JPH0260709B2 - - Google Patents
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- JPH0260709B2 JPH0260709B2 JP60232597A JP23259785A JPH0260709B2 JP H0260709 B2 JPH0260709 B2 JP H0260709B2 JP 60232597 A JP60232597 A JP 60232597A JP 23259785 A JP23259785 A JP 23259785A JP H0260709 B2 JPH0260709 B2 JP H0260709B2
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- Japan
- Prior art keywords
- soil
- gypsum
- parts
- alkaline
- weight
- Prior art date
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- Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
Description
〔発明の属する技術分野〕
本発明は、土壌のアルカリ性を改質する土壌改
良剤に関する。 〔従来技術の説明〕 わが国の農地については、一般に酸性土壌が多
いところではあるが、使用頻度の増大にともな
い、PH値が6.5を越えてPH値が7.0以上、時にはこ
れ以上の高PH値の土壌が出現して来ている。 土壌改良剤としては酸性土壌を改良するものが
よく知られていて、例えば消石灰、苦土石灰等が
あり、これらにより問題の解消が容易にはかられ
る。 ところが土壌がアルカリ性である場合、そうし
た土壌を改良するについては硫酸を使用するなど
の提案があるものの、普遍的に有効な土壌改良剤
たり得ないものである。 即ち、硫酸を使用したアルカリ性土壌改良剤の
典型的なものに、過剰量の硫酸を石膏に混入せし
めたものが知られているが、持続性に乏しいこと
の他、アルカリ性土壌を耕地に適するように改良
するには充分なものではなく、且つまた仮令一応
の土壌改良ができたところで土壌の塩類濃度が高
くなつてしまい、かえつて作物栽培上に支障を来
たしてしまう等の問題がある。更にまた、物が硫
酸であることから取扱上の問題もある。 ところで、土壌が酸性であるという場合、土壌
について水素イオンが多く水酸イオンが少ない状
態をいう。一方、土壌がアルカリ性であるという
場合、前者の場合とは逆で、土壌について水素イ
オンが少なく水酸イオンが多い状態をいう。 そして、酸性土壌は、活酸性の場合と潜酸性の
場合とに分けられ、前者の場合は土壌溶液の水素
イオン濃度をもつて示され、後者の場合は土壌粒
子の陰荷電に結合する水素イオン濃度をもつて示
される。したがつて、本質的な土壌の酸性度合
は、土壌粒子に結合する水素イオン濃度に依存
し、土壌溶液の水素イオン濃度は、土壌粒子の水
素イオン濃度が影響する。 酸性土壌に消石灰を施してその改質をはかる場
合についてみるに、土壌の粘土粒子に結合してい
る水素イオンと消石灰の石灰イオンが置換して水
素イオンが遊離し、該水素イオンが消石灰の水酸
イオンで中和され、それにより土壌が改質され
る。 一方、アルカリ性土壌若しくは高PH土壌に適宜
の酸を施してそれらの改質をはかろうとする場合
についてみるに、土壌溶液中の水酸イオンを酸の
水素イオンで中和することは可能であるものの、
土壌粒子に結合している各種塩基を硫酸の水素イ
オンで置換するのは困難である。したがつて、ア
ルカリ性土壌、高PH土壌は、硫酸等の酸を単に施
しただけではそれらからアルカリ性の問題は排除
されない。その理由は以下のところにある。 即ち、土壌中には、炭酸石灰、炭酸苦土等、中
性・難溶性の塩類が含まれているところ、アルカ
リ性、高PH土壌にはこうした炭酸塩の含量が高
い。このような土壌に例えば硫酸を処理した場
合、次の化学式で示される化学反応が生起して硫
酸の効力には限度がある。 CaCO3+H2SO4→CaSO4+H2O+CO2↑ 〔発明の目的〕 本発明は、アルカリ性土壌を植物栽培に適する
土壌に改良することを主たる目的とするものであ
る。 本発明の他の目的は、未飽和膠質を与え、それ
によりアルカリ性土壌を植物栽培に適する土壌に
改質する土壌改良剤及びその製法を提供すること
にある。 〔発明の構成、効果〕 本発明により提供されるアルカリ性土壌の改良
剤は、モンモリロナイト系粘土鉱物を60〜90重量
部、石膏又は石膏と硫酸苦土との混合物を8〜38
重量部、酸化マンガンをMnに基いて0.2〜2.0重
量部、更に好しくは酸化第二鉄を0.4〜10.0重量
部含有してなることを特徴とするものである。 かくなる本発明は、以下に述べるように、本発
明者が鋭意研究を重ねた結果完成するに至つたも
のである。 土壌粒子の陰荷電が水素イオンと結合している
ものを未飽和膠質といい、それが各種塩基と結合
しているものを飽和膠質といつていて、酸性土壌
は未飽和膠質が多いものであり、アルカリ性土壌
は飽和膠質の多いものであるところ、本発明者
は、このアルカリ性土壌が飽和膠質の多いもので
ある点に着眼して上述したような問題を有さずし
て、アルカリ性土壌、高PH土壌が普遍的に改質さ
れて再利用できる状態にする土壌改良剤を提供す
べく研究を重ねた。 本発明者は、先づアルカリ性土壌若しくは高PH
土壌に、未飽和物質を添加することを試みた。 ところで、前記未飽和膠質は一般には粘土鉱物
で代表され、該粘土鉱物には、カオリナイト系、
ハロイサイト系、そしてモンモリロナイト系のも
のがある。 本発明者は、先づこれらをアルカリ性土壌若し
くは高PH土壌に添加することを試みた。その結果
以下のことが判明した。 即ち、カオリナイト系のものとハロイサイト系
のものはいずれも酸性ではあるものの、陰荷電量
が少いことから、これらを施用して土壌改質をは
かるとなると可成り多量に施用する必要があり、
その場合アルカリ性の問題が排除できたとして
も、植物栽培用土壌としては適さないものになつ
てしまう。 一方、モンモリロナイト系のものについては、
陰荷電の量は多いものの、そのPH値は7.2乃至
10.5というものであつてアルカリ性であることか
ら、そのまゝではアルカリ性土壌若しくは高PH土
壌の改質には到底適さない。 そして本発明者は、モンモリロナイト系粘土鉱
物が上述のようにそのまゝではアルカリ性土壌の
改質には適さないものではあるものの、該系の粘
土鉱物はベントナイトで代表されるように入手の
容易なものであり、処理加工の容易なものである
ことから、これを使用してアルカリ性土壌若しく
は高PH土壌を改良できる可能性を模索した。 本発明者は先づベントナイトについて各種の角
度から検討を行い、その結果以下のところが判明
した。 −塩基が多量に含有していて、これがアルカリ
性をもたらしている。 −ベントナイトには置換性塩基の種類により、
ナトリウムベントナイトとカルシウムベント
ナイトがあつて、前者はPH9.9乃至10.5の範
囲にあり、後者はPH7.2乃至8.7の範囲にあ
る。 −粘土鉱物のPHに影響を与えているのは、ナト
リウムとカリウムであり、これらは陰荷電に
強く吸着されている。そしてカルシウムとマ
グネシウムは陰荷電に非常に弱い状態で吸着
されているか乃至消石灰、炭酸石灰の形態で
混在している。 −酸処理を施すと、カルシウムとマグネシウム
は比較的容易に除けるが、ナトリウムとカリ
ウムは除去が困難である。 −酸性白土に類する自然酸性水で洗つてもナト
リウム及びカリウムは残存する。 −カルシウムベントナイトであつても、ナトリ
ウム及びカリウムの含量は少くない。 ところで、この種粘土鉱中のナトリウムを取り
除く方法は知られていて、該方法は下記の化学反
応式によるものである。 粘土・2Na+CaSO4(石膏)粘土・Ca+Na2SO4 しかし、この方法により耕地からナトリウムを
除くについては、耕地10アール当り数トンの石膏
の施用を必要とし、目的を達成するためには数年
〜10数年を要する。 本発明者はこの方法により、ナトリウムベント
ナイトに石膏を添加し、水を加えて放置してみた
が、短期間には未飽和膠質が得られないことが判
つた。 こうしたことから、本発明者は各種の試行錯誤
を繰返して鋭意研究を行つた結果、モンモリロナ
イト系粘土鉱物に、石膏又は石膏と硫酸苦土との
混合物、そして酸化マンガンを添加して混和した
ところ、記配合物は水が介在すると未飽和膠質を
もたらす知見を得た。 該知見に基いて更なる研究を重ねたところ、モ
ンモリロナイト系粘土鉱物60〜90重量部に対し
て、石膏又は石膏と硫酸苦土との混合物を8〜38
重量部及び酸化マンガンをMnに基いて0.2〜2.0
重量部添加して混和したものが所望の未飽和膠質
をもたらし、そして前記混和物に酸化第二鉄を
0.4〜10.0重量部存在せしめると更に好ましい未
飽和膠質をもたらすことが判明した。 そしてかくなる混合物を、アルカリ性土壌に施
用したところ、就中のナトリウムは硫酸ナトリウ
ムとなり、水が存在すれば流亡するところともな
つて、土壌のアルカリ性は短期に中性に変り、そ
してその処理土壌で作物を栽培したところ、作物
が好ましい状態に成育することが判明した。 前記モンモリロナイト系粘土鉱物としては、い
ずれのものも使用できるが、具体的には、ベント
ナイトと通称されるもの、中でもカルシウム型ベ
ントナイトが好ましいものである。またナトリウ
ム型ベントナイトであつても使用可能である。 こうしたモンモリロナイト系粘土鉱物は、粒状
形態のものが通常使用されるが、そのサイズは直
径0.5cm程度のものであつてもよいが、微粒状の
ものであればなお好ましい。また該鉱物は、本発
明の土壌改良剤が水分の多い土壌用のものである
場合特段配慮する必要は必ずしもないが、それが
水分の少い土壌用のものである場合には水分含量
に配慮する必要があり、その場合、通常には20%
程度でよいが、好しくは20〜30%である。その理
由は、前述したように未飽和膠質が水の存在にお
いて生成し、それにより土壌にアルカリ性をもた
らしている物質のナトリウムが硫酸ナトリウムに
変換されるところ、その系に介在する水分が10%
程度では未飽和膠質の生成が不充分であり、また
逆に30%を越す程に多いと、他の構成分の分布が
不均一になつてしまい土壌改良剤の効果が不充分
になつてしまうことによる。 また石膏については、天然石膏、燐酸石膏、排
煙脱硫石膏等公知のものがいずれも採用すること
ができ、これらの他焼石膏、半水石膏、二水石
膏、又はこれ等の混合物であつてもよい。 石膏と共に使用する硫酸苦土については、公知
の硫酸苦土を石膏と混合したもの、石膏に水酸化
苦土を添加して硫酸で中和したもの、排煙脱硫石
膏を作る方法にあつて消石灰に換えて苦土石灰等
を使用して得たもの等が好適に使用される。そし
てその場合、石膏と硫酸苦土との割合は10:1乃
至1:1の範囲で適宜選択できるが、7:3が好
ましい。 酸化マンガンは、工業用に市販されているもの
が通常には使用されるが、天然のマンガン鉱石を
粉砕して粗粒化したものであつてもよい。また、
マンガン含量の多い製練鉱滓等に硝酸を加えて加
熱処理して得たものも使用可能である。酸化第二
鉄は、工業用に市販されているものが通常には使
用される。 本発明のアルカリ性土壌改良剤は、上述の各構
成物質の好しくは微粒状態のものを所定量、ミキ
サー、肥料配合機、圧搾空気混合機等の混合装置
に導入してよく混配合して全体を均質化すること
により製造される。別法として、粒状のモンモリ
ロナイト系粘土鉱物の所定量と粒状乃至粉状の石
膏の所定量を予め混合しておき、これを前述の装
置に導入し、そこに粒状の他の構成物質の所定量
を加えて混合し全体を均質化することにより製造
することもできる。 このようにして得られる組成物は、そのまゝで
本発明のアルカリ性土壌改良剤たり得るが、前記
混合、均質化工程で油脂類、半合成又は合成糊化
剤、界面活性剤を添加して、塊状のものにしたも
のであることもできる。 以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明
するが、本発明はこれらの例により制限されるも
のではない。 実施例 1 (1) アルカリ性土壌改良剤の製造 微粒状のカルシウム型ベントナイト90重量部
と、微粒状の燐酸石膏9重量部、工業用粒状二
酸化マンガン0.2重量部及び工業用粒状酸化第
二鉄0.8部を肥料配合機に導入し、均一に混合
し、土壌改良剤組成物を調製した。 (2) 前記(1)のアルカリ性土壌改良剤10重量部を、
第2表に示す特性アルカリ性土壌90重量部に添
加混合し、素焼の4.5.号鉢に詰め、土壌水分を
圃場容水量の60%に水分を調整した後、ガラス
ハウス内に置いた。 そして、毎日、不足水分量をおぎなうと共
に、10mmの降雨量に相当する、100mlの水を潅
水しながら、28日間放置したのち、採土し、風
乾・砕土した後、1mm網篩で篩別した後、定法
に従つて、PH、塩基置換容量(C.E.C)、電気
伝導度(E.C)、置換性苦土(MgO)、石灰
(CaO)、カリ(K2O)、ナトリウム(Na2O)
を測定し、計算により塩基飽和度を求めた。 同時に対象として、土壌そのまヾを無処理区と
し、石膏のみを10%添加した石膏硫酸を過剰に含
浸させた市販のアルカリ性土壌改良材を10%添加
した硫酸含浸石膏区、それに、モンモリロナイト
系粘土鉱物のみを10%添加した区を併設し、試験
区同様に管理した後、同様に分析・調査した。
良剤に関する。 〔従来技術の説明〕 わが国の農地については、一般に酸性土壌が多
いところではあるが、使用頻度の増大にともな
い、PH値が6.5を越えてPH値が7.0以上、時にはこ
れ以上の高PH値の土壌が出現して来ている。 土壌改良剤としては酸性土壌を改良するものが
よく知られていて、例えば消石灰、苦土石灰等が
あり、これらにより問題の解消が容易にはかられ
る。 ところが土壌がアルカリ性である場合、そうし
た土壌を改良するについては硫酸を使用するなど
の提案があるものの、普遍的に有効な土壌改良剤
たり得ないものである。 即ち、硫酸を使用したアルカリ性土壌改良剤の
典型的なものに、過剰量の硫酸を石膏に混入せし
めたものが知られているが、持続性に乏しいこと
の他、アルカリ性土壌を耕地に適するように改良
するには充分なものではなく、且つまた仮令一応
の土壌改良ができたところで土壌の塩類濃度が高
くなつてしまい、かえつて作物栽培上に支障を来
たしてしまう等の問題がある。更にまた、物が硫
酸であることから取扱上の問題もある。 ところで、土壌が酸性であるという場合、土壌
について水素イオンが多く水酸イオンが少ない状
態をいう。一方、土壌がアルカリ性であるという
場合、前者の場合とは逆で、土壌について水素イ
オンが少なく水酸イオンが多い状態をいう。 そして、酸性土壌は、活酸性の場合と潜酸性の
場合とに分けられ、前者の場合は土壌溶液の水素
イオン濃度をもつて示され、後者の場合は土壌粒
子の陰荷電に結合する水素イオン濃度をもつて示
される。したがつて、本質的な土壌の酸性度合
は、土壌粒子に結合する水素イオン濃度に依存
し、土壌溶液の水素イオン濃度は、土壌粒子の水
素イオン濃度が影響する。 酸性土壌に消石灰を施してその改質をはかる場
合についてみるに、土壌の粘土粒子に結合してい
る水素イオンと消石灰の石灰イオンが置換して水
素イオンが遊離し、該水素イオンが消石灰の水酸
イオンで中和され、それにより土壌が改質され
る。 一方、アルカリ性土壌若しくは高PH土壌に適宜
の酸を施してそれらの改質をはかろうとする場合
についてみるに、土壌溶液中の水酸イオンを酸の
水素イオンで中和することは可能であるものの、
土壌粒子に結合している各種塩基を硫酸の水素イ
オンで置換するのは困難である。したがつて、ア
ルカリ性土壌、高PH土壌は、硫酸等の酸を単に施
しただけではそれらからアルカリ性の問題は排除
されない。その理由は以下のところにある。 即ち、土壌中には、炭酸石灰、炭酸苦土等、中
性・難溶性の塩類が含まれているところ、アルカ
リ性、高PH土壌にはこうした炭酸塩の含量が高
い。このような土壌に例えば硫酸を処理した場
合、次の化学式で示される化学反応が生起して硫
酸の効力には限度がある。 CaCO3+H2SO4→CaSO4+H2O+CO2↑ 〔発明の目的〕 本発明は、アルカリ性土壌を植物栽培に適する
土壌に改良することを主たる目的とするものであ
る。 本発明の他の目的は、未飽和膠質を与え、それ
によりアルカリ性土壌を植物栽培に適する土壌に
改質する土壌改良剤及びその製法を提供すること
にある。 〔発明の構成、効果〕 本発明により提供されるアルカリ性土壌の改良
剤は、モンモリロナイト系粘土鉱物を60〜90重量
部、石膏又は石膏と硫酸苦土との混合物を8〜38
重量部、酸化マンガンをMnに基いて0.2〜2.0重
量部、更に好しくは酸化第二鉄を0.4〜10.0重量
部含有してなることを特徴とするものである。 かくなる本発明は、以下に述べるように、本発
明者が鋭意研究を重ねた結果完成するに至つたも
のである。 土壌粒子の陰荷電が水素イオンと結合している
ものを未飽和膠質といい、それが各種塩基と結合
しているものを飽和膠質といつていて、酸性土壌
は未飽和膠質が多いものであり、アルカリ性土壌
は飽和膠質の多いものであるところ、本発明者
は、このアルカリ性土壌が飽和膠質の多いもので
ある点に着眼して上述したような問題を有さずし
て、アルカリ性土壌、高PH土壌が普遍的に改質さ
れて再利用できる状態にする土壌改良剤を提供す
べく研究を重ねた。 本発明者は、先づアルカリ性土壌若しくは高PH
土壌に、未飽和物質を添加することを試みた。 ところで、前記未飽和膠質は一般には粘土鉱物
で代表され、該粘土鉱物には、カオリナイト系、
ハロイサイト系、そしてモンモリロナイト系のも
のがある。 本発明者は、先づこれらをアルカリ性土壌若し
くは高PH土壌に添加することを試みた。その結果
以下のことが判明した。 即ち、カオリナイト系のものとハロイサイト系
のものはいずれも酸性ではあるものの、陰荷電量
が少いことから、これらを施用して土壌改質をは
かるとなると可成り多量に施用する必要があり、
その場合アルカリ性の問題が排除できたとして
も、植物栽培用土壌としては適さないものになつ
てしまう。 一方、モンモリロナイト系のものについては、
陰荷電の量は多いものの、そのPH値は7.2乃至
10.5というものであつてアルカリ性であることか
ら、そのまゝではアルカリ性土壌若しくは高PH土
壌の改質には到底適さない。 そして本発明者は、モンモリロナイト系粘土鉱
物が上述のようにそのまゝではアルカリ性土壌の
改質には適さないものではあるものの、該系の粘
土鉱物はベントナイトで代表されるように入手の
容易なものであり、処理加工の容易なものである
ことから、これを使用してアルカリ性土壌若しく
は高PH土壌を改良できる可能性を模索した。 本発明者は先づベントナイトについて各種の角
度から検討を行い、その結果以下のところが判明
した。 −塩基が多量に含有していて、これがアルカリ
性をもたらしている。 −ベントナイトには置換性塩基の種類により、
ナトリウムベントナイトとカルシウムベント
ナイトがあつて、前者はPH9.9乃至10.5の範
囲にあり、後者はPH7.2乃至8.7の範囲にあ
る。 −粘土鉱物のPHに影響を与えているのは、ナト
リウムとカリウムであり、これらは陰荷電に
強く吸着されている。そしてカルシウムとマ
グネシウムは陰荷電に非常に弱い状態で吸着
されているか乃至消石灰、炭酸石灰の形態で
混在している。 −酸処理を施すと、カルシウムとマグネシウム
は比較的容易に除けるが、ナトリウムとカリ
ウムは除去が困難である。 −酸性白土に類する自然酸性水で洗つてもナト
リウム及びカリウムは残存する。 −カルシウムベントナイトであつても、ナトリ
ウム及びカリウムの含量は少くない。 ところで、この種粘土鉱中のナトリウムを取り
除く方法は知られていて、該方法は下記の化学反
応式によるものである。 粘土・2Na+CaSO4(石膏)粘土・Ca+Na2SO4 しかし、この方法により耕地からナトリウムを
除くについては、耕地10アール当り数トンの石膏
の施用を必要とし、目的を達成するためには数年
〜10数年を要する。 本発明者はこの方法により、ナトリウムベント
ナイトに石膏を添加し、水を加えて放置してみた
が、短期間には未飽和膠質が得られないことが判
つた。 こうしたことから、本発明者は各種の試行錯誤
を繰返して鋭意研究を行つた結果、モンモリロナ
イト系粘土鉱物に、石膏又は石膏と硫酸苦土との
混合物、そして酸化マンガンを添加して混和した
ところ、記配合物は水が介在すると未飽和膠質を
もたらす知見を得た。 該知見に基いて更なる研究を重ねたところ、モ
ンモリロナイト系粘土鉱物60〜90重量部に対し
て、石膏又は石膏と硫酸苦土との混合物を8〜38
重量部及び酸化マンガンをMnに基いて0.2〜2.0
重量部添加して混和したものが所望の未飽和膠質
をもたらし、そして前記混和物に酸化第二鉄を
0.4〜10.0重量部存在せしめると更に好ましい未
飽和膠質をもたらすことが判明した。 そしてかくなる混合物を、アルカリ性土壌に施
用したところ、就中のナトリウムは硫酸ナトリウ
ムとなり、水が存在すれば流亡するところともな
つて、土壌のアルカリ性は短期に中性に変り、そ
してその処理土壌で作物を栽培したところ、作物
が好ましい状態に成育することが判明した。 前記モンモリロナイト系粘土鉱物としては、い
ずれのものも使用できるが、具体的には、ベント
ナイトと通称されるもの、中でもカルシウム型ベ
ントナイトが好ましいものである。またナトリウ
ム型ベントナイトであつても使用可能である。 こうしたモンモリロナイト系粘土鉱物は、粒状
形態のものが通常使用されるが、そのサイズは直
径0.5cm程度のものであつてもよいが、微粒状の
ものであればなお好ましい。また該鉱物は、本発
明の土壌改良剤が水分の多い土壌用のものである
場合特段配慮する必要は必ずしもないが、それが
水分の少い土壌用のものである場合には水分含量
に配慮する必要があり、その場合、通常には20%
程度でよいが、好しくは20〜30%である。その理
由は、前述したように未飽和膠質が水の存在にお
いて生成し、それにより土壌にアルカリ性をもた
らしている物質のナトリウムが硫酸ナトリウムに
変換されるところ、その系に介在する水分が10%
程度では未飽和膠質の生成が不充分であり、また
逆に30%を越す程に多いと、他の構成分の分布が
不均一になつてしまい土壌改良剤の効果が不充分
になつてしまうことによる。 また石膏については、天然石膏、燐酸石膏、排
煙脱硫石膏等公知のものがいずれも採用すること
ができ、これらの他焼石膏、半水石膏、二水石
膏、又はこれ等の混合物であつてもよい。 石膏と共に使用する硫酸苦土については、公知
の硫酸苦土を石膏と混合したもの、石膏に水酸化
苦土を添加して硫酸で中和したもの、排煙脱硫石
膏を作る方法にあつて消石灰に換えて苦土石灰等
を使用して得たもの等が好適に使用される。そし
てその場合、石膏と硫酸苦土との割合は10:1乃
至1:1の範囲で適宜選択できるが、7:3が好
ましい。 酸化マンガンは、工業用に市販されているもの
が通常には使用されるが、天然のマンガン鉱石を
粉砕して粗粒化したものであつてもよい。また、
マンガン含量の多い製練鉱滓等に硝酸を加えて加
熱処理して得たものも使用可能である。酸化第二
鉄は、工業用に市販されているものが通常には使
用される。 本発明のアルカリ性土壌改良剤は、上述の各構
成物質の好しくは微粒状態のものを所定量、ミキ
サー、肥料配合機、圧搾空気混合機等の混合装置
に導入してよく混配合して全体を均質化すること
により製造される。別法として、粒状のモンモリ
ロナイト系粘土鉱物の所定量と粒状乃至粉状の石
膏の所定量を予め混合しておき、これを前述の装
置に導入し、そこに粒状の他の構成物質の所定量
を加えて混合し全体を均質化することにより製造
することもできる。 このようにして得られる組成物は、そのまゝで
本発明のアルカリ性土壌改良剤たり得るが、前記
混合、均質化工程で油脂類、半合成又は合成糊化
剤、界面活性剤を添加して、塊状のものにしたも
のであることもできる。 以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明
するが、本発明はこれらの例により制限されるも
のではない。 実施例 1 (1) アルカリ性土壌改良剤の製造 微粒状のカルシウム型ベントナイト90重量部
と、微粒状の燐酸石膏9重量部、工業用粒状二
酸化マンガン0.2重量部及び工業用粒状酸化第
二鉄0.8部を肥料配合機に導入し、均一に混合
し、土壌改良剤組成物を調製した。 (2) 前記(1)のアルカリ性土壌改良剤10重量部を、
第2表に示す特性アルカリ性土壌90重量部に添
加混合し、素焼の4.5.号鉢に詰め、土壌水分を
圃場容水量の60%に水分を調整した後、ガラス
ハウス内に置いた。 そして、毎日、不足水分量をおぎなうと共
に、10mmの降雨量に相当する、100mlの水を潅
水しながら、28日間放置したのち、採土し、風
乾・砕土した後、1mm網篩で篩別した後、定法
に従つて、PH、塩基置換容量(C.E.C)、電気
伝導度(E.C)、置換性苦土(MgO)、石灰
(CaO)、カリ(K2O)、ナトリウム(Na2O)
を測定し、計算により塩基飽和度を求めた。 同時に対象として、土壌そのまヾを無処理区と
し、石膏のみを10%添加した石膏硫酸を過剰に含
浸させた市販のアルカリ性土壌改良材を10%添加
した硫酸含浸石膏区、それに、モンモリロナイト
系粘土鉱物のみを10%添加した区を併設し、試験
区同様に管理した後、同様に分析・調査した。
【表】
【表】
【表】
以上の結果より、本アルカリ性改良材の効果は
顕著に認められる。モンモリロナイト系粘土鉱物
の種類間の効果の差は、塩基置換容量の差にもと
づくものと判断される。 実施例 2 実施例1において使用した、カルシユウム型ベ
ントナイトに対する石膏等配合物の添加時期を、
粘土鉱物製造工程に合せて、原鉱石採掘粗砕時、
鉱石粉砕直前、粉砕・製造直後の三回の時期に、
実施例1に従つて、添加処理し、その効果を、実
施例1の方法によつて調べた結果を、第4表に示
す。
顕著に認められる。モンモリロナイト系粘土鉱物
の種類間の効果の差は、塩基置換容量の差にもと
づくものと判断される。 実施例 2 実施例1において使用した、カルシユウム型ベ
ントナイトに対する石膏等配合物の添加時期を、
粘土鉱物製造工程に合せて、原鉱石採掘粗砕時、
鉱石粉砕直前、粉砕・製造直後の三回の時期に、
実施例1に従つて、添加処理し、その効果を、実
施例1の方法によつて調べた結果を、第4表に示
す。
【表】
以上の結果より、採掘粗砕時に石膏等配合物の
添加・処理の効果がやゝ高いが、これは粘土鉱物
と石膏等配合物の反応時間が長く、よく反応して
いることに原因すると判断される。しかし、実用
的には、風鉱石採掘粗砕時より、粘土鉱物製品完
成時に渡つて、石膏等配合物を添加・処理するこ
とが有効と判断できる。 実施例 3 実施例1において使用した、カルシユウム型ベ
ントナイトに石膏等配合物を添加・処理した、ア
ルカリ性土壌改良剤に、使用時の飛散防止を目的
にポリビニールアルコールの0.1%溶液を、10%
相当量を噴霧して添加したものと、これに、有機
質成分として廃糖密を5%添加して造粒したもの
を、実施例1により実験し、調査した結果を、第
5表に示す。
添加・処理の効果がやゝ高いが、これは粘土鉱物
と石膏等配合物の反応時間が長く、よく反応して
いることに原因すると判断される。しかし、実用
的には、風鉱石採掘粗砕時より、粘土鉱物製品完
成時に渡つて、石膏等配合物を添加・処理するこ
とが有効と判断できる。 実施例 3 実施例1において使用した、カルシユウム型ベ
ントナイトに石膏等配合物を添加・処理した、ア
ルカリ性土壌改良剤に、使用時の飛散防止を目的
にポリビニールアルコールの0.1%溶液を、10%
相当量を噴霧して添加したものと、これに、有機
質成分として廃糖密を5%添加して造粒したもの
を、実施例1により実験し、調査した結果を、第
5表に示す。
【表】
以上の結果より判断して、粉状品に飛散防止剤
を添加しても、また、造粒しても効果に大差を認
めない。 実施例 4 石膏等配合物の、その石膏部分を、石膏90部と
硫酸苦土10部とし、また、苦土石灰(CaO 40%、
MgO 10%含有)に、CaO、MgO、に当量の、
硫酸を加え、石膏、硫酸苦土混合物を作りこれを
石膏に置き換えて用いる。この石膏等配合物をカ
ルシユウム型モンモリロナイト系粘土鉱物に、実
施例1の方法で添加し、その効果を実験し、調査
した結果を、第6表に示す。
を添加しても、また、造粒しても効果に大差を認
めない。 実施例 4 石膏等配合物の、その石膏部分を、石膏90部と
硫酸苦土10部とし、また、苦土石灰(CaO 40%、
MgO 10%含有)に、CaO、MgO、に当量の、
硫酸を加え、石膏、硫酸苦土混合物を作りこれを
石膏に置き換えて用いる。この石膏等配合物をカ
ルシユウム型モンモリロナイト系粘土鉱物に、実
施例1の方法で添加し、その効果を実験し、調査
した結果を、第6表に示す。
【表】
以上の結果より、石膏の一部を、硫酸苦土に置
き換えても効果に差がないことが認められる。
き換えても効果に差がないことが認められる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 モンモリロナイト系粘土鉱物を60乃至90重量
部と、石膏を8乃至38重量部と、酸化マンガンを
Mnに基づいて0.2乃至2.0重量部とを含有するこ
とを特徴とする土壌のアルカリ性改良剤。 2 酸化第2鉄を0.4乃至10.0重量部さらに含有
することを特徴とする、特許請求の範囲第1項に
記載の土壌のアルカリ性改良剤。 3 石膏の30重量部迄の量を硫酸苦土で置き換え
たことを特徴とする、特許請求の範囲第1項また
は第2項に記載の土壌のアルカリ性改良剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60232597A JPS6291582A (ja) | 1985-10-18 | 1985-10-18 | 土壌のアルカリ性改良剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60232597A JPS6291582A (ja) | 1985-10-18 | 1985-10-18 | 土壌のアルカリ性改良剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6291582A JPS6291582A (ja) | 1987-04-27 |
| JPH0260709B2 true JPH0260709B2 (ja) | 1990-12-18 |
Family
ID=16941852
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60232597A Granted JPS6291582A (ja) | 1985-10-18 | 1985-10-18 | 土壌のアルカリ性改良剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6291582A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2021230716A1 (ko) * | 2020-05-14 | 2021-11-18 | 주식회사 신풍엔시에스 | 칼슘계 벤토나이트 및 이를 포함하는 토양개선제 |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4562929B2 (ja) * | 2001-02-14 | 2010-10-13 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 | セメント組成物 |
| KR101343245B1 (ko) * | 2006-01-17 | 2013-12-18 | 아케미 야마다 | 식물의 생육 촉진 및 품질 개량 방법, 및 동 방법에 사용하는 생육 촉진제 및 품질 개량제 |
| CN106171428A (zh) * | 2016-07-15 | 2016-12-07 | 山东胜伟园林科技有限公司 | 一种脱硫石膏改良碱化土壤种植向日葵的方法 |
| CN120624025A (zh) * | 2020-05-14 | 2025-09-12 | 株式会社新丰Ncs | 钙基膨润土及包含其的土壤改良剂 |
| JP2023132097A (ja) * | 2022-03-10 | 2023-09-22 | クニミネ工業株式会社 | 土壌改良剤 |
-
1985
- 1985-10-18 JP JP60232597A patent/JPS6291582A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2021230716A1 (ko) * | 2020-05-14 | 2021-11-18 | 주식회사 신풍엔시에스 | 칼슘계 벤토나이트 및 이를 포함하는 토양개선제 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6291582A (ja) | 1987-04-27 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
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