JPH0146828B2 - - Google Patents
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- JPH0146828B2 JPH0146828B2 JP54073113A JP7311379A JPH0146828B2 JP H0146828 B2 JPH0146828 B2 JP H0146828B2 JP 54073113 A JP54073113 A JP 54073113A JP 7311379 A JP7311379 A JP 7311379A JP H0146828 B2 JPH0146828 B2 JP H0146828B2
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- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
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Description
【発明の詳細な説明】
甲状腺断学は甲状腺検査が広く普及したので、
臨床化学の分野において、特に重要な意義を有す
る。ここで、基礎−試験管内−甲状腺診断学は、
血清中に存在する全チロキシン量(全量−T4)
の測定並びにいわゆるトリヨードチロニン吸収
(T3−取り込み)又はチロキシン結合指数(TBI
−試験)により行なわれるチロキシン結合グロブ
リン(TBG)濃度の測定を包含する。 前記T3−取り込み−試験で、血清中の甲状腺
ホルモンのための担体蛋白の残留結合能(RBK)
を測定する。これらの蛋白は、総存在T4−量の
約60%がこれに結合しているチロキシン結合グロ
ブリンン(TBG)並びにチロキシン結合性のプ
レアルブミン(TBPA)及びアルブミンである。
従つて、これらの残留結合能とは、主に、TBG
への甲状腺ホルモンの結合である。こうして、例
えば、高まつたT4−含有量を有する甲状腺機能
亢進症の場合には、担体蛋白の結合位置は甲状腺
ホルモンT4及びT3でより多く占有されており、
甲状腺機能減弱の場合にはより少なく占有されて
いる。 TBI−測定のための公知法では、一定量の放射
性T3を血清検体及び陰イオン交換体と混合する。
担体蛋白の遊離結合位置と陰イオン交換体は放射
性T3に関して競合する。担体蛋白に空いている
結合位が多ければ多い程、より多くの放射性T3
がそこに結合し、残りがイオン交換体のところへ
行く。評価は、イオン交換体の放射能又は溶液中
の放射能を測定することにより行なわれる。この
溶液中の放射能(これは検査用血清の担体蛋白に
結合している放射性T3の量に相当する)対標準
検体の溶液中の放射能の割合に、その標準に特定
なフアクターを掛けると、いわゆるチロキシン結
合指数TBIが得られる。 この公知法の欠点は放射性物質を使用しなけれ
ばならない点にある。これにより、一方では高価
で複数な測定装置を必要とし、他方では、放射性
試薬の潜在的な健康への有害性に基づく法的履行
義務条項により、これらの管理が困難となる。 従つて、本発明の課題は、これら欠点を有さ
ず、簡単で、すべての研究室にある測定装置を用
いて甲状腺診断法のためのTBI−指数の信頼性が
ある測定を実施することを可能とする、TBI−測
定法を得ることである。 この課題は、検査用血清検体を一定量のチロキ
シン及び一定量のチロキシンに共有結合している
測定可能な酵素と混合し、こうして得られた溶液
を固相中に存在する抗チロキシン抗体と接触さ
せ、この液相を固相から分離し、これら相の一方
中の使用された測定可能な酵素の活性を測定する
ことよりなる、血清中のチロキシン結合指数の測
定法により解決する。 本発明は、公知のT3−取り込み−試験の際に、
放射性標識化の代わりに標識物として容易に測定
可能な酵素を使用しての酵素標識化によりこの課
題を解決することができるであろうという考えか
ら出発した。しかしながら、実施した実験は、公
知のT3−取り込み−試験の際に放射性標識化T3
(T3−J125)を酵素標識化T3又はT4(どちらが有
利であつても)で代えることはできないというこ
とを示した。すなわち、酵素標識化T3又はT4は
血清蛋白の結合位と結合しないということが判明
した。これは、この結合を立体的に阻止する嵩の
大きい酵素残分に起因すると思われる。 しかしながら、意外にも、酵素標識化T4は、
非酵素標識化T4と、固相中に存在する抗−T4−
抗体に関して競合できるということが判明した。
従つて、本発明方法において、一方では、血清蛋
白の結合可能位置と不溶性抗−T4−抗体の結合
可能位置はT4に関して競合し、この際、血清中
に遊離結合位置が少なければ少ない程、抗−T4
−抗体に、より多くのT4が結合する。同時に、
酵素標識化T4は非標識T4と抗−T4−抗体に関し
て競合する。従つて、血清のチロキシン結合能が
大であればある程、すなわちチロキシン結合指数
TBiが大であればある程、固相により多くの酵素
標識化T4が結合する。従つて、固相中の測定酵
素活性は、TBIが大きさの直接的な尺度となる。
しかし液相中の活性を測定することもできる。 本発明方法の範囲においては、標識化用酵素と
しては、その酵素的活性を損失することなしにチ
ロキシンに結合することのできる、直ちに測定可
能なすべての酵素を使用することができる。本発
明においては、標識用酵素の活性を容易に視覚的
試験で、特に可視光線中での呈色反応により又は
NADH−濃度の変化により測定することのでき
るような標識用酵素を使用するのが有利である。
好適な標識用酵素の典型的な例は、ペルオキシダ
ーゼ、グリコースオキシダーゼ、α−及びβ−ガ
ラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、インベルタ
ーゼ及びアルカリ性ホスフアターゼである。 前記酵素のすべてに対して、容易で迅速な測定
方法が公知である(これに関しては例えば、ベル
グマイヤー(H.U.Bergmeyer)の「メトーデ
ン・デル・エンチマーテイツシエン・アナリーゼ
(Methoden der enzymatischen Amaly−se)、
フエルラーグ・ケミー(Verlag Che−min)社」
第3版(1974年)を参照)。固相で存在する抗−
T4−抗体は担体不含で、例えば多官能試薬、例
えばジアルデヒド、ジオキシデン等での架橋によ
り不溶性とされて存在することもできる。しか
し、抗体が固体の担体物質に結合しているのが有
利である。抗−T4−抗体用の固体担体は、試験
中に使用する物質に対して不活性な物質で、前記
抗体がこれに結合できるものからなつてよい。し
かしながら多くの物質において、抗−T4−抗体
は吸着力により担体物質の表面に十分に強固に結
合することができるということがわかつた。更
に、生物学的に活性の蛋白を固体担体物質に固着
させるための常法により抗体を、例えば共有結合
を介して固着させることも可能である。このため
の典型的な例は、臭素−シアン法による、蛋白共
重合による担体表面の活性化、グルタルジアルデ
ヒドのような、多官能架橋剤による担体上への抗
体の表面的架橋及び類似法である。これらの方法
は専門家には公知である。 本発明においては、その内壁が抗体で被覆され
ている試験管のような容器が有利である。好適な
容器材料の典型的な例は、ポリスチロール、スチ
ロール−アクリルニトリル−共重合体並びに他の
プラスチツク及びガラスである。スチロールを基
礎とするプラスチツクの場合、十分な被覆のため
に抗体溶液を容器中に短時間入れておくだけで十
分である。 前記の実施法は、容器の形でなく、例えばカラ
ム充填に好適な粒子からなる担体物質にも同様に
適用される。 抗−T4−抗体は、ホルモンに対する抗体を得
るための常法により製造される。免疫原としては
好適な蛋白へのT4の抱合体を使用するのが有利
である。専門家に公知の多数の担体蛋白の中から
牛血清アルブミン(RSA)が特に好適なものと
判明した。担体蛋白をT4と化学的に結合させ、
例えば、弱アルカリ性媒体中でグルタールジアル
デヒドで結合させ、引き続き硼水化ナトリウムで
還元する。もう1つの好適な結合方法はモルホリ
ノ−ジシクロヘキシル−カルボジイミドとの反応
である。このようにして得られたT4−免疫原を
適用するための好適な実験動物は、例えば、兎又
は羊である。更に他の種類の動物も好適である。 本発明方法において有利な、ペルオキシダーゼ
で標識されたT4の製造は、t−ブチルオキシ−
カルボニル−チロキシン−N−ヒドロキシサクシ
ンイミドとパルオキシダーゼ(POD)とを反応
させ、こうして得られた生成物をクロマトグラフ
イで精製するのが有利である。同様にして、他の
多くの該当する酵素も他の公知の蛋白化学法を使
用して結合させることができる。 すでに記載したように、本発明方法において
は、一定量のT4を添加する。血清1ml当りT4が
100〜500ng存在するのが有利であることが判明
した。しかしながら、それ以上又はそれ以下の量
を使用することもできる。しかし、前記の量範囲
は実際的に生ずる血清組成のすべてを把握し、甲
状腺機能亢進症の血清にも甲状腺機能減退症の血
清にも同様に十分である。使用した酵素標識され
たT4の量はそれぞれ使用酵素の種類、特に、ま
だ容易に測定できる、これら酵素の特異活性度に
依り決まる。PODでの有利な標識化の場合、本
来の試験混合物中に約1〜200mU POD/mlが存
在するような量を使用するのが有利である。 血清、緩衝剤、T4及び酵素標識されたT4の反
応混合物を、不溶性の、特に担体結合した抗−
T4−抗体と十分に長時間接触させて抗体への標
識化T4の不変の結合比を得る。この時間は、あ
る程度PH−値、温度及び濃度に関する条件により
決まる。一般に、作用時間は約1/2〜約2時間
で足りる。この恒温保持の終了後に、担体から溶
液を、例えば容器から注ぎ出すことにより分離
し、この担体を水で洗浄し、引き続き、担体結合
酵素活性の測定を実施する。容器型の担体及び標
識用酵素としてのPODを使用しての有利な実施
態様においては、例えばH2O2及びABTS (2,
2′−アジノ−ジ〔3−エチルベンズリンスホネー
ト(6)〕)を緩衝剤溶液中に添加し、測定波長
405nmで吸光差を測定する。 本発明のもう1つの課題は、本発明方法を実施
するためのテストキツトである。主に、これはチ
ロキシン、酵素標識されたチロキシン、不溶性固
体物質としての抗−チロキシン−抗体、緩衝物質
及び酵素活性の測定用試薬より成る。好程な緩衝
剤は、PH−値範囲を7.5〜約9.3の範囲に調整する
ことのできるようなものである。PH−値が8.0〜
9.0であるのが有利である。前記範囲で使用可能
な緩衝剤の典型的な例は燐酸塩緩衝剤、トリス−
緩衝剤、硼砂緩衝剤、バルビタール緩衝剤であ
る。 0.05〜0.5Mでバルビタール緩衝剤が有利であ
る。 本発明のテストキツトは、更に付加的に牛血清
アルブミン、炭水化物、グリセリンのような常用
の安定化剤を含有することができる。 本発明によるテストキツトが酵素標識された
T4としてチロキシン−ペルオキシダーゼを含有
するのは有利である。更に、この酵素活性の測定
用試薬はその有利な場合に、H2O2又は過硼酸ナ
トリウムやペルヒドリツド並びに通常ABTS
と呼ばれる2,2′−アジノ−ジ〔3−エチルベン
ズチアゾリン−スルホネート(6)〕のような
H2O2供給化合物、並びにこれに好適な緩衝剤か
らなつていてよい。 好適な緩衝剤の典型的な例は、燐酸温−クエン
酸塩緩衝剤(PH4.5〜6.0)である。この実施態様
に好適な他の試薬は、燐酸塩緩衝剤(PH7.0)、グ
アヤコート及び過酸化水素から成る。 本発明の有利なテストキツトの特別な実施態様
において、これは チロキシン 100〜400ng/ml チロキシン−POD 5〜100mU/ml バルビタール緩衝剤 0.1〜0.2M、PH8.6 牛血清アルブミン 0.2% 抗チロキシン抗体 (担体なしで計算) 1〜0.05μg/ml H2O2 0.5〜5mM/ ABTS 5〜50mM/ 燐酸塩−クエン酸塩 緩衝剤(PH5.0) 0.1〜0.2M を含有する。 酸素標識されたチロキシンを製造するために、
t−ブチロキシカルボニル−チロキシン−N−ヒ
ドロキシスクシンイミドから出発するのが有利で
あり、反応は緩衝剤/ジメチルホルムアミド溶液
(1:1)中で行なう。緩衝剤としてはそれぞれ
使用した酵素に最も好適な緩衝剤を使用する。抱
合体の精製のたまにフエニルブチルアミン−セフ
アローゼが有利である。 本発明により、簡単でかつ常用の実験室用装置
で実施可能な血清のチロキシン結合指数を測定す
るための方法で、かつその精度が放射性標識を使
用する公知の方法のそれに相当し、しかもその欠
点を有しない方法が得られた。 次に実施例につき本発明を詳述する。 例 1 A 抗−チロキシン−抗体の製造 チロキシンをPH10の水溶液中でグルタールジ
アルデヒド1.9重量%の添加により、牛血清ア
ルブミンに結合させる。次いで、過剰の硼水素
化ナトリウムで、このシツフの塩基結合を還元
し、T4−免疫原をクロマトグラフイにかけて
精製する。このようにして得られた生成物を透
析し、次いでに実験動物に適用する。 B T4−PODの製造 PODをジメチルホルムアミド/燐酸塩緩衝
剤(PH8.5、1:1)中の10倍モル過剰のt−
ブチロキシカルボニル−チロキシン−N−ヒド
ロキシサクシンイミドと反応させる。次いで、
DMFを透析除去し、この水溶液をフエニルブ
チルアミン−セフアロ−ゼ上に供給する。カラ
ムをトリス−NaCl−緩衝剤で洗い、次いで1M
NaClを含有するエチレングリコール/水混合
物(1:1)で溶離させる。この溶離液を
0.5Mヒドロキシルアミンと2時間撹拌し、引
き続き、燐酸塩緩衝剤に対し、透析させる。こ
うして得られた溶液に牛血清アルブミンを加
え、かつ凍結乾燥させる。 C 担体に結合した抗−T4−抗体の製造 免疫性実施験動物から公知の方法で抗−T4
−抗体を獲得し、硫酸アンモニウムで沈殿させ
る。沈殿物を0.04M燐酸塩緩衝剤中に取り入れ
る(1:6000)。このようにして得られた溶液
1.5mlをスチロール−アクリニトリル−共重合
体(Luran)から成る試験管中に入れ1夜放置
し、次いで吸引し濾取し、1%牛血清アルブミ
ンを含有する生理食塩水で洗浄し、その後乾燥
させる。 D 測定の実施 Cにより得た抗−T4−抗体−被覆試験管中
に血清10μ及び引き続き、0.12Mバルビター
ル緩衝剤(PH8.6)中のT4280ng/ml及びT4−
POD10mU/ml及び牛血清アルブミン0.2%を
含有する試薬1mlをピペツトで測り入れる。次
いで、室温で2時間放置する。その後、この試
験管を吸引により空とし、POD−試薬を入れ
る。POD試薬は、0.2M燐酸塩−クエン酸塩緩
衝剤(PH5.0)中のH2O21.47mM/及び
ABTS14mM/から成つた。現れる色調変化
を405nmで測定した。 評価のためには、2個の異なるT4−結合能
の標準検体を検体と同様に処理し、このときこ
れらの標準検体に関して測定した吸光の逆値を
標準検体により結合されるT4−量に対して、
又は直線にこれら標準検体の予め測定すべき
TBI−値に対して書き入れて基準線を作る。 E 人血清の検査へのこの方法の適用 人血清検査83個の本発明方法及びすでに市販
のT3−J125を使用した方法で比較検査した。そ
れぞれ得られたTBI−値に基づき検査した血清
を、該当する方法に妥当な標準範囲に基づき、
低い、普通の及びが高いT4−結合能力を有す
るものに分類すると、この両方の方法の間には
十分な一致が見られることが示される(第1表
参照)。 【表】
臨床化学の分野において、特に重要な意義を有す
る。ここで、基礎−試験管内−甲状腺診断学は、
血清中に存在する全チロキシン量(全量−T4)
の測定並びにいわゆるトリヨードチロニン吸収
(T3−取り込み)又はチロキシン結合指数(TBI
−試験)により行なわれるチロキシン結合グロブ
リン(TBG)濃度の測定を包含する。 前記T3−取り込み−試験で、血清中の甲状腺
ホルモンのための担体蛋白の残留結合能(RBK)
を測定する。これらの蛋白は、総存在T4−量の
約60%がこれに結合しているチロキシン結合グロ
ブリンン(TBG)並びにチロキシン結合性のプ
レアルブミン(TBPA)及びアルブミンである。
従つて、これらの残留結合能とは、主に、TBG
への甲状腺ホルモンの結合である。こうして、例
えば、高まつたT4−含有量を有する甲状腺機能
亢進症の場合には、担体蛋白の結合位置は甲状腺
ホルモンT4及びT3でより多く占有されており、
甲状腺機能減弱の場合にはより少なく占有されて
いる。 TBI−測定のための公知法では、一定量の放射
性T3を血清検体及び陰イオン交換体と混合する。
担体蛋白の遊離結合位置と陰イオン交換体は放射
性T3に関して競合する。担体蛋白に空いている
結合位が多ければ多い程、より多くの放射性T3
がそこに結合し、残りがイオン交換体のところへ
行く。評価は、イオン交換体の放射能又は溶液中
の放射能を測定することにより行なわれる。この
溶液中の放射能(これは検査用血清の担体蛋白に
結合している放射性T3の量に相当する)対標準
検体の溶液中の放射能の割合に、その標準に特定
なフアクターを掛けると、いわゆるチロキシン結
合指数TBIが得られる。 この公知法の欠点は放射性物質を使用しなけれ
ばならない点にある。これにより、一方では高価
で複数な測定装置を必要とし、他方では、放射性
試薬の潜在的な健康への有害性に基づく法的履行
義務条項により、これらの管理が困難となる。 従つて、本発明の課題は、これら欠点を有さ
ず、簡単で、すべての研究室にある測定装置を用
いて甲状腺診断法のためのTBI−指数の信頼性が
ある測定を実施することを可能とする、TBI−測
定法を得ることである。 この課題は、検査用血清検体を一定量のチロキ
シン及び一定量のチロキシンに共有結合している
測定可能な酵素と混合し、こうして得られた溶液
を固相中に存在する抗チロキシン抗体と接触さ
せ、この液相を固相から分離し、これら相の一方
中の使用された測定可能な酵素の活性を測定する
ことよりなる、血清中のチロキシン結合指数の測
定法により解決する。 本発明は、公知のT3−取り込み−試験の際に、
放射性標識化の代わりに標識物として容易に測定
可能な酵素を使用しての酵素標識化によりこの課
題を解決することができるであろうという考えか
ら出発した。しかしながら、実施した実験は、公
知のT3−取り込み−試験の際に放射性標識化T3
(T3−J125)を酵素標識化T3又はT4(どちらが有
利であつても)で代えることはできないというこ
とを示した。すなわち、酵素標識化T3又はT4は
血清蛋白の結合位と結合しないということが判明
した。これは、この結合を立体的に阻止する嵩の
大きい酵素残分に起因すると思われる。 しかしながら、意外にも、酵素標識化T4は、
非酵素標識化T4と、固相中に存在する抗−T4−
抗体に関して競合できるということが判明した。
従つて、本発明方法において、一方では、血清蛋
白の結合可能位置と不溶性抗−T4−抗体の結合
可能位置はT4に関して競合し、この際、血清中
に遊離結合位置が少なければ少ない程、抗−T4
−抗体に、より多くのT4が結合する。同時に、
酵素標識化T4は非標識T4と抗−T4−抗体に関し
て競合する。従つて、血清のチロキシン結合能が
大であればある程、すなわちチロキシン結合指数
TBiが大であればある程、固相により多くの酵素
標識化T4が結合する。従つて、固相中の測定酵
素活性は、TBIが大きさの直接的な尺度となる。
しかし液相中の活性を測定することもできる。 本発明方法の範囲においては、標識化用酵素と
しては、その酵素的活性を損失することなしにチ
ロキシンに結合することのできる、直ちに測定可
能なすべての酵素を使用することができる。本発
明においては、標識用酵素の活性を容易に視覚的
試験で、特に可視光線中での呈色反応により又は
NADH−濃度の変化により測定することのでき
るような標識用酵素を使用するのが有利である。
好適な標識用酵素の典型的な例は、ペルオキシダ
ーゼ、グリコースオキシダーゼ、α−及びβ−ガ
ラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、インベルタ
ーゼ及びアルカリ性ホスフアターゼである。 前記酵素のすべてに対して、容易で迅速な測定
方法が公知である(これに関しては例えば、ベル
グマイヤー(H.U.Bergmeyer)の「メトーデ
ン・デル・エンチマーテイツシエン・アナリーゼ
(Methoden der enzymatischen Amaly−se)、
フエルラーグ・ケミー(Verlag Che−min)社」
第3版(1974年)を参照)。固相で存在する抗−
T4−抗体は担体不含で、例えば多官能試薬、例
えばジアルデヒド、ジオキシデン等での架橋によ
り不溶性とされて存在することもできる。しか
し、抗体が固体の担体物質に結合しているのが有
利である。抗−T4−抗体用の固体担体は、試験
中に使用する物質に対して不活性な物質で、前記
抗体がこれに結合できるものからなつてよい。し
かしながら多くの物質において、抗−T4−抗体
は吸着力により担体物質の表面に十分に強固に結
合することができるということがわかつた。更
に、生物学的に活性の蛋白を固体担体物質に固着
させるための常法により抗体を、例えば共有結合
を介して固着させることも可能である。このため
の典型的な例は、臭素−シアン法による、蛋白共
重合による担体表面の活性化、グルタルジアルデ
ヒドのような、多官能架橋剤による担体上への抗
体の表面的架橋及び類似法である。これらの方法
は専門家には公知である。 本発明においては、その内壁が抗体で被覆され
ている試験管のような容器が有利である。好適な
容器材料の典型的な例は、ポリスチロール、スチ
ロール−アクリルニトリル−共重合体並びに他の
プラスチツク及びガラスである。スチロールを基
礎とするプラスチツクの場合、十分な被覆のため
に抗体溶液を容器中に短時間入れておくだけで十
分である。 前記の実施法は、容器の形でなく、例えばカラ
ム充填に好適な粒子からなる担体物質にも同様に
適用される。 抗−T4−抗体は、ホルモンに対する抗体を得
るための常法により製造される。免疫原としては
好適な蛋白へのT4の抱合体を使用するのが有利
である。専門家に公知の多数の担体蛋白の中から
牛血清アルブミン(RSA)が特に好適なものと
判明した。担体蛋白をT4と化学的に結合させ、
例えば、弱アルカリ性媒体中でグルタールジアル
デヒドで結合させ、引き続き硼水化ナトリウムで
還元する。もう1つの好適な結合方法はモルホリ
ノ−ジシクロヘキシル−カルボジイミドとの反応
である。このようにして得られたT4−免疫原を
適用するための好適な実験動物は、例えば、兎又
は羊である。更に他の種類の動物も好適である。 本発明方法において有利な、ペルオキシダーゼ
で標識されたT4の製造は、t−ブチルオキシ−
カルボニル−チロキシン−N−ヒドロキシサクシ
ンイミドとパルオキシダーゼ(POD)とを反応
させ、こうして得られた生成物をクロマトグラフ
イで精製するのが有利である。同様にして、他の
多くの該当する酵素も他の公知の蛋白化学法を使
用して結合させることができる。 すでに記載したように、本発明方法において
は、一定量のT4を添加する。血清1ml当りT4が
100〜500ng存在するのが有利であることが判明
した。しかしながら、それ以上又はそれ以下の量
を使用することもできる。しかし、前記の量範囲
は実際的に生ずる血清組成のすべてを把握し、甲
状腺機能亢進症の血清にも甲状腺機能減退症の血
清にも同様に十分である。使用した酵素標識され
たT4の量はそれぞれ使用酵素の種類、特に、ま
だ容易に測定できる、これら酵素の特異活性度に
依り決まる。PODでの有利な標識化の場合、本
来の試験混合物中に約1〜200mU POD/mlが存
在するような量を使用するのが有利である。 血清、緩衝剤、T4及び酵素標識されたT4の反
応混合物を、不溶性の、特に担体結合した抗−
T4−抗体と十分に長時間接触させて抗体への標
識化T4の不変の結合比を得る。この時間は、あ
る程度PH−値、温度及び濃度に関する条件により
決まる。一般に、作用時間は約1/2〜約2時間
で足りる。この恒温保持の終了後に、担体から溶
液を、例えば容器から注ぎ出すことにより分離
し、この担体を水で洗浄し、引き続き、担体結合
酵素活性の測定を実施する。容器型の担体及び標
識用酵素としてのPODを使用しての有利な実施
態様においては、例えばH2O2及びABTS (2,
2′−アジノ−ジ〔3−エチルベンズリンスホネー
ト(6)〕)を緩衝剤溶液中に添加し、測定波長
405nmで吸光差を測定する。 本発明のもう1つの課題は、本発明方法を実施
するためのテストキツトである。主に、これはチ
ロキシン、酵素標識されたチロキシン、不溶性固
体物質としての抗−チロキシン−抗体、緩衝物質
及び酵素活性の測定用試薬より成る。好程な緩衝
剤は、PH−値範囲を7.5〜約9.3の範囲に調整する
ことのできるようなものである。PH−値が8.0〜
9.0であるのが有利である。前記範囲で使用可能
な緩衝剤の典型的な例は燐酸塩緩衝剤、トリス−
緩衝剤、硼砂緩衝剤、バルビタール緩衝剤であ
る。 0.05〜0.5Mでバルビタール緩衝剤が有利であ
る。 本発明のテストキツトは、更に付加的に牛血清
アルブミン、炭水化物、グリセリンのような常用
の安定化剤を含有することができる。 本発明によるテストキツトが酵素標識された
T4としてチロキシン−ペルオキシダーゼを含有
するのは有利である。更に、この酵素活性の測定
用試薬はその有利な場合に、H2O2又は過硼酸ナ
トリウムやペルヒドリツド並びに通常ABTS
と呼ばれる2,2′−アジノ−ジ〔3−エチルベン
ズチアゾリン−スルホネート(6)〕のような
H2O2供給化合物、並びにこれに好適な緩衝剤か
らなつていてよい。 好適な緩衝剤の典型的な例は、燐酸温−クエン
酸塩緩衝剤(PH4.5〜6.0)である。この実施態様
に好適な他の試薬は、燐酸塩緩衝剤(PH7.0)、グ
アヤコート及び過酸化水素から成る。 本発明の有利なテストキツトの特別な実施態様
において、これは チロキシン 100〜400ng/ml チロキシン−POD 5〜100mU/ml バルビタール緩衝剤 0.1〜0.2M、PH8.6 牛血清アルブミン 0.2% 抗チロキシン抗体 (担体なしで計算) 1〜0.05μg/ml H2O2 0.5〜5mM/ ABTS 5〜50mM/ 燐酸塩−クエン酸塩 緩衝剤(PH5.0) 0.1〜0.2M を含有する。 酸素標識されたチロキシンを製造するために、
t−ブチロキシカルボニル−チロキシン−N−ヒ
ドロキシスクシンイミドから出発するのが有利で
あり、反応は緩衝剤/ジメチルホルムアミド溶液
(1:1)中で行なう。緩衝剤としてはそれぞれ
使用した酵素に最も好適な緩衝剤を使用する。抱
合体の精製のたまにフエニルブチルアミン−セフ
アローゼが有利である。 本発明により、簡単でかつ常用の実験室用装置
で実施可能な血清のチロキシン結合指数を測定す
るための方法で、かつその精度が放射性標識を使
用する公知の方法のそれに相当し、しかもその欠
点を有しない方法が得られた。 次に実施例につき本発明を詳述する。 例 1 A 抗−チロキシン−抗体の製造 チロキシンをPH10の水溶液中でグルタールジ
アルデヒド1.9重量%の添加により、牛血清ア
ルブミンに結合させる。次いで、過剰の硼水素
化ナトリウムで、このシツフの塩基結合を還元
し、T4−免疫原をクロマトグラフイにかけて
精製する。このようにして得られた生成物を透
析し、次いでに実験動物に適用する。 B T4−PODの製造 PODをジメチルホルムアミド/燐酸塩緩衝
剤(PH8.5、1:1)中の10倍モル過剰のt−
ブチロキシカルボニル−チロキシン−N−ヒド
ロキシサクシンイミドと反応させる。次いで、
DMFを透析除去し、この水溶液をフエニルブ
チルアミン−セフアロ−ゼ上に供給する。カラ
ムをトリス−NaCl−緩衝剤で洗い、次いで1M
NaClを含有するエチレングリコール/水混合
物(1:1)で溶離させる。この溶離液を
0.5Mヒドロキシルアミンと2時間撹拌し、引
き続き、燐酸塩緩衝剤に対し、透析させる。こ
うして得られた溶液に牛血清アルブミンを加
え、かつ凍結乾燥させる。 C 担体に結合した抗−T4−抗体の製造 免疫性実施験動物から公知の方法で抗−T4
−抗体を獲得し、硫酸アンモニウムで沈殿させ
る。沈殿物を0.04M燐酸塩緩衝剤中に取り入れ
る(1:6000)。このようにして得られた溶液
1.5mlをスチロール−アクリニトリル−共重合
体(Luran)から成る試験管中に入れ1夜放置
し、次いで吸引し濾取し、1%牛血清アルブミ
ンを含有する生理食塩水で洗浄し、その後乾燥
させる。 D 測定の実施 Cにより得た抗−T4−抗体−被覆試験管中
に血清10μ及び引き続き、0.12Mバルビター
ル緩衝剤(PH8.6)中のT4280ng/ml及びT4−
POD10mU/ml及び牛血清アルブミン0.2%を
含有する試薬1mlをピペツトで測り入れる。次
いで、室温で2時間放置する。その後、この試
験管を吸引により空とし、POD−試薬を入れ
る。POD試薬は、0.2M燐酸塩−クエン酸塩緩
衝剤(PH5.0)中のH2O21.47mM/及び
ABTS14mM/から成つた。現れる色調変化
を405nmで測定した。 評価のためには、2個の異なるT4−結合能
の標準検体を検体と同様に処理し、このときこ
れらの標準検体に関して測定した吸光の逆値を
標準検体により結合されるT4−量に対して、
又は直線にこれら標準検体の予め測定すべき
TBI−値に対して書き入れて基準線を作る。 E 人血清の検査へのこの方法の適用 人血清検査83個の本発明方法及びすでに市販
のT3−J125を使用した方法で比較検査した。そ
れぞれ得られたTBI−値に基づき検査した血清
を、該当する方法に妥当な標準範囲に基づき、
低い、普通の及びが高いT4−結合能力を有す
るものに分類すると、この両方の方法の間には
十分な一致が見られることが示される(第1表
参照)。 【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 血清中のチロキシン−結合指数を測定する方
法において、検査用血清検体を一定量のチロキシ
ン及びチロキシンに共有結合した測定可能な酵素
の一定量と混合し、こうして得られた溶液を固相
中に存在する抗チロキシン−抗体と接触させ、こ
の液相を固相から分離し、これらの相の一方中の
使用された測定可能な酵素の活性を測定すること
を特徴とする、血清中のチロキシンー結合指数の
測定法。 2 測定可能な酵素として、ペルオキシダーゼを
使用する、特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 担体と結合した形で抗−チロキシン−抗体を
使用する、特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 固体担体として、内壁が抗体で被覆された容
器を使用する、特許請求の範囲第3項記載の方
法。 5 血清1ml当りチロキシン100〜500ngを使用
する、特許請求の範囲第1項〜第4項のいずれか
1項に記載の方法。 6 チロキシン結合ペルオキシダーゼ1〜
10mU/mlを使用する、特許請求の範囲第1項〜
第5項のいずれか1項に記載の方法。
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