JPH0119019B2 - - Google Patents
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- JPH0119019B2 JPH0119019B2 JP56022096A JP2209681A JPH0119019B2 JP H0119019 B2 JPH0119019 B2 JP H0119019B2 JP 56022096 A JP56022096 A JP 56022096A JP 2209681 A JP2209681 A JP 2209681A JP H0119019 B2 JPH0119019 B2 JP H0119019B2
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Description
本発明は取扱いが容易で、かつ止水効果がすぐ
れた止水板に関する。 従来、コンクリート構造物の構造継目や伸縮継
目の止水には、合成樹脂製の止水板やゴム製の止
水板が用いられていたが、これらはコンクリート
との接着が悪く、コンクリートと止水板との接面
から水が侵入して充分な止水効果をあげ得ないと
いう欠点がある。そのため、これらの止水板にお
いては、両端に膨出部を設けたり、あるいはコル
ゲートタイプにするなどの形状面から止水効果を
あげるための創意工夫がなされているが、コンク
リートとの接着が悪いという本質的欠陥ゆえに、
そのような努力にもかかわらず、充分な止水効果
をあげ得ていないのが実状である。 そこで、そのような欠点を解消するために、鉄
板を芯材とし、その周囲に未加硫ゴムを主材とす
る粘着塑性体の層を形成した止水板が提案されて
いるが、このものはコンクリートとの接着がよ
く、良好な止水効果を発揮するものの、粘着性が
強すぎるため、使用直前までその周囲を離型紙で
包被しておかなければならず、そのため使用に際
しては、該離型紙を剥がしつつ施工に供しなけれ
ばならないという問題がある。とくに、一次打込
で半分コンクリート層に埋入したのち、二次打込
までの間、コンクリート層から露出した残り半分
を離型紙で包被しておかないと粘着塑性体層にほ
こりが付着してコンクリートとの接着性が失なわ
れるので、二次打込直前に作業現場で下半分がコ
ンクリート層に埋入されている止水板から離型紙
を剥がさなければならず、その際、コンクリート
層に鉄筋が植設されていると、この二次打込直前
の離型紙の剥離作業がきわめて困難になり、良好
な止水効果が認識されながらも、作業性の悪さか
ら必らずしも満足すべきものとはいえない。 本発明は、そのような事情に鑑みてなされたも
のであり、取扱いが容易でかつ止水効果が良好な
止水板を提供するものである。 すなわち、本発明はアクリル系カチオン型エマ
ルジヨンポリマー25〜45重量%、セメント10〜25
重量%、短繊維2〜15重量%および骨材25〜45重
量%を含む混合物からなる防水層を芯材の周囲に
形成してなる止水板に関する。 かかる本発明の止水板は、セメントの硬化反応
時に発生する熱や、生コンクリートや生モルタル
中のアルカリによつて、防水層の表面が軟化して
コンクリートやモルタルに強力に接着しかつ透水
量も少なく、すぐれた止水効果を発揮するもの
で、使用前は粘着性がないため離型紙で表面を包
被する必要がなく、施工時の作業性が前記の未加
硫ゴムを主材とする粘着塑性体を芯材に塗布して
形成した止水板に比べて著しくすぐれており、ま
た折り曲げた場合、ゴム製あるいは合成樹脂製の
止水板に比べて反撥力が少なく、折り曲げた形状
をほぼそのまま維持することができるので、コー
ナー部の止水に際してもきわめて取扱いが容易で
ある。 図面は本発明の止水板の一例を示すもので、1
は鉄板などの金属板あるいは金網などからなる芯
材であり、2は芯材1の周囲に形成した前記混合
物よりなる防水層である。 本発明において、上記防水層を構成する混合物
中のアクリル系カチオン型エマルジヨンポリマー
は、コンクリートやモルタルとの間に強力な接着
力を生み出す原動力となるものであつて、防水層
を構成する混合物中、このアクリル系カチオン型
エマルジヨンポリマーが少なくなると、コンクリ
ートやモルタルとの接着性が低下し、かつ耐透水
性、柔軟性が低下し、止水効果が充分に発揮しえ
なくなるとともに、取扱い性も悪くなり、逆に多
すぎると表面層のみが硬化して、防水層内部の硬
化が進行しなくなるので、その使用量としては混
合物中25〜45%(重量%、以下同様)にすること
が必要である。このアクリル系カチオン型エマル
ジヨンポリマーは、乳化重合により得られるカチ
オン性の粒子荷電を有するエマルジヨンポリマー
で、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カル
ボン酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、メタク
リル酸メチルなどの不飽和カルボン酸エステルの
ホモポリマーまたはこれらモノマー間のコポリマ
ーであつて、これらのポリマーは第2級または第
3級アミン塩、あるいは第4級アンモニウム塩な
どによつてカチオン型に変性されている。本発明
において、アクリル系エマルジヨンポリマーとし
て、とくにカチオン型のものを用いるのは、生コ
ンクリートや生モルタルの表面がアニオンに帯電
しているので、それらとの接着にあたつてカチオ
ン型のものを用いる方がアニオン型のものを用い
るよりも、すぐれた接着効果を奏するからであ
る。このアクリル系カチオン型エマルジヨンポリ
マーは、後述するように、混合物の調製に際して
は、エマルジヨン状態で使用に供されるが、この
ようなアクリル系エマルジヨンポリマーの好適な
市販例としては、日本ライヒホールド(株)より商品
名VONCOAT(ボンコート)SFC―60で市販さ
れている樹脂固形分濃度約50%のエマルジヨンが
あげられる。 なおアクリル系カチオン型エマルジヨンポリマ
ーはエマルジヨン状態のものが使用に供されるた
め、混合物は調製時水分を含んだペースト状のも
のとして得られるが、本発明の止水板は該ペース
トを芯材に塗布し、乾燥することによつて得られ
るので、本発明において防水層を構成する混合物
とは乾燥後の状態のものをいい、また該混合物中
におけるアクリル系カチオン型エマルジヨンポリ
マーの量は樹脂固形分で示されるものである。 本発明において前記防水層を構成する混合物中
におけるセメントは、コンクリート層やモルタル
層中のセメントとの接着に有用であるとともに、
止水板形成時に、樹脂エマルジヨン中の水分を吸
収して硬化し、混合物ペーストの芯材への厚塗り
を可能ならしめるもので、混合物中このセメント
は少なすぎると上述のような効果が充分に発揮で
きず、逆に多すぎると柔軟性が欠如するので、そ
の使用量としては混合物中10〜25%にする必要が
ある。そしてセメントとしては、たとえばポルト
ランドセメント、アルミナセメントなどが使用さ
れる。 短繊維はセメントが硬化する際の収縮による割
れを防止するのに有用であり、混合物中これが少
ないと亀裂が生じて止水効果の低下を招き、逆に
多くなると混合物ペーストの粘度が高くなりすぎ
て、止水板形成時の作業性が悪くなるので混合物
中2〜15%にする必要がある。そしてこのような
短繊維としては、たとえば石綿繊維、ガラス繊維
などの無機系短繊維、パルプ繊維などの有機系短
繊維などが用いられる。また骨材は防水層の表面
を粗面化し、コンクリート層あるいはモルタル層
との接着を良好にするのに有用であり、混合物中
この骨材が少なくなると防水層表面の粗面化が少
なくなり、逆に多すぎると柔軟性に欠けるように
なるので、混合物中25〜45%にする必要がある。
そして、このような骨材としては、たとえばケイ
砂、ケイ石粉、さらには軽石、火山れき砂などを
ふるい分けしたものや、あるいは破砕とふるい分
けとをしたものなどの天然軽量骨材、パーライ
ト、バーミキユライトなどの人工軽量骨材などが
用いられる。 かかる本発明の止水板を製造するには、たとえ
ば次に示すごとく行なうのが好ましい。すなわ
ち、アクリル系カチオン型エマルジヨンポリマー
のエマルジヨンを準備し、該樹脂エマルジヨンへ
の混和材として、セメント、短繊維および骨材を
含む混合物を調製し、この混合物に前記樹脂エマ
ルジヨンを滴下し、かきまぜて均一に混合し、こ
の混合物ペーストを芯材の周囲に塗布し、乾燥す
る。そして、前記樹脂エマルジヨンの調製に際し
ては、キシレンなどの増粘剤や、あるいは消泡剤
などを添加し、また混和材の調製に際してもステ
アリン酸カルシウムなどの滑剤や粉末状の消泡剤
あるいはケイ酸アルミニウムのようなセメントの
可塑性付与剤などを少量添加してもよい。 なお本発明において防水層を構成する混合物
は、アクリル系カチオン型エマルジヨンポリマ
ー、セメント、短繊維および骨材をそれぞれ前記
の割合で必須成分として含んでいるものであれ
ば、それ以外に前記のごとく消泡剤、滑剤、さら
には増粘剤、防水剤、セメントの可塑性付与剤な
どを若干含むものであつてもよい。 芯材としては、鉄板などの金属板、あるいは金
網などが用いられ、構造継目の止水には鉄板など
の金属板を芯材とするものが、また伸縮継目には
芯材自身としても多少の伸縮性を有する金網を芯
材とするものが好適に用いられる。 本発明の止水板は、通常、幅10〜30cm、とくに
20cm、長さ10m程度のものとして製品化され、通
常、芯材としては厚さ0.32mmの鉄板が使用され、
該芯材の周囲には前記混合物からなる防水層が片
面1.5〜4mm程度の厚さで形成される。そして、
このように製品化された止水板は表面が粘着性を
有さず、かつ芯材の反撥力も小さいので、渦巻状
に巻いて保管、輸送することができ、使用前にお
いても、その取扱いがきわめて容易である。 しかして本発明の止水板は、たとえばトンネ
ル、暗渠、導水路、処理場、浄水場、共同溝、地
下鉄、ダムなどにおける構造継目や伸縮継目の止
水に用いられ、すぐれた止水効果を発揮する。 つぎに実施例をあげて本発明をさらに詳細に説
明する。 実施例 1 つぎの組成よりなる樹脂エマルジヨンおよび混
和材を調製した。 樹脂エマルジヨン (重量部) アクリル酸エステルのカチオン型エマルジヨン
ポリマーのエマルジヨン(固形分含量50%)
100.0 樹脂系増粘剤 1.5 シリコーン系消泡剤 0.5 混和材 (重量部) ポルトランドセメント 36.0 パルプ繊維(繊維長さ0.5mm) 2.5 石綿繊維(繊維長さ3mm) 1.5 ケイ酸アルミニウム 4.5 ステアリン酸カルシウム 0.9 ポリビニルアルコール 0.4 ケイ砂6号 40.0 ケイ砂7号 15.0 鉱油系消泡剤 0.3 このような組成の混和材100重量部に前記樹脂
エマルジヨン120重量部を滴下し、約10分間かき
まぜて均一に混合し、得られた混合物ペーストを
厚さ0.32mmの鉄板の周囲に片面3mmの厚さに塗布
し、2日間自然乾燥して防水層を形成し、止水板
を製造した。この止水板の防水層におけるアクリ
ル系カチオン型エマルジヨンポリマー(アクリル
酸エステルのカチオン型エマルジヨンポリマー)、
セメント(ポルトランドセメント)、短繊維(パ
ルプ繊維および石綿繊維)および骨材(ケイ砂6
号およびケイ砂7号)の使用割合は、アクリル系
カチオン型エマルジヨンポリマー約38.5%、セメ
ント約23.3%、短繊維約2.6%、骨材約35.6%であ
る。なお、前記混和材中のケイ酸アルミニウムは
ボルトランドセメントの可塑性付与剤であり、必
ずしも必要なものではない。 実施例 2 つぎの組成よりなる樹脂エマルジヨンおよび混
和材を調製した。 樹脂エマルジヨン (重量部) アクリル酸エステルのカチオン型エマルジヨン
ポリマーのエマルジヨン(固形分含量50%)
100.0 キシレン 3.5 シリコーン系消泡剤 0.5 混和材 (重量部) アルミナセメント 20.0 石綿繊維(繊維長さ3mm) 23.0 ケイ砂6号 37.0 ケイ砂7号 20.0 ステアリン酸カルシウム 0.4 鉱油系消泡剤 0.3 このような組成の混和材100重量部に前記樹脂
エマルジヨン132重量部を滴下し、約10分間かき
まぜて均一に混合した。 得られた混和物ペーストを厚さ0.32mmの鉄板の
周囲に片面2.5mmの厚さに塗布し、2日間自然乾
燥して防水層を形成し、止水板を製造した。この
止水板の防水層におけるアクリル系カチオン型エ
マルジヨンポリマー(アクリル酸エステルのカチ
オン型エマルジヨンポリマー)、セメント(アル
ミナセメント)、短繊維(石綿繊維)および骨材
(ケイ砂6号およびケイ砂7号)の使用割合は、
アクリル系カチオン型エマルジヨンポリマー約
39.0%、セメント約12.2%、短繊維約14.0%、骨
材約34.8%である。 つぎに、実施例1および実施例2で製造した止
水板を100mm角に切断し、これを試験片とし、そ
の片面にポルトランドセメント、細骨材、水を
1:6:0.6(重量比)の割合で配合したコンクリ
ートを厚さ20mmになるように塗布し、20℃、相対
湿度65%の雰囲気中で7日間中および28日間養生
したのち、接着強度を測定した。また前記の28日
間養生したものをさらに7日間水中に浸漬したの
ち、接着強度を測定した。それらの結果を第1表
に示す。 比較のため、塩化ビニル樹脂製の止水板を100
mm角に切断し、その片面に前記と同様のコンクリ
ートを塗布し、前記と同様の条件下で乾燥時の接
着強度および湿潤時の接着強度を測定した。その
結果を第1表に示す。
れた止水板に関する。 従来、コンクリート構造物の構造継目や伸縮継
目の止水には、合成樹脂製の止水板やゴム製の止
水板が用いられていたが、これらはコンクリート
との接着が悪く、コンクリートと止水板との接面
から水が侵入して充分な止水効果をあげ得ないと
いう欠点がある。そのため、これらの止水板にお
いては、両端に膨出部を設けたり、あるいはコル
ゲートタイプにするなどの形状面から止水効果を
あげるための創意工夫がなされているが、コンク
リートとの接着が悪いという本質的欠陥ゆえに、
そのような努力にもかかわらず、充分な止水効果
をあげ得ていないのが実状である。 そこで、そのような欠点を解消するために、鉄
板を芯材とし、その周囲に未加硫ゴムを主材とす
る粘着塑性体の層を形成した止水板が提案されて
いるが、このものはコンクリートとの接着がよ
く、良好な止水効果を発揮するものの、粘着性が
強すぎるため、使用直前までその周囲を離型紙で
包被しておかなければならず、そのため使用に際
しては、該離型紙を剥がしつつ施工に供しなけれ
ばならないという問題がある。とくに、一次打込
で半分コンクリート層に埋入したのち、二次打込
までの間、コンクリート層から露出した残り半分
を離型紙で包被しておかないと粘着塑性体層にほ
こりが付着してコンクリートとの接着性が失なわ
れるので、二次打込直前に作業現場で下半分がコ
ンクリート層に埋入されている止水板から離型紙
を剥がさなければならず、その際、コンクリート
層に鉄筋が植設されていると、この二次打込直前
の離型紙の剥離作業がきわめて困難になり、良好
な止水効果が認識されながらも、作業性の悪さか
ら必らずしも満足すべきものとはいえない。 本発明は、そのような事情に鑑みてなされたも
のであり、取扱いが容易でかつ止水効果が良好な
止水板を提供するものである。 すなわち、本発明はアクリル系カチオン型エマ
ルジヨンポリマー25〜45重量%、セメント10〜25
重量%、短繊維2〜15重量%および骨材25〜45重
量%を含む混合物からなる防水層を芯材の周囲に
形成してなる止水板に関する。 かかる本発明の止水板は、セメントの硬化反応
時に発生する熱や、生コンクリートや生モルタル
中のアルカリによつて、防水層の表面が軟化して
コンクリートやモルタルに強力に接着しかつ透水
量も少なく、すぐれた止水効果を発揮するもの
で、使用前は粘着性がないため離型紙で表面を包
被する必要がなく、施工時の作業性が前記の未加
硫ゴムを主材とする粘着塑性体を芯材に塗布して
形成した止水板に比べて著しくすぐれており、ま
た折り曲げた場合、ゴム製あるいは合成樹脂製の
止水板に比べて反撥力が少なく、折り曲げた形状
をほぼそのまま維持することができるので、コー
ナー部の止水に際してもきわめて取扱いが容易で
ある。 図面は本発明の止水板の一例を示すもので、1
は鉄板などの金属板あるいは金網などからなる芯
材であり、2は芯材1の周囲に形成した前記混合
物よりなる防水層である。 本発明において、上記防水層を構成する混合物
中のアクリル系カチオン型エマルジヨンポリマー
は、コンクリートやモルタルとの間に強力な接着
力を生み出す原動力となるものであつて、防水層
を構成する混合物中、このアクリル系カチオン型
エマルジヨンポリマーが少なくなると、コンクリ
ートやモルタルとの接着性が低下し、かつ耐透水
性、柔軟性が低下し、止水効果が充分に発揮しえ
なくなるとともに、取扱い性も悪くなり、逆に多
すぎると表面層のみが硬化して、防水層内部の硬
化が進行しなくなるので、その使用量としては混
合物中25〜45%(重量%、以下同様)にすること
が必要である。このアクリル系カチオン型エマル
ジヨンポリマーは、乳化重合により得られるカチ
オン性の粒子荷電を有するエマルジヨンポリマー
で、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カル
ボン酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、メタク
リル酸メチルなどの不飽和カルボン酸エステルの
ホモポリマーまたはこれらモノマー間のコポリマ
ーであつて、これらのポリマーは第2級または第
3級アミン塩、あるいは第4級アンモニウム塩な
どによつてカチオン型に変性されている。本発明
において、アクリル系エマルジヨンポリマーとし
て、とくにカチオン型のものを用いるのは、生コ
ンクリートや生モルタルの表面がアニオンに帯電
しているので、それらとの接着にあたつてカチオ
ン型のものを用いる方がアニオン型のものを用い
るよりも、すぐれた接着効果を奏するからであ
る。このアクリル系カチオン型エマルジヨンポリ
マーは、後述するように、混合物の調製に際して
は、エマルジヨン状態で使用に供されるが、この
ようなアクリル系エマルジヨンポリマーの好適な
市販例としては、日本ライヒホールド(株)より商品
名VONCOAT(ボンコート)SFC―60で市販さ
れている樹脂固形分濃度約50%のエマルジヨンが
あげられる。 なおアクリル系カチオン型エマルジヨンポリマ
ーはエマルジヨン状態のものが使用に供されるた
め、混合物は調製時水分を含んだペースト状のも
のとして得られるが、本発明の止水板は該ペース
トを芯材に塗布し、乾燥することによつて得られ
るので、本発明において防水層を構成する混合物
とは乾燥後の状態のものをいい、また該混合物中
におけるアクリル系カチオン型エマルジヨンポリ
マーの量は樹脂固形分で示されるものである。 本発明において前記防水層を構成する混合物中
におけるセメントは、コンクリート層やモルタル
層中のセメントとの接着に有用であるとともに、
止水板形成時に、樹脂エマルジヨン中の水分を吸
収して硬化し、混合物ペーストの芯材への厚塗り
を可能ならしめるもので、混合物中このセメント
は少なすぎると上述のような効果が充分に発揮で
きず、逆に多すぎると柔軟性が欠如するので、そ
の使用量としては混合物中10〜25%にする必要が
ある。そしてセメントとしては、たとえばポルト
ランドセメント、アルミナセメントなどが使用さ
れる。 短繊維はセメントが硬化する際の収縮による割
れを防止するのに有用であり、混合物中これが少
ないと亀裂が生じて止水効果の低下を招き、逆に
多くなると混合物ペーストの粘度が高くなりすぎ
て、止水板形成時の作業性が悪くなるので混合物
中2〜15%にする必要がある。そしてこのような
短繊維としては、たとえば石綿繊維、ガラス繊維
などの無機系短繊維、パルプ繊維などの有機系短
繊維などが用いられる。また骨材は防水層の表面
を粗面化し、コンクリート層あるいはモルタル層
との接着を良好にするのに有用であり、混合物中
この骨材が少なくなると防水層表面の粗面化が少
なくなり、逆に多すぎると柔軟性に欠けるように
なるので、混合物中25〜45%にする必要がある。
そして、このような骨材としては、たとえばケイ
砂、ケイ石粉、さらには軽石、火山れき砂などを
ふるい分けしたものや、あるいは破砕とふるい分
けとをしたものなどの天然軽量骨材、パーライ
ト、バーミキユライトなどの人工軽量骨材などが
用いられる。 かかる本発明の止水板を製造するには、たとえ
ば次に示すごとく行なうのが好ましい。すなわ
ち、アクリル系カチオン型エマルジヨンポリマー
のエマルジヨンを準備し、該樹脂エマルジヨンへ
の混和材として、セメント、短繊維および骨材を
含む混合物を調製し、この混合物に前記樹脂エマ
ルジヨンを滴下し、かきまぜて均一に混合し、こ
の混合物ペーストを芯材の周囲に塗布し、乾燥す
る。そして、前記樹脂エマルジヨンの調製に際し
ては、キシレンなどの増粘剤や、あるいは消泡剤
などを添加し、また混和材の調製に際してもステ
アリン酸カルシウムなどの滑剤や粉末状の消泡剤
あるいはケイ酸アルミニウムのようなセメントの
可塑性付与剤などを少量添加してもよい。 なお本発明において防水層を構成する混合物
は、アクリル系カチオン型エマルジヨンポリマ
ー、セメント、短繊維および骨材をそれぞれ前記
の割合で必須成分として含んでいるものであれ
ば、それ以外に前記のごとく消泡剤、滑剤、さら
には増粘剤、防水剤、セメントの可塑性付与剤な
どを若干含むものであつてもよい。 芯材としては、鉄板などの金属板、あるいは金
網などが用いられ、構造継目の止水には鉄板など
の金属板を芯材とするものが、また伸縮継目には
芯材自身としても多少の伸縮性を有する金網を芯
材とするものが好適に用いられる。 本発明の止水板は、通常、幅10〜30cm、とくに
20cm、長さ10m程度のものとして製品化され、通
常、芯材としては厚さ0.32mmの鉄板が使用され、
該芯材の周囲には前記混合物からなる防水層が片
面1.5〜4mm程度の厚さで形成される。そして、
このように製品化された止水板は表面が粘着性を
有さず、かつ芯材の反撥力も小さいので、渦巻状
に巻いて保管、輸送することができ、使用前にお
いても、その取扱いがきわめて容易である。 しかして本発明の止水板は、たとえばトンネ
ル、暗渠、導水路、処理場、浄水場、共同溝、地
下鉄、ダムなどにおける構造継目や伸縮継目の止
水に用いられ、すぐれた止水効果を発揮する。 つぎに実施例をあげて本発明をさらに詳細に説
明する。 実施例 1 つぎの組成よりなる樹脂エマルジヨンおよび混
和材を調製した。 樹脂エマルジヨン (重量部) アクリル酸エステルのカチオン型エマルジヨン
ポリマーのエマルジヨン(固形分含量50%)
100.0 樹脂系増粘剤 1.5 シリコーン系消泡剤 0.5 混和材 (重量部) ポルトランドセメント 36.0 パルプ繊維(繊維長さ0.5mm) 2.5 石綿繊維(繊維長さ3mm) 1.5 ケイ酸アルミニウム 4.5 ステアリン酸カルシウム 0.9 ポリビニルアルコール 0.4 ケイ砂6号 40.0 ケイ砂7号 15.0 鉱油系消泡剤 0.3 このような組成の混和材100重量部に前記樹脂
エマルジヨン120重量部を滴下し、約10分間かき
まぜて均一に混合し、得られた混合物ペーストを
厚さ0.32mmの鉄板の周囲に片面3mmの厚さに塗布
し、2日間自然乾燥して防水層を形成し、止水板
を製造した。この止水板の防水層におけるアクリ
ル系カチオン型エマルジヨンポリマー(アクリル
酸エステルのカチオン型エマルジヨンポリマー)、
セメント(ポルトランドセメント)、短繊維(パ
ルプ繊維および石綿繊維)および骨材(ケイ砂6
号およびケイ砂7号)の使用割合は、アクリル系
カチオン型エマルジヨンポリマー約38.5%、セメ
ント約23.3%、短繊維約2.6%、骨材約35.6%であ
る。なお、前記混和材中のケイ酸アルミニウムは
ボルトランドセメントの可塑性付与剤であり、必
ずしも必要なものではない。 実施例 2 つぎの組成よりなる樹脂エマルジヨンおよび混
和材を調製した。 樹脂エマルジヨン (重量部) アクリル酸エステルのカチオン型エマルジヨン
ポリマーのエマルジヨン(固形分含量50%)
100.0 キシレン 3.5 シリコーン系消泡剤 0.5 混和材 (重量部) アルミナセメント 20.0 石綿繊維(繊維長さ3mm) 23.0 ケイ砂6号 37.0 ケイ砂7号 20.0 ステアリン酸カルシウム 0.4 鉱油系消泡剤 0.3 このような組成の混和材100重量部に前記樹脂
エマルジヨン132重量部を滴下し、約10分間かき
まぜて均一に混合した。 得られた混和物ペーストを厚さ0.32mmの鉄板の
周囲に片面2.5mmの厚さに塗布し、2日間自然乾
燥して防水層を形成し、止水板を製造した。この
止水板の防水層におけるアクリル系カチオン型エ
マルジヨンポリマー(アクリル酸エステルのカチ
オン型エマルジヨンポリマー)、セメント(アル
ミナセメント)、短繊維(石綿繊維)および骨材
(ケイ砂6号およびケイ砂7号)の使用割合は、
アクリル系カチオン型エマルジヨンポリマー約
39.0%、セメント約12.2%、短繊維約14.0%、骨
材約34.8%である。 つぎに、実施例1および実施例2で製造した止
水板を100mm角に切断し、これを試験片とし、そ
の片面にポルトランドセメント、細骨材、水を
1:6:0.6(重量比)の割合で配合したコンクリ
ートを厚さ20mmになるように塗布し、20℃、相対
湿度65%の雰囲気中で7日間中および28日間養生
したのち、接着強度を測定した。また前記の28日
間養生したものをさらに7日間水中に浸漬したの
ち、接着強度を測定した。それらの結果を第1表
に示す。 比較のため、塩化ビニル樹脂製の止水板を100
mm角に切断し、その片面に前記と同様のコンクリ
ートを塗布し、前記と同様の条件下で乾燥時の接
着強度および湿潤時の接着強度を測定した。その
結果を第1表に示す。
【表】
また本発明の止水板の止水効果を確認するため
に、つぎのようにして透水性テストを行なつた。
すなわち、前記と同様のコンクリートに、前記実
施例1および実施例2の混合物ペーストを1.5Kg/
m2の割合で塗布し、20℃、相対湿度65%の雰囲気
中で28日間養生後、JIS A 1404に準じ3Kg/cm2
の水圧を24時間加えて透水量を測定した。その結
果を無塗布のものと対比させて第2表に示す。
に、つぎのようにして透水性テストを行なつた。
すなわち、前記と同様のコンクリートに、前記実
施例1および実施例2の混合物ペーストを1.5Kg/
m2の割合で塗布し、20℃、相対湿度65%の雰囲気
中で28日間養生後、JIS A 1404に準じ3Kg/cm2
の水圧を24時間加えて透水量を測定した。その結
果を無塗布のものと対比させて第2表に示す。
図面は本発明の止水板の一例を示す断面図であ
る。 1…芯材、2…防水層。
る。 1…芯材、2…防水層。
Claims (1)
- 1 アクリル系カチオン型エマルジヨンポリマー
25〜45重量%、セメント10〜25重量%、短繊維2
〜15重量%および骨材25〜45重量%を含む混合物
からなる防水層を芯材の周囲に形成してなる止水
板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2209681A JPS57137545A (en) | 1981-02-17 | 1981-02-17 | Water stopping plate |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2209681A JPS57137545A (en) | 1981-02-17 | 1981-02-17 | Water stopping plate |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57137545A JPS57137545A (en) | 1982-08-25 |
| JPH0119019B2 true JPH0119019B2 (ja) | 1989-04-10 |
Family
ID=12073340
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2209681A Granted JPS57137545A (en) | 1981-02-17 | 1981-02-17 | Water stopping plate |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57137545A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62108760A (ja) * | 1985-11-08 | 1987-05-20 | 山田 武志 | 構造物用資材 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5225406A (en) * | 1975-08-22 | 1977-02-25 | Hiroshi Kumagai | Mechanical anchor |
| JPS5426829A (en) * | 1977-08-01 | 1979-02-28 | Tokuyama Soda Co Ltd | Adhesive composition |
-
1981
- 1981-02-17 JP JP2209681A patent/JPS57137545A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57137545A (en) | 1982-08-25 |
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