JPH022307B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH022307B2
JPH022307B2 JP61196293A JP19629386A JPH022307B2 JP H022307 B2 JPH022307 B2 JP H022307B2 JP 61196293 A JP61196293 A JP 61196293A JP 19629386 A JP19629386 A JP 19629386A JP H022307 B2 JPH022307 B2 JP H022307B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
anode
cathode
nax
gate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61196293A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62247567A (ja
Inventor
Junichi Nishizawa
Tadahiro Oomi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP19629386A priority Critical patent/JPS62247567A/ja
Publication of JPS62247567A publication Critical patent/JPS62247567A/ja
Publication of JPH022307B2 publication Critical patent/JPH022307B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thyristors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、阻止電圧が高く、順方向電圧降下が
低くて、かつスイツチング速度の速い静電誘導サ
イリスタに関する。
基本的にはpnpn四層構造で構成される従来の
サイリスタは、ゲート電極によるスイツチオフが
難しく、しかもたとえゲートによる遮断ができて
もその速度が極めて遅いいという欠点を有してい
た。これに対し、ゲートを有するダイオード構造
に構成された静電誘導サイリスタ(以下SIサイリ
スタと称す。)は、ゲートによる遮断が極めて容
易で、しかもその遮断時間が速いという特長を備
えている。SIサイリスタの代表的構造例とその動
作原理を説明する図面を第1図に示す。第1図a
は、SIサイリスタの表面ゲート構造の代表例の断
面図である。
第1図bは、ゲート・ゲート間のチヤンネル断
面の遮断時のポテンシヤル分布、第1図c及びd
は、カソード・アノード間の遮断時のポテンシヤ
ル分布、第1図e及びfは、ゲート・アノード間
の遮断時のポテンシヤル分布である。
第1図aで、p+領域11及び14はアノード
領域、ゲート領域であり、n+領域13はカソー
ド領域、n-領域12チヤンネルを構成する領域
である。11′,13′,14′はAl、Mo、W、
Au等あるいはその他の金属、もしくは低抵抗ポ
リシリコンあるいはこれらの複層構造から成るア
ノード電極、カソード電極、ゲート電極である。
16はSiO2、Si3N4、Al2O3、AlN等あるいはそ
の他の絶縁層、もしくはこれらの複合絶縁層もし
くは複層絶縁層である。アノードに所定の正電圧
が加わつた状態でも電流の流れない遮断状態が実
現される理由を第1図b乃至fのポテンシヤル分
布を用いて説明する。第1図bは、ゲートに所定
の逆バイアス(Vg=Oも含めて)が加わつた状
態でのチヤンネル断面方向のポテンシヤル分布を
示す。これ以後のポテンシヤル分布はすべて電子
に対して示しており、ポテンシヤルの低い所程電
子は到達し易い。従つて、正電荷を持つホールは
全く逆でポテンシヤルの高い所に程到達し易い。
第1図でポテンシヤルOとあるのが、カソードの
ポテンシヤルを示している。b図中のVbiはゲー
トチヤンネル間の拡散電位である。チヤンネル中
央のポテンシヤルVg *が電子の有する熱エネルギ
ーKT(K:ボルツマン定数、T:温度)より充
分大きければ、カソードからこの障壁を越えてア
ノード側に注入される電子は殆んど存在しない。
第1図c及びdは、チヤンネル中央のカソードか
らアノードまでのポテンシヤル分布を示してい
る。dでのアノード電圧Vaは、c図の場合より
大きくなつている。アノード側に示されている
Vbiはアノード・チヤンネル間の拡散電位である。
カソード側からの電子注入は、カソード前面に生
ずるポテンシヤル最大になる点即ち、固有ゲート
のポテンシヤル障壁−Vg *により抑止されてい
る。一方、アノード側は、n-領域12のアノー
ド近傍が完全には空乏化せずに残るためp+n-
合の拡散電位によりチヤンネル領域へのホール注
入が抑止されている。即ち、カソードからアノー
ドに至る通路をみるとn+n-p+というダイオー
ド構造になつており、それに順方向電圧が加わつ
ても電流が流れない理由が判つたわけである。即
ち、カソード側アノード側にそれぞれキヤリア注
入を抑える電位障壁が生じていて、電流が流れる
ことを抑えているわけである。更に、アノード電
圧Vaを増大させた時のポテンシヤル分布が第1
図dである。カソード側はアノード電圧Vaの増
大につれて、逆方向ゲート電圧Vgをカソード・
ゲート間の耐圧の範囲内で大きくすれば常に十分
高いポテンシヤル障壁を作り得る。ゲート・カソ
ード間は最大順方向阻止電圧を実現するに充分な
耐圧があるとしている。ところが、アノード電圧
Vaがさらに増加して、アノード側はn-領域12
がアノード領域まで殆んど完全に空乏化してしま
えば、ホール注入を抑止するポテンシヤル障壁が
図示するように小さくなつてしまう。こうなる
と、カソード側の電子注入は抑えられているが、
アノード側からホールが注入されることになり、
ポテンシヤルの高い方にホールは流れ込む。そう
なると、固有ゲート近傍にもホールが流れ込むか
ら、固有ゲートのポテンシヤル障壁が実質的に低
下し、カソードからの電子注入が起るということ
になつて、電流が流れ始めてしまう。この状態
が、最大の順方向阻止電圧を与えることになる。
もちろん、ゲート・カソード間の耐圧が充分でな
い場合には、カソード側に十分なポテンシヤル障
壁ができずに、アノード側は十分にホール注入を
抑えていても、カソード側から電子注入が起つ
て、電流が流れ始めることもある。
第1図e及びfは、ゲート・アノード間のポテ
ンシヤル分布をc図及びd図のVaに対して示し
ている。ゲート・アノード間はp+n-p+構造とな
つており、アノードに正電圧Va、ゲートに逆バ
イアス(負電圧)(Vg=Oも含めて)が印加され
た状態では、ゲート側が逆方向に、アノード側が
順方向にバイアスされることになる。従つて、空
乏層はゲート側からアノードに向かつて拡がるこ
とになる。電界強度は、ゲート近傍のn-領域が
一番強いことになる。ゲート・アノード間の電界
分布を、第1図fに相当する状態に対して、第1
図gに示す。最大電界強度Enaxは、当然のことな
がら、なだれ開始の閾値電界EBより小さくなけ
ればならない。カソード側やアノード側の電位障
壁が消滅する電圧印加状態で、EnaxがEBを越えれ
ば、最大順方向阻止電圧は、この電圧に決まつて
しまう。
大電力のスイツチングデバイスであるサイリス
タに要求される特性を列記すると、(1)最大順方向
阻止電圧VBa nax:大、(2)電圧増幅率μ:大(で
きるだけ小さなゲート電圧で大きな阻止の電圧実
現)、(3)導通時の電流Ia:大、(4)導通時電圧降下
Vfd:小((3)、(4)の意味するところは、導通時の
抵抗小)、(5)スイツチング速度が速い、(6)遮断時
の電流利得G:大等である。
阻止電圧を大きくするためには、第1図でl2
長くしなければならない。しかしある程度以上長
くするようになると、この構造では、ゲート近傍
の電界速度Enaxが大きくなつて、なだれ開始の閾
値電界EBを越えてしまい、なだれによつて最大
阻止電圧が決まつてしまうことになる。なだれ開
始の閾値電界は、領域の厚さにもよることではあ
るが、Siでは略々200KV/cm程度、GaAsではも
う少し高い。又、不必要にl2を長くすることは、
キヤリアの走行時間等を長くしてスイツチング速
度を遅くするし、また導通時の電圧降下Vfdを大
きくする。
本発明の目的は、叙上の欠点を除去し、電圧降
下が小さく、最大順方向阻止電圧も大きく、かつ
スイツチング速度も速い静電誘導サイリスタを提
供することにある。
以下図面を参照しながら本発明を説明する。
最大阻止電圧が許す限り、n-領域12の厚さ
は薄い程。スイツチング速度も速く、電流も多く
流れ、電圧降下も小さくて望ましい。そうするた
めには、内部の電界強度ができるだけ均一で、な
だれの閾値電界強度EBより小さく抑えられなけ
ればならない。電界強度を均一にするには、n-
領域12の不純物密度NDは低い程望ましい。し
かし、領域12の不純物密度が低すぎると、アノ
ード近傍まで、低いアノード電圧で完全に空乏化
してしまい。アノード側のホール注入抑止機構が
きかなくなつて、最大阻止電圧VBa naxが低下す
る。
第2図は、本発明のSIサイリスタの絶縁ゲート
が主表面に設けられた構造である。この例で、p
領域14″は、駆動ゲートの役割を果するわけで
はない。カソード領域の電子は、絶縁ゲート1
4′により制御されて、絶縁ゲート(以後MOSゲ
ートと称す)とp領域14″で囲まれるチヤンネ
ルを始めは、ほぼ主表面に沿つて横に流れ、次に
アノード方向に向かつて流れる。第2図bは、第
2図aのカソード領域の紙面垂直方向の断面構造
を示している。図では、p領域14″には独立し
た電極14が設けられている。14には、独
立の電位が与えられてもよいし、浮遊状態になさ
れていてもよい。もちろん、カソード電極13′
と直結してもよい。この場合には、アノードから
注入されたホールは、殆んどp領域14″に流れ
込み、電極14を介してカソード電極13′に
流れるから、ホールのはけがよく動作速度が速
い。当然のことながら、MOSゲートになつてい
るので電流利得は非常に大きい。p領域14″が
浮遊状態のときには、p領域14″に流れ込んだ
ホールにより、従来のサイリスタと同じ動作が現
われ、MOSゲートによる遮断ができなくなる場
合がある。多くは、カソード電極と直結するか、
独立電位を与えて動作させることになる。第2図
cは、第2図aを改良したものの例である。
MOSゲートが隣接するカソード領域間に均一に
設けられた例が第2図aである。中央付近で本来
アノード方向に流れなければならない電子に対し
て、この構造では逆電界ができ易いので、第2図
cでは中央付近の絶縁層の厚さを厚くして、逆電
界の現れることを抑えている。第2図のp領域の
厚さや不純物密度は、最大阻止電圧印加時にアノ
ード・カソード間がパンチングスルーして直接電
流が流れることのないようにしておけばよい。同
時に、p領域14″には電流が流れるから、流れ
る電流により生じる電圧降下が充分無視できる程
度に小さくなるように、寸法及び不純物密度を選
べばよい。不純物密度は比較的高いことが望まし
いことになる。
第2図d及びeは、ゲート・アノード間のポテ
ンシヤル分布である。
内部の電界強度はできるだけ均一にして、しか
も所定のアノード電圧まで電流が流れないように
するには、第2図aに示すような構造にすればよ
い。即ち、ゲート・アノード間の殆んどの領域は
不純物密度の極めて低いn--領域12により構成
され、アノード近傍にだけ不純物密度の比較的高
いn領域15を設ければよい。他の領域は、第1
図aと全く同様である。
第2図eは、第2図dに比べてVaの値が大き
い場合のポテンシヤル図を示している。各領域の
役割は第1図の場合と同じである。新たにn領域
15がアノードに隣接して設けられている。最大
阻止電圧VBa naxは、n--領域12の厚さでかせ
ぎ、アノード側のホール注入抑止はn領域15で
行なう構造になつている。
第2図eのポテンシヤル分布は、ほぼ最大阻止
電圧が印加された状態に対応している。ゲートか
ら延びた空乏層が、n領域15中に入り込みほと
んどアノード領域の到達した状態になつている。
その時の、n--領域ゲート領域接合面の最大電界
Enaxがなだれ開始の閾電界EBよりやや小さな値に
なされており(第2図f)、なだれは開始してい
ない。この電圧印加状態でゲート印加の逆バイア
スも、ゲート・カソード間耐圧に近いように設計
することが望ましい。n領域15の厚さが厚すぎ
ると、最大阻止電圧印加時でも空乏層にならない
領域がn領域15に多量に残つて、ポテンシヤル
が平坦な部分が長く存在することになる。即ち、
ゲートが開いて電子が流れ込み、n領域15に電
子が蓄積してアノード側障壁が消滅しても、アノ
ードからチヤンネル側に注入されるホールの注入
効率が低下し、同時にホールの注入速度が遅くな
つて、スイツチング速度の劣化及びVfdの増大を
引き起す。したがつて、n領域15は薄い程望ま
しいことになる。薄い領域でしかも所定の最大阻
止電圧で空乏層がほぼアノードに到達するように
するためには、n領域15の不純物は高い程望ま
しいことになる。ただし、n領域15の不純物密
度が高い程、ホールのポテンシヤル障壁を引き下
げるために、その領域に流れ込まなければならな
い電子の量が多くなつて、スイツチング時間をや
や遅くすることが起つてくる。
n--領域12の不純物密度をND1とするとn--
域12が全領域空乏化したときのゲート絶縁膜端
とn領域15に隣接する所の電界強度の差は、
略々ND1ql2/εで与えられる。qは単位電荷、ε
は誘電率である。l2=500μmとすると、ND1=1
×1013cm-3としたときのND1ql2/εの値は、およ
そ80KV/cmになる。ゲート絶縁膜端面での電界
強度Enaxを、150KV/cmに抑えると、l2=500μm
で5500V程度の阻止電圧が実現される。Enax
180KV/cmまで許せれば、7000V程度の阻止電圧
がl2=500μmで実現される。ND1=1×1012cm-3
とすると、ND1ql2/εはほぼ8KV/cmとなる。こ
の時には、ゲート端電界強度Enaxが150KV/cm
で、l2=500μmとすると7200V程度の阻止電圧が
実現される。l2を例えば、50μmとする。ND1=1
×1013cm-3としたときのND1ql22/εの値は、お
よそ8KV/cm、ND1=1×1012cm-3としたときで
あれば、ND1ql2/εはおよそ0.8KV/cmとなる。
Enaxを150KV/cmに抑えると、このSIサイリス
タでは、それぞれ、730V、及び750V程度の最大
順方向阻止電圧が実現される。ND1を1×1013cm
-3程度の値にすれば、たとえば、400Vの阻止電
圧は、27μm以下のl2で実現される。n--領域12
とn領域15の境界の電界強度は、Enax
ND1ql2/εで与えられる。従つて、n領域15の
不純物密度ND2及び厚さl3は、略々次の関係を満
すように決定する。
Enax−ND1ql2/ε≒ND2ql3/ε ……(1) ND2=1×1016cm-3なら、l3は1μm程度であれ
ば充分だし、ND2=1×1017cm-3ならl3は0.1〜
0.2μmで充分である。ND2を1×1015cm-3であれ
ばl3は10μm程度以下である。最大阻止電圧
VBa naxは、略々次の式で与えられる。
VBa nax≒(Enax−ND1ql2/2ε)l2 +ND2ql2 2/2ε ……(2) この値が実現されるためには、カソード・ゲー
ト間の耐圧が高くて、ゲートを充分逆バイアスで
きて、カソード側から電子注入が起らないような
十分なポテンシヤルバリアがゲートにより生成で
きるときに限られる。Enaxは、なだれ開始の閾値
電圧EBとの関係で決めればよい。式(2)によれば、
できるだけ薄いl2で大きな阻止電圧を実現するに
は、ND1は小さい程望ましいことがわかる。即
ち、領域12は、真性半導体もしくは実質的に真
性半導体に近いi領域であることが望ましい。即
ち、ND1ql2/2εがEBにくらべて充分無視できる程
に小さく選べばよいわけである。
このように、本発明のSIサイリスタにおいて
は、最大順方向阻止電圧VBanaxが、できるだけ薄
いデバイス厚さで実現されるように、カソード側
固有ゲートの電位障壁高さ、アノード側電位障壁
高さ、及びゲート絶縁膜界面の電界強度がなだれ
閾値電界EBを越えないようにするなどの配慮が
なされている。内部の電界強度が略々均一である
ことから、導通状態になつた時の電流値が大き
く、同時に順方向降下電圧が低い。また、ゲート
に逆方向バイアスを加えて遮断するときも、かな
りのキヤリアがドリフトで走行していることか
ら、スイツチング時間が短いことになる。
本発明の他の実施例ついて説明する。以後の構
造では、1チヤンネル分だけ示すことにする。大
電流にするには、これらを多数並列にならべたマ
ルチチヤンネル構造にすればよい。
第3図は、同じくMOSゲートSIサイリスタの
断面構造例である。MOSゲートが切り込まれた
領域の側面に沿つて設けられている。
この構造は、文字どおりp+nn--n+ダイオード
のMOSゲート制御型SIサイリスタとなつている
から、アノードから流れ込んだホールはすべてカ
ソードに流れ込むことになり、遮断時の速度がや
や遅くなるという欠点が存在する。ただし、ター
ンオフ利得は極めて大きい。
第4図は、分割ゲート構造の本発明のSIサイリ
スタである。この分割ゲート構造では、一方の
p+ゲート領域14″はチヤンネル領域の電位を設
定するために零を含めた固定電位が与えられてお
り、同時にホールの吸い出し電極の役割をしてい
る。第4図では、固定電位ゲートがカソードに直
結された例が示されている。
第4図で、14′が駆動MOSゲート、p+領域1
4″は固定電位ゲートである。駆動ゲートが半分
に減少するから、静電容量が小さくなつて、動作
速度が速くなり、同時に駆動ゲートに流れ込むホ
ールの量が全く無いので、電流利得が大きくな
る。
分割ゲート構造の欠点の1つは、大電圧を阻止
するために、駆動ゲートに大きな逆ゲートバイア
スを加えると、固定電位ゲートと駆動ゲートの間
にパンチングスルー電流が流れることである。分
割ゲートの特長を生かしながら、この分割ゲート
の唯一の欠点とも言えるゲート間のパンチングス
ルー電流を極端に減少させた例が第4図に示され
ている。第4図では、固定電位ゲートのチヤンネ
ルに沿う側面に絶縁層が設けられている。アノー
ドからのホールの一部もしくは多くは、固定電位
ゲートの底面に流れ込んで、カソード電極の電流
となる。
第4図は、駆動ゲート及び固定電位ゲートが殆
んど同一の深さまで設けられた例を示したが、必
ずしもこうする必要はない。固定電位ゲートをよ
り深く設けることによつて、ホールの吸い出し効
率をよくし、大電圧の遮断をより容易にすること
もできる。
以上、本発明を具体的に参照しながら説明した
が、本発明がこれら具体例に限らないことはもち
ろんである。導電型を全く反転したものでもよい
ことはもちろんである。この場合、領域11が
n+領域になり順方向状態では負の電圧が印加さ
れるが、本発明では領域11を電圧の正負にかか
わらずアノード領域と呼ぶことにする。要するに
アノードに隣接してそのカソード側にアノード領
域とは反対導電型の不純物密度の高い薄層を挿入
し、カソード領域までのチヤンネル構成領域をで
きるだけ不純物密度の低い領域で構成した構造の
ものであればよい。最大阻止電圧をできるだけ大
きくするように、低不純物密度領域の電界強度を
できるだけ均一にすることによつて、なだれ開始
閾値電界ぎりぎりまでの動作を行なわせることが
でき、アノード側のキヤリア注入による阻止電圧
低下は、比較的不純物密度を高くした薄層領域で
抑えている。薄層領域は薄くなされているから、
アノードからのキヤリア注入効率がよく、また注
入キヤリアが非常に速くチヤンネル側に注入され
るから、速度も速く、電圧降下も小さく、かつ導
通時の電流も大きいという特長を有している。最
大阻止電圧を大きくするには、領域12を厚くす
ればよい。電流を大きくするには、チヤンネル数
を増せばよい。
これまで、本発明のできるだけ短いカソード・
アノード間隔で順方向最大阻止電圧を大きくする
ことに重点を置いて説明してきた。ところで、多
くの場合サイリスタには、順方向耐圧と同時に逆
方向耐圧も要求される。逆方向耐圧は、たとえば
第2図aのアノードからカソードに至る
p+nn--n+ダイオード構造の逆方向特性で決定す
る。n--領域12の不純物密度が非常に低くて実
質的に真性領域とみなせる場合の逆方向電圧Va
印加時のカソード・アノード間のポテンシヤル分
布及び電界分布を第5図a及びbに示す。第2図
bのアノード接合部最大電界強度は、ほぼ Enax≒1/l1+l3{Va+Vbi +ND2ql3/ε(l1+l3/2)} ……(3) で与えられる。この電界強度Enaxがなだれ閾値電
界EBに達すると、なだれ電流が流れ始めてしま
う。逆方向耐圧Var naxは、従つて次式で与えら
れる。
Var nax≒EB(l1+l3)−Vbi −ND2ql3/ε(l1+l3/2) ……(4) たとえば、l1=500μm、ND1=1×1012cm-3、l3
=1μm、ND2=1×1016cm-3として、EB
200KV/cmとすると、Var naxはおよそ2000Vと
なる。最大順方向耐圧が、7000V以上あるわけで
あるから、この程度の逆方向耐圧では不十分なこ
とが多い。このデバイスで、順方向と同程度の逆
方向耐圧を持たせる動作をさせるためには、この
デバイスと直列に、たとえば、Siのシヨツトキダ
イオードを第6図のように接続すればよい。D1
はシヨツトキダイオード、Q1は本発明のSIサイ
リスタである。シヨツトキダイオードは、所定の
厚さを有するn形高抵抗領域の一方の主表面に
n+領域を設け、地方の主表面にAl、Pd、Pt、Au
等あるいはその他の金属によるシヨツトキ接合を
設ければよい。n形高抵抗領域の不純物密度及び
厚さは、逆方向耐圧の要求値及び順方向電圧降下
値などから決定すればよい。シヨツトキダイオー
ドでは多数キヤリアが流れるから、そのスイツチ
ング速度は速い。シヨツトキダイオードは順方向
降下電圧がやや大きくなり易いから、その時には
p+in+ダイオード等を用いればよい。
本発明のSIサイリスタだけで所定の逆方向耐圧
とを実現するには、n--領域12とn領域15の
不純物密度及び厚さを略々次のように選べばよ
い。逆方向耐圧は、p+(11)n(15)接合部の最大電
界が、なだれ閾値電界EBを起すことになるなだ
れ電流が流れ始めることによる。従つて、 Enax≒ND1ql2/ε+ND2ql3/ε≒EB ……(5) Var nax≒ND1ql2 2/2ε+ND2ql3 2/2ε +ND1ql2l3/ε ……(6) 即ち、p+(11)n(15)接合面の電界強度が略々な
だれ閾値電界EBに等しくなるようにl2、l3を選べ
ばよい。従つて、第7図に示すような絶縁ゲート
型SIサイリスタ(MOSSIサイリスタ)では、逆
方向電圧印加時におけるゲート領域のパンチング
スルーの問題が存在しないから大きな逆耐圧が得
られる。たとえば、i領域の不純物密度が1×
1012cm-3以下でl1≒l2≒500μm、l3=1μm、ND2
6×1015cm-3とすると、最大順方向阻止電圧、逆
方向耐圧ともに5000V近い値が実現される。
遮断時のスイツチオフ速度を速くするには、領
域12等にキラー効果を持つ物質を適当量添加す
ればよい。SiであればAu等がその代表例である。
しかしキラーの密度があまりに多いと、カソー
ド、アノードから注入されるキヤリアのチヤンネ
ル内での分布が急峻になつて空間電荷抵抗の増大
をきたし、電圧降下を大きくする。電圧降下が所
定の値以下になる範囲で、キラー密度を増せばよ
い。
たとえば、平面ゲート構造で、l2≒400〜500μ
m、l3≒1μm、ND1≒1012cm-3、ND2≒1×1016cm
-3でたとえばカソードストライプ2×100μmを
106チヤンネル程度備えた、デバイスで適量Au添
加したものでは、最大阻止電圧5000V以上、導通
時の電流2000A程度、遮断時のスイツチオフ時間
数μsec、電圧降下2V程度以下の動作が実現され
る。
l1、l2、l3、ND1、ND2等のデバイス設計諸量は、
要求仕様に応じて決定すればよい。
本発明の静電誘導サイリスタは、従来公知の結
晶技術、拡散・イオン注入技術、リソグラフイ技
術、微細加工技術、酸化技術、CVD技術、ウエ
ツト及びドライエツチング技術、配線技術等によ
り製造できる。
本発明の静電誘導サイリスタは、阻止電圧が高
く、導通時の電流が大きく、電圧降下は小さく、
かつスイツチング速度が速い等、特に大電力制
御、スイツチング用としてその工業的価値は極め
て高い。
【図面の簡単な説明】
第1図a乃至gはSIサイリスタの従来例を示
し、aはSIサイリスタの断面構造例、bはゲート
間のポテンシヤル分布、C及びdはカソード・ア
ノード間ポテンシヤル分布、e乃至fはゲート・
アノード間ポテンシヤル分布、gはゲート・アノ
ード間の電界分布を示す図、第2図a乃至fは本
発明の静電誘導サイリスタの実施例を示し、d及
びeはゲート・アノード間ポテンシヤル分布、f
はゲート・アノード間の電界分布を示す図、第3
図及び第4図は本発明の静電誘導サイリスタの断
面構造例、第5図a及びbは本発明のSIサイリス
タの逆方向電圧印加時のポテンシヤル分布及び電
界分布、第6図は本発明のSIサイリスタの使用
例、第7図は本発明のSIサイリスタの断面構造例
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 第1導電型不純物密度ND3、誘電率εの高抵
    抗半導体基板領域12と、前記高抵抗半導体基板
    領域の一方の主表面に形成された第1導電型高不
    純物密度のカソード領域13と、前記高抵抗半導
    体基板領域の他方の主表面に形成された前記第1
    導電型とは反対の導電型の第2導電型高不純物密
    度のアノード領域11と、前記アノード領域と前
    記高抵抗半導体基板領域との間に形成された第1
    導電型で厚さl3、不純物密度ND2の薄い層15と、
    前記カソード領域の近傍に形成された第2導電型
    高不純物密度の固定電位ゲート領域14″と、前
    記カソード領域の近傍の前記高抵抗半導体基板表
    面に形成された絶縁膜16と、前記絶縁膜の一部
    に隣接した駆動絶縁ゲート電極14′とで少なく
    共構成され、前記固定電位ゲート領域と前記駆動
    絶縁ゲート電極とで前記高抵抗半導体基板の一部
    を主電流通路を形成すべくはさみ、前記駆動絶縁
    ゲート電極直下の絶縁膜と前記薄い層との間の、
    前記高抵抗半導体基板領域の厚さをl2とする時、
    前記駆動絶縁ゲート電極近傍の高抵抗半導体領域
    の電界強度Eqsがなだれ閾電界EB以下とすべく Eqs≦EB Eqs−ND1ql2/ε≒ND2ql3/ε ……(2) q:単位電荷量 を満足するように前記薄い層の厚さl3及び不純物
    密度ND3を設定し、かつこの時の順方向最大阻止
    電圧VBa naxがほぼ VBa nax≒(Eqs−ND1ql2/2)l2 +ND2ql3 2/2ε ……(3) で与えられることを特徴とする静電誘導サイリス
    タ。 2 前記固定電位ゲート領域が、前記カソード領
    域の底部に隣接して、前記カソード領域よりは大
    きく広がり、前記カソード領域とは独立したベー
    ス電極14を取つたことを特徴とする前記特記
    請求の範囲第1項記等の静電誘導サイリスタ。 3 前記駆動絶縁ゲート電極が、前記カソード領
    域が形成されて主表面よりの切り込み領域の側面
    に沿つて設けられたことを特徴とする前記特許請
    求の範囲第1項記載の静電誘導サイリスタ。 4 前記駆動絶縁ゲート電極と前記カソード領域
    が対向する部分に絶縁層が介在したことを特徴と
    する前記特許請求の範囲第1項乃至第3項のいず
    れか一項に記載の静電誘導サイリスタ。 5 前記高抵抗半導体基板もしくは前記薄い層に
    キラー効果をもつ物質を適当量添加したことを特
    徴とする前記特許請求の範囲第1項乃至第4項の
    いずれか一項に記載の静電誘導サイリスタ。 6 前記高抵抗半導体基板領域を実質的に真性半
    導体領域で形成し、 ND2ql3/ε≒EB/2 ……(4) を満足するように前記薄い層の厚さl3及び不純物
    密度ND2を選ぶことによつて最大順方向阻止電
    圧、逆方向耐圧をともにEBl2/2に近い値に設定
    されたことを特徴とする前記特許請求の範囲第1
    項乃至第5項のいずれか一項に記載の静電誘導サ
    イリスタ。 7 アノード・カソード間に最大逆方向電圧
    Var naxを印加し、前記アノード領域と、前記薄
    い層との間のpn接合面の最大電界強度Enaxがほ
    ぼなだれ閾電界強度EBに等しくなつた時に、ア
    ノード領域側から前記高抵抗半導体基板中に広が
    る空乏層が前記駆動絶縁ゲート電極近傍に到達す
    べく Enax=ND1ql2/ε+ND2ql3/ε≦EB ……(5) を満足するようにND1及びl2、ND2及びl3の値を選
    定し、かつ最大逆方向耐圧Var naxが、 Var nax≒ND1ql2 2/2ε+ND2ql3 2/2ε +ND1ql2l3/ε ……(6) で与えられることを特徴とする前記特許請求の範
    囲第1項乃至第6項のいずれか一項に記載の静電
    誘導サイリスタ。
JP19629386A 1986-08-21 1986-08-21 静電誘導サイリスタ Granted JPS62247567A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19629386A JPS62247567A (ja) 1986-08-21 1986-08-21 静電誘導サイリスタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19629386A JPS62247567A (ja) 1986-08-21 1986-08-21 静電誘導サイリスタ

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP836679A Division JPS5599774A (en) 1979-01-26 1979-01-26 Electrostatic induction type thyristor

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62247567A JPS62247567A (ja) 1987-10-28
JPH022307B2 true JPH022307B2 (ja) 1990-01-17

Family

ID=16355392

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19629386A Granted JPS62247567A (ja) 1986-08-21 1986-08-21 静電誘導サイリスタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS62247567A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5381026A (en) 1990-09-17 1995-01-10 Kabushiki Kaisha Toshiba Insulated-gate thyristor
JP4803965B2 (ja) * 2004-03-18 2011-10-26 日本碍子株式会社 接合ゲート型静電誘導型サイリスタおよび当該接合ゲート型静電誘導型サイリスタを用いた高圧パルス発生装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5510152B2 (ja) * 1974-03-08 1980-03-14
JPS5933988B2 (ja) * 1976-06-02 1984-08-20 三菱電機株式会社 静電誘導形サイリスタ
JPS5399779A (en) * 1977-02-10 1978-08-31 Handotai Kenkyu Shinkokai Insulated gate electrostatic induction semiconductor

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62247567A (ja) 1987-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6221275B2 (ja)
US5962893A (en) Schottky tunneling device
US5151762A (en) Semiconductor device, fabricating method thereof and flash control device using the semiconductor device
US6091107A (en) Semiconductor devices
US6218217B1 (en) Semiconductor device having high breakdown voltage and method of manufacturing the same
US5369291A (en) Voltage controlled thyristor
JP6508099B2 (ja) 半導体素子
JP2016115847A (ja) 半導体装置
CN111834437B (zh) 元胞结构及其应用的半导体组件
US5387805A (en) Field controlled thyristor
JP7772122B2 (ja) 半導体装置
GB2612636A (en) Semiconductor device
JP2003338624A (ja) 半導体装置
CN115132823A (zh) 一种集成反向续流二极管的平面SiC MOSFET
JPH022307B2 (ja)
JP2019083354A (ja) 半導体装置
JPH022306B2 (ja)
SE456464B (sv) Halvledarelement med minst en emitterbasstruktur vars emitterverksamhet er liten vid laga stromtetheter och kraftigt okar i ett onskat hogre stromtethetsomrade
KR940008259B1 (ko) 반도체장치 및 그 제조방법
JPS639386B2 (ja)
US5831293A (en) Semiconductor thyristor switching device and power converter using same
JP3124611B2 (ja) Mosアノードショート補助ゲート構造を有する半導体素子
WO2015179718A9 (en) Construction and optical control of bipolar junction transistors and thyristors
JP3214236B2 (ja) 半導体装置及び電力変換装置
JPS6221276B2 (ja)