JPH0115531B2 - - Google Patents
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- JPH0115531B2 JPH0115531B2 JP58183909A JP18390983A JPH0115531B2 JP H0115531 B2 JPH0115531 B2 JP H0115531B2 JP 58183909 A JP58183909 A JP 58183909A JP 18390983 A JP18390983 A JP 18390983A JP H0115531 B2 JPH0115531 B2 JP H0115531B2
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- powder
- sliding member
- carbon graphite
- friction
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- Lubricants (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
〔技術分野〕
本発明は、軸受けとかメカニカルシールに使用
される摺動部材に関する。 〔従来技術〕 熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂をバインダとして
使用し、種々の潤滑剤粉末を含む摺動部材が多数
知られている。従来の摺動部材は結合剤である熱
硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂をマトリツクス
の主要成分とし、該マトリツクス中にフツ素樹
脂、二硫化モリブデン、グラフアイト等の固体潤
滑剤粉末が分散した組織をもつものであつた。 〔発明の目的〕 本発明は、カーボングラフアイト粉末を含むマ
トリツクス中にフツ素樹脂を繊維状に分散させる
ことにより、低い摩擦係数を有する摺動材料が得
られることを発見し、この発見に基づいて達成さ
れたものである。本発明は低い摩擦係数をもつフ
ツ素樹脂含有の摺動部材を提供することを目的と
する。 〔発明の構成〕 本発明の摺動部材は、ポリアセタール、フエノ
ール樹脂、エポキシ樹脂又はこれらの混合物から
なる結合剤と、全体を100重量%としたときのカ
ーボングラフアイトの配合割合が30〜70重量%で
あるカーボングラフアイト粉末を含む潤滑性粉末
との混合体で構成されたマトリツクス部と、該マ
トリツクス部に繊維状に分散しかつ全体を100重
量%としたときの配合割合が0.2〜30重量%であ
るフツ素樹脂とを主成分とすることを特徴とする
ものである。 〔発明の構成の詳細な説明〕 本発明のフツ素樹脂は摺動材料の主要成分とな
るマトリツクス中に繊維状に分散している。マト
リツクス中での繊維状の分散は、モールデイング
パウダと称せられる圧縮成形用PTFE粉末、フア
インパウダと称せられる押出成形用PTFE粉末、
PTFEデイスパージヨンと称せられる含浸用水溶
液から注出されたPTFE粉末の1種以上と、マト
リツクス成分とを混練することにより得られる。
フツ素樹脂成分の配合割合は全体を100重量%
(以下、%は重量%を、また、特に断らない限り
全体を100重量%とする)とした場合に0.2〜30%
である。0.2%以下の場合には、その効果が十分
でない。また、30%を越える場合には混練に大き
な力を要し、混練が困難である。マトリツクス中
に分散している繊維状フツ素樹脂の太さは0.1〜
10μ程度である。なお、繊維状フツ素樹脂の走査
型電子顕微鏡写真図を第1図に示す。白く繊維状
にみえているのがフツ素樹脂である。なお、この
写真においてはマトリツクス部はポリアセタール
樹脂である。 マトリツクスは結合剤とカーボングラフアイト
を含む潤滑性粉末との混合体で構成される。この
マトリツクスは上記した繊維状のフツ素樹脂の媒
体となり、摺動部材の母体となるものである。 結合剤としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂と
もに使用できる。 熱可塑性樹脂としては、ポリアセタール、ポリ
ブチレンテレフタレート、ナイロン等の樹脂、特
に結晶性の樹脂が好ましい。 熱硬化性樹脂としては、ストレートフエノール
樹脂、エポキシ変性フエノール樹脂、メラミン変
性フエノール樹脂等の変性フエノール樹脂、エポ
キシ樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド等の熱硬化性樹脂を使用す
ることができる。特にストレートフエノール樹
脂、変性フエノール樹脂が優れた摩擦特性を与え
る。 結合剤とともにマトリツクスを構成する潤滑性
粉末は、固体潤滑剤であるカーボングラフアイト
粉末を少なくとも含む。他の潤滑性粉末として、
カーボングラフアイト粉末以外の固体潤滑剤、潤
滑油を吸着あるいは含浸した粉体、耐荷重性向
上、耐摩耗性向上あるいは結合剤の相手材への凝
着を防ぐ硬質粉末を挙げることができる。 上記カーボングラフアイト粉末は固体潤滑剤と
しての作用以外にマトリツクスを構成する主要成
分とすることができる。 カーボングラフアイト粉末としては完全な黒鉛
ばかりでなく、不完全な黒鉛、いわゆるカーボン
グラフアイト等も使用することができる。結晶的
には黒鉛結晶の(002)方向の面間隔が3.500Å以
下の黒鉛であり、好ましくは3.354より大きく
3.410より小さい程度の黒鉛を使用するのが良い。
また、天然黒鉛、人造黒鉛いずれでもよい。天然
黒鉛として知られている土状黒鉛、鱗状黒鉛、鱗
片状黒鉛、塊状黒鉛等いずれも使用することがで
きる。カーボングラフアイトの配合割合は30〜70
%であり、好ましくは50〜60%である。30%以下
では摩擦特性が劣化し、70%以上では強度が低下
するからである。カーボングラフアイトの粉径は
0.5〜200μ、特に2〜100μ程度が好ましい。充分
な摩擦特性が得られ、樹脂との結合力も充分なも
のとなるからである。多量の潤滑性粉末を配合す
る場合には、結合剤として熱硬化性樹脂を用いる
のが好ましい。この場合の熱硬化性樹脂の配合割
合は20〜50%、特に25〜35%の配合割合が優れて
いる。 他の固体潤滑剤としては二硫化モリブデン、雲
母、窒化硼素等を上げることができる。これらは
0.5〜15%程度配合できる。特に1〜10%程度配
合したものが優れている。粒径としては100μ以
下であるのが好ましい。 潤滑油を吸着、含浸した粉体に用いられる潤滑
油としては、シリコンオイル、耐熱合成オイル、
オレフインオイル、パラフインオイル、一般鉱油
等を使用することができる。なお、本発明の含油
摺動部材が短期的には140℃程度の成形温度摺動
温度となり得ることもあるために短期間において
140℃程度の耐熱性を有する油であることが好ま
しい。なお、潤滑油の割合は0.5〜15重量%程度、
特に3〜8%程度がよい。 潤滑油の吸着剤としては木粉、粉末状のセルロ
ース、表面積の大きい多孔質の有機、無機粉末、
層状鉱物、繊維状粉末等を使用することができ
る。なお、カーボングラフアイト粉末も吸着剤と
して使用できる。 硬質粉末としては、炭化珪素、炭化チタン、炭
化タングステン等の炭化物、窒化珪素、窒化硼素
等の窒化物、アルミナ、シリカ、チタニア、マグ
ネシア、酸化マンガン、酸化カルシウム、酸化
鉄、酸化クロム等の酸化物、雲母、ガラスビー
ズ、フエライト、ガラス繊維、タルク等を使用す
ることができる。なお、硬質粉末は、実際上マト
リツクスを構成する結合剤等の主成分により硬い
物質であれば硬質粉末としての作用を有する。し
かし、より硬い物質が好ましい。硬質粉末の粒径
は0.5〜200μ、特に2〜150μ程度がよい。配合割
合は25%以下、5〜25%程度、より好ましくは8
〜20%程度である。 本発明の摺動部材は、上記した成分を混合混練
し、フツ素樹脂をマトリツクス内で繊維状に分散
させ、成形型内で圧縮成形し、あるいは成形型内
に射出成形して製造することができる。この型成
形時に軸受け、あるいはメカニカルシールのシー
ル材として好ましい形状を有するように型成形す
ることができる。また、型成形後、機械的に研削
あるいは切削して一定の形状に仕上げることもで
きる。 〔発明の効果〕 本発明の摺動部材は、フツ素樹脂が繊維状とな
つているため、従来の粒状に分散したフツ素樹脂
に比較して、摩擦係数が小さい。従つて、従来と
同じ摩擦係数を得るためには少ない割合のフツ素
樹脂を配合すればよい。またフツ素樹脂が繊維状
にマトリツクス中に分散しているため、粒子状に
分散しているものと比較して、フツ素樹脂自体が
マトリツクスより脱落しにくい。すなわち、摩擦
表面に表出した繊維状フツ素樹脂は、大部分がマ
トリツクス中に存在しているため摩擦表面より脱
落しにくい。その上に、使用しているフツ素樹脂
が延性にすぐれた種類のものであるため、摩擦表
面で伸び、広く摩擦表面をフツ素樹脂で被覆する
ものと考えられる。したがつて、摩擦表面にはフ
ツ素樹脂が集積し、フツ素樹脂の割合が高くなつ
ているものと考えられる。これが低摩擦係数を与
える要因と思われる。そして、このような繊維状
フツ素樹脂が全体を100重量%としたときに0.2〜
30重量%配合されていることにより、上記した効
果が充分なものとなつている。 また、本発明の摺動部材はマトリツクス部に固
体潤滑剤であるカーボングラフアイト粉末を含
む。このカーボングラフアイト粉末は結合剤中に
分散してマトリツクスを形成している。これは結
合剤が相手材表面に凝着するのを防ぐとともに、
固体潤滑剤自体が潤滑剤となり、円滑な摺動を可
能とする。このカーボングラフアイト粉末は摩擦
係数が小さいために低摩擦の効果が大となる。固
体潤滑剤としてさらに二硫化モリブデンを合わせ
て使用する場合は、二硫化モリブデン自体が優れ
た固体潤滑剤としてしられているように低摩擦化
が達成される。 摺動部材中にカーボングラフアイト粉末の他に
硬質粉末を配合した場合には、硬質粉末が相手材
摺動面に凝着した結合剤を削り取る作用を行な
う。したがつて、硬質物を含有させることにより
長時間にわたつて摩擦が安定し、低摩擦が得られ
る。またこの場合、硬質粉末および固体潤滑剤と
してのそれぞれの効果が発揮される。例えば、結
合剤としてフエノール樹脂を使用した場合に硬質
物と固体潤滑剤としてのカーボングラフアイト粉
末はそれぞれ独立する傾向にあるためにフエノー
ル樹脂中により硬質物とカーボングラフアイト粉
末が分散し、それだけフエノール樹脂が分散する
ことになりフエノール樹脂の相手材への凝着の発
生を防止できる。なお繊維化したフツ素樹脂によ
り硬質物の保持が一層強固になり、硬質粉末の堕
落をある程度防止することができる。 カーボングラフアイト粉末の他に潤滑油が含浸
した粉末が配合されている場合は、この潤滑油が
摺動表面に供給されるために摩擦面に潤滑油が供
給され低摩擦が達成される。また、潤滑油は相手
材への結合剤の凝着を防止する作用を行なう。 なお、本発明の摺動部材の相手材としては、含
油したアルミナのような含油セラミツクス材が最
も適している。特に、含油アルミナを相手材とす
るメカニカルシールに本発明の摺動部材を有効に
使用することができる。 〔試験例 1〕 試験例1として、繊維状PTFEと粒状PTFEが
摩擦係数に及ぼす影響を参考のために示す。 結合剤としてPTFEのモールデイングパウダー
を用いた。第1表に示すNo.1〜No.7の配合割合で
配合し、2軸混練押出機で混練し、その後粒状に
して射出成形した。得られた成形体を切削加工に
より内径16mm、外径21mm、厚さ7mmの摺動材を形
成した。次に、相手材として焼結アルミナよりな
るアルミナリングを使用し、荷重5Kg、速度0.2
m/秒、水中で1時間のリングーリング式摩擦摩
耗試験機による試験を行なつた。なお、この試験
においては各摺動部材を固定し、相手材を回転し
て行なつたものである。これにより、平均摩擦係
数を求めた。得られた結果を第1表に示す。 そして、比較のために、ポリアセタール100%
およびポリアセタール86%と成形体を粉砕した
PTFEパウダーを混練して得た摺動部材を上記と
同様に製造した。これらについても上記と同様の
試験を行ない摩擦係数を求めた。結果を第1表に
合せて示す。 得られた摺動材料の摩擦係数をみると、No.1と
No.102を比較するとわかるように、わずかに0.2%
の繊維状PTFEが含まれているだけで摩擦係数が
0.02低下した。またNo.6とNo.101の比較により、
PTFEの配合割合は共に14%であるが、繊維状の
PTFE銭含有するNo.6の摩擦係数が0.21であるの
に対し、粒子状のPTFEをもつNo.101の摩擦係数
は0.31である。これにより繊維状のPTFEの効果
が明らかである。なお、参考までにNo.4の摺動部
材の組成の走査型電子顕微鏡写真を第1図に、No.
101の摺動部材の組成の顕微鏡写真を第2図に示
す。第1図で白い繊維状のものがPTFEである。
一方第2図で黒い粒状のものがPTFEである。 〔試験例 2〕 結合剤としてフエノール樹脂、エポキシ樹脂お
よびポリアセタールを使用し、カーボングラフア
イト粉末として人造カーボングラフアイト粉末で
あるいわゆるカーボングラフアイト(粒径80μ以
下)を使用し、繊維状フツ素樹脂としてPTFEの
モールデイングパウダーを用いた。そして第2表
に示すそれぞれの配合割合でカーボングラフアイ
ト粉末と結合剤を混練して成形粉末を得た。な
お、混合はヘンセルミキサー等で行ない、その後
ホツトロール、コニーダ等で混練した。No.9につ
いては試験例1と同様に成形した。その他は通常
のフエノール樹脂の成形方法と同様に155℃、成
形圧200Kg/cm2で約3分成形したものである。 得られた成形体は試験例1と同様に切削加工
し、かつ同様の摺動試験を実施した。結果を第2
表に合せて示す。 第1表と第2表の結果を比較するとわかるよう
に、繊維状PTFEの配合割合が等しいNo.2とNo.9
の試料では、カーボングラフアイト粉末が30%含
まれているNo.9の試料の方がカーボングラフアイ
ト粉末が含まれていないNo.2の試料より摩擦係数
が0.02低い。 すなわち、カーボングラフアイト粉末を30〜70
%配合することにより、試験例1の摺動部材と比
較し摩擦係数が0.02程度低くなるのがわかる。ま
た繊維状PTFEが含まれていない場合には、No.
103、No.104の試料より明らかな様に0.37,0.32と
いう大きな摩擦係数を示す。しかし、0.2%の繊
維状PTFEを配合することにより、摩擦係数は
0.32となり、3.1以上を配合することにより摩擦
係数は0.24以下となるのがわかる。 〔試験例 3〕 試験例2と同じように、フエノール樹脂、エポ
キン樹脂、ポリアセタール、繊維状PTFE、カー
ボングラフアイトを用い、さらに硬質粉末として
粒径25μ以下のシリカおよび粒径10μ以下のアル
ミナを用い、第3表に示す配合割合で各摺動部材
を製造した。そして、試験例1と同様に試験を行
なつた。 この試験で得られた摩擦係数を第3表に合せて
示す。シリカ又はアルミナを配合することにより
摩擦係数が0.16〜0.23となり、極めて安定してい
るのが明らかである。また、繊維状PTFEを配合
していないNo.105の摺動部材の摩擦係数0.35と比
較し、摩擦係数が著しく低くなつている。 〔試験例 4〕 試験例2のフエノール樹脂またはポリアセター
ル、カーボングラフアイト、繊維状フツ素樹脂に
加えて、潤滑剤として知られている二硫化モリブ
デン(平均粒径約5μ)、低分子量4フツ化エチレ
ン樹脂粉末、窒化硼素(粒径約10μ)、シリコン
油(カーボングラフアイトに予め含浸吸着させ
た)を使用して試験例1と同様に摺動部材を得
た。また、得られた摺動部材を試験例1と同様に
試験を行なつた。得られた摩擦係数を合せて第4
表に示す。潤滑剤の添加により摩擦係数がさらに
低下して安定し、0.11〜0.23程度の小さな摩擦係
数が得られている。特にシリコン油を含浸させる
ことにより0.11という低い摩擦係数をもつものが
得られた。 〔試験例 5〕 硬質物としてのシリカまたはアルミナおよび潤
滑剤の1種または2種を配合した摺動部材を第5
表に示す。なお、第5表に示す摺動部材について
も試験例1と同様にして製造したものである。ま
た、試験例1と同様にして得られた試験結果を第
5表に合せて示す。摩擦係数が0.16〜0.23と低く
安定しているのがわかる。なお、比較例として示
したNo.106の摺動部材は摩擦係数が0.33と高い。
これはマトリツクス中に繊維
される摺動部材に関する。 〔従来技術〕 熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂をバインダとして
使用し、種々の潤滑剤粉末を含む摺動部材が多数
知られている。従来の摺動部材は結合剤である熱
硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂をマトリツクス
の主要成分とし、該マトリツクス中にフツ素樹
脂、二硫化モリブデン、グラフアイト等の固体潤
滑剤粉末が分散した組織をもつものであつた。 〔発明の目的〕 本発明は、カーボングラフアイト粉末を含むマ
トリツクス中にフツ素樹脂を繊維状に分散させる
ことにより、低い摩擦係数を有する摺動材料が得
られることを発見し、この発見に基づいて達成さ
れたものである。本発明は低い摩擦係数をもつフ
ツ素樹脂含有の摺動部材を提供することを目的と
する。 〔発明の構成〕 本発明の摺動部材は、ポリアセタール、フエノ
ール樹脂、エポキシ樹脂又はこれらの混合物から
なる結合剤と、全体を100重量%としたときのカ
ーボングラフアイトの配合割合が30〜70重量%で
あるカーボングラフアイト粉末を含む潤滑性粉末
との混合体で構成されたマトリツクス部と、該マ
トリツクス部に繊維状に分散しかつ全体を100重
量%としたときの配合割合が0.2〜30重量%であ
るフツ素樹脂とを主成分とすることを特徴とする
ものである。 〔発明の構成の詳細な説明〕 本発明のフツ素樹脂は摺動材料の主要成分とな
るマトリツクス中に繊維状に分散している。マト
リツクス中での繊維状の分散は、モールデイング
パウダと称せられる圧縮成形用PTFE粉末、フア
インパウダと称せられる押出成形用PTFE粉末、
PTFEデイスパージヨンと称せられる含浸用水溶
液から注出されたPTFE粉末の1種以上と、マト
リツクス成分とを混練することにより得られる。
フツ素樹脂成分の配合割合は全体を100重量%
(以下、%は重量%を、また、特に断らない限り
全体を100重量%とする)とした場合に0.2〜30%
である。0.2%以下の場合には、その効果が十分
でない。また、30%を越える場合には混練に大き
な力を要し、混練が困難である。マトリツクス中
に分散している繊維状フツ素樹脂の太さは0.1〜
10μ程度である。なお、繊維状フツ素樹脂の走査
型電子顕微鏡写真図を第1図に示す。白く繊維状
にみえているのがフツ素樹脂である。なお、この
写真においてはマトリツクス部はポリアセタール
樹脂である。 マトリツクスは結合剤とカーボングラフアイト
を含む潤滑性粉末との混合体で構成される。この
マトリツクスは上記した繊維状のフツ素樹脂の媒
体となり、摺動部材の母体となるものである。 結合剤としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂と
もに使用できる。 熱可塑性樹脂としては、ポリアセタール、ポリ
ブチレンテレフタレート、ナイロン等の樹脂、特
に結晶性の樹脂が好ましい。 熱硬化性樹脂としては、ストレートフエノール
樹脂、エポキシ変性フエノール樹脂、メラミン変
性フエノール樹脂等の変性フエノール樹脂、エポ
キシ樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド等の熱硬化性樹脂を使用す
ることができる。特にストレートフエノール樹
脂、変性フエノール樹脂が優れた摩擦特性を与え
る。 結合剤とともにマトリツクスを構成する潤滑性
粉末は、固体潤滑剤であるカーボングラフアイト
粉末を少なくとも含む。他の潤滑性粉末として、
カーボングラフアイト粉末以外の固体潤滑剤、潤
滑油を吸着あるいは含浸した粉体、耐荷重性向
上、耐摩耗性向上あるいは結合剤の相手材への凝
着を防ぐ硬質粉末を挙げることができる。 上記カーボングラフアイト粉末は固体潤滑剤と
しての作用以外にマトリツクスを構成する主要成
分とすることができる。 カーボングラフアイト粉末としては完全な黒鉛
ばかりでなく、不完全な黒鉛、いわゆるカーボン
グラフアイト等も使用することができる。結晶的
には黒鉛結晶の(002)方向の面間隔が3.500Å以
下の黒鉛であり、好ましくは3.354より大きく
3.410より小さい程度の黒鉛を使用するのが良い。
また、天然黒鉛、人造黒鉛いずれでもよい。天然
黒鉛として知られている土状黒鉛、鱗状黒鉛、鱗
片状黒鉛、塊状黒鉛等いずれも使用することがで
きる。カーボングラフアイトの配合割合は30〜70
%であり、好ましくは50〜60%である。30%以下
では摩擦特性が劣化し、70%以上では強度が低下
するからである。カーボングラフアイトの粉径は
0.5〜200μ、特に2〜100μ程度が好ましい。充分
な摩擦特性が得られ、樹脂との結合力も充分なも
のとなるからである。多量の潤滑性粉末を配合す
る場合には、結合剤として熱硬化性樹脂を用いる
のが好ましい。この場合の熱硬化性樹脂の配合割
合は20〜50%、特に25〜35%の配合割合が優れて
いる。 他の固体潤滑剤としては二硫化モリブデン、雲
母、窒化硼素等を上げることができる。これらは
0.5〜15%程度配合できる。特に1〜10%程度配
合したものが優れている。粒径としては100μ以
下であるのが好ましい。 潤滑油を吸着、含浸した粉体に用いられる潤滑
油としては、シリコンオイル、耐熱合成オイル、
オレフインオイル、パラフインオイル、一般鉱油
等を使用することができる。なお、本発明の含油
摺動部材が短期的には140℃程度の成形温度摺動
温度となり得ることもあるために短期間において
140℃程度の耐熱性を有する油であることが好ま
しい。なお、潤滑油の割合は0.5〜15重量%程度、
特に3〜8%程度がよい。 潤滑油の吸着剤としては木粉、粉末状のセルロ
ース、表面積の大きい多孔質の有機、無機粉末、
層状鉱物、繊維状粉末等を使用することができ
る。なお、カーボングラフアイト粉末も吸着剤と
して使用できる。 硬質粉末としては、炭化珪素、炭化チタン、炭
化タングステン等の炭化物、窒化珪素、窒化硼素
等の窒化物、アルミナ、シリカ、チタニア、マグ
ネシア、酸化マンガン、酸化カルシウム、酸化
鉄、酸化クロム等の酸化物、雲母、ガラスビー
ズ、フエライト、ガラス繊維、タルク等を使用す
ることができる。なお、硬質粉末は、実際上マト
リツクスを構成する結合剤等の主成分により硬い
物質であれば硬質粉末としての作用を有する。し
かし、より硬い物質が好ましい。硬質粉末の粒径
は0.5〜200μ、特に2〜150μ程度がよい。配合割
合は25%以下、5〜25%程度、より好ましくは8
〜20%程度である。 本発明の摺動部材は、上記した成分を混合混練
し、フツ素樹脂をマトリツクス内で繊維状に分散
させ、成形型内で圧縮成形し、あるいは成形型内
に射出成形して製造することができる。この型成
形時に軸受け、あるいはメカニカルシールのシー
ル材として好ましい形状を有するように型成形す
ることができる。また、型成形後、機械的に研削
あるいは切削して一定の形状に仕上げることもで
きる。 〔発明の効果〕 本発明の摺動部材は、フツ素樹脂が繊維状とな
つているため、従来の粒状に分散したフツ素樹脂
に比較して、摩擦係数が小さい。従つて、従来と
同じ摩擦係数を得るためには少ない割合のフツ素
樹脂を配合すればよい。またフツ素樹脂が繊維状
にマトリツクス中に分散しているため、粒子状に
分散しているものと比較して、フツ素樹脂自体が
マトリツクスより脱落しにくい。すなわち、摩擦
表面に表出した繊維状フツ素樹脂は、大部分がマ
トリツクス中に存在しているため摩擦表面より脱
落しにくい。その上に、使用しているフツ素樹脂
が延性にすぐれた種類のものであるため、摩擦表
面で伸び、広く摩擦表面をフツ素樹脂で被覆する
ものと考えられる。したがつて、摩擦表面にはフ
ツ素樹脂が集積し、フツ素樹脂の割合が高くなつ
ているものと考えられる。これが低摩擦係数を与
える要因と思われる。そして、このような繊維状
フツ素樹脂が全体を100重量%としたときに0.2〜
30重量%配合されていることにより、上記した効
果が充分なものとなつている。 また、本発明の摺動部材はマトリツクス部に固
体潤滑剤であるカーボングラフアイト粉末を含
む。このカーボングラフアイト粉末は結合剤中に
分散してマトリツクスを形成している。これは結
合剤が相手材表面に凝着するのを防ぐとともに、
固体潤滑剤自体が潤滑剤となり、円滑な摺動を可
能とする。このカーボングラフアイト粉末は摩擦
係数が小さいために低摩擦の効果が大となる。固
体潤滑剤としてさらに二硫化モリブデンを合わせ
て使用する場合は、二硫化モリブデン自体が優れ
た固体潤滑剤としてしられているように低摩擦化
が達成される。 摺動部材中にカーボングラフアイト粉末の他に
硬質粉末を配合した場合には、硬質粉末が相手材
摺動面に凝着した結合剤を削り取る作用を行な
う。したがつて、硬質物を含有させることにより
長時間にわたつて摩擦が安定し、低摩擦が得られ
る。またこの場合、硬質粉末および固体潤滑剤と
してのそれぞれの効果が発揮される。例えば、結
合剤としてフエノール樹脂を使用した場合に硬質
物と固体潤滑剤としてのカーボングラフアイト粉
末はそれぞれ独立する傾向にあるためにフエノー
ル樹脂中により硬質物とカーボングラフアイト粉
末が分散し、それだけフエノール樹脂が分散する
ことになりフエノール樹脂の相手材への凝着の発
生を防止できる。なお繊維化したフツ素樹脂によ
り硬質物の保持が一層強固になり、硬質粉末の堕
落をある程度防止することができる。 カーボングラフアイト粉末の他に潤滑油が含浸
した粉末が配合されている場合は、この潤滑油が
摺動表面に供給されるために摩擦面に潤滑油が供
給され低摩擦が達成される。また、潤滑油は相手
材への結合剤の凝着を防止する作用を行なう。 なお、本発明の摺動部材の相手材としては、含
油したアルミナのような含油セラミツクス材が最
も適している。特に、含油アルミナを相手材とす
るメカニカルシールに本発明の摺動部材を有効に
使用することができる。 〔試験例 1〕 試験例1として、繊維状PTFEと粒状PTFEが
摩擦係数に及ぼす影響を参考のために示す。 結合剤としてPTFEのモールデイングパウダー
を用いた。第1表に示すNo.1〜No.7の配合割合で
配合し、2軸混練押出機で混練し、その後粒状に
して射出成形した。得られた成形体を切削加工に
より内径16mm、外径21mm、厚さ7mmの摺動材を形
成した。次に、相手材として焼結アルミナよりな
るアルミナリングを使用し、荷重5Kg、速度0.2
m/秒、水中で1時間のリングーリング式摩擦摩
耗試験機による試験を行なつた。なお、この試験
においては各摺動部材を固定し、相手材を回転し
て行なつたものである。これにより、平均摩擦係
数を求めた。得られた結果を第1表に示す。 そして、比較のために、ポリアセタール100%
およびポリアセタール86%と成形体を粉砕した
PTFEパウダーを混練して得た摺動部材を上記と
同様に製造した。これらについても上記と同様の
試験を行ない摩擦係数を求めた。結果を第1表に
合せて示す。 得られた摺動材料の摩擦係数をみると、No.1と
No.102を比較するとわかるように、わずかに0.2%
の繊維状PTFEが含まれているだけで摩擦係数が
0.02低下した。またNo.6とNo.101の比較により、
PTFEの配合割合は共に14%であるが、繊維状の
PTFE銭含有するNo.6の摩擦係数が0.21であるの
に対し、粒子状のPTFEをもつNo.101の摩擦係数
は0.31である。これにより繊維状のPTFEの効果
が明らかである。なお、参考までにNo.4の摺動部
材の組成の走査型電子顕微鏡写真を第1図に、No.
101の摺動部材の組成の顕微鏡写真を第2図に示
す。第1図で白い繊維状のものがPTFEである。
一方第2図で黒い粒状のものがPTFEである。 〔試験例 2〕 結合剤としてフエノール樹脂、エポキシ樹脂お
よびポリアセタールを使用し、カーボングラフア
イト粉末として人造カーボングラフアイト粉末で
あるいわゆるカーボングラフアイト(粒径80μ以
下)を使用し、繊維状フツ素樹脂としてPTFEの
モールデイングパウダーを用いた。そして第2表
に示すそれぞれの配合割合でカーボングラフアイ
ト粉末と結合剤を混練して成形粉末を得た。な
お、混合はヘンセルミキサー等で行ない、その後
ホツトロール、コニーダ等で混練した。No.9につ
いては試験例1と同様に成形した。その他は通常
のフエノール樹脂の成形方法と同様に155℃、成
形圧200Kg/cm2で約3分成形したものである。 得られた成形体は試験例1と同様に切削加工
し、かつ同様の摺動試験を実施した。結果を第2
表に合せて示す。 第1表と第2表の結果を比較するとわかるよう
に、繊維状PTFEの配合割合が等しいNo.2とNo.9
の試料では、カーボングラフアイト粉末が30%含
まれているNo.9の試料の方がカーボングラフアイ
ト粉末が含まれていないNo.2の試料より摩擦係数
が0.02低い。 すなわち、カーボングラフアイト粉末を30〜70
%配合することにより、試験例1の摺動部材と比
較し摩擦係数が0.02程度低くなるのがわかる。ま
た繊維状PTFEが含まれていない場合には、No.
103、No.104の試料より明らかな様に0.37,0.32と
いう大きな摩擦係数を示す。しかし、0.2%の繊
維状PTFEを配合することにより、摩擦係数は
0.32となり、3.1以上を配合することにより摩擦
係数は0.24以下となるのがわかる。 〔試験例 3〕 試験例2と同じように、フエノール樹脂、エポ
キン樹脂、ポリアセタール、繊維状PTFE、カー
ボングラフアイトを用い、さらに硬質粉末として
粒径25μ以下のシリカおよび粒径10μ以下のアル
ミナを用い、第3表に示す配合割合で各摺動部材
を製造した。そして、試験例1と同様に試験を行
なつた。 この試験で得られた摩擦係数を第3表に合せて
示す。シリカ又はアルミナを配合することにより
摩擦係数が0.16〜0.23となり、極めて安定してい
るのが明らかである。また、繊維状PTFEを配合
していないNo.105の摺動部材の摩擦係数0.35と比
較し、摩擦係数が著しく低くなつている。 〔試験例 4〕 試験例2のフエノール樹脂またはポリアセター
ル、カーボングラフアイト、繊維状フツ素樹脂に
加えて、潤滑剤として知られている二硫化モリブ
デン(平均粒径約5μ)、低分子量4フツ化エチレ
ン樹脂粉末、窒化硼素(粒径約10μ)、シリコン
油(カーボングラフアイトに予め含浸吸着させ
た)を使用して試験例1と同様に摺動部材を得
た。また、得られた摺動部材を試験例1と同様に
試験を行なつた。得られた摩擦係数を合せて第4
表に示す。潤滑剤の添加により摩擦係数がさらに
低下して安定し、0.11〜0.23程度の小さな摩擦係
数が得られている。特にシリコン油を含浸させる
ことにより0.11という低い摩擦係数をもつものが
得られた。 〔試験例 5〕 硬質物としてのシリカまたはアルミナおよび潤
滑剤の1種または2種を配合した摺動部材を第5
表に示す。なお、第5表に示す摺動部材について
も試験例1と同様にして製造したものである。ま
た、試験例1と同様にして得られた試験結果を第
5表に合せて示す。摩擦係数が0.16〜0.23と低く
安定しているのがわかる。なお、比較例として示
したNo.106の摺動部材は摩擦係数が0.33と高い。
これはマトリツクス中に繊維
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
状PTFEが含まれていないためと思われる。
第1図は試験例1に示すNo.4摺動部材の組織の
繊維形状を示す顕微鏡写真図、第2図は比較例の
摺動部材の組織の粒子形状を示す走査型電子顕微
鏡写真図である。
繊維形状を示す顕微鏡写真図、第2図は比較例の
摺動部材の組織の粒子形状を示す走査型電子顕微
鏡写真図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポリアセタール、フエノール樹脂、エポキシ
樹脂又はこれらの混合物からなる結合剤と、全体
を100重量%としたときのカーボングラフアイト
の配合割合が30〜70重量%であるカーボングラフ
アイト粉末を含む潤滑性粉末との混合体で構成さ
れたマトリツクス部と、 該マトリツクス部に繊維状に分散しかつ全体を
100重量%としたときの配合割合が0.2〜30重量%
であるフツ素樹脂とを主成分とすることを特徴と
する摺動部材。 2 フツ素樹脂の繊維状分散はマトリツクス部と
の混練により得られたものである特許請求の範囲
第1項記載の摺動部材。 3 マトリツクス部は硬質粉末を含む特許請求の
範囲第1項記載の摺動部材。 4 マトリツクス部は固体潤滑剤あるいは潤滑油
を吸着した粉末を含む特許請求の範囲第1項記載
の摺動部材。 5 カーボングラフアイトを形成する黒鉛結晶の
(002)方向の面間隔は3.500Å以下であり、潤滑
油はカーボングラフアイトに吸着されている特許
請求の範囲第4項記載の摺動部材。 6 マトリツクス部は硬質粉末および固体潤滑剤
あるいは潤滑油を吸着した粉末を含む特許請求の
範囲第1項記載の摺動部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18390983A JPS6072952A (ja) | 1983-09-30 | 1983-09-30 | 摺動部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18390983A JPS6072952A (ja) | 1983-09-30 | 1983-09-30 | 摺動部材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6072952A JPS6072952A (ja) | 1985-04-25 |
| JPH0115531B2 true JPH0115531B2 (ja) | 1989-03-17 |
Family
ID=16143932
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18390983A Granted JPS6072952A (ja) | 1983-09-30 | 1983-09-30 | 摺動部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6072952A (ja) |
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| JP3715512B2 (ja) * | 2000-06-01 | 2005-11-09 | 大同メタル工業株式会社 | 複層摺動材料 |
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| JP4583750B2 (ja) * | 2003-12-25 | 2010-11-17 | 大豊工業株式会社 | 摺動材料 |
| US8962143B2 (en) | 2008-10-27 | 2015-02-24 | Taiho Kogyo Co., Ltd. | PTFE-based sliding material, bearing, and method for producing PTFE-based sliding material |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1983
- 1983-09-30 JP JP18390983A patent/JPS6072952A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6072952A (ja) | 1985-04-25 |
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