JPH0114970B2 - - Google Patents
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- JPH0114970B2 JPH0114970B2 JP57217055A JP21705582A JPH0114970B2 JP H0114970 B2 JPH0114970 B2 JP H0114970B2 JP 57217055 A JP57217055 A JP 57217055A JP 21705582 A JP21705582 A JP 21705582A JP H0114970 B2 JPH0114970 B2 JP H0114970B2
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- Japan
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- treatment
- carbides
- carburizing
- diffusion treatment
- temperature
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties of ferrous metals or ferrous alloys by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/02—Modifying the physical properties of ferrous metals or ferrous alloys by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
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- Physics & Mathematics (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Articles (AREA)
- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
本発明は、高炭素ステンレス鋼帯の全く新しい
製造方法に関し、より詳しくは、低炭素Cr系ス
テンレス鋼置を素材とし、該素材に浸炭し1次拡
散処理し焼なましした後、冷間圧延し2次拡散処
理と焼なまし処理をほどこすことによつて、均一
な炭素濃度分布と円相当径に換算した炭化物の最
大粒径(以下最大粒径)が1.5μ以下の炭化物が均
一に分布した組織とを有する高炭素スチレンス鋼
帯の製造方法に関するものである。 従来安全かみそり刃の製造に使用される材料は
(以下に単にかみそり刃材と呼ぶ)、0.65%C−13
%Crのマルテンサイト系ステンレス鋼が一般的
である。該鋼種は、凝固時の成分偏析によつて最
終凝固領域にCが濃縮されるため、粗大な共晶炭
化物が晶出し易い。共晶炭化物の存在はスラブ内
部割れ或いは鋼塊中の偏在部除去による分塊歩留
り低下を招く。また最大の問題点は熱間圧延冷間
圧延および熱処理によつて完全に破壊分散され
ず、板厚0.1mm程度のかみそり刃材となつても粒
径3〜10μの粗大炭化物として存在することであ
る。このように粗大炭化物が存在する材料から加
工されたかみそり刃では、刃に力が加わることに
よつて粗大炭化物が脱落し刃こぼれの原因とな
る。この現像が刃付け時に起こると刃付け性を阻
害し、かみそり刃使用時に起こると、切り味を著
しく損ね、その結果製品価値は低下する。このよ
うに、かみそり刃に良好な切れ味を持続させるた
めには、微細な炭化物を均一に析出させる必要が
ある。またかみそり刃は焼入れ焼戻し状態で使用
されるが、良好な焼戻し軟化抵抗を付与するため
にも、微細炭化物を均一に分散させる必要があ
る。 以上のように、かみそり刃材に要求される品質
特性は厳しく、粒径2±1μの炭化物が10±5μの
フエライトパスで均一に分布している必要があ
る。この要求を満たすための製造方法として、非
晶質炭化物の偏在した部分を屑として処理する
か、或いは鋼塊を1トン程度の小型にすることに
より凝固速度を早め、共晶炭化物の成長と偏在を
防止するか、さらに連鋳化することによつて凝固
条件を改善するなど種々対策がとられていたが、
いづれの方法も粗大炭化物を完全に消失するには
至つていない。このため安定した切り味を有する
かみそり刃用ステンレス鋼帯、言いかえれば、十
分な硬さと最大粒径1.5μ以下の炭化物が均一分布
した組織を有する鋼帯を容易に安定して製造する
必要があつた。 これを可能とする1つの方法として浸炭による
方法がある。特開昭57−126921に11.0〜18.0%の
クロムと0.25%までの炭素を含む冷鋼帯に浸炭処
理、拡散処理および焼なまし処理したのち、所定
板厚を得るため、および浸炭により得られた炭化
物を更に微細化するため、冷間圧延することによ
つて、微細炭化物を分散析出させ得ることが開示
されている。しかし、該発明方法にはいくつかの
欠点があり、浸炭後の全断面平均炭素濃度(以下
平均炭素濃度)が0.7%を越えるような場合には
炭化物が粗大化し易い。或いは拡散焼鈍温度と時
間の選択がまずいと炭化物が固溶消失したり粗大
化する。さらに一度析出させた炭化物は圧延率が
50%までは微細化できるが、それ以上圧延率を増
加させても微細炭化物は増加しないといつた問題
点があつた。 そこでこれらの問題点や欠点を調査、検討する
うちに、粗大炭化物が生成する原因として、浸炭
温度にさらされることによつて結晶粒の粗大な領
域が生じ、この領域に炭素原子が拡散してくるこ
とによつて、粗大な炭化物が生じ易いこと、拡散
処理温度が高いと微細炭化物は固溶消失し、炭化
物の凝集が起こつて粗大化し易いこと等を明らか
にし、これらの現象が生じない方法を見い出すこ
とによつて本発明を完成した。 本発明によればC:0.3%以下、Cr:11.0〜18.0
〜を含むFe−Cr系ステンレス鋼の0.3〜2.0mm厚冷
延鋼帯または冷延鋼板の素材に浸炭処理し、1次
拡散処理と焼なまし処理したのち、冷間圧延を実
施して炭化物を分散させるとともに、内部組織を
微細化し、その後2次拡散処理と焼なまし処理を
施すことによつて微細な炭化物を均一に分布させ
ることからなる高炭素ステンレス鋼帯の製造方法
が提供される。 ここに冷間圧延という場合。通常はその前に酸
洗が行なわれ、その後に焼鈍が行なわれるが、こ
れらは場合によつて省略してもよい。 本発明において、好ましくは、浸炭処理によつ
て平均炭素濃度0.4〜1.4%となるように浸炭し、
次に1次拡散処理によつて表層部の炭素濃度を低
下させて圧延性を向上させたのち冷間圧延によつ
て内部組織を微細化させ、2次拡散処理を実施す
ることによつて、表層部から板厚中心部まで微細
炭化物を均一析出させ得る点にある。 以下本発明方法の諸条件の限定理由を述べる。 素材鋼は11.0〜18.0%のクロムを含有する。鋼
に耐食性を与えるためには少なくとも11.0%のク
ロムが含有される必要があるが、一方その量が
18.0%を越えることは、使いずてのかみそり刃材
としては過度の高品質となる。これはかみそり刃
材のクロム含量としては極めて常識的な範囲であ
る。 素材鋼は0.30%以下の炭素を含む。本発明方法
を実施する上での1つの要点は素材鋼をいかに安
く製造するかにある。従つて、大量生産方式によ
つて全く困難なく製造でき、しかも大型連鋳スラ
ブの製造時に後工程で消失させ得ない粗大炭化物
の生成がなく、高強度により熱間圧延や冷間圧延
などの負荷の増大することがない限度の炭素量は
0.30%であると判断された。また下限について
は、特に発明構成要件として限定されないが、通
常の製鋼法での常織が数値としては0.01%であ
る。その他のいわゆる不可避的不純物としては、
この種の鋼の通常の製鋼法で混入してくる許容量
即ち、Si:1.0%以下、Mn:1.0%以下、P:0.04
%以下、S:0.03%以下、Ni:0.60%以下が含ま
れていても支障ない。また微量のMo、Nb、V、
Wが単独または複合して含まれてもよい。これら
の成分は耐食性を増強し、また焼入れ性を向上
し、および焼入れ後の焼戻しによる硬度低下を小
さくする。 素材の板厚は0.3mm以上、2.0mm以下と限定され
る。その理由は、板厚が2mmを越えると、所望の
平均炭素濃度を得るための浸炭処理時間が長くな
るなどの浸炭能率の低下を招くことと、浸炭処理
後の後工程での負荷が増大するためである。一方
板厚が0.3mm未満では冷間圧延での圧下量が少な
いため、内部組織を十分微細化することが出来ず
に、炭化物の微細析出を困難にする。 浸炭処理および1次拡散処理温度は850℃以上
1050℃以下とする。浸炭処理にあつては850℃よ
り低い温度では浸炭効率が悪く、また1050℃を超
えると結晶率が粗大化し板の変形も大きくなると
いつた幣害がある。一次拡散処理にあつては、
850℃より低い温度では炭素原子の拡散速度が遅
く長時間を要し、1050℃を超えると、炭化物が凝
集粗大化し、微細炭化物が固溶消失するため好ま
しくない。 1次拡散処理時間を限定したのは、結晶粒が粗
大化した領域への炭化物析出を防止しつつ、表層
部の炭素濃度を低下させて圧延性を改善すること
を目的としている。 2次拡散処理温度の上限を950℃としたのは、
処理時間が長いので炭化物が凝集粗大化し、或い
は再固溶するのを防止するためである。また800
℃より低い温度では炭素原子の拡散にあまりに長
時間を要してしまうため好ましくない。 1次拡散処理後の冷間圧延において総圧延率R
(%)を限定したのは、結晶粒粗大領域の炭化物
を微細にし、かつ浸炭層に析出した炭化物を破壊
分散させる効果を得るためで、Rは少なくとも50
%を必要とした。 焼なまし処理は650〜800℃の温度で30分間以上
の時間実施すれば、冷却後十分に軟化させること
ができる。 第1図は本発明方法の工程図でこれを参照し本
発明方法を具体的に説明する。 まず板厚0.3〜2.0mmの素材鋼帯又は鋼板を素材
とし、850〜1050℃の温度範囲で、平均炭素濃度
が0.4〜1.4%、かみそり刃材として好ましくは0.6
〜1.0%の範囲となるよう浸炭処理を実施する。 浸炭方法は、浸炭性ガスを用いて実施する方法
であれば、いづれの方法であつても差し支えな
い。例えば、変成炉ガスを用いるガス浸炭、有機
溶剤を滴注し発生するガスにより行なう滴注式浸
炭、炭化水素系ガスをN2ガスで稀釈したガスに
よるガス浸炭、減圧下で行なう真空浸炭、更にイ
オン浸炭等から選択される。その選択は浸炭の専
門家が自身の利用し得る設備等を考慮して適宜定
め得るところであるから、ここに選択の条件を詳
述する必要はない。浸炭時間は浸炭方法に固有な
値として、目標炭素量、温度、素材成分及び板厚
により決定できる。 浸炭処理完了後、1次拡散処理を850〜1050℃
の温度範囲で、脱炭を防止するため、不活性ガ
ス、非酸化性ガス又は真空中で実施する。1次拡
散処理の目的は、浸炭により表層部に生じた、浸
炭層の炭素濃度を低下させ、後工程である冷間圧
延工程での圧延性を向上させることにある。しか
し板厚中心部は浸炭時に受ける熱によつて結晶粒
が粗大化しており、この領域に炭素が拡散すると
粗大炭化物が析出する。従つて1次拡散処理時間
の上限は炭素が板厚中心部まで拡散しない時間と
する必要があり、この時間をt1(分)とし、次式
により与えられる。 t1=4.4×10-12x2 1exp(37200/T1) −tcexp{37200(Tc−T1)/TcT1} ………(1) 但し、 x1:浸炭および1次拡散処理時の板厚(mm)、 tc:浸炭処理時間(分)、 Tc:浸炭温度(〓)、 T1:1次拡散処理温度(〓) この式は拡散理論の式と実験データから導かれた
ものである。 1次拡散処理後は、650〜800℃の温度範囲で30
分間以上焼なまし処理をする。これらの熱処理に
よつて該浸炭材は十分に軟化されているので、冷
間圧延を実施することができる。 ここで(1)式の背景について述べる。 第2図は本発明方法を実施した時の浸炭層の厚
みを浸炭時間の平方根に対して整理した図であ
る。これより浸炭層厚みD(mm)、浸炭温度Tc
(〓)、浸炭時間tc(分)の間には次の関係がある。 D2=5.7×1010・tc・exp(−37200/Tc) ………(2) (2)式は、炭素の拡散律速に依存するから、浸炭処
理のみならず拡散処理においても一般式として適
用することができる。ここで板厚をx1(mm)とす
ると、1次拡散処理によつて炭素が拡散できる深
さはx1/2−Dである。従つて、1次拡散処理時
間を求めると前述した(1)式 t1=4.4×10-12x1 2exp(37200/T1) −tcexp{37200(Tc−T1)/TcT1} となる。これらの熱処理によつて該浸炭材は表層
部での炭素濃度が浸炭時よりも低下しており、か
つ板厚中心部の結晶粒粗大領域には粗大炭化物は
全く析出しておらず、更に十分に軟化されてお
り、冷却後直ちに冷間圧延を実施することができ
る。冷間圧延は1回ないし2回の冷間圧延によつ
て、次式で示される総圧延率R(%)以上となる
ように実施する。 0.5≦t≦2.0のとき R=0.9t−0.2/t×100(%) ………(3) 0.3≦t<0.5のときR=50% ただし、t:冷間圧延時の板厚(mm) これは実験的に導き出された式である。 浸炭処理及び1次拡散された材料は、浸炭層と
浸炭層の間に浸炭温度にさらされることにより結
晶粒の粗大化した領域が狭まれた3層構造を呈し
ている。これに冷間圧延を施すことにより、結晶
粒粗大領域では結晶粒が変形破壊され、浸炭層内
では炭化物が破壊分散される。引き続き2次拡散
焼鈍を行なうと、板厚が減少している結果炭素原
子の拡散距離は短縮されており短時間で板厚中心
部まで拡散することができ、しかも結晶粒は微細
化されているため、炭化物は微細かつ均一に分散
析出する。 2次拡散焼鈍は上述したように、炭素濃度分布
を均一化し、かつ炭化物を微細かつ均一に析出さ
せる必要があり、またさらに微細炭化物の固溶消
失と炭化物の凝集粗大化を防止する必要があるこ
とから、温度は800〜950℃とし、次式で示される
時間t2(時間)処理する。 t2=3.33x2(−0.02T2+27.5) (時間)
………(4) ただし、 x2:2次拡散処理時の板厚(mm)、 T2:2次拡散処理温度(〓) 炉内雰囲気は脱炭を防止するため、非酸化性ガ
ス、不活性ガス又は真空とする。2次拡散処理後
は650〜800℃で30分間以上焼なまし処理を実施す
る。 以上の処理によつて、粗大炭化物が全く存在せ
ず、最大粒径1.5μ以下の微細な炭化物が均一に析
出したかみそり刃用ステンレス鋼帯を製造するこ
とが可能である。 以下実施例に従つて詳述する。
製造方法に関し、より詳しくは、低炭素Cr系ス
テンレス鋼置を素材とし、該素材に浸炭し1次拡
散処理し焼なましした後、冷間圧延し2次拡散処
理と焼なまし処理をほどこすことによつて、均一
な炭素濃度分布と円相当径に換算した炭化物の最
大粒径(以下最大粒径)が1.5μ以下の炭化物が均
一に分布した組織とを有する高炭素スチレンス鋼
帯の製造方法に関するものである。 従来安全かみそり刃の製造に使用される材料は
(以下に単にかみそり刃材と呼ぶ)、0.65%C−13
%Crのマルテンサイト系ステンレス鋼が一般的
である。該鋼種は、凝固時の成分偏析によつて最
終凝固領域にCが濃縮されるため、粗大な共晶炭
化物が晶出し易い。共晶炭化物の存在はスラブ内
部割れ或いは鋼塊中の偏在部除去による分塊歩留
り低下を招く。また最大の問題点は熱間圧延冷間
圧延および熱処理によつて完全に破壊分散され
ず、板厚0.1mm程度のかみそり刃材となつても粒
径3〜10μの粗大炭化物として存在することであ
る。このように粗大炭化物が存在する材料から加
工されたかみそり刃では、刃に力が加わることに
よつて粗大炭化物が脱落し刃こぼれの原因とな
る。この現像が刃付け時に起こると刃付け性を阻
害し、かみそり刃使用時に起こると、切り味を著
しく損ね、その結果製品価値は低下する。このよ
うに、かみそり刃に良好な切れ味を持続させるた
めには、微細な炭化物を均一に析出させる必要が
ある。またかみそり刃は焼入れ焼戻し状態で使用
されるが、良好な焼戻し軟化抵抗を付与するため
にも、微細炭化物を均一に分散させる必要があ
る。 以上のように、かみそり刃材に要求される品質
特性は厳しく、粒径2±1μの炭化物が10±5μの
フエライトパスで均一に分布している必要があ
る。この要求を満たすための製造方法として、非
晶質炭化物の偏在した部分を屑として処理する
か、或いは鋼塊を1トン程度の小型にすることに
より凝固速度を早め、共晶炭化物の成長と偏在を
防止するか、さらに連鋳化することによつて凝固
条件を改善するなど種々対策がとられていたが、
いづれの方法も粗大炭化物を完全に消失するには
至つていない。このため安定した切り味を有する
かみそり刃用ステンレス鋼帯、言いかえれば、十
分な硬さと最大粒径1.5μ以下の炭化物が均一分布
した組織を有する鋼帯を容易に安定して製造する
必要があつた。 これを可能とする1つの方法として浸炭による
方法がある。特開昭57−126921に11.0〜18.0%の
クロムと0.25%までの炭素を含む冷鋼帯に浸炭処
理、拡散処理および焼なまし処理したのち、所定
板厚を得るため、および浸炭により得られた炭化
物を更に微細化するため、冷間圧延することによ
つて、微細炭化物を分散析出させ得ることが開示
されている。しかし、該発明方法にはいくつかの
欠点があり、浸炭後の全断面平均炭素濃度(以下
平均炭素濃度)が0.7%を越えるような場合には
炭化物が粗大化し易い。或いは拡散焼鈍温度と時
間の選択がまずいと炭化物が固溶消失したり粗大
化する。さらに一度析出させた炭化物は圧延率が
50%までは微細化できるが、それ以上圧延率を増
加させても微細炭化物は増加しないといつた問題
点があつた。 そこでこれらの問題点や欠点を調査、検討する
うちに、粗大炭化物が生成する原因として、浸炭
温度にさらされることによつて結晶粒の粗大な領
域が生じ、この領域に炭素原子が拡散してくるこ
とによつて、粗大な炭化物が生じ易いこと、拡散
処理温度が高いと微細炭化物は固溶消失し、炭化
物の凝集が起こつて粗大化し易いこと等を明らか
にし、これらの現象が生じない方法を見い出すこ
とによつて本発明を完成した。 本発明によればC:0.3%以下、Cr:11.0〜18.0
〜を含むFe−Cr系ステンレス鋼の0.3〜2.0mm厚冷
延鋼帯または冷延鋼板の素材に浸炭処理し、1次
拡散処理と焼なまし処理したのち、冷間圧延を実
施して炭化物を分散させるとともに、内部組織を
微細化し、その後2次拡散処理と焼なまし処理を
施すことによつて微細な炭化物を均一に分布させ
ることからなる高炭素ステンレス鋼帯の製造方法
が提供される。 ここに冷間圧延という場合。通常はその前に酸
洗が行なわれ、その後に焼鈍が行なわれるが、こ
れらは場合によつて省略してもよい。 本発明において、好ましくは、浸炭処理によつ
て平均炭素濃度0.4〜1.4%となるように浸炭し、
次に1次拡散処理によつて表層部の炭素濃度を低
下させて圧延性を向上させたのち冷間圧延によつ
て内部組織を微細化させ、2次拡散処理を実施す
ることによつて、表層部から板厚中心部まで微細
炭化物を均一析出させ得る点にある。 以下本発明方法の諸条件の限定理由を述べる。 素材鋼は11.0〜18.0%のクロムを含有する。鋼
に耐食性を与えるためには少なくとも11.0%のク
ロムが含有される必要があるが、一方その量が
18.0%を越えることは、使いずてのかみそり刃材
としては過度の高品質となる。これはかみそり刃
材のクロム含量としては極めて常識的な範囲であ
る。 素材鋼は0.30%以下の炭素を含む。本発明方法
を実施する上での1つの要点は素材鋼をいかに安
く製造するかにある。従つて、大量生産方式によ
つて全く困難なく製造でき、しかも大型連鋳スラ
ブの製造時に後工程で消失させ得ない粗大炭化物
の生成がなく、高強度により熱間圧延や冷間圧延
などの負荷の増大することがない限度の炭素量は
0.30%であると判断された。また下限について
は、特に発明構成要件として限定されないが、通
常の製鋼法での常織が数値としては0.01%であ
る。その他のいわゆる不可避的不純物としては、
この種の鋼の通常の製鋼法で混入してくる許容量
即ち、Si:1.0%以下、Mn:1.0%以下、P:0.04
%以下、S:0.03%以下、Ni:0.60%以下が含ま
れていても支障ない。また微量のMo、Nb、V、
Wが単独または複合して含まれてもよい。これら
の成分は耐食性を増強し、また焼入れ性を向上
し、および焼入れ後の焼戻しによる硬度低下を小
さくする。 素材の板厚は0.3mm以上、2.0mm以下と限定され
る。その理由は、板厚が2mmを越えると、所望の
平均炭素濃度を得るための浸炭処理時間が長くな
るなどの浸炭能率の低下を招くことと、浸炭処理
後の後工程での負荷が増大するためである。一方
板厚が0.3mm未満では冷間圧延での圧下量が少な
いため、内部組織を十分微細化することが出来ず
に、炭化物の微細析出を困難にする。 浸炭処理および1次拡散処理温度は850℃以上
1050℃以下とする。浸炭処理にあつては850℃よ
り低い温度では浸炭効率が悪く、また1050℃を超
えると結晶率が粗大化し板の変形も大きくなると
いつた幣害がある。一次拡散処理にあつては、
850℃より低い温度では炭素原子の拡散速度が遅
く長時間を要し、1050℃を超えると、炭化物が凝
集粗大化し、微細炭化物が固溶消失するため好ま
しくない。 1次拡散処理時間を限定したのは、結晶粒が粗
大化した領域への炭化物析出を防止しつつ、表層
部の炭素濃度を低下させて圧延性を改善すること
を目的としている。 2次拡散処理温度の上限を950℃としたのは、
処理時間が長いので炭化物が凝集粗大化し、或い
は再固溶するのを防止するためである。また800
℃より低い温度では炭素原子の拡散にあまりに長
時間を要してしまうため好ましくない。 1次拡散処理後の冷間圧延において総圧延率R
(%)を限定したのは、結晶粒粗大領域の炭化物
を微細にし、かつ浸炭層に析出した炭化物を破壊
分散させる効果を得るためで、Rは少なくとも50
%を必要とした。 焼なまし処理は650〜800℃の温度で30分間以上
の時間実施すれば、冷却後十分に軟化させること
ができる。 第1図は本発明方法の工程図でこれを参照し本
発明方法を具体的に説明する。 まず板厚0.3〜2.0mmの素材鋼帯又は鋼板を素材
とし、850〜1050℃の温度範囲で、平均炭素濃度
が0.4〜1.4%、かみそり刃材として好ましくは0.6
〜1.0%の範囲となるよう浸炭処理を実施する。 浸炭方法は、浸炭性ガスを用いて実施する方法
であれば、いづれの方法であつても差し支えな
い。例えば、変成炉ガスを用いるガス浸炭、有機
溶剤を滴注し発生するガスにより行なう滴注式浸
炭、炭化水素系ガスをN2ガスで稀釈したガスに
よるガス浸炭、減圧下で行なう真空浸炭、更にイ
オン浸炭等から選択される。その選択は浸炭の専
門家が自身の利用し得る設備等を考慮して適宜定
め得るところであるから、ここに選択の条件を詳
述する必要はない。浸炭時間は浸炭方法に固有な
値として、目標炭素量、温度、素材成分及び板厚
により決定できる。 浸炭処理完了後、1次拡散処理を850〜1050℃
の温度範囲で、脱炭を防止するため、不活性ガ
ス、非酸化性ガス又は真空中で実施する。1次拡
散処理の目的は、浸炭により表層部に生じた、浸
炭層の炭素濃度を低下させ、後工程である冷間圧
延工程での圧延性を向上させることにある。しか
し板厚中心部は浸炭時に受ける熱によつて結晶粒
が粗大化しており、この領域に炭素が拡散すると
粗大炭化物が析出する。従つて1次拡散処理時間
の上限は炭素が板厚中心部まで拡散しない時間と
する必要があり、この時間をt1(分)とし、次式
により与えられる。 t1=4.4×10-12x2 1exp(37200/T1) −tcexp{37200(Tc−T1)/TcT1} ………(1) 但し、 x1:浸炭および1次拡散処理時の板厚(mm)、 tc:浸炭処理時間(分)、 Tc:浸炭温度(〓)、 T1:1次拡散処理温度(〓) この式は拡散理論の式と実験データから導かれた
ものである。 1次拡散処理後は、650〜800℃の温度範囲で30
分間以上焼なまし処理をする。これらの熱処理に
よつて該浸炭材は十分に軟化されているので、冷
間圧延を実施することができる。 ここで(1)式の背景について述べる。 第2図は本発明方法を実施した時の浸炭層の厚
みを浸炭時間の平方根に対して整理した図であ
る。これより浸炭層厚みD(mm)、浸炭温度Tc
(〓)、浸炭時間tc(分)の間には次の関係がある。 D2=5.7×1010・tc・exp(−37200/Tc) ………(2) (2)式は、炭素の拡散律速に依存するから、浸炭処
理のみならず拡散処理においても一般式として適
用することができる。ここで板厚をx1(mm)とす
ると、1次拡散処理によつて炭素が拡散できる深
さはx1/2−Dである。従つて、1次拡散処理時
間を求めると前述した(1)式 t1=4.4×10-12x1 2exp(37200/T1) −tcexp{37200(Tc−T1)/TcT1} となる。これらの熱処理によつて該浸炭材は表層
部での炭素濃度が浸炭時よりも低下しており、か
つ板厚中心部の結晶粒粗大領域には粗大炭化物は
全く析出しておらず、更に十分に軟化されてお
り、冷却後直ちに冷間圧延を実施することができ
る。冷間圧延は1回ないし2回の冷間圧延によつ
て、次式で示される総圧延率R(%)以上となる
ように実施する。 0.5≦t≦2.0のとき R=0.9t−0.2/t×100(%) ………(3) 0.3≦t<0.5のときR=50% ただし、t:冷間圧延時の板厚(mm) これは実験的に導き出された式である。 浸炭処理及び1次拡散された材料は、浸炭層と
浸炭層の間に浸炭温度にさらされることにより結
晶粒の粗大化した領域が狭まれた3層構造を呈し
ている。これに冷間圧延を施すことにより、結晶
粒粗大領域では結晶粒が変形破壊され、浸炭層内
では炭化物が破壊分散される。引き続き2次拡散
焼鈍を行なうと、板厚が減少している結果炭素原
子の拡散距離は短縮されており短時間で板厚中心
部まで拡散することができ、しかも結晶粒は微細
化されているため、炭化物は微細かつ均一に分散
析出する。 2次拡散焼鈍は上述したように、炭素濃度分布
を均一化し、かつ炭化物を微細かつ均一に析出さ
せる必要があり、またさらに微細炭化物の固溶消
失と炭化物の凝集粗大化を防止する必要があるこ
とから、温度は800〜950℃とし、次式で示される
時間t2(時間)処理する。 t2=3.33x2(−0.02T2+27.5) (時間)
………(4) ただし、 x2:2次拡散処理時の板厚(mm)、 T2:2次拡散処理温度(〓) 炉内雰囲気は脱炭を防止するため、非酸化性ガ
ス、不活性ガス又は真空とする。2次拡散処理後
は650〜800℃で30分間以上焼なまし処理を実施す
る。 以上の処理によつて、粗大炭化物が全く存在せ
ず、最大粒径1.5μ以下の微細な炭化物が均一に析
出したかみそり刃用ステンレス鋼帯を製造するこ
とが可能である。 以下実施例に従つて詳述する。
【表】
実施例
第1表に本発明を実施するのに用いた素材鋼の
化学成分を示す。素材鋼A、B、C、Dのうち
A、Bはマルテンサイト系ステンレス鋼
SUS410、Cはフエライト系ステンレス鋼
SUS430、Dは中炭素のマルテンサイト系ステン
レス鋼である。Eは比較鋼として用いた高炭素の
マルテンサイト系ステンレス鋼である。これら
A、B、C、D及びEの鋼は通常の製鋼熱延冷延
の工程により製造されており、それぞれ0.5、
1.0、1.0、1.4、0.25〜0.30mmの板厚に冷間圧延し、
焼鈍酸洗されたものを用いた。 実施例 1 A鋼の0.5mm厚素材をN2:45%、H2:25%、
CO:20%、CH4:10%の混合ガス雰囲気中で950
℃で17分間の浸炭処理、およびN2ガス雰囲気中
で950℃で20分間の1次拡散処理と700℃で30分間
の焼なまし処理をおこない、冷間圧延によつて板
厚を0.25mmとした後、N2ガス雰囲気中で900℃で
4時間の2次拡散処理と700℃で30分間の焼なま
し処理をしたとき、平均炭素濃度は0.693%、全
炭化物量に占める最大粒径1.5μ以下の炭化物割合
は100%であつた。 比較例 実施例1で製造された材料と同一板厚に圧延し
た比較鋼Eの板材を焼入れし、各種温度で1時間
焼戻したときの硬さを第3図に示した。曲線1で
示される実施例1の材料は、曲線eで示される比
較材eよりも良好な焼戻し軟化抵抗を示し、かみ
そり刃の場合に実施される350℃の焼戻しにおい
てHv680を示す。 実施例 2 B鋼の1.0mm厚素材をN2:50%、CH4:50%の
混合ガス雰囲気中で980℃で25分間の浸炭処理お
よびN2ガス雰囲気中で950℃で60分間の1次拡散
処理と700℃で30分間の軟化処理を行ない、冷間
圧延によつて板厚を0.3mmとしたのち、N2ガス雰
囲気中で850℃で5時間の2次拡散処理と700℃で
120分間の軟化処理を実施した。このとき平均炭
素分析値は0.702%で全炭化物量に占める最大粒
径1.5μ以下の炭化物割合は100%であつた。本実
施材および同一板厚に圧延した比較鋼Eの厚み方
向に平行な面での炭化物分布状態を第4図a,b
に示す。aは本実施材の1000倍の顕微鏡写真であ
り最大粒径1.5μ以下の炭化物が均一に分散してお
る。(b)は比較材eの同様の顕微鏡写真であるが粗
大炭化物が観察される。 実施例 3 実施例2における1次拡散処理の時間のみを
120分とした。平均炭素濃度は0.700%と同様であ
るが全炭化物量に占める最大粒径1.5μ以下の炭化
物割合は65%であり、残りの炭化物の粒径は1.5
〜2.0μの範囲内にあつた。1.5μを越える炭化物
は、板厚中心部周辺に多く存在したが、1次拡散
処理時間が長いため、結晶粒粗大領域に粗大炭化
物が析出したことを示している。 実施例 4 実施例2における冷間圧延率を70%から0%に
変更し、同様の処理を行なつた。このとき、全炭
化物量に占める最大粒径1.5μ以下の炭化物割合
は、45%となつた。これは冷間圧延率が低いた
め、結晶粒及び浸炭層内の炭化物が十分に微細化
されなかつたことを示している。 実施例 5 実施例2において、2次拡散処理の温度を1050
℃とし5時間実施した。このとき全炭化物量に占
める最大粒径1.5μ以下の炭化物割合は12%であつ
た。これは、2次拡散処理の温度が高いため、微
細炭化物の固溶消失と凝集粗大化が起こつたこと
を示している。 実施例2〜5について第2表に整理した。
化学成分を示す。素材鋼A、B、C、Dのうち
A、Bはマルテンサイト系ステンレス鋼
SUS410、Cはフエライト系ステンレス鋼
SUS430、Dは中炭素のマルテンサイト系ステン
レス鋼である。Eは比較鋼として用いた高炭素の
マルテンサイト系ステンレス鋼である。これら
A、B、C、D及びEの鋼は通常の製鋼熱延冷延
の工程により製造されており、それぞれ0.5、
1.0、1.0、1.4、0.25〜0.30mmの板厚に冷間圧延し、
焼鈍酸洗されたものを用いた。 実施例 1 A鋼の0.5mm厚素材をN2:45%、H2:25%、
CO:20%、CH4:10%の混合ガス雰囲気中で950
℃で17分間の浸炭処理、およびN2ガス雰囲気中
で950℃で20分間の1次拡散処理と700℃で30分間
の焼なまし処理をおこない、冷間圧延によつて板
厚を0.25mmとした後、N2ガス雰囲気中で900℃で
4時間の2次拡散処理と700℃で30分間の焼なま
し処理をしたとき、平均炭素濃度は0.693%、全
炭化物量に占める最大粒径1.5μ以下の炭化物割合
は100%であつた。 比較例 実施例1で製造された材料と同一板厚に圧延し
た比較鋼Eの板材を焼入れし、各種温度で1時間
焼戻したときの硬さを第3図に示した。曲線1で
示される実施例1の材料は、曲線eで示される比
較材eよりも良好な焼戻し軟化抵抗を示し、かみ
そり刃の場合に実施される350℃の焼戻しにおい
てHv680を示す。 実施例 2 B鋼の1.0mm厚素材をN2:50%、CH4:50%の
混合ガス雰囲気中で980℃で25分間の浸炭処理お
よびN2ガス雰囲気中で950℃で60分間の1次拡散
処理と700℃で30分間の軟化処理を行ない、冷間
圧延によつて板厚を0.3mmとしたのち、N2ガス雰
囲気中で850℃で5時間の2次拡散処理と700℃で
120分間の軟化処理を実施した。このとき平均炭
素分析値は0.702%で全炭化物量に占める最大粒
径1.5μ以下の炭化物割合は100%であつた。本実
施材および同一板厚に圧延した比較鋼Eの厚み方
向に平行な面での炭化物分布状態を第4図a,b
に示す。aは本実施材の1000倍の顕微鏡写真であ
り最大粒径1.5μ以下の炭化物が均一に分散してお
る。(b)は比較材eの同様の顕微鏡写真であるが粗
大炭化物が観察される。 実施例 3 実施例2における1次拡散処理の時間のみを
120分とした。平均炭素濃度は0.700%と同様であ
るが全炭化物量に占める最大粒径1.5μ以下の炭化
物割合は65%であり、残りの炭化物の粒径は1.5
〜2.0μの範囲内にあつた。1.5μを越える炭化物
は、板厚中心部周辺に多く存在したが、1次拡散
処理時間が長いため、結晶粒粗大領域に粗大炭化
物が析出したことを示している。 実施例 4 実施例2における冷間圧延率を70%から0%に
変更し、同様の処理を行なつた。このとき、全炭
化物量に占める最大粒径1.5μ以下の炭化物割合
は、45%となつた。これは冷間圧延率が低いた
め、結晶粒及び浸炭層内の炭化物が十分に微細化
されなかつたことを示している。 実施例 5 実施例2において、2次拡散処理の温度を1050
℃とし5時間実施した。このとき全炭化物量に占
める最大粒径1.5μ以下の炭化物割合は12%であつ
た。これは、2次拡散処理の温度が高いため、微
細炭化物の固溶消失と凝集粗大化が起こつたこと
を示している。 実施例2〜5について第2表に整理した。
【表】
実施例 6
C鋼の1.4mm厚素材を300mmHgの圧力のCH4ガ
ス中で950℃で100分間の浸炭処理およびN2ガス
雰囲気中で930℃で40分間の1次拡散処理と680℃
で40分間の軟化処理をおこない、冷間圧延によつ
て板厚0.7mmとし、760℃で5分間中間焼鈍後冷間
圧延によつて板厚0.34mmとしたのち、N2ガス雰
囲気中で880℃で5.0時間の2次拡散処理と680℃
で60分間の焼なまし処理をしたときの圧延方向に
垂直な断面での炭化物分布を第5図に示す。(a)は
1000倍、(b)は400倍の顕微鏡写真である。平均炭
素分析値が0.918%であるにも拘らず、粗大炭化
物は全く存在せず粒径2μ以下の炭化物が均一分
布している。 実施例 7 D鋼の1.0mm厚素材を300mmHgの圧力のCH4ガ
ス雰囲気中で1000℃で15分間の浸炭処理および
N2ガス雰囲気中で900℃で60分間の1次拡散処理
と720℃で30分間の軟化処理をおこない、冷間圧
延によつて板厚を0.3mmとした後N2ガス雰囲気中
で920℃で3.6時間の2次拡散処理と720℃で60分
間の軟化処理をしたとき、平均炭素分析値は
0.627%であつた。また全炭化物量に占める最大
粒径1.5μ以下の炭化物割合は100%であつた。 実施例 8 第6図は、A鋼の1.0厚素材を用いて平均炭素
濃度0.65%となるよう、本発明方法により製造し
た場合aと特開昭57−126921に開示された方法に
より製造した場合bの、円換算した最大炭化物粒
径(μ)を各冷間圧延率に対して示した。本発明
方法では、冷間圧延率50%以上で最大粒径1.5μ以
下となる。一方従来方法では、冷間圧延率50%以
上としても最大粒径1.7μより微細化できない。
ス中で950℃で100分間の浸炭処理およびN2ガス
雰囲気中で930℃で40分間の1次拡散処理と680℃
で40分間の軟化処理をおこない、冷間圧延によつ
て板厚0.7mmとし、760℃で5分間中間焼鈍後冷間
圧延によつて板厚0.34mmとしたのち、N2ガス雰
囲気中で880℃で5.0時間の2次拡散処理と680℃
で60分間の焼なまし処理をしたときの圧延方向に
垂直な断面での炭化物分布を第5図に示す。(a)は
1000倍、(b)は400倍の顕微鏡写真である。平均炭
素分析値が0.918%であるにも拘らず、粗大炭化
物は全く存在せず粒径2μ以下の炭化物が均一分
布している。 実施例 7 D鋼の1.0mm厚素材を300mmHgの圧力のCH4ガ
ス雰囲気中で1000℃で15分間の浸炭処理および
N2ガス雰囲気中で900℃で60分間の1次拡散処理
と720℃で30分間の軟化処理をおこない、冷間圧
延によつて板厚を0.3mmとした後N2ガス雰囲気中
で920℃で3.6時間の2次拡散処理と720℃で60分
間の軟化処理をしたとき、平均炭素分析値は
0.627%であつた。また全炭化物量に占める最大
粒径1.5μ以下の炭化物割合は100%であつた。 実施例 8 第6図は、A鋼の1.0厚素材を用いて平均炭素
濃度0.65%となるよう、本発明方法により製造し
た場合aと特開昭57−126921に開示された方法に
より製造した場合bの、円換算した最大炭化物粒
径(μ)を各冷間圧延率に対して示した。本発明
方法では、冷間圧延率50%以上で最大粒径1.5μ以
下となる。一方従来方法では、冷間圧延率50%以
上としても最大粒径1.7μより微細化できない。
第1図は本発明方法の工程図である。第2図
は、各浸炭温度での浸炭層厚みを時間の平方根に
対してプロツトした図である。第3図は実施例1
で製造した材料と比較材eの焼入れ−焼戻し硬さ
曲線を示す図である。第4図は、a実施例2で製
造した材料とb比較材eの焼なまし状態での炭化
物分布を示す顕微鏡写真である。第5図は実施例
6の焼なまし状態での炭化物分布を示す顕微鏡写
真である。第6図は本発明方法と特開昭57−
126921の方法により製造したかみそり刃材の炭化
物最大粒径の変化を示す図である。
は、各浸炭温度での浸炭層厚みを時間の平方根に
対してプロツトした図である。第3図は実施例1
で製造した材料と比較材eの焼入れ−焼戻し硬さ
曲線を示す図である。第4図は、a実施例2で製
造した材料とb比較材eの焼なまし状態での炭化
物分布を示す顕微鏡写真である。第5図は実施例
6の焼なまし状態での炭化物分布を示す顕微鏡写
真である。第6図は本発明方法と特開昭57−
126921の方法により製造したかみそり刃材の炭化
物最大粒径の変化を示す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C:0.3%以下、Cr:11.0〜18.0%を含むFe
−Cr系ステンレス鋼の0.3〜2.0mm厚冷延鋼帯また
は冷延鋼板の素材に浸炭処理し、1次拡散処理と
焼なまし処理したのち、冷間圧延を実施して炭化
物を分散させるとともに、内部組織を微細化し、
その後2次拡散処理と焼なまし処理を施すことに
よつて微細な炭化物を均一に分布させることから
なる高炭素ステンレス鋼帯の製造方法。 2 特許請求の範囲第1項に記載の方法であつ
て、浸炭処理後の全断面平均炭素濃度が0.4〜1.4
%となるよう実施することを特徴とする方法。 3 特許請求の範囲第1項に記載の方法であつ
て、1次拡散処理後の冷間圧延において、総圧延
率R(%)を次式に示す値となるように実施する
ことを特徴とする方法。 0.5≦t≦2.0のときR=0.9t−0.2/t ×100(%) 0.3≦t<0.5のときR=50(%) ただし t:冷間圧延時の板厚(mm) 4 特許請求の範囲第1項、第2項または第3項
に記載の方法であつて、浸炭処理を850〜1050℃
の温度とし、1次拡散処理を処理温度850〜1050
℃、処理時間0〜t1分とし、2時拡散処理を処理
温度800〜1000℃、処理時間t2時間とする、こと
を特徴とする方法。ただし、t1及びt2は次式に基
づく。 t1=4.4×10-12x1 2exp(37200/T1) −tcexp{37200(Tc−T1)/TcT1}(分) t2=3.33x2(−0.02T2+27.5)(時間) ただし、 x1:1次拡散処理時の板厚(mm) x2:2次拡散処理時の板厚(mm) Tc:浸炭処理温度(〓) T1:1次拡散処理温度(〓) T2:2次拡散処理温度(〓) tc:浸炭処理時間(分)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57217055A JPS59107028A (ja) | 1982-12-13 | 1982-12-13 | 高炭素ステンレス鋼帯の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57217055A JPS59107028A (ja) | 1982-12-13 | 1982-12-13 | 高炭素ステンレス鋼帯の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59107028A JPS59107028A (ja) | 1984-06-21 |
| JPH0114970B2 true JPH0114970B2 (ja) | 1989-03-15 |
Family
ID=16698117
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57217055A Granted JPS59107028A (ja) | 1982-12-13 | 1982-12-13 | 高炭素ステンレス鋼帯の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59107028A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014105363A (ja) * | 2012-11-28 | 2014-06-09 | Kunitomo Nekko Kk | フェライト系表面改質金属部材およびフェライト系表面改質金属部材の製造方法 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2525786B2 (ja) * | 1986-11-14 | 1996-08-21 | 泰二 西沢 | 超微細結晶粒組織を有する鋼を製造する方法 |
| JP6565842B2 (ja) * | 2016-09-12 | 2019-08-28 | 株式会社デンソー | フェライト系ステンレス鋼製品の製造方法 |
-
1982
- 1982-12-13 JP JP57217055A patent/JPS59107028A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014105363A (ja) * | 2012-11-28 | 2014-06-09 | Kunitomo Nekko Kk | フェライト系表面改質金属部材およびフェライト系表面改質金属部材の製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59107028A (ja) | 1984-06-21 |
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