JP7846844B1 - 表面効果翼形飛行体の飛行方法 - Google Patents

表面効果翼形飛行体の飛行方法

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Abstract

【課題】推力及び表面効果により海上も飛行できる表面効果翼形飛行体の飛行方法を提供する。
【構成】機体1と、機体1を飛行方向に推進する推進力を発生する推進装置5と、機体1の左右に複数対が設けられ独立して仰角を可変調整でき飛行により表面効果を生じさせて機体1を浮上させる表面効果翼L1、L2、R1、R2と、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の先端部同士を繋ぐとともに各表面効果翼L1、L2、R1、R2の先端部から下方に伸びた壁状部材6L、6Rとを備えた表面効果翼形飛行体の飛行方法であって、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の仰角調整によって表面効果を調整し、表面効果によって飛行を続ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面効果翼形飛行体の飛行方法に関し、推進力及び表面効果により、地上のみならず、海上も飛行できる表面効果翼形飛行体の飛行方法に関する。
従来、飛行機のようにプロペラやジェットエンジン等を用いて進行方向への推進力を得ながら上方へ発生する揚力を利用して機体を僅かに浮上させ、平坦な走行路上やトンネル内を高速で移動する飛行体が提案されている。
特許文献1には、走行路と、この走行路に沿って揚力及び表面効果により飛行して走行する飛行体とからなる高速交通システムが記載されている。
この高速交通システムにおける飛行体は、走行方向にそって上に凸の翼形の断面を有し走行により揚力が生じて浮上する機体と、この機体を走行方向に推進する推進装置と、機体が走行方向にそって走行するように制御する制御装置と、機体の下部から上部方向に流れる気流を制限し揚力の発生に必要な圧力差を維持するように機体の側部から走行路に伸びる減圧部材とを有している。
特許第6436571号公報
上述した従来の高速交通システムにおける飛行体は、平坦な走行路上やトンネル内を移動するように構成されている。
そのため、飛行体の運用には、走行路やトンネルの建設が必須であり、莫大な建設費がかかることになるので、現実的な実用性はほとんどないといえる。
また、走行路やトンネルの建設が不可能である海上を飛行することはできないから、海上を経由しての離島への人的移動及び運搬には用いることができない。交通事情の悪い離島への移動及び運搬に用いることができなければ、このような高速交通システムの存在意義はほとんどないといえる。
本発明の課題は、上述した従来の問題点を解決するため、推進力及び表面効果により、地上のみならず、海上も飛行できる表面効果翼形飛行体の飛行方法を提供することである。
本発明は、以下の構成を有する。
〔構成1〕
機体と、
前記機体を飛行方向に推進する推進力を発生する推進装置と、
前記機体の左右に複数対が設けられ、それぞれ独立して仰角を可変調整でき、飛行により表面効果を生じさせて前記機体を浮上させる、前記飛行方向に沿って上方に凸の表面効果翼と、
左側の各表面効果翼の先端部同士を繋ぐとともに、該各表面効果翼の先端部から下方に伸びた左側の壁状部材と
右側の各表面効果翼の先端部同士を繋ぐとともに、該各表面効果翼の先端部から下方に伸びた右側の壁状部材と
を備えた表面効果翼形飛行体を前記推進力及び表面効果により飛行させる表面効果翼形飛行体の飛行方法であって、
前記推進装置による推進力によって滑走し、前記各表面効果翼の下面に沿って後方に空気を流すとともに、該各表面効果翼の上面にも沿って後方に空気を流し、該各表面効果翼の仰角調整によって、該各表面効果翼の下面に沿って後方に流す空気量と、該各表面効果翼の上面に沿って後方に流す空気量との比率を調整し、
前記壁状部材によって前記各表面効果翼の下部から上部方向に流れる気流を制限して表面効果の発生に必要な圧力差を維持し、該表面効果によって飛行を続ける
ことを特徴とする表面効果翼形飛行体の飛行方法。
各表面効果翼の下面に沿う空気量と各表面効果翼の上面に沿う空気量との比率の調整は、上記の仰角調整の他には、例えば、プロペラを回転させる駆動装置を上下移動させる、駆動装置を上向き下向きに揺動させる、又は、機体の上下に2基の駆動装置及びプロペラを搭載して、出力調整をする、或いは、プロペラにサイクリック・ピッチ・コントロール機構を設けて機体の上下でピッチを変えるなどによって行える。
本発明は、推進力及び表面効果により、地上のみならず、海上も飛行できる表面効果翼形飛行体の飛行方法を提供できるものである。
本発明に係る表面効果翼形飛行体の飛行方法においては、各表面効果翼の仰角調整によって各表面効果翼の下面に沿って後方に流す空気量と各表面効果翼の上面に沿って後方に流す空気量との比率を調整できるので、揚力及び表面効果の発生状態を調整することができ、駆動効率を向上させ、安定した飛行が行える。
海上を飛行する場合には、海面へ接触する可能性のある部分は、壁状部材の下縁部分のみとすることができ、機体の後方の海面からの距離を確保し、推進への抵抗を減らすことができ、推進力を向上させることができる。
本発明に係る表面効果翼形飛行体の構成を示す斜視図である。 前記表面効果翼形飛行体の機体の縦断面外形の一例を示すグラフである。 前記表面効果翼形飛行体の構成を示す側面図である。 前記表面効果翼形飛行体のフロート(浮舟)を設けた構成を示す斜視図である。 前記表面効果翼形飛行体において機体の後方部分にも推進装置を設けた構成を示す側面図である。 前記表面効果翼形飛行体の推進装置を上下移動可能とした構成を示す側面図である。 前記表面効果翼形飛行体の推進装置を上下揺動可能とした構成を示す側面図である。 前記表面効果翼形飛行体の推進装置を上下2基とした構成を示す側面図である。 前記表面効果翼形飛行体の推進装置にサイクリック・ピッチ・コントロール機構を採用した構成を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
〔表面効果翼形飛行体の構成〕
本発明に係る表面効果翼形飛行体は、揚力及び表面効果により飛行する表面効果翼形飛行体である。
この表面効果翼形飛行体は、図1に示すように、紡錘状(葉巻型)の機体1を備え、この機体1の左右両側部に、左右複数対の表面効果翼L1(左側前翼)、L2(左側後翼)、R1(右側前翼)、R2(右側後翼)を備えている。各表面効果翼L1、L2、R1、R2は、飛行方向に沿って上方に凸の形状を有し、飛行により表面効果を生じて、機体1を浮上させる。
機体1及び各表面効果翼L1、L2、R1、R2の外形は、左右対称の形状である。各表面効果翼の枚数は、図1に示すような左右二対に限定されず、左右三対以上としてもよい。
各表面効果翼L1、L2、R1、R2は、それぞれ独立して、図1中矢印Eで示すように、仰角を可変調整でき、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の仰角調整により、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿って後方に流れる空気と、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面に沿って後方に流れる空気との比率を変えて、表面効果を変えることができる。
各表面効果翼L1、L2、R1、R2の縦断面外形は、レイノルズ数、翼弦長、飛行速度、迎角、揚力係数、抗力係数、揚力中心を考慮して設計され、例えば、図2に示すように、飛行方向に沿って上方に凸の形状となっている。
なお、レイノルズ数は、以下のように定義される。
また、揚力は、以下のように計算できる。
機体1の内部には、図1に示すように、操縦席又は制御装置2が設けられ、その他は客室や貨物室3が設けられている。制御装置は、遠隔操作飛行又は自律(自動)飛行を行うためのものである。操縦席又は制御装置2には、送受信機、カメラ、各種センサ(ジャイロ、ピトー管式速度計、高度計(ToFセンサ)、姿勢センサ、出力計等)が接続されている。
この表面効果翼形飛行体には、図1に示すように、左右一対の壁状部材6L、6Rが設けられている。これら壁状部材6L、6Rは、左側の各表面効果翼L1、L2の先端部同士を繋ぐとともに、各表面効果翼L1、L2の先端部から下方に伸びた左側の壁状部材6Lと、右側の各表面効果翼R1、R2の先端部同士を繋ぐとともに、各表面効果翼R1、R2の先端部から下方に伸びた右側の壁状部材6Rである。
これら壁状部材6L、6Rは、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下部から上部方向に流れる気流を制限し、揚力及び表面効果の発生に必要な圧力差の維持をより確実にする。
この表面効果翼形飛行体は、機体1を飛行方向に推進する推進装置を備えている。
推進装置は、例えば、プロペラ4を回転させる駆動装置5である。駆動装置5は、好ましくは、電動モータであり、ロータリーエンジン(ガソリンレシプロエンジン)であってもよい。
推進装置は、機体1を飛行方向に推進できればよく、設置個所は限定されない。推進装置は、左右の壁状部材6L、6R又は各表面効果翼L1、L2、R1、R2の前方に設置してもよく、図示はしないが、左右の壁状部材6L、6Rの側方に設置してもよく、左右の壁状部材6L、6R又は各表面効果翼L1、L2、R1、R2の後方に設置してもよい。さらに、機体1の前方、上方、下方、又は、後方に設置してもよい。
以下の実施形態の説明では、推進装置は、左右の壁状部材6L、6Rの前方に設置したものとしている。
推進装置は、図3中の矢印Bで示すように、左右の壁状部材6L、6Rの前方に設置した場合には、プロペラ4によって各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿って後方に空気を流すように構成されている。この推進装置は、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿って後方に空気を流すので、駆動効率を向上させることができる。
機体1及び/又は各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下部には、4組の脚8が設けられている。各脚8の下端部には、回転可能な車輪が設けられている。車輪は、この表面効果翼形飛行体が離陸する前の滑走と、着陸した後の滑走を行うためのものである。
機体1の後方部の上面には、尾翼7を備えることが好ましい。この尾翼7を設けることにより、飛行を安定化することができる。垂直尾翼7の後縁部分には、ラダー(方向舵)を設けてもよい。このラダーを左右に操作することにより、ヨー制御をすることができる。
各表面効果翼L1、L2、R1、R2の後縁部分には、エレベータ(昇降舵)を設けてもよい。このエレベータを上下に操作することにより、ピッチ制御をすることができる。
エレベータ(昇降舵)は、左右の表面効果翼L1、L2、R1、R2のエレベータを異なる方向に操作することにより、エルロン(補助翼)のように、ロール制御をすることができる。
これらラダー(方向舵)及びエレベータ(昇降舵、補助翼)を操作することによって、ヨー制御、ピッチ制御及びロール制御を組み合わせた機体1の姿勢制御を行うことができる。
推進装置は、左右一対を設けることが好ましいが、中央に一基のみを設けてもよい。左右一対を設ける場合には、各推進装置は、同一規格の装置であって、左右対称の位置に設ける。
このように推進装置を左右一対設けることにより、左右のプロペラ4の回転数の違いだけで旋回(操舵、ヨー制御)することができる。
この表面効果翼形飛行体では、車輪に代えて、又は車輪に加えて、図4に示すように、左右一対の壁状部材6L、6Rの下縁部分がフロート(浮舟)9を兼ねるようにしてもよい。フロート9は、この表面効果翼形飛行体が海上から離陸する前の滑走と、海上に着陸した後の滑走を行うためのものである。
フロート9は、図4に示すように、双フロート型水上機に採用されているフロートと同様の形状に構成されている。
この表面効果翼形飛行体においては、図5に示すように、機体1の後方部分にも、推進装置を設けてもよい。このように、機体1の前方部分及び後方部分に、計3機以上の推進装置を設け、全ての推進装置を可動式にして、矢印Uで示すように、全推進装置による推進方向を上方に向ければ、いわゆるドローンのように、垂直離着陸を行うことができる。
いわゆるドローンのような垂直離着陸を行うには、推進装置は、機体1の前方部分の2基に加えて、機体1の後方部分又は側方部分(横)に4基を設けることが好ましい。
〔機体下面の空気量と機体上面の空気量との比率の調整〕
この表面効果翼形飛行体においては、図6に示すように、推進装置を、矢印Cで示すように、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面にも沿って後方に空気を流すように構成し、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿って後方に流す空気量と、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面に沿って後方に流す空気量との比率(C/B)を、調整可能としている。
各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿って後方に流す空気量と、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面に沿って後方に流す空気量との比率(C/B)を調整可能にすれば、揚力及び表面効果の発生状態を調整することができ、安定した飛行が行える。
各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿う空気量と各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面に沿う空気量との比率の調整は、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の仰角調整によって行うことができる。各表面効果翼L1、L2、R1、R2の仰角を大きくすると、表面効果が増大する。
この場合には、駆動装置5の設置箇所は、限定されない。
また、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿う空気量と各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面に沿う空気量との比率の調整は、図6中の矢印Dで示すように、左右の壁状部材6L、6Rの前方に設置したプロペラ4を回転させる駆動装置5を、上下移動可能とし、上下位置を調整することによっても行うことができる。
駆動装置5を上方に移動させると、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿う空気量Bが減少して表面効果が減少し、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面に沿う空気量Cが増大する。
駆動装置5を下方に移動させると、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿う空気量Bが増大して表面効果が増大し、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面に沿う空気量Cが減少する。
また、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿う空気量と各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面に沿う空気量との比率の調整は、図7で矢印Dで示すように、左右の壁状部材6L、6Rの前方に設置したプロペラ4を回転させる駆動装置5を、上向き下向きに揺動可能とし、プロペラ4の位置及び軸方向を調整することによって行うことができる。
駆動装置5を上向きに揺動させると、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿う空気量Bが減少して表面効果が減少し、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面に沿う空気量Cが増大する。
駆動装置5を下向きに揺動させると、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿う空気量Bが増大して表面効果が増大し、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面に沿う空気量Cが減少する。
さらに、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿う空気量と各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面に沿う空気量との比率(C/B)の調整は、図8に示すように、壁状部材6L、6Rの前方の上下に2基の駆動装置5及びプロペラ4を搭載(左右両側に設ける場合には、左上、左下、右上、右下の合計4基を搭載))して、下側の駆動装置5と上側の駆動装置5との出力比を調整をすることによって行うことができる。
下側の駆動装置5の出力比を減少させると、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面に沿う空気量比率(C/B)が増大して表面効果が減少し、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿う空気量比率(B/C)が減少する。
下側の駆動装置5の出力比を増大させると、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿う空気量比率(B/C)が増大して表面効果が増大し、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面に沿う空気量比率(C/B)が減少する。
また、図9に示すように、ヘリコプターのロータにおいて採用されているサイクリック・ピッチ・コントロール機構を、左右の壁状部材6L、6Rの前方に設置したプロペラ4に設けて、機体1の上側と下側とで、プロペラ4のピッチ角を変化させることによって、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿う空気量と各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面に沿う空気量との比率の調整ができる。
機体1の下側においてのプロペラ4のピッチ角を減少させると、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿う空気量比率(B/C)が減少して表面効果が減少し、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面に沿う空気量比率(C/B)が増大する。
機体1の下側においてのプロペラ4のピッチ角を増大させると、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿う空気量比率(B/C)が増大して表面効果が増大し、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面に沿う空気量比率(C/B)が減少する。
〔表面効果翼形飛行体の飛行方法〕
この表面効果翼形飛行体の飛行方法は、表面効果翼形飛行体を推進力及び表面効果により、以下のように飛行させるものである。
この表面効果翼形飛行体は、陸上又は海上において、推進装置の推進力によって滑走し、所定の離陸速度まで加速する。表面効果翼形飛行体は、滑走速度が離陸速度に達すると、離陸する。
この表面効果翼形飛行体は、離陸した後は、推進装置による推進力と、各表面効果翼L1、L2、R1、R2によって生ずる表面効果とによって、飛行を続ける。
この表面効果翼形飛行体では、プロペラ4によって各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿って後方に空気を流すとともに、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面にも沿って後方に空気を流し、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下面に沿って後方に流す空気量と、各表面効果翼L1、L2、R1、R2の上面に沿って後方に流す空気量との比率を調整する。
また、壁状部材6L、6Rによって各表面効果翼L1、L2、R1、R2の下部から上部方向に流れる気流を制限して、表面効果の発生に必要な圧力差を維持し、推進装置による推進力と、各表面効果翼L1、L2、R1、R2によって生ずる表面効果とによって飛行を続ける。
この表面効果翼形飛行体は、図3中矢印Aで示す飛行方向に対して、各表面効果翼L1、L2、R1、R2仰角調整により、表面効果を調整しながら飛行する。この仰角は、例えば、8°程度である。
このように各表面効果翼L1、L2、R1、R2が仰角を有して飛行することにより、発生する表面効果及び揚力を大きくすることができる。
この表面効果翼形飛行体は、海上を飛行する場合には、海面へ接触する可能性のある部分は、壁状部材6L、6Rの下縁部分のみである。したがって、機体1の海面からの距離(高度)が十分に確保され、推進への抵抗を減らすことができ、推進力を向上させることができる。
この表面効果翼形飛行体は、陸上又は海上において、推進装置の推進力を落とし、所定の着陸速度まで減速することによって、着陸又は着水する。
この表面効果翼形飛行体は、波のある海上や凹凸のある地上、すなわち、凹凸のある表面上を飛行するときには、凹凸の大きさ(高低差及び間隔)によっては、安定した表面効果が得られない場合がある。
表面効果は、左右前翼L1、R1から左右後翼L2、R2までの距離の15%~25%程度の高度で飛行するときに、最も効率良く得ることができる。表面効果は、飛行高度が左右前翼L1、R1から左右後翼L2、R2までの距離の50%程度から得られ、25%では20%~30%増加し、10%ではより増加する。しかし、飛行高度が機体1の前後長の25%以下では、推進を妨げる抗力が増加するため、表面効果と抗力とのバランスを考慮すると、左右前翼L1、R1から左右後翼L2、R2までの距離の15%~25%程度の飛行高度が好ましい。
したがって、左右前翼L1、R1から左右後翼L2、R2までの距離を長くするほど、表面の凹凸(波)の影響を低減させることができる。
例えば、左右前翼L1、R1から左右後翼L2、R2までの距離3.5mでは、好ましい飛行高度は、50cm~87cm程度なので、表面の凹凸(波)の高さが37cm程度以下であれば、凹凸(波)の影響は十分に低い。
左右前翼L1、R1から左右後翼L2、R2までの距離10mでは、好ましい飛行高度は、150cm~250cm程度なので、表面の凹凸(波)の高さが100cm程度以下であれば、凹凸(波)の影響は十分に低い。
左右前翼L1、R1から左右後翼L2、R2までの距離20mでは、好ましい飛行高度は、300cm~500cm程度なので、表面の凹凸(波)の高さが200cm程度以下であれば、凹凸(波)の影響は十分に低い。
上述のように、本発明は、走行路を設けることなく、揚力及び表面効果により、地上のみならず、海上も飛行できる表面効果翼形飛行体を提供できるものである。
1 機体
2 操縦席又は制御装置
3 客室、貨物室
4 プロペラ
5 駆動装置
6 壁状部材
6L 左側の壁状部材
6R 右側の壁状部材
7 尾翼
7a 垂直尾翼
7b 水平尾翼
8 脚
9 フロート(浮舟)
L1 表面効果翼(左側前翼)
L2 表面効果翼(左側後翼)
R1 表面効果翼(右側前翼)
R2 表面効果翼(右側後翼)

Claims (1)

  1. 機体と、
    前記機体を飛行方向に推進する推進力を発生する推進装置と、
    前記機体の左右に複数対が設けられ、それぞれ独立して仰角を可変調整でき、飛行により表面効果を生じさせて前記機体を浮上させる、前記飛行方向に沿って上方に凸の表面効果翼と、
    左側の各表面効果翼の先端部同士を繋ぐとともに、該各表面効果翼の先端部から下方に伸びた左側の壁状部材と
    右側の各表面効果翼の先端部同士を繋ぐとともに、該各表面効果翼の先端部から下方に伸びた右側の壁状部材と
    を備えた表面効果翼形飛行体を前記推進力及び表面効果により飛行させる表面効果翼形飛行体の飛行方法であって、
    前記推進装置による推進力によって滑走し、前記各表面効果翼の下面に沿って後方に空気を流すとともに、該各表面効果翼の上面にも沿って後方に空気を流し、該各表面効果翼の仰角調整によって、該各表面効果翼の下面に沿って後方に流す空気量と、該各表面効果翼の上面に沿って後方に流す空気量との比率を調整し、
    前記壁状部材によって前記各表面効果翼の下部から上部方向に流れる気流を制限して表面効果の発生に必要な圧力差を維持し、該表面効果によって飛行を続ける
    ことを特徴とする表面効果翼形飛行体の飛行方法。
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