以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。また、以下で説明する実施形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述される全ての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。なお、各図面において同一の又は対応する構成には同一の又は対応する符号を付し、説明を省略することがある。
(第1の実施形態)
まず、電動ショベルの一例として、第1の実施形態に係るショベル200の概要を説明する。
[ショベルの概要]
図1に示されるように、本実施形態に係るショベル200は、下部走行体1と、旋回機構2を介して旋回可能に下部走行体1に搭載される上部旋回体3と、アタッチメントとしてのブーム4、アーム5、及びバケット6と、キャビン10と、を備える。
下部走行体1は、例えば、左右一対のクローラを含み、それぞれのクローラが走行油圧モータ1R,1L(図2参照)で油圧駆動されることにより、自走する。
上部旋回体3は、旋回機構2を通じて、旋回油圧モータ2M(図2参照)で油圧駆動されることにより、下部走行体1に対して旋回する。メインポンプ14(図2参照)から供給される作動油で全ての被駆動要素(例えば、旋回油圧モータ2M)が油圧駆動される。いわゆる油圧ショベルの動力源(エンジン)をポンプ用電動機12に置換した構成に相当する。
また、上部旋回体3は、旋回機構2を通じて、旋回油圧モータ2Mの代わりに、バッテリモジュール19から供給される電力で駆動する旋回用電動機で電気駆動されてもよい。この場合、例えば、ショベル200は、バッテリモジュール19から電力変換装置100及びインバータを介して旋回用電動機に接続される。そして、旋回用電動機は、ショベルコントローラ30及びインバータの制御下で、上部旋回体3を旋回駆動する力行運転、及び回生電力を発生させて上部旋回体3を旋回制動する回生運転を行ってもよい。また、旋回用電動機は、インバータを介して、回生電力をバッテリモジュール19やポンプ用電動機12に供給してもよい。
ブーム4は、上部旋回体3の前部中央に俯仰可能に取り付けられ、ブーム4の先端には、アーム5が上下回動可能に取り付けられ、アーム5の先端には、バケット6が上下回動可能に取り付けられる。ブーム4、アーム5、及びバケット6は、それぞれ、油圧アクチュエータとしてのブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9により油圧駆動される。
バケット6は、エンドアタッチメントの一例であり、アーム5の先端には、作業内容等に応じて、バケット6の代わりに、他のエンドアタッチメントが取り付けられてもよい。他のエンドアタッチメントは、例えば、法面用バケット、浚渫用バケット等のバケット6と異なる種類のバケットであってよい。また、他のエンドアタッチメントは、例えば、ブレーカ、攪拌機、グラップル等のバケットと異なる種類のエンドアタッチメントであってもよい。
キャビン10は、上部旋回体3の前部左側に搭載され、その内部(室内)には、オペレータが着座する操縦席や後述する操作装置26(図2参照)等が設けられる。
キャビン10の左側面には、回動可能なドア10Aが設けられている。ドア10Aは、後ろ側の長辺にヒンジ(回転軸)10B、10Cが設けられている。ドア10Aは、ヒンジ(回転軸)10B、10Cを基準として、後ろ方向DBに略180度回動可能とする。
上部旋回体3の左側面の略中央部に、外側フラップ150(外側カバー部材の一例)が設けられている。外側フラップ150は、開閉可能であって、当該外側フラップ150を開けた内部の空間には、ショベル200の充電を行うための充電用車両インレット(充電口の一例)等が設けられている。充電用車両インレットについては後述する。
ショベル200は、キャビン10に搭乗するオペレータの操作に応じて、下部走行体1(左右のクローラ)、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の被駆動要素を動作させる。
また、ショベル200は、キャビン10に搭乗するオペレータによって操作可能に構成されるのに代えて、或いは、加えて、ショベル200の外部から遠隔操作(リモート操作)が可能に構成されてもよい。ショベル200が遠隔操作される場合、キャビン10の内部は、無人状態であってもよい。以下、オペレータの操作には、キャビン10のオペレータの操作装置26に対する操作、及び外部のオペレータの遠隔操作の少なくとも一方が含まれる前提で説明を進める。
遠隔操作には、例えば、所定の外部装置で行われるショベル200のアクチュエータに関する操作入力によって、ショベル200が操作される態様が含まれる。この場合、ショベル200は、所定の外部装置と通信可能な(図示しない)通信機器を搭載し、例えば、(図示しない)撮像装置が出力する画像情報(撮像画像)を外部装置に送信してよい。そして、外部装置は、自装置に設けられる表示装置(以下、「遠隔操作用表示装置」)に受信される画像情報(撮像画像)を表示させてよい。また、ショベル200のキャビン10の内部の出力装置50(表示装置)に表示される各種の情報画像(情報画面)は、同様に、外部装置の遠隔操作用表示装置にも表示されてよい。これにより、外部装置のオペレータは、例えば、遠隔操作用表示装置に表示されるショベル200の周囲の様子を表す撮像画像や情報画面等の表示内容を確認しながら、ショベル200を遠隔操作することができる。そして、ショベル200は、通信機器により外部装置から受信される、遠隔操作の内容を表す遠隔操作信号に応じて、油圧アクチュエータを動作させ、下部走行体1(左右のクローラ)、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の被駆動要素を駆動してよい。
また、遠隔操作には、例えば、ショベル200の周囲の人(例えば、作業者)のショベル200に対する外部からの音声入力やジェスチャ入力等によって、ショベル200が操作される態様が含まれてよい。具体的には、ショベル200は、ショベル200(自機)に搭載される音声入力装置(例えば、マイクロフォン)やジェスチャ入力装置(例えば、撮像装置)等を通じて、周囲の作業者等により発話される音声や作業者等により行われるジェスチャ等を認識する。そして、ショベル200は、認識した音声やジェスチャ等の内容に応じて、アクチュエータを動作させ、下部走行体1(左右のクローラ)、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の被駆動要素を駆動してもよい。
また、ショベル200は、オペレータの操作の内容に依らず、自動でアクチュエータを動作させてもよい。これにより、ショベル200は、下部走行体1(クローラ1CL,1CR)、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の被駆動要素の少なくとも一部を自動で動作させる機能(いわゆる「自動運転機能」或いは「マシンコントロール機能」)を実現する。
自動運転機能には、オペレータの操作装置26に対する操作や遠隔操作に応じて、操作対象の被駆動要素(油圧アクチュエータ)以外の被駆動要素(アクチュエータ)を自動で動作させる機能(いわゆる「半自動運機能」)が含まれてよい。また、自動運転機能には、オペレータの操作装置26に対する操作や遠隔操作がない前提で、複数の被駆動要素(アクチュエータ)の少なくとも一部を自動で動作させる機能(いわゆる「完全自動運転機能」)が含まれてよい。ショベル200において、完全自動運転機能が有効な場合、キャビン10の内部は無人状態であってよい。また、半自動運転機能や完全自動運転機能等には、自動運転の対象の被駆動要素(アクチュエータ)の動作内容が予め規定されるルールに従って自動的に決定される態様が含まれてよい。また、半自動運転機能や完全自動運転機能等には、ショベル200が自律的に各種の判断を行い、その判断結果に沿って、自律的に自動運転の対象の被駆動要素(アクチュエータ)の動作内容が決定される態様(いわゆる「自律運転機能」)が含まれてもよい。
[ショベルの構成]
次に、図1に加えて、図2を参照して、本実施形態に係るショベル200の構成について説明する。
図2は、本実施形態に係るショベル200の構成の一例を概略的に示すブロック図である。
なお、図2において、機械的動力ラインは二重線、油圧ラインは太い実線、パイロットラインは破線、電気駆動・制御ラインは細い実線でそれぞれ示される。
<油圧駆動系>
本実施形態に係るショベル200の油圧駆動系は、下部走行体1、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の被駆動要素のそれぞれを油圧駆動する走行油圧モータ1R,1L、旋回油圧モータ2M、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9等の油圧アクチュエータを含む。また、本実施形態に係るショベル200の油圧駆動系は、ポンプ用電動機12と、メインポンプ14と、コントロールバルブ17とを含む。
ポンプ用電動機12(電動機の一例)は、油圧駆動系の動力源である。ポンプ用電動機12は、例えば、IPM(Interior Permanent Magnet)モータである。ポンプ用電動機12は、インバータ18を介してバッテリモジュール19及び電力変換装置100を含む高圧電源と接続される。ポンプ用電動機12は、インバータ18を介してバッテリモジュール19から供給される三相交流電力で力行運転し、メインポンプ14及びパイロットポンプ15を駆動する。ポンプ用電動機12の駆動制御は、後述するショベルコントローラ30の制御下で、インバータ18により実行されてよい。
メインポンプ14は、作動油タンクTから作動油を吸い込み、高圧油圧ライン16に吐出することにより、高圧油圧ライン16を通じてコントロールバルブ17に作動油を供給する。メインポンプ14は、ポンプ用電動機12により駆動される。メインポンプ14は、例えば、可変容量式油圧ポンプであり、後述するショベルコントローラ30の制御下で、(図示しない)レギュレータが斜板の角度(傾転角)を制御する。これにより、メインポンプ14は、ピストンのストローク長を調整し、吐出流量(吐出圧)を調整することができる。
なお、メインポンプ14は、ポンプ用電動機12に加えて、他の動力源からの動力で駆動されてもよい。例えば、ブーム4の下げ動作時やアーム5の閉じ動作時にブーム4やアーム5の自重でブームシリンダ7やアームシリンダ8から作動油タンクに排出される作動油のエネルギを回生し、メインポンプ14を駆動してもよい。具体的には、ブーム4の下げ動作時やアーム5の閉じ動作時にブーム4やアーム5の自重でブームシリンダ7やアームシリンダ8から作動油タンクに排出される作動油のエネルギで、メインポンプ14の回転軸と同軸で配置される油圧モータを駆動させてよい。また、ブーム4の下げ動作時やアーム5の閉じ動作時にブーム4やアーム5の自重でブームシリンダ7やアームシリンダ8から作動油タンクに排出される作動油のエネルギを回生し、発電機に発電を行わせてもよい。具体的には、ブーム4の下げ動作時やアーム5の閉じ動作時にブーム4やアーム5の自重でブームシリンダ7やアームシリンダ8から作動油タンクに排出される作動油のエネルギで、発電機と同軸に配置される油圧モータを駆動することにより、発電機に発電を行わせてよい。この場合、発電機の発電電力は、ポンプ用電動機12に供給されたり、バッテリモジュール19に充電されたりしてよい。
コントロールバルブ17は、オペレータの操作や自動運転機能に対応する操作指令に応じて、油圧駆動系の制御を行う油圧制御装置である。コントロールバルブ17は、上述の如く、高圧油圧ライン16を介してメインポンプ14と接続され、メインポンプ14から供給される作動油を、油圧アクチュエータ(走行油圧モータ1R,1L、旋回油圧モータ2M、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9)に選択的に供給可能に構成される。例えば、コントロールバルブ17は、メインポンプ14から油圧アクチュエータのそれぞれに供給される作動油の流量と流れる方向とを制御する複数の制御弁(方向切換弁)を含むバルブユニットである。メインポンプ14から供給され、コントロールバルブ17や油圧アクチュエータを通流した作動油は、コントロールバルブ17から作動油タンクTに排出される。
<電気駆動系>
本実施形態に係るショベル200の電気駆動系は、ポンプ用電動機12と、センサ12sと、インバータ18とを含む。また、本実施形態に係るショベル200の電気駆動系は、バッテリモジュール19及び電力変換装置100等により構成される高圧電源を含む。
センサ12sは、電流センサ12s1と、電圧センサ12s2と、回転状態センサ12s3とを含む。
電流センサ12s1は、ポンプ用電動機12の三相(U相、V相、及びW相)のそれぞれの電流を検出する。電流センサ12s1は、例えば、ポンプ用電動機12とインバータ18の間の電力経路に設けられる。電流センサ12s1により検出されるポンプ用電動機12の三相それぞれの電流に対応する検出信号は、通信線を通じて、直接的に、インバータ18に取り込まれる。また、当該検出信号は、通信線を通じて、ショベルコントローラ30に取り込まれ、ショベルコントローラ30経由で、インバータ18に入力されてもよい。
電圧センサ12s2は、ポンプ用電動機12の三相のそれぞれの印加電圧を検出する。電圧センサ12s2は、例えば、ポンプ用電動機12とインバータ18の間の電力経路に設けられる。電圧センサ12s2により検出されるポンプ用電動機12の三相それぞれの印加電圧に対応する検出信号は、通信線を通じて、直接的に、インバータ18に取り込まれる。また、当該検出信号は、通信線を通じて、ショベルコントローラ30に取り込まれ、ショベルコントローラ30経由で、インバータ18に入力されてもよい。
回転状態センサ12s3は、ポンプ用電動機12の回転状態(例えば、回転位置(回転角)、回転速度等)を検出する。回転状態センサ12s3は、例えば、ロータリエンコーダやレゾルバである。
インバータ18は、ショベルコントローラ30の制御下で、ポンプ用電動機12を駆動制御する。インバータ18は、例えば、直流電力を三相交流電力に変換したり、三相交流電力を直流電力に変換したりする変換回路と、変換回路をスイッチ駆動する駆動回路と、駆動回路の動作を規定する制御信号(例えば、PWM(Pulse Width Modulation)信号)を出力する制御回路とを含む。
インバータ18の制御回路は、ポンプ用電動機12の動作状態を把握しながら、ポンプ用電動機12の駆動制御を行う。例えば、インバータ18の制御回路は、回転状態センサ12s3の検出信号に基づき、ポンプ用電動機12の動作状態を把握する。また、インバータ18の制御回路は、電流センサ12s1の検出信号及び電圧センサ12s2の検出信号(或いは制御過程で生成する電圧指令値)に基づき、逐次、ポンプ用電動機12の回転軸の回転角等を推定することにより、ポンプ用電動機12の動作状態を把握してもよい。
なお、インバータ18の駆動回路及び制御回路の少なくとも一方は、インバータ18の外部に設けられてもよい。
バッテリモジュール19は、充電された電力を、ショベル200内の電子部品に供給するための構成とする。具体的な構成については後述する。
電力変換装置100は、バッテリモジュール19の電力を昇圧したり、インバータ18を経由してポンプ用電動機12からの電力を降圧し、バッテリモジュール19に蓄電させたりする。電力変換装置100は、ポンプ用電動機12の運転状態に応じて、DC(Direct Current)バス110の電圧値が一定の範囲内に収まるように昇圧動作と降圧動作とを切り替える。電力変換装置100の昇圧動作と降圧動作との切替制御は、例えば、DCバス110の電圧検出値、バッテリモジュール19の電圧検出値、及びバッテリモジュール19の電流検出値に基づき、ショベルコントローラ30により実行されてよい。
なお、バッテリモジュール19の出力電圧を昇圧してポンプ用電動機12に印加する必要が無い場合、電力変換装置100は省略されてもよい。
<操作系>
本実施形態に係るショベル200の操作系は、パイロットポンプ15と、操作装置26と、圧力制御弁31とを含む。
パイロットポンプ15は、パイロットライン25を介してショベル200に搭載される各種油圧機器(例えば、圧力制御弁31)にパイロット圧を供給する。これにより、圧力制御弁31は、ショベルコントローラ30の制御下で、操作装置26の操作内容(例えば、操作量や操作方向)に応じたパイロット圧をコントロールバルブ17に供給することができる。そのため、ショベルコントローラ30及び圧力制御弁31は、オペレータの操作装置26に対する操作内容に応じた被駆動要素(油圧アクチュエータ)の動作を実現することができる。また、圧力制御弁31は、ショベルコントローラ30の制御下で、遠隔操作信号で指定される遠隔操作の内容に応じたパイロット圧をコントロールバルブ17に供給することができる。パイロットポンプ15は、例えば、固定容量式油圧ポンプであり、上述の如く、ポンプ用電動機12により駆動される。
操作装置26は、キャビン10の操縦席のオペレータから手の届く範囲に設けられ、オペレータがそれぞれの被駆動要素(即ち、下部走行体1の左右のクローラ、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等)の操作を行うために用いられる。換言すれば、操作装置26は、オペレータがそれぞれの被駆動要素を駆動する油圧アクチュエータ(例えば、走行油圧モータ1R,1L、旋回油圧モータ2M、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9等)や電動アクチュエータの操作を行うために用いられる。操作装置26は、例えば、電気式であり、オペレータによる操作内容に応じた電気信号(以下、「操作信号」)を出力する。操作装置26から出力される操作信号は、信号線28を介して、ショベルコントローラ30に取り込まれる。これにより、ショベルコントローラ30は、圧力制御弁31を制御し、オペレータの操作内容や自動運転機能に対応する操作指令等に合わせて、ショベル200の被駆動要素(アクチュエータ)の動作を制御することができる。
操作装置26は、例えば、レバー26A~26Cを含む。レバー26Aは、例えば、前後方向及び左右方向の操作に応じて、アーム5(アームシリンダ8)及び上部旋回体3(旋回動作)のそれぞれに関する操作を受け付け可能に構成されてよい。レバー26Bは、例えば、前後方向及び左右方向の操作に応じて、ブーム4(ブームシリンダ7)及びバケット6(バケットシリンダ9)のそれぞれに関する操作を受け付け可能に構成されてよい。レバー26Cは、例えば、下部走行体1(クローラ)の操作を受け付け可能に構成されてよい。
なお、コントロールバルブ17が電磁パイロット式の制御弁(方向切換弁)で構成される場合、電気式の操作装置26の操作信号は、コントロールバルブ17に直接入力され、それぞれの油圧制御弁が操作装置26の操作内容に応じた動作を行う態様であってもよい。また、操作装置26は、操作内容に応じたパイロット圧を出力する油圧パイロット式であってもよい。この場合、操作内容に応じたパイロット圧は、コントロールバルブ17に供給される。
圧力制御弁31は、ショベルコントローラ30の制御下で、パイロットポンプ15からパイロットライン25を通じて供給される作動油を用いて、所定のパイロット圧を出力する。圧力制御弁31の二次側のパイロットラインは、コントロールバルブ17に接続され、圧力制御弁31から出力されるパイロット圧は、コントロールバルブ17に供給される。
<電源系>
ショベル200は、バッテリモジュール19の充電を行うための構成として、普通充電用車両インレット101と、急速充電用車両インレット102と、を含む。
普通充電用車両インレット101は、外部の電源の所定のケーブル(以下「充電ケーブル」と称する)の先端部に設けられた充電コネクタ(充電用部材の一例)と接続可能に構成される。
充電用AC―DCコンバータ103は、普通充電用車両インレット101を介して、外部の電源から供給された交流電力を、バッテリ192に充電可能な直流電力に変換して、バッテリモジュール19に供給する。
急速充電用車両インレット102は、外部の電源(例えば充電ステーション)の充電ケーブルの先端部に設けられた充電コネクタ(充電用部材の一例)と接続可能に構成される。急速充電用車両インレット102は、例えば、CHAdeMO(登録商標)に基づいた急速充電を行うためのインレットである。本実施形態では、このような直流の充電方法を用いることで、AC―DCコンバータを介さずに、バッテリモジュール19に直流電力を供給できる。
本実施形態は、普通充電用車両インレット101(充電口の一例)及び急速充電用車両インレット102(充電口の一例)に接続する充電用部材として、充電ケーブルの先端部に設けられた充電コネクタで直接接続する例について説明する。
本実施形態に係るショベル200のバッテリモジュール19は、ショベル200内の各構成に電力を供給する。バッテリモジュール19は、バッテリ192と、バッテリコントローラ191と、を含む。
バッテリ192は、ショベル200内の各種構成に対して電力を供給する。例えば、バッテリ192は、充電(蓄電)された電力をポンプ用電動機12に供給する。また、バッテリ192は、ポンプ用電動機12の発電電力(回生電力)を充電する。
バッテリ192は、外部の電源と充電ケーブルで接続されることにより充電(蓄電)される。
バッテリ192は、例えば、リチウムイオンバッテリであり、相対的に高い出力電圧(例えば、数百ボルト)を有する。
バッテリコントローラ191は、バッテリモジュール19内部の構成を制御する。例えば、バッテリコントローラ191は、(図示しない)温度センサからの出力結果からバッテリ192の温度状況の監視を行うと共に、バッテリ192のSOC(State Of Charge)を算出する。そして、バッテリコントローラ191は、温度センサの検出結果、及びSOCをショベルコントローラ30に出力する。これにより、ショベルコントローラ30は、キャビン10の内部の出力装置50(表示装置)に、バッテリ192の温度や、バッテリ192のSOCを表示させることができる。
本実施形態に係るバッテリコントローラ191は、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102に、充電コネクタが接続されているか否かに応じて、充電可能な状態であるか否かを判定する。なお、本実施形態は、給電可能か否かの判定手法を、充電コネクタが接続されているか否かに応じた判定に制限するものではない。例えば、無線給電を行う場合に、外部の電源が設けられた充電設備との相互通信で、給電可能な状態であるか否かを判定する等、他の手法を用いてもよい。
そして、バッテリコントローラ191は、外部の電源(例えば充電ステーション)と充電ケーブル及び充電コネクタで接続されたと判定した場合(換言すれば、給電可能な状態であると判定された場合)に、外部の電源が設けられた充電設備との間で通信を行う。バッテリコントローラ191は、当該充電設備と通信によって、充電設備から電力の供給が許可された場合に、外部の電源からの給電が開始される。
<制御系>
本実施形態に係るショベル200の制御系は、ショベルコントローラ30と、出力装置50と、入力装置52と、を含む。
出力装置50は、キャビン10内に設けられ、ショベルコントローラ30の制御下で、オペレータに向けて各種情報を出力する。出力装置50は、例えば、視覚的な方法で情報をオペレータに出力(通知)する表示装置を含む。表示装置は、例えば、キャビン10内のオペレータから視認し易い場所に設置され、ショベルコントローラ30の制御下で、各種情報画像を表示してよい。表示装置は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイである。また、出力装置50は、例えば、オペレータに対して聴覚的な方法で情報を出力する音出力装置を含む。音出力装置は、例えば、ブザーやスピーカ等である。
入力装置52は、キャビン10内に設けられ、オペレータからの各種入力を受け付ける。入力装置52は、例えば、オペレータの操作入力を受け付ける操作入力装置を含んでよい。操作入力装置は、例えば、ボタン、トグル、レバー、タッチパネル、タッチパッド等を含む。また、入力装置52は、例えば、オペレータからの音声入力を受け付ける音声入力装置やオペレータからのジェスチャ入力を受け付けるジェスチャ入力装置を含んでもよい。音声入力装置は、例えば、キャビン10内のオペレータの音声を取得するマイクロフォンを含む。また、ジェスチャ入力装置は、例えば、キャビン10内のオペレータのジェスチャの様子を撮像可能な室内カメラを含む。入力装置52で受け付けられるオペレータからの入力に対応する信号は、ショベルコントローラ30に取り込まれる。
ショベルコントローラ30は、それぞれの機能が任意のハードウェア、或いは、任意のハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ等により実現されてよい。例えば、ショベルコントローラ30は、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、RAM(Random Access Memory)等のメモリ装置(主記憶装置)、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性の補助記憶装置、及び外部との入出力用のインタフェース装置等を含むコンピュータを中心に構成されてよい。
ショベルコントローラ30は、ショベル200の駆動制御を行う。ショベルコントローラ30は、例えば、操作装置26から入力される操作信号に応じて、圧力制御弁31に制御指令を出力し、圧力制御弁31から操作装置26の操作内容に応じたパイロット圧を出力させる。これにより、ショベルコントローラ30は、電気式の操作装置26の操作内容に対応するショベル200の被駆動要素(油圧アクチュエータ)の動作を実現させることができる。
また、ショベル200が遠隔操作される場合、ショベルコントローラ30は、例えば、遠隔操作に関する制御を行ってもよい。具体的には、ショベルコントローラ30は、圧力制御弁31に制御指令を出力し、圧力制御弁31から遠隔操作の内容に応じたパイロット圧を出力させてよい。これにより、ショベルコントローラ30は、遠隔操作の内容に対応するショベル200(被駆動要素)の動作を実現させることができる。
また、ショベルコントローラ30は、例えば、自動運転機能に関する制御を行ってもよい。具体的には、ショベルコントローラ30は、圧力制御弁31に制御指令を出力し、自動運転機能に対応する操作指令に応じたパイロット圧を圧力制御弁31からコントロールバルブ17に作用させてよい。これにより、ショベルコントローラ30は、自動運転機能に対応するショベル200の被駆動要素(油圧アクチュエータ)の動作を実現させることができる。
ショベルコントローラ30は、ショベル200の全体(ショベル200に搭載される各種機器)の動作を統合的に制御してよい。
ショベルコントローラ30は、入力される各種情報(例えば、操作装置26の操作信号を含む制御指令等)に基づき、電気駆動系の駆動制御を行う。また、バッテリコントローラ191からの信号に基づき、インジケータ160の点灯制御を行ってもよい。
また、ショベルコントローラ30は、例えば、操作装置26の操作状態に基づき、電力変換装置100を駆動し、電力変換装置100の昇圧運転と降圧運転、換言すれば、バッテリモジュール19の放電状態と充電状態との切替制御を行ってよい。また、ショベルコントローラ30は、例えば、ショベル200が遠隔操作される場合、遠隔操作の内容に基づき、電力変換装置100を駆動し、バッテリモジュール19の放電状態と充電状態との切替制御を行ってよい。また、ショベルコントローラ30は、例えば、ショベル200の自動運転機能が有効な場合、自動運転機能に対応する操作指令に基づき、電力変換装置100を駆動し、バッテリモジュール19の放電状態と充電状態との切替制御を行ってよい。
<上部旋回体に設置された機器の配置位置>
図3は、上部旋回体3の各種機器の配置構造の一例を示す上面図である。図3では、上部旋回体3の各種機器を露出させるため、上部旋回体3の外装であるハウス部が省略されている。
本実施形態に係る上部旋回体3は、上面視において、旋回中心(軸心)3Xを中心として、後部が略円弧形状になるように構成されている。これにより、上部旋回体3の後部の旋回半径を相対的に小さくできる。上部旋回体3の後部の旋回半径とは、上部旋回体3が旋回する場合に、旋回中心3Xを中心として、上部旋回体3の後部が描く軌跡(外縁)の半径を意味する。ショベル200は、例えば、後方超小旋回形ショベルに該当する。後方超小旋回形ショベルとは、クローラ1Cの全幅の半分(1/2)に対する上部旋回体3の後部の旋回半径の比率が120パーセント以内であるショベルを意味する。これにより、ショベル200は、狭小な作業現場での作業性を向上させることができる。
一方、後方超小旋回形ショベルの場合、上部旋回体3の(-X方向の)後部のスペース、特に、左右(Y軸方向)の端部のスペースが削られ、相対的に小さくなる。また、小型機を中心に電動化が進む傾向にあることから、後方超小旋回ショベルでない場合であっても、電動式のショベル200は、そもそも、上部旋回体3の後部のスペースは、限定的であり、相対的に小さくなる傾向にある。そのため、仮に、相対的に大きな部品を上部旋回体3の後部に配置すると、デッドスペース増加し、効率的な構成要素の配置構造を実現できない可能性がある。
そこで、本実施形態では、上部旋回体3に搭載される最も大きな構成要素の一つであるバッテリモジュール19を、上部旋回体3の右側(-Y方向側)前部に配置する。右側前部は、略直方体形状である。バッテリモジュール19は、右側前部に対応した形状で形成されている。そして、ポンプ用電動機12及びメインポンプ14は、上部旋回体3の後部に搭載される。
これにより、ショベル200は、相対的にサイズが小さいポンプ用電動機12やメインポンプ14等が上部旋回体3の後部に配置されることで、デッドスペースを相対的に小さくすることができる。そして、ショベル200は、バッテリモジュール19のために、上面視で前後方向(X軸方向)に亘って左右位置の変化が小さい上部旋回体3の右側面に沿って相対的に大きな配置スペースを確保することができる。そのため、ショベル200は、バッテリモジュール19を含む上部旋回体3の構成要素の効率的な配置構造を実現できる。
上部旋回体3の後部の左右方向(Y軸方向)の中央部から右端部(-Y方向側端部)に亘る範囲には、ポンプ用電動機12、メインポンプ14、パイロットポンプ15、コントロールバルブ17、及びインバータ18が設けられる。
ポンプ用電動機12及びインバータ18は、上部旋回体3の後部の左右方向(Y軸方向)の中央部に一体として配置される。ポンプ用電動機12及びインバータ18は、また、ポンプ用電動機12は、回転軸が左右方向(Y軸方向)に沿い、且つ、出力軸が右向きに延び出すように配置される。例えば、ポンプ用電動機12は、マウント部材を介して、上部旋回体3の底部3B(旋回フレーム)に搭載される。具体的には、ポンプ用電動機12は、機械駆動可能な態様で連結されるメインポンプ14及びパイロットポンプ15の位置が極力低くなるように、相対的に底部3Bと近接する位置に配置されてよい。これにより、メインポンプ14の位置を作動油タンクTの内部の液面よりも低く配置させることができる。そのため、メインポンプ14におけるエア噛みの発生を抑制することができる。
メインポンプ14及びパイロットポンプ15は、その入力軸がポンプ用電動機12の出力軸に連結される態様で、ポンプ用電動機12の右側に隣接して配置される。メインポンプ14及びパイロットポンプ15は、例えば、ポンプ用電動機12に連結されることにより、ポンプ用電動機12を介して、底部3Bに搭載される。
コントロールバルブ17は、上部旋回体3の後部の左右方向(Y軸方向)の中央部で、且つ、ポンプ用電動機12の上に配置される。例えば、ポンプ用電動機12及びメインポンプ14は、上部旋回体3の底部3Bとハウス部との間の空間の相対的に低い位置に配置され、コントロールバルブ17は、その空間の相対的に高い位置に配置される。具体的には、ポンプ用電動機12を前後方向(X軸方向)で跨ぐように設けられる架台17MTが底部3Bに取り付けられる。そして、コントロールバルブ17は、架台17MTの上に取り付けられることにより、架台17MTを介して、底部3Bに搭載される。
なお、コントロールバルブ17は、メインポンプ14やパイロットポンプの上に配置されてもよい。また、コントロールバルブ17は、左右方向(Y軸方向)で、ポンプ用電動機12とメインポンプ14やパイロットポンプ15との間に跨がるように配置されてもよい。
上部旋回体3の中央部には、旋回油圧モータ2Mが搭載される。
旋回油圧モータ2Mとポンプ用電動機12及びコントロールバルブ17との間の前後方向(X軸方向)の空間には、作動油タンクTが配置される。作動油タンクTは、直接或いはブラケット等を介して、底部3Bに搭載される。
上部旋回体3のキャビン10の左側(+Y方向の側)面には、普通充電用車両インレット101と、急速充電用車両インレット102と、が設けられている。普通充電用車両インレット101、及び急速充電用車両インレット102は、例えば、前後方向(X軸方向)に並べて配置される。また、キャビン10の内部には、充電用AC―DCコンバータ103が配置される。
普通充電用車両インレット101(充電口の一例)は、充電コネクタと接続可能する。急速充電用車両インレット102(充電口の一例)は、充電コネクタと接続可能する。
普通充電用車両インレット101(充電口の一例)と、充電用AC―DCコンバータ103との間を、ケーブル154(電力線の一例)で接続されている。ケーブル154は、普通充電用車両インレット101と、充電用AC―DCコンバータ103との間の迂回せずに接続しているので、ケーブル154が長くなることを抑制している。
また、充電用AC―DCコンバータ103と、バッテリモジュール19との間は、ケーブル155(電力線の一例)で接続されている。ケーブル155は、充電用AC―DCコンバータ103と、バッテリモジュール19との間の迂回せずに接続しているので、ケーブル155が長くなることを抑制している。
また、急速充電用車両インレット102と、バッテリモジュール19との間は、ケーブル156(電力線の一例)で接続されている。ケーブル156は、急速充電用車両インレット102と、バッテリモジュール19との間を略直線状に結んでいるので、ケーブル156が長くなることを抑制している。
本実施形態では、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102と、バッテリモジュール19との間の電力を供給するための経路が、ケーブル154、155、156によって短くなるように接続されているので、ケーブルコストを低減するとともに、ノイズが発生することを抑制できる。
図3に示されるように、上部旋回体3の左側面には、開閉可能な外側フラップ150が設けられている。外側フラップ150を開けた内部の空間153内には、普通充電用車両インレット101を覆う第1内側フラップ151と、急速充電用車両インレット102を覆う第2内側フラップ152と、が設けられている。
第1内側フラップ151、及び第2内側フラップは、開閉可能とする。例えば、普通充電用車両インレット101に充電コネクタを接続する場合に、第1内側フラップ151を開けた状態とする。さらには、急速充電用車両インレット102に充電コネクタを接続する場合に、第2内側フラップ152を開けた状態とする。
次に、普通充電用車両インレット101、及び急速充電用車両インレット102を、上部旋回体3のキャビン10の左側面に配置した理由について説明する。
図4は、本実施形態に係るショベル200の外観を示した図である。図4(A)は、ショベル200の正面図であり、図4(B)は、本実施形態に係るショベル200の斜視図である。
図4に示される例では、ショベル200に対して充電を行っている状況を示している。具体的には、外側フラップ150を開けた状態で、外側フラップ150の内部に格納されている普通充電用車両インレット101、又は急速充電用車両インレット102に対して充電コネクタ400を接続した状況を示している。充電コネクタ400は、充電ケーブル401を介して外部の電源に接続されている。
例えば、充電コネクタ400は、急速充電用の場合、重さが約1~1.5kg程度となる。充電ケーブル401が急速充電用の場合、100kw級のケーブルを用いることが考えられる。このような100kw級のケーブルは、太さが70sq程度となる。したがって、充電ケーブル401は、当然に重くなる。このため、充電コネクタ400の着脱を行う作業者の負担も大きくなる。また、ショベル200は、作業を行うためには1日に複数回充電など、頻繁な充電が必要となる。
つまり、普通充電用車両インレット101、又は急速充電用車両インレット102は、充電コネクタ400に接続することが容易な位置に設けられるのが好ましい。
そこで、本実施形態に係るショベル200においては、普通充電用車両インレット101、及び急速充電用車両インレット102が、上部旋回体3のドア10Aが設けられている側面のうち、ドア10Aの底辺部より低い位置に設けられる。
仮に、普通充電用車両インレット、又は急速充電用車両インレットがショベルの上方に設けられると、充電コネクタを持ち上げるために労力を要する。そこで、本実施形態においては、ショベル200のドア10Aの底辺部より低い位置に、普通充電用車両インレット101、又は急速充電用車両インレット102を設けることで、作業者は、充電コネクタ400の接続が容易になるので、作業負担を軽減できる。
ところで、本実施形態のように普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を、ショベル200のドア10Aの底辺部より低い位置に設ける代わりに、キャビンのドアの後方に、充電用車両インレットを設けることも考えられる。しかしながら、ショベルのドアは、後方に回動可能に設けられることが多く、180度回動する場合もある。つまり、キャビンのドアの後方に、充電用車両インレットを設けた場合、充電中に、ショベルのドアを回動させると、ドアと充電コネクタとが接触する可能性がある。
そこで、本実施形態では、ショベル200のドア10Aの底辺部より低い位置に普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を設けている。このため、充電コネクタ400が、普通充電用車両インレット101、又は急速充電用車両インレット102に接続された状態で、ドア10Aを回動させた場合であっても、ドア10Aと、充電コネクタ400と、が接触することを抑制できる。これにより、ドア10A、及び充電コネクタ400が接触により不具合が生じるのを抑制して、安全性を向上させることができる。
また、ショベル200などの電気駆動式のショベルにおいては、バッテリモジュール19の充電には時間を要する。このため、充電コネクタ400を、普通充電用車両インレット、又は急速充電用車両インレットに接続した後、作業者(充電の作業を行う者であって、例えばオペレータ)は、ショベル200から離れることが多い。そして、作業開始するためにオペレータがショベル200に乗り込む場合、充電開始してから時間が経過しているため、ショベル200に充電コネクタ400を接続したことを失念している場合も考えられる。さらには、ショベル200に搭乗するオペレータと、充電コネクタ400を普通充電用車両インレット、又は急速充電用車両インレットを接続した作業者と、が異なる場合もある。充電コネクタ400がショベル200と接続された状況でショベル200が作業を行うことを想定していない場合も多く、オペレータが、ショベル200が充電コネクタ400に接続された状況を把握できないのは好ましくない。
そこで、本実施形態に係るショベル200においては、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を、キャビン10のドア10Aが設けられている左側面に設けた。つまり、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102がキャビン10と同じ側面に設けられているので、オペレータがキャビン10に乗り込む際に、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102に充電コネクタ400(充電機構の一例)が接続されているか否かを視認できる。
本実施形態においては、上部旋回体3の左側面に、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を設けた例について説明している。これは、図3に示されるように、キャビン10は、上部旋回体3の旋回中心(軸心)3Xを中心に左側に偏っている位置に設けられた上で、キャビン10の左側面にドア10Aが設けられているためである。つまり、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102は、ドア10Aから出入りする作業員による確認が容易な位置として、上部旋回体3の左側面に設けている。しかしながら、本実施形態は、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を、キャビン10の左側面に設ける例に制限するものではない。例えば、上部旋回体に設けられたキャビンにおいて、作業者が両側面から乗り降り可能に設けられた場合、当該両側面のうちいずれか一方に、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102に設けてもよい。他の例としては、キャビン10が、上部旋回体3の旋回中心(軸心)3Xを中心に右側に偏っている位置に設けられ、且つ、キャビン10の右側面にドア10Aが設けられている場合、上部旋回体3の右側面に、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を設けてもよい。このように、キャビン10に作業者が出入り可能なドアが設けられた位置に基づいて、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102が設けられる。
上述したように、ショベル200においては、バッテリモジュール19の充電には時間を要する。このため、作業者(例えば、オペレータ)が、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102に充電コネクタ400を接続した後、キャビン10内の座席で充電が完了するまで待機することがある。
仮に、キャビンのドアの真下に充電用車両インレットが設けられていると、充電用車両インレットに接続された充電コネクタ又は当該充電コネクタの充電ケーブルが、作業者のキャビンの搭乗を阻害する可能性がある。また、作業者の体の一部が、充電コネクタ又は当該充電コネクタの充電ケーブルに接触する可能性がある。この場合、充電コネクタが、充電用車両インレットから外れる可能性もある。
そこで、本実施形態に係るショベル200においては、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102は、上部旋回体3のキャビン10が設けられている側面のうち、ドア10Aの近傍且つドア10Aの底辺部の中心より後方に設けられている。これにより、作業者が、ドア10Aを開けた際、開けた領域の中心近傍を避けるように、充電コネクタ400及び充電ケーブル401が配置されているので、キャビン10への乗り込みが容易になる。
キャビン10のドア10Aは、ヒンジ10B、10Cを基準として、ショベル200の後方向に回動可能である。そして、ショベル200の側面に設けられた保持部材13が、キャビン10のドア10Aに設けられた突起部材10Eを保持することで、ドア10Aを側面に固定可能である。このように、キャビン10のドア10Aは、上部旋回体3の側面に固定可能である。換言すれば、キャビン10のドア10Aは、略180度回動した状態で固定可能である。つまり、キャビン10のドア10Aが後方向に回動して、上部旋回体3の側面に固定した場合、キャビン10から後方向の側面を確認できる。
従って、ドア10Aが上部旋回体3の側面に固定された状態の場合、オペレータはキャビン10内から、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を確認する際に、ドア10Aに阻害されずに、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102に、充電コネクタ400が接続されているか否かの確認できる。これにより、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102に、充電コネクタ400が接続されている状態で、ショベル200の作業が開始されることを抑制できるので、安全性を向上させることができる。
キャビン10の側面のうち、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102が設けられている側の側面は、上側窓11A、下側窓11B、及び窓11Cが設けられている。上側窓11A、下側窓11B、及び窓11Cは、透明部材で形成されている。
窓11Cは、キャビン10内の座席でオペレータの頭が配置される位置から、キャビン10の下方向を確認できるような領域に設けられている。上側窓11A、及び下側窓11Bは、ドア10Aに設けられている。具体的には、上側窓11A、及び下側窓11Bは、ドア10Aの略全領域を覆うように設けられている。
そして、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102は、充電コネクタ400が接続された場合に、キャビン10内のオペレータの視点から、上側窓11A、下側窓11B、又は窓11Cを介して、充電コネクタ400又は充電ケーブル401が視認可能となる位置に設けられている。これにより、キャビン10のドア10Aが閉じた状態でも、オペレータは、普通充電用車両インレット101、又は急速充電用車両インレット102に、充電コネクタ400が接続されているか否かを把握できる。これにより、充電コネクタ400が接続されている状況で、ショベル200の作業が開始されることが抑制できるので、安全性を向上させることができる。
また、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102は、ドア10A近傍に設けられている。このため、オペレータがキャビン10に搭乗している時に、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102から、充電コネクタ400を取り外す場合、キャビン10から降りた後、すぐに充電コネクタ400を取り外せるので、オペレータの歩行等の負担を軽減できる。
本実施形態に係るショベル200では、上部旋回体3の底部3B(旋回フレーム)と、キャビン10の床面10Dと、の間に存在する空間に、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を設けている。つまり、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102は、人間工学的に、利用しやすい高さに設けられているので、作業者が充電コネクタ400を接続する際の作業負担を軽減できる。本実施形態では、当該配置によって、ショベル200内に存在する空間の効率的な利用が可能となる。
ところで、本実施形態に係るショベル200と、エンジンで稼働するショベル(以下、エンジン式のショベル1500と称する)と、では共通する構成(例えば、上部旋回体3の底部3B、及びキャビン10など)を用いるシリーズとして、製造、及び販売が行われている。これにより、共通する構成を用いることで、コストの削減を実現できる。
図5は、本実施形態に係るショベル200と、エンジン式のショベル1500との違いを示した説明図である。図5(A)に示されるように、エンジン式のショベル1500においては、ドア10Aの底辺部より低い位置、換言すれば、底部3Bとキャビン10の床面との間の空間(第1の空間)において、工具箱1501を収納可能に構成されている。
図5(B)に示されるように、本実施形態に係るショベル200においては、ドア10Aの底辺部より低い位置、換言すれば、底部3Bとキャビン10の床面との間の空間(第1の空間)において、上述したように、外側フラップ150の内側に、第1内側フラップ151で覆われた普通充電用車両インレット101と、第2内側フラップ152で覆われた急速充電用車両インレット102と、が設けられている。
エンジン式のショベル1500(第1のショベルの例)においては、普通充電用車両インレット101、及び急速充電用車両インレット102を設ける必要がない。そこで、本実施形態に係るショベル200(第2のショベルの例)において、普通充電用車両インレット101、及び急速充電用車両インレット102が設けられた空間(第1の空間の一例)を、エンジン式のショベル1500では、工具箱1501を収納する空間として用いる。これにより、ショベル200とショベル1500との各々について空間の有効利用を実現できる。
次に、実施形態に係るショベル200において、外側フラップ150を開けた後の空間153について説明する。図6は、本実施形態に係る外側フラップ150を開けた内部の空間153における各構成の配置を示した図である。図6に示されるように、外側フラップ150を開けた内部の空間153においては、第1内側フラップ151と、第2内側フラップ152と、が配置されている。第1内側フラップ151を開けると、普通充電用車両インレット101が接続可能に表れる。第2内側フラップ152を開けると、急速充電用車両インレット102が接続可能に表れる。
さらに、空間153には、充電率を表すためのインジケータ160(表示装置の一例)が設けられている。インジケータ160は、例えば、3個のLEDが設けられている。当該インジケータ160は、ショベルコントローラ30による制御に従って、充電率に応じて表示が切り替わる。例えば、SOCが0%の場合には、全てのLEDが消灯している。SOCが50%の場合には、第1のLEDが点灯し、第2LEDが点滅し、第3LEDが消灯している。SOCが75%の場合には、第1のLED及び第2LEDが点灯し、第3LEDが点滅している。SOCが100%の場合には、全てのLEDが点灯している。作業者は、当該インジケータ160を参照することで、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102から充電コネクタ400を外してよいか否かを判断できる。
つまり、本実施形態においては、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の近傍に、インジケータ160が設けられている。オペレータがキャビン10に搭乗する前に、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102から充電コネクタ400が接続されているか否かを確認できるのみならず、ショベル200の現在のSOC(充電状況)を確認できる。これにより、SOCを確認した上で、充電コネクタ400を外してよいか否かを判断できる。これによりオペレータのショベル200で作業を開始する前の負担を軽減できる。バッテリモジュール19のSOCが所定の基準に到達したことを確認した上で、充電コネクタ400を取り外せるので、ショベル200の作業時間が短くなることを抑制できる。
また、本実施形態においては、普通充電用車両インレット101、急速充電用車両インレット102、及びインジケータ160が、ドア10Aの近傍に設けられている。このため、オペレータがキャビン10に搭乗する際に、SOCを確認しようとした場合と、キャビン10に直接搭乗する場合とでは、歩く距離がほぼ変わらない。このため、SOCを確認してから、キャビン10に搭乗する場合の歩行負担を軽減できる。
なお、本実施形態は、充電率を表示するための表示装置として、3個のLEDによるインジケータ160を用いた例について説明した。しかしながら、本実施形態は、表示装置を、3個のLEDによるインジケータ160に制限するものではなく、4個以上又は2個以下のLEDを用いてもよい。さらには、表示装置として液晶パネルなどを用いてもよい。このように充電率を表示可能であればどのような表示装置を用いてもよい。
上述した実施形態は、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102の配置の一例を示したものであって、当該配置に制限するものではない。例えば、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102は、ショベル200のキャビン10が設けられた側面のうち、後端部近傍に設けられていてもよい。当該配置であっても、オペレータが搭乗する際に、充電コネクタ400が接続されているか否かを確認できる。さらに他の例としては、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102は、ショベル200のキャビン10のドア10Aの底辺部の中心より前側に設けられもよい。当該配置でも、オペレータが搭乗する際に、充電コネクタ400が接続されているか否かを確認できる。さらに他の例としては、充電コネクタ400が接続されている間に、ショベル200のキャビン10にオペレータ等が搭乗しない等の理由が存在する場合、ドア10Aの底辺部の略中心から下方向の位置に、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を設けてもよい。
また、ショベル200に設けられる充電車両インレット(充電口の一例)は、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102の2個設ける例に制限するものではなく、1個であってもよい。
<作用>
上述した実施形態においては、ショベル200の左側面に、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102が設けられている。オペレータは、ショベル200に搭乗する際に、キャビン10のドア10Aが設けられている左側面から搭乗する。このため、オペレータは、搭乗する前に、ショベル200の後方や右側面に回り込むことなく、充電コネクタ400が接続されているか否かを確認できる。
また、ショベル200の左側面のうち、ドア10Aの底辺部より低い位置に普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102を設けている。このため、作業者(例えばオペレータ)が、充電コネクタ400を当該インレットに接続する際に、充電コネクタ400をより高い位置まで持ち上げる必要がないので、作業負担を軽減できる。さらには、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102は、ドア10Aの回動する範囲より低い位置に設けられている。このため、作業者は、充電コネクタ400を接続した状態でも、ドア10Aを開けることができるので、バッテリモジュール19を充電しながら、キャビン10に搭乗できる。
本実施形態においては、ショベル200の左側面のうち、ドア10Aの近傍且つドア10Aの底辺部の中心より後方に、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102が設けられている。このため、作業者がキャビン10に搭乗する際に、普通充電用車両インレット101及び急速充電用車両インレット102が搭乗を阻害することはないので、搭乗を容易に行うことができる。さらに、作業者がキャビン10に搭乗した後、ドア10Aを開ける又は窓11C等を介して、充電コネクタ400が接続されているか否かを目視で確認できる。したがって、作業者が、充電コネクタ400が接続された状態で、ショベル200を動作させることを抑制できる。
また、ショベル200は、普通充電用車両インレット101又は急速充電用車両インレット102に充電コネクタ400が接続されている場合には、動作しないよう制御を行ってもよい。このような場合に、オペレータがキャビン10内でショベル200を操作しようとした場合に、当該ショベル200が動作しない場合に、充電コネクタ400が接続されているか否かを、キャビン10から降りることなく、目視で確認できる。これにより、安全性を向上させることができる。
以上、実施形態について詳述したが、本開示はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。