JPH0137414B2 - - Google Patents
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- JPH0137414B2 JPH0137414B2 JP13216280A JP13216280A JPH0137414B2 JP H0137414 B2 JPH0137414 B2 JP H0137414B2 JP 13216280 A JP13216280 A JP 13216280A JP 13216280 A JP13216280 A JP 13216280A JP H0137414 B2 JPH0137414 B2 JP H0137414B2
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Description
本発明は合成高分子材料に有効に作用する帯電
防止剤に関するものであり、更に詳しくは特定の
有機オリゴマーに特定のスルホネート化合物を所
定割合で溶解又は分散させる事により、それら相
互の相乗作用による優れた性能を有する高分子材
料用帯電防止剤に関するものである。 本発明を適用できる合成高分子材料としては特
に限定されるものではないが、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポ
リアミド、ポリカーボネート等々がある。更に適
用できる高分子材料の形態はフイルム、成形品、
繊維のいずれであつても良い。 一般に合成高分子材料は通常疎水性が高く、そ
の結果帯電しやすい性質を持つており、この事が
それらの材料の製造工程並びに製品使用上の大き
な難点となつており、帯電防止は合成高分子材料
を扱う際の重要な問題の一つである。 即ち、合成高分子材料を用いる合成樹脂成型
品、フイルム又は合成繊維等々の製造工程におい
てはこれら合成高分子材料と製造装置との摩擦に
より発生する静電気により円滑な操作が妨害さ
れ、更に極端な場合には製品の品質低下がもたら
される。また、合成高分子材料を用いた上記製品
の使用又は保管時においても、塵埃の付着、静電
気によるシヨツク等々といつた好ましくない現象
は避けがたく、商品価値を著しく低下させるもの
であり、又、用途によつては帯電しやすい性質が
致命的な欠陥となる場合もある。 従来より合成高分子材料の帯電性に起因する障
害を軽減せしめるために種々の方法が提案されて
きているが工業的に十分満足のいくものがないと
いうのが実情である。 従来より提案されているこの種方法の中の一つ
に合成高分子材料の表面を帯電防止性を有する物
質、主としてアルキルリン酸エステル塩、ポリオ
キシエチレンアルキルリン酸エステル塩といつた
アニオン性界面活性剤、第4級アンモニウム塩を
中心としたカチオン活性剤等々といつた帯電防止
性を有する界面活性剤の少量を付与する方法があ
る。しかしこの方法は簡便である反面、これら界
面活性剤は一般に低分子量であるためか、その作
用効果は持続性がなく一時的に過ぎない。又、多
くは表面の界面活性剤による塗布面の粘着化、更
にはこれによる塵埃の付着といつた難点を持つて
いる。又、作用効果の持続性改善のためポリアク
リル酸塩といつたアニオン系ポリマー、ポリアル
キルアミン型カチオンポリマー等の高分子物質あ
るいは反応性を有する化合物の相当量を用いる方
法も試みられているがこの方法のものは通常の前
法に比べ使用物質の多量を必要とし、その結果と
して合成高分子材料が本来有する良好な表面特性
を損いやすい不利がある。 更に提案が多くなされている別の方法に、合成
高分子材料に帯電防止性を有する物質を添加混合
してその性質を改善する方法がある。この方法は
効果の持続性の点からは前記の表面付与による方
法よりも優れてはいるが、その使用に際しては、
合成高分子材料成型品、フイルム、又は繊維を製
造する工程において予め合成高分子材料の一部と
して含ませるものであるため、添加剤にはより高
度の要求特性を満足させる必要がある。例えば、
この方法においては製造工程における加熱によ
り、帯電防止剤自体の耐熱性不足に起因する合成
高分子材料の着色を変じたり、配合したことによ
り合成高分子材料の強度、硬度等の機械的特性の
低下をもたらしたり、又、帯電防止剤と合成高分
子材料との相溶性不足、分散性不良、粒子の大き
さに起因する透明性の低下、配合された帯電防止
剤の過度のブリードアウトによる合成高分子材料
表面の粘着性増加等々といつた問題を生じやす
く、本来の優れた特性を逆に損うことになりやす
い。この方法で提案されている主な帯電防止剤と
してはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルアミノエーテル、アル
キルジエタノールアミド等の非イオン性界面活性
剤や前に挙げた様なアニオン型、カチオン型更に
両性型といつたイオン性界面活性剤が知られてい
る。 これらの内非イオン性界面活性剤の持つ帯電防
止性は一般にイオン性界面活性剤のもつそれに比
べ作用効果が低い。そこでイオン性界面活性剤を
配合用に使用できることが好ましい所である。イ
オン性界面活性剤の中で第四級窒素を有するカチ
オン型、両性型界面活性剤は熱的な安定性に乏し
く、合成高分子材料に添加した場合には製造工程
における加熱により合成高分子材料の着色あるい
は強度等の機械的性質の低下を引き起しやすく、
実際にはごく限られた特殊な場合を除き使用でき
ない。又、アニオン界面活性剤は一般に工業的に
生産される過程で副生物として発生する大量の無
機物を含有したまま商品とされているので、この
様なアニオン界面活性剤を合成高分子材料に配合
添加した場合には、製造工程における加熱により
着色、材料の劣化といつた製品品質の著しい低下
をもたらし、例えば合成高分子材料を合成繊維と
して溶融紡糸する様な場合には品質の低下がより
顕著となり、糸切れ等のトラブルを引き起す。 更に加えて、これらのイオン性界面活性剤は一
般に合成高分子材料中に均一に分散させることが
難しく、又、イオン性界面活性剤自体が非常に吸
湿しやすい性質をもつことから、実際の使用を考
えた場合、製造、取り扱い、作業性等々の面で非
常に困難な点が多く、現在の所、工業的な規模で
使用に供するには十分満足するものがないという
のが現状である。 本発明者らは上記の状況に鑑み、帯電防止性、
耐熱性が共に優れ、その他種々なる前記した難点
を克服した合成高分子材料用帯電防止剤を得んが
為鋭意努力研究した結果本発明に到達したもので
ある。 即ち、本発明はそれを構成するモノマーの90重
量%以上がビニル重合可能な炭化水素から成る有
機オリゴマーであつて、その数平均分子量350〜
8000、融点又は軟化点が180℃以下であるものの
一種又は二種以上を80〜50重量%と、下記一般式
()で示され且つその含有する無機物が1重量
%以下であるスルホネート化合物を20〜50重量%
とを混合せしめて成る合成高分子材料用の帯電防
止剤に関するものである。 一般式 R−SO3M () R;炭素数8〜22のアルキル基、アルケニル基、
ヒドロキシアルキル基 M;アルカリ金属 本発明は、そのもの自体では優れた帯電防止性
を有するものの耐熱性が不足し、又、吸湿性が非
常に強い一般式()で示されるスルホネート化
合物を、先に示した有機オリゴマーに均一に所定
割合で溶解又は分散させ使用に供する事によつ
て、有機オリゴマーの合成高分子材料に対する親
和性を巧みに活用し、スルホネート化合物の有す
る吸湿性並びに耐熱性不足といつた難点をカバー
し、合成高分子材料への分散性を高めると共に、
適度のブリードアウトを導き、その結果従来では
得られなかつた優れた帯電防止能を発揮すると共
に、その作用効果の持続性を著しく高めるといつ
た好ましい作用効果を奏すことに成功したもので
ある。 本発明で使用されるスルホネート化合物は上記
一般式で示す如き構造を有する化合物であり、例
えばラウリルスルホネートナトリウム塩、ミリス
チルスルホネートナトリウム塩、セチルスルホネ
ートカリウム塩、α−オレフインスルホネートナ
トリウム塩等が挙げられる。一般式()のRの
炭素数が8より小さい場合や逆に22より大きい場
合は充分な帯電防止性が得られない。 該スルホネート化合物を前記有機オリゴマーに
均一に所定割合で溶解又は分散させるが、その際
該スルホネート化合物中の副生無機物の含有量を
1重量%以下にしたものを用いることによつて所
期効果を発揮させることができる。該スルホネー
ト化合物中の無機物を除くための精製はいかなる
方法によつても良いが高度に精製したもの程好ま
しく、無機物の含有量が0.5重量%以下であれば
一層好ましい。 本発明に使用し得る有機オリゴマーは構成する
モノマーの90重量%以上がビニル重合可能な炭化
水素から成るものから選ばれる。加えて、合成高
分子材料への適用を考えた場合、これらの種類及
び形態によつても異なるがその数平均分子量とし
ては350〜8000の範囲のものである。更に融点又
は軟化点が180℃以下であり70〜180℃の範囲にあ
ることが好ましい。これらの分子量が低すぎる場
合には高分子材料の機械的物性の低下、製造加工
時の揮散、ブリードアウトによる汚れ等の悪影響
を有し、逆に分子量が高すぎる場合には合成高分
子材料との相溶性が不足したり、前記スルホネー
ト化合物との親和性が不足し、スルホネート化合
物を安定に溶解分散することが困難になつたり或
は合成高分子材料との相溶性の不足により使用す
る際に加工し難くなつたりして、本目的である作
用効果を十分に発揮することが難しくなる。又、
有機オリゴマーの融点又は軟化点が高すぎる場合
には、前記スルホネート化合物を分散する際に、
より高温を要し、その結果として該スルホネート
化合物の熱劣化を起し易くなり、その結果として
帯電防止能を低下させかつ添加した合成高分子材
料の着色、劣化を引き起す。 本発明において使用し得る有機オリゴマーとし
ては多岐に渡り、代表例を挙げればエチレン、プ
ロピレンの様なオレフイン類又はスチレンの様な
不飽和炭化水素化合物の重合体、これらの共重合
体及びこれらに10重量%以下の他のビニル系モノ
マーを共重合させた共重合体等が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。 本発明の帯電防止剤の作用効果はスルホネート
化合物と有機オリゴマーとを所定割合で混合する
ことによつて始めて得られるものであり、両者の
混合比率を、有機オリゴマー/スルホネート化合
物=80〜50/20〜50(重量%)とすることによつ
て顕著な作用効果を得ることができる。 又本発明においては合成高分子材料組成物中に
占める帯電防止剤の含有率は0.1〜15重量%の範
囲でその作用効果を発揮するが1〜8重量%程度
を添加含有させれば更に好ましい結果が得られ
る。 本発明の帯電防止剤を添加する時期及び方法に
ついては特に限定はなく、合成高分子材料を合成
する段階、即ちモノマーの重合反応時、或はそれ
以後の成型加工段階でポリマーに溶融混練する等
種々の工程での添加が可能である。 本発明の帯電防止剤は従来の帯電防止剤と異な
つて合成高分子材料に添加された場合該高分子材
料に優れた帯電防止性、耐熱性及び外観特性を同
時に付与する性能を有するものである。本発明の
実施に際しては、本発明の効果を損わない範囲に
おいて他の目的で他の成分を加えることは差支え
ない。例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤等の安定
剤、酸化チタン、タルク、シリカ、カーボンブラ
ツク等の充填剤、或は前記した様な添加剤のポリ
マー中への分散性を良くするための界面活性剤等
が挙げられる。 以下本発明の実施例を挙げてその効果について
述べるが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。結果を表−1で示すが本発明の効果は明ら
かである。 実施例 1 スルホネート化合物Bの水溶液(アニオン界面
活性剤40重量%、アニオン界面活性剤に対する無
機物0.5重量%)50重量部をプロピレンオリゴマ
ー(融点150℃、数平均分子量4000)80重量部、
イソプロパノール230重量部と共に80℃に加温し
て均一に混合した後に、減圧下に水、イソプロパ
ノールを完全に留去して、スルホネート化合物が
均一に分散されたプロピレンオリゴマーの溶融物
を得た。これをペレツト状に急冷固化成型せしめ
てスルホネート化合物が均一に固状分散されたペ
レツト状生成物(本発明の帯電防止剤)を得た。 合成高分子材料としてのポリエチレン樹脂95.0
重量部に対して前記ペレツト状生成物5.0重量部
を混合し25mmφ押出機により155〜160℃で混練し
厚さ0.3mmのシートを作成し測定試料とした。 実施例 2〜9 後に記載の表−1に示す混合割合のスルホネー
ト化合物とオリゴマーとを混合し実施例1と同様
にして得た本発明の帯電防止剤生成物及び合成高
分子材料を使用して表−1に記載した試料組成と
温度の条件下に実施例1に記載したと同様の操作
によりシートを作成し測定試料とした。 実施例 10 スルホネート化合物A25重量部とオリゴマー
d75重量部をロールミル混練機にて充分加熱混練
した後、冷却して、ペレツト状生成物(本発明の
帯電防止剤)を得た。 合成高分子材料としてのABS樹脂95.0重量部に
対して前記ペレツト状生成物5.0重量部を混合し、
以下実施例1と同様にシートを作成し測定試料と
した。 比較例 1〜2 表−2に記載した試料組成と温度の条件下に合
成高分子材料のみからなるシート(ブランク)を
実施例1に記載したと同様の操作により作成し測
定試料とした。 比較例 3〜10 表−2に示す界面活性剤及び合成高分子材料を
使用して表−2に記載した試料組成と温度の条件
又は実施例1(比較例3〜6、8〜10の場合)又
は実施例10(比較例7の場合)に記載したと同様
の操作によりシートを作成し測定試料とした。 上記実施例1〜10及び比較例1〜10において得
られた各シート試料についてその電気的性能、耐
熱性能及び外観特性を測定評価した結果を表−1
(実施例の場合)及び表−2(比較例の場合)に示
した。表中の測定値の測定方法は下記の如くであ
る。 帯電防止性(発生電気と半減期とで評価) 発生電気;京大化研式ロータリースタチツクテス
ターにより測定。 荷重200g、回転数300rpm、温度20℃、湿度
60%の条件下、対象も同一シートを用いて測定
した。 半減期;試料を高電場中(10000V)で帯電させ、
電場除去直後から帯電圧が初期帯電圧の半分に
なる迄の時間を測定した。尚、上記の発生電気
及び半減期は試料作成の3週間後に測定した。 耐熱性;着色の程度を肉眼観察により評価。 外観特性;ブランクのシート(帯電防止剤を添加
しない合成高分子材料のみから成るシート)を
標準として肉眼観察により比較評価。 尚表中の記号は下記の意である。 スルホネート化合物A;アルキルスルホネートナ
トリウム塩(平均炭素数16、無機物含有量0.05
重量%) スルホネート化合物A′;内容はスルホネート化
合物Aと同じ。(無機物含有量2.0重量%) スルホネート化合物B;α−オレフインスルホネ
ートナトリウム塩(平均炭素数17、無機物含有
量0.5重量%、内容はアルケニルスルホネート
ナトリウム塩とヒドロキシアルキルスルホネー
トナトリウム塩との混合物。) スルホネート化合物B′;内容はスルホネート化
合物Bと同じ(無機物含有量3.0重量%) スルホネート化合物C;アルキルスルホネートカ
リウム塩(平均炭素数12、無機物含有量0.15重
量%) スルホネート化合物D;ジラウリルスルホサクシ
ネートナトリウム塩(無機物含有量0.7重量%) スルホネート化合物E;ノニルフエノキシプロパ
ンスルホネートナトリウム塩(無機物含有量
0.12重量%) 両性化合物;式 で示される両性界面活性剤 カチオン化合物; で示されるカチオン界面活性剤 オリゴマーa;プロピレンオリゴマー、融点150
℃、数平均分子量4000 オリゴマーb;スチレンオリゴマー、軟化点75
℃、数平均分子量400 オリゴマーc;エチレンオリゴマー、軟化点105
℃、数平均分子量1500 オリゴマーd;スチレンオリゴマー、軟化点165
℃、数平均分子量8000 ポリマーe;ポリプロピレン、数平均分子量
70000 融点、軟化点の測定はDTA法、環球法によつ
た。
防止剤に関するものであり、更に詳しくは特定の
有機オリゴマーに特定のスルホネート化合物を所
定割合で溶解又は分散させる事により、それら相
互の相乗作用による優れた性能を有する高分子材
料用帯電防止剤に関するものである。 本発明を適用できる合成高分子材料としては特
に限定されるものではないが、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポ
リアミド、ポリカーボネート等々がある。更に適
用できる高分子材料の形態はフイルム、成形品、
繊維のいずれであつても良い。 一般に合成高分子材料は通常疎水性が高く、そ
の結果帯電しやすい性質を持つており、この事が
それらの材料の製造工程並びに製品使用上の大き
な難点となつており、帯電防止は合成高分子材料
を扱う際の重要な問題の一つである。 即ち、合成高分子材料を用いる合成樹脂成型
品、フイルム又は合成繊維等々の製造工程におい
てはこれら合成高分子材料と製造装置との摩擦に
より発生する静電気により円滑な操作が妨害さ
れ、更に極端な場合には製品の品質低下がもたら
される。また、合成高分子材料を用いた上記製品
の使用又は保管時においても、塵埃の付着、静電
気によるシヨツク等々といつた好ましくない現象
は避けがたく、商品価値を著しく低下させるもの
であり、又、用途によつては帯電しやすい性質が
致命的な欠陥となる場合もある。 従来より合成高分子材料の帯電性に起因する障
害を軽減せしめるために種々の方法が提案されて
きているが工業的に十分満足のいくものがないと
いうのが実情である。 従来より提案されているこの種方法の中の一つ
に合成高分子材料の表面を帯電防止性を有する物
質、主としてアルキルリン酸エステル塩、ポリオ
キシエチレンアルキルリン酸エステル塩といつた
アニオン性界面活性剤、第4級アンモニウム塩を
中心としたカチオン活性剤等々といつた帯電防止
性を有する界面活性剤の少量を付与する方法があ
る。しかしこの方法は簡便である反面、これら界
面活性剤は一般に低分子量であるためか、その作
用効果は持続性がなく一時的に過ぎない。又、多
くは表面の界面活性剤による塗布面の粘着化、更
にはこれによる塵埃の付着といつた難点を持つて
いる。又、作用効果の持続性改善のためポリアク
リル酸塩といつたアニオン系ポリマー、ポリアル
キルアミン型カチオンポリマー等の高分子物質あ
るいは反応性を有する化合物の相当量を用いる方
法も試みられているがこの方法のものは通常の前
法に比べ使用物質の多量を必要とし、その結果と
して合成高分子材料が本来有する良好な表面特性
を損いやすい不利がある。 更に提案が多くなされている別の方法に、合成
高分子材料に帯電防止性を有する物質を添加混合
してその性質を改善する方法がある。この方法は
効果の持続性の点からは前記の表面付与による方
法よりも優れてはいるが、その使用に際しては、
合成高分子材料成型品、フイルム、又は繊維を製
造する工程において予め合成高分子材料の一部と
して含ませるものであるため、添加剤にはより高
度の要求特性を満足させる必要がある。例えば、
この方法においては製造工程における加熱によ
り、帯電防止剤自体の耐熱性不足に起因する合成
高分子材料の着色を変じたり、配合したことによ
り合成高分子材料の強度、硬度等の機械的特性の
低下をもたらしたり、又、帯電防止剤と合成高分
子材料との相溶性不足、分散性不良、粒子の大き
さに起因する透明性の低下、配合された帯電防止
剤の過度のブリードアウトによる合成高分子材料
表面の粘着性増加等々といつた問題を生じやす
く、本来の優れた特性を逆に損うことになりやす
い。この方法で提案されている主な帯電防止剤と
してはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルアミノエーテル、アル
キルジエタノールアミド等の非イオン性界面活性
剤や前に挙げた様なアニオン型、カチオン型更に
両性型といつたイオン性界面活性剤が知られてい
る。 これらの内非イオン性界面活性剤の持つ帯電防
止性は一般にイオン性界面活性剤のもつそれに比
べ作用効果が低い。そこでイオン性界面活性剤を
配合用に使用できることが好ましい所である。イ
オン性界面活性剤の中で第四級窒素を有するカチ
オン型、両性型界面活性剤は熱的な安定性に乏し
く、合成高分子材料に添加した場合には製造工程
における加熱により合成高分子材料の着色あるい
は強度等の機械的性質の低下を引き起しやすく、
実際にはごく限られた特殊な場合を除き使用でき
ない。又、アニオン界面活性剤は一般に工業的に
生産される過程で副生物として発生する大量の無
機物を含有したまま商品とされているので、この
様なアニオン界面活性剤を合成高分子材料に配合
添加した場合には、製造工程における加熱により
着色、材料の劣化といつた製品品質の著しい低下
をもたらし、例えば合成高分子材料を合成繊維と
して溶融紡糸する様な場合には品質の低下がより
顕著となり、糸切れ等のトラブルを引き起す。 更に加えて、これらのイオン性界面活性剤は一
般に合成高分子材料中に均一に分散させることが
難しく、又、イオン性界面活性剤自体が非常に吸
湿しやすい性質をもつことから、実際の使用を考
えた場合、製造、取り扱い、作業性等々の面で非
常に困難な点が多く、現在の所、工業的な規模で
使用に供するには十分満足するものがないという
のが現状である。 本発明者らは上記の状況に鑑み、帯電防止性、
耐熱性が共に優れ、その他種々なる前記した難点
を克服した合成高分子材料用帯電防止剤を得んが
為鋭意努力研究した結果本発明に到達したもので
ある。 即ち、本発明はそれを構成するモノマーの90重
量%以上がビニル重合可能な炭化水素から成る有
機オリゴマーであつて、その数平均分子量350〜
8000、融点又は軟化点が180℃以下であるものの
一種又は二種以上を80〜50重量%と、下記一般式
()で示され且つその含有する無機物が1重量
%以下であるスルホネート化合物を20〜50重量%
とを混合せしめて成る合成高分子材料用の帯電防
止剤に関するものである。 一般式 R−SO3M () R;炭素数8〜22のアルキル基、アルケニル基、
ヒドロキシアルキル基 M;アルカリ金属 本発明は、そのもの自体では優れた帯電防止性
を有するものの耐熱性が不足し、又、吸湿性が非
常に強い一般式()で示されるスルホネート化
合物を、先に示した有機オリゴマーに均一に所定
割合で溶解又は分散させ使用に供する事によつ
て、有機オリゴマーの合成高分子材料に対する親
和性を巧みに活用し、スルホネート化合物の有す
る吸湿性並びに耐熱性不足といつた難点をカバー
し、合成高分子材料への分散性を高めると共に、
適度のブリードアウトを導き、その結果従来では
得られなかつた優れた帯電防止能を発揮すると共
に、その作用効果の持続性を著しく高めるといつ
た好ましい作用効果を奏すことに成功したもので
ある。 本発明で使用されるスルホネート化合物は上記
一般式で示す如き構造を有する化合物であり、例
えばラウリルスルホネートナトリウム塩、ミリス
チルスルホネートナトリウム塩、セチルスルホネ
ートカリウム塩、α−オレフインスルホネートナ
トリウム塩等が挙げられる。一般式()のRの
炭素数が8より小さい場合や逆に22より大きい場
合は充分な帯電防止性が得られない。 該スルホネート化合物を前記有機オリゴマーに
均一に所定割合で溶解又は分散させるが、その際
該スルホネート化合物中の副生無機物の含有量を
1重量%以下にしたものを用いることによつて所
期効果を発揮させることができる。該スルホネー
ト化合物中の無機物を除くための精製はいかなる
方法によつても良いが高度に精製したもの程好ま
しく、無機物の含有量が0.5重量%以下であれば
一層好ましい。 本発明に使用し得る有機オリゴマーは構成する
モノマーの90重量%以上がビニル重合可能な炭化
水素から成るものから選ばれる。加えて、合成高
分子材料への適用を考えた場合、これらの種類及
び形態によつても異なるがその数平均分子量とし
ては350〜8000の範囲のものである。更に融点又
は軟化点が180℃以下であり70〜180℃の範囲にあ
ることが好ましい。これらの分子量が低すぎる場
合には高分子材料の機械的物性の低下、製造加工
時の揮散、ブリードアウトによる汚れ等の悪影響
を有し、逆に分子量が高すぎる場合には合成高分
子材料との相溶性が不足したり、前記スルホネー
ト化合物との親和性が不足し、スルホネート化合
物を安定に溶解分散することが困難になつたり或
は合成高分子材料との相溶性の不足により使用す
る際に加工し難くなつたりして、本目的である作
用効果を十分に発揮することが難しくなる。又、
有機オリゴマーの融点又は軟化点が高すぎる場合
には、前記スルホネート化合物を分散する際に、
より高温を要し、その結果として該スルホネート
化合物の熱劣化を起し易くなり、その結果として
帯電防止能を低下させかつ添加した合成高分子材
料の着色、劣化を引き起す。 本発明において使用し得る有機オリゴマーとし
ては多岐に渡り、代表例を挙げればエチレン、プ
ロピレンの様なオレフイン類又はスチレンの様な
不飽和炭化水素化合物の重合体、これらの共重合
体及びこれらに10重量%以下の他のビニル系モノ
マーを共重合させた共重合体等が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。 本発明の帯電防止剤の作用効果はスルホネート
化合物と有機オリゴマーとを所定割合で混合する
ことによつて始めて得られるものであり、両者の
混合比率を、有機オリゴマー/スルホネート化合
物=80〜50/20〜50(重量%)とすることによつ
て顕著な作用効果を得ることができる。 又本発明においては合成高分子材料組成物中に
占める帯電防止剤の含有率は0.1〜15重量%の範
囲でその作用効果を発揮するが1〜8重量%程度
を添加含有させれば更に好ましい結果が得られ
る。 本発明の帯電防止剤を添加する時期及び方法に
ついては特に限定はなく、合成高分子材料を合成
する段階、即ちモノマーの重合反応時、或はそれ
以後の成型加工段階でポリマーに溶融混練する等
種々の工程での添加が可能である。 本発明の帯電防止剤は従来の帯電防止剤と異な
つて合成高分子材料に添加された場合該高分子材
料に優れた帯電防止性、耐熱性及び外観特性を同
時に付与する性能を有するものである。本発明の
実施に際しては、本発明の効果を損わない範囲に
おいて他の目的で他の成分を加えることは差支え
ない。例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤等の安定
剤、酸化チタン、タルク、シリカ、カーボンブラ
ツク等の充填剤、或は前記した様な添加剤のポリ
マー中への分散性を良くするための界面活性剤等
が挙げられる。 以下本発明の実施例を挙げてその効果について
述べるが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。結果を表−1で示すが本発明の効果は明ら
かである。 実施例 1 スルホネート化合物Bの水溶液(アニオン界面
活性剤40重量%、アニオン界面活性剤に対する無
機物0.5重量%)50重量部をプロピレンオリゴマ
ー(融点150℃、数平均分子量4000)80重量部、
イソプロパノール230重量部と共に80℃に加温し
て均一に混合した後に、減圧下に水、イソプロパ
ノールを完全に留去して、スルホネート化合物が
均一に分散されたプロピレンオリゴマーの溶融物
を得た。これをペレツト状に急冷固化成型せしめ
てスルホネート化合物が均一に固状分散されたペ
レツト状生成物(本発明の帯電防止剤)を得た。 合成高分子材料としてのポリエチレン樹脂95.0
重量部に対して前記ペレツト状生成物5.0重量部
を混合し25mmφ押出機により155〜160℃で混練し
厚さ0.3mmのシートを作成し測定試料とした。 実施例 2〜9 後に記載の表−1に示す混合割合のスルホネー
ト化合物とオリゴマーとを混合し実施例1と同様
にして得た本発明の帯電防止剤生成物及び合成高
分子材料を使用して表−1に記載した試料組成と
温度の条件下に実施例1に記載したと同様の操作
によりシートを作成し測定試料とした。 実施例 10 スルホネート化合物A25重量部とオリゴマー
d75重量部をロールミル混練機にて充分加熱混練
した後、冷却して、ペレツト状生成物(本発明の
帯電防止剤)を得た。 合成高分子材料としてのABS樹脂95.0重量部に
対して前記ペレツト状生成物5.0重量部を混合し、
以下実施例1と同様にシートを作成し測定試料と
した。 比較例 1〜2 表−2に記載した試料組成と温度の条件下に合
成高分子材料のみからなるシート(ブランク)を
実施例1に記載したと同様の操作により作成し測
定試料とした。 比較例 3〜10 表−2に示す界面活性剤及び合成高分子材料を
使用して表−2に記載した試料組成と温度の条件
又は実施例1(比較例3〜6、8〜10の場合)又
は実施例10(比較例7の場合)に記載したと同様
の操作によりシートを作成し測定試料とした。 上記実施例1〜10及び比較例1〜10において得
られた各シート試料についてその電気的性能、耐
熱性能及び外観特性を測定評価した結果を表−1
(実施例の場合)及び表−2(比較例の場合)に示
した。表中の測定値の測定方法は下記の如くであ
る。 帯電防止性(発生電気と半減期とで評価) 発生電気;京大化研式ロータリースタチツクテス
ターにより測定。 荷重200g、回転数300rpm、温度20℃、湿度
60%の条件下、対象も同一シートを用いて測定
した。 半減期;試料を高電場中(10000V)で帯電させ、
電場除去直後から帯電圧が初期帯電圧の半分に
なる迄の時間を測定した。尚、上記の発生電気
及び半減期は試料作成の3週間後に測定した。 耐熱性;着色の程度を肉眼観察により評価。 外観特性;ブランクのシート(帯電防止剤を添加
しない合成高分子材料のみから成るシート)を
標準として肉眼観察により比較評価。 尚表中の記号は下記の意である。 スルホネート化合物A;アルキルスルホネートナ
トリウム塩(平均炭素数16、無機物含有量0.05
重量%) スルホネート化合物A′;内容はスルホネート化
合物Aと同じ。(無機物含有量2.0重量%) スルホネート化合物B;α−オレフインスルホネ
ートナトリウム塩(平均炭素数17、無機物含有
量0.5重量%、内容はアルケニルスルホネート
ナトリウム塩とヒドロキシアルキルスルホネー
トナトリウム塩との混合物。) スルホネート化合物B′;内容はスルホネート化
合物Bと同じ(無機物含有量3.0重量%) スルホネート化合物C;アルキルスルホネートカ
リウム塩(平均炭素数12、無機物含有量0.15重
量%) スルホネート化合物D;ジラウリルスルホサクシ
ネートナトリウム塩(無機物含有量0.7重量%) スルホネート化合物E;ノニルフエノキシプロパ
ンスルホネートナトリウム塩(無機物含有量
0.12重量%) 両性化合物;式 で示される両性界面活性剤 カチオン化合物; で示されるカチオン界面活性剤 オリゴマーa;プロピレンオリゴマー、融点150
℃、数平均分子量4000 オリゴマーb;スチレンオリゴマー、軟化点75
℃、数平均分子量400 オリゴマーc;エチレンオリゴマー、軟化点105
℃、数平均分子量1500 オリゴマーd;スチレンオリゴマー、軟化点165
℃、数平均分子量8000 ポリマーe;ポリプロピレン、数平均分子量
70000 融点、軟化点の測定はDTA法、環球法によつ
た。
【表】
【表】
表−1の結果から本発明実施例の帯電防止剤を
使用した合成高分子材料のシートが帯電防止性、
耐熱性及び外観特性の全てに良好なる結果を示し
ているのに対して、表−2の結果から比較例のシ
ートはそれらの中のいずれかに難点を有し使用上
問題があることが明らかである。すなわちブラン
ク(合成高分子材料のみから成るシート)は耐熱
性と外観特性は良好であるが帯電防止性が著るし
く低い。スルホネート化合物を単独で合成高分子
材料に添加したシートは耐熱性と外観特性が劣
り、両性又はカチオン界面活性剤を合成高分子材
料に添加したシートは耐熱性が著るしく劣る。そ
して、スルホネート化合物とオリゴマーを併用し
ても、スルホネート化合物の無機物含有量が多か
つたり或いはその併用割合が少ないと、耐熱性の
評価において明らかに微黄色が観察されるように
なつてしまう。この結果から実施例と比較例との
間には実用上大きな差異があることが明らかであ
る。
使用した合成高分子材料のシートが帯電防止性、
耐熱性及び外観特性の全てに良好なる結果を示し
ているのに対して、表−2の結果から比較例のシ
ートはそれらの中のいずれかに難点を有し使用上
問題があることが明らかである。すなわちブラン
ク(合成高分子材料のみから成るシート)は耐熱
性と外観特性は良好であるが帯電防止性が著るし
く低い。スルホネート化合物を単独で合成高分子
材料に添加したシートは耐熱性と外観特性が劣
り、両性又はカチオン界面活性剤を合成高分子材
料に添加したシートは耐熱性が著るしく劣る。そ
して、スルホネート化合物とオリゴマーを併用し
ても、スルホネート化合物の無機物含有量が多か
つたり或いはその併用割合が少ないと、耐熱性の
評価において明らかに微黄色が観察されるように
なつてしまう。この結果から実施例と比較例との
間には実用上大きな差異があることが明らかであ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 それを構成するモノマーの90重量%以上がビ
ニル重合可能な炭化水素から成る有機オリゴマー
でその数平均分子量が350〜8000、融点又は軟化
点が180℃以上であるものの一種又は二種以上を
80〜50重量%と、下記一般式()で示され且つ
その含有する無機物が1重量%以下であるスルホ
ネート化合物を20〜50重量%とを混合せしめて成
る事を特徴とする合成高分子材料用帯電防止剤。 一般式 R−SO3M () R;炭素数8〜22のアルキル基、アルケニル基、
ヒドロキシアルキル基 M;アルカリ金属
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13216280A JPS5757744A (en) | 1980-09-22 | 1980-09-22 | Antistatic agent for synthetic polymeric material |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13216280A JPS5757744A (en) | 1980-09-22 | 1980-09-22 | Antistatic agent for synthetic polymeric material |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5757744A JPS5757744A (en) | 1982-04-07 |
| JPH0137414B2 true JPH0137414B2 (ja) | 1989-08-07 |
Family
ID=15074809
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13216280A Granted JPS5757744A (en) | 1980-09-22 | 1980-09-22 | Antistatic agent for synthetic polymeric material |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5757744A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006098867A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-13 | Toppan Printing Co Ltd | 透過型スクリーン |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6236466A (ja) * | 1985-08-09 | 1987-02-17 | Kao Corp | 帯電防止剤組成物 |
| JPH0676555B2 (ja) * | 1987-08-24 | 1994-09-28 | 花王株式会社 | 帯電防止性合成樹脂組成物 |
| JP7245048B2 (ja) * | 2018-12-28 | 2023-03-23 | 花王株式会社 | 溶融電界紡糸用組成物、並びに繊維及びその製造方法 |
| JP7107831B2 (ja) * | 2018-12-28 | 2022-07-27 | 花王株式会社 | 溶融電界紡糸用組成物、並びに繊維及びその製造方法 |
-
1980
- 1980-09-22 JP JP13216280A patent/JPS5757744A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006098867A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-13 | Toppan Printing Co Ltd | 透過型スクリーン |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5757744A (en) | 1982-04-07 |
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