JPH0250184B2 - - Google Patents
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- JPH0250184B2 JPH0250184B2 JP20983987A JP20983987A JPH0250184B2 JP H0250184 B2 JPH0250184 B2 JP H0250184B2 JP 20983987 A JP20983987 A JP 20983987A JP 20983987 A JP20983987 A JP 20983987A JP H0250184 B2 JPH0250184 B2 JP H0250184B2
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- Japan
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- plating
- bending
- alloy
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、例えば自動車の電気配線等に使用す
る信号用微小電流コネクター材として好適なバネ
性と成形加工性に優れたコネクター用銅基合金に
関する。 〔従来の技術と問題点〕 自動車の電気配線等に使用する信号用微小電流
コネクター材、特にコネクターのメス端子は、バ
ネ性が高く且つ複雑な成形加工が可能なこと、接
点部の接触抵抗を低くするための部分Auメツキ
性に優れること、材料表面の変色防止やハンダ付
性を良好に保つためのSnメツキ処理性等に優れ
ていることが必要である。 しかし、従来において上記の特性を同時に満足
する材料が存在しないため、かような用途に供す
る場合には、バネ特性の良いバネ材料と成形加工
性の良いフレーム材料とを組み合わせて加工を行
なつているのが通常である。そのさい、バネ材と
してはベリリウム銅(C−1720)やCu−9Ni−
6Sn合金等が使用され、フレーム材としては、成
形加工性の良い黄銅(C−2600)或いはCu−
0.1Fe−0.03P合金等が主に使用されていた。 しかし、このような従来技術においては、次の
ような問題があつた。 (1) バネ材の接点部に対しては接触抵抗を下げる
ためにAuメツキを、その他の部分については
耐食性やハンダ付性を考慮してSnメツキを行
なつているが、バネ材として使用される材料
は、プレス成形後に315〜450℃の温度範囲で時
効硬化処理を行つてバネ性を発現させるもので
あり、このため、メツキ処理は、プレス後に行
う後メツキ処理を採用している。このため、プ
レス前にメツキを行う先メツキ処理に比べて製
造コストが大巾に高くなる。 (2) ベリリウム銅は、硬化処理前は成形加工性が
優れているが、価格が高く、これをメス端子部
の一体成形加工品に使用するには不経済であ
る。 (3) バネ部材とフレーム部材を別々の合金で製造
し、最終工程で組み立てる場合には工数が多く
なり加工コストが高くなる。 (4) 自動車の電気配線等に使用するコネクター材
の使用環境が厳しくなり、約150〜200℃の雰囲
気に長時間さらされても接触圧が変化しないこ
とが要求されるようになつたが、従来の2種類
の材料を組み合せて製造したコネクターでは、
この条件を満足できなくなつた。 (5) この組み合わせ品ではスクラツプとして再利
用する場合に分別に費用が嵩み、経済的でな
い。 〔発明の目的〕 本発明の目的とするところは、上記の問題点を
解決し、以下のような特性を備えながらバネ部と
フレーム部を一体成形加工できる経済的なコネク
ター用材料を提供することである。かような材料
に要求される具体的な特性値としては、 導電率:%IACS10〜20の範囲、 バネ限界値:45Kgf/mm2以上、 プレス成形性:90°W曲げ試験(CES−M−0002
−6)で代用し曲げ半径Rと板厚tの比R/t
=1.0で良好な曲げ表面が得られること、 バネが安定した接触圧を維持するか否かの指標と
なる応力緩和特性:200℃×500Hrの雰囲気にさ
らされた後でも応力緩和率が10%以下、 メツキ信頼性:AuメツキやSnメツキ処理後150
℃×500Hrの雰囲気にさらされた後90°W曲げ
試験を行つてもメツキが剥れないこと、 等である。 本発明の目的は、かような諸特性を具備する材
料の開発することにあり、且つこのような特性を
具備したうえで、更に結晶粒度の適正な調整(微
細化)によつて、曲げ加工や絞り加工時の肌荒れ
現象を防止し且つメツキ品の加工時のメツキ剥離
を防止することにある。 〔発明の要旨〕 前記の目的を達成せんとする本発明に係るコネ
クター用材料は、Ni:7〜15wt.%、Al:1.0〜
2.0wt.%、O2:0.0050wt.%以下の基本化学成分
に加え、さらにB:0.01〜0.1wt.%を含有し、残
部がCuおよび不可避的不純物からなるコネクタ
ー用銅基合金である。 〔発明の詳述〕 本発明合金において、Niは強度の向上および
耐食性の向上のために有益に機能する必須の元素
である。特に共添元素のAlと共にNiXAlYの微細
な金属間化合物を形成し、これを銅マトリツクス
中に析出することにより、強度とバネ限界値を向
上させることができる。しかし、Niが15wt%を
越えると導電率の低下およびNi含有量が多くな
るために材料価格が上昇する。また、Niが7%
未満では、Al量を増加させれば強度、バネ限界
値を向上させることはできるが、曲げ加工性が悪
化する。したがつて、本発明の銅基合金において
Niは7〜15wt.%含有させる。 Alは、本発明の銅基合金において強度および
バネ限界値の向上に寄与する必須の元素である。
しかし、2.0wt.%を越えると曲げ加工性が悪くな
り、コネクターの一体形成が不可能となる。また
1.0wt.%未満では、強度およびバネ限界値の向上
が十分には望めないので、1.0/〜2.0wt.%の範囲
でAlを含有させる。 O2は50ppmを超えると合金中でAlと反応して
Al2O3を形成し強度向上のためのAl量が減少す
る。また、組織中にAl2O3が分散することにより
プレス金型の短寿命化の問題がおこる。したがつ
てO2は50ppm未満に規制することが必要である。 このように本発明の銅合金は、Ni:7〜15wt.
%、Al:1.0〜2.0wt.%、O2:0.0050wt.%以下を
基本化学成分として含有させるが、この基本成分
系に対してさらにB:0.01〜0.1wt.%を含有させ
る点に特徴がある。すなわちBは、本発明合金の
溶体化処理時において、結晶粒の粗大化を防止す
る作用を果たす。本発明合金では溶体化処理し、
必要な加工を施した後、時効処理を施すことによ
つて、前述のNi−Al系の金属間化合物を微細に
析出させることによつて所要の特性を発揮するの
であるが、結晶粒を均一微細化することもこれら
の特性を発揮するうえで有利となり、且つ結晶粒
の微細化によつて曲げ加工性や絞り加工時の表面
の肌荒れ現象を防止できると共にメツキ処理後の
曲げ加工時におけるメツキの剥離を防止すること
ができる。また、Bの添加によつて溶体化処理時
の結晶粒の粗大化が抑制されることは、溶体化処
理の処理条件の最適範囲が拡がるので溶体化処理
自身が容易な処理となる。B添加量が0.1wt.%を
超えて含有させてもこのような効果は飽和し経済
的に無駄となるし、また0.01wt.%未満のBの添
加ではこのような効果は少ないので、Bの添加量
は0.01〜0.1wt.%とするのがよい。 以上のような成分組成の本発明に係る銅基合金
からなるコネクター用素材を製造するには、前記
成分組成の鋳片を熱間圧延して熱延板を作り、こ
の熱延板を最終厚みまで冷間圧延して板材とする
のが実際的である。そして、この過程で溶体化処
理を行なうのがよい。溶体化処理は熱延板に対し
て行なうこともできるが、熱延板から数回の冷間
圧延を行なつて板厚減少を行なうさいに冷間圧延
と冷間圧延との間で中間焼鈍を兼ねる溶体化処理
を行なうこともできる。この溶体化処理条件とし
ては、800〜1000℃に1〜120分間の加熱処理、好
ましくは900〜950℃に1〜30分間の条件で加熱処
理を施せばよい。また、時効処理は最終冷間圧延
の後に行なうのがよく、最終製品に加工後に時効
処理を行つてもよい。この時効処理は350〜600℃
に10〜200分間、好ましくは400〜500℃に約30分
間の条件で行なうのがよい。 以下に実施例によつて本発明合金の特徴を具体
的に示す。 例 1 表1にその成分分析値を示す基本成分系の合金
を高周波真空溶解炉にて溶解し、40mm(巾)×40
mm(厚)×150mm(長さ)のインゴツトに鋳造し
た。この鋳塊を面削したあと、900℃に加熱して
均一化処理して熱間圧延を行い、熱延後直ちに急
冷した。ついでこの熱延板を冷間圧延と900℃で
の溶体化処理を繰り返して厚さ0.8mmの板材とし
た。この0.8mm冷延板を900℃で20分間の溶体化処
理後ただちに水冷したうえ、0.4mmまで50%の加
工率で最終冷間圧延し、500℃で30分間の時効処
理を実施した。 得られた各板材から試験片を採取して機械的強
度、伸び、硬度、バネ限界値、導電率および曲げ
加工性を調べた。その結果を表1に併記して示し
た。 なお、機械的強度と伸びの測定はJIS−Z−
2241に、導電率の測定はJIS−H−0505に、硬度
の測定はJIS−Z−2244に、そしてバネ限界値の
測定はJIS−H−3130に従つた。曲げ加工性は
CES−M−0002−6に従つた90°W曲げ試験によ
つて評価した。曲げ半径R=0.4mm、板厚=0.4
mm、R/t=1.0である。表中のG.W.は曲げ軸が
圧延方向に垂直、B.W.は曲げ軸が圧延方向に平
行な場合の試験結果であり、表面状態を観察し、
曲げ表面が良好なものを○、曲げ表面にしわが発
生したものを△、曲げ表面に割れが発生したもの
を×として評価した。 表1の結果に見られるように、本発明の基本成
分系合金のNo.1〜5はいずれも本文に記載したバ
ネ限界値、導電率、曲げ加工性等の目標特性を同
時に満足することが明らかである。これに対して
Alを本発明で規定する量より多量に添加した比
較例No.6やNo.7では、Niが多くても(比較例No.
6)、また少なくても(比較例No.7)曲げ加工性
が悪い。またAl量が本発明で規定する量よりも
少ない比較例8では強度やバネ限界値さらには硬
さも低く、導電率や曲げ加工性も十分ではない。
さらにO2が本発明で規定する量より多い比較例
No.9ではAlが本発明で規定する範囲(Niも本発
明で規定する範囲)でも曲げ加工性が悪くなつて
いる。
る信号用微小電流コネクター材として好適なバネ
性と成形加工性に優れたコネクター用銅基合金に
関する。 〔従来の技術と問題点〕 自動車の電気配線等に使用する信号用微小電流
コネクター材、特にコネクターのメス端子は、バ
ネ性が高く且つ複雑な成形加工が可能なこと、接
点部の接触抵抗を低くするための部分Auメツキ
性に優れること、材料表面の変色防止やハンダ付
性を良好に保つためのSnメツキ処理性等に優れ
ていることが必要である。 しかし、従来において上記の特性を同時に満足
する材料が存在しないため、かような用途に供す
る場合には、バネ特性の良いバネ材料と成形加工
性の良いフレーム材料とを組み合わせて加工を行
なつているのが通常である。そのさい、バネ材と
してはベリリウム銅(C−1720)やCu−9Ni−
6Sn合金等が使用され、フレーム材としては、成
形加工性の良い黄銅(C−2600)或いはCu−
0.1Fe−0.03P合金等が主に使用されていた。 しかし、このような従来技術においては、次の
ような問題があつた。 (1) バネ材の接点部に対しては接触抵抗を下げる
ためにAuメツキを、その他の部分については
耐食性やハンダ付性を考慮してSnメツキを行
なつているが、バネ材として使用される材料
は、プレス成形後に315〜450℃の温度範囲で時
効硬化処理を行つてバネ性を発現させるもので
あり、このため、メツキ処理は、プレス後に行
う後メツキ処理を採用している。このため、プ
レス前にメツキを行う先メツキ処理に比べて製
造コストが大巾に高くなる。 (2) ベリリウム銅は、硬化処理前は成形加工性が
優れているが、価格が高く、これをメス端子部
の一体成形加工品に使用するには不経済であ
る。 (3) バネ部材とフレーム部材を別々の合金で製造
し、最終工程で組み立てる場合には工数が多く
なり加工コストが高くなる。 (4) 自動車の電気配線等に使用するコネクター材
の使用環境が厳しくなり、約150〜200℃の雰囲
気に長時間さらされても接触圧が変化しないこ
とが要求されるようになつたが、従来の2種類
の材料を組み合せて製造したコネクターでは、
この条件を満足できなくなつた。 (5) この組み合わせ品ではスクラツプとして再利
用する場合に分別に費用が嵩み、経済的でな
い。 〔発明の目的〕 本発明の目的とするところは、上記の問題点を
解決し、以下のような特性を備えながらバネ部と
フレーム部を一体成形加工できる経済的なコネク
ター用材料を提供することである。かような材料
に要求される具体的な特性値としては、 導電率:%IACS10〜20の範囲、 バネ限界値:45Kgf/mm2以上、 プレス成形性:90°W曲げ試験(CES−M−0002
−6)で代用し曲げ半径Rと板厚tの比R/t
=1.0で良好な曲げ表面が得られること、 バネが安定した接触圧を維持するか否かの指標と
なる応力緩和特性:200℃×500Hrの雰囲気にさ
らされた後でも応力緩和率が10%以下、 メツキ信頼性:AuメツキやSnメツキ処理後150
℃×500Hrの雰囲気にさらされた後90°W曲げ
試験を行つてもメツキが剥れないこと、 等である。 本発明の目的は、かような諸特性を具備する材
料の開発することにあり、且つこのような特性を
具備したうえで、更に結晶粒度の適正な調整(微
細化)によつて、曲げ加工や絞り加工時の肌荒れ
現象を防止し且つメツキ品の加工時のメツキ剥離
を防止することにある。 〔発明の要旨〕 前記の目的を達成せんとする本発明に係るコネ
クター用材料は、Ni:7〜15wt.%、Al:1.0〜
2.0wt.%、O2:0.0050wt.%以下の基本化学成分
に加え、さらにB:0.01〜0.1wt.%を含有し、残
部がCuおよび不可避的不純物からなるコネクタ
ー用銅基合金である。 〔発明の詳述〕 本発明合金において、Niは強度の向上および
耐食性の向上のために有益に機能する必須の元素
である。特に共添元素のAlと共にNiXAlYの微細
な金属間化合物を形成し、これを銅マトリツクス
中に析出することにより、強度とバネ限界値を向
上させることができる。しかし、Niが15wt%を
越えると導電率の低下およびNi含有量が多くな
るために材料価格が上昇する。また、Niが7%
未満では、Al量を増加させれば強度、バネ限界
値を向上させることはできるが、曲げ加工性が悪
化する。したがつて、本発明の銅基合金において
Niは7〜15wt.%含有させる。 Alは、本発明の銅基合金において強度および
バネ限界値の向上に寄与する必須の元素である。
しかし、2.0wt.%を越えると曲げ加工性が悪くな
り、コネクターの一体形成が不可能となる。また
1.0wt.%未満では、強度およびバネ限界値の向上
が十分には望めないので、1.0/〜2.0wt.%の範囲
でAlを含有させる。 O2は50ppmを超えると合金中でAlと反応して
Al2O3を形成し強度向上のためのAl量が減少す
る。また、組織中にAl2O3が分散することにより
プレス金型の短寿命化の問題がおこる。したがつ
てO2は50ppm未満に規制することが必要である。 このように本発明の銅合金は、Ni:7〜15wt.
%、Al:1.0〜2.0wt.%、O2:0.0050wt.%以下を
基本化学成分として含有させるが、この基本成分
系に対してさらにB:0.01〜0.1wt.%を含有させ
る点に特徴がある。すなわちBは、本発明合金の
溶体化処理時において、結晶粒の粗大化を防止す
る作用を果たす。本発明合金では溶体化処理し、
必要な加工を施した後、時効処理を施すことによ
つて、前述のNi−Al系の金属間化合物を微細に
析出させることによつて所要の特性を発揮するの
であるが、結晶粒を均一微細化することもこれら
の特性を発揮するうえで有利となり、且つ結晶粒
の微細化によつて曲げ加工性や絞り加工時の表面
の肌荒れ現象を防止できると共にメツキ処理後の
曲げ加工時におけるメツキの剥離を防止すること
ができる。また、Bの添加によつて溶体化処理時
の結晶粒の粗大化が抑制されることは、溶体化処
理の処理条件の最適範囲が拡がるので溶体化処理
自身が容易な処理となる。B添加量が0.1wt.%を
超えて含有させてもこのような効果は飽和し経済
的に無駄となるし、また0.01wt.%未満のBの添
加ではこのような効果は少ないので、Bの添加量
は0.01〜0.1wt.%とするのがよい。 以上のような成分組成の本発明に係る銅基合金
からなるコネクター用素材を製造するには、前記
成分組成の鋳片を熱間圧延して熱延板を作り、こ
の熱延板を最終厚みまで冷間圧延して板材とする
のが実際的である。そして、この過程で溶体化処
理を行なうのがよい。溶体化処理は熱延板に対し
て行なうこともできるが、熱延板から数回の冷間
圧延を行なつて板厚減少を行なうさいに冷間圧延
と冷間圧延との間で中間焼鈍を兼ねる溶体化処理
を行なうこともできる。この溶体化処理条件とし
ては、800〜1000℃に1〜120分間の加熱処理、好
ましくは900〜950℃に1〜30分間の条件で加熱処
理を施せばよい。また、時効処理は最終冷間圧延
の後に行なうのがよく、最終製品に加工後に時効
処理を行つてもよい。この時効処理は350〜600℃
に10〜200分間、好ましくは400〜500℃に約30分
間の条件で行なうのがよい。 以下に実施例によつて本発明合金の特徴を具体
的に示す。 例 1 表1にその成分分析値を示す基本成分系の合金
を高周波真空溶解炉にて溶解し、40mm(巾)×40
mm(厚)×150mm(長さ)のインゴツトに鋳造し
た。この鋳塊を面削したあと、900℃に加熱して
均一化処理して熱間圧延を行い、熱延後直ちに急
冷した。ついでこの熱延板を冷間圧延と900℃で
の溶体化処理を繰り返して厚さ0.8mmの板材とし
た。この0.8mm冷延板を900℃で20分間の溶体化処
理後ただちに水冷したうえ、0.4mmまで50%の加
工率で最終冷間圧延し、500℃で30分間の時効処
理を実施した。 得られた各板材から試験片を採取して機械的強
度、伸び、硬度、バネ限界値、導電率および曲げ
加工性を調べた。その結果を表1に併記して示し
た。 なお、機械的強度と伸びの測定はJIS−Z−
2241に、導電率の測定はJIS−H−0505に、硬度
の測定はJIS−Z−2244に、そしてバネ限界値の
測定はJIS−H−3130に従つた。曲げ加工性は
CES−M−0002−6に従つた90°W曲げ試験によ
つて評価した。曲げ半径R=0.4mm、板厚=0.4
mm、R/t=1.0である。表中のG.W.は曲げ軸が
圧延方向に垂直、B.W.は曲げ軸が圧延方向に平
行な場合の試験結果であり、表面状態を観察し、
曲げ表面が良好なものを○、曲げ表面にしわが発
生したものを△、曲げ表面に割れが発生したもの
を×として評価した。 表1の結果に見られるように、本発明の基本成
分系合金のNo.1〜5はいずれも本文に記載したバ
ネ限界値、導電率、曲げ加工性等の目標特性を同
時に満足することが明らかである。これに対して
Alを本発明で規定する量より多量に添加した比
較例No.6やNo.7では、Niが多くても(比較例No.
6)、また少なくても(比較例No.7)曲げ加工性
が悪い。またAl量が本発明で規定する量よりも
少ない比較例8では強度やバネ限界値さらには硬
さも低く、導電率や曲げ加工性も十分ではない。
さらにO2が本発明で規定する量より多い比較例
No.9ではAlが本発明で規定する範囲(Niも本発
明で規定する範囲)でも曲げ加工性が悪くなつて
いる。
【表】
【表】
例 2
Ni:11wt.%、Al:1.7wt.%、02:0.0050wt.%
以下で残部がCuおよび不可避的不純物からなる
本発明の基本成分系の銅基合金を高周波溶解炉で
溶解し横型連続鋳造法により10mm(厚)×50mm
(巾)×L(長さ)のインゴツトを鋳造した。得ら
れたインゴツトから例1と同様の方法で0.4mm厚
の板材を製造し、例1と同様にこれを500℃×30
分の時効処理した。そして例1と同様にその特性
値を調べ、その結果を表2に示した。 比較のために、市販のバネ用リン青銅(C−
5210)EH材、およびベリリウム銅(C−1720)
1/4H材で315℃×2.5時間の熱処理を施した材
料についての特性値も併わせて表2に示した。 表2の結果より、本発明の基本成分系の合金は
リン青銅やベリリウム銅より曲げ加工性にすぐれ
ていることがわかる。 次に前記3種の合金の応力緩和特性を調べた。
応力緩和特性試験は、試験片に60Kgf/mm2の最大
曲げ応力が作用するように荷重をかけてわん曲さ
せ、200℃で所定時間(最大500時間まで)保持後
に荷重を解除し、試験片の変形量(%)を測定す
ることにより評価した。その結果を第1図に示し
た。 第1図の結果から明らかなように、リン青銅
(C−5210)EH材が最も応力緩和特性が悪く、
ベリリウム青銅(C−1720)1/4Hの熱処理材
も200℃×100Hr以降では応力緩和率は10%以上
になることがわかる。しかし、本発明の基本成分
系合金は、200℃×500Hr経過後も応力緩和特性
は5%程度であり、このような条件においてバネ
として使用された場合安定した接触圧を示すこと
が明らかである。 また、前記3種の合金のメツキ信頼性試験を行
つた。まず各3種の合金にAuメツキまたはSnメ
ツキ処理を施した。Auメツキは電解脱脂、酸洗
後、銅ストライクメツキを付けた上にワツト浴で
Niメツキをつけ、再度アルカリ脱脂、酸洗を行
つた後、酸性浴でAuメツキを0.2μ厚つけた。Sn
メツキは、電解脱脂、酸洗後、一部のものはCu
下地メツキを施し、もう一方のものはCu下地メ
ツキ無しとして、その上に硫酸浴で無光沢Snメ
ツキを2μ厚つけた。いずれのメツキにおいても
メツキ付性は3種の合金とも良好であつた。 次いで、得られた各メツキ品を150℃×500Hr
の熱処理に供したうえ90°W曲げ試験を行い、曲
げ面のメツキの密着性を調査し、その密着性の良
否を調べた。その結果を表3に示した。 表3の結果に見られるように、本発明の基本成
分系合金は、Cu下地メツキ処理を行つた上にSn
メツキを施したもを除いては密着性は良好であつ
た。Cu下地メツキ付きのSnメツキにおいてはメ
ツキ界面にCuとSnの金属間化合物が生成し、そ
こから剥離したものと推定され、メツキ自身の性
質に由来するものであると考えられる。これに対
して、リン青銅(C−5210)EH材とベリリウム
銅(C−1720)1/4Hの熱処理材はCu下地メツ
キの有無にかかわらずSnメツキはすべて剥離し
た。このように本発明の基本成分系合金のメツキ
性は非常に良好であることが判明した。
以下で残部がCuおよび不可避的不純物からなる
本発明の基本成分系の銅基合金を高周波溶解炉で
溶解し横型連続鋳造法により10mm(厚)×50mm
(巾)×L(長さ)のインゴツトを鋳造した。得ら
れたインゴツトから例1と同様の方法で0.4mm厚
の板材を製造し、例1と同様にこれを500℃×30
分の時効処理した。そして例1と同様にその特性
値を調べ、その結果を表2に示した。 比較のために、市販のバネ用リン青銅(C−
5210)EH材、およびベリリウム銅(C−1720)
1/4H材で315℃×2.5時間の熱処理を施した材
料についての特性値も併わせて表2に示した。 表2の結果より、本発明の基本成分系の合金は
リン青銅やベリリウム銅より曲げ加工性にすぐれ
ていることがわかる。 次に前記3種の合金の応力緩和特性を調べた。
応力緩和特性試験は、試験片に60Kgf/mm2の最大
曲げ応力が作用するように荷重をかけてわん曲さ
せ、200℃で所定時間(最大500時間まで)保持後
に荷重を解除し、試験片の変形量(%)を測定す
ることにより評価した。その結果を第1図に示し
た。 第1図の結果から明らかなように、リン青銅
(C−5210)EH材が最も応力緩和特性が悪く、
ベリリウム青銅(C−1720)1/4Hの熱処理材
も200℃×100Hr以降では応力緩和率は10%以上
になることがわかる。しかし、本発明の基本成分
系合金は、200℃×500Hr経過後も応力緩和特性
は5%程度であり、このような条件においてバネ
として使用された場合安定した接触圧を示すこと
が明らかである。 また、前記3種の合金のメツキ信頼性試験を行
つた。まず各3種の合金にAuメツキまたはSnメ
ツキ処理を施した。Auメツキは電解脱脂、酸洗
後、銅ストライクメツキを付けた上にワツト浴で
Niメツキをつけ、再度アルカリ脱脂、酸洗を行
つた後、酸性浴でAuメツキを0.2μ厚つけた。Sn
メツキは、電解脱脂、酸洗後、一部のものはCu
下地メツキを施し、もう一方のものはCu下地メ
ツキ無しとして、その上に硫酸浴で無光沢Snメ
ツキを2μ厚つけた。いずれのメツキにおいても
メツキ付性は3種の合金とも良好であつた。 次いで、得られた各メツキ品を150℃×500Hr
の熱処理に供したうえ90°W曲げ試験を行い、曲
げ面のメツキの密着性を調査し、その密着性の良
否を調べた。その結果を表3に示した。 表3の結果に見られるように、本発明の基本成
分系合金は、Cu下地メツキ処理を行つた上にSn
メツキを施したもを除いては密着性は良好であつ
た。Cu下地メツキ付きのSnメツキにおいてはメ
ツキ界面にCuとSnの金属間化合物が生成し、そ
こから剥離したものと推定され、メツキ自身の性
質に由来するものであると考えられる。これに対
して、リン青銅(C−5210)EH材とベリリウム
銅(C−1720)1/4Hの熱処理材はCu下地メツ
キの有無にかかわらずSnメツキはすべて剥離し
た。このように本発明の基本成分系合金のメツキ
性は非常に良好であることが判明した。
【表】
【表】
【表】
例 3
表4にその成分分析値を示すように、基本成分
系合金に対して適量のBを添加した合金を高周波
真空溶解炉にて溶解し、40mm(巾)×40mm(厚)×
150mm(長さ)のインゴツトに鋳造した。この鋳
塊を面削したあと、900℃に加熱して均一化処理
して熱間圧延を行い、熱延後直ちに急冷した。つ
いでこの熱延板を冷間圧延と900℃での溶体化処
理を繰り返して厚さ0.6mmの板材とした。 得られた0.6mmの冷延材から試験片を採取して
900℃×60分間の溶体化処理後ただちに水冷し、
各合金の硬度と結晶粒径を測定した。その結果を
表5に示した。 また、溶体化処理後の前記試験片を0.3mmまで
50%の加工率で冷間圧延し、500℃で30分間の時
効処理を実施し、得られた試料の曲げ加工性を調
べた。その結果も表5に併記した。曲げ加工性は
CES−M−0002−6に従つた90°W曲げ試験によ
つて評価した。曲げ半径R=0.3mm、板厚=0.3
mm、R/t=1.0である。表中のG.W.は曲げ軸が
圧延方向に垂直、B.W.は曲げ軸が圧延方向に平
行な場合の試験結果であり、表面状態を観察し、
曲げ表面が良好なものを○、曲げ表面にしわが発
生したものを△、曲げ表面に割れが発生したもの
を×として評価した。 表5の結果に見られるように、Bを添加した本
発明合金は、B添加量が増加するに従つて溶体化
処理後の硬度が高くなり且つ結晶粒径が小さくな
つていることがわかる。また、時効処理後の曲げ
加工性も、Bを添加して結晶粒度が微細なものは
これにともなつて良好となることがわかる。なお
No.13の比較合金は、溶体化処理工程の時間が過剰
の為、結晶粒径が大きく成長し曲げ加工性が劣化
したものである。
系合金に対して適量のBを添加した合金を高周波
真空溶解炉にて溶解し、40mm(巾)×40mm(厚)×
150mm(長さ)のインゴツトに鋳造した。この鋳
塊を面削したあと、900℃に加熱して均一化処理
して熱間圧延を行い、熱延後直ちに急冷した。つ
いでこの熱延板を冷間圧延と900℃での溶体化処
理を繰り返して厚さ0.6mmの板材とした。 得られた0.6mmの冷延材から試験片を採取して
900℃×60分間の溶体化処理後ただちに水冷し、
各合金の硬度と結晶粒径を測定した。その結果を
表5に示した。 また、溶体化処理後の前記試験片を0.3mmまで
50%の加工率で冷間圧延し、500℃で30分間の時
効処理を実施し、得られた試料の曲げ加工性を調
べた。その結果も表5に併記した。曲げ加工性は
CES−M−0002−6に従つた90°W曲げ試験によ
つて評価した。曲げ半径R=0.3mm、板厚=0.3
mm、R/t=1.0である。表中のG.W.は曲げ軸が
圧延方向に垂直、B.W.は曲げ軸が圧延方向に平
行な場合の試験結果であり、表面状態を観察し、
曲げ表面が良好なものを○、曲げ表面にしわが発
生したものを△、曲げ表面に割れが発生したもの
を×として評価した。 表5の結果に見られるように、Bを添加した本
発明合金は、B添加量が増加するに従つて溶体化
処理後の硬度が高くなり且つ結晶粒径が小さくな
つていることがわかる。また、時効処理後の曲げ
加工性も、Bを添加して結晶粒度が微細なものは
これにともなつて良好となることがわかる。なお
No.13の比較合金は、溶体化処理工程の時間が過剰
の為、結晶粒径が大きく成長し曲げ加工性が劣化
したものである。
【表】
【表】
硬度および結晶粒径:溶体化処理後
曲げ加工性:時効処理後
以上の実施例から明らかなように、本発明合金
はコネクター用材料特に従来の自動車の微小電流
用コネクター材に要求される導電率やバネ限界値
を満たしながら優れた曲げ加工性を有しており、
従つて本発明によるとバネ部とフレーム部を一体
成形加工できる点で従来材(2ピース材)にはな
い有利な面を有するコネクター用材料を提供でき
る。またベリリウム銅合金のように高価元素を含
有しないでそれ以上の応力緩和特性を発現し得た
点で経済的にも特性的にも格段のものがあると共
にメツキ信頼性も十分なものであり、そのコネク
ターの使用環境を200℃まで引き上げることにも
成功したものであるから、このコネクター用材料
分野に安価な新規材料を提供するものである。
はコネクター用材料特に従来の自動車の微小電流
用コネクター材に要求される導電率やバネ限界値
を満たしながら優れた曲げ加工性を有しており、
従つて本発明によるとバネ部とフレーム部を一体
成形加工できる点で従来材(2ピース材)にはな
い有利な面を有するコネクター用材料を提供でき
る。またベリリウム銅合金のように高価元素を含
有しないでそれ以上の応力緩和特性を発現し得た
点で経済的にも特性的にも格段のものがあると共
にメツキ信頼性も十分なものであり、そのコネク
ターの使用環境を200℃まで引き上げることにも
成功したものであるから、このコネクター用材料
分野に安価な新規材料を提供するものである。
第1図は、本発明の基本成分系合金と公知合金
の200℃×500時間までの応力緩和率の変化を示す
図である。
の200℃×500時間までの応力緩和率の変化を示す
図である。
Claims (1)
- 1 Ni:7〜15wt.%、Al:1.0〜2.0wt.%、O2:
0.0050wt.%以下の基本化学成分に加え、さらに
B:0.01〜0.1wt.%を含有し、残部がCuおよび不
可避的不純物からなるコネクター用銅基合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20983987A JPS6452035A (en) | 1987-08-24 | 1987-08-24 | Copper-base alloy for connector |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20983987A JPS6452035A (en) | 1987-08-24 | 1987-08-24 | Copper-base alloy for connector |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6452035A JPS6452035A (en) | 1989-02-28 |
| JPH0250184B2 true JPH0250184B2 (ja) | 1990-11-01 |
Family
ID=16579471
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20983987A Granted JPS6452035A (en) | 1987-08-24 | 1987-08-24 | Copper-base alloy for connector |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6452035A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2594249B2 (ja) * | 1992-05-06 | 1997-03-26 | 同和鉱業株式会社 | コネクタ用銅基合金およびその製造方法 |
| JP2594250B2 (ja) * | 1992-05-13 | 1997-03-26 | 同和鉱業株式会社 | コネクタ用銅基合金およびその製造法 |
| JP2743342B2 (ja) * | 1992-05-21 | 1998-04-22 | 同和鉱業株式会社 | コネクタ用銅基合金およびその製造法 |
| JP7126359B2 (ja) * | 2018-02-28 | 2022-08-26 | 株式会社神戸製鋼所 | アルミニウムへの耐接触腐食性に優れた銅合金材及び端子 |
-
1987
- 1987-08-24 JP JP20983987A patent/JPS6452035A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6452035A (en) | 1989-02-28 |
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