JPH0127143B2 - - Google Patents
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- JPH0127143B2 JPH0127143B2 JP55501155A JP50115580A JPH0127143B2 JP H0127143 B2 JPH0127143 B2 JP H0127143B2 JP 55501155 A JP55501155 A JP 55501155A JP 50115580 A JP50115580 A JP 50115580A JP H0127143 B2 JPH0127143 B2 JP H0127143B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C29/00—Alloys based on carbides, oxides, nitrides, borides, or silicides, e.g. cermets, or other metal compounds, e.g. oxynitrides, sulfides
- C22C29/02—Alloys based on carbides, oxides, nitrides, borides, or silicides, e.g. cermets, or other metal compounds, e.g. oxynitrides, sulfides based on carbides or carbonitrides
- C22C29/06—Alloys based on carbides, oxides, nitrides, borides, or silicides, e.g. cermets, or other metal compounds, e.g. oxynitrides, sulfides based on carbides or carbonitrides based on carbides, but not containing other metal compounds
- C22C29/067—Alloys based on carbides, oxides, nitrides, borides, or silicides, e.g. cermets, or other metal compounds, e.g. oxynitrides, sulfides based on carbides or carbonitrides based on carbides, but not containing other metal compounds comprising a particular metallic binder
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Description
請求の範囲
1 良好な強靭性、良好な強度およびすぐれた耐
腐蝕性およびすぐれた耐酸化性と組合された高耐
摩耗性の焼結炭化物合金において、上記合金が容
量%で表わして、55〜95%のWCおよび5〜45%
の単相バインダーを含有し、上記単相バインダー
が最少50容量%のNi、2〜25容量%のCrおよび
1〜15容量%のMoを含有し、上記合金が3〜15
容量%のCr+Moの濃度に対して6.13−(0.061±
0.008)×(100−WC重量%)および16〜35容量%
のCr+Moの濃度に対して6.13−(0.058±0.007)×
(100−WC重量%)の重量%全炭素濃度を有する
焼結炭化物合金。 2 上記単相バインダーがNi以外に2〜20容量
%のCrおよび1〜6容量%のMoを含有する請求
の範囲第1項記載の焼結炭化物合金。 3 良好な強靭性、良好な強度およびすぐれた耐
腐蝕性およびすぐれた耐酸化性と組合された高耐
摩耗性の焼結炭化物合金であり、上記合金が容量
%で表わして、55〜95%のWCおよび5〜45%の
単相バインダーを含有し、上記単相バインダーが
最少50容量%のNi、2〜25容量%のCrおよび1
〜15容量%のMoを含有し、上記合金が3〜15容
量%のCr+Moの濃度に対して6.13−(0.061±
0.008)×(100−WC重量%)および16〜35容量%
のCr+Moの濃度に対して6.13−(0.058±0.007)×
(100−WC重量%)の重量%全炭素濃度を有する
焼結炭化物合金において、上記単相バインダーが
更に最高10容量%のMn、最高5容量%のAl、最
高10容量%のCu、最高30容量%のCo、最高20容
量%のFeおよび最高13容量%のWからなる群か
ら選択した1種以上を含有する焼結炭化物合金。 4 上記単相バインダーがNi以外に、10〜25容
量%のCrおよび3〜15容量%のMoおよび0.5〜
5.0容量%のAlまたは0.5〜10容量%のCuを含有す
る請求の範囲第3項に記載の焼結炭化物合金。 明細書 本発明は構造部品および摩耗部品に使用すると
きばかりでなく切削工具としておよび岩石掘さく
に使用したとき特にすぐれた性質を有する新規な
硬質金属に関する。更に正確には本発明は焼結炭
化物合金に関し、この金属合金において硬質成分
は主としてタングステンカーバイド(WC)であ
り、バインダー相は最適量の添加物、なかでも元
素CrおよびMoを含有するNiを基にしている。 長年にわたり、硬質成分が主としてWCからな
り、バインダー相がCoからなる焼結炭化物合金
が上記用途に使用するとき大勢を占めていた。主
として高温での用途においては、WCを、Ti、
V、Cr、Nb、Hf、MoおよびTaが金属成分であ
るカーバイドの1種以上に代えると有利であつ
た。高耐酸化性または高耐腐蝕性が要求されると
き、硬質成分の主成分としてTiCまたはCr3C2を
有し、主成分としてNiを含有するバインダー相
を有する焼結炭化物合金は数少ない用途において
産業上利用されている。これにも拘わらず、後者
の種類の焼結炭化物合金は一般的観点から強靭性
における不利な性質を有している。 WCが硬質成分であるがバインダー相がNiから
なる種類の焼結炭化物合金は従来より限られた用
途しか有していなかつた。原則的にそれは長い半
減期のCo同位体のためWC−Coが使用できない
原子力工業において一定の用途に用いられてい
る。 しかしながらNiは金属Coよりも性質の点でい
くつかの利点を有する。例えば、殆どの反応にお
いてCoの電位よりもNiの電位が高いため耐酸化
性および耐腐蝕性が良好である。更にCoはNiよ
りも約10倍も高価であり、地球上でのNiの平均
生産量はCoの生産量よりも約4倍も大である。 Niは耐腐蝕性および耐酸化性が大であるため
Co合金中の合金化材料として使用されている。
これはNi焼結炭化物合金の特に有利な性質を示
している。これは還元条件または酸化条件下の臨
界的な作用環境中で用いるのに特に有効である。
更に何年にもわたることがしばしばある長い寿命
は、例えば非常に安価である鋼部品と比較して高
価な焼結炭化物合金部品の経済的に有利な用途の
要求がある。 WCが硬質成分の主成分である焼結炭化物合金
の物理的および機械的性質は、主としてWCの平
均粒度、バインダー相の濃度、およびバインダー
相の組成によつて表わされる。焼結炭化物合金に
とつて、最高のEモジユラス、最低の熱膨張係数
および最高の熱伝導率は従来WCが硬質成分であ
るときに得られた。更に最高の強靭性および非常
に有利な強度は純粋のWC−Co焼結炭化物合金に
得られている。一般に焼結炭化物合金の弾性率は
主として硬質成分の量および組成によつて影響を
受ける、そして匹敵する弾性率にとつて横方向破
壊強度は焼結炭化物合金の強靭性の一般的性質の
良好な測度である。硬度、塑性変形に対する材料
の抵抗は強度の測度である。 改良された耐酸化性および耐腐蝕性を与える
WC−Co焼結炭化物合金のバインダー相へのCr
およびNiの添加剤について、Cr添加剤は特に強
靭性の低下を生じ、一方Ni添加剤は強靭性と強
度との両方の低下をもたらすことが早くから知ら
れている。大濃度のCrの添加は更に焼結炭化物
合金中の炭素のバランスを制御するのを困難に
し、バインダー相金属が極度に低下した強靭性を
もたらす成分であるような脆い二重カーバイトの
形成をもたらす。Feの添加はNiの添加よりも更
に低い強靭性をもたらす。 例えば硬質成分の主成分としてWCを用いた焼
結炭化物合金にとつて、バインダー相にCoを選
択使用することは強靭性の点で有利であることが
良く知られている。特に構造部品および摩耗部品
にとつてWC−Co焼結炭化物合金の強靭性は、良
好な耐摩耗性以外に焼結炭化物合金が、セラミツ
クの如きある場合には非常に安価な材料および焼
結炭化物合金と同じ硬さの材料と匹敵しうるよう
にする基本的性質である。 しかしながら上述した種類の焼結炭化物合金は
比較的限定された耐腐蝕性を得た。WC−Co焼結
炭化物合金についての最も普通の腐蝕損傷は溶解
される延性バインダー相の全般的な腐蝕を含み、
脆いWC格子のみが侵害された区域中に残る。こ
の種の損傷は細部の現実の強靭性の急激な低下を
含む破壊の危険な指標を作ることを意味する。増
大した耐腐蝕性または耐酸化性が求められると
き、ある場合には従来よりWC−Co以外の種類の
焼結炭化物合金が使用されている、しかしこれら
の強靭性および耐摩耗性での劣つた性質のため、
安価な材料に比較した焼結炭化物合金の使用の利
点が低下している。良好な強靭性も得られる改良
された耐腐蝕性および耐酸化性の焼結炭化物合金
は現在まで得られていない。 ある用途に対して焼結炭化物合金の高い強靭性
が求められ、同時に高耐腐蝕性が求められると
き、小部分を通つて導かれる腐蝕防止性水が腐蝕
性媒体の細部を保護する構造物が例外的な場合に
用いられている。他の場合には、ぎせい陽極を焼
結炭化物合金小部品の近くに置き、それ自体の消
耗によつて腐蝕から後者を保護する。陽極材料は
現実の環境で焼結炭化物合金よりも低い電位を有
するよう選択する。密閉系ではある場合には系中
に腐蝕防止剤を加え、腐蝕を防止する。焼結炭化
物合金の強靭性と耐腐蝕性の高度の要求の合致す
るこれらの現在まで用いられている方法の全てが
構造物のそれぞれの特殊な作業環境に合せること
を必要としており、従つて費用のかかるものとな
つている。また構造物は例えば純粋の腐蝕防止性
水を特殊なポンプ装置で供給しなければならぬと
き複雑となり、管理のための系統が必要となる。
実際の作業中にしばしば生ずる作業環境の小さな
変化、例えば処理媒体の酸化の如き変化は構造物
の機能を破壊することができる。このことは陽極
材料の消耗速度の極端な増大を生ぜしめ、添加し
た防止剤を無効にしてしまう。 本発明によれば、非常に高度の耐摩耗性以外に
WC−Co焼結炭化物合金の品質の強靭性と強度の
良好な性質を少なくとも有し、更に非常に良好な
耐腐蝕性と耐酸化性を有する新規な焼結炭化物合
金を提供する。この新規な焼結炭化物合金は、高
耐腐蝕性および高耐酸化性と高強靭性が求められ
るとき従来不足していた品質を満たす性質を有す
る。これは構造部品または摩耗部品の保護のため
の特別な構造物を開発せずとも有効である。合金
化元素の含有量および組織構成成分はそれ自体良
く知られた範囲近くにある焼結炭化物合金が合金
化元素の割合を均衡させることにより、極度に制
御された製造により、組織構成成分が最良にする
ことにより驚くべき良好な性質が得られる。 合金は、90容量%以上、好ましくは95容量%以
上のWCである硬質成分55〜95容量%からなる。
硬質成分は最少で98容量%のWCからなるのが好
ましい。従つて残余組織構成成分を構成するバイ
ンダー相は焼結炭化物合金の5〜45容量%を構成
する。バインダー相は焼結炭化物合金の8〜40容
量%を構成するのが好適である。バインダー相の
主構成成分はNiであり、これは最低50容量%、
好適には60容量%以上である。バインダー相は固
溶体の形で種々な合金元素を含有し、Ni以外に、
2〜25%のCr、1〜15%のMoを含有し、更に最
高10%のMn、最高5%のAl、最高10%のCu、最
高30%のCo、最高20%のFeおよび最高13%のW
(これらは全てバインダー相の容量%である)か
らなる群から選択した1種以上を含有できる。
CoおよびFeはバインダー相中のNiの代替物であ
り、Wは焼結中硬質成分から得られ、その濃度は
粉砕操作中焼結炭化物合金の全炭素濃度を調整す
ることによつて調節される。好適にはバインダー
相中のWの濃度は焼結炭化物合金の8容量%を越
えるべきでない。バインダー相中に溶解している
合金化元素は、焼結炭化物合金の性質へのそれら
の影響について群別できる。CoまたはFeはある
場合にはバインダー相中にそれぞれ20容量%以下
または10容量%以下の濃度で含有させることがで
き、Niの代りに驚くべき良好な性質を劣化させ
ることなく使用しうる。 有利な性質を得るため、Crはバインダー相の
全添加量の2〜20容量%の濃度で、Moは1〜6
容量%の濃度で加える必要がある。10〜25容量%
の濃度でのCrの添加、および3〜15容量%のMo
の濃度での添加、Cr+Moの合計がバインダー相
の少なくとも20容量%を構成する場合、または
Moがバインダー相の6容量%より多く含有され
る場合には、バインダー相に0.5〜5.0容量%の濃
度のAl、または0.5〜10容量%の濃度のCuも加え
なければならない。驚いたことにこれらの濃度で
のAl、またはCuはこの種の焼結炭化物合金のバ
インダー相に安定化効果をもたらす。上述した濃
度のクロムおよびモリブデンに対してAlまたは
Cuを加えないときには焼結中焼結硬化物合金中
に脆性相を形成する。 バインダー相中に加えたCr+Moの量は有利な
性質を得るためバインダー相の30容量%を越える
べきでない。ある場合に、主としてバインダー相
の固溶体硬化に主として関連して、それはNiお
よびCrをMnで一部代えると有利である、その濃
度は好適にはバインダー相の添加量の8容量%以
下である。添加クロムの濃度は有利な性質を維持
するためバインダー相の添加量の3容量%以下と
なつてはならない。 良好な強靭性を得ることを完全にするために
は、Cr+Moの含有率に対する上述した範囲以外
に、焼結炭化物合金の炭素の全濃度を狭い範囲内
に保つことである。この条件は単一相および強靭
なバインダー相を得るためおよび脆いカーバイド
の形成を阻止するため満たさなければならない。
炭素濃度はカーバイドの濃度およびカーバイドの
種類によつてのみならず加えたCr+Moの濃度に
よつても影響を受ける。硬質成分がWCのみから
なるとき下記範囲が最適であつた。 w/oC=Ai−Bi×(100−w/o硬質成分) 純WCに対して:Ai=6.13、Cr+Mo3〜15容量%
に対して、Bi=0.061±0.008 (w/oC=焼結炭化物合金の全炭素濃度)Cr
+Mo16〜35容量%に対して、 Bi=0.058±0.007 純WC−Ni焼結炭化物合金に対し、下記範囲 Ai=6.13、Bi=0.069±0.010 で2相組織が得られる。WC以外に他のカーバイ
トを硬質成分として含有する場合、Aiの値は下
記例に従つて修正しなければならない。この場合
Aiは各カーバイトの理論炭素濃度(w/o)で
ある。硬質成分Ai Ai=1/100(硬質成分中のWCw/o×6.13 +硬質成分中のTaC(w/o)×6.22 +硬質成分中のVC(w/o)×19.08) WC 6.13 TaC 6.22 VC 19.08 本発明による硬質成分組成に対しては、硬質成
分としてWCのみを用いた場合によるB値は少な
くとも90容量%のWCが有利に使用できる。焼結
炭化物合金の全炭素濃度に対する上述した範囲
は、純WC−Ni焼結炭化物合金と比較して、単一
相バインダー相を得るための有効範囲は小さくな
り、有利な性質を得るため本発明のWC濃度に関
して高濃度の炭素に代えられる。 WC−Co焼結炭化物合金開発の経験によれば強
靭性は逆に強度を置換することによつてのみ影響
を受ける。バインダー相の増大した濃度、あるい
は粗いWCの平均粒度は強靭性を増大するが、し
かし強度を低下させる。これらは一般的な観点か
ら焼結炭化物合金組織に不都合がないならば、強
靭性を改良するための唯一の既知の方法である。
例外なしにCoバインダー相の合金化は劣化した
強靭性を生ぜしめ、しかもしばしば強度も低下す
る。 従つて本発明によりWC−Ni焼結炭化物合金に
CrおよびMoを加えることが強靭性の増大と強度
の増大の両者を生ぜしめることは非常に驚くべき
ことである。熱力学的観点からCrおよびMoの両
者はWとほぼ同等の強力なカーバイド安定剤とし
て知られており、従つて二重カーバイドの形成を
安定化することが考えられる。これらは非常に脆
いものであり、従つて脆い焼結炭化物合金を生ぜ
しめるにちがいない。クロムおよび/またはモリ
ブデン添加剤をNiバインダー相を有する焼結炭
化物合金に対して予め用いた例外的な場合、添加
物は焼結炭化物合金の腐蝕および酸化耐久性を増
大させるためになされなければならない。かかる
合金は特開昭50−45708号、特開昭50−120410号
および特開昭50−27707号公報に報告されている。
しかしながらこれらの添加は強靭性と強度につい
てのこれらの合金化元素の有利な影響を見出すの
には大きすぎる。合金化濃度はしばしばNiの濃
度と同じかまたはそれより大であり、これは多相
または脆性バインダー相を得る。悪い一般的な性
質、中でも悪い強靭性(これは焼結炭化物合金を
通常の製造で得、またカーバイド相と多相バイン
ダー相の間の悪い濡れにもよる)は、これがWC
−Co焼結炭化物合金の開発中得られた知識によ
つて明らかに受け入れられていた。 クロムおよびモリブデンでの合金化における低
濃度が従来使用されていなかつたことは驚くべき
ことである。しかしながら実際には約13w/oク
ロムである限界値以下のクロムの添加が鋼の腐蝕
侵害を増大させることは不銹鋼の開発から良く知
られている。焼結炭化物合金における如く炭素も
存在するとき、この限界値は更に増大する。本発
明の焼結炭化物合金での試験から明らかな如く
(実施例2参照)、この規則は本発明の場合のバイ
ンダー相の合金化には正当でない。 クロムおよびモリブデンをそれぞれ別々にWC
−Ni焼結炭化物合金を加えると、低合金化濃度
に対しても強靭性の低下を生ぜしめることが従来
より知られている。その上特に有利な強靭性に対
する炭素濃度の重要性は本発明の種類の合金に対
しては従来より知られていなかつた。 しかしながら、MoカーバイドMo2Cとしてし
ばしば加えられるモリブデンのみは、WC−Co焼
結炭化物合金に比して非常に脆く耐摩耗性を有す
るTiC−Ni焼結炭化物合金の強靭性に一定の正
の影響を与えることが知られている。しかしなが
ら本発明による合金に対するMo濃度はTiC−Ni
焼結炭化物合金に対する最適濃度の約10分の1に
しかすぎず、TiC−Ni焼結炭化物合金とWC−Ni
焼結炭化物合金の間には他の本質的な差異があ
る。 本発明による合金の良好な強靭性および強度の
理由は多分カーバイド相とバインダー相について
のクロムおよびモリブデンの相互影響作用にあ
る。焼結炭化物合金の分析では、Moがカーバイ
ド相とバインダー相の両者で合金化され、一方
Crは主としてバインダー相で合金化されている
ことを示す。焼結炭化物合金の比較的高い炭素濃
度は、脆に二重カーバイドの形成を阻止するため
バインダー相中のタングステンの合金化量を低く
保つことが必要である。本発明の焼結炭化物合金
に対する機械的データは、良好な強度がクロム添
加による強力な合金化硬化に主として起因するこ
とを示す。バインダー相中でのMoおよびCrの合
金化と共にカーバイド相でのMoの合金化の少な
いことが、カーバイド相とバインダー相の間の非
常に良好な濡れを生ぜしめ、非常に有利な強靭性
をもたらす。 「合金化されていない」WC−Co焼結炭化物合
金とWC−Ni焼結炭化物合金の間の一般的観点か
ら存在する硬度における差は、Ni結合焼結炭化
物合金におけるタングステンの弱い固溶体硬化能
力を証明する。従つてバインダー相中のタングス
テンの合金化は、アルミニウム、または銅の添加
および現存する炭素均衡関係によつて本発明のた
めに低く保つ。 非常に良好な耐酸化性および耐腐蝕性、および
有利な強靭性を得るのに非常に好適であることが
判つた製造したバインダー相組成物の中には下記
の分析を知ることができた。 1 Cr5〜15容量%、Mo1.5〜6容量%(この場
合Cr+Moの量は20容量%を越えない)、Co5容
量%以下、Fe3容量%以下、およびW8容量%
以下、および残余Ni(この場合Ni中には通常存
在する低濃度の不純物を含有する)。 2 Cr15〜25容量%、Mo3〜10容量%(この場
合Cr+Moの量は20〜30容量%の範囲である)、
Al0.5〜5容量%またはCu0.5〜8容量%、
Co10容量%以下、Fe5容量%以下、W7容量%
以下、残余Ni(この場合Ni中には通常存在する
低濃度の不純物も含有する)。 焼結炭化物合金の全炭素濃度が本発明の範囲内
にあるならば、バインダー相No.1に対して特に有
利な強靭性が得られる、一方バインダー相No.2に
対しては特に有利な強度および有利な耐酸化性お
よび耐腐蝕性が得られる。 本発明による焼結炭化物合金は粉末冶金法で作
る。完全バインダー相のまたはその部分のマスタ
ー合金、硬質成分および純元素は原料であり、粉
末として用いる。粉末原料は焼結炭化物合金工業
に好適なミリング装置中で通常粉砕する。酸素を
含まぬミリング液例えばベンゼンまたはキシロー
ルを粉砕中粉末による酸素吸収を最少にするため
使用すると有利である、酸素の高濃度は焼結炭化
物合金の全炭素濃度の必要な制御を困難にする。
しかしながらある場合にはアルコールまたはアセ
トンもミリング液として使用できる。粉末は好適
な不活性雰囲気中で高温でミリング液を蒸発させ
て乾燥し、粉末の酸化を防ぐための不活性雰囲気
中で室温まで冷却する。密な材料および組織構成
成分の正しい構成に焼結炭化物合金粉末を焼結す
るのは、冷間圧縮粉末体のいわゆる直接焼結によ
つて行なうのが好適である。圧縮を助けるため粉
砕中に加えた物質を蒸発させる予備焼結および粉
末体を密な材料に収縮させる最終焼結は一つの順
序で行なう。この焼結法によつて、焼結材料の全
炭素濃度は、満足できる方法、なかでも別に予備
焼結した後の粉末体の再酸化が避けられるので満
足できる方法で制御できる。 実施例 1 本発明による組成範囲の合金のみならず範囲を
はずれる合金からなる種々多数の焼結炭化物合金
を比較研究のため作つた。下表1に従い合金化元
素、バインダー相の主成分、必要ならば黒鉛およ
び硬質成分を全て粉末として加え、ボールミル中
で粉砕した。粉砕液はベンゼンであり、粉砕体と
して焼結炭化物合金球を使用した。パルプ中の酸
素の吸収を最少にするため、粉砕は窒素加圧下に
行なつた。5Kgの粉末バツチの大きさに対し、約
200時間の粉砕時間が好適な粒度の良く混合され
た粉末をもたらした。 粉末は窒素の如き不活性雰囲気中で高温で粉砕
液を蒸発させて乾燥した。粉末をこの不活性雰囲
気中で室温まで冷却して粉末の酸化を最少にし
た。 密な材料へのそして組織構成成分の正しい構造
への焼結炭化物合金粉末への焼結は冷間圧縮粉末
体のいわゆる直接焼結によつて行なつた。圧縮を
助けるため必要に応じて加えた物質を蒸発させる
予備焼結および粉末体を密な材料に収縮させる最
終焼結は一連に行なつた。焼結温度および時間は
焼結炭化物合金中のバインダー相の量およびタン
グステンカーバイドの所望の粒度に好適なものと
した。本発明による合金に対しては1〜2時間の
保持時間および1410℃〜1550℃の焼結温度が好適
であつた。必要なときには予備焼結は約500℃以
下の温度が水素中で有利に行なわれ、一方最終焼
結は真空中で行なつた。
腐蝕性およびすぐれた耐酸化性と組合された高耐
摩耗性の焼結炭化物合金において、上記合金が容
量%で表わして、55〜95%のWCおよび5〜45%
の単相バインダーを含有し、上記単相バインダー
が最少50容量%のNi、2〜25容量%のCrおよび
1〜15容量%のMoを含有し、上記合金が3〜15
容量%のCr+Moの濃度に対して6.13−(0.061±
0.008)×(100−WC重量%)および16〜35容量%
のCr+Moの濃度に対して6.13−(0.058±0.007)×
(100−WC重量%)の重量%全炭素濃度を有する
焼結炭化物合金。 2 上記単相バインダーがNi以外に2〜20容量
%のCrおよび1〜6容量%のMoを含有する請求
の範囲第1項記載の焼結炭化物合金。 3 良好な強靭性、良好な強度およびすぐれた耐
腐蝕性およびすぐれた耐酸化性と組合された高耐
摩耗性の焼結炭化物合金であり、上記合金が容量
%で表わして、55〜95%のWCおよび5〜45%の
単相バインダーを含有し、上記単相バインダーが
最少50容量%のNi、2〜25容量%のCrおよび1
〜15容量%のMoを含有し、上記合金が3〜15容
量%のCr+Moの濃度に対して6.13−(0.061±
0.008)×(100−WC重量%)および16〜35容量%
のCr+Moの濃度に対して6.13−(0.058±0.007)×
(100−WC重量%)の重量%全炭素濃度を有する
焼結炭化物合金において、上記単相バインダーが
更に最高10容量%のMn、最高5容量%のAl、最
高10容量%のCu、最高30容量%のCo、最高20容
量%のFeおよび最高13容量%のWからなる群か
ら選択した1種以上を含有する焼結炭化物合金。 4 上記単相バインダーがNi以外に、10〜25容
量%のCrおよび3〜15容量%のMoおよび0.5〜
5.0容量%のAlまたは0.5〜10容量%のCuを含有す
る請求の範囲第3項に記載の焼結炭化物合金。 明細書 本発明は構造部品および摩耗部品に使用すると
きばかりでなく切削工具としておよび岩石掘さく
に使用したとき特にすぐれた性質を有する新規な
硬質金属に関する。更に正確には本発明は焼結炭
化物合金に関し、この金属合金において硬質成分
は主としてタングステンカーバイド(WC)であ
り、バインダー相は最適量の添加物、なかでも元
素CrおよびMoを含有するNiを基にしている。 長年にわたり、硬質成分が主としてWCからな
り、バインダー相がCoからなる焼結炭化物合金
が上記用途に使用するとき大勢を占めていた。主
として高温での用途においては、WCを、Ti、
V、Cr、Nb、Hf、MoおよびTaが金属成分であ
るカーバイドの1種以上に代えると有利であつ
た。高耐酸化性または高耐腐蝕性が要求されると
き、硬質成分の主成分としてTiCまたはCr3C2を
有し、主成分としてNiを含有するバインダー相
を有する焼結炭化物合金は数少ない用途において
産業上利用されている。これにも拘わらず、後者
の種類の焼結炭化物合金は一般的観点から強靭性
における不利な性質を有している。 WCが硬質成分であるがバインダー相がNiから
なる種類の焼結炭化物合金は従来より限られた用
途しか有していなかつた。原則的にそれは長い半
減期のCo同位体のためWC−Coが使用できない
原子力工業において一定の用途に用いられてい
る。 しかしながらNiは金属Coよりも性質の点でい
くつかの利点を有する。例えば、殆どの反応にお
いてCoの電位よりもNiの電位が高いため耐酸化
性および耐腐蝕性が良好である。更にCoはNiよ
りも約10倍も高価であり、地球上でのNiの平均
生産量はCoの生産量よりも約4倍も大である。 Niは耐腐蝕性および耐酸化性が大であるため
Co合金中の合金化材料として使用されている。
これはNi焼結炭化物合金の特に有利な性質を示
している。これは還元条件または酸化条件下の臨
界的な作用環境中で用いるのに特に有効である。
更に何年にもわたることがしばしばある長い寿命
は、例えば非常に安価である鋼部品と比較して高
価な焼結炭化物合金部品の経済的に有利な用途の
要求がある。 WCが硬質成分の主成分である焼結炭化物合金
の物理的および機械的性質は、主としてWCの平
均粒度、バインダー相の濃度、およびバインダー
相の組成によつて表わされる。焼結炭化物合金に
とつて、最高のEモジユラス、最低の熱膨張係数
および最高の熱伝導率は従来WCが硬質成分であ
るときに得られた。更に最高の強靭性および非常
に有利な強度は純粋のWC−Co焼結炭化物合金に
得られている。一般に焼結炭化物合金の弾性率は
主として硬質成分の量および組成によつて影響を
受ける、そして匹敵する弾性率にとつて横方向破
壊強度は焼結炭化物合金の強靭性の一般的性質の
良好な測度である。硬度、塑性変形に対する材料
の抵抗は強度の測度である。 改良された耐酸化性および耐腐蝕性を与える
WC−Co焼結炭化物合金のバインダー相へのCr
およびNiの添加剤について、Cr添加剤は特に強
靭性の低下を生じ、一方Ni添加剤は強靭性と強
度との両方の低下をもたらすことが早くから知ら
れている。大濃度のCrの添加は更に焼結炭化物
合金中の炭素のバランスを制御するのを困難に
し、バインダー相金属が極度に低下した強靭性を
もたらす成分であるような脆い二重カーバイトの
形成をもたらす。Feの添加はNiの添加よりも更
に低い強靭性をもたらす。 例えば硬質成分の主成分としてWCを用いた焼
結炭化物合金にとつて、バインダー相にCoを選
択使用することは強靭性の点で有利であることが
良く知られている。特に構造部品および摩耗部品
にとつてWC−Co焼結炭化物合金の強靭性は、良
好な耐摩耗性以外に焼結炭化物合金が、セラミツ
クの如きある場合には非常に安価な材料および焼
結炭化物合金と同じ硬さの材料と匹敵しうるよう
にする基本的性質である。 しかしながら上述した種類の焼結炭化物合金は
比較的限定された耐腐蝕性を得た。WC−Co焼結
炭化物合金についての最も普通の腐蝕損傷は溶解
される延性バインダー相の全般的な腐蝕を含み、
脆いWC格子のみが侵害された区域中に残る。こ
の種の損傷は細部の現実の強靭性の急激な低下を
含む破壊の危険な指標を作ることを意味する。増
大した耐腐蝕性または耐酸化性が求められると
き、ある場合には従来よりWC−Co以外の種類の
焼結炭化物合金が使用されている、しかしこれら
の強靭性および耐摩耗性での劣つた性質のため、
安価な材料に比較した焼結炭化物合金の使用の利
点が低下している。良好な強靭性も得られる改良
された耐腐蝕性および耐酸化性の焼結炭化物合金
は現在まで得られていない。 ある用途に対して焼結炭化物合金の高い強靭性
が求められ、同時に高耐腐蝕性が求められると
き、小部分を通つて導かれる腐蝕防止性水が腐蝕
性媒体の細部を保護する構造物が例外的な場合に
用いられている。他の場合には、ぎせい陽極を焼
結炭化物合金小部品の近くに置き、それ自体の消
耗によつて腐蝕から後者を保護する。陽極材料は
現実の環境で焼結炭化物合金よりも低い電位を有
するよう選択する。密閉系ではある場合には系中
に腐蝕防止剤を加え、腐蝕を防止する。焼結炭化
物合金の強靭性と耐腐蝕性の高度の要求の合致す
るこれらの現在まで用いられている方法の全てが
構造物のそれぞれの特殊な作業環境に合せること
を必要としており、従つて費用のかかるものとな
つている。また構造物は例えば純粋の腐蝕防止性
水を特殊なポンプ装置で供給しなければならぬと
き複雑となり、管理のための系統が必要となる。
実際の作業中にしばしば生ずる作業環境の小さな
変化、例えば処理媒体の酸化の如き変化は構造物
の機能を破壊することができる。このことは陽極
材料の消耗速度の極端な増大を生ぜしめ、添加し
た防止剤を無効にしてしまう。 本発明によれば、非常に高度の耐摩耗性以外に
WC−Co焼結炭化物合金の品質の強靭性と強度の
良好な性質を少なくとも有し、更に非常に良好な
耐腐蝕性と耐酸化性を有する新規な焼結炭化物合
金を提供する。この新規な焼結炭化物合金は、高
耐腐蝕性および高耐酸化性と高強靭性が求められ
るとき従来不足していた品質を満たす性質を有す
る。これは構造部品または摩耗部品の保護のため
の特別な構造物を開発せずとも有効である。合金
化元素の含有量および組織構成成分はそれ自体良
く知られた範囲近くにある焼結炭化物合金が合金
化元素の割合を均衡させることにより、極度に制
御された製造により、組織構成成分が最良にする
ことにより驚くべき良好な性質が得られる。 合金は、90容量%以上、好ましくは95容量%以
上のWCである硬質成分55〜95容量%からなる。
硬質成分は最少で98容量%のWCからなるのが好
ましい。従つて残余組織構成成分を構成するバイ
ンダー相は焼結炭化物合金の5〜45容量%を構成
する。バインダー相は焼結炭化物合金の8〜40容
量%を構成するのが好適である。バインダー相の
主構成成分はNiであり、これは最低50容量%、
好適には60容量%以上である。バインダー相は固
溶体の形で種々な合金元素を含有し、Ni以外に、
2〜25%のCr、1〜15%のMoを含有し、更に最
高10%のMn、最高5%のAl、最高10%のCu、最
高30%のCo、最高20%のFeおよび最高13%のW
(これらは全てバインダー相の容量%である)か
らなる群から選択した1種以上を含有できる。
CoおよびFeはバインダー相中のNiの代替物であ
り、Wは焼結中硬質成分から得られ、その濃度は
粉砕操作中焼結炭化物合金の全炭素濃度を調整す
ることによつて調節される。好適にはバインダー
相中のWの濃度は焼結炭化物合金の8容量%を越
えるべきでない。バインダー相中に溶解している
合金化元素は、焼結炭化物合金の性質へのそれら
の影響について群別できる。CoまたはFeはある
場合にはバインダー相中にそれぞれ20容量%以下
または10容量%以下の濃度で含有させることがで
き、Niの代りに驚くべき良好な性質を劣化させ
ることなく使用しうる。 有利な性質を得るため、Crはバインダー相の
全添加量の2〜20容量%の濃度で、Moは1〜6
容量%の濃度で加える必要がある。10〜25容量%
の濃度でのCrの添加、および3〜15容量%のMo
の濃度での添加、Cr+Moの合計がバインダー相
の少なくとも20容量%を構成する場合、または
Moがバインダー相の6容量%より多く含有され
る場合には、バインダー相に0.5〜5.0容量%の濃
度のAl、または0.5〜10容量%の濃度のCuも加え
なければならない。驚いたことにこれらの濃度で
のAl、またはCuはこの種の焼結炭化物合金のバ
インダー相に安定化効果をもたらす。上述した濃
度のクロムおよびモリブデンに対してAlまたは
Cuを加えないときには焼結中焼結硬化物合金中
に脆性相を形成する。 バインダー相中に加えたCr+Moの量は有利な
性質を得るためバインダー相の30容量%を越える
べきでない。ある場合に、主としてバインダー相
の固溶体硬化に主として関連して、それはNiお
よびCrをMnで一部代えると有利である、その濃
度は好適にはバインダー相の添加量の8容量%以
下である。添加クロムの濃度は有利な性質を維持
するためバインダー相の添加量の3容量%以下と
なつてはならない。 良好な強靭性を得ることを完全にするために
は、Cr+Moの含有率に対する上述した範囲以外
に、焼結炭化物合金の炭素の全濃度を狭い範囲内
に保つことである。この条件は単一相および強靭
なバインダー相を得るためおよび脆いカーバイド
の形成を阻止するため満たさなければならない。
炭素濃度はカーバイドの濃度およびカーバイドの
種類によつてのみならず加えたCr+Moの濃度に
よつても影響を受ける。硬質成分がWCのみから
なるとき下記範囲が最適であつた。 w/oC=Ai−Bi×(100−w/o硬質成分) 純WCに対して:Ai=6.13、Cr+Mo3〜15容量%
に対して、Bi=0.061±0.008 (w/oC=焼結炭化物合金の全炭素濃度)Cr
+Mo16〜35容量%に対して、 Bi=0.058±0.007 純WC−Ni焼結炭化物合金に対し、下記範囲 Ai=6.13、Bi=0.069±0.010 で2相組織が得られる。WC以外に他のカーバイ
トを硬質成分として含有する場合、Aiの値は下
記例に従つて修正しなければならない。この場合
Aiは各カーバイトの理論炭素濃度(w/o)で
ある。硬質成分Ai Ai=1/100(硬質成分中のWCw/o×6.13 +硬質成分中のTaC(w/o)×6.22 +硬質成分中のVC(w/o)×19.08) WC 6.13 TaC 6.22 VC 19.08 本発明による硬質成分組成に対しては、硬質成
分としてWCのみを用いた場合によるB値は少な
くとも90容量%のWCが有利に使用できる。焼結
炭化物合金の全炭素濃度に対する上述した範囲
は、純WC−Ni焼結炭化物合金と比較して、単一
相バインダー相を得るための有効範囲は小さくな
り、有利な性質を得るため本発明のWC濃度に関
して高濃度の炭素に代えられる。 WC−Co焼結炭化物合金開発の経験によれば強
靭性は逆に強度を置換することによつてのみ影響
を受ける。バインダー相の増大した濃度、あるい
は粗いWCの平均粒度は強靭性を増大するが、し
かし強度を低下させる。これらは一般的な観点か
ら焼結炭化物合金組織に不都合がないならば、強
靭性を改良するための唯一の既知の方法である。
例外なしにCoバインダー相の合金化は劣化した
強靭性を生ぜしめ、しかもしばしば強度も低下す
る。 従つて本発明によりWC−Ni焼結炭化物合金に
CrおよびMoを加えることが強靭性の増大と強度
の増大の両者を生ぜしめることは非常に驚くべき
ことである。熱力学的観点からCrおよびMoの両
者はWとほぼ同等の強力なカーバイド安定剤とし
て知られており、従つて二重カーバイドの形成を
安定化することが考えられる。これらは非常に脆
いものであり、従つて脆い焼結炭化物合金を生ぜ
しめるにちがいない。クロムおよび/またはモリ
ブデン添加剤をNiバインダー相を有する焼結炭
化物合金に対して予め用いた例外的な場合、添加
物は焼結炭化物合金の腐蝕および酸化耐久性を増
大させるためになされなければならない。かかる
合金は特開昭50−45708号、特開昭50−120410号
および特開昭50−27707号公報に報告されている。
しかしながらこれらの添加は強靭性と強度につい
てのこれらの合金化元素の有利な影響を見出すの
には大きすぎる。合金化濃度はしばしばNiの濃
度と同じかまたはそれより大であり、これは多相
または脆性バインダー相を得る。悪い一般的な性
質、中でも悪い強靭性(これは焼結炭化物合金を
通常の製造で得、またカーバイド相と多相バイン
ダー相の間の悪い濡れにもよる)は、これがWC
−Co焼結炭化物合金の開発中得られた知識によ
つて明らかに受け入れられていた。 クロムおよびモリブデンでの合金化における低
濃度が従来使用されていなかつたことは驚くべき
ことである。しかしながら実際には約13w/oク
ロムである限界値以下のクロムの添加が鋼の腐蝕
侵害を増大させることは不銹鋼の開発から良く知
られている。焼結炭化物合金における如く炭素も
存在するとき、この限界値は更に増大する。本発
明の焼結炭化物合金での試験から明らかな如く
(実施例2参照)、この規則は本発明の場合のバイ
ンダー相の合金化には正当でない。 クロムおよびモリブデンをそれぞれ別々にWC
−Ni焼結炭化物合金を加えると、低合金化濃度
に対しても強靭性の低下を生ぜしめることが従来
より知られている。その上特に有利な強靭性に対
する炭素濃度の重要性は本発明の種類の合金に対
しては従来より知られていなかつた。 しかしながら、MoカーバイドMo2Cとしてし
ばしば加えられるモリブデンのみは、WC−Co焼
結炭化物合金に比して非常に脆く耐摩耗性を有す
るTiC−Ni焼結炭化物合金の強靭性に一定の正
の影響を与えることが知られている。しかしなが
ら本発明による合金に対するMo濃度はTiC−Ni
焼結炭化物合金に対する最適濃度の約10分の1に
しかすぎず、TiC−Ni焼結炭化物合金とWC−Ni
焼結炭化物合金の間には他の本質的な差異があ
る。 本発明による合金の良好な強靭性および強度の
理由は多分カーバイド相とバインダー相について
のクロムおよびモリブデンの相互影響作用にあ
る。焼結炭化物合金の分析では、Moがカーバイ
ド相とバインダー相の両者で合金化され、一方
Crは主としてバインダー相で合金化されている
ことを示す。焼結炭化物合金の比較的高い炭素濃
度は、脆に二重カーバイドの形成を阻止するため
バインダー相中のタングステンの合金化量を低く
保つことが必要である。本発明の焼結炭化物合金
に対する機械的データは、良好な強度がクロム添
加による強力な合金化硬化に主として起因するこ
とを示す。バインダー相中でのMoおよびCrの合
金化と共にカーバイド相でのMoの合金化の少な
いことが、カーバイド相とバインダー相の間の非
常に良好な濡れを生ぜしめ、非常に有利な強靭性
をもたらす。 「合金化されていない」WC−Co焼結炭化物合
金とWC−Ni焼結炭化物合金の間の一般的観点か
ら存在する硬度における差は、Ni結合焼結炭化
物合金におけるタングステンの弱い固溶体硬化能
力を証明する。従つてバインダー相中のタングス
テンの合金化は、アルミニウム、または銅の添加
および現存する炭素均衡関係によつて本発明のた
めに低く保つ。 非常に良好な耐酸化性および耐腐蝕性、および
有利な強靭性を得るのに非常に好適であることが
判つた製造したバインダー相組成物の中には下記
の分析を知ることができた。 1 Cr5〜15容量%、Mo1.5〜6容量%(この場
合Cr+Moの量は20容量%を越えない)、Co5容
量%以下、Fe3容量%以下、およびW8容量%
以下、および残余Ni(この場合Ni中には通常存
在する低濃度の不純物を含有する)。 2 Cr15〜25容量%、Mo3〜10容量%(この場
合Cr+Moの量は20〜30容量%の範囲である)、
Al0.5〜5容量%またはCu0.5〜8容量%、
Co10容量%以下、Fe5容量%以下、W7容量%
以下、残余Ni(この場合Ni中には通常存在する
低濃度の不純物も含有する)。 焼結炭化物合金の全炭素濃度が本発明の範囲内
にあるならば、バインダー相No.1に対して特に有
利な強靭性が得られる、一方バインダー相No.2に
対しては特に有利な強度および有利な耐酸化性お
よび耐腐蝕性が得られる。 本発明による焼結炭化物合金は粉末冶金法で作
る。完全バインダー相のまたはその部分のマスタ
ー合金、硬質成分および純元素は原料であり、粉
末として用いる。粉末原料は焼結炭化物合金工業
に好適なミリング装置中で通常粉砕する。酸素を
含まぬミリング液例えばベンゼンまたはキシロー
ルを粉砕中粉末による酸素吸収を最少にするため
使用すると有利である、酸素の高濃度は焼結炭化
物合金の全炭素濃度の必要な制御を困難にする。
しかしながらある場合にはアルコールまたはアセ
トンもミリング液として使用できる。粉末は好適
な不活性雰囲気中で高温でミリング液を蒸発させ
て乾燥し、粉末の酸化を防ぐための不活性雰囲気
中で室温まで冷却する。密な材料および組織構成
成分の正しい構成に焼結炭化物合金粉末を焼結す
るのは、冷間圧縮粉末体のいわゆる直接焼結によ
つて行なうのが好適である。圧縮を助けるため粉
砕中に加えた物質を蒸発させる予備焼結および粉
末体を密な材料に収縮させる最終焼結は一つの順
序で行なう。この焼結法によつて、焼結材料の全
炭素濃度は、満足できる方法、なかでも別に予備
焼結した後の粉末体の再酸化が避けられるので満
足できる方法で制御できる。 実施例 1 本発明による組成範囲の合金のみならず範囲を
はずれる合金からなる種々多数の焼結炭化物合金
を比較研究のため作つた。下表1に従い合金化元
素、バインダー相の主成分、必要ならば黒鉛およ
び硬質成分を全て粉末として加え、ボールミル中
で粉砕した。粉砕液はベンゼンであり、粉砕体と
して焼結炭化物合金球を使用した。パルプ中の酸
素の吸収を最少にするため、粉砕は窒素加圧下に
行なつた。5Kgの粉末バツチの大きさに対し、約
200時間の粉砕時間が好適な粒度の良く混合され
た粉末をもたらした。 粉末は窒素の如き不活性雰囲気中で高温で粉砕
液を蒸発させて乾燥した。粉末をこの不活性雰囲
気中で室温まで冷却して粉末の酸化を最少にし
た。 密な材料へのそして組織構成成分の正しい構造
への焼結炭化物合金粉末への焼結は冷間圧縮粉末
体のいわゆる直接焼結によつて行なつた。圧縮を
助けるため必要に応じて加えた物質を蒸発させる
予備焼結および粉末体を密な材料に収縮させる最
終焼結は一連に行なつた。焼結温度および時間は
焼結炭化物合金中のバインダー相の量およびタン
グステンカーバイドの所望の粒度に好適なものと
した。本発明による合金に対しては1〜2時間の
保持時間および1410℃〜1550℃の焼結温度が好適
であつた。必要なときには予備焼結は約500℃以
下の温度が水素中で有利に行なわれ、一方最終焼
結は真空中で行なつた。
【表】
粉砕および乾燥後の酸素濃度は試料番号17以外
は全ての試料において0.7w/oより小さく保つ
ことができた、一方試料番号17は0.91w/oの酸
素濃度を有していた(従来より知られているよう
に、ニツケルバインダー相は同じ量のCoバイン
ダー相に比して不都合のない焼結炭化物合金を得
るために約50℃高い焼結温度を必要とする)。 金属組織および物理的データおよび機械的試験
結果を下表2に示す。
は全ての試料において0.7w/oより小さく保つ
ことができた、一方試料番号17は0.91w/oの酸
素濃度を有していた(従来より知られているよう
に、ニツケルバインダー相は同じ量のCoバイン
ダー相に比して不都合のない焼結炭化物合金を得
るために約50℃高い焼結温度を必要とする)。 金属組織および物理的データおよび機械的試験
結果を下表2に示す。
【表】
HV3はISO3878により、横方向破壊強度は
ISO3327により、弾性モジユラス(弾性率)の測
定はISO3312により、耐摩耗性の測定はCCPA
(セメンテツド・カーバイド・プロデユーサー・
アソシエーシヨン)P−112により行なつた。 上記硬度のデータから明らかなように、本発明
による合金化は合金化されないNiバインダー相
を有する焼結炭化物合金と比較して増大した硬度
を含む。増大なバインダー相中の高合金化のため
+25%という大きいものであることができ、これ
はバインダー相の強力合金化硬化を示す。対応す
るWC−Co等級と比較してさえも本発明合金の2
〜9%良好な硬度はバインダー相中でのより大な
る高合金化濃度によつて説明できる。 横方向破壊強度は強靭性の良好な推定値である
が、これは同じ弾性率を有する焼結炭化物合金間
(同じ組成および量の硬質成分)を比較するため
だけのものである、これは上記データ〔横方向破
壊強度を強靭性(破壊までのエネルギー)および
破壊靭性パラメータKICと比較せよ〕から明らか
である。合金化されていないWC−Niと比較した
本発明合金の横方向破壊強度の大きな増大(31〜
37%増大)は、バインダー相と硬質成分相の間の
濡れの強力な改良が合金化によつて生じたことを
示す。合金化されていないバインダー相を有する
焼結炭化物合金とCoバインダー相を有する焼結
炭化物合金の間の横方向破壊強度の差は従来より
知られていたのと同じ大きさのものであつた。
Cr+Moの8〜15容量%の添加濃度にしては(試
料番号2、3、6、7および15)、WC−Co焼結
炭化物合金と比較して6〜8%の横方向破壊強度
の増大さえも得られた。 確認された相でないずれが得られた試料番号
8、12および17は不利な強靭性と不利な摩耗抵抗
を示した。これはある場合には有利な硬度から得
られたにもかかわらず不利である。これらの結果
は他のカーバイトに比しタングステンカーバイド
(WC)の非常に良好な耐摩耗性を確認した。 実施例 2 実施例1の試料番号6、7、9、13、14、15、
18および19に従つたバインダー相の量およびバイ
ンダー相の組成を有する実施例1により作つた試
料を腐蝕試験した。焼結炭化物合金等級の耐腐蝕
性の一般的証拠を得るため、PH1〜11の値を有す
る一連のバツフアー溶液中で試験を行なつた。バ
ツフアー溶液は下表3の組成を有する。
ISO3327により、弾性モジユラス(弾性率)の測
定はISO3312により、耐摩耗性の測定はCCPA
(セメンテツド・カーバイド・プロデユーサー・
アソシエーシヨン)P−112により行なつた。 上記硬度のデータから明らかなように、本発明
による合金化は合金化されないNiバインダー相
を有する焼結炭化物合金と比較して増大した硬度
を含む。増大なバインダー相中の高合金化のため
+25%という大きいものであることができ、これ
はバインダー相の強力合金化硬化を示す。対応す
るWC−Co等級と比較してさえも本発明合金の2
〜9%良好な硬度はバインダー相中でのより大な
る高合金化濃度によつて説明できる。 横方向破壊強度は強靭性の良好な推定値である
が、これは同じ弾性率を有する焼結炭化物合金間
(同じ組成および量の硬質成分)を比較するため
だけのものである、これは上記データ〔横方向破
壊強度を強靭性(破壊までのエネルギー)および
破壊靭性パラメータKICと比較せよ〕から明らか
である。合金化されていないWC−Niと比較した
本発明合金の横方向破壊強度の大きな増大(31〜
37%増大)は、バインダー相と硬質成分相の間の
濡れの強力な改良が合金化によつて生じたことを
示す。合金化されていないバインダー相を有する
焼結炭化物合金とCoバインダー相を有する焼結
炭化物合金の間の横方向破壊強度の差は従来より
知られていたのと同じ大きさのものであつた。
Cr+Moの8〜15容量%の添加濃度にしては(試
料番号2、3、6、7および15)、WC−Co焼結
炭化物合金と比較して6〜8%の横方向破壊強度
の増大さえも得られた。 確認された相でないずれが得られた試料番号
8、12および17は不利な強靭性と不利な摩耗抵抗
を示した。これはある場合には有利な硬度から得
られたにもかかわらず不利である。これらの結果
は他のカーバイトに比しタングステンカーバイド
(WC)の非常に良好な耐摩耗性を確認した。 実施例 2 実施例1の試料番号6、7、9、13、14、15、
18および19に従つたバインダー相の量およびバイ
ンダー相の組成を有する実施例1により作つた試
料を腐蝕試験した。焼結炭化物合金等級の耐腐蝕
性の一般的証拠を得るため、PH1〜11の値を有す
る一連のバツフアー溶液中で試験を行なつた。バ
ツフアー溶液は下表3の組成を有する。
【表】
腐蝕試験は上記溶液中に浸漬し続いて磁製ミル
中でアルコール中のSiCで摩耗させて行なつた。
続いての摩耗は試料の全腐蝕損傷を測定するのに
必要であつた(即ちバインダー相が腐蝕されて除
かれているが、WC格子は浸漬試験後無傷であつ
た試料の摩耗面積を測定)。浸漬試験データは次
のとおりであつた。 温 度 26±1℃ 時 間 10日 試料数 3試験試料 試料:摩砕試料 φ9×15mm 腐蝕試験の結果を第1図の線図にプロツトし
た。結果から明らかなように、バインダー相の同
じ組成に対して、焼結炭化物合金中のバインダー
相の量は、同じ組成の別々の試料間のばらつきよ
りも腐蝕損失(A)は影響を受けなかつた。殆どの場
合0.1mm/年(D)の腐蝕深さが一定の環境での耐腐
蝕性として考えられる材料の上限として使用され
る。0.1mm/年(D)の腐蝕深さは、焼結炭化物合金
試料の密度により、36〜42mdd(=mg/24h×d
m2)に相当する。 試験の結果から明らかなように、WC−Co等級
はPHが7より小の環境では耐腐蝕性と考えること
はできない。合金化されていないNi−バインダ
ー相の代りのバインダー相を用いると、腐蝕損失
の一定の減少を含む。この減少は多分非常に特殊
な用途を除いては実際上利用できない(これは
WC−Ni焼結炭化物合金の限定された用途を示
す。) WC−Ni焼結炭化物合金のバインダー相に僅か
6容量%のCrと2容量%のMoを加えると腐蝕損
失の極度の減少を示す。焼結炭化物合金はPH3ま
で耐腐蝕性が下がることが判つた。バインダー相
にCr+Moを更に加えると、焼結炭化物合金はPH
1でも耐腐蝕性が得られることを示した。 従つて本発明によればPH1にまで耐腐蝕性を下
げ、WC−Co等級に匹敵する機械的性質を有する
焼結炭化物合金の等級を作ることができる。これ
はPH7にすぎぬ耐腐蝕性であるWC−Co等級と匹
敵した。 実施例 3 本発明による焼結炭化物合金のバインダー相を
分析した。高分解能の高感度マイクロプローブ分
析(フランスのCamebax)で一部を、一部はい
わゆる相分離および通常の化学分析で行なつた。 実施例1の試料番号7、8、10、11および13に
よる組成を有し、実施例1に従つて作つた焼結炭
化物合金を上述した方法で分析した。結果を下表
4〜6に示す。
中でアルコール中のSiCで摩耗させて行なつた。
続いての摩耗は試料の全腐蝕損傷を測定するのに
必要であつた(即ちバインダー相が腐蝕されて除
かれているが、WC格子は浸漬試験後無傷であつ
た試料の摩耗面積を測定)。浸漬試験データは次
のとおりであつた。 温 度 26±1℃ 時 間 10日 試料数 3試験試料 試料:摩砕試料 φ9×15mm 腐蝕試験の結果を第1図の線図にプロツトし
た。結果から明らかなように、バインダー相の同
じ組成に対して、焼結炭化物合金中のバインダー
相の量は、同じ組成の別々の試料間のばらつきよ
りも腐蝕損失(A)は影響を受けなかつた。殆どの場
合0.1mm/年(D)の腐蝕深さが一定の環境での耐腐
蝕性として考えられる材料の上限として使用され
る。0.1mm/年(D)の腐蝕深さは、焼結炭化物合金
試料の密度により、36〜42mdd(=mg/24h×d
m2)に相当する。 試験の結果から明らかなように、WC−Co等級
はPHが7より小の環境では耐腐蝕性と考えること
はできない。合金化されていないNi−バインダ
ー相の代りのバインダー相を用いると、腐蝕損失
の一定の減少を含む。この減少は多分非常に特殊
な用途を除いては実際上利用できない(これは
WC−Ni焼結炭化物合金の限定された用途を示
す。) WC−Ni焼結炭化物合金のバインダー相に僅か
6容量%のCrと2容量%のMoを加えると腐蝕損
失の極度の減少を示す。焼結炭化物合金はPH3ま
で耐腐蝕性が下がることが判つた。バインダー相
にCr+Moを更に加えると、焼結炭化物合金はPH
1でも耐腐蝕性が得られることを示した。 従つて本発明によればPH1にまで耐腐蝕性を下
げ、WC−Co等級に匹敵する機械的性質を有する
焼結炭化物合金の等級を作ることができる。これ
はPH7にすぎぬ耐腐蝕性であるWC−Co等級と匹
敵した。 実施例 3 本発明による焼結炭化物合金のバインダー相を
分析した。高分解能の高感度マイクロプローブ分
析(フランスのCamebax)で一部を、一部はい
わゆる相分離および通常の化学分析で行なつた。 実施例1の試料番号7、8、10、11および13に
よる組成を有し、実施例1に従つて作つた焼結炭
化物合金を上述した方法で分析した。結果を下表
4〜6に示す。
【表】
【表】
※○ 焼結炭化物合金の全炭素濃度は重量分析
で分析した。範囲は先に示した説明によつ
て計算した。
で分析した。範囲は先に示した説明によつ
て計算した。
【表】
【表】
上述した結果は、二つの別々の分析法で得たそ
れぞれの元素の濃度の平均値である。Ni濃度は
測定しなかつた従つて焼結炭化物合金中に通常存
在する不純物は上記Ni濃度中に含まれる。 上記分析結果から、Ni、CrおよびCuの添加量
は焼結炭化物合金のバインダー相中に殆ど完全に
溶解していることが明らかである。表5の配合し
た組成と、表6の分析組成の間の現存する差は、
硬質成分からの主としてWによるバインダー相の
稀釈によるばかりでなく、原料からのCoおよび
Feによるバインダー相の稀釈および製造法によ
るものである。Crの分析値はカーバイド相中へ
の僅かな溶解を示すことができる。 しかしながらMoに対しては分析組成と配合組
成の間に大きな差がある、これはバインダー相の
稀釈によつては説明できない。上記相のマイクロ
プローブ分析はカーバイド相中へのMoの溶解を
示した。試料番号7および10に対しては新しい相
は検出できなかつた(検出限界:0.1μm)。しか
しながら試料番号8に対しては、主としてWおよ
びMoを含有するばかりでなくCrも含有する新し
い相が検出できた。この相の粒度は5μm以下で
あつた。 表6におけるタングステンの分析値から、主と
してMo、しかしある程度までのCrもバインダー
相中でのW溶解を増大することは明らかである。
W溶解は焼結炭化物合金の増大した炭素濃度によ
つて減少できる、しかし試料番号10における如く
比較的高い合金化濃度(試料番号8を参照)に対
してはCu(またはAl)を、バインダー相のW濃度
を低く保つためおよび脆く望ましからぬ相の形成
を避けるため加えなければならない。 試料番号11には脆性相は検出できなかつた
(Moを含有しない試料)。この試料の実施例1に
よる不利な強靭性データから、これらの値に対す
る本来の理由は、カーバイド相およびバインダー
相中のMoの合金化量が良好な強靭性を得るため
に必要であることが明らかである。この試料は良
好強度を有するので(実施例1におけるHV3、
試料12も参照)、バインダー相の合金化硬化は主
としてCrの合金化量によることが明らかである。 実施例 4 より大きな深さおよびより大なる能力で採泥
(dredge)できる近代的なカツター採泥機を開発
した。これらの採泥機のポンプに吸収される大き
な力は大きな技術的問題の原因となる。従来の高
圧ポンプは、非常に摩耗し破壊される材料の如き
高度の要求、7〜7.5m/sの相対速度およびφi
=440、φp=460(mm)の寸法の気密面上の2.5MPa
以下の非常に高い表面圧力および海水中での作業
の如き腐蝕要求のため使用できない。従来のポン
プの補修および交換は一週間に一度の如くしばし
ば行なわなければならない。 締め付け素子の如く焼結炭化物合金環で平面締
め付けとして行なうこれらのポンプに対する新し
い種類のシヤフトシールの開発は、1978年の英国
ダーハム大学の第8回インターナシヨナル・コン
フイアレンス・オン・フルーイド・シーリングに
おけるイー・マドルおよびアイ・ヴイツサーのメ
カニカル・フエース・シール・フオア・ビツグ・
プレツシヤー・ドレツジ・ポンプ第H3−19〜34
頁に記載されている。通常の環に対する粘着試験
として行なつた研究室試験および完全規模の特殊
試験リグで行なつた試験では30容量%のCoバイ
ンダー相(実施例1の試料番号19)および約
HV1000の硬度を有する焼結炭化物合金等級が上
記文献に記載されている如き最適のものであるこ
とを示した。等級は次のものに関して最適であつ
た。 −摩耗に対する抵抗による強度(硬度): −強靭性、即ちこの場合高熱応力による熱疲労亀
裂の形成に対する抵抗: 試験リグにおいて、強度と強靭性の要求と共に
腐蝕要求は満足できる方法でシミユレートできな
かつた。これは3000時間の試験時間後、実際の試
験で焼結炭化物合金環の非常に強力な摩耗、即ち
全てにおいて約5mmのローターとステーターの摩
耗程度を生じた。試験した環の調査研究では、採
泥を海水中で行なつたとき比較的強力な腐蝕損傷
を示した。 増大した耐腐蝕性の要求および同時にこの用途
の最適強度および強靭性の要求に関して合致させ
るため、実施例1の試料番号15の焼結炭化物合金
を作つた。この試料は従来より使用されている焼
結炭化物合金と同じカーバイド相を有し、更にコ
バルトおよびニツケルが殆ど同じ熱膨張係数を有
するため、上記文献に記載された固定技術を新し
い品質の焼結炭化物合金環に対しても使用でき
た。試験リグでの機能試験を行なつた、そして等
級の変化による構造の変化は必要ないことを示し
た。次いでWC−NiCrMoのシール環を実際に採
泥機で試験した。5000時間の試験後、オーバーホ
ールするためポンプを取りはずした。全ての場合
においてステーターとローターの摩耗程度は0.5
mmより小であつた。漏洩は全試験時間に対して満
足できるものであつた。即ち100cm3/h以下であ
つた。オーバーホール後シールを1500時間以上試
験し、何等欠陥はなかつた。 実施例 5 紙パルプ製造の如き加工工業において、構造部
品の耐腐蝕性に対する大きな要求がある。耐酸構
造物が専ら使用されている。更にパルプは摩砕さ
れる。従つてこの種のシヤフトシール、ベアリン
グおよびその他部品のため、焼結炭化物合金の部
品が作られる。耐摩耗性と強靭性に対する高度の
要求のため、僅かにWC−Co型の焼結炭化物合金
のみが認められている。これらの場合耐腐蝕性に
対する要求は、焼結炭化物合金部品近くにぎせい
陽極を置くことによつて、または焼結炭化物合金
を水による侵害性媒体から保護するようにした構
造で解決して種々成功している。 従来WC−8容量%Co等級(実施例1の試料番
号5による物理的データおよび機械的データを有
する等級)の平面シールが亜硫酸塩灰汁を篩分け
するための高圧篩のシヤフトシールに使用されて
いる。亜硫酸塩灰汁のPHは3.5〜3.9で変化し、温
度は70〜90℃で変化する、従つて亜鉛のぎせい陽
極が平面シールを保護するために使用されて来
た。シールの寿命は、亜鉛陽極の消耗が大であ
り、強力に変動するので、構造物の強力な管理に
対する要求があるため満足できるものではなかつ
た。1〜3カ月の寿命が平面シールに対して常態
であつた。そして寿命判定基準は強力な漏洩にあ
つた。 シヤフトシールを除いて、耐酸構造物から作ら
れた加圧篩の維持の必要を主として減少させるた
め、シーリング環を8容量%のバインダー相を有
するWC−NiCrMo焼結炭化物合金から作つたシ
ヤフトシール〔製造、組成、物理的データおよび
機械的データは実施例1の試料番号2に相当す
る、即ちバインダー相の組成:85Ni、11Cr、
4Mo(添加容量%)〕を試験した。加圧篩中にぎ
せい陽極は置かなかつた。 シヤフトシールは連続8カ月作動させた。寿命
の判定基準は、灰汁中の固体粒子による摩耗によ
つて生ぜしめられた漏洩とした。平面シールの焼
結炭化物合金等級の交換によつて、完全加圧篩は
耐腐蝕要求に合致し成功し、維持の必要は極度に
減少した。更に3倍の平面シールの寿命増大が得
られた。 実施例 6 製造に高圧処理を利用する低圧法ポリエチレン
の製造のため、焼結炭化物合金から作つたピスト
ンあるいはシリンダーライニングを高圧圧縮機に
使用する。これらの部品のため焼結炭化物合金を
使用すると15〜30倍の寿命の増大を示した、しか
し最大の利点は生産停止と補修の費用が極度に少
なくなつたことにある。3500バール(350MPa、
以下の操作圧力を有する高圧圧縮機の部品にとつ
て、焼結炭化物合金の強靭性と強度の良好な性質
に対する高度の要求がある。圧縮機におけるこれ
らの高圧を得るためおよび更には維持時間および
費用を最少にするため、表面平滑性(Ra=
0.04)、および部品の正確な大きさの許容範囲、
および大きさの摩耗による変化のないこと(他の
破壊機械との組合せにおける)に対する高度の要
求がある。 実施例1の試料番号14による組成、物理的およ
び機械的データを有する焼結炭化物合金、即ち
1.7〜2.0μmのWCの平均粒度を有するWC−15容
量%Co焼結炭化物合金を使用し、一般に高圧圧
縮機のためのピストンに対して非常に良好な結果
が得られた。各再研摩間に5000〜15000時間の寿
命がしばしば得られた。ピストンの再研摩の可能
性はしばしば、それらが焼結炭化物合金から作ら
れているので、ピストンの高原価による許容し得
ない要求がある。 しかしながらポリエチレン生産のための方法に
とつて、上述したWC−Co等級は、高圧圧縮機の
ピストンとして使用したとき満足できる寿命を与
えなかつた。0.1mmの再研摩深さにもかかわらず、
ピストンの再研摩後、腐蝕損傷が観察された。こ
の強力な腐蝕侵害の理由は完全に調査することは
できなかつた、しかし制御できぬ副反応のため高
圧圧縮機中に多分既に有機酸が形成されているの
であろう。 実施例1の試料番号10による組成、物理的およ
び金属組織データを有する焼結炭化物合金即ち
1.7〜2.0μmのWC平均粒度を有し、WC−15容量
%(NiCrMoCu)の焼結炭化物合金からφ87×
1203mmの大きさのピストンを作つた。最終仕上研
摩後のピストンの表面平滑性はRa=0.04であつ
た。8500時間の試験時間後、検査のため脱着し
た。欠陥は見出すことができなかつた、従つてピ
ストンを高圧圧縮機中に再装着した。ここでピス
トンを更に1000時間試験したが、欠陥は何もなか
つた。 実施例 7 従来の材料、高速度鋼のカツターの使用と比較
した木材加工のためのカツターのための焼結炭化
物合金の使用では75%以下の工具の費用の減少を
示した。 20%以上の湿度およびPH最高5の湿つた材木の
加工に当つて、従来のWC−Co等級では耐腐蝕性
で適切でないため使用できない。最大の腐蝕問題
は、湿つた状態で主として酢酸ばかりでなくぎせ
い酸、しゆう酸、およびくえん酸を空気中に蒸発
するオーク、ヒマラヤ杉、くりの加工において、
生ずる。 湿つた木材の加工のための焼結炭化物合金等級
を得るため、技術的試験を行なつた。加工試験
は、0.90%の酢酸分析濃度を有し、80%相対湿度
で貯蔵した湿つたオータで行なつた。加工操作は
粉砕操作として行なつた。〓間45゜角を有し、50
×12×1.5mmの寸法の平面植刃をミルに装着した。
植刃1個に二つの刃を有する3個の植刃を1000走
行mに対して組成変動について試験した。刃の品
質を確立するため、乾燥カバの木における表面条
件試験は200mおよび1000m後にミリングした。
木材の各粉砕片において、表面平滑性の測度とし
た。焼結炭化物合金植刃を試験前後に秤量して腐
蝕との関連において摩耗による重量損失を測定し
た。下記に示した結果は6個の試験刃の平均値で
ある。
れぞれの元素の濃度の平均値である。Ni濃度は
測定しなかつた従つて焼結炭化物合金中に通常存
在する不純物は上記Ni濃度中に含まれる。 上記分析結果から、Ni、CrおよびCuの添加量
は焼結炭化物合金のバインダー相中に殆ど完全に
溶解していることが明らかである。表5の配合し
た組成と、表6の分析組成の間の現存する差は、
硬質成分からの主としてWによるバインダー相の
稀釈によるばかりでなく、原料からのCoおよび
Feによるバインダー相の稀釈および製造法によ
るものである。Crの分析値はカーバイド相中へ
の僅かな溶解を示すことができる。 しかしながらMoに対しては分析組成と配合組
成の間に大きな差がある、これはバインダー相の
稀釈によつては説明できない。上記相のマイクロ
プローブ分析はカーバイド相中へのMoの溶解を
示した。試料番号7および10に対しては新しい相
は検出できなかつた(検出限界:0.1μm)。しか
しながら試料番号8に対しては、主としてWおよ
びMoを含有するばかりでなくCrも含有する新し
い相が検出できた。この相の粒度は5μm以下で
あつた。 表6におけるタングステンの分析値から、主と
してMo、しかしある程度までのCrもバインダー
相中でのW溶解を増大することは明らかである。
W溶解は焼結炭化物合金の増大した炭素濃度によ
つて減少できる、しかし試料番号10における如く
比較的高い合金化濃度(試料番号8を参照)に対
してはCu(またはAl)を、バインダー相のW濃度
を低く保つためおよび脆く望ましからぬ相の形成
を避けるため加えなければならない。 試料番号11には脆性相は検出できなかつた
(Moを含有しない試料)。この試料の実施例1に
よる不利な強靭性データから、これらの値に対す
る本来の理由は、カーバイド相およびバインダー
相中のMoの合金化量が良好な強靭性を得るため
に必要であることが明らかである。この試料は良
好強度を有するので(実施例1におけるHV3、
試料12も参照)、バインダー相の合金化硬化は主
としてCrの合金化量によることが明らかである。 実施例 4 より大きな深さおよびより大なる能力で採泥
(dredge)できる近代的なカツター採泥機を開発
した。これらの採泥機のポンプに吸収される大き
な力は大きな技術的問題の原因となる。従来の高
圧ポンプは、非常に摩耗し破壊される材料の如き
高度の要求、7〜7.5m/sの相対速度およびφi
=440、φp=460(mm)の寸法の気密面上の2.5MPa
以下の非常に高い表面圧力および海水中での作業
の如き腐蝕要求のため使用できない。従来のポン
プの補修および交換は一週間に一度の如くしばし
ば行なわなければならない。 締め付け素子の如く焼結炭化物合金環で平面締
め付けとして行なうこれらのポンプに対する新し
い種類のシヤフトシールの開発は、1978年の英国
ダーハム大学の第8回インターナシヨナル・コン
フイアレンス・オン・フルーイド・シーリングに
おけるイー・マドルおよびアイ・ヴイツサーのメ
カニカル・フエース・シール・フオア・ビツグ・
プレツシヤー・ドレツジ・ポンプ第H3−19〜34
頁に記載されている。通常の環に対する粘着試験
として行なつた研究室試験および完全規模の特殊
試験リグで行なつた試験では30容量%のCoバイ
ンダー相(実施例1の試料番号19)および約
HV1000の硬度を有する焼結炭化物合金等級が上
記文献に記載されている如き最適のものであるこ
とを示した。等級は次のものに関して最適であつ
た。 −摩耗に対する抵抗による強度(硬度): −強靭性、即ちこの場合高熱応力による熱疲労亀
裂の形成に対する抵抗: 試験リグにおいて、強度と強靭性の要求と共に
腐蝕要求は満足できる方法でシミユレートできな
かつた。これは3000時間の試験時間後、実際の試
験で焼結炭化物合金環の非常に強力な摩耗、即ち
全てにおいて約5mmのローターとステーターの摩
耗程度を生じた。試験した環の調査研究では、採
泥を海水中で行なつたとき比較的強力な腐蝕損傷
を示した。 増大した耐腐蝕性の要求および同時にこの用途
の最適強度および強靭性の要求に関して合致させ
るため、実施例1の試料番号15の焼結炭化物合金
を作つた。この試料は従来より使用されている焼
結炭化物合金と同じカーバイド相を有し、更にコ
バルトおよびニツケルが殆ど同じ熱膨張係数を有
するため、上記文献に記載された固定技術を新し
い品質の焼結炭化物合金環に対しても使用でき
た。試験リグでの機能試験を行なつた、そして等
級の変化による構造の変化は必要ないことを示し
た。次いでWC−NiCrMoのシール環を実際に採
泥機で試験した。5000時間の試験後、オーバーホ
ールするためポンプを取りはずした。全ての場合
においてステーターとローターの摩耗程度は0.5
mmより小であつた。漏洩は全試験時間に対して満
足できるものであつた。即ち100cm3/h以下であ
つた。オーバーホール後シールを1500時間以上試
験し、何等欠陥はなかつた。 実施例 5 紙パルプ製造の如き加工工業において、構造部
品の耐腐蝕性に対する大きな要求がある。耐酸構
造物が専ら使用されている。更にパルプは摩砕さ
れる。従つてこの種のシヤフトシール、ベアリン
グおよびその他部品のため、焼結炭化物合金の部
品が作られる。耐摩耗性と強靭性に対する高度の
要求のため、僅かにWC−Co型の焼結炭化物合金
のみが認められている。これらの場合耐腐蝕性に
対する要求は、焼結炭化物合金部品近くにぎせい
陽極を置くことによつて、または焼結炭化物合金
を水による侵害性媒体から保護するようにした構
造で解決して種々成功している。 従来WC−8容量%Co等級(実施例1の試料番
号5による物理的データおよび機械的データを有
する等級)の平面シールが亜硫酸塩灰汁を篩分け
するための高圧篩のシヤフトシールに使用されて
いる。亜硫酸塩灰汁のPHは3.5〜3.9で変化し、温
度は70〜90℃で変化する、従つて亜鉛のぎせい陽
極が平面シールを保護するために使用されて来
た。シールの寿命は、亜鉛陽極の消耗が大であ
り、強力に変動するので、構造物の強力な管理に
対する要求があるため満足できるものではなかつ
た。1〜3カ月の寿命が平面シールに対して常態
であつた。そして寿命判定基準は強力な漏洩にあ
つた。 シヤフトシールを除いて、耐酸構造物から作ら
れた加圧篩の維持の必要を主として減少させるた
め、シーリング環を8容量%のバインダー相を有
するWC−NiCrMo焼結炭化物合金から作つたシ
ヤフトシール〔製造、組成、物理的データおよび
機械的データは実施例1の試料番号2に相当す
る、即ちバインダー相の組成:85Ni、11Cr、
4Mo(添加容量%)〕を試験した。加圧篩中にぎ
せい陽極は置かなかつた。 シヤフトシールは連続8カ月作動させた。寿命
の判定基準は、灰汁中の固体粒子による摩耗によ
つて生ぜしめられた漏洩とした。平面シールの焼
結炭化物合金等級の交換によつて、完全加圧篩は
耐腐蝕要求に合致し成功し、維持の必要は極度に
減少した。更に3倍の平面シールの寿命増大が得
られた。 実施例 6 製造に高圧処理を利用する低圧法ポリエチレン
の製造のため、焼結炭化物合金から作つたピスト
ンあるいはシリンダーライニングを高圧圧縮機に
使用する。これらの部品のため焼結炭化物合金を
使用すると15〜30倍の寿命の増大を示した、しか
し最大の利点は生産停止と補修の費用が極度に少
なくなつたことにある。3500バール(350MPa、
以下の操作圧力を有する高圧圧縮機の部品にとつ
て、焼結炭化物合金の強靭性と強度の良好な性質
に対する高度の要求がある。圧縮機におけるこれ
らの高圧を得るためおよび更には維持時間および
費用を最少にするため、表面平滑性(Ra=
0.04)、および部品の正確な大きさの許容範囲、
および大きさの摩耗による変化のないこと(他の
破壊機械との組合せにおける)に対する高度の要
求がある。 実施例1の試料番号14による組成、物理的およ
び機械的データを有する焼結炭化物合金、即ち
1.7〜2.0μmのWCの平均粒度を有するWC−15容
量%Co焼結炭化物合金を使用し、一般に高圧圧
縮機のためのピストンに対して非常に良好な結果
が得られた。各再研摩間に5000〜15000時間の寿
命がしばしば得られた。ピストンの再研摩の可能
性はしばしば、それらが焼結炭化物合金から作ら
れているので、ピストンの高原価による許容し得
ない要求がある。 しかしながらポリエチレン生産のための方法に
とつて、上述したWC−Co等級は、高圧圧縮機の
ピストンとして使用したとき満足できる寿命を与
えなかつた。0.1mmの再研摩深さにもかかわらず、
ピストンの再研摩後、腐蝕損傷が観察された。こ
の強力な腐蝕侵害の理由は完全に調査することは
できなかつた、しかし制御できぬ副反応のため高
圧圧縮機中に多分既に有機酸が形成されているの
であろう。 実施例1の試料番号10による組成、物理的およ
び金属組織データを有する焼結炭化物合金即ち
1.7〜2.0μmのWC平均粒度を有し、WC−15容量
%(NiCrMoCu)の焼結炭化物合金からφ87×
1203mmの大きさのピストンを作つた。最終仕上研
摩後のピストンの表面平滑性はRa=0.04であつ
た。8500時間の試験時間後、検査のため脱着し
た。欠陥は見出すことができなかつた、従つてピ
ストンを高圧圧縮機中に再装着した。ここでピス
トンを更に1000時間試験したが、欠陥は何もなか
つた。 実施例 7 従来の材料、高速度鋼のカツターの使用と比較
した木材加工のためのカツターのための焼結炭化
物合金の使用では75%以下の工具の費用の減少を
示した。 20%以上の湿度およびPH最高5の湿つた材木の
加工に当つて、従来のWC−Co等級では耐腐蝕性
で適切でないため使用できない。最大の腐蝕問題
は、湿つた状態で主として酢酸ばかりでなくぎせ
い酸、しゆう酸、およびくえん酸を空気中に蒸発
するオーク、ヒマラヤ杉、くりの加工において、
生ずる。 湿つた木材の加工のための焼結炭化物合金等級
を得るため、技術的試験を行なつた。加工試験
は、0.90%の酢酸分析濃度を有し、80%相対湿度
で貯蔵した湿つたオータで行なつた。加工操作は
粉砕操作として行なつた。〓間45゜角を有し、50
×12×1.5mmの寸法の平面植刃をミルに装着した。
植刃1個に二つの刃を有する3個の植刃を1000走
行mに対して組成変動について試験した。刃の品
質を確立するため、乾燥カバの木における表面条
件試験は200mおよび1000m後にミリングした。
木材の各粉砕片において、表面平滑性の測度とし
た。焼結炭化物合金植刃を試験前後に秤量して腐
蝕との関連において摩耗による重量損失を測定し
た。下記に示した結果は6個の試験刃の平均値で
ある。
【表】
モリブデンの高濃度および比較的悪い強靭性を
有する(実施例1参照)の試料番号8に対して得
られた大きな重量損失は刃の引き裂きによるもの
であつた。この引き裂きは表面平滑性試験におけ
る表面偏差による、これは上表から明らかであ
る。WC−Co等級の腐蝕は試験した各等級の最大
重量損失を生ぜしめ、更に加工された面での不都
合な表面偏差をもたらした。 追加の実際の試験では、試料番号7および9が
湿つた木材の加工において非常に良好な結果を与
えた。これらの等級の強靭性および強度の良好な
性質との組合せにおいて、非常に良好な耐腐蝕性
によつて、一般に焼結炭化物合金が木材加工の分
野で使用でき、結果として工具の極度の費用減少
をもたらす。 実施例 8 従来のWC−Co焼結炭化物合金は、バインダー
相の強度の化学腐蝕のため、銅の熱間圧延に使用
できない。従来高速度鋼のローラーを使用してい
た実際の試験例えばプロパーツイ加工
(Propertziwork)を従来の焼結炭化物合金等級
に対して行ない、再研摩間に改良された生産結果
は得られなかつた。再研摩の判定基準は銅線の表
面の悪いことにおいた。 銅線の熱間圧延における耐腐蝕性に対する高度
の要求と高熱応力に擬した研究室試験により、バ
インダー相65Ni、20Cr、6Mo、5Cu、4Mn(容量
%)、焼結炭化物合金の炭素濃度5.23w/oC(粉末
の形での添加濃度5.35w/oC)の組成のWC−25
容量%バインダー相、カーバイド相の平均粒度
3.5μmの新規な焼結炭化物合金等級について行な
つた。横方向破壊強度は3000N/mm2で測定した、
HV3による硬度は1050であつた。この焼結炭化
物合金の製造は160時間のミリング時間、1450℃
の焼結温度、1450℃での時間1時間で実施例1と
同様にして行なつた。 開発した焼結炭化物合金等級を上記プロパーツ
イ加工でローラーで行なつた。最終寸法φ6.35mm
の銅線の圧延のため、ローリングミルで19回の減
少工程を使用した。各減少工程に3個のローラー
を含有させた。最後の二つの減少工程のため本発
明による焼結炭化物合金のローラーを使用した。 他の減少工程のため、従来より使用されている
高束度鋼からローラーを作つた。最終対のローラ
ーの再研摩間に作られたton数は最後の減少工程
における高速ローラーに対して300tonであつた。
これは3シフト生産に相当する。作られた銅の表
面がローラーの再研摩を要求する前に焼結炭化物
合金ローラーは2000tonを作つた。試験したロー
ラーの検査ではロール溝の面が従来の試験した
WC−Co型焼結炭化物合金のローラーに対しては
熱疲労亀裂を含有していた。これに対し、ロール
溝の表面は従来のWC−Co焼結炭化物合金ローラ
ーについて見られた熱疲労亀裂との関連における
ピツトの如き腐蝕損傷は含有されていなかつた。 従来より使用されている高速度鋼ローラーと比
較して焼結炭化物合金ローラーの費用の高いこと
を防ぐため、各再研摩間で線900〜1200tonを作ら
なければならない、これは上述した事実によれば
本発明による合金から作つたローラーで明確に得
られることが判る。
有する(実施例1参照)の試料番号8に対して得
られた大きな重量損失は刃の引き裂きによるもの
であつた。この引き裂きは表面平滑性試験におけ
る表面偏差による、これは上表から明らかであ
る。WC−Co等級の腐蝕は試験した各等級の最大
重量損失を生ぜしめ、更に加工された面での不都
合な表面偏差をもたらした。 追加の実際の試験では、試料番号7および9が
湿つた木材の加工において非常に良好な結果を与
えた。これらの等級の強靭性および強度の良好な
性質との組合せにおいて、非常に良好な耐腐蝕性
によつて、一般に焼結炭化物合金が木材加工の分
野で使用でき、結果として工具の極度の費用減少
をもたらす。 実施例 8 従来のWC−Co焼結炭化物合金は、バインダー
相の強度の化学腐蝕のため、銅の熱間圧延に使用
できない。従来高速度鋼のローラーを使用してい
た実際の試験例えばプロパーツイ加工
(Propertziwork)を従来の焼結炭化物合金等級
に対して行ない、再研摩間に改良された生産結果
は得られなかつた。再研摩の判定基準は銅線の表
面の悪いことにおいた。 銅線の熱間圧延における耐腐蝕性に対する高度
の要求と高熱応力に擬した研究室試験により、バ
インダー相65Ni、20Cr、6Mo、5Cu、4Mn(容量
%)、焼結炭化物合金の炭素濃度5.23w/oC(粉末
の形での添加濃度5.35w/oC)の組成のWC−25
容量%バインダー相、カーバイド相の平均粒度
3.5μmの新規な焼結炭化物合金等級について行な
つた。横方向破壊強度は3000N/mm2で測定した、
HV3による硬度は1050であつた。この焼結炭化
物合金の製造は160時間のミリング時間、1450℃
の焼結温度、1450℃での時間1時間で実施例1と
同様にして行なつた。 開発した焼結炭化物合金等級を上記プロパーツ
イ加工でローラーで行なつた。最終寸法φ6.35mm
の銅線の圧延のため、ローリングミルで19回の減
少工程を使用した。各減少工程に3個のローラー
を含有させた。最後の二つの減少工程のため本発
明による焼結炭化物合金のローラーを使用した。 他の減少工程のため、従来より使用されている
高束度鋼からローラーを作つた。最終対のローラ
ーの再研摩間に作られたton数は最後の減少工程
における高速ローラーに対して300tonであつた。
これは3シフト生産に相当する。作られた銅の表
面がローラーの再研摩を要求する前に焼結炭化物
合金ローラーは2000tonを作つた。試験したロー
ラーの検査ではロール溝の面が従来の試験した
WC−Co型焼結炭化物合金のローラーに対しては
熱疲労亀裂を含有していた。これに対し、ロール
溝の表面は従来のWC−Co焼結炭化物合金ローラ
ーについて見られた熱疲労亀裂との関連における
ピツトの如き腐蝕損傷は含有されていなかつた。 従来より使用されている高速度鋼ローラーと比
較して焼結炭化物合金ローラーの費用の高いこと
を防ぐため、各再研摩間で線900〜1200tonを作ら
なければならない、これは上述した事実によれば
本発明による合金から作つたローラーで明確に得
られることが判る。
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