JPH0212450B2 - - Google Patents
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- JPH0212450B2 JPH0212450B2 JP60005991A JP599185A JPH0212450B2 JP H0212450 B2 JPH0212450 B2 JP H0212450B2 JP 60005991 A JP60005991 A JP 60005991A JP 599185 A JP599185 A JP 599185A JP H0212450 B2 JPH0212450 B2 JP H0212450B2
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- acidosis
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- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K33/00—Medicinal preparations containing inorganic active ingredients
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P3/00—Drugs for disorders of the metabolism
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P7/00—Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
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- Inorganic Chemistry (AREA)
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- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は哺乳類のアシドーシスの治療に関す
る。 従来技術 糖尿病、外傷性疾患および多くの腎臓疾患にお
いて、酸生成物が体内に蓄積し、代謝アシドーシ
スとして知られている状態が発生する。約60年
間、患者が呼吸しているかさもなければ通常かか
る疾患の場合ににおこなわれる十分な酸素補給が
行なわれる状態では0.2ないし1.0モルの重炭酸ナ
トリウム水溶液が広く静脈注射された。通常重炭
酸ナトリウムは水素イオン濃度を下げるための有
効なしかも比較的安全な薬剤であることがわかつ
た。また患者が正常に呼吸しているか、さもなけ
れば肺が酸素補給をうけている場合にのみ再度投
与される。 静脈注射の場合には人体内では次のよく知られ
た反応に従つて作用する。 HCO3 -+H+→H2O+CO2↑ (i) この場合、水素イオン濃度が低下ししかも患者
のPHは呼吸の際、のぞむ値に上昇する。しかしな
がら、平衝が右側へ移行するためには炭酸ガスが
除かれることが必須要件でしかも酸性状態が修正
される。 最近、特に最近の約30年間、重炭酸ナトリウム
は従来通り投与され、危険でしかもしばしば致命
的結果をまねくことがあることがわかつた。かか
る理由は多数あり、複雑でしかも非常にしばしば
であるが十分にわかつていない。主な問題点は患
者の呼吸または血液循環のいずれかまたは両者が
とまるような緊急な状態下において濃厚な重炭酸
ナトリウム液が広く使用されることである。これ
らの溶液は上記のような患者には平常時よりは一
層迅速にしかもより多重に注射する。これは、十
分な酸素補給をしないで重炭酸ナトリウム液の注
射により血中のPHを十分に上昇させることができ
ないことがしばしば忘れられているためである。
かかる場合、患者はPHを正常(7.4)近くにする
ためむだな試みとしてくりかえし注射することが
できる。後に呼吸が回復したとき、血中のPHはア
ルカリレベルの7.5またはそれ以上に上昇し、患
者には過剰投与になることがしばしばであつた。
逆に過度にアルカローシスにすることが非常に困
難であるため多分致命的になるであろう。 上記の緊急処置が患者に施される状態は少なく
とも1部かかる状態が発生する理由を説明する必
要がある。かかる状態の始めには緊急処置に熟練
した医者がいないことがしばしばある。 緊急事態はきわめてしばしば患者が比較的不な
れた者によつて病院に運ばれる途中の救急車内で
起る。たとえ医者がいても特に呼吸しないかまた
は呼吸が弱い患者に従来の重炭酸ナトリウム溶液
によつて高い炭酸ガスの状態を作り出すことが出
来るものは少なく、しかも危険である。上記のよ
うな場合には、担当者は酸素補給しているかまた
は呼吸が回復した患者に多量の重炭酸塩を投与す
るように教え込まれている。緊急時の処置は別の
者が空路到達するか、肺が呼吸しまた血液の循環
が回復する前に救急処置を施す者によつて重炭酸
ナトリウムを注射されるので過剰投与になること
がしばしばである。 更に、上記事態は呼吸している患者にさえ濃厚
な溶液としては重炭酸ナトリウム液を迅速に静脈
注射する結果他の重大な副作用が起ることがしば
しばある事実によつて複雑なものになる。これら
の他の副作用は文献に記載され、特に、ピシヨツ
プ、アール、エル.(Bishop,R.L.)およびウエ
イスフエルト、エム、エル、(Weisfeldt.M.L.)
著心臓休止間の重炭酸ナトリウム液の投与、
JAMA 235,506―509,1976;ブレー、エム、
エー,(Bureau,M.A.)ベギン,アール.
(Begin,R.),ベルジアーメ,ワイ.,
(Berthiaume,Y.)シヤプコツト,デー.
(Shapcott,D.),ホーリー,ケイ.(Khoury,
K.)およびガグノン、エヌ.(Gagnon.N.)著、
糖尿病アシドーシスにおける重炭酸塩の静脈注射
による脳の低酸素症、J.Pediatrics 96,968―
973,1980に記載されている。本発明に関連する
改良された急性のアシドーシス治療についての発
明者による最初の公表は次の著者による文献に記
載されている。キンデイク,エヌ、ビー.
(Kindig,N.B.)およびフイルレー,ジー.エ
フ.(Filley,G.F.)著静脈注射用重炭酸塩注射
液は1時的な細胞内アシドーシスを起すであろう
(Chest 83.712.1983)。上記の副作用は化学的
にまた生理学的に複雑で、しかも現在では充分に
理解されていないが、これらの副作用は(a)炭酸ガ
スが心臓および脳細胞中に拡散する結果溶液に存
在しているまた溶液によつて発生する異常に高い
炭酸ガス濃度により(プロトンの形で細胞内アシ
ドーシスが細胞内に起りこれによつてPHを低下さ
せることにより)起ると考えられまた(b)血漿容量
オスモル濃度の上昇をもたらす溶液の高い容量オ
スモル濃度および該溶液の循環によりもたらされ
ると考えられる。後者については次の文献があ
る。マツター、ゼ、エー、(Mattar,J.A.),ウ
エル、エム、エツチ、,(Weil,M.H.)、シユビ
ン、エツチ、(Shubin,H.)およびステイン、エ
ル、(Stein,L.)著、危機的な病気過重量オス
モラールにおける心臓の休止は次の心臓休止につ
いてのべられている。(Am.J.Med.56,162―
168,1974)。 従来の重炭酸ナトリウム1モル溶液は200mmH
g以上ののPaCO2(CO2分圧)を有する。これは、
上記の式(i)によつて発生した炭酸ガスの血中にお
ける溶解炭酸ガス濃度をあげる他にHCO3 -イオ
ン濃度をあげる。血中のPaCO2は体細胞中の炭
酸ガス分圧より高くなるため炭酸ガスは細胞内に
迅速に拡散するが、HCO3 -イオンはよりおそく
拡散する。 下記の式(ii)に示されているように細胞内のPHは
低下する結果となる。酸素補給する患者では、上
記の低下は一時的なものであるが、心臓が休止し
ているとき、心臓の筋肉細胞アシドーシスを克服
しなければならない場合には負のイントロピツク
効果をともなう一時的なPHの低下は重炭酸塩によ
る治療の好ましくない副次的な結果である。重炭
酸ナトリウム治療にともなう類似の公知のしかも
測定された“逆説的な”脳脊髄液(CSF)アシド
ーシスは一般にHCO3 -イオンが血中プロトンを
受容する場合に放出される溶解した炭酸ガスによ
つて起ると考えられている[ポスナー、ゼー、ビ
ー(Posner,J.B.)およびプラム、エフ、
(Plum.F.)全生物のアシドーシスにおける脊髄
液のPHおよび神経的ちようこう(ニユーイングラ
ンドJ.Med 227,605〜613,1967)参照]。 従来の重炭酸ナトリウム溶液は2000mOsm/L
の容量オスモル濃度を有する。それ故くりかえし
の投与は血中の容量オスモル濃度を著しく上昇す
る。これは血漿容量を増ししかも不充分な血液循
環の患者を上記のマツターら著(Mattaret)の
文献記載の如く体液の過負荷をこみ入つたものに
する。 アシドーシス治療に関する従来技術は米国特許
第3253988号;第3621094号;および第4163777号
明細書に記載されている。 上記特許明細書には、使用する抗酸は炭酸ナト
リウム、重炭酸ナトリウムおよび2つの混合物か
ら選ばれた抗酸組成物が記載されている。しかし
ながらこれらの組成物は経口投与で静脈注射によ
るものではない。それ故、患者が口で服用できな
い緊急の場合には使用できない。そのうえ、患者
がこれらの製剤を経口的にせつ取できる場合であ
つても緊急な条件下で急性アシドーシスに必要と
するまで血中のPHをあげるには不充分であろう。
同種の薬剤でさえ静脈注射と経口投与とでは化学
的および生理学的には全く異なる。特に、呼吸で
きないアシドーシス患者に重炭酸塩溶液を注射す
るような状態では、期待される緩衝効果が得られ
なくしかも蓄積した炭酸ガスは解離反応を左方に
返えすのでPHをさらに低下させる。 発明の解決しようとする問題点 本発明の教えに従つて、緊急の静脈注射による
濃い重炭酸ナトリウムの投与による上記の有害な
副作用は水素イオン濃度を調製するため緩衝液と
して炭酸塩イオンを使用することによつて溶液の
PHをあげるという簡単であるが新しい手段によつ
てすべて解消できることを見出した。その結果
は、溶液中のPaCO2が著しく低下することであ
り、また呼吸できないかさもなければ適当な酸素
補給のできない患者について静脈をいためること
のないのはすべて上記の高濃度アルカリ混合液に
もとづくものと予測される。 問題点を解決するための手段 本発明は薬学的に許容できる希釈剤に溶解した
炭酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムを含むこ
とを特徴とする哺乳類のアシドーシスの治療用の
非経口的投与可能な溶液を提供するにある。ヘン
ダーソン―ハツセルバルク式(Henderson―
Hasselbach equation) PH=PKa1+log[HCO3 -]/KH×PaCO2 (ii) [式中PKa1はこのイオン強度および炭酸ガス
溶解度において6.1であり(ヘンリー法則恒数)、
KHは体内で37℃で測定して約0.03mM/mmHgで
ある]を用いて、正常の血液に対してはPHは
7.4PaCO240mmHgおよびHCO3 -濃度24mMであ
ることがわかる。他方、緊急の重炭酸塩治療で
は、1モル溶液はPH8.0でしかもHCO3 -イオン濃
度は勿論1000mMである。上記の式においてこれ
らの値を代入し、PaCO2を解くと、次のように
なる。 8.0=6.1+log1000/.03×PaCO2 8.0=6.1+3−log.03−logPaCO2 logPaCO2=9.1−(−1.5)−8.0=2.6 PaCO2=102.6=398 それ故、PaCO2は約400の計算値を示す。血液
ガスマシインによる測定値は約200である。 これらの測定機は100mmHgまでの溶解した血
中ガスの分圧のみを正確に測定する。その結果、
計算された、PaCO2値は400であり、前記の発明
者の文献では、PaCO2は200mmHgより大きいと
記載されている。 上記等式の分析から危険な高濃度のPaCO2を
低減できる2つの方法は患者に酸素を補給するか
PHを高めることのみである。すでにのべたよう
に、患者に適量の酸素補給を施すことは実際には
実施できない。また呼吸できないかまたは酸素補
給の不十分な患者に過剰投与になり死に至ること
がしばしばである。 他方、溶液のPHを非常に上昇させることは静脈
管内膜としばしばそこなうため禁忌されている。
第1次世界大戦中事実、高濃度のアルカリ炭酸塩
溶液が不注意にもアシドーシス症の小供に使用さ
れたが、高濃度のCO3 2-イオンは静脈硬化剤であ
るので廃棄された。これらはすべてホウランドら
(Howland et al)によつて報告されている[ホ
ウランド、ゼー(Howland,J.)およびマリオ
ツト、ダブリユエムシー(Marriott,WMC.)
著下痢をともなうアシドーシスAm.J.Dis.Child.
11,309―325,1916参照]。 本発明者らは、重炭酸ナトリウムと炭酸ナトリ
ウムとの適量の混合物が広く使用されている純粋
な重炭酸ナトリウムの有害な効果を除去するであ
ろうと理論的に推察している。そこで発明者らは
炭酸ナトリウムと重炭酸ナトリウムとの1:1混
合物が血中の炭酸ガスの分圧(PaCO2)を著し
くあげることなくまたは静脈をいためることなく
血中のPHをあげることを実験的に見出した。本発
明においてナトリウムセスキカーボネートも使用
できる。 尚、本発明に従つて調整した炭酸ナトリウムと
重炭酸ナトリウムの合計濃度1モル(炭酸ナトリ
ウム0.66モル、重炭酸ナトリウム0.33モル)の非
経口投与用溶液の白マウスにおけるLD50値は体
重1Kgあたり22.0mlであつた。 実施例 閉塞系で静脈の血液を用いてある初期の実験に
つづいて次の実験を行なつた。 方 法 15匹の健康な雑種犬に25―40mg/Kgのナトリウ
ムペントバルビタールを用いて麻酔させた。カテ
ーテルが頭部血管、大腿部血管および動脈に入れ
られた。D5―乳酸化リンガー溶液を頭部血管カ
ニユーレ中に徐々に注入した。 犬は毎分20回呼吸し、呼吸量は呼吸気中の炭酸
ガス濃度(PaCO2)が25―35mmHgになるよう
に調節した。パンクロニウムを最初に投与し次に
周期的に投与して呼吸効果の存在しないことを確
めた。最終の呼吸気中の炭酸ガス(PETCO2)量
はコンピーターで調整された質量スペクトルを用
いて一呼吸毎に測定した。0.2N(5meq/Kg)塩
酸を重炭酸塩[セイブリングハウススライドルー
ル Severing haus slide rule)から計算して]
が11meq/L以下、および/またはPHが7.1以下
になるまで大腿部血管に注入した。30分以内に
1meq/mlの重炭酸ナトリウム(PH8.3)溶液また
は新しい溶液(0.9meq/mlNa2CO3/NaHCO3.
PH9.6、0.3M CO3 2-、0.3MHCO3 -)のいずれか
の50mlを1分間を要して頭部血管に注入した。動
脈の血中ガスを0、1/2、1、11/2、2、3およ
び5分毎にとり出した。この一連の実験を10分後
にくり返し実施した。上記の重炭酸ナトリウム溶
液および新しい溶液は犬の別のグループについて
比較した。PaCO2、PH、計算された重炭酸塩
(HCO3 -)およびPETCO2は各注入前でしかも上
記の所定時間毎に記録した。 2つの群に対する結果を対になつていないt―
試験を用いて比較した。3匹の犬について静脈の
1部を新しい溶液の入つた場所からとり出し、染
色して光学顕微鏡によつて測定した。 結 果 7匹の犬は塩酸を注入する間に死んだ。8匹の
生残つた犬のうち、4匹の犬に重炭酸塩溶液をあ
たえた。他の4匹の犬に新しい溶液をあたえた。
PH、PETCO2、HCO3 -又は、PaCO2の値はアル
カリ注射の開始後1分後にピークに達した。第1
表に2つのグループにおける2つの実験について
の適切な結果を第1表に示した。1分の最大応答
時間における重炭酸ナトリウム溶液を投与したグ
ループのPaCO2およびPETCO2は新しい溶液を
投与したグループに比較して著しく上昇した。血
管内膜損傷についての光学顕微鏡による証拠はな
かつた。 【表】 発明の効果 通常の重炭酸塩治療のメカニズムは代謝アシド
ーシスを修正するため重炭酸ナトリウムは炭酸ガ
スに変らなければならない。他方本発明の組成物
は水素イオンを受容するために非常に少量の炭酸
ガスが発生することを要するにすぎない。これに
よつてより高いPHおよびより大きい緩衝能のため
水素イオン濃度を減らす。50meqの重炭酸ナトリ
ウムから約1リツターの炭酸ガスが発生するが、
Na2CO3/NaHCO3の混合液50mlの全酸性化によ
り炭酸ガスが約600c.c.発生するにすぎない。最終
後に表からわかるように、新しい混合液の容量オ
スモル濃度は重炭酸ナトリウム溶液の容量オスモ
ル濃度よりかなり低い。それ故患者の過度の重量
オスモル状態にはわずかに寄与することになるで
あろう。 炭酸ナトリウム自体は炭酸ナトリウム溶液が炭
酸ガスの問題を解決したとしても非経口的溶液と
して安全に使用することができない。その理由
は、炭酸塩イオンを血液緩衝液として使用する場
合該溶液は直接の注射により静脈を非常にいため
ることで知られているPH約11を有するからであ
る。
る。 従来技術 糖尿病、外傷性疾患および多くの腎臓疾患にお
いて、酸生成物が体内に蓄積し、代謝アシドーシ
スとして知られている状態が発生する。約60年
間、患者が呼吸しているかさもなければ通常かか
る疾患の場合ににおこなわれる十分な酸素補給が
行なわれる状態では0.2ないし1.0モルの重炭酸ナ
トリウム水溶液が広く静脈注射された。通常重炭
酸ナトリウムは水素イオン濃度を下げるための有
効なしかも比較的安全な薬剤であることがわかつ
た。また患者が正常に呼吸しているか、さもなけ
れば肺が酸素補給をうけている場合にのみ再度投
与される。 静脈注射の場合には人体内では次のよく知られ
た反応に従つて作用する。 HCO3 -+H+→H2O+CO2↑ (i) この場合、水素イオン濃度が低下ししかも患者
のPHは呼吸の際、のぞむ値に上昇する。しかしな
がら、平衝が右側へ移行するためには炭酸ガスが
除かれることが必須要件でしかも酸性状態が修正
される。 最近、特に最近の約30年間、重炭酸ナトリウム
は従来通り投与され、危険でしかもしばしば致命
的結果をまねくことがあることがわかつた。かか
る理由は多数あり、複雑でしかも非常にしばしば
であるが十分にわかつていない。主な問題点は患
者の呼吸または血液循環のいずれかまたは両者が
とまるような緊急な状態下において濃厚な重炭酸
ナトリウム液が広く使用されることである。これ
らの溶液は上記のような患者には平常時よりは一
層迅速にしかもより多重に注射する。これは、十
分な酸素補給をしないで重炭酸ナトリウム液の注
射により血中のPHを十分に上昇させることができ
ないことがしばしば忘れられているためである。
かかる場合、患者はPHを正常(7.4)近くにする
ためむだな試みとしてくりかえし注射することが
できる。後に呼吸が回復したとき、血中のPHはア
ルカリレベルの7.5またはそれ以上に上昇し、患
者には過剰投与になることがしばしばであつた。
逆に過度にアルカローシスにすることが非常に困
難であるため多分致命的になるであろう。 上記の緊急処置が患者に施される状態は少なく
とも1部かかる状態が発生する理由を説明する必
要がある。かかる状態の始めには緊急処置に熟練
した医者がいないことがしばしばある。 緊急事態はきわめてしばしば患者が比較的不な
れた者によつて病院に運ばれる途中の救急車内で
起る。たとえ医者がいても特に呼吸しないかまた
は呼吸が弱い患者に従来の重炭酸ナトリウム溶液
によつて高い炭酸ガスの状態を作り出すことが出
来るものは少なく、しかも危険である。上記のよ
うな場合には、担当者は酸素補給しているかまた
は呼吸が回復した患者に多量の重炭酸塩を投与す
るように教え込まれている。緊急時の処置は別の
者が空路到達するか、肺が呼吸しまた血液の循環
が回復する前に救急処置を施す者によつて重炭酸
ナトリウムを注射されるので過剰投与になること
がしばしばである。 更に、上記事態は呼吸している患者にさえ濃厚
な溶液としては重炭酸ナトリウム液を迅速に静脈
注射する結果他の重大な副作用が起ることがしば
しばある事実によつて複雑なものになる。これら
の他の副作用は文献に記載され、特に、ピシヨツ
プ、アール、エル.(Bishop,R.L.)およびウエ
イスフエルト、エム、エル、(Weisfeldt.M.L.)
著心臓休止間の重炭酸ナトリウム液の投与、
JAMA 235,506―509,1976;ブレー、エム、
エー,(Bureau,M.A.)ベギン,アール.
(Begin,R.),ベルジアーメ,ワイ.,
(Berthiaume,Y.)シヤプコツト,デー.
(Shapcott,D.),ホーリー,ケイ.(Khoury,
K.)およびガグノン、エヌ.(Gagnon.N.)著、
糖尿病アシドーシスにおける重炭酸塩の静脈注射
による脳の低酸素症、J.Pediatrics 96,968―
973,1980に記載されている。本発明に関連する
改良された急性のアシドーシス治療についての発
明者による最初の公表は次の著者による文献に記
載されている。キンデイク,エヌ、ビー.
(Kindig,N.B.)およびフイルレー,ジー.エ
フ.(Filley,G.F.)著静脈注射用重炭酸塩注射
液は1時的な細胞内アシドーシスを起すであろう
(Chest 83.712.1983)。上記の副作用は化学的
にまた生理学的に複雑で、しかも現在では充分に
理解されていないが、これらの副作用は(a)炭酸ガ
スが心臓および脳細胞中に拡散する結果溶液に存
在しているまた溶液によつて発生する異常に高い
炭酸ガス濃度により(プロトンの形で細胞内アシ
ドーシスが細胞内に起りこれによつてPHを低下さ
せることにより)起ると考えられまた(b)血漿容量
オスモル濃度の上昇をもたらす溶液の高い容量オ
スモル濃度および該溶液の循環によりもたらされ
ると考えられる。後者については次の文献があ
る。マツター、ゼ、エー、(Mattar,J.A.),ウ
エル、エム、エツチ、,(Weil,M.H.)、シユビ
ン、エツチ、(Shubin,H.)およびステイン、エ
ル、(Stein,L.)著、危機的な病気過重量オス
モラールにおける心臓の休止は次の心臓休止につ
いてのべられている。(Am.J.Med.56,162―
168,1974)。 従来の重炭酸ナトリウム1モル溶液は200mmH
g以上ののPaCO2(CO2分圧)を有する。これは、
上記の式(i)によつて発生した炭酸ガスの血中にお
ける溶解炭酸ガス濃度をあげる他にHCO3 -イオ
ン濃度をあげる。血中のPaCO2は体細胞中の炭
酸ガス分圧より高くなるため炭酸ガスは細胞内に
迅速に拡散するが、HCO3 -イオンはよりおそく
拡散する。 下記の式(ii)に示されているように細胞内のPHは
低下する結果となる。酸素補給する患者では、上
記の低下は一時的なものであるが、心臓が休止し
ているとき、心臓の筋肉細胞アシドーシスを克服
しなければならない場合には負のイントロピツク
効果をともなう一時的なPHの低下は重炭酸塩によ
る治療の好ましくない副次的な結果である。重炭
酸ナトリウム治療にともなう類似の公知のしかも
測定された“逆説的な”脳脊髄液(CSF)アシド
ーシスは一般にHCO3 -イオンが血中プロトンを
受容する場合に放出される溶解した炭酸ガスによ
つて起ると考えられている[ポスナー、ゼー、ビ
ー(Posner,J.B.)およびプラム、エフ、
(Plum.F.)全生物のアシドーシスにおける脊髄
液のPHおよび神経的ちようこう(ニユーイングラ
ンドJ.Med 227,605〜613,1967)参照]。 従来の重炭酸ナトリウム溶液は2000mOsm/L
の容量オスモル濃度を有する。それ故くりかえし
の投与は血中の容量オスモル濃度を著しく上昇す
る。これは血漿容量を増ししかも不充分な血液循
環の患者を上記のマツターら著(Mattaret)の
文献記載の如く体液の過負荷をこみ入つたものに
する。 アシドーシス治療に関する従来技術は米国特許
第3253988号;第3621094号;および第4163777号
明細書に記載されている。 上記特許明細書には、使用する抗酸は炭酸ナト
リウム、重炭酸ナトリウムおよび2つの混合物か
ら選ばれた抗酸組成物が記載されている。しかし
ながらこれらの組成物は経口投与で静脈注射によ
るものではない。それ故、患者が口で服用できな
い緊急の場合には使用できない。そのうえ、患者
がこれらの製剤を経口的にせつ取できる場合であ
つても緊急な条件下で急性アシドーシスに必要と
するまで血中のPHをあげるには不充分であろう。
同種の薬剤でさえ静脈注射と経口投与とでは化学
的および生理学的には全く異なる。特に、呼吸で
きないアシドーシス患者に重炭酸塩溶液を注射す
るような状態では、期待される緩衝効果が得られ
なくしかも蓄積した炭酸ガスは解離反応を左方に
返えすのでPHをさらに低下させる。 発明の解決しようとする問題点 本発明の教えに従つて、緊急の静脈注射による
濃い重炭酸ナトリウムの投与による上記の有害な
副作用は水素イオン濃度を調製するため緩衝液と
して炭酸塩イオンを使用することによつて溶液の
PHをあげるという簡単であるが新しい手段によつ
てすべて解消できることを見出した。その結果
は、溶液中のPaCO2が著しく低下することであ
り、また呼吸できないかさもなければ適当な酸素
補給のできない患者について静脈をいためること
のないのはすべて上記の高濃度アルカリ混合液に
もとづくものと予測される。 問題点を解決するための手段 本発明は薬学的に許容できる希釈剤に溶解した
炭酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムを含むこ
とを特徴とする哺乳類のアシドーシスの治療用の
非経口的投与可能な溶液を提供するにある。ヘン
ダーソン―ハツセルバルク式(Henderson―
Hasselbach equation) PH=PKa1+log[HCO3 -]/KH×PaCO2 (ii) [式中PKa1はこのイオン強度および炭酸ガス
溶解度において6.1であり(ヘンリー法則恒数)、
KHは体内で37℃で測定して約0.03mM/mmHgで
ある]を用いて、正常の血液に対してはPHは
7.4PaCO240mmHgおよびHCO3 -濃度24mMであ
ることがわかる。他方、緊急の重炭酸塩治療で
は、1モル溶液はPH8.0でしかもHCO3 -イオン濃
度は勿論1000mMである。上記の式においてこれ
らの値を代入し、PaCO2を解くと、次のように
なる。 8.0=6.1+log1000/.03×PaCO2 8.0=6.1+3−log.03−logPaCO2 logPaCO2=9.1−(−1.5)−8.0=2.6 PaCO2=102.6=398 それ故、PaCO2は約400の計算値を示す。血液
ガスマシインによる測定値は約200である。 これらの測定機は100mmHgまでの溶解した血
中ガスの分圧のみを正確に測定する。その結果、
計算された、PaCO2値は400であり、前記の発明
者の文献では、PaCO2は200mmHgより大きいと
記載されている。 上記等式の分析から危険な高濃度のPaCO2を
低減できる2つの方法は患者に酸素を補給するか
PHを高めることのみである。すでにのべたよう
に、患者に適量の酸素補給を施すことは実際には
実施できない。また呼吸できないかまたは酸素補
給の不十分な患者に過剰投与になり死に至ること
がしばしばである。 他方、溶液のPHを非常に上昇させることは静脈
管内膜としばしばそこなうため禁忌されている。
第1次世界大戦中事実、高濃度のアルカリ炭酸塩
溶液が不注意にもアシドーシス症の小供に使用さ
れたが、高濃度のCO3 2-イオンは静脈硬化剤であ
るので廃棄された。これらはすべてホウランドら
(Howland et al)によつて報告されている[ホ
ウランド、ゼー(Howland,J.)およびマリオ
ツト、ダブリユエムシー(Marriott,WMC.)
著下痢をともなうアシドーシスAm.J.Dis.Child.
11,309―325,1916参照]。 本発明者らは、重炭酸ナトリウムと炭酸ナトリ
ウムとの適量の混合物が広く使用されている純粋
な重炭酸ナトリウムの有害な効果を除去するであ
ろうと理論的に推察している。そこで発明者らは
炭酸ナトリウムと重炭酸ナトリウムとの1:1混
合物が血中の炭酸ガスの分圧(PaCO2)を著し
くあげることなくまたは静脈をいためることなく
血中のPHをあげることを実験的に見出した。本発
明においてナトリウムセスキカーボネートも使用
できる。 尚、本発明に従つて調整した炭酸ナトリウムと
重炭酸ナトリウムの合計濃度1モル(炭酸ナトリ
ウム0.66モル、重炭酸ナトリウム0.33モル)の非
経口投与用溶液の白マウスにおけるLD50値は体
重1Kgあたり22.0mlであつた。 実施例 閉塞系で静脈の血液を用いてある初期の実験に
つづいて次の実験を行なつた。 方 法 15匹の健康な雑種犬に25―40mg/Kgのナトリウ
ムペントバルビタールを用いて麻酔させた。カテ
ーテルが頭部血管、大腿部血管および動脈に入れ
られた。D5―乳酸化リンガー溶液を頭部血管カ
ニユーレ中に徐々に注入した。 犬は毎分20回呼吸し、呼吸量は呼吸気中の炭酸
ガス濃度(PaCO2)が25―35mmHgになるよう
に調節した。パンクロニウムを最初に投与し次に
周期的に投与して呼吸効果の存在しないことを確
めた。最終の呼吸気中の炭酸ガス(PETCO2)量
はコンピーターで調整された質量スペクトルを用
いて一呼吸毎に測定した。0.2N(5meq/Kg)塩
酸を重炭酸塩[セイブリングハウススライドルー
ル Severing haus slide rule)から計算して]
が11meq/L以下、および/またはPHが7.1以下
になるまで大腿部血管に注入した。30分以内に
1meq/mlの重炭酸ナトリウム(PH8.3)溶液また
は新しい溶液(0.9meq/mlNa2CO3/NaHCO3.
PH9.6、0.3M CO3 2-、0.3MHCO3 -)のいずれか
の50mlを1分間を要して頭部血管に注入した。動
脈の血中ガスを0、1/2、1、11/2、2、3およ
び5分毎にとり出した。この一連の実験を10分後
にくり返し実施した。上記の重炭酸ナトリウム溶
液および新しい溶液は犬の別のグループについて
比較した。PaCO2、PH、計算された重炭酸塩
(HCO3 -)およびPETCO2は各注入前でしかも上
記の所定時間毎に記録した。 2つの群に対する結果を対になつていないt―
試験を用いて比較した。3匹の犬について静脈の
1部を新しい溶液の入つた場所からとり出し、染
色して光学顕微鏡によつて測定した。 結 果 7匹の犬は塩酸を注入する間に死んだ。8匹の
生残つた犬のうち、4匹の犬に重炭酸塩溶液をあ
たえた。他の4匹の犬に新しい溶液をあたえた。
PH、PETCO2、HCO3 -又は、PaCO2の値はアル
カリ注射の開始後1分後にピークに達した。第1
表に2つのグループにおける2つの実験について
の適切な結果を第1表に示した。1分の最大応答
時間における重炭酸ナトリウム溶液を投与したグ
ループのPaCO2およびPETCO2は新しい溶液を
投与したグループに比較して著しく上昇した。血
管内膜損傷についての光学顕微鏡による証拠はな
かつた。 【表】 発明の効果 通常の重炭酸塩治療のメカニズムは代謝アシド
ーシスを修正するため重炭酸ナトリウムは炭酸ガ
スに変らなければならない。他方本発明の組成物
は水素イオンを受容するために非常に少量の炭酸
ガスが発生することを要するにすぎない。これに
よつてより高いPHおよびより大きい緩衝能のため
水素イオン濃度を減らす。50meqの重炭酸ナトリ
ウムから約1リツターの炭酸ガスが発生するが、
Na2CO3/NaHCO3の混合液50mlの全酸性化によ
り炭酸ガスが約600c.c.発生するにすぎない。最終
後に表からわかるように、新しい混合液の容量オ
スモル濃度は重炭酸ナトリウム溶液の容量オスモ
ル濃度よりかなり低い。それ故患者の過度の重量
オスモル状態にはわずかに寄与することになるで
あろう。 炭酸ナトリウム自体は炭酸ナトリウム溶液が炭
酸ガスの問題を解決したとしても非経口的溶液と
して安全に使用することができない。その理由
は、炭酸塩イオンを血液緩衝液として使用する場
合該溶液は直接の注射により静脈を非常にいため
ることで知られているPH約11を有するからであ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 薬学的に許容できる希釈剤に溶解した炭酸ナ
トリウムおよび重炭酸ナトリウムを含むことを特
徴とする哺乳類のアシドーシスの治療用の非経口
投与用溶液。 2 溶液中の重炭酸ナトリウムに対する炭酸ナト
リウムのモル比は1:1である特許請求の範囲第
1項記載の溶液。 3 炭酸ナトリウムの濃度は0.3ないし0.9モル
で、しかも重炭酸ナトリウムの濃度は0.3ないし
0.9モルである特許請求の範囲第1項記載の溶液。 4 炭酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムの濃
度は共に0.3モルである前記第2項または第3項
記載の溶液。 5 炭酸ナトリウムと重炭酸ナトリウムとの合計
濃度は1.2モルを越えない前記第1〜4項のいず
れか1項に記載の溶液。 6 薬学的に許容できる希釈剤は水である前記第
1〜5項のいずれか1項に記載の溶液。 7 炭酸ナトリウムと重炭酸ナトリウムとを薬学
的に許容できる希釈剤に溶解することを特徴とす
る哺乳類のアシドーシスの治療用の非経口投与用
溶液の製法。
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