ところで、特許文献2のような貯留バッグの場合、バッグの底部に腹水が残留しやすいため、患者から抜いた腹水に対してこれを処理できる量が少なくなってしまうという課題がある。また、フィルタが目詰まりしたりバッグの内面に張り付いたりして、フィルタの有効面積が少なくなるという課題がある。さらに、従前より使い勝手の良い体液貯留バッグが望まれているという課題がある。
そこで本開示では、バッグ内の体液の残量を減らすこと、安定的にフィルタ機能を発揮させること、並びに、使い勝手がより良いこと、の少なくともひとつを実現できる体液貯留バッグを提供することを目的とする。
また、CARTにおいてはじめに患者から腹水等の体腔液を採取する際、患者の体腔から体外に延びるカテーテルの体外側の端部に、チューブおよび点滴筒から成る体腔液採取器具を介して貯留バッグを接続する。そして、この貯留バッグを患者よりも鉛直下方に位置させることで、重力により患者の体腔液を貯留バッグに採取している。ここで、患者へ輸液する場合は、電解質バッグ内の液量を視認することにより処置の完了タイミングを計ることができる。しかし、体腔液の採取においては、体内の体腔液の残量を視認することができない。そこで、点滴筒内における体腔液の滴下ペースを見て、採取の完了タイミングを計る必要がある。
しかしながら、体腔液の採取中に患者が姿勢を変えたり、貯留バッグの位置が変わったりすると、点滴筒内が体腔液によって満たされてしまう可能性がある。例えば、公知の輸血回路とは異なり、体腔液の採取では、ベッドに横たわった患者の更に下方に採取用の貯留バッグを置く。そして、体腔液の採取中に量を確認したり新たなバッグに取り替えたりするため、貯留バッグを持ち上げる必要がある。その際、回路中の点滴筒以外の部分の動きによって、液面が上昇して点滴筒内が体腔液で満たされ得る、また、点滴筒が斜めにされて、下方のチューブに空気が咬んでしまい、点滴筒内が体腔液で満たされ得るという特有の課題がある。そうすると、体腔液の滴下状況を確認できなくなり、採取の完了タイミングも分からなくなってしまう。
そこで本開示では、体腔液採取器具に特有の上記いずれかの課題を解決することも目的とする。
本開示に係る第1の態様の体液貯留バッグは、可撓性シートで構成されて内部に体液を貯留するバッグ本体と、前記バッグ本体を吊り下げるために前記バッグ本体の一端部に設けられた吊架部と、前記バッグ本体内を第1室及び第2室に仕切り、前記第1室から前記第2室へ向かう体液中の異物を除去するフィルタと、前記第2室の内部に延びて、流出口を通じて前記バッグ本体内の体液が流出する流出部と、を備え、前記バッグ本体は、他端部における、前記バッグ本体が吊り下げられたときの鉛直線で分けられる一方側と他方側とに、前記鉛直線に対して傾斜する第1傾斜縁部及び第2傾斜縁部を有し、前記第2室内における前記流出部の少なくとも一部は前記鉛直方向と交差する方向に延びている。
これにより、第1傾斜縁部または第2傾斜縁部を有する分、液面を高くすることができ、流出部の長さを長くしても流出部が内容物の液面から露出しにくくすることができる。ゆえに、バッグ本体内における体液の残量を減らすことができると共に、より多くの体液を効率的に流出部によって排出することができる。
また、本発明に係る第2の態様の体液貯留バッグは、第1の態様において、前記流出部は、前記第1傾斜縁部に、前記流出口が下方へ向くようにして設けられていてもよい。
これにより、流出部を特殊な形状にせずとも、流出部の少なくとも一部が、バッグ本体が吊り下げられた状態のときの鉛直方向に沿った方向と交差する方向に延びるように構成することができる。
本開示に係る第3の態様の体液貯留バッグは、可撓性シートで構成されて内部に体液を貯留するバッグ本体と、前記バッグ本体を吊り下げるために前記バッグ本体の一端部に設けられた吊架部と、前記バッグ本体内を第1室及び第2室に仕切り、前記第1室から前記第2室へ向かう体液中の異物を除去するフィルタと、前記第2室に連通し、流出口を通じて前記バッグ本体内の体液が流出する流出部と、を備え、前記バッグ本体は、他端部における、前記バッグ本体が吊り下げられたときの鉛直線で分けられる一方側と他方側とに、前記鉛直線に対して傾斜する第1傾斜縁部及び第2傾斜縁部を有し、このうち前記第1傾斜縁部に前記流出部が設けられ、更に前記バッグ本体は、前記第1傾斜縁部と前記第2傾斜縁部との間を接続すると共に前記流出部の接続箇所へ向かって傾斜する第3傾斜縁部を有する。
これにより、バッグ本体を吊り下げた状態で、内部に貯留されている体液は、第1傾斜縁部または第2傾斜縁部に沿って、更には第3傾斜縁部に沿って、流出部へと円滑に導かれる。ゆえに、バッグ本体内における体液の残量を減らすことができ、より多くの体液を処理することができる。
本開示に係る第4の態様の体液貯留バッグは、可撓性シートで構成されて内部に体液を貯留するバッグ本体と、前記バッグ本体を吊り下げるために前記バッグ本体の一端部に設けられた吊架部と、前記バッグ本体内を第1室及び第2室に仕切り、前記第1室から前記第2室へ向かう体液中の異物を除去するフィルタと、前記第2室に連通し、流出口を通じて前記バッグ本体内の体液が流出する流出部と、を備え、前記バッグ本体は、他端部における、前記バッグ本体が吊り下げられたときの鉛直線で分けられる一方側と他方側とに、前記鉛直線に対して傾斜する第1傾斜縁部及び第2傾斜縁部を有し、前記フィルタの縁部は、前記第1傾斜縁部及び前記第2傾斜縁部の何れに対しても傾斜する方向へ延びている。
これにより、貯留バッグ内の体液の残量が少なくなってきても、残った体液に接触するフィルタの有効面積を広く確保でき、残量が少なくてもフィルタによる異物の除去を確実に行うことができる。
また、本開示に係る第5の態様の体液貯留バッグは、第4の態様において、前記フィルタの縁部は、前記バッグ本体が吊り下げられたときの鉛直方向に沿った方向と交差し、かつ、直交しない方向に延びていてもよい。
これにより、流出部において第2室内に位置する部分の長さ寸法をより大きく確保することができる。
また、本開示に係る第6の態様の体液貯留バッグは、第4又は第5の態様において、前記第1室に連通し、流入口を通じて前記バッグ本体内へ体液が流入する流入部を更に備え、前記第1傾斜縁部に、前記流入部及び前記流出部が設けられ、前記フィルタの縁部は、前記第1傾斜縁部において前記流入部の接続箇所と前記流出部の接続箇所との間から延びていてもよい。
これにより、流入部と流出部の方向がそろうことで、コンパクトになり、容器等への収納性が向上したり、流入時に流出口が床等に触れて不潔になったりすることを防止することができる。
本開示に係る第7の態様の体液貯留バッグは、可撓性シートで構成されて内部に体液を貯留するバッグ本体と、前記バッグ本体を吊り下げるために前記バッグ本体の一端部に設けられた吊架部と、前記バッグ本体内を第1室及び第2室に仕切り、前記第1室から前記第2室へ向かう体液中の異物を除去するフィルタと、前記第2室に連通し、流出口を通じて前記バッグ本体内の体液が流出する流出部と、を備え、前記バッグ本体は、他端部における、前記バッグ本体が吊り下げられたときの鉛直線で分けられる一方側と他方側とに、前記鉛直線に対して傾斜する第1傾斜縁部及び第2傾斜縁部を有し、前記フィルタは、前記流出部のうち前記第2室内に位置する部分を内包する袋状を成すと共に、少なくとも前記第1傾斜縁部及び前記第2傾斜縁部において前記バッグ本体に固定されている。
これにより、貯留バッグ内におけるフィルタの姿勢を安定的に保持して、フィルタがバッグ本体の内面に貼り付くのを防止し、フィルタ性能を安定的に発揮させることができる。
本開示に係る第8の態様の体液貯留バッグは、透明性を有する可撓性シートで構成されて内部に体液を貯留するバッグ本体と、前記バッグ本体を吊り下げるために前記バッグ本体の一端部に設けられた吊架部と、前記バッグ本体内を第1室及び第2室に仕切り、前記第1室から前記第2室へ向かう体液中の異物を除去するフィルタと、前記バッグ本体の他端部に接続され、前記第2室に連通し、流出口を通じて前記バッグ本体内の体液が流出する流出部と、を備え、前記バッグ本体の主面には、前記流出部から体液を流出させるときの前記バッグ本体内の体液の残留量を示す残留目盛りが付されており、前記残留目盛りは、前記流出部を下にした第1吊架姿勢で前記バッグ本体を吊り下げたときに鉛直方向に直交する複数の第1目盛り線と、前記流出部を下にして前記第1吊架姿勢とは異なる第2吊架姿勢で前記バッグ本体を吊り下げたときに鉛直方向に直交する複数の第2目盛り線と、を有する。
例えばバッグ本体が矩形の場合、残留量が多い場合は上部2か所の角部で把持し、残留量が少なくなると上部1か所の角部で把持するなど、残留量に応じて吊り下げ姿勢が異なる態様で使用されることがある。この場合に、上記構成によれば、各吊架姿勢に応じた目盛り線を有するため、いずれの吊架姿勢であっても体液の残留量を正確に把握することができ、いずれの姿勢でも使い勝手のよい体液貯留バッグを実現することができる。
また、本開示に係る第9の態様の体液貯留バッグは、第8の態様において、複数の前記第1目盛り線は、前記一端部から前記他端部へ向かうに従って長さ寸法が小さくなっており、複数の前記第2目盛り線は、前記一端部から前記他端部へ向かうに従って長さ寸法が大きくなっていてもよい。
これにより、体液の残量が多いときは、バッグ本体を第1吊架姿勢とすることにより、一端側でより長寸で記された第1目盛り線を目安にして残留量を把握できる。一方、体液の残留量が少なくなったときは、バッグ本体を第2吊架姿勢とすることにより、他端側でより長寸で記された第2目盛り線を目安にして残量を把握できる。
また、本開示に係る第10の態様の体液貯留バッグは、第8又は第9の態様において、複数の前記第1目盛り線および複数の前記第2目盛り線は、互いに同一残留量を示して対を成す第1目盛り線および第2目盛り線を含み、対を成す前記第1目盛り線および前記第2目盛り線は、互いの近位端が接続されていてもよい。
これにより、対を成す第1目盛り線および第2目盛り線を把握するのが容易になる。
本開示に係る第11の態様の体液貯留バッグは、透明性を有する可撓性シートで構成されて内部に体液を貯留するバッグ本体と、前記バッグ本体を吊り下げるために前記バッグ本体の一端部に設けられた吊架部と、前記バッグ本体内を第1室及び第2室に仕切り、前記第1室から前記第2室へ向かう体液中の異物を除去するフィルタと、前記バッグ本体の他端部に接続され、前記第1室に連通し、流入口を通じて前記バッグ本体内へ体液が流入する流入部と、前記バッグ本体の他端部に接続され、前記第2室に連通し、流出口を通じて前記バッグ本体内の体液が流出する流出部と、を備え、前記バッグ本体の一方の主面には、前記流入部から体液を流入させるときの前記バッグ本体内の体液の貯留量を示す貯留目盛りと、前記流入部からの体液の流入方向を示す流入方向表示と、が付されており、前記バッグ本体の他方の主面には、前記流出部から体液を流出させるときの前記バッグ本体内の体液の残留量を示す残留目盛りと、前記流出部からの体液の流出方向を示す流出方向表示と、が付されている。
これにより、バッグ本体に体液を入れる場合とバッグ本体から体液を出す場合とで、バッグ本体のとるべき姿勢および参照すべき目盛りを、容易に把握することができ、使い勝手のよい体液貯留バッグを実現することができる。
本開示に係る第12の態様の体液貯留バッグは、透明性を有する可撓性シートで構成されて内部に体液を貯留するバッグ本体と、前記バッグ本体を吊り下げるために前記バッグ本体の一端部に設けられた吊架部と、前記バッグ本体内を第1室及び第2室に仕切り、前記第1室から前記第2室へ向かう体液中の異物を除去するフィルタと、前記バッグ本体の他端部に接続され、前記第1室に連通し、流入口を通じて前記バッグ本体内へ体液が流入する流入部と、前記バッグ本体の他端部に接続され、前記第2室に連通し、流出口を通じて前記バッグ本体内の体液が流出する流出部と、を備え、前記バッグ本体の主面には、流入部及び流出部に接続されるべき対象を指し示す色表示部が付されている。
これにより、体液貯留バッグをCART回路に接続する場合に、回路中のチューブを流入部および流出部のいずれに接続すべきか、容易に把握することができる。
本開示に係る第13の態様の体腔液採取器具は、患者の腹腔または胸腔から体腔液を採取するための体腔液採取器具であって、患者から延びるカテーテルに上流端が接続される採取チューブと、前記採取チューブの下流端が接続される流入口、前記流入口から流入した体腔液を一時的に貯留する貯留空間、および、前記貯留空間に貯留する体腔液を送出する送出口、を有する点滴筒と、を備え、前記採取チューブまたは前記点滴筒には、前記貯留空間へエアを導入するエア導入口が設けられている。
これにより、点滴筒内の体腔液量が多くなった場合であっても、エア導入口を通じて貯留空間へエアを導入することで、点滴筒内の体腔液量を減らすことができるので、点滴液内の液面を容易に回復でき、かつ、液面の位置を容易に調整することができる。
また、本開示に係る第14の態様の体腔液採取器具は、第13の態様において、前記エア導入口には、エアを通すエア導入チューブが接続されており、前記エア導入チューブには、体腔液の通流を制限する開閉具または疎水フィルタが設けられていてもよい。
これにより、点滴筒内へのエアの導入を可能としつつ、体腔液採取器具からの体腔液の漏れを防止することができる。
また、本開示に係る第15の態様の体腔液採取器具は、第14の態様において、前記エア導入チューブには、シリンジまたはポンプと接続するためのコネクタが設けられていてもよい。
これにより、体腔液採取器具にシリンジまたはポンプを容易に接続でき、これらを用いて点滴筒内へエアを導入することができる。
本開示に係る体液貯留バッグによれば、バッグ内の体液の残量を減らすことができ、安定的にフィルタ機能を発揮でき、あるいは、使い勝手のよい、有用な体液貯留バッグを実現することができる。また、本開示に係る体腔液採取器具によれば、体液の採取中に患者下方の貯留バッグの内容量を確認したり当該バッグを取り替えたりすることで、点滴筒内が体腔液で満たされて液面が喪失した場合であっても、この点滴筒内の液面を容易に回復でき、かつ、液面を容易に調整することのできる体腔液採取器具を実現することができる。
(実施の形態1)
本実施の形態1では、体液貯留バッグとして、腹水を貯留してCART回路に用いられるバッグを例に説明する。ただし、体液貯留バッグは腹水を貯留するものに限定されず、胸水や他の体液を貯留するものであってもよいし、CART回路以外の通液セットで用いてもよい。
[CART回路]
図1は、本開示の実施の形態1に係る体液貯留バッグが用いられるCART回路の模式図である。図1に示すように、このCART回路100は、可撓性のチューブから成り体液である腹水が通流するラインが、体液貯留バッグ1から濾過器2および濃縮器3を経て回収バッグ4にまで至っている。具体的に説明すると、スタンド等の先端に設けられた吊り金具Fに吊り下げられた体液貯留バッグ1から、腹水を通すラインL1が、第1ポンプP1を経て濾過器2の下部まで延びている。このラインL1の途中、体液貯留バッグ1と第1ポンプP1との間には、生理食塩水が入ったバッグ5から延びるラインが合流している。また、ラインL1の途中、第1ポンプP1と濾過器2との間には、ラインL1を流れる腹水の圧力を測定する圧力計6から延びるラインが合流している。
濾過器2の側部からは、濾過器2にて異物が除去された腹水が通流するラインL2が、第2ポンプP2を経て濃縮器3の下部まで延びている。この濃縮器3の上部からは、濃縮器3にて除水されて濃縮された腹水が通流するラインL3が、回収バッグ4の入口ポートまで延びている。また、回収バッグ4の出口ポートからは、濃縮された腹水を更に濃縮するべくこれを循環させるラインL4が延びており、このラインL4は濾過器2と第2ポンプP2との間にてラインL2に合流している。
一方、濾過器2の上部からは、濾過器2にて腹水から除去された異物を適宜排出するためのラインL5が延びている。さらに、濃縮器3の側部からは、濃縮器3にて腹水から除去された水分を適宜排出するためのラインL6が延びている。
このCART回路100の場合、患者から採取されて体液貯留バッグ1に貯留された腹水は、濾過器2により不要成分が除去され、濃縮器3により適度な濃度に濃縮されることで、濾過濃縮腹水となって回収バッグ4に回収される。このようにして生成された濾過濃縮腹水は、点滴静脈注射により再び患者に戻される。
[体液貯留バッグ]
次に、体液貯留バッグ1の構成について詳しく説明する。図2は、体液貯留バッグ1の正面図である。図3は、図2に示す体液貯留バッグ1に体液を貯留した状態でのIII-III線での断面図である。
なお、図2では、吊り金具Fなどに吊り下げられた状態のときの体液貯留バッグ1の姿勢を基準にして、鉛直方向に沿った方向をX方向(第1方向)、これに直交する方向をY方向(第2方向)として表記している。また、図示するように体液貯留バッグ1は、X方向の下部に、互いに交差する第1傾斜縁部24aおよび第2傾斜縁部24bを有している。このうち第1傾斜縁部24aに沿った方向をP方向、第2傾斜縁部24bに沿った方向をQ方向として表記している。
図2に示すように、体液貯留バッグ1は、バッグ本体10、第1吊架部11、第2吊架部12、フィルタ13、流入部14、注入部15、および流出部16を備えている。バッグ本体10は、一例として、長軸A1及び短軸A2を有して正面視で長尺形状を成しており、より具体的には、一対の短辺部分21u,21dと一対の長辺部分22u,22dとを有する長方形状を成している。このうち短辺部分21u,21dはP方向に沿っており、長辺部分22u,22dはQ方向に沿っている。また、図2におけるX方向(第1方向)は、バッグ本体10の長軸A1及び短軸A2の何れの延伸方向に対しても傾斜する方向であり、本実施の形態では、2つの対角線のうち一方の対角線の延伸方向と実質的に一致している。このようなバッグ本体10は、2枚の透明樹脂製の可撓性シート10a,10b(図3参照)の全周にわたる縁部が閉じられて構成されており、内部には体液を貯留する所定容量の貯留空間23を有している。
貯留空間23の外縁を画定するバッグ本体10の縁部は、鉛直方向(X方向)及び水平方向(Y方向)の何れに対しても傾斜した複数の傾斜縁部を有している。この傾斜縁部には、バッグ本体10を図2に示す吊り下げ状態にしたときに水平方向に対して互いに異なる角度で傾斜する第1傾斜縁部24a及び第2傾斜縁部24b、並びに第3傾斜縁部24cが含まれる。このうち第1傾斜縁部24aは、バッグ本体10を第1吊架部11で吊り下げたときの第1吊架部11を通る鉛直線Lvで分けられる一方側に位置するのに対し、第2傾斜縁部24bは鉛直線Lvの他方側に位置している。また、これら第1傾斜縁部24aおよび第2傾斜縁部24bは、何れも鉛直線Lvに対して傾斜している。なお、第1傾斜縁部24aおよび第2傾斜縁部24bは、第1傾斜縁部24aの少なくとも一部が鉛直線Lvの一方側に位置し、第2傾斜縁部24bの少なくとも一部が鉛直線Lvの他方側に位置していればよい。
より詳しく説明すると、バッグ本体10のX方向下側の短辺部分21dには、P方向に沿って延びる第1傾斜縁部24aが設けられている。この第1傾斜縁部24aには、流入部14、注入ポート15、および流出部16が設けられている(詳しくは後記する)。バッグ本体10のX方向下側の長辺部分22dには、Q方向に沿って延びる第2傾斜縁部24bが設けられている。また、短辺部分21dおよび長辺部分22dが交わる角部分C1には、第1傾斜縁部24aと第2傾斜縁部24bとの間を接続すると共に流出部16の接続箇所へ向かって下方へ傾斜する第3傾斜縁部24cが設けられている。このように、バッグ本体10におけるX方向の下部(第1方向の他端部)に、第1~第3傾斜縁部24a~24cが設けられている。
また、バッグ本体10のX方向上側の短辺部分21uには、P方向に沿って延びる第4傾斜縁部24dが設けられ、X方向上側の長辺部分22uには、Q方向に沿って延びる第5傾斜縁部24eが設けられている。なお、短辺部分21uおよび長辺部分22uが交わる角部分C2には、第4傾斜縁部24dと第5傾斜縁部24eとの間を接続すると共にほぼY方向に沿って延びる水平縁部24fが設けられている。さらに、上側の長辺部分22uおよび下側の短辺部分21dが交わる角部分C3には、第1傾斜縁部24aと第5傾斜縁部24eとの間を接続すると共にほぼX方向に沿って延びる鉛直縁部24gが設けられている。貯留空間23は、このような複数の縁部24a~24gにより、その外縁が画定されている。なお、縁部24a~24gのうち互いに隣り合う縁部同士の接続箇所は、貯留空間23から見て外方へ円弧状を成す輪郭形状となっている。
バッグ本体10のX方向の上端部(第1方向の一端部)には、バッグ本体10を吊り金具Fに吊り下げるための第1吊架部11が設けられている。この第1吊架部11は、バッグ本体10の上側の短辺部分21uおよび長辺部分22uが交わる角部分C2に設けられており、当該角部分C2には貫通孔11aが形成されると共に、貫通孔11aにはハトメ等の環状の金具が取り付けられている。また、他の角部分C3にも別の第2吊架部12が設けられている。この第2吊架部12も第1吊架部11と同様の構成であり、貫通孔12aが設けられると共に当該貫通孔12aにはハトメ等の環状の金具が取り付けられている。なお、吊架部11,12の構成は上記に限られず、バッグ本体10から突出して設けられた環状の係止具など、他の構成を採用することもできる。
バッグ本体10の貯留空間23にはフィルタ13が設けられている。フィルタ13は、貯留空間23を第1室23aと第2室23bとに仕切っており(図3も参照)、貯留された体液が第1室23aから第2室23bへ移動する際に、体液に含まれる所定の異物(腹水に含まれる凝集物等)を捕捉して除去する。フィルタ13は、正面視で概ね台形状を成している。
より具体的には、フィルタ13はメッシュ状の可撓性シートから成り、台形の2つの脚部に対応する第1辺30aおよび第2辺30bと、上下の底に対応する第3辺30cおよび第4辺30dと、を有している。このうち第1辺30aは第1傾斜縁部24aに沿い、第2辺30bは第2傾斜縁部24bに沿っている。第3辺30cは、第3傾斜縁部24cに沿うと共に、第1辺30aおよび第2辺30bの互いの近位端同士を接続している。第4辺30dは、第1辺30aおよび第2辺30bの互いの遠位端同士を接続している。
このフィルタ13は、全周である辺30a~30dが閉じられた袋状を成している。すなわち、フィルタ13は、所定形状を成す可撓性シートが二つ折りにされて上述したような台形状となっており、その折り目部分が第4辺30dを成し、第1辺30aはバッグ本体10の第1傾斜縁部24aにおいて固定され、第2辺30bは第2傾斜縁部24bにおいて固定され、第3辺30cは第3傾斜縁部24cにおいて固定されている。これにより、バッグ本体10内に挟まれるようにして位置するフィルタ13は、その一方の主面13a及び他方の主面13b(図3参照)がバッグ本体10に対して固定されないようになっている。このようにして袋状を成すフィルタ13は、少なくとも第1辺30aおよび第2辺30bがバッグ本体10により固定されているので、フィルタ13の姿勢を安定的に保持できると共に、フィルタ13の各主面13a,13bがバッグ本体10に貼り付くのを防止している。また、第1~第4辺30a~30dにより囲まれたフィルタ13の内方領域がバッグ本体10の第2室23bを成し、バッグ本体10の貯留空間23のうちフィルタ13の外方領域が第1室23aを成している。
図2に示すように、第1傾斜縁部24aには、流入部14、注入部15、および流出部16が、この順に並んで取り付けられている。流入部14は、両端が開口する樹脂製の管状部材であり、外側の開口は流入口14aを成している。この流入部14は、バッグ本体10の内外にわたるように設けられており、バッグ本体10の第1室23aとバッグ本体10の外部とを連通する。従って、バッグ本体10の第1室23a内には、流入部14の流入口14aを通じて体液が流入される。注入部15も両端が開口する樹脂製の管状部材であり、外側の開口は注入口15aを成している。注入部15は、バッグ本体10の内外にわたるようにして、かつ、流入部14の近傍に並んで設けられており、バッグ本体10の第1室23aとバッグ本体10の外部とを連通する。従って、バッグ本体10の第1室23a内には、注入部15の注入口15aを通じて薬剤などが注入される。
流出部16は、両端が開口する樹脂製の管状部材であり、外側の開口は流出口16aを成している。この流出部16は、バッグ本体10の内外にわたるように設けられており、バッグ本体10の第2室23bとバッグ本体10の外部とを連通する。また、流出部16のうちバッグ本体10内に位置する部分(第2室23b内に位置する部分)は、フィルタ13により内包されている。従って、バッグ本体10の第2室23b内の体液は、流出部16の流出口16aを通じて外部に流出される。更に、流出部16は、バッグ本体10の短辺部分21dに固定されており、端部はバッグ本体10の長辺部分22dに沿って延びている。このため、流出部16の長さ寸法を長くすることができる。なお、流出した体液は、図1を参照して説明したように、ラインL1を通じてCART回路を通流する。
上述した流入部14、注入部15、および流出部16は、第1傾斜縁部24aに対して交差するようにして(より具体的には、直交するようにして)設けられており、本実施の形態では何れもQ方向に対して平行になるようにして設けられている。従って、流入部14、注入部15、および流出部16の各開口(バッグ本体10の外側に位置する開口)はおよそ下方へ向いている。
また、流入部14および注入部15は比較的短寸であるのに対し、流出部16はこれらよりも長寸であり、バッグ本体10の長軸方向寸法の約1/3程度の長さを有している。また、流出部16の周部には、流出部16内の通路に連通する孔16bが設けられており、この孔16bは、流出部16の他端部から、流出部16において第1傾斜縁部24aに固定されている箇所の近傍に至るまで、間隔を空けて複数設けられている。
流出部16の取り付け位置は、上述したように第1傾斜縁部24aである。より詳しくは、流出部16は、第1傾斜縁部24aにおいて第3傾斜縁部24cとの接続箇所の近傍位置にて取り付けられている。そして、流出部16と第3傾斜縁部24cとの離隔距離D(P方向に沿った離隔距離)は、流出部16の長手方向に沿って第1傾斜縁部24aに近づくほど小さくなるようになっている。このように、第3傾斜縁部24cは、第1傾斜縁部24aに対する流出部16の接続箇所へ向かって傾斜しており、第1傾斜縁部24aと第3傾斜縁部24cとの接続箇所は、体液貯留バッグ1の吊り下げ状態において貯留空間23の鉛直方向最下点となっている。また、流出部16が有する上記複数の孔16bのうち、流出部16における第1傾斜縁部24aへの接続箇所に最も近い1つ(孔16c)は、図2に示すように第3傾斜縁部24cへ向けて開口するように形成されている。
また、流出部16を内包するフィルタ13は、その第4辺30dに対応する縁部が、第1傾斜縁部24aの長手方向の所定位置から、第2傾斜縁部24bの長手方向の所定位置まで延びている。すなわち、第4辺30dの長手方向の一端部31は、第1傾斜縁部24aにおいて流入部14と流出部16との間の位置、より詳しくは、注入部15と流出部16との間であって注入部15に近接する位置にて固定されている。また、第4辺30dの長手方向の他端部32は、第2傾斜縁部24bにおいて、第1傾斜縁部24aよりも第4傾斜縁部24dの方に近い位置にて固定されている。そして、この第4辺30dは、第1傾斜縁部24aおよび第2傾斜縁部24bの何れに対しても傾斜する方向へ、一端部31から他端部32へ、斜め上方へ向かうようにして延びている。
このような体液貯留バッグ1は、図2に示すように長軸A1および短軸A2の何れもがX方向(鉛直方向)に対して傾斜した姿勢で吊架される。そして、下部には第1傾斜縁部24aおよび第2傾斜縁部24bがあり、第1傾斜縁部24aに流出部16が設けられている。従って、体液貯留バッグ1内の体液をCART回路100にて処理するに際し、体液貯留バッグ1内の残留量を少なくすることができる。また、第3傾斜縁部24cが、流出部16へ向かって傾斜するようにして形成されているので、体液の残留量をより少なくすることができる。さらに、流出部16において第1傾斜縁部24aに最も近く位置する孔16cが第3傾斜縁部24cを向いて開口しているため、体液の残留量をより一層少なくできる。
また、フィルタ13の第4辺30dが、第1傾斜縁部24aおよび第2傾斜縁部24bの何れに対しても傾斜している。これにより、体液貯留バッグ1内の体液の残量が少なくなってきても、残った体液に接触するフィルタ13の有効面積を広く確保できる。従って、体液の残量が少なくても、フィルタ13による異物の除去を確実に行うことができる。また、フィルタ13は、少なくとも第1辺30aが第1傾斜縁部24aにて固定され、第2辺30bが第2傾斜縁部24bにて固定されている。そのため、体液貯留バッグ1内におけるフィルタ13の姿勢を安定的に保持できる。
また、この体液貯留バッグ1は、バッグ本体10に体液を貯留すると、図3に示すような状態となる。すなわち、バッグ本体10の貯留空間23が体液により膨らんで、バッグ本体10の内面とフィルタ13の外面とが離隔し、両者の貼り付きが防止される。これにより、フィルタ13において、第1室23aから第2室23bへ向かう体液の通流範囲(フィルタ面積)を広く確保することができる。また、バッグ本体10に対する体液の流入及び流出に伴ってフィルタ13も膨縮し、その際にはフィルタ13の第4辺30dに負荷がかかるが、第4辺30dは折返しで構成されているため強度が高く、負荷に対して安定した耐性を有する。
なお、以上で説明した体液貯留バッグ1の構成は好ましい一例であり、本開示に係る体液貯留バッグ1はそのような構成に限定されるものではない。例えば、バッグ本体10の全体形状は長方形状でなくてもよく、吊り下げた状態で下部に第1傾斜縁部24aおよび第2傾斜縁部24bを有していれば、上部は多角形状や円弧状の輪郭を有するものであってもよい。第1傾斜縁部24aおよび第2傾斜縁部24bは直線的な傾斜に限らず曲線的な傾斜にしてもよい。また、本開示に係る体液貯留バッグ1は長方形状ゆえに下部の第1傾斜縁部24aおよび第2傾斜縁部24bが、吊り下げた状態で水平に対して互いに異なる角度で傾斜する構成であったが、これに限られない。例えば、バッグ本体10を正方形状として、第1傾斜縁部24aおよび第2傾斜縁部24bが互いに同一角度で傾斜する構成としてもよい。
また、流入部14、注入部15、および流出部16の素材および形状は上述したものに限られず、例えば樹脂製に替えて金属製でもよいし、長さ寸法や孔16b,16cの形状や配置も上述したものに限られない。流出部16は直線状に延びているが、一部曲線状にするといった特殊な形状としてもよい。また、流入部14および注入部15の並び順は逆でもよく、場合によっては例えば流入部14および注入部15を第4傾斜縁部24dまたは第5傾斜縁部24eに設けてもよいし、更に、注入部15は必須ではない。
また、フィルタ13の構成も上述したものに限られず、例えば第4辺30dは第1傾斜縁部24aから第4傾斜縁部24dまで延びていてもよい。更に、第3傾斜縁部24cは必須ではなく、第1傾斜縁部24aと第2傾斜縁部24bとが直接的に交差する構成であってもよい。
[体液貯留バッグの製法]
次に、上述したような体液貯留バッグ1の製造方法について説明する。図4は、体液貯留バッグ1の分解斜視図である。図5(a)~(b)は、体液貯留バッグの製造工程を示す平面図である。また、図6(a)~(b)は、体液貯留バッグの製造工程を示す断面図である。
図4に示すように、バッグ本体10は透明樹脂製である長方形状の2枚の可撓性シート10a,10bと、二つ折りにされて台形状を成すメッシュ状の可撓性シートであるフィルタ13と、管部材から成る流入部14、注入部15、および流出部16と、を有する。そして、これらを次のような第1~第3工程に従ってユニット化することで、体液貯留バッグ1が構成される。
はじめに第1工程では、図5(A)および図6(A)に示すように、2枚の可撓性シート10a,10bの間に、二つ折りにしたフィルタ13を配置する。このとき、2枚の可撓性シート10a,10bは、それぞれの長辺同士および短辺同士が一致するように配置される。そして、フィルタ13は、第1辺30aが可撓性シート10a,10bの各短辺21dに沿うようにし、かつ、第2辺30bが可撓性シート10a,10bの各長辺22dに沿うようにして、配置される。なお、可撓性シート10a,10bの間に配置される二つ折りにしたフィルタ13は、その形状を安定的に維持するために、第1辺30a、第2辺30b、および第3辺30cのうち一又は複数の辺のさらにその一部分を、予め接着(例えば、溶着)しておいてもよい。
第2工程では、図5(B)および図6(B)に示すように、可撓性シート10a,10bの周部を熱溶着し、可撓性シート10a,10bとフィルタ13とを一体化する。具体的には、可撓性シート10a,10bの長辺22d、短辺21u、および長辺22uはそれぞれの全長にわたって溶着し、溶着部分には線状の溶着ライン43が形成される。また、残りの短辺21dについては、流入部14および注入部15が配置される第1部分41と、流出部16が配置される第2部分42とを除き、その他の部分を溶着する。これにより、フィルタ13の第1辺30aは第1傾斜縁部24aに接着され、第2辺30bは第2傾斜縁部24bに接着され、第3辺30cは第3傾斜縁部24cに接着される。
ここで、可撓性シート10a,10bの周部のうち、長辺22uの溶着部分は溶着ライン43が1本(一重)であるが、その他の溶着部分については溶着ライン43を2本(二重)としている。これにより、貯留空間23の容量を大きく確保しつつ、可撓性シート10a,10bの接着強度を高くしている。なお、フィルタ13の第1辺30aは、短辺21dの2本の溶着ライン43の間に位置しており、従って、内方の溶着ライン43により固定されている。同様に、フィルタ13の第2辺30bおよび第3辺30cも、それぞれ2本の溶着ライン43の間に位置し、内方の溶着ライン43により固定されている。
また、角部分C2の貫通孔11aおよび角部分C3の貫通孔12aが、2本の溶着ライン43の間に形成される。なお、吊架部を形成するためのこれらの貫通孔11a,12aは、この第2工程以外で形成することとしてもよい。例えば、第1工程で用いる可撓性シート10a,10bに対して予め貫通孔11a,12aを形成しておいてもよいし、次の第3工程を終えた後に形成してもよい。
第3工程では、図5(C)および図6(C)に示すように、第2工程で可撓性シート10a,10bが溶着されなかった第1部分41に流入部14および注入部15を配置し、第2部分42に流出部16を配置する。そして、この状態で第1部分41および第2部分42を熱溶着する。ここで、流入部14および注入部15は間隔を空けて配置する。すなわち、可撓性シート10a,10bにおいて、流入部14および注入部15の間の部分が互いに十分な接触面積を有するように両者を配置することで、当該部分における可撓性シート10a,10bの溶着強度を確保している。
本実施の形態に係る体液貯留バッグ1は、以上のような手順で製造することができる。これにより、フィルタ13の有効面積を広く確保でき、かつ、体液の残留量が少ない体液貯留バッグ1を、容易に製造することができる。
[体液貯留バッグに付した目盛り]
ところで、本実施の形態に係る体液貯留バッグ1の主面には、流入部14から体液を入れる場合に貯留量を測るための目盛り(貯留目盛り)と、流出部16から体液を出す場合の残留量を測るための目盛り(残留目盛り)とが付されている。
図7では、バッグ本体10の一方の主面10A(可撓性シート10aの外面)に付された貯留目盛り50を示し、図8では、バッグ本体10の他方の主面10B(可撓性シート10bの外面)に付された残留目盛り60を示している。なお、バッグ本体10は透明性を有している。そのため、図7では、裏面側にあって透けて見える残留目盛り60を白抜きで表示し、同様に図8では、裏面側にあって透けて見える貯留目盛り50を白抜きで表示している。
貯留目盛り50について説明する。図7に示すように、貯留目盛り50は、目盛り線51と数値52とを有している。目盛り線51は、体液貯留バッグ1を流入部14が設けられた短辺21dを上にした姿勢(以下、「採取姿勢」)にしたとき、水平方向に延びる線分である。この目盛り線51は、長寸の太線51aと短寸の細線51bとを有し、これらの太線51a及び細線51bは交互に上下方向に並んで配されている。貯留目盛り50の数値52は、太線51aの側方近傍に表示され、本実施の形態では500mLごとに下方から上方へ向かうに従って数値が大きくなるようにして付されている。
また、貯留目盛り50が付された主面10Aには、流入部14に接続されるべき対象を指し示す流入方向表示(色表示部)53が付されている。この流入方向表示53は、バッグ本体10において流入部14の近傍に配され、本実施の形態では、流入部14からバッグ本体10の内部へ向かう向きの矢印図形となっている。この流入方向表示53には所定の色彩が付されており、本実施の形態では一例として赤色で着色されている。更に、流入部14には、流入方向表示53と同一色彩(赤色)が付されたテープ54が取り付けられている。
次に残留目盛り60について説明する。図8に示すように、残留目盛り60は、目盛り線61と数値64とを有している。目盛り線61は、体液貯留バッグ1を流出部16が設けられた短辺21dを下にした姿勢(以下、「排出姿勢」)にしたとき、水平に延びる線分である第1目盛り線62と、この第1目盛り線62に対して傾斜した第2目盛り線63とを有する。
より詳しく説明すると、この体液貯留バッグ1は排出姿勢において、流出部16を下にした互いに異なる姿勢である第1吊架姿勢と第2吊架姿勢とで使用されることを想定している。このうち第1吊架姿勢は、例えば短辺21uの両端の角部分C2,C4を左右の手で把持して短辺21uが水平となるように保持したときの姿勢である(図9参照)。第2吊架姿勢は、角部分C2の吊架部11をフックF等で吊り下げたときの姿勢である(図10参照)。そして、上記の第1目盛り線62は、第1吊架姿勢のときに残留量を測るために付され、第2目盛り線63は、第2吊架姿勢のときに残留量を測るために付されている。
そのため、第1目盛り線62は、第1吊架姿勢でバッグ本体10を吊り下げたときに鉛直方向に直交する線分(換言すれば、第1吊架姿勢で水平な線分)として複数設けられている。また、第2目盛り線63は、第2吊架姿勢でバッグ本体10を吊り下げたときに鉛直方向に直交する線分(換言すれば、第2吊架姿勢で水平な線分)として複数設けられている。本実施の形態では、これらの第1目盛り線62および第2目盛り線63は、互いに同一残留量を示すものが対を成しており、かつ、対を成す第1目盛り線62および第2目盛り線63は互いの近位端が接続されている。従って、対を成す第1目盛り線62および第2目盛り線63は、線分が途中で屈曲した形状を成しており、このような対が上下方向に複数配されている。
また、第1目盛り線62は、一端側(短辺21u側)から他端側(短辺21d側)へ向かうに従って、その長さ寸法LE1が小さくなっている。これとは反対に、第2目盛り線63は、一端側から他端側へ向かうに従って、その長さ寸法LE2が大きくなっている。目盛り線61は、長寸の太線61aと短寸の細線61bとを有し、これらの太線61a及び細線61bは交互に上下方向に並んで配されている。残留目盛り60の数値64は、太線61aを構成する第2目盛り線63の側方近傍に表示され、本実施の形態では500mLごとに下方から上方へ向かうに従って数値が大きくなるようにして付されている。
また、残留目盛り60が付された主面10Bには、流出部16に接続されるべき対象を指し示す流出方向表示(色表示部)65が付されている。この流出方向表示65は、バッグ本体10において流出部16の近傍に配され、本実施の形態では、バッグ本体10の内部から流出部16を通じて外部へ向かう向きの矢印図形となっている。この流出方向表示65には所定の色彩(流入方向表示53とは異なる色彩)が付されており、本実施の形態では一例として青色で着色されている。更に、流出部16には、流出方向表示65と同一色彩(青色)が付されたテープ66が取り付けられている。
さらに、排出姿勢で残留目盛り60が付される主面10Bの上部には、横長の長方形状の枠67が記されている(図9,10)。この枠67は、体液貯留バッグ1に体液が採取された患者の氏名を記入するためのシールが貼付される位置を表している。
このような体液貯留バッグ1は、CART回路に接続して使用する場合などに、残留量が比較的多いときには図9に示すように第1吊架姿勢で支持し、残留量が少なくなると図10に示すように第2吊架姿勢で支持して用いられる。そして、体液貯留バッグ1は、いずれの姿勢にも応じた第1目盛り線62および第2目盛り線63を有するため、いずれの姿勢で使用されても体液の残留量を正確に把握することができて使い勝手がよい。
また、第1吊架姿勢に対応した第1目盛り線62は上方にてより長寸であり、第2吊架姿勢に対応した第2目盛り線63は下方にてより長寸である。従って、残留量が多いときには第1吊架姿勢で支持することで、第1目盛り線62と体液の液面S1とを比較しやすく(図9)、残留量が少ないときには第2吊架姿勢で支持することで、第2目盛り線63と体液の液面S2とを比較しやすくなり(図10)、より正確な残留量の把握が可能となる。
また、この体液貯留バッグ1は、貯留目盛り50、流入方向表示53、およびテープ54が、表示面および色彩のいずれかにより互いに紐づけされ、残留目盛り60、流出方向表示65、およびテープ66も、表示面および色彩のいずれかにより互いに紐づけされている。従って、体液貯留バッグ1を使用する場合(体液を採取するとき、および、体液を排出するとき)に、体液貯留バッグ1の上下の向きや、接続すべき対象のチューブを、見分けて把握することが容易である。
なお、上述した構成は一例であって、本発明の範囲内で適宜変更した構成を採用することができる。例えば、第1目盛り線62および第2目盛り線63は図示したのと互いの配置を逆にしてもよいし、あるいは、互いに接続せず離隔させてもよい。流入方向表示53および流出方向表示65は矢印図形に限らず、三角図形や文字で表示することとしてもよい。流入部14および流出部16に付したテープ54,66は、テープに替えて他の着色部品を取り付けてもよいし、何も取り付けず流入部14および流出部16に直接着色してもよい。また、残留目盛り60において、第1目盛り線62および第2目盛り線63の長さ寸法LE1,LE2は一定としてもよい。
(実施の形態2)
はじめに、本発明に係る体腔液採取器具を用いて採取した体腔液を処理する体腔液処理回路の一例として、CART回路について説明する。
[CART回路]
図11は、本開示の実施の形態2に係る体腔液採取器具により採取された体腔液である腹水を処理するCART回路の模式図である。図11に示すように、このCART回路1010は、可撓性のチューブから成り腹水が通流するラインが、体腔液貯留バッグ1001から濾過器1002および濃縮器1003を経て回収バッグ1004にまで至っている。具体的に説明すると、スタンド等の先端に設けられた吊り金具Fに吊り下げられた体腔液貯留バッグ1001から、腹水を通すラインL1が、第1ポンプP1を経て濾過器1002の下部まで延びている。このラインL1の途中、体腔液貯留バッグ1001と第1ポンプP1との間には、生理食塩水が入ったバッグ1005から延びるラインが合流している。また、ラインL1の途中、第1ポンプP1と濾過器1002との間には、ラインL1を流れる腹水の圧力を測定する圧力計1006から延びるラインが合流している。
濾過器1002の側部からは、濾過器1002にて異物が除去された腹水が通流するラインL2が、第2ポンプP2を経て濃縮器1003の下部まで延びている。この濃縮器1003の上部からは、濃縮器1003にて除水されて濃縮された腹水が通流するラインL3が、回収バッグ1004の入口ポートまで延びている。また、回収バッグ1004の出口ポートからは、濃縮された腹水を更に濃縮するべくこれを循環させるラインL4が延びており、このラインL4は濾過器1002と第2ポンプP2との間にてラインL2に合流している。
一方、濾過器1002の上部からは、濾過器1002にて腹水から除去された異物を適宜排出するためのラインL5が延びている。さらに、濃縮器1003の側部からは、濃縮器1003にて腹水から除去された水分を適宜排出するためのラインL6が延びている。
このCART回路1010の場合、患者から採取されて体腔液貯留バッグ1001に貯留された腹水は、濾過器1002により不要成分が除去され、濃縮器1003により適度な濃度に濃縮されることで、濾過濃縮腹水となって回収バッグ1004に回収される。このようにして生成された濾過濃縮腹水は、点滴静脈注射により再び患者に戻される。
[体腔液採取器具]
次に、上述したようなCART回路1010で処理する体腔液を患者から採取するための体腔液採取器具について説明する。図12は、採取工程を模式的に示す図面である。図12に示すように、体腔液採取器具1030は、採取チューブ1031、点滴筒1032、エア導入チューブ1033、および送出チューブ1034を有している。この体腔液採取器具1030は、患者1020と貯留バッグ1001との間に介在され、患者1020の腹腔内または胸腔内の体腔液を貯留バッグ1001へ導く。
より具体的には、患者の腹腔または胸腔には、カテーテル1021の一方の端部1021aが留置される。このカテーテル1021の他方の端部1021bに、採取チューブ1031の上流端1031aが、コネクタ1040を介して接続される。採取チューブ1031の下流端1031bには点滴筒1032が接続され、点滴筒1032には送出チューブ1034の上流端1034aも接続されている。更に、送出チューブ1034の下流端1034bには、コネクタ1041を介して、貯留バッグ1001の流入管1012が接続される。これにより、患者の体腔液は、カテーテル1021および体腔液採取器具1030を通じて貯留バッグ1001へ導かれる。なお、カテーテル1021は樹脂針であっても金属針であってもよい。
なお、貯留バッグ1001は、透明性で可撓性を有するバッグ本体1011、並びに、このバッグ本体1011の内外を連通する流入管1012、注入管1013、および流出管1014を有する。流入管1012は、体腔液の採取時にバッグ本体1011に体腔液を導くポートであり、注入管1013は、バッグ本体1011内に採取された体腔液に薬液を注入するためのポートであり、流出管1014は、CART処理時にバッグ本体1011から体腔液を導出するポートである。このような貯留バッグ1001として、典型的には実施の形態1に係る体液貯留バッグ1を用いることができる。
次に、体腔液採取器具1030についてより詳しく説明する。図13は、体腔液採取器具1030を示す図面であり、図14は、図13の体腔液採取器具1030の一部を拡大して示す断面図である。図13に示すように、採取チューブ1031は長尺の管状を成し、透明性および可撓性を有する合成樹脂で構成されている。採取チューブ1031の上流端1031aにはコネクタ1040が取り付けられ、カテーテル1021の端部1021bと接続可能になっている。採取チューブ1031の途中には、体腔液の流量調整具としてローラークレンメ1042が取り付けられている。なお、流量調整具としてローラークレンメ1042以外の他のクランプを取り付けてもよい。
点滴筒1032は概略円筒状を成し、筒体1050、筒体1050の一端部を閉塞する上流キャップ1051、および、筒体1050の他端部を閉塞する下流キャップ1052を有している。このうち筒体1050は、透明性を有する比較的硬質の合成樹脂から成り、円筒状に構成されている。
図14に示すように、上流キャップ1051は概略円筒状を成しており、その軸心方向の一端側(体腔液の採取方向の上流側)の部分には、第1接続部1060および第2接続部1061が設けられている。このうち第1接続部1060には採取チューブ1031が接続される。そのために第1接続部1060は、採取チューブ1031の外径とほぼ同寸法の内径を有する円筒状を成している。そして、第1接続部1060の開口は、採取チューブ1031の下流端1031bが接続される流入口1062を成している。なお、流入口1062のうち筒体1050側の開口端は、流入口1062の軸心方向に対して傾斜した開口面1062aを成している。
第2接続部1061にはエア導入チューブ1033が接続される。そのために第2接続部1061は、エア導入チューブ1033の外径とほぼ同寸法の内径を有する円筒状を成している。そして、第2接続部1061の開口は、エア導入チューブ1033の下流端1033bが接続されるエア導入口1063を成している。エア導入口1063のうち筒体1050側の開口端は、エア導入口1063の軸心方向に対してほぼ直交する開口面1063aを成している。
上流キャップ1051の軸心方向の他端側の部分は、筒体1050の一端部に外嵌する外嵌部1065を成している。すなわち、外嵌部1065は、その内径が筒体1050の一端部の外径とほぼ同寸法になっており、筒体1050の一端部に外嵌することで両者は接続されている。
筒体1050の他端部を閉塞する下流キャップ1052は、一端側の部分に対して他端側の部分が縮径した錘状の円筒状を成している。そして、下流キャップ1052の一端側の部分は、筒体1050の他端部に外嵌する外嵌部1066を成している。すなわち、外嵌部1066は、その内径が筒体1050の他端部の外径とほぼ同寸法になっており、筒体1050の他端部に外嵌することで両者は接続されている。
下流キャップ1052の他端側の部分には、第3接続部1067が設けられている。この第3接続部1067には送出チューブ1034が接続される。そのために第3接続部1067は、送出チューブ1034の外径とほぼ同寸法の内径を有する円筒状を成している。そして、第3接続部1067の開口は、送出チューブ1034の上流端1034aが接続される送出口1068を成している。なお、下流キャップ1052において、一端側の外嵌部1066と他端側の第3接続部1067との間の部分は、外径および内径のいずれもが段階的に縮径した縮径部1069を成している。また、上記のようにして筒体1050の一端部に上流キャップ1051が外嵌し、他端部に下流キャップ1052が外嵌したときの内部空間は、点滴筒1032において体腔液が一時的に貯留する貯留空間1050aを成す。
一方、上流キャップ1051の第2接続部1061に下流端1033bが接続されるエア導入チューブ1033は、長尺の管状を成し、透明性および可撓性を有する合成樹脂で構成されている。このエア導入チューブ1033の上流端1033aにはコネクタ1043が設けられており、コネクタ1043を介してエアシリンジまたはエアポンプ等に接続可能となっている。また、エア導入チューブ1033の途中には、空気の流量調整具として、開閉具であるチューブクランプ1044が取り付けられている。なお、流量調整具としてチューブクランプ1044以外の他のクランプを取り付けてもよい。
[体腔液採取器具の使用方法]
上述したような体腔液採取器具の使用方法について説明する。はじめに、体腔液採取器具1030の送出チューブ1034を、コネクタ1041を介して、空の貯留バッグ1001の流入管1012と接続する。次に、ローラークレンメ1042及びチューブクランプ1044を閉じた状態で、体腔液採取器具1030の採取チューブ1031を、コネクタ1040を介して、患者の腹腔または胸腔から延びるカテーテル1021の端部1021bと接続する。そして、体腔液採取器具1030および貯留バッグ1001を患者よりも鉛直下方の位置に載置する。この状態で、ローラークレンメ1042のローラを操作して、採取チューブ1031の開度を調整することで、体腔液の採取を開始する。
体腔液の採取中は、点滴筒1032の貯留空間1050aに採取チューブ1031を経て滴下する体腔液に基づき、採取ペースを把握したり、採取処理の完了タイミングを計ったりする。一方、体腔液の採取中に、患者が姿勢を変更したり体腔液採取器具1030または貯留バッグ1の位置がずれたりすることで、点滴筒1032の貯留空間1050aが体腔液で満たされてしまうことがあり得る。そうすると、採取ペースや完了タイミングの把握が難しくなる。
そこで本実施の形態に係る体腔液採取器具1030では、貯留空間1050aが体腔液で満たされてしまった場合は、チューブクランプ1044を開き、エア導入チューブ1033を介して点滴筒1032にエアを導入する。エアの導入は、例えば、エア導入チューブ1033の上流端1033aに接続したシリンジまたはエアポンプによって行うことができる。こうして点滴筒1032に適量のエアを導入することにより、貯留空間1050aにおける体腔液の液面を下げることができ、採取チューブ1031からの体腔液の滴下状況を再び視認することができるようになる。その結果、採取ペースや完了タイミングを把握することができる。
なお、上述した説明では、エア導入チューブ1033の途中にチューブクランプ1044などのクランプを設けた例を説明したが、クランプに替えて公知の疎水性フィルタをエア導入チューブ1033の上流端1033aなどに設けてもよい。あるいは、クランプと疎水性フィルタをエア導入チューブ1033に併設してもよく、そのようにすることで、仮にクランプを閉じ忘れても(意図せず完全に閉め切れていなかったとしても)、エア導入チューブ1033を通じて体腔液が漏れ出るのを防止できる。
(実施の形態3)
図15は、体腔液採取器具の他の構成を示す図面である。この体腔液採取器具1030Aは、実施の形態2の体腔液採取器具1030と比べると、エア導入チューブ1033が点滴筒1032に接続されているのではなく、採取チューブ1031の途中に接続されている点で異なっている。一方、その他の構成は実質的に同じである。従って、以下ではこの相違点について具体的に説明するものとし、両実施の形態において共通する構成には同一の符号を付し、それに関する詳細な説明は省略する。
図15に示すように、この体腔液採取器具1030Aの点滴筒1032Aは、上流キャップ1051Aが第1接続部1060のみを有し、実施の形態2のような第2接続部1061を有していない。従って、上流キャップ1051Aには採取チューブ1031Aのみが接続されている。なお、点滴筒1032Aにおいて、上流キャップ1051Aに替えて、第2接続部1061を閉塞状態とした上流キャップ1051を用いることはもちろん制限されない。
一方、採取チューブ1031Aは、上流側チューブ1311と下流側チューブ1312とを有し、両チューブ1311,1312の間は三又分岐ジョイント1313によって接続されている。すなわち、例えばT字状の三又分岐ジョイント1313が有する3つのジョイント部1313a~1313cのうち、直線状に並ぶ2つのジョイント部1313a,1313bのそれぞれに、上流側チューブ1311の下流端と、下流側チューブ1312の上流端とが接続されている。なお、ローラークレンメ1042は上流側チューブ1311の途中に設けられている。
そして、三又分岐ジョイント1313が有する残り1つのジョイント部1313cに、エア導入チューブ1033の下流端1033bが接続されている。このエア導入チューブ1033の途中には、実施の形態2と同様にチューブクランプ1044が設けられている。すなわち、本実施の形態に係る体腔液採取器具1030Aでは、エア導入チューブ1033から導入したエアを、採取チューブ1031A(下流側チューブ1312)を通じて点滴筒1032Aの貯留空間1050aへ送る。従って、採取チューブ1031Aの途中に、エア導入口が設けられていることになる。なお、チューブクランプ1044は他のクランプでもよく、また、クランプに替えて、あるいは、クランプと共に、疎水性フィルタを設けてもよい点は実施の形態2と同様である。
この実施の形態3に係る体腔液採取器具1030Aについても、その使用方法は実施の形態2について説明したのと同様である。従って、患者が姿勢を変更したり体腔液採取器具1030または貯留バッグ1001の位置がずれたりして、貯留空間1050aが体腔液で満たされてしまった場合は、エア導入チューブ1033を介して点滴筒1032Aにエアを導入することにより、貯留空間1050aにおける体腔液の液面を下げることができ、採取チューブ1031Aからの体腔液の滴下状況を再び視認することができるようになる。その結果、採取ペースや完了タイミングを把握することができる。