JP7852976B2 - 容器及び方法 - Google Patents

容器及び方法

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Description

本発明は、容器及び方法に関する。
近年、血液や尿などの人体から採取された検体、人や動物の細胞に加工を施した細胞加工物、医薬品などを保冷しながら、搬送することが行われている。これらの検体、細胞加工物、医薬品などを少量で個別に搬送する場合、保温容器の大きさが十分に大きなものであれば、十分な保温効果を得ることができるが、保温対象物の体積に対して保温容器の体積が大きすぎるのは、搬送コストがかかることとなり好ましくない。
本発明は、保温効果に優れた容器を提供することを目的とする。また、本発明は、保温効果に優れた方法を提供することを目的とする。
本発明の課題は、
[1]底部と、側部とを備え、
底部及び側部が断熱性を有し、
側部により形成される開口の面積の平方根に対する、底部から開口までの長さの比((底部から開口までの長さ(mm))/(開口の面積の平方根(mm)))が、3.75以上であり、底部と側部とから形成される収納部が、底部に対して垂直に、底部から開口端まで直線状に延びるように形成されている、又は、底部と側部とから形成される収納部が、収納部による空間の開口に平行な平面が、底面から開口端まで狭まることのないように形成されている、容器;
[2]底部及び/又は側部が真空層を内包する、前記[1]に記載の容器;
[3]真空層を形成する内側壁の厚さが、0.25mm以下である、前記[2]に記載の容器;
[4]真空層を形成する内側壁及び/又は外側壁の表面が、真空層の輻射断熱性を高める機能を付与されたものである、前記[2]又は[3]に記載の容器;
[5]開口の面積が、5000mm以下である、前記[1]~[4]のいずれかに記載の容器;
[6]底部から開口までの長さが、150mm以上である、前記[1]~[5]のいずれかに記載の容器;
[7]底部近傍に保温対象物を収納し、保温対象物よりも開口側に保冷剤を収納し、さらに、保冷剤よりも開口側に断熱材を収納した、前記[1]~[6]のいずれかに記載の容器;
[8]内容器と、内容器を収納する外容器とを備え、
内容器の底部から延びる内容器の側部により形成される内容器の開口が、内容器の底部に対して、内容器の長手方向の反対側に位置し、
外容器の底部が、内容器の底部に対して、内容器の長手方向の反対側に位置し、
外容器の底部から延びる外容器の側部により形成される外容器の開口が、内容器の開口に対して、内容器の長手方向の反対側に位置する、容器;
[9]内容器側部により形成される内容器開口の面積の平方根に対する、内容器底部から内容器開口までの長さの比((内容器底部から内容器開口までの長さ(mm)/(内容器開口の面積の平方根(mm)))が、3.75以上である、前記[8]に記載の容器;
[10]内容器の開口が内容器蓋により覆われ、
外容器の開口が外容器蓋により覆われた、前記[8]又は[9]に記載の容器;
[11]内容器の外形が、内容器の底部に対して垂直に、内容器の底部から内容器の開口端まで直線状に延びるように形成されており、
外容器の底部と外容器の側部とから形成される外容器の収納部に内容器が収納されており、
外容器の収納部が、外容器の底部に対して垂直に、外容器の底部から外容器の開口端まで直線状に延びるように形成されている、前記[8]~[10]のいずれかに記載の容器
[12]外容器の底部と側部とから形成される外容器の収納部に内容器の少なくとも一部が収納されており、
外容器の収納部と、内容器の外形との隙間が、3mm以下である、前記[8]~[11]のいずれかに記載の容器;
[13]底部と、側部とを備える容器であって、
底部近傍に収納された保温対象物と、
保温対象物よりも、側部により形成される開口側に収納された保冷剤及び/又は断熱材と、
保温対象物又は保温対象物近傍の環境情報又は該環境情報を特定可能なパラメータを測定することが可能なセンサと、
センサにより測定した環境情報、センサにより測定したパラメータ又はパラメータから特定される環境情報を受信する受信部と
を備える、容器;
[14]受信したパラメータ又は環境情報を表示する表示部と
を備える、前記[13]に記載の容器;
[15]受信したパラメータ又は環境情報を時間と関連付けて記憶する記憶部と
を備える、前記[13]又は[14]に記載の容器;
[16]センサにより測定したパラメータ、パラメータから特定される環境情報又はセンサにより測定した環境情報を、通信により、受信部まで送信することが可能である、前記[13]~[15]のいずれかに記載の容器;
[17]環境情報が温度である、前記[13]~[16]のいずれかに記載の容器;
[18]底部と、側部とを備える容器であって、
底部近傍に収納された保温対象物と、
保温対象物よりも、側部により形成される開口側に収納された保冷剤及び/又は断熱材と、
保温対象物又は保温対象物近傍の温度又は該温度を特定可能なパラメータを測定することが可能なセンサと、
保温対象物の近傍に収納された発熱体と
を備え、
測定した温度、又は、測定したパラメータにより特定される温度に応じて、発熱体による発熱の発生及び/若しくは発熱の停止、又は、発熱の強弱を制御することが可能である、容器;
[19]保温対象物又は保温対象物近傍の温度又は該温度を特定可能なパラメータが、所定の範囲となるように、発熱体による発熱の発生及び/若しくは発熱の停止、又は、発熱の強弱を制御することが可能である、前記[18]に記載の容器;
[20]底部と、側部とを備え、底部及び側部が断熱性を有する容器を用いて保温対象物を保温する方法であって、
底部近傍に保温対象物を収納し、保温対象物よりも、側部により形成される開口側に保冷剤を収納して保温する、方法;
[21]さらに、保冷剤よりも開口側に断熱材を収納する、前記[20]に記載の方法;
[22]保温対象物を、所定の第1領域にて収納するものであり、
底部から開口に向かう長さ方向における所定の第1領域の長さが、底部から開口までの長さに対して1/5以下である、前記[20]又は[21]に記載の方法;
[23]保冷剤を、所定の第2領域にて収納するものであり、
底部から開口に向かう長さ方向における所定の第2領域の長さが、底部から開口までの長さに対して1/2以上である、前記[20]~[22]のいずれかに記載の方法;
[24]0℃における熱伝導率が100W/mK以上の金属により包装された保温対象物を収納する、前記[20]~[23]のいずれかに記載の方法;
[25]保冷剤が、凍結時に収縮するものである、又は、凍結による体積の膨張が10%未満である、前記[20]~[24]のいずれかに記載の方法;
[26]側部により形成される開口の面積の平方根に対する、底部から開口までの長さの比((底部から開口までの長さ(mm))/(開口の面積の平方根(mm)))が、3.75以上である、前記[20]~[25]のいずれかに記載の方法;
[27]容器の底部から延びる容器の側部により形成される容器の開口が、容器の底部に対して、容器の長手方向の反対側に位置し、
外容器の底部が、容器の底部に対して、容器の長手方向の反対側に位置し、
外容器の底部から延びる外容器の側部により形成される外容器の開口が、容器の開口に対して、容器の長手方向の反対側に位置するように、容器を外容器にて収納する、
前記[20]~[26]に記載の方法;
[28]保温対象物をパウチ式容器に収納し、パウチ式容器を均熱箱に収納し、均熱箱を容器に収納する、
保温対象物を均熱箱に収納し、均熱箱をパウチ式容器に収納し、パウチ式容器を容器に収納する、
保温対象物を均熱箱に収納し、均熱箱を容器に収納し、容器をパウチ式容器に収納する、又は、
保温対象物を、気密性を有する均熱箱に収納する、前記[20]~[27]のいずれかに記載の方法;
[29]袋体に、保温対象物若しくは保温対象物を収納した均熱箱、保冷剤及び/又は断熱材を収納し、該袋体を容器に収納する、前記[20]~[28]のいずれかに記載の方法;
[30]保温対象物を収納した均熱箱と保冷剤を一体化し、一体化した均熱箱と保冷剤を、容器に収納する、[29]のいずれかに記載の方法;
[31]周囲の少なくとも一部に断熱材を配置した金属ブロックに設けられた孔に挿入されることにより固定された保温対象物を、所定の温度で保管をし、
所定の温度で保管をした金属ブロック及び保温対象物を、保冷剤の存在下、容器に収納する、前記[20]~[30]のいずれかに記載の方法;
[32]底部と側部とから形成される収納部が、底部に対して垂直に、底部から開口端まで直線状に延びるように形成されている、又は、底部と側部とから形成される収納部が、収納部による空間の開口に平行な平面が、底面から開口端まで狭まることのないように形成されている、前記[20]~[31]のいずれかに記載の方法;
により解決することができる。
本発明によれば、保温効果に優れた容器を提供することができる。また、本発明によれば、保温効果に優れた方法を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る容器の断面図である。 本発明の実施の形態に係る容器の真空層の断面を拡大した図である。 本発明の実施の形態に係る、保温対象物を保温する方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態に係る、検体容器を収納した容器について、容器の側面から視た断面を拡大した図である。 本発明の実施の形態に係る、検体容器の保温方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態に係る、保温対象物を収納した均熱箱と保冷剤を一体化した場合における保冷剤及び均熱箱を示す図である。 本発明の実施の形態に係る容器の断面図である。 本発明の実施の形態に係る容器の断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明をするが、本発明の趣旨に反しない限り、本発明は以下の実施の形態に限定されない。また、効果に関する記載は、本発明の実施の形態の効果の一側面であり、ここに記載するものに限定されない。
本発明の容器に収納される保温対象物は、特に限定されない。保温対象物は、例えば、気体、液体、個体のいずれであってもよい。保温対象物としては、例えば、血液や尿などの人体から採取された検体、人や動物の細胞に加工を施した細胞加工物、製剤などの医薬品などがあげられる。これら保温対象物を、包装、小容器(前記本発明の容器とは異なる容器)などに収納したうえで、本発明の容器に収納することができる。以下、「保温対象物」とは、包装や小容器に収納された内容物(例えば、検体、細胞加工物、医薬品)だけでなく、本発明の容器に、内容物とあわせて収納される包装や小容器も含む概念である。
保温対象物の形状は、特に限定されない。保温対象物の形状としては、四角柱状、円柱状、球状などがあげられる。保温対象物は、容器の収納部の形状にあわせた形状を有することが好ましい。収納部の底面の形状が円形である場合は、保温対象物の底面の形状も円形であり、保温対象物の形状も円柱状であることが好ましい。この場合、保温対象物は、例えば、内容物を円柱状の小容器に収納したものである。収納部の底面の形状が長方形である場合は、保温対象物の底面の形状も長方形であり、保温対象物の形状も四角柱状(直方体)であることが好ましい。この場合、保温対象物は、例えば、内容物を四角柱状の小容器に収納したものである。
保温対象物の大きさは、特に限定されない。本発明の容器は、底面の面積が5000mm以下の保温対象物に対して好適に用いることができ、底面の面積が4000mm以下の保温対象物に対してより好適に用いることができ、底面の面積が3000mm以下の保温対象物に対してさらに好適に用いることができる。本発明の容器は、体積が600000mm以下の保温対象物に対して好適に用いることができ、体積が320000mm以下の保温対象物に対してより好適に用いることができ、体積が120000mm以下の保温対象物に対してさらに好適に用いることができる。
なお、本発明において、保温とは、容器外の温度よりも容器内の温度を低い状態に保つ場合(いわゆる保冷)も、容器外の温度よりも容器内の温度を高い状態に保つ場合も含む概念である。
図1は、本発明の実施の形態に係る容器の側面から視た断面図の一例である。図1は、外形が円柱状であり、内部に同じく円柱状の収納部を備えた容器1の断面図である。また、該断面図は、容器1の外形を構成する円柱の底面である円に垂直で、且つ、この円の中心を通る面による断面図である。
容器1の形状は、特に限定されないが、例えば、円柱状、四角柱状であることが好ましい。円柱状や四角柱状とは、完全な円柱や四角柱だけでなく、容器1の利用者が円柱や四角柱であると認識できるものであればよい。容器1の底部2は、平面状であっても、曲面状であってもよい。平面状や曲面状とは、完全な平面や曲面だけでなく、容器1の利用者が平面や曲面であると認識できるものであればよい。底部2が平面状である場合における底部2の形状は、特に限定されないが、例えば、円形、長方形、正方形であることが好ましい。円形、長方形、正方形とは、完全な円形、長方形又は正方形だけでなく、容器1の利用者が円形、長方形又は正方形であると認識できるものであればよい。
容器1の側部3は、底部2から開口4側へ向かうように構成されている。底部2が平面状である場合は、側部3は、底部2から垂直な方向に延びるように構成されていることが好ましい。底部2の形状が円形である場合、側部3は曲面状となる。開口4から容器1内へ保温対象物5や、後述する保冷剤や断熱材を収納することができる。
容器1の保温対象物5を収納する収納部6の形状は、特に限定されないが、容器1の形状に対応する形状であることが好ましい。つまり、容器1の形状が円柱状である場合は、収納部6の形状も円柱状であることが好ましく、容器1の形状が四角柱状である場合は、収納部6の形状も四角柱状であることが好ましい。
側部3により形成される開口4の面積Sの平方根に対する、底部2から開口4までの長さLの比((底部から開口までの長さ(mm))/(開口の面積の平方根(mm)))、つまりL/√S)は、3.75以上であることが好ましく、4以上であることが好ましく、4.5以上であることが好ましく、5以上であることがより好ましく、5.5以上であることがさらに好ましく、6以上であることが特に好ましい。
一般的に、底部及び側部が断熱性を有する保温容器は、開口の面積が大きくなるほど、保温性能は低下する。底部2及び側部3は、開口4に比べて断熱性が高いため、収納部6の容積が同じ容器であれば、開口4の面積Sを小さくし、保温対象物5を開口4から遠ざけることにより、保温効果を高めることができる。
本発明の容器1は、側部3により形成される開口4の面積Sの平方根に対する、底部2から開口4までの長さLの比を大きくすることで、底部2の近傍に存在する保温対象物5に、容器1の外部からの熱が伝わるのを抑制したものであり、保温対象物5の大きさが小さい場合でも、保温効果を高めることが可能である。
側部3により形成される開口4の面積Sの平方根に対する、底部2から開口4までの長さLの比((底部から開口までの長さ(mm))/(開口の面積の平方根(mm)))、つまりL/√S)は、50以下とすることができ、40以下とすることができ、30以下とすることができる。底部2から開口4までの長さLが大きくなると、容器1を取り扱いづらくなる場合、又は、搬送コストが上がる場合がある。
底部2から開口4までの長さLに対する、側部3により形成される開口4の面積Sの比((開口の面積(mm)/(底部から開口までの長さ(mm))、つまりS/Lは、20(mm)以下であることが好ましく、17(mm)以下であることが好ましく、14(mm)以下であることが好ましく、11(mm)以下であることが好ましく、8(mm)以下であることが好ましい。
底部2から開口4までの長さLに対する、側部3により形成される開口4の面積Sの比((開口の面積(mm)/(底部から開口までの長さ(mm))は、3(mm)以上とすることができ、4(mm)以上とすることができ、5(mm)以上とすることができる。底部2から開口4までの長さLが大きくなると、容器1を取り扱いづらくなる場合、又は、搬送コストが上がる場合がある。
開口4の面積Sは、開口4又は底部2の形状にかかわらず、5000mm以下であることが好ましく、4000mm以下であることがより好ましく、3000mm以下であることがさらに好ましい。開口4の形状および面積Sは、保温対象物5の大きさや形状にあわせて、設計し又は選択することも可能である。
底部2から開口4までの長さLが、150mm以上であることが好ましく、230mm以上であることがより好ましく、300mm以上であることがさらに好ましい。底部2から開口4までの長さLが短くなると、底部2の近傍にある保温対象物5の保温効果が低下する傾向にある。
底部2及び側部3が断熱性を有する。底部2及び/又は側部3に断熱性を付与する方法としては、公知の方法を用いることができ、特に限定されないが、例えば、底部2及び/又は側部3に真空層7を内包させる方法、底部2及び/又は側部3に断熱性の高い素材を用いる方法などがあげられる。断熱性の高い素材としては、例えば、フォーム系断熱材、ファイバ系断熱材、エアロゲル、およびそれら断熱性素材をフィルムに内包して内部を減圧した真空断熱材を用いることができる。底部2及び側部3に真空層7を内包させる場合、一枚の金属板を加工することにより、或いは、底部と側面を別々に成型して溶接することにより、底部2及び側部3を一体的に形成することができる。また、底部2及び側部3において、一体的な真空層を形成してもよい。
なお、底部2に真空層7を内包させる場合、底部2は、収納部6を構成する底部内壁2a、容器1の外形を構成する底部外壁2b、及び、真空層7から構成される。また、この底部内壁2a及び底部外壁2bから真空層7が形成される。また、側部3に真空層7を内包させる場合、側部3は、収納部6を構成する側部内壁3a、容器1の外形を構成する側部外壁3b、及び、真空層7から構成される。また、この側部内壁3a及び側部外壁3bから真空層7が形成される。
真空層7を形成する側部内壁3aの厚さは、特に限定されないが、0.25mm以下であることが好ましく、0.2mm以下であることがより好ましく、0.15mm以下であることがさらに好ましく、0.1mm以下であることがさらに好ましい。また、真空層7を形成する底部外壁2b及び側部外壁3bの厚さは、それぞれ特に限定されないが、0.55mm以下であることが好ましく、0.45mm以下であることがより好ましく、0.35mm以下であることがより好ましく、0.25mm以下であることがさらに好ましい。真空層7を形成する側部内壁3a、底部外壁2b又は側部外壁3bが厚くなると、容器1の外部から側部内壁3a、底部外壁2b及び/又は側部外壁3bを介して熱が容器1内部へ伝導するため、保温対象物5の保温効果が低下する傾向にある。
真空層7を形成する底部内壁2a、底部外壁2b、側部内壁3a及び/又は側部外壁3bの真空層7に面する表面に、真空層7の輻射断熱性を高める機能を付与することが好ましい。これにより輻射による熱伝導を抑制することができる。底部内壁2a及び側部内壁3aの真空層7に面する表面のみに、真空層7の輻射断熱性を高める機能を付与してもよく、底部外壁2b及び側部外壁3bの真空層7に面する表面のみに、真空層7の輻射断熱性を高める機能を付与してもよく、底部内壁2a及び底部外壁2bの真空層7に面する表面、並びに、側部内壁3a及び側部外壁3bの真空層7に面する表面の両方に、真空層7の輻射断熱性を高める機能を付与してもよい。
輻射断熱性を高める機能を付与する方法としては、銅、銀、金、アルミ、白金、ニッケル、ロジウム、ゲルマニウムなどの輻射断熱機能を有する金属で、底部内壁2a、底部外壁2b、側部内壁3a及び/又は側部外壁3bの基材の表面をメッキする方法や、底部内壁2a、底部外壁2b、側部内壁3a及び/又は側部外壁3bの基材の表面に蒸着又はスパッタリングにより、これらの輻射断熱機能を有する金属を成膜する方法、これらの輻射断熱機能を有する金属の箔、又は、輻射断熱機能を有する多層からなる断熱材を、底部内壁2a、底部外壁2b、側部内壁3a及び/又は側部外壁3bの基材の表面に貼り付ける又は巻き付ける方法がある。輻射断熱機能を有する金属で、底部内壁2a、底部外壁2b、側部内壁3a及び/又は側部外壁3bの基材の表面をメッキする場合、真空層7に面する表面の全面にメッキが施されている必要はなく、例えば、底部内壁2a、底部外壁2b、側部内壁3a/又は側部外壁3bの真空層7に面する表面のそれぞれの総面積に対して70%以上の面積に対してメッキが施されていることが好ましく、80%以上の面積に対してメッキが施されていることがより好ましく、90%以上の面積に対してメッキが施されていることがさらに好ましい。
ところで、収納部6を形成する内壁は、円形の底部内壁2aと、円筒形状の側部内壁3aとから構成される。底部内壁2aと側部内壁3aは、それぞれを別々に製作し、それらを溶接等により接合することができる。この際に、底部内壁2aの真空層7に面する表面に輻射断熱性を高める機能を付与し(例えば、銀などの金属でメッキし)、側部内壁3aの真空層7に面する表面には、輻射断熱性を高める機能を付与せずに、底部内壁2aと側部内壁3aとを接合してもよい。底部内壁2aの真空層7に面する表面には、輻射断熱性を高める機能を付与せずに、側部内壁3aの真空層7に面する表面に、輻射断熱性を高める機能を付与し(例えば、銀などの金属でメッキし)、底部内壁2aと側部内壁3aとを接合することができる。底部内壁2aと側部内壁3aのいずれの真空層7に面する表面にも、輻射断熱性を高める機能を付与することができる(例えば、銀などの金属でメッキすることができる)。
内壁と同様に、容器1の外形を形成する外壁は、円形の底部外壁2bと、円筒形状の側部外壁3bとから構成される。底部外壁2bと側部外壁3bは、それぞれを別々に製作し、それらを溶接等により接合することができる。この際に、底部外壁2bの真空層7に面する表面に輻射断熱性を高める機能を付与し(例えば、銀などの金属でメッキし)、側部外壁3bの真空層7に面する表面には、輻射断熱性を高める機能を付与せずに、底部外壁2bと側部外壁3bとを接合してもよい。底部外壁2bの真空層7に面する表面には、輻射断熱性を高める機能を付与せずに、側部外壁3bの真空層7に面する表面に、輻射断熱性を高める機能を付与し(例えば、銀などの金属でメッキし)、底部外壁2bと側部外壁3bとを接合することができる。底部外壁2bと側部外壁3bのいずれの真空層7に面する表面にも、輻射断熱性を高める機能を付与することができる(例えば、銀などの金属でメッキすることができる)。
図2は、本発明の実施の形態に係る容器の真空層の拡大図である。図2では、側部内壁3aの真空層7に面する表面に、メッキ層3c(例えば、銀によるメッキ層)が設けられ、側部外壁3bの真空層7に面する表面に、メッキ層3d(例えば、銀によるメッキ層)が設けられている。
なお、真空層7を形成する底部2及び/又は側部3の素材は特に限定されないが、例えば、ステンレス、チタン、チタン合金、ガラス等の熱伝導率の低い素材を用いることができる。
図1のように、底部2と側部3とから形成される収納部6が、底部2に対して垂直に、底部2から開口端4aまで直線状に延びるように形成されている。側部3の内側の側部内壁3aの底部2に垂直な断面は、底部2から開口端4aまで直線状となるように形成されている。つまり、収納部6を形成する側部内壁3aが、底部2から開口4に至るまで、底部2に対して垂直に延びるように形成されている。この場合に、側部内壁3aの表面は凹凸を有していてもよい。
開口の近傍を窄めた形状を有した保温容器と比較した場合、底部2と側部3とから形成される収納部6が、底部2に対して垂直に、底部2から開口端4aまで直線状に延びるように形成されていることにより、又は、側部内壁3aの底部2に垂直な断面が、底部2から開口端4aまで直線状となるように、側部3を形成していることにより、保温対象物5が、液体のような流動性を有しない、或いは、流動性の小さいものであるような場合に、容器1に対する保温対象物5の出し入れがしやすくなる。また、開口の近傍を窄めた形状を有する保温容器とは異なり、容器1に保温対象物5を収納した際に、側壁3aと保温対象物5との間の隙間が生じにくいため、保温対象物5の位置が固定されやすく、搬送中に、保温対象物5が容器1の内壁と衝突することを防ぐことができる。また、保温対象物5の大きさに適応した大きさ及び形状の開口4を有する容器1を用いることにより、開口の近傍を窄めた形状を有する保温容器よりも、同じ大きさの保温対象物5を収納する場合、容器1の内部に無駄となる空間が生じないため、容器1の体積を小さくすることができる。
さらに、底部2と側部3とから形成される収納部6が、底部2に対して垂直に、底部2から開口端4aまで直線状に延びるように形成されていることにより、又は、側部内壁3aの底部2に垂直な断面が、底部2から開口端4aまで直線状となるように形成されていることにより、底部2の面積が同じであれば、開口の近傍を窄めた形状を有する保温容器よりも、多くの固体状の保冷剤を収納することが可能となり、また、より大きい固体状の保冷剤を収納することができ、保冷可能期間を長くすることができる。より大きい、或いは、より多くの保温対象物5を容器1内に収納できることにもなり、保冷対象物5のサイズや量の自由度が上がり、1回あたりに保冷輸送が可能な保冷対象物の量を増やすことも可能となる。
また、底部2と側部3とから形成される収納部6が、収納部6による空間の開口4に平行な平面が、底面2から開口端4aまで狭まることのないように形成されている。側部内壁3aの底部2に垂直な断面は、底部2から開口端4aまでの少なくとも一部において開口4が広がるように形成されていてもよい。この場合、側部内壁3aの底部2に垂直な断面は、底部2から開口端4aまでの一部において開口4が狭まることなく延びることが好ましい。つまり、側部内壁3aは、容器1の内側に窄むことなく、その少なくとも一部が、底部2から開口端4aに向かって直線状に延び、その少なくとも一部が、容器1の外側に広がるように構成することができる。この場合、側部内壁3aは、底部2から開口端4aに向かって直線状に延び、開口端4aの近傍になって容器1の外側に広がるような構成としてもよい。
このように、側部内壁3aを、容器1の内側に窄むことなく、その少なくとも一部が、底部2から開口端4aに向かって直線状に延び、その少なくとも一部が、容器1の外側に広がるように構成することで、保温対象物5が、液体のような流動性を有しない、或いは、流動性の小さいものであるような場合に、容器1に対する保温対象物5の出し入れがしやすくなる。また、容器1に保温対象物5を収納した際に、側壁3aと保温対象物5との間の隙間が生じにくいため、保温対象物5の位置が固定されやすく、搬送中に、保温対象物5が容器1の内壁と衝突することを防ぐことができる。さらに、側部内壁3aを、容器1の内側に窄むことなく、その少なくとも一部が、底部2から開口端4aに向かって直線状に延び、その少なくとも一部が、容器1の外側に広がるように構成することで、底部2の面積が同じであれば、開口の近傍を窄めた形状を有する保温容器よりも、多くの固体状の保冷剤を収納することが可能となる。また、底部2の面積が同じであれば、開口の近傍を窄めた形状を有する保温容器よりも、より大きい固体状の保冷剤を収納することができ、保冷性能を高めることができる。より大きい、或いは、より多くの保温対象物5を容器1内に収納できることにもなり、保冷対象物5のサイズや量の自由度が上がり、1回あたりに輸送が可能量を増やすことも可能となる。
なお、開口4の面積Sは、底部2の収納部6に面した底面の面積よりも小さくならないことが好ましく、前記底面の面積と同一であってもよく、前記底面の面積よりも大きくてもよい。
容器1では、底部2の近傍に保温対象物5を収納することが好ましい。保温対象物5と底部2の内壁との間に、緩衝材などの他の物質が存在していてもよい。
保冷剤は、保温対象物5よりも開口4側に収納することが好ましい。底部2と側部3が真空層7等を内包することにより断熱機能を有する場合、容器1の開口4から底部2へむかって熱が伝わるため、保温対象物5よりも開口4側に保冷剤を設けることで、保温対象物5に熱が伝わることを抑制でき、保温対象物5に対する保温効果が向上する。
断熱材は、保冷剤よりも開口4側に収納することが好ましい。断熱材は、保温対象物5や保冷剤よりも、開口4の近傍に収納される。容器1の開口4から底部2へむかって熱が伝わるため、断熱材を開口4の近傍に収納することで、保冷剤に熱が伝わることを抑制でき、保温対象物5の保温効果が向上する。
以下、図3~図8について、説明をする事項は、容器1とは異なる特性、異なる形状、異なる大きさを有する容器1についても適用することができる。例えば、底部及び側部の少なくともいずれかが断熱性を有しない容器、側部3により形成される開口4の面積Sの平方根に対する、底部2から開口4までの長さLの比((底部から開口までの長さ(mm))/(開口の面積の平方根(mm)))が3.75より小さい容器、底部と側部とから形成される収納部が、収納部による空間の開口に平行な平面の少なくとも一部が、底面から開口端まで狭まるように形成されている容器などにも適用することができる。
図3は、本発明の実施の形態に係る、保温対象物を保温する方法を説明するための図である。図3は、本発明の実施の形態に係る容器の側面から視た断面図の一例である。図3は、外形が円柱状であり、内部に同じく円柱状の収納部を備えた容器1の断面図である。また、該断面図は、容器1の外形を構成する円柱の底面である円に垂直で、且つ、この円の中心を通る面による断面図である。
底部2の近傍であって、保温対象物5を収納するための領域を、第1領域11と定義する。底部2から開口4に向かう長さ方向における第1領域11の長さLが、底部2から開口4までの長さLに対して1/2以下であることが好ましく、1/3以下であることがより好ましく、1/5以下であることがさらに好ましい。底部2から開口4までの長さLに対する、前記第1領域11の長さLの比を小さくすることで、開口4から保温対象物5の距離を長くすることができるため、伝熱距離に反比例する保温対象物への伝熱量を減らすことができるとともに、より多くの保冷剤を収納することが可能となる。
前記第1領域11の長さLが、底部2から開口4までの長さLに対して1/20以上であることが好ましく、1/15以上であることがより好ましく、1/10以上であることがさらに好ましい。底部2から開口4までの長さLに対する、前記第1領域11の長さLの比が小さすぎると、収納可能な保温対象物5のサイズが小さくなる傾向にあり、容器1の開口4の面積Sに対する、底部2から開口4までの長さLの比が大きくなりすぎ、容器1を取り扱いづらくなる場合がある。
第1領域11よりも開口4側であって、保冷剤8を収納するための領域を第2領域12と定義する。第2領域12は、後述する第3領域13よりも底部2側に位置する。底部2から開口4に向かう長さ方向における第2領域12の長さLが、底部2から開口4までの長さLに対して1/3以上であることが好ましく、1/2以上であることがより好ましく、5/8以上であることがさらに好ましい。
保冷剤8は特に限定されないが、公知のものを用いることができる。保冷剤8としては、例えば、ドライアイス、氷(ロックアイス)を使用することができる。保冷剤8として、保冷剤がハードケースに収納されたものや、ソフトバックに収納されたものを用いることもできる。保冷剤8は、凍結時に体積が膨張するものではないこと、または、凍結時に体積が収縮するものであることが好ましい。また、保冷剤8は、凍結による体積の膨張があるものであったとしても、凍結前の保冷剤8の体積に対して、凍結による体積の増加が10%未満であるものが好ましい。例えば、常温にて、容器1に、保温対象物5と、凍結前で液体状態にある保冷剤とを収納し、これらを保冷剤8の凝固点以下で凍結させて、保温対象物5を所望の保温温度となるようにする場合、保冷剤8が凍結時に膨らむものであると、容器1が破損する場合がある。この場合、特に、側部3により形成される開口4の面積Sの平方根に対する、底部2から開口4までの長さLの比が大きくなると、容器1が破損しやすくなる。また、保冷剤8だけを凍結させ、その後、容器1に凍結させた保冷剤8を収納する場合であっても、凍結時に保冷剤8が膨張すると、容器1内は保冷剤8を収納することができなくなる場合がある。
第2領域12よりも開口4側であって、断熱材9を収納するための領域を第3領域13と定義する。底部2から開口4に向かう長さ方向における第3領域13の長さLが、底部2から開口4までの長さLに対して1/30以上であることが好ましく、1/20以上であることがより好ましく、1/10以上であることがさらに好ましい。底部2から開口4までの長さLに対する、前記第3領域13の長さLの比が小さすぎると、断熱材9を通過して侵入する熱量が大きくなり、十分な保温効果が得られない場合がある。
第3領域13の長さLが、底部2から開口4までの長さLに対して1/5以下であることが好ましく、1/7以下であることがより好ましく、1/9以下であることがさらに好ましい。底部2から開口4までの長さLに対する、前記第3領域13の長さLの比が大きすぎると、十分な量の保冷剤8を容器1内に収納できなくなり、十分な保温効果が得られない場合がある。
図3では、容器1の底部2の近傍に保温対象物5を収納し、保温対象物5よりも開口4側に保冷剤8を収納し、さらに、保冷剤8よりも開口4側に断熱材9を収納した場合を例示したが、断熱材9を用いずに、容器1の底部2の近傍に保温対象物5を収納し、保温対象物5よりも開口4側に保冷剤8を収納してもよい。その場合、保冷剤8は開口4までの空間を埋めるように配置・収納することが望ましい。
容器1は、蓋10aを用いて、開口4にて蓋をすることができる。蓋10aは、底面が円形状であり、円柱状の窪みを有している。容器1の開口4側の上部が、蓋10aの窪みに嵌合することにより、容器1に蓋をすることができる。蓋10aの素材は特に限定されないが、弾力性を有する素材とすることができる。蓋10aの素材としては、例えば、ゴムがあげられる。蓋10aとしてゴム製の蓋を用いることで、蓋10aは、容器1の搬送時に発生する衝撃を緩和する緩衝部としても機能する。
蓋10aがゴム製である場合、蓋10aの容器1への密着性が高いため、蓋10aに小さな穴をあける等をしておかないと、容器1の蓋10aによる開け閉めが難しくなる場合がある。容器1内にドライアイスを収納した場合、蓋10aに小さな穴がないと、蓋10aが容器1から外れる要因になる。蓋10aが容器1から外れるのを防ぐために、蓋10aを容器1に固定してしまうと、容器1の破裂の危険が生じる。蓋10aに通気用の小さい穴を設けることで、容器1の蓋10aによる開け閉めが容易になり、容器1内にドライアイスを収納した場合でも、蓋10aを容器1に固定しなくても、蓋10aは容器1から外れにくくなり、また、容器1の破損を防止することができる。また、蓋10aを容器1に対して剛に固定せず、ゴムの密着性を用いて固定することにより、万が一何らかの要因で内部圧力が上昇した場合でもゴムの蓋10aが外れることにより容器1の破損・破裂を防止することができる。
容器1の底部2側の下部を、緩衝部10bが有する円柱状の窪みに嵌合させることにより、容器1の底部2側にも緩衝部を設けることができる。緩衝部10bは、弾力性を有する素材(例えば、ゴム)を用いることができ、緩衝部10bの素材は、蓋10aの素材と同じであってもよい。緩衝部10bの形状は、特に限定されないが、蓋10aと同じ形状であってもよく、また、蓋10aの近傍まで側部3を覆うような形状であってもよい。
保温対象物5に対する保温効果を高めるために、0℃における熱伝導率が100W/mK以上の金属等の素材により保温対象物5を包装し、この包装された保温対象物5を容器1内に収納してもよい。0℃における熱伝導率が100W/mK以上の素材としては、特に限定されないが、アルミニウム、金、銀、銅などをあげることができる。例えば、0℃における熱伝導率が100W/mK以上の素材からなる均熱箱を用いることで、保温対象物5を包装することができる。均熱箱は、熱伝導性の高い金属を素材とすることで、箱内の温度を均一にすることができる。また、均熱箱に代えて、保温対象物5を(アルミ箔厚の大きい)アルミ蒸着袋に入れる、アルミホイルで包む、又は、アルミテープでぐるぐる巻きにするなど、熱伝導率が100W/mK以上の素材を用いて、保温対象物5を包装することができる。
保温対象物5として検体などを輸送する場合、医薬品の適正流通ガイドライン(GDPガイドライン)にしたがって、検体を3重に梱包することが求められる。検体の梱包には、いわゆるバイオパウチ(感染性物質についての規格に準拠した防漏性の高い袋)が一般的に使用される。容器1にて検体を輸送する際にも、バイオパウチを利用することができる。
図4は、本発明の実施の形態に係る、検体容器を収納した容器について、容器の側面から視た断面を拡大した図である。図4は、外形が円柱状であり、内部に同じく円柱状の収納部を備えた容器1の断面図である。また、該断面図は、容器1の外形を構成する円柱の底面である円に垂直で、且つ、この円の中心を通る面による断面図である。
図4(a)のように、検体を封入した検体容器5aをバイオパウチ5bに収納し、バイオパウチ5bを均熱箱5cに収納し、均熱箱5cを容器1に収納することができる。また、図4(b)のように、検体容器5aを均熱箱5cに収納し、均熱箱5cをバイオパウチ5bに収納し、バイオパウチ5bを容器1に収納することができる。
そこで、図4(c)のように、検体容器5aを均熱箱5cに収納し、均熱箱5cを容器1に収納し、容器1全体をバイオパウチ5bに収納することができる。ただし、容器1全体をバイオパウチ5bに収納する場合、保冷剤8として、ドライアイスや液体窒素など、保冷の過程で、固体や液体が気体に変化するような物質を使用することは好ましくない。つまり、容器1はバイオパウチ5bに収納することができるが、保冷剤8として、固体や液体が気体に変化するような物質を用いる場合、容器1をバイオパウチ5bに収納することは好ましくない。
ただし、バイオパウチ5bが柔軟性に欠ける素材である場合、及び、均熱箱5cを収納するためのものとして大きすぎる場合は、折り曲げても嵩張るため、バイオパウチ5bを容器1内又は均熱箱内5cで使用すると、空間的な無駄が生じやすい。空間的な無駄は、使用できる保冷剤や断熱材の体積を減らす結果となり保冷性能の低下につながる。
なお、図4(a)~(c)のいずれの場合も、均熱箱5cは、検体容器5aの形状、大きさに合わせて、適した高さを有するものを適宜使用することが好ましい。
図4(a)~(c)のように、バイオパウチを使用する方法に代えて、保温対象物を、気密性を有する均熱箱に収納すること可能である。均熱箱の気密性を高める方法としては、開口と蓋の間に、O-リングのようなシーリング材を利用することができる。
ところで、保温対象物5を容器1に収納する際には、まず、保温対象物5を冷凍庫または冷蔵庫にて所望の温度になるまで冷却をし、その後、冷凍庫または冷蔵庫から取り出し、均熱箱5cに収納した後、断熱性を有する容器1に収納する、といったことが行われる。冷凍庫から取り出し、断熱性を有する容器1に収納するまで、人が手で作業することが多いため、手の温度によって保温対象物5の温度が上昇してしまう場合がある。
従来、図5(a)のように、検体容器保持部材5dにより検体容器5a(保温対象物)を固定することが行われている。検体容器保持部材5dは、検体容器5aの位置の固定と緩衝を目的とすることができる。検体容器保持部材5dによる断熱効果はあるものの、検体容器5aの熱容量が小さいため、手の温度や外気温により、容器1に収納する前に検体容器5aの温度が上昇してしまう。また、図5(a)の保冷剤8を、均熱箱5cのようなサンプル収納容器内に入れる場合であっても、小型の保冷剤8パックの製造難易度が高い、検体容器5aと保冷剤8が接触していないため、検体容器5aの温度を維持する効果が十分ではない、保冷剤8と均熱箱5cが断熱されていないため、熱的な無駄が多いなどの問題がある。
そこで、検体容器5a等の保温対象物5をアルミブロックなどの熱伝導率が高く、且つ、一定の熱容量を持たせられる金属のブロック(以下、金属ブロック)にて固定し、金属ブロック5eの底面及び/又は側面を検体容器保持部材5dで断熱する。金属ブロック5eに挿入しきれない検体容器5aの上部は、空気層により断熱することができる。
検体容器保持部材5dの素材は特に限定されないが、例えば、樹脂であることが好ましい。また、検体容器保持部材5dはフォーム材であってもよい。フォーム材は、多孔性であることが好ましい。
例えば、図5(b)のように複数の検体容器5aを1つの金属ブロック5eに挿入して固定する方法がある。図5(b)の場合、1つの金属ブロック5eの底面及び/又は側面に断熱材である検体容器保持部材5dが設けられる。金属ブロック5eの上面には、複数の検体容器5aを挿入可能な孔が設けられている。検体容器保持部材5dは一体として成形されたものを用いることができる。
また、複数の検体容器5aのそれぞれを異なる金属ブロック5eに挿入して固定する方法がある。この場合、複数の金属ブロック5eの底面及び/又は側面に検体容器保持部材5dが設けられる。金属ブロック5eの上面には、1の検体容器5aを挿入可能な孔が設けられている。この場合も、検体容器保持部材5dは一体として成形されたものを用いることができる。
金属ブロック5eが有する孔の形状は、検体容器5aが隙間なく挿入できるように、これらの外形と同じ形状であることが好ましい。また、検体容器5aの上から下までの全てが、孔に埋まるのではなく、検体容器5aの高さ方向の中央よりも上側の途中まで、金属ブロック5eの孔に埋まるが、検体容器5aの上側の一部は、孔に挿入されることなく突出した状態で、金属ブロック5eに固定されることが好ましい。
周囲の少なくとも一部に検体容器保持部材5dを配置した金属ブロック5eに設けられた孔に、検体容器5aを挿入して固定をしたうえで、所定の温度で保管をし、保冷剤8の存在下で、金属ブロック5e及び検体容器5aを容器1や均熱箱5cに収納することにより、検体容器5aを容器1に収納するまでにおける、保温対象物5の温度上昇を抑制することができる。
例えば、図5(b)の金属ブロック(底面の半径1.5cm×高さ2.0cmの円柱状のブロック)5eを用いて検体容器(底面の半径2.3cm×高さ3.0cmの円柱状の容器)5aを冷凍庫にて-20℃で保管した後、気温37℃の環境下(検体容器5aの全外表面が人の体温(37℃)と同一温度となった場合を想定)で、冷凍庫から金属ブロック5e及び検体容器5aを取り出して、容器に収納させた場合であっても、約2分間、検体容器5aの温度を-10℃程度に維持することが可能である。また、容器1の輸送が完了した後に、容器1から金属ブロック5e及び検体容器5aを取り出し、これらを再度冷凍庫に移す際も、検体容器5aが0℃以上となるまでに、約2分間の作業時間を確保することが可能である。
ところで、保温対象物5を容器1に収納して輸送するような場合に、容器1内の保温対象物5の重力方向の向きを一定程度の範囲内とすることが求められることがある。0℃以上で保温対象物5を保温する場合だけでなく、0℃未満で保温対象物5を保温する場合も、容器1内の保温対象物5の重力方向の向きを固定することが求められる。
例えば、容器1の収納部6は縦長状で深さを有するため、容器1を立てた状態で保温対象物5を収納しようとすると、保温対象物5が勢い良く落下して底部2に衝突し、保温対象物5に悪影響を及ぼす可能性がある。そのため、容器1を傾けて、保温対象物5を容器1に収納することも考えられ、保温対象物5の重力方向の向きを一定の範囲内とすることが難しい場合もある。
また、容器1から保温対象物5を取り出す場合も、ドライアイスや保冷剤を取り出すために、容器1の開口4が下側にくるように、容器1を傾ける可能性もある。このような場合も、保温対象物5の重力方向の向きを一定の範囲内とすることが難しくなることがある。
そこで、袋体に保温対象物5若しくは保温対象物5を収納した均熱箱5c、保冷剤8及び/又は断熱材9を収納し、この袋体を容器に収納する。袋体と容器1の内壁の摺動抵抗を利用することで、容器1の開口4を上側に向けたまま、保温対象物5に衝撃を与えることなく、保温対象物5を容器1に収納させることが可能となる。また、袋体を引き上げることで、容器1の開口4を上側に向けたまま、容器1から袋体内の保温対象物を取りだすことも可能となる。なお、袋体の素材は特に限定されない。
保温対象物5又は袋体には、持ち手を備えていてもよい。持ち手は、特に限定されないが、例えば、紐又はワイヤ、剛性を有する枠などを持ち手とすることができる。持ち手を利用することで、容器1の開口4を上側に向けたまま、保温対象物5に衝撃を与えることなく、保温対象物5を容器1に収納させることが可能となる。持ち手を利用することで、容器1の開口4を上側に向けたまま、容器1から袋体内の保温対象物を取りだすことも可能となる。
また、持ち手を有する袋体を利用する方法とは別に、保温対象物を収納した均熱箱と保冷剤(又は保冷剤を収納した保冷剤収納ケース)を一体化し、一体化した均熱箱と保冷剤を、容器に収納する方法があげられる。図6(a)は、本発明の実施の形態に係る、保温対象物を収納した均熱箱と保冷剤を一体化した場合における、容器、保冷剤及び均熱箱の関係を示す図である。
容器1は、外形が円柱状であり、内部に同じく円柱状の収納部を備えている。保冷剤8は、保冷剤収納ケース8aに収納されている。保冷剤収納ケース8aは、保冷対象物を入れる小容器5iを収納可能な保持部を有する均熱箱5fと一体化されている。保持部を有する均熱箱5fは、小容器5iを収納するための孔である収納孔5gを有する。収納孔5gの挿入方向に垂直な面の形状は、小容器5iが挿入可能なように、小容器5iの挿入方向に垂直な面の形状と同一である。小容器5iは、空気の出入りを抑制するためのフタを有することが望ましい。
底部2は、突起2cを備えている。収納孔5gに小容器5iを挿入した後、突起2cを収納孔5gに挿入することができる。突起2cの挿入方向に垂直な面の形状は、突起2cが収納孔5gへ挿入可能なように、収納孔5gの挿入方向に垂直な面の形状と同一であり、突起2cは収納孔5gに嵌合する。このようにすることで、保冷剤収納ケース8a及び保持部を有する均熱箱5fを容器1に固定し、内部での回転を防止することができる。
また、図6(b)に示すように、小容器5iを収納可能な保持部を有する均熱箱5fは、空気の出入りを抑制するためのフタを有してもよい。この場合、小容器5iを収納可能な保持部を有する均熱箱5fは、その末端に、回り止め5hを備えていてもよい。回り止め5hの素材は特に限定されないが、例えば、樹脂製の発泡体であってもよい。また、同様に、突起2cも樹脂製の発泡体であってもよい。容器1の内部での回転を防止することができるものであれば、突起2c、回り止め5hの形状は特に限定されない。
容器1を図6(a)、(b)のような構成とすることで、容器1を横倒しにして使用した場合でも、輸送中に容器1の上下方向(重力の方向)を固定することにより、保冷対象物に対する重力の方向を固定することができる。
次に、容器1が、センサと、表示装置、発熱体等を備える場合について、説明をする。図7は、本発明の実施の形態に係る容器の側面から視た断面図である。容器1は、外形が円柱状であり、内部に同じく円柱状の収納部を備えている。また、該断面図は、容器1の外形を構成する円柱の底面である円に垂直で、且つ、この円の中心を通る面による断面図である。
容器1の形状は、特に限定されないが、例えば、円柱状、四角柱状であることが好ましい。容器1の底部2は、平面状であっても、曲面状であってもよい。底部2が平面状である場合における底部2の形状は、特に限定されないが、例えば、円形、長方形、正方形であることが好ましい。
容器1の側部3は、底部2から開口4側へ向かうように構成されている。底部2が平面状である場合は、側部3は、底部2から垂直な方向に延びるように構成されていることが好ましい。底部2の形状が円形である場合、側部3は曲面状となる。開口4から容器1内へ保温対象物5や、保冷剤8や断熱材9を収納することができる。
容器1の保温対象物5を収納する収納部6の形状は、特に限定されないが、容器1の形状に対応する形状であることが好ましい。つまり、容器1の形状が円柱状である場合は、収納部6の形状も円柱状であることが好ましく、容器1の形状が四角柱状である場合は、収納部6の形状も四角柱状であることが好ましい。
側部3により形成される開口4の面積Sの平方根に対する、底部2から開口4までの長さLの比((底部から開口までの長さ(mm))/(開口の面積の平方根(mm)))、つまりL/√S)は、1以上であることが好ましく、2.5以上であることが好ましく、3.75以上であることが好ましい。
側部3により形成される開口4の面積Sの平方根に対する、底部2から開口4までの長さLの比((底部から開口までの長さ(mm))/(開口の面積の平方根(mm)))、つまりL/√S)は、50以下とすることができ、40以下とすることができ、30以下とすることができる。
底部2及び側部3は、断熱性を有する。底部2及び/又は側部3に断熱性を付与する方法としては、公知の方法を用いることができ、特に限定されないが、例えば、底部2及び/又は側部3に真空層7を内包させる方法、底部2及び/又は側部3に断熱性の高い素材を用いる方法などがあげられる。
底部2と側部3とから形成される収納部は、底部2に対して垂直に、底部2から開口端4aまで直線状に延びるように形成されている。
容器1では、底部2の近傍に保温対象物5を収納することが好ましい。保冷剤8は、保温対象物5よりも開口4側に収納することが好ましい。底部2と側部3が真空層7等を内包することにより断熱機能を有する場合、容器1の開口4から底部2へむかって熱が伝わるため、保温対象物5よりも開口4側に保冷剤8を設けることで、保温対象物5に対する保温効果が向上する。
断熱材9は、保冷剤8よりも開口4側に収納することが好ましい。断熱材9は、保温対象物5や保冷剤8よりも、開口4の近傍に収納される。容器1の開口4から底部2へむかって熱が伝わるため、断熱材9を開口4の近傍に収納することで、保冷剤8に熱が伝わることを抑制でき、保温対象物5の保温効果が向上する。
保冷剤8は特に限定されないが、公知のものを用いることができる。保冷剤8としては、例えば、ドライアイス、氷(ロックアイス)を使用することができる。保冷剤8として、保冷剤がハードケースに収納されたものや、ソフトバックに収納されたものを用いることもできる。
容器1は、蓋10aを用いて、開口4にて蓋をすることができる。蓋10aは、底面が円形状であり、円柱状の窪みを有している。容器1の開口4側の上部が、蓋10aの窪みに嵌合することにより、容器1に蓋をすることができる。
容器1は、制御装置14を備えている。制御装置14を設置する位置は特に限定されない。制御装置14は、保温対象物5よりも底部側に設置されていてもよく、開口4側に設置されていてもよい。また、制御装置14は、保温対象物5と直接的に接触してもよいが、直接的に接触していなくてもよい。さらには、制御装置14は、保温対象物5と一体となっていてもよい。保温対象物5は保冷剤8と、できるだけ熱的に結合していることが好ましく、保冷剤8、制御装置14、保温対象物5の順に並べて配置する場合、制御装置14は保温対象物5と一体となっていることが好ましい。
制御装置14は、保温対象物5又は保温対象物5近傍の環境情報又は該環境情報を特定可能なパラメータを測定することが可能なセンサを備えている。環境情報は、保温対象物5又は保温対象物5近傍の物理的なデータ又は化学的なデータを表す概念であれば、特に限定されない。環境情報としては、例えば、温度や湿度をあげることができる。
センサは、温度や湿度そのものを測定できるものであってもよいが、温度や湿度などの環境情報を特定可能なパラメータを測定するものであってもよい。例えば、センサが、温度の変化に応じて抵抗値が変化する抵抗体を利用するようなものである場合は、センサが、この抵抗体の抵抗値を測定することで、測定した抵抗値(前記パラメータに相当する)をもとに温度を特定することが可能となる。
センサは、保温対象物5又は保温対象物5近傍の環境情報又は該環境情報を特定可能なパラメータを、所定の期間ごとに定期的に測定することができる。例えば、センサは、環境情報等を1秒ごとに測定してもよく、1分ごとに測定してもよい。所定の期間は、適宜設定することができる。
センサにて測定されたパラメータは、制御装置14に備えられた制御部(マイコン等)又は、制御装置14と通信接続が可能な制御部にて、環境情報に変換されてもよい。例えば、センサにて前記抵抗体の抵抗値を測定し、制御部にて測定された抵抗値をもとに温度が特定される。
また、センサにより測定された環境情報やパラメータ、又は、測定されたパラメータから特定される環境情報は、制御装置14に備えられた送信部14a、又は、制御装置14と通信接続された送信部により、表示装置15と接続された受信部15aへ送信される。センサにより測定された環境情報やパラメータ、又は、測定されたパラメータから特定される環境情報は、受信部15aまで送信される。送信部から送信された電波は、側部3と保冷剤8により形成される隙間を介して、受信部15aまで送信されてもよく、保冷剤8及び/又は断熱材9を透過して、受信部15aまで送信されてよい。この際の通信方式は、特に限定されないが、例えば、電波による通信や、赤外線通信を活用することができる。赤外線通信を利用する場合、送信部14aは赤外線LEDであり、受信部15aは受光部である。
受信部15aにて受信したパラメータ又は環境情報(例えば、温度)は、容器1の蓋10aに設けられた表示装置15の表示画面に表示される。表示装置15が設置される位置は、特に限定されないが、容器1の外側壁の側面、又は、容器1の開口4を覆う蓋10aの上面(蓋10の外側表面)に設けることができる。なお、受信部15aにてパラメータを受信した場合であっても、表示装置15の演算部において、受信したパラメータをもとに環境情報を特定し、特定した環境情報を表示画面に表示してもよい。
容器1は、記憶部(例えば、マイコンのメモリ)を備えていてもよい。記憶部は、制御装置14又は表示装置15に備えられていてもよく、これら以外の容器1の何れかに備えられていてもよい。記憶部は、受信したパラメータ又は環境情報を、日時や時刻と関連付けて記憶してもよい。ここで日時や時刻とは、例えば、センサにより環境情報又はパラメータを測定した日時や時刻や、記憶部にて環境情報又はパラメータを記憶した日時や時刻とすることができる。このようにすることで、環境情報又はパラメータの経時的な変化を履歴として記憶することができる。
容器1は、保温対象物5の近傍に収納された発熱体を備えていてもよい。発熱体は、保温対象物5よりも、開口4側に備えられていてもよく、底部2側に備えられていてもよい。発熱体及びセンサは、例えば、制御装置14に備えられている。制御装置14は、センサにて測定した温度、又は、センサにて測定したパラメータに応じて(パラメータにより特定される温度に応じて)、発熱体による発熱の発生及び/若しくは発熱の停止、又は、発熱の強弱を制御することができる。この際に、保温対象物5又は保温対象物5近傍の温度又は該温度を特定可能なパラメータが、所定の範囲となるように、制御することができる。このようにすることで、例えば、冷凍庫で凍結した保冷剤の初期温度を調整せずに容器1に収納する際や、容器1を寒冷地で輸送するなどにより、一時的に低温環境に晒される際に、保温対象物5の温度が所定の範囲よりも低くなることを防ぐことができる。
次に、容器1が、さらに外容器に収納されている場合について、説明をする。図8は、本発明の実施の形態に係る容器の側面から視た断面図である。容器1は、外形が円柱状であり、内部に同じく円柱状の収納部を備えている。また、該断面図は、容器1の外形を構成する円柱の底面である円に垂直で、且つ、この円の中心を通る面による断面図である。
容器1の形状は、特に限定されないが、例えば、円柱状、四角柱状であることが好ましい。容器1の底部2は、平面状であっても、曲面状であってもよい。底部2が平面状である場合における底部2の形状は、特に限定されないが、例えば、円形、長方形、正方形であることが好ましい。
容器1の側部3は、底部2から開口4側へ向かうように構成されている。底部2が平面状である場合は、側部3は、底部2から垂直な方向に延びるように構成されていることが好ましい。底部2の形状が円形である場合、側部3は曲面状となる。開口4から容器1内へ保温対象物5や、保冷剤8や断熱材9を収納することができる。
容器1の保温対象物5を収納する収納部6の形状は、特に限定されないが、容器1の形状に対応する形状であることが好ましい。つまり、容器1の形状が円柱状である場合は、収納部6の形状も円柱状であることが好ましく、容器1の形状が四角柱状である場合は、収納部6の形状も四角柱状であることが好ましい。
側部3により形成される開口4の面積Sの平方根に対する、底部2から開口4までの長さLの比((底部から開口までの長さ(mm))/(開口の面積の平方根(mm)))、つまりL/√S)は、1以上であることが好ましく、2.5以上であることが好ましく、3.75以上であることが好ましい。
側部3により形成される開口4の面積Sの平方根に対する、底部2から開口4までの長さLの比((底部から開口までの長さ(mm))/(開口の面積の平方根(mm)))、つまりL/√S)は、50以下とすることができ、40以下とすることができ、30以下とすることができる。
底部2及び側部3は、断熱性を有する。底部2及び/又は側部3に断熱性を付与する方法としては、公知の方法を用いることができ、特に限定されないが、例えば、底部2及び/又は側部3に真空層7を内包させる方法、底部2及び/又は側部3に断熱性の高い素材を用いる方法などがあげられる。
底部2と側部3とから形成される収納部は、底部2に対して垂直に、底部2から開口端4aまで直線状に延びるように形成されている。
容器1では、底部2の近傍に保温対象物5を収納することが好ましい。保冷剤8は、保温対象物5よりも開口4側に収納することが好ましい。底部2と側部3が真空層7等を内包することにより断熱機能を有する場合、容器1の開口4から底部2へむかって熱が伝わるため、保温対象物5よりも開口4側に保冷剤8を設けることで、保温対象物5に対する保温効果が向上する。
保冷剤8は特に限定されないが、公知のものを用いることができる。保冷剤8としては、例えば、ドライアイス、氷(ロックアイス)を使用することができる。保冷剤8として、保冷剤がハードケースに収納されたものや、ソフトバックに収納されたものを用いることもできる。
外容器16は、容器1を収納する。外容器16の収納部は、外容器16の底部16aに対して垂直に、該底部16aから外容器16の開口端16cまで直線状に延びるように形成されている。容器1の外形が円柱状である場合、外容器16の収納部の形状も円柱状であることが好ましい。容器1の少なくとも一部又は全部は、外容器16の収納部に隙間なく収納される。容器1の体積のうち、80%以上の体積の部分が、外容器16の収納部に収納されており、残りの20%未満の体積の部分が、外容器16の収納部からはみ出ていてもよい。
外容器16の収納部と、容器1の外形との隙間は、3mm以下であることが好ましい。つまり、容器1の外形の底面の径L(つまり、容器1の外径)と、外容器16の収納部の底面の径L(つまり、外容器16の収納部の内径)との差は、6mm以下であることが好ましい。
すでに述べたように、容器1の開口4は、容器1の底部2に対して、容器1の長手方向の反対側に位置するが、外容器16の底部16aは、容器1の底部2に対して、前記長手方向の反対側に位置する。そして、外容器16の底部16aから延びる側部16bにより形成される外容器16の開口16dは、容器1の開口4に対して、容器1の長手方向の反対側に位置する。外容器16を利用することで、さらに、容器1の開口4からの熱の侵入を抑えることが可能となる。
外容器16の底部16a及び/又は側部16bは、真空層を内包することが好ましい。外容器16の底部16a及び側部16bにおいて、真空層が内包されていることにより、蓋部近傍の断熱材9も不要になり、容器1内における保冷剤8の充填量を増やすことができる。
容器1の開口4は、蓋10aにより覆われ、外容器16の開口16dは、蓋10cにより覆われている。外容器16の底部16a側の下部を、緩衝部10bが有する円柱状の窪みに嵌合させることにより、外容器16の底部16a側にも緩衝部を設けることができる。蓋10a、10c及び緩衝部10b、は、弾力性を有する素材(例えば、ゴム)を用いることができる。
本発明によれば、底部と、側部とを備え、底部及び側部が断熱性を有し、側部により形成される開口の面積の平方根に対する、底部から開口までの長さの比((底部から開口までの長さ(mm))/(開口の面積の平方根(mm)))が、3.75以上であり、底部と側部とから形成される収納部が、底部に対して垂直に、底部から開口端まで直線状に延びるように形成されていることにより、又は、底部と側部とから形成される収納部が、収納部による空間の開口に平行な平面が、底面から開口端まで狭まることのないように形成されていることにより、保温対象物を所望の温度に保温できる期間を長くすることができる。
本発明によれば、内容器と、内容器を収納する外容器とを備え、内容器の底部から延びる内容器の側部により形成される内容器の開口が、内容器の底部に対して、内容器の長手方向の反対側に位置し、外容器の底部が、内容器の底部に対して、内容器の長手方向の反対側に位置し、外容器の底部から延びる外容器の側部により形成される外容器の開口が、内容器の開口に対して、内容器の長手方向の反対側に位置する、容器を用いることにより、保温対象物を所望の温度に保温できる期間を長くすることができる。
本発明によれば、保温対象物又は保温対象物近傍の環境情報又は該環境情報を特定可能なパラメータを測定することが可能なセンサと、センサにより測定した環境情報、センサにより測定したパラメータ又はパラメータから特定される環境情報を受信する受信部とを備える容器を用いることにより、保温対象物又は保温対象物近傍の環境情報を取得することが可能となる。
本発明によれば、保温対象物又は保温対象物近傍の温度又は該温度を特定可能なパラメータを測定することが可能なセンサと、保温対象物の近傍に収納された発熱体とを備え、測定した温度、又は、測定したパラメータにより特定される温度に応じて、発熱体による発熱の発生及び/若しくは発熱の停止、又は、発熱の強弱を制御することが可能である、容器を用いることにより、保温対象物又は保温対象物近傍の温度が、低くなりすぎないようにすることが可能となる。
本発明によれば、底部と、側部とを備え、底部及び側部が断熱性を有する容器において、底部近傍に保温対象物を収納し、保温対象物よりも側部により形成される開口側に保冷剤を収納することで、優れた保温効果を得ることができ、保温対象物を所望の温度に保温できる期間を長くすることができる。
本発明によれば、周囲の少なくとも一部に断熱材を配置した金属ブロックに設けられた孔に挿入されることにより固定された保温対象物を、所定の温度で保管をし、所定の温度で保管をした金属ブロック及び保温対象物を、保冷剤の存在下、容器に収納することにより、冷凍した保温対象物を保温可能な容器に収納するまでの保温対象物の温度変化を抑制することができる。
1 容器
2 底部、 2a 底部内壁、 2b 底部外壁、 2c 突起
3 側部、 3a 側部内壁、 3b 側部外壁、 3c メッキ層、
3d メッキ層
4 開口、 4a 開口端
5 保温対象物、 5a 検体容器、 5b バイオパウチ、 5c 均熱箱、
5d 検体容器保持部材、 5e 金属ブロック、 5f 保持部を有する均熱箱、
5g 収納孔、 5h 回り止め、5i 小容器
6 収納部
7 真空層
8 保冷剤
9 断熱材
10a 蓋、 10b 緩衝材
11 第1領域
12 第2領域
13 第3領域
14 制御装置
15 表示装置
16 外容器、 16a 底部、 16b 側部、 16c 開口、 16d 開口端

Claims (7)

  1. 底部と、側部とを備え、
    底部及び側部が断熱性を有し、
    側部により形成される開口の面積の平方根に対する、底部から開口までの長さの比((底部から開口までの長さ(mm))/(開口の面積の平方根(mm)))が、3.75以上であり、
    底部と側部とから形成される収納部が、底部に対して垂直に、底部から開口端まで直線状に延びるように形成されている、又は、底部と側部とから形成される収納部が、収納部による空間の開口に平行な平面が、底面から開口端まで狭まることのないように形成されている、容器。
  2. 底部及び/又は側部が真空層を内包する、請求項1に記載の容器。
  3. 真空層を形成する内側壁の厚さが、0.25mm以下である、請求項2に記載の容器。
  4. 真空層を形成する内側壁及び/又は外側壁の表面が、真空層の輻射断熱性を高める機能を付与されたものである、請求項2又は3に記載の容器。
  5. 開口の面積が、5000mm以下である、請求項1~3のいずれかに記載の容器。
  6. 底部から開口までの長さが、150mm以上である、請求項1~3のいずれかに記載の容器。
  7. 底部近傍に保温対象物を収納し、保温対象物よりも開口側に保冷剤を収納し、さらに、保冷剤よりも開口側に断熱材を収納した、請求項1~3のいずれかに記載の容器。
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