JPH0155836B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0155836B2 JPH0155836B2 JP5914785A JP5914785A JPH0155836B2 JP H0155836 B2 JPH0155836 B2 JP H0155836B2 JP 5914785 A JP5914785 A JP 5914785A JP 5914785 A JP5914785 A JP 5914785A JP H0155836 B2 JPH0155836 B2 JP H0155836B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- annular groove
- resin ring
- pipe
- metal
- rmax
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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Landscapes
- Non-Disconnectible Joints And Screw-Threaded Joints (AREA)
Description
「産業上の利用分野」
本発明は、原油や天然ガス等を地中深くから採
取するのに使用される油井管の管継手であつて、
雌螺子部材に気密性保持用の樹脂リングを挿入装
着したものに関する。 「従来の技術」 油井の深さは数千mにも及び、近年では1万m
にも達しようとしている。このような油井に竪て
込まれる油井管は膨大な数にのぼるが、これらは
総て管継手によつて一連に接続される。かかる管
継手には、管及び管継手自体の重量に起因する軸
方向の引張力、周囲から外周面に及ぼされる地圧
力、内部流体による内周面への押圧力等、各種の
苛酷な力が作用する。これらの力が、油井深度の
増大に従い、一層苛酷なものとなることは言うま
でもない。このような厳しい条件下において使用
し得る管継手にあつては、強大な引張荷重に耐え
得ると同時に、確実な気密性能を有することが要
求される。そこで、上記要求に応ずるべく、従来
より多くの提案がなされてきた。 耐引張荷重に関しては、継手部分における螺子
部の形状、ピツチ等を改良することで良好な結果
が得られている。一方、気密性能に関しては、一
般に、継手の螺子無し部にテーパ状のリツプ部を
形成してメタル対メタルシール部を設ける技術が
知られている。 ところで、メタル対メタルシール部にあつて
は、締結時の焼付の問題があつた。該シール部に
は、通常100〜150Kg/mm2の高面圧力が加えられて
おり、締結時の潤滑が不足するとシール部に焼付
が生じ易い。この焼付が発生すると、気密性能が
損なわれ、内部流体の漏出を引き起こす。そこ
で、メタル対メタルシール部に金属被膜、化成被
膜、または樹脂被膜等を形成することにより、高
潤滑性を確保し、焼付を防止する技術も提案され
ている。 しかし、それでもなお気密性が不充分な場合が
あり、また、万一、メタル対メタルシール部に焼
付が発生したり表面疵が生じた場合にも気密性を
維持する目的で、第4図に示したような油井管用
管継手が提案されていた。第4図は、雌螺子部材
1に管体2が締結された状態を示す部分半断面図
であり、継手の接合部にはメタル対メタルシール
部3が設けられている。雌螺子部材1は、螺子部
1aに環状溝4を周設し、該環状溝4に樹脂リン
グ5を挿入装着したものである。該樹脂リング5
の材質はテフロン等の弗素系樹脂であり、前記環
状溝4よりも若干大きく成形されている。管体2
に刻設された雄螺子部2aを雌螺子部材1に螺合
させ、締付回転していくと、樹脂リング5は雄螺
子部2aの螺子山によつて変形作用と圧縮作用と
を同時に受けながら、雌螺子部材1と管体2との
間隙を充填する。従つて、内部流体が仮にメタル
対メタルシール部3から継手接合部に浸出したと
しても、樹脂リング5によつて外部への漏出を防
止することができる。また、メタル対メタルシー
ル部3を有さない管継手においては樹脂リング5
が主要なシール部材となるので、樹脂リング5の
気密性能を如何に向上させ得るかは非常に重要な
課題であつた。 「発明が解決しようとする問題点」 従来、環状溝5は旋削によつて周設され、その
表面粗さは約12μm Rmaxであつた。一方、管
体2の雄螺子部2aの表面粗さは、環状溝4表面
の表面粗さよりも小さく、約6μm Rmaxであ
る。また、雄螺子部2aには、螺合に先立つて潤
滑剤が塗布される。従つて、樹脂リング5と管体
2との間の摩擦係数よりも、樹脂リング5と環状
溝4表面との間に摩擦係数の方が大きくなるか
ら、継手締結時に樹脂リング5が環状溝4に対し
て滑り回転することも少なく、環状溝4内で螺子
山の形状に沿つて滑らかに変形し、良好な状態に
充填されていた。〔第5図a参照〕しかし、この
ような良好な状態が得られたのは、鋼管が炭素鋼
や低合金鋼等の材質を用いて製造されていた場合
のことである。 最近では油井環境の劣悪化に伴い、耐腐蝕性に
優れた高合金鋼が油井管に適用されることが多く
なり、ここに新たな問題が生ずるようになつた。
即ち、高合金鋼は、それまでの油井管に用いられ
ていた低合金鋼或いは炭素鋼グレード品とは異つ
て耐焼付性が低い。そこで、焼付防止対策とし
て、雌螺子部材1側に銅等の金属メツキが施さ
れ、管体2側には潤滑剤が表面に保持されやすく
なるように表面粗さを10μm Rmax程度とする
サンドブラスト処理が行われていた。上記状態で
は、樹脂リング5と雄螺子部2aとの間の摩擦係
数の方が、樹脂リング5と環状溝4との間の摩擦
係数よりも大きくなつている。それゆえ、樹脂リ
ング5は管体2の螺子山の形状に沿つて滑らかに
変形することができず、雄螺子部2aと一体とな
つた状態で環状溝に対して滑り回転しつつ、雌螺
子部材1の奥部へ押し込まれることとなる。この
ため、樹脂リング5の一部5aが管体2と雌螺子
部材1との間隙へ流出し〔第5図b〕、更には、
樹脂リング5と環状溝4との間に隙間が生じる状
態となる〔第5図c〕。これらの図から判るよう
に、樹脂リング5は環状溝4内において管体2の
螺進方向に強く圧縮され、その一部5aの流出度
合が甚だしいときには、樹脂リング5が螺合する
螺子部に噛み込まれて破断されることさえある。
このような状態では、樹脂リング5が管体2及び
雌螺子部材1に及ぼす面圧力が不均一かつ不適切
となり、漏出防止効果が損なわれる。また、樹脂
リング5の流出部分5aは管体2に対しては縮径
し、雌螺子部材1に対しては拡径するように作用
するので、内部流体の漏出を許す恐れがあつた。
その上、これと同様の理由で、メタル対メタルシ
ール部を有するものにあつては、この部分のシー
ル性をも悪くする。即ち、管継手螺子部寸法は
雄、雌とも同一寸法であるのに対して、メタル対
メタルシール部は僅かに雌く雄となるような径差
に設計することによりその面圧を高めてシール性
確保を図るのが通例であるが、上記作用により設
計時の径差が消去される傾向を生じ、場合によつ
ては逆転してシール性が失われるのである。さら
に、このような状態では、樹脂リング5と管体2
との締付抵抗が大きくなるので、過大な締付トル
クが必要となり、作業能率が悪くなるという欠点
もあつた。 「問題点を解決するための手段」 本発明者等は上記問題点を解決すべく鋭意研究
に努めた。その結果、次のような知見を得るに至
つた。 従来の環状溝の旋削において、表面粗さを増
大させただけでは、挿入装着された樹脂リング
の滑り回転を阻止することができない。これ
は、旋削により形成される凹凸の方向が滑り回
転方向と一致するため、充分な摩擦抵抗を樹脂
リングに与えることが出来ないからであると考
えられる。 環状溝の表面粗さが100μm Rmaxを越える
と、管継手の気密性能を減ずる恐れがある。ま
た、環状溝の形状寸法の許容誤差範囲を越える
ことになり、API規格等から逸脱した製品とな
るので好ましくない。 樹脂リングの環状溝内での回転を阻止するた
めには、少なくとも20μm Rmax以上の表面
粗さが必要である。 以上の知見に基づいて、本発明の構成が定めら
れた。即ち、本発明の特徴は、油井管用管継手の
雌螺子部材の螺子部に周設された環状溝に気密性
保持用の樹脂リングを挿入装着し、前記環状溝表
面の表面粗さを20〜100μm Rmaxとしたことで
ある。 「作用」 本発明は、環状溝表面の表面粗さを20〜100μ
m Rmaxとしたので、挿入装着された樹脂リン
グが環状溝内で滑り回転したり、管体の螺進方向
奥部へ偏つて押し込められたり、または環状溝か
らはみ出して肉流れを起こしたりすることがなく
なる。 「実施例」 本発明に係る油井管用管継手は、主として高合
金鋼製のものに適用される。第1図に示すよう
に、油井管用管継手の雌螺子部材1の螺子部1a
に環状溝4が周設されるが、これは従来通り旋
削、その他の手段による。該環状溝の寸法は、通
常その幅が螺子ピツチの1.0〜2.0倍、深さが螺子
山高さの1.5〜2.0倍とされる。環状溝4に挿入装
着される樹脂リングの滑り回転を阻止するため
に、環状溝表面4aに表面粗さ20〜100μm
Rmaxの凹凸が設けられる。この凹凸の形成は、
ローレツト加工やサンドブラスト加工によつて行
われる。 第2図及び第3図は、いずれも環状溝4を正面
視した図面である。第3図aの如く、環状溝表面
4aの凹凸の方向が樹脂リングの滑り回転方向と
一致すると、充分に滑り回転を阻止できないこと
は前述した通りである。また、第3図bのような
管体の軸方向に設けられた凹凸のみであつても、
樹脂リングが、環状溝4内で管体の螺進方向奥部
に押し込められて、充填状態に偏りを生ずるれが
ある。従つて、凹凸は、第2図a乃至cに示した
如く、縦横両方向、或いは網目状、または方向性
のない不規則状であることが望ましい。 本発明品と従来品との気密性能を比較した、実
験結果を表1に示した。 気密実験の条件は次の通りである。 管体 外径 139.7mm 肉厚 7.72mm 材質 API規格N−80 降伏点 56Kgf/mm2 規定管本体降伏圧力 620Kgf/mm2 表面処理 サンドブラスト 表面粗さ 10μm Rmax 螺子山高さ 1.6mm 螺子ピツチ 5.08mm テーパ 1/16 管体 外径 177.6mm 肉厚 9.20mm 材質 API規格C−95 降伏点 67Kgf/mm2 規定管本体降伏圧力 690Kgf/mm2 表面処理 サンドブラスト 表面粗さ 10μm Rmax 螺子山高さ 1.6mm 螺子ピツチ 5.08mm テーパ 1/16 雌螺子部材 材質 API規格C−95 表面処理 銅メツキ 環状溝幅 7.6mm 環状溝深 2.5mm 締付条件 回転速度 5rpm 締付トルク 管体 900Kg・m 管体 1200Kg・m 樹脂リング 材質 テフロン リング幅 6.2mm リング厚 2.0mm
取するのに使用される油井管の管継手であつて、
雌螺子部材に気密性保持用の樹脂リングを挿入装
着したものに関する。 「従来の技術」 油井の深さは数千mにも及び、近年では1万m
にも達しようとしている。このような油井に竪て
込まれる油井管は膨大な数にのぼるが、これらは
総て管継手によつて一連に接続される。かかる管
継手には、管及び管継手自体の重量に起因する軸
方向の引張力、周囲から外周面に及ぼされる地圧
力、内部流体による内周面への押圧力等、各種の
苛酷な力が作用する。これらの力が、油井深度の
増大に従い、一層苛酷なものとなることは言うま
でもない。このような厳しい条件下において使用
し得る管継手にあつては、強大な引張荷重に耐え
得ると同時に、確実な気密性能を有することが要
求される。そこで、上記要求に応ずるべく、従来
より多くの提案がなされてきた。 耐引張荷重に関しては、継手部分における螺子
部の形状、ピツチ等を改良することで良好な結果
が得られている。一方、気密性能に関しては、一
般に、継手の螺子無し部にテーパ状のリツプ部を
形成してメタル対メタルシール部を設ける技術が
知られている。 ところで、メタル対メタルシール部にあつて
は、締結時の焼付の問題があつた。該シール部に
は、通常100〜150Kg/mm2の高面圧力が加えられて
おり、締結時の潤滑が不足するとシール部に焼付
が生じ易い。この焼付が発生すると、気密性能が
損なわれ、内部流体の漏出を引き起こす。そこ
で、メタル対メタルシール部に金属被膜、化成被
膜、または樹脂被膜等を形成することにより、高
潤滑性を確保し、焼付を防止する技術も提案され
ている。 しかし、それでもなお気密性が不充分な場合が
あり、また、万一、メタル対メタルシール部に焼
付が発生したり表面疵が生じた場合にも気密性を
維持する目的で、第4図に示したような油井管用
管継手が提案されていた。第4図は、雌螺子部材
1に管体2が締結された状態を示す部分半断面図
であり、継手の接合部にはメタル対メタルシール
部3が設けられている。雌螺子部材1は、螺子部
1aに環状溝4を周設し、該環状溝4に樹脂リン
グ5を挿入装着したものである。該樹脂リング5
の材質はテフロン等の弗素系樹脂であり、前記環
状溝4よりも若干大きく成形されている。管体2
に刻設された雄螺子部2aを雌螺子部材1に螺合
させ、締付回転していくと、樹脂リング5は雄螺
子部2aの螺子山によつて変形作用と圧縮作用と
を同時に受けながら、雌螺子部材1と管体2との
間隙を充填する。従つて、内部流体が仮にメタル
対メタルシール部3から継手接合部に浸出したと
しても、樹脂リング5によつて外部への漏出を防
止することができる。また、メタル対メタルシー
ル部3を有さない管継手においては樹脂リング5
が主要なシール部材となるので、樹脂リング5の
気密性能を如何に向上させ得るかは非常に重要な
課題であつた。 「発明が解決しようとする問題点」 従来、環状溝5は旋削によつて周設され、その
表面粗さは約12μm Rmaxであつた。一方、管
体2の雄螺子部2aの表面粗さは、環状溝4表面
の表面粗さよりも小さく、約6μm Rmaxであ
る。また、雄螺子部2aには、螺合に先立つて潤
滑剤が塗布される。従つて、樹脂リング5と管体
2との間の摩擦係数よりも、樹脂リング5と環状
溝4表面との間に摩擦係数の方が大きくなるか
ら、継手締結時に樹脂リング5が環状溝4に対し
て滑り回転することも少なく、環状溝4内で螺子
山の形状に沿つて滑らかに変形し、良好な状態に
充填されていた。〔第5図a参照〕しかし、この
ような良好な状態が得られたのは、鋼管が炭素鋼
や低合金鋼等の材質を用いて製造されていた場合
のことである。 最近では油井環境の劣悪化に伴い、耐腐蝕性に
優れた高合金鋼が油井管に適用されることが多く
なり、ここに新たな問題が生ずるようになつた。
即ち、高合金鋼は、それまでの油井管に用いられ
ていた低合金鋼或いは炭素鋼グレード品とは異つ
て耐焼付性が低い。そこで、焼付防止対策とし
て、雌螺子部材1側に銅等の金属メツキが施さ
れ、管体2側には潤滑剤が表面に保持されやすく
なるように表面粗さを10μm Rmax程度とする
サンドブラスト処理が行われていた。上記状態で
は、樹脂リング5と雄螺子部2aとの間の摩擦係
数の方が、樹脂リング5と環状溝4との間の摩擦
係数よりも大きくなつている。それゆえ、樹脂リ
ング5は管体2の螺子山の形状に沿つて滑らかに
変形することができず、雄螺子部2aと一体とな
つた状態で環状溝に対して滑り回転しつつ、雌螺
子部材1の奥部へ押し込まれることとなる。この
ため、樹脂リング5の一部5aが管体2と雌螺子
部材1との間隙へ流出し〔第5図b〕、更には、
樹脂リング5と環状溝4との間に隙間が生じる状
態となる〔第5図c〕。これらの図から判るよう
に、樹脂リング5は環状溝4内において管体2の
螺進方向に強く圧縮され、その一部5aの流出度
合が甚だしいときには、樹脂リング5が螺合する
螺子部に噛み込まれて破断されることさえある。
このような状態では、樹脂リング5が管体2及び
雌螺子部材1に及ぼす面圧力が不均一かつ不適切
となり、漏出防止効果が損なわれる。また、樹脂
リング5の流出部分5aは管体2に対しては縮径
し、雌螺子部材1に対しては拡径するように作用
するので、内部流体の漏出を許す恐れがあつた。
その上、これと同様の理由で、メタル対メタルシ
ール部を有するものにあつては、この部分のシー
ル性をも悪くする。即ち、管継手螺子部寸法は
雄、雌とも同一寸法であるのに対して、メタル対
メタルシール部は僅かに雌く雄となるような径差
に設計することによりその面圧を高めてシール性
確保を図るのが通例であるが、上記作用により設
計時の径差が消去される傾向を生じ、場合によつ
ては逆転してシール性が失われるのである。さら
に、このような状態では、樹脂リング5と管体2
との締付抵抗が大きくなるので、過大な締付トル
クが必要となり、作業能率が悪くなるという欠点
もあつた。 「問題点を解決するための手段」 本発明者等は上記問題点を解決すべく鋭意研究
に努めた。その結果、次のような知見を得るに至
つた。 従来の環状溝の旋削において、表面粗さを増
大させただけでは、挿入装着された樹脂リング
の滑り回転を阻止することができない。これ
は、旋削により形成される凹凸の方向が滑り回
転方向と一致するため、充分な摩擦抵抗を樹脂
リングに与えることが出来ないからであると考
えられる。 環状溝の表面粗さが100μm Rmaxを越える
と、管継手の気密性能を減ずる恐れがある。ま
た、環状溝の形状寸法の許容誤差範囲を越える
ことになり、API規格等から逸脱した製品とな
るので好ましくない。 樹脂リングの環状溝内での回転を阻止するた
めには、少なくとも20μm Rmax以上の表面
粗さが必要である。 以上の知見に基づいて、本発明の構成が定めら
れた。即ち、本発明の特徴は、油井管用管継手の
雌螺子部材の螺子部に周設された環状溝に気密性
保持用の樹脂リングを挿入装着し、前記環状溝表
面の表面粗さを20〜100μm Rmaxとしたことで
ある。 「作用」 本発明は、環状溝表面の表面粗さを20〜100μ
m Rmaxとしたので、挿入装着された樹脂リン
グが環状溝内で滑り回転したり、管体の螺進方向
奥部へ偏つて押し込められたり、または環状溝か
らはみ出して肉流れを起こしたりすることがなく
なる。 「実施例」 本発明に係る油井管用管継手は、主として高合
金鋼製のものに適用される。第1図に示すよう
に、油井管用管継手の雌螺子部材1の螺子部1a
に環状溝4が周設されるが、これは従来通り旋
削、その他の手段による。該環状溝の寸法は、通
常その幅が螺子ピツチの1.0〜2.0倍、深さが螺子
山高さの1.5〜2.0倍とされる。環状溝4に挿入装
着される樹脂リングの滑り回転を阻止するため
に、環状溝表面4aに表面粗さ20〜100μm
Rmaxの凹凸が設けられる。この凹凸の形成は、
ローレツト加工やサンドブラスト加工によつて行
われる。 第2図及び第3図は、いずれも環状溝4を正面
視した図面である。第3図aの如く、環状溝表面
4aの凹凸の方向が樹脂リングの滑り回転方向と
一致すると、充分に滑り回転を阻止できないこと
は前述した通りである。また、第3図bのような
管体の軸方向に設けられた凹凸のみであつても、
樹脂リングが、環状溝4内で管体の螺進方向奥部
に押し込められて、充填状態に偏りを生ずるれが
ある。従つて、凹凸は、第2図a乃至cに示した
如く、縦横両方向、或いは網目状、または方向性
のない不規則状であることが望ましい。 本発明品と従来品との気密性能を比較した、実
験結果を表1に示した。 気密実験の条件は次の通りである。 管体 外径 139.7mm 肉厚 7.72mm 材質 API規格N−80 降伏点 56Kgf/mm2 規定管本体降伏圧力 620Kgf/mm2 表面処理 サンドブラスト 表面粗さ 10μm Rmax 螺子山高さ 1.6mm 螺子ピツチ 5.08mm テーパ 1/16 管体 外径 177.6mm 肉厚 9.20mm 材質 API規格C−95 降伏点 67Kgf/mm2 規定管本体降伏圧力 690Kgf/mm2 表面処理 サンドブラスト 表面粗さ 10μm Rmax 螺子山高さ 1.6mm 螺子ピツチ 5.08mm テーパ 1/16 雌螺子部材 材質 API規格C−95 表面処理 銅メツキ 環状溝幅 7.6mm 環状溝深 2.5mm 締付条件 回転速度 5rpm 締付トルク 管体 900Kg・m 管体 1200Kg・m 樹脂リング 材質 テフロン リング幅 6.2mm リング厚 2.0mm
【表】
表1において、樹脂リングの流動状態は、管継
手の締付締戻実験を行つて観察した結果である。
樹脂リングの流動状態についての判定では、第5
図aのように良好な状態を流動なしとし、同図b
のように、樹脂リング5の一部5aが流出しては
いるが、環状溝4との間に隙間が生じてはいない
状態と流動小とし、同図cに示したように、樹脂
リング5の一部5aが管体2と雌螺子部材1との
間隙に流出し、しかも、環状溝4との間に隙間が
生じた状態を流動大とした。 また、気密性試験にあたつては、樹脂リング5
のみの気密性能を評価するために、管体2のメタ
ル対メタルシール部3にドリル孔6を穿設し、密
封状態の鋼管内に窒素ガスを圧送し、管継手外に
窒素ガスが漏出したときの圧送圧力を測定した。
(第6図参照) 表1から明らかなように、本発明品において
は、樹脂リングの一部が螺子部へ流出することは
皆無となるか、或いは、たとえ有つたとしても極
めて僅かとなる。また、従来品と比較して、気密
性能に格段の向上が認められる。従来品であれ
ば、窒素ガスの漏出は、管体では300Kgf/cm2、
管体では250Kgf/cm2で起こるが、本発明品の
場合にあつては、窒素ガスの圧送圧力が規定管本
体降状圧力(管体では620Kgf/cm2、管体で
は620Kgf/cm2)の高圧力に達しても気密性が確
保されている。特に、大口径の管体における向上
が著しく、実に2.7倍以上もの値を示している。 なお、本発明に係る油井管用管継手の形式は、
カツプリングタイプでも、インテグラルタイプの
いずれであつても可能である。また、要求される
気密性の程度や油井管の種類によつては、メタル
対メタルシール部を有するものであつても、無い
ものであつてもよく、樹脂リングは複数個が挿入
装着されていてもよい。管体及び雌螺子部材は高
合金鋼が適用されたものに限るものではなく、低
合金鋼製あるいは炭素鋼製のものに対しても実施
できることは勿論である。環状溝の表面処理方法
は、ローレツト加工、サンドブラスト加工に限る
ものではなく、放電加工やレーザー加工によつて
加工することも可能である。表面処理は、環状溝
の底面に施されてあればよいが、樹脂リングの径
方向の摩擦抵抗を大きくするために、環状溝側面
にも凹凸を付与してあれば一層効果的である。更
に、実施例では、樹脂リングの材質にはテフロン
を用いたが、弗素系樹脂に限定されるものではな
く、耐熱性、耐腐蝕性に優れた他の合成樹脂を使
用してもよい。 「発明の効果」 以上述べた如く、本発明は、管継手の雌螺子部
材の螺子部に周設された環状溝の表面粗さを20〜
100μm Rmaxとしたことにより、環状溝に挿入
装着された樹脂リングが、管体締付時において滑
り回転することも、環状溝内で管体の螺進方向奥
部に偏ることもなく、従つて、樹脂リングは管体
の螺子山の形状に沿つて滑らかに変形することが
できる。また、その一部の螺子部へ流出すること
もなくなる。依つて、樹脂リングは管体と雌螺子
部材との間隙を良好な状態で充填するので、気密
性能を著しく向上させると共に、管体及び雌螺子
部材に不必要な応力を及ぼさなくなる。更に、管
体の締付抵抗を減少させるものであるから、過大
な締付トルクを不要にし、作業能率を高める。特
に、高合金鋼製の油井管に対して有効であるの
で、これまで採掘困難であつた腐蝕環境性の油井
に対して、威力を発揮するものである。
手の締付締戻実験を行つて観察した結果である。
樹脂リングの流動状態についての判定では、第5
図aのように良好な状態を流動なしとし、同図b
のように、樹脂リング5の一部5aが流出しては
いるが、環状溝4との間に隙間が生じてはいない
状態と流動小とし、同図cに示したように、樹脂
リング5の一部5aが管体2と雌螺子部材1との
間隙に流出し、しかも、環状溝4との間に隙間が
生じた状態を流動大とした。 また、気密性試験にあたつては、樹脂リング5
のみの気密性能を評価するために、管体2のメタ
ル対メタルシール部3にドリル孔6を穿設し、密
封状態の鋼管内に窒素ガスを圧送し、管継手外に
窒素ガスが漏出したときの圧送圧力を測定した。
(第6図参照) 表1から明らかなように、本発明品において
は、樹脂リングの一部が螺子部へ流出することは
皆無となるか、或いは、たとえ有つたとしても極
めて僅かとなる。また、従来品と比較して、気密
性能に格段の向上が認められる。従来品であれ
ば、窒素ガスの漏出は、管体では300Kgf/cm2、
管体では250Kgf/cm2で起こるが、本発明品の
場合にあつては、窒素ガスの圧送圧力が規定管本
体降状圧力(管体では620Kgf/cm2、管体で
は620Kgf/cm2)の高圧力に達しても気密性が確
保されている。特に、大口径の管体における向上
が著しく、実に2.7倍以上もの値を示している。 なお、本発明に係る油井管用管継手の形式は、
カツプリングタイプでも、インテグラルタイプの
いずれであつても可能である。また、要求される
気密性の程度や油井管の種類によつては、メタル
対メタルシール部を有するものであつても、無い
ものであつてもよく、樹脂リングは複数個が挿入
装着されていてもよい。管体及び雌螺子部材は高
合金鋼が適用されたものに限るものではなく、低
合金鋼製あるいは炭素鋼製のものに対しても実施
できることは勿論である。環状溝の表面処理方法
は、ローレツト加工、サンドブラスト加工に限る
ものではなく、放電加工やレーザー加工によつて
加工することも可能である。表面処理は、環状溝
の底面に施されてあればよいが、樹脂リングの径
方向の摩擦抵抗を大きくするために、環状溝側面
にも凹凸を付与してあれば一層効果的である。更
に、実施例では、樹脂リングの材質にはテフロン
を用いたが、弗素系樹脂に限定されるものではな
く、耐熱性、耐腐蝕性に優れた他の合成樹脂を使
用してもよい。 「発明の効果」 以上述べた如く、本発明は、管継手の雌螺子部
材の螺子部に周設された環状溝の表面粗さを20〜
100μm Rmaxとしたことにより、環状溝に挿入
装着された樹脂リングが、管体締付時において滑
り回転することも、環状溝内で管体の螺進方向奥
部に偏ることもなく、従つて、樹脂リングは管体
の螺子山の形状に沿つて滑らかに変形することが
できる。また、その一部の螺子部へ流出すること
もなくなる。依つて、樹脂リングは管体と雌螺子
部材との間隙を良好な状態で充填するので、気密
性能を著しく向上させると共に、管体及び雌螺子
部材に不必要な応力を及ぼさなくなる。更に、管
体の締付抵抗を減少させるものであるから、過大
な締付トルクを不要にし、作業能率を高める。特
に、高合金鋼製の油井管に対して有効であるの
で、これまで採掘困難であつた腐蝕環境性の油井
に対して、威力を発揮するものである。
第1図は、本発明の実施例を示す拡大部分断面
図、第2図a乃至cは、本発明に係る油井管用管
継手の環状溝表面を表す図面、第3図a及びb
は、従来の環状溝表面及び不適当な表面形状を表
す図面である。第4図は、従来の油井管用管継手
を示す半断面図、第5図a乃至cは、樹脂リング
の変形状態を説明する図面、第6図は、気密性能
の試験方法を示した図面である。 1……雌螺子部材、1a……螺子部、4……環
状溝、4a……環状溝表面、5……樹脂リング。
図、第2図a乃至cは、本発明に係る油井管用管
継手の環状溝表面を表す図面、第3図a及びb
は、従来の環状溝表面及び不適当な表面形状を表
す図面である。第4図は、従来の油井管用管継手
を示す半断面図、第5図a乃至cは、樹脂リング
の変形状態を説明する図面、第6図は、気密性能
の試験方法を示した図面である。 1……雌螺子部材、1a……螺子部、4……環
状溝、4a……環状溝表面、5……樹脂リング。
Claims (1)
- 1 雌螺子部材の螺子部に周設された環状溝に気
密性保持用の樹脂リングを挿入装着してなる油井
管用管継手であつて、前記環状溝表面の表面粗さ
を20〜100μm Rmaxとしたことを特徴とする油
井管用管継手。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5914785A JPS61218892A (ja) | 1985-03-22 | 1985-03-22 | 油井管用管継手 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5914785A JPS61218892A (ja) | 1985-03-22 | 1985-03-22 | 油井管用管継手 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61218892A JPS61218892A (ja) | 1986-09-29 |
| JPH0155836B2 true JPH0155836B2 (ja) | 1989-11-27 |
Family
ID=13104930
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5914785A Granted JPS61218892A (ja) | 1985-03-22 | 1985-03-22 | 油井管用管継手 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61218892A (ja) |
-
1985
- 1985-03-22 JP JP5914785A patent/JPS61218892A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61218892A (ja) | 1986-09-29 |
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