JPH0117232B2 - - Google Patents
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- JPH0117232B2 JPH0117232B2 JP11404380A JP11404380A JPH0117232B2 JP H0117232 B2 JPH0117232 B2 JP H0117232B2 JP 11404380 A JP11404380 A JP 11404380A JP 11404380 A JP11404380 A JP 11404380A JP H0117232 B2 JPH0117232 B2 JP H0117232B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bulb
- glass
- temperature
- heat rays
- divalent iron
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Description
本発明は熱線を遮断する被膜が形成されたバル
ブを有する白熱電球に関する。 白熱電球のタングステンフイラメントから放射
される放射エネルギーのうち、その入力の70ない
し80%は熱線となつて大量に放射されている。こ
の熱線は被照射物の温度を上昇させ、照明用とし
てはきわめて好ましくない。この白熱電球から放
射される熱線により被照射物が昇温しないための
方法について、従来から種々の研究が試みられて
きた。たとえば、反射鏡に可視光を反射し熱線を
透過する膜を形成した電球や、ガラスバルブの表
面に熱線を吸収する金属酸化物被膜を被着した電
球があるがこれらはいずれも熱線の遮断効果が不
十分であつた。また、バルブを構成するガラスに
2価の鉄イオンを添加し、タングステンフイラメ
ントから放射される熱線がバルブを透過させない
ようにする方法がある。この2価の鉄イオンを含
有するガラスは被長が1.1μの近傍の赤外域に吸収
のピークがあつて、0.7μ以下の可視域の透過率が
高い。白熱電球のタングステンフイラメントから
放射されるエネルギーは波長が1.0μから1.1μの辺
りに放射のピークが存在するから、上記した2価
の鉄イオンを含有するガラスは白熱電球のタング
ステンフイラメントから放射される熱線を遮断す
るのにきわめて有効である。しかしながら
Kirchhoffの法則により、温度と放射の波長が一
定のとき吸収する放射エネルギーの量は放射する
エネルギーの量に比例するから、上記2価の鉄イ
オンを含有するガラスは熱線を吸収して温度が上
昇し、2次的に熱線放射源になり通常の従来使用
されていたガラスより2次的な熱線放射が大きく
なるという欠点が発生した。ガラスバルブから放
射される熱線はSteffan−Boltzmannの放射法則
により下記の式で表わされる。 E=εσT4 ここに、Eは放射エネルギー、εは放射率、T
は絶対温度、σは定数である。ガラスバルブから
放射される放射エネルギーの総量はバルブの絶対
温度とその放射率に依存するが、バルブの温度は
一般の白熱電球では100℃ないし数100℃であり、
この温度を低下させてその放射エネルギーの大半
を占める熱線の放射エネルギーを小さくすること
は、バルブの大きさを大きくしなければならず、
この方法は白熱電球を装着する器具などの制約が
あるので好ましくなく、また経済的でない。放射
率εの小さい物質としては、酸化けい素
(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化チタ
ン(TiO2)などの酸化物があるが、これらは放
射率εは小さいが熱線の透過率が大きく、したが
つてこれらの物質を2価の鉄イオンを含有するガ
ラスバルブ壁に被着させても、バルブ壁から放射
される2次熱線を希望通りに防止することはでき
ない。 本発明は上記した欠点を解決するためになされ
たもので、白熱電球のタングステンフイラメント
から放射される熱線を遮断し、しかもそのガラス
バルブの2次的な熱線放射がなく、したがつて被
照射物の昇温のきわめて少ない白熱電球を提供す
ることを目的とする。 以下に本発明の詳細を図示の一実施例を参照し
て説明する。第1図は本発明の一実施例の
100V100W白熱電球の正面図である。後述するガ
ラス材質からなるバルブ1内にタングステンフイ
ラメント2を備えたマウント3が設けられてい
る。このマウント3は上記タングステンフイラメ
ント2を支持するとともに電気的に接続する内部
導入線4,4と、さらにこれに接続されたモリブ
デン箔5,5と、このモリブデン箔5,5に接続
された図示しない外導線およびタングステンフイ
ラメント2を係止するアンカ9とで構成されてい
る。上記バルブ1はモリブデン箔5,5部を圧潰
した封着部に口金6が冠装されこの口金6の口金
シエル7およびアイレツト8の外導線を導電的に
接続し端子を形成している。また、バルブ1内は
排気され不活性ガスとしてアルゴン70容積%とち
つ素30容積%とが、臭化メチレンなどのハロゲン
とともに常温で700torrの圧力で封入されている。
上記バルブ1は後述する2価の鉄イオンを含有し
たガラスからなり、その外表面に金属酸化物被膜
10が被着されている。ガラスバルブ1外表面に
被着された上記金属酸化物被膜10はすずSnを
添加した酸化インジウムIn2O3またはアンチモン
Sbを添加した酸化すずSnO2のように半導体の構
成を有しており、数100℃の温度でガラスから放
射される2ないし20μ程度の熱線に対して放射率
εが小さく、かつ高い反射率を有している。ま
た、バルブ1を構成している2価の鉄イオンを含
有するガラスは2価の鉄イオンFe2+濃度が1.5重
量%(Fe2+濃度の測定については後述する。)の
ガラスが使用されている。 つぎに本発明者の行なつた実験について述べ
る。本発明者は第1図示の本発明一実施例のハロ
ゲン入り白熱電球100V100Wを製作するため、ガ
ラス1の蒸着装置内におき、バルブ1を回転させ
加熱しながらこのバルブ1の外表面にすずSnを
SnO2の形で3重量%添加した酸化インジウム
In2O3の被膜を形成させた。また本願は、すずSn
を添加した酸化インジウムの被膜を有するものの
他、四塩化すずSnCl4に三酸化アンチモンSbCl3
を若干混合したエタノール溶液をガラスバルブ1
外表面にスプレーしてアンチモン添加酸化すず被
膜を被着させたものも試作した。 また、上記バルブ1を構成するガラスは酸化第
1鉄FeO0.05ないし5重量%と還元剤として澱粉
とアンチモンSb、けい素Si、アルミニウムAlな
どを加えたほうけい酸ガラスや酸化第1鉄FeOを
加えたアルミノけい酸塩ガラスによつて形成され
る。上記した2価の鉄イオンの濃度を0から3.5
重量%まで添加させた各種ガラスによりバルブ1
を製作し、バルブ1外表面に前記した方法によつ
て金属酸化物被膜10を被着させたものと、上記
金属酸化物被膜のないものによつて前記した
(100V100W)ハロゲン入り白熱電球を製作し、
その全光束と比熱線放射量ならびにバルブ1外壁
の温度を測定した。なお、2価の鉄イオン濃度の
定量は、有機溶媒による抽出法によつて鉄の全量
とFe3+の含量を測定し、その差によつてFe2+の
含量を決定する方法によつた。上記全光束は球面
光束計、比熱線放射量はボロメータで測定したも
ので、2価の鉄イオンを添加しないガラスのバル
ブ1で、金属酸化物被膜を形成してない従来のハ
ロゲン入り白熱電球の熱線放射量の値を100とし
たとき、試作したハロゲン入り白熱電球の熱線放
射量の比の値であり、バルブ1外壁の温度はハロ
ゲン入り白熱電球を上向き点灯して温度が安定し
たときのバルブ1側壁面の温度を熱電対により測
定した値である。上記測定値を下表に示す。
ブを有する白熱電球に関する。 白熱電球のタングステンフイラメントから放射
される放射エネルギーのうち、その入力の70ない
し80%は熱線となつて大量に放射されている。こ
の熱線は被照射物の温度を上昇させ、照明用とし
てはきわめて好ましくない。この白熱電球から放
射される熱線により被照射物が昇温しないための
方法について、従来から種々の研究が試みられて
きた。たとえば、反射鏡に可視光を反射し熱線を
透過する膜を形成した電球や、ガラスバルブの表
面に熱線を吸収する金属酸化物被膜を被着した電
球があるがこれらはいずれも熱線の遮断効果が不
十分であつた。また、バルブを構成するガラスに
2価の鉄イオンを添加し、タングステンフイラメ
ントから放射される熱線がバルブを透過させない
ようにする方法がある。この2価の鉄イオンを含
有するガラスは被長が1.1μの近傍の赤外域に吸収
のピークがあつて、0.7μ以下の可視域の透過率が
高い。白熱電球のタングステンフイラメントから
放射されるエネルギーは波長が1.0μから1.1μの辺
りに放射のピークが存在するから、上記した2価
の鉄イオンを含有するガラスは白熱電球のタング
ステンフイラメントから放射される熱線を遮断す
るのにきわめて有効である。しかしながら
Kirchhoffの法則により、温度と放射の波長が一
定のとき吸収する放射エネルギーの量は放射する
エネルギーの量に比例するから、上記2価の鉄イ
オンを含有するガラスは熱線を吸収して温度が上
昇し、2次的に熱線放射源になり通常の従来使用
されていたガラスより2次的な熱線放射が大きく
なるという欠点が発生した。ガラスバルブから放
射される熱線はSteffan−Boltzmannの放射法則
により下記の式で表わされる。 E=εσT4 ここに、Eは放射エネルギー、εは放射率、T
は絶対温度、σは定数である。ガラスバルブから
放射される放射エネルギーの総量はバルブの絶対
温度とその放射率に依存するが、バルブの温度は
一般の白熱電球では100℃ないし数100℃であり、
この温度を低下させてその放射エネルギーの大半
を占める熱線の放射エネルギーを小さくすること
は、バルブの大きさを大きくしなければならず、
この方法は白熱電球を装着する器具などの制約が
あるので好ましくなく、また経済的でない。放射
率εの小さい物質としては、酸化けい素
(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化チタ
ン(TiO2)などの酸化物があるが、これらは放
射率εは小さいが熱線の透過率が大きく、したが
つてこれらの物質を2価の鉄イオンを含有するガ
ラスバルブ壁に被着させても、バルブ壁から放射
される2次熱線を希望通りに防止することはでき
ない。 本発明は上記した欠点を解決するためになされ
たもので、白熱電球のタングステンフイラメント
から放射される熱線を遮断し、しかもそのガラス
バルブの2次的な熱線放射がなく、したがつて被
照射物の昇温のきわめて少ない白熱電球を提供す
ることを目的とする。 以下に本発明の詳細を図示の一実施例を参照し
て説明する。第1図は本発明の一実施例の
100V100W白熱電球の正面図である。後述するガ
ラス材質からなるバルブ1内にタングステンフイ
ラメント2を備えたマウント3が設けられてい
る。このマウント3は上記タングステンフイラメ
ント2を支持するとともに電気的に接続する内部
導入線4,4と、さらにこれに接続されたモリブ
デン箔5,5と、このモリブデン箔5,5に接続
された図示しない外導線およびタングステンフイ
ラメント2を係止するアンカ9とで構成されてい
る。上記バルブ1はモリブデン箔5,5部を圧潰
した封着部に口金6が冠装されこの口金6の口金
シエル7およびアイレツト8の外導線を導電的に
接続し端子を形成している。また、バルブ1内は
排気され不活性ガスとしてアルゴン70容積%とち
つ素30容積%とが、臭化メチレンなどのハロゲン
とともに常温で700torrの圧力で封入されている。
上記バルブ1は後述する2価の鉄イオンを含有し
たガラスからなり、その外表面に金属酸化物被膜
10が被着されている。ガラスバルブ1外表面に
被着された上記金属酸化物被膜10はすずSnを
添加した酸化インジウムIn2O3またはアンチモン
Sbを添加した酸化すずSnO2のように半導体の構
成を有しており、数100℃の温度でガラスから放
射される2ないし20μ程度の熱線に対して放射率
εが小さく、かつ高い反射率を有している。ま
た、バルブ1を構成している2価の鉄イオンを含
有するガラスは2価の鉄イオンFe2+濃度が1.5重
量%(Fe2+濃度の測定については後述する。)の
ガラスが使用されている。 つぎに本発明者の行なつた実験について述べ
る。本発明者は第1図示の本発明一実施例のハロ
ゲン入り白熱電球100V100Wを製作するため、ガ
ラス1の蒸着装置内におき、バルブ1を回転させ
加熱しながらこのバルブ1の外表面にすずSnを
SnO2の形で3重量%添加した酸化インジウム
In2O3の被膜を形成させた。また本願は、すずSn
を添加した酸化インジウムの被膜を有するものの
他、四塩化すずSnCl4に三酸化アンチモンSbCl3
を若干混合したエタノール溶液をガラスバルブ1
外表面にスプレーしてアンチモン添加酸化すず被
膜を被着させたものも試作した。 また、上記バルブ1を構成するガラスは酸化第
1鉄FeO0.05ないし5重量%と還元剤として澱粉
とアンチモンSb、けい素Si、アルミニウムAlな
どを加えたほうけい酸ガラスや酸化第1鉄FeOを
加えたアルミノけい酸塩ガラスによつて形成され
る。上記した2価の鉄イオンの濃度を0から3.5
重量%まで添加させた各種ガラスによりバルブ1
を製作し、バルブ1外表面に前記した方法によつ
て金属酸化物被膜10を被着させたものと、上記
金属酸化物被膜のないものによつて前記した
(100V100W)ハロゲン入り白熱電球を製作し、
その全光束と比熱線放射量ならびにバルブ1外壁
の温度を測定した。なお、2価の鉄イオン濃度の
定量は、有機溶媒による抽出法によつて鉄の全量
とFe3+の含量を測定し、その差によつてFe2+の
含量を決定する方法によつた。上記全光束は球面
光束計、比熱線放射量はボロメータで測定したも
ので、2価の鉄イオンを添加しないガラスのバル
ブ1で、金属酸化物被膜を形成してない従来のハ
ロゲン入り白熱電球の熱線放射量の値を100とし
たとき、試作したハロゲン入り白熱電球の熱線放
射量の比の値であり、バルブ1外壁の温度はハロ
ゲン入り白熱電球を上向き点灯して温度が安定し
たときのバルブ1側壁面の温度を熱電対により測
定した値である。上記測定値を下表に示す。
【表】
上記表の値より考察して、試験No.1のバルブの
ガラスのFe2+濃度が0%で金属酸化物被膜を有
しない従来のものと比較して、バルブのガラスの
Fe2+濃度が0.05%のものはバルブの熱線放射量の
低下がなく、上記Fe2+濃度が0.1%のものでも金
属酸化物被膜がないとバルブの熱線放射量はほぼ
従来のものと変らない。また、バルブのガラスの
Fe2+濃度が3.5%になると金属酸化物被膜を被着
してなくても初光束が激減し、バルブ壁の温度が
650℃にも上昇することがわかる。また、金属酸
化物被膜が被着されていないものはバルブのガラ
スのFe2+濃度が同等であつても、バルブの熱線
放射量が高く好ましくないことが判る。したがつ
て、バルブを構成するガラスが、酸化鉄FeOの重
量%で0.1ないし3%の2価の鉄イオンを含有し
ており、しかもすずを添加したインジウムおよび
またはアンチモンを添加した酸化すずからなる金
属酸化物被膜を上記バルブの外表面に被着してい
る本発明の白熱電球は、タングステンフイラメン
トから放射される熱線ならびにバルブから放射さ
れる2次的な熱線放射がなく、被照射物を昇温さ
せることがきわめて少ない効果を有していること
が判る。 本発明者はさらに、上記の効果を確認するため
の実験をした。実験の方法として2価の鉄イオン
Fe2+の濃度が1.5%の平板ガラスと上記平板ガラ
スにすずSnを添加した酸化インジウムIn2O3の被
膜を被着させたものとについて分光透過率を測定
し、併せて後者の分光反射率を測定した。その結
果は第2図に示してあるとおりである。第2図に
おいて曲線(い)は2価の鉄イオンFe2+を添加した
平板ガラスの外面にすずSnを添加した酸化イン
ジウムIn2O3被膜を被着したものの分光透過率曲
線、曲線(ろ)は上記酸化インジウム被膜を有しな
い2価の鉄イオンを添加した平板ガラスの分光透
過率曲線である。また、曲線(は)は2価の鉄イオ
ンを添加した平板ガラスの外面にすずを添加した
酸化インジウム被膜を被着したものの分光反射率
曲線である。すなわち、曲線(い)は曲線(ろ)のよ
うに波長1μ以上の熱線域に透過のピークがなく、
しかも、曲線(は)から明らかなとおり、熱線域で
の反射率が高い、換言すれば、熱線の吸収が少な
く、したがつて熱線の2次的な放射が少ないこと
が判る。本発明はそのバルブが2価の鉄イオンを
添加したガラスからなつており、その外表面にす
ずを添加した酸化インジウムのような金属酸化物
の被膜を有しているから、上記平板ガラスによる
実験から明らかなようにバルブ壁の熱線域での透
過が少なく、しかも熱線の2次的な放射が少な
く、したがつて本発明白熱電球から放射される熱
線はきわめて少なく、被照射物の昇温を極少にす
ることができるのである。第3図は黒体のエネル
ギーの放射の分光分布特性図であつて、第3図か
ら明らかなように黒体から放射されるエネルギー
は、その温度が530℃のときはA曲線、430℃のと
きはB曲線で示されるような分光エネルギー分布
を示し、熱線域に放射のピークが存在するが本発
明に使用されるバルブは、上記熱線域において黒
体の放射エネルギーの約20ないし40%のエネルギ
ーの放射にすぎないことを実験により確認した。 以上詳述したように、本発明はガラスバルブ内
にタングステンフイラメントを収容するものにお
いて、上記バルブを構成するガラスは2価の鉄イ
オンを含有しており、さらに、上記バルブの外表
面にすずを添加した酸化インジウムまたはアンチ
モンを添加した酸化すずからなる金属酸化物被膜
を具備していることを特徴とする白熱電球であつ
て、本発明の白熱電球から放射される放射エネル
ギーは熱線域のエネルギーがきわめて少なく、し
たがつて被照射物の温度を上昇させることが少な
く、しかも、従来のこの種白熱電球のように熱線
遮断によつてバルブの温度が上昇し、2次的に熱
線をバルブから放射するという欠点が少ないか
ら、被照射物の昇温が防止できるというすぐれた
効果を有しているのである。なお、バルブの形状
は実施例で示したような管形に限るものではな
く、球形その他の形状でもよく、2価の鉄イオン
を含有するガラスは実施例のようにバルブ全体に
使用するのではなく、反射形電球などの光を投射
するレンズ面のみに使用してもよい。
ガラスのFe2+濃度が0%で金属酸化物被膜を有
しない従来のものと比較して、バルブのガラスの
Fe2+濃度が0.05%のものはバルブの熱線放射量の
低下がなく、上記Fe2+濃度が0.1%のものでも金
属酸化物被膜がないとバルブの熱線放射量はほぼ
従来のものと変らない。また、バルブのガラスの
Fe2+濃度が3.5%になると金属酸化物被膜を被着
してなくても初光束が激減し、バルブ壁の温度が
650℃にも上昇することがわかる。また、金属酸
化物被膜が被着されていないものはバルブのガラ
スのFe2+濃度が同等であつても、バルブの熱線
放射量が高く好ましくないことが判る。したがつ
て、バルブを構成するガラスが、酸化鉄FeOの重
量%で0.1ないし3%の2価の鉄イオンを含有し
ており、しかもすずを添加したインジウムおよび
またはアンチモンを添加した酸化すずからなる金
属酸化物被膜を上記バルブの外表面に被着してい
る本発明の白熱電球は、タングステンフイラメン
トから放射される熱線ならびにバルブから放射さ
れる2次的な熱線放射がなく、被照射物を昇温さ
せることがきわめて少ない効果を有していること
が判る。 本発明者はさらに、上記の効果を確認するため
の実験をした。実験の方法として2価の鉄イオン
Fe2+の濃度が1.5%の平板ガラスと上記平板ガラ
スにすずSnを添加した酸化インジウムIn2O3の被
膜を被着させたものとについて分光透過率を測定
し、併せて後者の分光反射率を測定した。その結
果は第2図に示してあるとおりである。第2図に
おいて曲線(い)は2価の鉄イオンFe2+を添加した
平板ガラスの外面にすずSnを添加した酸化イン
ジウムIn2O3被膜を被着したものの分光透過率曲
線、曲線(ろ)は上記酸化インジウム被膜を有しな
い2価の鉄イオンを添加した平板ガラスの分光透
過率曲線である。また、曲線(は)は2価の鉄イオ
ンを添加した平板ガラスの外面にすずを添加した
酸化インジウム被膜を被着したものの分光反射率
曲線である。すなわち、曲線(い)は曲線(ろ)のよ
うに波長1μ以上の熱線域に透過のピークがなく、
しかも、曲線(は)から明らかなとおり、熱線域で
の反射率が高い、換言すれば、熱線の吸収が少な
く、したがつて熱線の2次的な放射が少ないこと
が判る。本発明はそのバルブが2価の鉄イオンを
添加したガラスからなつており、その外表面にす
ずを添加した酸化インジウムのような金属酸化物
の被膜を有しているから、上記平板ガラスによる
実験から明らかなようにバルブ壁の熱線域での透
過が少なく、しかも熱線の2次的な放射が少な
く、したがつて本発明白熱電球から放射される熱
線はきわめて少なく、被照射物の昇温を極少にす
ることができるのである。第3図は黒体のエネル
ギーの放射の分光分布特性図であつて、第3図か
ら明らかなように黒体から放射されるエネルギー
は、その温度が530℃のときはA曲線、430℃のと
きはB曲線で示されるような分光エネルギー分布
を示し、熱線域に放射のピークが存在するが本発
明に使用されるバルブは、上記熱線域において黒
体の放射エネルギーの約20ないし40%のエネルギ
ーの放射にすぎないことを実験により確認した。 以上詳述したように、本発明はガラスバルブ内
にタングステンフイラメントを収容するものにお
いて、上記バルブを構成するガラスは2価の鉄イ
オンを含有しており、さらに、上記バルブの外表
面にすずを添加した酸化インジウムまたはアンチ
モンを添加した酸化すずからなる金属酸化物被膜
を具備していることを特徴とする白熱電球であつ
て、本発明の白熱電球から放射される放射エネル
ギーは熱線域のエネルギーがきわめて少なく、し
たがつて被照射物の温度を上昇させることが少な
く、しかも、従来のこの種白熱電球のように熱線
遮断によつてバルブの温度が上昇し、2次的に熱
線をバルブから放射するという欠点が少ないか
ら、被照射物の昇温が防止できるというすぐれた
効果を有しているのである。なお、バルブの形状
は実施例で示したような管形に限るものではな
く、球形その他の形状でもよく、2価の鉄イオン
を含有するガラスは実施例のようにバルブ全体に
使用するのではなく、反射形電球などの光を投射
するレンズ面のみに使用してもよい。
第1図は本発明一実施例の白熱電球の正面図、
第2図は2価の鉄イオンを添加した平板ガラスの
外面にすずを添加した酸化インジウム被膜を被着
したものと、上記被膜を被着しないものとの分光
透過率ならびに反射率曲線図、第3図は黒体の分
光放射エネルギー分布曲線図である。 1……ガラスバルブ、2……タングステンフイ
ラメント、3……マウント、10……金属酸化物
被膜。
第2図は2価の鉄イオンを添加した平板ガラスの
外面にすずを添加した酸化インジウム被膜を被着
したものと、上記被膜を被着しないものとの分光
透過率ならびに反射率曲線図、第3図は黒体の分
光放射エネルギー分布曲線図である。 1……ガラスバルブ、2……タングステンフイ
ラメント、3……マウント、10……金属酸化物
被膜。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 金属酸化物被膜が形成されたガラスバルブ内
にタングステンフイラメントを収容した白熱電球
において、上記バルブは2価の鉄イオンを含有し
ているガラスからなるとともにその外表面にすず
を添加した酸化インジウムまたはアンチモンを添
加した酸化すずからなる金属酸化物被膜を形成し
ていることを特徴とする白熱電球。 2 バルブを構成するガラスが含有する2価の鉄
イオンは、酸化鉄FeOの重量%で0.1ないし3%
であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
載の白熱電球。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11404380A JPS5738557A (en) | 1980-08-21 | 1980-08-21 | Incandescent lamp |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11404380A JPS5738557A (en) | 1980-08-21 | 1980-08-21 | Incandescent lamp |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5738557A JPS5738557A (en) | 1982-03-03 |
| JPH0117232B2 true JPH0117232B2 (ja) | 1989-03-29 |
Family
ID=14627593
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11404380A Granted JPS5738557A (en) | 1980-08-21 | 1980-08-21 | Incandescent lamp |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5738557A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59163748A (ja) * | 1983-03-07 | 1984-09-14 | 東芝ライテック株式会社 | 電球 |
| JP2607692Y2 (ja) * | 1992-06-19 | 2002-03-04 | 東芝ライテック株式会社 | 電球装置 |
| JP3729285B2 (ja) * | 1994-12-21 | 2005-12-21 | 東芝ライテック株式会社 | 白熱電球および照明装置 |
| JP2957163B1 (ja) | 1998-05-28 | 1999-10-04 | 株式会社三五 | 排気系部品とその製造方法 |
-
1980
- 1980-08-21 JP JP11404380A patent/JPS5738557A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5738557A (en) | 1982-03-03 |
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