JPH0120218B2 - - Google Patents
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- JPH0120218B2 JPH0120218B2 JP57177636A JP17763682A JPH0120218B2 JP H0120218 B2 JPH0120218 B2 JP H0120218B2 JP 57177636 A JP57177636 A JP 57177636A JP 17763682 A JP17763682 A JP 17763682A JP H0120218 B2 JPH0120218 B2 JP H0120218B2
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- Japan
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- aluminum alloy
- inner layer
- hollow member
- resistant
- alloy
- Prior art date
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22F—WORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
- B22F7/00—Manufacture of composite layers, workpieces, or articles, comprising metallic powder, by sintering the powder, with or without compacting wherein at least one part is obtained by sintering or compression
- B22F7/06—Manufacture of composite layers, workpieces, or articles, comprising metallic powder, by sintering the powder, with or without compacting wherein at least one part is obtained by sintering or compression of composite workpieces or articles from parts, e.g. to form tipped tools
- B22F7/08—Manufacture of composite layers, workpieces, or articles, comprising metallic powder, by sintering the powder, with or without compacting wherein at least one part is obtained by sintering or compression of composite workpieces or articles from parts, e.g. to form tipped tools with one or more parts not made from powder
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C1/00—Making non-ferrous alloys
- C22C1/04—Making non-ferrous alloys by powder metallurgy
- C22C1/0408—Light metal alloys
- C22C1/0416—Aluminium-based alloys
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- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
- Extrusion Of Metal (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
この発明は内燃機関や斜板式コンプレツサ等に
使用されるシリンダライナとして好適なアルミニ
ウム合金製中空部材に係り、更に詳しく言えば特
に熱安定性を改善した耐熱耐摩耗性高力アルミニ
ウム合金内層と該内層より軟質なアルミニウム合
金外層とよりなる押出し法によつて形成された複
合構造中空部材に係る。 最近、自動車の軽量化やフロントエンジン・フ
ロントドライブ(FF)方式の採用のためエンジ
ンの軽量化が必要となり、シリンダブロツクは鋳
鉄からAl合金が使用されるように変つて来てい
るが、この場合、シリンダブロツクの摺動面の耐
摩耗性を高めるため鋳鉄製シリンダライナが鋳ぐ
るまれているのが普通である。このシリンダライ
ナをアルミニウム合金製にすることができれば軽
量になるほか、熱伝導度および熱膨脹係数が鋳鉄
よりも大きく、昇温時にもライナとブロツクの密
着性が良くなり、従つて放熱性の良いエンジンが
得られる。その結果ライナの温度が低くなるので
潤滑油の寿命を長くし、或いは低粘度の潤滑油の
使用が可能となり、また熱膨脹係数がピストン材
料のアルミニウム合金と同程度になるので、ピス
トンとの間のクリアランスを小さく設定できるた
め潤滑油の消費量やブローバイガスの発生を少量
に押え、燃費および効率の向上も期待される。 また高Si含有のAl合金製シリンダライナは摩
擦係数が小さいためピストンリングとの間のフリ
クシヨンロスが低減されることによつても燃費の
向上、出力の向上が期待される。 然しながら従来公知のアルミニウム合金では上
記のような鋳ぐるみ用シリンダライナとしては不
充分である。例えばアメリカ・アルミナム協会規
格(AA規格)のA390.0合金(Si16〜18%、Cu4
〜5%、Mg0.5〜0.65%、Fe0.5%、Ti0.2%、
Zn0.1%、残Al)(本明細書において合金組成は
すべて重量%で示す)のような鋳造合金は固液共
存温度域が広いため大きな押湯を必要とする結果
歩留りが悪くなるほか、微細化処理や金型鋳造法
によつても初晶Siはなお大きく晶出するため被削
性が悪い。更に致命的欠点として、シリンダブロ
ツクに鋳ぐるむときに溶湯の熱によつて材料が軟
化するため、耐摩耗性が著しく低下する上に、被
削面にいわゆるびびりやむしれを生じ易く、また
ホーニング加工を困難にする等の欠点がある。 これに対して、近年粉末冶金法により前記の
A390.0合金に類似組成の合金を粉末にして、こ
れを熱間押出しして中空体とする技術が提案され
ている(特開昭52−109415号)。これによれば12
〜30%Si、1〜5%Cu、0.5〜1.5%Mg、残Alの
過共晶Al―Si合金溶湯をアトマイズ法または遠
心力による微粒化法によつて粒状化し、これを押
出すことによつて中空体を得る方法であり、この
方法によつて得られる材料は初晶Siを20μm以下
とすることができるため延性や機械加工性にすぐ
れ、摩擦係数が小さく、優れた耐摩耗性を有す
る。更に上記組成のAl―Si合金にNiを0.5〜1.5%
加えた粉末にSiC、Sn、黒鉛等を混じて中空体を
押出すことも提案されている。 本発明者は上記の発明のトレース実験を行なつ
たが、20%Si―4%Cu―0.8%Mg―0.5%Ni―Al
残の標準組成の合金粉末の押出材をシリンダライ
ナ(外径73mm、内径65mm、高さ105mm)として
ADC12合金(JIS H5302)のシリンダブロツク
(重量3.4Kg)に溶湯温度675℃でダイカスト法で
鋳ぐるむ試験の結果によれば、鋳ぐるみ前にT6
処理で硬さHRB80程度のものが、鋳ぐるみ後に
はHRB40程度に軟化してしまうことが判明した。
従つてこの種合金の中空体もシリンダブロツクに
鋳ぐるんでシリンダライナとして使用することが
できない。 また鋳ぐるみはダイカスト法や低圧鋳造法によ
るが、ライナはコストの点からできるだけ薄肉と
することが好ましいので、鋳ぐるみ時のライナ搬
送工程や位置決め時に加わる機械的応力により変
形し易くなり、これを防ぐためには高剛性(高硬
度)であることが必要になる。 本発明者はこれらの欠点を解消し、鋳ぐるみ時
の熱負荷に対しても軟化することがなく、更に使
用時に負荷される温度域においても軟化せず、耐
摩耗性、耐焼付性にすぐれた高力アルミニウム合
金材料として、重量比でSi10〜30%を含有する高
Si―Al合金に更に、Mn、Fe、Ni等の合金元素
を多量に添加し、15μm以下のSi結晶粒と20μm以
下のMn、Fe、Niの1種または2種以上を含む金
属間化合物とを微細に分散させた耐熱耐摩耗性高
力アルミニウム合金粉末成形体およびその製造方
法を先に提示した(特願昭57−119901号、特開昭
59−13040号公報、特願昭57−119902号、特開昭
59−13041号公報)。 これらの耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉
末成形体は上記の金属組織を有するものであり、
耐摩耗、耐焼付の点で優れている上に耐熱性が優
れ、熱負荷の作用の下においても硬度が低下する
ことがきわめて少なく、従つてシリンダライナ材
としてアルミニウム合金製シリンダブロツクに鋳
ぐるんで使用するのには充分なものである。 然しながら上記の耐熱耐摩耗性高力アルミニウ
ム合金粉末成形体は該合金溶湯を急冷凝固させて
得られる粉末を熱間押出成形する方法で得られる
ものであるが、その合金粉末はMn、Fe、Ni等の
添加により生ずる金属間化合物を多量に含むもの
であるためシリンダライナの如き中空部材を熱間
押出成形するに当つて押出抵抗が大となり、その
ため大容量の押出装置を必要とすると共に押出速
度をきわめて低速にしなければならず、かつ押出
しダイスの寿命を短くし、またシリンダライナの
外周にシリンダブロツクへの密着結合を確実にす
るため凹凸部、すなわちセレーシヨンをシリンダ
ライナの外周に形成することが難しい等の問題点
がある。 この発明は上記の問題点を解決する中空部材を
提供することを目的とし、その第1の発明はアル
ミニウム合金製中空部材において重量比でSi10〜
30%、Mn、Fe、Niのうち1種または2種以上3
〜15%、残余は実質的にAlからなり、大きさ
15μm以下のSi結晶粒と前記のMn、Fe、Niのう
ち1種または2種以上を含む大きさ20μm以下の
金属間化合物とが微細に分散している金属組織を
有する耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金製の内
層と該内層より軟質のアルミニウム合金の外層と
よりなる押出し法によつて形成された複層構造を
有することを特徴とするアルミニウム合金製中空
部材およびその第2の発明は第1の発明の内層の
化学成分組成にCu0.5〜5%、Mg0.2〜3%を添
加したものに係る。 本発明の複層構造中空部材の内層は熱負荷の作
用によつても軟化することなく、かつ摺動状態に
おいて優れた耐摩耗性と耐焼着性を発揮する耐熱
耐摩耗性高力アルミニウム合金よりなり、該内層
より軟質の鋳造用、ダイカスト用または展伸用ア
ルミニウム合金の外層を有しているので押出し成
形加工が容易であり、該中空体の寸法精度を高め
る目的での中空体のしごき加工や、外周面へのセ
レーシヨン形成加工が容易に行なわれ、また外層
材は内層材に比べ合金元素の添加量が少なく熱伝
導率および熱膨脹係数が大であるので、内層の摺
動面温度を一層低温に維持することを可能にする
とともに、その外層の鋳ぐるみ材への密着が一層
確実に得られる等の利点を有する。 次に添付図面に示す鋳ぐるみ用シリンダライナ
の実施例について本発明を説明する。第1図に示
すシリンダライナ1は内層2と外層3との複層構
造をしている。内層2はSi10〜30%、Mn、Fe、
Niの1種または2種以上を3〜15%と、更に必
要によりCu0.5〜5%およびMg0.2〜3%を含み、
残部実質的にAlからなり、外層3は前記内層材
より軟質のJIS H5202鋳造用、JIS H5302ダイキ
ヤスト用またはJIS H4100展伸用アルミニウム合
金または類似合金からなつている。なお内層2と
外層3との境界部は鋳ぐるみに際して成分元素が
相互に拡散して冶金学的に接合している。本発明
において内層材の化学成分組成は次のとおりとす
る。 まず、Siは微細なSi粒子、或いはMg2Siや、Al
―Fe―Siの如き金属間化合物として基地中に分
散することにより、高温強度や耐摩耗性、耐焼着
性にすぐれた効果を示すが、その含有量が10%以
下では分散晶出量が少なくて効果が不充分であ
り、他方30%を超えると溶解温度が高くなるほか
に、急冷しても粉粒体中に大きな径の初晶Siとし
て析出して粉粒体の圧縮性を著しく悪化させ、圧
粉体を作り難くする上に、熱間押出時に於て変形
抵抗が大きくなるほか、得られる押出材の延性や
衝撃値を低下させ、或いは被削性を悪くする。シ
リンダライナとして使用する場合Si添加量の増加
に伴ない熱膨脹係数は小さくなるので外層材料と
の密着状態が悪くなる。従つてSi含有量は10〜30
%とするが、好ましい範囲は14〜25%である。 Fe、Ni、MnはAlに対する固溶度が小さく、
かつAl中での拡散速度が遅いことを利用して微
細化合物として分散させて高温強度を高める目的
で添加するものであり、その量は単独または2種
以上を合計で3〜15%とする。これらの元素は溶
湯を急冷して粉粒体とする場合Al中に過飽和に
固溶され、また固溶しきれない分はAl―Fe―Si
三元化合物或いはAl3Ni、Mn12Si7Al5のような金
属間化合物として粉粒体中に棒状の相となつて晶
出する。この化合物は熱間押出により分断され、
材料組織中に細かく分散される。更に、基地中の
過飽和分からも高温加熱によつて上記の如き化合
物として析出される。これらの化合物は微細で硬
度が高く、かつAl中の拡散速度が遅いため粗大
化が起り難いので、材料の高温強度を大きくす
る。また材料中のSi結晶粒と共に材料の硬度を高
め、耐摩耗性、耐焼着性に寄与する。 添加量が3%未満では効果が顕著ではなく、他
方15%を超えると溶融時に高温を必要とするほ
か、粉粒体の圧縮や押出しに際しての変形抵抗を
大きくし、押出加工を困難にするほか、得られる
押出材の延性や衝撃値を低下させ、被削性を悪く
する。上記の3〜15%の範囲内で、Niを単独で
5〜15%を添加した場合、Fe3〜15%およびMn5
〜15%の1種または2種を含有させた場合、或い
はFe3〜12%およびMn5〜12%の1種または2種
とNi3〜10%とを含有させた場合特に良好な耐
熱、耐摩耗特性が得られる。 CuまたはMgは一般にSi―Al系合金に添加して
時効硬化性を付与する元素として周知であるが、
本発明においても、この目的でCuを0.5〜5%、
Mgを0.2〜3%添加してもよい。Cuが0.5%未満、
Mgが0.2%未満では上記の効果が充分に奏され
ず、またCuを5%、Mgを3%を越えて添加して
も上記効果の増加は顕著には認められなくなる。 次に製造方法を実施例について説明する。所定
の目標化学組成となるように調整したアルミニウ
ム合金溶湯をガスアトマイズ法で噴霧化し、第1
表に示す化学組成の合金粉とした。
使用されるシリンダライナとして好適なアルミニ
ウム合金製中空部材に係り、更に詳しく言えば特
に熱安定性を改善した耐熱耐摩耗性高力アルミニ
ウム合金内層と該内層より軟質なアルミニウム合
金外層とよりなる押出し法によつて形成された複
合構造中空部材に係る。 最近、自動車の軽量化やフロントエンジン・フ
ロントドライブ(FF)方式の採用のためエンジ
ンの軽量化が必要となり、シリンダブロツクは鋳
鉄からAl合金が使用されるように変つて来てい
るが、この場合、シリンダブロツクの摺動面の耐
摩耗性を高めるため鋳鉄製シリンダライナが鋳ぐ
るまれているのが普通である。このシリンダライ
ナをアルミニウム合金製にすることができれば軽
量になるほか、熱伝導度および熱膨脹係数が鋳鉄
よりも大きく、昇温時にもライナとブロツクの密
着性が良くなり、従つて放熱性の良いエンジンが
得られる。その結果ライナの温度が低くなるので
潤滑油の寿命を長くし、或いは低粘度の潤滑油の
使用が可能となり、また熱膨脹係数がピストン材
料のアルミニウム合金と同程度になるので、ピス
トンとの間のクリアランスを小さく設定できるた
め潤滑油の消費量やブローバイガスの発生を少量
に押え、燃費および効率の向上も期待される。 また高Si含有のAl合金製シリンダライナは摩
擦係数が小さいためピストンリングとの間のフリ
クシヨンロスが低減されることによつても燃費の
向上、出力の向上が期待される。 然しながら従来公知のアルミニウム合金では上
記のような鋳ぐるみ用シリンダライナとしては不
充分である。例えばアメリカ・アルミナム協会規
格(AA規格)のA390.0合金(Si16〜18%、Cu4
〜5%、Mg0.5〜0.65%、Fe0.5%、Ti0.2%、
Zn0.1%、残Al)(本明細書において合金組成は
すべて重量%で示す)のような鋳造合金は固液共
存温度域が広いため大きな押湯を必要とする結果
歩留りが悪くなるほか、微細化処理や金型鋳造法
によつても初晶Siはなお大きく晶出するため被削
性が悪い。更に致命的欠点として、シリンダブロ
ツクに鋳ぐるむときに溶湯の熱によつて材料が軟
化するため、耐摩耗性が著しく低下する上に、被
削面にいわゆるびびりやむしれを生じ易く、また
ホーニング加工を困難にする等の欠点がある。 これに対して、近年粉末冶金法により前記の
A390.0合金に類似組成の合金を粉末にして、こ
れを熱間押出しして中空体とする技術が提案され
ている(特開昭52−109415号)。これによれば12
〜30%Si、1〜5%Cu、0.5〜1.5%Mg、残Alの
過共晶Al―Si合金溶湯をアトマイズ法または遠
心力による微粒化法によつて粒状化し、これを押
出すことによつて中空体を得る方法であり、この
方法によつて得られる材料は初晶Siを20μm以下
とすることができるため延性や機械加工性にすぐ
れ、摩擦係数が小さく、優れた耐摩耗性を有す
る。更に上記組成のAl―Si合金にNiを0.5〜1.5%
加えた粉末にSiC、Sn、黒鉛等を混じて中空体を
押出すことも提案されている。 本発明者は上記の発明のトレース実験を行なつ
たが、20%Si―4%Cu―0.8%Mg―0.5%Ni―Al
残の標準組成の合金粉末の押出材をシリンダライ
ナ(外径73mm、内径65mm、高さ105mm)として
ADC12合金(JIS H5302)のシリンダブロツク
(重量3.4Kg)に溶湯温度675℃でダイカスト法で
鋳ぐるむ試験の結果によれば、鋳ぐるみ前にT6
処理で硬さHRB80程度のものが、鋳ぐるみ後に
はHRB40程度に軟化してしまうことが判明した。
従つてこの種合金の中空体もシリンダブロツクに
鋳ぐるんでシリンダライナとして使用することが
できない。 また鋳ぐるみはダイカスト法や低圧鋳造法によ
るが、ライナはコストの点からできるだけ薄肉と
することが好ましいので、鋳ぐるみ時のライナ搬
送工程や位置決め時に加わる機械的応力により変
形し易くなり、これを防ぐためには高剛性(高硬
度)であることが必要になる。 本発明者はこれらの欠点を解消し、鋳ぐるみ時
の熱負荷に対しても軟化することがなく、更に使
用時に負荷される温度域においても軟化せず、耐
摩耗性、耐焼付性にすぐれた高力アルミニウム合
金材料として、重量比でSi10〜30%を含有する高
Si―Al合金に更に、Mn、Fe、Ni等の合金元素
を多量に添加し、15μm以下のSi結晶粒と20μm以
下のMn、Fe、Niの1種または2種以上を含む金
属間化合物とを微細に分散させた耐熱耐摩耗性高
力アルミニウム合金粉末成形体およびその製造方
法を先に提示した(特願昭57−119901号、特開昭
59−13040号公報、特願昭57−119902号、特開昭
59−13041号公報)。 これらの耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉
末成形体は上記の金属組織を有するものであり、
耐摩耗、耐焼付の点で優れている上に耐熱性が優
れ、熱負荷の作用の下においても硬度が低下する
ことがきわめて少なく、従つてシリンダライナ材
としてアルミニウム合金製シリンダブロツクに鋳
ぐるんで使用するのには充分なものである。 然しながら上記の耐熱耐摩耗性高力アルミニウ
ム合金粉末成形体は該合金溶湯を急冷凝固させて
得られる粉末を熱間押出成形する方法で得られる
ものであるが、その合金粉末はMn、Fe、Ni等の
添加により生ずる金属間化合物を多量に含むもの
であるためシリンダライナの如き中空部材を熱間
押出成形するに当つて押出抵抗が大となり、その
ため大容量の押出装置を必要とすると共に押出速
度をきわめて低速にしなければならず、かつ押出
しダイスの寿命を短くし、またシリンダライナの
外周にシリンダブロツクへの密着結合を確実にす
るため凹凸部、すなわちセレーシヨンをシリンダ
ライナの外周に形成することが難しい等の問題点
がある。 この発明は上記の問題点を解決する中空部材を
提供することを目的とし、その第1の発明はアル
ミニウム合金製中空部材において重量比でSi10〜
30%、Mn、Fe、Niのうち1種または2種以上3
〜15%、残余は実質的にAlからなり、大きさ
15μm以下のSi結晶粒と前記のMn、Fe、Niのう
ち1種または2種以上を含む大きさ20μm以下の
金属間化合物とが微細に分散している金属組織を
有する耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金製の内
層と該内層より軟質のアルミニウム合金の外層と
よりなる押出し法によつて形成された複層構造を
有することを特徴とするアルミニウム合金製中空
部材およびその第2の発明は第1の発明の内層の
化学成分組成にCu0.5〜5%、Mg0.2〜3%を添
加したものに係る。 本発明の複層構造中空部材の内層は熱負荷の作
用によつても軟化することなく、かつ摺動状態に
おいて優れた耐摩耗性と耐焼着性を発揮する耐熱
耐摩耗性高力アルミニウム合金よりなり、該内層
より軟質の鋳造用、ダイカスト用または展伸用ア
ルミニウム合金の外層を有しているので押出し成
形加工が容易であり、該中空体の寸法精度を高め
る目的での中空体のしごき加工や、外周面へのセ
レーシヨン形成加工が容易に行なわれ、また外層
材は内層材に比べ合金元素の添加量が少なく熱伝
導率および熱膨脹係数が大であるので、内層の摺
動面温度を一層低温に維持することを可能にする
とともに、その外層の鋳ぐるみ材への密着が一層
確実に得られる等の利点を有する。 次に添付図面に示す鋳ぐるみ用シリンダライナ
の実施例について本発明を説明する。第1図に示
すシリンダライナ1は内層2と外層3との複層構
造をしている。内層2はSi10〜30%、Mn、Fe、
Niの1種または2種以上を3〜15%と、更に必
要によりCu0.5〜5%およびMg0.2〜3%を含み、
残部実質的にAlからなり、外層3は前記内層材
より軟質のJIS H5202鋳造用、JIS H5302ダイキ
ヤスト用またはJIS H4100展伸用アルミニウム合
金または類似合金からなつている。なお内層2と
外層3との境界部は鋳ぐるみに際して成分元素が
相互に拡散して冶金学的に接合している。本発明
において内層材の化学成分組成は次のとおりとす
る。 まず、Siは微細なSi粒子、或いはMg2Siや、Al
―Fe―Siの如き金属間化合物として基地中に分
散することにより、高温強度や耐摩耗性、耐焼着
性にすぐれた効果を示すが、その含有量が10%以
下では分散晶出量が少なくて効果が不充分であ
り、他方30%を超えると溶解温度が高くなるほか
に、急冷しても粉粒体中に大きな径の初晶Siとし
て析出して粉粒体の圧縮性を著しく悪化させ、圧
粉体を作り難くする上に、熱間押出時に於て変形
抵抗が大きくなるほか、得られる押出材の延性や
衝撃値を低下させ、或いは被削性を悪くする。シ
リンダライナとして使用する場合Si添加量の増加
に伴ない熱膨脹係数は小さくなるので外層材料と
の密着状態が悪くなる。従つてSi含有量は10〜30
%とするが、好ましい範囲は14〜25%である。 Fe、Ni、MnはAlに対する固溶度が小さく、
かつAl中での拡散速度が遅いことを利用して微
細化合物として分散させて高温強度を高める目的
で添加するものであり、その量は単独または2種
以上を合計で3〜15%とする。これらの元素は溶
湯を急冷して粉粒体とする場合Al中に過飽和に
固溶され、また固溶しきれない分はAl―Fe―Si
三元化合物或いはAl3Ni、Mn12Si7Al5のような金
属間化合物として粉粒体中に棒状の相となつて晶
出する。この化合物は熱間押出により分断され、
材料組織中に細かく分散される。更に、基地中の
過飽和分からも高温加熱によつて上記の如き化合
物として析出される。これらの化合物は微細で硬
度が高く、かつAl中の拡散速度が遅いため粗大
化が起り難いので、材料の高温強度を大きくす
る。また材料中のSi結晶粒と共に材料の硬度を高
め、耐摩耗性、耐焼着性に寄与する。 添加量が3%未満では効果が顕著ではなく、他
方15%を超えると溶融時に高温を必要とするほ
か、粉粒体の圧縮や押出しに際しての変形抵抗を
大きくし、押出加工を困難にするほか、得られる
押出材の延性や衝撃値を低下させ、被削性を悪く
する。上記の3〜15%の範囲内で、Niを単独で
5〜15%を添加した場合、Fe3〜15%およびMn5
〜15%の1種または2種を含有させた場合、或い
はFe3〜12%およびMn5〜12%の1種または2種
とNi3〜10%とを含有させた場合特に良好な耐
熱、耐摩耗特性が得られる。 CuまたはMgは一般にSi―Al系合金に添加して
時効硬化性を付与する元素として周知であるが、
本発明においても、この目的でCuを0.5〜5%、
Mgを0.2〜3%添加してもよい。Cuが0.5%未満、
Mgが0.2%未満では上記の効果が充分に奏され
ず、またCuを5%、Mgを3%を越えて添加して
も上記効果の増加は顕著には認められなくなる。 次に製造方法を実施例について説明する。所定
の目標化学組成となるように調整したアルミニウ
ム合金溶湯をガスアトマイズ法で噴霧化し、第1
表に示す化学組成の合金粉とした。
【表】
得られた合金粉粒子の組織はいずれも微細なSi
結晶粒が分散した基地中に棒状に成長した金属間
化合物が多量に晶出した組織を示している。第2
図は供試材3についてその金属組織を例示する顕
微鏡写真(740倍)である。 この合金粉を篩分けして−48メツシユの粉末を
使用した。このようにすることにより製品押出材
のSi結晶粒の大きさを15μm以下とすることがで
きることが多くの実験結果から判つている。 次に−48メツシユの粉末を300℃に予熱し、同
温度に加熱されている分割可能な金型中に入れ、
上下パンチで圧縮して外径175.4mm、内径66.5mm、
高さ100mm、真密度比70%の圧粉体とした。 次にビレツトの熱間押出法で得られた
A5056TE、A6061TE(JIS H4080)アルミニウ
ム合金製パイプ(外径204mm、内径175.5mm、長さ
500mm)内に前記圧粉体を5個積み重ねて挿入し、
両端部をかしめて中空複合ビレツトとした。次に
この中空複合ビレツトをN2ガス中で450℃に予熱
後、大よそ同温度に保持されたコンテナ(内径
208mm)中に挿入し、径66mmのフローテイングマ
ンドレルを中空複合ビレツトの孔に挿通し、間接
押出法により熱間押出を行ない、第1図に示すよ
うな内層2、外層3よりなる外径73mm、内径66mm
の複層構造中空部材1を得た。 上記熱間押出の過程でアルミニウム合金粉末は
圧縮され、塑性流動を伴なつて圧着拡散により結
合されるが、粉末中に棒状をなして存在する金属
間化合物は分断され、組織中に粒状をなして微細
に分散する。従つて得られた複層構造中空部材の
内層は第3図に例示するようにAl―Si共晶から
なる基地中に初晶Si結晶粒とMn、Fe、Niの一種
または二種以上を含む金属間化合物とが微細均一
に分散した組織となる。 上記方法による場合熱間押出比を10以上にする
ことにより合金粉中の細長い棒状の金属間化合物
は20μm以下の大きさに分断され押出材中に分散
する。 次に、押出された複層構造中空部材に300℃×
10Hrの熱処理を施したのち、所定長さに切断し
た中空部材に径66mmのマンドレルを挿通した状態
で外周側にダイスを配し、しごき加工と同時にセ
レーシヨン付け加工を施して第4図および第5図
に示す如き外面にセレーシヨン4を有する中空体
1′とした。この中空体の内外層の境界部はおよ
そ径70.5mmの位置にあり、該境界は拡散結合によ
り冶金学的に結合している。 このようにして得られた複層構造中空部材1′
はADC12合金のシリンダブロツク中にダイカス
ト法で鋳ぐるまれた。このときのADC12合金溶
湯の温度は675℃であつた。 アルミニウム合金製シリンダブロツク中に鋳ぐ
るまれた本発明に係る複層構造中空部材のライナ
は鋳ぐるみの際の熱負荷による内層の硬度低下は
きわめて少なく、なお充分な硬度を維持してお
り、内燃機関に使用するのに充分な耐摩耗性を示
す。第2表には第1表の供試粉末による内層にア
ルミニウム合金展伸材を前記したように押出し外
層とした複層構造中空材のライナーをADC12材
のシリンダブロツク本体にダイカスト法で鋳ぐる
み、内径68mmに仕上げ加工したのち、エンジンに
組込み、耐久テストを行なつて摩耗量を調査した
結果を、従来の片状黒鉛鋳鉄製ライナの摩耗量と
の比で示してある。第2表には鋳ぐるみ後の内層
硬度を併記してある。
結晶粒が分散した基地中に棒状に成長した金属間
化合物が多量に晶出した組織を示している。第2
図は供試材3についてその金属組織を例示する顕
微鏡写真(740倍)である。 この合金粉を篩分けして−48メツシユの粉末を
使用した。このようにすることにより製品押出材
のSi結晶粒の大きさを15μm以下とすることがで
きることが多くの実験結果から判つている。 次に−48メツシユの粉末を300℃に予熱し、同
温度に加熱されている分割可能な金型中に入れ、
上下パンチで圧縮して外径175.4mm、内径66.5mm、
高さ100mm、真密度比70%の圧粉体とした。 次にビレツトの熱間押出法で得られた
A5056TE、A6061TE(JIS H4080)アルミニウ
ム合金製パイプ(外径204mm、内径175.5mm、長さ
500mm)内に前記圧粉体を5個積み重ねて挿入し、
両端部をかしめて中空複合ビレツトとした。次に
この中空複合ビレツトをN2ガス中で450℃に予熱
後、大よそ同温度に保持されたコンテナ(内径
208mm)中に挿入し、径66mmのフローテイングマ
ンドレルを中空複合ビレツトの孔に挿通し、間接
押出法により熱間押出を行ない、第1図に示すよ
うな内層2、外層3よりなる外径73mm、内径66mm
の複層構造中空部材1を得た。 上記熱間押出の過程でアルミニウム合金粉末は
圧縮され、塑性流動を伴なつて圧着拡散により結
合されるが、粉末中に棒状をなして存在する金属
間化合物は分断され、組織中に粒状をなして微細
に分散する。従つて得られた複層構造中空部材の
内層は第3図に例示するようにAl―Si共晶から
なる基地中に初晶Si結晶粒とMn、Fe、Niの一種
または二種以上を含む金属間化合物とが微細均一
に分散した組織となる。 上記方法による場合熱間押出比を10以上にする
ことにより合金粉中の細長い棒状の金属間化合物
は20μm以下の大きさに分断され押出材中に分散
する。 次に、押出された複層構造中空部材に300℃×
10Hrの熱処理を施したのち、所定長さに切断し
た中空部材に径66mmのマンドレルを挿通した状態
で外周側にダイスを配し、しごき加工と同時にセ
レーシヨン付け加工を施して第4図および第5図
に示す如き外面にセレーシヨン4を有する中空体
1′とした。この中空体の内外層の境界部はおよ
そ径70.5mmの位置にあり、該境界は拡散結合によ
り冶金学的に結合している。 このようにして得られた複層構造中空部材1′
はADC12合金のシリンダブロツク中にダイカス
ト法で鋳ぐるまれた。このときのADC12合金溶
湯の温度は675℃であつた。 アルミニウム合金製シリンダブロツク中に鋳ぐ
るまれた本発明に係る複層構造中空部材のライナ
は鋳ぐるみの際の熱負荷による内層の硬度低下は
きわめて少なく、なお充分な硬度を維持してお
り、内燃機関に使用するのに充分な耐摩耗性を示
す。第2表には第1表の供試粉末による内層にア
ルミニウム合金展伸材を前記したように押出し外
層とした複層構造中空材のライナーをADC12材
のシリンダブロツク本体にダイカスト法で鋳ぐる
み、内径68mmに仕上げ加工したのち、エンジンに
組込み、耐久テストを行なつて摩耗量を調査した
結果を、従来の片状黒鉛鋳鉄製ライナの摩耗量と
の比で示してある。第2表には鋳ぐるみ後の内層
硬度を併記してある。
【表】
耐久テストは回転数5500r.p.m.、油温95℃、水
温100℃とし、相手ピストンリングとしては第1
圧力リングとオイルリングの外周面にそれぞれ鉄
基地中にSiCを面積比で15〜20%分散させた鉄め
つきを施したものを使用した。なお第2圧力リン
グとしては表面処理なしの鋳鉄リングを使用し
た。また比較材の鋳鉄製ライナを使用したエンジ
ンにおいては外周面にクロムめつきを施した第1
圧力リングとオイルリングを使用した。 第2表より明らかなように本発明の複層構造中
空部材製のシリンダライナはCu、Mgを含まない
ものでも従来の片状黒鉛鋳鉄製ライナと同程度の
耐摩耗性を示しており、Cu、Mgを含有させて時
効硬化させたものはむしろ摩耗量が少なく、充分
実用に耐えるものである。 以上説明したように本願発明に係る化学組成の
アルミニウム合金溶湯はMn、FeあるいはNiを多
量に含有するものであるため、アトマイズ法等に
より噴霧化し急速冷却させても棒状に成長した
Mn、Fe、Niを含む金属間化合物が多量に析出し
た組織を有し、熱間押出しには大型押出装置を必
要とし、また押出ダイスの寿命を短くするが、本
発明においてはこの合金粉末を硬度が低く、従つ
て成形性の良好な鋳造用または展伸用アルミニウ
ム合金製円筒体の中に保持して複合ビレツトを作
成し、これを熱間押出しすることにより容易に中
空体として成形することができる。また外層材の
外周に必要な機械加工を施すことが容易であり、
また外層材は合金元素の含有量が少なく内層に比
べ熱伝導率および熱膨脹係数が大であり、内層か
らの熱吸収効率が良好で、内層の内壁摺動面の温
度を低温に維持し、低粘度の潤滑油の使用を可能
にするとともに鋳ぐるみ材であるシリンダブロツ
ク本体との密着結合が良好になる。 また外層材が軟質材料であるため複層構造中空
体の熱間押出し工程と同時に、あるいは熱間押出
工程後に中空部材の外周に第4〜5図に示すよう
な縦溝(セレーシヨン)4を成形することが容易
であり、鋳ぐるみ用シリンダライナとしてシリン
ダブロツク本体に鋳ぐるんで使用する場合の密着
性の向上、あるいは回り止めのための手段とする
ことができる。 本発明の複層構造中空部材はその内層が基地中
にSi初晶粒子と金属間化合物粒子とを微細に分散
させ、特に耐熱性を改善した耐熱耐摩耗性高力ア
ルミニウム合金からなり、一方外層は該内層より
軟質の鋳造用或いは展伸用アルミニウム合金を内
層に被覆してダイスを通して押出して形成して熱
伝導度を大きくしてあるので、熱負荷が作用し、
かつ高度な耐摩耗性と耐焼着性が要求される用途
に好適なものである。 なお中空部材の製造過程で前記アルミニウム合
金粉末に、更に黒鉛、二硫化モリブデン、ボロン
ナイトライド、弗化カルシウム等の固体潤滑剤粉
末を0.2〜20%混合して内層を形成することによ
り、内層の潤滑特性を更に向上させることもでき
る。
温100℃とし、相手ピストンリングとしては第1
圧力リングとオイルリングの外周面にそれぞれ鉄
基地中にSiCを面積比で15〜20%分散させた鉄め
つきを施したものを使用した。なお第2圧力リン
グとしては表面処理なしの鋳鉄リングを使用し
た。また比較材の鋳鉄製ライナを使用したエンジ
ンにおいては外周面にクロムめつきを施した第1
圧力リングとオイルリングを使用した。 第2表より明らかなように本発明の複層構造中
空部材製のシリンダライナはCu、Mgを含まない
ものでも従来の片状黒鉛鋳鉄製ライナと同程度の
耐摩耗性を示しており、Cu、Mgを含有させて時
効硬化させたものはむしろ摩耗量が少なく、充分
実用に耐えるものである。 以上説明したように本願発明に係る化学組成の
アルミニウム合金溶湯はMn、FeあるいはNiを多
量に含有するものであるため、アトマイズ法等に
より噴霧化し急速冷却させても棒状に成長した
Mn、Fe、Niを含む金属間化合物が多量に析出し
た組織を有し、熱間押出しには大型押出装置を必
要とし、また押出ダイスの寿命を短くするが、本
発明においてはこの合金粉末を硬度が低く、従つ
て成形性の良好な鋳造用または展伸用アルミニウ
ム合金製円筒体の中に保持して複合ビレツトを作
成し、これを熱間押出しすることにより容易に中
空体として成形することができる。また外層材の
外周に必要な機械加工を施すことが容易であり、
また外層材は合金元素の含有量が少なく内層に比
べ熱伝導率および熱膨脹係数が大であり、内層か
らの熱吸収効率が良好で、内層の内壁摺動面の温
度を低温に維持し、低粘度の潤滑油の使用を可能
にするとともに鋳ぐるみ材であるシリンダブロツ
ク本体との密着結合が良好になる。 また外層材が軟質材料であるため複層構造中空
体の熱間押出し工程と同時に、あるいは熱間押出
工程後に中空部材の外周に第4〜5図に示すよう
な縦溝(セレーシヨン)4を成形することが容易
であり、鋳ぐるみ用シリンダライナとしてシリン
ダブロツク本体に鋳ぐるんで使用する場合の密着
性の向上、あるいは回り止めのための手段とする
ことができる。 本発明の複層構造中空部材はその内層が基地中
にSi初晶粒子と金属間化合物粒子とを微細に分散
させ、特に耐熱性を改善した耐熱耐摩耗性高力ア
ルミニウム合金からなり、一方外層は該内層より
軟質の鋳造用或いは展伸用アルミニウム合金を内
層に被覆してダイスを通して押出して形成して熱
伝導度を大きくしてあるので、熱負荷が作用し、
かつ高度な耐摩耗性と耐焼着性が要求される用途
に好適なものである。 なお中空部材の製造過程で前記アルミニウム合
金粉末に、更に黒鉛、二硫化モリブデン、ボロン
ナイトライド、弗化カルシウム等の固体潤滑剤粉
末を0.2〜20%混合して内層を形成することによ
り、内層の潤滑特性を更に向上させることもでき
る。
第1図は本発明の複層中空部材押出材(中間工
程)の実施例を示す断面図、第2図は同じく内層
を形成するのに用いたアルミニウム合金粉粒子の
顕微鏡組織の一例を示す写真(740倍)、第3図は
同じく押出成形中空部材内層の顕微鏡組織の一例
を示す写真(740倍)、第4図は本発明の実施例を
示す縦断面図、第5図は同じく横断面図である。 1……押出材(中間工程)、1′……複層構造中
空部材、2……内層、3……外層、4……セレー
シヨン。
程)の実施例を示す断面図、第2図は同じく内層
を形成するのに用いたアルミニウム合金粉粒子の
顕微鏡組織の一例を示す写真(740倍)、第3図は
同じく押出成形中空部材内層の顕微鏡組織の一例
を示す写真(740倍)、第4図は本発明の実施例を
示す縦断面図、第5図は同じく横断面図である。 1……押出材(中間工程)、1′……複層構造中
空部材、2……内層、3……外層、4……セレー
シヨン。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 アルミニウム合金製中空部材において、重量
比でSi10〜30%、Mn、Fe、Niのうち1種または
2種以上3〜15%、残余は実質的にAlからなり、
大きさ15μm以下のSi結晶粒と、前記のMn、Fe、
Niのうち1種または2種以上を含む大きさ20μm
以下の金属間化合物とが微細に分散している金属
組織を有する耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金
製の内層と該内層より軟質のアルミニウム合金の
外層とよりなる押出し法によつて形成された複層
構造を有することを特徴とするアルミニウム合金
製中空部材。 2 内層がMn、Fe、NiのうちNi5〜15%を含有
する特許請求の範囲第1項記載のアルミニウム合
金製構造中空部材。 3 内層がMn、Fe、NiのうちFe3〜15%とMn5
〜15%の1種または2種を3〜15%含有する特許
請求の範囲第1項記載のアルミニウム合金製中空
部材。 4 内層がMn、Fe、NiのうちFe3〜12%とMn5
〜12%の1種または2種とNi3〜10%を合計で3
〜15%含有する特許請求の範囲第1項記載のアル
ミニウム合金製中空部材。 5 アルミニウム合金製中空部材において、重量
比でSi10〜30%、Mn、Fe、Niのうち1種または
2種以上を3〜15%、Cu0.5〜5%、Mg0.2〜3
%、残部は実質的にAlからなり、大きさ15μm以
下のSi結晶粒と、Mn、Fe、Niのうち1種または
2種以上を含む大きさ20μm以下の金属間化合物
とが微細に分散している金属組織を有する耐熱耐
摩耗性高力アルミニウム合金製の内層と該内層よ
り軟質のアルミニウム合金の外層とよりなる押出
し法によつて形成された複層構造を有することを
特徴とするアルミニウム合金製中空部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57177636A JPS5966918A (ja) | 1982-10-12 | 1982-10-12 | アルミニウム合金製複層構造中空部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57177636A JPS5966918A (ja) | 1982-10-12 | 1982-10-12 | アルミニウム合金製複層構造中空部材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5966918A JPS5966918A (ja) | 1984-04-16 |
| JPH0120218B2 true JPH0120218B2 (ja) | 1989-04-14 |
Family
ID=16034456
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57177636A Granted JPS5966918A (ja) | 1982-10-12 | 1982-10-12 | アルミニウム合金製複層構造中空部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5966918A (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61137624A (ja) * | 1984-12-07 | 1986-06-25 | Nippon Light Metal Co Ltd | 押出し加工用複合材ビレツト |
| JPS6210237A (ja) * | 1985-07-09 | 1987-01-19 | Showa Denko Kk | 熱間鍛造用アルミニウム合金 |
| DE3809345A1 (de) * | 1988-03-19 | 1989-10-05 | Bayerische Motoren Werke Ag | Verfahren zur herstellung von poroesen bauteilen |
| JPH02163570A (ja) * | 1988-12-15 | 1990-06-22 | Mitsubishi Alum Co Ltd | シリンダーチューブ材 |
| IT1319899B1 (it) * | 2000-02-10 | 2003-11-12 | Fiat Ricerche | Procedimento per la produzione di un blocco cilindri per un motore acombustione interna. |
| JP4668855B2 (ja) * | 2006-06-23 | 2011-04-13 | 昭和電工株式会社 | アルミニウム合金板の製造方法 |
| KR100874614B1 (ko) | 2007-04-30 | 2008-12-17 | 황호진 | 자동차용 엑슬축 및 그 제조방법 |
-
1982
- 1982-10-12 JP JP57177636A patent/JPS5966918A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5966918A (ja) | 1984-04-16 |
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