JP7852162B2 - 電池 - Google Patents
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Description
本発明は、電池に関するものである。
近年、電気自動車やハイブリッド自動車等の動力源として、エネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池の開発が進められている。このリチウムイオン二次電池は、例えば、捲回電極体と、この捲回電極体を収容する電池缶とを備えている。電池缶は、一つの面が開口部となった箱型容器である外装体と、この外装体の開口部を塞ぐ電池蓋とを備えている。更に、この種のリチウムイオン二次電池では、安全性の向上のために、電池蓋にガス排出機構が設けられる。
このガス排出機構は、電池缶内でガスが発生した場合に、予め定められた圧力で開放され、電池缶内のガスを排出するように設計された排出弁を備えた電池部品である。例えば、特開2012-252809号公報(特許文献1)に記載のリチウムイオン二次電池は、上面を形成する基部と、基部から没する凹部を形成する周壁部と、周壁部の内周面に連接されて支持される開裂型のガス排出弁(安全弁)とが一体に形成された蓋部材(電池蓋)を有している。
この特許文献1では、アルミ製の平板をプレス加工して凹部を形成し、この凹部の底部に薄膜状のガス排出弁を一体的に形成するようにしている。そして、ガスの圧力が所定値に達すると、ガス排出弁を形成する薄膜が開裂されて、ガスの圧力を外部に逃がすことで安全性を確保している。
上述したように、リチウムイオン二次電池に使用される電池においては、内部の電解質や活物質が分解されてガスが発生して内圧が上昇した場合でも、ガスの圧力を逃がして安全性を高めることを目的としてガス排出機構が配置されている。
ところで、この種のリチウムイオン二次電池においては、移動型或いは載置型の電池利用機器に使用される。例えば、電気自動車(BEV/Battery Electric Vehicle)用の電池は、1セル当たりの電池容量が大きく、それに伴いセルサイズが大きくなり、1セル当たりの構成物(電極群、電解質、活物質等)も増大する。したがって、構成物の増加により発生するガス量も増加する場合にも対応できるように、ガス排出機構のガス排出能力を高める必要がある。
ガス排出機構のガス排出能力を高めるには、ガス排出機構の体格(サイズ)を大きくすることも考えられる。一方では、ガス排出機構の体格を大きくせずに、ガス排出能力を高めることができるガス排出機構を備えたリチウムイオン二次電池の開発が要請されている。
尚、以下に説明する本実施形態は、リチウムイオン二次電池以外の電池にも適用できるものである。また、以下に説明する本実施形態は、自動車用以外の載置型電池利用機器(例えば、家庭用や業務用の蓄電機器)にも適用できるものである。
本発明の目的は、ガス排出能力を高めることできるガス排出機構を備えた電池を提供することにある。
本発明の特徴は、蓄電要素と、蓄電要素を収容する電池容器と、電池容器の内部側と電池容器の外部側とを流体的に接続し、電池容器の内部のガス圧力が所定値に達すると電池容器の内部のガスを排出するガス排出機構を備えた電池において、ガス排出機構は、電池容器の内部側と接続された第1ガス排出通路と、第1ガス排出通路に接続され、電池容器の外部側と接続された第2ガス排出通路と、第1ガス排出通路の電池容器の内側の端よりも第2ガス排出流路側或いは第2ガス排出通路の電池容器の外側の端よりも第1ガス排出流路側のガス排出通路の一部に設けられ、電池容器の内部のガス圧が所定の値に達すると、電池容器の内部側と外部側をガス排出通路で接続するように開放動作を行うと共に、開放動作する場合は、ガス排出通路の通路断面形状に沿った形状に開放されるガス排出弁とを備え、更に、ガス排出弁が開放された時のガスの流出方向で見た第2ガス排出通路の断面形状が、第1ガス排出通路から流出するガスの流線の流れを阻害しない形状に形成されている、ところである。
本発明によれば、ガス排出能力を高めることできるガス排出機構を備えた電池を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
本発明の実施形態について図面を用いて説明するが、以下の実施形態では、電池の一例として、ハイブリッド自動車や電気自動車で使用されるリチウムイオン二次電池の場合について説明する。尚、図1は、本実施形態が適用される、一般的なリチウムイオン二次電池を斜め上方から見た外観を示している。
図1に示している通り、リチウムイオン二次電池C1は、電池缶1、及び蓋部材(以下、電池蓋と表記する)6を備える。これらをまとめて「電池容器」として定義する。また、開口部を有する電池缶1内には、蓄電した電気を出力する「蓄電要素」としての捲回電極体3(図2参照)が収納され、電池缶1の開口部1a(図2参照)が電池蓋6によって封止されている。例えば、電池缶1には電解液が収容され、捲回電極体3は電解液に浸かっている。或いは、固体電解質等の液体の電解液以外の電解質を用いてもよい。
電池蓋6は、電池缶1にレーザー溶接により接合されて、これら電池缶1と電池蓋6によって密閉された電池容器が構成される。電池蓋6には、正極外部端子8Aと、負極外部端子8Bが設けられている。リチウムイオン二次電池C1は、正極外部端子8Aと負極外部端子8Bを介して捲回電極体3に充電され、また外部負荷に電力を供給する。
電池蓋6には、ガス排出機構10が一体的に設けられており、何らかの理由によって電池容器内のガス圧力が所定の圧力まで上昇すると、ガス排出機構10のガス排出弁が開放されて内部からガスが排出される。これによって、電池容器内のガス圧力が低減され、リチウムイオン二次電池C1の安全性が確保されるようになっている。また、電池蓋6には、電解質を充填する注液口9(図2参照)が設けられており、電解液の注入後に、注液栓11によって閉塞される構成となっている。
ガス排出機構10は電池容器の内部側と電池容器の外部側とを流体的に接続する。流体的に接続とは、ガス排出弁54(図4参照)で隔てられた電池容器の内部側と外部側の空間にある流体(気体或いは液体)が、ガス排出弁54が開放されたときには流通できることをいう。ガス排出機構10は電池蓋6に一体的に設けた例を記載しているが、ガス排出機構10の構造を別体で製造して電池蓋6に配置してもよい。
図2は、図1に示すリチウムイオン二次電池を分解した部品を斜め上方から見た外観を示している。
リチウムイオン二次電池C1の電池缶1は、いわゆる角型であり、長方形の缶底22と、この缶底22の四辺からセル高さ方向(+Y方向)に立ち上がる角筒状の側壁部(側周面とも表記する場合もある)21と、側壁部21の上端でセル高さ方向に向かって開放された開口部1aとを有している。電池缶1の側壁部21は、セル厚さ方向(+Z方向)に離間して互いに対向する一対の幅広側壁部21aと、セル幅方向(+X方向)に離間して互いに対向する一対の幅狭側壁部21bとを有している。
捲回電極体3は、電池缶1内に絶縁保護フィルム2に包まれて被覆された状態で収容されている。捲回電極体3は、略直方体の扁平形状を有しており、一対の扁平面と、これら一対の扁平面を間に介して互いに対向する断面円弧状の一対の湾曲面とを有している。捲回電極体3は、一方の湾曲面側から電池缶1内に挿入され、捲回軸方向がセル幅方向(+X方向)に沿う横向きの姿勢状態で電池缶1内に収容される。なお、捲回電極体3は、捲回された電極体の代わりに、積層された電極体を用いることもできる。電極体は、正極材料を有する正極と、負極材料を有する負極を有する。
捲回電極体3の電極箔露出部である正極箔接続部31dと負極箔接続部32dは、少なくとも一部が扁平厚さ方向に束ねられて平板状とされており、それぞれ正極集電板(集電端子)4Aの正極側接続端部42Aと負極集電板(集電端子)4Bの負極側接続端部42Bに超音波溶接により接合されている。
正極集電板4Aと負極集電板4Bの各基端は、正極外部端子8Aと負極外部端子8Bにそれぞれ接続されている。電池蓋6にはガスケット5、及び絶縁板7が設けられており、正極集電板4Aと負極集電板4B、及び正極外部端子8Aと負極外部端子8Bを、それぞれ電池蓋6から電気的に絶縁している。
電池缶1、及び電池蓋6の材料には、金属製材料であるアルミニウム、またはアルミニウム合金が用いられる。正極集電板4A、及び正極外部端子8Aの材料には、アルミニウム、またはアルミニウム合金が用いられている。負極集電板4B、及び負極外部端子8Bの材料には銅、または銅合金が用いられている。
正極外部端子8A、負極外部端子8Bは、図示していないバスバー等に溶接接合される溶接接合部を有している。溶接接合部は、電池蓋6から上方に突出する直方体のブロック形状を有しており、下面が電池蓋6の表面に対向し、上面が所定高さ位置で電池蓋6と平行になるように配置されている。
正極接続部12A、及び負極接続部12Bは、正極外部端子8A、及び負極外部端子8Bの下面からそれぞれ突出して先端が電池蓋6の正極側貫通孔6A、及び負極側貫通孔6Bに挿入可能な円柱形状を有している。正極接続部12A、及び負極接続部12Bは、電池蓋6を貫通して正極集電板4A、及び負極集電板4Bの正極集電板基部41A、及び負極集電板基部41Bよりも電池缶1の内部側に突出しており、先端が加締められて、正極外部端子8A、及び負極外部端子8Bと、正極集電板4A、及び負極集電板4Bを電池蓋6に一体に固定している。
正極外部端子8A、及び負極外部端子8Bと電池蓋6との間には、ガスケット5が介在されており、正極集電板4A、及び負極集電板4Bと電池蓋6との間には、絶縁板7が介在されている。
正極集電板4A、及び負極集電板4Bは、電池蓋6の下面に対向して配置される矩形板状の正極集電板基部41A、及び負極集電板基部41Bと、正極集電板基部41A、及び負極集電板基部41Bの側端で折曲されて、電池缶1の幅広側面に沿って缶底22側に延出し、捲回電極体3の正極箔接続部31d、及び負極箔接続部32dに対向して重ね合わされた状態で接続される、正極側接続端部42A、及び負極側接続端部42Bを有している。
正極集電板基部41A、及び負極集電板基部41Bには、正極接続部12A、及び負極接続部12Bが挿通される正極側開口穴43A、及び負極側開口穴43Bがそれぞれ形成されている。
上述した正極外部端子8A、及び正極集電板4Aにより正極側端子構成部が構成され、負極外部端子8B、及び負極集電板4Bにより負極側端子構成部が構成されている。そして、これらの正極側端子構成部、及び負極側端子構成部が、ガスケット5、及び絶縁板7を介して電池蓋6に一体に組み付けられることにより電池蓋組立体が構成される。そして、電池蓋組立体に、捲回電極体3を組み付けることによって蓄電要素組立体が組み上げられる。
捲回電極体3は、電池蓋組立体の正極集電板4Aと負極集電板4Bとの間に支持されて、捲回軸方向が電池蓋6に平行に延在し、かつ扁平面が電池蓋6の下面に直交する方向に沿って延在し、捲回電極体3の一対の湾曲面が電池蓋6の側と電池缶1の缶底22の側に分かれて配置されている。
絶縁保護フィルム2は、電池蓋組立体に組み付けられている捲回電極体3を、正極集電板4A、及び負極集電板4Bごと外側から覆い、電池缶1内で側壁部21との間、及び缶底22との間にそれぞれ介在される。
絶縁保護フィルム2は、絶縁性の合成樹脂製材料からなり、電池缶1と、捲回電極体3、正極集電板4A、負極集電板4Bとの間を絶縁し、また、リチウムイオン二次電池C1に対して外部から衝撃や振動が作用した際に、捲回電極体3、正極集電板4A、負極集電板4Bが電池缶1に直接接触しないように、捲回電極体3、正極集電板4A、負極集電板4Bを保護する。
電池缶1は、捲回電極体3の周囲を絶縁保護フィルム2で覆った状態で開口部1aから電池缶1内に捲回電極体3を挿入した場合に、捲回電極体3の一対の扁平面と電池缶1の側壁部21の幅広側壁部21aとが、これらの間に絶縁保護フィルム2を挟み込んだ状態で当接し、若干の押圧力で押圧することによって挿入することができる寸法形状を有している。また、捲回電極体3の捲回軸方向両側の端面と電池缶1の側壁部21の幅狭側壁部21bとの間には、若干の間隙が形成されるようになっている。
上述したように、電池缶1の開口部1aは、電池蓋6によって閉塞され、電池蓋6を電池缶1にレーザー溶接することによって封止される。その後、電池缶1内に電解液が充填される。電解液は、電池蓋6の注液口9から電池缶1内に注入される。注液口9は、電解液の注入後に、注液栓11によって閉塞され、注液栓11を電池蓋6にレーザー溶接することによって封止される。
以上のような構成のリチウムイオン二次電池においては、例えば、BEV用の電池は、1セル当たりの電池容量が大きく、それに伴いセルサイズが大きくなり、1セル当たりの電極群、電解質、活物質等の構成物も増大する。したがって、構成物の増加によりセルの熱暴走時に発生するガス量も増加するため、ガス排出機構のガス排出能力を高める必要がある。
ガス排出機構のガス排出能力を高めるには、ガス排出機構の体格(サイズ)を大きくすれば可能である。しかしながら、電池容器は、ガス排出機構の占める面積が大きく拡大する。
したがって、ガス排出機構の体格を大きくせずに、ガス排出能力を高めることできるガス排出機構を備えたリチウムイオン二次電池の開発が要請されている。そこで本実施形態では以下に示すような構成を提案するものである。
本実施形態においては、電池蓋に設けられているガス排出機構が、電池容器の内部側と接続された第1ガス排出通路と、第1ガス排出通路に接続されると共に、電池容器の外部側と接続される第2ガス排出通路と、第1ガス排出通路に設けられ、電池容器内部のガス圧が所定の値に達すると、第1ガス排出通路と第2ガス排出通路を接続するように開放動作を行うと共に、開放動作する場合は、ガス排出通路の通路断面形状に沿った形状に開放されるガス排出弁とを備え、更に、ガス排出弁が開放された時のガスの流出方向で見た第2ガス排出通路の断面形状が、第1ガス排出通路から流出するガスの流線の流れを阻害しない傾斜形状に形成されている、ことを特徴としている。
本実施形態によれば、流出するガスの流線が第2ガス排出通路によって阻害されないので、ガスが円滑に流れることができ、ガス排出能力を高めることできる。尚、以下では、ガス排出通路の開口形状(通路断面形状)は、円形の形状として説明を行う。
図3は、本実施形態の基本的な考え方を説明するための図であり、ガス排出機構の構成とガスの流れを模式的に示したものである。尚、この図を含め以下の図面では、ガス排出経路が形成される部分の電池蓋6の板厚(t)とガス排出通路の開口径(d)は正確な寸法関係ではなく、板厚(t)を大きく描いている。
図3において、電池蓋6は板厚(t)を有しており、板厚方向(電池蓋の表面と裏面に直交する方向)にガス排出通路50が形成されている。尚、ガス排出弁は省略されている。ガス排出通路50は、電池容器の内部側(SPin)と流体的に接続された第1ガス排出通路51と、第1ガス排出通路51に流体的に接続されると共に、電池容器の外部側(SPout)と流体的に接続される第2ガス排出通路52とから構成されている。
ここで、流体的に接続とは、ガス排出弁で隔てられた電池容器の内部側と外部側の空間にある流体(気体或いは液体)が、ガス排出弁が開放されたときに第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52を介して流通できることを意味している。
第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52の開口を含めた通路断面形状(板厚方向に直交する方向)は円形であり、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52は同軸線上に形成されている。このため、第1ガス排出通路51の出口開口と第2ガス排出通路52の入口開口は、同一開口径とされて合致されて接続されている。
第1ガス排出通路51は、板厚方向に円柱形状(実際は空間であり、円筒形状ともいえる)に形成され、第2ガス排出通路52は、板厚方向に円錐台形状(実際は空間であり、円錐台筒形状ともいえる)に形成されている。そして、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52の接続部は同じ開口径(d)とされている。ここで、図示のように、電池容器の外部側(SPout)に近づくにつれて、第2ガス排出通路の開口径(d)は連続的に徐々に大きく形成されており、ガスの流出方向で見た断面形状が、第2ガス排出通路52の軸線から遠ざかる方向に拡開する、直線状に傾斜する傾斜部53として形成されている。
次に、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52を流れるガスの挙動について説明する。電池容器の内部で発生したガスは、ガスの流線(FLW)に示すように、第1ガス排出通路51に流入すると、第1ガス排出通路51の途中で縮流部(ACF)を形成し、次に第1ガス排出通路51から流れ出ると、外側に広がるように拡開する。特に外周側の流線は外側に拡開する傾向が強い。尚、ここで示したガスの流線は、流体力学でいう流線を基礎にしたガスの流れを仮想的に示したものである。
そして、本実施例に対する比較例としてのガス排出機構のガス排出通路は、破線(DL)で示すように第1ガス排出通路51を延長した形状とされており、この部分で拡開されたガスの流線の流れが阻害されて、ガス排出量が抑制される傾向になる。これは、破線(DL)の領域で流線が乱されることに起因している。尚、流線の流れの阻害とは、特にガス流の外側を流れるガスが、他の物理的な障害物(ここでは、ガス排出通路の通路壁)に妨げられ、渦を形成したりして円滑に流れることができず、流線が乱れる現象を指している。
そこで、本実施形態では第1ガス排出通路51から流出したガスの流線の方向を乱さないように、電池容器の外部側(SPout)に近づくにつれて、第2ガス排出通路52の開口径(d)を連続的に徐々に大きく形成している。つまり、ガスの流出方向で見た断面形状が、第2ガス排出通路52の軸線から遠ざかる方向に、拡開するように傾斜する傾斜部53として形成されている。この傾斜部53が、第1ガス排出通路51から第2ガス排出通路52に流出するガスの流線の流れを阻害しない形状となっている。
ここで、流線の流れを阻害しない形状とは、ガス流の外側を流れるガスの流れを妨げず、ガスを円滑に流すことができる形状を指している。つまり、ガス流の外側のガスの流線が他の障害物(ここでは、ガス排出通路の通路壁)に接触、或いは衝突しない形状に形成されている。
これによって、第1ガス排出通路51から流出したガスの流線は、従来の構成のように乱されることなく円滑に流れ出ることが可能となり、ガス排出量が抑制されることを避けることができるようになる。これによって、電池蓋6の軽量化と十分なガス排出量を確保することができるようになる。
次に、第1の実施形態の具体的な構成について説明する。図4は、図3に示すガス排出機構にガス排出弁を配置した構成を示している。ここで、上述したように、ガス排出経路が形成される部分の電池蓋6の板厚(t)とガス排出通路の開口径(d)は正確な寸法関係ではなく、板厚(t)を大きく描いている。図4の図3と同じ参照番号は、同じ構成を示しているので、ここでは改めて説明するのは省略する。
図4において、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52の接続部の第1ガス排出通路51の側には、ガス排出弁54が圧入されている。ガス排出弁54は、ガスの圧力を受ける受圧面55と、この受圧面55に一体的に形成された圧入面56を備えている。圧入面56は、第1ガス排出通路51の内周壁面に圧入されている。この圧入力と、受圧面の面積及びガス圧力の関係からガス排出弁54の開放時期を調整することができる。
また、この圧入されたガス排出弁54とは別に、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52の接続部の第1ガス排出通路51の側に、ガス排出弁54を電池蓋6と一体的に形成することができる。つまり、ガス排出弁54は、第1ガス排出通路51を閉じるように横切る薄肉状の膜部とされ、この薄肉状の膜部が電池蓋6と一体的に形成されている。そして、この膜部の厚さによって、ガス排出弁54の開放時期を調整することができる。
尚、ガス排出通路51は、少なくともガス排出弁54に至る部分は、ガス排出弁54のガス排出流路51側の面積(或いは開口径)と実質的に同じ面積(或いは開口径)を有する流路を有している例を示している。例えば、第1ガス流路51は、入口開口部51inの開口部の面積(或いは開口径)がガス排出弁54と実質的に同じ面積である。或いは、入口開口部51inは、ガス排出弁54よりも面積(或いは開口径)が大きい流路部分を有し、ガス排出弁54側の第1ガス流路51の主要部分は前記ガス排出弁54の第1排出流路側の面積(或いは開口径)と実質同じ面積(或いは開口径)である。
ここで、ガス排出弁54は開放された時にガスの流線をなるべく乱さないことが重要である。従来の開裂型では、開放された時に流線が乱れることが往々にして発生する。このため、本実施形態ではガス排出弁54は、開放時にはガス排出通路51から飛び出して離脱される形態の弁が使用されている。ガス排出弁54が離脱された状態は、図3に示すような状態となる。つまり、ガス排出弁54は、開放動作する場合は、ガス排出通路の通路断面形状に沿った形状に開放される。
そして、何らかの原因で電池容器の内部のガス圧力が所定値に達すると、ガス排出弁54は、圧入力に抗してガスの圧力によって飛び出して電池蓋6から離脱する。ここで、ガス排出弁54が離脱するガス圧力の所定値は、電池容器の内部ガスが電池容器を破損させる圧力に達する前に、ガス排出弁54が安全弁として開くガス圧力である。この所定値は、電池容器の強度等によって適切に選択される。
尚、図4に示す圧入型のガス排出弁54ではなく、上述したように電池蓋6に機械加工で一体的に薄肉状の膜部からなるガス排出弁を形成することもできる。つまり、第1ガス排出通路51の一部に電池蓋6の板厚より薄い膜部を一体的に形成してガス排出弁54とするものである。
図面に示すように、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52が接続される境界部分を含む第1ガス排出通路51の側にガス排出弁54を形成すると、機械加工でガス排出弁54を形成することができる。これによって、ガス排出弁54は電池蓋6と一体的に形成された薄肉状の膜部とすることができる。
そして、ガス排出弁54の膜部の受圧面を均一の厚さではなく、中央部付近よりも、第1ガス排出通路51の壁面に連なる側が薄くなっている環状の薄肉部分を形成する構成とする。例えば、受圧面の周端部に沿って環状溝が形成される構成である。これにより、ガス圧力が加わったときに、この環状溝からガス排出弁54の膜部が円形状に開裂して、受圧面がきれいに剥がれるようになる。
或いは、流線は多少乱れるが片開き型のガス排出弁を使用することも可能である。例えば、上述の環状溝が形成された周端部の一部に溝を非形成とする構成である。開裂時に環状溝の溝非形成部分が剥がれずに残るので、膜部の受圧面が片開きになる。
このように、ガス排出弁54は、開放動作する場合は、ガス排出通路の通路断面形状に沿った形状に開放される。
また、このガス排出弁54は、上述したように機械加工で形成することができる。例えば、切削加工で円柱状の空間である第1ガス排出通路51を形成し、同様に切削加工で傾斜部53からなる第2ガス排出通路52を形成することで、境界部分にガス排出弁54を形成できる。或いはプレス加工(パンチとダイによる絞り加工)でガス排出弁54を形成することができる。
図4Bは第1の実施形態の第1の変形例を示しており、プレス加工によってガス排出弁54を形成したものである。この場合、パンチによって第2ガス排出通路52を形成し、ダイによって第1ガス排出通路51を形成することで、境界部分に膜状のガス排出弁54が電池部6に一体的に形成される。ここで、第1ガス排出通路51は軸方向の断面が直管状であり、第2ガス排出通路52は軸方向の断面が台形状であるので、これに倣った形状のダイとパンチを使用することで、必要形状のガス排出通路51、52を形成することができる。
また、図4Cは第2の変形例を示しており、これもプレス加工によってガス排出弁54を形成したものである。この場合、パンチによって第2ガス排出通路52を形成し、ダイによって第1ガス排出通路51を形成することで、境界部分に膜状のガス排出弁54が電池部6に一体的に形成される。
ここで、第1ガス排出通路51は軸方向の断面が台形状であり、第2ガス排出通路52は軸方向の断面が台形状であるので、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52の接続部分が最も狭い通路となって、この部分に膜状のガス排出弁54が形成される。したがって、これに倣った形状のダイとパンチを使用することで、必要形状のガス排出通路51、52を形成することができる。
尚、第1ガス排出通路51と前記第2ガス排出通路52の軸心Cは、同一の軸心であることが、ガス排出の流れの均一性の観点で好ましい。
そして、ガス排出弁54が離脱すると、図3に示すような形態となり、第1ガス排出通路51から流出したガスの流線は、従来の構成のように乱されることなく円滑に流れ出ることが可能となり、ガス排出量が抑制されることを避けることができるようになる。これによって、電池蓋6の軽量化と十分なガス排出量を確保することができるようになる。この場合も、ガス排出弁54は、開放動作する場合は、ガス排出通路の通路断面形状に沿った形状に開放される。
次に、第2ガス排出通路52に形成された傾斜部53の影響について説明を行う。傾斜部53は、ガスの流れの外周側の流線に影響を及ぼすことがシミュレーションで確認されており、以下その例を簡単に説明する。尚、以下のシミュレーションに用いた電池蓋6のガス排出通路51、52とガス排出弁54の形態は、図4Bの第1の変形例として示した形態である。
シミュレーションのガス流動モデルに使用したパラメータは、図5に示すようなガス排出経路が形成される部分の電池蓋6の板厚(t)、ガス排出弁54の配置長さ(l)、第1ガス排出通路51の入口開口部51inの開口径(din)、及び傾斜部53の傾斜角(θ)である。尚、電池蓋6の板厚(t)、ガス排出弁54の配置長さ(l)、及び第1ガス排出通路51の入口開口径(din)は一定の固定値として、傾斜部53の傾斜角(θ)を変数としてシミュレーションを実行した。
図6にその結果を示している。図6に示しているように、第1ガス排出通路51の入口開口径(din)は5mm、ガス排出経路が形成される部分の電池蓋6の板厚(t)は2mm、ガス排出弁54の配置長さ(l)は1mmとし、傾斜部53の傾斜角(θ)を変数としている。
尚、図6のグラフの縦軸にある「傾斜角(θ)=0°」は、図3に示す破線(DL)に示すように、第1ガス排出通路51を延長したときの出口開口部に対応している。また、ガスの流量は、第2ガス排出通路52の出口開口部52outにおける流量としており、傾斜角(θ)の変化における影響は、傾斜角(θ)=0の時の流量との比率で表している。
図6のグラフでわかるように、傾斜部53の傾斜角(θ)が大きくなるほど流量比が大きくなっていることがわかる。これは流量比が大きいほどガス流量が増加していることを示している。特に、傾斜角(θ)が55°を境にして、ガスの流量が増加していることが判る。したがって、実際の設計に際しては傾斜角(θ)を55°以上に設定すればガスの流量を効果的に増加させることができるようになる。
更に、傾斜角60°付近では流量比は110%になっており、実質的な効果が得られる。このましくは、傾斜角60°以上である。また、傾斜角75°付近では流量比は120%になっており、顕著な効果が得られる。より効果的にガス排出するためには、傾斜角60°以上であることが好ましい。
尚、傾斜角(θ)を大きくすると、この部分の板厚(t)が薄くなって機械強度が低下するので、機械強度の観点から十分な板厚(t)が確保できる傾斜角(θ)を選択することが必要である。これは、電池の設計仕様として決定すればよいものである。
次に、図7はガス排出経路が形成される部分の電池蓋6の板厚(t)を変更した時のシミュレーションの結果を示している。パラメータは図6と同様であるが、電池蓋6の板厚(t)を、0.2mm、2mm、10mmに変更した場合の結果である。
図7から判るように、同じ傾斜角(θ)であっても、板厚(t)が大きくなるほどガスの流量が増加していることがわかる。実際の設計に際しては板厚(t)を大きく設定すればガスの流量を効果的に増加させることができるようになる。
第1ガス排出通路51の入口開口径(din)と比較すると、ガス排出経路が形成される部分の電池蓋6の板厚(t)は、入口開口径(din)の長さの40%以上の長さを有することが好ましい。より好ましくは、ガス排出経路が形成される部分の電池蓋6の板厚(t)は、入口開口径(din)の長さの2倍以上の長さを有することが好ましい。
ただ、板厚(t)を大きくしていくと、電池蓋6の重量の増加を招くので、重量の観点から必要な板厚(t)の電池蓋6を選択することが必要である。これは、電池の設計仕様として決定すればよいものである。
電池蓋6の板厚を厚くしたくない場合、例えば、ガス排出機構10(ガス排出経路)が形成される部分の電池蓋6の板厚(t)をガス排出機構10の周囲よりも厚くする。ガス排出機構10を電池蓋6に取り付ける場合(ガス排出機構10が電池蓋6と一体構造でなく、別体構造の場合)は、厚さの設定が容易となり好ましい。また、例えば、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52は、断面が円状の開口を有する。第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52の軸線が共通(同一軸線)である。他の実施形態においても、この構造を変更した実施形態以外は、同様の構造を有することができる。
このように、本実施形態においては、電池蓋6に設けられているガス排出機構が、電池容器の内部側(SPin)と接続された第1ガス排出通路51と、第1ガス排出通路51に接続されると共に、電池容器の外部側(SPout)と接続される第2ガス排出通路52と、第1ガス排出通路51に設けられ、電池容器内部のガス圧が所定の値に達すると、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52を接続するように開放動作を行うガス排出弁54とを備え、更に、ガス排出弁54が開放された時のガスの流出方向で見た第2ガス排出通路52の断面形状が、第1ガス排出通路51から流出するガスの流線の流れを阻害しない傾斜形状に形成されている、ことを特徴としている。
本実施形態によれば、流出するガスの流線が第2ガス排出通路52によって阻害されないので、ガスが円滑に流れることができ、ガス排出能力を高めることできる。
なお、ガス排出機構10の形成場所は、電池蓋6に限られず、蓄電要素が収納された電池容器のいずれかにガス排出機構10を設けることもできる。よって、電池容器が電池蓋6を有しない場合にも適用できる。本実施形態では、ガス排出機構10が正極外部端子8Aや負極外部端子8Bが形成された電池蓋6に設けている。本実施形態のように、所定の厚さを有して所定の剛性を有する電池蓋6にガス排出機構10を設けるので、信頼性の高い開弁動作を得ることができる。ガス排出弁54を電池容器に一体形成する場合も形成が容易となる。
本実施形態では、ガス排出弁54は、第1ガス通路51の入口開口部51in側の端から第2ガス流路52側に入った位置に形成される。このため、流れが安定したガス流がガス排出弁を通過するので好ましい。
次に本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、第2ガス排出通路52の通路断面形状が直線からなる傾斜部53であったが、第2の実施形態では第2ガス排出通路52の通路断面形状が凸状の弧状部57とされている点で異なっている。弧状部57は図8にあるように、出口開口部52outの角部(図3の破線(DL)で示す部分)に丸みを形成したものであり、本実施形態では、機械製図上で「R」と称されるものを採用している。
つまり、第2ガス排出通路52の断面形状は、電池容器の外部側(SPout)に近づくにつれて、第2ガス排出通路52の開口径が連続的に徐々に大きく形成され、ガスの流出方向で見た断面形状が、第2ガス排出通路52の軸線から遠ざかる方向に所定の半径で拡開する弧状(弧状部57)に形成されている。(ここで、本実施形態では、弧状の形状の一例として円弧を例示しているが、円弧以外の形状であっても差し支えない。尚、弧状部57は、本実施形態では円弧を例示しているので、以下では円弧部57と表記する)。更には、円弧部57は軸線(C)側に向けて突出した凸状の円弧からなっている。この円弧部57が、第1ガス排出通路51から第2ガス排出通路52に流出するガスの流線の流れを阻害しない形状となっている。
図8において、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52の接続部の第1ガス排出通路51の側には、ガス排出弁54が圧入されている。ガス排出弁54の位置は、円弧半径(r)に依存している。つまり円弧半径(r)が長いと、ガス排出弁54の圧入位置が、入口開口部51inの側に近づき、円弧半径(r)が短いと、ガス排出弁54の圧入位置が、入口開口部51inの側から遠ざかるものである。
ガス排出弁54は、ガスの圧力を受ける受圧面55とこの受圧面55に一体的に形成された圧入面56を備えている。圧入面56は、第1ガス排出通路51の内周壁面に圧入されている。この圧入力と、受圧面の面積及びガス圧力の関係からガス排出弁54の開放時期を調整することができる。
ここで、ガス排出弁54は開放された時にガスの流線をなるべく乱さないことが重要である。従来の開裂型では、開放された時に流線が乱れることが往々にして発生する。このため、本実施形態ではガス排出弁54は、開放時にはガス排出通路51から飛び出して離脱される形態の弁が使用されている。
そして、何らかの原因で電池容器内のガスの圧力が所定の値に達すると、ガス排出弁54は、圧入力に抗してガスの圧力によって飛び出して電池蓋6から離脱する。ガス排出弁54が離脱すると、第1ガス排出通路51から流出したガスの流線は、円弧部57に沿って流れることになる。このように、従来の構成のようにガスの流線は乱されることなく、円滑に流れ出ることが可能となり、ガス排出量が抑制されることを避けることができるようになる。これによって、電池蓋6の軽量化と十分なガス排出量を確保することができるようになる。
次に、第2ガス排出通路52に形成された円弧部57の影響について説明を行う。円弧部57は、ガスの流れの外周側の流線に影響を及ぼすことがシミュレーションで確認されており、以下その例を簡単に説明する。
シミュレーションのガス流動モデルに使用したパラメータは、図9に示すようなガス排出経路が形成される部分の電池蓋6の板厚(t)、ガス排出弁54の配置長さ(l)、第1ガス排出通路51の入口開口部51inの入口開口径(din)、及び円弧部57の円弧半径(r)である。尚、電池蓋6の板厚(t)、及び第1ガス排出通路51の入口開口径(din)は一定の固定値として、円弧部57の円弧半径(r)を変数としてシミュレーションを実行した。尚、ガス排出弁54の配置長さ(l)は、円弧半径(r)に依存しているので、その都度、演算によって求めるようにした。
図10にその結果を示している。図10に示しているように、第1ガス排出通路51の入口開口径(din)は5mm、ガス排出経路が形成される部分の電池蓋6の板厚(t)は2mmとし、円弧部57の円弧半径(r)を変数としている。
尚、図10のグラフの縦軸にある「円弧半径(r)=0.001mm」は、図4に示す破線(DL)に示す第1ガス排出通路51を延長したときの出口開口部の角部の円弧半径としている。また、ガスの流量は、第2ガス排出通路52の出口開口部52outにおける流量としており、円弧半径(r)の変化における影響は、円弧半径(r)=0.001mmの時の流量との比率で表している。
図10のグラフでわかるように、円弧部57の円弧半径(r)が大きくなるほど流量比が大きくなっていることがわかる。これは流量比が大きいほどガス流量が増加していることを示している。特に、円弧半径(r)が1mmを境にして、ガスの流量が増加していることが判る。したがって、実際の設計に際しては、図10のグラフを基礎にして円弧半径(r)を設定すれば、ガスの流量を効果的に増加させることができるようになる。
凸状の円弧形状の流路は、正確な円周形状に限られなくても良い。例えば、第2ガス排出通路52の、板厚(t)方向において、第1の場所(t1という)からΔtだけ出口開口部52out側の場所(t1+Δt)までの(tと直交する方向の)開口径dの変化Δd1よりも、第1の場所よりも出口開口部52out側の第2の場所(t2という)からΔtだけ出口開口部52out側の場所(t2+Δt)での(tと直交する方向の)開口径dの変化Δd2の方が大きい形状を有する流路であっても良い。
また、例えば、ガス排出経路が形成される部分の電池蓋6の板厚(t)方向において、円弧部57が半分より大きく形成されることが好ましい。具体的には、第1ガス排出通路51の長さよりも、第2ガス排出通路52の長さの方が大きい。
このように、本実施形態においては、電池蓋6に設けられているガス排出機構が、電池容器の内部側(SPin)と接続された第1ガス排出通路51と、第1ガス排出通路51に接続されると共に、電池容器の外部側(SPout)と接続される第2ガス排出通路52と、第1ガス排出通路51に設けられ、電池容器内部のガス圧が所定の値に達すると、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52を接続するように開放動作を行うガス排出弁54とを備え、更に、ガス排出弁54が開放された時のガスの流出方向で見た第2ガス排出通路52の断面形状が、第1ガス排出通路51から流出するガスの流線の流れを阻害しない凸状の円弧形状に形成されている、ことを特徴としている。
本実施形態によれば、流出するガスの流線が第2ガス排出通路52によって阻害されないので、ガスが円滑に流れることができ、ガス排出能力を高めることできる。
次に本発明の第3の実施形態について説明する。第2の実施形態では、第2ガス排出通路52の通路断面形状が凸状の弧状部57であったが、第3の実施形態では第2ガス排出通路52の通路断面形状が凹状の弧状部58とされている点で異なっている。弧状部58は、図11にあるように、出口開口部52outの角部(図3の破線(DL)で示す部分)の肉を所定の半径(r)で弧状に削り取って形成したものである。
つまり、第2ガス排出通路52の断面形状は、電池容器の外部側(SPout)に近づくにつれて、第2ガス排出通路52の開口径が連続的に徐々に大きく形成され、ガスの流出方向で見た断面形状が、第2ガス排出通路52の軸線から遠ざかる方向に所定の半径で拡開する弧状(弧状部58)に形成されている(ここで、本実施形態では、弧状の形状の一例として円弧を例示しているが、円弧以外の形状であっても差し支えない。尚、弧状部58は、本実施形態では円弧を例示しているので、以下では円弧部58と表記する)。
更には、円弧部58は軸線(C)側から遠ざかる凹状の円弧からなっている。この円弧部58が、第1ガス排出通路51から第2ガス排出通路52に流出するガスの流線の流れを阻害しない形状となっている。
更には、円弧部58は軸線(C)側から遠ざかる凹状の円弧からなっている。この円弧部58が、第1ガス排出通路51から第2ガス排出通路52に流出するガスの流線の流れを阻害しない形状となっている。
図11において、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52の接続部の第1ガス排出通路51の側には、ガス排出弁54が圧入されている。ガス排出弁54の位置は、円弧半径(r)に依存している。つまり円弧半径(r)が長いと、ガス排出弁54の圧入位置が、入口開口部51inの側に近づき、円弧半径(r)が短いと、ガス排出弁54の圧入位置が、入口開口部51inの側から遠ざかるものである。
ガス排出弁54は、ガスの圧力を受ける受圧面55とこの受圧面55に一体的に形成された圧入面56を備えている。圧入面56は、第1ガス排出通路51の内周壁面に圧入されている。この圧入力と、受圧面の面積及びガス圧力の関係からガス排出弁54の開放時期を調整することができる。
ここで、ガス排出弁54は開放された時にガスの流線をなるべく乱さないことが重要である。従来の開裂型では、開放された時に流線が乱れることが往々にして発生する。このため、本実施形態ではガス排出弁54は、開放時には第1ガス排出通路51から飛び出して離脱される形態の弁が使用されている。
そして、何らかの原因で電池容器内のガスの圧力が所定の値に達すると、ガス排出弁54は、圧入力に抗してガスの圧力によって飛び出して電池蓋6から離脱する。ガス排出弁54が離脱すると、第1ガス排出通路51から流出したガスの流線は、円弧部58に沿って流れることになる。このように、従来の構成のようにガスの流線は乱されることなく、円滑に流れ出ることが可能となり、ガス排出量が抑制されることを避けることができるようになる。これによって、電池蓋6の軽量化と十分なガス排出量を確保することができるようになる。
凹状の円弧形状の流路は、正確な円周形状に限られることは無くても良い。例えば、第2ガス排出通路52の、板厚(t)方向において、第1の場所(t1という)からΔtだけ出口開口部52out側の場所(t1+Δt)までの(tと直交する方向の)開口径dの変化Δd1よりも、第1の場所よりも出口開口部52out側の第2の場所(t2という)からΔtだけ出口開口部52out側の場所(t2+Δt)での(tと直交する方向の)開口径dの変化Δd2の方が小さい形状を有する流路であっても良い。
このように、本実施形態においては、電池蓋6に設けられているガス排出機構が、電池容器の内部側(SPin)と接続された第1ガス排出通路51と、第1ガス排出通路51に接続されると共に、電池容器の外部側(SPout)と接続される第2ガス排出通路52と、第1ガス排出通路51に設けられ、電池容器内部のガス圧が所定の値に達すると、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路を接続するように開放動作を行うガス排出弁54とを備え、更に、ガス排出弁54が開放された時のガスの流出方向で見た第2ガス排出通路52の断面形状が、第1ガス排出通路51から流出するガスの流線の流れを阻害しない凹状の円弧形状に形成されている、ことを特徴としている。
本実施形態によれば、流出するガスの流線が第2ガス排出通路52によって阻害されないので、ガスが円滑に流れることができ、ガス排出能力を高めることできる。
次に本発明の第4の実施形態について説明する。第1の実施形態~第3の実施形態では、第2ガス排出通路52の通路断面形状が、傾斜部53、凸状の円弧部57、及び凹状の円弧部58であったが、第4の実施形態では第2ガス排出通路52の通路断面形状が、第1ガス排出通路51に対して階段状の径大部59とされている点で異なっている。
階段形状の部分を形成する一例としての径大部59は、図12にあるように円柱形状(実際は空間であり、円筒形状ともいえる)とされ、第1ガス排出通路51の入口開口径(din)に対して、この入口開口径(din)より大きい出口開口径(dout)に形成されている(図14参照)。この径大部59が、第1ガス排出通路51から第2ガス排出通路52に流出するガスの流線の流れを阻害しない形状となっている。
図12において、第1ガス排出通路51は、板厚方向に円柱形状(実際は空間であり、円筒形状ともいえる)に形成され、第2ガス排出通路52も、板厚方向に円柱形状(実際は空間であり、円筒形状ともいえる)に形成されている。第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52の接続部の第1ガス排出通路51の側には、ガス排出弁54が圧入されている。
ガス排出弁54は、ガスの圧力を受ける受圧面55とこの受圧面55に一体的に形成された圧入面56を備えている。圧入面56は、第1ガス排出通路51の内周壁面に圧入されている。この圧入力と、受圧面の面積及びガス圧力の関係からガス排出弁54の開放時期を調整することができる。
そして、何らかの原因で電池容器内のガスの圧力が所定の値に達すると、ガス排出弁54は、圧入力に抗してガスの圧力によって飛び出して電池蓋6から離脱する。ガス排出弁54が離脱すると、第1ガス排出通路51から流出したガスの流線は、出口開口径(dout)が大きい第2ガス排出通路52に流れるので、従来の構成のように乱されることなく円滑に流れ出ることが可能となり、ガス排出量が抑制されることを避けることができるようになる。これによって、電池蓋6の軽量化と十分なガス排出量を確保することができるようになる。
次に、第2ガス排出通路52に形成された径大部59の影響について説明を行う。径大部59は、ガスの流れの外周側の流線に影響を及ぼすことがシミュレーションで確認されており、以下その例を簡単に説明する。
シミュレーションのガス流動モデルに使用したパラメータは、図13に示すようなガス排出経路が形成される部分の電池蓋6の板厚(t)、ガス排出弁54の配置長さ(l)、第1ガス排出通路51の入口開口部51inの開口径(din)、及び出口開口部52outの開口径(dout)である。尚、電池蓋6の板厚(t)、ガス排出弁54の配置長さ(l)、及び第1ガス排出通路51の入口開口直径(din)は一定の固定値として、出口開口部52outの出口開口径(dout)を変数としてシミュレーションを実行した。
図14にその結果を示している。図14に示しているように、第1ガス排出通路51の入口開口直径(din)は5mm、ガス排出経路が形成される部分の電池蓋6の板厚(t)は2mm、ガス排出弁54の配置長さ(l)は1mmとし、第2ガス排出通路52の出口開口径(dout)を変数としている。
尚、図14のグラフの縦軸にある「出口開口径5mm」は、図4に示す破線(DL)に示すように、第1ガス排出通路51を延長したときの出口開口部に対応している。また、ガスの流量は、第2ガス排出通路52の出口開口部52outにおける流量としており、出口開口径(dout)の変化における影響は、出口開口径5mmの時の流量との比率で表している。
図14のグラフでわかるように、出口開口径(dout)が大きくなるほど流量比が大きくなっていることがわかる。これは流量比が大きいほどガス流量が増加していることを示している。特に、出口開口径(dout)が7mmを境にして、ガスの流量が増加していることが判る。したがって、実際の設計に際しては、図14のグラフを基礎にして出口開口径(dout)を設定すれば、ガスの流量を効果的に増加させることができるようになる。
出口開口径5mmは、第2ガス排出通路52の第1ガス排出通路51側端の開口径と考えることができる。よって、出口開口径(dout)は、第2ガス排出通路52の第1ガス排出通路51側端の開口径に対して、1.5倍より大きい方が好ましい。更に、出口開口径(dout)が10mmでは流量比は110%になっており、実質的な効果が得られる。好ましくは、2倍以上である。また、出口開口径(dout)が15mmでは流量比は約120%になっており、顕著な効果が得られる。より効果的にガス排出するためには、3倍以上とすることが好ましい。
階段状の径大部は、例えば、複数の階段部を設けることもできる。第2ガス排出通路52の第1ガス排出通路51側端と出口との間に、第2ガス排出通路52の第1ガス排出通路51側端の開口径より大きく出口開口径(dout)より小さい開口径を有する構造(中階段)を設けてもよい。傾斜形状よりも製造が容易で、隣接する開口径の差は図の構造よりも小さくなり、好ましい。
このように、本実施形態においては、電池蓋6に設けられているガス排出機構が、電池容器の内部側(SPin)と接続された第1ガス排出通路51と、第1ガス排出通路51に接続されると共に、電池容器の外部側(SPout)と接続される第2ガス排出通路52と、第1ガス排出通路51に設けられ、電池容器内部のガス圧が所定の値に達すると、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路を接続するように開放動作を行うガス排出弁54とを備え、更に、ガス排出弁54が開放された時のガスの流出方向で見た第2ガス排出通路52の断面形状が、第1ガス排出通路51から流出するガスの流線の流れを阻害しない階段状の径大部に形成されている、ことを特徴としている。
本実施形態によれば、流出するガスの流線が第2ガス排出通路52によって阻害されないので、ガスが円滑に流れることができ、ガス排出能力を高めることできる。
次に本発明の第5の実施形態について説明する。第4の実施形態では、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52の軸線が共通(同一軸線)であったが、第5の実施形態では、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52の軸線が異なった軸線とされている点で異なっている。
図15にあるように、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52は、円柱形状(実際は空間であり、円筒形状ともいえる)とされ、第1ガス排出通路51の入口開口径(din)に対して、この入口開口径(din)より大きい出口開口径(dout)に形成されている。そして、第1ガス排出通路51の軸心(C1)に対して、第2ガス排出通路52の軸心(C2)は、所定の距離(Δd)だけ偏心して形成されている。
このような構成においても、何らかの原因で電池容器内のガスの圧力が所定の値に達すると、ガス排出弁54は、圧入力に抗してガスの圧力によって飛び出して電池蓋6から離脱する。ガス排出弁54が離脱すると、第1ガス排出通路51から流出したガスの流線は、出口開口径が大きい第2ガス排出通路52に流れるので、従来の構成のように乱されることなく円滑に流れ出ることが可能となり、ガス排出量が抑制されることを避けることができるようになる。これによって、電池蓋6の軽量化と十分なガス排出量を確保することができるようになる。
このように、本実施形態においては、電池蓋6に設けられているガス排出機構が、電池容器の内部側(SPin)と接続された第1ガス排出通路51と、第1ガス排出通路51の軸心と偏心した軸心を有して第1ガス排出通路51に接続されると共に、電池容器の外部側(SPout)と接続される第2ガス排出通路52と、第1ガス排出通路51に設けられ、電池容器内部のガス圧が所定の値に達すると、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路を接続するように開放動作を行うガス排出弁54とを備え、更に、ガス排出弁54が開放された時のガスの流出方向で見た第2ガス排出通路52の断面形状が、第1ガス排出通路51から流出するガスの流線の流れを阻害しない階段状の径大部に形成されている、ことを特徴としている。
本実施形態によれば、流出するガスの流線が第2ガス排出通路52によって阻害されないので、ガスが円滑に流れることができ、ガス排出能力を高めることできる。
尚、第1の実施形態~第5の実施形態では、ガス排出弁54が第1ガス流路51に設けられている例を示した。このうち、ガス排出弁54を第1ガス流路51の第2ガス流路側52の端に設けた例を図示している。これ以外に、ガス排出弁54を、第1ガス流路51の入口開口部51inよりも第2ガス流路側52であって、前記第2ガス流路52よりも入口開口部51in側に設けてもよい。
また、第1の実施形態~第5の実施形態では、第1ガス流路51の少なくとも主要部の面積(或いは開口径)、或いは入口開口部51inの開口部の面積(或いは開口径)が、ガス排出弁54と実質的に同じ面積(開口径)を有する例を図示した。これ以外に、第1ガス流路51は、ガス排出弁54での面積(或いは開口径)が、第1ガス流路51の入口開口部51inよりも小さい形態であってもよい。加工する機器の挿入排出等の点で操作しやすい場合がある。この場合、入口開口部51inの面積(或いは開口径)をガス排出弁52の面積(或いは開口径)で除した値(51in/54)よりも、出口開口部51outの面積(或いは開口径)をガス排出弁52の面積(或いは開口径)で除した値(52out/54)の方が大きいことがガス排出の点で好ましい。
一例として、先に述べた図4Cに示す断面ように、第1ガス流路51及び第2ガス流路は直線状となっておらず、外側に向かって拡開する直線状の斜面を有する形状とすることもできる。その他の形態としては第1ガス流路51及び第2ガス流路52の断面が弧状の斜面であってもよい。
次に本発明の第6の実施形態について説明する。第1の実施形態~第5の実施形態では、ガス排出弁54が第1ガス排出通路51に設けられているが、本実施形態ではガス排出弁54が第2ガス排出通路52に設けられている点で異なっている。
図16にあるように、第1の実施形態における構成を基礎にして、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52の接続部分から見て第2ガス排出通路52の側には、ガス排出弁60が設けられている。ガス排出弁60は、第1の実施形態で述べたように、電池容器内のガス圧力が所定値を超えると、第2ガス排出通路52から離脱するように動作する。
ここで、ガス排出弁60は、第2ガス排出通路52の壁面、ここでは傾斜部53に溶接等の手法で固定されている。このように溶接等の手法を用いると、傾斜部53の任意の個所にガス排出弁60を固定することができる。
また、図面に示すように、第1ガス排出通路51と第2ガス排出通路52が接続される境界部分を含む第2ガス排出通路52の側にガス排出弁60を形成すると、機械加工でガス排出弁60を形成することができる。ここで、ガス排出弁60は、第1の実施形態で説明したように、電池蓋6と一体的に形成された膜部とすることができる。
例えば、切削加工で境界部分に向かって円柱状の空間である第1ガス排出通路51を形成し、同様に切削加工で境界部分に向かって傾斜部53からなる第2ガス排出通路52を形成することで、膜状のガス排出弁60を形成できる。
或いはプレス加工(パンチとダイによる絞り加工)でガス排出弁60を形成することができる。この場合、パンチによって第2ガス排出通路52を形成し、ダイによって第1ガス排出通路51を形成することで、膜状のガス排出弁60が形成される。もちろん、ガス排出弁60の膜部の受圧面を均一の厚さではなく、中央部付近よりも、第2ガス排出通路52の壁面に連なる側が薄くなっている環状の薄肉部分を形成する構成とすることで、ガス圧力が加わったときに、この環状溝からガス排出弁60の膜部が円形状に開裂して、受圧面がきれいに剥がれるようになる。
ここで、ガス排出弁60は境界部分に形成されるので、傾斜部53がパンチの抜きテーパとして機能して絞り加工が可能となる。尚、ガス排出弁60の傾斜部53との連なり部分に絞り加工によって形成される環状溝を設ければ、ガス排出弁60を離脱させることができるのは先に述べた通りである。
また、本実施形態では、ガス排出弁60は、第2ガス排出通路52側の面積(或いは開口径)は、第1ガス排出通路51側の面積(或いは開口径)よりも大きくなるように形成することができる。
本実施形態においても、流出するガスの流線が第2ガス排出通路によって阻害されないので、ガスが円滑に流れることができ、ガス排出能力を高めることできる。尚、図16は第1の実施形態の構成を基礎にしているが、これ以外の第2の実施形態~第5の実施形態の構成にも、同様のガス排出弁を設けることができる。
また、上述した第1の実施形態~第6の実施形態では、ガス排出通路の軸線に直交する断面形状は円形であったが、これに限らず流線が円滑に形成されるものであれば、矩形やオーバル、楕円の形状であっても差し支えないものである。
以上の実施形態で説明したように、本発明における電池においては、ガス排出機構が、電池容器の内部側と接続された第1ガス排出通路と、第1ガス排出通路に接続され、電池容器の外部側と接続された第2ガス排出通路と、第1ガス排出通路と第2ガス排出通路からなるガス排出通路の一部に設けられ、電池容器の内部のガス圧が所定の値に達すると、電池容器の内部側と外部側をガス排出通路で接続するように開放動作を行うガス排出弁とを備え、更に、ガス排出弁が開放された時のガスの流出方向で見た第2ガス排出通路の断面形状が、第1ガス排出通路から流出するガスの流線の流れを阻害しない形状に形成されている。
これによれば、流出するガスの流線が第2ガス排出通路によって阻害されないので、ガスが円滑に流れることができ、ガス排出能力を高めることできる。
尚、以上の実施形態では、第1ガス排出流路51の板厚(t)方向の長さは、電池蓋の板厚(t)に対して、製造性の観点からは、5%以上80%以下に形成することができる。ガスの流れの観点からは、10%以上50%以下であることが好ましい。
また、本実施形態においては、ガス排出弁54は、第1ガス流路51と第2ガス流路52を有するガス流路の一部に設けられており、第2ガス排出通路は、第1ガス排出通路51の開口径に比べて大きな開口径を有しており、下記のAからCのいずれかの特徴を有する電池であることが好ましい。
A:第2ガス流路52は、電池容器の外部側に近づくにつれて、第2ガス排出通路52の開口径が連続的に徐々に大きく形成され、ガスの流出方向で見た断面形状が、第2ガス排出通路52の軸線から遠ざかる方向に拡開する直線状に傾斜する傾斜部53を有する、
B:第2ガス流路52は、電池容器の外部側に近づくにつれて、第2ガス排出通路52の開口径が連続的に徐々に大きく形成され、ガスの流出方向で見た断面形状が、第2ガス排出通路52の軸線から遠ざかる方向に拡開する弧状に形成された弧状部(例えば、弧状部は第2ガス排出通路52の軸線側に向けて突出する方向の凸状の円弧部、或いは、弧状部は前記第2ガス排出通路52の軸線側から遠ざかる方向の凹状の円弧部)である、
C:第2ガス排出通路52は、電池容器の外側の方が大きな開口径となる階段形状に形成されている。
B:第2ガス流路52は、電池容器の外部側に近づくにつれて、第2ガス排出通路52の開口径が連続的に徐々に大きく形成され、ガスの流出方向で見た断面形状が、第2ガス排出通路52の軸線から遠ざかる方向に拡開する弧状に形成された弧状部(例えば、弧状部は第2ガス排出通路52の軸線側に向けて突出する方向の凸状の円弧部、或いは、弧状部は前記第2ガス排出通路52の軸線側から遠ざかる方向の凹状の円弧部)である、
C:第2ガス排出通路52は、電池容器の外側の方が大きな開口径となる階段形状に形成されている。
次に、電池容器内に発生したガスを効率良く第1ガス排出通路51に導くことができる電池の構成について簡単に説明する。尚、この場合は、電池容器のガス排出機構10は、重力方向で電池缶1より上側に位置している。
図17において、電池缶1は、セパレータ61に囲まれた電極体3等を収容している。電池缶1は、長方体形状の金属缶によって構成されており、長手方向に沿って開口した開口1aと、開口1aと連なる収容部1bを備えている。この電池缶1は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金によって形成されている。
電池缶1の底部22の反対側に、電極体3の上端部3aが形成されている。この上端部3aには、端子タブ62A、62Bが配置されている。端子タブ62Aは、正極外部端子8Aと電気的に接続され、端子タブ62Bは、負極外部端子8Bと電気的に接続されている。そして、電極体3は縦方向(重力方向)に沿って積層されており、隣り合う面の間に微小のすき間が形成され、この隙間は上端部3aに繋がっている。
電池蓋6は、電池缶1の開口1aを封止している。電池蓋6は、長板形状の金属板によって形成されており、長手方向の一端側に、円形状の貫通孔によって構成された正極側挿入孔が形成されている。正極側挿入孔には、正極外部端子8Aの挿入部が挿入されている。同様に電池蓋6には、長手方向の他端側に、円形状の貫通孔によって構成された負極側挿入孔が形成されている。負極側挿入孔には、負極外部端子8Bの挿入部が挿入されている。
また、電池蓋6は、正極外部端子8Aと負極外部端子8Bの間に、円形状の貫通孔によって構成された注液用挿入孔が形成されている。注液用挿入孔には、封止栓11が挿入されている。
更に、電池蓋6には、長手方向の中央に、ガス排出機構10が形成されており、電池蓋6は電池缶1と溶接されている。電池蓋6は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金によって形成されている。ガス排出機構10は、上述した幾つかの実施形態の構成を備えている。
絶縁カバー63は、電極体3を被覆しており、電極体3の上端部3aを外方に露出させ、電極体3の上端部3a以外の部分を被覆している。絶縁カバー63は、例えば、5面体形状に形成され、箱状に折り畳まれて構成されている。絶縁カバー63は、例えば、ポリプロピレンによって形成されている。
本構造の電池だと、電極体3は縦方向(重力方向)に沿って積層されており、隣り合う面の間に微小のすき間が形成され、この隙間は上端部3aに繋がっているので、電極体3から発生するガスが、重力方向で上側に向かって円滑に電極体3と電池蓋6との間の空間に導かれるので、小型でガス排出能力を高めることができるようになる。
尚、本発明は上述したいくつかの実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上述の実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。各実施形態の構成について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
C1…リチウムイオン二次電池、1…電池缶、1a…開口部、2…絶縁保護フィルム、3…捲回電極体、3a…正面側の扁平面、3a…背面側の扁平面、4A…正極集電板、4B…負極集電板、5…ガスケット、6…電池蓋、6A…正極側貫通孔、6B…負極側貫通孔、7……絶縁板、8A…正極外部端子、8B…負極外部端子、9…注液口、10…ガス排出機構、11…注液栓、12A…正極接続部、12B…負極接続部、50…ガス排出通路、51…第1ガス排出通路、52…第2ガス排出通路、53…傾斜部、54…ガス排出弁、55…受圧面、56…圧入面構、57…凸状の円弧部、58…凹状の円弧部、59…径大部。
Claims (3)
- 蓄電要素と、前記蓄電要素を収容する電池容器と、前記電池容器の内部側と前記電池容器の外部側とを流体的に接続し、前記電池容器の内部のガス圧力が所定値に達すると前記電池容器の内部のガスを排出するガス排出機構を備えた電池において、
前記電池容器は、開口部を有して前記蓄電要素が収納される電池缶、及び前記電池缶を密閉する電池蓋、を有し、
前記電池蓋は、前記蓄電要素から電力を外部に供給する正極外部端子、負極外部端子、及び前記ガス排出機構を有し、
前記ガス排出機構は、
前記電池容器の内部側と接続された第1ガス排出通路と、
前記第1ガス排出通路に接続され、前記電池容器の外部側と接続された第2ガス排出通路と、
前記電池容器の内部のガス圧が所定の値に達すると、前記電池容器の内部側と外部側を前記第1ガス排出通路及び前記第2ガス排出通路で接続するように開放動作を行うガス排出弁とを備え、
前記ガス排出弁は、前記第1ガス排出通路と前記第2ガス排出通路の接続部分の境界を含む前記第1ガス排出通路の側に設けられ、
前記ガス排出弁は、前記電池蓋と一体形成された膜部であり、前記膜部の前記第1ガス排出通路の壁面に連なる部分に薄肉の環状溝が形成され、
前記第1ガス排出通路は、ガスの流出方向で見た断面形状が直管状に形成され、
前記第2ガス排出通路は、前記電池蓋の外部側に近づくにつれて、前記第2ガス排出通路の開口径が連続的に徐々に大きく形成され、ガスの流出方向で見た断面形状が、前記第2ガス排出通路の軸線から遠ざかる方向に拡開する直線状に傾斜して前記第1ガス排出通路から流出するガスの流線の流れを阻害しない傾斜部を有する
ことを特徴とする電池。 - 請求項1に記載の電池において、
前記傾斜部の傾斜角度は、前記第1ガス排出通路の壁面を延長した延長線を基準としてして55°以上に設定されている
ことを特徴とする電池。 - 請求項1に記載の電池において、
前記第1ガス排出通路と前記第2ガス排出通路が形成される部分の前記電池蓋の板厚は、前記第1ガス排出通路の入口開口径の長さの40%以上の長さを有する
ことを特徴とする電池。
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|---|---|---|---|
| JP2023103438 | 2023-06-23 | ||
| JP2023103438 | 2023-06-23 | ||
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