JPH021841Y2 - - Google Patents

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JPH021841Y2
JPH021841Y2 JP17770084U JP17770084U JPH021841Y2 JP H021841 Y2 JPH021841 Y2 JP H021841Y2 JP 17770084 U JP17770084 U JP 17770084U JP 17770084 U JP17770084 U JP 17770084U JP H021841 Y2 JPH021841 Y2 JP H021841Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の属する技術分野〕 本考案は複数の超電導コイル間あるいは超電導
コイルと常温の端子導体とを導電接続する大電流
を導く極低温カーレントリードの絶縁被覆の構成
に関する。
〔従来技術とその問題点〕
この種のカーレントリードは、クライオスタツ
トに内設されて臨界状態のヘリウムにより直接ま
たは間接冷却される複数の超電導コイル相互ある
いは超電導コイルと常温の外部引出し端子導体と
を導電接続するものであるため、前記クライオス
タツトに連通する筒状のクライオスタツトに内設
され、前記超電導コイルと同様に液状またはガス
状のヘリウムにより直接または間接冷却される。
しかしカーレントリードの導体には銅あるいはア
ルミニウム等の常電導導体が用いられるために、
その断面積はかなり大きくなりたとえば直径数10
mmの棒状の導体が用いられるとともに、その長さ
も数mから数10mにもおよぶものがある。したが
つて装置の完成時や定期的点検補修時などにおい
てリードの温度が常温から極低温に、あるいは極
低温から常温に300℃に近い変化をする際、棒状
の導体の熱膨張にもとづく断面方向ならびに長さ
方向の寸法変化がかなり大きくなる。それ故、棒
状の導体の絶縁被覆には導体の寸法変化による径
方向ならびに長さ方向のストレスが加わり、絶縁
被覆を構成する絶縁テープ相互間にずれを生じ、
このずれにもとづく応力がたとえば導体の曲り部
等の絶縁被覆に集中してこの部分の絶縁テ−プが
部分的に損傷して、しわ、ほつれなどの欠陥を生
ずる現象があり、上述の熱的、機械的ストレスに
耐えて良好な伝熱性能と絶縁性能を保持しうる絶
縁被覆が求められている。
第3図は従来の極低温カーレントリードの絶縁
構成を示す要部の一部破砕断面図である。図にお
いて、1はカーレントリードの棒状の導体、2は
導体1の表面に密着して形成された絶縁被覆であ
る。図の場合、絶縁被覆2は、幅Wなるポリエス
テルフイルム、ポリイミドフイルム等の高分子フ
イルムからなるテープをテープ幅のほぼ二分の一
が相互に重なり合うよう重ね巻きしたテープ層
(1/2ラツプ巻きという)4A,4B,4Cからな
るフイルム層4によつて構成されている。このよ
うに形成されたカーレントリードは管状のクライ
オスタツト9に収納され、クライオスタツトの内
部空間8を完全に排気したのち、ガス状または液
状のヘリウムにより直接または間接冷却される。
図中絶縁被覆中の矢印10は導体1からの熱流を
示す。ところが、ポリエステルフイルム、ポリイ
ミドフイルム等は接着性が悪く、たとえば高分子
テープ3の最外層の端末5を強固に接着すること
が困難なために、運転中端末5の接着がはがれて
絶縁被覆2が末端部からほつれてしまうという問
題がある。またカーレントリードが冷却されて収
縮した際には絶縁被覆2に周方向のゆるみが生ず
るとともに導体1の長さ方向の収縮によるテープ
3の重なりのずれが生じ、フイルム層4の局部的
な拘束力によりテープ3の重なりのずれが部分的
にしわ寄せされる。さらにカーレントリードが常
温にもどされる時点においては拘束された部分を
そのままにして他の部分のテープの重なりがさら
に減少する。このような現象が繰り返されること
により、フイルム層4の厚みが不均等になり絶縁
性能が低下するとともに、甚だしい場合にはテー
プが部分的に破断するという問題に発展する。
第4図は改良された従来の極低温カーレントリ
ードの絶縁構成を示す一部破砕断面図である。第
4図の絶縁構成が第3図のそれと異なる点は、導
体1の表面に密接してガラステープを突き合わせ
巻きあるいは幅方向端部が僅かに重なるよう重ね
巻きしてなるガラステープ層6と、ガラステープ
層6の外側に密接してテープ状の高分子フイルム
を重ね巻きしてなるテープ層複数層からなるフイ
ルム層4とによつて絶縁被覆2を構成したことで
ある。上述のように構成することにより、導体1
の膨張収縮に対して、熱膨張係数の小さいガラス
テープ層6が骨材となつてフイルム層4の高分子
フイルムテープ相互のずれを抑制することができ
るので、第3図において問題になつた高分子フイ
ルムテープ相互のずれをかなり抑制することがで
きる。またフイルム層4およびガラステープ層6
中に包含される空気は、クライオスタツト9の空
間部8を排気することによつて排除することがで
きるので、空間部8を高真空に保持できるととも
に、液状のヘリウムによりリードを直接冷却する
場合にはガラステープ層6に液状のヘリウムが浸
透して良好な伝熱性能を有する絶縁被覆を形成す
ることができる。しかしながら、カーレントリー
ドが極低温のヘリウムガスで直接冷却される場
合、あるいは絶縁被覆2に密接して配された図示
しない冷却体に設けられたヘリウム冷却器により
間接冷却される場合等においては、多孔質のガラ
ステープ層6がヘリウムガスで充填されるかある
いは高真空の状態になるために、この部分の熱抵
抗が増し、カーレントリードの冷却性能が低下す
るという問題を生ずる。また絶縁被覆最外層の高
分子フイルムテープ端末部5の接着性に問題のあ
ることは第3図においてすでに説明した通りであ
る。
〔考案の目的〕
本考案は前述の状況に鑑みてなされたもので、
液状あるいはガス状のヘリウムにより直接または
間接に冷却されても絶縁層のゆるみ、ほつれ、層
間のずれ等が少なく、かつ良好な伝熱性能ならび
に絶縁性能を有する絶縁被覆を備えた極低温カー
レントリードを提供することを目的とする。
〔考案の要点〕
本考案の絶縁構成は、テープ状の高分子フイル
ムを重ね巻きしたフイルム層とガラステープ層と
を組み合わせてなる複合絶縁層からなり、絶縁被
覆の最外層にガラステープ層を配してテープのほ
つれの防止を容易にし、またガラステープ層に部
分的あるいは全体的に樹脂含浸部を形成してガラ
ステープ層を複合絶縁層の骨材として機能させて
フイルム層のずれを防止するとともに絶縁被覆中
の包蔵気体の排気を容易にし、かつカーレントリ
ードの冷却方式に対応してガラステープ層の樹脂
含浸部の処理面積を調整して良好な伝熱性能と絶
縁性能とを保持できるようにしたものである。
〔考案の実施例〕
以下本考案を実施例に基づいて説明する。
第1図は本考案の実施例を示す極低温カーレン
トリードの絶縁被覆の一部破砕断面図で、カーレ
ントリードが液状のヘリウムにより直接冷却され
る場合の絶縁構成を示したものである。図におい
て銅、アルミニウム等の棒状の常電導導体からな
る導体1の外周面に密接して形成された絶縁被覆
12は、テープ状のポリエステルフイルム、ポリ
イミドフイルム等の高分子フイルム3を2回重ね
巻き(図の場合1/2ラツプ巻)してなるフイルム
層14と、その外側に密接して1回巻回(図の場
合突き合わせ巻き)されたガラステープ層16と
からなる基本複合層17を、2層重層配置するこ
とにより形成されている。また図において最外層
のガラステープ層16Aの表面部分に参照符号1
8で示すように、各ガラステープ層16にはリー
ドの長さ方向に細長く帯状に延びる樹脂含浸部が
絶縁被覆の周方向にそれぞれ複数条形成されてガ
ラステープ層16を機械的に固定するよう構成さ
れている。樹脂含浸部の形成方法としては、ガラ
ステープの巻回工程において液状の接着樹脂をす
じ状に塗布含浸することにより容易に形成するこ
とができる。上述のように形成されたカーレント
リードはクライオスタツト9に収納され、空間部
8を真空状態にしたのち液状のヘリウムが封入さ
れ、カーレントリードが極低温に冷却される。
極低温カーレントリードを上述のように構成す
ることにより、まず多孔質のガラステープ層16
が樹脂含浸部18によつて機械的に固定されて最
外層に配されたガラステープ層によつてフイルム
層のほつれを防止することができる。また樹脂含
浸部18により熱膨張率が導体1のそれに近づい
たガラステープ層16が骨材となつて導体1の熱
変形に基因して生ずる絶縁層のずれを抑制するの
で、絶縁被覆2の形状安定性が著しく向上し、絶
縁層のずれにもとづく絶縁被覆の経年劣化を防止
することができる。一方空間部8を排気したと
き、絶縁被覆中に包蔵された気体は、樹脂含浸さ
れていない部分のガラステープ層16を介して絶
縁被覆の端末部から空間部8側に排出されるとと
もに、フイルム層14が複数層の重ね巻き高分子
フイルムで構成されていることにより、高分子フ
イルムテープ3の端面に存在する細く長いらせん
状の溝を介してフイルム層中の残存空気を空間部
8側に排出させることができる。したがつて絶縁
被覆中を高い真空状態にすることができるので、
液状のヘリウムを注入した時点においては、前記
絶縁被覆中の空隙部に液状のヘリウムが浸透し、
伝熱性能のすぐれた絶縁被覆を形成することがで
きる。また液状のヘリウムが浸透することにより
多孔質のガラステープ層16の絶縁性能が向上す
るので、絶縁性能のすぐれた絶縁被覆を形成する
ことができる。なお第1図においては、フイルム
層14を高分子テープ重ね巻き2回で形成した例
を示したが、高分子テープの厚みによつて重ね巻
きの回数を1〜4回程度の範囲で変えても前述の
性能を備えた絶縁被覆を形成することが可能であ
り、基本複合層17の構成は絶縁被覆に求められ
る形状の安定性と冷却性能および絶縁性能ならび
に作業性などを勘案して決めることができる。
第2図は本考案の異なる実施例を示す極低温カ
ーレントリードの絶縁構成を示す要部の一部破砕
断面図で、カーレントリードがヘリウム冷却器を
備えた冷却体によつて間接冷却される場合の例を
示したものである。図において、絶縁被覆22を
形成する基本複合層27は、高分子フイルムテー
プの重ね巻き2層からなるフイルム層24と1層
のガラステープ層26とで構成され、基本複合層
27を2層重層配置することにより絶縁被覆22
が形成されている点は第1図の実施例と同様であ
るが、ガラステープ層26はそれぞれ全体が樹脂
含浸部28で占められている点が第1図の液冷状
態の実施例と異なつている。上述のように形成さ
れたカーレントリードは、絶縁被覆の外側に密接
するよう取り付けられた冷却体29を介して図示
しないヘリウム冷却器により間接冷却される。こ
の場合クライオスタツト9の内部空間8は運転中
においても高真空を保持する必要があるが、フイ
ルム層24を複数層の重ね巻き層で構成したこと
により、フイルム層24中に包蔵された気体は、
高分子テープの縁に存在するスパイラル状の細長
い溝を介してフイルム層24の端部から空間部8
側に排出することができ、したがつて空間部8を
高真空に保持することができる。また多孔質のガ
ラステープ層26全面に樹脂を塗布含浸すること
により、高真空状態においても樹脂含浸されたガ
ラステープ層28の伝熱性能と絶縁性能を良好な
状態に保持することができる。さらに絶縁被覆の
形状安定性はガラステープ層全体に樹脂含浸され
ることにより、第1図の実施例よりさらに向上さ
せることができる。
なお第2図において、冷却体29を取り除き、
空間部8内に極低温のヘリウムガスを循環させ
て、カーレントリードをヘリウムガスによ直接冷
却しようとする場合、絶縁被覆22の構成は第2
図の絶縁構成そのままで、形状安定性、冷却性
能、絶縁性能のすぐれた極低温カーレントリード
を得ることができる。
〔考案の効果〕
本考案は前述のように、極低温カーレントリー
ドの絶縁被覆をテープ状の高分子フイルムを重ね
巻きしたフイルム層とガラステープ層とを組み合
わせた基本複合層を最外層がガラステープ層とな
るよう少なくとも1層以上重層配置した複合絶縁
層として形成するとともに、カーレントリードの
冷却方式に対応してガラステープ層の樹脂含浸部
の占める面積を制御するよう構成した。その結
果、熱膨張率が導体のそれに近くかつ剛性を有す
るガラステープ層が骨材として作用することによ
り、従来技術で問題となつたフイルム層のほつ
れ、ゆるみ、層間のずれ等が抑制されて形状安定
性のすぐれた絶縁被覆を備えた極低温カーレント
リードを提供することができる。また、ガラステ
ープ層に樹脂含浸部を設けることにより絶縁被覆
中に包含される気体の排気性能ならびに液化ヘリ
ウムの浸透性が阻害されることがなく、かつ間接
冷却あるいはヘリウムガス冷却される場合におい
てもガラステープ層の伝熱性能ならびに絶縁性能
を良好な状態に保持できるので、形状安定性に加
えて冷却性能と絶縁性能とにすぐれた極低温カー
レントリードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例を示す極低温カーレン
トリードの絶縁構成を示す要部の一部破砕断面
図、第2図は異なる実施例を示す一部破砕断面
図、第3図は従来の極低温カーレントリードの絶
縁構成を示す要部の一部破砕断面図、第4図は改
良された従来のカーレントリードの絶縁構成を示
す一部破砕断面図である。 1……導体、2,12,22……絶縁被覆、3
……高分子フイルム、4,14,24……フイル
ム層、4A,4B,4C……高分子フイルムの重
ね巻き層、5……テープの巻終り端部、6,1
6,26……ガラステープ層、17,27……基
本複合層、18……樹脂含浸部(部分的)、28
……樹脂含浸部(全体的)、29……冷却体、9
……クライオスタツト、8……内部空間。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 超電導マグネツトに導電接続されヘリウムに
    より直接あるいは間接冷却される絶縁被覆を有
    する極低温カーレントリードにおいて、前記絶
    縁被覆がテープ状の高分子フイルムを重ね巻き
    したフイルム層とガラステープを巻回したガラ
    ステープ層との複合絶縁層からなり、少なくと
    も最外層側にガラステープ層が配されるととも
    に、前記ガラステープ層が少なくとも部分的に
    塗布含浸された樹脂含浸部分を有することを特
    徴とする極低温カーレントリードの電気絶縁構
    成。 2 実用新案登録請求の範囲第1項記載のものに
    おいて、絶縁被覆が高分子フイルムを複数回重
    ね巻きしてなるフイルム層とガラステープ層1
    層とからなる基本複合層を1ないし複数層含む
    複合絶縁層からなることを特徴とする極低温カ
    ーレントリードの電気絶縁構成。 3 実用新案登録請求の範囲第2項記載のものに
    おいて、ガラステープ層それぞれが全体に塗布
    含浸された樹脂含浸部分で占められたことを特
    徴とする極低温カーレントリードの電気絶縁構
    成。 4 実用新案登録請求の範囲第1項記載のものに
    おいて、絶縁被覆が高分子フイルムの重ね巻き
    層1層からなるフイルム層とガラステープ層1
    層とからなる基本複合層を複数層含む複合絶縁
    層からなることを特徴とする極低温カーレント
    リードの電気絶縁構成。 5 実用新案登録請求の範囲第2項または第4項
    のいずれかに記載のものにおいて、ガラステー
    プ層にカーレントリードの長さ方向に延びる帯
    状の樹脂含浸部分が形成されたことを特徴とす
    る極低温カーレントリードの電気絶縁構成。
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