JPH0239584B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0239584B2 JPH0239584B2 JP59267980A JP26798084A JPH0239584B2 JP H0239584 B2 JPH0239584 B2 JP H0239584B2 JP 59267980 A JP59267980 A JP 59267980A JP 26798084 A JP26798084 A JP 26798084A JP H0239584 B2 JPH0239584 B2 JP H0239584B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- test
- piston ring
- resistance
- piston
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16J—PISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
- F16J9/00—Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction
- F16J9/26—Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction characterised by the use of particular materials
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
Description
イ 産業上の利用分野
本発明はピストンリングに関し、更に詳述すれ
ば、内燃機関用として特に好適な改良されたピス
トンリングに関する。 ロ 従来技術 近年、内燃機関の軽量化と高出力化に伴い、ピ
ストンリングに要求される品質が高度となり、現
在、その材料には鋼としてはばね銅等が使用され
ているが、ピストンリングとして要求される諸特
性を必ずしも満足していない。更に、現在のピス
トンリングの多くは耐摩耗性を向上させるために
硬質クロムめつきを施しており、めつき処理に長
時間を要することと、廃液処理がコスト高の原因
になつているため、めつきを施さずとも充分使用
に耐える耐摩耗性を有し、耐熱性や靭性に優れる
ピストンリングの開発が望まれている。 ハ 発明の目的 本発明は上記に鑑みてなされたものであつて、
ピストンリングに要求される諸特性を備え、硬質
クロムめつきを施さずとも充分な耐摩耗性を有す
るピストンリングを提供することを目的としてい
る。 ニ 発明の構成 即ち、本発明の第1の発明は、炭素0.60重量%
以上0.70重量%未満、珪素0.2〜1.0重量%、クロ
ム17.0〜18.0重量%、モリブデン0.8〜1.5重量%、
バナジウム0.05〜0.15重量%、残部が実質的に鉄
からなるピストンリングに係る。 本発明の第2の発明は、炭素0.60重量%以上
0.70重量%未満、珪素0.2〜1.0重量%、クロム
17.0〜18.0重量%、モリブデン0.8〜1.5重量%、
バナジウム0.05〜0.15重量%、残部が実質的に鉄
からなり、少なくとも外周面に窒化層を有するピ
ストンリングに係る。 先ず、第1の発明について説明する。 炭素は鉄、クロム、モリブデン、バナジウムと
共に炭化物を形成して耐摩耗性に寄与する。これ
が0.60重量%(以下、重量%を単に「%」で表わ
す。)未満では炭化物の形成量が不足で上記効果
が不充分であり、0.70%以上になると靭性が低下
するようになるので、その範囲を0.60%上0.70%
未満とする。 珪素は耐熱性を改善するが0.2%未満ではこの
効果が不充分であり、1.0%を越えると脆化させ
るようになるので、その範囲を0.2〜1.0%とす
る。 クロムは炭化物を形成して耐摩耗性及び耐スカ
ツフ性に寄与する。また、第2の発明にあつては
窒化層の硬度を昇げて耐スカツフ性を改善する。
これが17.0%未満では炭化物の硬度が低く、耐摩
耗性、耐スカツフ性に与える効果が不充分であ
り、18.0%を越えると冷間加工性が著しく損われ
るようになるので17.0〜18.0%の範囲とする。 モリブデンは炭化物を形成して耐摩耗性に寄与
し、第2の発明にあつてはクロムによる脆化を防
ぐと共に窒化層の硬度を昇げて耐スカツフ性を改
善する。これが0.8%未満では上記効果が不充分
であり、1.5%を越えて多量に含有させてもその
効果の増大は顕著ではないので、0.8〜1.5%の範
囲とする。 バナジウムは炭化物を形成して耐摩耗性を改善
し、更に、焼戻し軟化に対する抵抗力を付与す
る。0.05%未満では上記効果が不充分であり、
0.15%を越えても、効果の増大は顕著ではないの
で、その範囲を0.05〜0.15%とする。 次に第2の発明について説明する。第2の発明
は上記第1の発明に係るピストンリングに窒化層
処理を施してその少なくとも摺動面(ピストンリ
ングの外周面)に窒化層を成形させることによ
り、耐スカツフ性や耐摩耗性の一層改善されたピ
ストンリングに係る。窒化処理としてはガス窒
化、ガス軟窒化、塩浴窒化、イオン窒化等いずれ
の窒化法によることができる。 ホ 実施例 次に実施例について説明する。 第1の発明の試料として、0.66%C、0.70%Si、
17.56%Cr、1.12%Mo、0.13%V、残部実質的に
Feよりなる合金鋼を、第2の発明の試料として
上記の合金鋼に通例のガス窒化処理を施した試料
を、比較材としてオイルテンパーを施した弁ばね
用鋼SWOSC−Vを、同じく比較材として硬質ク
ロムめつきを施した鋳鉄を用意し、以下の試験を
行つた。 (1) 摩耗試験 試験装置は第1図に要部を図解的に示すもの
で、ステータホルダ1に取外し可能に取付けら
れた直径80mmの円板2の中央には裏側から注油
孔3を通して潤滑油が注油される。ステータホ
ルダ1には図示省略した油圧装置によつて図に
於いて右方に向けて所定圧力で押圧力が作用す
るようにしてある。円板2に相対向してロータ
4があり、図示省略した駆動装置によつて所定
速度で回転するようにしてある。ロータ4に取
外し可能に取付けられた試験片保持具6には5
mm角、高さ10mmの試験片が同心円上に等間隔に
4個取付けてある。このような装置に於いてス
テータホルダ1に所定の押圧力をかけ、所定の
面圧で円板(相手材)2と試験片とが接触する
ようにしておいて、注油孔33から摺動面に所
定給油速度で給油しながらロータ4を回転させ
る。このような試験装置によつて試験を行い、
試験後、試験片6を取外して摩耗による高さ寸
法の減少を測定した。試験片6の内、表面処理
を施したものについては、その表面層を円板2
に接触させた。 試験条件は次に示す通りである。相手円板材
料:シリンダライナ用鋳鉄FC25、摩擦速度:
3m/sec、5m/sec、潤滑油及び給油条件:
アルミナ粉(粒度5〜50μm)1g/入り
#30モーターオイル、油温80℃、350〜400cc/
min、接触面圧:100Kg/cm2、摩擦距離:30Km。 試験結果は第3図に示す通りである。同図か
ら解るように、第1の発明に係るピストンリン
グの材料は比較のSWOSC−Vに比べて遥かに
摩耗量が少なく、従来から耐摩耗性に優れると
いわれているクロムめつき層と同等の耐摩耗性
を示しており、窒化層を有する第2の発明に係
るピストンリングの材料はクロムめつき層より
も摩耗量が少なくなつており、一層耐摩耗性が
改善されている。 摩耗試験については、炭素含有量を前記の
0.66%のほかに0.50%、0.55%、0.60%とし、
他の合金元素の含有量は前記と実質的に同じに
して同様の試験を行つた。但し、窒化処理は施
していない。試験結果は下記第1表に示す通り
である。
ば、内燃機関用として特に好適な改良されたピス
トンリングに関する。 ロ 従来技術 近年、内燃機関の軽量化と高出力化に伴い、ピ
ストンリングに要求される品質が高度となり、現
在、その材料には鋼としてはばね銅等が使用され
ているが、ピストンリングとして要求される諸特
性を必ずしも満足していない。更に、現在のピス
トンリングの多くは耐摩耗性を向上させるために
硬質クロムめつきを施しており、めつき処理に長
時間を要することと、廃液処理がコスト高の原因
になつているため、めつきを施さずとも充分使用
に耐える耐摩耗性を有し、耐熱性や靭性に優れる
ピストンリングの開発が望まれている。 ハ 発明の目的 本発明は上記に鑑みてなされたものであつて、
ピストンリングに要求される諸特性を備え、硬質
クロムめつきを施さずとも充分な耐摩耗性を有す
るピストンリングを提供することを目的としてい
る。 ニ 発明の構成 即ち、本発明の第1の発明は、炭素0.60重量%
以上0.70重量%未満、珪素0.2〜1.0重量%、クロ
ム17.0〜18.0重量%、モリブデン0.8〜1.5重量%、
バナジウム0.05〜0.15重量%、残部が実質的に鉄
からなるピストンリングに係る。 本発明の第2の発明は、炭素0.60重量%以上
0.70重量%未満、珪素0.2〜1.0重量%、クロム
17.0〜18.0重量%、モリブデン0.8〜1.5重量%、
バナジウム0.05〜0.15重量%、残部が実質的に鉄
からなり、少なくとも外周面に窒化層を有するピ
ストンリングに係る。 先ず、第1の発明について説明する。 炭素は鉄、クロム、モリブデン、バナジウムと
共に炭化物を形成して耐摩耗性に寄与する。これ
が0.60重量%(以下、重量%を単に「%」で表わ
す。)未満では炭化物の形成量が不足で上記効果
が不充分であり、0.70%以上になると靭性が低下
するようになるので、その範囲を0.60%上0.70%
未満とする。 珪素は耐熱性を改善するが0.2%未満ではこの
効果が不充分であり、1.0%を越えると脆化させ
るようになるので、その範囲を0.2〜1.0%とす
る。 クロムは炭化物を形成して耐摩耗性及び耐スカ
ツフ性に寄与する。また、第2の発明にあつては
窒化層の硬度を昇げて耐スカツフ性を改善する。
これが17.0%未満では炭化物の硬度が低く、耐摩
耗性、耐スカツフ性に与える効果が不充分であ
り、18.0%を越えると冷間加工性が著しく損われ
るようになるので17.0〜18.0%の範囲とする。 モリブデンは炭化物を形成して耐摩耗性に寄与
し、第2の発明にあつてはクロムによる脆化を防
ぐと共に窒化層の硬度を昇げて耐スカツフ性を改
善する。これが0.8%未満では上記効果が不充分
であり、1.5%を越えて多量に含有させてもその
効果の増大は顕著ではないので、0.8〜1.5%の範
囲とする。 バナジウムは炭化物を形成して耐摩耗性を改善
し、更に、焼戻し軟化に対する抵抗力を付与す
る。0.05%未満では上記効果が不充分であり、
0.15%を越えても、効果の増大は顕著ではないの
で、その範囲を0.05〜0.15%とする。 次に第2の発明について説明する。第2の発明
は上記第1の発明に係るピストンリングに窒化層
処理を施してその少なくとも摺動面(ピストンリ
ングの外周面)に窒化層を成形させることによ
り、耐スカツフ性や耐摩耗性の一層改善されたピ
ストンリングに係る。窒化処理としてはガス窒
化、ガス軟窒化、塩浴窒化、イオン窒化等いずれ
の窒化法によることができる。 ホ 実施例 次に実施例について説明する。 第1の発明の試料として、0.66%C、0.70%Si、
17.56%Cr、1.12%Mo、0.13%V、残部実質的に
Feよりなる合金鋼を、第2の発明の試料として
上記の合金鋼に通例のガス窒化処理を施した試料
を、比較材としてオイルテンパーを施した弁ばね
用鋼SWOSC−Vを、同じく比較材として硬質ク
ロムめつきを施した鋳鉄を用意し、以下の試験を
行つた。 (1) 摩耗試験 試験装置は第1図に要部を図解的に示すもの
で、ステータホルダ1に取外し可能に取付けら
れた直径80mmの円板2の中央には裏側から注油
孔3を通して潤滑油が注油される。ステータホ
ルダ1には図示省略した油圧装置によつて図に
於いて右方に向けて所定圧力で押圧力が作用す
るようにしてある。円板2に相対向してロータ
4があり、図示省略した駆動装置によつて所定
速度で回転するようにしてある。ロータ4に取
外し可能に取付けられた試験片保持具6には5
mm角、高さ10mmの試験片が同心円上に等間隔に
4個取付けてある。このような装置に於いてス
テータホルダ1に所定の押圧力をかけ、所定の
面圧で円板(相手材)2と試験片とが接触する
ようにしておいて、注油孔33から摺動面に所
定給油速度で給油しながらロータ4を回転させ
る。このような試験装置によつて試験を行い、
試験後、試験片6を取外して摩耗による高さ寸
法の減少を測定した。試験片6の内、表面処理
を施したものについては、その表面層を円板2
に接触させた。 試験条件は次に示す通りである。相手円板材
料:シリンダライナ用鋳鉄FC25、摩擦速度:
3m/sec、5m/sec、潤滑油及び給油条件:
アルミナ粉(粒度5〜50μm)1g/入り
#30モーターオイル、油温80℃、350〜400cc/
min、接触面圧:100Kg/cm2、摩擦距離:30Km。 試験結果は第3図に示す通りである。同図か
ら解るように、第1の発明に係るピストンリン
グの材料は比較のSWOSC−Vに比べて遥かに
摩耗量が少なく、従来から耐摩耗性に優れると
いわれているクロムめつき層と同等の耐摩耗性
を示しており、窒化層を有する第2の発明に係
るピストンリングの材料はクロムめつき層より
も摩耗量が少なくなつており、一層耐摩耗性が
改善されている。 摩耗試験については、炭素含有量を前記の
0.66%のほかに0.50%、0.55%、0.60%とし、
他の合金元素の含有量は前記と実質的に同じに
して同様の試験を行つた。但し、窒化処理は施
していない。試験結果は下記第1表に示す通り
である。
【表】
第1表から、炭素含有量が0.60%未満になる
と摩耗量が急に増大するようになることが理解
できる。 (2) スカツフ試験 試験は前記摩耗試験に使用した試験装置によ
り、次のような方法で行つた。即ち、前記摩耗
試験に於けるように、試験片6を円板2に摺動
させ、一定時間毎にステータホルダ1に作用す
る圧力を階段的に増加していき、試験片6の円
板2との間の摩擦によつてステータホルダ1に
生ずるトルク(摩擦力)Tを、第1図の−
線に沿う矢視側面図である第2図に示すスピン
ドル7を介してロードセル8に作用せしめ、そ
の変化を動歪計9で読み、記録計10に記録さ
せる。トルクTが急激に上昇したとき、スカツ
フが生じたものとし、そのときの接触面圧を以
つてスカツフ発生面圧とし、その大小を以つて
耐スカツフ性の良否を判断する。 試験条件は次に示す通りである。摩擦速度:
8m/sec、潤滑油:モータオイル#30、接触
面圧:40Kg/cm2から3分間経過毎に10Kg/cm2ず
つ上昇、その余の条件は前記摩耗試験に於ける
と同様である。 試験結果は第4図に示す通りである。同図か
ら解るように、第1の発明に係る試料は硬質ク
ロムめつき層と同程度のスカツフ発生面圧を示
している。窒化層が形成されている第2の発明
に係るピストンリングの材料は第1の発明に係
るそれよりも一層耐スカツフ性が改善されてい
る。 (3) 張力減退試験 76.0mm×1.2mm×3.1mm、合い口隙間0.3mm、自
由合い口隙間9.0mmのプレーン形圧カリングに
よつてJIS B 8032「ピストンリング」に規定
されている張力減退試験を行つた。加熱温度は
規定通りの300℃したが、加熱時間は規格の1
時間のほかに5時間及び10時間についても行つ
た。 試験結果は第5図に示す通りである。同図か
ら、比較のSWOSC−Vに比べて、本発明に基
くピストンリングは、いずれも張力減退度が極
めて低く、優れた耐熱性を有することが解る。
(JIS規格では300℃、1時間の加熱で10%以下
と規定されている。) 張力減退試験に供した第1の発明に基くピス
トンリングは、第6図に示すように、前述した
化学組成の材料11からなつてい。 同じく第2の発明に基くピストンリングは、
第7図に示すように、窒化処理によつて外周面
及び内周面には母材11上に窒化層12a,1
2cが夫々形成されている。内周面の窒化層1
2cは、圧力リングには不要なものである(組
合せオイルリングのレールにあつてはスペーサ
エキスパンダの耳部(図示せず)と摺接するの
で、有効である。)が、窒化処理時に外周面の
窒化層12aと同時に形成されたものである。
また、窒化処理に際しては、ピストンリングを
多数上、下面を合わせてスタツクしておいて窒
化処理したため、上、下面には窒化層が形成さ
れていない。 然し、ピストンリングを上記のようにスタツ
クしないで窒化処理を施せば、第8図のよう
に、内、外周面のほかに上、下面にも窒化層1
2bが形成され、ピストンのリング溝側面(図
示せず)との間の耐摩耗性が改善される。 (4) ピストンへの装着試験 前記張力減退試験に供したと同じ製造ロツト
中のピストンリング及び炭素含有量を0.70%、
1.10%とし、他の合金元素の含有量は前記と実
質的に同じとしたピストンリング各100本につ
いて、ピストンへの装着に必要なだけ合い口を
拡げ、クラツク発生の有無を調べた。合い口の
拡大には、エンジン組立て時に使用されるピス
トンリング装着工具を使用した。その結果は下
記第2表に示す通りである。
と摩耗量が急に増大するようになることが理解
できる。 (2) スカツフ試験 試験は前記摩耗試験に使用した試験装置によ
り、次のような方法で行つた。即ち、前記摩耗
試験に於けるように、試験片6を円板2に摺動
させ、一定時間毎にステータホルダ1に作用す
る圧力を階段的に増加していき、試験片6の円
板2との間の摩擦によつてステータホルダ1に
生ずるトルク(摩擦力)Tを、第1図の−
線に沿う矢視側面図である第2図に示すスピン
ドル7を介してロードセル8に作用せしめ、そ
の変化を動歪計9で読み、記録計10に記録さ
せる。トルクTが急激に上昇したとき、スカツ
フが生じたものとし、そのときの接触面圧を以
つてスカツフ発生面圧とし、その大小を以つて
耐スカツフ性の良否を判断する。 試験条件は次に示す通りである。摩擦速度:
8m/sec、潤滑油:モータオイル#30、接触
面圧:40Kg/cm2から3分間経過毎に10Kg/cm2ず
つ上昇、その余の条件は前記摩耗試験に於ける
と同様である。 試験結果は第4図に示す通りである。同図か
ら解るように、第1の発明に係る試料は硬質ク
ロムめつき層と同程度のスカツフ発生面圧を示
している。窒化層が形成されている第2の発明
に係るピストンリングの材料は第1の発明に係
るそれよりも一層耐スカツフ性が改善されてい
る。 (3) 張力減退試験 76.0mm×1.2mm×3.1mm、合い口隙間0.3mm、自
由合い口隙間9.0mmのプレーン形圧カリングに
よつてJIS B 8032「ピストンリング」に規定
されている張力減退試験を行つた。加熱温度は
規定通りの300℃したが、加熱時間は規格の1
時間のほかに5時間及び10時間についても行つ
た。 試験結果は第5図に示す通りである。同図か
ら、比較のSWOSC−Vに比べて、本発明に基
くピストンリングは、いずれも張力減退度が極
めて低く、優れた耐熱性を有することが解る。
(JIS規格では300℃、1時間の加熱で10%以下
と規定されている。) 張力減退試験に供した第1の発明に基くピス
トンリングは、第6図に示すように、前述した
化学組成の材料11からなつてい。 同じく第2の発明に基くピストンリングは、
第7図に示すように、窒化処理によつて外周面
及び内周面には母材11上に窒化層12a,1
2cが夫々形成されている。内周面の窒化層1
2cは、圧力リングには不要なものである(組
合せオイルリングのレールにあつてはスペーサ
エキスパンダの耳部(図示せず)と摺接するの
で、有効である。)が、窒化処理時に外周面の
窒化層12aと同時に形成されたものである。
また、窒化処理に際しては、ピストンリングを
多数上、下面を合わせてスタツクしておいて窒
化処理したため、上、下面には窒化層が形成さ
れていない。 然し、ピストンリングを上記のようにスタツ
クしないで窒化処理を施せば、第8図のよう
に、内、外周面のほかに上、下面にも窒化層1
2bが形成され、ピストンのリング溝側面(図
示せず)との間の耐摩耗性が改善される。 (4) ピストンへの装着試験 前記張力減退試験に供したと同じ製造ロツト
中のピストンリング及び炭素含有量を0.70%、
1.10%とし、他の合金元素の含有量は前記と実
質的に同じとしたピストンリング各100本につ
いて、ピストンへの装着に必要なだけ合い口を
拡げ、クラツク発生の有無を調べた。合い口の
拡大には、エンジン組立て時に使用されるピス
トンリング装着工具を使用した。その結果は下
記第2表に示す通りである。
【表】
第2表から、炭素含有量が0.70%以上になる
と、靭性低下によるクラツクが発生し、信頼性
に欠けるようになることが理解できる。 ヘ 発明の効果 以上説明したように、第1の発明に係るピスト
ンリングの材料は極めて優れた耐摩耗性、耐スカ
ツフ性を有しており、その第2の発明に係るピス
トンリングの材料は更に一層摩耗性、耐スカツフ
性が改善されている。また、いずれも優れた耐熱
性を有していて、これらの材料で製造されたピス
トンリングは張力減退度が極めて低い。従つて、
本発明に基くピストンリングを使用するときは、
ピストンリングの耐久性が著しく向上していて、
内燃機関のオーバーホールから次のオーバーホー
ル迄の所謂開放期間が大幅に延長され、産業上の
利用価値は大きい。
と、靭性低下によるクラツクが発生し、信頼性
に欠けるようになることが理解できる。 ヘ 発明の効果 以上説明したように、第1の発明に係るピスト
ンリングの材料は極めて優れた耐摩耗性、耐スカ
ツフ性を有しており、その第2の発明に係るピス
トンリングの材料は更に一層摩耗性、耐スカツフ
性が改善されている。また、いずれも優れた耐熱
性を有していて、これらの材料で製造されたピス
トンリングは張力減退度が極めて低い。従つて、
本発明に基くピストンリングを使用するときは、
ピストンリングの耐久性が著しく向上していて、
内燃機関のオーバーホールから次のオーバーホー
ル迄の所謂開放期間が大幅に延長され、産業上の
利用価値は大きい。
図面はいずれも本発明の実施例と示すものであ
つて、第1図は摩耗試験及びスカツフ試験に使用
した試験装置の要部を示す部分断面図、第2図は
第1図の−線に沿う矢視側面図、第3図は摩
耗試験の結果を示すグラフ、第4図はスカツフ試
験の結果を示すグラフ、第5図は張力減退試験の
結果を示すグラフ、第6図、第7図、及び第8図
はピストンリング(圧力リング)の断面図であ
る。 なお、図面に示された符号に於いて、1……ス
テータホルダ、2……円板(相手材)、3……注
油孔、4……ロータ、5……試験片保持具、6…
…試験片、7……スピンドル、8……ロードセ
ル、9……動歪計、10……記録計、11……母
材、12a,12b,12c……窒化層である。
つて、第1図は摩耗試験及びスカツフ試験に使用
した試験装置の要部を示す部分断面図、第2図は
第1図の−線に沿う矢視側面図、第3図は摩
耗試験の結果を示すグラフ、第4図はスカツフ試
験の結果を示すグラフ、第5図は張力減退試験の
結果を示すグラフ、第6図、第7図、及び第8図
はピストンリング(圧力リング)の断面図であ
る。 なお、図面に示された符号に於いて、1……ス
テータホルダ、2……円板(相手材)、3……注
油孔、4……ロータ、5……試験片保持具、6…
…試験片、7……スピンドル、8……ロードセ
ル、9……動歪計、10……記録計、11……母
材、12a,12b,12c……窒化層である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 炭素0.60重量%以上0.70重量%未満、珪素0.2
〜1.0重量%、クロム17.0〜18.0重量%、モリブデ
ン0.8〜1.5重量%、バナジウム0.05〜0.15重量%、
残部が実質的に鉄からなるピストンリング。 2 炭素0.60重量%以上0.70重量%未満、珪素0.2
〜1.0重量%、クロム17.0〜18.0重量%、モリブデ
ン0.8〜1.5重量%、バナジウム0.05〜0.15重量%、
残部が実質的に鉄からなり、少なくとも外周面に
窒化層を有するピストンリング。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26798084A JPS61144470A (ja) | 1984-12-19 | 1984-12-19 | ピストンリング |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26798084A JPS61144470A (ja) | 1984-12-19 | 1984-12-19 | ピストンリング |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61144470A JPS61144470A (ja) | 1986-07-02 |
| JPH0239584B2 true JPH0239584B2 (ja) | 1990-09-06 |
Family
ID=17452238
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26798084A Granted JPS61144470A (ja) | 1984-12-19 | 1984-12-19 | ピストンリング |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61144470A (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62294152A (ja) * | 1986-06-12 | 1987-12-21 | Hitachi Metals Ltd | 耐摩耗部材 |
| US4985092A (en) * | 1987-06-11 | 1991-01-15 | Aichi Steel Works, Limited | Steel having good wear resistance |
| JP2552509B2 (ja) * | 1987-10-31 | 1996-11-13 | 愛知製鋼株式会社 | ピストンリング用鋼 |
| JPH01182668A (ja) * | 1988-01-15 | 1989-07-20 | Riken Corp | ピストンリング |
| JPH11264468A (ja) * | 1998-03-17 | 1999-09-28 | Nippon Piston Ring Co Ltd | ピストンリング及びその組合せ |
| JP4724275B2 (ja) * | 2000-07-17 | 2011-07-13 | 株式会社リケン | 耐スカッフィング性、耐クラッキング性及び耐疲労性に優れたピストンリング及びその製造方法 |
| CN109182696B (zh) * | 2018-11-21 | 2021-11-05 | 中国航发哈尔滨东安发动机有限公司 | 一种三代渗碳钢材料氮化表面改性方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5983750A (ja) * | 1982-11-02 | 1984-05-15 | Nippon Piston Ring Co Ltd | 回転式流体コンプレツサのベ−ン |
-
1984
- 1984-12-19 JP JP26798084A patent/JPS61144470A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61144470A (ja) | 1986-07-02 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4681817A (en) | Piston ring | |
| KR100260348B1 (ko) | 피스톤링용 주철 | |
| JPH06221436A (ja) | 鋳鋼製ピストンリング材 | |
| JPH0239584B2 (ja) | ||
| JPS61177400A (ja) | ピストンリング | |
| JPS6045717B2 (ja) | 内燃機関用ピストンリング | |
| US5007956A (en) | Assembled cam shaft | |
| JPS6154865B2 (ja) | ||
| JPH0586437A (ja) | 耐スカツフ・耐摩耗鋳鉄 | |
| JPH0247537B2 (ja) | ||
| JPS6411100B2 (ja) | ||
| JPS6316478B2 (ja) | ||
| JPH0289874A (ja) | ピストンリング | |
| JPS60155647A (ja) | ピストンリング | |
| JPH01182668A (ja) | ピストンリング | |
| JPS635147A (ja) | ピストンリングとシリンダの組合せ | |
| JP3059793B2 (ja) | ピストンリング | |
| JPS59215459A (ja) | 耐スカツフ、耐摩耗性コンパクテド・バ−ミキユラ黒鉛鋳鉄 | |
| JPH0288736A (ja) | シリンダ | |
| JPH06100283B2 (ja) | ピストンリング | |
| JPH0286946A (ja) | 摺動表面層の組合せ | |
| JPH03134374A (ja) | ピストンリング | |
| JPH0413897A (ja) | ピストンリング | |
| JPH0811943B2 (ja) | ピストンリング | |
| JPH0337477A (ja) | 摺動部材 |