向く板状である。屈曲部52は、フック本体部51の左右方向内側の端部から上方に屈曲している。屈曲部52は、左右方向内側に向かうに従って上方に位置する。本実施の形態において屈曲部52の前後方向Xの寸法は、フック本体部51から離れるに従って小さくなっている。
保持部60は、化粧パネル30に設けられている。保持部60は、フック部材70を保持する部分である。本実施の形態において保持部60は、化粧パネル本体31の内縁部に形成されている。より詳細には、保持部60は、化粧パネル本体31の内縁部のうち左右方向Yに位置し前後方向Xに延びる左右方向縁部31cに形成されている。左右方向縁部31cは、下部材31aのうち上部材31bよりも左右方向内側に突出する部分である。左右方向縁部31cは、上部材31bよりも左右方向内側に突出する底壁部31dと、底壁部31dの左右方向内側の端部から上方に突出する内壁部31eと、を有する。底壁部31dおよび内壁部31eは、前後方向Xに延びている。
図6から図9に示すように、保持部60は、左右方向縁部31cの左右方向内側(+Y側)の端部から左右方向外側(-Y側)に窪む凹部61を有する。凹部61の内部は、左右方向縁部31cを鉛直方向Zに貫通している。凹部61が設けられることで、内壁部31eの一部が前後方向Xに分断されている。
なお、以下の説明においては、ある対象に対して、前後方向Xにおける凹部61の中心に近い側を「前後方向内側」と呼ぶ場合があり、前後方向Xにおける凹部61の中心から遠い側を「前後方向外側」と呼ぶ場合がある。
図6に示すように、保持部60は、底壁部31dのうち凹部61を前後方向Xに挟む両縁部から上方に突出する一対の側壁部64a,64bを有する。側壁部64aは、側壁部64bよりも前方(+X方)に位置する。一対の側壁部64a,64bは、左右方向Yに延びている。一対の側壁部64a,64bは、凹部61の内面のうち前後方向Xの両側に位置する面をそれぞれ構成している。一対の側壁部64a,64bの左右方向内側の端部は、凹部61によって前後方向Xに分断された内壁部31eの部分における前後方向Xの両縁部にそれぞれ繋がっている。一対の側壁部64a,64bの上側の端部は、内壁部31eの上側の端部よりも上方に位置する。
保持部60は、底壁部31dの左右方向外側(-Y側)の縁部から上方に突出する外壁部61aを有する。外壁部61aは、前後方向Xに延びている。外壁部61aは、一対の側壁部64a,64bの左右方向外側の端部同士を前後方向Xに繋いでいる。外壁部61aの左右方向内側(+Y側)の面は、凹部61の左右方向外側の底面を構成している。外壁部61aの上側の端部は、内壁部31eの上側の端部よりも上方に位置する。外壁部61aの上側の端部は、一対の側壁部64a,64bの上側の端部と鉛直方向Zにおいて同じ位置に位置する。
保持部60は、一対の収容部62a,62bを有する。一対の収容部62a,62bは、底壁部31dから上方に突出している。一対の収容部62a,62bは、外壁部61aを前後方向Xに挟んで配置されている。一対の収容部62a,62bは、前後方向Xに延びている。一対の収容部62a,62bは、前後方向Xに長い略直方体状である。収容部62aは、収容部62bよりも前方(+X方)に位置する。一対の収容部62a,62bにおける前後方向内側の端部は、外壁部61aの前後方向Xの両端部にそれぞれ繋がっている。また、一対の収容部62a,62bにおける前後方向内側の端部は、一対の側壁部64a,64bにおける左右方向外側部分にそれぞれ繋がっている。
一対の収容部62a,62bは、内壁部31eから左右方向外側(-Y側)に離れて配置されている。一対の収容部62a,62bは、上部材31bの左右方向内側(+Y側)に対向して配置されている。本実施の形態において一対の収容部62a,62bの上側の端部は、外壁部61aの上側の端部および一対の側壁部64a,64bの上側の端部と鉛直方向Zにおいて同じ位置に位置する。
一対の収容部62a,62bには、一対の収容穴63a,63bがそれぞれ形成されている。本実施の形態において一対の収容穴63a,63bは、一対の収容部62a,62bを前後方向Xに貫通している。図7に示すように、一対の収容穴63a,63bの前後方向内側の端部は、一対の側壁部64a,64bを貫通し、凹部61の内部に開口している。一対の収容穴63a,63bは、底壁部31dを鉛直方向Zに貫通し、底壁部31dの下面に開口している。
図8および図9に示すように、保持部60は、第1凸部66および一対の第2凸部67a,67bを有する。第1凸部66および一対の第2凸部67a,67bは、外壁部61aの上側の端部から左右方向内側(+Y側)に突出している。第1凸部66は、外壁部61aの前後方向Xの中央部から左右方向内側に突出している。第1凸部66の上側の面には、下方に窪む窪み部66aが形成されている。窪み部66aは、左右方向内側に開口している。
一対の第2凸部67a,67bは、第1凸部66を前後方向Xに挟んで配置されている。第2凸部67aは、第2凸部67bよりも前方(+X方)に位置する。一対の第2凸部67a,67bは、それぞれ一対の側壁部64a,64bと第1凸部66とを繋いでいる。一対の第2凸部67a,67bの左右方向内側(+Y側)の端部は、第1凸部66の左右方向内側の端部よりも左右方向外側(-Y側)に位置する。
保持部60は、一対の支持部65a,65bを有する。一対の支持部65a,65bは、一対の側壁部64a,64bの左右方向内側(+Y側)の端部のそれぞれから前後方向内側に突出している。つまり、一対の支持部65a,65bは、互いに他方の支持部65a,65bに向かって前後方向Xに突出している。支持部65aは、支持部65bよりも前方(+X方)に位置する。
図6に示すように、本実施の形態において一対の支持部65a,65bは、鉛直方向Zに延びる略四角柱状である。一対の支持部65a,65bは、一対の第2凸部67a,67bの左右方向内側(+Y側)に間隔を空けてそれぞれ対向して配置されている。図9に示すように、一対の支持部65a,65b同士の前後方向Xの間隔は、第1凸部66の前後方向Xの寸法よりも大きい。一対の支持部65a,65bの前後方向内側の端部は、第1凸部66の前後方向Xの両端部のそれぞれよりも前後方向外側に位置する。一対の支持部65a,65bは、第1凸部66の左右方向内側の端部よりも左右方向内側に位置する。
保持部60は、一対の支持壁部68a,68bを有する。一対の支持壁部68a,68bは、底壁部31dの一部である。一対の支持壁部68a,68bは、一対の収容部62a,62bの前後方向外側にそれぞれ配置されている。支持壁部68aは、支持壁部68bよりも前方(+X方)に位置する。一対の支持壁部68a,68bは、一対の収容穴63a,63bの前後方向外側の縁部のそれぞれから前後方向外側に延びている。
図6から図8に示すように、フック部材70は、保持部60に保持されている。より詳細には、フック部材70は、第1位置P1と、第1位置P1よりも下方の第2位置P2と、の間で鉛直方向Zに移動可能に保持部60に保持されている。第1位置P1および第2位置P2は、保持部60に対するフック部材70の相対的な鉛直方向Zの位置である。図6、図7、および図8では、フック部材70が第2位置P2に位置する場合を示している。化粧パネル30が室内機本体29に取り付けられた状態において、フック部材70は、第2位置P2に位置する。
なお、以下のフック部材70の説明における各部の姿勢および相対位置関係は、特に断りのない限り、化粧パネル30が室内機本体29に取り付けられた状態、すなわち化粧パネル30がボルト80で室内機本体29に固定された状態における各部の姿勢および相対位置関係とする。
図10は、フック部材70を示す斜視図である。図11は、仮掛け構造40を示す断面斜視図である。図12は、仮掛け構造40によって化粧パネル30を室内機本体29に仮掛けする作業における手順の一部を示す断面図である。図13は、仮掛け構造40によって化粧パネル30を室内機本体29に仮掛けする作業における手順の他の一部を示す断面図である。図14は、仮掛け構造40によって化粧パネル30を室内機本体29に仮掛けする作業における手順のさらに他の一部を示す断面図である。図15は、フック部材70を保持部60に取り付ける手順の一部を示す斜視図である。図11、図12、および図14では、フック部材70が第1位置P1に位置する場合を示している。図13では、フック部材70が第2位置P2に位置する場合を示している。
図10に示すように、本実施の形態においてフック部材70は、金属製の線材を折り曲げて作られた金具である。フック部材70を構成する線材の断面形状は、例えば、円形状である。フック部材70は、本体部78と、一対の軸部72a,72bと、を有する。本体部78は、第1フック部50に引っ掛けられる部分である。本体部78は、一対の被支持部71a,71bと、第2フック部73と、を有する。
第2フック部73は、第1フック部50に上方から引っ掛けられる部分である。本実施の形態において第2フック部73は、前後方向Xに延びている。本実施の形態において第2フック部73は、フック部材70の上側の端部である。
一対の被支持部71a,71bは、前後方向Xに間隔を空けて対向して配置されている。被支持部71aは、被支持部71bよりも前方(+X方)に位置する。一対の被支持部71a,71bは、第2フック部73の前後方向Xの両端部と一対の軸部72a,72bとをそれぞれ繋いでいる。被支持部71aは、第2フック部73の前側(+X側)の端部と軸部72aの後側(-X側)の端部とを繋いでいる。被支持部71bは、第2フック部73の後側の端部と軸部72bの前側の端部とを繋いでいる。本実施の形態において一対の被支持部71a,71bは、前後方向Xに対称に配置されている。
被支持部71aは、第1延伸部74aと、第2延伸部75aと、を有する。本実施の形態において第1延伸部74aは、上方に向かうに従って左右方向内側(+Y側)に位置する向きに延びている。図6に示すように、第1延伸部74aの一部は、支持部65aと第2凸部67aとの左右方向Yの間に位置する。第1延伸部74aの上側の端部は、支持部65aよりも上方に位置する。第1延伸部74aは、支持部65aに接触可能である。より詳細には、第1延伸部74aは、支持部65aの上側の端部に左右方向外側(-Y側)から接触可能である。これにより、支持部65aは、フック部材70を左右方向内側から支持可能である。第1延伸部74aが支持部65aに左右方向外側から接触することで、被支持部71aは、支持部65aに支持される。
図10に示すように、第2延伸部75aは、第1延伸部74aの上側の端部と第2フック部73の前側(+X側)の端部とを繋いでいる。第2延伸部75aは、第1延伸部74aに対して左右方向外側(-Y側)に屈曲している。第2延伸部75aは、上方に向かうに従って左右方向外側に位置する。第2延伸部75aは、基部76aと、突出部77aと、を有する。基部76aは、第2延伸部75aの上側部分である。基部76aは、第2フック部73の前側の端部から下方かつ斜め左右方向内側に延びている。
突出部77aは、第2延伸部75aの下側部分である。突出部77aは、基部76aの下側の端部と第1延伸部74aの上側の端部とを繋いでいる。突出部77aは、前後方向Xに突出している。本実施の形態において突出部77aは、基部76aおよび第1延伸部74aよりも前後方向内側(後側,-X側)に突出している。本実施の形態において突出部77aは、第1延伸部74aが延びる方向に見て、前後方向外側(前側,+X側)に開口するU字状に延びている。
被支持部71bは、第1延伸部74bと、第2延伸部75bと、を有する。第1延伸部74bは、第1延伸部74aと平行に延びている。図6に示すように、第1延伸部74bの一部は、支持部65bと第2凸部67bとの左右方向Yの間に位置する。第1延伸部74bの上側の端部は、支持部65bよりも上方に位置する。第1延伸部74bは、支持部65bに接触可能である。より詳細には、第1延伸部74bは、支持部65bの上側の端部に左右方向外側(-Y側)から接触可能である。これにより、支持部65bは、フック部材70を左右方向内側(+Y側)から支持可能である。第1延伸部74bが支持部65bに左右方向外側から接触することで、被支持部71bは、支持部65bに支持される。
図10に示すように、第2延伸部75bは、第1延伸部74bの上側の端部と第2フック部73の後側(-X側)の端部とを繋いでいる。第2延伸部75bは、第1延伸部74bに対して左右方向外側(-Y側)に屈曲している。第2延伸部75bは、上方に向かうに従って左右方向外側に位置する。第2延伸部75bは、基部76bと、突出部77bと、を有する。基部76bは、第2延伸部75bの上側部分である。基部76bは、基部76aと平行に延びている。
突出部77bは、第2延伸部75bの下側部分である。突出部77bは、基部76bの下側の端部と第1延伸部74bの上側の端部とを繋いでいる。突出部77bは、前後方向Xに突出している。本実施の形態において突出部77bは、基部76bおよび第1延伸部74bよりも前後方向内側(前側,+X側)に突出している。本実施の形態において突出部77bは、第1延伸部74bが延びる方向に見て、前後方向内側(後側,-X側)に開口するU字状に延びている。突出部77aと突出部77bとは、隙間を介して互いに前後方向Xに対向して配置されている。一対の被支持部71a,71bのそれぞれに形成された一対の突出部77a,77bは、互いに他方の突出部77a,77bに向かって前後方向Xに突出している。なお、突出部77aと突出部77bとは、互いに前後方向Xに接触していてもよい。
一対の軸部72a,72bは、前後方向Xに延びている。軸部72aは、軸部72bよりも前方(+X方)に位置する。軸部72aは、被支持部71aの下側の端部から前後方向外側(前側,+X側)に延びている。軸部72bは、被支持部71bの下側の端部から前後方向外側(後側,-X側)に延びている。本実施の形態において軸部72bの前後方向Xの寸法は、軸部72aの前後方向Xの寸法よりも大きい。なお、軸部72bの前後方向Xの寸法は、軸部72aの前後方向Xの寸法と同じであってもよいし、軸部72aの前後方向Xの寸法より小さくてもよい。
図6に示すように、軸部72aは、収容部62aの収容穴63a内に前後方向Xに通されている。軸部72bは、収容部62bの収容穴63b内に前後方向Xに通されている。一対の軸部72a,72bの前後方向外側の端部は、各収容穴63a,63bからそれぞれ前後方向外側に突出し、一対の支持壁部68a,68aの上方に対向して配置されている。一対の軸部72a,72bの左右方向Yの寸法は、一対の収容穴63a,63bの左右方向Yの寸法よりも小さい。一対の軸部72a,72bの鉛直方向Zの寸法は、一対の収容穴63a,63bの鉛直方向Zの寸法よりも小さい。
軸部72aは、収容穴63a内で移動可能な範囲内で収容部62aに対して鉛直方向Zに相対移動可能である。軸部72bは、収容穴63b内で移動可能な範囲内で収容部62bに対して鉛直方向Zに相対移動可能である。より具体的には、軸部72aは、収容穴63aの上側の縁部と接触する第1位置P1と、支持壁部68aに接触する第2位置P2と、の間で収容穴63a内を移動可能である。軸部72bは、収容穴63bの上側の縁部に接触する第1位置P1と、支持壁部68bに接触する第2位置P2と、の間で収容穴63b内を移動可能である。このように本実施の形態において収容部62a,62bは、軸部72a,72bの少なくとも一部を第1位置P1と第2位置P2との間で鉛直方向Zに移動可能に収容している。図6では、実線で第2位置P2に位置する軸部72a,72bを示し、二点鎖線で第1位置P1に位置する軸部72a,72bを示している。各軸部72a,72bは、各収容穴63a,63bの上側の縁部に接触する場合に、保持部60に対して最も上方に位置する。各軸部72a,72bは、各支持壁部68a,68bに接触する場合に、保持部60に対して最も下方に位置する。
フック部材70は、少なくとも第1位置P1において、一対の軸部72a,72b回りに回動可能に保持部60に保持されている。フック部材70が第1位置P1に位置する場合に、フック部材70が一対の軸部72a,72b回りに回動することで、第2フック部73が左右方向Yに移動する。図11では、フック部材70の鉛直方向Zの位置が第1位置P1であり、かつ、第2フック部73が最も左右方向内側(+Y側)に位置する第1状態S1を示している。第1状態S1において、第2フック部73は、第1フック部50よりも左右方向内側に位置する。つまり、第1状態S1において第2フック部73は、鉛直方向Zに見て第1フック部50と異なる位置に配置されている。本実施の形態において第1状態S1において第2フック部73は、第1フック部50よりも左右方向内側に離れて配置されている。
なお、本開示において“鉛直方向Zに見て第2フック部73が第1フック部50と異なる位置に配置されている”とは、鉛直方向Zに見て、第2フック部73の全体が第1フック部50と重なっていなければよい。
第1状態S1において一対の第1延伸部74a,74bは、一対の支持部65a,65bに左右方向内側(+Y側)からそれぞれ支持されている。つまり、一対の支持部65a,65bは、フック部材70の鉛直方向Zの位置が第1位置P1であり、かつ、鉛直方向Zに見て第2フック部73が第1フック部50と異なる位置にある場合に、一対の被支持部71a,71bを左右方向内側から支持する。
第1位置P1においてフック部材70は、図11に示す第1状態S1から、後側(-X側)から見て軸部72a,72b回りに時計回りに回動する向きに回動可能である。第1位置P1において、フック部材70が図11に示す第1状態S1から当該向きに回動することで、第2フック部73は、第1フック部50の上方に対向する位置に移動可能である。このように、本実施の形態において、フック部材70の鉛直方向Zの位置が第1位置P1である場合、フック部材70は、第2フック部73が第1フック部50と鉛直方向Zに対向する位置と、鉛直方向Zに見て第2フック部73が第1フック部50と異なる位置に配置される位置と、の間で移動可能である。
本実施の形態では、フック部材70は、第2位置P2においても、一対の軸部72a,72b回りに回動可能に保持部60に保持されている。第2位置P2においてフック部材70が軸部72a,72b回りに回動可能な角度範囲は、第1位置P1においてフック部材70が軸部72a,72b回りに回動可能な角度範囲よりも小さい。第2位置P2においても、フック部材70が軸部72a,72b回りに回動することで、第2フック部73が左右方向Yに移動可能である。フック部材70が第2位置P2に位置する場合、フック部材70の回動角度によらず、第2フック部73は、第1フック部50と鉛直方向Zに対向する位置に配置される。つまり、フック部材70の鉛直方向Zの位置が第2位置P2である場合、第2フック部73は、第1フック部50と鉛直方向Zに対向する位置に配置される。
図6では、フック部材70の鉛直方向Zの位置が第2位置P2であり、第2フック部73が最も左右方向内側(+Y側)に位置する第2状態S2を示している。第2状態S2において一対の第1延伸部74a,74bは、一対の支持部65a,65bに左右方向内側からそれぞれ支持されている。本実施の形態において一対の支持部65a,65bは、フック部材70の鉛直方向Zの位置が第2位置P2である場合に、第2フック部73が第1フック部50と鉛直方向Zに対向する位置に配置された状態で被支持部71a,71bを左右方向内側から支持する。第2状態S2における第1延伸部74a,74bの鉛直方向Zに対する傾きは、第1状態S1における第1延伸部74a,74bの鉛直方向Zに対する傾きよりも小さい。
第1延伸部74a,74bのうち第2位置P2において支持部65a,65bの上端部に接触する部分は、第1延伸部74a,74bのうち第1位置P1において支持部65a,65bの上端部に接触する部分と異なる。第1延伸部74a,74bのうち第2位置P2において支持部65a,65bの上端部に接触する部分は、第1延伸部74a,74bのうち第1位置P1において支持部65a,65bの上端部に接触する部分よりも、第1延伸部74a,74bのうちで相対的に上方に位置する部分である。
第2位置P2では、第1位置P1よりも軸部72a,72bが下方に位置するため、フック部材70が回動する際の中心軸が第1位置P1よりも下方に位置する。これにより、フック部材70が回動した際に被支持部71a,71bが支持部65a,65bの上端部に接触するまでの回動角度を、第1位置P1と第2位置P2とで異ならせることができる。
より詳細には、図12に示すように、比較的上方の第1位置P1においては、フック部材70が、後側(-X側)から見て軸部72a,72b回りに反時計回りに比較的大きく回動しないと被支持部71a,71bが支持部65a,65bの上端部に接触しない。これは、第1位置P1においては、被支持部71a,71bのうち支持部65a,65bの上端部に接触する部分と軸部72a,72bとの間の距離が比較的小さいことでフック部材70が回動した際に当該接触する部分が支持部65a,65bに近づく距離が比較的小さくなり、被支持部71a,71bが支持部65a,65bに接触するまでに必要な回動角度が比較的大きくなるためである。これにより、第1位置P1では、フック部材70の回動範囲を大きくすることができ、第2フック部73を第1フック部50よりも左右方向内側(+Y側)の位置まで移動させることができる。
一方、図13に示すように、比較的下方の第2位置P2においては、フック部材70が、後側(-X側)から見て軸部72a,72b回りに反時計回りに比較的小さく回動しただけで被支持部71a,71bが支持部65a,65bの上端部に接触する。これは、第2位置P2においては、被支持部71a,71bのうち支持部65a,65bの上端部に接触する部分と軸部72a,72bとの間の距離が比較的大きいことでフック部材70が回動した際に当該接触する部分が支持部65a,65bに近づく距離が比較的大きくなり、被支持部71a,71bが支持部65a,65bに接触するまでに必要な回動角度が比較的小さくなるためである。そのため、第2位置P2においては、フック部材70の回動範囲を第1位置P1に比べて小さくすることができ、第2フック部73が第1フック部50よりも左右方向内側(+Y側)の位置まで移動することを抑制できる。
フック部材70の回動可能な角度範囲は、フック部材70の鉛直方向Zの位置が第1位置P1から第2位置P2に向かうに従って小さくなる。つまり、フック部材70の鉛直方向Zの位置が第1位置P1と第2位置P2との間である場合には、フック部材70の回動可能な角度範囲は、フック部材70の鉛直方向Zの位置が第1位置P1である場合よりも小さく、フック部材70の鉛直方向Zの位置が第2位置P2である場合よりも大きい。
なお、第1位置P1と第2位置P2とおいてフック部材70が一対の軸部72a,72b回りに回動すると、フック部材70のうち一対の軸部72a,72b以外の部分における鉛直方向Zの位置は僅かに変化する。本実施の形態において“フック部材70の鉛直方向Zの位置が第1位置P1にある”とは、一対の軸部72a,72bが保持部60に対して最も上方に位置していればよい。つまり、一対の軸部72a,72bが保持部60に対して最も上方に位置する状態において、フック部材70が回動して、フック部材70のうち一対の軸部72a,72b以外の部分の鉛直方向Zの位置が変化しても、フック部材70の鉛直方向Zの位置は第1位置P1のままである。本実施の形態において“フック部材70の鉛直方向Zの位置が第2位置P2にある”とは、一対の軸部72a,72bが保持部60に対して最も下方に位置していればよい。つまり、一対の軸部72a,72bが保持部60に対して最も下方に位置する状態において、フック部材70が回動して、フック部材70のうち一対の軸部72a,72b以外の部分の鉛直方向Zの位置が変化しても、フック部材70の鉛直方向Zの位置は第2位置P2のままである。
次に、フック部材70を保持部60に取り付ける作業の手順について説明する。作業者は、図15に示すように、一対の軸部72a,72bを下方から一対の収容穴63a,63b内にそれぞれ挿入し、各一対の軸部72a,72bを一対の収容穴63a,63bにそれぞれ前後方向Xに通す。このとき、フック部材70は、一対の軸部72a,72bに対して本体部78が下方に位置する姿勢となっている。作業者は、一対の軸部72a,72bが一対の収容穴63a,63bに通された状態のフック部材70を図15に示す矢印のように一対の軸部72a,72b回りに回動させて、図6に示すように一対の第1延伸部74a,74bのそれぞれが一対の支持部65a,65bと一対の第2凸部67a,67bとの左右方向Yの間にそれぞれ位置する状態にする。これにより、フック部材70が保持部60に保持される。
なお、図15に示す状態からフック部材70を回動させて保持部60に保持させる際、一対の第1延伸部74a,74bは、一対の支持部65a,65b同士の間を通過する。ここで、一対の支持部65a,65b同士の間の前後方向Xの間隔は、一対の第1延伸部74a,74bを合わせた部分の前後方向Xの寸法よりも小さい。そのため、一対の第1延伸部74a,74bが一対の支持部65a,65b同士の間を通過する際には一対の第1延伸部74a,74bおよび一対の支持部65a,65bの少なくとも一方が弾性変形する。また、一対の第1延伸部74a,74bが一対の支持部65a,65b同士の間を通過した後には、当該弾性変形していた部分が復元変形し、一対の第1延伸部74a,74bのそれぞれが一対の支持部65a,65bと一対の第2凸部67a,67bとの左右方向Yの間に配置される。
次に、室内機20を天井Cに設置する作業の手順について説明する。まず、作業者は、室内機本体29を天井板CBの穴部CBaから天井裏CA内に入れて、室内機本体29を吊りボルトHBによって図示しない天井スラブに固定する。次に、作業者は、図4に示すように、グリル32が取り付けられていない状態の化粧パネル30を両方の手で把持し、穴部CBaの下方から化粧パネル30を室内機本体29に近づける。このとき、作業者は、左手HLで枠状の化粧パネル本体31のうち左側(+Y側)に位置する部分を把持し、右手HRで枠状の化粧パネル本体31のうち右側(-Y側)に位置する部分を把持する。
作業者は、各手の親指THを枠状の化粧パネル本体31の内側に入れる。作業者は、図11に示すように、各手の親指THを、各仮掛け構造40のフック部材70における一対の第1延伸部74a,74b同士の間に通して、一対の突出部77a,77bと保持部60の第1凸部66との間に差し込む。作業者は、差し込んだ親指THを一対の突出部77a,77bに左右方向外側から引っ掛けて、親指THによってフック部材70を第1位置P1まで押し上げるともに、フック部材70を左右方向内側に回動させてフック部材70の状態を第1状態S1とする。
なお、作業者が親指THを一対の突出部77a,77bと保持部60の第1凸部66との間に差し込む前の状態では、フック部材70は重力によって下方に下がっており、上述した第2状態S2となっている。本実施の形態では、第2状態S2において一対の突出部77a,77bと保持部60の第1凸部66との隙間は、作業者の親指THの厚さよりも小さくなっている。そのため、一対の突出部77a,77bと第1凸部66との間に親指THを単純に差し込むだけで、フック部材70を上方に移動させることができ、フック部材70を容易に第1位置P1まで押し上げることができる。
親指THによってフック部材70を第1状態S1に維持した状態で、作業者は、化粧パネル30を仮掛け可能な位置まで、室内機本体29に近づける。化粧パネル30を仮掛け可能な位置とは、室内機本体29に仮掛けされた状態の化粧パネル30の鉛直方向Zの位置よりも上方の位置で、図11および図12に示すように第1状態S1のフック部材70における第2フック部73が第1フック部50よりも上方となる位置である。化粧パネル30が室内機本体29に仮掛けされた状態とは、図14に示す状態である。本実施の形態において、仮掛け可能な位置まで室内機本体29に近づけられた化粧パネル30は、少なくとも一部が穴部CBa内に挿入される。
なお、図11および図12では、化粧パネル30が室内機本体29に取り付けられる位置にある状態を示しているが、化粧パネル30を仮掛け可能な位置であれば、室内機本体29に対して化粧パネル30を近づける位置は、室内機本体29に取り付けられる位置より下方となる位置でもよい。化粧パネル30が室内機本体29に仮掛け可能な位置で、かつ、室内機本体29に取り付けられる位置より下方に位置する場合、化粧パネル30の一部は、穴部CBaよりも下方に突出する。このとき、化粧パネル30のうち穴部CBaよりも下方に突出する部分の鉛直方向Zの寸法は、図14に示す仮掛け状態となる場合における化粧パネル30のうち穴部CBaよりも下方に突出する部分の鉛直方向Zの寸法よりも小さい。化粧パネル30が室内機本体29に取り付けられる位置にある場合には、化粧パネル30の全体が穴部CBa内に挿入される。
以下の説明では、親指THによってフック部材70を第1状態S1に維持した状態で化粧パネル30を室内機本体29に取り付けられる位置、すなわち図11および図12に示す位置まで持ち上げた場合について説明する。
次に、作業者は、図13に示すように、フック部材70の内側から親指THを下方に引き抜く。これにより、フック部材70は、自重によって下方へと移動し、鉛直方向Zの位置が第2位置P2となる。このとき、上述したように第2位置P2では、フック部材70が回動できる角度の範囲が、第1位置P1よりも小さくなっている。そのため、フック部材70は、自重によって下方に移動するとともに、第2フック部73が左右方向外側に移動する向きに、一対の軸部72a,72b回りに回動する。これにより、フック部材70が第2状態S2となり、第2フック部73が第1フック部50の上方に対向して配置される。化粧パネル30を室内機本体29に取り付けられる位置まで持ち上げた状態においては、第2フック部73が第1フック部50の上方に離れて対向した状態となる。
本実施の形態では、フック部材70が図12に示す第1状態S1である場合において、第1延伸部74a,74bと支持部65a,65bの上端部とが接触する部分を支点FPとしたとき、フック部材70の自重によって支点FP回りにフック部材70に生じる回転モーメントは、第2フック部73が左右方向外側に移動する向きの回転を生じさせる回転モーメントの方が大きくなる。つまり、フック部材70のうち支点FPよりも左右方向外側に位置する部分の自重によってフック部材70に生じる回転モーメントは、フック部材70のうち支点FPよりも左右方向内側に位置する部分の自重によってフック部材70に生じる回転モーメントよりも大きい。そのため、親指THが引き抜かれて親指THによる支持がなくなった場合に、フック部材70を、自重によって、第2フック部73が左右方向外側に移動する向きに回動させつつ下方に移動させやすくできる。
次に、作業者は、化粧パネル30から両手を放す。これにより、化粧パネル30が自重によって下方に移動し、図14に示すように、第2フック部73が第1フック部50に上方から引っ掛けられる。これにより、化粧パネル30が室内機本体29に仮掛けされて吊るされる。このとき、フック部材70は、化粧パネル30に対して相対的に上方に移動し、鉛直方向Zの位置が第1位置P1で、かつ、第2フック部73が第1フック部50に上方から引っ掛けられた第3状態S3となる。第3状態S3では、化粧パネル30の重さによって第2フック部73が第1フック部50に上方から押し付けられた状態となるため、フック部材70が一対の軸部72a,72b回りに回動することが抑制される。これにより、第2フック部73が第1フック部50から外れることが抑制される。
化粧パネル30が室内機本体29に仮掛けられた状態においては、化粧パネル30の下側の端部は、穴部CBaから下方に突出した状態となっている。つまり、化粧パネル30が室内機本体29に仮掛けられた状態においては、化粧パネル30の下面は、天井板CBの下面である天井面CBsよりも下方に位置する。本実施の形態では、化粧パネル30が室内機本体29に仮掛けられた状態において、化粧パネル30の上側の端部は、穴部CBa内に挿入されている。
なお、化粧パネル30を室内機本体29に仮掛けする作業において、親指THを引き抜いてフック部材70を自重によって下方に移動させる際、化粧パネル30が室内機本体29に取り付けられる位置よりも下方に位置していた場合には、フック部材70が自重によって回動しつつ下方に移動する途中で、第2フック部73が第1フック部50に上方から接触する。そのため、フック部材70が第2位置P2まで移動しないことも有り得る。この場合、フック部材70の鉛直方向Zの位置は、第1位置P1と第2位置P2との間の位置となり、軸部72a,72bが収容穴63a,63bの上側の縁部から下方に離れ、かつ、支持壁部68a,68bから上方に離れた位置となる。この場合であっても、フック部材70が第1位置P1よりも下方に移動しつつ回動することで、第2フック部73を第1フック部50の上方に対向させることができる。これにより、作業者が化粧パネル30を把持する手を放すことで、第2フック部73を第1フック部50に上方から引っ掛けて、化粧パネル30を室内機本体29に仮掛けすることができる。
仮掛け構造40によって化粧パネル30を室内機本体29に仮掛けした後、作業者は、カバー33を取り外す、またはカバー33を開いて、化粧パネル本体31に形成された図示しない穴に各ボルト80を下方から通し、ボルト80を室内機本体29に締め込んでいく。各ボルト80を室内機本体29に締め込んでいくことで、化粧パネル30が上方に移動して、室内機本体29に近づいていく。各ボルト80を最後まで締め込むことで、化粧パネル30が室内機本体29に取り付けられる。化粧パネル30が室内機本体29に取り付けられた状態において、フック部材70は、図13に示す状態と同様に、鉛直方向Zが第2位置P2で、かつ、第2フック部73が第1フック部50から上方に離れて対向する状態となる。
各ボルト80を最後まで締め込んだ後、作業者は、カバー33を取り付ける、またはカバー33を閉めることで、各ボルト80の頭部を覆う。次に、作業者は、化粧パネル本体31にグリル32を取り付ける。以上により、室内機20を天井Cに取り付けることができる。
本実施の形態によれば、フック部材70は、室内機本体29に設けられた第1フック部50と、第1フック部50に上方から引っ掛けられる第2フック部73を有するフック部材70と、化粧パネル30に設けられ、フック部材70を保持する保持部60と、を備える。フック部材70は、第1位置P1と、第1位置P1よりも下方の第2位置P2と、の間で鉛直方向Zに移動可能に保持部60に保持されている。フック部材70の鉛直方向Zの位置が第2位置P2である場合、第2フック部73は、第1フック部50と鉛直方向Zに対向する位置に配置されている。フック部材70の鉛直方向Zの位置が第1位置P1である場合、フック部材70は、第2フック部73が第1フック部50と鉛直方向Zに対向する位置と、鉛直方向Zに見て第2フック部73が第1フック部50と異なる位置に配置される位置と、の間で移動可能である。
そのため、上述したようにして化粧パネル30を把持する手の親指THによってフック部材70を上方に押し上げて第1位置P1にすることができ、第1位置P1においてフック部材70を、鉛直方向Zに見て第2フック部73が第1フック部50と異なる位置に配置される位置に移動させることができる。これにより、化粧パネル30を把持する手の親指THによって第2フック部73の位置を第1フック部50と鉛直方向Zに接触しない位置にした状態で、化粧パネル30を室内機本体29に下方から近づけることができる。したがって、化粧パネル30を持ち上げて室内機本体29に仮掛け可能な位置まで移動させる際に、第2フック部73が第1フック部50に下方から接触することを抑制でき、図12に示すように第2フック部73を第1フック部50よりも上方に移動させることができる。また、図12に示す状態において、上述したようにして親指THを下方に引き抜いて、親指THによるフック部材70の押し上げを止めることで、フック部材70を自重によって下方に移動させて容易に第2位置P2にすることができる。第2位置P2では第2フック部73が第1フック部50と鉛直方向Zに対向する位置に配置されるため、図12に示す状態で親指THを引き抜くと、図13に示すように、第2フック部73が第1フック部50の上方に対向して配置される。図13に示す状態で化粧パネル30を把持する手を放すと、第2フック部73が第1フック部50に上方から引っ掛かり、仮掛け構造40によって、化粧パネル30を室内機本体29に仮掛けすることができる。以上のように、作業者は、化粧パネル30を両手で把持した状態で室内機本体29に近づけて親指THを動かすことのみで容易に化粧パネル30を室内機本体29に仮掛けすることができる。そのため、化粧パネル30を室内機本体29に仮掛けする作業の作業性を向上できる。これにより、作業者は、一人で容易に化粧パネル30を室内機本体29に取り付ける作業を行うことができる。
なお、親指THを引き抜いてもフック部材70と保持部60との間の摩擦力などによって、フック部材70が第1位置P1に保持されたままとなる恐れもある。しかしながら、その場合であっても、親指THによってフック部材70を軽くはじくなどしてフック部材70に力を加えることで、フック部材70を自重によって第2位置P2へと容易に移動させることができる。
また、仮掛け構造40によって化粧パネル30が室内機本体29に仮掛けされた状態では、上述したようにフック部材70の鉛直方向Zの位置は第1位置P1となるが、第1位置P1においてフック部材70は、第2フック部73が第1フック部50と鉛直方向Zに対向する位置に移動可能であるため、第2フック部73を好適に第1フック部50に引っ掛けることができる。また、第2フック部73が第1フック部50に引っ掛けられた状態では、化粧パネル30の重さによって第2フック部73が第1フック部50に上方から押し付けられた状態となるため、上述したように、第2フック部73が第1フック部50から外れることが抑制される。これにより、化粧パネル30を安定して室内機本体29に仮掛けすることができる。
また、化粧パネル30を室内機本体29にボルト80で固定した後には、第1フック部50と第2フック部73との係合が外れるため、フック部材70は自重によって下がり、フック部材70の鉛直方向Zの位置は第2位置P2となる。そのため、化粧パネル30が室内機本体29に取り付けられた状態において、第2フック部73は、第1フック部50の上方に対向して配置された状態となる。これにより、仮にボルト80による化粧パネル30の固定が外れて化粧パネル30が下方に移動した場合であっても、第2フック部73が第1フック部50に上方から引っ掛かり、化粧パネル30が室内に落下することを抑制できる。また、このように仮掛け構造40によって化粧パネル30が落下することを抑制できるため、化粧パネル30が落下することを抑制する部材を別途設ける必要がない。
また、本実施の形態によれば、保持部60は、フック部材70を鉛直方向Zと交差する第1方向の第1側、すなわち左右方向内側から支持可能な支持部65a,65bを有する。フック部材70は、支持部65a,65bに支持される被支持部71a,71bを有する。支持部65a,65bは、フック部材70の鉛直方向Zの位置が第1位置P1であり、かつ、鉛直方向Zに見て第2フック部73が第1フック部50と異なる位置にある場合に、被支持部71a,71bを左右方向内側から支持し、フック部材70の鉛直方向Zの位置が第2位置P2である場合に、第2フック部73が第1フック部50と鉛直方向Zに対向する位置に配置された状態で被支持部71a,71bを左右方向内側から支持する。
そのため、フック部材70を親指THで押し上げて第1位置P1にした際に、被支持部71a,71bを支持部65a,65bに支持させることで、フック部材70の第2フック部73を、容易かつ安定して、鉛直方向Zに見て第1フック部50と異なる位置に保持させることができる。これにより、化粧パネル30を室内機本体29に近づけた際に、第2フック部73が第1フック部50に下方から接触することを容易かつ好適に抑制することができ、化粧パネル30を仮掛け可能な位置まで室内機本体29に容易に近づけることができる。また、第2位置P2においては、第2フック部73を第1フック部50と鉛直方向Zに対向する位置に安定して配置することができる。
また、本実施の形態によれば、フック部材70は、鉛直方向Zと交差し第1方向と直交する第2方向、すなわち前後方向Xに延びる軸部72a,72bを有する。保持部60は、軸部72a,72bの少なくとも一部を第1位置P1と第2位置P2との間で鉛直方向Zに移動可能に収容する収容部62a,62bを有する。フック部材70は、少なくとも第1位置P1において、軸部72a,72b回りに回動可能に保持部60に保持されている。そのため、第1位置P1においてフック部材70を軸部72a,72b回りに回動させることで、第2フック部73の位置を容易に移動させることができる。
また、本実施の形態によれば、被支持部71a,71bは、支持部65a,65bに接触可能な第1延伸部74a,74bを有する。第1延伸部74a,74bは、上方に向かうに従って第1側、すなわち左右方向内側に位置する向きに延びている。そのため、フック部材70の鉛直方向Zの位置が変化した際に、支持部65a,65bと接触する第1延伸部74a,74bの鉛直方向Zに対する角度を変化させることができる。これにより、上述したようにして、第1位置P1と第2位置P2とにおいて、フック部材70の回動可能な角度範囲を好適に異ならせることができる。したがって、第1位置P1においてはフック部材70を比較的大きく回動させて第2フック部73を第1フック部50よりも左右方向内側に位置させることができ、かつ、第2位置P2においてはフック部材70の回動可能な角度範囲を小さくして第2フック部73が第1フック部50と鉛直方向Zに対向しない位置になることを抑制できる。
また、本実施の形態によれば、被支持部71a,71bは、第1延伸部74a,74bと第2フック部73とを繋ぐ第2延伸部75a,75bを有する。第2延伸部75a,75bは、第1延伸部74a,74bに対して第1方向の第2側、すなわち左右方向外側に屈曲している。そのため、例えば第2延伸部75a,75bが第1延伸部74a,74bと同じ方向に延びる場合に比べて、第2フック部73の左右方向Yの位置を第1フック部50に近い位置にすることができる。これにより、フック部材70が第1位置P1にある場合において、鉛直方向Zに見て第2フック部73を第1フック部50と異なる位置に移動させた場合であっても、第2フック部73が第1フック部50から離れすぎることを抑制できる。これにより、親指THを引き抜いてフック部材70を回動させた際に、第2フック部73を容易かつ好適に第1フック部50の上方に対向する位置に移動させることができる。また、フック部材70の重心が左右方向内側に離れ過ぎることを抑制でき、第1位置P1にあるフック部材70を自重によって回動させながら下方へと移動させやすくできる。これにより、親指THを引き抜いた際に、フック部材70を好適に第1位置P1から第2位置P2へと自動で移動させることができる。
また、本実施の形態によれば、被支持部71a,71bは、第2方向、すなわち前後方向Xに突出する突出部77a,77bを有する。そのため、上述したようにして、親指THを突出部77a,77bに引っ掛けることができ、親指THによってフック部材70を回動させやすくできる。
また、本実施の形態によれば、第2フック部73は、第2方向、すなわち前後方向Xに延びている。軸部72a,72bおよび被支持部71a,71bは、前後方向Xに間隔を空けて一対ずつ設けられている。一対の被支持部71a,71bは、第2フック部73の前後方向Xの両端部と一対の軸部72a,72bとをそれぞれ繋いでいる。突出部77a,77bは、一対の被支持部71a,71bのそれぞれに形成されている。一対の被支持部71a,71bのそれぞれに形成された一対の突出部77a,77bは、互いに他方の突出部77a,77bに向かって前後方向Xに突出している。そのため、一対の突出部77a,77bに親指THを引っ掛けやすく、親指THによってフック部材70をより回動させやすくできる。
また、フック部材70が上記のような構成の場合、第2フック部73が第1フック部50に引っ掛けられると化粧パネル30の重さによって第2フック部73が相対的に上方に引っ張られ、一対の被支持部71a,71b同士が前後方向Xに互いに近づく向きにフック部材70が変形する恐れがある。一対の被支持部71a,71bが互いに近づく向きに変形すると、一対の軸部72a,72b同士も互いに近づく向きに移動して、各軸部72a,72bが各収容部62a,62b内から抜ける恐れがある。これに対して、一対の突出部77a,77bを互いに他方の突出部77a,77bに向かって突出させることで、一対の被支持部71a,71b同士が互いに前後方向Xに近づく向きに変形する場合に、一対の突出部77a,77b同士が互いに接触し、一対の被支持部71a,71b同士が互いに近づく向きに変形することを抑制できる。したがって、各軸部72a,72bが各収容部62a,62b内から抜けることを抑制でき、フック部材70が保持部60から外れることを好適に抑制できる。
また、本実施の形態によれば、仮掛け構造40は、鉛直方向Zと交差する交差方向、すなわち左右方向Yに間隔を空けて一対設けられている。そのため、一対の仮掛け構造40によって、化粧パネル30を室内機本体29に対して安定して仮掛けすることができる。
また、本実施の形態によれば、一対の仮掛け構造40は、鉛直方向Zと交差し交差方向と直交する方向、すなわち前後方向Xにおいて化粧パネル30の中心よりもずれた位置に設けられている。そのため、化粧パネル30が前後方向Xに反転した状態では、化粧パネル30を室内機本体29に仮掛けすることができない。これにより、化粧パネル30を室内機本体29に対して誤った向きで取り付けることを抑制できる。
また、本実施の形態によれば、化粧パネル30は、鉛直方向Zに見て枠状の化粧パネル本体31を有する。保持部60は、化粧パネル本体31の内縁部に形成されている。そのため、化粧パネル本体31の内縁部にフック部材70を保持させることができ、化粧パネル本体31を把持する手の親指THによって、フック部材70を容易に操作できる。
例えば、化粧パネル30が穴部CBaよりも大きく、化粧パネル30の外縁部が穴部CBaの外側において天井板CBの下面である天井面CBsと対向して配置される場合、仮に、フック部材70が保持部60に対して移動不能に固定されていても、化粧パネル30を左右方向Yに動かすことにより、各フック部材70の第2フック部73を各第1フック部50に順に引っ掛けることが可能な場合がある。
これに対して、本実施の形態によれば、化粧パネル30は、天井Cに形成された穴部CBa内に嵌め込まれる。そのため、化粧パネル30を室内機本体29に仮掛け可能な位置まで下方から近づけると、化粧パネル30の少なくとも一部が穴部CBa内に挿入されて、化粧パネル30をほとんど左右方向Yに移動させることができない。この場合、化粧パネル30を左右方向Yに移動させて各第2フック部73を各第1フック部50に引っ掛けるという仮掛け方法を採用することができない。これに対して、本実施の形態では、上述したように、化粧パネル30を左右方向Yに移動させることなく、化粧パネル30を把持する手の親指THを操作することのみによって、容易にフック部材70の状態を変化させて、各第2フック部73を各第1フック部50に引っ掛けることができる。したがって、本実施の形態の仮掛け構造40によって化粧パネル30を室内機本体29に仮掛けする作業の作業性を向上できる効果は、化粧パネル30が天井Cの穴部CBa内に嵌め込まれる室内機20において、特に有用に得られる。
以上に本開示における実施の形態について説明したが、本開示は上述した各実施の形態の構成のみに限定されず、以下の構成および方法を採用することもできる。
フック部材は、第1位置と、第2位置と、の間で鉛直方向に移動可能に保持部に保持され、かつ、第1位置にある場合に、第2フック部が第1フック部と鉛直方向に対向する位置と、鉛直方向に見て第2フック部が第1フック部と異なる位置に配置される位置と、の間で移動可能であれば、どのように保持部に保持されていてもよい。フック部材は、第1位置にある場合に、鉛直方向と直交する方向にスライド移動することで、第2フック部が第1フック部と鉛直方向に対向する位置と、鉛直方向に見て第2フック部が第1フック部と異なる位置に配置される位置と、の間で移動可能となっていてもよい。フック部材は、第2フック部を有するならば、どのような形状であってもよい。第1フック部は、第2フック部を引っ掛けることが可能ならば、どのような形状であってもよい。フック部材の被支持部が突出部を有する場合、突出部は、フック部材に1つのみ設けられてもよい。突出部は、設けられなくてもよい。
本開示の仮掛け構造によって化粧パネルを室内機本体に仮掛ける作業を行う際の手順は、化粧パネルを室内機本体に仮掛けることができるならば、特に限定されない。例えば、上述した実施の形態では、フック部材を親指で操作したが、これに限られない。仮掛け構造が設けられる箇所などによっては、親指以外の手指でフック部材を操作してもよい。
室内機に備えられる仮掛け構造の数は、1つ以上であれば、特に限定されない。仮掛け構造は、室内機のいずれの箇所に設けられてもよい。仮掛け構造が鉛直方向と交差する交差方向に間隔を空けて一対設けられる場合、一対の仮掛け構造は、鉛直方向と交差し交差方向と直交する方向において化粧パネルの中心に位置してもよい。
化粧パネルは、天井に形成された穴部内に嵌め込まれなくてもよい。例えば、化粧パネルは、天井に形成された穴部よりも大きく、化粧パネルの外縁部が穴部の外側において天井板の下面と対向して配置されてもよい。
上述した各実施の形態において説明した各部の相対位置関係および寸法などは一例であり、本開示における各部の相対位置関係および寸法などは、本開示の技術的思想の範囲内であれば、特に限定されない。以上、本明細書において説明した各構成および各方法は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。